本明細書に記載の装置、システム及び方法は、幾つかの態様において、新生児インキュベータ(保育器)に関するものであり、正確には、未熟児、早産児及び/又は獣医適用を含む低出生体重児を含む乳児などの哺乳類用羊水浴インキュベータ(保育器)にに関する。幾つかの実施形態では、インキュベータ(保育器)は、非新生児、例えば低体温症、あるいは、他の場合には病気の子供又は成人のために利用されることもある。本明細書に記載の装置、システム、及び、方法を用いた幾つかの実施形態では、対流及び放射ベースインキュベータ(保育器)などの現在の既存の技術と比較して、乳児に対し、より多くの利点を与えることができる。理論によって限定されるものではないが、そのような利点のいくつかとして述べられる例には、(1)体温調節の改善、(2)流体吸収の胎内膜内経路の再構成による水分補給の改善、(3)幼児の付属器官の運動及び運動のための流体環境の提供、及び、(4)皮膚発達のためのより自然な環境の提供などがあげられる。本明細書に記載のデバイス、システム、及び方法の幾つかの利点は、以下でより詳細に論じられる。
熱制御の改善
出産直後の胎児は、母親の胎内に溜められた熱への依存をしなくなるが、同時に濡れた体の胎児は非常に低体温であるため、生存するのに厳しい環境にさらされる。早産児は、とりわけ熱調節において、一般の幼児と比較して重大な問題を抱える可能性が高く、体温調節の機能を改善することはNICUにおいて重大な課題である。早産児は、一般の乳児と比較して断熱性皮下脂肪がほとんどなく、熱喪失の影響をはるかに受けやすいのが特徴である。さらに、早産児は、非常に薄い表皮を有しているため、顕著な経表皮の水分損失及び蒸発による熱損失の症状が出やすいのも特徴である。薄い角質化層は、26週目まで皮膚に水分を浸透させるまで、乳児には全く存在しないこともある。乳幼児期の蒸発熱交換が5W/m2であるのに比べて、早産児では蒸発熱交換が50W/m2に達することがある。25−27週間などで、非常に早期に生まれた幼児は、場合によっては、出生後10日間以上、蒸発による熱損失を起こし、最も重要な熱損失の問題となり得る。さらに、早産児は、皮膚に近い血管を有することがあるため、熱損失率が上昇する。
さらに、早産児は、より大きな表面積対体積比のために、過度の蒸発による熱損失をうながすことがある。これは成人と比較して1500gの乳児では、3倍、500gの早産児では6倍もの熱損失だとされている。断熱皮下脂肪の欠如のために、熱はより容易に内部器官から皮膚を通って失われ、内部温度のより急速な低下につながる可能性がある。全体的に、出生直後の新生児の熱損失率は33〜47kcal/kg/分と推定され、早産児は熱損失のリスクが最も高いとされている。
早産児は、熱損失の危険性が高いことに加えて、体温調節のための器官が非常に貧弱であるとされている。熱を発生させるのに一般の幼児よりはるかに制限された機能しか有していないものとされている。早産児は、体温を維持するために使用される震えのメカニズムが欠如している可能性が高いものとされている。さらに、出生時の急激な温度変動に対する幼児期の反応としてあげられる、自発的な筋肉活動の増加が、早産児ではほとんど存在しない可能性がある。また、震えのメカニズムを伴わない熱発生に用いられる褐色脂肪が、早産児では一般の幼児よりもはるかに制限される可能性がある。そのため、自然な成長に必要な多くのカロリーが発熱に転用される。
したがって、熱損失から幼児を保護し、適切な体温調節を提供することは、NICUの最も重要な目標の1つになり得る。改善された体温調節は、早産児の生存の機会を増やす。また、成長及び発達のためにエネルギーを使用して熱産生代謝を行う必要性を減らし、寒冷幼児の再加温に伴う問題及び合併症を排除することができる。
子宮内の生命として、胎児は、自然の胎児熱産生を行い、母体温度よりも約0.5℃高い胎児温度で羊水内で体温調節することができる。しかしながら、早産児の場合、空気中に晒されることにより、以前に子宮内で経験した環境に比べ、非常に低い体温になる可能性がある。初期に羊水で覆われていた皮膚は、蒸発による急激な熱損失を引き起こす可能性がある。そのため、幼児の体に基底熱生成を増加させる熱発生反応が起こる可能性がある。
早産児における温度損失は、彼らの置かれている環境の空気(送達室/NICU)の温度及び湿度、看護及び検査における周囲の空気の流速、乳児に面する表面の温度(インキュベータ壁/寝具材料)、及び乳児と接触する表面の温度に依存する。
理論によって限定されるものでないが、低温保育環境に早期に晒された幼児の熱応答は、主に、交感神経系及びノルエピネフリンの放出を介して媒介される。早産児は、しばしば幼児期の震えのメカニズムを欠いていることでも知られている。交感神経系に対する最も早期の応答は、深層真皮層における血管収縮であり、それにより、皮膚への血流が、減少し、身体の中心部分と環境との間に絶縁をもたらす。しかし、早産児は皮下脂肪が少ないため、この有効な絶縁特性を低下させる可能性がある。エピネフリン放出から刺激される糖分解(砂糖の分解)は、早産児のための熱発生のエネルギー源になる可能性がある。この反応は、別の状況では、成長をうながすカロリーの崩壊に有害な影響を及ぼすだけでなく、一過性の高血糖の期間をもたらす可能性もある。褐色脂肪は、新生児において不安定な熱発生のエネルギー源となる可能性がある。これらの細胞中の豊富なミトコンドリアは、中性脂肪を代謝酸に分解し、熱を生成することで、代謝活性を2〜3倍増加させることができる。しかし、未熟児は褐色脂肪がほとんど、又は全くないことがあるため、低温による最も重度なストレスを受けているにもかかわらず、代謝率を25%以上上昇できない可能性がある。自発的な筋緊張、屈曲、姿勢、及び運動活動の増加の制御は、骨格筋における熱産生を増大させるのに役立つが、未発達の筋肉組織しか保持していない早産児はこのメカニズムの働きに限界があるとされている。全体として、早産児による体温調節反応及び寒冷環境下の影響において、子宮外に晒された場合の中核温度を保つ機能は、主に代謝により発生した熱により維持される。さらに、寒冷環境によるストレスによって、成長及び発達のために必要なカロリーを失うだけでなく、正常な発達に大きな影響をおよぼすことがある。さらには、寒冷環境によるストレスのために、正常な発達を妨げ、またそれらには、高エピネフリン放出期間及び一時的な高血糖症の期間が含まれる。
研究によると、乾燥した大気環境で育った早産児は、生後1週間で、最低35℃と36.5℃の温度差の環境において、多大な違いが生じたと報告されている。直腸温は同じであることが示されたが、温かい環境下の幼児では、体重増加が大きく見られ、若干冷たい環境下で育った幼児における熱発生反応は、かなりのカロリーを消費し、そ例外の場合には、成長のために消費されるものと結論付けられた。
出生時の現在の慣行は、一般に、蒸発熱損失を減少させ、寒冷環境に晒すことを避けるために幼児の体に何かを束ねたり抱きつけるような措置をとり、新生児を母親の腕と胸に置く(カンガルーケア)。しかしながら、これらの方法は、早産児に対しては、十分に機能しない。一般的に、早産児は、最初、放射熱ウォーマーの上に置かれることで、医療スタッフによる検査と介入が可能となる。早産児の状態が安定すると、36-37°Cの空気温度に設定され、対流式に温められたインキュベータ(保育器)エンクロージャーに入れられ、さまざまな熱シールドが施された布が使用される。しかしながら、早産児の体温調節には大きな欠点がある。
現在の対流式の暖かいインキュベータ(保育器)は、一般に、空気流を最小にするための、アクセスポート又はハンドホールを備えたプラスチックのフード(覆い)が乳児の上に設置される。腹部皮膚表面温度検出器は、保育所において、インキュベータ(保育器)の加熱を調節するために使用することができる。インキュベータ(保育器)のフード(覆い)内の人工加湿は蒸発熱損失を減少させるために使用できる。しかし、対流式のインキュベータ(保育器)には大きな欠点がある。加湿度が約50%を超えた場合、細菌の定着、早産児におけるシュードモナス感染、敗血症及び死亡のリスクが増加する。インキュベータ(保育器)のポートとドアは、幾つかの保育所の状況によっては、1時間に1回開閉できる。また、管理のために患者にアクセスする必要がある場合、致命的な病気の患者は、恒温を維持することが非常に困難となる。幼児を世話するためにインキュベータ(保育器)の扉が開放され、温度が急激に低下するため、最も小さな体の幼児にとって、最初の数日間は、対流式インキュベータ(保育器)内で温度調節が大変困難なものとなる。さらに、幼児の皮膚上の自動制御システムの過剰ダンピングに続く冷たい空気の流入は、ドアが閉じられてから1時間までの間、フード(覆い)インキュベータ(保育器)の空気中温度のオーバーシュート及びアンダーシュートを招く可能性がある。また、過熱又は中熱中温によるこれらの温度障害は、集中治療中の幼児が日常的に経験することとなる。さらに、インキュベータ(保育器)の設計では、蒸発損失が非常に高い場合、特に生まれたばかりの乳児を(例えば1kg未満の非常に低い出生体重の乳児)適切に温められないことがある。
現在の対流式インキュベータ(保育器)は、一般に、空気流の速度を最小にし、空気温度を上昇させ、水蒸気圧及び、湿度を増加させ、インキュベータ(保育器)上の適切な壁の温度を維持する。しかし、環境及び気候の制御に関する研究では、インキュベータ(保育器)の気流速度、加湿能力及び壁面の温度は、インキュベータ(保育器)によって大きく異なることが示されている。
代替方法として使用されている現在の技術である放射加熱器の使用は、また、体温調節において大きな欠点があることで知られている。開いたベッドの上に置かれた放射熱ヒーターは、良好なアクセスの可能性がある上にケアに必要な可視性を提供するが、蒸発と対流による広範な熱損失につながる可能性がある。
放射加熱器には、一般に、石英管内に巻かれた電気加熱金属合金ワイヤが含まれる。金属合金は、赤外線スペクトル(1000nm〜3000nm)の中間部分で波長を放出することができる。コイルを包囲する石英を囲むことにより、赤外線エネルギーを吸収し、より長い波長(>3000nm)で電磁放射を再放射することができる。全出力モードでは、赤外線放射の一部は10mW/cm3未満であり、近赤外線放射は10mW/cm3又はそれに近い値となる。放射性加温器を使用する際、幼児は対流及び蒸発による熱損失をおこすことがあるが、この問題に対しては、幼児の上に設置された放射加温部分を不均等になるようを置き換えることで対応できる。したがって、一部の身体部分は他の部分に比例して加熱できる可能性がある。さらに、中期及び早期の早産児の蒸発による熱損失は、対流インキュベータ(保育器)よりも、放射熱ヒーターを利用した場合の方高くなることがある。不安定な蒸発による水分損失は、インキュベータ(保育器)の使用では最高3.5ml/kg/hrであり、また、1kg未満の乳児が放射ウォーマーを使用する場合は、最高7ml/kg/hrの損失となる。1kgを超える幼児の不安定な蒸発による水分損失は、対流式インキュベータ(保育器)と同様の値となる。放射加温器は、対流式インキュベータ(保育器)に比べて、体温調節の面で限界がある。放射加温器を使用する際、乳児による酸素消費が増加するだけでなく、8.8%までの代謝率の増加が明らかとなっており、正常な成長及び発育にさらなる負担を賭ける傾向にある。
幼児の体温調節のための他の方法としては、母親又は父親の皮膚と接触させるカンガルーケアも取り入れることが可能である。しかしながら、この技術は早産児に使用するには不十分である可能性がある。熱シールドとしての剛性プラスチック製のボディーフード(覆い)やハイブリッドインキュベータ(保育器)/放射ウォーマー、閉鎖プラスチック毛布及び袋、水充填マットレスの使用、ポリウレタン製のガーゼ及び石油エモリエント製の半閉鎖人工皮膚なども試されているが、非常に早期の早産児に使用するには不十分である可能性がある。
乳児を移送する際、急速な乾燥を防ぐために対流式インキュベーション(保育器)を使用し、また、幼児の上にビニール袋を使用したり、他の多くの措置を取った場合にも、750g未満の超低出生体重児は、日常的に低体温になり、過度の経表皮蒸発及び対流熱損失を起こしやすいものとされている。さらに、幼児の身体を再度、温めることにより合併症及び、幼児の発育に危険をもたらすことがある。
対照的に、本明細書に記載の新生児及び/又は羊水浴インキュベータ(保育器)に関連する装置、システム及び方法における幾つかの実施例では、一定かつ均一な温度の流体環境を提供することによって乳児の体温調節を著しく改善することができる。
水分補給の改善
理論によって限定されるものではないが、体温調節に加えて、本明細書に記載された実施例における別の利点として、膜内経路を通る乳児の水分補給を改善できることが上げられる。一般に羊の胎児では、一日平均200〜250mlの水が、羊膜嚢から血液に直接、吸収される。同様に、人間の胎児の場合には、皮膚を横切って胎児の循環系に液体が拡散することにより羊水が吸収される重要な経路が観察されており、1日当たり200〜500mlと記録されている。この水の吸収の経路は、一般に、膜内経路と呼ばれる。胎児が常に吸収する液体は、ほとんどが排尿され、羊水嚢に戻って循環される。早産時には、この水循環経路が直ちに阻止され、未発達の皮膚が、乾燥した環境にさらされる可能性がある。また、体液の吸収の膜内経路が阻止されるだけでなく、膨大な蒸発による水分の損失が起き、逆流する可能性がある。
子宮内では、ケラチン化層の発生の欠如(膜内経路)のために、妊娠第26週まで、皮膚及び胎児血漿(けっしょう)への自由な流体の流れが存在する可能性がある。胎児の皮膚及びへその緒は、水及び溶質に対して自由に浸透することができ、非角質層全体にわたって迅速な双方向による拡散を可能にする。皮膚の角質化は20週目から始まり、26週目までに完了する。これに先立って、羊水は、生理学的緩衝液及び胎児細胞外区画の延長の両方の役割を果たすことができる。表皮バリア機能を担う角質層は、実際のところ、妊娠32週まで機能的に成熟しない。しかし、出生後及び、空気にさらされることで、皮膚の成熟過程における促進が、起こる可能性があり、最も早期の早産児では、出生後約2週間までに表皮の障壁を発達させることができる。しかし、全体的には、妊娠23〜26週に生まれた幼児の皮膚は一般的に極めて未成熟であり、水分の表皮障壁を発達させることは、できない。このことが、温度調節や、水分バランスの問題及び皮膚の障害につながる可能性がある。
妊娠期間が約30週未満である早産児は、未熟な角質層のために、満期で生まれた乳児の約15倍の水分を損失する可能性がある。実際、1日当たり40〜129ml/kgの喪失が報告されている。妊娠26週又はそれ以下の早産児では、出生後最初の48時間で、1時間に60g/m2又は1日で180ml以上の水分損失をする可能性がある。
これらの水分損失はまた、潜熱蒸発を招き、約0.6kcal/mlの付加的なカロリー負荷をもたらす可能性がある。したがって、非常に早期の早産児では、皮膚からの蒸発だけで、1日に100kcal/kgカロリーを失う可能性がある。妊娠23−24週の早産児は、周囲の湿度が50%であっても、生後1日の経表皮の水分損失として、体重の13%を失うことがある。
現行の医療行為では、一般に、膜内経路を再構成するのではなく、むしろ経表皮蒸発性水分損失(TEWL)を低減することを目的としている。現在のところ、保育所では、このアプローチは一般に幼児の周囲の相対湿度を上げることによって行われている。経表皮蒸発性水分損失(TEWL)は、一般に、幼児が放射温水器を使用しているかインキュベータ(保育器)を使用しているかにかかわらず、周囲の水蒸気圧に依存する。周囲の湿度を上げると、水蒸気圧が上昇し、蒸発によって流体と熱損失が減少する。このような状態の乳児では、経表皮液の損失が大きいため、一般に、出生後5%〜10%のデキストロースを含む静脈内溶液が、可能な限り迅速に使用開始される。妊娠30週未満の未熟児の経表皮蒸発性水分損失(TEWL)を低下させ、過度の熱及び体液損失を防ぐための他の対策としてはは、透明な接着剤包帯剤及び皮膚軟化剤をコーティングすることが、あげられる。早期の過度の皮膚水分損失を防ぐために、透明接着剤包帯を使用することができる。このように乳児の体に2番目の皮膚を作成することで、経表皮蒸発性水分損失(TEWL)を50%も削減できる。しかし、その除去の際にかなりの量の皮膚外傷が起こる可能性がある。表皮水分の損失を軽減するために、軟化薬や軟膏を使用する。
ヒトの体における水の循環の膜内経路は、一般に、羊水と胎児血清との間の浸透圧差によって引き起こされる。低い羊水浸透圧は、大きな浸透圧を生み出す可能性がある。例えば、胎児の皮膚では、各mOsm/kgの勾配で、約19.3mmHgの浸透圧となる。羊水の浸透圧及び浸透圧の人為的変化は、膜内流による浸透圧差と高度に相関する可能性があることが分かっている。動物実験では、妊娠中の羊の羊水に生理食塩水を長期的に直接注入し続けると、胎児の水分補給が増加することが明らかになっている。妊娠した羊の羊水中に1.5Lの暖かい蒸留水を注入すると、胎児循環における流体の吸収が強くみられた。その結果、胎児浸透圧、血漿電解質の低下、及び胎児の心拍数の低下を導くことが分かった。また、羊水の低張液への急激な変化が見られる際に吸水の主要な経路として使用される膜内経路(皮膚を横切る)で、動脈圧及び胎仔溶血の増加が、みられた。
本明細書に記載の羊水浴インキュベータ(保育器)の装置、システム、及び方法を用いた、幾つかの実施形態では、膜内経路を再構成することによって早産児又は幼児への水分補給を改善することができる。そのため、特定の実施形態では、合成又はシミュレートされた羊水浴を幼児に使用することで、浸透圧を減少させ、幼児による皮膚からの吸収を容易に行うことができる。
筋骨格の開発のサポート
理論によって限定されるものではないが、体温調節及び水分補給を改善できることに加えて、本明細書に記載の実施例における別の利点としては筋骨格の運動及び発達のために、より良好な生理学的環境を提供できることがある。子宮内では、胎児はほぼゼロの重力で羊水に浮遊し、活動的な運動及び筋骨格の運動のための空間が提供されるため、子宮に滞在する期間中に正常な筋緊張に調整される。筋緊張が整う具合は、早期に運動能力がどのように発達するかが主な鍵となっている。正常な筋緊張を有し、満期で生まれた乳児は、身体の中に腕と脚を抱え込むような形できれいな屈曲姿勢を保つことができる。一方、早産児は、しばしば筋肉の容積が少なく、通常、筋肉は低張性を伴い、この特性は、幼児が屈曲した姿勢をとることを困難にする。幼児は、発達におけるこの段階で胎内流体環境に生理学的に存在しない重力に抵抗することが困難となる可能性がある。しばしば、適切に身体を曲げることができない早産児は、長時間にわたり、カエルのような姿勢又は他の姿勢を維持することになる。これらの重力を受ける態勢で長期間いることは、早産児の正常な運動を妨げ、乳児の正常な筋骨格の成長及び発達を妨げる可能性がある。
早産児の筋肉が弱く、低張性を伴う場合、彼らは、体幹を通して、なおも筋肉を屈曲させるか、又は硬化させる傾向ににあり、この体勢により、いくらかコントロール能力を向上させようとする。彼らは、頭部、頸部及び胴部を弓状にすることがでる。彼らは肩を上げたり、手で拳を作ったり、足を堅くしたり、つま先を伸ばすことも可能な場合がある。彼らの体がより強化され、成長し、胴体によるコントロールを得られた場合、他の体の領域が、リラックスし始める。早産児は、満期で生まれた乳児と比較して運動遅延の特徴がみられることが多く、また、幾つかの非定型な姿勢を有することも多いことで知られている。また、頚部と胴体の過伸展、及び、完全な状態で生まれた乳児と比較して、能動屈曲力の低下がみられる。集中治療室の医療処置の結果、一般に、これらの非定型姿勢は、早産のために生理学的屈曲の喪失、及び、拡張姿勢の強化によって引き起こされるものと考えられている。
理論によって限定されるものではないが、生理学的には、筋肉組織の1次発達は、早い時期に起こる可能性があるが、筋繊維の分化は受胎後40週間まで不完全であると考えられている。受胎後24週(PCA)の新生児集中治療室に入院している乳児は、筋肉組織、四肢の屈筋、関節構造、頭蓋骨、及び脊柱の曲率において不完全な発達をみせる可能性がある。これらの未成熟構造は、姿勢及び骨格の不整列に対する脆弱性に寄与している可能性がある。受胎後32週未満で生まれた早期早産児は、精細な運動機能及び総運動機能の遅延を起こす可能性がより高いものとされている。未熟児の四肢の屈筋は、受胎後30〜32週及び36週にみられ、腕や脚部から開始するものとされている。
非常に低い出生時体重(VLBW)とされる1500g未満の体重で生まれてきた14歳から23歳の若年成人に向けた研究では、手の器用さの低下、バランスの低下及び総運動能力の低下がみられた。全体として、非常に低い出生時体重(VLBW)で生まれた若年成人は、対照群と比較して、運動能力が低く、総運動能力が良好ではなかった。長期的な所見では、非常に低い出生時体重(VLBW)で生まれた多くの子供が成人期に入っても運動障害を改善できないことが明らかになっている。就学前の年齢では、妊娠32〜35週に生まれた中等度の早産児の発達の遅延に伴う有病率は、満期で生まれた乳児と比較して約2倍であり、早期に生まれた早産児と比較して約半分である。
本明細書に記載された幾つかの実施例では、腕及び脚の発達及び運動のためのより生理学的且つ自然な環境を乳児に提供することによって上記のような結果を防止することができるとされている。特定の実施形態では、対流インキュベータ(保育器)又は放射温水器とは異なり、虫垂骨格は、1Gの重力にさらされることなく、毛布に束ねられたり/梱包されることなく、筋骨格発達の障害を取り除くことができる。幾つかの実施形態では、1G未満の低重力流体環境は、早産児が胎内環境にいるのと同様に虫垂骨格を連続的に動かすことを可能にし、それによって幼児の筋骨格発達及び成長をより良好にサポートできる。
皮膚の発達のサポート
理論に限定されるものではないが、本明細書に記載された羊水浴インキュベータ(保育器)のシステム、装置及び方法を用いることの、その他の利点として、スキンケアの改善が可能であること、及び流体浸漬の保護に関連した効果があるとされている。
早産児の皮膚の崩壊は、一般に、接着剤の除去や、感染、摩擦、長時間のベッドレストからの圧迫、また、おむつによる皮膚炎からの外傷などを含む様々な原因により起こる可能性がある。皮膚の崩壊の程度としては、表面だけの軽度の擦過から真皮を含む重度の創傷に及ぶ可能性がある。さらに、皮膚症状は全身性の細菌性又は真菌性疾患に先行することが多いことで知られている。浸潤性真菌性皮膚炎は、極めて低体重の幼児にとって、初期の真菌疾患として認識されている。
既存のケアの方法では、皮膚が傷つかないよう改善するために様々な皮膚軟化剤を使用する。さらに、柔らかい寝具及び水のマットレスの使用は、皮膚に対する圧覚点の発生を防止する試みの1つの方法となっている。さらに、4〜6時間ごとに損傷した組織を定期的に湿らせることは、治癒プロセスを助けることができるが、乾燥は細胞の移動を妨げる可能性がある。しかしながら、そのような方法には全て欠点があることでも知られている。
さらに、おむつによる皮膚炎は、特に早期の乳児にとって、重大なリスクとなる可能性がある。おむつによる皮膚炎は、乳児に多くの問題をうながし、主に、会陰、鼠径部、大腿部、臀部及び肛門部などに影響を与える。尿又は便にさらされたときに皮膚のpHが上昇すると、皮膚は微生物による傷害及び浸透に対してより脆弱になる可能性がでてくる。アルカリ性のpHはプロテアーゼやリパーゼなどの糞便酵素を活性化し、また、タンパク質や脂肪を分解し、さらには、角質層にブロックを構築し、傷害の原因となる胆汁酸塩を活性化させる。これは、便との直接的な接触で起こる皮膚炎のメカニズムでも起こる可能性が高いとされている。
新生児集中治療室の設定では、皮膚の損傷及び傷害が罹患率の重大な原因となり得る。皮膚の傷害により、不快感や痛み、感染症、敗血症、死に至ることがある。早産児が晒される乾燥環境は、そういった環境に対応するために十分な水分補給ができる健康な皮膚を維持するには最適とはいえない。本明細書に記された、幾つかの実施形態では、適切な流体環境を提供することで、皮膚に水分補給の改善を促し、早産児の皮膚への圧傷を防ぐことができる。
概要
上述したように、記載された装置、システム、及び方法を用いることで、母親の子宮に似せてシミュレートされた流体環境を提供し、乳幼児にとってより親しみのもてる環境を再現することができる。この方法は、理想的な期日前に生まれた幼児及び、低出生体重児、又は生まれてから24時間から48時間以内の出生時体重が正常な乳児に適用される。本明細書に記載の装置、システム、及び方法では、早期、又は通常の期間及び/又は成長した乳児のために改善された体温調節、快適度、及び水分補給を提供することができる。この方法による、体温調節を含むそれらの利点は、手術中及び/又は手術後に特に得られることが認識されている。幾つかの実施形態で使用される羊水浴インキュベータ(保育器)には、合成又は模擬羊水、加熱要素、温度センサ及び/又は温度調節用のサーモスタットを備えたインキュベーションータンクが装備される。幼児に熱調節された流体環境を提供するために幼児又は、未熟児は、インキュベーションタンク内に配置され、タンク内の流体は生理学的にみて、羊水と同様のものを作成し、使用することができる。例えば、合成又はシミュレートされた羊水の重量オスモル濃度、電解質及びミネラル含量など、乳児が配置される場所には、生理学的にみて、羊水と同様のものを使用する。
母親の子宮内の生理学的羊水は、妊娠中に胎児をとりまく保護液であり、体温調節のための熱貯蔵器及び膜内経路を通る胎児による水の吸収のための貯蔵器として働く。また、発達中の乳児のために37℃の一定温度を維持しながら、胎児に快適さ及び、身体を動かせる環境を提供する。羊水には、電解質、ミネラル、タンパク質、ペプチド、脂質、乳酸、ピルビン酸、酵素、ホルモン及び羊水幹細胞が含まれる。
このように、幾つかの実施形態では、合成又は模擬羊膜浴の温度は、1つ又は複数の温度センサ及び/又はヒーターの使用により、乳児にとって適正温度とされる約37℃の温度を維持し、調節される。合成又はシミュレートされた羊水には、1つ以上の電解質、ミネラル、タンパク質、ペプチド、脂質、乳酸、ピルビン酸、酵素、ホルモン及び羊水幹細胞が含まれる。
図1は、羊水浴インキュベータ(保育器)の一実施形態の内部に配置された乳児の透視図を示す。幾つかの実施形態では、幼児又は早産児は、模擬又は合成羊水13Cを用いた環境に配置される。例えば、幾つかの実施形態では、幼児又は早産児は、合成羊水13Cを胸骨ノッチ又は首まで配置する。
システム/デバイスのコンポーネント
図2は、早産児用の羊水浴インキュベータ(保育器)の一実施形態の投資図を示す。図2に示されているように、幾つかの実施形態では、新生児用インキュベータ(保育器)10では、幼児の体を合成羊水94に浸漬して乳児にとって子宮に近い状態を作り出す。保育器10には、乳児及び合成羊水94を保持するために浴槽12を設置させることができる。
幾つかの実施形態では、浴槽12は、加工していない流体の貯水槽16、廃液1次タンク18、及び/又は、廃液2次タンク20を配置することができるフレーム14上に設置することができる。特定の実施形態では、乳児が浴槽12に設置された時に熱を保存し、合成羊水94を保存するために、アクリルガラスのような透明材料でできたドーム22で浴槽12を覆うのが好ましいものとされている。様々な位置から幼児にアクセスし、操作するためにドーム22に1つ以上のスリーブポート24を組み込むのも好ましい設定とされている。また、その際、幼児の上からドーム12による覆いを維持するものとする。
幾つかの実施形態において、フレーム14には、水及び合成羊水94及び/又はスライド式シェルフ28を分配する機能を組み込んだサポート装置26を備えることができる。フレームには、貯水槽16、1次タンク18及び2次タンク20、及びガイド32を保護するためのパネル30を設置することができる。これにより、貯水槽16及び第1及び第2のタンクの18,20と連動して、フレーム14に対し、それらの向きを保持することが可能となる。
図3は、ドームが除去された未熟児用の羊水浴インキュベータ(保育器)の一実施形態の透視図を示す。図3では、一実施形態のインキュベータ10が示されており、ドーム22が取り外されている。幾つかの実施形態では、浴槽12は、乳児を快適な位置に保持するためのシートバック34及び/又はポスト36が装備される。シートバック34及び/又はポスト36は、浅型部分の42によって取り囲むことが可能な浴槽12の水溜め部分40に配置することができる。浅型部分42は、隆起したリム44によって縁取られている。
特定の実施形態では、樋46は、隆起したリム44からこぼれる可能性のある任意の合成羊水94を捕捉する。移動の際、誤ってインキュベータ10の表面に何かがぶつかった場合、バンパー48が浴槽12を囲っているため、振動を抑制することができる。浴槽12は、隆起したリム44上に延びる噴出口50を介して充填することができ、浴槽12内の加熱機器を使用して温度を維持することができる。幾つかの実施形態では、羊水浴インキュベータシステムのいくつか又はすべての内部パイプ及び/又はチューブ又はその一部は、自然脱水を容易にするためにマイナスの角度のみに設定される。こうすることで、残留液を排水タンクに戻して細菌による定着のリスクを低減する。
幾つかの実施形態では、噴出口50は、水のコントロール装置52及び/又は羊水のコントロール装置54を使用して操作される。水及び羊水コントロール装置50,52は、サポート装置26上に配置することができる、好み及びデザインに従って再配置することが可能である。追加のコントロール装置の56は、その他の用途のために使用できる。それには、浴槽12の排水、加熱、温度の維持、浴槽の冷却/加熱、精製水の添加、1つ以上のカートリッジの溶解などの用途が含まれる。特定の実施形態では、水及び/又は羊水の制御のためにコントロール装置50,52を含む1つ又は複数のコントロール装置を羊水の浴槽とは別に配置することができる。その際、1つ以上のコントロール装置は、羊水浴の1つ以上の成分と電子的に適応するようにすることが可能である。例えば、1つ以上のコントロール装置は、複数の羊水浴インキュベータ(保育器)の1つ以上の機能を制御するように設定された単一のデバイスの一部となる可能性がある。このようにして、オペレータは、単一の場所から複数の羊水浴インキュベータ(保育器)の1つ以上の機能を同時に制御することが可能である。1つ以上の機能には、例えば、浴流体の変更又はリンス、浴液の調製、消毒、廃水の排出、清水の交換、又は本明細書に記載される他の任意の特徴が含まれる。フレーム14上のガイドに加えて、上部中央パネル58は、貯水槽16と第1及び第2タンク18,20との間に配置され、それらを方向付けるのを助け、フレーム14に対するそれらの位置を保持する。上部中央パネル58の下に配置された読み取りセンサ60は、インキュベータ10及び合成羊水94の状態に関するデータを含む。
図4は、ドームが除去された早産児用の羊水浴インキュベータ(保育器)の一実施形態の透視図を示す。浴槽12には取り外し可能なカバー62を組み込むことができる。幾つかの実施形態では、カバー62は、隆起リム44を含む浅型部分42と同様に、浴槽12、その水留め部分40、シートバック34及び/又はポスト36の形状に一致しており、前述の形状になる場合がある。特定の実施形態では、カバー62は、刺激のために隆起リム44及び/又は表面的な特徴38を要することができる。合成羊水94がカバー62の下に閉じ込められないようにするために、浴槽12には1次廃液タンク18に通じる一つ以上の排水ポート64を加えることができる。カバー62は、浴槽12の水溜め部分40の底部の排液に適合する排水孔65を使用することで排水することが可能となる。
シートバック34及び/又はポスト36を用いて、浴槽12に、幼児用シートと同様のシートを設置することができ、また、異なるサイズの乳児に合うように設定することができる。これにより、乳幼児の近位座位における快適な位置決めを可能にし、幼児の頭を液体レベルより上に快適に配置することができ、経口栄養及び気道の酸素供給を可能にする。サイズは、早産児や乳児期の幼児の背の高さと体重の違いに応じて変更することができる。幾つかの実施形態において、このシステムでは、様々なサイズの複数のカバー62を備えることが可能である。それぞれのカバー62には、異なるサイズの乳児を設置するために様々なサイズのシートバック34及び/又はポスト36をそれぞれ配置させることができる。このように、オペレータは、特定の幼児に適合する特定のサイズのシートバック34及び/又はポスト36を含む特定のカバー62を選択することができる。同様に、様々なサイズの異なるカバー62を、幼児の成長に合わせて交換し、使用することができる。
カバー62は、浴槽12と同様に、滅菌し、また、タンク及び幼児用シートに適合するよう異なるシートサイズのものを使用できる。具体的には、カバー62は、抗菌性及び抗真菌性を含む医学的に化学作用を起こさない材料、及び偶発的な浸水を防止するための安全ストラップから作成することができる。臨床的に示されているようにカバー62を再使用するときは、水溜め部分40の流出路と整列させ、適合できる排水孔65を、コック又は他の類似の機構を用いて開閉し、合成羊水94で補充することができる。追加の薬剤又は栄養分を伴う、又は伴わない滅菌合成羊水94は、噴出口50を通って貯水槽に入れることができる。あるいは、インキュベータ10とは別に、流入配管に取り付けられた配管又はシャワーを使用して、カバー62に注入することができる。
幾つかの実施形態では、読みとりセンサパネル60は、下部中央パネル66上に配置することができる。読みとりセンサパネル60は、羊水浴インキュベータ(保育器)の他の部分にも配置することができる。特定の実施形態では、読みとりセンサパネル60は、羊水浴インキュベータ(保育器)とは別のデバイス上に設置することができる。この別個の装置は、羊水浴インキュベータ(保育器)の1つ以上の構成要素と電子的に通信するように設定される。例えば、スマートフォン、タブレット、ラップトップ、又は他のコンピュータディスプレイなどのユーザインタフェースは、1つ又は複数の読みとりセンサを表示するように設定することができる。下部の中央パネル66は、インキュベータ10が動かされる時、貯水槽16及び、1次タンク18、及び2次タンク20を定位置に保つために貯水槽解放ペダル68及び/又は廃水放出ペダル70を設置することができる。貯水槽16及び2次タンク20がキャスター72上にある幾つかの実施形態では、それらは、廃棄及び/又は再充填操作のためにフレーム14の下から広げることができる。
図5は、変化式パネルが拡張された早産児用羊水浴インキュベータ(保育器)の一実施形態の透視図を示す。図5には、スライド式シェルフ28を伸ばしたインキュベータ(保育器)が表示されている。スライド式シェルフ28には、実質的な重量を保持することを可能にする1つ以上のサポート用リブ74を備えることができる。隆起したリップ76は、対象物がスライド式シェルフ28から転がったり、又は滑り落ちるのを防ぐのに役立つ。
図6に表示されているように、羊水浴インキュベータ(保育器)は、可動性を得るためにキャスター72上に高容量の容器である貯水槽16を備えることができる。液体レベルインジケーター78を設けて、貯水槽16への補充が必要なときにユーザに警告することができる。幾つかの実施形態では、貯水槽16は、貯水槽16内の流体レベルを検出するように設定された1つ又は複数のレベルセンサを備えることができる。例えば、貯水槽16には、トップレベル検出器及び/又は低レベル検出器を備えることができる。トップレベル検出器は、貯水槽16の流体レベルが所定のレベル以上にあるように設定することができ、低レベル検出器は、貯水槽16の流体レベルが、いつ所定のレベル以下になるのかを検出することができる。貯水槽16の流体レベルが、所定のレベルよりも低いことが検出されると、システムが、警報音を鳴らすように、又は電子的な警告を送信するように設定することができる。また、オペレータに貯水槽16を補充するように促すために、視覚的か音響的かに関わらずアラームを作動させることが可能である。特定の実施形態では、貯水槽16を水供給源に直接接続することができる。貯水槽16の流体レベルが所定のレベルよりも低いことが検出されると、システムは、給水源から貯水槽16が自動的に補充するように設定することができる。
貯水槽16に一連のスロット80を組み込んで、フレーム14上のガイド32と係合することができる。貯水槽16の上部では、凹部の関節式の貯水槽ハンドル82によって、貯水槽16をキャスター72上に持ち上げたり、インキュベータ10の内外に持ち上げることが可能となる。また、充填チューブ84を貯水槽16に組み込むことで、真水又は滅菌された流体による補充を可能とする。また、羊水の供給源88を導入するために羊水の容器ポート86を設置することができる。また、液体レベルインジケーター78の反対側に、ホースビン90が、使用されていない場合には、充填チューブ84を保持するためにサイズを変更することができる。特定の実施形態において、貯水槽16を真水のラインに直接接続することができ、貯水槽16内の一定の所定量の水を保持するために自動又は非自動オン/オフ弁を設置することができる。
図7には、貯水槽16の内部構成要素が示されている。充填管84は、給水に結合できるように設置することができる。ここでの給水は、無菌水及び/又は脱イオン水のような精製水を供給及び/又は含むように設置することができる。特定の実施形態では、水供給部は、予備浸透処理された水を供給及び/又は含むように設置できる。合成羊水供給部88は、羊水容器口86を通って結合することができ、濃縮された合成羊水94を貯留槽16内の流体と所定の割合で混合させる弁92と接合できる。母親体内にある羊水に類似した成分濃度(オスモル濃度、ミネラル、ビタミン、電解質、アミノ酸、タンパク質、ホルモン、リン脂質、脂質、酸素又は他のガス含有量など)を有する流体を作製するために混合物を調整することができる。他の実施形態では、合成羊水94には、天然羊水とは異なる成分となるが、乳児のケアのために医学的に有益であるか又は必要な栄養素及び医薬化合物が含まれる。
貯蓄層16内の流体の温度を保存するために、電源98に接続された加熱素子96を設置することができる。滅菌又は滅菌に近い状態を維持するために、合成羊水94には、UVなどのシステムが含まれる。フィルター100に連続的に送り込むことで、ゴミ、汚染物質、細菌、ウイルス及び菌類などを除去することができる。幾つかの実施形態では、弁システム104は、合成羊水94を連続的に混合するために企図されている。このような実施形態では、貯水槽16には、水用よだれかけ106を設置することができ、純水及び/又は水及び合成羊水94の所定の混合物を汲み出す羊水用よだれかけ108が含まれる。
図8に示されてるように、羊水供給部88は、空のときに羊水容器口86を通って除去され、及び/又は濃厚な合成羊水94が充填された新しい羊水供給部88に交換される。合成羊水94には、ビタミン含量、電解質含量、アミノ酸含量、タンパク質含量、ホルモン含量、脂質を含むリン脂質含量、及び天然羊水に類似した酸素又はガス含量が入る。これは、乳児の医療ニーズに応じて調整することもできる。体液を体内に浸して早産児の体液、栄養素及び医薬品を経皮的に投与するために、付加的な流体、栄養素及び医薬品を合成羊水94に添加することもできる。早産児の皮膚の非角質化された薄い真皮及び表皮層には、栄養素及び医薬品を適用することができ、成人の角質化したより厚い皮膚とは異なり、流体及び分子の通過を可能にする。
図9には、廃水1次タンク18が示されている。1次タンク18には、浴槽12と連通する第2の液面インジケーター78、1次タンクハンドル112、及び/又は廃水入口114を設置することができる。廃水弁118を有する廃水口116は、2次タンク20が取り外されると、廃水バルブ118が閉じられ、廃水を1次タンク18に集めることが可能になり、それによって羊水インキュベーションの中断を回避することができる。第2レベルインジケーターにより、第1タンク18がオーバーフローする前に、廃水弁118が第2タンク20に再開放されていることを確認するために監視することができる。2次タンク20の有無にかかわらず、1次タンク18は、1次タンクハンドル112を使用して、廃水の独立した廃棄及び清掃のためにフレーム14から取り外すこともできる。
幾つかの実施形態では、廃水タンク、廃水1次タンク18、及び/又は廃水2次タンク20は、廃水タンク、廃水1次タンク18及び/又は廃水2次タンク内の流体のレベルを検出するために、1つ又は複数のレベルセンサを設置できる。例えば、廃水タンク、廃水1次タンク18、及び/又は廃水2次タンク20には、トップレベル検出器及び/又は低レベル検出器を設置することができる。トップレベル検出器は、廃水タンク、廃水1次タンク18及び/又は廃水2次タンク20の流体レベルが所定のレベル以上にあるよう決定するように設置することができ、低レベルの検出器は、廃水タンク、廃水1次タンク18及び/又は廃水2次タンク20の液面が、所定レベル以下であるように設定できる。排水タンク、排水1次タンク18及び/又は廃水2次タンク20の液面が所定のレベルを超えていることが検出されると、システムが、警報を鳴らすように、及び/又は電子的に警報を送信することもできる。特定の実施形態では、廃水タンク、廃水1次タンク18、及び/又は廃水2次タンク20は、直接的、又は、下水又は処分ラインに接続されている。廃水タンク、廃水1次タンク18及び/又は廃水2次タンク20の水位が所定レベル以上であることが検出されると、システムは、廃水タンク、廃水1次タンク18及び廃水1次タンク18の内容物を自動的に廃棄するように設置することができる。若しくは、廃水2次タンク20を下水又は処理ライン又は他のタンクに移送することができる。
図10には、廃水2次タンク20が示されている。貯水槽16と同様に、2次タンク20は、独立した圧延のためのキャスター72と、フレーム14と接合し、2次タンク20を1次タンク18と一直線に保つためのスロット80を設置することができる。2次タンク20は、2次タンク20がほぼ満杯になったときにユーザに警告する第3レベルインジケーター120を設置するることができる。2次タンク20には、凹型の第1の2次タンクハンドル122及び/又は第2の2次タンクハンドル124を設置することができる。第1の2次タンクハンドル122は、貯水槽ハンドル82と同様に関節的に接合することができる。第2の2次タンクハンドル124により、ユーザは、満杯になったときに、2次タンク20を便利にかつ容易に空にすることができる。幾つかの実施形態では、廃水1次タンク18及び/又は2次タンク20は、1つ又は複数の再充電可能なバッテリー又は他の電源及び/又は廃水内容物の処分を実施するために1つ又は複数のポンプを設置することができる。特定の実施形態におけるシステムでは、1つ以上の再充電可能なバッテリー又は他の電源及び/又は廃水内容物の処分を実施するために1つ又は複数のポンプを含む単一の廃水タンクを設置することができる。再充電可能なバッテリー又は他の電源は、廃水1次タンク18、2次タンク20及び/又は単一の廃水タンクに組み込むことができ、及び/又は廃水の1次タンク18、2次タンク20、及び/又は単一の廃水タンクを使用することができる。
第2の廃水入口126は、第3のレベルインジケーター120によって測定され、第2のタンク20がいっぱいになると、第1のタンク18の廃水口116からの廃水を受け入れることができる。特定の実施形態では、フレーム14から排出され、空にし、その後清掃した後、次回の使用のために交換される。2次タンク20はまた、2次タンク20を1次タンク18と整列させるための整合ポイント128を設置することができる。
図11では、浴槽12、1次タンク18及び2次タンク20が断面図で示されている。幾つかの実施形態では、この図では、2次タンク20上の表示ポイント128と整列するために、1次タンク18上に相補的な表示ポイント130が示されている。2次タンク20が汚染された羊水132で満たされた場合、2次廃水入口126付近の排出口134から排出される。
早産児をケアして維持する際にインキュベータ10を使用する場合、ユーザはインキュベータ10に電力を供給し、水などの流体で貯水槽16を満たすこ及び、滅菌、脱イオン化、及び/又は精製することができる。幾つかの実施形態では、貯水槽16は、ユーザが貯水槽16をガイド32に沿ってフレーム14から転がすことを可能にすることができる新鮮水放出ペダル68を使用して解放することができる。貯水槽16の液体は液体レベルインジケーター78によって、適切な容量の液体を確保し、過剰充填を防止するために監視することが可能である。充填管84は、シンク又は他の到達困難な場所から貯水槽16を適切に充填するために使用することができる。特定の実施形態では、貯水槽16は、必要に応じて水供給源から新鮮な水を自動的に満たすように設定することができる。例えば貯水槽16の1つ以上のセンサが貯水槽16の水位が所定レベル以下であることを検出すると、システムは1つ以上のバルブを自動的に開き、貯水槽が給水から補充できるように設定することができる。
カバー/ライナー
図1に示されているように、幾つかの実施形態では、羊水浴インキュベータ(保育器)は、カバー又はライナー1Cを備えることができる。カバー1Cは、滅菌することができ、及び/又は交換することが可能である。カバー1Cは、プラスチック製である。看護師又は医療従事者は、約1時間、約2時間、約3時間、約4時間、約5時間、約6時間など、定期的に、例えば、約、少なくとも、約7時間、約8時間、約9時間、約10時間、約11時間、約12時間、約13時間、約14時間、約15時間、約16時間、約17時間、約18時間、約19時間、約20時間、約21時間、約22時間、約23時間、約24時間、約36時間、約2日間、約3日間、約4日間、約5日間、約6日間、約1週間約2週間、約3週間、約4週間などの間隔をあけて、及び/又は上記の値のうちの2つの規定を用いた範囲内で実施する。特定の実施形態では、必要に応じてカバーを交換することができる。
幾つかの実施形態では、カバー又はライナー1Cは、乳児の位置を実質的に維持するための1つ又は複数の安全ストラップ又はハーネス15Cと組み合わせて使用されるか、又は設置することができる。例えば、1つ又は複数の安全ストラップ又はハーネス15Cは、流体中の幼児の偶発的な浸水を防止するように設置することができる。
特定の実施形態では、カバー又はライナーは、浸水することなく浴中に乳児を設置し、乳児に十分なサポートを提供できるよう一般的な形状にすることができる。例えば、カバー又はライナー1Cでは、乳児が座ることを可能にする一般的な形状の窪みを設定できる。上述したように、カバー1Cには、シートバック及び/又はポストを設置することができる。同じサイズの複数のカバー1Cを定期的に交換するために設けてもよいものとする。特定の実施形態では、概して同じ形状ではあるものの、異なるサイズの複数のカバー1Cを、乳児が成長するにつれて交換し、使用することができる。幾つかの実施形態では、複数のカバー1Cには、異なるサイズ及び/又は構成のアダプターを実質的に適合及び/又は収容させるために、異なるサイズの設定で使用することができる。
羊水液処理ユニット
幾つかの実施形態では、カバー又はライナー1Cは、羊水処理ユニットと一緒に使用するように設置することができ、又は構成することができる。図11Aは、羊水処理ユニットの一実施形態を示す。羊水処理ユニットは、羊水浴流体の変更又はその一部を実行するように設置することができる。より具体的には、羊水処理ユニットは、羊水浴から便、尿及び/又は汚染された合成羊水を収集及び/又は除去するように設置することができる。収集された便及び/又は汚染された合成羊水は、廃水タンクに配置されるように設置することができる。幾つかの実施形態では、羊水処理ユニットは、使い捨てカバー又はライナー1Cの一体部分として使用することができる。
羊水処理ユニットは、1つ以上の便収集器1D、浴液流入部9D、フィルター11D、保護ネット3D、汚染センサ、及び/又は排水弁用のプラグユニット5Dを備えることができる。便収集器1Dは、幾つかの実施形態では、ドーナツ形状にすることができる。便収集器1Dは、臀部、肛門、及び/又は外部尿道口を実質的に取り囲むように、患者又は乳児の皮膚の上又は周囲に緩く配置することができる。便収集器1Dは、便収集器1Dと患者又は乳児の皮膚との接触領域における羊水処理ユニットと浴槽との間で流体が流れる能力を低下させることができる。幼児又は患者からの便又は尿は、便器収集器1Dによって収集することができる。より具体的には、幾つかの実施形態では、便、尿及び/又は羊水は、便収集器1Dによって収集され、1つ又は複数のフィルターを通って排水弁に流れる。配置されるべき羊水は、浴流体流入部9Dを通って、1つ以上のフィルターを通って排水弁に流すことができる。
浴液流入部9Dには、使用及び/又は汚染された合成羊水を浴槽から流出できるように開口部を設置することができる。浴液流入部9Dは、1つ以上のフィルター11Dをさらに設置することができる。 1つ以上のフィルター11Dは、流入開口部の後に配置することができ、便が1つ以上のフィルター11Dの下流に集められるときに、便及び/又は流体の逆流を防止するように設置することができる。
幾つかの実施形態では、便収集器1Dは、1つ又は複数の保護ネット3Dとともに使用できるように設置することも可能である。また、便収集器1D内に配置される保護ネット3Dを設置することができる。保護ネット3Dは、幼児又は患者の身体の1つ又は複数の部分の吸引を防止し、便が保護ネット3Dを通過できるように設置することができる。
特定の実施形態では、羊水処理ユニットの1つ以上の汚染センサは、合成羊水の汚染レベルを直接的又は間接的に検出するように設置することができる。幾つかの実施形態では、検出された汚染レベルが所定の汚染レベル以上であるとき、浴液交換プロセスを開始することができる。
幾つかの実施形態では、排水バルブは、システムの廃水タンクに向かう排水ラインを開放及び/又は閉鎖するように設置することができる。特定の実施形態では、使い捨ての浴槽カバー又はライナー1Cは、排水弁プラグユニット5D及び/又はシート又はリング7Dを装備することができる。排出弁プラグユニット5D及び/又はシート又はリング7Dは、使い捨て浴槽カバー1Cの一体部分として使用することができる。排水弁はまた、ステム部分13D、1つ以上のシール、及び/又は駆動装置を備えることができる。ステム13D、シール及び/又は駆動装置は、羊水浴インキュベータシステムに永久的に取り付けることができる。排水バルブのプラグ部5Dは、使い捨て浴槽カバー1Cの設置時に、バルブのステム部13Dにプッシュ/プルコネクタ嵌合によって取り付けることができる。浴液の汚染レベルが、羊水浴流体の部分的又は完全な変化を必要とする所定のレベル以上であることを1つ又は複数のセンサが検出すると、システムの制御ユニットは、弁の駆動装置に電力を供給することができる。次いで、プラグユニット5Dが開き、便とともに羊水は、羊水処理ユニットを通して羊水浴から流出される。
アダプターシート
幾つかの実施形態では、羊水浴インキュベータシステムにはアダプターシートを設置することができる。図11Bは、羊水浴インキュベータシステムに取り付けられたアダプターシートの実施形態を示す。アダプターシート5Eは、カバー又はライナー1Cの下に配置することができる。幾つかの実施形態では、システムは、複数のアダプターシート5Eを備えることができる。複数のアダプターシート5Eは、例えば異なるサイズの乳児を収容するために、異なる構成及び/又はサイズのものを設置することができる。異なるサイズの複数のアダプターシート5Eを設けることによって、幾つかの実施形態では、単一の羊水浴インキュベータシステムでは、乳児のサイズに実質的に一致するようにアダプターシート5Eを交換及び/又は取り付けることができる。これにより、異なるサイズの乳児と共に使用できるように適合させることができる。したがって、サイズの異なる複数の交換可能なアダプターシート5Eを有する特定の実施形態では、単一サイズの浴型を使用して羊水浴インキュベータを使用することができる。幾つかの実施形態では、アダプターシート5Eには、柔らかい及び/又は快適な材料を使用することができる。例えば、アダプターシートには、ジェル状材料などを使用することができる。
患者又は乳児に面するアダプター5Eの表面は、乳児又は患者と接触できるように設置することができる。患者又は乳児に面するアダプター5Eの表面の全体的な設計は、体の大きな患者がアダプター5Eを使用しているのを感じないほどに、小さな体の患者がアダプターを使用する時と等しいレベルの快適性及び安全性を保証することができる。アダプター5Eの患者又は乳児に面していない及び/又は接触していない他の表面は、浴槽の完全な機能を保証するように設計することができ、アダプター5Eを浴槽から着脱するための1つ又は複数のロック機構を設置することができる。
幾つかの実施形態では、羊水浴インキュベータ(保育器)は、特定のサイズの乳児のためのアダプターシート5Eを取り付けずに使用することができる。例えば、特定の実施形態では、羊水浴インキュベータ(保育器)は、約60cm又は65cmの高さなどの特定のサイズ以上の乳児用アダプターシート5Eを取り付けずに使用することができる。約60cm又は65cmの高さのような特定のサイズよりも小さい乳児の場合、羊水浴インキュベータ(保育器)は、小さな幼児のサイズに適応するためのアダプターシート5Eを取り付けて使用することができる。特定の実施形態では、1つ以上のアダプター5Eは、約25cm〜約65cmの高さの乳児に使用することができる。特定の実施形態において、オペレータ又は介護者は、羊水浴インキュベータ(保育器)内に乳児を設置する前に、適切なサイズのアダプターシート5Eを配置することができる。
カバー又はライナー1Cは、アダプターシート5Eの構成及び/又はサイズに実質的に一致するように設置することができる。特定の実施形態では、システムは、複数のアダプターシート5Eと実質的に一致するように、異なる構成及び/又はサイズの複数のカバー又はライナー1Cをさらに設置することができる。
流体センサ
特定の実施形態では、羊水浴インキュベータシステムは、流体の存在を検出するように構成された流体センサ17Cを設置することができる。例えば、流体センサ17Cは、浴槽内の幼児の首に装着できるように設置することができる。流体センサ17Cは、流体中の幼児(例えば、乳児の頭)の偶発的な浸水を感知するように設置することができ、流体レベルを自動的に低下させることができる。幾つかの実施形態では、1つ又は複数の流体センサを、乳児の顔を流体に浸さないことが望ましいため、幼児の身体の他の部分に装着することができる。
ブリッジ/マウント
図1及び11Bを参照すると、幾つかの実施形態では、カバー1Cには、1つ又は複数のブリッジ又はマウント3C、5C、1Eを設置でき、及び/又は1つ又は複数のブリッジ又はマウント3C、5C、1Eとともに使用することができる。1つ以上のブリッジ又はマウント3C、5C、1Eは、浴槽の上に位置するように設置することができる。特定の実施形態では、1つ以上のブリッジ又はマウント3C、5C、1Eの高さを変更することができる。例えば、1つ以上のブリッジ又はマウント3C、5C、1Eは、1つ又は複数のブリッジ又はマウント3C、5C、1Eの高さを増加及び/又は減少させるために、1つ又は複数のモーター又は駆動装置を備えることができ、カバー1Cの上面から測定された、及び/又は流体レベルの測定値としての1つ以上のブリッジ又はマウント3C、5C、1Eの高さは、例えば、少なくとも約1cm、又は約1cm以下、約2cm、約4cm、約5cm、約6cm、約7cm、約8cm、約9cm、約10cm、約11cm、約12cm、約13cm、約14cm、約15cm、約16cm、約17cm、約18cm約19cm、約20cm、約25cm、約30cm、約35cm、約40cm、約45cm、約50cmに設置することができ、及び/又は上記の2つの規定を用いた範囲内で実施する。
1つ以上のマウント3C、5C、1Eは、1つ以上のチューブの一端を流体の上に維持するように設置することができる。ある実施形態では、1つ以上のブリッジ又はマウント3C、5C、1Eの高さは、取り付けられた1つ又は複数のチューブに基づいて望ましい高さに合わせて変更することができる。1つ以上のチューブの例としては、へその緒チューブ、栄養チューブ、酸素チューブ、静脈内(IV)チューブなどがあげられる。より具体的には、幾つかの実施形態では、早産児のへその緒は、幼児のへその緒と比較して比較的長く、及び/又は現状の方法では切断することが可能である。次いで、1つ以上のへその緒の一端を、羊水浴の内部に設置されている早産児のへその緒に接続して、栄養素、酸素供給、薬剤などを提供し、及び/又は血液の採取などを行うように設定することができる。これは、乳児や、実験室での試験的な目的で使用される。へその緒は、カテーテル及び/又はへその緒に挿入されたチューブが流体と接触しないように、流体レベルより上のブリッジに取り付ける。別の実施形態では、例えば無菌超音波プローブカバーに透明な滅菌及び/又はプラスチックカバーをカテーテル及び/又は他のライン上に配置することが可能である。ある実施形態では、このようなカバーは、臍帯カテーテルを流体中に誤って浸した場合の羊水によるカテーテル及び/又は他のラインの汚染を防ぐために、へその緒に固定する。同様に、IVチューブは、羊水内に設置されている乳児の静脈に接続することができる。同様に、早産児の口には給餌管及び/又は酸素管を接続することができる。いずれにしても、幼児に接続されていない管の他端が流体に浸漬されていないこと、及び/又は偶発的に浸水した場合には滅菌及び/又はプラスチック被覆を含むことを確実にすることが重要である。このことにより、合成流体が管に入るのを防ぎ、汚染又は感染を防止することが可能である。このように、特定の実施形態では、乳児に接続していない管の他端を固定し、ブリッジ又はマウント3C、5C、1Eに取り付けることによって、合成羊水の上の定位置に設置し、1つ又は複数のチューブが感染することを防止し、無菌状態として保つことができる。
幾つかの実施形態では、羊水浴インキュベータシステムには、単一のブリッジ又はマウント1Eが備えられる。ある実施形態では、羊水浴インキュベータシステムには、乳児の口に接続されるように設定された1つ又は複数のチューブ(例えば、栄養チューブ及び/又は酸素チューブ)及び第2のブリッジ、さらに、幼児のへその緒に接続できるように設置された1つ以上のチューブの位置を維持するためのマウント5Cが含まれる。特定の実施形態では、羊水浴インキュベータシステムには、3つ以上のブリッジ又はマウント3C、5C、1Eが含まれる。
特定の実施形態では、ブリッジ又はマウントは、第1の側部セグメント、第2の側部セグメント、及び上部セグメントを備えることができる。第1の側部セグメント及び/又は第2の側部セグメントは、浴槽及び/又は浴槽流体の上面に垂直な垂直方向に、羊水浴の1つ以上の縁部から上方に延ばすことができる。上部セグメント又は梁は、浴槽及び/又は浴液の上面に平行であり、インキュベータ(保育器)の縦軸又は横軸を横切ることができる。第1の側部セグメント、第2の側部セグメント、及び/又は上部セグメント又はビームは、実質的に真っ直ぐであり、また、湾曲したり、及び/又は角度を伴うものとなる。第1の側部セグメント、第2の側部セグメント、及び/又は上部セグメント又はビームは、浴槽の長方形の上面の周囲の4つの外側のうちの2つのみで接続できるように設定することができる。第1の側部セグメント、第2の側部セグメント、頂部セグメント又は梁、及び浴槽の上面は、浴槽の上に置かれたドームによって形成された閉鎖空間とは対照的に、開放空間を含むことができる。
幾つかの実施形態では、1つ以上のブリッジ又はマウント3C、5C、1Eは、へその緒のカテーテルブリッジとなる可能性がある。へその緒のカテーテルブリッジは、へその緒のカテーテルラインを保持及び/又は先導するように特別に設計することができる。また、へその緒のカテーテルブリッジ又は1つ以上のブリッジ又はマウント3C、5C、1Eは、羊水浴インキュベータシステムから容易に取り付け及び/又は取り外すように設置することができる。例えば、幾つかの実施形態では、へその緒のカテーテルブリッジ、又は1つ以上のブリッジ、又はマウント3C、5C、1Eは、1つ又は複数の取り付け機構3Eを羊水浴インキュベータ(保育器)に取り付けたり、取り外すことが可能である。
モジュラー構成
幾つかの実施形態では、羊水浴インキュベータシステム及び/又はデバイスは、モジュラー構成を実施することができる。言い換えると、システムの1つ又は複数のコンポーネントはモジュールであり、容易な交換及び取り付けが可能であるといえる。例えば、ある実施形態では、システムは、モジュール式であるか、又は1つ又は複数のモジュールを含む、1つ又は複数の流体タンク、淡水又は精製水タンク、羊水タンク又はバス、廃水タンク、カバー、ドームなどを備えることができる。
特定の実施形態では、1つ又は複数の廃水タンク、淡水又は精製水タンク、及び/又は羊水浴流体タンクは、水のライン及び/又は下水のラインに接続できるように設置することができる。そのような実施形態では、新鮮水又は精製水を淡水又は精製水槽に直接及び/又は定期的に供給することができる。幾つかの実施形態では、新鮮水槽又は精製水槽は、タンク内の液位を検出するための1つ又は複数のセンサを設置することができる。特定の実施形態では、新鮮水槽又は精製水槽は、タンク内の液位が所定のレベル以下、例えば10%以下であるときに、新鮮な水及び/又は精製水でタンクを自動的に補充するように設定することができる。同様に、排水を連続的及び/又は定期的に排水タンクから汚水ライン又は他の廃液タンクに直接的に除去することができる。幾つかの実施形態では、廃水タンクは、タンク内の流体レベルを検出するための1つ以上のセンサを設置することができる。特定の実施形態では、廃液タンクは、タンク内の流体レベルが所定のレベル以上、例えば90%以上である場合にその内容物を自動的に廃棄するように設置することができる。
特定の実施形態では、1つ又は複数の廃水タンク及び/又は淡水タンク又は精製水タンクは、水のライン及び/又は下水のラインには、接続されません。このような実施形態では、1つ又は複数の廃水タンク及び/又は淡水タンク又は精製水タンクは、再充填及び/又は廃棄のためにシステムから取り外すように設置することができる。除去後、1つ又は複数の廃水タンク及び/又は淡水又は精製水タンクを、追加又は精製又は淡水及び/又は廃水の除去を可能にする場所に移動させることができる。例えば、幾つかの実施形態では、1つ以上の廃水タンク及び/又は淡水タンク又は精製水タンクは、1つ又は複数のローラー又はホイールを設置することができる。ユーザは、1つ以上のローラー又はホイールを利用して、1つ以上の淡水又は精製水タンクを水供給源に容易に移動させて水を加えることができる。同様に、ユーザは、1つ以上のローラー又はホイールを利用して、1つ又は複数の廃水タンクを汚水除去のための場所として使用し、例えば汚水ラインに容易かつ便利に移動させて廃水を除去することができる。幾つかの実施形態では、新鮮水用水槽又は精製水用水槽は、オペレータに自動的に警告するように設定することができ、タンク内の流体レベルが、タンクを補充するようにオペレータに促すために、例えば10%又はそれ以下のような所定のレベル以下であるときに、視覚及び/又は音声アラートを介して警告が発信される。特定の実施形態では、廃水タンクは、タンク内の流体レベルが所定レベル以上、例えば90%以上である場合に、視覚及び/又は音声アラートを介してオペレータにタンクを空にするよう自動的に警告される。
幾つかの実施形態では、システムでは、複数の廃水タンク及び/又は清水又は精製水タンクを設置することができる。例えば、羊水浴インキュベータ(保育器)では、2つ以上の廃水タンク及び/又は新鮮又は精製水タンクを設置することができる。このように、特定の実施形態では、2つ以上の廃水タンク及び/又は新鮮な又は精製された水タンクのうちの1つが補充又は空にされている間に、羊水浴インキュベータ(保育器)は、少なくとも1つの廃水タンク及び/又は新鮮な又は精製された水タンクを設置ことができる。
特定の実施形態では、オペレータは、1つ又は複数の廃水タンク及び/又は新鮮又は精製水タンクを、予め充填された、又は予め空にされた廃水タンク及び/又は新鮮な又は精製された水タンクで交換することができる。例えば、空又は、ほぼ空になった淡水又は精製水タンクを除去した後、オペレータは、すぐに羊水浴インキュベータ(保育器)を、既に充填された別の新鮮な又は精製された水タンクと交換することができる。このように、羊水浴インキュベータ(保育器)には、最初に空になったタンクが満たされている間は、少なくとも1つの機能する新鮮水用水槽又は精製水用水槽を設置することができる。同様に、完全又はほぼ完全な廃水タンクを除去した後、オペレータは、羊水浴インキュベータ(保育器)を満水でないか又は空である別の廃水タンクに直ちに交換することができる。このように、羊水浴インキュベータ(保育器)には、元の廃水タンクが空になっている間に、少なくとも1つの機能する廃水タンクを設置することができる。
幾つかの実施形態では、1つ以上の新鮮水用水槽又は精製水用水槽には、近くの浴槽シンクに容易に運ぶために、1つ又は複数のハンドル及び/又は車輪を設置することができる。 1つ以上の清水タンクには、シンク蛇口からのタンクの容易な充填を可能にする使い捨てホースを設置することができる。水は、脱イオン及び/又は逆浸透濾過システムによって、不純物、電解質、鉱物及び細菌から精製することができる。幾つかの実施形態では、脱イオン濾過システムを羊水浴システム又は装置に組み込むことができる。他の実施形態では、羊水浴システム又は装置は、別個の脱イオン及び/又は逆浸透濾過システムと共に使用できるように設置することができる。
淡水タンクには、滅菌カバーを設置することができる。滅菌カバーは、プラスチック又は金属製であり、使い捨て可能である。例えば、淡水タンクの滅菌カバーは、約3時間、約3時間、約6時間、約9時間、約12時間、約1日おきに少なくとも約1回、又は約1回以下で交換することができる。15時間、約18時間、約21時間、約24時間、約36時間、約48時間、及び/又は前述の値のうちの2つによって規定される時間の範囲内で実施する。この滅菌カバーは、タンクのすべての詰め替えと交換するようにすることもできる。
廃液タンクには、便及び固形物を廃棄物から回収するためのフィルターを設置することができる。フィルターは、交換可能及び/又は使い捨て可能である。幾つかの実施形態では、廃液は、使い捨てプラスチックカバー上に置くことができる。特定の実施形態では、排水タンクには、排水をシンク又は下水に容易に処分するための1つ又は複数のポンプ及び/又はホースを設置することができる。1つ又は複数のポンプは、充電式バッテリーなどの電源によって電力を供給することができる。
幾つかの実施形態におけるこのシステムでは、1つ又は複数のモジュラーコンポーネントの取り外しが可能である。1つ又は複数のラッチ又はロックを設置することができる。例えば、ユーザは、1つ又は複数のラッチ又はロックを解放して、1つ又は複数の新鮮な又は精製された水タンク及び/又は廃水タンクなどの1つ又は複数のモジュール構成要素の取り外しができる。再取り付け後、ユーザは、1つ又は複数のラッチ又はロックを再びロックして、1つ又は複数のモジュラーコンポーネントをシステム又はデバイス内の定位置に保持することができる。
特定の実施形態において、羊水浴インキュベータシステム及び/又は装置自体には、1つ又は複数の車輪又はローラーを設置することができる。例えば、ユーザは、1つ又は複数の車輪又はローラーを使用することによって、羊水浴インキュベータシステム及び/又はデバイス自体を容易に又は便利に動かすことができる。
合成/模擬羊水
生物学的羊水は、妊娠中に胎児を取り巻く保護液であり、体温調節のための熱貯蔵器であり、また胎児に膜内経路を通る水の吸収を促す貯蔵器であると共に、さらには、胎児の運動を可能とする快適な環境を提供するなど、幾つかの機能を果たする。羊水の源は、胎児の腎臓からの排泄物、呼吸器系、胃腸系及び胎盤の表面の組み合わせによるものである。羊水は、その重量モル浸透圧濃度、pH及びミネラル含量の点で、すべての生理学的流体の中で独自の特徴を持っていることで知られている。
幾つかの実施形態では、羊水浴インキュベータシステム、デバイス、及び方法と組み合わせて使用するために、合成又は模擬羊水を作製することができる。例えば、乳児や早産児は、他の方法で、合成又は模擬羊水に入れることができる。合成又は模擬羊水は、生物学的羊水のものに類似した1つ以上の特性を含むことができる。例えば、合成又は模擬羊水の組成物には、1つ以上の電解質、鉱物、タンパク質、アルブミン、アミノ酸、グルコース、酵素、リン脂質、ホルモン、脂質、炭水化物、乳酸塩及び/又はピルビン酸を含ませることができる。 特定の実施形態では、合成又は模擬羊水には、1つ又は複数の栄養素及び/又は薬物を含ませることができる。
幾つかの実施形態では、模擬又は合成流体では、子宮内の生理学的羊水の重量オスモル濃度、pH、電解質及びミネラル含量に適合又は模倣するように設計された電解質及びミネラルの晶質溶液を含むことができる。生理学的羊水の重量オスモル濃度、pH、電解質及び/又はミネラル含量は、妊娠22週目から妊娠40週目に変化する可能性がある。このように、特定の実施形態では、様々な濃度の濃縮晶質溶液を1つ以上のカートリッジに入れることができ、及び/又はカートリッジの内容物と混合する流体の量を1つ又は複数の投与ポンプによってオペレータによって調節することができる。模擬羊水は、幾つかの実施形態では、濃縮電解質及びミネラルカートリッジからの流体を脱イオン精製水と混合することによって製造することができる。カートリッジは、約6時間、約12時間、約18時間、約24時間、約36時間、約48時間、及び/又は前述の値のうちの2つによって規定される範囲内で看護師が、交換することができる。特定の実施形態では、模擬羊水の特定の回数の補充後、例えば約1回の補充、約2回の補充、約3回の補充、約4回の補充、約5回の補充、約6回の再補充、約7回の補充、約8個の補充、約9個の補充、約10個の補充、及び/又は前述の値のうちの2つによって規定される範囲内で行われる。
合成又は模擬羊水には、1つ又は複数のアミノ酸及び/又はグルコースが含まれる。 1つ以上のアミノ酸及び/又はグルコースは、皮膚を通して合成又は模擬羊水から乳児によって吸収される。そのような物質の潜在的な摂取により、臓器重量及び胎児の成長を高めることができる。幾つかの実施形態では、合成又は模擬された羊水中の1つ又は複数のアミノ酸及び/又はグルコースの濃度は、生理学的羊水中の1つ又は複数のアミノ酸及び/又はグルコースの濃度より高いため、乳児のための十分な栄養源となる。
より具体的には、幾つかの実施形態において、合成又は模擬羊水には、Na(ナトリウム)を含ませることができる。合成又は模擬羊水中のNa(ナトリウム)の濃度は、例えば、約120mEQ/l〜約150mEQ/l又は約130mEQ/l〜約140mEQ/lに設定することができる。特定の実施形態において、合成又は模擬羊水のNa(ナトリウム)濃度は、約136.10mEQ/l及び/又は約131.95mEQ/l〜約140.25mEQ/lと設定することも可能である。
特定の実施形態では、合成又は模擬羊水にはK(ポタシウム)を含ませることができる。合成又は模擬羊水中のK(ポタシウム)の濃度は、約2mEQ/l〜約5mEQ/lの間、又は約3mEQ/l〜約4.5mEQ/lの間となり。特定の実施形態において、合成又は模擬羊水のK(ポタシウム)濃度は、約3.89mEQ/l及び/又は約3.71mEQ/l〜約4.07mEQ/lとなる可能性がある。
幾つかの実施形態では、合成又は模擬羊水には、Cl(塩素)を含ませることができる。合成又は模擬羊水中のCl(塩素)の濃度は、例えば、約100mEQ/l〜約120mEQ/l又は約105mEQ/l〜約115mEQ/lの間となる。特定の実施形態では、合成又は模擬羊水のCl(塩素)濃度は、約110.30mEQ/l及び/又は約114.1mEQ/l〜約106.5mEQ/lとなる可能性がある。
特定の実施形態において、合成又は模擬羊水には、Ca(カルシウム)を含ませることができる。合成又は模擬羊水中のCa(カルシウム)の濃度は、約2.5mEQ/l〜約4.5mEQ/l又は約3mEQ/l〜約4mEQ/lの間となる。特定の実施形態において、合成又は模擬羊水のCa(カルシウム)濃度は、約3.39mEQ/l及び/又は約2.97mEQ/l〜約3.81mEQ/lとなる可能性がある。
幾つかの実施形態では、合成又は模擬羊水にはグルコースを含ませることができる。合成又は模擬羊水中のグルコース濃度は、約20mg/dl〜約35mg/dl又は約25mg/dl〜約30mg/dlとなる。特定の実施形態において、合成又は模擬羊水のグルコース濃度は、約27.67mg/dl及び/又は約15.72mg/dl〜約39.62mg/dlとなる可能性がある。特定の実施形態では、合成又は模擬羊水には、生理学的羊水中に見出されるよりも高い濃度のグルコースを含ませることが可能である。例として、合成又は模擬羊水中の濃度グルコースは、約30.00mg/dl、約40.00mg/dl、約50mg/dl、約60mg/dl、約70mg/dl、約80mg/dl、及び/又は上記の値のうちの2つによって定義される範囲の間で使用される。
特定の実施形態では、合成又は模擬羊水にはHCO 3(重炭酸塩)を含ませることができる。合成又は模擬羊水中のHCO 3(重炭酸塩)の濃度は、約5mEQ/l〜約25mEQ/l又は約10mEQ/l〜約20mEQ/lとなる。特定の実施形態において、合成又は模擬羊水のHCO 3(重炭酸塩)濃度は、約14.50mEQ/l及び/又は約12.33mEQ/l〜約16.67mEQ/lとなる可能性がある。
幾つかの実施形態では、合成又は模擬羊水にはタンパク質を含ませることができる。合成又は模擬羊水中のタンパク質の全濃度は、約0.1g/dl〜約1.0g/dl又は約0.2g/dl〜約0.8g/dlとなる。特定の実施形態では、合成又は模擬羊水の総タンパク質濃度は、約0.55g/dl及び/又は約0.36g/dl〜約0.74g/dlとなる。 特定の実施形態では、合成又は模擬羊水中のタンパク質の総濃度は、約0.1g/dl、約0.2g/dl、約0.3g/dl、約0.4g/dl、約0.5g/dl、約約0.7g/dl、約0.8g/dl、約0.9g/dl、約1.0g/dl、約1.1g/dl、約1.2g/dl、約1.3g/dl、約1.4g/dl、約1.6g/dl、約1.7g/dl、約1.8g/dl、約1.9g/dl、及び/又は約2.0g/dlとなる。幾つかの実施形態では、合成又は模擬羊水中のタンパク質の総濃度は、生理学的羊水中のタンパク質の総濃度よりも高くなる可能性がある。
特定の実施形態では、合成又は模擬羊水にはアルブミンを含ませることができる。合成又は模擬羊水中のアルブミンの濃度は、約0.1g/dl〜約1.0g/dl又は約0.2g/dl〜約0.7g/dlとなる。特定の実施形態において、合成又は模擬羊水のアルブミン濃度は、約0.42g/dl及び/又は約0.31g/dl〜約0.53g/dlとなる可能性がある。幾つかの実施形態では、合成又は模擬羊水のアルブミン濃度は、約0.1g/dl、約0.2g/dl、約0.3g/dl、約0.4g/dl、約0.5g/dl、約0.6g/dl、約0.7g/dl、約0.8g/dl、約0.9g/dl、及び/又は約1.0g/dlとなる。特定の実施形態において、合成又は模擬羊水のアルブミン濃度は、生理学的羊水のアルブミン濃度よりも高くなる可能性がある。
幾つかの実施形態において、合成又は模擬羊水の重量オスモル濃度は、約200mosm/kg〜約350mosm/kg又は約250mosm/kg〜約300mosm/kgとなる。 特定の実施形態において、合成又は模擬羊水の浸透圧は、約272.50mosm/kg及び/又は約264.52mosm/kg〜約280.48mosm/kgとなる可能性がある。
特定の実施形態において、合成又は模擬羊水のpHは、約7〜約10又は約8〜約9となる。特定の実施形態において、合成又は模擬羊水のpHは、約8.4となり及び/又は約8.01と約8.79の間となる可能性がある。
合成/模擬羊水の生成
合成又は模擬羊水を製造するために、幾つかの実施形態では、合成又は模擬羊水の1つ又は複数の成分を精製水又は新鮮な水に溶解することができる。例えば、濃縮用量の合成又は模擬羊水の1つ又は複数の成分を含む1つ又は複数のカートリッジを、精製又は新鮮な水に溶解して、浴槽で使用するための合成又は模擬羊水を生成することができる。幾つかの実施形態におけるシステムでは、合成又は模擬羊水の望ましい成分のすべてを含む単一のカートリッジを設置することができる。他の実施形態におけるシステムでは、合成又は模擬羊水の望ましい成分の幾つかのサブセットを複数の各カートリッジに設置することができる。例えば、幾つかの実施形態では、第1のカートリッジには、1つ以上の電解質及び/又はミネラルの結晶質溶液を含ませることができる。第1のカートリッジには、アルブミンを含ませることもできる。特定の実施形態におけるシステムでは、1つ以上のアミノ酸及び/又はグルコースを含む第2のカートリッジを含ませることができる。第2のカートリッジの内容物は、第1のカートリッジの内容物を使用する前後、及び/又は同時に溶解することができる。特定の実施形態におけるシステムでは、それぞれが異なる組成物を含む3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個及び/又は10個のカートリッジを含ませることができる。例えば、複数の各カートリッジには、合成羊水の異なる成分及び/又はその異なる濃度及び/又はそれらの異なる組成物を含ませることができる。
幾つかの実施形態におけるシステムでは、発達、年齢、サイズなどの異なる段階で幼児と共に使用できる複数のカートリッジを設置することができる。例えば、特定のカートリッジは、成長の特定の段階で幼児用の羊水浴を製造するために最適化することができる。幾つかの実施形態では、複数のカートリッジにはすべて同じか、又は類似した成分が含まれるが、異なる濃度であってもよいものとする。特定の実施形態では、複数の各カートリッジには、成分の異なる組成及び/又は異なる濃度を含ませることができる。複数のカートリッジ及び、それらの組成物及び濃度は、妊娠の進行に応じて生物学的羊水の組成に適合又は模倣するように設計することができる。このように、擬似及び/又は合成羊水の各成分の濃度及び/又は用量は、乳児の発達に伴って変化させることができる。幾つかの実施形態では、合成羊水中の1つ、又は複数の電解質、ミネラル、アミノ酸、アルブミン、ビタミン、グルコース及び/又は医薬品、又は他の治療剤の濃度は、自動的、及び半自動、又は手動で、制御ユニットを介して制御することができる。この制御ユニットは、1つ又は複数の成分の濃度を制御するために、精製水及び/又はカートリッジの内容物を混合するように設定された投与ポンプの注入速度を調節することができる。合成羊水の1つ以上の成分の濃度は、幼児の妊娠年齢、幼児のサイズ、及び/又は他の医学的な兆候に従って制御することができる。
幾つかの実施形態では、1つ又は複数の望ましい成分を新鮮な又は精製した水に羊水浴インキュベータシステム又は装置で直接、溶解させるものとする。他の実施形態では、1つ又は複数の望ましい成分を、羊水浴インキュベータシステム又は装置の外側の新鮮な水又は精製水に溶解し、その後、装置又はシステムに加える。特定の実施形態では、バッチプロセスで合成又は模擬羊水を製造するために、1つ又は複数の望ましい成分を新鮮水又は精製水に溶解する。他の実施形態では、1つ以上の望ましい成分を新鮮水又は精製水に溶解して、連続的に混合することによって合成又は模擬羊水を生成する。例えば、羊水浴インキュベータシステム又は装置では、特定の量の精製水又は淡水及び/又は濃縮合成羊水又はその成分をポンプで送液し、合成又は生理食塩水を連続的に混合して生成された、模擬羊水を使用する。
より具体的には、特定の実施形態では、システムの1つ以上の投与ポンプ又は計量ポンプにより、望ましい量の濃縮羊水を濾過又は精製された淡水と正確に混合し、それぞれの妊娠期に合わせて、臨床的に必要とされるpH及び浸透圧の適切なバランスを作り出すようにすることができる。模擬羊水は、その後、浴中にポンプ輸送することができる。幾つかの実施形態では、模擬羊水は、消毒プロセスの後、UVバクテリアフィルターなどを通し、浴槽にポンプで注入される。
浴槽の模擬羊水又は合成された羊水は、バクテリアによるコロニー形成の危険性を低減するために、排水されるか、洗い流され、周期的及び/又は連続的に交換される。例えば、浴流体は、約3時間、約6時間、約9時間、約12時間、約15時間、約18時間、約21時間、約24時間、約36時間、約48時間、及び/又は上記の値のうちの2つによって規定される範囲内で交換される。幾つかの実施形態では、浴流体を排水し、すべての幼児の便と交換することができる。幾つかの実施形態におけるシステムでは、乳児の皮膚を固形物を取り除くために、すすぎ、両親及びスタッフによる頭頸部領域の水分補給を可能にするように設置されたユニット上のすすぎ器を設置することができる。
幾つかの実施形態における羊水浴インキュベータ(保育器)には、浴中に存在する合成又は模擬羊水の量を測定又は推定するための1つ又は複数のセンサを備えることができる。例えば、羊水浴槽では、浴槽の重量を測定して監視するように設定された1つ以上の重量センサを設置することができる。同様に、羊水浴槽には、浴内の流体レベルを検出するように構成された1つ以上の流体レベルセンサを設置することができる。特定の実施形態における羊水浴インキュベータ(保育器)では、浴槽に供給される羊水の量及び浴槽から出る任意の量の流体を、オーバーフロー及び/又は処分するラインに応じて決定できる1つ又は複数のセンサを設置することができる。
特定の実施形態におけるシステムでは、浴中に存在する合成又は模擬羊水に基づいて、追加の合成又は模擬羊水浴流体を浴槽に生成及び/又は提供するように設定することができる。このシステムでは、追加の合成又は模擬羊水浴流体を新たに生成し、又は浴内に一定レベル又は全レベルの流体を維持するのに必要な量又は容量の、予め製造された合成又は模擬羊水浴流体を使用する。
消毒
幾つかの実施形態では、合成又は模擬羊水は、幼児を合成又は模擬羊水に入れる前に消毒することができる。例えば、特定の実施形態では、化学的又はその他の方法で1つ又は複数の消毒剤を含む消毒カートリッジを、精製水及び/又は合成又は模擬羊水に溶解することができる。他の実施形態では、精製水及び/又は合成又は模擬羊水は、羊水浴インキュベータシステム又は装置の内部又は外部の消毒プロセスによってポンプ輸送することができる。
幾つかの実施形態では、合成又は模擬羊水を製造するための1つ又は複数の成分を溶解する前に、精製又は淡水を消毒することができる。他の実施形態では、既に製造された合成又は模擬羊水が続き、消毒される。特定の実施形態では、合成又は模擬羊水を製造するための成分の消毒及び溶解は、精製又は淡水で同時に行われる。
特定の実施形態では、羊水浴インキュベータシステム又は装置の全体又は一部の消毒手順に従って実施することができる。例えば、システムを消毒するために、消毒液を羊水浴インキュベータ(保育器)の1つ以上のチューブ、タンクなどに通すことができる。消毒手順は手動及び/又は自動的に行うことができる。消毒手順は定期的に行うことができる。例えば、消毒手順は、約12時間、約24時間、約36時間、約48時間、約60時間、約72時間、約4日、約5日、約6日、約7日、約2週間、約3週間、約4週間に約1回又は少なくとも約1回行うことができ、また、及び/又は上記の値のうちの2つによって定義される範囲内で実施される。
使用方法の概要
図2-11に示されるように、幾つかの実施形態では、貯水槽16が充填された状態で、充填チューブ84は、将来的に使用する時のためにホースビン90内に配置してもよいものとする。次いで、ユーザは、羊水容器ポート86を開き、新鮮な羊水供給源88を挿入することができる。必要に応じて、使用済み羊水供給源88を取り外すことができる。羊水供給部88は、弁92上で押し下げることができる。次いで、貯水槽16をフレーム14に再挿入することにより、電源98、水栓106及び羊水バイブ108を再接続することができる。
貯蓄層16が再接続された状態で、電源98のバルブ92を開き、濃縮合成羊水94をフィルター100、ポンプ102及びバルブシステム104に流入させ、これにより所定量の濃縮合成羊水94を貯水槽16に入れて、電源98に接続されている間、加熱要素96は、流体及び羊水供給88を好ましい所定の温度に予熱する。それによって浴槽12が、必要とされる加熱量に緩和された状態で、貯水槽16が満たされるため、インキュベータ10は適切な温度となり、乳児を受け入れる準備ができる。
ユーザは、ドーム22を取り外して、浴槽12内にカバー62を挿入することができる。次に、浴槽12は、羊水制御装置54を使用して望ましい量の合成羊水12で満たすことが出来る。水のみを使用することが、が望ましい場合は水制御装置52、又はより弱い濃度の合成羊水94が必要な場合には、付加的な制御部56を、温度及び浴槽12の他の特性を制御するために使用することができる。温度、液体組成、及び他のデータは、下部センサパネル66上に配置されたセンサ読取り部60上で任意に確認することができる。浴槽12の近位にある要素を加熱することによって浴槽12を維持することができる。必要に応じて、スライド式シェルフ28を伸ばして乳児又は他の機器を保持することができる。
乳児は、脚を支柱36に、体を背もたれ部34に支持されるようにして、入浴部12の貯水部40の半装着位置に配置することができる。乳幼児は、安全ストラップで固定することもできる。表面形状38は、乳児の皮膚に刺激を与え、また、カバー62による望ましくない付着を防止することができる。幼児が浴槽12内で、好ましい温度の合成羊水94を伴い配置された場合、ドーム22は、温度及び無菌性を維持するのを助けるために交換することができる。ドーム22を取り外すことなく幼児にアクセスするために、ユーザは、幾つかの実施形態では、1つ以上のスリーブポート24を使用することができる。別の実施形態では、医療従事者によって臍血管を通じ、適切な栄養及び酸素供給が維持され、液体の滅菌環境が維持される場合、乳児は完全に浸水することが可能である。また、母親の子宮内の胎児作用と同様に、羊水に満たされることで、肺の機能が働くようになり、また横隔膜運動も可能となる。
より滅菌された実施形態では、1つ以上のスリーブが1つ以上のスリーブポート24に設けられる。幾つかの実施形態では、医師又は看護スタッフによって実施される検査及び処置中に必要な熱を提供するために、放射加熱ランプを設置することができる。これは、合成羊水94のレベルが低下したとき、又は蓋62が交換されたとき、及び/又は湯が浴槽12の所定の位置にまだ残っているときに流体をリフレッシュするときに行われる。また、前述したように、滅菌され流体抵抗性のリード線、カテーテル、チュービング及び他の要素を、乳児の身体に取り付けることが可能である。それは、合成羊水中に沈められているか、又は幼児の顔面又は頭部が流体にある時に行われる。これらの機器は、ICU内の様々な医療機器及び監視機器に結合することが可能である。
溜め部40から飛散する任意の合成羊水94は、隆起したリム44によって閉じ込められた浴槽12の浅型部分42上に設置することができる。浅型部分42が過剰充填された場合、リム44は溝46内に排出され、また1次タンク18内に排出することができる。また、液溜め部分40を取り囲む際に使用する排水ポート64により、1次タンク18内に流出することができる。
幼児は、所定期間、及び/又は合成羊水94が汚染されるまで、浴槽12内に配置することが可能である。特に、カバー62は、定期的に日常的に交換され、細菌又は真菌の増殖を防止することができる。流体の状態を変更する必要がある場合、乳児を取り除くことができ、汚染された羊水132は、貯水部40の基部に中央排水を用いて浴槽12から排水することができる。浴槽12を出た汚染された羊水132は、汚染された羊水132が廃水口116の頂部に到達すると、2次タンク20に排出することができる。1次タンク18及び2次タンク20は、大量の汚染された羊水132を空にする前に浴槽12を通して洗浄し、十分な容積を有することができる。
最終的に、2次タンク20は、確実に空にするために十分に充填することができる。2次タンク20を取り外すために、ユーザは、2次タンク20が取り外されたとき、汚染された羊水132が溢れないようにするために、1次タンク18上の廃水弁118をまず密封する。次に、ユーザは、廃水放出ペダル70を押下し、ガイド32に沿って2次タンク20をロールアウトし、それを望ましい排水場所に転がする。この時、ユーティリティーシンク又は同様のクリーニング場所を使用する。第1の2次タンクハンドル122を持ち上げることによって、第二のタンク20は、注入位置に持ち上げる際、バランスを保つことができる。次いで、第2の2次タンクハンドル124を持ち上げて、汚染された羊水132を空の注ぎ口134から注ぐことが可能である。洗浄水又は溶液は、殺菌のために2次タンク20に導入することができる。
2次タンク20が空になっている間、1次タンク18は、浴槽12から汚染された羊水132を受け入れるために適切な場所に残すことができる。2次タンク20が元の位置に戻されると、過剰な汚染された羊水132が1次タンク18から2次タンク20に流れるのを可能にする。幾つかの実施形態では、2次タンク20を所定の位置に残しながら、1次タンク18を空にして清掃するために取り外すことができる。1次タンク18が清掃された後、2次タンク20の上に戻すことができる。2次タンク20上の整合点128は、1次タンク18上の相補的な整合点130と一致させて、それらが適切な位置であることを確認し、汚染された羊水132が排水される前に、排水入口114が浴槽12と整列するようにする。
システムの概要
図12は、未熟児用の羊水浴インキュベータシステムの実施形態の概要を示すブロック図である。図12に示されるように、幾つかの実施形態では、羊水浴インキュベータシステムには、ユーザインタフェース1202、制御ユニット1204、浴槽1206、廃水システム1208、及び/又は羊水調製システム1210が含まれる。
流体調製システム1210は、清水取入口1212から新鮮な及び/又は精製された水を取り込むように設置することができる。幾つかの実施形態では、それ自体が使い捨て可能な水タンクは、清水を保持するように構成される。水タンクは、完全に又は部分的に空であると判定されたときに手動及び/又は自動的に充填することができる。特定の実施形態では、水タンクの充填は、1つ又は複数のセンサ、値、制御ユニット、バッテリー供給源などの電源、及び/又は単純なHMIインタフェースを介して制御することができる。
幾つかの実施形態では、流体調製システムに供給される水は、精製及び/又は加熱される。水の精製及び/又は加熱は、流体調製システム1210内で、及び/又は流体調製システム1210に提供される前に行うことができる。例えば、水を約36.7℃又は約37℃に加熱することができる。特定の実施形態では、水は、初期水温に依存し、加熱システムを通して再循環され、目標温度に達することができる。精製及び/又は加熱された水は、合成又は模擬羊水の1つ又は複数の成分を含む予混合された濃縮流体と混合することができる。例えば、幾つかの実施形態では、予混合濃縮流体は、1つ以上のカートリッジの形態で提供することができる。予混合された濃縮流体の内容物は、定量ポンプを介して精製及び/又は加熱された水中で混合され、羊水浴流体を形成することができる。
羊水浴1206は、合成又は模擬羊水で満たされるように設置することができる。浴流体のレベル及び/又は温度は、浴槽の充填プロセスの間及び/又はその後に監視することができる。ある実施形態では、充填後、浴槽に隣接して配置されたヒーターをの流体温度を望ましい温度に維持するように設置することができる。例えば、特定の実施形態での浴槽は、1つ以上の温度センサ及び/又はサーモスタットフィードバック機構と共に使用されるように設置することができる。浴槽は、約37℃の温度に維持することができる。特定の実施形態において、オペレータは、例えば、温熱症及び/又は温熱症のリスクの場合に、約37℃より低い温度に調節することができる。一例として、浴槽の温度は、約36.5℃、約36℃、約35.5℃、約35.0℃及び/又はさらに低いレベル、例えば約30℃、約25℃、及び/又は誘導低体温が医学的に所望される場合は約20℃となる。対照的に、オペレータは、低体温症の危険性がある場合には、約37℃を超える温度に調節することができる。一例として、浴槽の温度は、約37.5℃、約38℃、約38.5℃、約39.0℃及び/又はさらに高いレベルでは、約40℃、約41℃、及び/又は約42℃となる。
特定の実施形態では、人体の温度を監視するために、頭皮などの温度センサを幼児の上に置くこともできる。監視された人体の温度は、フィードバック機構で利用され、体温が変動する場合に警報が、本体ユニットに送信される。
さらに、特定の実施形態では、乳児が浴中に完全に沈まないようにするために、浴槽の水位を連続的、常時、及び/又は定期的に監視することができる。特定の実施形態におけるシステムでは、偶発的な浸水から幼児を保護するためにカバーに組み込まれた1つ以上の安全ハーネス機構が含まれる。また、幾つかの実施形態では、流体が検出された場合にユーザを判定し、警告するために、1つ又は複数の流体センサを乳児の頭の近くに配置するように設置することができる。例えば、特定の実施形態では、1つ以上の流体センサは、ネックレスの形態で幼児の首の周りに装着することができる。
特定の実施形態では、システムの水位が所定のレベルを上回っていると判断した場合、及び/又は乳児の体が流体中に浸水した場合、又は、ハーネスシステムの故障 が検出された場合は、1つ又は複数の流体センサから、看護師に対し、警報音を鳴らすか、又は看護師に警報を表示し、又は、浴液を完全に又は部分的に自動的に排出するように設定することができる。
幾つかの実施形態では、流体調製物及び/又は浴槽からの過剰な及び/又は望ましくない流体は、排水ラインによって排水タンク1208に排出される。特定の実施形態において、排水タンク1208は、排水のための下水道ライン例えばフラッシング機構を介して廃棄1214を排出することができる。幾つかの実施形態では、排水タンク1208は、コンテンツ処理のためにシステム及び主アセンブリから分離することができる。例えば、排水タンク1208は、スタッフによって近くの排水排水口に圧延することができる。排水を排水するために使用される単純なHMIインタフェースを有するポンプ及び制御ユニットは、特定の実施形態では、充電式電池を通して電力を供給して使用することができる。
流体準備サブシステム
図13は、早産児用の羊水浴インキュベータシステムの流体調製サブシステムの実施形態を示すブロック図である。幾つかの実施形態では、流体調製サブシステム1306には、1つ又は複数の新鮮な水タンク1Aが備えられる。清水タンク1Aには、使い捨て及び/又は交換可能なカバーを備えることができる。幾つかの実施形態では、カバーは無菌であってもよいものとする。ある実施形態では、新鮮水タンク1Aは、スリップオン継ぎ手9Aを有する蛇口に取り付けられたホースで満たすことができるように設置される。新鮮水タンク1Aは、水供給源に直接及び/又は間接的に接続できるように設置することができる。特定の実施形態では、淡水タンク1Aは、使い捨て及び/又は交換不可能である。清水タンク1Aは、水、合成羊水、カートリッジ流体及び/又は患者又は乳児と接触しているシステムの他の使い捨て及び/又は交換不可能な構成要素と共に消毒できるように設置することができる。
特定の実施形態では、1つ以上の水位センサ3A、4A、及び5Aを流体準備サブシステム1306内に設置することができる。1つ又は複数の水位センサ3A、4A及び5Aは、充填プロセス中のタンク内にある。
幾つかの実施形態では、タンク充填中、流体調製サブシステム1306は、メインシステムから取り外される。特定の実施形態では、流体充填サブシステム1306は、タンク充填中にメインシステムから取り外される必要はありません。流体調製サブシステム1306には、充電式電池2Aのような1つ以上の電源を設置することができる。
幾つかの実施形態における流体準備サブシステム1306の1つ又は複数のレベルセンサ4Aは、タンク1Aが満杯又はほぼ満水のときに蛇口を閉じる必要があることを警告できるように設定されている。特定の実施形態では、流体準備サブシステム1306の1つ又は複数のレベルセンサ4Aが、タンク1Aが満杯、ほぼ満水、及び/又は所定レベルより高い、及び/又は低いことを検出すると、給水が自動的に閉じられる。
特定の実施形態では、例えば、オペレータ又は看護師が蛇口弁を閉じない場合や、又はシステムが蛇口弁を自動的に閉じることができない場合に、水位が新鮮水タンク1Aの能力を超えて上昇し続ける場合、新鮮水タンク1Aの頂部に配置されたオーバーフロー設定により、システムからの1つ以上の排水開口3Aを通してタンクから追加の水を排出することができる。
幾つかの実施形態におけるシステム消毒プロセスは、定期的及び/又は連続的に実施することができる。例えば、特定の実施形態では、消毒された流体がシステムを連続的に通過することを可能にすることによって、システムの消毒が連続的に行われる。幾つかの実施形態では、例えば、患者又は幼児が羊水インキュベータ(保育器)の外に置かれたときに、消毒流体がシステム又はその一部を通過することを可能にすることによって、定期的にシステムの消毒が行われる。定期的なシステムの消毒は、例えば、乳児又は患者が羊水インキュベータ(保育器)の外に置かれたときに、所定のスケジュールに従って、及び/又は必要に応じて又は都合よく定期的に行うことができる。
幾つかの実施形態では、システムの消毒は、濃縮消毒液を含むカートリッジを挿入することによって行うことができる。例えば、濃縮羊水浴流体カートリッジの代わりに消毒カートリッジ3Aを配置することができる。殺菌カートリッジ3Aの内容物は水に溶解され、システムを通過することができる。例えば、淡水は、バイパス弁13Aを介して1つ以上のポンプ11Aによって、さらに水加熱システム14A内にポンプで送ることができる。幾つかの実施形態では、殺菌カートリッジ3A及び1つ又は複数の羊水浴流体カートリッジは、2つの間の区別のために異なる色及び/又は他のマーキングを使用して色分けすることができる。このように、幾つかの実施形態では、オペレータ又は看護師は、正しいカートリッジが取り付けられたことを視覚的に告知及び/又は決定することができる。特定の実施形態では、消毒された媒体は、例えば、赤、オレンジ、黄、青、紫などのように着色することができる。したがって、ある実施形態では、オペレータ又は看護師は、患者又は乳児が浴中に置かれている間に消毒液又は少量の消毒液が羊水浴に到達するかどうかを視覚的に容易に及び/又は直ちに判断することができる。幾つかの実施形態では、消毒カートリッジは、羊水浴カートリッジとは異なる形状となる。例えば、消毒カートリッジで使用する電気機械的センサには、起動を促す小さなバンプタブを備えることができる。この電気機械式センサは、いったん起動すると、消毒カートリッジが取り付けられたことを制御ユニットに信号が送信されるようにすることができる。幾つかの実施形態における制御ユニットでは、消毒などのすべての前提条件が満たされるまで、羊水浴の充填を防止するように設定することができる。ある実施形態では、消毒手順が完了した後、消毒液と接触しているシステムにより、このシステムの構成要素の全部又は一部を介して、新鮮な、加熱された及び/又は加熱されていない水で洗浄されることによって、消毒液の残留物から洗浄することができる。
特定の実施形態におけるシステムでは、制御された量の濃縮消毒液を水のラインに添加して、制御された連続的な混合作業を可能とする1つ以上の計量ポンプ又は計量ポンプ9Aを設置することができる。幾つかの実施形態では、濃縮消毒液は、バッチプロセスによって溶解することができる。
混合消毒液は、1つ以上のバルブ17Aを介して清浄水タンク1Aに戻すことができ、水タンク1Aを消毒することができる。例えば、混合消毒液は、継手20A、22A上の1つ以上の接続されたスリップを通ってラインを通過することができる。新鮮な水タンク1Aから混合消毒液をポンプで汲み上げ、必要なループを作り、浴液及び水と接触しているすべての又は1つ以上の管、継手及び機器に到達させることによって、システムの他の部分を消毒することができる。殺菌処理の後、1つ以上のバルブ7A、15A、16A、117A、119A、及び120Aを介してシステムから残留流体を廃水タンク203Aに排出することができ、清水タンク1Aを配置することができる。 1つ以上のスリップオン取付具20A、22Aは、消毒プロセス中にのみ接続されるように設置することができる。
羊水浴サブシステム
図14は、早産児用の羊水浴インキュベータシステムの浴槽サブシステムの実施形態を示すブロック図である。
幾つかの実施形態では、羊水浴槽は定期的又は連続的に変更することができる。これを行うために、オペレータは、ユーザインタフェース1202を用いて浴液交換を開始することができる。幾つかの実施形態では、新鮮水タンク1Aからの水は、大きな不純物を除去するためにストレーナー6Aを通って流すことができる。流体調製サブシステムの1つ又は複数のポンプ10Aは、有機及び無機の不純物を除去することができる浄水システム12Aを介して水を汲み出すように設置することができる。幾つかの実施形態では、水浄化システム12Aは、羊水浴インキュベータシステムの外部に設置することができ、及び/又は一定の水供給源として使用することも可能である。そのような実施形態では、新鮮な水タンク1Aを使用しても使用しなくても構いません。幾つかの実施形態では、中央の水浄化システムは、一定の水供給源として機能する。また、このような実施形態では、真水タンク1Aを使用しても使用しなくても構いません。
水の浄化プロセスの後、水は、約37℃の温度に水を加熱するように設定できる加熱システム14Aを通してポンプで送ることができる。幾つかの実施形態では、計量ポンプ9Aは、1つ以上の羊水カートリッジ3Aからの予混合流体を水に加えることができる。幾つかの実施形態では、バッチプロセスで混合させることができる。特定の実施形態では、パイプ内混合が生じて羊水流体を形成する。内部の幾つかの実施形態では、外部又は中央の浄水システムにより、予熱された水を供給することができる。そのような実施形態では、加熱システム14Aは、浄水システムの出力温度に応じて、必要な又は所定の温度に水を加熱するために使用されても、されなくても構いません。幾つかの実施形態では、精製水の温度を検出するために1つ又は複数の温度センサを設置することができる。加熱システム14Aは、検出された現在の温度に基づいて必要な、又は所定の温度に水を加熱するように自動的に制御することができる。
カートリッジ3A内の予め混合された流体には、1つ以上の電解質、鉱物、医薬品、タンパク質、ペプチド、脂質、乳酸塩、ピルビン酸塩、酵素、ホルモン、抗体、羊水幹細胞及び/又は他の細胞材料を含ませることができる。特定の実施形態では、1つ又は複数の医薬品又は他の所望の化合物を、例えば手動及び/又はこのような構成要素を含む同じ及び/又は追加のカートリッジを介して、羊水浴液に添加することもできる。より具体的には、幾つかの実施形態では、単一のカートリッジには、本明細書で述べられている1つ又は複数合成羊水の成分を濃縮させたレベルで含ませることができる。他の実施形態では、複数のカートリッジ、例えば2,3,4,5,6,7,8,9又は10個のカートリッジに、本明細書で述べられている1つ以上の合成羊水成分を含ませることができる。
羊水浴流体の混合割合は、1つ以上の流量計21Aによる淡水の流量測定によって決定することができる。混合羊水浴流体は、幾つかの実施形態では、1つ以上のバルブ17Aを通過した後、及び/又は1つ又は複数のUV殺菌ユニット113Aによって滅菌された後、多岐管112に到達することができる。
幾つかの実施形態における流体温度は、1つ又は複数の温度センサ116Aで測定することができる。温度が適切でない場合、例えば37℃未満の場合、多岐管112Aは、1つ以上のバルブ117Aを介して排出される。温度制御システムが故障した場合、流体が浴槽に到達するのを防止するために逆止め弁107を設置することができる。たとえば、温度が高すぎて1つ又は複数の排水バルブ117Aが開くことができず、過圧が生じる場合、1つ又は複数の安全弁110Aをシステムに設置することができる。1つ以上の安全弁110Aは、流体を排出ラインに解放するために開くことができる。特定の実施形態では、フロースイッチ114Aは、1つ又は複数の安全弁が開位置に移動したことを示すアラームを起動できように設定することができる。
1つ又は複数の温度センサ116Aによって測定された流体温度が37℃などの所要レベルにあるとき、1つ又は複数の弁106Aが開き、羊水浴流体を浴槽に流入させることができる。対照的に、1つ以上の温度センサ116Aによって検出された流体温度が、約35℃〜約39℃の範囲外又は約36℃の範囲外などの所定の範囲外にある場合、1つ以上の弁106Aは、自動的に閉じるように設定することができ、それにより、羊水浴流体が浴槽に流入するのを防止する。特定の実施形態では、流体は、1つ以上のフィルター115A及び/又は発散ノズル121Aを通って浴槽内に流入するように設定される。発散ノズルを使用して飛散を防止し、それにより、例えば約0.1リットル/秒〜約0.2リットル/秒の速度で、浴槽内を合成又は模擬羊水で迅速に充填することができる。特定の実施形態では、1つ又は複数の発散ノズル逆止め弁を設置して、浴槽から管系への逆流を防止することができる。幾つかの実施形態では、1つ又は複数の発散ノズルを使い捨てにすることができる。特定の実施形態では、1つ又は複数の発散ノズルを配管システム又は多岐管に取り付けるホースは、継手が配管システムに取り付けられたときに安全チェックバルブを開くように特殊継手を設置することができる。安全チェックバルブは、発散ノズルが取り付けられていない場合、及び/又は特殊継手で配管システムに適切に固定されていない場合に、配管システムからの流体の流出を防止するように設置できる。
特定の実施形態では、淡水タンク1Aが羊水浴の変更を可能にするのに十分な水分を有していない場合、システムに、新鮮水タンク1Aが補充されるまで、浴槽の変化を防止するアラームを起動させることができる。1つ又は複数のセンサ8Aが1つ又は複数のカートリッジが空であることを検出する場合、システムの、1つ又は複数のカートリッジが交換されるまで、浴槽の変化を防ぐためにアラームを起動させることもできる。浴槽が補充されると、1つ以上の排水バルブ7A、15A、16A、120Aが開き、不要な浴液又は水が配管から排水されるように設定することができる。
幾つかの実施形態における羊水浴サブシステム1304には、乳児をすすぐためのリンスシステムが含まれる。特定の実施形態におけるリンスシステム111Aには、浴槽と同様に多岐管112Aを介して浴流体が供給される。ユーザがリンスシステム111Aを使用することを望む場合、幾つかの実施形態では、ユーザは、HIDインタフェースなどのユーザインタフェースからリンスオプションを選択することができる。幾つかの実施形態では、1つ又は複数の温度センサ116Aを、流体の温度を検出するように設定することができる。特定の実施形態では、流体の温度が例えば37℃のような望ましい温度にある場合、1つ以上のバルブ109を開き、ホースによりリンスシステム111Aに浴液を供給することができる。検出された温度が、例えば37℃を超えるように高すぎる場合、逆止め弁108Aを閉じて流体がリンスシステム111Aに流れるのを防ぐように設定することができる。幾つかの実施形態における洗浄装置には、遮断弁に接続することができるトリガー装置を設置することができる。例えば、特定の実施形態では、患者/幼児及び/又は機器の偶発的な飛散を防止するために、リンスハンドルを保持するときにバルブを開くために、ユーザ又はオペレータが起動させる必要がある。
幾つかの実施形態では、羊水浴インキュベータシステム又はそのデバイス又は羊水浴サブシステムは、空になったときに浴槽の上に配置されるように設定されたカバー又はライナーが含まれる。カバー又はライナーは、感染制御のために滅菌及び/又は使い捨てにすることができる。カバー又はライナーにはまた、幼児の偶発的な浸水を防ぐために、カバー上に構築された安全ハーネスを取りつけることができる。特定の実施形態では、カバー又はライナーは使い捨てではありません。 カバー又はライナーは、使い捨てであるかどうかに関わらず、それぞれの乳児及び/又は患者に適合する様々な形状及び/又はサイズのものが用意される。
羊水浴は人間工学的に設計され、幼児の頸部及び頭部の水位より上の解剖学的胎児位置を可能にする。幾つかの実施形態では、スリップオン及び/又は滅菌プラスチックカバーを使用して、臍帯カテーテル及び/又は他の周辺又は中心線を浴槽水にさらさず保護することができる。アンカーは、カテーテルラインの流体に晒すことを防止し、へそを水位よりも高く保持するために、水位より上に設けられ、及び/又は設定される。1つ又は複数のカテーテル、リード、ワイヤ及び/又はチューブを適所に保持し、偶発的なねじれを防止するために、アンカー及び/又は臍帯カテーテルブリッジを幼児の顔の上にする設置こともできる。心臓リード線122A、酸素濃度計、及び/又は皮膚温度センサは、幼児の頸部及び/又は頭皮上に置かれ、浴液へ晒すことを防止することができる。幾つかの実施形態では、キャップ、帽子、又はヘルメットは、患者又は幼児の頭部に配置することができる。キャップ、帽子、又はヘルメットは、幼児又は患者の頭部に固定することができる単一のユニットに、1つ又は複数の又はすべての器具、センサ、及び/又は機器を組み込むことができる。
幾つかの実施形態におけるシステムでは、水及び/又は浴流体サンプリングのための1つ又は複数のバルブ23A、126Aを設置することができる。例えば、1つ又は複数のバルブ23A、126Aを使用して、水及び/又は浴流体を定期的にサンプリングして、その内容物及び/又は温度をチェックすることができる。
特定の実施形態では、幼児の操作又は接触が必要な場合には、滅菌技術、手袋及び/又は機器を使用することができる。さらに、耳及び/又は目の安全装置を幼児に設置して、大きな騒音及び/又は光に晒すことを最小にすることができる。特定の実施形態では、湯のための追加のカバーを用いて、幼児のために暗くて静かな環境を作り出すことができる。幾つかの実施形態では、キャップ、帽子、又はヘルメットは、幼児又は患者の頭部に固定することができる単一のユニットに目及び/又は耳保護要素を組み込むことができる。
幾つかの実施形態では、浴中の浴流体の温度は、1つ以上の温度センサ102A、104Aによって測定することができる。さらに、特定の実施形態では、浴中の浴流体の温度は、1つ以上のヒーター101Aによって望ましい温度、例えば37℃に維持することができる。通常の操作では、浴槽のレベルは、手動、半自動、または自動設定に調節器119Aによって制御することができる。特定の実施形態では、体温を測定するために、1つ又は複数の追加の温度センサ124Aを幼児の皮膚に配置することができる。幾つかの実施形態では、キャップ、ハット、又はヘルメットには、乳児又は患者の体温を測定するための1つ又は複数の温度センサを設置することができる。さらに、1つ又は複数のアラームは、検出された体温に基づいて幼児の温熱又は低体温の場合に起動するように設定することができる。
幾つかの実施形態では、乳児の体重を周期的に、例えば、オンデマンドで、及び/又は連続的に決定することが有利となる。そのようなものとして、特定の実施形態では、乳児の体重は、例えば3つ以上の支持点を有するロードセルユニットシステム125Aを使用して測定することができる。体重測定システムは、例えば、測定された総重量から浴内のインキュベータ要素及び体液の既知の重量を差し引くことによって、乳児の体重を測定することができる。ある実施形態では、1つ以上のソレノイド駆動装置は、測定された要素及び乳児の重量をインキュベータ支持体からロードセルに移すために、約1〜2mm又は0.04〜0.08インチなど、非常にわずかな動きをするように設定することができる。重量測定プロセスが完了した後、ソレノイド駆動装置を初期位置に戻し、体重をインキュベータサポートに戻すように設置することができる。幾つかの実施形態では、幼児の体重測定手順は、幼児をインキュベータ(保育器)から取り出し、体重システムをリセット又はゼロにし、測定のために乳児を戻すことができる。
幼児が羊水液に浸されないようにすることは重要である。したがって、幾つかの実施形態では、乳児が着用するネックレスセンサ103Aの形態で流体検出器が提供される。幾つかの実施形態では、浴中の臨界レベルに達し、ネックレスセンサ103Aが浸漬されている場合には、警報を起動させることができ、及び/又は浴槽の自動排水は、1つ又は複数の弁120Aを開くことによって行うことができる。浴槽の温度が望ましい温度、例えば37℃以上である場合には、警報を起動させることができ、及び/又は浴槽の自動排水は1つ又は複数のバルブ120Aを開くことによって行うことができる。浴槽の温度が望ましい温度、例えば37℃以下に低下した場合には、アラームを起動させることができ、及び/又は浴槽の自動排水は、1つ又は複数のバルブ120Aを開くことによって行うことができる。特定の実施形態では、異常温度の両方の場合において、浴液交換手順は、部分的に自動で開始され、また、浴液を望ましい温度に加熱した後に停止することができ、また、オペレータによる混合及び/又は流体送達の確認が行われるのを待つ。幾つかの実施形態では、アダプターを使用して、その頭及び/又は口/鼻が常に最大レベルの羊水液よりも上になるように乳児を配置することができる。このような実施形態では、浴槽をその最大レベルまで満たすことができ、乳児の位置は選択されたアダプターに応じて変更することができる。特定の実施形態では、アダプターは、小児の適切な治療を提供するために、浴中に配置され、使い捨てカバーで覆われる。
排水タンクサブシステム
図15は、早産児用の羊水浴インキュベータシステムの廃水サブシステムの実施形態を示すブロック図である。流体調製及び/又は浴槽サブシステムからのすべての廃水は、廃水タンク203Aに収集することができる。廃水タンク内の決定された高レベル及び/又は低レベルの流体は、1つ又は複数のセンサ205Aによって測定することができる。幾つかの実施形態では、廃水タンクが満杯である場合、廃液タンク203Aの内容物が排出されるまで、浴流体の変化を防ぐために警報を起動することができる。排出するとき、幾つかの実施形態では、廃水サブシステムをシステムの残りの部分から取り外すことができる。特定の実施形態では、廃水タンク203Aは、汚水ラインに直接接続することができ、排出のために廃水サブシステムをシステムの残りの部分から取り外す必要はありません。そのような実施形態では、チェックバルブは、下水ラインから羊水浴インキュベータシステムへの逆流を防止することができる。チェック弁は、排出中に1つ以上の廃水ポンプによって生成された圧力によって開放できるように設定することができる。
廃水サブシステムは、充電式バッテリー208Aのような電源を設置することができる。排水は、1つ以上のポンプ206Aによってタンクから排出することができる。特定の実施形態では、1つ又は複数のレベルセンサ204Aを、タンクのより低いレベルを測定するように設定することができる。タンクが空であることが検出されると、アラームが起動し、及び/又は制御ユニット202Aにより、ポンプを停止させることができる。特定の実施形態では、廃液タンク203は、制御システム及び/又は測定システムが故障した場合にオーバーフローラインを設定する。幾つかの実施形態では、チェックバルブは、下水ラインから羊水浴インキュベータシステムへの逆流を防止するように設定することができる。
加熱サブシステム
幾つかの実施形態では、羊水浴インキュベータシステムは、1つ以上の品種の1つ以上の加熱サブシステムを設置することができる。図16は、早産児用の羊水浴インキュベータシステムの水加熱サブシステムの実施形態を示すブロック図である。図16に示されるように、幾つかの実施形態では、システムは、1つ又は複数のDC水ヒーター及び/又は加熱された及び加熱されていない水を真水タンク内で混合することができる。
具体的にいうと、1つ以上の制御バルブ14.1は、DCヒーター14.2及び/又はACヒーターを開いて淡水を供給するように設置することができる。ヒーター内の水位は、1つ以上のレベルセンサ14.10によって制御することができる。幾つかの実施形態では、望ましい水位に達すると、1つ以上のバルブ14.1を閉じるように設定することができる。ある実施形態では、水が望ましい温度に加熱されると、1つ又は複数のバルブ14.4を、ヒーター14.2から水を開放及び/又は排出するように設定することができる。
幾つかの実施形態では、加熱された水は、タンク14.3を部分的に満たすように設定することができる。タンクの残りの部分は、加熱されていない給水から、1つ以上のバルブ14.1を開き、タンク14.3を満たし、加熱された水と加熱されていない水を混合することができる。タンク14.3内の水のレベル及び/又は温度は、1つ又は複数のセンサ14.9,14.10によって測定することができる。特定の実施形態では、37℃のような目標温度に達すると、制御弁14.1を閉鎖するように設定することができ、及び/又は1つ以上のポンプ14.5を加熱した水をシステムにポンプするように設定することができる。
図17は、早産児用の羊水浴インキュベータシステムの水加熱サブシステムの実施形態を示すブロック図である。図17が示すように、幾つかの実施形態では、システムには、1つ以上のAC又はDC水ヒーターが設置されるが、新鮮水タンク内の加熱された水と加熱されていない水は混合されません。
幾つかの実施形態では、1つ以上のヒーター14.1にシステムからの水を供給することができる。水のレベル及び/又は温度は、1つ又は複数のセンサ14.4,や14.5で測定することができ、1つ又は複数のシステムポンプ及び/又は排水弁によって制御することができる。望ましい温度に達すると、さらに混合することなくシステムに水を送り込むように1つ又は複数のポンプ14.3を設置することができる。
図18は、早産児用の羊水浴インキュベータシステムの水加熱サブシステムの実施形態を示すブロック図である。図18が示すように、幾つかの実施形態におけるシステムでは、1つ以上の熱交換器を有する1つ以上のAC又はDC給湯器を設置できる。2つ以上の熱交換器を含む実施形態では、1つ以上の熱交換器を並列又は直列のラインで接続することができる。例えば、幾つかの実施形態では、システムは、図18Aが示すように、直列接続で2つの熱交換器を設置することができる。特定の実施形態では、システムには、ヒートアップ時間を短縮するために3つ以上の熱交換器を設置することができる。
幾つかの実施形態では、1つ以上のバルブ14.13は、清水タンク14.3に水を供給するように設置することができる。タンク内の水のレベル及び/又は温度は、1つ又は複数のセンサ14.1,や14.2によって制御することができる。タンクが必要なレベルまで充填されると、1つ以上のポンプ14.4が、1つ以上のバルブ14.5,14.13を介して熱交換器14.8を通って循環水を開始するように設置することができる。水温が所望のレベルに達すると、1つ以上のバルブ14.5をループを破るように設置することができ、及び/又は1つ又は複数のポンプ14.4を水をシステムに送り込むように設置することができる。
特定の実施形態では、システムの熱交換器の1次回路は、AC又はDCヒータ又は電気熱交換器14.7を通って流体をポンピングし、回収タンク14.9に戻すように設定された1つ又は複数の循環ポンプ14.14を設置することができる。タンク内の水の温度は、1つ以上の温度センサ14.10,や14.15によって熱交換器に達する前に測定することができる。タンク14.3内の水の検出された温度及び/又は熱交換器の1次回路の流体温度に基づいて、ヒーター14.7は、オン又はオフに切り替えることができる。
コンピュータシステム
幾つかの実施形態では、本明細書で説明されるシステム、プロセス、及び方法は、図19、図19A及び/又は図19Bに示されるようなコンピューティングシステムを使用して実装される。例示的なコンピュータシステム1902は、1つ又は複数のネットワーク1918を介して1つ又は複数のコンピューティングシステム1920及び/又は1つ又は複数のデータソース1922と通信する。図19は、コンピューティングシステム1902の実施形態を示すが、コンピュータシステム1902のコンポーネント及びモジュールで提供される機能をより少数のコンポーネント及びモジュールに組み合わせることができ、又はさらに別のコンポーネント及びモジュールに分けることができる。
羊水浴システムモジュール
コンピュータシステム1902には、本明細書に記載の機能、方法、行為、及び/又はプロセスを実行する羊水バスインキュベータシステム1914を設置することができる。羊水バスインキュベータシステム1914は、以下で、さらに説明する中央処理ユニット1910によってコンピュータシステム1902上で実行することができる。
特定の実施形態では、図19A及び19Bを参照すると、プログラマブル論理コントローラーPLC1952は、本明細書に記載の機能、方法、動作及び/又はプロセスを実行する羊水バスインキュベータシステム1914にとって不可欠となる。羊水浴インキュベータシステム1914は、PLCプログラムとして実行することができる。PLCは、図19Aが示すように、すべての入出力装置を制御するように設置することができる。図19Aが示す入力装置1954は、全てのセンサを含むことができる。図19Aが示す出力装置1956には、バルブ駆動装置、ソレノイドバルブ駆動装置、ソレノイド駆動装置、ヒーター、及び/又はポンプを設置することができる。幾つかの実施形態では、ヒューマンマシンインタフェース又はHMI1958は、羊水浴インキュベータシステムの看護師又はオペレータによって使用できるタッチスクリーンGUIデバイスを設置することができる。ある実施形態では、タッチスクリーンGUIデバイスの代わりに、及び/又はタッチスクリーンGUIデバイスと組み合わせて、1つ又は複数のLED、LCD、又は他のディスプレイ、ならびに光及び/又はサウンドインジケーターを使用することができる。メモリモジュール1960は、実行可能プログラム及びプロセスデータを記憶するようにできる。
幾つかの実施形態では、複数の羊水浴インキュベータ(保育器)を、図19Bが示すように単一のPLC装置によって制御できるようにすることができる。より具体的には、複数の羊水浴インキュベータは、監視制御及びデータ収集(SCADA)システムを介して単一のPLC装置によって制御することができる。ある実施形態では、プロセスデータをデータベースに格納することができる。監視は、ネットワークから、ローカル及び/又は遠隔地から行うことができる。例えば、特定の実施形態では、看護師又はオペレータは、NICUユニット内部に配置された単一の表示装置上の複数の保育器で監視することができる。
一般に、本明細書で使用される「モジュール」という用語は、ハードウェア又はファームウェア、又はエントリーポイント及び出口ポイントを有するソフトウェア命令の集合体で具体化されるロジックを意味する。モジュールは、JAVA(登録商標)、C又はC ++、ラダー図(LD)、シーケンシャルファンクションチャート(SFC)、ファンクションブロック図(FBD)、構造化テキスト(ST)、命令リスト(IL)、又はそれに類似したものをいう。ソフトウェアモジュールは、コンパイル又は実行可能プログラムへのリンク、ダイナミックリンクライブラリへのインストール、又はBASIC、PERL、LUA、Pythonなどのインタープリター言語で記述することができる。ソフトウェアモジュールは、他のモジュールから、又はそれ自体から呼び出すことも可能で、及び/又は検出されたイベント又は中断に応答して呼び出すこともある。ハードウェアで実現されるモジュールには、ゲート及びフリップフロップなどの接続された論理ユニットが設置され、及び/又はプログラマブルゲートアレイ又はプロセッサーなどのプログラマブルユニットが含まれる。
一般に、本明細書に記載されるモジュールは、物理的構成又は記憶にもかかわらず、他のモジュールと組み合わすことが可能であるが、又はサブモジュールに分割され得る論理モジュールを指していう。モジュールは、1つ又は複数のコンピューティングシステムによって実行され、任意の適切なコンピュータ可読媒体上又はその中に格納されてもよく、あるいは特別に設計されたハードウェア又はファームウェア内で全体的又は部分的に実装されることもある。すべての計算、分析、及び/又は最適化がコンピュータシステムの使用を必要とするわけではありませんが、上記の方法、計算、プロセス又は分析のいずれかがコンピュータの使用によって促進される。さらに、幾つかの実施形態では、本明細書で説明されるプロセスブロックは、変更、再配置、組み合わせ、及び/又は省略される。
システムコンポーネントの計算
コンピュータシステム1902には、マイクロプロセッサーを設置することができる1つ以上の処理ユニット(CPU)1910が含まれる。コンピュータシステム1902はさらに、情報の一時記憶用のランダムアクセスメモリー(RAM)、情報の永久記憶用の読み出し専用メモリー(ROM)、及びバッキングストアなどの大容量記憶装置1904などの物理メモリー1912を含む。 (SSD)、フラッシュメモリー、相変化メモリー(PCM)、3D XPointメモリー、フロッピーディスク、又は光媒体記憶装置などの任意の適切な媒体を含むことができる。あるいは、大容量記憶装置は、サーバーのアレイに実装されても構いません。典型的には、コンピュータシステム1902のコンポーネントは、標準ベースのバスシステムを使用してコンピュータに接続される。バスシステムは、PCI(Peripheral Component Interconnect)、マイクロチャネル、SCSI、工業標準アーキテクチャ(ISA)及び拡張ISA(EISA)アーキテクチャなどの様々なプロトコルを使用して実装することができる。
コンピュータシステム1902は、キーボード、マウス、タッチパッド、及びプリンターなどの1つ又は複数の入出力(I/O)デバイス及びインタフェース1908を含む。I/Oデバイス及びインタフェース1908は、ユーザへのデータの視覚的提示を可能にする、モニターなどの1つ又は複数の表示デバイスを含む。より詳細には、表示装置は、例えば、アプリケーションソフトウェアデータ及びマルチメディアプレゼンテーションとしてのGUIの提示を提供する。I/Oデバイス及びインタフェース1908は、様々な外部デバイスへの通信インタフェースを提供することもできる。コンピュータシステム1902は、例えば、スピーカー、ビデオカード、グラフィックスアクセラレーター、及びマイクロフォンなどの1つ又は複数のマルチメディアデバイス1906を含むことができる。
コンピューティングシステムデバイス/オペレーティングシステム
コンピュータシステム1902は、サーバー、Windowsサーバー、Structure Query Languageサーバー、Unix(登録商標)サーバー、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータなどの様々なコンピューティングデバイス上で動作することができる。他の実施形態では、コンピュータシステム1902は、大規模データベースを制御及び/又は通信し、大量のトランザクション処理を実行し、大規模データベースからレポートを生成するのに適したクラスタコンピュータシステム、メインフレームコンピュータシステム及び/又は他のコンピューティングシステム上で動作することができる。コンピューティングシステム1902は、z/OS、Windows、Linux(登録商標)、UNIX(登録商標)、BSD、SunOS、Solaris、MacOS、又は独自のオペレーティングシステムを含む他の互換オペレーティングシステムなどのオペレーティングシステムソフトウェアによって制御及び調整される。オペレーティングシステムは、実行するためにコンピュータプロセスを制御及びスケジュール管理、メモリ管理を実行し、さらに、ファイルシステム、ネットワーク、I/Oサービスを提供し、とりわけグラフィカルユーザインタフェース(GUI)などのユーザインタフェースを提供する。
ネットワーク
図19が示すコンピュータシステム1902は、通信リンク1916(有線、無線、又はそれらの組み合わせ)を介して、LAN、WAN、又はインターネットなどのネットワーク1918に結合される。ネットワーク1918は、様々なコンピューティングデバイス及び/又は他の電子デバイスと通信できる。1つ又は複数のコンピューティングシステム1920及び1つ又は複数のデータソース1922と通信する。羊水浴インキュベータシステム1914は、ウェブ対応ユーザアクセスポイントを介してコンピューティングシステム1920及び/又はデータソース1922にアクセスするか、又はアクセスすることができる。ここで利用できる接続は、直接的な物理接続、仮想接続、及びその他の接続タイプとなる。ウェブ対応ユーザアクセスポイントには、テキスト、グラフィックス、オーディオ、ビデオ、及び他のメディアを使用してデータを提示し、ネットワーク1918を介してデータとの対話を可能にするブラウザモジュールを含ませることができる。
出力モジュールは、陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ、又は他のタイプ及び/又はディスプレイの組み合わせなどの全点アドレス可能ディスプレイの組み合わせとして実施することも可能である。出力モジュールは、入力装置1908と通信するように実装することができ、ユーザは、メニュー、ウィンドウ、ダイアログボックス、ツールバー、及びコントロールなどの様式化されたスクリーン要素の使用によってデータにアクセスできる適切なインタフェースを有するソフトウェアも使用できる(ラジオボタン、チェックボックス、スライディングスケールなど)。さらに、出力モジュールは、ユーザからの信号を受信するために、入力及び出力デバイスのセットと通信することができる。
その他のシステム
コンピューティングシステム1902は、1つ以上の内部及び/又は外部データソース(例えば、データソース1922)を設置することができる。幾つかの実施形態では、上記のデータリポジトリ及びデータソースの1つ又は複数は、DB2、Sybase、Oracle、CodeBase、及びMicrosoft(R)SQL Serverのようなリレーショナルデータベースならびにフラットファイルデータベース、エンティティ関係データベース、及びオブジェクト指向データベース、及び/又はレコードベースのデータベースを含ませることができる。
コンピュータシステム1902は、1つ以上のデータベース1922にもアクセスする。データベース1922は、データベース又はデータリポジトリに格納することができる。コンピュータシステム1902は、ネットワーク1918を介して1つ又は複数のデータベース1922にアクセスすることもでき、又はI/Oデバイス及びインタフェース1908を介してデータベース又はデータリポジトリに直接アクセスすることもできる。1つ又は複数のデータベース1922を格納するデータリポジトリは、コンピュータシステム1902内に存在させることもできる。
浴流体の交換とすすぎ
図20A- Bは、早産児用の羊水浴インキュベータシステムの浴流体を交換及び/又はリンスする1つ又は複数の実施形態を示す単一のブロック図の一部である。
幾つかの実施形態では、ブロック101Bにおいて、オペレータは、制御流体を変化させるために制御ボードを使用することができる。例えば、看護師又は他の医療提供者がオペレータとして作業を行うことができる。オペレータが浴液の交換を開始すると、システムは、ブロック102Bで浴槽を交換するための全ての要件が満たされているかどうかを決定することができる。そのような要件には、例えば、濃縮浴流体カートリッジが存在するかどうか、及び/又は廃水タンクが満杯であるかどうかを判断する操作も含まれる。濃縮浴流体カートリッジが存在しない場合、システムは、浴槽の交換のための全ての要件が満たされていないと判断することができる。同様に、廃水タンクが満杯である場合、システムは、浴槽の交換の要件の全てが満たされていないと判断することができる。
システムが内部水処理ユニットを含む実施形態では、システムを、真水タンクが空であるかどうか、及び/又はタンク内の水温が必要なレベルにあるかどうかを判断できるように設置することができる。例えば、淡水タンクが空であると判断した場合、及び/又はタンク内の水温が要求レベルにないとシステムが判断した場合、システムは、浴槽の交換の要件のすべてが満たされていないと判断する。システムに外部水処理ユニットが設置された他の実施形態におけるシステムでは、外部水処理ユニットが精製水及び/又は精製水の加熱を生成できるかどうかを決定するように設定することができる。例えば、外部の水処理ユニットが、精製水を生成することができ、かつ/又はその加熱ユニットが流体の望ましい温度への加温を可能にするように正しく機能しているという正の信号を返す場合、システムの浴槽の交換要件が満たされていることを意味する。特定の実施形態におけるシステムでは、1つ又は複数のシステムセンサによって障害が検出されない場合に、浴槽の変更に関するすべての要件が満たされたことを決定することができる。逆に、少なくとも1つ以上のシステムセンサが、1つ又は複数の障害が存在することを検出及び/又は提供する場合、システムは、浴槽の変更に関する要件のすべてが満たされていないと判定することができる。
システムが、浴槽の交換のための全ての要件が満たされていると判断した場合、システムに、ブロック108Bで浴槽用のヒーターを停止するように設定することができる。浴槽ヒーターが停止すると、浴槽は洗い流され、浴槽液はブロック107Bで廃水タンクに排水される。浴流体が排水された後、システムは、ブロック106Bで使い捨ての浴槽カバーを交換すべきかどうかを決定することができる。システムが浴槽カバーを変更する必要がないと判断した場合、システムはブロックC1-1でカートリッジチェックを行うことができ、これについては以下でより詳細に説明する。
対照的に、システムが使い捨ての浴槽カバーを変更すべきであると判断した場合、システムは、ブロック110Bで消毒を行うべきかどうかを決定することができる。システムが消毒を実行すべきであると判断した場合、システムはC4で消毒プロセスを実行することができる。消毒プロセスの詳細については、以下でより詳細に説明する。
しかしながら、システムが消毒が必要でないと判断した場合、システムは、C5で使い捨ての浴槽カバーの交換手順に従う。使い捨ての浴槽カバーの交換手順のさらなる詳細については、以下でより詳細に説明する。システムが使い捨ての浴槽カバーの交換手順を実行すべきであると判断した場合、オペレータは制御盤を使用してブロック111Bで手順を続け、その後ブロックC1-1でカートリッジチェックを行うことができる。
ブロック102Bで浴槽の交換のための要件の全てが満たされていないとシステムが判定した場合、ブロック103Bで浴槽の交換を防止するようにアラームを作動させることができる。警報が作動しているにもかかわらず、システムは無効化機能を使用することができる。例えば、オペレータは、ブロック104Bで手動制御を使用することによって、自動システムを無効にするかどうかを決定することができる。オペレータが手動制御を使用して自動システムを無効にしないことを決定した場合、オペレータが、ブロック105Bでシステム診断及びツールを実行することを決定し、その後、システムは浴交換のためのすべての要件を実現させることができる。オペレータが手動制御を使用して自動システムを無効にすることを決定した場合、オペレータはブロック109Bで安全手順を開始し、患者又は幼児を装置から取り外すことを決定することができる。
幾つかの実施形態におけるシステムでは、C1-1に示すカートリッジチェックを実行するように設置することができる。システムがカートリッジチェックを実行する場合、システムはブロック112Bで、濃縮された浴流体を含むカートリッジがシステムに設置されているかどうかを最初に判定することができる。システムが、濃縮浴流体を含むカートリッジが設置されていないと判断した場合、システムはブロック113Bで濃縮消毒液を含むカートリッジが設置されているかどうかを決定することができる。システムが、消毒液が集中しているカートリッジが設置されていないと判断した場合、システム制御ボードは、ブロック114Bで、バス流体カートリッジ及び/又は消毒カートリッジをオペレータに挿入するように指示することができる。
オペレータが入浴流体カートリッジを挿入すると、システムはブロック112Bにおいて、濃縮浴流体を含むカートリッジが適切に設置されているか否かを再び判断することができる。システムが、消毒液が集中しているカートリッジが設置されていると判断した場合、システムを、ブロックC4-1で殺菌カートリッジを処分するように設定することができる。また、その詳細については後で説明する。そのような場合、消毒カートリッジの処分が一旦行われると、システムは、ブロック112Bにおいて、濃縮された浴流体を有するカートリッジが設置されているかどうかを再度決定するようにすることができる。
システムが、濃縮された浴流体を有するカートリッジが設置されていると判断した場合、システムは、ブロックC2 / C3で浴流体調製を実行することができる。また、その詳細は後で説明する。次いで、ブロック120Bにおいて浴流体の調製が成功したかどうかを決定するようにシステムを設定することができる。システムが浴液の調製が成功しなかったと判断した場合、オペレータは125Bで流体調製の失敗の原因を取り除くためにシステム診断及びツールプロセスを実行することができる。オペレータからのこのような入力に基づいて、システムは、診断を実行し、ブロック124Bで診断及びツール手順が成功したかどうかを決定することができる。システムが、診断及びツール手順が成功しなかったと判断した場合、ブロック126Bで、安全手順を開始し、患者又は幼児を装置から取り外すようにオペレータに促すことができる。システムが診断及びツール手順が成功したと判断した場合、システムは、ブロック119Bでシステムからの流体を廃水タンクに排出するように設定することができる。ブロック119Bで流体が排水タンクに排出されると、システムを、ここで説明されるように、ブロックC1-1でカートリッジチェックを実行するように設定できる。
システムが、濃縮された浴流体を有するカートリッジが設置されていると判断した場合、システムを、ブロックC2 / C3で浴流体調製を実行するように設定することができる。またその詳細については、後で説明する。次いで、ブロック120Bにおいて浴流体の調製が成功したかどうかを決定するようにシステムを設定することができる。システムが浴液の調製が成功しなかったと判断した場合、オペレータは125Bで流体調製の失敗の原因を取り除くためにシステム診断及びツールプロセスを実行することができる。オペレータからのこのような入力に基づいて、システムは、診断を実行し、ブロック124Bで診断及びツール手順が成功したかどうかを決定するように設定することができる。システムが、診断及びツール手順が成功しなかったと判断した場合、ブロック126Bで、安全手順を開始し、患者又は幼児を装置から取り外すようにオペレータに促すことができる。システムが診断及びツール手順が成功したと判断した場合、システムを、ブロック119Bでシステムからの流体を廃水タンクに排出するように設定することができる。ブロック119Bで流体が排水タンクに排出されると、システムを、ここで説明されるように、ブロックC1-1でカートリッジチェックを実行するように設定できる。
特定の実施形態では、ブロック122Bで浴流体温度が適切でないとシステムが判定した場合、システムを、ブロック123Bでシステム及び診断及びツール手順を実行するようにオペレータに促すように設定できる。ブロック118Bで、診断及びツール手順が成功したかどうかを判定するように、システムを設定することができる。システムが診断及びツール手順が成功しなかったと判断した場合、安全手順を開始するようにオペレータに指示するようにシステムを設定することができる。幾つかの実施形態では、ブロック109Bで、オペレータは安全手順を開始し、患者又は幼児を装置から取り外すことができる。
ブロック118Bで診断及びツール手順が成功したとシステムが判定した場合、システムがブロック117Bでシステムをフラッシュするかどうかを決定するよう設定することができる。システムがフラッシュしないと決定した場合、ブロック122Bで浴流体温度が適切であるかどうかを再度決定するようにシステムを設定することができる。システムがブロック117Bでシステムをフラッシュすることを決定した場合、システムからの流体は、ブロック116Bで廃水タンクに排出される。流体が排出されると、オペレータは、制御ボードを使用して、ブロック115Bで流体準備を再試行するか否かを確認することができる。オペレータが流体準備を再試行することを確認した場合、システムは再びブロックC2 / C3で浴液調製の手順を実行するように設定することができる。
バス流体の準備 - 内部水処理システム、内部給水、及び/又は内部ヒーター
図21は、早産児用の羊水浴インキュベータシステムの浴流体を調製する1つ又は複数の実施形態を示すブロック図である。より具体的には、図21は、羊水浴インキュベータシステムが、内部水処理システム、内部給水、及び/又は内部ヒーターを含む実施形態を示す。
幾つかの実施形態では、オペレータは、ブロック201で浴流体調製プロセスを開始することができる。オペレータが浴流体調製プロセスを開始すると、ブロックC1-1でカートリッジチェックを実行するようにシステムに設定することができる。カートリッジチェックについてのさらなる詳細は、図20に関連付けて、上記で論じている。一旦、カートリッジチェックが実行されると、ブロック202において、1次ポンプ供給ラインを開くようにシステムに設定することができる。1次ポンプ供給ラインが開放されると、ブロック203において、水処理システムを介して新鮮な水をポンプ輸送し、1次ポンプに指示するようにシステムに設定することができる。
システムには、生成水が1つ以上の許容可能な特性を含むかどうかを決定するように設定することができる。例えば、ブロック205において、製品水が許容可能なレベルの導電率、抵抗率、全溶解固形分(TDS)レベル、pHなどを含むかどうかをシステムが、決定できるようにすることができる。また、ブロック212で1次ポンプを停止させるようにシステムを設定することができる。一実施形態では、1次ポンプ及び1次ポンプをブロック212で停止するように設定することができる。
1次ポンプ及び/又はポンプ送りが停止すると、オペレータはブロック211でシステム診断及びツール手順を実行することができる。次に、システムは、ブロック210で診断及びツール手順が成功したかどうかを判断することができる。システムが、診断及びツール手順が成功しなかったと判断した場合、オペレータは、209での安全手順を開始することができる。しかし、ブロック210で診断及びツール手順が成功したとシステムが判断した場合、 幾つかの実施形態におけるこのシステムでは、プライマリポンプに新鮮な水を汲み上げるように指示することによって、水処理システムを通して新鮮な水をポンピングするように再び設定することができる。
ブロック205において、製品水が許容範囲内の特性を含むとシステムが判定した場合、ブロック206で加熱システムへの流路を開くようにシステムを設定することができる。特定の実施形態では、システムの1つ以上のセンサブロック207において、加熱システム貯蔵タンク内の水量を測定することができる。一旦、センサが加熱システムの貯蔵部内の水量を測定すると、ブロック208で、必要な水量が加熱システムに格納されているかどうかを決定するようにシステムに設定することができる。また、ブロック203において、水処理システムを通って新鮮な水をポンプ輸送するように主ポンプに指示するようにシステムに設定することができる。
ブロック208において、加熱システムに必要水量が格納されているとシステムが判定した場合、システムは、ブロック218で、1次ポンプ及び/又はポンプ供給を停止するように設定することができる。特定の実施形態におけるシステムの温度センサは、ブロック217で加熱された製品水の周囲温度を測定するように設定することができる。次に、システムの制御ユニットは、ブロック216で製品水の要求温度を決定できるブロック215において、水が要求された温度に達すると、マニホールドへの流路がブロック214で開くように設定することができる。次に、加熱された水は、ブロック213で、2次ポンプによって配管を介して圧送することができる。
システムは、ブロック219で給湯が使い尽くされたかどうかを判断するように設定することができる。給湯が使い果たされていないとシステムが判断したとしても、オペレータはブロック220で流体準備プロセスを停止することを決定することができる。オペレータが流体準備プロセスを停止しない場合、システムはブロック221で水流量を測定するように設定することができる。幾つかの実施形態のブロック222において、システムの制御ユニットは、水流量に基づいて、混合するために必要なカートリッジ流体容量を計算することができる。特定の実施形態では、システムの計量ポンプにより、ブロック223で水を生成してパイプに混合できる。特定の実施形態では、正しい量のカートリッジ流体と混合された水は、213で加熱された水と一緒に混合される。
ブロック220で流体準備処理を停止することを決定した場合、及び/又はブロック219で給湯が終了したとシステムが判断した場合、システムは、生成水の流路を閉じることができる幾つかの実施形態において、システムのポンプセンサ及び/又はヒーターにより、ブロック225でオフにされる。特定の実施形態では、ブロック226において、システムの1つ以上の排出弁を開放して、廃水タンクへの流路を提供することができる。特定の実施形態では、ブロック227で、残りの水及び浴流体を配管から廃水タンクに排出する。残りの水及び浴流体がすべて排出されると、システムは、排出バルブを閉じて、ブロック228で廃水タンクを洗浄する。
浴槽流体の準備 - ヒーター付き中央水処理システム
図22は、早産児用の羊水浴インキュベータシステムの浴液を調製する1つ又は複数の実施形態を示すブロック図である。より具体的にいうと、図22は、ヒーターを備えた中央水処理システムを含む羊水浴インキュベータ(保育器)のための浴流体を調製する実施形態を示す。
幾つかの実施形態では、オペレータは、ブロック301において浴流体調製プロセスを開始することができる。浴流体調製プロセスを開始するためのオペレータからの指示を受信した後、システムは、ブロックC1-1でカートリッジチェックを実行する。その詳細は上述した通りとなっている。カートリッジチェックを実行した後、システムの1つ又は複数の温度センサは、ブロック302で浴流体の周囲温度を検出又は測定するように設定することができる。幾つかの実施形態では、ブロック303で必要な温度を計算するように制御ユニットを設定することができる特定の実施形態における、ブロック304において、加熱された生成水をデバイスに送達するように中央水処理システムを設定することができる。
システムは、ブロック305において、製品水が1つ以上の許容可能な特性を含むかどうかを決定するように設定することができる。例えば、製品水の導電率、抵抗率、及び/又はTDSレベルがシステムの1つ又は複数の監視センサにより、製品水の導電率、抵抗率及び/又はTDSレベルが許容範囲内にないと判断された場合、ブロック310で製品水の流入を停止するようにシステムを設定することができる。
製品の水の流入が停止すると、オペレータはブロック309でシステム診断及びツール手順を実行することができる。システム診断及びツール手順が実行された後、システムはブロック308で診断及びツール手順が成功したかどうかを判断することができるため、診断及びツール手順が成功しなかったと判断した場合には、オペレータにプロンプトを出すことができ、ブロック312で安全手順を実行することができる。診断及びツール手順が成功したとシステムが判定した場合、ブロック307で、生成水を廃水タンクに排出するようにシステムを設定することができる。製品水が排出されると、ブロック302に戻り、プロセスを再開するようにシステムを設定することができる。
ブロック305に戻って、製品水の導電率、抵抗率及び/又はTDSレベルが、システムの1つ又は複数の監視センサによって検出された許容範囲内にあると判断された場合にはブロック306の生成水温が適切であるか否かを判定するシステムの設定が可能である。製品の水温が適正でない場合、システムはブロック311で製品の水温が適正範囲を下回っているか否かの判断の行う設定をすることができる。製品の水温が適正レベルを上回っている場合、システムはブロック310での製品の水の流入の停止を設定することができる。生成水温が適正水準を下回る場合はブロック313で加熱システムを設定することができる。必要な温度に加熱した後は多方面への流路をブロック317で開く設定をすることが可能である。
同様に、ブロック306において生成水温が適切であると判定された場合、システムはブロック317にて多方面の流路への自動的開の設定が可能である。特定の実施形態では、多方面への流路が開放されるとシステムがブロック316で水の流量を測定するように設定することが可能である。特定の実施形態における制御ユニットは、ブロック315で水の流量に基づいて混合するために必要なカートリッジの流体の体積を計算するように設定される。
特定の実施形態では、計量ポンプはブロック314で水生成及びパイプ混合に必要量のみのカートリッジ流体の投入を設定する。パイプの混合実行後、システムはブロック318で必要な浴液量が供給されたか否かを判断する設定が可能である。システムが必要な浴液量に達していないと判断した場合、システム319が起動しオペレータによる流体準備プロセスの停止が必要性を確認する。オペレータが流体準備プロセスを停止しないと判断した場合、システム316は水流量を測定し続け、流体調製プロセスを続ける。
一方で、ブロック318においてオペレータが流体調製プロセス319で流体準備プロセスを停止すると判断した場合、及び/又はブロック318で必要な浴流体量に達したとシステムが判断した場合、システムはブロック320で多方面への流路を閉じることができる。幾つかの実施形態では、一旦多方面への流路が閉じられるとブロック321で製品水の供給を止めるように中央浄化水システムを設定することができる。製品水の供給が停止されると、1つ以上のセンサ及び/ブロック322がオフになるように設定される。幾つかの実施形態では、ブロック323において廃水タンクへの流路を提供するための排水弁の開放の設定が可能である。加えて、ブロック324においては残存水及び浴流体の配管かの排水タンクへの排水が行われる。残存水及び浴流体の全てが排出されると、システムはブロック325で廃水タンクに繋がっている排水弁及び流路を閉口する。
消毒
図23は、早産児用の羊水浴インキュベータシステムを消毒する複数の実施形態を示すブロック図である。
幾つかの実施形態では、オペレータはブロック401で消毒プロセスを開始することができる。オペレータによる消毒プロセスが開始すると、システムの制御ボードはブロック402で消毒流体カートリッジの設置をオペレータに指示することができる。オペレータは指示を受けた後、消毒液カートリッジの設置が可能になる。幾つかの実施形態では、ブロック403で濃縮消毒液を含むカートリッジの設置の判断をするシステムの設定が可能である。システムが、消毒液が集中しているカートリッジの設置を確認できない場合は、システムの制御盤ディスプレイがブロック402で消毒液カートリッジの設置が必要である旨を表示することによりオペレータに再度指示することができる。
システムが、消毒液の集中したカートリッジの設置を確認できた場合、はブロック404にてシステムチェックを実行することができる。システムチェックを実行する際はブロック405において消毒のための全ての要件が満たされている必要があり、システムにより判断される。システムが消毒のための要件の全てが満たされていないと判断した場合、オペレータにその旨の表示が可能で、ブロック410でのシステム診断及びツール手順の実行を決定することができる。幾つかの実施形態におけるシステムでは、診断及びツール手順がブロック409で成功したか否かの判断が可能である。診断及びツール手順が成功しなかったとシステムが判断した場合、オペレータはブロック408で安全手順を開始することができる。診断及びツール手順が成功したとシステムが判定した場合であってもブロック404にてシステムチェックの再度実行の設定をすることrは可能である。
システムが、消毒のための全ての要件が満たされていると判断した場合、ブロック406においてシステムの廃水タンクに排液流体を排出することによって羊水浴を空にすることができる。幾つかの実施形態では、使い捨て浴槽カバーの交換手順の1つ又は複数のプロセスの実行が設定されている。例えば、システムはブロック407で使い捨て浴槽カバー交換手順のセグメント1の1つ以上のプロセスの実行が可能である。
幾つかの実施形態におけるシステムでは、使い捨て浴槽カバーの交換手順の1つ又は複数のプロセスの完了後に、その手順をブロック416にて継続可能であるかどうかの確認をオペレータに促すことが可能である。オペレータがブロック416での手順の継続の可能性を確認すると、ブロック415で製品水の計量ポンプまでの圧送が実行される。幾つかの実施形態では、計量ポンプで必要量の濃縮消毒液を管に投与することによりブロック414で管混合を行うことができる。他の実施形態では、濃縮消毒液はバッチプロセスで真水と混合される。また、ブロック413で混合流体が完了するまで混合流体を再循環させることも可能である。混合が完了すると、ブロック412にて消毒液のシステム分配が行われる。消毒流体はブロック411においてシステムから廃水タンクに排出される。
殺菌流体がシステムを介して分配され廃水タンクに排出された後、システム制御ボードによってブロック417における新鮮水タンクの内容物及び消毒流体カートリッジの処分をオペレータに指示することができる。それにより、オペレータはブロック418で真水タンクの内容物の処分、ブロック419で新鮮水タンクへの清水の補充を可能にする。
引き続く手順として、幾つかの実施形態では、システムが番号付けされたボックスC4-1内に描かれた1つ以上のプロセスの実行による消毒カートリッジ処理を可能にする。より具体的にいうと、オペレータによるブロック420での消毒カートリッジの廃棄が可能になる。幾つかの実施形態におけるシステムでは、その後の手順継続の確認をオペレータに促すことができる。ブロック421で消毒カートリッジを配置した後の処置の継続をオペレータが確認した後は、ブロック422でシステムによる消毒液を含むカートリッジのシステムへの装着の有無の確認が行われる。システムが消毒カートリッジの装着を確認した場合は、ブロック423で殺菌流体カートリッジの取り外しの表示をシステム制御ボードに設定することができる。幾つかの実施形態における制御ボードでは、デジタルタッチスクリーンディスプレイ及び/又は物理的なボタン制御ボードを参照することができる。オペレータはブロック420で消毒カートリッジの廃棄が可能である。
システムがブロック422で濃縮消毒液を含むカートリッジの装着を確認できない場合は、ブロック430でシステムを通した製品水のポンプ輸送が可能である。幾つかの実施形態では、システムからの水をブロック429で廃水タンクに排出することができる。特定の実施形態では、システム制御ボードによりブロック428で濃縮浴流体カートリッジの設置をオペレータに指示することができる。オペレータは、ブロック427で濃縮浴流体カートリッジの設置が可能である。
幾つかの実施形態におけるシステムでは、ブロック426で濃縮された浴流体を含むカートリッジの設置の有無を判断を行うことができる。システムが濃縮された浴液を含むカートリッジの設置を確認できない場合、システム制御ボードによるブロック428で濃縮浴流体カートリッジの設置をオペレータに指示することが可能である。しかしながら、システムが濃縮された溶液を含むカートリッジの設置を確認した場合、ブロック424で使い捨て浴槽カバー交換手順のセグメント2の1つ以上のプロセスの実行が可能である。使い捨て浴槽カバーの交換手順のセグメント2の1つ以上のプロセス実行後は、オペレータによるブロック425での手順完了を確認することができる
使い捨て浴槽カバーの交換手順
図24は、早産児用の羊水浴インキュベータシステムの浴槽カバーを置き換える1つ以上の実施形態を示すブロック図である。幾つかの実施形態では、使い捨ての浴槽カバーの交換手順は、本明細書のセグメント1及び2として示されている2つのセグメントに分類されており、これらの1つ以上のプロセスを含む。
幾つかの実施形態では、オペレータはシステムの制御ボードの使用によりブロック501で使い捨て浴槽の交換手順の開始のが可能である。次いで、ブロック502で患者又は乳児から1つ又は複数の医療デバイス及び/又はセンサの安全な取り外しが可能になる。オペレータは、ブロック503において患者又は乳児に取り付けられた安全ハーネスのロックの解除も可能である。安全ハーネス及び/又は1つ以上の医療機器又はセンサの取り外し後、ブロック504で患者又は幼児の安全な機器からの離脱が可能になる。
幾つかの実施形態では、患者又は乳児の安全な取り外しが行われると、ブロック505でオペレータによるレベル制御機構の稼働を可能にし、システムの位置を下げることができる。また、レベル制御機構は自動又は手動での使用が可能である。レベル制御機構はシステムのの位置を下げることにより、オペレータによる機構のロック解除後の浴槽カバーの容易な取り外しを可能にする。
幾つかの実施形態では、オペレータはブロック506で流入ホースのシステムからの取り外しが可能である。オペレータは、ブロック511において使い捨て浴槽カバーを垂直、水平、及び/又は斜めに持ち上げることにより廃水接続部からの除去を可能にする。同じくブロック510においても、使い捨てカバーを水平方向、垂直方向、及び/又は斜め方向に動かすことで装置からの取り外しを可能にする。オペレータはブロック509で使用済浴槽カバーの廃棄が可能である。
システムは、ブロック508において浴槽カバーの交換手順が消毒手順の一部として実行されているか否かの判断を行うことができる。浴槽カバーの交換手順が消毒手順の一部として実行されている場合、オペレータはブロック507で使い捨て浴槽カバーの交換手順のセグメント1が完了したことを制御ボードによりシステムに確認することができる。ブロック501から511に記載されたプロセスは、使い捨て浴槽カバーの交換手順のセグメント1の一部として分類することができる。
ブロック507で示されたようにセグメント1が完了したことをオペレータが制御ボードにて確認し、及び/又はブロック508で決定されたような消毒手順の一部として浴槽カバーの交換手順が実行されなかった場合は、使い捨て浴槽カバーの交換手順のセグメント2を開始できるブロック512での新しい無菌使い捨て浴槽カバーの使用を可能にする。新しい滅菌使い捨て浴槽カバーの取り付けの際には、使い捨てカバーを水平方向、垂直方向、及び/又は斜め方向に動かすことでブロック513でのプレースホルダー上への配置を可能にする。次いで、オペレータはブロック514において、使い捨て浴槽カバーを、同じように垂直、水平及び/又は斜めに動かすことによりプレースホルダーに配置することができる。オペレータは、ブロック515において、廃水ライン接続部を使い捨てカバーへの固定した装着のため浴槽カバーの底部中央及び/又はリム又は1つ以上の他の部分を押し下げる。オペレータは、ブロック516において流入ホースのシステムへの取り付けが可能である。
流入ホース、廃水ライン接続部、及び/又は使い捨て可能な浴槽カバーがシステムに取り付けられると、オペレータはブロック522でシステムのレベル制御機構の位置調整が可能になる。例えば、システムの手動及び/又は自動レベル制御機構をその最高位置レベルに設置したい場合は浴槽カバーへのロックで可能になる。
幾つかの実施形態では、ブロック521ではオペレータによる患者又は乳児のデバイス内移動が可能である。患者又は幼児が羊水浴内に配置されると、オペレータは幼児の羊水内浸水を防止するためブロック520で患者又は乳児を安全ハーネスに固定する。同じく幾つかの実施形態では、ブロック519において浴槽の上の1つ以上のブリッジ上のアンカーポイント上に1つ以上のチューブ及びカテーテルの配置が可能である。オペレータは、幾つかの実施形態におけるブロック518において1つ以上のチューブ又はカテーテルのような医療デバイス及び/又はセンサの患者又は乳児への安全な取り付けが可能である。特定の実施形態では、制御ボードを使用によりブロック517で使い捨て浴槽カバーの交換手順のセグメント2の完了を確認することができる。
排水タンクの排水
図25A〜図25Bは、早産児用の羊水浴インキュベータシステムの廃水タンクへの排出の実施形態を示すブロック図である。幾つかの実施形態では、オペレータは制御ボードの使用によりブロック601で廃水タンクの排出手順の開始が可能である。特定の実施形態では、オペレータによる排水手順が開始されなかったとしても所定の廃水レベルの廃水タンクへの排水を確認後、ブロック602で廃水タンク排出手順を自動的に開始することが可能である。
廃水タンク排出プロセスが開始されると、システムはブロック603におけるシステム又は装置の下水システムへの接続を確認する。システム又は装置が下水システムに接続されている場合、システムはブロック604で下水道ラインが浸水しているか否かの判断を実行する。下水道ラインが浸水していない場合、システムはブロック607で廃水排出ラインを開くように設定することができる。幾つかの実施形態では、システム制御ユニットはブロック610で排出プロセスのための1回以上の送水が可能になる。幾つかの実施形態では、ブロック611で1回以上の送水により廃水タンクの内容物を下水管に排出する。
幾つかの実施形態におけるシステムでは、ブロック612で所定の時間内での排水が行われたか否かを廃水タンク内にある最低限排水レベルのセンサで確認することができる。システムが所定の時間内でセンサに到達したと判断した場合、システム制御ユニットはブロック608での送水の停止が可能である。送水が停止すると、ブロック609で廃水排出ラインが開放されブロック605で警報を起動させることができる。幾つかの実施形態では、ブロック605で警報が起動するとシステムはオペレータにブロック606で安全手順の開始の指示が可能である。
システムが、ブロック612でタンクの最低限排水レベルセンサに所定の時間内での到達を判断した場合、システム制御ユニットはブロック613での送水の停止も可能になる。幾つかの実施形態では、ブロック614で廃水排出ラインを閉じることが可能になる。特定の実施形態では、システム制御ボードはブロック615で廃水タンクの排出手順が完了したことをオペレータに通知することも可能である。
システムが、ブロック603でシステム又はデバイスの下水システムへの接続を確認できない場合、ブロック616で、システム制御ユニットの廃水サブシステムへの電力供給を停止することができる。 特定の実施形態では、システム制御ボードは、ブロック617で手順の継続をオペレータに通知することができる。オペレータは、装置又はシステムを正面、側面又は背面からの設置によりブロック618でアセンブリ内のスロットからの排水サブシステムを引き出すことができる。オペレータは、ブロック619で廃水サブシステムへのケーブルの接続の取り外しも可能である。オペレータは、ブロック620で廃水管接続部を取り外しが可能である。
オペレータは、ブロック625における廃水サブシステムの廃水処理エリアへの移動が可能である。ブロック624では廃水サブシステムのホース設置を廃水処理下水管へと接続することができる。幾つかの実施形態における廃水サブシステムでは、動力制御ユニットの設置が可能である。また、幾つかの実施形態におけるブロック623では、オペレータは廃水サブシステム上の自律型バッテリー駆動制御ユニットのスイッチを入れることができる。オペレータは、制御ボードを使用たブロック622での廃水処理の開始が可能である。
オペレータからの指示に応じて、廃水サブシステム制御ユニットはブロック621で廃水サブシステムの排出のために必要な1回以上の送水の電力の供給及び/又は送水の開始を実行することができる。送水ではブロック626において廃水タンクの内容物を下水管に排出が可能である。幾つかの実施形態におけるシステムでは、ブロック627でタンクの最低限排水位レベルセンサが所定の時間内で感知したか否かの判断が可能である。タンクの最低限排水位レベルセンサが所定の時間内で感知されなかった場合、ブロック632で廃水サブシステム制御ユニットにより送水の停止を設定することができる。次いで、ブロック633でオペレータに放電障害を通知する1つ又は複数のアラームのシステム設定が可能である。オペレータは、ブロック634で安全手順を開始することができる。
一方で、タンクの最低限排水位レベルセンサが所定の時間内で感知された場合には、ブロック628において廃水サブシステムの制御ユニットによる送水の停止を設定することができる。幾つかの実施形態におけるシステムでは、ブロック629で排出プロセスが完了したことをオペレータに通知できるアラームの設定することが可能である。続いて及び/又は同時に、ブロック630で廃水サブシステム制御ユニットは1回以上の送水動作の停止の設定も可能である。幾つかの実施形態におけるシステムでは、ブロック631で放電が完了したことをオペレータに通知するアラームの設定が可能である。
オペレータは、幾つかの実施形態では、制御ボードの使用によりブロック641で廃水排出サブシステムのスイッチを切ることができる。オペレータは、ブロック640において廃水サブシステムを廃水処理下水用管から切り離すことも可能である。次いで、ブロック639でオペレータは排水サブシステムの取り出し、又は巻くことで保育器へ戻すことができる。オペレータは、ブロック638においてシステム又は保育器の廃水チューブ接続部の廃水サブシステムへの取り付けを可能にする。オペレータは、ブロック637でシステムのケーブル接続部の廃水サブシステムへの取り付けを可能にする。ブロック635では保育器又は装置、システムのスロットへの廃水サブシステムの挿入も可能である。オペレータはブロック636において廃水タンク排出プロセスの完了を確認することができる。
新鮮な水タンクの交換及び/又は充填プロセス
図26A〜図26Bは、早産児用の羊水浴インキュベータシステムの清水タンクの交換及び/又は充填の実施形態を示すブロック図である。幾つかの実施形態では、オペレータは、ブロック701においてシステムの制御ボードの使用で清水タンクの交換及び充填プロセスを開始することができる。特定の実施形態では、オペレータからの指示がない場合でもシステムがブロック702の水タンクが空であると判断した場合には水タンクの交換及び充填プロセスを自動的に開始することができる。幾つかの実施形態では、システムは所定の排水時間に従って水タンクの交換及び充填プロセスを開始する。このように幾つかの実施形態では、所定の時間に達するとブロック703における清水タンクの交換及び充填プロセスを自動的に開始させることができる。
淡水タンクの交換及び充填プロセスが開始されると、システム制御ユニットはブロック704で流体調製サブシステムの電源を切るよう設定することができる。特定の実施形態では、システム制御ボードはブロック705での手順の継続をオペレータに通知する設定が可能である。オペレータはブロック706において、デバイス又はシステムを正面、側面又は背面から近づけることでデバイス内のスロットから流体準備サブシステムを稼働させることができる。オペレータは、ブロック707で流体準備サブシステムと羊水浴インキュベータとを接続するケーブル接続を解除することができる。オペレータは、ブロック708で流体調製サブシステムと羊水浴インキュベータとを接続するチューブ接続の取り外しも可能である。
システムは、ブロック712における使用済みの淡水タンク及び/又はその内容物の処分の判断の設定が可能である。システムがブロック712で使用済みの淡水タンク及び/又はその内容物の処分を判断した場合、ブロック711でサブシステム内からの淡水タンクの取り外しが可能になる。これによりオペレータは、ブロック710で使用済みの淡水タンク及び/又はその内容物の処分が可能になる。次いで、オペレータは、ブロック709のサブシステム内のスロットへの新しい使い捨て淡水タンクの挿入が可能である。システムがブロック712で新鮮水タンクの廃棄を実行しないと決定した場合、ブロック719で羊水浴インキュベータ(保育器)又は装置、システムの水供給システムへの接続の判断をシステムを設定することができる。
装置又はシステムが水供給システムに接続されている場合、オペレータはブロック718で新鮮水タンクを流入ラインに接続することができる。オペレータは、ブロック717において淡水タンクと羊水浴インキュベータ(保育器)とを接続する1つ以上の管接続部の取り付けが可能である。オペレータは、ブロック716において1つ以上のケーブル接続を新鮮水タンクへ取り付けることが可能になる。ブロック715では流体調製サブシステムを装置のスロットに挿入することが可能である。ブロック714においては制御ボードを使用することにより新鮮水タンクの充填を開始することができる。
オペレータによる清水タンクの充填が開始されると、システムをブロック713における水吸入弁の開口の設定が可能である。新鮮な水タンクが新鮮な水で満たされた後、ブロック720で供給された水がタンクの所定最高レベルに到達したか否かの判断のためのセンサの設置が可能である。供給水量がセンサに達した場合、ブロック721で水吸入弁を閉口を設定することができる。吸水弁が閉口後、システム制御ボードによるブロック722で手順が完了をオペレータに通知する設定ができる。
ブロック719において、デバイスが給水システムに接続されていない場合、オペレータはブロック726において、流体準備サブシステムを新鮮な水供給源又は蛇口に直接接続することにより給水が可能である。オペレータは、ブロック725で流体調製サブシステムの淡水タンク流入のホースを蛇口に接続することができる。幾つかの実施形態では、流体調製サブシステムは動力制御ユニットによる設置が可能である。オペレータは、ブロック724で流体準備サブシステム上の自律型バッテリー駆動制御ユニットのスイッチを入れることが可能で、ブロック723では制御ボードを使用したタンク充填のプロセス開始が可能になる。
幾つかの実施形態では、オペレータによるブロック727での蛇口の開口が可能である。特定の実施形態では、淡水タンクの最高水位レベルセンサはブロック728でタンクが満杯か否かの判断の設定が可能である。淡水タンクの最高水位レベルセンサがタンクの満杯を判断した場合、ブロック728でタンクの満杯を通知するアラームの起動センサを設定することができる。警報が起動されると、ブロック729でオペレータに蛇口弁を閉じるように促すことができる。オペレータが蛇口弁を閉じない場合には、ブロック731で準備システムからの余剰水排出が行われオーバーフローラインの設定が可能になることでブロック728でのプロセスが開始される。
オペレータがブロック729で蛇弁を閉じる場合、ブロック730で制御ボードを使用した流体準備サブシステムのスイッチを切ることができる。ブロック732において、オペレータは淡水タンク流入ホースを蛇口から取り外すことが可能で、その後ブロック733において流体準備サブシステムをインキュベータ(保育器)に戻すことができる。幾つかの実施形態では、ブロック734においてオペレータは流体準備サブシステムに1つ以上のチューブ接続の取り付けが可能である。オペレータは、ブロック735で流体準備サブシステムへの1つ以上のケーブル接続を可能である。次いでブロック736において、流体準備サブシステムをそのスロット及び羊水浴インキュベータ(保育器)に挿入してロックすることが可能である。
特定の実施形態では、オペレータはブロック737において、制御ボードの使用により清水タンクの交換及び充填プロセスが完了の確認が可能である。幾つかの実施形態ではブロック738において、導電率、抵抗率、及び/又はTDS監視センサが流体及び流体調製サブシステムの一つ以上の特性が所定の範囲内にあることを判断するシステムの設定をすることができる。流体及び流体準備サブシステムの1つ以上の特性が所定の範囲内にあるとシステムが判断した場合、システム制御ボードはブロック739で手順が完了したことをオペレータに通知することが可能である。
幾つかの実施形態では、流体及び流体調製サブシステムの1つ以上の特性が所定範囲内にない場合、システムを通る水又は流体経路がブロック740で自動的に閉鎖される設定をすることが可能である。特定の実施形態では、ブロック741で警報を起動し、水システムの汚染についてオペレータに通知する設定が可能で、加えて又は異なる実施形態では、オペレータによるブロック742での安全手順の開始が可能である。
本発明は特定の実施形態及び実施例を含めて公開されているが、代替を利用した実施形態及び/又は用途、変更事項を加えての実施形態においても、同等の結果が確認せれることが理解できるものとする。加えて、本発明の実施形態における幾つかの変更内容及び詳細事項の記載はこの公開に基づいて実行されることが当業者には明確であるものとする。実施形態の特定の特徴及び様々な組合せ又は部分的な組み合わせも形態も本発明の範囲内であるものとする。公開された実施形態の様々な特徴及び形態は、実施形態の様々な形成への調整のための異なる組み合わせ、又は置き換えにより可能であることを理解していただければと思う。本明細書に公開された任意の方法は、記載された順序で実施される必要はありません。したがって、本明細書に公開された本発明の範囲は上述の特定の実施形態によって限定されるべきではないものとする。
特に詳細の記載がない場合、又は「できる」や「可能性がある」などの条件付き言語が使用されている場合は、一般に特定の実施形態や他の実施形態及び、特定の特徴、要素及び/又はステップにによる制限がないものとする。したがって、このような条件付き言語は、特徴、要素、及び/又はステップが、1つ又は複数の実施形態のための絶対的必要性でははないものとする。同時に1つ又は複数の実施形態はユーザによる入力又はプロンプトの有無にかかわらず、これらの特徴、要素及び/又はステップが含まれていること又は特定の実施形態において実行されるべきであることの判断を必然であるものとする。本明細書で使用される見出しは、読者の便宜のためであり、本発明又は請求の範囲を限定するものではありません。
また本明細書に公開されている所定の範囲記載は任意的にすべての重複、部分範囲、及びそれらの組み合わせを包含するものとする。「〜まで」、「少なくとも」、「より大きい」、「より小さい」、「〜の間」などのような言葉は、列挙された数字を含む所定の働き、又は結果を達成するために必然である最も近い数値を表している。例えば、「約」、「約」及び「実質的に」という用語は、記載された量の10%未満、5%未満、1%未満、0.1% 記載された量の0.01%未満、及び0.01%未満を意味する。「約」又は「およそ」など数値の前に記載されるこれらの用語には記載されている数字が含まれる。 例えば、「約3mm」には「3mm」が含まれる。
本明細書で提供される見出しは、便宜上のものであり、本明細書に記載されている装置及び方法の範囲又は意味に必ずしも影響を及ぼすものではありません。