JP2019218477A - ウレタン樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明が解決しようとする課題は、耐黄変性に優れるウレタン樹脂組成物を製造する方法を提供することである。【解決手段】本発明は、ウレア結合を有するウレタン樹脂(A)、及び、有機溶剤(B)を含有するウレタン樹脂組成物の製造方法であって、前記有機溶剤(B)が、ケトン溶剤(b1)とその他の溶剤(b2)とを含有するものであり、ウレア結合を生成させた後に、前記ケトン溶剤(b1)を加えることを特徴とするウレタン樹脂組成物の製造方法を提供するものである。本発明の製造方法により得られるウレタン樹脂組成物は、耐黄変性に優れる皮膜を形成することができる。また、DMFの使用量も低減することができるため、環境対応にも貢献することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、ウレタン樹脂組成物の製造方法に関する。
ウレタン樹脂は、強靭かつ柔軟との特性を有するため、合成皮革、フィルム、接着剤、粘着剤、コーティング剤、車輛内装材、透湿衣料、成型品、研磨パッド、靴、家具など様々な分野で広く利用されている。
前記ウレタン樹脂としては、アミン系鎖伸長剤を原料として用い、ウレア結合を導入することで強靭性を付与することが広く利用されている(例えば、特許文献1を参照。)。一方、近年では、欧州や中国での溶剤規制の流れから、溶剤として最も頻度高く用いられているN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)の使用量の低減が求められている。かかる状況下、ウレタン樹脂への溶解性に優れるケトン溶剤の使用が研究されているが、黄変しやすくなる問題があった。
特開2016−27114公報
本発明が解決しようとする課題は、耐黄変性に優れるウレタン樹脂組成物を製造する方法を提供することである。
本発明は、ウレア結合を有するウレタン樹脂(A)、及び、有機溶剤(B)を含有するウレタン樹脂組成物の製造方法であって、前記有機溶剤(B)が、ケトン溶剤(b1)とその他の溶剤(b2)とを含有するものであり、ウレア結合を生成させた後に、前記ケトン溶剤(b1)を加えることを特徴とするウレタン樹脂組成物の製造方法を提供するものである。
本発明の製造方法により得られるウレタン樹脂組成物は、耐黄変性に優れるものである。また、DMFの使用量も低減することができるため、環境負荷低減にも貢献することができる。
よって、本発明の製造方法により得られるウレタン樹脂組成物は、合成皮革、フィルム、接着剤、粘着剤、コーティング剤、車輛内装材、透湿衣料、成型品、研磨パッド、靴、家具等の分野で好適に利用することができる。
本発明で得られるウレタン樹脂組成物は、ウレア結合を有するウレタン樹脂(A)、及び、有機溶剤(B)を含有するものであり、前記有機溶剤(B)は、ケトン溶剤(b1)とその他の溶剤(b2)とを含有するものである。また、本発明のウレタン樹脂組成物の製造方法は、ウレア結合を生成させた後に、前記ケトン溶剤(b1)を加えることが必須である。この方法により、耐黄変性に優れるだけでなく、ブリード物も抑制することができ、触感も良好な皮膜を得ることができる。
前記ウレタン樹脂(A)は、ウレア結合を有するものであり、例えば、少なくともポリオール(a1)、ポリイソシアネート(a2)、及び、アミノ基を有する化合物(a3)を原料とした反応物が挙げられる。
前記ポリオール(a1)としては、例えば、ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリアクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、水添ポリブタジエンポリオール等を用いることができる。これらのポリオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ポリオール(a1)の数平均分子量としては、より一層優れた皮膜の機械的強度が得られる点から、500〜50,000の範囲であることが好ましく、600〜10,000の範囲がより好ましく、700〜8,000の範囲が更に好ましい。なお、前記ポリオール(a1)の数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定した値を示す。
前記ポリオール(a1)の使用量としては、前記ウレタン樹脂(A)を構成する原料中30〜95質量%の範囲であることが好ましく、50〜90質量%の範囲がより好ましい。
前記ポリイソシアネート(a2)としては、例えば、1,3−及び1,4−フェニレンジイソシアネート、1−メチル−2,4−フェニレンジイソシアネート、1−メチル−2,6−フェニレンジイソシアネート、1−メチル−2,5−フェニレンジイソシアネート、1−メチル−2,6−フェニレンジイソシアネート、1−メチル−3,5−フェニレンジイソシアネート、1−エチル−2,4−フェニレンジイソシアネート、1−イソプロピル−2,4−フェニレンジイソシアネート、1,3−ジメチル−2,4−フェニレンジイソシアネート、1,3−ジメチル−4,6−フェニレンジイソシアネート、1,4−ジメチル−2,5−フェニレンジイソシアネート、ジエチルベンゼンジイソシアネート、ジイソプロピルベンゼンジイソシアネート、1−メチル−3,5−ジエチルベンゼンジイソシアネート、3−メチル−1,5−ジエチルベンゼン−2,4−ジイソシアネート、1,3,5−トリエチルベンゼン−2,4−ジイソシアネート、ナフタレン−1,4−ジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、1−メチル−ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、ナフタレン−2,6−ジイソシアネート、ナフタレン−2,7−ジイソシアネート、1,1−ジナフチル−2,2’−ジイソシアネート、ビフェニル−2,4’−ジイソシアネート、ビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、3−3’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4−ジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;テトラメチレンジイソシアネート、1,5−ペンタメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−シクロペンチレンジイソシアネート、1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、1,3−ジ(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,4−ジ(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,2’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環式ポリイソシアネートなどを用いることができる。これらのポリイソシアネートは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ポリイソシアネート(a2)の使用量としては、前記ウレタン樹脂(A)を構成する原料中3〜50質量%の範囲であることが好ましく、10〜40質量%の範囲がより好ましい。
前記アミノ基を有する化合物(a3)は、ウレタン樹脂(A)にウレア結合を導入するものであり、例えば、分子量が500未満(好ましくは、50〜450の範囲)のものが挙げられ、具体的には、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、イソホロンジアミン、1,2−シクロヘキサンジアミン、1,3−シクロヘキサンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、ヒドラジン等を用いることがきできる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記化合物(a3)の使用量としては、前記ウレタン樹脂(A)を構成する原料中0.1〜30質量%の範囲であることが好ましく、1〜20質量%の範囲がより好ましい。
前記ウレタン樹脂(A)の原料としては、前記した以外にも、例えば、分子量が500未満の水酸基を有する鎖伸長剤、水酸基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物、水酸基を有するシリコーン化合物等を用いてもよい。
前記分子量が500未満の水酸基を有する鎖伸長剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ヘキサメチレングリコール、サッカロース、メチレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ソルビトール、ビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、水素添加ビスフェノールA、ハイドロキノン等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記水酸基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリルアミド、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用しても良い。
前記有機溶剤(B)は、ケトン溶剤(b1)とその他の溶剤(b2)とを含有するものである。
前記ケトン溶剤(b1)としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、シクロヘキサノン、ヘプタノン、イソホロン等を用いることができる。これらの溶剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、より一層優れたウレタン樹脂(A)への溶解性及び乾燥性が得られる点から、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、及び、シクロヘキサノンからなる群より選ばれる1種以上の溶剤を用いることが好ましい。
前記その他の溶剤(b2)としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジメチルスルフォキシド、N−メチルピロリドン、N,N,2−トリメチルプロピオンアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルプロピオンアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−エチルピロリドン、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等を用いることができる。これらの溶剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、溶解性の点から、N,N−ジメチルホルムアミドを含むことが好ましいが、ウレタン樹脂(A)への溶解性が良好であれば、どの溶剤を用いてもよい。
次に、本発明のウレタン樹脂組成物の製造方法について説明する。
本発明のウレタン樹脂組成物の製造方法は、ウレア結合が生成された後に、前記ケトン溶剤(b1)を加えることが必須である。この方法により、耐黄変性に優れるだけでなく、ブリード物も抑制することができ、触感も良好な皮膜を得ることができる。
前記ウレタン樹脂組成物の製造方法の具体例としては、例えば、
(1)前記その他の溶剤(b2)の存在下で、少なくとも前記ポリイソシアネート(a2)、及び、前記化合物(a3)を反応させてウレア結合を生成させた後に、前記ケトン溶剤(b1)を加え、その後ポリオール(a1)由来のウレタン結合を生成させる方法;
(2)前記その他の溶剤(b2)の存在下で、前記ポリオール(a1)、及び、前記ポリイソシアネート(a2)を反応させてウレタン結合を生成させ、次いで、前記化合物(a3)を反応させてウレア結合を生成させ、その後、前記ケトン溶剤(b1)を加える方法などが挙げられる。
前記(1)の方法では、ポリオール(a1)は、前記化合物(a3)等と共に最初から反応系中に仕込まれていても、ウレア結合を生成した後に仕込まれていてもどちらでもよい。前記ポリオール(a1)を前記化合物(a3)等と共に最初に仕込んでいても、前記化合物(a3)の有するアミノ基は、ポリオール(a1)の有する水酸基に比べてイソシアネート基との反応が非常に速いため、ウレア結合が優先的に生成する。
前記ウレア結合を生成させる際の条件としては、例えば、15〜50℃の温度で10分〜3時間反応させる方法が挙げられる。
ウレア結合が生成された後には、前記ケトン溶剤(b1)を加えることで、その後のウレタン結合生成時における増粘(ウレタン樹脂の高分子量化)に対応することができる。前記ケトン溶剤(b1)を加える際には、反応系中の温度が前記ケトン溶剤(b1)の沸点以下となるようにすることが好ましい。
前記ウレタン結合を生成させる際の条件としては、例えば、55〜120℃の温度で30分〜10時間反応させる方法が挙げられる。
前記ウレタン結合を生成させる際には、必要に応じて、公知のウレタン化触媒を用いてもよい。前記ウレタン化触媒を用いる際の使用量としては、例えば、前記ウレタン樹脂(A)100質量部に対して、0.001〜10質量部の範囲が挙げられる。
前記(2)の方法においても、ウレア結合およびウレタン結合を生成させる際の条件は、前記(1)の方法と同様である。
前記ウレタン樹脂(A)のウレア結合の含有量としては、より一層優れた耐黄変性が得られる点から、0.15〜0.45mmol/kgの範囲であることが好ましく、0.2〜0.4mmol/kgの範囲がより好ましい。
前記ウレタン樹脂(A)は前記方法により高分子量化するこができ、その重量平均分子量としては、例えば、3,000〜150,000の範囲が挙げられる。なお、前記ウレタン樹脂(A)の重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定した値を示す。
前記有機溶剤(B)の含有量としては、塗工性、乾燥性、及び、製造安定性の点から、ウレタン樹脂組成物中40〜80質量%の範囲であることが好ましい。
また、前記ケトン溶剤(b1)の含有量としては、より一層優れた乾燥性、及び耐黄変性が得られる点から、有機溶剤(B)中25質量%以上であることが好ましく、50〜75質量%の範囲がより好ましい。
以上、本発明の製造方法により得られるウレタン樹脂組成物は、耐黄変性に優れるものである。また、DMFの使用量も低減することができるため、環境対応にも貢献することができる。
よって、本発明の製造方法により得られるウレタン樹脂組成物は、合成皮革、フィルム、接着剤、粘着剤、コーティング剤、車輛内装材、透湿衣料、成型品、研磨パッド、靴、家具等の分野で好適に利用することができる。
以下、実施例を用いて、本発明をより詳細に説明する。
[実施例1]
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を備えた四つ口フラスコに、1,6−ヘキサンジオールを原料とするポリカーボネートポリオール(数平均分子量;2,000)を125質量部、N,N−ジメチルホルムアミド(以下、「DMF」と略記する。)を230質量部、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(以下、「H12MDI」と略記する。)を25質量部投入し、撹拌下85℃で4時間反応させた後、30℃まで反応系中を冷却し、その後イソホロンジアミン(以下、「IPDA」と略記する。)4.8質量部を加え、30分間撹拌させた。次いで、メタノールを0.2質量部投入し、その後メチルエチルケトン(以下、「MEK」と略記する。)を230質量部入れ、撹拌・混合することによって、ウレタン樹脂組成物を得た。なお、ウレタン樹脂のウレア結合の含有量は、0.365mmol/kgであった。
[実施例2]
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を備えた四つ口フラスコに、1,6−ヘキサンジオールを原料とするポリカーボネートポリオール(数平均分子量;2,000)を125質量部、DMFを230質量部、及び、IPDAを4.8質量部投入し、均一に混合した後、H12MDIを25質量部投入した。30分撹拌後、MEK230質量部を投入し、撹拌下75℃で4時間反応させることによってウレタン樹脂組成物を得た。なお、ウレタン樹脂のウレア結合の含有量は、0.365mmol/kgであった。
[比較例1]
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を備えた四つ口フラスコに、1,6−ヘキサンジオールを原料とするポリカーボネートポリオール(数平均分子量;2,000)を125質量部、DMFを230質量部、及び、H12MDIを25質量部投入し、撹拌下85℃で4時間反応させた後、MEKを230質量部、及び、IPDA4.8質量部を加え、30分間撹拌させた。その後、メタノール0.2質量部加え、10分間撹拌することでウレタン樹脂組成物を得た。
[比較例2]
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を備えた四つ口フラスコに、1,6−ヘキサンジオールを原料とするポリカーボネートポリオール(数平均分子量;2,000)を125質量部、MEKを230質量部、及び、IPDAを4.8質量部投入し、均一に混合した後にH12MDIを25質量部投入した。30分撹拌した後、DMF230質量部を投入し、撹拌下75℃で4時間反応させることによってウレタン樹脂組成物を得た。
[数平均分子量等の測定方法]
ポリオールの数平均分子量およびウレタン樹脂の重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・カラムクロマトグラフィー(GPC)法により、下記の条件で測定し得られた値を示す。
測定装置:高速GPC装置(東ソー株式会社製「HLC−8220GPC」)
カラム:東ソー株式会社製の下記のカラムを直列に接続して使用した。
「TSKgel G5000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G4000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G3000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G2000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
検出器:RI(示差屈折計)
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL(試料濃度0.4質量%のテトラヒドロフラン溶液)
標準試料:下記の標準ポリスチレンを用いて検量線を作成した。
(標準ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−550」
[耐黄変性の評価方法]
実施例及び比較例で得られたウレタン樹脂組成物を、スガ試験機株式会社製フェードメーター「U48」を使用して、120℃の高温下で500時間放置し、目視確認により耐黄変性を以下のように評価した。
「○」:黄変が確認されない。
「×」:黄変が確認される。
[耐ブリード性の評価方法]
実施例及び比較例で得られたウレタン樹脂組成物を、離型紙上に、乾燥後の膜厚が30μmとなるように塗布し、90℃で2分間、さらに120℃で2分間乾燥させることによって、ポリウレタン皮膜を得た。このポリウレタン皮膜を100℃で2週間放置した後、ポリウレタン皮膜を目視観察により耐ブリード性を以下のように評価した。
「○」:ブリード物が確認されない。
「×」:ブリード物が確認される。
[触感の評価方法]
上記[耐ブリード性の評価方法]にて得られたポリウレタン皮膜を、100℃で2週間放置した後、触指により触感を以下のように評価した。
「○」:柔らかい。
「×」:ところどころ硬さを感じる。
Figure 2019218477
本発明の製造方法である実施例1〜6では、耐黄色性、耐ブリード性、及び触感に優れる皮膜を形成できるウレタン樹脂組成物が得られた。
一方、比較例1及び2は、ケトン溶剤とアミノ基を有する化合物とを同時に加え、ケトン溶剤の存在下でウレア結合を生成させた態様であるが、いずれも耐黄変性が不良であった。また、ブリード物も確認され、触感も不良であった。

Claims (7)

  1. ウレア結合を有するウレタン樹脂(A)、及び、有機溶剤(B)を含有するウレタン樹脂組成物の製造方法であって、
    前記有機溶剤(B)が、ケトン溶剤(b1)とその他の溶剤(b2)とを含有するものであり、ウレア結合を生成させた後に、前記ケトン溶剤(b1)を加えることを特徴とするウレタン樹脂組成物の製造方法。
  2. 前記ウレタン樹脂(A)が、少なくともポリオール(a1)、ポリイソシアネート(a2)、及び、アミノ基を有する化合物(a3)を原料とするものである請求項1記載のウレタン樹脂組成物の製造方法。
  3. 前記その他の溶剤(b2)の存在下で、少なくとも前記ポリイソシアネート(a2)、及び、前記化合物(a3)を反応させてウレア結合を生成させた後に、前記ケトン溶剤(b1)を加える請求項2記載のウレタン樹脂組成物の製造方法。
  4. 前記その他の溶剤(b2)の存在下で、前記ポリオール(a1)、及び、前記ポリイソシアネート(a2)を反応させてウレタン結合を生成させ、次いで、前記化合物(a3)を反応させてウレア結合を生成させ、その後、前記ケトン溶剤(b1)を加える請求項2記載のウレタン樹脂組成物の製造方法。
  5. 前記ウレタン樹脂(A)のウレア結合の含有量が、0.15〜0.45mmol/kgの範囲であり、かつ、前記有機溶剤(B)の含有量が、ウレタン樹脂組成物中40〜80質量%の範囲である請求項1〜4のいずれか1項記載のウレタン樹脂組成物の製造方法。
  6. 前記ケトン溶剤(b1)の含有量が、有機溶剤(B)中25質量%以上である請求項1〜5のいずれか1項記載のウレタン樹脂組成物の製造方法。
  7. 前記ケトン溶剤(b1)が、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、及び、シクロヘキサノンからなる群より選ばれる1種以上である請求項1〜6のいずれか1項記載のウレタン樹脂組成物の製造方法。
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