JP2019215812A - 監視装置、および監視装置の制御方法 - Google Patents

監視装置、および監視装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】生産ラインの監視装置ないし生産システムにおいて、ある工程で動作異常が発生した際に、当該の工程に加えて、その工程に関連する工程の稼働情報を適切に提示できるようにする。【解決手段】特定の工程位置の工程の工程開始状態に応じて第1の識別子203と関連付けされた第1の記憶領域201を確保する。工程が実行される間、動作信号に基づき生成された稼働情報202、206を、第1の記憶領域201に記憶させる。工程が工程完了状態となった際、その工程位置で取り扱われたワークを特定し、そのワーク情報を第1の識別子203に追加して、第2の識別子204を生成する。工程の稼働情報202、206は第2の識別子204と関連付けされた更新不可の第2の記憶領域205に記憶させる。【選択図】図3

Description

本発明は、生産ラインに配置された生産機器の動作状態を示す動作信号に基づき、前記生産ラインの状態を監視する制御装置を備えた監視装置、およびその制御方法に関する。
種々の工業製品やその部品を生産する生産ラインは、ロボットや加工機械などの生産機器によって構成されている。これらの生産機器は、ワークに対する生産処理の1ないし数工程を実行する、ステーション、セルなどと呼ばれる単位を構成する。また、1つの生産ラインに複数、配置された生産機器の動作は、PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)やシーケンサなどと呼ばれる統合制御装置によって制御される。
この種の生産ラインには、生産ラインの動作を監視する監視装置がログサーバーやNAS構成の外部記憶装置などの記憶手段とともに、配置されることがある。この種の監視装置は、スタンドアローン構成の他、場合によっては統合制御装置が監視装置を兼ねる構成も考えられる。
監視装置は、生産ラインからは、様々な稼働情報を取得することができる。例えば上記の統合制御装置の制御信号、ロボットや加工機械などの生産機器が入出力する機器制御信号から生産ラインの稼働情報を取得することができる。また、生産機器の各部に配置された力、長さや高さ(距離)、温度、湿度を検出する各種センサの出力信号や、監視用に配置されたカメラの画像信号などからも生産ラインの稼働情報を取得することができる。取得した生産ラインの稼働情報は、ログサーバーなどのデータベースに転送され、保存される。
上記の稼働情報としては、例えば、ロボットや加工機械の動作座標情報、当該の工程を実行するステーション番号、実行工程番号、動作指令値、動作フィードバック値、モーターの電流値、動作時間などが取得される。また、稼働情報としては、例えば、センサ値、動作中の温度、動作内容が記述されたプログラム、使用したワーク情報、撮像画像などが取得される。その他にも以上に列挙しなかった、生産ラインから取得できる種々の稼働情報を取得できる可能性がある。
稼働情報は、装置異常が発生した際に、システム管理者のようなユーザの分析作業を支援するシステムで用いられている。例えば、下記の特許文献1は、工作機械の加工指令情報と、実行された加工動作によって得られた信号や数値等の加工実行情報を関連付けてデータベースへ保存する構成を開示している。特許文献1の構成では、装置異常が発生した場合には、異常発生工程の加工実行情報を基に装置異常発生時の状況をシミュレータで再現することができる。
特許第4905196号公報
一方、ワーク搬送や組み付けなど汎用的な動作を行える多能工ロボットが知られており、このようなロボットで構成した多能工ロボットセルを配列して生産ラインを構成することがある。このような生産ラインでは、通常、1つのセル、ないしステーションで複数のワークを扱い、複数の組み立て工程を実行することがある。
このような生産ラインでは、特定の工程で動作異常が発生した場合、その原因が当該の工程ではなく、例えばその工程より前に実行された工程に根本的な原因が潜んでいることがある。例えば、工程1で変形した部品を組付けたために、工程2の検査で異常が検出される、といったケースがそれである。
これに対して、特許文献1の技術では、異常発生した工程のみしかシミュレーションできず、根本的な原因となった工程の挙動を確認することができない。この問題を解決するには、異常発生工程より前に実行された工程の稼働情報もまとめて取得し、シミュレーションすることが考えられる。しかしながら、多能工ロボットセルシステムにおいては、その工程順序は必ずしも人手での製品組付け順序と同じでない場合がある。そのために、前工程を含めて稼働情報を取得し、解析し、あるいはシミュレートしたり表示出力したりする処理が複雑になりすぎる可能性がある。また、下記のように、ある工程における動作異常に関して、全ての前工程の稼働情報を取得し、解析し、あるいはシミュレートしたり表示出力したりすることが無駄である可能性もある。
例えば、ここで、人手での製品組付け順序が、ワークAに対してワークBを組付け、その後にワークCを組付ける、といった順序であるとする。一方、多能工ロボットセルシステムで前記製品の組付けを実現する場合の工程順序は、まず、ワークAを取得(工程1)し、ワークAを組付け台へ設置する(工程2)。次に、ワークCを取得(工程3)し、そのワークCを仮置き台へ設置する(工程4)。そして、ワークBを取得(工程5)し、ワークBをワークAへ組付ける(工程6)。最後に、ワークCを仮置き台から取得し(工程7)、そのワークCをワークAへ組付ける(工程8)。
このように、「ワークAにワークBを組付けた後に、ワークCをワークAに組付ける」という面では、ロボットの工程は人手による組付け順序と同じであるが、工程を実行する順序という面では一部に違いがある。これは、装置サイクルタイムや周辺環境との干渉回避などの関係による制約のためであり、多能工ロボットセルシステム固有の問題である。
ここで、上記の工程6で動作異常が発生したとすると、工程1〜工程6すべての稼働情報を取得することになる。しかし、工程6の実行時点で製品Cはまだ仮置き台上にあり、ワークAへ組付いていないため、工程3と工程4の稼働情報は、当該発生異常には関係ないと判断できる。それにも拘らず、異常が発生した工程より前に実行された工程の全てについて稼働情報を取得すると、異常の原因に関係のない稼働情報まで取得することになる。また、そのような稼働情報を全て表示出力した場合には、管理者、分析者に原因に関係のない稼働情報まで提示していることになり、適切な支援処理とは言えない可能性がある。
本発明の課題は、上記に鑑み、生産ラインの監視装置ないし生産システムにおいて、ある工程で動作異常が発生した際に、当該の工程に加えて、その工程に関連する工程の稼働情報を適切に提示できるようにすることにある。
上記課題を解決するため、本発明においては、生産ラインに配置された生産機器の動作状態を示す動作信号に基づき、前記生産ラインの状態を監視する制御装置を備えた監視装置において、前記制御装置が、前記動作信号に基づき、特定の工程位置において実行される工程が工程開始状態となったことが検出された際、前記特定の工程位置を識別可能な第1の識別子と関連付けられた第1の記憶領域を記憶装置に確保し、前記特定の工程位置において実行される工程の間、前記動作信号に基づき、前記特定の工程位置に関して生成した稼働情報を、前記第1の記憶領域に記憶させ、前記動作信号に基づき、前記特定の工程位置において実行される工程が工程完了状態となったことが検出された際、前記特定の工程位置で取り扱われたワークを特定し、特定されたワークを識別可能なワーク情報を前記第1の識別子に追加して、第2の識別子を生成し、当該の工程の稼働情報を、生成した第2の識別子と関連付けられた更新不可の第2の記憶領域に記憶させる構成を採用した。
本発明によれば、生産ラインの監視装置ないし生産システムにおいて、ある工程で動作異常が発生した際に、当該の工程に加えて、その工程に関連する工程の稼働情報を適切に提示できる、という優れた効果がある。
本発明の実施形態1に係る監視装置を備えた生産システムを模式的に示すブロック図である。 (a)および(b)は、本発明の実施形態1に係るロボットセル上のワーク有無状況を示す説明図、(c)および(d)は、実施形態1に係るロボットセル上のワーク組付け状態を示す説明図である。 (a)および(b)は、本発明の実施形態1に係る一時記憶領域へのデータ記憶処理を示す説明図である。 本発明の実施形態1に係る監視装置の制御方法を説明するフローチャート図である。 実施形態1に係る監視装置において、ユーザに提示する表示画面の一例を示す説明図である。 実施形態2に係る監視装置において、ユーザに提示する表示画面の一例を示す説明図である。 本発明の実施形態1に係る監視装置の制御系の具体的な構成を示したブロック図である。
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための形態につき説明する。なお、以下に示す構成はあくまでも一例であり、例えば細部の構成については本発明の趣旨を逸脱しない範囲において当業者が適宜変更することができる。また、本実施形態で取り上げる数値は、参考数値であって、本発明を限定するものではない。
<実施形態1>
図1は、本実施形態1に係る監視装置を備えた生産システムの構成を模式的に示している。図1において、生産システム10は、生産ライン11と、監視装置12とを備える。
生産ライン11と監視装置12は、通信部13を介して接続されている。例えば、生産ライン11は企業の工場内に配置されており、監視装置も同様に工場内に配置されている。この場合、生産ライン11と監視装置12は、通信部13と、不図示の例えばイントラネットなどのネットワークを介して接続される。このネットワーク(不図示)、および通信部13は、例えばIEEE 802.3のような有線通信、IEEE 802.11、802.15のような無線通信による通信規格に準拠した構成とすることができる。その他にも特別に設計された任意の有線、無線によるネットワーク規格を用いることにしてもよい。
監視装置12は、必ずしも生産ライン11と同じ拠点に配置されていなくてもよい。例えば監視装置12は、生産ライン11の所在地である工場から離れた遠隔地、例えば企業の本社のような遠隔地の拠点に設置することもできる。この場合、生産ライン11と監視装置12は、通信部13、例えばインターネット等のネットワークを介して接続することができる。
図1の生産ライン11は、ラインを構成する生産機器として、複数のロボットセル14、15、16(…)を備えている。ここでは3台のロボットセルのみを明示的に図示しているが、生産ライン11を構成するロボットセルの数は任意である。生産ライン11には、さらにロボットセル14、15、16の他に、コンベヤや搬送テーブル、スライダのような搬送機器や、加工装置、ワーク供給機など(いずれも詳細不図示)が配置されていてもよい。これら搬送機器や、加工装置、ワーク供給機は、ロボットセル14、15、16と独立して設置されていてもよく、また、ロボットセル14、15、16…の一部を構成していてもよい。
ロボットセル14、15、16の動作は、それぞれ制御するロボット制御装置(不図示)により制御される。また、ロボットセル14、15、16は、これらを連動させて工程を実行するために、PLC、シーケンサなどと呼ばれる統合制御装置(不図示)によって制御されるよう構成されていてもよい。なお、ロボット制御装置は、ロボットセルの1台に対して1台以上設置してもよく、逆に1台の制御装置によって全てのロボットセルが制御されていてもよい。また、本実施例では3台のロボットセルを図示して説明しているが、これはロボットセルの台数を限定するものではなく、生産ラインに1台のみでも、また4台以上設置されていてもよい。
生産ライン11に配置されたロボットセル14〜16…を構成する要素は、例えばロボットアームや加工機械である。ロボットアームには、どのような形式のものを用いてもよく、例えば垂直多関節型、パラレルリンク型など、任意の形式のものを用いることができる。加工機械には、塗布機や搬送機、ビス締め機、圧着機、検査機、部品供給機、などが含まれていてもよい。また、ロボットセル14〜16…には、監視用の撮像装置や、温湿度センサ、その他のセンサ類が含まれていてよい。生産ライン11のロボットセル14〜16…を構成する要素は、駆動信号、モニタ信号、検出信号など、様々な動作信号を入出力する。これらの動作信号は生産ライン11に配置された各生産機器の動作状態を示す。本実施形態1の監視装置12は、生産ライン11を監視するため、生産ライン11上でやりとりされる動作信号を受信して、生産ライン11の稼働情報を抽出、取得、あるいは生成する。
監視装置12は、稼働情報取得部17、ワーク情報算出部18、動作信号取得部19、稼働情報記憶部20、稼働情報処理部21、入出力部22を備える。図1に示したこれらブロックは機能ブロックであり、実際には、図7に示すような制御装置のハードウェアおよびソフトウェアによって実現される。
図7は、監視装置12の制御系の構成の一例を示している。図7の制御装置は、主制御手段としてのCPU601、記憶装置としてのROM602、およびRAM603を備える。ROM602には、後述する製造手順を実現するためのCPU601の制御プログラムや定数情報などを格納しておくことができる。また、RAM603は、その制御手順を実行する時にCPU601のワークエリアなどとして使用される他、後述の第1および第2の記憶領域を確保するエリアとしても用いることができる。
本実施形態の制御手順(例えば図4)を実現するためのCPU601の制御プログラムは、HDDやSSDなどから成る外部記憶装置606や、ROM602の(例えばEEPROM領域)のような記憶部に格納しておくことができる。その場合、後述の制御手順を実現するためのCPU601の制御プログラムは、ネットワークインターフェース607を介して、上記の各記憶部に供給し、また新しい(別の)プログラムに更新することができる。あるいは、後述の制御手順を実現するためのCPU601の制御プログラムは、各種の磁気ディスクや光ディスク、フラッシュメモリなどの記憶手段と、そのためのドライブ装置を経由して、上記の各記憶部に供給し、またその内容を更新することができる。上述の制御手順を実現するためのCPU601の制御プログラムを格納した状態における各種の記憶手段、記憶部、ないし記憶デバイスは、本発明の制御手順を格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を構成することになる。
RAM603、外部記憶装置606は、本実施形態において、後述する第1および第2の記憶領域のための記憶装置として用いることができる。後述の第1および第2の記憶領域の実装形態の1つとしては、例えばRAM603に確保、開放されるテーブルメモリやリンクトリストのような形態が考えられる。
本実施形態では、ユニークな第1および第2の記憶領域を識別するために第1ないし第2の識別子を用いる。RAM603に第1および第2の記憶領域が確保される場合には、例えば、テーブルメモリやリンクトリストの所定位置に格納されたヘッダなどに第1ないし第2の識別子の内容を書き込んでおくことができる。
また、第1および第2の記憶領域の他の実装形態は、外部記憶装置606(あるいはネットワークマウントされた外部記憶装置などを含む)上に作成されるデータファイルの形態である。このようなファイルは、汎用OSのFS(ファイルシステム)上で用いられているものと同じでよく、第1および第2の記憶領域に該当するファイルに対しては、作成、削除、リンク、属性変更などのファイル操作を行えるものとする。また、OSのFS(ファイルシステム)上の実装では、実ファイルの他、第1および第2の記憶領域を、実ファイル(や他のディレクトリ)を階層的に格納可能なディレクトリ(OSによってはフォルダ)によって実装することもできる。第1および第2の記憶領域をファイルやディレクトリ(フォルダ)として実装する場合には、第1および第2の記憶領域を識別すための第1ないし第2の識別子には、例えばファイル名やディレクトリ名(フォルダ名)の形態を利用できる。第1ないし第2の識別子としての、ファイル名やディレクトリ名(フォルダ名)は、FS(ファイルシステム)のFATやinodeなどと呼ばれる管理領域に記録される。
CPU601には、ネットワーク608を介して生産ライン(11:図1)、特に生産ライン11に配置されたロボットセル14、15、16…と通信するための通信部としてネットワークインターフェース607が接続されている。このネットワークインターフェース607を介して、CPU601は各種の制御信号を送受信することができる。CPU601は、上述の稼働情報取得部17の機能として、生産ライン11上で、送受信されている動作信号をモニタすることができる。
ネットワークインターフェース607は、例えばIEEE 802.3のような有線通信、IEEE 802.11、802.15のような無線通信による通信規格を用いて構成することができる。ネットワークインターフェース607は、例えばロボットセル14〜16…の他、生産ライン11に生産制御、管理のために配置されたPLCやシーケンサのような統轄制御装置や、管理サーバなどとの間の通信にも用いることができる。
図7の監視装置では、UI装置(ユーザーインターフェース装置)として、操作部604、および表示装置605が接続されている。操作部604は、ハンディターミナルのような端末、あるいはキーボード(KB)、ジョグダイアル、ポインティングデバイス(PD)などのデバイス(あるいはそれらを備えたから成る制御端末)によって構成することができる。表示装置605には、例えば液晶方式の他、後述するデータ表示、あるいはそれに類似の表示画面を表示出力できるものであれば任意の方式のディスプレイ装置を用いることができる。
また、図7の監視装置では、RTC611が設けられている。RTC611は、後述の第1、第2の記憶領域を識別する第1、第2の識別子で用いられる稼働情報の取得に関する時刻日時(取得時刻情報)を発生するのに用いることができる。
図1のシステムにおいて、ロボットセル14、15、16…の動作は、例えば上記の不図示のロボット制御装置と動作信号を入出力することにより制御される。本実施形態でいう動作信号とは、例えば工程開始信号や工程完了信号、異常発生信号、といった制御信号に類するものを含む。また、本実施形態は、動作信号には、例えば上記の制御信号に類する制御パケットに含まれるステーション番号、工程番号、(異常/正常)イベント名、稼働サイクル数、なども含めて考える。即ち、本実施形態でいう動作信号は、例えばロボット制御装置がロボットセル14〜16…を制御するために必要な情報の総称と考えてよい。
本実施形態において、稼働サイクル数とは、生産ライン11で、例えばその日の稼働を開始してから生産、例えば完成させた製品数のことを指す。ステーション番号は、少なくとも1つ、あるいは2つ以上のロボットセル14、15、16…によって構成された工程実行単位である「ステーション」に付与される識別番号である。以下では、説明を容易にするため、ロボットセル14、15、16…それぞれが1つの「ステーション」を構成し、各々、固有のステーション番号を有するものとする。しかしながら、後述する構成や制御は、ステーション番号の付与形態が本実施形態と異なる場合にも実施することができるものである。
図1の監視装置12において、動作信号取得部19は、生産ライン11上で入出力されている上記の動作信号を取得する。また、動作信号取得部19は、工程開始信号、工程完了信号、異常発生信号を検出した際に、ワーク情報算出部18に対してワーク情報取得指令を送信する。また、動作信号取得部19は、工程開始信号を検出すると、稼働情報処理部21に対して稼働情報一時記憶開始指令と動作信号(例えば工程開始信号、工程完了信号、異常発生信号)から取得したステーション番号、工程番号、稼働サイクル数を送信する。また、動作信号取得部19は、特に工程完了信号または異常発生信号を検出した際には、稼働情報処理部21へ稼働情報一時記憶完了指令とともに、ステーション番号、工程番号、稼働サイクル数の各情報を送信する。特に、異常発生信号を検出した際、動作信号取得部19は、上記の各情報に加えて、動作信号(例えば上記の工程開始信号、工程完了信号、異常発生信号)から取得した異常事象の識別信号、例えば異常名(エラー番号などの形式であってよい)を送信する。
ワーク情報算出部18は、上記のロボットセル14、15、16…のワーク有無状況に関する情報を取得する。ここで、図2の(a)および(b)は、本実施形態1における上記のロボットセル14、15、16…のうち、あるロボットセル上のワーク有無状況の一例を示している。図2の(a)、(b)の図示は、あるロボットセルの平面図的な図示であるものと考えてよい。本実施形態において、ワーク有無状況とは、ロボットセル上のワークが設置されうる場所におけるワークの有無を示す情報である。図2(a)、(b)では、供給機103上にトレイ112〜114のそれぞれにワークA1〜A4、B1〜B4、C1〜C4が設置されている。
一方、図2(a)、(b)の下半部は、ロボット108、組付け台109、仮置き台110の配置を示し、それぞれでワークをクランプしているかどうかを示している。一般に、ロボットはワークを把持するためのハンドを備え、加工機械はワークをクランプするための治具を備えている。これらの治具やハンドは、それぞれセンサを搭載しており、このセンサによってハンドがワークを把持しているか否か、あるいは治具がワークをクランプしているか否か判断することができる。監視装置12では、ロボットセルのロボットがワークをクランプしているか否かの状態を生産ライン11上で入出力されている動作信号を介して検出することができる。
図2(a)では、ロボット108と組付け台109、仮置き台110には何も情報がなく、この状態はそれぞれにはワークが存在しない状態に相当する。一方、図2の(b)では、ワークA1(115)が組付け台へ、ワークB1(116)がロボットへ、ワークC1(117)が仮置き台へ移動され、設置された状態に相当する。この状態は、例えば、ロボット104がトレイ112、113、114からそれぞれ上記の各ワークを取得し、組付け台109、仮置き台110へ設置する動作を実行することによって形成されたものである。
図2(a)、(b)で例示したような、生産ライン上のある工程位置(例えば上記のロボット108と組付け台109、仮置き台110)におけるワーク有無の状態を示すワーク有無情報は、生産ライン11上の動作信号を介して取得することができる。このワーク有無の状態は、例えばロボット108や各作業台に配置されたセンサなどの出力情報から取得できる他、監視用のカメラで撮影した画像などから取得できる。また、PLCの制御信号などから工程間の遷移を検出するようなソフトウェア処理によっても取得できる。このような生産ライン上のある工程位置におけるワーク有無情報は、例えば、上記のロボット制御装置などによって生成させることができる。
図1のワーク情報算出部18は、生産ライン上のある工程位置におけるワーク有無情報を取得し、これにより、あるロボットセル(あるステーション)のワーク有無状況を把握する。即ち、以上のようにして、図1のワーク情報算出部18は、ロボットセル14、15、16におけるワーク組付け状態に関する情報を取得する。
ここで、図2(c)、(d)は、本実施形態1に係る、ロボットセル上のワーク組付け状態を仮想的なランプ表示に似た形態で模式的に図示したものである。一般に、ロボットセルによる製品組立てでは、主となるワークに対して複数のワークを組付ける。このワークの組付け状態とは、例えば、主となるワークに対して組付けるワークの組付け進捗状況を示す情報である。
図2(c)では、ワークA1組付け状態を示す部分111に、ワークB1が組付いたことを示すためのランプ118とワークC1が組付いたことを示すランプ119を図示している。図2(c)では、ランプ118およびランプ119が共に無灯状態であり、ワークA1には何も組付いていない状態に相当する。
一方、図2(d)は、ランプ118が点灯した状態であり、ワークA1にワークB1が組付いた状態に相当する。図1のワーク情報算出部18は、上記図2(c)、(d)のようなロボットセル上のワーク組付け状態を取得することができる。なお、以上のようなワーク組付け状態は、上述同様に、監視カメラ画像や各種センサから取得することができる他、工程遷移の検出によりソフトウェア的に取得することができる。
また、ワーク情報算出部18は、特定のロボットセル上の過去のワーク有無状況とワーク組付け状態に関する情報、例えば工程開始時のワーク有無状況とワーク組付け状態に関する情報を取得し、キャッシュしておくことができる。これにより、次の監視タイミング、例えば工程完了時または異常発生時のロボットセル上におけるワーク有無状況と、ワーク組付け状態を取得した時、記憶している過去のワーク有無状況とワーク組付け状態に関する情報との差分を算出することができる。これにより、生産ライン11上のある特定の位置において、工程開始時〜終了時までに、その特定工程で取り扱われたワークを特定することができる。
例えば、ここで、図2において、特定工程の工程開始時のロボットセル上におけるワークの有無状況が図2(a)であり、工程完了時または異常発生時のロボットセル上におけるワークの有無状況が図2(b)であったとする。この場合、ワークの有無状況の差分はワークA1とワークB1とワークC1となる。即ち、当該の特定工程では、ワークA1とワークB1とワークC1とが取り扱われた、と判定することできる。
また、仮に工程開始時のワーク組付け状態が図2(c)であり、工程完了時または異常発生時のロボットセル上におけるワークの有無状況が図2(d)であるとする。この場合、ワーク組付け状態の差分はワークA1にワークB2が組付いたことであり、現在実行していた工程ではワークA1とワークB1とが取り扱われた、と判定することができる。
以上のようにして、ワーク情報算出部18は、現在実行していた特定工程で扱ったワークを特定することができる。ワーク情報算出部18は、特定したワークを識別可能な情報を稼働情報処理部21へ送信する。
なお、以上では、ワーク情報算出部18による現在工程にて扱ったワークの算出方法について、図2(a)〜(d)により説明したが、同図は説明を容易にするための模式的な図示である。例えば、図2(c)、(d)に示したランプ118、119は、概念的な部材の図示であり、必ずしもこのようなワーク有無、ないしその組付け状態を示す部材が作業空間に配置されている必要はない。現実の作業空間における、ワーク有無、ないしその組付け状態は、監視用のカメラで撮影した画像、作業空間に適宜配置された各種センサから得たデータを基づき、制御装置の情報演算によって求めることができる。
ただし、生産ライン作業者に対してロボットセル上のワーク有無状況とワーク組付け状態に対する情報を伝えたい場合には、図2(c)、(d)に示したランプ118、119と同等の表示手段を用いる構成も考えられる。例えば、ロボットセル14、15、16を制御するためのティーチングペンダント(不図示)の表示器などを用いて図2(c)、(d)に示したランプ118、119と同等の表示を行ってもよい。
稼働情報取得部17は、ロボットセル14、15、16に関連して配置されたセンサ類、あるいは生産ラインに適宜配置されたセンサやカメラなどの検出手段が出力する動作信号に基づき、生産ラインの稼働情報を取得する。ここで稼働情報とは、生産ラインから取得できる様々な情報である。例えば、稼働情報には、ロボットセル14〜16、その他の生産機器の動作座標情報や、実行ステーション番号、実行工程番号、動作指令値、動作フィードバック値、モーターの電流値などが含まれる。また、同稼働情報には、動作時間、センサ値、動作中の温度、動作内容が記述されたプログラム、使用したワーク情報、監視カメラの撮像画像などが含まれる。
稼働情報取得部17は、生産ラインの動作信号に基づき、取得した生産ラインの稼働情報を稼働情報処理部21に送信する。なお、この時送信される稼働情報には、例えば実行ステーション番号と、実行工程番号とが付与ないし関連付けされて送信される。稼働情報処理部21は、上記のように稼働情報が送信されると、これを稼働情報の一時記憶を指令する、稼働情報一時記憶開始指令として処理する。
稼働情報処理部21は、動作信号取得部19から上記のように稼働情報が送信されると、これを稼働情報一時記憶開始指令として取り扱う。
稼働情報処理部21は、この稼働情報一時記憶開始指令を受信すると、次のような処理を行う。受信した稼働情報、およびそれに付与ないし関連付けされているステーション番号と工程番号と稼働サイクル数に加え、指令受信日時を追加して、例えば図3(a)に示すような第1の識別子203として生成する。指令受信日時は、稼働情報取得部17から稼働情報を受信した時刻情報で、例えば、RTC611(図7)で発生される時刻情報を用いる。
図3(a)は、本実施形態における第1の記憶領域としての稼働情報一時記憶領域201と、それを識別する第1の識別子203のデータ構造の一例を示している。この稼働情報一時記憶領域201は、RAM603や外部記憶装置606(図7)上に確保される、稼働情報取得部17から取得した稼働情報202を一時記憶、ないし追記的にその内容を更新可能な第1の領域である。もし、新たな稼働情報を格納するための、該当する第1の識別子203を持つ稼働情報一時記憶領域201がまだ存在しない場合はRAM603や外部記憶装置606(図7)上に確保する。また、新たな稼働情報を格納するための、該当する第1の識別子203を持つ稼働情報一時記憶領域201が既に存在する場合は、下記のようにその領域を新たな稼働情報の格納に用いる。
また、稼働情報一時記憶領域201は、生産ラインから取得した種々の稼働情報202を格納するために用いられる。稼働情報202は、画像情報やテキスト情報など様々な形式のデータ形式、例えば電子ファイルや、テーブルデータなどのデータ形式で表現されていてよい。
稼働情報一時記憶開始指令を受信すると、稼働情報処理部21は、第1の識別子203と稼働情報202を格納するための稼働情報一時記憶領域201を、例えば図7のRAM603や外部記憶装置606上に確保する。ここで、第1の識別子203(後述の第2の識別子204も同様)は、構成する要素を表す数字や文字列によるニーモニック表現や、独自に設計したユニークキーであっても良く、それらの要素の並び順も特に本発明を限定するものではない。
第1の識別子203は、それに関連付けられた特定の稼働情報、即ちステーション番号と工程番号と稼働サイクル数に加え、指令受信日時を備えた稼働情報、ないしをそれが格納された一時記憶領域(201)を一意に識別することができる。また、同じステーション番号と工程番号を持つ、後続の稼働情報が生成された場合、次のように稼働情報一時記憶領域201の内容を更新することができる。
例えば、図3(a)のように稼働情報取得部17より新たな動作座標206が送信された際には、上記のようにその稼働情報に関連する実行ステーション番号と実行工程番号が送信される。これに応じて、その実行ステーション番号と実行工程番号の情報を稼働情報一時記憶領域201に関連して記憶されている稼働情報の第1の識別子203内の情報と照合する。もし同じステーション番号と工程番号を持つ、第1の識別子203が付与された既存の稼働情報一時記憶領域201が存在する場合には、その一時記憶領域の稼働情報202として動作座標206を追加する。以上のようにして、新たに発生した稼働情報(上記の例では動作座標206)を保存すべき稼働情報一時記憶領域201を特定し、動作座標206を含む稼働情報をその領域へ記憶することができる。
第1の記憶領域、即ち、稼働情報一時記憶領域201は、先に触れたようにコンピュータOSでいうフォルダやファイルのようなデータ保存領域によって実現できる。ここでは、稼働情報一時記憶領域201をフォルダにより実装する場合には、例えば第1の識別子203は、そのフォルダのフォルダ名として実装することができる。
もし、稼働情報取得部17から第1の識別子203とともに稼働情報が送信され、第1の識別子203の内容をフォルダ名として持つフォルダがまだ存在しない場合には、そのフォルダを例えば外部記憶装置606上に確保する。もし既に第1の識別子203の内容をフォルダ名として持つフォルダが存在する場合には、そのフォルダに稼働情報を追記していく。その際、稼働情報は、そのフォルダ内に例えば通常ファイルの形式で記録する。
このように、本実施形態1では、第1の識別子203を介して互いに関連する稼働情報を記憶していく。なお、先に触れたように、第1の記憶領域、即ち、稼働情報一時記憶領域201は、フォルダ以外の形式で実装されていてもよい。例えば、第1の記憶領域、即ち、稼働情報一時記憶領域201は、フォルダではなく、追記可能な通常ファイルの形式で実装されていてもよい。その場合には、第1の識別子203は例えばファイル名として実装される。
また、先に触れたように、例えば、外部記憶装置606に稼働情報一時記憶領域201のフォルダないしファイルを置き、第1の識別子203は、例えばファイルポインタのようなデータ構造体としてRAM603上に配置されていてもよい。また、第1の記憶領域、即ち、稼働情報一時記憶領域201が、RAM603にデータテーブルやデータリストのような形式で確保される構成でもよい。即ち、第1の識別子203は、ファイル名やフォルダ(ディレクトリ)名以外に、ファイルポインタやデータポインタのような形式で実装することができる。
このように、本実施形態では、第1の記憶領域、即ち、稼働情報一時記憶領域201は、第1の識別子203を用いた関連付け処理によって、第1の識別子203を介して互いに関連する稼働情報を記録する。このような実装形態は、第1の記憶領域のみならず、後述の第2の記憶領域に関してもほぼ同様である。
一方、動作信号取得部19は、生産ラインの動作信号から、工程完了信号や異常発生信号を検出すると、稼働情報一時記憶完了指令を生成する。動作信号取得部19から稼働情報一時記憶完了指令を受信すると、稼働情報処理部21は、第2の識別子204(稼働情報識別子)を生成する。即ち、図3(b)に示すように、ワーク情報算出部18から取得した使用ワークに関する情報と、異常名(異常発生時のみ)を第1の識別子に追加して、第2の識別子204(稼働情報識別子)を生成する。もちろん、第1の識別子に追加する異常名に換えて、エラーコードなどを利用しても構わない。
そして、稼働情報処理部21は、生成した第2の識別子を、図3(a)の稼働情報一時記憶領域201に関連付け、稼働情報一時記憶領域201に基づき、新たな稼働情報をそれ以上、保存できない閉じた稼働情報記憶領域205を作成する。この場合、稼働情報一時記憶領域201がフォルダの実装であるなら、例えば、生成した第2の識別子204を用いてそのフォルダ名に変更し、クローズした上、稼働情報記憶領域205を書き込みないし追記不可の属性に変更する。
このようにして、本実施形態の第2の記憶領域として、新たな稼働情報をそれ以上、保存できない閉じた稼働情報記憶領域205を作成することができる。このようなフォルダ名と属性の変更による手法によれば、データコピーが必要なく、効率的である。しかしながら、稼働情報一時記憶領域201から再帰的にその階層構造をコピーして稼働情報記憶領域205を作成し、その後、不要となった稼働情報一時記憶領域201を適宜削除する手法を用いてもよい。
なお、稼働情報記憶領域205がフォルダや通常ファイルのデータ形式であるなら、データ容量削減のため、圧縮フォルダ/ファイル形式へと変換する処理を行っても良い。これにより、稼働情報一時記憶領域201、205が実装されるRAMやHDDなどの記憶容量を効率よく利用できる。
稼働情報処理部21は、多数の稼働情報が一元化された、閉じた稼働情報記憶領域205を、例えば外部記憶装置606などにより実装された稼働情報記憶部20(図1)に格納する。また、稼働情報処理部21は、稼働情報記憶領域205をコピーにより作成しており、稼働情報記憶部20へ送信済みのデータを格納している稼働情報一時記憶領域201がまだ残っている場合には、その稼働情報一時記憶領域201を削除する。
稼働情報記憶部20(図1)は、例えば外部記憶装置606などにより実装された記憶エリアで、稼働情報処理部21から受信した第2の識別子と関連付けされた第2の記憶領域としての稼働情報記憶領域205を格納する。このエリアの稼働情報記憶領域205は、いずれもクローズされており、それ以上のデータ追記が行えないよう管理される。
入出力部22(図1)は、例えば、図7の操作部604、表示装置605を含むユーザーインターフェース部に相当する。例えば、入出力部22は、稼働情報記憶部20に記憶されている稼働情報をユーザに提示するために表示出力するのに用いることができる。また、ユーザは、入出力部22を通して稼働情報記憶部20に必要な稼働情報を検索するための検索操作を行うことができる。このようなユーザ操作は、例えば入出力部22を構成する操作部604によって行う。
なお、図1では、入出力部22は監視装置12内に図示しているが、利用者の使用形態によっては、他のユーザ端末、ハンディターミナルや、ティーチングペンダントのような独立した情報端末であってもよい。その場合、独立した外部の情報端末は、ネットワーク608などに接続された端末であってよい。
図4は、図1の生産システム10における監視装置12の監視制御手順の流れを示している。図4において、生産ライン11(図1)は、ティーチングペンダントなどにより発生される指令操作に基づき起動される(ステップS101)。これにより、ロボットセル14、15、16…が不図示のロボット制御装置などを介して起動され、ラインの工程動作が開始される。
工程動作が開始されると、ロボット制御装置からロボットセル14、15、16…に対して工程開始信号が送信する。本実施形態でいう工程とは、ロボットセル14、15、16…が実行する任意の生産作業の単位に相当する。本実施形態でいう工程では、例えば「ロボット108がトレイA(112)からワークA1(115)を取り出す」といった動作が1つの工程を構成する。
ロボット制御装置からロボットセル14、15、16…に対して工程開始信号が送信されると、図1の動作信号取得部19がこの動作信号を検出する(ステップS102)。例えば、上記のロボット制御装置が工程開始信号を、ロボットセル14、15、16…に加えて動作信号取得部19にもブロードキャスト送信する構成とすれば、動作信号取得部19は同信号を検出できる。また、動作信号取得部19がロボット制御装置に対してポーリングすることで工程開始信号を検出しても良い。このような動作信号取得部19の信号検出方式は、他の動作信号についても同様である。
続いて、動作信号取得部19は、当該の工程開始信号に係るロボットセルが、複数あるロボットセルのどのステーションであるかを示すステーション番号、開始された工程の工程番号、現在までの稼働サイクル数を特定する(ステップS103)。これらの情報は、通常、上記のロボット制御装置が管理する情報であるため、動作信号取得部19からロボット制御装置へ問い合わせても良いし、ロボット制御装置が動作信号取得部19へ送信しても良い。次に動作信号取得部19は、ワーク情報算出部18と稼働情報処理部21に対して、工程が開始されたロボットセルのステーション番号、工程番号、稼働情報一時記憶開始指令(稼働情報処理部21のみ)、稼働サイクル数(稼働情報処理部21のみ)を送信する。
ワーク情報算出部18は、当該の工程開始信号によって、工程開始状態が示された当該のステーション番号、工程番号の情報を基に、当該ロボットセル上のワーク有無状況とワーク組付け状態を取得し、保持する(ステップS104)。ロボットセル上のワークの有無状況とワーク組付け状態は、通常、ロボット制御装置が管理していることが多いから、ワーク有無状況とワーク組付け状態は、ワーク情報算出部18からロボット制御装置へ問い合わせを行って取得するようにしてもよい。また、ワーク有無状況とワーク組付け状態をワーク情報算出部18へ送信するよう、ロボット制御装置を設定しておく構成であってもよい。
稼働情報処理部21は、稼働情報一時記憶開始指令を受信した際に、共に受信したステーション番号と工程番号と稼働サイクル数に加え、指令受信日時を第1の識別子203として生成する(ステップS105)。
次に、稼働情報202を一時記憶するための第1の記憶領域として、稼働情報一時記憶領域201を確保し、第1の識別子203を付加する(ステップS106)。
本実施例では、複数のロボットセル14、15、16…によるライン構成である。そして、このような生産ラインにおいて、「1つのロボットセルは同時に2つの工程を実行しない」ものとすれば、最大でも3つの稼働情報一時記憶領域201が確保されることになる。
本実施形態では、上記のように、第1の識別子203と、稼働情報一時記憶領域201と、を相互に識別できるよう関連付けしている。このため、稼働情報一時記憶領域が複数存在する場合でも、第1の識別子203の照合により、稼働情報202をどの領域に記憶すべきかを容易に決定できる。その場合、例えば、第1の識別子203に含まれる情報の少なくとも一部、例えばステーション番号と工程番号の情報を照合することにより、新たに発生した稼働情報202をどの領域に記憶させるかを決定できる。
続いて、稼働情報処理部21は、稼働情報取得部17より送信された稼働情報を適切な稼働情報一時記憶領域201に保存する(ステップS107)。この時、稼働情報取得部17は、稼働情報に加え、ステーション番号と工程番号を送信するため、稼働情報処理部は受信した稼働情報をどの稼働情報一時記憶領域201(第1の記憶領域)に記憶すべきかを決定できる。
動作信号取得部19が、工程の終了状態を示す、異常信号を検出(ステップS108)、または、工程完了信号を検出(ステップS109)してない間は、ステップS107に戻り、上記の処理を繰り返す。即ち、正常終了状態または異常終了状態のいずれも検出されておらず、この特定の工程が進行している間は、ステップS107に戻り、上記の処理を繰り返す。これにより、新たに発生した稼働情報を稼働情報一時記憶領域201(第1の記憶領域)に記憶させる。同時に進行している他の工程があれば、そのステーション番号と工程番号の異なる他の稼働情報は、上記同様の処理により、異なる第1の識別子を持つ、別の稼働情報一時記憶領域201(第1の記憶領域)に記録される。
一方、動作信号取得部19が、工程終了を示す、異常信号を検出(ステップS108)、または、工程完了信号を検出(ステップS109)した場合は以下のような処理を行う。
動作信号取得部19が工程完了信号を検出(ステップS109)した場合、ワーク情報算出部18に対してワーク情報取得指令を送信する。ワーク情報算出部18は、動作信号を介して、現在のワーク情報、即ち工程完了時のワーク有無状態と、ワーク組付け状態と、を入手する(ステップS110)。そして、過去、例えば、工程開始時のワーク有無状態とワーク組付け状態を比較し、工程開始時との差分を算出することによって、当該の工程で扱ったワークを特定(ステップS112)する。ワーク情報算出部18は、当該の工程で扱ったワークを示すワーク情報を稼働情報処理部21へ送信する。
これに応じて、稼働情報処理部21は、ワーク情報算出部18から受信した現在の工程で取り扱ったものと特定されたワークを識別するワーク情報を第1の識別子に追加することにより、第2の識別子204を生成する(ステップS113)。
当該の工程が完了した場合、工程完了信号の発生に応じて、動作信号取得部19が、工程完了状態を検出し、稼働情報処理部21に対して稼働情報一時記憶完了指令を送信する。
これに応じて、稼働情報処理部21は、当該の完了した工程に該当する第1の識別子と関連付けされた稼働情報一時記憶領域201を特定し、これに基づき、それ以上の稼働情報の更新不可な閉じた稼働情報記憶領域205を生成する(ステップS114)。
稼働情報記憶領域205は、例えば当該の稼働情報一時記憶領域201に、ステップS113で生成した第2の識別子204を再付加することにより作成することができる。また、新たに稼働情報記憶領域205を外部記憶装置606に確保し、ステップS113で生成した第2の識別子204を付加することにより作成してもよい。この時、工程は完了しているため当該工程における新たな稼働情報はそれ以上、送信されない。このため、稼働情報記憶領域205は、それ以上の稼働情報の更新不可な閉じた記憶領域として生成する。この記憶制御は、例えば、稼働情報記憶領域205が外部記憶装置606上のファイルやフォルダで実装される場合には、そのファイルやフォルダをクローズした上、書き込み不可属性に変更することなどにより実現できる。
続くステップS115の処理は、例えば第1の記憶領域としての稼働情報一時記憶領域201がRAM603に、第2の記憶領域としての稼働情報記憶領域205が外部記憶装置606(稼働情報記憶部20)に配置されるような構成において必要になる。その場合、稼働情報処理部21は、第2の識別子204が付加された閉じた稼働情報記憶領域205を稼働情報記憶部20へ送信し、稼働情報記憶部20は受信した稼働情報記憶領域205を記憶する。
続くステップS116は、第2の記憶領域としての稼働情報記憶領域205が第1の記憶領域としての稼働情報一時記憶領域201のコピーによって作成されるような構成においてのみ必要になる。その場合は、稼働情報処理部21は、例えば外部記憶装置606上のファイルやフォルダから成る第1の記憶領域としての稼働情報一時記憶領域201を削除する(ステップS116)。
その後、次の工程の開始信号を検出しない場合(ステップS117)は、監視処理を終了するが、次の工程の工程開始信号を受信している場合は、ステップS103に戻り、上述の処理を繰り返す。
一方、稼働情報を一時記憶領域へ記憶開始(ステップS107)した後、生産ラインに異常が発生する場合がある。この動作異常は、生産ラインで発生する異常発生信号のような動作信号を介して検出される(ステップS108)。
この場合、動作信号取得部19が発生した異常発生信号を検出し、稼働情報処理部21に対して、稼働情報一時記憶完了指令と共に、異常が発生した特定の工程位置に該当する稼働情報を送信する(ステップS111)。この特定の工程位置に該当する稼働情報には、ワークの有無状態および組付け状態、ステーション番号、工程番号、稼働サイクル数に加えて、異常名(エラー番号など)が含まれる。
稼働情報処理部21は、稼働情報一時記憶完了指令と、上記の異常名(エラー番号など)が含まれた稼働情報を受信すると、例えば上述のワーク状態の差分の演算により、異常が発生した工程で取り扱われたワークを特定する(ステップS112)。
ステップS112以下の処理は、上述の通りであるが、ステップS113で、稼働情報処理部21が第2の識別子を生成するが、この場合はさらに異常名(エラー番号など)が追加された第2の識別子が生成される。即ち、第1の識別子に、さらに完了(異常終了)した工程に関連するワーク情報と、さらに異常名(エラー番号など)を追加し、第2の識別子を生成する。
上記のように、異常が発生した場合は、正常時と比較して、第2の識別子に発生した異常情報が追加される。なお、動作異常が発生した場合、通常、当該のロボットセルを含む生産ラインの動作を停止させるが、その場合には次工程はないため監視処理はステップS117で終了することになる。
以上に示したように、本実施形態1によれば、特定の工程位置において発生する生産ラインの稼働情報を、第1の識別子を介して例えば特定の工程位置を識別可能な稼働情報一時記憶領域201(第1の記憶領域)に記録していく。工程終了(完了または異常終了)の場合には、過去、例えば工程開始時のワーク状態(ワーク有無状態、ワーク組付け状態)の差分を介してその特定の工程位置で取り扱われたワークを特定できるワーク情報を第1の識別子に付加して、第2の識別子を生成する。
そして、稼働情報一時記憶領域201(第1の記憶領域)が格納している稼働情報を、生成した第2の識別子と関連付けられた更新不可な稼働情報記憶領域205(第2の記憶領域)に格納する。この時、稼働情報記憶領域205(第2の記憶領域)は、例えば、稼働情報一時記憶領域201(第1の記憶領域)のリネームによって作成できる。あるいは、コピーによって稼働情報一時記憶領域201(第1の記憶領域)を作成する場合には、不要になった稼働情報一時記憶領域201(第1の記憶領域)は削除される。
さらに、異常終了の場合には、異常名(エラー番号など)がさらに上記の稼働情報記憶領域205(第2の記憶領域)を識別する第2の識別子に追加される。
以上のような監視処理を行うことにより、ロボットセルなどの生産機器から成る生産ラインの稼働情報を、特定の工程位置を特定可能な第1の識別子により識別される稼働情報一時記憶領域201(第1の記憶領域)に記録していく。工程終了時には、特定の工程位置、そこで取り扱ったワーク、異常の有無などを特定可能な第2の識別子により識別される、それ以上更新されない稼働情報記憶領域205(第2の記憶領域)に稼働情報が一元化された状態で保持される。
本実施形態の監視処理における上記の記憶制御によれば、次のような利点がある。例えば、特定の工程位置で実行される工程が終了した時には、ワーク情報を含む第2の識別子と稼働情報記憶領域205(第2の記憶領域)とによって、その工程位置の稼働情報と、そこで取り扱われたワークの情報のみを参照できる。他の工程位置で取り扱われたワークの情報は、しかるべく他の第2の識別子と稼働情報記憶領域205(第2の記憶領域)を用いて記録される。このため、動作異常の解析などの目的で稼働情報を参照する時に、課題の欄で述べたようにエラーを発生した工程に関係するワーク情報のみを容易に検索、特定することができる。
また、異常終了時には異常名(エラー番号など)がさらに稼働情報記憶領域205(第2の記憶領域)を識別する第2の識別子に追加されるため、容易に動作異常の態様を特定できる。また、後述のように、同一ないし類似の動作異常を記録した稼働情報記憶領域205(第2の記憶領域)、あるいはさらにその第2の識別子を容易に検索でき、その内容をユーザーインターフェース装置を介してユーザに提示することができる。
<実施形態2>
本実施形態2では、図5、図6を用いて、ユーザーインターフェース装置(図1の入出力部22:図7の操作部604、表示装置605)を介してユーザに提示し、またユーザ入力を取り込むための表示画面の構成例を示す。
図5は、動作異常に応じて、あるいは、動作異常を検索した結果として、ユーザーインターフェース装置の表示装置605で表示する表示画面(UI画面)の一例である。図5の表示画面(UI画面)は、以下に示すような表示領域、および操作ボタン、テキスト入力フィールドなどを備えている。
以下では、発明が解決しようとする課題の欄で説明したロボットセルの工程を用いて、図5の表示画面(UI画面)の構成および関連する入出力部22における操作を説明する。発明が解決しようとする課題の欄で例示した、あるロボットセルの工程は、全部で8つの工程を有する。
その工程順序は、上記の通り、ワークAを取得(工程1)し、ワークAを組付け台へ設置する(工程2)。次に、ワークCを取得(工程3)し、そのワークCを仮置き台へ設置(工程4)する。そして、ワークBを取得(工程5)し、ワークBをワークAへ組付ける(工程6)。最後に、ワークCを仮置き台から取得し(工程7)、そのワークCをワークAへ組付け(工程8)。説明を容易にするため、生産ラインには上記の各工程を特定の工程位置で実行するロボットセルが1台、配置されているものとする。
ここで、この生産ラインを稼働開始させてから、10サイクル目の工程6で動作異常が発生したとする。発生した動作異常の情報(異常名)は、例えば第2の識別子として稼働情報記憶部20に記憶されている。従って、操作部604(図7)で動作異常の情報(異常名)を検索した結果として、あるいは、エラー発生に応じて自動的に、図5の表示画面、特に左側半分に示したその特定の工程位置における稼働情報を表示装置605に表示することができる(302)。
図5のエラー発生に係る稼働情報(302)において、303は稼働情報記憶部20に記憶されている稼働情報を一覧するリスト表示である。この例では、稼働情報記憶部20の第2の識別子と稼働情報記憶領域205(第2の記憶領域)は、それぞれフォルダ名とフォルダ、によって実装されている。図5のリスト表示(303)は、このような格納構造のメタファとしてのアイコンを用いた表示となっている。また、表示スペースを節約するため、第2の識別子(フォルダ名)は例えば時刻情報のみを表示している。
また、図5のリスト表示(303)は、日時(304、305、306)、工程番号(307)、扱われたワークのワーク情報(308)、サイクル数(309)、異常発生の有無(310)の各フィールドを有する。これらの各フィールドの最上部の表示は、例えばそのフィールドをキーとしてソートを行うために、操作部604のポインティングデバイスなどにより操作可能なボタンとして実装されていてよい。
また、図5のリスト表示(303)によれば、西暦年(304)、月日(305)、時刻(306)…のように稼働情報記憶領域205(第2の記憶領域)に相当するフォルダアイコンを指定することにより、特定の稼働情報にアクセスすることができる。このフォルダアイコンの指定は、例えば操作部604のポインティングデバイスなどにより行う。
図5の例では、10番目のサイクルの工程6で異常が発生したため、リスト表示(303)の最下行でその旨が表示されている(313)。
この状態で、図5の表示画面(UI画面)では、エラー分析を行うユーザは、工程6で発生したワークB組付異常の原因を調査するために、異常工程情報表示ボタン(314)を押下することができる。これに応じて、例えば、画面右下に当該の工程6の実行時に記録された稼働情報328を表示させる(320)。
この異常工程情報(320)では、ワークB組付け時の力データのみが表示されているが、他の稼働情報が記憶されていた場合は、その稼働情報も併せて表示させる。これにより、ユーザは、正常時と異常時の稼働情報を比較することができる。その場合は、異常工程情報(320)の上部には、入力部(322)が配置されている。この入力部(322)を介してユーザは取得したい工程に係る例えば期間(日時〜日時)の情報を入力することができる。入力部322で期間指定を行い、表示ボタン(321)を押下すると、その期間の稼働情報を呼び出すことができる。
例えば、この入力部(322)に「2017/10/05 13:40 - 2017/10/05 13:42」と入力することで、期間中の当該工程における稼働情報が表示される(327:左側の9サイクル目工程6の力データ)。この表示(327)を視認することにより、ユーザは、異常発生時の力データ(328)では、正常時の力データ(327)よりも遅れたタイミングでワーク操作力がかかっていた、ということが判る。
しかし、この情報のみでは異常発生の原因が明確になったとは言えないため、図5の表示画面(UI画面)では、ユーザは関連工程情報表示ボタン(315)をクリックすることができる。この関連工程情報表示ボタン(315)をクリックすると、工程6では、ワークAとワークBを扱っているため、同じワークAとワークBを扱った工程1と工程2、工程3に相当する稼働情報が表示される(317、318、319)。
このうち、工程1はワークA(325)をトレイから取得する工程であり、その稼働情報(317)は、この例ではロボットアームが取得する前のトレイ上のワークA(325)の画像である。この画像は、監視カメラなどにより撮影されたもので、稼働情報記憶領域205(第2の記憶領域)に記録されている。ワークA(325)とその他ワークを見比べると、特別に変わった点は見つからず、工程1に異常の原因がないことが推測される。
工程2はワークA(325)を組付け台へ設置する工程であり、その稼働情報(318)は、ロボットがワークA(325)を組付け台へ設置した時の設置位置データである。この設置位置データは、Z軸方向の距離を横軸方向に時刻をとって示したものである。稼働情報(318)の表示では、異常発生時(10サイクル目)の設置位置データ(330)に対して、9サイクル目の設置位置データ(329)を表示して見比べると、両者に違いは見られないため、工程2に異常の原因がないことが推測される。
工程5はワークB(326)をトレイから取得する工程であり、その稼働情報319は、ロボットが取得する前のトレイ上のワークB(326)の画像である。ワークB(326)とその他のワークを比べると、形状が異なっており、ワークB(326)が変形している、と判定できる。
以上のように構成された、図5の表示画面(UI画面)を用いることにより、ユーザは、異常が発生した原因は「ロボットが変形したワークB(326)を取得し、ワークAへ組付けたため」であると推測することができる。
以上のように、本実施形態2では、実施形態1と同様に特定の工程ないしその工程位置、日時、ワーク情報、異常名ごとに、稼働情報が第2の識別子と稼働情報記憶領域205(第2の記憶領域)に格納されている。そのため、図5の表示画面(UI画面)によれば、異常が発生した工程を容易に特定できる。また、同じ理由で、異常発生時に異常が発生した工程に関係のある工程の稼働情報のみをユーザに提示することができるため、ユーザは生産ラインに異常が発生した場合の原因究明を効率的に行える。
また、図5の表示画面(UI画面)では、期間と異常コードの入力(301)、期間と工程番号を入力(311)することができる入力フィールドを設けている。これらの入力フィールドを介して指定した期間と異常コード、あるいは期間と工程番号に該当する稼働情報を表示することができる。
また、本実施形態2では、実施形態1と同様に特定の工程ないしその工程位置、日時、ワーク情報、異常名ごとに、稼働情報が第2の識別子と稼働情報記憶領域205(第2の記憶領域)に格納されている。そのため、過去の稼働情報のうち必要なデータを、必要な時に容易に読み出し、登録しておくことができる。そのためには、例えば、稼働情報を表示されている窓(図5の例では317、318、319、320のいずれか)に情報登録ボタン(323)を設けておくことができる。この情報登録ボタン(323)を用いて、ユーザはすばやく参照したい、あるいは重要と考える稼働情報を稼働情報記憶部20に配置した重要稼働情報領域に登録することができる。この重要稼働情報領域は、例えばインターネットやファイルシステムのブラウザなどにおいて用いられている、いわゆるブックマーク記憶領域と同様に構成しておくことができる。この重要稼働情報領域に記憶させた稼働情報は、適当な操作ボタン(不図示)の操作によって、表示装置605に呼び出せるように構成しておく。その際の重要稼働情報領域に記憶させた稼働情報の表示形式には、図5の表示画面(UI画面)の表示形式と同様に構成しておけばよい。
また、図5の表示画面(UI画面)において、記憶した稼働情報を読み出したい場合は、ユーザは過去稼働情報表示ボタン(324)を押下する。ユーザは、過去稼働情報表示ボタン(324)により過去の異常時の稼働情報を表示させ、新たな異常が発生した時に読み出して比較することができ、トラブル分析業務をさらに効率化することができる。
さらに異常名、図5の表示画面(UI画面)では、詳細分析ボタン(316)を設けている。この詳細分析ボタン(316)を操作することにより、稼働情報処理部21で稼働情報同士の相関算出といった分析処理を行わせ、その分析処理の結果を図5の表示画面(UI画面)に表示させることができる。
図6は、詳細分析ボタン(316)を操作することにより、稼働情報処理部21で稼働情報同士の相関算出を行い、類似の動作異常を生じた過去の稼働データを表示させた状態を示している。図6の左半部のリスト表示(303)では、ワークCのX座標閾値オーバーが生じた3つの稼働データが示されている。図6の右半部の上側(331)では、左半部のリスト表示(303)に該当するワークCのX座標値(344、345…)を横軸の日時表示とともに示している。図6の右半部の下側(332)は、左半部のリスト表示(303)に該当する工程7あるいは8におけるワークCのトレイ上の3つの監視画像の表示になっている。図6の他の操作ボタンやテキスト入力フィールドは、図5と同様の参照符号によって示されており、その構成は図5と同様である。
以上に示した各実施形態の構成は、本発明を説明するための一例に過ぎず、当業者において、種々の設計変更を加えて実施することができる。本発明は、上述の実施例の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステムまたは装置に供給し、そのシステムまたは装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
10…生産システム、11…生産ライン、12…監視装置、14、15、16…ロボットセル、601…CPU、602…ROM、603…RAM、604…操作部、605…表示装置、606…外部記憶装置、607…ネットワークインターフェース、608…ネットワーク。

Claims (20)

  1. 生産ラインに配置された生産機器の動作状態を示す動作信号に基づき、前記生産ラインの状態を監視する制御装置を備えた監視装置において、
    前記制御装置が、
    前記動作信号に基づき、特定の工程位置において実行される工程が工程開始状態となったことが検出された際、前記特定の工程位置を識別可能な第1の識別子と関連付けられた第1の記憶領域を記憶装置に確保し、
    前記特定の工程位置において実行される工程の間、前記動作信号に基づき、前記特定の工程位置に関して生成した稼働情報を、前記第1の記憶領域に記憶させ、
    前記動作信号に基づき、前記特定の工程位置において実行される工程が工程完了状態となったことが検出された際、前記特定の工程位置で取り扱われたワークを特定し、特定されたワークを識別可能なワーク情報を前記第1の識別子に追加して、第2の識別子を生成し、当該の工程の稼働情報を、生成した第2の識別子と関連付けられた更新不可の第2の記憶領域に記憶させる監視装置。
  2. 請求項1に記載の監視装置において、前記制御装置が、前記特定の工程位置における現在のワークの状態と、前記特定の工程位置における過去のワークの状態と、の差分を求めることにより、前記特定の工程位置で取り扱われたワークを特定する監視装置。
  3. 請求項1または2に記載の監視装置において、前記ワークの状態が前記特定の工程位置におけるワーク有無状態およびワーク組付け状態のうち少なくとも1つを含む監視装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の監視装置において、前記第2の識別子を生成する際、さらに前記第1の識別子に当該の工程の終了状態を示す情報を加えて、前記第2の識別子を生成する監視装置。
  5. 請求項4に記載の監視装置において、前記第2の識別子に追加される前記終了状態を示す情報が、正常終了状態、または、異常終了状態のいずれかを示す情報を含む監視装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の監視装置において、前記工程完了状態となった工程の稼働情報を第2の記憶領域に記憶させる際、前記第1の記憶領域が、第2の識別子と関連付けにより前記第2の記憶領域に変更されるか、または削除される監視装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の監視装置において、前記第1または第2の識別子が、前記動作信号を介して取得した、前記特定の工程位置またはその位置に配置された生産機器を特定可能なステーション番号、前記特定の工程位置で実行される工程の工程番号、工程開始信号、稼働サイクル数、およびのうち少なくとも1つを含む稼働情報と、当該の稼働情報の取得時刻情報と、を含む監視装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の監視装置において、前記ワークを識別するワーク情報に基づき、前記第2の記憶領域に格納された稼働情報を参照し、特定の工程位置で実行される工程、あるいはさらにその工程と関連する他の工程の稼働情報を出力するユーザーインターフェース装置を備えた監視装置。
  9. 請求項8に記載の監視装置において、前記ユーザーインターフェース装置に対するユーザの入力に基づき、記憶装置に記憶されている第2の記憶領域の稼働情報を読み出して、前記ユーザーインターフェース装置から出力する監視装置。
  10. 請求項8または9に記載の監視装置において、前記ユーザーインターフェース装置が、前記制御装置に記憶装置に記憶されている稼働情報に対して分析処理を実行させるための操作ボタンと、前記分析処理の結果を出力させる表示領域と、を備える監視装置。
  11. 請求項10に記載の監視装置において、前記分析処理が、生産ラインで発生した異常に係る稼働情報に関連する、前記第2の記憶領域に格納されている稼働情報を特定する処理を含む監視装置。
  12. 請求項1から11のいずれか1項に記載の監視装置と、前記生産ラインと、前記監視装置と生産ラインを接続する通信部と、を備えた生産システム。
  13. 生産ラインに配置された生産機器の動作状態を示す動作信号に基づき、前記生産ラインの状態を監視する制御装置を備えた監視装置の制御方法において、
    前記制御装置が、
    前記動作信号に基づき、特定の工程位置において実行される工程が工程開始状態となったことが検出された際、前記特定の工程位置を識別可能な第1の識別子と関連付けられた第1の記憶領域を記憶装置に確保し、
    前記特定の工程位置において実行される工程の間、前記動作信号に基づき、前記特定の工程位置に関して生成した稼働情報を、前記第1の記憶領域に記憶させ、
    前記動作信号に基づき、前記特定の工程位置において実行される工程が工程完了状態となったことが検出された際、前記特定の工程位置で取り扱われたワークを特定し、特定されたワークを識別可能なワーク情報を前記第1の識別子に追加して、第2の識別子を生成し、当該の工程の稼働情報を、生成した第2の識別子と関連付けられた更新不可の第2の記憶領域に記憶させる、記憶制御工程を含む監視装置の制御方法。
  14. 請求項13に記載の監視装置の制御方法において、前記記憶制御工程で、前記制御装置が、前記特定の工程位置における現在のワークの状態と、前記特定の工程位置における過去のワークの状態と、の差分を求めることにより、前記特定の工程位置で取り扱われたワークを特定する監視装置の制御方法。
  15. 請求項13または14に記載の監視装置の制御方法において、前記ワークの状態が前記特定の工程位置におけるワーク有無状態およびワーク組付け状態のうち少なくとも1つを含む監視装置の制御方法。
  16. 請求項13から15のいずれか1項に記載の監視装置の制御方法において、前記第2の識別子を生成する際、さらに前記第1の識別子に当該の工程の終了状態を示す情報を加えて、前記第2の識別子を生成する監視装置の制御方法。
  17. 請求項16に記載の監視装置の制御方法において、前記第2の識別子に追加される前記終了状態を示す情報が、正常終了状態、または、異常終了状態のいずれかを示す情報を含む監視装置の制御方法。
  18. 請求項13から17のいずれか1項に記載の監視装置の制御方法において、前記工程完了状態となった工程の稼働情報を第2の記憶領域に記憶させる際、前記第1の記憶領域が、第2の識別子と関連付けにより前記第2の記憶領域に変更されるか、または削除される監視装置の制御方法。
  19. 請求項13から18のいずれか1項に記載の監視装置の制御方法の記憶制御工程を前記制御装置に実行させる制御プログラム。
  20. 請求項19に記載の制御プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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CN113780506A (zh) * 2021-09-18 2021-12-10 重庆允成互联网科技有限公司 基于主动标识的生产管理方法、系统、设备及存储介质

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