JP2019220328A - 蓄電デバイス用外装材 - Google Patents

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智彦 山▲崎▼
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拓也 村木
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Abstract

【課題】接着層中に顔料が含まれる場合であっても、良好な層間接着性を発現可能な蓄電デバイス用外装材を提供すること。【解決手段】少なくとも基材保護層12、基材層11、接着層13、金属箔層14、シーラント接着層16、及びシーラント層17がこの順で積層された構造を備え、接着層が、顔料、シランカップリング剤及びウレタン系接着剤を含む接着剤組成物の硬化物である、蓄電デバイス用外装材。【選択図】図1

Description

本発明は、蓄電デバイス用外装材に関する。
蓄電デバイス用外装材として、ポリアミドフィルム等の基材フィルムに、接着層を介して、ガスバリア性付与を目的とした金属箔層をラミネートしたものが用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−101765号公報
このような蓄電デバイスの真贋識別や意匠性の向上を目的として、上記の接着層中に種々の顔料を含ませることがある。しかしながら、接着層中に接着に寄与しない成分が存在することになるため、基材層と金属箔層間の密着性が低下し、外装材の信頼性が低下する虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、接着層中に顔料が含まれる場合であっても、良好な層間接着性を発現可能な蓄電デバイス用外装材を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、少なくとも基材保護層、基材層、接着層、金属箔層、シーラント接着層、及びシーラント層がこの順で積層された構造を備え、接着層が、顔料、シランカップリング剤及びウレタン系接着剤を含む接着剤組成物の硬化物である、蓄電デバイス用外装材を提供する。
蓄電デバイス用外装材の基材層と金属箔層とをウレタン系接着剤を用いて貼り合わせると、極めて高い接着力を得ることができる。この理由としては、ウレタン系接着剤のウレタン基と基材表面の官能基(例えばナイロンフィルムのアミド基)間にて水素結合が生じ、一方でウレタン系接着剤のウレタン基と金属箔層表面の水酸基間にて水素結合が生じるためであると考えられる。ただし、上記のとおり接着層に添加される顔料により、このようなウレタン系接着剤の接着性が低下してしまう。これはおそらく、ウレタン系接着剤と基材層及び金属箔層との接触面積が減少するためであると考えられる。そこで本発明においては、接着層と基材層及び金属箔層(場合によっては腐食防止処理層)との間に共有結合を生じさせるべく、接着層中にシランカップリング剤を含ませることとした。共有結合は水素結合に比べ数倍〜数十倍の結合強度を有するため、基材層及び金属箔層間の良好な接着性を実現することができる。
また、水素結合に比して共有結合は切断され難いため、高温高湿下においても両層間の良好な接着性を維持することができる。リチウムイオン電池等に代表される蓄電デバイスは、使用用途よって様々な環境で使用される。例えば車載用であれば、電池設置部付近で100℃を超える場合もあり、また極寒環境で使用される場合は氷点下での環境となることもある。このような環境下においても蓄電デバイスを正常に動作させるべく、蓄電デバイス用外装材にも様々な環境下で一定の性能を発現することが求められる。
その性能検査の一つとして環境信頼性試験が挙げられる。環境信頼性試験とは、深絞り成型後の外装材における基材層と金属箔層間の接着層が、様々な環境下において一定の接着力を保持できるかどうかを確認するための試験である。基材層と金属箔層間の接着力が十分である本発明によれば、これらの環境下でもデラミネーションが生じ難く、蓄電デバイスが深刻なダメージを受けることを抑制することができる。
本発明は、金属箔層の一方又は両方の面上に、さらに腐食防止処理層を備えることができる。これにより、金属箔層と基材層及びシーラント層との密着力をより向上させることができる。
本発明において、接着剤組成物はさらにカルボジイミド化合物を含んでいてもよい。シランカップリング剤を含む接着層にさらにカルボジイミド化合物を加えることで、より密着力を向上させることができる。シランカップリング剤によりもたらされる共有結合に加え、カルボジイミド化合物が接着剤成分、腐食防止処理層及びシランカップリング剤と架橋するため、より密なネットワークを形成することができる。
本発明において、ウレタン系接着剤はポリエステルポリオール及びイソシアネート化合物を含むことができる。接着層に用いる主剤をポリエステルポリオールにすることで成型性をより向上することができる。比較的剛直性を有するポリエステルポリオールにすることで、接着層と硬い金属箔層との間の強度差が小さくなり、成型性が向上するものと考えられる。
本発明において、イソシアネート化合物は芳香族イソシアネートを含んでいてもよい。これにより成形性をより向上することができる。この理由としては、上記ポリエステルポリオールと同様に骨格が剛直であることが考えられる。
本発明において、イソシアネート化合物は芳香族イソシアネートのアダクト体を含んでいてもよい。これにより、ビウレット体やイソシアヌレート体を用いた場合に比して柔軟性を確保することができるため、接着層が硬くなり過ぎることを抑制でき、成型性をより向上することが可能となる。
本発明において、顔料はカーボンブラックを含んでいてもよい。これにより、接着層と金属箔層との密着力を充分に確保し易くなる。これは、カーボンブラックがウレタン系接着剤の硬化(具体的にはポリオールとイソシアネートとの反応)を阻害し難いこと、またシランカップリング剤やカルボジイミド化合物による上記の作用を阻害し難いこと、等によるものと考えられる。
本発明において、基材保護層はフィラーを含んでいてもよい。これにより基材保護層に適度な滑り性が生じるため、成形性がより向上する。
本発明によれば、接着層中に顔料が含まれる場合であっても、良好な層間接着性を発現可能な蓄電デバイス用外装材を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る蓄電デバイス用外装材の概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る蓄電デバイス用外装材を用いて得られるエンボスタイプ外装材を示す図であり、(a)は、その斜視図であり、(b)は、(a)に示すエンボスタイプ外装材のb−b線に沿った縦断面図である。 本発明の一実施形態に係る蓄電デバイス用外装材を用いて二次電池を製造する工程を示す斜視図であり、(a)は、蓄電デバイス用外装材を準備した状態を示し、(b)は、エンボスタイプに加工された蓄電デバイス用外装材と電池要素を準備した状態を示し、(c)は、蓄電デバイス用外装材の一部を折り返して端部を溶融した状態を示し、(d)は、折り返された部分の両側を上方に折り返した状態を示す。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
[蓄電デバイス用外装材]
図1は、本発明の蓄電デバイス用外装材の一実施形態を模式的に表す断面図である。図1に示すように、本実施形態の外装材(蓄電デバイス用外装材)10は、基材層11と、該基材層11の一方の面側に設けられた基材保護層12と、該基材層11の基材保護層12とは反対側に設けられた接着層13と、該接着層13の基材層11とは反対側に設けられた、両面に腐食防止処理層15a,15bを有する金属箔層14と、該金属箔層14の接着層13とは反対側に設けられたシーラント接着層16と、該シーラント接着層16の金属箔層14とは反対側に設けられたシーラント層17と、が積層された積層体である。ここで、腐食防止処理層15aは金属箔層14の接着層13側の面に、腐食防止処理層15bは金属箔層14のシーラント接着層16側の面に、それぞれ設けられている。外装材10は、基材保護層12が最外層、シーラント層17が最内層である。すなわち、外装材10は、基材保護層12を蓄電デバイスの外部側、シーラント層17を蓄電デバイスの内部側に向けて使用される。以下、各層について説明する。
(基材層11)
基材層11は、蓄電デバイスを製造する際のシール工程における耐熱性を付与し、成型加工や流通の際に起こりうるピンホールの発生を抑制する役割を果たす。特に大型用途の蓄電デバイスの外装材の場合等は、耐擦傷性、耐薬品性、絶縁性等も付与できる。
基材層11は、絶縁性を有する樹脂により形成された樹脂フィルムからなる層であることが好ましい。樹脂フィルムとしては、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリプロピレンフィルム等の延伸又は未延伸フィルム等が挙げられる。基材層11は、これらいずれかの樹脂フィルムで構成された単層フィルムであってもよく、これらの樹脂フィルムの2種以上で構成された積層フィルムであってもよい。
これらの中でも、基材層11としては、成型性に優れることから、ポリアミドフィルムが好ましく、二軸延伸ポリアミドフィルムがより好ましい。ポリアミドフィルムを構成するポリアミド樹脂としては、例えば、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6とナイロン6,6との共重合体、ナイロン6,10、ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)、ナイロン11、ナイロン12等が挙げられる。これらの中でも、耐熱性、突刺強度及び衝撃強度に優れる観点から、ナイロン6(ONy)が好ましい。
二軸延伸フィルムにおける延伸方法としては、例えば、逐次二軸延伸法、チューブラー二軸延伸法、同時二軸延伸法等が挙げられる。二軸延伸フィルムは、より優れた深絞り成型性が得られる観点から、チューブラー二軸延伸法により延伸されたものであることが好ましい。
基材層11の厚さは、6〜40μmであることが好ましく、10〜30μmであることがより好ましい。基材層11の厚さが6μm以上であることにより、蓄電デバイス用外装材10の耐ピンホール性及び絶縁性を向上できる傾向がある。基材層11の厚さが40μmを超えると蓄電デバイス用外装材10の総厚が大きくなり、電池の電気容量を小さくしなければいけなくなる場合があるため望ましくない。
(基材保護層12)
基材保護層12は、基材層11の一方の面側に設けられる層であって、例えばポリエステル樹脂又はアクリル樹脂と、硬化剤とを用いて形成される層である。すなわち、基材保護層12は、ポリエステル樹脂又はアクリル樹脂と、硬化剤とを含む原料(基材保護層形成用塗布液)の硬化物とすることができる。
ポリエステル樹脂は、多価カルボン酸及び多価アルコールを原料とする共重合体であり、硬化剤と反応すべき反応性基を末端もしくは側鎖、又はその両方に有している。
ポリエステル樹脂としては、ポリエステルポリオールが好ましい。ポリエステルポリオールとしては、例えば、ジカルボン酸の一種以上とジオールとを反応させることで得られるポリエステルポリオールが挙げられる。
アクリル樹脂は、繰り返し単位の末端もしくは側鎖、又はその両方に水酸基を有するアクリルポリオールである。アクリルポリオールとしては、例えば、少なくとも水酸基含有アクリルモノマーと(メタ)アクリル酸とを共重合して得られる共重合体が挙げられる。この場合、(メタ)アクリル酸に由来する構造単位を主成分として含んでいることが好ましい。水酸基含有アクリルモノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ポリエステル樹脂又はアクリル樹脂は、蓄電デバイス用電解液(酸性)やアルコール等の薬品に対する耐性の点から、その数平均分子量(Mn)が2000以上であることが好ましい。また、溶解性という観点から、数平均分子量(Mn)が30000以下であることが好ましい。この数平均分子量の値は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定することができる。
硬化剤としては、脂肪族イソシアネート化合物、脂環式イソシアネート化合物、芳香族イソシアネート化合物等が挙げられる。いずれのイソシアネート化合物も、複数のイソシアネート基を含むポリイソシアネート化合物であり、上記ポリエステル樹脂又はアクリル樹脂を架橋する働きを担う。イソシアネート化合物は一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
脂肪族イソシアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)等が挙げられる。脂環式イソシアネート化合物としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等が挙げられる。芳香族イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)等が挙げられる。硬化剤としては、これらのイソシアネート化合物の多量体(例えば三量体)も用いることができ、具体的には、アダクト体、ビウレット体、イソシアヌレート体等を用いることができる。外装材10の深絞り成型性を高める観点から、アダクト体を使用することが望ましい。
基材保護層12のガラス転移温度(Tg)は60〜140℃が好ましい。Tgが60℃未満であると、基材保護層12のタック性が高くなることでブロッキングが発生し易い傾向があり、また硬化膜としての硬さが不十分になり易く、冷間成型において深絞りし難くなる傾向がある。一方、Tgが140℃超であると、硬化膜が硬すぎるため却って脆弱になり、十分な絞り深さでの冷間成型ができない傾向がある。
上記のとおり、基材保護層12は、主剤及び硬化剤含む原料を用いて、公知の塗工方法を用いて形成することが可能である。塗工方法としては、グラビアダイレクト、グラビアリバース(ダイレクト、キス)、マイクログラビア等が挙げられる。なお、当該原料には、フィラー、難燃剤、滑剤(スリップ剤)、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤、粘着付与剤、塗工安定性を付与させるためのレベリング剤、消泡剤等の各種安定剤、塗工後のブロッキングを防止する(塗液の反応を促進する)ための触媒、塗液のポットライフ制御のための反応遅延剤(例えばアセチルアセトン)などの各種添加剤が含まれていてもよい。
なお、特に原料にフィラーが含まれていることにより、基材保護層12の外表面にマット処理を施すことができる。これにより良好な成型性を確保し易くなると共に、外観意匠性を発現することができる。
フィラーとしては、シリカ、アルミナ、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化チタンなどの無機材料の微粒子(無機フィラー)や、アクリルビーズ、ウレタンビーズ、ポリエステルビーズ(有機フィラー)等を使用することができる。これらの中でもシリカの微粒子は、外装材のプレス成型時に樹脂割れという微細なクラックによる白化が発生し難いので好ましい。特に、疎水処理したシリカの微粒子をフィラーとして用いることで、塗工時の分散性が向上し、基材保護層中に均一にフィラーを分散させることができる。なお、フィラーの平均粒子径は必要に応じて選定することができるが、蓄電デバイス用外装材は厚さ管理が厳しいところがあるため、フィラーサイズとしてはサブミクロン(nmオーダー)から10μm未満が好ましい。その際、異なる粒径分布を有するフィラーをブレンドしてもよい。平均粒子径は、コールターカウンター法により測定することができる。
基材保護層12におけるフィラーの含有比率(基材保護層12の全質量に対するフィラーの含有比率)は5〜50質量%であることが好ましい。フィラーの含有比率を5質量%以上にすることにより、基材保護層12の表面に滑性を付与し易くなる。また、フィラーの含有比率を50質量%以下にすることにより、基材保護層12の表面の膜荒れを防止し易くなる。これにより、外装材10の表面の外観不良を防ぐことができる。
基材保護層12の厚さは、外装材10に対する要求特性に応じて選定されるが、例えば1〜10μm又は1〜5μm程度とすることができる。当該厚さが1μm未満であると、基材保護層の表面からの水分透過を防止し難くなる傾向があり、侵入した水分によるデラミネーションが発生する場合がある。また、厚さが充分でないため成型時に基材保護層自体に破断が生じたりする場合がある。一方、厚さが5μm超であると、同じく成型時に基材保護層自体に破断が生じたりする場合があることからデラミネーションが発生する傾向ある。
基材層11の厚さに対する基材保護層12の厚さの割合は3.5〜35%以下であることが好ましい。基材保護層12の厚さの割合が3.5〜35%の場合、基材層11を保護する役割を有しつつ、より十分な深絞り成型性を得ることができる。
(接着層13)
接着層13は、基材層11と金属箔層14とを接着する層である。接着層13は、基材層11と金属箔層14とを強固に接着するために必要な接着力を有すると共に、冷間成型する際において、基材層11によって金属箔層14が破断されることを抑制するための追随性も有する。なお、追随性とは、部材が伸縮等により変形したとしても、接着層13が剥離することなく部材上に留まる性質である。
本実施形態において、接着層13は、顔料、シランカップリング剤及びウレタン系接着剤を含む接着剤組成物の硬化物である。
ウレタン系接着剤は、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール等のポリオールよりなる主剤と、脂肪族イソシアネート化合物、脂環式イソシアネート化合物、芳香族イソシアネート化合物等のイソシアネートよりなる硬化剤と、を組み合わせて用いる、二液硬化型のポリウレタン系接着剤である。上記接着剤において、主剤の水酸基に対する硬化剤のイソシアネート基のモル比(=NCO/OH)は、1〜30が好ましく、5〜20がより好ましい。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、ジカルボン酸の一種以上とジオールとを反応させることで得られるポリエステルポリオールが挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、プロピレングリコールやグリセリン等の多価アルコールと、プロピレンオキサイドやエチレンオキサイド等とを重合させて得られるポリエーテルポリオールが挙げられる。
アクリルポリオールとしては、例えば、少なくとも水酸基含有アクリルモノマーと(メタ)アクリル酸とを共重合して得られる共重合体が挙げられる。この場合、(メタ)アクリル酸に由来する構造単位を主成分として含んでいることが好ましい。水酸基含有アクリルモノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
硬化剤であるイソシアネート化合物は、複数のイソシアネート基を含むポリイソシアネート化合物であり、上記ポリオールを架橋する働きを担う。イソシアネート化合物は一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
脂肪族イソシアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)等が挙げられる。脂環式イソシアネート化合物としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等が挙げられる。芳香族イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)等が挙げられる。硬化剤としては、これらのイソシアネート化合物の多量体(例えば三量体)も用いることができ、具体的には、アダクト体、ビウレット体、イソシアヌレート体等を用いることができる。
接着層13には、外装材に意匠性を付与するべく顔料が適量添加されている。顔料は、有機顔料もしくは無機顔料、又は、それらの混合物であってもよい。
顔料の種類は、接着層13の接着性を大きく損なわない範囲である限り特に限定されない。有機顔料としては、例えば、アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アンスラキノン系、ジオキサジン系、インジゴチオインジゴ系、ペリノン−ペリレン系、イソインドレニン系等が挙げられ、無機顔料としては、カーボンブラック系、酸化チタン系、カドミウム系、鉛系、酸化クロム系等が挙げられ、その他に、マイカ(雲母)の微粉末、魚鱗箔等が挙げられる。
有機顔料の具体例としては、例えば、以下の顔料が使用できる。
黄色:イソインドリノン、イソインドリン、キノフタロン、アントラキノン(フラバトロン)、アゾメチン、キサンテン等。
橙色:ジケトピロロピロール、ペリレン、アントラキノン、ペリノン、キナクリドン等。
赤色:アントラキノン、キナクリドン、ジケトピロロピロール、ペリレン、インジゴイド等。
紫色:オキサジン(ジオキサジン)、キナクリドン、ペリレン、インジゴイド、アントラキノン、キサンテン、ベンツイミダゾロン、ビオランスロン等。
青色:フタロシアニン、アントラキノン、インジゴイド等。
緑色:フタロシアニン、ペリレン、アゾメチン等。
無機顔料の具体例としては、例えば、以下の顔料が使用できる。
白色:亜鉛華、鉛白、リトポン、二酸化チタン、沈降性硫酸バリウム、バライト粉等。
赤色:鉛丹、酸化鉄赤等。
黄色:黄鉛、亜鉛黄(亜鉛黄1種、亜鉛黄2種)等。
青色:ウルトラマリン青、プロシア青(フェロシアン化鉄カリウム)等。
黒色:カーボンブラック等。
接着層13の全質量を基準として、顔料の含有量は、より高い信頼性が得られることから、1質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましい。また、優れた接着性が得られることから、50質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましい。
接着層13には、顔料を含ませることによる、基材層11と金属箔層14との密着性低下を補うべく、シランカップリング剤が添加されている。シランカップリング剤としては種々の機能性の官能基を有するシランモノマーを用いることができる。当該官能基としては、例えばビニル基、エポキシ基、スチリル基、メタクリル基、アクリル基、アミノ基、イソシアヌレート基、ウレイド基、メルカプト基、イソシアネート基等が挙げられる。シランカップリング剤としては、具体的には、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらの中でも、より高い信頼性が得られる観点から、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランが好ましい。
接着層13の全質量を基準として、シランカップリング剤の含有量は、より高い信頼性が得られることから、0.1質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましい。また、優れた接着性が得られることから、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。
接着層13には、基材層11と金属箔層14との密着性をより向上するべく、カルボジイミド化合物が添加されていてもよい。カルボジイミド化合物としては、例えば、N,N’−ジ−o−トルイルカルボジイミド、N,N’−ジフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−2,6−ジメチルフェニルカルボジイミド、N,N’−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド、N,N’−ジオクチルデシルカルボジイミド、N−トリイル−N’−シクロヘキシルカルボジイミド、N,N’−ジ−2,2−ジ−t−ブチルフェニルカルボジイミド、N−トリイル−N’−フェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−p−ニトロフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−p−アミノフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−p−ヒドロキシフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−シクロヘキシルカルボジイミド、N,N’−ジ−p−トルイルカルボジイミド等が挙げられる。
接着層13の全質量を基準として、カルボジイミド化合物の含有量は、より高い信頼性が得られることから、0.1質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましい。また、優れた接着性が得られることから、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。
上記接着剤組成物は、塗工後、例えば40℃以上で4日以上のエージングを行うことで、ウレタン系接着剤成分の反応(主剤の水酸基と硬化剤のイソシアネート基との反応)が進行し、基材層11と金属箔層14とのより強固な接着が可能となる。
接着層13の厚さは、所望の接着強度、追随性、及び加工性等を得る観点から、1〜10μmが好ましく、2〜6μmがより好ましい。
(金属箔層14)
金属箔層14としては、アルミニウム及びステンレス鋼等の各種金属箔が挙げられ、防湿性及び延展性等の加工性、並びにコストの面から、金属箔層14はアルミニウム箔であることが好ましい。アルミニウム箔は一般の軟質アルミニウム箔であってもよいが、耐ピンホール性及び成形時の延展性に優れる点から、鉄を含むアルミニウム箔であることが好ましい。
鉄を含むアルミニウム箔(100質量%)において、鉄の含有量は、0.1〜9.0質量%であることが好ましく、0.5〜2.0質量%であることがより好ましい(例えば、JIS規格でいう8021材、8079材よりなるアルミニウム箔)。鉄の含有量が0.1質量%以上であることにより、より優れた耐ピンホール性及び延展性を有する外装材10を得ることができる。鉄の含有量が9.0質量%以下であることにより、より柔軟性に優れた外装材10を得ることができる。
また、アルミニウム箔としては、所望の成型時の延展性を付与できる点から、焼鈍処理を施した軟質アルミニウム箔がさらに好ましい。
金属箔層14に使用する金属箔は、所望の耐電解液性を得るために、例えば、脱脂処理が施されていることが好ましい。また、製造工程を簡便にするためには、上記金属箔としては、表面がエッチングされていないものが好ましい。上記脱脂処理としては、例えば、ウェットタイプの脱脂処理またはドライタイプの脱脂処理を用いることができるが、製造工程を簡便にする観点から、ドライタイプの脱脂処理が好ましい。
上記ドライタイプの脱脂処理としては、例えば、金属箔を焼鈍処理する工程において、処理時間を長くすることで脱脂処理を行う方法が挙げられる。金属箔を軟質化するために施される焼鈍処理の際に、同時に行われる脱脂処理程度でも充分な耐電解液性が得られる。
また、上記ドライタイプの脱脂処理としては、上記焼鈍処理以外の処理であるフレーム処理及びコロナ処理等の処理を用いてもよい。さらに、上記ドライタイプの脱脂処理としては、例えば、金属箔に特定波長の紫外線を照射した際に発生する活性酸素により、汚染物質を酸化分解及び除去する脱脂処理を用いてもよい。
上記ウェットタイプの脱脂処理としては、例えば、酸脱脂処理、アルカリ脱脂処理等の処理を用いることができる。上記酸脱脂処理に使用する酸としては、例えば、硫酸、硝酸、塩酸、フッ酸等の無機酸を用いることができる。これらの酸は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、アルカリ脱脂処理に使用するアルカリとしては、例えば、エッチング効果が高い水酸化ナトリウムを用いることができる。また、弱アルカリ系の材料及び界面活性剤等が配合された材料を用いて、アルカリ脱脂処理を行ってもよい。上記説明したウェットタイプの脱脂処理は、例えば、浸漬法、スプレー法により行うことができる。
金属箔層14の厚さは、バリア性、耐ピンホール性及び加工性の点から、9〜200μmであることが好ましく、15〜150μmであることがより好ましく、15〜100μmであることが更に好ましい。金属箔層14の厚さが9μm以上であることにより、成型加工により応力がかかっても破断しにくくなる。金属箔層14の厚さが200μm以下であることにより、外装材の質量増加を低減でき、蓄電デバイスの重量エネルギー密度低下を抑制することができる。
(腐食防止処理層15a,15b)
腐食防止処理層15a,15bは、電解液、又は、電解液と水分の反応により発生するフッ酸による金属箔層14の腐食を抑制する役割を果たす。また、腐食防止処理層15aは、金属箔層14と接着層13との密着力を高める役割を果たす。また、腐食防止処理層15bは、金属箔層14とシーラント接着層16との密着力を高める役割を果たす。腐食防止処理層15a及び腐食防止処理層15bは、同一の構成の層であってもよく、異なる構成の層であってもよい。
腐食防止処理層15a,15bは、例えば、腐食防止処理層15a,15bの母材となる層に対して、脱脂処理、熱水変成処理、陽極酸化処理、化成処理、腐食防止能を有するコーティング剤を塗工するコーティングタイプの腐食防止処理あるいはこれらの処理を組み合わせた腐食防止処理を実施することで形成することができる。
上述した処理のうち脱脂処理、熱水変成処理、陽極酸化処理、特に熱水変性処理及び陽極酸化処理は、処理剤によって金属箔(アルミニウム箔)表面を溶解させ、耐腐食性に優れる金属化合物(アルミニウム化合物(ベーマイト、アルマイト))を形成させる処理である。このため、このような処理は、金属箔層14から腐食防止処理層15a,15bまで共連続構造を形成している構造を得るために、化成処理の定義に包含されるケースもある。
脱脂処理としては、酸脱脂、アルカリ脱脂が挙げられる。酸脱脂としては上述した硫酸、硝酸、塩酸、フッ酸などの無機酸を単独あるいはこれらを混合して得られた酸脱脂を用いる方法などが挙げられる。また酸脱脂として、一ナトリウム二フッ化アンモニウムなどのフッ素含有化合物を上記無機酸で溶解させた酸脱脂剤を用いることで、金属箔層14の脱脂効果だけでなく不動態である金属のフッ化物を形成させることが可能であり、耐フッ酸性という点で有効である。アルカリ脱脂としては、水酸化ナトリウムなどを用いる方法が挙げられる。
上記熱水変成処理としては、例えば、トリエタノールアミンを添加した沸騰水中に金属箔層14を浸漬処理することで得られるベーマイト処理を用いることができる。上記陽極酸化処理としては、例えば、アルマイト処理を用いることができる。また、上記化成処理としては、例えば、クロメート処理、ジルコニウム処理、チタニウム処理、バナジウム処理、モリブデン処理、リン酸カルシウム処理、水酸化ストロンチウム処理、セリウム処理、ルテニウム処理、或いはこれらを2種以上組み合わせた処理を用いることができる。これらの熱水変成処理、陽極酸化処理、化成処理は、上述した脱脂処理を事前に施すことが好ましい。
なお、上記化成処理としては、湿式法に限らず、例えば、これらの処理に使用する処理剤を樹脂成分と混合し、塗布する方法を用いてもよい。また、上記腐食防止処理としては、その効果を最大限にすると共に、廃液処理の観点から、塗布型クロメート処理が好ましい。
コーティングタイプの腐食防止処理に用いられるコーティング剤としては、希土類元素酸化物ゾル、アニオン性ポリマー、カチオン性ポリマーからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有するコーティング剤が挙げられる。特に、希土類元素酸化物ゾルを含有するコーティング剤を用いる方法が好ましい。
腐食防止処理層15a,15bの単位面積あたりの質量は0.005〜0.200g/mの範囲内が好ましく、0.010〜0.100g/mの範囲内がより好ましい。0.005g/m以上であれば、金属箔層14に腐食防止機能を付与し易い。また、上記単位面積当たりの質量が0.200g/mを超えても、腐食防止機能は飽和しこれ以上の効果が見込めない。なお、上記内容では単位面積あたりの質量で記載しているが、比重がわかればそこから厚さを換算することも可能である。
腐食防止処理層15a,15bの厚さは、腐食防止機能、及びアンカーとしての機能の点から、例えば10nm〜5μmであることが好ましく、20〜500nmであることがより好ましい。
(シーラント接着層16)
シーラント接着層16は、腐食防止処理層15bが形成された金属箔層14とシーラント層17を接着する層である。外装材10は、シーラント接着層16を形成する接着成分によって、熱ラミネート構成とドライラミネート構成に大きく分けられる。
熱ラミネート構成におけるシーラント接着層16を形成する接着成分は、ポリオレフィン系樹脂を酸でグラフト変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂であることが好ましい。酸変性ポリオレフィン系樹脂は、無極性であるポリオレフィン系樹脂の一部に極性基が導入されていることから、無極性のポリオレフィン系樹脂フィルム等で構成された場合のシーラント層17と、極性を有することが多い腐食防止処理層15bの両方に強固に密着することができる。また、酸変性ポリオレフィン系樹脂を使用することで、外装材10の電解液等の内容物に対する耐性が向上し、電池内部でフッ酸が発生してもシーラント接着層16の劣化による密着力の低下を防止し易い。
酸変性ポリオレフィン系樹脂のポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度、中密度及び高密度のポリエチレン;エチレン−αオレフィン共重合体;ポリプロピレン;並びに、プロピレン−αオレフィン共重合体等が挙げられる。共重合体である場合のポリオレフィン樹脂は、ブロック共重合体であってもよく、ランダム共重合体であってもよい。また、ポリオレフィン樹脂としては、上記したものにアクリル酸若しくはメタクリル酸等の極性分子を共重合させた共重合体、又は、架橋ポリオレフィン等の重合体等も使用できる。ポリオレフィン系樹脂を変性する酸としては、カルボン酸、エポキシ化合物及び酸無水物等が挙げられ、無水マレイン酸であることが好ましい。シーラント接着層16に使用する酸変性ポリオレフィン系樹脂は、1種であってもよく、2種以上であってもよい。
熱ラミネート構成のシーラント接着層16は、上記接着成分を押出し装置で押し出すことで形成できる。熱ラミネート構成のシーラント接着層16の厚さは8〜50μmであることが好ましい。
ドライラミネート構成のシーラント接着層16を形成する接着成分としては、例えば、接着層13で挙げたものと同様の接着剤が挙げられる。この場合、電解液による膨潤及びフッ酸による加水分解を抑制するため、加水分解し難い骨格の主剤で、かつ架橋密度の向上が可能な組成となるように、接着剤の組成を設計することが好ましい。
シーラント接着層16の厚さは、熱ラミネート構成の場合には、8〜50μmであることが好ましく、20〜40μmであることがより好ましい。シーラント接着層16の厚さが8μm以上であることにより、金属箔層14とシーラント層17との十分な接着強度が得られ易く、50μm以下であることにより、外装材端面から内部の電池要素に浸入する水分量を低減し易くすることができる。また、シーラント接着層16の厚さは、ドライラミネート構成の場合には、1〜5μmであることが好ましい。シーラント接着層16の厚さが1μm以上であることにより、金属箔層14とシーラント層17との十分な接着強度が得られ易く、5μm以下であることにより、シーラント接着層16の割れの発生を抑制することができる。
(シーラント層17)
シーラント層17は、外装材10に対し、ヒートシールによる封止性を付与する層であり、蓄電デバイスの組み立て時に内側に配置されて熱融着される層である。シーラント層17としては、ポリオレフィン系樹脂、又はポリオレフィン系樹脂に無水マレイン酸等の酸をグラフト変性させた酸変性ポリオレフィン系樹脂からなる樹脂フィルムが挙げられる。中でも、水蒸気のバリア性を向上させ、ヒートシールによって過度に潰れることなく蓄電デバイスの形態を構成可能なポリオレフィン系樹脂が好ましく、ポリプロピレンが特に好ましい。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度、中密度及び高密度のポリエチレン;エチレン−αオレフィン共重合体;ポリプロピレン;並びに、プロピレン−αオレフィン共重合体等が挙げられる。共重合体である場合のポリオレフィン樹脂は、ブロック共重合体であってもよく、ランダム共重合体であってもよい。これらポリオレフィン系樹脂は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
シーラント層17としては、中でも、水蒸気のバリア性を向上させ、ヒートシールによって過度に潰れることなく蓄電デバイスの形態を構成可能なポリオレフィン系樹脂が好ましく、ポリプロピレンが特に好ましい。
また、上記各タイプのポリプロピレン、すなわち、ランダムポリプロピレン、ホモポリプロピレン、ブロックポリプロピレンには、低結晶性のエチレン−ブテン共重合体、低結晶性のプロピレン−ブテン共重合体、エチレンとブテンとプロピレンの3成分共重合体からなるターポリマー、シリカ、ゼオライト、アクリル樹脂ビーズ等のアンチブロッキング剤(AB剤)、脂肪酸アマイド系のスリップ剤等を添加してもよい。
酸変性ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、シーラント接着層16で挙げたものと同様のものが挙げられる。
シーラント層17は、単層フィルムであってもよく、多層フィルムであってもよく、必要とされる機能に応じて選択すればよい。例えば、防湿性を付与する点では、エチレン−環状オレフィン共重合体及びポリメチルペンテン等の樹脂を介在させた多層フィルムが使用できる。
また、シーラント層17は、難燃剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤及び粘着付与剤等の各種添加材を含んでいてもよい。
シーラント層17の厚さは、10〜100μmであることが好ましく、20〜60μmであることがより好ましい。シーラント層17の厚さが20μm以上であることにより、十分なヒートシール強度を得ることができ、90μm以下であることにより、外装材端部からの水蒸気の浸入量を低減することができる。
[外装材の製造方法]
次に、外装材10の製造方法について説明する。なお、外装材10の製造方法は以下の方法に限定されない。
外装材10の製造方法として、例えば、下記の工程S11〜S14を有し、S11、S12、S13、S14の順で製造する方法が挙げられる。
工程S11:金属箔層14の一方の面上に腐食防止処理層15aを形成し、金属箔層14の他方の面上に腐食防止処理層15bを形成する工程。
工程S12:腐食防止処理層15aの金属箔層14とは反対側の面と、基材層11とを、接着層13を介して貼り合わせる工程。
工程S13:基材層11の接着層13とは反対側の面に基材保護層12を形成する工程。
工程S14:腐食防止処理層15bの金属箔層14とは反対側の面上に、シーラント接着層16を介してシーラント層17を形成する工程。
(工程S11)
工程S11では、金属箔層14の一方の面上に腐食防止処理層15aを形成し、金属箔層14の他方の面上に腐食防止処理層15bを形成する。腐食防止処理層15a及び15bは、それぞれ別々に形成されてもよく、両方が一度に形成されてもよい。具体的には、例えば、金属箔層14の両方の面に腐食防止処理剤(腐食防止処理層の母材)を塗布し、その後、乾燥、硬化、焼付けを順次行うことで、腐食防止処理層15a及び15bを一度に形成する。また、金属箔層14の一方の面に腐食防止処理剤を塗布し、乾燥、硬化、焼き付けを順次行って腐食防止処理層15aを形成した後、金属箔層14の他方の面に同様にして腐食防止処理層15bを形成してもよい。腐食防止処理層15a及び15bの形成順序は特に制限されない。また、腐食防止処理剤は、腐食防止処理層15aと腐食防止処理層15bとで異なるものを用いてもよく、同じのものを用いてもよい。腐食防止処理剤の塗布方法は、特に限定されないが、例えば、グラビアコート法、グラビアリバースコート法、ロールコート法、リバースロールコート法、ダイコート法、バーコート法、キスコート法、コンマコート法、小径グラビアコート法等の方法を用いることができる。
(工程S12)
工程S12では、腐食防止処理層15aの金属箔層14とは反対側の面と、基材層11とが、接着層13を形成する接着剤を用いてドライラミネーション等の手法で貼り合わせられる。工程S13では、接着性の促進のため、室温〜100℃の範囲でエージング(養生)処理を行ってもよい。エージング時間は、例えば、1〜10日である。
(工程S13)
工程S13では、基材層11の接着層13とは反対側の面に基材保護層12を形成する。まず、基材保護層12を形成するための主剤を溶剤に溶かしたもの(塗液)を準備する。これに硬化剤を配合する。
次いで、この塗液を公知の手法を用いて基材層11上に塗工し、加熱乾燥する。なお、上記記載のフィラーを配合する場合は、予めフィラーが溶媒中に分散したスラリーをワニス化した樹脂に混ぜてもよく、あるいはすでにワニス化された樹脂塗液中にフィラーを直接分散させてもよい。これらのフィラー配合液に、硬化剤等のその他の添加剤を配合させることも可能である。なお、基材保護層12を形成するタイミングは、本実施の形態に限定されない。
(工程S14)
工程S13後、基材保護層12、基材層11、接着層13、腐食防止処理層15a、金属箔層14及び腐食防止処理層15bがこの順に積層された積層体の腐食防止処理層15bの金属箔層14とは反対側の面上に、シーラント接着層16を介してシーラント層17が形成される。シーラント層17は、ドライラミネーション及びサンドイッチラミネーション等によって積層されてもよく、シーラント接着層16とともに共押出し法によって積層されてもよい。シーラント層17は、接着性向上の点から、例えばサンドイッチラミネーションによって積層される、又は、シーラント接着層16とともに共押出し法によって積層されることが好ましく、共押出し法によって積層されることがより好ましい。
以上説明した工程S11〜S14により、外装材10が得られる。なお、外装材10の製造方法の工程順序は、上記工程S11〜S14を順次実施する方法に限定されない。例えば、工程S12を行ってから工程S11を行う等、実施する工程の順序を適宜変更してもよい。
[蓄電デバイス]
次に、外装材10を容器として備える蓄電デバイスについて説明する。蓄電デバイスは、電極を含む電池要素1と、上記電極から延在するリード2と、電池要素1を収容する容器とを備え、上記容器は蓄電デバイス用外装材10から、シーラント層17が内側となるように形成される。上記容器は、2つの外装材をシーラント層17同士を対向させて重ね合わせ、重ねられた外装材10の周縁部を熱融着して得られてもよく、また、1つの外装材を折り返して重ね合わせ、同様に外装材10の周縁部を熱融着して得られてもよい。リード2は、シーラント層17を内側として容器を形成する外装材10によって挟持され、密封されている。リード2は、タブシーラントを介して、外装材10によって挟持されていてもよい。
本実施形態の外装材は、様々な蓄電デバイスにおいて使用可能である。そのような蓄電デバイスとしては、例えば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、及び鉛蓄電池等の二次電池、並びに電気二重層キャパシタ等の電気化学キャパシタが挙げられる。
[蓄電デバイスの製造方法]
次に、上述した外装材10を用いて蓄電デバイスを製造する方法について説明する。なお、ここでは、エンボスタイプ外装材30を用いて二次電池40を製造する場合を例に挙げて説明する。図2は上記エンボスタイプ外装材30を示す図である。図3の(a)〜(d)は、外装材10を用いた片側成型加工電池の製造工程を示す斜視図である。二次電池40としては、エンボスタイプ外装材30のような外装材を2つ準備し、それらをアライメントを調整しつつ貼り合わせて製造される、両側成型加工電池であってもよい。
片側成型加工電池である二次電池40は、例えば、以下の工程S21〜S26により製造することができる。
工程S21:外装材10、電極を含む電池要素1、並びに上記電極から延在するリード2を準備する工程。
工程S22:外装材10の片面に電池要素1を配置するための凹部32を形成し、エンボスタイプ外装材30を得る工程(図3(a)及び図3(b)参照)。
工程S23:エンボスタイプ外装材30の成型加工エリア(凹部32)に電池要素1を配置し、凹部32を蓋部34が覆うようにエンボスタイプ外装材30を折り返し重ねて、電池要素1から延在するリード2を挟持するようにエンボスタイプ外装材30の一辺を加圧熱融着する工程(図3(b)及び図3(c)参照)。
工程S24:リード2を挟持する辺以外の一辺を残し、他の辺を加圧熱融着し、その後、残った一辺から電解液を注入し、真空状態で残った一辺を加圧熱融着する工程(図3(c)参照)。
工程S25:電流値や電圧値、環境温度などを所定の条件にして充放電を行い、化学変化を起こさせる(化成)工程。
工程S26:リード2を挟持する辺以外の加圧熱融着辺端部をカットし、成型加工エリア(凹部32)側に折り曲げる工程(図3(d)参照)。
(工程S21)
工程S21では、外装材10、電極を含む電池要素1、並びに上記電極から延在するリード2を準備する。外装材10は、上述した実施形態に基づき準備する。電池要素1及びリード2としては特に制限はなく、公知の電池要素1及びリード2を用いることができる。
(工程S22)
工程S22では、外装材10のシーラント層17側に電池要素1を配置するための凹部32が形成される。凹部32の平面形状は、電池要素1の形状に合致する形状、例えば平面視矩形状とされる。凹部32は、例えば矩形状の圧力面を有する押圧部材を、外装材10の一部に対してその厚さ方向に押圧することで形成される。また、押圧する位置、すなわち凹部32は、長方形に切り出した外装材10の中央より、外装材10の長手方向の一方の端部に偏った位置に形成する。これにより、成型加工後に凹部32を形成していないもう片方の端部側を折り返し、蓋(蓋部34)とすることができる。
凹部32を形成する方法としてより具体的には、金型を用いた成型加工(深絞り成型)が挙げられる。成型方法としては、外装材10の厚さ以上のギャップを有するように配置された雌型と雄型の金型を用い、雄型の金型を外装材10とともに雌型の金型に押し込む方法が挙げられる。雄型の金型の押込み量を調整することで、凹部32の深さ(深絞り量)を所望の量に調整できる。外装材10に凹部32が形成されることにより、エンボスタイプ外装材30が得られる。このエンボスタイプ外装材30は、例えば図2に示すような形状を有している。ここで、図2(a)は、エンボスタイプ外装材30の斜視図であり、図2(b)は、図2(a)に示すエンボスタイプ外装材30のb−b線に沿った縦断面図である。
(工程S23)
工程S23では、エンボスタイプ外装材30の成型加工エリア(凹部32)内に、正極、セパレータ及び負極等から構成される電池要素1が配置され。また、電池要素1から延在し、正極と負極にそれぞれ接合されたリード2が成型加工エリア(凹部32)から外に引き出される。その後、エンボスタイプ外装材30は、長手方向の略中央で折り返され、シーラント層17同士が内側となるように重ねられ、エンボスタイプ外装材30のリード2を挟持する一辺が加圧熱融着される。加圧熱融着は、温度、圧力及び時間の3条件で制御され、適宜設定される。加圧熱融着の温度は、シーラント層17を融解する温度以上であることが好ましい。
なお、シーラント層17の熱融着前の厚さは、リード2の厚さに対し40%以上80%以下であることが好ましい。シーラント層17の厚さが上記下限値以上であることにより、熱融着樹脂がリード2端部を十分充填できる傾向があり、上記上限値以下であることにより、二次電池40の外装材10端部の厚さを適度に抑えることができ、外装材10端部からの水分の浸入量を低減することができる。
(工程S24)
工程S24では、リード2を挟持する辺以外の一辺を残し、他の辺の加圧熱融着が行われる。その後、残った一辺から電解液を注入し、残った一辺が真空状態で加圧熱融着される。加圧熱融着の条件は工程S23と同様である。
(工程S25)
工程S25では、工程S23までに得られた二次電池40に対して充放電を行い、化学変化を起こさせる(化成:40℃環境にて3日間)。そして、化成によって発生したガスの除去や電解液の補充のため、二次電池40を一度開封し、その後最終シールを行う。なお、この工程S25は省略することができる。
(工程S26)
リード2を挟持する辺以外の周縁加圧熱融着辺端部がカットされ、端部からははみだしたシーラント層17が除去される。その後、周縁加圧熱融着部を成型加工エリア32側に折り返し、折り返し部42を形成することで、二次電池40が得られる。
以上、本発明の蓄電デバイス用外装材の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は当該形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
以下の手法により、蓄電デバイス用外装材10を作製した。まず、金属箔層14として、厚さ35μmの軟質アルミニウム箔8079材(東洋アルミニウム株式会社製)を準備した。
次いで、基材層11としてナイロンフィルム(厚さ15μm)を準備し、基材層11の両面をコロナ処理した。
次いで、金属箔層14の一方の面に、接着層13を形成するための接着剤組成物を、接着層13の厚さが5μmとなるように塗布した。この際、接着剤組成物を、接着層13が、顔料である酸化チタンを10質量%、シランカップリング剤である3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランを5質量%、及びウレタン系接着剤を85質量%含むものとなるように調製した。なお、ウレタン系接着剤としては、主剤の水酸基に対する硬化剤のイソシアネート基のモル比(=NCO/OH)が15であるものを用いた。
次いで、ドライラミネート法により、接着層13を介して、金属箔層14と基材層11のコロナ処理された面とを接着させた。その後、基材層11、接着層13、及び金属箔層14からなる構造体を、温度が60℃の雰囲気中で6日間放置することで、エージング処理した。
次いで、基材保護層形成用塗布液を準備し、基材層11の接着層13とは反対側の面にリバースコートにより塗工して乾燥させることで、厚さ3μmの基材保護層12を形成した。なお、基材保護層形成用塗布液は次のように調整した。すなわち、ワニス化された樹脂(ポリエステルポリオール)の塗液中に硬化剤(脂環式イソシアネート以外のイソシアネートとしてのヘキサメチレンジイソシアネートのアダクト体(HDI−A)と、脂環式イソシアネートとしてのイソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート体との99/1混合物)を配合した。硬化剤の配合量は、ポリエステル樹脂の水酸基のモル数Aに対する硬化剤の反応性基のモル数Bの比(B/A)が50となるようにした。
そして、金属箔層14の他方の面に、シーラント接着層16として、母材となる無水マレイン酸変性ポリプロピレン(三井化学社製、商品名:アドマー)とシーラント層17のポリプロピレンを共押出しし、180℃で加熱圧着した。このとき、シーラント接着層16の厚さは15μm、シーラント層17の厚さは20μmとした。そして、これにより、蓄電デバイス用外装材10を作製した。
(その他の実施例及び比較例)
接着剤組成物の構成を表1に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にして蓄電デバイス用外装材10を作製した。表1中、硬化剤の項目におけるビウレット、アダクト、及びヌレートは、それぞれイソシアネート化合物のビウレット体、アダクト体、及びイソシアヌレート体であることを示す。なお、腐食防止処理層を形成した例、接着層中にカルボジイミド化合物を含めた例、及び基材保護層中にフィラーを含めた例については、それぞれ次のような手順で実施した。
(腐食防止処理層を形成した例)
金属箔層14の両面に、グラビアコートにより、溶媒として蒸留水を使用し、かつ固形分濃度を10質量%に調整したポリリン酸ナトリウム安定化酸化セリウムゾル(腐食防止処理剤)を塗布した。このとき、酸化セリウム100質量部に対して、リン酸は10質量部とした。
次いで、塗布されたポリリン酸ナトリウム安定化酸化セリウムゾルを乾燥させた後、焼付け処理を順次行うことで、金属箔層14の一方の面に腐食防止処理層15aを形成し、他方の面に腐食防止処理層15bを形成した。このとき、焼き付け条件としては、温度を150℃、処理時間を30秒とした。腐食防止処理層が両面に形成された金属箔層の厚さは40μmであった。
(接着層中にカルボジイミド化合物を含む例)
接着剤組成物を、接着層13が顔料を10質量%、シランカップリング剤を5質量%、カルボジイミド化合物を5質量%、及びウレタン系接着剤を80質量%含むものとなるように調製した。
(基材保護層中にフィラーを含む例)
基材保護層形成用塗布液として、下記のフィラーを含むものを用いた。塗布液は、基材保護層12におけるフィラーの含有比率が10質量%となるように調製した。
ウレタンビーズ(平均粒子径:3μm)
シリカ粒子(平均粒子径:3μm)
硫酸バリウム粒子(平均粒子径:3μm)
Figure 2019220328
[各種評価]
以下の方法に従って各種評価を行った。評価結果を表2に示す。
[剥離接着強さの評価]
各例で作製した外装材を、15mm×100mmのサイズに切り取り、基材層と金属箔層とのラミネート強度(90度剥離、剥離速度は50mm/分)を測定した。
[深絞り成型性の評価]
各例で得られた外装材について、深絞り成型が可能な成型深度を以下の方法で評価した。まず、蓄電デバイス用外装材を、シーラント層が上方を向くように成型装置内に配置した。成型装置の成型深さを0.25mmごとに1.0〜5.0mmに設定し、室温23℃、露点温度−35℃の環境下で冷間成型した。なお、パンチ金型には、70mm×80mmの長方形の横断面を有し、底面に1.00mmのパンチラジアス(RP)を有し、側面に1.00mmのパンチコーナーラジアス(RCP)を有するものを使用した。また、ダイ金型には、開口部上面に1.00mmのダイラジアス(RD)を有するものを使用した。冷間成型を行った部分の破断及びピンホールの有無を、外装材にライトを照射しながら目視にて確認し、破断及びピンホールのいずれも生じることなく深絞り成型できた成型深度の最大値を求めた。
[深絞り成型後の環境信頼性]
各例で得られた外装材について、成型装置の成型深さを2.0mmで固定したこと以外は、成型深度の評価と同様にして冷間成型した。このような冷間成型体を各例について15サンプル準備し、5サンプルずつ高温環境(110℃)、高温高湿環境(60℃95%RH)、及び高温水環境(50℃温水)に一週間放置した。そして、環境毎に、基材層及び金属箔層間においてデラミネーションが発生したサンプル数をカウントし、以下の基準に従って評価した。
○:5サンプル中0〜1サンプルでデラミネーションが発生。
△:5サンプル中2〜4サンプルでデラミネーションが発生。
×:5サンプル中5サンプルでデラミネーションが発生。
Figure 2019220328
1…電池要素、2…リード、10…外装材(蓄電デバイス用外装材)、11…基材層、12…基材保護層、13…接着層、14…金属箔層、15a,15b…腐食防止処理層、16…シーラント接着層、17…シーラント層、30…エンボスタイプ外装材、32…成型加工エリア(凹部)、34…蓋部、40…二次電池。

Claims (8)

  1. 少なくとも基材保護層、基材層、接着層、金属箔層、シーラント接着層、及びシーラント層がこの順で積層された構造を備え、
    前記接着層が、顔料、シランカップリング剤及びウレタン系接着剤を含む接着剤組成物の硬化物である、蓄電デバイス用外装材。
  2. 前記金属箔層の一方又は両方の面上に、さらに腐食防止処理層を備える、請求項1に記載の蓄電デバイス用外装材。
  3. 前記接着剤組成物がさらにカルボジイミド化合物を含む、請求項1又は2に記載の蓄電デバイス用外装材。
  4. 前記ウレタン系接着剤がポリエステルポリオール及びイソシアネート化合物を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の蓄電デバイス用外装材。
  5. 前記イソシアネート化合物が芳香族イソシアネートを含む、請求項4に記載の蓄電デバイス用外装材。
  6. 前記イソシアネート化合物が芳香族イソシアネートのアダクト体を含む、請求項4又は5に記載の蓄電デバイス用外装材。
  7. 前記顔料がカーボンブラックを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の蓄電デバイス用外装材。
  8. 前記基材保護層がフィラーを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の蓄電デバイス用外装材。
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