JP2019500579A - 交流波形を用いるイオン移動度分離のための方法および装置 - Google Patents

交流波形を用いるイオン移動度分離のための方法および装置 Download PDF

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Abstract

連続交流(AC)によって形成された進行波(TW)を用いる、イオン捕捉、移動、および移動度分離を含むイオン操作のための方法および装置が開示される。イオン操作のための装置は、第1の複数の連続電極と第2の複数の分割電極とに接続された表面を備える。第2の複数の分割電極は、第1の複数の電極の間にまたは第1の複数の電極に隣接して長手方向のセットで配置される。第1の複数の電極の隣接する電極に印加されるRF電圧は、装置内にイオンを閉じ込めるために、約180°だけ位相シフトされる。第2の複数の分割電極の長手方向のセット内の隣接する電極に印加されるAC電圧波形は、分離のために装置を通って長手方向にイオンを移動させるために、隣接する電極上で1°〜359°だけ位相シフトされる。

Description

本出願は、2015年10月7日に出願された「METHOD AND APPARATUS FOR CONTROLLING IONS IN A GAS PHASE」と題する米国特許仮出願第62/238291号の優先権を主張し、参照することによりその教示のすべてについてその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明は、米国エネルギー省によって与えされた契約番号DE−AC0576RLO1830号に基づいて米国政府の支援を受けて行われた。米国政府は本発明に関する一定の権利を有する。
本開示の各実施形態は、イオン移動度分離および関連するイオン操作に関する。より詳細には、開示される各実施形態は、1つ以上の分割電極に印加される連続的な交流(AC)電圧波形または複数の連続的なAC電圧波形を用いて、移動イオントラップ領域およびイオン移動度分離の際の動きを含むイオン操作を行うことに関する。
イオン移動度分光法(IMS)は、イオンを分離同定する技術である。IMSを用いて、構造異性体を分離し、巨大分子の立体構造を解明することができる。IMSはまた、メタボロミクス、グライコミクスおよびプロテオミクスを含む広範囲の用途において質量分析(MS)を拡張するために使用され得る。
例えば、IMSを行う場合、異なるイオンを含む試料が、バッファガスとも呼ばれるキャリアガスを入れた密閉セルの第1の端部に注入される。セルでは、イオンは、印加電場の影響下で、セルの第1の端部からセルの第2の端部に移動する。その後、イオンは時間の関数として電流としてセルの第2の端部で検出される。試料イオンは、印加電場に起因する加速とバッファガス分子との衝突に起因する減速との正味の影響から生じる、最大の一定速度(すなわち、終端速度)に達する。IMSセル内のイオンの終端速度は、質量、サイズ、形状、および電荷などのイオン特性に関連した、それぞれの移動度に比例する。これらの特性のうちの1つ以上が異なるイオンは、所与の電場の下で所与のバッファガスを移動するときに異なる移動度を呈し、従って、異なる終端速度を呈する。その結果、各イオンは、セルの第1の端部からセルの第2の端部へ移動するための特性時間を呈する。試料内のイオンについてのこの特性移動時間を測定することにより、イオンを同定することができる。
化学および生化学分析に使用される多くのIMS方式があり、一定電場ドリフトチューブ型イオン移動度分光法(DT−IMS)、高電界非対称波形イオン移動度分光法(FA−IMS)、微分型移動度分析(DMA)、および進行波イオン移動度分光法(TW−IMS)が挙げられる。これらの方式は、IMSセル内のイオンを分離するための電場の印加の仕方が異なる。しかしながら、特に、従来のIMS装置は、イオンを分離する電場を生成する電極構造のサイズおよび複雑さに関する実際的な制限のために、イオンを分離する能力(分離力)に限界がある。
米国特許第8,835,839号明細書
従って、イオン移動度分離のための改良されたシステムおよび方法が絶えず必要とされている。
本開示の一実施形態では、イオン操作のための装置が提供される。本装置は、少なくとも1つの表面と、第1の複数の連続電極と、第2の複数の分割電極と、を備える。第1の複数の連続電極は、少なくとも1つの表面に接続され、かつ無線周波数(RF)電圧源と電気的に接続されている。RF電圧源によって第1の複数の電極の隣接する電極に印加されるRF電圧は、第1の複数の電極の隣接する電極上で約180°だけ位相シフトされる。第2の複数の分割電極は、少なくとも1つの表面に接続され、かつ第1の複数の電極の間にまたは第1の複数の電極に隣接して長手方向のセットで配置される。第2の複数の分割電極は、交流(AC)電圧源とさらに電気的に接続されている。AC電圧源によって第2の複数の分割電極の長手方向のセット内の隣接する電極に印加されるAC電圧波形は、第2の複数の電極の隣接する電極上で1°〜359°だけ位相シフトされる。
本装置の各実施形態は、以下のうちの1つ以上を任意の組み合わせで含むことができる。
一実施形態では、本装置は、少なくとも1つの表面上において、第1および第2の複数の電極の外側端部に配置された複数のガード電極をさらに備える。複数のガード電極は、DC電圧源と電気的に接続されている。複数のガード電極は、DC電圧源から一定のDC電圧を受けると、ガード電極に向けてイオンの動きを制約する電場を生成する。
本装置の一実施形態では、AC電圧波形は正弦波である。
本装置の一実施形態では、AC電圧波形は、2つ以上のAC電圧波形の和である。
本装置の一実施形態では、第2の複数の分割電極の長手方向のセット内の隣接する電極に印加されるAC電圧波形は、第2の複数の分割電極の隣接する電極上で繰り返しパターンで位相シフトされる。
本装置の一実施形態では、第2の複数の分割電極の長手方向のセット内の隣接する電極に印加されるAC電圧波形は、第2の複数の電極の隣接する電極上で段階的に約45°、90°、または120°だけ位相シフトされる。
本装置の一実施形態では、少なくとも1つの表面は、単一の非平面の表面を含む。
本装置の一実施形態では、単一の非平面の表面は、以下の形状、すなわち、湾曲、円筒形、螺旋状、漏斗状、半球状、または楕円形のうちの1つの形状である。
本装置の一実施形態では、少なくとも1つの表面は、互いに離間した2つの表面を含む。
本装置の一実施形態では、2つの表面は互いに略平行である。
本装置の一実施形態では、印加されるAC電圧波形の周波数は10Hz〜200kHzの範囲から選択され、印加されるRF電圧の周波数は100kHz〜5MHzの範囲から選択される。
本装置の一実施形態では、印加されるAC電圧波形の周波数は1Hz〜1kHzの範囲から選択される。
本装置の一実施形態では、本装置の圧力範囲は大気圧から1mtorrの真空である。
本開示の別の実施形態では、イオン操作のための装置が提供される。本装置は、少なくとも1つの表面と、複数の分割電極と、を備える。複数の分割電極は、少なくとも1つの表面に接続され、かつ1つ以上の長手方向のセットで配置される。複数の分割電極は、交流(AC)電圧源および無線周波数(RF)電圧源とさらに電気的に接続されている。AC電圧源によって複数の電極の長手方向のセット内の隣接する電極に印加されるAC電圧波形は、1°〜359°だけ位相シフトされる。RF電圧源によって複数の電極の隣接する電極に印加されるRF電圧は、約180°だけ位相シフトされる。
本装置の各実施形態は、以下のうちの1つ以上を任意の組み合わせで含むことができる。
一実施形態では、本装置は、少なくとも1つの表面上において、複数の電極の外側端部に配置された複数のガード電極をさらに備える。複数のガード電極は、DC電圧源とさらに電気的に接続されている。複数のガード電極は、DC電圧源から一定のDC電圧を受けると、複数のガード電極に向けてイオンの動きを制約する電場を生成する。
本装置の一実施形態では、印加されるAC電圧波形は正弦波である。
本装置の一実施形態では、AC電圧波形は、2つ以上のAC電圧波形の和である。
本装置の一実施形態では、印加されるAC電圧波形は、複数の電極の隣接する電極上で繰り返しパターンで位相シフトされる。
本装置の一実施形態では、印加されるAC電圧波形は、複数の電極の隣接する電極上で段階的に約45°、90°、120°または180°だけ位相シフトされる。
本装置の一実施形態では、少なくとも1つの表面は、単一の非平面の表面を含む。
本装置の一実施形態では、単一の非平面の表面は、以下の形状、すなわち、湾曲、円筒形、螺旋状、漏斗状、半球状、または楕円形のうちの1つの形状である。
本装置の一実施形態では、少なくとも1つの表面は、互いに離間した2つの表面を含む。
本装置の一実施形態では、2つの表面は互いに略平行である。
本装置の一実施形態では、印加されるAC電圧波形の周波数は1kHz〜200kHzの範囲から選択され、RF電圧は100kHz〜5MHzの範囲から選択される。
本装置の一実施形態では、本装置の圧力範囲は大気圧から1mtorrの真空である。
本開示の追加的な実施形態では、イオン操作の方法が提供される。本方法は、少なくとも1つの表面を準備するステップを含む。少なくとも1つの表面は、少なくとも1つの表面に接続され、かつ無線周波数(RF)電圧源と電気的に接続されている、第1の複数の連続電極を備える。少なくとも1つの表面は、少なくとも1つの表面に接続され、かつ第1の複数の電極の間にまたは第1の複数の電極に隣接して長手方向のセットで配置される、第2の複数の分割電極をさらに備える。第2の複数の分割電極は、交流(AC)電圧源とさらに電気的に接続されている。本方法は、RF電圧源によって、第1の複数の電極の隣接する電極にRF電圧を印加するステップであって、印加されるRF電圧は、第1の複数の電極の隣接する電極上で約180°だけ位相シフトされる、ステップをさらに含む。本方法は、AC電圧源によって、第2の複数の分割電極の長手方向のセット内でAC電圧波形を印加するステップであって、印加されるAC電圧波形は、第2の複数の電極の隣接する電極上で1°〜359°だけ位相シフトされる、ステップを追加的に含む。
本方法の実施形態は、以下のうちの1つ以上を任意の組み合わせで含むことができる。
一実施形態では、本方法は、少なくとも1つの表面上において、第1および第2の複数の電極の外側端部に複数のガード電極を配置するステップをさらに含む。複数のガード電極は、DC電圧源とさらに電気的に接続されている。複数のガード電極は、DC電圧源から一定のDC電圧を受けると、ガード電極に向けてイオンの動きを制約する電場を生成する。
本方法の一実施形態では、AC電圧波形は正弦波である。
本方法の一実施形態では、AC電圧波形は、2つ以上のAC電圧波形の和である。
本方法の一実施形態では、印加されるAC電圧波形は、第2の複数の分割電極の隣接する電極上で繰り返しパターンで位相シフトされる。
本方法の一実施形態では、印加されるAC電圧波形は、第2の複数の分割電極の隣接する電極上で段階的に約45°、90°、または120°だけ位相シフトされる。
本方法の一実施形態では、少なくとも1つの表面は、単一の非平面の表面を含む。
本方法の一実施形態では、単一の非平面の表面は、以下の形状、すなわち、湾曲、円筒形、螺旋状、漏斗状、半球状、または楕円形のうちの1つの形状である。
本方法の一実施形態では、少なくとも1つの表面は、互いに離間した2つの表面を含む。
本方法の一実施形態では、2つの表面は互いに略平行である。
本方法の一実施形態では、印加されるAC電圧波形の周波数は10Hz〜200kHzの範囲から選択され、RF電圧の周波数は100kHz〜5MHzの範囲から選択される。
本開示の別の実施形態では、イオン操作の方法が提供される。本方法は、少なくとも1つの表面に接続され、かつ1つ以上の長手方向のセットで配置される、複数の分割電極を備えた、少なくとも1つの表面を準備するステップを含む。複数の分割電極は、交流(AC)電圧源および無線周波数(RF)電圧源と電気的に接続されている。本方法は、AC電圧源によって、複数の分割電極のセット内の隣接する電極にAC電圧波形を印加するステップをさらに含む。印加されるAC電圧波形は、複数の分割電極の隣接する電極上で1°〜359°だけ位相シフトされる。本方法はまた、RF電圧源によって、複数の分割電極の隣接する電極にRF電圧を印加するステップを含む。印加されるRF電圧は、複数の分割電極の隣接する電極上で約180°だけ位相シフトされる。
本方法の実施形態は、以下のうちの1つ以上を任意の組み合わせで含むことができる。
一実施形態では、本方法は、少なくとも1つの表面上において、複数の分割電極の外側端部に複数のガード電極を配置するステップをさらに含む。複数のガード電極は、DC電圧源とさらに電気的に接続されている。複数のガード電極は、DC電圧源から一定のDC電圧を受けると、ガード電極に向けてイオンの動きを制約する電場を生成する。
本方法の一実施形態では、AC電圧波形は正弦波である。
本方法の一実施形態では、AC電圧波形は、2つ以上のAC電圧波形の波の和である。
本方法の一実施形態では、印加されるAC電圧波形は、複数の分割電極の隣接する電極上で繰り返しパターンで位相シフトされる。
本方法の一実施形態では、印加されるAC電圧波形は、複数の分割電極の隣接する電極上で段階的に約45°、90°、または120°だけ位相シフトされる。
本方法の一実施形態では、少なくとも1つの表面は、単一の非平面の表面を含む。
本方法の一実施形態では、単一の非平面の表面は、以下の形状、すなわち、湾曲、円筒形、螺旋状、漏斗状、半球状、または楕円形のうちの1つの形状である。
本方法の一実施形態では、少なくとも1つの表面は、互いに離間した2つの表面を含む。
本方法の一実施形態では、2つの表面は互いに略平行である。
本方法の一実施形態では、印加されるAC電圧波形の周波数は10Hz〜200kHzの範囲から選択され、印加されるRF電圧の周波数は100kHz〜5MHzの範囲内で選択される。
一実施形態では、電極は、限定されるものではないが、特許文献1に記載されている装置などのイオン操作装置の領域内にイオンを捕捉し、蓄積するように構成することができ、特許文献1は、参照することによりその全体が本明細書に組み込まれる。
一実施形態では、AC波形は、DC電圧の過渡的印加と比較して、AC進行波形によるイオン加熱の程度を変更、低減、または排除するように調整することができる。
一実施形態では、イオン移動度分離は、AC波形の振幅を増加させることによって停止することができる。
一実施形態では、AC進行波形は、隣接するAC電極に印加される位相シフトをほぼゼロに変更することによって、またはAC周波数をほぼゼロに低減することによって停止される。
本開示の第1の実施形態による、イオン移動度分離のための装置の概略図である。 本開示の第2の実施形態による、イオン移動度分離のための装置の概略図である。 本開示の第3の実施形態による、イオン移動度分離のための装置の概略図である。 イオンを閉じ込めるための第1の複数のRF電極によって生成された電場の影響下でのイオンの動きを示す概略図である。 イオンを閉じ込めるための第1の複数のRF電極によって生成された電場の影響下でのイオンの動きを示す概略図である。 イオンを閉じ込めるための第1の複数のRF電極および複数のガード電極によって生成された正味の電場を示す概略図である。 イオンの軸方向移動および分離のための進行波を生成するための第2の複数の分割電極に印加される連続AC電圧波形(ACWF)の概略図である。 電極構成の代替的な実施形態の概略図である。 電極構成の代替的な実施形態の概略図である。 電極構成の代替的な実施形態の概略図である。 電極構成の代替的な実施形態の概略図である。 電極構成の代替的な実施形態の概略図である。 電極構成の代替的な実施形態の概略図である。 連続AC波形を用いてイオン分離を行うための、複数のレベルを含む装置の代替的な実施形態の概略図である。 連続AC波形を用いてイオン分離を行うための、複数のレベルを含む装置の代替的な実施形態の概略図である。 連続AC波形を用いてイオン分離を行うための、複数のレベルを含む装置の代替的な実施形態の概略図である。 連続AC波形を用いてイオン分離を行うための、複数のレベルを含む装置の代替的な実施形態の概略図である。 連続AC波形を用いてイオン分離を行うための、複数のレベルを含む装置の代替的な実施形態の概略図である。 連続AC波形を用いてイオン分離を行うための、複数のレベルを含む装置の代替的な実施形態の概略図である。 連続AC波形を用いてイオン分離を行うための、複数のレベルを含む装置の代替的な実施形態の概略図である。 連続AC波形を用いてイオン分離を行うための、複数のレベルを含む装置の代替的な実施形態の概略図である。 連続AC波形を用いてイオン分離を行うための、複数のレベルを含む装置の代替的な実施形態の概略図である。 連続AC波形を用いてイオン分離を行うための、複数のレベルを含む装置の代替的な実施形態の概略図である。 過渡DC電圧を用いてイオン分離を行うための装置の概略図である。 図7Aの装置と共に使用される過渡DC電圧の概略図である。 約17Vのピークツーピーク振幅(Vp−p)および4kHzの周波数を有する過渡DC電圧波形を示す、時間の関数としての電圧のプロットである。 図8Aの過渡DC電圧波形の影響下で116m/sの速度で図7Aの装置を通って移動する622および922の質量電荷比(m/z)を有するイオンの到達時間分布を示す、時間の関数としての強度のプロットである。 約35Vのピークツーピーク振幅(Vp−p)および4kHzの周波数を有する連続AC電圧波形を示す、時間の関数としての電圧のプロットである。 図9Aの連続AC電圧波形の影響下で76m/sの速度で図1の装置を通って移動する622および922の質量電荷比(m/z)を有するイオンの到達時間分布を示す、時間の関数としての強度のプロットである。 図6および図1の装置をそれぞれ通って移動する622および922のm/zを有するイオンについて、図7AのDC電圧波形および図8Aの連続AC電圧波形を用いて実現される分解能を示す進行波速度の関数としての分解能のプロットである。 図7Aおよび図8Aの電圧波形をそれぞれ用いて図6および図1の装置を通って移動する622〜922のm/zを有するイオンの電場強度の関数としての正規化時間のプロットである。 過渡DC電圧を用いてイオン分離を行うための湾曲した表面を有する装置の概略図である。 過渡DC電圧の影響下で図12の装置を通って移動する622および922のm/zを有するイオンの到達時間分布を示す、時間の関数としてのイオンカウントのプロットである。 連続AC波形の影響下で図3の装置を通って移動する622および922のm/zを有するイオンの到達時間分布を示す、時間の関数としてのイオンカウントのプロットである。
以下の説明は、本開示の各実施形態を含む。これらの実施形態は、図示されたものに限定されるものではなく、様々な修正および様々な修正への実施形態をも含む。従って、本説明は例示のためのものとみなされるべきであって、限定するものとみなされるべきではない。開示される各実施形態は、様々な修正および代替的な構成が可能であるが、議論された特定の形態に本開示を限定する意図はなく、反対に、本開示は、すべての修正、代替的な構成、および特許請求の範囲に定義されたような本開示の趣旨および範囲内に含まれる均等物を含むことを理解されたい。
本開示の各実施形態は、1つ以上の分割電極に印加される連続交流(AC)波形または複数の連続AC波形を使用して、気相イオンをそれらの移動度に基づいて分離するための改良された方法および装置に関する。以下に詳述するように、これらの実施形態は、同等の分離能力を提供しながら、イオンの加熱の低減を含み、従来のイオン移動度分離装置および方法を上回る利点を提供する。
従来のドリフトチューブイオン移動度分離(DT−IMS)は、IMSチューブの長さにわたって一定の電圧降下を使用して、イオンがIMSチューブを通過する比較的弱い一定の電場を提供する。この技術では、印加された電場の下で所与のバッファガスを通って移動するとき、イオンはそれらの相対移動度に従って分離される。移動度は、不活性バッファガスとのイオンの衝突断面積に関係し、衝突断面積は、衝突を起こすためにバッファガス分子の中心が衝突するはずのイオンの周りの面積である。上述したように、衝突断面積は、質量、サイズ形状、および電荷などのイオン特性に関係する。一般に、比較的より大きな衝突断面積を有するイオンは、より低い移動度を有し、逆もまた同様である。例えば、比較的低いイオン移動度(より大きいイオン衝突断面積)を有するイオンは、比較的大きなイオン移動度(より小さい衝突断面積)を有するイオンと比較して、遅れて検出器に到達する。従って、時間の関数としてイオンカウント数を測定することによって、ピークおよびバレーのスペクトルが得られる。このようなスペクトルを測定条件下の既知のイオンのスペクトルと比較することにより、試料内のそれぞれのイオンの同定が可能になる。
いかなるIMS測定についても、異なるイオンがIMSスペクトルにおいて別個のピークとして現れるように、異なるイオンを適切に分離することが望ましい。換言すると、IMSスペクトルの解釈は、異なるイオンによるピークが重なると、かなり困難になる。従って、近接したピークを分解するIMS装置の能力は重要な関心事である。
従来のDT−IMSとの関連では、IMSの分離効率を特徴付ける量である分解能を上げるためには、チューブの長さ(d)にわたる電圧降下(V)の大きさを増加させる必要がある。上述のように、DT−IMSでは、電場(E)は一定に保たれ、E=V/dによって与えられる。従って、分解能を上げる(Vを増加させる)には、ドリフトチューブの長さdを伸ばして、一定の電場を維持する必要があることが理解されよう。従って、他の考慮事項の中でも、電圧降下の大きさおよびチューブ長に関する実用的な制約が、DT−IMSで実現される分解能を制限する。
別の従来のIMS技術である進行波イオン移動度分離(TW−IMS)に移ると、上述の一定の電場とは対照的に、進行する電場波形がIMSチューブを通ってイオンを移動させるために使用される。この場合の進行波形は、IMSチューブの長さに沿った一連の電極上に過渡的かつ反復的な直流(DC)電圧プロファイルを印加することによって生成される。例えば、図7の例に関連して以下に詳述するように、電極のセットにわたって方形の電圧プロファイルを形成するために、過渡DC電圧を電極のセットに印加することができる。例えば、高く一定の電圧が電極の第1のサブセットに印加され、低い(例えばゼロ)の電圧が、直後の、電極の第2のサブセットに印加される。次いで、最初の時間ステップで高い電圧を受ける電極が次の時間ステップで低い電圧を受けるように、DC電圧波形は段階的に電極の全セットを通して時間でステップが進められる。次いで、この時間でステップを進めることは、TWを生成するために装置全体に伝播され、通常、装置の多くの電極にわたって単純な一連のステップが何度も繰り返される。過渡DC電圧(例えば、進行波)の印加は、ドリフト長が増加するにつれてますます電圧を高くする必要性を排除することができる。
一般に、TW−IMSにおけるイオンの動きに影響を与える変数は、進行波の振幅、進行波速度、および動作圧力である。バッファガスと衝突しながら進行波に追いつくイオンの能力は、イオンの速度(移動度)の関数である。進行波の速度に対する最大イオン速度の比cに応じて、イオン挙動の3つのモードが観察される。
・c>>1:最大イオン速度が進行波の速度よりもはるかに大きい場合、すなわち、c>>1である場合、イオンは、TWによって生成された有効かつ別個のイオン捕捉領域において装置を通過する。よって、この条件では、イオンは分離されずに移動してそこを出る。
・c<<1:最大イオン速度が進行波の速度よりもはるかに小さい場合、すなわち、c<<1である場合、イオンの移動度はTWに追いつくには不十分である。この状況下では、イオンはTWにほとんど影響されない。結果として、イオンは、IMS装置の内部に閉じ込められ、IMS装置を出ない、またはIMS装置における移動および退出が遅くなるだけであり、しばしば顕著な拡散広がりを伴う。
・c≒1:最大イオン速度が進行波の速度1にほぼ等しい場合、すなわちc≒1である場合、イオンは、時間の大部分で進行波と一緒に動くことができるが、進行波が通り過ぎる場合もある。より低い速度または移動度のイオンは、より速い速度または移動度のイオンよりも頻繁に遅れをとる傾向があり、イオン分離が実現される。
しかしながら、特に、市販のTW−IMS装置は、電極構造のサイズおよび複雑さに関する実際的な限界に起因して、分離能力に限界がある。このように限られた分離能力では、多くの潜在的な用途には不適切であり、特に高感度も望まれる場合には、IMSにとって一般的な課題である。さらに、従来のTW−IMSにおける過渡DC電圧がオンオフベースで印加されるため、波の前部において結果として得られる電場の大きさは、DT−IMSにおいて使用される電場の大きさと比較して比較的高い。TW−IMSにおける高電場は、高電場においてより多くの時間を費やすイオンをもたらし、さらに、ドリフトチューブ構成と比較してイオンの内部「加熱」の程度をある程度増加させる。この加熱は、イオンの立体構造または形状の望ましくない変化、ならびに分離されるイオンの衝突断面積の決定における精度の低下をもたらし得る。
これらの限界に対処するために、本開示の各実施形態は、従来のTW−IMSの過渡DC電圧波形とは対照的な、連続的な交流(AC)電圧波形(AC−SLIMS)を用いて進行波を形成するイオン移動度分離のための新しい進行波ベースの無損失イオン操作(SLIMS)構造を開発および特性評価を提示する。
以下に詳述するように、AC−SLIMS装置の特定の実施形態は、第1の複数の連続無線周波数(RF)電極と、第2の複数の分割AC電極と、を備える。第1の複数のRF電極は、表面に取り付けられ、互いに略平行に配置される。第2の複数の分割AC電極は、第1の複数のRF電極の横方向に隣接して配置される(例えば、間に配置される)。第1の複数の連続電極へのRF電圧の印加は、イオン閉じ込めをもたらす電場を生成する。連続的な時変AC電圧を第2の複数の分割電極に印加すると、交流(AC)電圧波形が形成されて、電場を生成して長手方向のイオンの動きおよび分離をもたらすTWを生成する。AC電圧波形は、正弦波、余弦波、または複数の正弦波および/もしくは余弦波の組み合わせの形態で印加されてもよい。
以下の実施例に示すように、AC−SLIMS手法は、従来のTW−IMSと同等の分解能を実現する。さらに、AC−SLIMSの実施形態の予想外の特徴は、イオンがより高い電場でより少ない時間を費やすように見えることである。結果として、AC−SLIMS手法を使用して分離されたイオンは、DC電圧波形の過渡的印加を使用する従来のTW−IMSと比較して、イオン加熱によって立体構造変化を経ることがより少なくなる。さらに、立体構造変化はまた、イオン衝突断面積を変化させるため、AC−SLIMS手法を用いてこれらの変化の数を減らすことにより、イオン衝突断面積のより正確な測定が可能になる。
衝突断面積のより正確な測定を提供するAC−SLIMS手法の能力は非常に有益である。一実施態様では、この精度は、ある実験室で行われたイオン測定が別の実験室で再現されるのを容易にする。別の実施態様では、この精度は、AC−SLIMS装置および方法を使用して取得された測定値において、より大きな信頼度を提供する。さらなる実施態様において、この精度は、試料中にどのような異なる構造が存在し得るかの合理的な決定を可能にするため、イオン構造の詳細な検査のために重要である。追加的な実施態様では、衝突断面積が他の計算において物理定数として使用され得るので、この精度は他の計算においても精度を高める。
ここで、本開示の一実施形態によるイオン移動度分離のための装置100の概略図を示す図1を説明する。装置100は、少なくとも1つの表面(図示せず)と、少なくとも1つの表面に接続された複数の電極と、を備える。特定の実施形態では、少なくとも1つの表面は単一の表面である。さらなる実施形態では、少なくとも1つの表面は、単一の平面または単一の非平面の表面(例えば、曲面)である。代替的な実施形態では、少なくとも1つの表面は、互いに略平行に配置され、かつ間隙によってオフセットされた(例えば、垂直にオフセットされた)、1対の表面である。
例えば、特定の実施形態では、1対の表面の間の間隔が、それぞれの長さに沿って選択された値から所定の量より少ない量だけ逸脱する場合、1対の表面は略平行であり得る。所定量は、0.001%〜10%の範囲内で選択することができる。
一実施形態では、少なくとも1つの表面は、1つ以上の導電性要素(例えば、電極)を受け入れる、および/またはその上に電気回路を形成するのに適した材料から形成された基板である。例えば、少なくとも1つの表面は、任意の絶縁材料(例えば、半導体、セラミック、ポリマーなど)から形成されてもよい。別の例では、少なくとも1つの表面は、付加的な製造プロセス(例えば、3Dプリンティング)によって形成することができる。
さらなる例では、少なくとも1つの表面はプリント回路基板(PCB)である。PCBは、限定するものではないが、強化または非強化ポリマー樹脂を含む材料から形成することができる。強化材の例としては、連続繊維および不連続繊維(例えば、ガラス繊維)が挙げられるが、これらに限定されない。ポリマー樹脂の例としては、エポキシを挙げることができるが、これに限定されない。
さらなる実施形態では、少なくとも1つの表面の寸法は、必要に応じて、無制限に設けられてもよい。特定の実施形態では、少なくとも1つの表面の寸法のそれぞれは、長さ3cm〜300cmおよび幅0.75cm〜76cmの範囲から独立に選択することができる。
複数の電極は、第1の複数の連続電極110および120と、第2の複数の分割電極125と、を備える。複数のガード電極130がまた、第1の複数の連続電極110および120の側部に配置される。以下に詳述するように、第1の複数の連続電極110、120は、y方向(例えば、垂直方向)にイオンを閉じ込める働きをする一方、ガード電極130は、イオンをx方向(例えば、幅方向)に閉じ込める働きをする。第2の複数の分割電極125は、イオンを装置100を通ってz方向(例えば、長手方向)に移動させるTWを形成する。
第1の複数の連続電極110、120をさらに参照して議論を続ける。始めに、本明細書では、これらの電極は、RF電極、第1の複数の電極、または単に電極110および/もしくは電極120と交換可能に言及することができる。第1の複数の電極110、120のそれぞれは、概して細長く連続しており、少なくとも1つの表面の長さの少なくとも一部分(例えば、z方向)に沿って延びている。例えば、図1に示すように、第1の複数の電極110、120のそれぞれは、表面の全長に沿って延びる。さらに、第1の複数の電極110および120は、互いに離間して表面の幅(例えば、x方向)に沿って交互に配置される。
第1の複数の電極110、120の寸法およびそれぞれの互いの間隔は、装置100内にイオンを閉じ込める有効電位を生成するように独立に選択することができる。一般に、第1の複数の電極110、120の最大または最小の長さまたは幅は存在しない。第1の複数の電極110、120の長さは、それらが固定される少なくとも1つの表面の所望の寸法によってのみ制限される。第1の複数の電極110、120の幅および横方向の間隔は、一般に、閉じ込め電場の精密な制御を実現するために可能な限り小さくすることが望ましい。一例では、第1の複数の電極110、120の幅は、0.05mm〜5mm(例えば、0.5mm)の範囲から独立に選択することができる。さらなる例では、第1の複数の電極110、120の隣接する電極の間の横方向の間隔は、0.04mm〜4mmの範囲から選択することができる。
図1の実施形態は限定として解釈されるものではなく、少なくとも1つの表面に接続された第1の複数の連続電極110および120の数は同じであっても異なっていてもよいことに留意されたい。また、ガード電極130に最も近い第1の複数の連続電極は、それぞれ同一の電極110または120であってもよいし、それぞれ第1の複数の電極110および120のうちの異なる電極であってもよい。従って、一例として、各ガード電極130に最も近い電極は、同じ電極110とすることができる。第1の複数の電極のさらなる代替的な構成については、図6に関連して以下に詳述する。
第1の複数の電極110、120の電極のそれぞれは、RF電圧源(図示せず)と追加的に電気的に接続されている。使用時には、第1の電極セット110および120の横方向に隣接する電極に対して、互いに対して約180°位相がずれたRF電圧が印加される。すなわち、一例として、複数の第1の電極110に印加されるRF電圧は、複数の第1の電極120に印加されるRF電圧に対して180°位相がずれている。従って、任意の所与の時間における第1の複数の電極110および120の横方向に隣接する電極上の電荷は、RF+およびRF−として図1に示された反対の極性である。以下に詳述するように、時間が進むにつれて、複数の電極110、120のそれぞれの極性が切り替わり、正から負または負から正に遷移する。
第1の電極セット110および120にRF電圧を印加することによって生成される電場内のイオン挙動の一例を図4Aおよび図4Bに示す。装置100の長手断面(xy平面)が提示され、それぞれの第1の電極セット110および120を接続させた2つの対向する表面を含む。初期状態(図4A)では、電極110はその上に正電荷を有し、電極120はその上に負電荷を有する。
例えば、第1および第2の陽イオン400、402が2つの表面の間に配置され、第1の陽イオン400が2つの表面の略中央に配置され、第2の陽イオン(実線の輪郭)が電極110の近くに配置されると仮定する。一般に、第1の複数の電極110、120に印加される電圧の大きさは、イオンと電極との間の距離が2つの電極幅未満である場合に結果として得られる電場がイオンの動きにのみ影響を及ぼすような大きさである。これにより、第1の陽イオンが、第1の複数の電極110、120によって生成された電場に起因する正味の引力または斥力をほとんど受けない「中立帯」(ニ点鎖線)が表面間に生成される。対照的に、正に帯電した電極110の近くにある第2の陽イオンは、中立帯に向かって第2の陽イオンを押しやる斥力を受ける(例えば、図4Aの上向き)。
さらに図4を参照すると、時間が進むにつれて、第1の電極セット110、120のcが反転し、その結果、電極110は負電荷を有し、電極120は正の極性を有する。図4Aに関して上述したように、万一第2の陽イオンの受ける斥力によって第2の陽イオンが中立帯を越えて移動した場合、電極120によって生成された電場は、さらに斥力を与え、第2の陽を中立帯(例えば、図4Aの上方)に向けて戻るように押しやる。
その後、時間がさらに進むにつれて、第1の複数の電極110、120の極性が再び反転し、図4Aの状態に戻る。RF周波数がイオンが電極に接触するのを防ぐのに十分に迅速に変化するならば、中立帯から付近に逸脱したイオンの位置は、中立帯に戻されるように正され、2つの表面間の閉じ込め(すなわち、y方向)がもたらされる。例えば、一実施形態では、第1の複数の電極に印加されるRF電圧の周波数は、100kHz〜5MHzの範囲から選択することができ、RF電圧の振幅は、10V〜500Vの範囲から選択することができる。
所与の電荷の場合、RF周波数および振幅は、イオンの質量およびバッファガスの圧力に基づいて、それぞれの範囲から選択される。比較的軽いイオン(すなわち、より速く移動するイオン)には比較的より高い周波数およびより高い振幅が選択され、比較的重いイオン(すなわち、より遅く移動するイオン)にはこの範囲内で選択されるより低い周波数およびより低い振幅が選択される。より高い圧力には比較的より高い電圧が使用される。このようにしてRF電極によって生成された電場は、図4Cに示すように、有効電場Eeff,RFによって表すことができる。
さらに図1を参照すると、複数のガード電極130のそれぞれは、表面に接続され、第1の複数の電極110、120の最も外側の電極に横方向に隣接して配置される。例えば、図1に示すように、複数のガード電極130は、最も外側の電極110の横方向に隣接して配置される。複数のガード電極130のそれぞれは、DC電圧源(図示せず)とさらに電気的に接続されている。ガード電極の寸法のそれぞれは、0.05mm〜5mm幅の範囲から独立に選択することができる。
使用時には、複数のガード電極130のそれぞれに一定のDC電圧が印加されて、イオンをx方向(例えば、イオンの長手方向の動きの方向に直交して、横方向)にさらに閉じ込める。DC電圧の極性は、イオンの極性と同じとなるように選択され、図4Cに示すように、イオンを退ける電場EDCを生成する。一実施形態では、DC電圧の大きさは、1V〜100Vの範囲から選択される。
ここで、図1をさらに参照して、第2の複数の電極125について説明する。第2の複数の電極125の電極は、分割され、第1の複数の電極110および120の間に挿入される。第2の複数の電極125の所与の電極のセットは、所与の1対の第1の複数の電極110、120の間に配置されたそれぞれの電極を含むことができる。例えば、第2の複数の電極125の所与の電極のセットは、図1に示すように、線に沿ってz方向に延びることができる。第2の複数の電極125のそれぞれの寸法のそれぞれは、長さが0.2mm〜20mmおよび幅が0.04mm〜4.5mmの範囲から独立に選択することができる。
しかしながら、第2の複数の電極の他の構成もまた企図されることが理解されよう。例えば、第2の複数の電極のセットは、ガード電極に横方向に隣接して配置されてもよく、従って、第1の複数の電極の横方向に隣接する電極の間に必ずしも挿入される必要はない。他の実施形態では、第2の複数の電極のそれぞれの長さは、独立に変えることができる。第2の複数の電極のさらなる代替的な構成については、図6に関連して詳述する。
第2の複数の電極125の分割電極のそれぞれは、AC電圧源(図示せず)とさらに電気的に接続されている。図5をさらに参照すると、単一の第2の複数の電極セット125が示されている。使用時には、AC電圧波形が電極125のそれぞれに印加され、AC電圧波形は、第2の複数の電極125の長手方向セット内の長手方向に隣接する電極に印加される。印加されたAC電圧波形は、長手方向に隣接する電極125に対して位相シフトされる。このようにして、印加されたAC電圧波形は、イオン移動の所望の方向(すなわち、z方向)に長手方向に延びる、第2の複数の電極125の一部に及ぶ。
例えば、図5に示すように、第2の複数の電極125は、8つの分割電極141〜148を含み、その間に正弦波の形態のAC電圧波形が印加される。一実施形態では、分割電極141〜148のそれぞれの間の位相シフトは等しく(すなわち、45°)、電極141〜148にわたる位相シフトの合計は、合計360°になる。すなわち、印加されたAC波は、分割電極上で、それぞれ45°、90°、135°、180°、225°、270°、315°、および360°だけ段階的に位相シフトされて、位相シフトが増加する方向にイオンを移動および分離させる。従って、分割電極141に印加されるAC電圧波形は、45°の位相を有し、分割電極142に印加されるAC電圧波形は、90°の位相を有し、分割電極143に印加されるAC電圧波形は、135°の位相を有し、分割電極144に印加されるAC電圧波形は、180°の位相を有し、分割電極145に印加されるAC電圧波形は、225°の位相を有し、分割電極146に印加されるAC電圧波形は、270°の位相を有し、分割電極147に印加されるAC電圧波形は、315°の位相を有し、分割電極148に印加されるAC電圧波形は、360°の位相を有する。
その後、電極141〜148に続く複数の第2の電極に対してAC電圧波形を繰り返して段階的に印加する。例えば、図1をさらに参照すると、分割電極151に印加されるAC電圧波形は、45°の位相を有し、分割電極152に印加されるAC電圧波形は、90°の位相シフトを有し、分割電極153に印加されるAC電圧波形は、135°の位相シフトを有し、分割電極154に印加されるAC電圧波形は、180°の位相シフトを有し、分割電極155に印加されるAC電圧波形は、225°の位相シフトを有し、分割電極156に印加されるAC電圧波形は、270°の位相シフトを有し、分割電極157に印加されるAC電圧波形は、315°の位相シフトを有し、分割電極158に印加されるAC電圧波形は、360°の位相シフトを有する。このプロセスは、第2の複数の電極125の追加的な分割電極に対して、第2の複数の電極125の端部に達するまで繰り返されて、イオンをz方向に移動および分離させる。
所与の時間において、装置100内のイオンは、一般に、進行波の動きに追いつくためのイオン速度に依存する最も低いエネルギー位置に位置する。例えば、この最も低いエネルギー位置が、AC電圧波形の最小振幅を有する分割電極(すなわち、270°の位相シフトを有する電極セグメント146)の位置にまたはその近くにあると仮定する。最大イオン速度が進行波の速度にほぼ等しい場合、すなわちc≒1である場合、イオンは、時間の大部分で進行波と一緒に移動できるが、進行波が通り過ぎる場合もある。より低い速度または移動度のイオンは、より速い速度または移動度のイオンよりも頻繁に遅れをとる傾向があり、イオン分離が実現される。従って、c≒1の条件下では、z方向におけるAC電圧波形の並行移動は、最も低いエネルギー位置に留まるようにイオンを移動させる進行波を形成する。
一実施形態では、AC電圧波形の周波数は、10Hz〜200kHz(例えば、1kHz〜200kHz)の範囲から選択でき、AC電圧波形の振幅は、1V〜200Vの範囲から選択できる。例えば、一実施形態では、AC電圧波形の周波数は、1Hz〜1kHzの範囲から選択することができる。さらなる実施形態では、キャリアガスの圧力は、大気圧から1mtorrの真空の範囲から選択される。所与の電荷に対して、AC電圧波形の周波数および振幅は、バッファガスの圧力、第2の複数の電極125の分割電極の寸法、およびイオン質量電荷比のうちの1つ以上に基づくそれぞれの範囲から選択される。
図5の実施形態は、隣接する分割電極間で45°の一定の位相シフト(すなわち、360°をAC電圧波形が広がる電極の数で割ったもの)を使用する。しかしながら、さらなる実施形態では、進行するAC電圧波形は、0°〜359°の範囲から選択される他の位相シフトを制限なしに採用してもよい。例えば、1つの代替的な実施形態では、位相シフトは90°または120°であってもよい。他の代替的な実施形態では、少なくとも1対の隣接する分割電極間の位相シフトは、異なっていてもよい。さらなる代替的な実施形態では、AC電圧波形は少なくとも1つの不連続箇所を呈する(すなわち、AC電圧波形が広がる電極間の位相シフトの和は360°にならない)。
図5の例では、AC電圧波形は正弦波である。しかしながら、代替的な実施形態では、AC電圧波形は、余弦波または2つ以上の波の和などの他の形態を採用してもよいことが理解されよう。
追加的な実施形態では、第2の複数の電極の分割電極の数は、図1または図5に示されるものとは異なっていてもよい。例えば、複数の第2の電極は、分離のためにイオンを捕捉して輸送するためのポテンシャルの谷を形成するために、3つの分割電極を最小限必要とする。しかしながら、複数の第2の電極内の電極の最大数に制限はない。従って、複数の第2の電極内の電極の数は、3以上の整数から選択することができる。
ここで図2を参照すると、本開示の第2の実施形態による、イオン移動度分離のための装置200の概略図が示されている。装置200は、少なくとも1つの表面(図示せず)と、表面に接続された複数の分割電極250と、を備える。代替的な実施形態では、少なくとも1つの表面は、互いに平行に配置され、かつ間隙によってオフセットされた(例えば、垂直にオフセットされた)、1対の表面である。装置200は、複数の電極250の側部に配置されたガード電極230をさらに含む。
さらに図2を参照すると、装置200は、AC電圧およびRF電圧が、第1の複数の電極110、120および第2の複数の電極125ではなく、複数の電極250に同時に印加される点で装置100と異なる。従って、以下に詳述するように、複数の分割電極250は、イオンをy方向(例えば、垂直方向)に閉じ込め、かつイオンを装置100を通ってz方向(例えば、長手方向)に移動させるTWを形成する働きをする。複数のガード電極130は、イオンをx方向(例えば、水平方向)に閉じ込める働きをする。以下の説明で特に明記しない限り、装置200は装置100と同様に動作する。
複数の分割電極250のそれぞれは、AC電圧源およびRF電圧源(図示せず)と電気的に接続されている。さらに図2を参照すると、使用時に、複数の分割電極250のそれぞれにAC電圧が印加され、AC電圧は、0°〜359°の範囲から選択される値だけ互いに対して位相シフトされ、長手方向に隣接する分割電極に印加される。このようにして、イオン移動の所望の方向(すなわち、z方向)に長手方向に延びる、複数の分割電極250の一部に及ぶAC電圧波形が形成される。同時に、印加されたAC電圧にRF電圧が重畳される。長手方向に隣接する分割電極に印加されるRF電圧の位相は、互いに対して約180°位相がずれている(すなわち、位相シフトはイオンの動きの方向にある)。
例えば、45°の位相を呈するAC電圧波形と、別個のRF電圧と、が電極セグメント251にそれぞれ印加され、90°の位相を呈するAC電圧波形と、電極セグメント251に印加されるRF電圧から180°位相がずれたRF電圧と、が電極セグメント252にそれぞれ印加され、135°の位相を呈するAC電圧波形と、電極セグメント252に印加されるRF電圧から180°位相がずれたRF電圧と、が電極セグメント253にそれぞれ印加され、180°の位相を呈するAC電圧波形と、電極セグメント253に印加されるRF電圧から180°位相がずれたRF電圧と、が電極セグメント254にそれぞれ印加され、225°の位相を呈するAC電圧波形と、電極セグメント254に印加されるRF電圧から180°位相がずれたRF電圧と、が電極セグメント255にそれぞれ印加され、270°の位相を呈するAC電圧波形と、電極セグメント255に印加されるRF電圧から180°位相がずれたRF電圧と、が電極セグメント256にそれぞれ印加され、315°の位相を呈するAC電圧波形と、電極セグメント256に印加されるRF電圧から180°位相がずれたRF電圧と、が電極セグメント257にそれぞれ印加され、360°の位相を呈するAC電圧波形と、電極セグメント257に印加されるRF電圧から180°位相がずれたRF電圧と、が電極セグメント258にそれぞれ印加される。
図2の分割電極に進むと、45°の位相シフトを呈するAC電圧波形と、RF電圧と、が分割電極261に同時に印加され、90°の位相を呈するAC電圧波形と、電極261に印加されるRF電圧から180°位相がずれたRF電圧と、が分割電極262にそれぞれ印加され、135°の位相を呈するAC電圧波形と、電極262に印加されるRF電圧から180°位相がずれたRF電圧と、が分割電極263にそれぞれ同時に印加され、180°の位相を呈するAC電圧波形と、電極263に印加されるRF電圧から180°位相がずれたRF電圧と、が分割電極264にそれぞれ同時に印加され、225°の位相を呈するAC電圧波形と、電極264に印加されるRF電圧から180°位相がずれたRF電圧と、が分割電極265にそれぞれ同時に印加され、270°の位相を呈するAC電圧と電極265に印加されるRF電圧から180°位相がずれたRF電圧と、が分割電極266にそれぞれ同時に印加され、315°の位相を呈するAC電圧波形と、電極266に印加されるRF電圧から180°位相がずれたRF電圧と、が分割電極267にそれぞれ同時に印加され、360°の位相を呈するAC電圧波形と、電極267に印加されるRF電圧から180°位相がずれたRF電圧と、が分割電極268にそれぞれ同時に印加される。
一実施形態では、RF電圧の周波数は100kHz〜5MHzの範囲から選択することができ、RF電圧の振幅は10V〜500Vの範囲から選択することができる。さらなる実施形態では、AC波形の周波数は10Hz〜200kHzの範囲から選択することができ、AC波形の振幅は1V〜200Vの範囲から選択することができる。
図2をさらに参照すると、複数のガード電極230のそれぞれは、複数の分割電極250の最も外側の電極に横方向に隣接して配置された表面に接続される。複数のガード電極230のそれぞれは、DC電圧源(図示せず)とさらに電気的に接続されている。使用時には、図1のガード電極130に関連して上述したように、ガード電極230のそれぞれに一定のDC電圧が印加されて、イオンをx方向(例えば、イオンの長手方向の動きの方向に直交して、横方向)にさらに閉じ込める。一実施形態では、DC電圧の大きさは、1V〜100Vの範囲から選択される。
上記の例は、複数の分割電極250の長手方向に隣接する電極に印加されるAC電圧波形の間に45°の一定の位相シフトを使用する(すなわち、AC波形が広がる電極の数で360°を除算したもの)。しかしながら、さらなる実施形態では、進行するAC電圧波形は、0°〜359°の範囲から選択される他の位相シフトを制限なしに採用してもよい。例えば、1つの代替的な実施形態では、位相シフトは90°または120°であってもよい。他の代替的な実施形態では、少なくとも1対の長手方向に隣接する分割電極間の位相シフトは、異なっていてもよい。さらなる代替的な実施形態では、AC電圧波形は少なくとも1つの不連続箇所を呈し得る(すなわち、AC電圧波形が広がる電極間の位相シフトの和は360°にならない)。
追加的な実施形態では、複数の分割電極250の数は、図2に示されるものとは異なっていてもよい。例えば、複数の分割電極250は、分離のためにイオンを捕捉して輸送するためのポテンシャルの谷を形成するために、3つの分割電極を最小限必要とする。しかしながら、複数の分割電極の分割電極の最大数に制限はない。従って、分割電極の数は、3以上の整数から選択されてもよい。
図2の装置の複数の電極に印加されたAC電圧波形は、AC電圧波形の正弦波として上述した。しかしながら、さらなる実施形態では、AC電圧波形は、余弦波または2つ以上の波の和などの他の形態を採用してもよい。
図3を参照すると、本開示の第3の実施形態によるイオン移動度分離のための装置300の概略図が示されている。装置300は、少なくとも1つの表面(図示せず)と、表面に接続された複数の湾曲電極310、320、325、および330と、を備える。湾曲した電極の曲率半径は、1mm〜100mmの範囲から選択することができる。
第1の複数の湾曲した電極310および320は、互いに横方向に離間し、RF電圧源(図示せず)と電気的に接続されている。動作中、逆位相RF電圧が、第1の複数の電極310および320の横方向に隣接する電極に印加されて、イオンをy方向に閉じ込める。湾曲した電極310、320の寸法および配置、ならびにRF電圧の印加の仕方は、図1の第1の複数の電極110、120に関連して上述したように提供されてもよい。
電極330は、互いに横方向に離間し、かつ湾曲した電極310、320、および325の最も外側の電極に隣接した、湾曲したガード電極である。例えば、図3に示すように、湾曲したガード電極330は、第1の複数の湾曲した電極310、320の最も外側の電極に横方向に隣接して配置される。湾曲したガード電極330は、DC電圧源(図示せず)とさらに電気的に接続されている。動作中、湾曲した形状および印加されたDC電位によって生成された電場がx方向におけるイオンの閉じ込めを提供するように、ガード電極330にDC電圧が印加される。湾曲したガード電極330の寸法および配置、ならびにDC電圧の印加方法は、図1のガード電極130に関連して上述したように提供されてもよい。
第2の複数の湾曲した電極325は、第1の複数の湾曲した電極310、320のそれぞれの間に分割されて挿入されている。第2の複数の湾曲した電極は、AC電圧源(図示せず)とさらに電気的に接続されている。第2の複数の湾曲した電極325の所与の電極セットは、所与の第1の複数の湾曲した電極対310、320の間に配置されてもよい。動作中、連続AC電圧波形が第2の複数の湾曲した電極325に印加され、AC電圧波形は、所与の第2の複数の湾曲した電極セット内の長手方向に隣接する電極上で位相シフトされて、装置300の長さを通って(すなわち、z方向)にイオンを移動させる。第2の複数の湾曲した電極325の寸法および配置、ならびに連続AC電圧の印加の仕方は、図1の第2の複数の電極120に関連して上述したように提供されてもよい。
少なくとも1つの表面に接続された電極構成の代替的な実施形態を図6A〜図6Fに示す。以下で論じるように、図6A〜図6Fの実施形態は、第1の複数の連続電極110、120、ガード電極130、および第2の複数の電極125に関連して、装置100の文脈で提示される。さらに、ガード電極130は、第1の複数の電極110および120の側部に配置され、第2の複数の分割電極125は、第1の複数の電極110および120の間に挿入される。
代替的な実施形態では、図6A〜図6Fの電極構成における第1の複数の連続電極110、120および第2の複数の分割電極125の位置を逆にすることができる。さらなる代替的な実施形態では、図6A〜図6Fの電極構成を、第1および第2の複数の電極110、120、125の代わりに複数の電極250が設けられている装置200と組み合わせて使用することもできる。
図6Aは、第1のセグメント600A−1であって、互いに平行に配置され、かつ第1のセグメント600A−1に垂直に配置された第2のセグメント600A−2に接続され、「U」字形を形成する、第1のセグメント600A−1を含む、代替的な電極構成の一実施形態を示す。この構成は、イオンの動きの方向を反転させることが望ましい状況において有益であり得る。さらなる代替的な実施形態では、第1および第2のセグメント600A−1、600A−2のそれぞれの向きが変更されてもよいことが理解されよう。例えば、第1のセグメント600A−1同士は、平行である必要はなく、互いに対してゼロではない角度をとることができる。別の例では、第2のセグメント600A−2は、第1のセグメント600A−1の一方または両方に垂直である必要はなく、代わりに、第1のセグメント600A−1のそれぞれに依然として接続されたまま、90°ではない角度をとることができる。
図6Bは、代替的な電極構成の一実施形態を示しており、第1の複数の電極110、120のそれぞれが、ガード電極130に隣接し、その長手方向軸がイオン移動の方向に平行に配置された第1の部分と、第1の部分の内側にあり、イオンの移動方向に垂直に配置された第2の部分と、を備える。第2の複数の電極125のそれぞれは、その長手方向軸がイオン移動の方向に対して垂直に配置されている。RF波形およびAC波形を第1および第2の複数の電極に印加する方法は、図1に関連して上述したものと同じである。
図6Cは、イオン移動の経路長に沿って電極配置を変化させる代替的な電極構成の一実施形態を示す。図6Cの電極構成は、第1のセグメント600C−1と第2のセグメント600C−2とを備える。第1のセグメント600C−1において、第1の複数の電極110、120および第2の複数の電極のそれぞれの長手方向軸は、それぞれ、イオン移動方向(すなわち長手方向)に平行に向けられている。第2セグメント600C−2において、第1および第2の複数の電極110、120、125は、図6Bに関連して上述したように構成される。
図6Eは、第2の部分600D−2よりも、第1および第2の複数の電極110、120、125のうちの少ない方を有する第1の部分600D−1を含む代替的な電極構成の一実施形態を示す。その結果、イオンの動きの方向に沿ったイオン経路の幅は、イオンの動きの方向に沿って変化する(例えば、収束する、発散するなど)。この構成は、イオンビームの幅を(例えば、集束のために)圧縮するためおよび/または2つの異なるイオン経路の接合部に隣接して圧縮するのに有益であり得る。
図6Fは、第2のセグメント600E−2に直角に接続され、「T」字形を形成する第1のセグメント600E−1を含む代替的な電極構成の一実施形態を示す。この構成は、第1のセグメント600E−1から第2のセグメント600E−2へイオンをそらすことが望ましい状況において有益であり得る。この構成は、特定の移動度または組成のイオンを選択(例えば、質量分析計内の残りのイオンの注入前に望ましくないイオンを除去)するのに望ましい場合がある。
さらなる代替的な実施形態では、第1および第2のセグメント600E−1、600E−2のそれぞれの向きが変更されてもよいことが理解されよう。例えば、第1のセグメント600E−1は、第2のセグメント600E−2に対して垂直である必要はなく、90°ではない角度を採用することができる。
図6Gは、2つの異なるレベル602a、602bを含む装置を示し、各レベルは、上述したように、複数の電極(例えば、110、120、125)を含む一対の平行な表面を含む。一実施態様では、複数のレベルを使用することにより、異なるイオンの分離のために異なるレベルを最適化できる。
しかしながら、特に、レベル間でイオンを輸送する機構は、それぞれのレベルからイオンを挿入して除去するために必要である。従って、レベル602a、602bの対向する平行な面のそれぞれに開口部604(例えば、正方形または円形の開口部)が形成される。開口部604は、第2の複数の分割電極125(例えば、図6H)と交差するように配置され、エレベータ606へのアクセスを可能にする。エレベータ606は、レベル602a、602bのそれぞれの開口部604に重なるように配置され、複数の積層された分割電極アレイ610(例えば、6つの積層電極)を備える。動作中、第2の複数の電極125によって生成される進行波が、図6Gの方向矢印によって示されるように、レベル600aからエレベータ606を通ってレベル600bにイオンを運ぶために使用される。
各電極スタック610内の電極アレイ610の各実施形態を図6Iおよび図6Jに示す。一般に、各電極アレイは交番するAC電極(例えば125)およびRF電極(110および/または120)を含む。一実施形態では、電極アレイ610a内のRF電極のそれぞれは、所与の時間に同じ極性をそれぞれ有することができる。代替的な実施形態では、電極アレイ610b内のRF電極のそれぞれは、その最も近い隣接RF電極と反対の極性をそれぞれ有することができる。例えば、図6Iに示すように、電極アレイ610aは、RF電極120とAC電極125との交互のセグメントを含み、RF電極120はそれぞれ所与の時間に同じRF位相を有する。図6Jにさらに示されるように、電極アレイ610bは、RF電極110、120、およびAC電極125の交互のセグメントを含み、RF電極110および120は反対のRF位相を有する(すなわち、互いに180°位相がずれている)。
電極アレイ606の異なる積層配置を有するエレベータ606の各実施形態が図6Kおよび6Lに示されている。例えば、図6Kのエレベータ606aは、電極アレイ606aから形成され、所与の電極アレイ606a内の各RF電極は、同じ極性を有する。しかしながら、特に、隣接する電極アレイ606は反対の極性を有する。対照的に、図6Lのエレベータ606bも電極アレイ506aから形成されるが、隣接する電極アレイ606aも同じ極性を有する。
代替的な実施形態では、装置100は、図6M〜図6Oに示すように、エレベータ620を含む。エレベータ620は、互いに積み重ねられた電極110、120、125、および130をそれぞれ有する複数のプレート622から形成される。各プレート622は、隣接する隣の開口624と位置合わせされた開口624を含み、エレベータ620を通るイオンの通過のための通路を形成する。上記のように、複数の第2の電極125によって生成された進行波は、レベル600aからエレベータ620を介してレベル602bにイオンを運ぶために使用される一方、RF電極110、120によって生成された電場およびガード電極130は、それらのそれぞれのプレート622の開口622内にイオンを閉じ込める。
図6Pに示すさらなる代替的な実施形態では、装置100は、比較的傾斜した部分630によって形成され連結された少なくとも2つのレベル602を含み、レベル602および傾斜部630のそれぞれは、複数の電極110、120、125、130を含む1対の平行な表面を含む。例えば、図6Pに示すように、5つのレベル602a〜602eが存在し、レベル602aは最下位レベルであり、レベル602eは最上位レベルである。さらに、傾斜部630aは、レベル602aと602cとの間に延び、傾斜部630bは、レベル602bと602dとの間に延び、傾斜部630cは、レベル602cと602eとの間に延びる。使用時には、複数の第2の電極125によって生成された進行波を使用して、それぞれの傾斜(例えば、630a)を介して下位レベル(例えば、602aから上位レベル(例えば、レベル602c)にイオン(例えば、634)を運ぶ。
図6G〜図6Pの各実施形態に示された多レベル装置のそれぞれの各実施形態は、図1、図2、図3および図6A〜図6Fに示されるように、電極の任意の構成で使用され得ることが理解されよう。
実験結果
平面および曲面を使用したイオン分離について上述したAC−SLIMS手法の各実施形態の性能を調査するためにシミュレーションを行った。比較のために、過渡DC電圧を使用する従来のTW−IMSについて、対応するシミュレーションをさらに行う。以下の実施例は、本開示の実施形態および実施態様を例示するためにさらに役立ち、それらの範囲を限定するものと解釈されることを意味しない。
実施例1−平坦な表面のシミュレーション
(i)AC−SLIMSシミュレーションパラメータ
図1に示す概略モジュールがシミュレーションに使用される。AC電極125は、長いRF電極ストリップ110、120に隣接する分割電極である。ガード電極130は、AC電極125およびRF電極110、120の外側にある。モジュールは、PCBを用いて製作され、4.75mmの間隔で配置された一対の平行なPCB(長さ30.5cm×幅7.6cm)を備える。このモジュールは、0.13mmだけRF電極110および120の隣接するアレイから離間した5つのAC電極アレイ125を使用する。AC電極125の寸法は、長さが1.98mm、幅が0.43mmである。ガード電極130の幅はそれぞれ0.508mmである。RF電極110および120の寸法は、それぞれ幅が0.43mmである。
このモジュールは、バッファガスとして窒素を利用して4Torrの圧力で動作される。622と922の質量電荷比(m/z)を有する一価イオンをシミュレーションに使用する。
RF電圧は、6つのRF電極110および120に、各表面の隣接する電極に対して180°位相をずらして印加されて、擬似ポテンシャルを生成してイオンを閉じ込め、2つのPCBへのイオン損失を抑制する。
このシミュレーションでは正弦波であるAC電圧波形は、RF電極110、120の間に配置され、最初の8つの分割電極141、142、143、144、145、146、147、および148ならびに第2の8つの分割電極セット151、152、153、154、155、156、157、および158にさらに印加される。
各隣接する電極セグメント141、142、143、144、145、146、147、および148には、AC電圧波形の45°位相シフトがさらに採用される。長手方向に隣接する電極セグメント141、142、143、144、145、146、147、および148に印加されるAC波形は、繰り返しパターンで位相シフトされる。つまり、印加されたAC電圧波形は、分割電極141、142、143、144、145、146、147、および148上で、それぞれ45°、90°、135°、180°、225°、270°、315°、および360°だけ段階的に位相シフトされて、位相シフトが増加する方向にイオンを移動および分離させる。
その後、AC電極151、152、153、154、155、156、157、および158にAC電圧波形を繰り返して段階的にさらに印加する。印加されたAC電圧波形は、分割電極151、152、153、154、155、156、157、および158上で、それぞれ45°、90°、135°、180°、225°、270°、315°、および360°だけ段階的に位相シフトされて、位相シフトが増加する方向にイオンを移動および分離させる。
分割電極の追加的なアレイの場合、これらの追加的な電極アレイに印加されるAC電圧波形の位相は、段階的に繰り返されて、位相シフトが増加する方向にイオンを移動および分離させる。
(ii)DC−TWシミュレーションパラメータ
図7Aに示す概略モジュール700がシミュレーションに使用される。DC電極625は、長いRF電極710、720に隣接して配置された分割電極である。ガード電極730は、DC電極725およびRF電極710、720の外側にある。
モジュール700は、PCBを用いて製作され、4.75mmの間隔で配置された一対の平行なPCB(長さ30.5cm×幅7.6cm)を備える。このモジュールは、0.13mmだけRF電極610および120の隣接するアレイから離間した5つのDC電極アレイ725を使用した。DC電極725の寸法は、長さが1.98mm、幅が0.43mmであった。ガード電極730の幅は0.508mmであった。RF電極710および720の寸法は、それぞれ幅が0.43mmであった。
このモジュールは、バッファガスとして窒素を利用して4Torrの圧力で動作される。622と922の質量電荷(m/z)を有する一価イオンをシミュレーションに使用する。
RF電圧は、6つのRF電極710および720に、各表面の隣接するRF電極に対して180°位相をずらして印加されて、擬似ポテンシャルを生成してイオンを閉じ込め、2つのPCBへのイオン損失を抑制する。過渡DC電圧波形は、一連の隣接する分割DC電極725に印加される。例えば、図7Aに示すように、DC電圧は、4つのブロック(例えば、741、742、743 744および751、752、753 754)でDC電極に印加される。DC電圧は、4つのブロック(例えば、745、746、747、748、ならびに755、756、757、および758)でDC電極に同様に印加されない。これにより、図7Bに示すように方形波が形成される。時間が前進すると、DC過渡波形は、一度に1つのDC電極(例えば、左から右へ)進む。すなわち、時間が最初の増分だけ前進すると、電極741および751へのDC電圧の印加が停止する一方、電極745および755へのDC電圧の印加が開始される。さらに時間が進むにつれて、DC過渡波形のこの段階的な進行が継続する。
(iii)到着時間分布の比較
図8Aおよび図9Aは、それぞれ、DC過渡波形および連続AC波形を示す。印加された過渡DC波速度は、約17Vのピークツーピーク振幅と116m/sの速度を有する。印加された連続AC波形は、約17Vp−pのピークツーピーク振幅と76m/sの正弦波速度を有する。
図8Bおよび図9Bは、それぞれ、m/zが622〜922を有するイオンにDC過渡波形および連続AC波形を使用して、結果として得られる到着時間分布を示す。特に、図8Bおよび図9Bの到着時間測定は、従来の過渡DC手法と、本明細書で開示されたSLIMS−AC手法の実施形態とでほぼ同一の分離が得られることを示している。
(iv)解像度の比較
図10は、図1および図7の装置を通って移動するm/zが622〜922のイオンによる、開示されたAC−SLIMS技術の各実施形態に従って生成された過渡DC波形および連続AC波形を使用して達成される分解能を示す。進行波電圧は30Vであり、外側ガード電極には5Vを印加した。両方のPCB表面に628〜648kHzのRF周波数を印加した。RF電圧の振幅は220Vp−pであった。
特に、本明細書で開示されたSLIMS−AC手法の各実施形態は、従来の過渡DC波形手法と比較してほぼ同一の分解能が得られる。
(iv)電場暴露の比較
図11は、開示されたAC−SLIMS技法の各実施形態に従って生成された過渡DC波形および連続AC波形を使用して、m/zが622〜922のイオンが費やす時間量を高電場と低電場とで比較する。AC波形の周波数は約10kHzであり、過渡DC波形の周波数は約35kHzであった。波形のそれぞれの振幅は30Vである。
図11のデータは、過渡DC波形(方形)の影響下で移動するイオンが、その時間のほぼ40%を高い電場において費やした一方で、開示された連続AC波形(三角形)の各実施形態の影響下で移動するイオンは、その時間のほとんどを低電場で費やした。このことから、連続AC波形の影響下で移動するイオンは、過渡DC波形の影響下で移動するイオンよりも低い温度に留まると結論付けることができる。イオンが加熱されると解離を経て、イオン分離プロセスに有害であるため、加熱の不存在または緩和は、非常に有益である。
実施例2−曲面のシミュレーション
(i)AC−SLIMSシミュレーションパラメータ
図3に示す概略モジュールがシミュレーションに使用される。湾曲したAC電極325は、長い湾曲したRF電極ストリップ310、320に隣接する分割電極である。湾曲したガード電極330は、湾曲した電極310、320、325の外側にある。
モジュールは、PCBを使用して製作され、1枚のPCB(長さ15cm×幅0.5cm)を含む。このモジュールは、0.3mmだけ隣接するRF電極310および320から離間した2つのAC電極アレイセット325を使用する。AC電極125の寸法は、長さが2mm、幅が0.4mmである。ガード電極130の幅はそれぞれ1mmである。RF電極110および120の寸法は、それぞれ幅が1mmである。電極の曲率半径は3.6mmである。
このモジュールは、バッファガスとして窒素を利用して4Torrの圧力で動作される。622と922の質量電荷比(m/z)を有する一価イオンをシミュレーションに使用した。
3つのRF電極310、320には、隣接する電極に対して180°位相をずらしてRF電圧が印加されて、擬似ポテンシャルが生成されてイオンを閉じ込め、PCBへのイオン損失を抑制する。RF電圧は、振幅が300Vp−p、周波数が1MHzである。
横方向の(x方向における)イオンの動きを抑制するために、湾曲したガード電極にDC電圧が印加される。DC電圧振幅は30Vである。
AC電圧波形は、8つのAC電極325の繰り返されるシーケンスにわたって印加される正弦波であり、長手方向にイオンを移動および分離させる。印加されたAC電圧波形は、30Vの振幅および20KHzの周波数を有する。AC電圧波形の45°の位相シフトが、長手方向に隣接するAC電極325に印加される。
(ii)DC−TWシミュレーションパラメータ
図12は、シミュレーションに使用されるモジュール1200の上面図である。モジュール1200は、外側DC電極1210から横方向にオフセットされた内側DC電極1230を含む曲面1205を含む。RF電極1220および1225は、内側DC電極1230の両側に配置される。電極は、表面1205に接続され、表面1205の長さに沿って延びる。
モジュールは、1枚のPCB(長さ15cm×幅0.5cm)を使用して製作される。このモジュールは、2つの外側DC電極1210、2つの内側DC電極1230、および逆位相RF+およびRF−の2つのRF電極対1220、1225を使用する。各内側DC電極1230は、隣接する一対の内側DC電極1220および1225の間に配置される。RF電極1220、1222の寸法は、長さ76mm、幅1mmである。外側DC電極1210は、長さ2mm、幅0.4mmである。内側DC電極1230は、長さ2mm、幅0.4mmである。電極の曲率半径は3.5mmである。
外側DC電極1210に印加されるDC電圧は同じである。内側RF電極1220に印加される電圧は、その隣接する内側電極1225と位相がずれている。電極1210、1220、1225に印加された電位によって生成された電場は、イオン閉じ込めを提供する。内側アレイ電極1230に印加されるDC電圧は、モジュール1200内に配置されたイオンを移動させ分離する時間依存DC電場または波形である。
電極1210、1220、1225、1230に印加されるRF電場およびDC電場の組み合わせは、曲面1205の形状と組み合わさって、モジュール1200を通ってイオンを移動させる、閉じ込めおよび駆動電場を生成する。横方向の閉じ込めは、外側電極1210に印加される電場と表面1205の曲率との組み合わせによって達成可能である。モジュール1200に関するさらなる詳細は、参照によりその全体が組み込まれる、米国特許出願第14/851935号に見出すことができる。
モジュール1200は、バッファガスとして窒素を利用して4Torrの圧力で動作される。622および922の質量電荷比(m/z)を有する一価イオンをシミュレーションに使用する。
図13Aは、DC過渡電圧の影響下で図12の湾曲した表面の装置を通って移動する622および922の質量電荷比(m/z)を有するイオンの到達時間分布を示す、時間の関数としてのイオンカウントのプロットである。図13Bは、連続AC波形の影響下で図3の湾曲した表面の装置を通って移動する622および922のm/zを有するイオンの到達時間分布を示す、時間の関数としてのイオンカウントのプロットである。
図13A〜図13Bを比較すると、イオンの動きおよび分離のための連続AC波形を使用する図3の湾曲したAC−SLIMSモジュールは、DC過渡電圧を使用する図12の湾曲したモジュールと同等に機能することが観察される。
本開示の多くの実施形態を図示し説明してきたが、当業者には、広範な実施態様における本開示から逸脱することなく、多くの変更および修正をなし得ることは明らかなはずである。従って、添付の特許請求の範囲は、本開示の真の趣旨および範囲内に含まれるそのようなすべての変更および修正を包含するように意図されている。

Claims (47)

  1. 少なくとも1つの表面と、
    前記少なくとも1つの表面に結合され、かつ無線周波数(RF)電圧源と電気的に通信する、第1の複数の連続電極であって、前記RF電圧源によって前記第1の複数の電極の隣接する電極に印加されるRF電圧は、前記第1の複数の電極の前記隣接する電極上で約180°によって位相シフトされる、第1の複数の連続電極と、
    前記少なくとも1つの表面に結合され、かつ前記第1の複数の電極の間にまたは前記第1の複数の電極に隣接して長手方向のセットで配置される、第2の複数の分割電極であって、前記第2の複数の分割電極は、交流(AC)電圧源とさらに電気的に通信し、前記AC電圧源によって前記第2の複数の分割電極の長手方向のセット内の隣接する電極に印加されるAC電圧波形は、前記第2の複数の電極の前記隣接する電極上で1°〜359°によって位相シフトされる、第2の複数の分割電極と
    を備える、イオン操作のための装置。
  2. 前記少なくとも1つの表面上において、前記第1および前記第2の複数の電極の外側端部に配置された複数のガード電極であって、前記複数のガード電極は、DC電圧源とさらに電気的に通信し、前記複数のガード電極は、前記DC電圧源から一定のDC電圧を受けると、前記ガード電極に向けてイオンの動きを制約する電場を生成する、複数のガード電極をさらに備える、請求項1に記載の装置。
  3. 前記AC電圧波形は正弦波である、請求項1に記載の装置。
  4. 前記AC電圧波形は、2つ以上のAC電圧波形の和である、請求項3に記載の装置。
  5. 前記第2の複数の分割電極の長手方向のセット内の隣接する電極に印加される前記AC電圧波形は、前記第2の複数の分割電極の前記隣接する電極上で繰り返しパターンで位相シフトされる、請求項1に記載の装置。
  6. 前記第2の複数の分割電極の長手方向のセット内の隣接する電極に印加される前記AC電圧波形は、前記第2の複数の電極の前記隣接する電極上で段階的に約45°、90°、または120°によって位相シフトされる、請求項5に記載の装置。
  7. 前記少なくとも1つの表面は、単一の非平面の表面を含む、請求項1に記載の装置。
  8. 前記単一の非平面の表面は、以下の形状、すなわち、湾曲、円筒形、螺旋状、漏斗状、半球状、または楕円形のうちの1つの形状である、請求項7に記載の装置。
  9. 前記少なくとも1つの表面は、互いに離間した2つの表面を含む、請求項1に記載の装置。
  10. 前記2つの表面は、互いに略平行である、請求項9に記載の装置。
  11. 前記印加されるAC電圧波形の周波数は10Hz〜200kHzの範囲から選択され、前記印加されるRF電圧の周波数は100kHz〜5MHzの範囲から選択される、請求項1に記載の装置。
  12. 印加されるAC電圧波形の周波数は1Hz〜1kHzの範囲から選択される、請求項1に記載の装置。
  13. 前記装置の圧力範囲は大気圧から1mtorrの真空である、請求項1に記載の装置。
  14. 少なくとも1つの表面と、
    前記少なくとも1つの表面に結合され、かつ1つ以上の長手方向のセットで配置された、複数の分割電極であって、前記複数の分割電極は、交流(AC)電圧源および無線周波数(RF)電圧源と電気的に通信する、複数の分割電極と
    を備える、イオン操作のための装置であって、
    前記AC電圧源によって前記複数の電極の長手方向のセット内の隣接する電極に印加されるAC電圧波形は、1°〜359°によって位相シフトされ、
    前記RF電圧源によって前記複数の電極の隣接する電極に印加されるRF電圧は、約180°によって位相シフトされる、
    イオン操作のための装置。
  15. 前記少なくとも1つの表面上において、前記複数の電極の外側端部に配置された複数のガード電極であって、前記複数のガード電極は、DC電圧源とさらに電気的に通信し、前記複数のガード電極は、前記DC電圧源から一定のDC電圧を受けると、前記複数のガード電極に向けてイオンの動きを制約する電場を生成する、複数のガード電極をさらに備える、請求項14に記載の装置。
  16. 前記印加されるAC電圧波形は正弦波である、請求項14に記載の装置。
  17. 前記AC電圧波形は、2つ以上のAC電圧波形の和である、請求項16に記載の装置。
  18. 前記印加されるAC電圧波形は、前記複数の電極の前記隣接する電極上で繰り返しパターンで位相シフトされる、請求項14に記載の装置。
  19. 前記印加されるAC電圧波形は、前記複数の電極の前記隣接する電極上で段階的に約45°、90°、120°または180°によって位相シフトされる、請求項18に記載の装置。
  20. 前記少なくとも1つの表面は、単一の非平面の表面を含む、請求項14に記載の装置。
  21. 前記単一の非平面の表面は、以下の形状、すなわち、湾曲、円筒形、螺旋状、漏斗状、半球状、または楕円形のうちの1つの形状である、請求項20に記載の装置。
  22. 前記少なくとも1つの表面は、互いに離間した2つの表面を含む、請求項14に記載の装置。
  23. 前記2つの表面は、互いに略平行である、請求項22に記載の装置。
  24. 前記印加されるAC電圧波形の周波数は1kHz〜200kHzの範囲から選択され、前記RF電圧は100kHz〜5MHzの範囲から選択される、請求項14に記載の装置。
  25. 前記装置の圧力範囲は大気圧から1mtorrの真空である、請求項14に記載の装置。
  26. 少なくとも1つの表面を準備するステップであって、前記少なくとも1つの表面は、
    前記少なくとも1つの表面に結合され、かつ無線周波数(RF)電圧源と電気的に通信する、第1の複数の連続電極と、
    前記少なくとも1つの表面に結合され、かつ前記第1の複数の電極の間にまたは前記第1の複数の電極に隣接して長手方向のセットで配置される、第2の複数の分割電極であって、前記第2の複数の分割電極は、交流(AC)電圧源とさらに電気的に通信する、第2の複数の分割電極と
    を備える、ステップと、
    前記RF電圧源によって、前記第1の複数の電極の隣接する電極にRF電圧を印加するステップであって、前記印加されるRF電圧は、前記第1の複数の電極の前記隣接する電極上で約180°によって位相シフトされる、ステップと、
    前記AC電圧源によって、前記第2の複数の分割電極の長手方向のセット内でAC電圧波形を印加するステップであって、前記印加されるAC電圧波形は、前記第2の複数の電極の前記隣接する電極上で1°〜359°によって位相シフトされる、ステップと
    を含む、イオン操作を行うための方法。
  27. 前記少なくとも1つの表面上において、前記第1および前記第2の複数の電極の外側端部に複数のガード電極を配置するステップであって、前記複数のガード電極は、DC電圧源とさらに電気的に通信し、前記複数のガード電極は、前記DC電圧源から一定のDC電圧を受けると、前記ガード電極に向けてイオンの動きを制約する電場を生成する、ステップをさらに含む、請求項26に記載の方法。
  28. 前記AC電圧波形は正弦波である、請求項26に記載の方法。
  29. 前記AC電圧波形は、2つ以上のAC電圧波形の和である、請求項28に記載の方法。
  30. 前記印加されるAC電圧波形は、前記第2の複数の分割電極の前記隣接する電極上で繰り返しパターンで位相シフトされる、請求項26に記載の方法。
  31. 前記印加されるAC電圧波形は、前記第2の複数の分割電極の前記隣接する電極上で段階的に約45°、90°、または120°によって位相シフトされる、請求項30に記載の方法。
  32. 前記少なくとも1つの表面は、単一の非平面の表面を含む、請求項26に記載の方法。
  33. 前記単一の非平面の表面は、以下の形状、すなわち、湾曲、円筒形、螺旋状、漏斗状、半球状、または楕円形のうちの1つの形状である、請求項32に記載の方法。
  34. 前記少なくとも1つの表面は、互いに離間した2つの表面を含む、請求項26に記載の方法。
  35. 前記2つの表面は、互いに略平行である、請求項34に記載の方法。
  36. 前記印加されるAC電圧波形の周波数は10Hz〜200kHzの範囲から選択され、前記RF電圧の周波数は100kHz〜5MHzの範囲から選択される、請求項26に記載の方法。
  37. 少なくとも1つの表面を準備するステップであって、前記少なくとも1つの表面は、前記少なくとも1つの表面に結合され、かつ1つ以上の長手方向のセットで配置される、複数の分割電極を備え、前記複数の分割電極は、交流(AC)電圧源および無線周波数(RF)電圧源と電気的に通信する、ステップと、
    前記AC電圧源によって、前記複数の分割電極のセット内の隣接する電極にAC電圧波形を印加するステップであって、前記印加されるAC電圧波形は、前記複数の分割電極の前記隣接する電極上で1°〜359°によって位相シフトされる、ステップと、
    前記RF電圧源によって、前記複数の分割電極の隣接する電極にRF電圧を印加するステップであって、前記印加されるRF電圧は、前記複数の分割電極の前記隣接する電極上で約180°によって位相シフトされる、ステップと
    を含む、イオン操作を行うための方法。
  38. 前記少なくとも1つの表面上において、前記複数の分割電極の外側端部に複数のガード電極を配置するステップであって、前記複数のガード電極は、DC電圧源とさらに電気的に通信し、前記複数のガード電極は、前記DC電圧源から一定のDC電圧を受けると、前記ガード電極に向けてイオンの動きを制約する電場を生成する、ステップをさらに含む、請求項37に記載の方法。
  39. 前記AC電圧波形は正弦波である、請求項37に記載の方法。
  40. 前記AC電圧波形は、2つ以上のAC電圧波形の和である、請求項39に記載の方法。
  41. 前記印加されるAC電圧波形は、前記複数の分割電極の前記隣接する電極上で繰り返しパターンで位相シフトされる、請求項37に記載の方法。
  42. 前記印加されるAC電圧波形は、前記複数の分割電極の前記隣接する電極上で段階的に約45°、90°、または120°によって位相シフトされる、請求項41に記載の方法。
  43. 前記少なくとも1つの表面は、単一の非平面の表面を含む、請求項37に記載の方法。
  44. 前記単一の非平面の表面は、以下の形状、すなわち、湾曲、円筒形、螺旋状、漏斗状、半球状、または楕円形のうちの1つの形状である、請求項43に記載の方法。
  45. 前記少なくとも1つの表面は、互いに離間した2つの表面を含む、請求項37に記載の方法。
  46. 前記2つの表面は、互いに略平行である、請求項45に記載の方法。
  47. 前記印加されるAC電圧波形の周波数は10Hz〜200kHzの範囲から選択され、前記印加されるRF電圧の周波数は100kHz〜5MHzの範囲から選択される、請求項37に記載の方法。
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