JP2019214971A - 煤排出量推定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃焼モードが予混合圧縮自着火燃焼モードと拡散燃焼モードとの間で切り替えられる内燃機関において、煤の排出量の推定精度を向上させる。【解決手段】煤排出量推定装置は、内燃機関の運転状態に基づいて内燃機関の燃焼モードを予混合圧縮自着火燃焼モード又は拡散燃焼モードに設定する燃焼モード設定部と、内燃機関の運転状態に基づいて、内燃機関の機関本体から排出される煤の排出量を算出する煤排出量算出部と、機関本体の振動レベルを検出する振動センサとを備える。煤排出量算出部は、燃焼モード設定部によって燃焼モードが予混合圧縮自着火燃焼モードと拡散燃焼モードとの間で切り替えられた場合には、燃焼モードの切替後に振動センサによって検出された振動レベルの最大値と、振動レベルの基準値との差に基づいて煤の排出量を補正する。【選択図】図7B
Description
本発明は煤排出量推定装置に関する。
内燃機関の燃焼室において混合気が燃焼すると、内燃機関の排気通路に煤が排出される。特許文献1〜3には、内燃機関の運転状態等に基づいて煤の排出量を推定することが記載されている。
ところで、希薄な混合気を自着火させることによってNOx及び煤の排出量を低減すべく、低負荷領域において内燃機関の燃焼モードを予混合圧縮自着火燃焼モードにすることが知られている。しかしながら、特許文献1〜3に記載の煤排出量推定装置では、内燃機関の燃焼モードが一切考慮されていない。燃焼モードが予混合圧縮自着火燃焼モードと拡散燃焼モードとの間で切り替えられると、空燃比が目標空燃比からずれ、煤の排出量が変動する場合がある。
そこで、上記課題に鑑みて、本発明の目的は、燃焼モードが予混合圧縮自着火燃焼モードと拡散燃焼モードとの間で切り替えられる内燃機関において、煤の排出量の推定精度を向上させることにある。
上記課題を解決するために、本発明では、内燃機関の運転状態に基づいて該内燃機関の燃焼モードを予混合圧縮自着火燃焼モード又は拡散燃焼モードに設定する燃焼モード設定部と、前記内燃機関の運転状態に基づいて、該内燃機関の機関本体から排出される煤の排出量を算出する煤排出量算出部と、前記機関本体の振動レベルを検出する振動センサとを備え、前記煤排出量算出部は、前記燃焼モード設定部によって前記燃焼モードが前記予混合圧縮自着火燃焼モードと前記拡散燃焼モードとの間で切り替えられた場合には、該燃焼モードの切替後に前記振動センサによって検出された前記振動レベルの最大値と、前記振動レベルの基準値との差に基づいて前記煤の排出量を補正する、煤排出量推定装置が提供される。
本発明によれば、燃焼モードが予混合圧縮自着火燃焼モードと拡散燃焼モードとの間で切り替えられる内燃機関において、煤の排出量の推定精度を向上させることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同様な構成要素には同一の参照番号を付す。
<内燃機関全体の説明>
図1は、本発明の実施形態に係る煤排出量推定装置が適用される内燃機関1を概略的に示す図である。内燃機関1はディーゼルエンジンである。内燃機関1は例えば車両に搭載される。
図1は、本発明の実施形態に係る煤排出量推定装置が適用される内燃機関1を概略的に示す図である。内燃機関1はディーゼルエンジンである。内燃機関1は例えば車両に搭載される。
図1を参照すると、内燃機関1は、機関本体10と、各気筒の燃焼室2と、燃焼室2内に燃料を噴射する電子制御式の燃料噴射弁3と、吸気マニホルド4と、排気マニホルド5とを備える。吸気マニホルド4は吸気管6を介してターボチャージャ(過給機)7のコンプレッサ7aの出口に連結される。コンプレッサ7aの入口は吸気管6を介してエアクリーナ8に連結される。吸気管6内にはスロットル弁駆動モータにより駆動されるスロットル弁9が配置される。さらに、吸気管6周りには吸気管6内を流れる吸入空気を冷却するための冷却装置13が配置される。内燃機関1では、機関冷却水が冷却装置13内に導かれ、機関冷却水によって吸入空気が冷却される。吸気マニホルド4、吸気管6等は、吸入空気を燃焼室2に導く吸気通路を形成する。
一方、排気マニホルド5は排気管27を介してターボチャージャ7のタービン7bの入口に連結される。タービン7bの出口は排気管27を介して触媒28に連結される。触媒28は排気管27を介してフィルタ29に連結される。排気マニホルド5、排気管27等は、燃焼室2における混合気の燃焼によって生じた排気ガスを排出する排気通路を形成する。
触媒28は、排気ガス中の未燃燃料を酸化可能な酸化触媒(DOC)である。触媒28はフィルタ29よりも排気流れ方向上流側の排気通路に配置される。具体的には、触媒28は、内燃機関1の排気通路において、タービン7bとフィルタ29との間の排気管27内に配置される。
フィルタ29は、排気ガスに含まれる煤を捕集する。フィルタ29は例えばディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)である。なお、排気通路には、排気ガス中のNOxを還元浄化する選択還元型NOx低減触媒(SCR触媒)又はNOx吸蔵還元触媒等が更に設けられていてもよい。
排気マニホルド5と吸気マニホルド4とは排気ガス再循環(以下、「EGR」という)通路14を介して互いに連結される。EGR通路14内には電子制御式のEGR制御弁15が配置される。また、EGR通路14周りにはEGR通路14内を流れるEGRガスを冷却するためのEGR冷却装置20が配置される。図1に示した実施形態では機関冷却水がEGR冷却装置20内に導かれ、機関冷却水によってEGRガスが冷却される。
燃料は電子制御式の吐出量可変な燃料ポンプ19によって燃料タンク33から燃料配管34を介してコモンレール18内に供給される。コモンレール18内に供給された燃料は各燃料供給管17を介して各燃料噴射弁3に供給される。
内燃機関1は電子制御ユニット(ECU)80を更に備える。ECU80は、内燃機関1の各種制御を実行する制御装置である。ECU80は、デジタルコンピュータからなり、双方向性バス81によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)82、RAM(ランダムアクセスメモリ)83、CPU(マイクロプロセッサ)84、入力ポート85及び出力ポート86を備える。
本実施形態では、ポジションセンサ41及び振動センサ42の出力が、対応するAD変換器87を介して入力ポート85に入力される。一方、出力ポート86は、対応する駆動回路88を介して、燃料噴射弁3、スロットル弁駆動モータ、EGR制御弁15及び燃料ポンプ19に接続されている。
ポジションセンサ41は、アクセルペダル50の踏込み量に比例した出力電圧を発生させる。ECU80は、ポジションセンサ41の出力を受信し、ポジションセンサ41の出力に基づいて機関負荷を算出する。
振動センサ42は機関本体10の振動レベルを検出する。振動センサ42は、例えば、機関本体10の加速度を検出する加速度センサとして構成される。振動センサ42は、機関本体10に設けられ、例えば機関本体10のシリンダブロック又はシリンダヘッドに設けられる。なお、振動センサ42は、シリンダブロック内に形成された気筒内に設けられてもよい。また、振動センサ42は、気筒毎に設けられても、機関本体10に対して一つだけ設けられてもよい。
さらに、入力ポート85には、クランクシャフトが所定角度(例えば15°)回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ43が接続される。ECU80は、クランク角センサ43の出力を受信し、クランク角センサ43の出力に基づいて機関回転数を算出する。
なお、気筒配列、吸排気系の構成及び過給機の有無のような内燃機関1の具体的な構成は、図1に示した構成と異なっていてもよい。
<煤排出量推定装置>
以下、本発明の実施形態に係る煤排出量推定装置について説明する。煤排出量推定装置は、内燃機関1の機関本体10から排出される煤の排出量を推定する。煤排出量推定装置は、内燃機関1の燃焼モードを設定する燃焼モード設定部と、内燃機関1の機関本体10から排出される煤の排出量を算出する煤排出量算出部と、振動センサ42とを備える。本実施形態では、ROM82に記憶されたコンピュータプログラムをCPU84が実行することによって、ECU80が燃焼モード設定部及び煤排出量算出部として機能する。
以下、本発明の実施形態に係る煤排出量推定装置について説明する。煤排出量推定装置は、内燃機関1の機関本体10から排出される煤の排出量を推定する。煤排出量推定装置は、内燃機関1の燃焼モードを設定する燃焼モード設定部と、内燃機関1の機関本体10から排出される煤の排出量を算出する煤排出量算出部と、振動センサ42とを備える。本実施形態では、ROM82に記憶されたコンピュータプログラムをCPU84が実行することによって、ECU80が燃焼モード設定部及び煤排出量算出部として機能する。
燃焼モード設定部は、内燃機関1の運転状態に基づいて、燃焼モードを予混合圧縮自着火燃焼モード(Premix Charged Compressive Ignition mode)又は拡散燃焼モード(Diffusive Combustion mode)に設定する。図2は、内燃機関1の運転状態に基づく燃焼モードの設定を概略的に示す図である。本実施形態では、燃焼モード設定部は機関負荷及び機関回転数に基づいて燃焼モードを設定する。
図2に示されるように、機関負荷及び機関回転数によって特定される内燃機関1の動作点(運転点)が高回転高負荷領域にある場合、燃焼モード設定部は燃焼モードを拡散燃焼モード(以下、「DCモード」と称する)に設定する。一方、内燃機関1の動作点が低回転低負荷領域にある場合、燃焼モード設定部は燃焼モードを予混合圧縮自着火燃焼モード(以下、「PCCIモード」と称する)に設定する。
燃焼モード設定部は、DCモードの燃焼モードでは、燃料噴射弁3から燃焼室2に噴射された燃料が迅速に着火するように、燃料の噴射時期を制御する。一方、燃焼モード設定部は、PCCIモードの燃焼モードでは、燃料噴射弁3から燃焼室2に噴射された燃料が予め空気と混合された後に着火するように、燃料の噴射時期を制御する。このため、PCCIモードでは、DCモードに比べて、着火遅れ時間が長くなる。なお、着火遅れ時間とは、燃料が燃焼室2に噴射されたときから燃料が着火するときまでの時間を意味する。
図2に示されるように、内燃機関1の機関本体10から排出される煤の排出量(以下、単に「煤の排出量」と称する)は燃焼モードに応じて変動する。具体的には、DCモードでは、PCCIモードに比べて、煤の排出量が多くなる。上述したように、燃焼モードは内燃機関1の運転状態に基づいて算出される。また、同一の燃焼モードであっても、内燃機関1の運転状態に応じて煤の排出量が変動する。このため、煤排出量算出部は、内燃機関の運転状態に基づいて、煤の排出量を算出する。具体的には、煤排出量算出部は機関負荷及び機関回転数に基づいて煤の排出量を算出する。
図2から分かるように、内燃機関1の動作点がDCモードとPCCIモードとの境界を跨ぐように変化した場合、すなわち燃焼モードがDCモードとPCCIモードとの間で切り替えられた場合、煤の排出量が大きく変化する。
典型的には、燃焼モードは機関負荷の変化によってDCモードとPCCIモードとの間で切り替えられる。機関負荷が変化すると、燃料噴射量及び吸入空気量の目標値が機関負荷に応じて変更される。この場合、燃料噴射量は、燃料噴射弁3を用いて電子的に制御されるため、目標値に迅速に変更される。一方、吸入空気量は、ターボチャージャ7等の動作等によって変化するため、目標値に迅速に変更されない場合がある。
最初に、燃焼モードがPCCIモードからDCモードに切り替えられる場合について説明する。図3は、燃焼モードがPCCIモードからDCモードに切り替えられる場合の熱発生量及び機関本体10の振動レベルを示す図である。振動レベルのグラフには、所定の周波数でフィルタリングされた振動センサ42の出力が示される。熱発生量のグラフには、二回の燃料噴射による熱発生量が示される。本実施形態では燃料噴射弁3によって多段噴射が実施され、最初の燃料噴射はパイロット噴射に相当し、後の燃料噴射はメイン噴射に相当する。
内燃機関1の運転状態が定常状態にあるときには、PCCIモードでは、DCモードに比べて、着火遅れ時間が長くなり、機関本体10の振動レベル(以下、単に「振動レベル」と称する)の最大値が小さくなる。図3の例では、機関負荷が高くなったことによって燃焼モードがPCCIモードからDCモードに切り替えられている。この場合、燃料噴射量及び吸入空気量の目標値が大きくなる。燃料噴射量及び吸入空気量が目標値に制御されていれば、燃焼モードがPCCIモードからDCモードに切り替えられるときに、着火遅れ時間は徐々に短くなり、振動レベルの最大値は徐々に大きくなる。
しかしながら、図3の例では、吸入空気量の増加速度が遅く、燃焼モードがPCCIモードからDCモードに切り替えられる過渡状態(図3の真ん中のデータ)において、吸入空気量が目標値よりも少なくなっている。この結果、燃焼のための空気が不足し、着火遅れ時間が長くなると共に、振動レベルの最大値が小さくなる。なお、図3にはパイロット噴射における着火遅れ時間が示されるが、メイン噴射における着火遅れ時間も同様の傾向となる。
次に、燃焼モードがDCモードからPCCIモードに切り替えられる場合について説明する。図4は、燃焼モードがDCモードからPCCIモードに切り替えられる場合の熱発生量及び振動レベルを示す図である。図4には、図3と同様に熱発生量及び振動レベルが示される。
図4の例では、機関負荷が低くなったことによって燃焼モードがDCモードからPCCIモードに切り替えられている。この場合、燃料噴射量及び吸入空気量の目標値が小さくなる。燃料噴射量及び吸入空気量が目標値に制御されていれば、燃焼モードがDCモードからPCCIモードに切り替えられるときに、着火遅れ時間は徐々に長くなり、振動レベルの最大値は徐々に小さくなる。
しかしながら、図4の例では、吸入空気量の低下速度が遅く、燃焼モードがDCモードからPCCIモードに切り替えられる過渡状態(図4の真ん中のデータ)において、吸入空気量が目標値よりも多くなっている。この結果、燃焼のための空気が過剰となり、着火遅れ時間が短くなると共に、振動レベルの最大値が大きくなる。なお、図4にはパイロット噴射における着火遅れ時間が示されるが、メイン噴射における着火遅れ時間も同様の傾向となる。
また、図3のように過渡状態において空気が不足すると、煤の実際の排出量が、内燃機関1の運転状態に基づいて算出される値よりも多くなる。一方、図4のように過渡状態において空気が過剰になると、煤の実際の排出量が、内燃機関1の運転状態に基づいて算出される値よりも少なくなる。このため、過渡状態における燃焼状態の異常を検知し、煤の排出量を補正することが望ましい。
これに対して、本願の発明者は、鋭意検討の結果、振動レベルに基づいて過渡状態における燃焼状態の異常を検知できることを見出した。図5は、図3のように燃焼モードがPCCIモードからDCモードに切り替えられた場合の振動レベルの時間変化を示す図である。振動レベルの基準値Vrefは、内燃機関1の運転状態等から推測される振動レベルの最大値を示す。一方、振動レベルの最大値Vmaxは、振動センサ42の出力に基づいて算出された振動レベルの最大値である。
燃焼状態に異常が生じていない場合、振動レベルの最大値Vmaxは振動レベルの基準値Vrefにほぼ一致する。一方、燃焼状態に異常が生じると、振動レベルの最大値Vmaxは振動レベルの基準値Vrefからずれる。図5に示されるように、燃焼モードがPCCIモードからDCモードに切り替えられたときに空気が不足する場合には、振動レベルの最大値Vmaxが振動レベルの基準値Vrefよりも小さくなる。一方、燃焼モードがDCモードからPCCIモードに切り替えられたときに空気が過剰になる場合には、振動レベルの最大値Vmaxが振動レベルの基準値Vrefよりも大きくなる。
そこで、本実施形態では、煤排出量算出部は、燃焼モード設定部によって燃焼モードがPCCIモードとDCモードとの間で切り替えられた場合には、燃焼モードの切替後に振動センサ42によって検出された振動レベルの最大値と、振動レベルの基準値との差に基づいて煤の排出量を補正する。このことによって、燃焼状態の異常を検知して煤の排出量が補正されるため、煤の排出量の推定精度を向上させることができる。
具体的には、煤排出量算出部は、燃焼モードがPCCIモードからDCモードに切り替えられた場合には、振動レベルの最大値が振動レベルの基準値未満である場合に煤の排出量を補正する。この場合、煤排出量算出部は、内燃機関1の運転状態に基づいて算出した煤の排出量を補正によって増加させる。
一方、煤排出量算出部は、燃焼モードがDCモードからPCCIモードに切り替えられた場合には、振動レベルの最大値が振動レベルの基準値よりも大きい場合に煤の排出量を補正する。この場合、煤排出量算出部は、内燃機関1の運転状態に基づいて算出した煤の排出量を補正によって減少させる。
<燃焼モード設定処理>
以下、図6及び図7のフローチャートを参照して、上述した制御について詳細に説明する。図6は、本実施形態における燃焼モード設定処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンは、ECU80によって所定の実行間隔で繰り返し実行される。
以下、図6及び図7のフローチャートを参照して、上述した制御について詳細に説明する。図6は、本実施形態における燃焼モード設定処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンは、ECU80によって所定の実行間隔で繰り返し実行される。
最初に、ステップS101において、燃焼モード設定部は機関負荷及び機関回転数を算出する。具体的には、燃焼モード設定部はポジションセンサ41の出力に基づいて機関負荷を算出する。また、燃焼モード設定部はクランク角センサ43の出力に基づいて機関回転数を算出する。
次いで、燃焼モード設定部は、図2に示したようなマップを用いて、機関負荷及び機関回転数に基づいて燃焼モードをDCモード又はPCCIモードに設定する。ステップS102の後、本制御ルーチンは終了する。
<煤排出量補正処理>
図7A〜図7Cは、本実施形態における煤排出量補正処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンは、ECU80によって繰り返し実行される。
図7A〜図7Cは、本実施形態における煤排出量補正処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンは、ECU80によって繰り返し実行される。
最初に、ステップS201において、煤排出量算出部は燃焼モードがPCCIモードからDCモードに切り替えられたか否かを判定する。燃焼モードは図6の燃焼モード設定処理によって設定される。ステップS201において燃焼モードがPCCIモードからDCモードに切り替えられていないと判定された場合、本制御ルーチンはステップS202に進む。
ステップS202では、煤排出量算出部は燃焼モードがDCモードからPCCIモードに切り替えられたか否かを判定する。燃焼モードがDCモードからPCCIモードに切り替えられていないと判定された場合、本制御ルーチンは終了する。この場合、煤の排出量の補正は行われない。
一方、ステップS201において燃焼モードがPCCIモードからDCモードに切り替えられたと判定された場合、又はステップS202において燃焼モードがDCモードからPCCIモードに切り替えられたと判定された場合には、煤の排出量の補正が行われる。
ステップS201において燃焼モードがPCCIモードからDCモードに切り替えられたと判定された場合、本制御ルーチンはステップS203に進む。ステップS203では、煤排出量算出部は振動レベル算出処理を行う。具体的には、煤排出量算出部は、振動センサ42の出力を所定の周波数でフィルタリングし、所定の周波数における振動レベルを抽出する。図8は、所定の周波数における振動レベルの例を示す。振動レベルは波形によって示される。
次いで、ステップS204において、煤排出量算出部は包絡線算出処理を行う。具体的には、煤排出量算出部は、信号処理によって、ステップS203において抽出された振動レベルの波形の包絡線を算出する。図8には、算出された包絡線が実線で示される。
次いで、ステップS205において、混合気の燃焼以外による振動を検出することを抑制すべく、煤排出量算出部は振動レベル算出区間を算出する。具体的には、振動レベル算出区間は、混合気の燃焼によって生じる振動を検出可能な区間であり、機関回転数に応じて予め定められる。振動レベル算出区間は、機関回転数が高いほど短くなる。
次いで、ステップS206において、図8に示されるように、煤排出量算出部は、振動レベル算出区間における包絡線上の値の最大値を振動レベルの最大値Vmaxとして算出する。
次いで、ステップS207において、煤排出量算出部は、内燃機関1の運転状態に基づいて振動レベルの基準値Vrefを算出する。具体的には、煤排出量算出部は、マップを用いて、機関負荷及び機関回転数に基づいて振動レベルの基準値Vrefを算出する。このマップは、機関負荷が高いほど基準値Vrefが大きくなるように作成される。
次いで、ステップS208において、煤排出量算出部は、振動レベルの最大値Vmaxが振動レベルの基準値Vref未満であるか否かを判定する。最大値Vmaxが基準値Vref未満であると判定された場合、本制御ルーチンはステップS209に進む。
ステップS209では、煤排出量算出部は、振動レベルの基準値Vrefから振動レベルの最大値Vmaxを減算することによって最大値Vmaxと基準値Vrefとの差ΔVを算出する。
次いで、ステップS210において、煤排出量算出部は最大値Vmaxと基準値Vrefとの差ΔVに基づいて補正量を算出する。具体的には、煤排出量算出部は、差ΔVが相対的に大きい場合には、差ΔVが相対的に小さい場合に比べて補正量を大きくする。例えば、煤排出量算出部は、図9に実線で示されるように、差ΔVが大きくなるにつれて補正量を線形的に大きくする。なお、煤排出量算出部は、図9に破線で示されるように、差ΔVが大きくなるにつれて補正量を段階的(ステップ状)に大きくしてもよい。
ステップS210において補正量が算出される場合、内燃機関1の運転状態に基づいて算出される煤の排出量に補正量を加算した値が最終的な煤の排出量として算出される。一方、ステップS208において最大値Vmaxが基準値Vref以上であると判定された場合、本制御ルーチンはステップS209及びステップS210をスキップしてステップS211に進む。この場合、煤の排出量の補正は行われない。
ステップS211では、煤排出量算出部は、機関負荷が増加しているか否かを判定する。機関負荷が増加していないと判定された場合、本制御ルーチンは終了する。
一方、ステップS211において機関負荷が増加していると判定された場合、本制御ルーチンはステップS203に戻る。したがって、機関負荷の増加が終了するまで、最大値Vmaxと基準値Vrefとが比較され、最大値Vmaxが基準値Vref未満である場合には、煤の排出量が補正される。最大値Vmaxと基準値Vrefとの比較が繰り返し行われる場合、この比較は、1サイクル毎に行われても、複数のサイクル当たり1回ずつ行われてもよい。なお、1サイクルとは、内燃機関1の動作周期を意味し、吸気行程、圧縮行程、燃焼行程及び排気工程を含む。
また、ステップS202において燃焼モードがDCモードからPCCIモードに切り替えられたと判定された場合、本制御ルーチンはステップS212に進む。煤排出量算出部は、ステップS203〜ステップS207と同様に、ステップS212からステップS216を実行する。
ステップS216の後、ステップS217において、煤排出量算出部は、振動レベルの最大値Vmaxが振動レベルの基準値Vrefよりも大きいか否かを判定する。最大値Vmaxが基準値Vrefよりも大きいと判定された場合、本制御ルーチンはステップS218に進む。
ステップS218では、煤排出量算出部は、振動レベルの最大値Vmaxから振動レベルの基準値Vrefを減算することによって最大値Vmaxと基準値Vrefとの差ΔVを算出する。
次いで、ステップS210において、煤排出量算出部は最大値Vmaxと基準値Vrefとの差ΔVに基づいて補正量を算出する。具体的には、煤排出量算出部は、差ΔVが相対的に大きい場合には、差ΔVが相対的に小さい場合に比べて補正量を大きくする。例えば、煤排出量算出部は、図9に実線で示されるように、差ΔVが大きくなるにつれて補正量を線形的に大きくする。なお、煤排出量算出部は、図9に破線で示されるように、差ΔVが大きくなるにつれて補正量を段階的(ステップ状)に大きくしてもよい。
ステップS210において補正量が算出される場合、内燃機関1の運転状態に基づいて算出される煤の排出量から補正量を減算した値が最終的な煤の排出量として算出される。一方、ステップS217において最大値Vmaxが基準値Vref以下であると判定された場合、本制御ルーチンはステップS218及びステップS219をスキップしてステップS220に進む。この場合、煤の排出量の補正は行われない。
ステップS220では、煤排出量算出部は、機関負荷が低下しているか否かを判定する。機関負荷が低下していないと判定された場合、本制御ルーチンは終了する。
一方、ステップS220において機関負荷が低下していると判定された場合、本制御ルーチンはステップS212に戻る。したがって、機関負荷の低下が終了するまで、最大値Vmaxと基準値Vrefとが比較され、最大値Vmaxが基準値Vrefよりも大きい場合には、煤の排出量が補正される。最大値Vmaxと基準値Vrefとの比較が繰り返し行われる場合、この比較は、1サイクル毎に行われても、複数のサイクル当たり1回ずつ行われてもよい。
以上、本発明に係る好適な実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載内で様々な修正及び変更を施すことができる。例えば、燃料噴射量は機関負荷に比例するため、内燃機関の運転状態は機関負荷及び機関回転数の代わりに燃料噴射量及び機関回転数であってもよい。
1 内燃機関
42 振動センサ
80 電子制御ユニット(ECU)
42 振動センサ
80 電子制御ユニット(ECU)
Claims (1)
- 内燃機関の運転状態に基づいて該内燃機関の燃焼モードを予混合圧縮自着火燃焼モード又は拡散燃焼モードに設定する燃焼モード設定部と、
前記内燃機関の運転状態に基づいて、該内燃機関の機関本体から排出される煤の排出量を算出する煤排出量算出部と、
前記機関本体の振動レベルを検出する振動センサと
を備え、
前記煤排出量算出部は、前記燃焼モード設定部によって前記燃焼モードが前記予混合圧縮自着火燃焼モードと前記拡散燃焼モードとの間で切り替えられた場合には、該燃焼モードの切替後に前記振動センサによって検出された前記振動レベルの最大値と、前記振動レベルの基準値との差に基づいて前記煤の排出量を補正する、煤排出量推定装置。
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2018
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