JP2019214891A - フトン篭および当該フトン篭の敷設方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 フトン篭の変形を防止しつつ、敷設作業の効率をより高めることが出来るようにすること。【解決手段】 石材を詰める篭本体11と、篭本体の底板11−1の変形を抑える支持材20と、篭本体と支持材とを同時に吊り上げる吊上材30と、篭本体の側板外周に配する形状保持枠材40とを備えるフトン篭10であって、支持材は、略平行に配した二以上の横材20−1と、この横材に対して略直角に配した二以上の縦材20−2とからなる。吊上材は、篭本体の底板に均等間隔で配した四個以上の垂直材30−1と、垂直材の上下に設けた開口31、32と、下の開口31に挿通させる挿通材41とからなり、形状保持枠材40は、篭本体の側板外周とのクリアランスを近接させて設け、篭本体の敷設後に取り外し可能とする(請求項1)。【選択図】 図3
Description
本発明は、フトン篭に係り、特にフトン篭の移動/敷設時における変形を防止する技術に関する。
フトン篭は、内部に石材を充填して各種の土木工事に使用する金網篭である。例えば、河川堤防や谷地の法面下の土留め、港湾土木等に使用する。
全体形状略直方体を呈するフトン篭は、図11(展開図)に示すように、底板1、側板2、3、上蓋4からなり、底板1、側板(長尺側板)2、上蓋4は、金網に挿通させた骨線5部分で折り曲げ可能となっている。
側板(短寸側板)3は、例えば、連結コイル6を介して、底板1、側板(長尺側板)2、上蓋4に固定する。
石材充填後のフトン篭の重量は、数トンに達する。
このため、フトン篭を吊り上げると、金網製のパネルで形成されている篭本体が変形する可能性が高い。
そこで、本出願人は、従来、篭本体の変形を防止する提案を行った(特許文献1)。
このフトン篭6は、図12に示すように、底板1の下に金属基板7を設け、この金属基板7の上に着脱自在に立設させる吊上用柱材8を配して、この吊上用柱材8に、起重機のフックと連結させるための係合部9を設けたものである。
かかる構成によれば、フトン篭6の底板1の下に金属基板7があるので、石材を詰めたフトン篭6を吊上用柱材8を介して吊り上げても、フトン篭6は変形しない。
フトン篭6の敷設後、吊上用柱材8を取り外して、金属基板7をウィンチ装置等を介して強制的に取り外せば、フトン篭の敷設が完了する。敷設後は、金属基板7は敷設現場に存在しない。
問題は、敷設後における金属基板(7)の取り外し/回収に時間を要する点にある。
金属基板(7)は、フトン篭(6)の変形を防止するものであるから、ある程度の肉厚をもった金属板(鋼板等)を用いる。これをウィンチ装置を介して取り外すときは、ウィンチ装置を、法面の上手側等、適当箇所に移動/設置して一枚ずつ取り外す必要がある。このとき、ウィンチ装置の移動/設置、取り外すためのワイヤ結束等は個別に行うため、スピーディな作業効率を求めることは難しい。安全性の確保が優先されるからである。
また、取り外した金属基板(7)は、回収してトラック等の車両に積み込み、フトン篭(6)に石材を充填する場所、例えば採石場に移動させる必要がある。
しかし、金属基板(7)は肉厚金属板を用いるため、数人の人力で持ち運ぶことは可能であっても、回収の数が多い場合は、作業時間が圧迫される。とくに、傾斜地(法面)における作業では、安全確保のため慎重に作業を行う必要があり、少ない人員の場合は速やかな作業が困難となる。また、金属基板(7)だけでは、吊り上げ移動を繰り返したときに、フトン篭の側面の変形を防止することが難しい問題もある。
そこで、本発明の目的は、フトン篭の変形を防止しつつ、敷設作業の効率をより高めることが出来るようにする点にある。
前記目的を達成するため、本発明に係るフトン篭は、石材を詰める篭本体と、当該篭本体の底板の変形を抑える支持材と、前記篭本体と前記支持材とを同時に吊り上げる吊上材と、前記篭本体の側板外周に配する形状保持枠材とを備えるフトン篭であって、前記支持材は、略平行に配した二以上の横材と、この横材に対して略直角に配した二以上の縦材とからなり、前記吊上材は、前記篭本体の底板に均等間隔で配した四個以上の垂直材と、当該垂直材の上下に設けた開口と、直列に並ぶ複数の下の開口に挿通させる挿通材とからなり、前記形状保持枠材は、前記篭本体の側板外周とのクリアランスを近接させて設け、前記篭本体の敷設後に取り外し可能とする(請求項1)。
底板の変形を抑える支持材は、最小限二本の縦材と横材によって井桁を組むものである。従来の金属基板と異なり、必ずしも敷設後に取り外す必要はない。
吊上材を構成する垂直材の下の開口には挿通材を挿入させるが、この挿通材は、篭本体の底板より下の位置にあって、底板の変形を抑える支持材(縦材/横材)と同様、篭本体の底板の変形を防止する機能を営む。
つまり、本発明に係るフトン篭の底板は、縦材/横材で最小限井桁を組むように配した支持材と、吊上材を構成する垂直材の下の開口に挿入させる挿通材とによって支持されるので、石材を充填した後にフトン篭を吊り上げても、底板の変形は確実に防止できる。
また、本発明に係るフトン篭は、篭本体の側板外周に配する形状保持枠材を備える。この形状保持枠材は、石材充填後にフトン篭を持ち上げたときの側板の変形を抑えるものであり、肉薄の金属板であっても、その目的を果たすことが出来る。軽量化できるので、少数の作業員でも形状保持枠材を敷設後に容易に取り外し、回収することが出来る。
従来のフトン篭に較べて、敷設後の作業が格段に単純となるので、単位時間当たりの作業効率は飛躍的に向上する。
篭本体は、金網材、金属メッシュ材(格子状パネル材)から選択した、少なくとも一の金属材によって成形する場合がある(請求項2)。
従来、フトン篭(篭本体)は金網材を用いて成形することが多かったが、金属メッシュ材(格子状パネル材)を用いた金属篭(フトン篭/篭本体)であっても製造コストを抑えることが可能となったからである。
請求項1または請求項2に係るフトン篭の敷設方法は、フトン篭の形状保持枠の外側に肉厚金属板で成形した外枠材を配する第一段階、篭本体に石材を充填する第二段階、篭本体の上蓋を閉じる第三段階、前記外枠材を取り外す第四段階、吊上材の上の開口に吊上ロープを係合させる第五段階、クレーンを介して該吊上ロープを駆動し、フトン篭を移動させる第六段階、フトン篭を最終の敷設位置に配した後、吊上材(垂直材)の下の開口に挿通させた挿通材を抜き取る第七段階、吊上材(垂直材)を取り外す第八段階、形状保持枠材を取り外す第九段階、とからなり、前記第八段階と第九段階は、順不同であることを特徴とする(請求項3)。
この敷設方法によれば、石材を充填したフトン篭を、繰り返して吊上移動させても、フトン篭の変形を確実に防止出来る。
実際の作業現場では、フトン篭に石材を充填した後、何度も繰り返してフトン篭を吊り上げ移動させる。
例えば、砕石場において石材を充填した後、砕石場の保管場所に移動させる段階があり、次に、砕石場から敷設現場に移動させる段階があり、敷設現場においてトラックから降ろす段階があり、トラックから降ろした後、敷設場所に移動させる段階があり、その後、前後左右への複数回の位置調整がある。
吊り上げによる移動を繰り返すと石材が動く(移動する)ところ、本発明に係るフトン篭は底板の変形を抑えるとともに、最終の敷設位置にフトン篭を配するまで、フトン篭の側板の変形を防止する形状保持枠材を装着させたままなので、多数回の位置調整を繰り返しても、フトン篭は変形せず設計通りの敷設を行うことが出来る。
請求項3に係るフトン篭の敷設方法において、吊上材は、当該吊上材の下端部を支持する案内スタンドを介して立設することが望ましい。
吊上材(垂直材)は、敷設後には不要な部材であるが、フトン篭を吊り上げるための重要な部材であり、最終の敷設を終えるまでフトン篭と共に移動する。
石材の充填前に、この吊上材(垂直材)を、フトン篭の適当位置に立設するため、吊上材(垂直材)の下端部を支持する案内スタンドを用いると、石材充填前の準備作業の効率を高めることが出来る。
吊上材(垂直材)の下端部を支持する案内スタンドを用いれば、フトン篭の底板の下に配した案内スタンドの支持開口に、吊上材(垂直材)の下端部を差し込むだけで、吊上材(垂直材)の位置決め立設が容易に出来る。
かかるフトン篭および敷設方法によれば、フトン篭の変形を防止しつつ、敷設作業の効率をより高めることが出来る。
図1〜図4は、本発明に係るフトン篭10の実施形態を示すものである。
まず、フトン篭10の全体構成を説明する。
図1に示すように、フトン篭10は、石材を詰める篭本体11と、篭本体11の底板の変形を抑える支持材20と、篭本体11と支持材20とを同時に吊り上げる吊上材30とを備える。篭本体11は、金網材、金属メッシュ材(格子状パネル材)から選択した、少なくとも一の金属材によって成形することが出来る。
図2にも示すように、吊上材30の上下には開口31、32を設ける。直列に並ぶ(直線上に配列させた)吊上材30の下の開口31には、挿通材41を挿通し、各吊上材30の下部を挿通材41を介して安定させる。後に述べるように、上の開口32は吊上げ用のフックを係止させる。41−1は把手である。
図3に示すように、篭本体11の側板外周には、例えば、肉薄の金属板で形成した比較的軽量の形状保持枠材40を配する。40−1は把手である。
図4に示すように、形状保持枠材40は、篭本体11より若干寸法が大きい相似形を呈し、好ましくは、各金属板材の隅角部をヒンジHを介して接続する。必要に応じて、折り畳み/展開が出来るようにするためである。
次に、フトン篭10の各部構成を具体的に説明する。
支持材20は、図1に示すように、略平行に配した二以上の横材20−1と、この横材20−1に対して略直角に配した二以上の縦材20−2とによって構成する。これらの横材20−1と縦材20−2は、篭本体11の底板11−1(図2参照)に締結させる必要はない。
横材20−1と縦材20−2は、金属製の丸棒/角棒を用いることが出来る。篭本体11の底板11−1の変形を抑える強度が必要であるから、好ましくは撓み変形しにくい材質、例えば、スチール製の棒材を用いることが望ましい。
横材20−1と縦材20−2の長手寸法は、好ましくは、篭本体11の底板11−1の寸法と略同一またはそれ以上の寸法とする。底板11−1の変形を確実に防止するためである。横材20−1と縦材20−2の長手寸法は、同一である必要はない。
横材20−1と縦材20−2は、いずれか一方が上、他方が下となるが、とくに上下の区別をする必要はない。但し、底板11−1の長手方向に配する棒材(例えば横材20−1)を、上に配することが望ましい。底板11−1の撓み変形をより確実に防止するためである。
横材20−1と縦材20−2は、最低ひとつの井桁を形成すれば十分である。しかしながら、三本以上の縦横棒材によって複数個の井桁部を作っても良い。
この支持材20は、例えば、横材20−1と縦材20−2の交点部を締結クリップ材等を介して連結させる。紐材、金属線、その他の適宜手段を介して締結しても良い。篭本体11を吊り上げたときに、支持材20が底板11−1の変形を抑えつつ篭本体11と共に移動できる状態を実現できれば良い。尚、支持材20は、適宜手段を介して篭本体の底板11−1に締結させても良い。
吊上材30は、篭本体11の底板11−1に均等間隔で配した四個以上の垂直材30−1と、当該垂直材30−1の上下に設けた開口31、32と、直列に並ぶ複数の下の開口31に挿通させる挿通材41とからなる。
吊上材30の配設位置は、底板11−1の長手方向/短手方向に略均等間隔をもって配し、篭本体11を吊り上げたときのバランスを確保する。例えば、支持材20を構成する横材20−1と縦材20−2の交点近傍に配する等である。
吊上材30を構成する垂直材30−1は、最小限、四個あれば良い。吊上時のバランス均衡をとりやすく、吊上ロープの係着/取り外し作業も最小限の労力で済むからである。垂直材30−1の数は、四個以上に増加させても良い。
垂直材30−1は、例えば、肉厚の金属板(鋼板等)、金属製の丸パイプ材、金属製の角パイプ材等を使用できる。フトン篭10の敷設後に回収して繰り返し使用するものであるから、軽量で、引張強度が高く、変形しにくい材料を用いることが望ましい。
垂直材30−1の下の開口31に挿通させる挿通材41は、図2、図3に示すように、支持材20よりも下方に配する。垂直材30−1を介してフトン篭10を吊り上げたときに、支持材20の下に配した挿通材41によって、篭本体11と共に支持材20を吊上移動可能とするためである。挿通材41自体も、篭本体11の底板11−1の変形を抑える機能を営む。
挿通材41は、篭本体11の短手方向(平面短手)に設けることが望ましい。短寸の方が、爾後の回収/再利用が容易となるからである。篭本体11の長手方向に、挿通材41を設けて良いことは勿論である。
挿通材41は、フトン篭10の吊上時における撓み変形強度を保証できる限り、丸棒材、各棒材、丸管材、角管材等を使用できる。強度保証、耐候性保証のため、金属製であることが望ましい。
吊上材30を構成する垂直材30−1と挿通材41は、篭本体11、支持材20に固定(係着/係合等)する必要はない。後に、回収(取り外し)して再利用する部材だからである。
垂直材30−1の上の開口32は、好ましくは、篭本体11の上蓋(4)よりも上の位置になるよう設ける。後に述べるように、上の開口32は、フトン篭10を吊り上げる吊上フック等を係合させる手段として機能するからである。
形状保持枠材40は、篭本体11の側面11−2を外側から覆い、フトン篭10を吊り上げたときにおける石材移動に起因した、当該側面11−2の変形(とくに膨張変形)を抑えるものである。
側面11−2の突出変形を抑える必要があり、フトン篭10の敷設後に回収して再利用する部材なので、好ましくは、鋼板等の金属板を用いる。
この形状保持枠材40は、人力による装着、取り外しを可能とすることが望ましい。法面等、傾斜現場等において、重機を用いた取り外し作業は作業効率が悪いからである。一人または少数の作業員で持ち上げることの出来る重量とすれば、装着/取り外しも容易となり、作業時間を短縮できる。
このため、形状保持枠材40に用いる金属板の肉厚は、側面11−2の突出変形を抑える機能をもたせた上で、可能な限り肉薄に成形することが望ましい。例えば、鋼板を用いる場合は2〜5mm程度とする等である。
側面11−2の突出変形を抑える機能があればよいので、形状保持枠材40は、複数の孔(図示せず)を備える金属板材として構成しても良い。板材に孔を設けることによって、金属板材の肉厚を大きく設定しても重量を軽減でき、側面11−2の突出変形を抑える機能性は実現できるからである。
同様の理由により、形状保持枠材40として、撓み変形の少ない金属メッシュ材(格子状パネル材)を用いることが出来る。強度、重量の調整/設定も容易であり、繰り返しの回収/再利用に耐える耐久性を備えるからである。格子状パネル材の格子の大きさを適宜調整すれば、フトン篭10の吊上時における、側面11−2の突出変形は確実に防止できる。
形状保持枠材40は、篭本体11より若干寸法が大きい相似形に成形する。側面11−2に対して僅かな隙間があれば簡単に装着できるし、側面11−2の突出変形も防止しやすい(図3に符合Wで示す)。回収時(取り外し時)には、篭本体11に充填した石材によって側面11−2は外側に膨張する力が働く場合があるが、形状保持枠材40は上方に引く抜くだけでよいから、大きな力を必要としない。
無底無蓋の長方体を呈する形状保持枠材40の四隅には、ヒンジをH配して、構成板材を折り畳み可能とし、展開前/回収時には、折り畳んだ一枚のパネル状部材として取り扱い出来るようにすることが望ましい。現場への搬送、回収時の車両搭載が容易となるからである。
形状保持枠材40は、側面11−2の突出変形を抑える機能があればよいので、側面11−2ごとにパネル材を独立させ、隣接するパネル材同士を適宜手段によって連結させても良い。ヒンジHを介して全体を一体構成する場合と、作用効果は同じとなるからである。
かかる構成のフトン篭10によれば、石材Sを充填したフトン篭10を吊り上げたときに、形状保持枠材40が側面11−2の突出変形を抑え、同時に、支持材20が、篭本体11の底板11−1の変形を抑える。
これにより、フトン篭10は複数回の吊上動作(移動処理)を繰り返しても、フトン篭10の膨張変形等が発生しない。
従って、設計通りの緻密な精度でフトン篭10の敷設作業を行うことが出来る。例えば、左右に隣接するフトン篭10の間に生じる可能性がある隙間、上下のフトン篭10に生じる可能性がある凹凸に起因するぐらつきを生じさせないからである。
複数回の移動処理を繰り返しても、フトン篭10の膨張変形等が発生しないので、敷設作業の最終段階における微調整(繰り返しの吊上調整)も何度でも繰り返すことが出来る。
次に、以上説明したフトン篭10の敷設方法の実施形態を、図6に基づき説明する。
まず、フトン篭10を組み立てる(S−1)。これについては、実施形態として、図1〜図4を用いて説明した。
次に、フトン篭10に石材投入用の外枠材(図示せず)を配設する(S−2)。石材投入用の外枠材は、石材投入時における篭本体11の変形を防止するため用いられる肉厚金属製の公知の枠材である。無底無蓋であり、石材充填時に篭本体11の側面を覆う。石材Sは、肉厚金属製の外枠材を配した状態で篭本体11に投入(充填)する(S−3;図5参照)。石材充填後、上蓋4を閉鎖し(S−4;図7参照)、外枠材は取り外す(S−5)。
次に、図8に例示するように、吊上材30の上の開口32に吊上ロープ50を係合させる(S−6)。この場合、例えば、符号Fで示す係合フック/係合リングを介する等、開口32に吊上ロープ50を係合/係着させる手段を選択使用することが望ましい。開口32に吊上ロープ50を直接挿通させて吊り上げても良い。
フトン篭10を吊り上げて移動させるには、上の開口32に吊上ロープ50を直接または間接に係合させる必要がある。そして、その着脱作業が作業効率に直結する。迅速に開口32に吊上ロープ50を係合し、取り外し可能とする手段としては、例えば、係合フック、リング(環状部材)等、吊上ロープ50を挿通させやすい中継部材を用いることが望ましい。
次に、フトン篭10を吊り上げて移動させる(S−7)。
フトン篭10の移動は、現場では複数回行われる。例えば、採石場において石材Sを詰めた後、採石場等の保管場所に積み上げて保管するための移動(図9参照)、爾後、フトン篭10を車両(トラック)に搭載させる移動、敷設現場への移動後、車両(トラック)から荷下ろしする移動、実際の敷設箇所への移動、大まかな位置決め後に行う微調整の移動等である。
微調整を行い、最終的な位置決め(S−7−2)が終わった後、再利用できる部材を取り外す(S−8)〜(S−10)。具体的には、例えば、吊上材30の下の開口31にある挿通材41の取り外し(S−8)、吊上材30の取り外し(S−9)、形状保持枠材40の取り外し(S−10)である。
形状保持枠材40の取り外し(S−10)と、吊上材30の取り外し(S−9)は順不同である。吊上材30の取り外し(S−9)は、挿通材41の取り外し(S−8)の後に行う。
かかるフトン篭10の敷設方法によれば、石材Sの充填(S−3)から最終的な位置決め(S−7−2)が終わるまでの各ステップで、形状保持枠材40が、篭本体11の側面11−2の突出変形を防止する。
このため、複数回の吊上移動を繰り返しても篭本体11の側面11−2は変形しない。
同様に、篭本体11の底面(底板11−1)は、 支持材20によって支持され、撓み変形しない構造なので、フトン篭10は石材Sの充填(S−3)から最終的な位置決め(S−7−2)が終わるまで設計通りの形状を保持し、所期の構造設計通りの強度/耐久保証が可能となる。
吊上材30を構成する垂直材30−1、形状保持枠材40、挿通材41は再利用出来るので、フトン篭10の敷設コストを抑えることが出来る。
好ましくは、図10に示すように、吊上材30は、当該吊上材30の下端部を支持する案内スタンド35を介して立設する。
案内スタンド35は、支持材20の下に配するもので、吊上材30を仮立設できる構成であれば良い。例えば、断面略コ字状のチャンネル材36と、当該チャンネル材36の底板36−1に配した二以上のスタンド本体37とを備える。スタンド本体37には、例えば、吊上材30の下端部を着脱自在に支持する支持開口38を設ける。
かかる案内スタンド35を用いると、吊上材30の立設作業が容易となり、作業効率を向上させることが出来る。案内スタンド35は、フトン篭10を吊り上げたときにフトン篭10から分離するので、何度でも再利用できる。
4 (篭本体11)の上蓋
10 フトン篭
11 篭本体
11−1 (篭本体の)底板
11−2 (篭本体の)側面
20 支持材
20−1 横材
20−2 縦材
30 吊上材
30−1 垂直材
31、32 開口
35 案内スタンド
36 チャンネル材
36−1 (チャンネル材の)底板
37 スタンド本体
38 支持開口
40 形状保持枠材
40−1、41−1 把手
41 挿通材
F 係合フック/係合リング
H ヒンジ
S 石材
S−1 フトン篭10の組み立て段階
S−2 石材投入用の外枠材の配設段階
S−3 石材の投入(充填)段階
S−4 上蓋の閉鎖段階
S−5 外枠材の取り外し段階
S−6 吊上材の上の開口に吊上ロープを係合させる段階
S−7 フトン篭の吊り上げ移動段階
S−7−2 最終的な位置決め段階
S−8〜S−10 再利用できる部材の取り外し段階
W 隙間
10 フトン篭
11 篭本体
11−1 (篭本体の)底板
11−2 (篭本体の)側面
20 支持材
20−1 横材
20−2 縦材
30 吊上材
30−1 垂直材
31、32 開口
35 案内スタンド
36 チャンネル材
36−1 (チャンネル材の)底板
37 スタンド本体
38 支持開口
40 形状保持枠材
40−1、41−1 把手
41 挿通材
F 係合フック/係合リング
H ヒンジ
S 石材
S−1 フトン篭10の組み立て段階
S−2 石材投入用の外枠材の配設段階
S−3 石材の投入(充填)段階
S−4 上蓋の閉鎖段階
S−5 外枠材の取り外し段階
S−6 吊上材の上の開口に吊上ロープを係合させる段階
S−7 フトン篭の吊り上げ移動段階
S−7−2 最終的な位置決め段階
S−8〜S−10 再利用できる部材の取り外し段階
W 隙間
Claims (3)
- 石材を詰める篭本体と、
当該篭本体の底板の変形を抑える支持材と、
前記篭本体と前記支持材とを同時に吊り上げる吊上材と、
前記篭本体の側板外周に配する形状保持枠材とを備えるフトン篭であって、
前記支持材は、
略平行に配した二以上の横材と、
この横材に対して略直角に配した二以上の縦材とからなり、
前記吊上材は、
前記篭本体の底板に均等間隔で配した四個以上の垂直材と、
当該垂直材の上下に設けた開口と、
直列に並ぶ複数の下の開口に挿通させる挿通材とからなり、
前記形状保持枠材は、
前記篭本体の側板外周とのクリアランスを近接させて設け、
前記篭本体の敷設後に取り外し可能とすることを特徴とするフトン篭。 - 篭本体は、
金網材または金属メッシュ材から選択した、
少なくとも一の金属材によって成形することを特徴とする請求項1記載のフトン篭。 - 請求項1または請求項2に係るフトン篭の敷設方法であって、
1 請求項1に係るフトン篭の形状保持枠の外側に肉厚金属板で成形した外枠材を配する第一段階、
2 篭本体に石材を充填する第二段階、
3 前記篭本体の上蓋を閉じる第三段階、
4 前記外枠材を取り外す第四段階、
5 吊上材の上の開口に吊上ロープを係合させる第五段階、
6 クレーンを介して該吊上ロープを駆動し、フトン篭を移動させる第六段階、
7 フトン篭を最終の敷設位置に配した後、前記吊上材(垂直材)の下の開口に挿通させた挿通材を抜き取る第七段階、
8 前記吊上材(垂直材)を取り外す第八段階、
9 前記形状保持枠材を取り外す第九段階、
とからなり、
前記第八段階と第九段階は、順不同であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフトン篭の敷設方法。
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JP2018112956A JP2019214891A (ja) | 2018-06-13 | 2018-06-13 | フトン篭および当該フトン篭の敷設方法 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2018112956A Pending JP2019214891A (ja) | 2018-06-13 | 2018-06-13 | フトン篭および当該フトン篭の敷設方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2019214891A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6858429B1 (ja) * | 2020-08-31 | 2021-04-14 | 夏目金網工業株式会社 | 規制可撓性コンテナの施工方法 |
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2018
- 2018-06-13 JP JP2018112956A patent/JP2019214891A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP6858429B1 (ja) * | 2020-08-31 | 2021-04-14 | 夏目金網工業株式会社 | 規制可撓性コンテナの施工方法 |
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