JP2019218861A - ローリングシリンダ式容積型圧縮機 - Google Patents

ローリングシリンダ式容積型圧縮機 Download PDF

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智弘 小松
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尊 矢口
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Abstract

【課題】ローリングシリンダ式容積型圧縮機において、作動室のシール性を向上させて高い圧縮機効率を実現する。【解決手段】シリンダ溝を有する円柱状のローリングシリンダと、スライド溝を有する旋回ピストンと、ピン機構を有する静止シリンダと、旋回ピストンの旋回運動の駆動源であるピストン旋回駆動源と、旋回ピストンとピストン旋回駆動源とを繋ぐ駆動伝達部と、駆動伝達部が貫通するフレームと、旋回ピストン、ローリングシリンダ、静止シリンダ、ピストン旋回駆動源及び駆動伝達部を内蔵するケーシングと、を備えたローリングシリンダ式容積型圧縮機であって、旋回ピストン、ローリングシリンダ及び静止シリンダは、圧縮部を構成し、旋回ピストンは、シリンダ溝にて相対的に往復運動をするものであり、シリンダ溝における往復運動の両端部には、シリンダ溝外周壁が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、ローリングシリンダ式容積型圧縮機に関する。
ローリングシリンダ式容積型圧縮機は、幾何学的に独特の軌跡(ハイポサイクロイド)を利用する装置である。この装置を用いて冷媒等の作動流体を圧縮する場合、作動流体の漏れを防止することが効率向上のために必須である。作動流体の漏れを防止するためには、摺動部に十分な量の潤滑油を万遍なく供給することも重要である。
特許文献1には、ローリングシリンダに旋回ピストンをはめ込んだ1つの圧縮部を有し、旋回ピストンの往復運動により作動流体を圧縮するローリングシリンダ式容積型圧縮機であって、摺動部への潤滑油の十分な供給を可能としたものが開示されている。
国際公開第2016/067355号
特許文献1に記載のローリングシリンダ式容積型圧縮機は、シリンダ溝がローリングシリンダの外周面まで延在しているため、シリンダ溝に形成される作動室がシリンダ溝の底面部(シリンダ底端板)の外周を経由して背面空間に通じる漏れ流路が生じ、圧縮機効率の低下を引き起こす点で改善の余地があった。
本発明は、ローリングシリンダ式容積型圧縮機において、作動室のシール性を向上させて高い圧縮機効率を実現することを目的とする。
本発明のローリングシリンダ式容積型圧縮機は、シリンダ溝を有する円柱状のローリングシリンダと、スライド溝を有する旋回ピストンと、ピン機構を有する静止シリンダと、旋回ピストンの旋回運動の駆動源であるピストン旋回駆動源と、旋回ピストンとピストン旋回駆動源とを繋ぐ駆動伝達部と、駆動伝達部が貫通するフレームと、旋回ピストン、ローリングシリンダ、静止シリンダ、ピストン旋回駆動源及び駆動伝達部を内蔵するケーシングと、を備え、旋回ピストン、ローリングシリンダ及び静止シリンダは、圧縮部を構成し、旋回ピストンは、シリンダ溝にて相対的に往復運動をするものであり、シリンダ溝における往復運動の両端部には、シリンダ溝外周壁が設けられている。
本発明によれば、ローリングシリンダ式容積型圧縮機において、作動室のシール性を向上させて高い圧縮機効率を実現することができる。
実施例1に係るRC圧縮機のバイパス弁及び吐出流路を横切る縦断面図である。 図1のA−A断面図である。 図1のB−B断面図である。 実施例1に係るRC圧縮機のローリングシリンダを示す斜視図である。 実施例1に係るRC圧縮機の旋回ピストンを示す斜視図である。 実施例1に係る固定ピンを有する静止シリンダを示す底面図である。 実施例1に係るRC圧縮機の圧縮部の構成を示す分解斜視図である。 実施例1に係るRC圧縮機の圧縮動作について図1のB−B断面よりもわずかに旋回ピストン側へずれた断面で見た図を用いて示すフロー図である。 実施例1に係るRC圧縮機の図8のクランク角0degにおける配置を示す拡大断面図である。 実施例1に係るRC圧縮機の一方の作動室が圧縮行程から吐出行程へ移行する図8のクランク角180degと225degとの間における配置を示す拡大断面図である。 図1のP部の拡大断面図である。 図11の変形例を示す拡大断面図である。 実施例2のピンスライド機構のスライド溝挿入部を示す拡大縦断面図である。 実施例2のピンスライド機構のスライダを示す斜視図である。 実施例3のローリングシリンダを示す斜視図である。 実施例4のローリングシリンダを示す斜視図である。 実施例5のローリングシリンダを示す斜視図である。 実施例5のローリングシリンダを示す上面図である。 実施例6のローリングシリンダを示す斜視図である。 実施例6のローリングシリンダを示す上面図である。 実施例7のローリングシリンダを示す斜視図である。 実施例8のローリングシリンダを示す斜視図である。 実施例1のローリングシリンダを示す上面図である。 実施例1の旋回ピストンを示す上面図である。 実施例9のローリングシリンダを示す上面図である。 実施例9の旋回ピストンを示す上面図である。 実施例10のローリングシリンダを示す上面図である。 実施例10の旋回ピストンを示す上面図である。
本発明は、旋回する旋回ピストンと、連動して回転するローリングシリンダと、これらを組込む静止シリンダと、を3つの主な圧縮要素とする形式を代表的な構成とする圧縮機であって、これらの圧縮要素により作動流体である気体の圧縮を行うローリングシリンダ式容積型圧縮機(以下「RC圧縮機」ともいう。)に関する。ここで、作動流体には、空気等の非凝縮ガスだけでなく、空気調和機や冷凍機に用いられる冷媒も含まれる。
本発明のRC圧縮機の基本的な構成については、特許文献1において開示しているため、本明細書においては、本発明における課題及びその解決手段に焦点を当てて説明する。
特に、旋回ピストンの自転軸であるピストン自転軸とローリングシリンダの回転軸であるシリンダ回転軸が重なるタイミングにおいて極めて高い頻度で生じる機構停止を回避するために、圧縮動作を滑らかに継続させるため、旋回ピストン及びローリングシリンダの自転速度を同期させる回転同期手段と、旋回ピストンの自転速度を旋回速度の半分に規定する自転半減手段による旋回ピストンの姿勢規制手段と、を備えるローリングシリンダ式容積型圧縮機に関する。
これらの手段により、旋回ピストンが如何なる旋回位相下であろうとも、常時、旋回ピストンのピストンカット面の中心軸であるカット軸がシリンダ回転軸を通るように、旋回ピストンの姿勢が制御される。よって、旋回ピストンは、旋回ピストンが嵌合されるシリンダ溝を直径部に有するローリングシリンダの受動的な回転を阻害することが無くなり、圧縮動作を停止させることがなくなる。このため、前記した機構停止を回避するために従来行われてきた圧縮部を複数設け、さらにそれら複数のローリングシリンダを一体的に回転させる回転一体化手段を施す必要がなくなる。
よって、旋回ピストン1個とローリングシリンダ1個からなる1組の圧縮部だけを有するローリングシリンダ式容積型流体機械が実現可能となる。これにより、冷蔵庫などの小容量または二酸化炭素等の高圧下で使用するために大容量であっても押除け容積が小さい圧縮機には最適となり、圧縮機の小型化を可能にできるという効果がある。
今回の実施形態では、一か所の圧縮部を有するものだけを示すが、そこで示す圧縮部を複数備えるタイプの圧縮機も当然実現できる。例えば、回転トルク変動を抑える目的で、圧縮部を2個にしてもよい。この場合、ローリングシリンダの一体化は不要となるため、圧縮部の組み立て性が向上する。
次に、本発明のローリングシリンダ式容積型圧縮機の大枠の仕様について述べる。
本発明のローリングシリンダ式容積型圧縮機は、旋回ピストンと、ローリングシリンダと、ピストン旋回駆動源と、駆動伝達手段と、ローリングシリンダ回転支持部と、回転同期手段と、自転半減手段と、静止シリンダと、ケーシングと、を備えている。
旋回ピストンは、ピストン自転軸を中心に自転運動し、ピストン自転軸と平行なピストン旋回軸を中心に旋回半径Eで旋回運動する。
ローリングシリンダは、シリンダ回転軸を中心に回転運動する円柱的な形状を有し、シリンダ回転軸と直交するシリンダ溝軸を中心軸としシリンダ回転軸に平行な一定幅のシリンダ溝を有し、シリンダ溝の両側面がシリンダ溝軸に対して平行となる。
ピストン旋回駆動源は、旋回ピストンの旋回運動の駆動源である。
駆動伝達手段は、旋回ピストンとピストン旋回駆動源を繋ぐ。
ローリングシリンダ回転支持部は、シリンダ回転軸をピストン自転軸の旋回軌跡であるピストン旋回軌跡円上に固定配置するべく、シリンダ回転軸をピストン旋回軸に平行としかつピストン旋回軸に対する偏心量であるシリンダ偏心量を旋回半径と等しいEとして配置させる。
回転同期手段は、旋回ピストンの自転角量であるピストン自転量をローリングシリンダの回転角量と同期させる。
自転半減手段は、ピストン自転量を旋回ピストンの旋回角量であるピストン旋回量の半分に制御する。
静止シリンダは、旋回ピストンをシリンダ溝へ隙間嵌合させてシリンダ溝を仕切ることにより隔成される2つの空間を概略密閉して2つの作動室を形成する圧縮部とするべく、旋回ピストンとローリングシリンダを内包する。
ケーシングは、圧縮部とともに貯油部を内蔵する。
静止シリンダには、吸込流路と吐出流路が接続している。
吸込流路は、2つの作動室のうち、旋回ピストンの旋回運動で容積が増大する一方の作動室を吸込系と繋いで吸込室とする。
吐出流路は、旋回ピストンの旋回運動で容積が減少するもう一方の作動室を吐出系と繋いで吐出室とする。
吸込流路及び吐出流路は、容積が増大を終了し減少を開始する直前まで吸込室であった作動室を、吐出室へ移行するまで、吸込系にも吐出系にも繋がらない期間を設けて圧縮室とすべく配置されている。
回転同期手段は、シリンダ溝の2側面と摺接する旋回ピストンの側面に、ピストン自転軸と直交するカット軸を中心軸としピストン自転軸に平行な一定間隔の二平面であるピストンカット面を設けることにより実現する。
自転半減手段は、旋回ピストンの側面のうちでピストン自転軸と直交する二つのピストン側端面の一つにピストン自転軸と直交するスライド軸を中心軸としピストン自転軸に平行な一定幅のスライド溝と、ピストン旋回軌跡円上に配置されてピストン旋回軸と平行なピン軸がスライド軸と常に直交するべく、ピン軸を中心軸としてスライド溝へ挿入するローリングシリンダ回転支持部に配されるピン機構からなるピンスライド機構で構成されている。そして、ピン軸を、ピストン旋回軌跡円上に配置するシリンダ回転軸に対して、ピストン旋回軸を中心として180度対向する位置からピン軸調整角δだけ回転したピストン旋回軌跡円上の位置に配置するとともに、スライド軸を、ピストン自転軸を中心として、カット軸の法線方向からピン軸調整角と同一回転方向にピン軸調整角の半分であるδ/2度だけ回転させて設置することにより実現する。
以下、本発明のローリングシリンダ式容積型圧縮機について複数の実施例を用い、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の図を用いて説明する。また、各実施例の図における同一符号は、同一物または相当物を示し、重複した説明を省略する。なお、模式的図示と記載される以外の箇所においては、図示する各要素の寸法比率は一実施形態を示している。よって、図示される形状における各寸法の大小関係や角度も一実施形態を示す。さらに、図中の括弧付の付番は、括弧付の付番の対象部の有無によって2通りの実施形態を示す。また、具体的な寸法値についても、特に限定されるものではないが、ローリングシリンダ式容積型圧縮機の外径が10mmから2000mmまでの範囲であることが望ましい。
図1は、実施例1のRC圧縮機の全体構成を示したものである。なお、本図の説明においては、特許文献1に記載されている構成については簡略なものとしている。
本図に示すように、RC圧縮機は、大きく分けると、圧縮部と、駆動源であるモータ7と、貯油部125と、で構成されている。
本図においては、ケーシング円筒部8a、ケーシング上フタ8b及びケーシング下フタ8cで構成されているケーシング内の上部から、圧縮部、モータ7及び貯油部125が順に配置されている。
圧縮部は、圧縮される作動流体に直接作用する構成要素として、ローリングシリンダ1と、旋回ピストン3と、静止シリンダ2と、を含む。これらの材質に関して、旋回ピストン3、ローリングシリンダ1及び静止シリンダ2をすべて鋳鉄で作製すれば、コストを低く抑えることができる。また、ローリングシリンダ1をアルミニウム合金で作製し、旋回ピストン3及び静止シリンダ2を鋳鉄で作製してもよい。このようにすれば、受動的に回転するローリングシリンダ1を軽量化することができるため、動作不良を起こしにくくすることができ、かつ、運転を滑らかにすることができる。さらに、旋回ピストン3、ローリングシリンダ1及び静止シリンダ2をすべてアルミニウム合金で作製すれば、RC圧縮機全体を軽量化することができる。
圧縮部は、上部を静止シリンダ2、下部をフレーム4で覆った構成である。フレーム4には、上主軸受24aと下主軸受24bとからなる主軸受24が設けられている。この主軸受24によりクランクシャフト6が回転可能な状態で支持されている。クランクシャフト6は、下方へ突き出ている。
圧縮部においては、ローリングシリンダ1と、旋回ピストン3と、静止シリンダ2と、で作動室が形成される。作動室は、吸込室95又は圧縮室100となる。
静止シリンダ2には、シリンダ回転軸を中心軸とする円形の偏心シリンダ穴2bが設けられている。また、静止シリンダ2は、その外周側面にシリンダ外周溝2mを有する。静止シリンダ2の上面からは、偏心シリンダ穴2bへ貫通するバイパス穴2eが設けられている。静止シリンダ2の上面側には、バイパス弁22が設けられている。このバイパス弁22は、弁座に弁板を配置し、その上部から弁板をばねで軽く押さえた構成となっている。これにより、バイパス弁22は、偏心シリンダ穴2bから上部へ抜ける方向の流れだけを許容する一方向弁となる。偏心シリンダ穴2bの底面には、ピン機構5が設けられている。
圧縮部には、吸込路2s及び吐出穴2d1が設けられている。吸込路2sは、偏心シリンダ穴2bの底面に設ける吸込溝2s2と、静止シリンダ2の上面から吸込溝2s2に繋がる吸込穴2s1と、で構成されている。
静止シリンダ2の上部には、シリンダ上部壁2wが静止シリンダ2をフレーム4へ取り付けるためのシリンダボルト90よりも内側を覆うように配置されている。シリンダ上部壁2wの上面には、吐出カバー230が固定され、これが吐出穴2d1やバイパス穴2e等を覆っている。そして、シリンダ上部壁2wの複数箇所には、内周部と外周部を繋ぐ上部壁溝2w1が設けられている。
ローリングシリンダ1は、シリンダ溝の底面を形成するシリンダ底端板1aと、シリンダ溝外周壁301と、を有する。そして、ローリングシリンダ1の底面中央部には、偏心シャフト挿入穴1dが設けてある。
旋回ピストン3のスライド溝3bには、ピン機構5が挿入されている。
旋回ピストン3に設けた旋回軸受穴3a(図2)には、旋回軸受23が圧入されている。 旋回軸受23には、クランクシャフト6の偏心シャフト6aが挿入されている。偏心シャフト6aは、偏心シャフト挿入穴1dを介して旋回ピストン3に接続されている。クランクシャフト6の上部には、大径部であるシャフトつば部6cが設けられている。シャフトつば部6cより上部には、偏心シャフト6aと、偏心シャフト6aよりも小径のシャフトネック6dとからなる偏心部が設けられている。
モータ7は、ケーシング円筒部8aに固定配置されるステータ7bと、クランクシャフト6に固定配置されるロータ7aと、で構成されている。ここで、モータ7は、ピストン旋回駆動源であり、また、シャフト回転駆動源でもある。ロータ7aには、上部に主バランス80、下部にカウンタバランス82が固定されている。これらは、圧縮動作で旋回運動する圧縮要素(旋回ピストン3)の不釣り合いを動的にバランスさせる役目を担う。また、ステータ7bには、ステータ巻線7b2が設けられている。
貯油部125は、ケーシング円筒部8a、ケーシング下フタ8c及び副フレーム35で囲まれた領域である。
圧縮部は、ケーシング円筒部8aへ溶接等によって固定配置されている。
クランクシャフト6の下端には、昇圧能力を有する給油ポンプ200が設けられている。クランクシャフト6には、中心軸方向に中央を貫通する給油縦穴6b(給油路)が設けられている。さらに、クランクシャフト6には、副軸受25や下主軸受24bや上主軸受24aへ繋がる給油横穴(給油副横穴6g、給油下主横穴6f、給油上主横穴6e)が設けられている。上主軸受24aは、給油上主横穴6e及び給油主軸溝6kにより給油されるようになっている。
給油ポンプ200から吐出される油の一部は、ポンプ連結管6zの周囲の隙間を通って給油ポンプシャフト室150へ入り、副軸受25への給油が行われるようになっている。
クランクシャフト6と旋回軸受23と旋回ピストン3とで囲まれた領域は、シャフト偏心端部空間115である。旋回軸受23は、シャフト偏心端部空間115及び給油偏心溝6hにより給油されるようなっている。
フレーム4には、油の通路となる複数のベッド放射溝4eが設けられている。フレーム4の下面には、ロータカップ210がロータ7aの周囲を覆うようにして密着固定されている。ベッド放射溝4eを通過した油は、背圧室110やベッド背圧室110aに流入し、油排出路4xからフレーム4の下方であってロータカップ210の外側に排出されるようになっている。
圧縮部の外周には、シリンダ外周隙間2gやフレーム外周隙間4gといった隙間、シリンダ外周溝2mやフレーム外周溝4mがあり、これらが吐出圧の作動流体の流路となる。
吸込パイプ50は、ケーシング8の内部に設けられている圧縮部へ外部から作動流体を導入するものである。吐出パイプ55は、圧縮部で昇圧された作動流体を外部へ吐出するものである。吸込パイプ50及び吐出パイプ55は、ケーシング上フタ8bに設けられている。このほか、ケーシング上フタ8bには、ハーメチック端子220が設けられている。このハーメチック端子220にモータ線7b3が接続され、外部の電源(図示せず)からモータ7のステータ巻線7b2に電力を供給できるようになっている。
吸込パイプ50から導入された作動流体は、圧縮部で昇圧され、吐出パイプ55から外部に吐出されるようになっている。
ここで、作動流体の流れについて説明する。
吸込パイプ50から導入された作動流体は、圧縮部において圧縮され、吐出穴2d1やバイパス穴2e等から上方へ吹き出す。そして、作動流体は、一旦、吐出カバー230に衝突する。このとき、作動流体に含まれる油は、吐出カバー230に付着し、分離される。油の量が少なくなった作動流体は、上部壁溝2w1から吹き出す。そして、作動流体は、更にケーシング円筒部8aの内壁に衝突し、再度油が分離される。その後、作動流体は、ケーシング上部室120へ入り、ケーシング上フタ8bに設けられた吐出パイプ55から装置の外部に吐出される。なお、ケーシング上部室120においては、作動流体の流速が低下するため、わずかに残った油ミストが沈降しやすくなり、作動流体に含まれる油の量はきわめて少なくなる。
一方、圧縮部の下方には、作動流体の主流は無いが、圧縮部の外周の隙間であるシリンダ外周隙間2gやフレーム外周隙間4g、さらには、圧縮部の外周溝であるシリンダ外周溝2mやフレーム外周溝4mを通って、吐出圧の作動流体が流入するようになっている。これにより、圧縮部の下方を含むケーシング空間全域が吐出圧となる。すなわち、高圧チャンバ方式を実現する。
副軸受25は、ボール25aと、そのボール25aを全方位で回転支持するボールホルダ25bと、で構成されている。クランクシャフト6の下部をボール25aへ挿入し、そのボール25aをボールホルダ25bへ装着した後、ボールホルダ25bをケーシング円筒部8aに溶接された副フレーム35に固定配置する。これにより、副軸受25はクランクシャフト6の下部を回転支持するようになっている。
つぎに、圧縮部の下方に流れる一部の油の流れについて説明する。
油排出路4xからフレーム4の下方へ流出する油は、ロータ7aの周囲を覆ってフレーム4の下面に密着固定されているロータカップ210の外側に出る。そして、ロータカップ210の外周を伝って、ステータ7bへ落下し、さらにステータ巻線7b2が通る穴や外周のステータカット面7b1を通って、モータ7の下の空間へ至る。その後、少量が副フレーム中央穴35bを通って副軸受25のボール25aの内外周に給油する以外は、副フレーム周囲穴35aを通って、貯油部125へ戻る。
なお、RC圧縮機は、円筒形状のケーシングの中心軸を水平方向(横)に向けて設置することもできる。この場合に、円筒の中心軸が斜めになっていても問題はない。ただし、この場合は、貯油部125の仕切りである副フレーム35の副フレーム周囲穴35a及び副フレーム中央穴35bの配置を調整して、適量の潤滑油が貯油部125の滞留するようにする必要がある。
以下の説明においては、特許文献1に記載されている各図の構成と異なる部分について記載し、特許文献1に記載されている構成と同じものについては省略している。
図2は、図1のA−A断面図(圧縮室形成部)である。
図3は、B−B断面図(旋回ピストン及びローリングシリンダの上方の静止シリンダとの隙間における横断面図)である。
なお、図2及び3に示すC1−C2−O−C3−C4は、図1の縦断面図に対応する部位であり、図1は、C1−C2−O−C3−C4を通る縦断面図である。ここで、C2、C3は、図2、3中に各二箇所あるが、これは、図1においては、2つのC2間及び2つのC3間を省略したことを意味する。
図2においては、ローリングシリンダ1にシリンダ溝外周壁301を設けている。シリンダ溝外周壁301は、シリンダ溝1cにおける旋回ピストン3の往復運動の両端部に設けられている。言い換えると、シリンダ円柱には、シリンダ溝1cとローリングシリンダ1の外周面であるシリンダ外周面との間を仕切るシリンダ溝外周壁301が設けられている。このため、図2に示す断面には吸込穴を設けていない。
静止シリンダ2の外周側面の一部には、シリンダ外周溝2mが設けてあり、下方のフレームに設けたフレーム外周溝4mに連通するように配置されている。
図3においては、実際には静止シリンダ2の偏心シリンダ穴2bの底面に設けられている吸込路2sを二点鎖線で示している。吸込路2sは、偏心シリンダ穴2bの底面に設ける吸込溝2s2と、静止シリンダ2の上面から吸込溝2s2に繋がる吸込穴2s1と、吸込溝屈折部2s2kと、で構成されている。吸込溝2s2は、シリンダ溝外周壁301の内側面より内側に寄った位置に設けられている。吸込溝屈折部2s2kは、シリンダ溝外周壁301の内側面より外側であってシリンダ溝外周壁301の外側面より内側に設けられている。吸込溝2s2及び吸込溝屈折部2s2kは、吸込穴2s1により静止シリンダ2の上面部に連通されている。
偏心シリンダ穴2bの底面には、吐出溝2d2と、吐出穴2d1と、が設けられている。吐出穴2d1は、静止シリンダ2の上面から吐出溝2d2に繋がっている。吐出溝2d2及び吐出穴2d1は、吐出路2dを構成する。
まとめると、吸込路2s(吸込流路)及び吐出路2d(吐出流路)は、静止シリンダ2に設けられ、シリンダ溝外周壁301の内壁面よりも中心軸寄りで圧縮部の作動室に臨む構成となっている。
図4は、本実施例のローリングシリンダを示す斜視図である。
本図に示すように、ローリングシリンダ1には、シリンダ上面部1eと同じ高さまでシリンダ溝外周壁301が設けてある。これにより、作動室の側面はすべてシールされる。シリンダ溝1cの底面中央部には、偏心シャフト挿入穴1dが設けられている。
なお、寸法Fは、シリンダ溝1cの深さを示している。
図23は、図4のローリングシリンダのシリンダ溝外周壁301について形状を限定した例を示す上面図である。
図23においては、ローリングシリンダ1には、シリンダ溝外周壁として厚さが均一な均一壁1wが設けられている。また、旋回ピストン3がシリンダ溝1c内で図中左側の均一壁1wに寄った時のピストン偏心円筒先端面3eの位置を二点鎖線で示している。ピストン偏心円筒先端面3eと偏心シャフト挿入穴1dの図中右端との距離の最小値は、最小シール幅であり、最小シール幅を十分に確保することにより、シリンダ溝1cにおいて旋回ピストン3により形成される作動室のシールを確実なものとすることができる。
ローリングシリンダ1は、円柱形状でローリング軸を中心軸として内部にシリンダ溝1cがあるシリンダ円柱1bと、シリンダ溝1cの底面を形成するシリンダ底端板1aからなる。このシリンダ溝1cは、シリンダ円柱1bの反シリンダ底端板側の端面に開口する形で設けられ、ローリング軸と直交するシリンダ溝軸を中心軸としてローリング軸に平行な一定幅の平坦で互いに平行な側面を有する。さらに、シリンダ溝1c底面は各上面と平行になっている。
シリンダ溝1cは、図23で示すとおり、シリンダ外周面1sとの間に、シリンダ溝外周壁となる。ここで、シリンダ溝1cの隅部(小黒丸箇所)には、加工可能となるRを設ける。例えば、シリンダ溝1cをエンドミルで加工する場合には、隅部(小黒丸箇所)のRを使用するエンドミルの半径以上にする。また、後述するようにシリンダ円柱1bとシリンダ底端板1aを別体化させる場合、放電加工であるワイヤーカットによる加工も考えられる。その場合には、ワイヤーの半径と放電によって除去される隙間を加えた半径程度にする。一方、このシリンダ溝1cへ旋回ピストン3を隙間嵌合させるため、旋回ピストン3の角部(図24の小白丸箇所)は、シリンダ溝1cの隅部(小黒丸箇所)と干渉しないように形状を調整する。例えば、シリンダ溝1cの隅部(小黒丸箇所)のRよりも大きいRとすればよい。
なお、旋回ピストン3は、シリンダ溝1c内を往復運動する。このため、旋回ピストン3がシリンダ溝1cの端に寄った場合でも偏心シャフト挿入穴1dが旋回ピストン3で隠れ、さらにシール幅(図23に最小シール幅を示す。)を確保するように旋回ピストン3の長さを伸ばす必要がある。旋回ピストン3の長さが伸びると、シリンダ溝1cの長さを伸ばすことが必要になり、シリンダ円柱1bの直径が増大する。よって、ローリングシリンダ1の直径が増大し、それを組込む静止シリンダ2の直径が増大するため、ケーシング8の直径が増大し、RC圧縮機が大径化してしまうという問題が生じる。
本実施例は、図1に示すとおり、偏心シャフト6aよりも小径部のシャフトネック6dで偏心シャフト挿入穴1dを通すようにシャフトネック6dを設けている。この結果、シール幅を確保しつつ偏心シャフト挿入穴1dを小さくできるため、RC圧縮機の大径化を抑制できるという効果がある。
更に述べると、図3において、吸込溝2s2の大半は、偏心シリンダ穴2bの側面からシリンダ溝外周壁の厚さ程度(本実施例では、均一壁1wの厚さ)だけ内側に寄った位置に設けられている。一方、吸込行程の開始時点から吸込室95が吸込溝2s2に臨むように、吸込溝2s2の端部を屈折させて吸込溝屈折部2s2kが設けられている。ここで、吸込溝屈折部2s2kも、吐出室105に臨まず、また均一壁1wを横断しないように設けられている。さらに、吸込溝2s2や吸込溝屈折部2s2kと静止シリンダ2の上面を繋ぐように吸込穴2s1が設けられている。ここで、吸込穴2s1は、偏心シリンダ穴2bの底面を貫通しないように設けられている。このような吸込溝2s2と吸込穴2s1を設けることで、吸込流路の吸込室寄り区間である吸込路2sを形成する。
これにより、シリンダ溝外周壁である均一壁1wの内側に形成される作動室と均一壁1wの外側に形成される隙間領域であるシリンダ外周面1sと偏心シリンダ穴2b側面の間隙空間を跨ぐ流路が無くなる。これにより、シリンダ外周面1sと偏心シリンダ穴2b側面の間隙空間と通じる空間と、吸込室95や吸込路2s(吸込穴2s1と吸込溝2s2)などの吸込圧空間とのシール性が向上する。
本実施例では、シリンダ外周面1sと偏心シリンダ穴2b側面の間隙空間は吐出圧に保持される背圧室110と繋がっている。これにより、背圧室110から吐出圧の流体が吸込室95へ漏れ込むことを抑制できるため、体積効率や圧縮機効率を向上させるという効果がある。
また、過圧縮条件(例えば、固有容積比が2.2の場合)では、作動流体がバイパス穴2eからバイパス弁22を通って吐出する。本実施例では、吸込行程の後半から圧縮行程の全域、および吐出行程の前半で、作動室にバイパス穴2eが臨むように2個のバイパス穴2eが設計してある。これにより、過圧縮条件での過圧縮回避や吐出流路抵抗の低減により、圧縮機効率向上の効果がある。また、吸込行程を含んでいることから、液圧縮を回避できるため、圧縮機の信頼性向上の効果がある。
図5は、旋回ピストンを示す斜視図である。
本図に示すように、旋回ピストン3は、厚さが小さい円柱状の材料の側面に、互いに平行でありかつ旋回軸に平行である2つのピストンカット面3cを設けた構成である。旋回ピストン3の上底面はピストン上面3d、旋回ピストン3の下底面はピストン下面3fである。ピストン上面3d及びピストン下面3fは、ピストン側端面であり、互いに平行である。また、ピストン上面3d及びピストン下面3fは、平坦である。
ピストン上面3dには、スライド溝3bが設けられている。ピストン下面3fには、断面が円形の旋回軸受穴3aが設けられている。旋回軸受穴3aには、旋回軸受23が圧入されている。
スライド溝3bは、旋回軸受穴3aと通じる深さで形成されている。これにより、旋回軸受23への給油路とスライド溝3bへの給油路とが共通となり、給油系統が単純になっている。これにより、製造コストが低減するという効果がある。また、スライド溝3bは、ピストンカット面3cの外周まで延在されている。これにより、溝加工時の刃具の動きが一様になるために、溝の形状精度が向上するという効果がある。
なお、寸法Hは、旋回ピストン3の厚さを示している。
本図においては、二点鎖線で示すように、ピストンカット面3cの中央部にスライド溝3bと繋がるピストンカット溝3iを設けてもよい。図示していないが、反対側のピストンカット面3cにも同様のピストンカット溝3iを設けてもよい。これにより、図4のシリンダ溝1cの側面及びピストンカット面3cのシール隙間へ油を潤沢に供給できるため、内部漏れや摩擦を一層低減するという効果がある。
また、スライド溝3bは、ピストンカット面3cへの給油路ともなる。ところで、本実施例では、スライド軸をカット軸(旋回軸受軸に垂直な軸)の法線方向とする。つまり、スライド軸をカット軸に平行な2つのピストンカット面3cに垂直な方向に設ける。これは、ピン軸調整角δを0度としたものである。
さらに、スライド溝3bには、固定ピン5sを挿入するため、摩耗の危険性がある。そこで、摩耗の危険性を低下させるため、スライド溝3bの側平面の硬度を増大させる表面処理を施してもよい。例えば、旋回ピストン3が鉄製であれば、浸炭焼き入れや窒化処理などが考えられる。またアルミ合金であれば、アルマイト処理等が考えられる。
図24は、旋回ピストンを示す上面図である。
本図に示すように、旋回ピストン3を上方から見ると、スライド溝3bの中に旋回軸受穴3a及び旋回軸受23が部分的に見えるようになっている。ピストン偏心円筒先端面3eは、作動室を形成する面の一つとなる。
旋回ピストン3は、図23のシリンダ溝1cに隙間嵌合されている。旋回ピストン3の運動によりピストン偏心円筒先端面3eと図23の均一壁1wとが接触する際は、作動室ができるだけ狭くなるように、ピストン偏心円筒先端面3eと均一壁1wの内壁面の形状(曲率)を同じものとすることが望ましい。また、旋回ピストン3の角部(図24の小白丸箇所)は、シリンダ溝1cの隅部(図23の小黒丸箇所)と干渉しないように形状を調整する。例えば、シリンダ溝1cの隅部(図23の小黒丸箇所)のRよりも大きいRとすればよい。
図6は、静止シリンダの底面図である。
本図においては、静止シリンダ2の外周側面に設けたシリンダ外周溝2m、吸込穴2s1と吸込溝2s2と吸込溝屈折部2s2kとからなる吸込路2s、吐出穴2d1と吐出溝2d2とからなる吐出路2d、及びピン機構5の配置が明瞭に示されている。また、静止シリンダ2の上面からは、偏心シリンダ穴2bへ貫通するバイパス穴2eが設けられている。静止シリンダ2の上面側には、バイパス弁22が設けられている。バイパス弁22の底面からは、偏心シリンダ穴2bへ貫通するバイパス穴2eがシリンダ溝外周壁301(図4)の内面の半径に対応する部位の近くに設けられている。本実施例では、バイパス穴2eは2個とする。
なお、本図に示すように、ピン機構5の中心であるピン軸とシリンダ回転軸との距離が旋回半径Eの2倍である。
図7は、圧縮部の構成要素とクランクシャフトとの組み合わせを展開した状態で示す斜視図である。
本図においては、シリンダ外周溝2m、フレーム外周溝4m等の配置、クランクシャフト6の上端部を構成する偏心シャフト6a、シャフトネック6d、シャフトつば部6c等の形状が明瞭に示されている。また、ピン軸、ピストン自転軸、シャフト軸(ピストン旋回軸)及びシリンダ回転軸と各構成要素との関係も明瞭に示されている。
図8は、図1のB−B断面よりもわずかに旋回ピストン側へずれた断面を用いて圧縮動作を説明するための図である。ここで、図8においては、B−B断面のすぐ上にある吸込溝2s2が破線によって示されている。
図9は、図8のクランク角0度の拡大図である。これは、吐出行程から吸込行程へ移行する容積が0の作動室と吸込行程から圧縮行程へ移行する最大容積の作動室が共存するタイミングである。
図10は、後述するバイパス弁22が動作しない場合に一方の作動室が圧縮行程から吐出行程に移行するタイミングの拡大図であり、図8のクランク角180度と225度との間にある状態を示したものである。
図11は、ピン機構取り付け部の縦断面図であり、図1のP部の拡大図である。
偏心シリンダ穴2b(図7)の底面にピン軸を中心軸とする円柱状の固定ピン5sを固定配置して、ピン機構5(図7)とする。このピン機構5をスライド溝3b(図7)へ挿入することにより、ピンスライド機構が構成される。ピンスライド機構は、旋回ピストン3の旋回位相に伴って姿勢(カット軸方向)を規定する役目を担い、RC圧縮機の圧縮動作を滑らかに継続するための機構である。
図11においては、固定ピン5sは、静止シリンダ2の上面から偏心シリンダ穴2bまで貫通した穴に挿入されている。固定ピン5sは、固定ピンフランジ部5s1を有し、固定ピンフランジ部5s1は、1本または複数本のピン固定ねじ5s8を用いて固定する。これにより、固定ピン5sの先端近くに軸方向に垂直な方向の衝撃的荷重がかかって固定ピン5sをこじるようなトルクがかかっても、ピン軸から離れた箇所でねじ固定しているため、腕の長さが長くなり、対抗するトルクを容易に発生させることができる。これにより、固定ピン5sが静止シリンダ2から脱落する危険性を回避でき、確実な圧縮動作を継続できる。
また、ピン固定ねじ5s8の代わりに、固定ピン5sの本体上部にピン固定本体ねじ5s9を設けてもよい。この場合、固定ピンフランジ部5s1の径選択の幅が広がり、設計の自由度が向上するという効果がある。
図12は、図11の変形例である。
図12においては、固定ピン5sの静止シリンダ2への取付方法を、図11に示すねじ止めの代わりに、かしめに変更している。
図12に示すように、つば部を小さくした固定ピン小フランジ部5s1’を設け、ピンかしめ穴5s6を設けたこと以外は、図11と同様である。このため、共通点の説明は省略する。
図12においては、固定ピン5sの固定は、ピンかしめ穴5s6に先端がテーパ状のプレス治具を挿入し、それを静止シリンダ2に押し込むことにより完了する。このため、組み立てコストの低減という効果がある。
本実施例のピン機構5を構成する固定ピン5sの固定配置方法は、固定ピン5sにかかる衝撃力が小さい場合、固定ピンフランジ部5s1や固定ピン小フランジ部5s1’を設けずに単純な円筒形状として、圧入、焼きばめ、冷やしばめ、さらに溶接や接着なども考えられる。この方法によれば、挿入する穴は貫通としなくてもよくなり、設計の自由度が向上するとともに、固定ピン5sの製造コストを低減できるという効果がある。
また、本実施例のピン機構5は、固定ピン5s内に外周面に出口を有する給油穴(固定ピン縦穴や固定ピン横穴)を設けてよいが、図11又は12のM部で示すように、給油穴を設けなくてもよい。この場合、穴加工が不要となるので、製造コスト低減の効果がある。
圧縮部の動作については、図8、9及び10(ともに図1のB−B断面よりもわずかに下方の断面)に示したとおりである。
図8に示すように、シリンダ溝1cを有するローリングシリンダ1の自転に伴い、旋回ピストン3は、シリンダ溝1cにて相対的に往復運動をする。言い換えると、旋回ピストン3は、シリンダ溝1cにてその両端部のシリンダ溝外周壁301の間でシリンダ溝1cに対して相対的に往復運動をする。
詳細については、特許文献1において説明しているので、省略する。
本発明においては、シリンダ溝外周壁301を設けたため、吸込路2s及び吐出路2dの配置が特許文献1とは異なるが、圧縮部の動作及び圧縮部の作動流体の流れについては、原理的に異なるものではない。
油の流れについて特許文献1と異なる点について説明する。
本発明においては、図1に示すように、貯油部125に給油ポンプ200を設けた点で異なる。他の構成は、特許文献1とほぼ同様である。よって、油の流れに関する詳細な説明は省略する。
本実施例においては、シリンダ溝1cの両端にシリンダ溝外周壁である均一壁1w(図23)が設けられているため、この均一壁1wの上面も対向面である偏心シリンダ穴2bの底面に接近または摺動する。よって、前記した背圧室110からシリンダ外周隙間(シリンダ外周面1sと偏心シリンダ穴2bの内周面の間の隙間)と直列に繋がる均一壁1wの上面隙間のうち後者(均一壁1wの上面隙間)を低減できる。
以上より、シリンダ溝外周壁である均一壁1wを設けることによって、シリンダ溝1cが旋回ピストン3により仕切られて形成される作動室を取り囲む全ての軸方向隙間を縮小できる。この結果、吸込室95や圧縮室100や吐出室105となる全ての作動室のシール性が向上し、体積効率及び圧縮機効率の向上を実現できるという効果がある。
また、ローリングシリンダ1の静止シリンダ2への付勢可能な面は、ローリングシリンダ1を円柱形状としたため、ローリングシリンダ1の上面に限定することができる。よって、ローリングシリンダ1上面の一部であるシリンダ溝外周壁(本実施例では均一壁1w)上面はその対向面である偏心シャフト挿入穴1dの底面との隙間を縮小させることができる。その結果、シリンダ溝外周壁(本実施例では均一壁1w)の幅を小さくしても、シール性はほとんど低下しない。よって、ローリングシリンダ1の外径を小さくできるため、高い圧縮機効率と小径化を両立させたRC圧縮機が実現可能となる効果がある。
ところで、旋回ピストン3は、静止シリンダ2に対し、自転運動と旋回運動が重なる極めて複雑な相対運動を行う。よって、旋回ピストン3が、シリンダ底端板1aと偏心シリンダ穴2bの底面に挟みこまれて、ピストン上面3d(図5参照)が偏心シリンダ穴2bの底面との間で付勢力を掛け合う場合、ピストン上面3dに作用する摩擦力は大きくなる上に複雑に変化し、旋回ピストン3の旋回速度や自転速度は大きく変動する。この結果、自らは回転駆動源をもたずに旋回ピストン3の動きで回転を起こすローリングシリンダ1の回転運動にも変動が生じ、それが、旋回ピストン3の運動の変動を一層増大させる。このようにして、圧縮動作には極めて大きな不規則変動が伴うようになり、圧縮部の各部での不規則な衝突や摺動部での極端な荷重変動が生じ、振動騒音の増大や、摩耗の発生、漏れや摩擦力の増大による圧縮機効率の低下が生じる。
そこで、シリンダ溝1cの深さF(図4参照)を旋回ピストン3の厚さH(図5参照)よりも大きくする(F>H)場合も考えられる。但し、隙間の大きさとなる両者の差(F−H)は、油膜によってシールが可能なミクロンオーダーとする。
この結果、圧縮可動部を静止シリンダ2へ付勢しても、ピストン上面3dに付勢力は作用しない。よって、ピストン上面3dに作用する摩擦力も小さく、さらに、摩擦力の不規則変動も抑えられる。この結果、旋回ピストン3は滑らかな運動をする。一方、ローリングシリンダ1の上面は、偏心シリンダ穴2bの底面に付勢されるために、摩擦力が発生するが、その摩擦力は、単純なローリングシリンダ1の回転運動に起因するため、油膜が形成されて潤滑性が向上して摩擦係数が低下し、摩擦力が極めて小さくなる。さらに、前記した通り、ローリングシリンダ1の回転駆動源である旋回ピストン3も滑らかな運動をするために、前記した摩擦係数の低下を阻害することがない。
これより、F>Hにすると、圧縮動作は極めて滑らかになり、ピン機構に代表される圧縮部各部で発生する不規則な衝突を抑えることができ、振動騒音の低減や、摩耗の抑制による信頼性の向上という効果がある。さらに、摺動部での極端な荷重変動を回避できるため、油膜の保持が容易となり、シール性や潤滑性の向上を図ることが可能となり、漏れの抑制や摩擦力低減を実現し、圧縮機効率の向上を実現できるという効果がある。
ところで、背圧室110へ流入した油は、油排出路4xから排出される。ここで、油排出路4xの背圧室110側開口部の大半は、背圧室110の最も高いベッド面4dに設けられるため、背圧室110及びベッド背圧室110aは吐出圧の油でほぼ満たされる。ローリングシリンダ1の下面はこのベッド面4dとほぼ同じ高さにくるため、通常の場合、ローリングシリンダ1の下面まで背圧室110内部の油が来ている。
これにより、ローリングシリンダ1の上部に形成される吐出圧よりも低い圧力の吸込室95や圧縮室100へ向かって背圧室110と作動室間を繋ぐわずかな隙間に油が流入する。この隙間としてはシリンダ外周隙間(シリンダ外周面1sと偏心シリンダ穴2bの内周面の間の隙間)やそれと直列に繋がる均一壁1wの上面隙間、また、ピストン下面3fとシリンダ溝1cの底面であるシリンダ底端板1aの上面との隙間がある。これらの隙間に油が流入することにより、シール性や潤滑性が向上し、体積効率や圧縮機効率の向上という効果がある。
ところで、油排出路4xの背圧室110側開口部を背圧室110の低いところに設ける場合も考えられる。この場合、背圧室110には油がほとんど溜まらないため、ローリングシリンダ1の下端に油が接触しない。これにより、油の撹拌損失を回避できるため、ローリングシリンダ1が高速で回転する運転下や、ローリングシリンダ1の定格運転時での回転数が高いようなRC圧縮機の場合(例えば、押除け容積を小さく設定した場合など)の圧縮機効率を向上できるという効果がある。
図13は、本実施例のピンスライド機構のスライド溝挿入部を示す縦断面図であり、図11又は12のM部の拡大図である。
図13においては、ピン機構5を構成する固定ピン5sの先端部(下端部)にスライダフランジ5bを設け、固定ピン5sとスライダフランジ5bとの間にスライダ5aをピン軸に対して回転自在に挟み込み、スライド溝3bに隙間嵌合させている。
図14は、ピンスライド機構のスライダを示す斜視図である。
本図に示すように、スライダ5aは、スライダ軸穴5a2を有し、スライダカット面5a1を有する。スライダカット面5a1は、互いに平行な2つの平面部として設けたものであり、スライド溝3bに隙間嵌合させる部分である。
スライダフランジ5bを、スライダ軸穴5a2に小さい隙間(直径で5〜20μm程度)で挿入した後、固定ピン5sへ圧入することにより、ピン機構5を作製する。
これにより、ピン機構にかかる衝撃荷重は、スライド溝3bの側面からスライダカット面5a1へかかり、さらに、スライダ軸穴5a2からスライダフランジ5bの軸部へかかる。2箇所の荷重の受け渡しは、前者が平面同士であり、後者がピストン偏心円筒周面同士であるため、集中荷重を伴う荷重の受け渡しはない。このため、ピン機構における荷重の集中を回避することができるため、ピンスライド機構部での摩耗の危険性を低減し、信頼性が向上するという効果がある。
さらに、本実施例においては、図13に示すように、スライダフランジ5bにスライダフランジ縦穴5b1及びスライダフランジ横穴軸5b2を設け、油が満たされているシャフト偏心端部空間115からスライダ軸穴5a2及びスライダフランジ5bの摺動部へ直接油を供給する給油路を設けている。これにより、ピンスライド機構部での摩耗の危険性を一層低減し、RC圧縮機の信頼性を一層高めるという効果がある。この給油路は、なくてももちろんよい。
なお、スライダ5aの材質としては、鋳鉄や炭素鋼が一般的であるが、軸受材でもよい。例えば、主として炭素の粒子を焼き固めたカーボン焼結材を用いてもよい。
図14においては、スライダカット面5a1の一端からもう一端の全長にわたって貫通したスライダグルーブ5a3を設けている。
図13に示すスライド溝3bは、通常油で満たされ、その中をピン機構5が往復動する。この際、ピン機構5はスライド溝3bを仕切る形となっている(図8参照)ため、仕切られて形成された2つのスライド溝空間のうちで容積が縮小する側の油の圧力がわずかに上がる。この圧力差によって、スライダグルーブ5a3に油が流れる。
これにより、スライダカット面5a1へ油を潤沢に供給できるため、スライダカット面5a1とスライド溝3bの摺動部の摩擦損失が低減し、圧縮機効率が向上するという効果がある。また、スライダ5aの上下側の隙間が小さい場合には、油の昇圧を抑制して、入力される電力の増大を抑制するという効果もある。
ところで、スライダグルーブ5a3は、各スライダカット面5a1に一本ではなく複数本設けてもよい。さらに、スライダカット面5a1上に二点鎖線で描いた、敢えて途中で止める非貫通スライダグルーブ5a4としてもよい。この場合は、両端から途中で止めるものとする。これにより、昇圧作用が働き、油膜の保持力が上がって、スライダカット面5a1とスライド溝3bでの摩耗の危険性を一層低減できるという効果がある。
さらに、2か所のスライダ先端面5a5とスライダ軸穴5a2を繋ぐ二点鎖線で描いた2本のスライダ軸給油穴5a6を設けてもよい。これにより、ピン機構5で仕切られて形成された2つのスライド溝空間のうちで容積が縮小する側の油が少し昇圧するため、油が、その空間に臨むスライダ軸給油穴5a6を通って、スライダ軸穴5a2へ多量に流れ込み、スライダ軸穴5a2とスライダフランジ5bの軸摺動部を確実に潤滑する。これにより、スライダ軸穴5a2とスライダフランジ5bの軸摺動部における摩耗の危険性をより一層低減するとともに、摩擦力を低減して、圧縮機効率を向上させるという効果がある。
図15は、本実施例のローリングシリンダを示す斜視図である。
本図においては、シリンダ外周面1sにシリンダ環状凹部1nが設けられている。これにより、シリンダ環状凸部310が形成される。これ以外の構成については、実施例1と同様であるため、同様な箇所に関する説明は省略する。
シリンダ外周面1sは、偏心シリンダ穴2b(図7)の内周面に対向して回転するため、ローリングシリンダ1は、偏心シリンダ穴2bの軸受に支持されて回転する軸部とみなすことができる。本発明では、シリンダ溝外周壁301を設けたために、ローリングシリンダ1という軸部の摺動面積(シリンダ外周面1sの面積)が、シリンダ溝1cの断面積の2倍と、シリンダ溝外周壁301の厚さ増加に起因する面積増加の合計分だけ増加する。軸受部の摩擦損失は、軸の摺動面積が増大すると、一般に増大する。このため、単にシリンダ溝外周壁301を設けると、シリンダ外周面1sの面積増大によって、偏心シリンダ穴2bでの摩擦損失の増大という弊害が生じ、性能向上量が少し低下してしまう。
そこで、本実施例では、シリンダ外周面1sにシリンダ環状凹部1nを設け、軸受部の摺動面積を縮小するとともに、シリンダ環状凹部1nをシリンダ外周面1sの中央寄りに設けたので、片当たり等の軸受支持状況の変化が起きず、摩擦損失を低減させることができる。これにより、シリンダ溝外周壁301の弊害の一つである摺動面積増大を回避できるため、圧縮機効率を、シリンダ溝外周壁301で実現できる本来の漏れ抑制による圧縮機効率向上に近づけることができるという効果がある。
図16は、本実施例のローリングシリンダを示す斜視図である。
本図においては、シリンダ外周面1sの中央寄りにシリンダ環状凹部1nを設けることで形成されるシリンダ環状凸部310のうちの下側に、背圧室110(図1参照)とシリンダ環状凹部1nを繋ぐローリング外周下端凹み部1vを概略等間隔に複数設けている。これにより、更に背圧室110にローリング外周下端凹み部1vの下端高さまで吐出圧の油を貯めている(図示せず)。これ以外は、実施例3と同様なので、同様な箇所に関する説明は省略する。
シリンダ環状凹部1nからシリンダ環状凸部310のうちの上側の表面を経由して低圧の作動室へ至る漏れ流路はわずかに存在するため、シリンダ環状凹部1nの圧力は、吐出圧の背圧室110よりもわずかに低下する。よって、背圧室110の吐出圧の油が、ローリング外周下端凹み部1vを通って、シリンダ環状凹部1nへ流入する。そして、さらに、シリンダ環状凸部のうちの上側の表面とローリングシリンダ1の上面を通って、作動室へ流入する。この結果、シリンダ環状凸部やローリングシリンダ1の上面などの摺動部の潤滑を行うため、摩擦係数が低下して摩擦損失が低減する。
一方、吐出圧の油が低圧の作動室へ流入することで油中に溶解する作動流体による実質的な漏れや作動流体の加熱などの弊害が生じるが、流量が極めて少ないために、無視できるオーダーとなる。
よって、総合的に、供給する電力が低減するため、圧縮機効率が向上するという効果がある。
図17は、本実施例のローリングシリンダを示す斜視図である。図18は、本実施例のローリングシリンダを示す上面図である。
これらの図に示すように、本実施例においては、シリンダ外周面1sに、カット面1qとそのカット面1qに繋がるカット面給油穴1pを設けている。これ以外は、実施例1乃至4と同様なので、同様な箇所に関する説明は省略する。
ここで、カット面給油穴1pの他端は、シリンダ溝1cの側面に開口し、シリンダ溝1cに挿入される旋回ピストン3のスライド溝3b(図7参照)に常時臨むように開口させる。すなわち、図18に示すとおり、旋回ピストン3がシリンダ溝1cの両端へ移動した際にも、カット面給油穴1pのシリンダ側開口部がスライド溝3bへ臨むように設ける。そして、カット面1qは、シリンダ溝外周壁301の中央からローリングシリンダ1の回転方向(旋回運動と同一方向)へ90度以下の角度θ(本実施例では60度程度)となる位置に設ける。
ここで、実施例3で説明したとおり、シリンダ溝外周壁301を設けるローリングシリンダ1は、偏心シリンダ穴2bの軸受に支持されて回転する軸部とみなすことができる。そして、さらに、シリンダ溝外周壁301を設けると、旋回ピストン3でシリンダ溝1cを仕切って形成される2つの作動室内の作動流体の圧力差により、ローリングシリンダ1は、シリンダ溝1cの方向に平行な力を受ける。それは、シリンダ溝外周壁301の内面にかかる圧力が2つの作動室で異なるために、圧力の低い作動室から圧力の高い作動室へ向かう力がローリングシリンダ1に作用するためである。これにより、ローリングシリンダ1は、低圧側作動室から高圧側作動室へ向かう向きに荷重を受ける軸、そして、偏心シリンダ穴2bはその軸を支持するジャーナル滑り軸受とみなすことができる。
これにより、ジャーナル滑り軸受の理論から明らかなように、高圧側作動室を形成するシリンダ溝外周壁301の中央からローリングシリンダ1の回転方向(旋回運動と同一方向)へ少し回転した位置に、ローリングシリンダ1の偏心によって、ジャーナル滑り軸受隙間の極小部が発生する。
さらに、ジャーナル滑り軸受の理論から、軸受隙間極小部を境にしてローリングシリンダ1の回転方向前方側の軸受隙間極小部近傍は、周囲よりも低圧の領域となる。そして、軸受隙間極小部の位置は、荷重の大きさやローリングシリンダ1の回転速度や油の粘度などで決まるが、少なくとも、荷重方向(シリンダ溝1cの方向)からローリングシリンダ1の回転方向90度よりも小さい位置となることもわかる。
ところで、ジャーナル滑り軸受内の油が滞留すると、油温が上昇して粘度が低下し、軸受隙間が実質的に0となり、焼き付きの可能性が高まる。このため、ジャーナル滑り軸受では、圧力が周囲よりも低下する軸受隙間極小部から回転方向寄りの箇所に給油路を開口させることで、軸受隙間へ油を潤沢に供給し、軸受部の焼き付きを回避して、信頼性を向上させる。
今回のローリングシリンダ1のシリンダ外周面1sにおいて、同様の対策をしたのが、本実施例である。すなわち、圧力が周囲よりも低下するシリンダ溝外周壁301の中心から90度以下の角度θ(本実施例では60度程度)となる位置にカット面1qを設け、そこへ吐出圧の油で常時満たされているスライド溝3bと繋がるカット面給油穴1pを設ける。すなわち、カット面1qはシリンダ給油溝となり、カット面給油穴1pはシリンダ給油溝路(単に「給油穴」ともいう。)となる。そして、それはスライド溝3bと繋がっているので、スライド溝連通路となっている。
これにより、カット面1qを介して、シリンダ外周面1sと偏心シャフト挿入穴1d内周面の隙間へ油を潤沢に供給できるようになるため、シリンダ外周面1sと偏心シャフト挿入穴1d内周面の焼き付きを回避でき、信頼性を向上するという効果がある。また、シリンダ外周面1sと偏心シャフト挿入穴1d内周面の隙間に安定した油膜を形成できるため、ローリングシリンダ1の回転運動を安定化させることができる。よって、このジャーナル滑り軸受部の摩擦損失を低減できるため、圧縮機効率が向上するという効果がある。
ここで、カット面1qをシリンダ溝外周壁301の中心から90度の位置に設けてもよい。この場合には、如何なる運転条件においても、カット面1qは、軸受隙間極小部から回転方向寄りに設置することになるため、運転条件を考慮せずに、設置が可能になるという設計上の長所がある。
また、シリンダ給油溝路として、カット面給油穴1pの代わりに、カット面給油溝1rとしてもよい。このときは、背圧室110内の油がカット面1qに供給される。この場合、旋回ピストン3へのシリンダ給油溝路の設置が不要となるうえに、カット面1qをシリンダ外周面1sの下端まで伸ばすだけで設置できるため、加工コストが低減できるという効果がある。
図19は、本実施例のローリングシリンダを示す斜視図である。図20は、本実施例のローリングシリンダを示す上面図である。ここで、シリンダ外周面1sは模式的に示している。なお、実施例5のように、シリンダ外周面1sに、シリンダ環状凹部1nや、カット面1qとカット面給油穴1pや、カット面1qとカット面給油溝1rを設けてもよい。
図4に示すローリングシリンダ1のシリンダ底端板1aとシリンダ円柱1bを、平板状の別体シリンダ底端板1a’と円筒状の別体シリンダ円柱1b’とし、シリンダ軸と別体シリンダ底端板1a’の中心軸が合うように端板ねじ1fで固定する以外は、実施例1乃至9と同様なので、同様な箇所に関する説明は省略する。
別体シリンダ円柱1b’は、シリンダ溝1cとなる貫通孔を有する。
本実施例によれば、シリンダ底端板1aの仕上げ加工に平研が可能となり、精度向上とともに、コスト低減を図ることが可能となる。
別体シリンダ底端板1a’と別体シリンダ円柱1b’とを別体化しない場合は、シリンダ溝1cの底隅部には必ずRが付くため、旋回ピストン3の下方角部(ピストンカット面3cおよびピストン偏心円筒先端面3eとピストン下面3fの境界部)は、干渉回避のために面取り等の角部除去が必須となる。この結果、旋回ピストン3の下方角部とシリンダ溝1cの底隅部との間には隙間が生じてしまい、それは2つの作動室を繋ぐ漏れ流路となって、圧縮機効率の低下を招いていた。
本実施例では、シリンダ溝1cの底隅部は、別体シリンダ底端板1a’と別体シリンダ円柱1b’の合体により形成されるため、R部は生じない。よって、旋回ピストン3の下方角部は角部除去も不要となり、旋回ピストン3の下方角部の漏れ流路は形成されないため、シリンダ底端板1aとシリンダ円柱1bを一体化したRC圧縮機よりも圧縮機効率が向上するという効果がある。
また、別体シリンダ底端板1a’の外半径を別体シリンダ円柱1b’の外半径よりも小さくすることが考えられる。言い換えると、別体シリンダ底端板1a’の外周直径を別体シリンダ円柱1b’の外周直径よりも小さくする。このようにした場合、端板ねじ1fによるねじ固定時に、別体シリンダ底端板1a’と別体シリンダ円柱1b’の中心合わせは半径差だけの誤差を許容できるため、製造コストを低減させる効果がある。
さらに、別体シリンダ円柱1b’と別体シリンダ底端板1a’をねじ固定せず、溶接や接着でもよい。
図21は、本実施例のローリングシリンダを示す斜視図である。
本図においては、別体化するシリンダ円柱を、外周面下端にシリンダ環状凹部1nを設ける片寄り凹部付別体シリンダ円柱1b’’とし、別体化するシリンダ底端板の径をシリンダ円柱の最外径に一致させた別体シリンダ大径底端板1a’’とする以外は、実施例3と同様なので、同様な箇所に関する説明は省略する。
シリンダ円柱の外周面の下端側を削ることで、シリンダ環状凹部1nを形成できるため、加工コストの低減効果がある。
図22は、本実施例のローリングシリンダを示す斜視図である。
本図においては、別体化するシリンダ円柱を、外周面中央側にシリンダ環状凹部1nを設ける中寄り凹部付別体シリンダ円柱1b’ ’ ’とし、別体化するシリンダ底端板の径をシリンダ円柱の最外径よりも小さくする別体シリンダ小径底端板1a’ ’ ’とする以外は、実施例3と同様なので、同様な箇所に関する説明は省略する。
端板ねじ1fによる固定時に、別体シリンダ小径底端板1a’ ’ ’と中寄り凹部付別体シリンダ円柱1b’ ’ ’の中心合わせは半径差だけの誤差を許容できるため、組み立てが容易となり、製造コストを低減させる効果がある。
また、シリンダ溝1cが存在する高さ範囲の上端と下端にシリンダ環状凸部を設けることになるため、ローリングシリンダ1が受ける作動流体の圧縮による水平方向ガス荷重に対抗する力(軸受支持力)を二か所のシリンダ環状凸部から二等分割して受ける。よって、最大の軸受支持力を小さくできるため、信頼性が向上するという効果がある。また、シリンダ環状凸部における摩擦係数が小さくなり、摩擦損失を低減できる。よって、圧縮機効率を向上できるという効果がある。
図25は、本実施例のローリングシリンダを示す上面図である。図26は、本実施例の旋回ピストンを示す上面図である。
これらの図においては、旋回ピストン3の2つの先端面が中心軸を同一とするピストン円筒先端面3xとなり、それに対応して、シリンダ溝外周壁301が、周方向の両端側へいくにつれて厚さが増大する不均一壁1xとする以外は、実施例1乃至8と同様なので、同様な箇所に関する説明は省略する。
旋回ピストン3は、旋回軸受穴3aと同軸で先端面であるピストン円筒先端面3xを加工した上で、ピストンカット面3cを加工すればいい。よって、旋回軸受穴3aとピストン円筒先端面3xが同一チャッキングによる旋盤加工で、高い同軸度を伴って加工可能になるため、製造コストが低減するという効果がある。
また、シリンダ溝外周壁301には大きなガス荷重がかかるため、高い剛性が必要となる。本実施例では、シリンダ溝外周壁301を、周方向の両端側へいくにつれて厚さが増大する不均一壁1xとするため、壁の根元が厚い形態となっている。よって、剛性が高いシリンダ溝外周壁301となるため、ガス荷重による変形が抑制され、シリンダ溝外周壁301内面と旋回ピストン3の先端面との干渉やシリンダ溝外周壁301外面と偏心シリンダ穴2b内周面との干渉の危険性を低減でき、信頼性が向上するという効果がある。また、シリンダ溝外周壁301外面の変形が抑制されることにより、偏心シリンダ穴2b内周面との摩擦係数が小さくなり、摩擦損失を低減できる。よって、圧縮機効率を向上できるという効果がある。
一方、シリンダ溝外周壁301の剛性増大分を、シリンダ溝外周壁301の厚さ縮小に使う場合も考えられる。これにより、ローリングシリンダ1の外径を縮小可能になるため、RC圧縮機を小径化できるという効果がある。
図27は、ローリングシリンダを示す上面図である。図28は、旋回ピストンを示す上面図である。
これらの図においては、旋回ピストン3の2つの先端面が2つのピストンカット面3cの距離を直径とする円筒面からなるピストン半円筒先端面3yとし、それに対応して、シリンダ溝外周壁301が、周方向の両端側へいくにつれて実施例9の不均一壁1xよりも更に厚さが増大する長穴形成壁1yとする以外は、実施例9と同様なので、同様な箇所に関する説明は省略する。
旋回ピストン3は、ローリングシリンダ1のシリンダ溝1cに対して相対的に往復運動を行う。一方、シリンダ溝1cの底部(シリンダ底端板)中央には、背圧室と通じる偏心シャフト挿入穴1dが開口している。よって、旋回ピストン3がシリンダ溝1c内の片側へ寄った場合でも、旋回ピストン3の先端面と偏心シャフト挿入穴1dの間にシール部を設けなければならない。
本実施例においては、シール部設置を必要とする箇所のシール幅をほぼ同一の最小シール幅(図27参照)としている。これにより、作動室と背圧室110間の漏れを最小のシール幅で効果的に抑制しているとみなすことができる。これは、旋回ピストン3のピストンカット面3cとピストン先端面の接続位置をピストン自転軸側へシフトさせたことに起因している。
この結果、シリンダ溝外周壁301を、周方向の両端側へいくにつれて厚さが非常に増大する長穴形成壁1yにできるため、壁の根元が非常に厚い形態となっている。よって、剛性が非常に高いシリンダ溝外周壁301となるため、ガス荷重による変形が完全に抑制され、シリンダ溝外周壁301内面と旋回ピストン3の先端面との干渉やシリンダ溝外周壁301外面と偏心シリンダ穴2b内周面との干渉の危険性を極めて高い確度で低減でき、信頼性が非常に向上するという効果がある。また、シリンダ溝外周壁301外面の変形が非常に抑制されることにより、偏心シリンダ穴2b内周面との摩擦係数がとても小さくなり、摩擦損失を一層低減できる。よって、圧縮機効率を一層向上できるという効果がある。
一方、シリンダ溝外周壁301の剛性増大分を、シリンダ溝外周壁301の厚さ縮小に使う場合も考えられる。これにより、ローリングシリンダ1の外径を一層縮小可能になるため、RC圧縮機を一層小径化できるという効果がある。
さらに、シリンダ溝1cを、2つのピストンカット面3cの距離を直径とするエンドミルで加工することが可能となる。これにより、加工コストが低減するという効果がある。
本発明によれば、ローリングシリンダ式容積型圧縮機において、作動室のシール性を向上させることができ、高い圧縮機効率を実現することができる。また、作動室のシール性向上に伴う圧縮要素の大径化を抑制し、高い圧縮機効率と小型化とを両立することができる。
本発明によれば、ローリングシリンダのシリンダ底端板の外周を経由してシリンダ底端板の背面空間と通じる漏れ流路を遮断できるため、作動室のシール性を向上でき、高い圧縮機効率を実現できる。また、大型化を伴わずに前記漏れ流路の遮断を実現し、高い圧縮機効率とともに小型化も実現できる。
1:ローリングシリンダ、1a:シリンダ底端板、1a’:別体シリンダ底端板、1b:シリンダ円柱、1c:シリンダ溝、1d:偏心シャフト挿入穴、1f:端板ねじ、1n:シリンダ環状凹部、1p:カット面給油穴、1q:カット面、1r:カット面給油溝、1s:シリンダ外周面、1v:ローリング外周下端凹み部、1w:均一壁、1x:不均一壁、1y:長穴形成壁、2:静止シリンダ、2a:シリンダ取付面、2b:偏心シリンダ穴、2d:吐出路、2e:バイパス穴、2g:シリンダ外周隙間、2m:シリンダ外周溝、2s:吸込路、2w:静止シリンダ上部壁、3:旋回ピストン、3a:旋回軸受穴、3b:スライド溝、3c:ピストンカット面、3d:ピストン上面、3f:ピストン下面、3e:ピストン偏心円筒先端面、3i:ピストンカット溝、3x:ピストン円筒先端面、3y:ピストン半円筒先端面、4:フレーム、4a:フレーム取付面、4b:主軸受穴、4c:つば受面、4c1:つば受切欠き、4d:ベッド面、4e:ベッド放射溝、4g:フレーム外周隙間、4m:フレーム外周溝、4x:油排出路、5:ピン機構、5a:スライダ、5a1:スライダカット面、5a2:スライダ軸穴、5a5:スライダ先端面、5a6:スライダ軸給油穴、5b:スライダフランジ、5b1:スライダフランジ縦穴、5b2:スライダフランジ横穴、5c:スライダ転動体、5s:固定ピン、5s1:固定ピンフランジ部、5s1’:固定ピン小フランジ部、5s3:固定ピン縦穴、5s5:固定ピン横穴、5s6:ピンかしめ穴、5s8:ピン固定ねじ、5s9:ピン固定本体ねじ、6:クランクシャフト、6a:偏心シャフト、6b:給油縦穴、6c:シャフトつば部、6d:シャフトネック、6e:給油上主軸受穴、6f:給油下主軸受穴、6g:給油副横穴、6h:給油偏心溝、6k:給油主軸溝、6z:ポンプ連結管、7:モータ、7a:ロータ、7b:ステータ、7b1:ステータカット面、7b2:ステータ巻線、7b3:モータ線、8:ケーシング、8a:ケーシング円筒部、8b:ケーシング上フタ、8c:ケーシング下フタ、22:バイパス弁、23:旋回軸受、24:主軸受、24a:上主軸受、24b:下主軸受、25:副軸受、25a:ボール、25b:ボールホルダ、35:副フレーム、35a:副フレーム周囲穴、35b:副フレーム中央穴、50:吸込パイプ、55:吐出パイプ、80:主バランス、82:カウンタバランス、85:不連続性馴染み皮膜、86:連続性馴染み皮膜、90:シリンダボルト、95:吸込室、100:圧縮室、105:吐出室、110:背圧室、110a:ベッド背圧室、115:シャフト偏心端部空間、120:ケーシング上部室、125:貯油部、150:給油ポンプシャフト室、200:給油ポンプ、301:シリンダ溝外周壁、310:シリンダ環状凸部。

Claims (8)

  1. シリンダ溝を有する円柱状のローリングシリンダと、
    スライド溝を有する旋回ピストンと、
    ピン機構を有する静止シリンダと、
    前記旋回ピストンの旋回運動の駆動源であるピストン旋回駆動源と、
    前記旋回ピストンと前記ピストン旋回駆動源とを繋ぐ駆動伝達部と、
    前記駆動伝達部が貫通するフレームと、
    前記旋回ピストン、前記ローリングシリンダ、前記静止シリンダ、前記ピストン旋回駆動源及び前記駆動伝達部を内蔵するケーシングと、を備え、
    前記旋回ピストン、前記ローリングシリンダ及び前記静止シリンダは、圧縮部を構成し、
    前記旋回ピストンは、前記シリンダ溝にて相対的に往復運動をするものであり、
    前記シリンダ溝における前記往復運動の両端部には、シリンダ溝外周壁が設けられている、ローリングシリンダ式容積型圧縮機。
  2. 前記シリンダ溝の深さは、前記旋回ピストンの厚さより大きい、請求項1記載のローリングシリンダ式容積型圧縮機。
  3. 前記圧縮部は、吸込流路と吐出流路とを有し、
    前記吸込流路及び前記吐出流路は、前記静止シリンダに設けられ、前記シリンダ溝外周壁の内壁面よりも中心軸寄りで前記圧縮部の作動室に臨む構成である、請求項1又は2に記載のローリングシリンダ式容積型圧縮機。
  4. 前記ローリングシリンダのシリンダ外周面と前記シリンダ溝とを繋ぐ給油路が設けられている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のローリングシリンダ式容積型圧縮機。
  5. 前記シリンダ外周面には、前記給油路に連なるシリンダ給油溝が設けられ、
    前記シリンダ給油溝は、前記シリンダ溝外周壁の中央から前記旋回運動と同一方向となる前記ローリングシリンダの回転方向であるローリングシリンダ回転方向へ90度以下の角度だけ回転させた位置に設けられている、請求項4記載のローリングシリンダ式容積型圧縮機。
  6. 前記シリンダ外周面には、シリンダ環状凹部が設けられている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のローリングシリンダ式容積型圧縮機。
  7. 前記ローリングシリンダは、別体シリンダ底端板と別体シリンダ円柱とを一体化した構成を有し、
    前記別体シリンダ円柱は、前記シリンダ溝となる貫通孔を有する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のローリングシリンダ式容積型圧縮機。
  8. 前記別体シリンダ底端板の外周直径は、前記別体シリンダ円柱の外周直径よりも小さい、請求項7記載のローリングシリンダ式容積型圧縮機。
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