JP2019218524A - 半導体ナノ粒子、その製造方法及び発光デバイス - Google Patents

半導体ナノ粒子、その製造方法及び発光デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】低毒性の組成とすることができ、バンド端発光が可能な半導体ナノ粒子を提供する。【解決手段】Ag、In、Mg及びSを含む半導体ナノ粒子であり、半導体ナノ粒子は、組成中のAgの含有率が1.4モル%以上28モル%以下、Inの含有率が5モル%以上36モル%以下、Sの含有率が46モル%以上57モル%以下、Mgの含有率が0.1モル%以上40モル%以下であり、AgとInの合計モル数に対するMgのモル数の比が0.02以上4以下である。【選択図】図4

Description

本発明は、半導体ナノ粒子、その製造方法及び発光デバイスに関する。
半導体粒子はその粒径が例えば10nm以下になると、量子サイズ効果を発現することが知られており、そのようなナノ粒子は量子ドット(半導体量子ドットとも呼ばれる)と呼ばれる。量子サイズ効果とは、バルク粒子では連続とみなされる価電子帯と伝導帯のそれぞれのバンドが、ナノ粒子では離散的となり、粒径に応じてバンドギャップエネルギーが変化する現象を指す。
量子ドットは、光を吸収して、そのバンドギャップエネルギーに対応する光に波長変換可能であるため、量子ドットの発光を利用した白色発光デバイスが提案されている(例えば、特許文献1および2参照)。具体的には、発光ダイオード(LED)チップから発せされる光の一部を量子ドットに吸収させて、量子ドットからの発光とLEDチップからの発光との混合色として白色光を得ることが提案されている。これらの特許文献では、CdSeおよびCdTe等の第12族−第16族、PbSおよびPbSe等の第14族−第16族の2元系の量子ドットを使用することが提案されている。また、AgInS等の3元系組成を有する一次ナノ粒子にAgをドープして得られるバンド端発光が可能な半導体ナノ粒子が提案され、組成にZn、Mg等を含んでいてもよいことが記載されている(例えば、特許文献3参照)。他方、AgInS組成にZnを添加することで欠陥発光の波長を制御する技術が提案されている(例えば、特許文献4参照)。更に、ZnS−AgInS固溶体の半導体ナノ粒子が提案され、高い光触媒活性を示すとされている(例えば、非特許文献1参照)。
特開2012−212862号公報 特開2010−177656号公報 特開2017−025201号公報 特開2014−185224号公報
ACS Appl. Mater. Interfaces 2016, 8, 27151−27161
本発明の一態様は、低毒性の組成とすることができ、バンド端発光が可能な半導体ナノ粒子及びその製造方法を提供することを目的とする。
第一態様は、Ag、In、Mg及びSを含む半導体ナノ粒子である。半導体ナノ粒子は、組成中のAgの含有率が1.4モル%以上28モル%以下、Inの含有率が5モル%以上36モル%以下、Sの含有率が46モル%以上57モル%以下、Mgの含有率が0.1モル%以上40モル%以下であり、AgとInの合計モル数に対するMgのモル数の比が0.02以上4以下である。
第二態様は、Ag塩、In塩、S供給源及び有機溶剤を含む第一混合物を125℃以上300℃以下で加熱して、AgとInとSとを含むナノ粒子を得ることと、得られたナノ粒子、Mg塩及び有機溶剤を含む第二混合物を180℃以上300℃以下で加熱することと、を含む半導体ナノ粒子の製造方法である。
第三態様は、Ag塩、In塩、Mg塩、S供給源及び有機溶剤を含む第三混合物を120℃以上200℃未満の温度で加熱して第四混合物を得ることと、第四混合物を200℃以上300℃以下の温度で加熱することと、を含む半導体ナノ粒子の製造方法である。
第四態様は、前記半導体ナノ粒子を含む光変換部材と、半導体発光素子とを備える発光デバイスである。
本発明の一態様によれば、低毒性の組成とすることができ、バンド端発光が可能な半導体ナノ粒子及びその製造方法を提供することができる。
実施例1に係る半導体ナノ粒子の透過型電子顕微鏡(TEM)画像の一例である。 実施例2に係る半導体ナノ粒子のTEM画像の一例である。 半導体ナノ粒子の吸収スペクトルの一例である。 半導体ナノ粒子の発光スペクトルの一例である。 実施例3に係る半導体ナノ粒子のTEM画像の一例である。 比較例1に係る半導体ナノ粒子のTEM画像の一例である。 半導体ナノ粒子の光触媒活性を示す図である。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。また組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための、半導体ナノ粒子及びその製造方法等を例示するものであって、本発明は、以下に示す半導体ナノ粒子及びその製造方法等に限定されない。
半導体ナノ粒子
半導体ナノ粒子は、銀(Ag)と、インジウム(In)と、マグネシウム(Mg)と、硫黄(S)とを含み、組成中のAgの含有率が1.4モル%以上28モル%以下、Inの含有率が5モル%以上36モル%以下、Sの含有率が46モル%以上57モル%以下、Mgの含有率が0.1モル%以上40モル%以下である。また、半導体ナノ粒子の組成は、AgとInの合計モル数に対するMgのモル数の比が0.02以上4以下である。
半導体ナノ粒子は、組成に亜鉛(Zn)を更に含んでいてもよい。半導体ナノ粒子がZnを含む場合、組成中のZnの含有率は、例えば、0.1モル%以上49モル%以下である。また、AgとInの合計モル数に対するMgとZnの合計モル数の比は、例えば、0.02以上4以下である。
組成にAg、In、S及びMgを含み、更にZnを含んでもよい半導体ナノ粒子は、例えば、Ag、In及びSを含む半導体ナノ粒子に対して、II族元素であるMgと、場合によりZnとがドープされることで、欠陥準位の少なくとも一部が除去されてバンド端発光が可能になると考えられる。すなわち、半導体ナノ粒子の無輻射再結合サイトとなる欠陥準位の少なくとも一部が除去されることにより、欠陥準位を経由する無輻射再結合が抑制されてバンド端発光が可能になると考えられる。また、無輻射再結合サイトにトラップされる光励起電子の割合が少なくなるため、例えば、半導体ナノ粒子の周囲に水が存在する場合には、光励起電子が水中の水素イオンと反応して水素分子へと還元する反応速度が増大して光触媒活性が向上すると考えられる。
半導体ナノ粒子は、毒性が高いとされているCd、Pb等を含まない組成のものとすることができ、Cd等の使用が禁じられている製品等にも適用可能である。したがって、このような半導体ナノ粒子は、液晶表示装置に用いる発光デバイスの波長変換物質、生体分子マーカー、光触媒等として好適に用いることができる。
半導体ナノ粒子の組成におけるAgの含有率は、例えば、1.4モル%以上28モル%以下であり、好ましくは、3モル%以上25モル%以下である。Inの含有率は、例えば、5モル%以上36モル%以下であり、好ましくは、5.8モル%以上28モル%以下である。Sの含有率は、例えば、46モル%以上57モル%以下であり、好ましくは、48モル%以上55モル%以下である。Mgの含有率は、例えば、0.1モル%以上40モル%以下であり、好ましくは、1モル%以上35モル%以下である。Znを含む場合のZnの含有率は、例えば、0.1モル%以上49モル%以下であり、好ましくは、1モル%以上35モル%以下である。
半導体ナノ粒子の組成におけるAgとInの合計モル数に対するMgのモル数の比(Mg/(Ag+In))は、例えば、0.02以上9以下であり、好ましくは0.01以上5以下である。AgのInに対するモル比(Ag/In)は、例えば、0.18以上1.2以下であり、好ましくは0.2以上1以下である。Ag、In及びMgの合計モル数に対するSのモル数の比(S/(Ag+In+Mg))は、例えば、0.95以上1.3以下であり、好ましくは0.98以上1.1以下である。
また、半導体ナノ粒子が組成にZnを含む場合、組成におけるAgとInの合計モル数に対するMgとZnのモル数の比((Mg+Zn)/(Ag+In))は、例えば、0.02以上19以下であり、好ましくは0.1以上10以下である。MgのZnに対する比(Mg/Zn)は、例えば、5.0×10−4以上9以下であり、好ましくは0.001以上6以下である。Ag、In、Mg及びZnの合計モル数に対するSのモル数の比(S/(Ag+In+Mg+Zn))は、例えば、0.95以上1.3以下であり、好ましくは0.98以上1.1以下である。
半導体ナノ粒子は、例えば、以下の式(1)で表される組成を有していてもよい。
(AgIn(1−z)2x(MgZn(1−y)2(1−x)x−2xz+2 (1)
x、y及びzは、0<x<1、0<y≦1、0.15<z<1を満たす。
半導体ナノ粒子の組成は、例えば、エネルギー分散型X線分析法(EDX)、蛍光X線分析法(XRF)、誘導結合プラズマ(ICP)発光分光分析法等によって同定される。なお、上記Mg/(Ag+In)、S/(Ag+In+Mg)等の比は、これらの方法のいずれかで同定される組成に基づいて算出される。
半導体ナノ粒子の組成において、Agはその一部が置換されてCu及びAuの少なくとも一方の元素を含んでいてもよいが、実質的にAgから構成されることが好ましい。ここで「実質的に」とは、Agに対するAg以外の元素の割合が、例えば、10モル%以下であり、好ましくは5モル%以下、より好ましくは1モル%以下であることを意味する。
半導体ナノ粒子の組成において、Inは、その一部が置換されてAl、Ga及びTlの少なくとも一方の元素を含んでいてもよいが、実質的にInから構成されることが好ましい。ここで「実質的に」とは、Inに対するIn以外の元素の割合が、例えば、10モル%以下であり、好ましくは5モル%以下、より好ましくは1モル%以下であることを意味する。
半導体ナノ粒子の組成において、Mg及びZnの少なくとも一方は、その一部が置換されてBe、Ca、Sr、Ba等の元素を含んでいてもよいが、実質的にMg及びZnの少なくとも一方から構成されることが好ましい。ここで「実質的に」とは、Mg及びZnの少なくとも一方に対するMg及びZn以外の元素の割合が、例えば、10モル%以下であり、好ましくは5モル%以下、より好ましくは1モル%以下であることを意味する。
半導体ナノ粒子の組成において、Sはその一部が置換されてSe及びTeの少なくとも一方の元素を含んでいてもよいが、実質的にSから構成されることが好ましい。ここで「実質的に」とは、Sに対するS以外の元素の割合が、例えば、10モル%以下であり、好ましくは5モル%以下、より好ましくは1モル%以下であることを意味する。
半導体ナノ粒子は、実質的にAg、In、S、Mg、及び場合によりZnのみを含んで構成されてよい。ここで「実質的に」という用語は、不純物の混入等に起因して不可避的にAg、In、S,Mg及びZn以外の元素が含まれることを考慮して使用している。
半導体ナノ粒子の結晶構造は、少なくとも正方晶を含み、場合により、六方晶及び斜方晶からなる群より選ばれる少なくとも1種を更に含んでいてもよい。Ag、In及びSを含み、かつその結晶構造が正方晶、六方晶、または斜方晶である半導体ナノ粒子は、一般的には、AgInSの組成式で表されるものとして、文献等において紹介されている。また、本実施形態に係る半導体ナノ粒子の組成は例えば、Ag−In−S−Mg、Ag−In−S−Mg−Zn等で表されてもよい。
なお、AgInSなどの組成式で表される半導体ナノ粒子であって、六方晶の結晶構造を有するものはウルツ鉱型であり、正方晶の結晶構造を有する半導体はカルコパイライト型である。結晶構造は、例えば、X線回折(XRD)分析により得られるXRDパターンを測定することによって同定される。具体的には、半導体ナノ粒子から得られたXRDパターンを、AgInSの組成で表される半導体ナノ粒子のものとして既知のXRDパターン、または結晶構造パラメータからシミュレーションを行って求めたXRDパターンと比較する。既知のパターンおよびシミュレーションのパターンの中に、半導体ナノ粒子のパターンと一致するものがあれば、当該半導体ナノ粒子の結晶構造は、その一致した既知またはシミュレーションのパターンの結晶構造であるといえる。
半導体ナノ粒子の集合体においては、異なる結晶構造の半導体ナノ粒子が混在していてよい。その場合、XRDパターンにおいては、複数の結晶構造に由来するピークが観察される。
半導体ナノ粒子は、例えば、50nm以下の平均粒径を有する。平均粒径は、例えば、20nm以下、10nm以下又は10nm未満であってよい。平均粒径が50nm以下であると量子サイズ効果が得られ易く、バンド端発光が得られ易い傾向がある。また平均粒径の下限は例えば、1nmである。
半導体ナノ粒子の粒径は、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて撮影されたTEM像から求めることができる。具体的には、ある粒子についてTEM像で観察される粒子の外周の任意の二点を結ぶ線分であって、当該粒子の内部を通過する線分のうち、最も長い線分の長さをその粒子の粒径とする。
ただし、粒子がロッド形状を有するものである場合には、短軸の長さを粒径とみなす。ここで、ロッド形状の粒子とは、TEM像において短軸と短軸に直交する長軸とを有し、短軸の長さに対する長軸の長さの比が1.2より大きいものを指す。ロッド形状の粒子は、TEM像で、例えば、長方形状を含む四角形状、楕円形状、または多角形状等として観察される。ロッド形状の長軸に直交する面である断面の形状は、例えば、円、楕円、または多角形であってよい。具体的にはロッド状の形状の粒子について、長軸の長さは、楕円形状の場合には、粒子の外周の任意の二点を結ぶ線分のうち、最も長い線分の長さを指し、長方形状または多角形状の場合、外周を規定する辺の中で最も長い辺に平行であり、かつ粒子の外周の任意の二点を結ぶ線分のうち、最も長い線分の長さを指す。短軸の長さは、外周の任意の二点を結ぶ線分のうち、前記長軸の長さを規定する線分に直交し、かつ最も長さの長い線分の長さを指す。
半導体ナノ粒子の平均粒径は、50,000倍以上150,000倍以下のTEM像で観察される、すべての計測可能な粒子について粒径を測定し、それらの粒径の算術平均とする。ここで、「計測可能な」粒子は、TEM像において粒子全体が観察できるものである。したがって、TEM像において、その一部が撮像範囲に含まれておらず、「切れて」いるような粒子は計測可能なものではない。1つのTEM像に含まれる計測可能な粒子数が100以上である場合には、そのTEM像を用いて平均粒径を求める。一方、1つのTEM像に含まれる計測可能な粒子の数が100未満の場合には、撮像場所を変更して、TEM像をさらに取得し、2以上のTEM像に含まれる100以上の計測可能な粒子について粒径を測定して平均粒径を求める。
半導体ナノ粒子はバンド端発光が可能である。半導体ナノ粒子は、350nm以上500nm以下の範囲内にある波長の光を照射することにより、450nm以上700nm以下の範囲に発光ピーク波長を有して発光する。半導体ナノ粒子の発光スペクトルにおける半値幅は、250meV以下であり、好ましくは200meV以下、より好ましくは150meV以下である。半値幅の下限値は例えば30meV以上である。半値幅が250meV以下であるとは、発光ピーク波長が600nmの場合には半値幅が73nm以下であり、発光ピーク波長が700nmの場合には半値幅が100nm以下であり、発光ピーク波長が800nmの場合には半値幅が130nm以下であることを意味し、半導体ナノ粒子がバンド端発光することを意味する。
半導体ナノ粒子は、バンド端発光とともに、他の発光、例えば欠陥発光を与えるものであってよい。欠陥発光は一般に発光寿命が長く、またブロードなスペクトルを有し、バンド端発光よりも長波長側にそのピークを有する。バンド端発光と欠陥発光がともに得られる場合、バンド端発光の強度が欠陥発光の強度よりも大きいことが好ましい。
半導体ナノ粒子のバンド端発光は、半導体ナノ粒子の形状及び平均粒径の少なくとも一方、特に平均粒径を変化させることによって、そのピーク位置を変化させることができる。例えば、半導体ナノ粒子の平均粒径をより小さくすれば、量子サイズ効果により、バンドギャップエネルギーがより大きくなり、バンド端発光のピーク波長を短波長側にシフトさせることができる。
半導体ナノ粒子は、その吸収スペクトルがエキシトンピークを示すものであることが好ましい。エキシトンピークは、励起子生成により得られるピークであり、これが吸収スペクトルにおいて発現しているということは、粒径の分布が小さく、結晶欠陥の少ないバンド端発光に適した粒子から半導体ナノ粒子が構成されていることを意味する。また、エキシトンピークが急峻になるほど、粒径がそろった結晶欠陥の少ない粒子が半導体ナノ粒子の集合体により多く含まれていることを意味する。したがって、エキシトンピークが急峻であると、発光の半値幅は狭くなり、発光効率が向上すると予想される。半導体ナノ粒子の吸収スペクトルにおいて、エキシトンピークは、例えば、350nm以上900nm以下の範囲内で観察される。
半導体ナノ粒子は、ストークスシフトにより吸収スペクトルのエキシトンピークより長波長側に発光ピーク波長を有して発光する。半導体ナノ粒子の吸収スペクトルがエキシトンピークを示す場合、エキシトンピークと発光ピーク波長のエネルギー差は、例えば、100meV以下である。
半導体ナノ粒子は、その表面が任意の化合物で修飾されていてよい。半導体ナノ粒子の表面を修飾する化合物は表面修飾剤とも呼ばれる。表面修飾剤は、例えば、半導体ナノ粒子を安定化させて半導体ナノ粒子の凝集または成長を防止する機能、半導体ナノ粒子の溶剤中での分散性を向上させる機能、半導体ナノ粒子の表面欠陥を補償して発光効率を向上させる機能等の少なくとも1つを有する。
表面修飾剤は、例えば、炭素数4から20の炭化水素基を有する含窒素化合物、炭素数4から20の炭化水素基を有する含硫黄化合物、炭素数4から20の炭化水素基を有する含酸素化合物等であってよい。炭素数4から20の炭化水素基としては、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、エチルヘキシル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基などの飽和脂肪族炭化水素基;オレイル基などの不飽和脂肪族炭化水素基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの脂環式炭化水素基;フェニル基、ナフチル基などの炭素数6から10の芳香族炭化水素基;ベンジル基、フェニルエチル基、ナフチルメチル基などのアリールアルキル基などが挙げられ、このうち飽和脂肪族炭化水素基や不飽和脂肪族炭化水素基が好ましい。含窒素化合物としてはアミン類、アミド類等が挙げられ、含硫黄化合物としてはチオール類等が挙げられ、含酸素化合物としては脂肪酸類等が挙げられる。
表面修飾剤としては、炭素数4から20の炭化水素基を有する含窒素化合物が好ましい。そのような含窒素化合物としては、ブチルアミン、イソブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、エチルヘキシルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミンなどのアルキルアミン、オレイルアミンなどのアルケニルアミンが挙げられる。
表面修飾剤としては、また、炭素数4から20の炭化水素基を有する含硫黄化合物が好ましい。そのような含硫黄化合物としては、ブタンチオール、イソブタンチオール、ペンタンチオール、ヘキサンチオール、オクタンチオール、エチルヘキサンチオール、デカンチオール、ドデカンチオール、ヘキサデカンチオール、オクタデカンチオール等が挙げられる。
表面修飾剤は、1種単独で用いても、異なる2種以上のものを組み合わせて用いてよい。例えば、上記において例示した含窒素化合物から選択される一つの化合物(例えば、オレイルアミン)と、上記において例示した含硫黄化合物から選択される一つの化合物(例えば、ドデカンチオール)とを組み合わせて用いてよい。
半導体ナノ粒子の製造方法
半導体ナノ粒子の第一の製造方法は、Ag塩、In塩、S供給源及び有機溶剤を含む第一混合物を125℃以上300℃以下の第一温度で加熱して、AgとInとSとを含むナノ粒子を得る第一熱処理工程と、得られたナノ粒子、Mg塩及び有機溶剤を含む第二混合物を180℃以上300℃以下の第二温度で加熱する第二熱処理工程とを含む。第二混合物は、場合により、Mg塩に加えてZn塩を含んでいてもよく、MgとZnを含む複塩を含んでいてもよい。また、第一の製造方法は、Ag塩、In塩、S供給源及び有機溶剤を含む第一混合物を準備する準備工程を更に含んでいてもよい。
第一の製造方法では、第一熱処理工程において、予めAgとInとSとを含む前駆半導体ナノ粒子を形成する。次いで第二熱処理工程において、得られる前駆半導体ナノ粒子を第二混合物中で熱処理することで、前駆半導体ナノ粒子にMg、又はMgとZnがドープされて、前駆半導体ナノ粒子中に存在する結晶欠陥が低減されると考えられる。これにより、最終的に得られる半導体ナノ粒子のバンド端発光が可能になり、また、光触媒活性が向上する。
第一熱処理工程では、Ag塩、In塩及びS供給源を一度に有機溶剤に投入して混合物を調製し、これを熱処理してもよい。この方法によれば、簡便な操作によりワンポッドで再現性よくAgとInとSとを含むナノ粒子を合成できる。また、有機溶剤とAgの塩とを反応させて錯体を形成し、次に、有機溶剤とInの塩とを反応させて錯体を形成するとともに、これらの錯体とS供給源とを反応させ、得られた反応物を結晶成長させる方法で製造してもよい。この場合、熱処理は、S供給源と反応させる段階にて実施する。
Ag塩及びIn塩はいずれも、有機酸塩又は無機酸塩のいずれであってもよい。具体的には、塩としては、硝酸塩、酢酸塩、硫酸塩、塩酸塩、スルホン酸塩、アセチルアセトナート塩等を挙げることができ、好ましくはこれらからなる群から選択される少なくとも一種であり、より好ましくは酢酸塩等の有機酸塩である。有機酸塩は有機溶剤への溶解度が高く、反応をより均一に進行させやすいことによる。
S供給源として、例えば、イオウ単体;チオ尿素、1,3−ジブチルチオ尿素等の炭素数1から6のアルキル基を有する1,3−ジアルキルチオ尿素、チオアセトアミド、アルキルチオール;2,4−ペンタンジチオンなどのβ−ジチオン類、1,2−ビス(トリフルオロメチル)エチレン−1,2−ジチオールなどのジチオール類、ジエチルジチオカルバミド酸塩等の含S化合物などを挙げることができる。
第一混合物は、Ag塩と、In塩と、S供給源とをこれらが互いに反応することなく含んでいてもよく、これらから形成される錯体として含んでいてもよい。また、第一混合物は、Ag塩から形成されるAg錯体、In塩から形成される錯体、S供給源から形成される錯体等を含むものであってもよい。錯体形成は、例えば、適当な溶媒中で、Ag塩と、In塩と、S供給源とを混合することで実施される。
有機溶剤としては、例えば、炭素数4から20の炭化水素基を有するアミン、特に、炭素数4から20のアルキルアミンもしくはアルケニルアミン、炭素数4から20の炭化水素基を有するチオール、特に炭素数4から20のアルキルチオールもしくはアルケニルチオール、炭素数4から20の炭化水素基を有するホスフィン、特に炭素数4から20のアルキルホスフィンもしくはアルケニルホスフィン等を挙げることができ、これらからなる群から選択される少なくとも一種を含むことが好ましい。これらの有機溶剤は、例えば、最終的には、得られる半導体ナノ粒子を表面修飾してもよい。有機溶剤は2種以上を組み合わせて使用してよく、特に、炭素数4から20の炭化水素基を有するチオールから選択される少なくとも一種と、炭素数4から20の炭化水素基を有するアミンから選択される少なくとも一種とを組み合わせた混合溶剤を使用してよい。これらの有機溶剤はまた、他の有機溶剤と混合して用いてもよい。有機溶剤が前記チオールと前記アミンとを含む場合、アミンに対するチオールの含有体積比(チオール/アミン)は、例えば、0より大きく1以下であり、好ましくは0.007以上0.2以下である。
第一混合物では、その組成として含まれるInのモル数に対するAgのモル数の比(Ag/In)が、例えば、0.1以上1.5以下であり、好ましくは0.2以上1以下である。また、第一混合物の組成では、Sのモル数に対するAgのモル数の比(Ag/S)が、例えば、0.05以上0.65以下であり、好ましくは0.1以上0.6以下である。第一混合物の組成がこれらの条件を満たすように各元素の供給源を用いることにより、バンド端発光を与えやすい半導体ナノ粒子を生成することができる。
第一熱処理工程における第一温度は、例えば、125℃以上300℃以下であり、好ましくは150℃以上280℃以下である。第一温度での熱処理の時間は、例えば、1分以上であり、好ましくは5分以上、より好ましくは10分以上である。また、第一温度での熱処理の時間は、例えば、180分以下であり、好ましくは120分以下、より好ましくは60分以下である。
なお、熱処理の時間は、所定の温度に設定したホットスターラー等の加熱装置に反応容器を導入した時点を熱処理の開始時間とし、降温又は昇温のための操作を行った時点をその所定温度における熱処理の終了時点とする。以下の熱処理時間についても同様である。
第一熱処理工程における雰囲気は、アルゴン等の希ガス雰囲気、窒素雰囲気等の不活性雰囲気が好ましい。不活性雰囲気下で熱処理することで、酸化物の副生及び得られる前駆半導体ナノ粒子表面の酸化を抑制することができる。以下の熱処理における雰囲気についても同様である。
第一熱処理工程で得られる前駆半導体ナノ粒子は、有機溶剤から分離してよく、必要に応じて、さらに精製してもよい。前駆半導体ナノ粒子の分離は、例えば、第一熱処理工程終了後、前駆半導体ナノ粒子を含む有機溶剤を遠心分離に付して、前駆半導体ナノ粒子を含む上澄み液を取り出すことにより行う。精製は、例えば、上澄み液にアルコール等の有機溶剤を添加して遠心分離に付し、前駆半導体ナノ粒子を沈殿として取り出すことを含む。沈殿は、それ自体を取り出してよく、または上澄み液を除去することにより取り出してよい。取り出した沈殿は、例えば、真空脱気、もしくは自然乾燥、または真空脱気と自然乾燥との組み合わせにより、乾燥させてよい。自然乾燥は、例えば、大気中に常温常圧にて放置することにより実施してよく、その場合、20時間以上、例えば、30時間程度放置してよい。
第二熱処理工程では、第一熱処理工程で得られる前駆半導体ナノ粒子、Mg及び有機溶剤を含む第二混合物を180℃以上300℃以下の第二温度で熱処理する。これにより、所望の半導体ナノ粒子を製造することができる。第二混合物は、場合により、Mg塩に加えてZn塩を含んでいてもよく、MgとZnを含む複塩を含んでいてもよい。
Mg塩及びZn塩はいずれも、有機酸塩又は無機酸塩のいずれであってもよい。具体的には、塩としては、硝酸塩、酢酸塩、硫酸塩、塩酸塩、スルホン酸塩、アセチルアセトナート塩等を挙げることができ、好ましくはこれらからなる群から選択される少なくとも一種であり、より好ましくは酢酸塩等の有機酸塩である。有機酸塩は有機溶剤への溶解度が高く、反応をより均一に進行させやすいことによる。また、有機溶剤としては、第一混合物と同様のものを用いることができる。
第二混合物の組成では、第一熱処理工程で得られる前駆半導体ナノ粒子の粒子数(モル単位)のMgのモル数に対する比が、例えば5×10−5以上5×10−3以下であり、好ましくは1×10−4以上1×10−3以下である。
第二混合物がZnを含む場合、第二混合物の組成におけるZnのモル数のMgのモル数に対する比(Zn/Mg)は、例えば、0.1以上9以下であり、好ましくは0.3以上6以下である。また、第二混合物の組成では、第一熱処理工程で得られる前駆半導体ナノ粒子、の粒子数(モル単位)のMgとZnのモル数の合計に対する比が、例えば、5×10−5以上5×10−3以下であり、好ましくは1×10−4以上1×10−3以下である。第二混合物の組成がこれらの条件を満たすように前駆半導体ナノ粒子及び各元素の供給源を用いることにより、バンド端発光を与えやすい半導体ナノ粒子を生成することができる。
第二熱処理工程における第二温度は、例えば、180℃以上300℃以下であり、好ましくは230℃以上270℃以下である。第二温度での熱処理の時間は、例えば、1分以上であり、好ましくは5分以上、より好ましくは10分以上である。また、第二温度での熱処理の時間は、例えば、180分以下であり、好ましくは120分以下、より好ましくは60分以下である。
第二熱処理工程で得られる半導体ナノ粒子は、有機溶剤から分離してよく、必要に応じて、さらに精製してもよい。半導体ナノ粒子の分離は、例えば、第二熱処理工程終了後、半導体ナノ粒子を含む有機溶剤を遠心分離に付して、半導体ナノ粒子を含む上澄み液を取り出すことにより行う。精製は、例えば、上澄み液にアルコール等の有機溶剤を添加して遠心分離に付し、半導体ナノ粒子を沈殿として取り出すことを含む。沈殿は、それ自体を取り出してよく、または上澄み液を除去することにより取り出してよい。取り出した沈殿は、例えば、真空脱気、もしくは自然乾燥、または真空脱気と自然乾燥との組み合わせにより、乾燥させてよい。自然乾燥は、例えば、大気中に常温常圧にて放置することにより実施してよく、その場合、20時間以上、例えば、30時間程度放置してよい。
あるいは、取り出した沈殿は、有機溶剤に分散させてもよい。アルコールの添加と遠心分離とを含む精製処理は必要に応じて複数回実施してもよい。精製に用いるアルコールには、メタノール、エタノール、プロパノール等の低級アルコールを用いてよい。沈殿を有機溶剤に分散させる場合、有機溶剤として、クロロホルム等のハロゲン系溶剤、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサン、ペンタン、オクタン等の炭化水素系溶剤を用いてもよい。
半導体ナノ粒子の第二の製造方法は、Ag塩、In塩、Mg塩、S供給源及び有機溶剤を含む第三混合物を120℃以上200℃未満の第三温度で加熱して第四混合物を得る第三熱処理工程と、得られる第四混合物を200℃以上300℃以下の第四温度で加熱する第四熱処理工程とを含む。第三混合物は、場合により、Mg塩に加えてZn塩を含んでいてもよく、MgとZnを含む複塩を含んでいてもよい。また、第二の製造方法は、Ag塩、In塩、Mg塩、S供給源、有機溶剤、及び場合によりZn塩を含む第三混合物を準備する準備工程を更に含んでいてもよい。
第二の製造方法では、第三混合物を第四温度より低い第三温度で熱処理して、粒子成長の結晶核となる、例えば、AgS粒子を生成し、その後、第四温度で熱処理することで粒子成長させて、所望の組成を有する半導体ナノ粒子を生成することができる。得られる半導体ナノ粒子は、第三混合物が、Mg又はMg及びZnを含むことで結晶欠陥が低減され、優れた光触媒活性を示すことができ、また、半導体ナノ粒子のバンド端発光が可能になる。
第三混合物は、Ag塩、In塩、Mg塩、S供給源、及び必要に応じてZn塩を一度に有機溶剤に投入して調製してもよく、Ag塩、In塩、Mg塩、及び必要に応じてZn塩を有機溶剤に投入し、第三温度で加熱した状態で、S供給源を投入して調製してもよい。第三混合物は、Ag塩と、In塩と、Mg塩、S供給源、及び必要に応じてZn塩をこれらが互いに反応することなく含んでいてもよく、これらから形成される少なくとも1種の錯体を含んでいてもよい。また、第三混合物は、Ag塩から形成されるAg錯体、In塩から形成される錯体、S供給源から形成される錯体等を含むものであってもよい。第三混合物が含むAg塩、In塩、Mg塩、S供給源、Zn塩及び有機溶剤は、第一の製造方法におけるそれらと同様である。
第三混合物では、その組成として含まれるInのモル数に対するAgのモル数の比(Ag/In)が、例えば、0.15以上1.5以下であり、好ましくは0.2以上1以下である。また、第三混合物がZnを含む場合、第三混合物の組成におけるZnのモル数のMgのモル数に対する比(Zn/Mg)は、例えば、0.1以上9以下であり、好ましくは0.3以上6以下である。また、第三混合物の組成では、AgとInのモル数の合計に対するMgとZnのモル数の合計の比((Mg+Zn)/(Ag+In))は、例えば、0.01以上20以下であり、好ましくは0.02以上19以下である。さらに、第三混合物の組成では、金属元素の合計に対するSのモル数の比(S/(Ag+In+Mg+Zn))は、例えば、0.9以上1.5以下であり、好ましくは0.95以上1.3以下である。第三混合物の組成がこれらの条件を満たすように各元素の供給源を用いることにより、バンド端発光を与えやすい半導体ナノ粒子を生成することができる。第三混合物の組成がこれらの条件を満たすように各元素の供給源を用いることにより光触媒活性に優れ、バンド端発光を与えやすい半導体ナノ粒子を生成することができる。
第二の製造方法における第三温度は、例えば、120℃以上200℃未満であり、好ましくは130℃以上170℃以下である。第三温度での熱処理の時間は、例えば、1分以上であり、好ましくは5分以上、より好ましくは10分以上である。また、第三温度での熱処理の時間は、例えば、180分以下であり、好ましくは120分以下、より好ましくは60分以下である。第四温度は、例えば、200℃以上300℃以下であり、好ましくは220℃以上280℃以下である。第四温度での熱処理の時間は、例えば、1分以上であり、好ましくは5分以上、より好ましくは10分以上である。また、第四温度での熱処理の時間は、例えば、180分以下であり、好ましくは120分以下、より好ましくは60分以下である。第二の製造方法において、第三温度での熱処理と第四温度での熱処理とは、連続して行ってもよい。
半導体ナノ粒子の第二の製造方法は、いわゆるホットインジェクション法であってよい。ホットインジェクション法は、第三温度に加熱した有機溶剤に、半導体ナノ粒子を構成する各元素の供給源となる化合物(例えば、Ag塩、In塩、Mg塩、必要に応じてZn塩、及びS供給源となる化合物(またはSを配位元素とする配位子))を溶解又は分散させた液体(前駆体溶液とも呼ぶ)を比較的短い時間(例えばミリ秒オーダー)で投入して、反応初期に多くの結晶核を生成させる半導体ナノ粒子の製造方法である。あるいは、ホットインジェクション法においては、一部の元素の供給源となる化合物を有機溶剤中に予め溶解または分散させておき、これを第三温度に加熱してから、残りの元素を含む前駆体溶液を投入してよい。有機溶剤を表面修飾剤又は表面修飾剤を含む有機溶剤とすれば、表面修飾も同時に実施できる。ホットインジェクション法によれば、粒径のより小さいナノ粒子を製造することができる。
第二の製造方法の熱処理における雰囲気は、アルゴン等の希ガス雰囲気、窒素雰囲気等の不活性雰囲気が好ましい。不活性雰囲気下で熱処理することで、酸化物の副生及び得られる半導体ナノ粒子表面の酸化を抑制することができる。
第二の製造方法で得られる半導体ナノ粒子は、有機溶剤から分離してよく、必要に応じて、さらに精製してもよい。半導体ナノ粒子の分離、精製等の後処理については、第一の製造方法におけるそれらと同様である。
発光デバイス
発光デバイスは、光変換部材および半導体発光素子を備え、光変換部材に上記において説明した半導体ナノ粒子を含むものである。この発光デバイスによれば、例えば、半導体発光素子からの発光の一部を、半導体ナノ粒子が吸収してより長波長の光が発せられる。そして、半導体ナノ粒子からの光と半導体発光素子からの発光の残部とが混合され、その混合光を発光デバイスの発光として利用できる。
具体的には、半導体発光素子としてピーク波長が400nm以上490nm以下程度の青紫色光または青色光を発するものを用い、半導体ナノ粒子として青色光を吸収して黄色光を発光するものを用いれば、白色光を発光する発光デバイスを得ることができる。あるいは、半導体ナノ粒子として、青色光を吸収して緑色光を発光するものと、青色光を吸収して赤色光を発光するものの2種類を用いても、白色発光デバイスを得ることができる。
あるいは、ピーク波長が400nm以下の紫外線を発光する半導体発光素子を用い、紫外線を吸収して青色光、緑色光、赤色光をそれぞれ発光する、3種類の半導体ナノ粒子を用いる場合でも、白色発光デバイスを得ることができる。この場合、発光素子から発せられる紫外線が外部に漏れないように、発光素子からの光をすべて半導体ナノ粒子に吸収させて変換させることが望ましい。
あるいはまた、ピーク波長が490nm以上510nm以下程度の青緑色光を発するものを用い、半導体ナノ粒子として上記の青緑色光を吸収して赤色光を発するものを用いれば、白色光を発光するデバイスを得ることができる。
あるいはまた、半導体発光素子として波長700nm以上780nm以下の赤色光を発光するものを用い、半導体ナノ粒子として、赤色光を吸収して近赤外線を発光するものを用いれば、近赤外線を発光する発光デバイスを得ることもできる。
半導体ナノ粒子は、他の半導体量子ドットと組み合わせて用いてよく、あるいは他の量子ドットではない蛍光体(例えば、有機蛍光体または無機蛍光体)と組み合わせて用いてよい。他の半導体量子ドットは、例えば、背景技術として説明した二元系の半導体量子ドットである。量子ドットではない蛍光体として、アルミニウムガーネット系等のガーネット系蛍光体を用いることができる。ガーネット蛍光体としては、セリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体、セリウムで賦活されたルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体が挙げられる。他にユウロピウムおよび/またはクロムで賦活された窒素含有アルミノ珪酸カルシウム系蛍光体、ユウロピウムで賦活されたシリケート系蛍光体、β−SiAlON系蛍光体、CASN系またはSCASN系等の窒化物系蛍光体、LnSi11系またはLnSiAlON系等の希土類窒化物系蛍光体、BaSi:Eu系またはBaSi12:Eu系等の酸窒化物系蛍光体、CaS系、SrGaS4系、SrAl系、ZnS系等の硫化物系蛍光体、クロロシリケート系蛍光体、SrLiAl:Eu蛍光体、SrMgSiN:Eu蛍光体、マンガンで賦活されたフッ化物錯体蛍光体としてのKSiF:Mn蛍光体などを用いることができる。
発光デバイスにおいて、半導体ナノ粒子を含む光変換部材は、例えばシートまたは板状部材であってよく、あるいは三次元的な形状を有する部材であってよい。三次元的な形状を有する部材の例は、表面実装型の発光ダイオードにおいて、パッケージに形成された凹部の底面に半導体発光素子が配置されているときに、発光素子を封止するために凹部に樹脂が充填されて形成された封止部材である。
または、光変換部材の別の例は、平面基板上に半導体発光素子が配置されている場合にあっては、前記半導体発光素子の上面および側面を略均一な厚みで取り囲むように形成された樹脂部材である。あるいはまた、光変換部材のさらに別の例は、半導体発光素子の周囲にその上端が半導体発光素子と同一平面を構成するように反射材を含む樹脂部材が充填されている場合にあっては、前記半導体発光素子および前記反射材を含む樹脂部材の上部に、所定の厚さで平板状に形成された樹脂部材である。
光変換部材は半導体発光素子に接してよく、あるいは半導体発光素子から離れて設けられていてよい。具体的には、光変換部材は、半導体発光素子から離れて配置される、ペレット状部材、シート部材、板状部材または棒状部材であってよく、あるいは半導体発光素子に接して設けられる部材、例えば、封止部材、コーティング部材(モールド部材とは別に設けられる発光素子を覆う部材)またはモールド部材(例えば、レンズ形状を有する部材を含む)であってよい。
また、発光デバイスにおいて、異なる波長の発光を示す2種類以上の半導体ナノ粒子を用いる場合には、1つの光変換部材内で前記2種類以上の半導体ナノ粒子が混合されていてもよいし、あるいは1種類の量子ドットのみを含む光変換部材を2つ以上組み合わせて用いてもよい。この場合、2種類以上の光変換部材は積層構造を成してもよいし、平面上にドット状ないしストライプ状のパターンとして配置されていてもよい。
半導体発光素子としてはLEDチップが挙げられる。LEDチップは、GaN、GaAs、InGaN、AlInGaP、GaP、SiC、およびZnO等からなる群から選択される1種または2種以上からなる半導体層を備えたものであってよい。青紫色光、青色光、または紫外線を発光する半導体発光素子は、例えば、組成がInAlGa1−X−YN(0≦X、0≦Y、X+Y<1)で表わされるGaN系化合物を半導体層として備えたものである。
発光デバイスは、光源として液晶表示装置に組み込まれることが好ましい。半導体ナノ粒子によるバンド端発光は発光寿命の短いものであるため、これを用いた発光デバイスは、比較的速い応答速度が要求される液晶表示装置の光源に適している。また、本実施形態の半導体ナノ粒子は、バンド端発光として半値幅のエネルギーが小さい発光ピークを示し得る。したがって、発光デバイスにおいて:
− 青色半導体発光素子によりピーク波長が420nm以上490nm以下の範囲内にある青色光を得るようにし、半導体ナノ粒子により、ピーク波長が510nm以上550nm以下、好ましくは530nm以上540nm以下の範囲内にある緑色光、およびピーク波長が600nm以上680nm以下、好ましくは630nm以上650nm以下の範囲内にある赤色光を得るようにする;または、
− 発光デバイスにおいて、半導体発光素子によりピーク波長400nm以下の紫外光を
得るようにし、半導体ナノ粒子によりピーク波長430nm以上470nm以下、好ましくは440nm以上460nm以下の範囲内にある青色光、ピーク波長が510nm以上550nm以下、好ましくは530nm以上540nm以下の緑色光、およびピーク波長が600nm以上680nm以下、好ましくは630nm以上650nm以下の範囲内にある赤色光を得るようにすることによって、濃いカラーフィルターを用いることなく、色再現性の良い液晶表示装置が得られる。発光デバイスは、例えば、直下型のバックライトとして、またはエッジ型のバックライトとして用いられる。
あるいは、半導体ナノ粒子を含む、樹脂もしくはガラス等からなるシート、板状部材、またはロッドが、発光デバイスとは独立した光変換部材として液晶表示装置に組み込まれていてよい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(参考例1)
反応容器にて酢酸銀(AgOAc)0.1mmol、酢酸インジウム(In(OAc))0.1mmol、チオ尿素0.2mmolを、オレイルアミン2.95mL及びドデカンチオール0.05mLと混合した。混合液を脱気して窒素雰囲気に置換し、250℃に設定したホットスターラーに投入し、10分間熱処理した。続いて反応容器をホットスターラーから取り出し、室温で放冷し、反応を停止した。遠心分離によって粗大粒子を除去した後、上澄みにメタノールを加えて前駆半導体ナノ粒子を沈殿させ、遠心分離によって固体を回収した。回収した固体をクロロホルムに分散した。
(実施例1)
半導体ナノ粒子の合成
参考例1で得られた前駆半導体ナノ粒子を粒子数として2.0×10−5mmol計り取り、クロロホルムを蒸発させて除いた後、酢酸亜鉛(Zn(OAc))8.2×10−3mmol及びマグネシウムアセチルアセトナート(Mg(acac))3.3×10−2mmolと共に、オレイルアミン1.5mL及びドデカンチオール1.5mLと混合して混合液を得た。混合液を脱気して窒素雰囲気に置換し、250℃に設定したホットスターラーに投入し、10分間熱処理した。続いて反応容器をホットスターラーから取り出し、室温で放冷し、反応を停止した。遠心分離によって粗大粒子を除去した後、上澄みにメタノールを加えて半導体ナノ粒子を沈殿させ、遠心分離によって回収した。
(実施例2)
半導体ナノ粒子の合成
参考例1で得られた前駆半導体ナノ粒子を粒子数として2.0×10−5mmol計り取り、クロロホルムを蒸発させて除いた後、マグネシウムアセチルアセトナート(Mg(acac))4.1×10−2mmolと共に、オレイルアミン1.5mL及びドデカンチオール1.5mLと混合して混合液を得た。混合液を脱気して窒素雰囲気に置換し、250℃に設定したホットスターラーに投入し、10分間熱処理した。続いて反応容器をホットスターラーから取り出し、室温で放冷し、反応を停止した。遠心分離によって粗大粒子を除去した後、上澄みにメタノールを加えて半導体ナノ粒子を沈殿させ、遠心分離によって回収した。
透過型電子顕微鏡(TEM)観察
実施例1及び実施例2で得られた半導体ナノ粒子の形状を、透過型電子顕微鏡(TEM、(株)日立ハイテクノロジーズ製、商品名H−7650)を用いて観察した。併せて平均粒径を8万倍から20万倍のTEM像から測定した。ここでは、TEMグリッドとして、商品名ハイレゾカーボン HRC−C10 STEM Cu100Pグリッド(応研商事(株)を用いた。得られた粒子の形状は、球状又は多角形状であった。3か所以上のTEM画像を選択し、これらに含まれているナノ粒子のうち、計測可能なものをすべて、すなわち、画像の端において粒子の像が切れているようなものを除くすべての粒子について、粒径をそれぞれ測定し、その算術平均として平均粒径を求めた。平均粒径を表1に示す。また、実施例1のTEM画像を図1に、実施例2のTEM画像を図2に示す。
発光特性
参考例1、実施例1及び実施例2で得られた半導体ナノ粒子の吸収スペクトル及び発光スペクトルを測定した。その結果を図3と図4に示す。なお、吸収スペクトルは、紫外可視近赤外分光光度計(アジレントテクノロジー、商品名Agilent 8453)を用いて、波長範囲を190nmから1100nmとして測定した。発光スペクトルは、マルチチャンネル分光器(浜松ホトニクス社製、商品名PMA12)を用いて、励起波長365nmにて測定した。
図4に示すように、実施例1及び実施例2で得られた半導体ナノ粒子はバンド端発光を示した。
(実施例3)
半導体ナノ粒子の合成
反応容器にて酢酸銀(AgOAc)0.05mmol、酢酸インジウム(In(OAc))0.05mmol、酢酸亜鉛(Zn(OAc))0.05mmol及びマグネシウムアセチルアセトナート(Mg(acac))0.05mmolを、オレイルアミン2.5mL及びドデカンチオール0.5mLと混合して合成溶液を得た。合成溶液を脱気して窒素雰囲気に置換し、150℃に設定したホットスターラーに投入した。この合成溶液に、粉末硫黄0.05mmolと1,3−ジブチルチオ尿素0.15mmolをドデカンチオール0.5mLに溶解し、90℃に加熱した溶液を投入して混合物を得た。得られた混合物を150℃のまま30分加熱した後、250℃に設定したホットスターラーに投入した。3分間熱処理をした後、続いて反応容器を室温で放冷して反応を停止させた。遠心分離して上澄みを除去した後、沈殿にメタノールを加えて沈殿させ、上澄みを除くことで洗浄した後、半導体ナノ粒子をクロロホルムに分散した。
(比較例1)
合成溶液にマグネシウムアセチルアセトナートを添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして半導体ナノ粒子を得た。
平均粒径
実施例3及び比較例1で得られた半導体ナノ粒子の形状を、透過型電子顕微鏡(TEM、(株)日立ハイテクノロジーズ製、商品名H−7650)を用いて観察するとともに、その大きさを8万倍から20万倍のTEM像から測定した。ここでは、TEMグリッドとして、商品名ハイレゾカーボン HRC−C10 STEM Cu100Pグリッド(応研商事(株)を用いた。得られた粒子の形状は、長さと幅を有するロッド形状であった。3か所以上のTEM画像を選択し、これらに含まれているナノ粒子のうち、計測可能なものをすべて、すなわち、画像の端において粒子の像が切れているようなものを除くすべての粒子について、幅及び長さをそれぞれ測定し、その算術平均を求めた。実施例3のTEM画像を図5に、比較例1のTEM画像を図6に示す。また、長さと幅を表1に示す。
エネルギー分散型X線分析装置による分析
得られた半導体ナノ粒子に含まれる各元素の原子百分率を、エネルギー分散型X線分析装置(HORIBA製、商品名EMAX ENERGY)により分析した。その結果を表2に示す。表2には半導体ナノ粒子の以下の組成式とした場合の、x、yおよびzの値を示す。
(AgIn(1−z)2x(MgZn(1−y)2(1−x)x−2xz+2
光触媒活性
実施例3又は比較例1で得られた半導体ナノ粒子を全金属原子数として4.5μmolとなる量で、0.05MのNaSを含む50体積%の2−プロパノール水溶液に添加した。この溶液にアルゴン雰囲気下で、キセノンランプからの光を熱吸収フィルタを通して0.50Wcm−2の光強度で照射して、水素生成量の経時変化を測定した。結果を図7に示す。
図7に示すように、半導体ナノ粒子にマグネシウムをドープすることで良好な光触媒活性を示した。

Claims (10)

  1. Ag、In、Mg及びSを含み、
    組成中のAgの含有率が1.4モル%以上28モル%以下、Inの含有率が5モル%以上36モル%以下、Sの含有率が46モル%以上57モル%以下、Mgの含有率が0.1モル%以上40モル%以下であり、
    AgとInの合計モル数に対するMgのモル数の比が0.02以上4以下である半導体ナノ粒子。
  2. 組成にZnを含み、Znの含有率が0.1モル%以上49モル%以下であり、
    AgとInの合計モル数に対するMgとZnの合計モル数の比が0.02以上4以下である請求項1に記載の半導体ナノ粒子。
  3. 下記式で表される組成を有する請求項1又は2に記載の半導体ナノ粒子。
    (AgIn(1−z)2x(MgZn(1−y)2(1−x)x−2xz+2
    (式中、x、y及びzは、0<x<1、0<y≦1、0.15<z<1を満たす。)
  4. 350nm以上500nm以下の範囲内にある波長の光を照射することにより、450nm以上700nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有し、発光スペクトルにおける半値幅が200meV以下である光を発する請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体ナノ粒子。
  5. Ag塩、In塩、S供給源及び有機溶剤を含む第一混合物を125℃以上300℃以下で加熱して、AgとInとSとを含むナノ粒子を得ることと、
    得られたナノ粒子、Mg塩及び有機溶剤を含む第二混合物を180℃以上300℃以下で加熱することと、
    を含む半導体ナノ粒子の製造方法。
  6. 前記第二混合物は、更にZn塩を含む請求項5に記載の製造方法。
  7. Ag塩、In塩、Mg塩、S供給源及び有機溶剤を含む第三混合物を120℃以上200℃未満の温度で加熱して第四混合物を得ることと、
    第四混合物を200℃以上300℃以下の温度で加熱することと、
    を含む半導体ナノ粒子の製造方法。
  8. 前記第三混合物は、更にZn塩を含む請求項7に記載の製造方法。
  9. 請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体ナノ粒子を含む光変換部材と、半導体発光素子とを備える発光デバイス。
  10. 前記半導体発光素子はLEDチップである請求項9に記載の発光デバイス。
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