JP2019214719A - 粉体塗料及び粉体塗料の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】フッ素樹脂と非フッ素樹脂とが均一に層分離した塗膜を形成できる粉体塗料、及び該粉体塗料の製造方法の提供。【解決手段】本発明の粉体塗料は、水酸基価及び酸価の少なくとも一方を有するフッ素樹脂と水酸基価及び酸価の少なくとも一方を有する非フッ素樹脂と硬化剤とを含む粉体塗料であって、上記フッ素樹脂が、上記非フッ素樹脂の水酸基価よりも小さい水酸基価を有し、かつ、上記非フッ素樹脂の酸価よりも大きい酸価を有する樹脂であるか、又は、上記非フッ素樹脂の酸価よりも小さい酸価を有し、かつ、上記非フッ素樹脂の水酸基価よりも大きい水酸基価を有する樹脂であり、上記フッ素樹脂と上記非フッ素樹脂との合計質量に対する、上記フッ素樹脂の含有割合が、1〜20質量%である、粉体塗料である。【選択図】なし
Description
本発明は、粉体塗料及び粉体塗料の製造方法に関する。
近年、塗料分野において、環境保全の観点から、揮発性有機化合物(VOC)を含まない粉体塗料が注目されている。なかでも、耐候性等を向上させる塗料として、フッ素樹脂を含む粉体塗料の開発がなされている。
更に、コストダウン等を目的として、フッ素樹脂と非フッ素樹脂とを含むハイブリッド粉体塗料も提案されている。例えば、特許文献1には、フッ素樹脂とポリエステル樹脂とが相溶化せず層分離した塗膜を得られる粉体塗料組成物が記載されている。
更に、コストダウン等を目的として、フッ素樹脂と非フッ素樹脂とを含むハイブリッド粉体塗料も提案されている。例えば、特許文献1には、フッ素樹脂とポリエステル樹脂とが相溶化せず層分離した塗膜を得られる粉体塗料組成物が記載されている。
しかしながら、本発明者らは、特許文献1に記載の粉体塗料組成物を用いると、塗膜の層分離にばらつきが生じることを知見した。つまり、塗膜表面側におけるフッ素樹脂を含む層の厚みが不均一となる場合や、塗膜中に海島構造が形成される場合があることを知見した。この場合、塗膜の耐候性にむらができるため、経時的な塗膜の色むら等が引き起こされる場合がある。
本発明は、上記課題に鑑みて、フッ素樹脂と非フッ素樹脂とが均一に層分離した塗膜を形成できる粉体塗料及び該粉体塗料の製造方法の提供を課題とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、フッ素樹脂と非フッ素樹脂と硬化剤とを含む粉体塗料であって、フッ素樹脂及び非フッ素樹脂の酸価及び水酸基価が所定範囲内であり、かつ、組成物における、フッ素樹脂及び非フッ素樹脂の含有割合が所定範囲内であれば、所望の効果が得られるのを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できるのを見出した。
すなわち、本発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できるのを見出した。
[1] 水酸基価及び酸価の少なくとも一方を有するフッ素樹脂と、水酸基価及び酸価の少なくとも一方を有する非フッ素樹脂と、硬化剤とを含む粉体塗料であって、前記フッ素樹脂が、前記非フッ素樹脂の水酸基価よりも小さい水酸基価を有し、かつ、前記非フッ素樹脂の酸価よりも大きい酸価を有する樹脂であるか、又は、前記非フッ素樹脂の酸価よりも小さい酸価を有し、かつ、前記非フッ素樹脂の水酸基価よりも大きい水酸基価を有する樹脂であり、前記フッ素樹脂と前記非フッ素樹脂との合計質量に対する、前記フッ素樹脂の含有割合が、1〜20質量%であることを特徴とする粉体塗料。
[2] 前記フッ素樹脂の水酸基価と前記非フッ素樹脂の水酸基価との差の絶対値が5mgKOH/g以上であり、かつ、前記フッ素樹脂の酸価と前記非フッ素樹脂の酸価との差の絶対値が5mgKOH/g以上である、[1]の粉体塗料。
[3] 前記フッ素樹脂と前記非フッ素樹脂のうち一方の水酸基価が20mgKOH/g以上であり、他方の酸価が20mgKOH/g以上である、[1]又は[2]の粉体塗料。
[4] 前記フッ素樹脂が、水酸基価が20mgKOH/g以上、かつ、酸価が0〜15mgKOH/gのフッ素樹脂であり、前記非フッ素樹脂が、酸価が20mgKOH/g以上、かつ、水酸基価が0〜15mgKOH/gの非フッ素樹脂である、[1]〜[3]のいずれかの粉体塗料。
[5] 前記粉体塗料の全質量に対する、前記粉体塗料中のフッ素原子の含有割合が、0.01質量%以上10質量%以下である、[1]〜[4]のいずれかの粉体塗料。
[6] イソシアネート基又はブロック化イソシアネート基を1分子中に2以上有する硬化剤と、エポキシ基、カルボジイミド基、オキサゾリン基、又はβ−ヒドロキシアルキルアミド基を1分子中に2以上有する硬化剤とを含む、[1]〜[5]のいずれかの粉体塗料。
[7] 前記粉体塗料における、前記イソシアネート基又はブロック化イソシアネート基を1分子中に2以上有する硬化剤の含有量が、前記エポキシ基、カルボジイミド基、オキサゾリン基、又はβ−ヒドロキシアルキルアミド基を1分子中に2以上有する硬化剤の含有量よりも少ない、[6]の粉体塗料。
[8] 前記非フッ素樹脂が、ポリエステル樹脂、(メタ)アクリル樹脂及びウレタン樹脂からなる群から選択される樹脂である、[1]〜[7]のいずれかの粉体塗料。
[9] 更に紫外線吸収剤を含み、前記フッ素樹脂と前記非フッ素樹脂との合計質量に対する前記紫外線吸収剤の質量の比が、0.05〜0.10である、[1]〜[8]のいずれかの粉体塗料。
[10] 前記粉体塗料の全質量に対して、フッ素樹脂を0.1質量%以上含む、[1]〜[9]のいずれかの粉体塗料。
[11] フッ素樹脂を含む粉体Aと、非フッ素樹脂を含む粉体Bとを混合して、[1]〜[10]のいずれかの粉体塗料を得る、粉体塗料の製造方法であって、前記粉体Aにおけるフッ素樹脂含有量が前記粉体Bにおけるフッ素樹脂含有量よりも大きく、前記粉体A及び前記粉体Bの少なくとも一方が硬化剤を含む、粉体塗料の製造方法。
[12] フッ素樹脂と非フッ素樹脂と硬化剤とを、溶融混練し、冷却し、次いで粉砕して、[1]〜[10]のいずれかの粉体塗料を得る、粉体塗料の製造方法。
[2] 前記フッ素樹脂の水酸基価と前記非フッ素樹脂の水酸基価との差の絶対値が5mgKOH/g以上であり、かつ、前記フッ素樹脂の酸価と前記非フッ素樹脂の酸価との差の絶対値が5mgKOH/g以上である、[1]の粉体塗料。
[3] 前記フッ素樹脂と前記非フッ素樹脂のうち一方の水酸基価が20mgKOH/g以上であり、他方の酸価が20mgKOH/g以上である、[1]又は[2]の粉体塗料。
[4] 前記フッ素樹脂が、水酸基価が20mgKOH/g以上、かつ、酸価が0〜15mgKOH/gのフッ素樹脂であり、前記非フッ素樹脂が、酸価が20mgKOH/g以上、かつ、水酸基価が0〜15mgKOH/gの非フッ素樹脂である、[1]〜[3]のいずれかの粉体塗料。
[5] 前記粉体塗料の全質量に対する、前記粉体塗料中のフッ素原子の含有割合が、0.01質量%以上10質量%以下である、[1]〜[4]のいずれかの粉体塗料。
[6] イソシアネート基又はブロック化イソシアネート基を1分子中に2以上有する硬化剤と、エポキシ基、カルボジイミド基、オキサゾリン基、又はβ−ヒドロキシアルキルアミド基を1分子中に2以上有する硬化剤とを含む、[1]〜[5]のいずれかの粉体塗料。
[7] 前記粉体塗料における、前記イソシアネート基又はブロック化イソシアネート基を1分子中に2以上有する硬化剤の含有量が、前記エポキシ基、カルボジイミド基、オキサゾリン基、又はβ−ヒドロキシアルキルアミド基を1分子中に2以上有する硬化剤の含有量よりも少ない、[6]の粉体塗料。
[8] 前記非フッ素樹脂が、ポリエステル樹脂、(メタ)アクリル樹脂及びウレタン樹脂からなる群から選択される樹脂である、[1]〜[7]のいずれかの粉体塗料。
[9] 更に紫外線吸収剤を含み、前記フッ素樹脂と前記非フッ素樹脂との合計質量に対する前記紫外線吸収剤の質量の比が、0.05〜0.10である、[1]〜[8]のいずれかの粉体塗料。
[10] 前記粉体塗料の全質量に対して、フッ素樹脂を0.1質量%以上含む、[1]〜[9]のいずれかの粉体塗料。
[11] フッ素樹脂を含む粉体Aと、非フッ素樹脂を含む粉体Bとを混合して、[1]〜[10]のいずれかの粉体塗料を得る、粉体塗料の製造方法であって、前記粉体Aにおけるフッ素樹脂含有量が前記粉体Bにおけるフッ素樹脂含有量よりも大きく、前記粉体A及び前記粉体Bの少なくとも一方が硬化剤を含む、粉体塗料の製造方法。
[12] フッ素樹脂と非フッ素樹脂と硬化剤とを、溶融混練し、冷却し、次いで粉砕して、[1]〜[10]のいずれかの粉体塗料を得る、粉体塗料の製造方法。
本発明によれば、フッ素樹脂と非フッ素樹脂とが均一に層分離した塗膜を形成できる粉体塗料及び該粉体塗料の製造方法を提供できる。
本発明における用語の意味は以下の通りである。
(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレートの総称であり、(メタ)アクリルとは、アクリル及びメタクリルの総称である。
単位とは、単量体の重合により直接形成された、上記単量体1分子に由来する原子団と、上記原子団の一部を化学変換して得られる原子団との総称である。重合体が含む全単位に対する、それぞれの単位の含有量(モル%)は、重合体を核磁気共鳴スペクトル法により分析して求められる。
粒子の平均粒子径は、レーザー回折法を測定原理とした公知の粒度分布測定装置(Sympatec社商品名Helos−Rodos等)を用いて測定される粒度分布より体積平均を算出して求められる50%径の値である。
ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)法で測定される中間点ガラス転移温度である。ガラス転移温度は、Tgともいう。
重量平均分子量及び数平均分子量は、ポリスチレンを標準物質としてゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定される値である。重量平均分子量はMwともいい、数平均分子量はMnともいう。
酸価及び水酸基価は、それぞれ、JIS K 0070−3(1992)の方法に準じて測定される値である。
膜厚は、渦電流式膜厚計(サンコウ電子社商品名EDY−5000等)を用いて測定される値である。
(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレートの総称であり、(メタ)アクリルとは、アクリル及びメタクリルの総称である。
単位とは、単量体の重合により直接形成された、上記単量体1分子に由来する原子団と、上記原子団の一部を化学変換して得られる原子団との総称である。重合体が含む全単位に対する、それぞれの単位の含有量(モル%)は、重合体を核磁気共鳴スペクトル法により分析して求められる。
粒子の平均粒子径は、レーザー回折法を測定原理とした公知の粒度分布測定装置(Sympatec社商品名Helos−Rodos等)を用いて測定される粒度分布より体積平均を算出して求められる50%径の値である。
ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)法で測定される中間点ガラス転移温度である。ガラス転移温度は、Tgともいう。
重量平均分子量及び数平均分子量は、ポリスチレンを標準物質としてゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定される値である。重量平均分子量はMwともいい、数平均分子量はMnともいう。
酸価及び水酸基価は、それぞれ、JIS K 0070−3(1992)の方法に準じて測定される値である。
膜厚は、渦電流式膜厚計(サンコウ電子社商品名EDY−5000等)を用いて測定される値である。
本発明の粉体塗料(以下、本塗料ともいう。)を用いると、フッ素樹脂と非フッ素樹脂とが均一に層分離した塗膜であって、フッ素樹脂が塗膜表面側に、非フッ素樹脂が塗膜の基材側に配置された塗膜を形成できる。この理由は必ずしも明らかではないが、以下のように推測できる。
本塗料は、フッ素樹脂と非フッ素樹脂とを含み、一方の水酸基価が所定以上であり、他方の酸価が所定以下であるため、フッ素樹脂と非フッ素樹脂との間に極性差が生じると考えられる。したがって、この極性差により、本塗料を用いて形成される塗膜において、塗膜中に海島構造として留まることなく、フッ素樹脂が塗膜表面側に均一に配置されやすいと考えられる。更には、組成物中におけるフッ素樹脂と非フッ素樹脂との含有割合が好適であるために、層分離がより進行すると考えられる。
また、本明細書において、フッ素樹脂と非フッ素樹脂とが均一に層分離した塗膜とは、フッ素樹脂が塗膜表面側に配置されて層を形成しており、その層の厚さが均一であるとともに、塗膜中に、フッ素樹脂と非フッ素樹脂との海島構造が殆ど存在しない状態を意味する。上記状態は、塗膜を塗膜表面に対して垂直に切断して得られる任意の断面について、上記海島構造が表面積として5%以下存在することは許容されるが、好ましくは海島構造が存在しない状態である。
本塗料は、フッ素樹脂と非フッ素樹脂とを含み、一方の水酸基価が所定以上であり、他方の酸価が所定以下であるため、フッ素樹脂と非フッ素樹脂との間に極性差が生じると考えられる。したがって、この極性差により、本塗料を用いて形成される塗膜において、塗膜中に海島構造として留まることなく、フッ素樹脂が塗膜表面側に均一に配置されやすいと考えられる。更には、組成物中におけるフッ素樹脂と非フッ素樹脂との含有割合が好適であるために、層分離がより進行すると考えられる。
また、本明細書において、フッ素樹脂と非フッ素樹脂とが均一に層分離した塗膜とは、フッ素樹脂が塗膜表面側に配置されて層を形成しており、その層の厚さが均一であるとともに、塗膜中に、フッ素樹脂と非フッ素樹脂との海島構造が殆ど存在しない状態を意味する。上記状態は、塗膜を塗膜表面に対して垂直に切断して得られる任意の断面について、上記海島構造が表面積として5%以下存在することは許容されるが、好ましくは海島構造が存在しない状態である。
本発明におけるフッ素樹脂は、フッ素原子を有し、水酸基価及び酸価の少なくとも一方を有する、常温で固体の樹脂である。
フッ素樹脂は、水酸基価と酸価の両方を有していてもよい。また、水酸基価を有しないフッ素樹脂とは、水酸基価が1mgKOH/g以下、好ましくは0mgKOH/gであるフッ素樹脂をいい、酸価を有しないフッ素樹脂とは、酸価が1mgKOH/g以下、好ましくは0mgKOH/gであるフッ素樹脂をいう。
本発明におけるフッ素樹脂としては、フッ素原子を有する単位と、ヒドロキシ基及びカルボキシ基から選択される少なくとも一種を有する単位と、を含む含フッ素重合体が好ましい。
フッ素樹脂は、水酸基価と酸価の両方を有していてもよい。また、水酸基価を有しないフッ素樹脂とは、水酸基価が1mgKOH/g以下、好ましくは0mgKOH/gであるフッ素樹脂をいい、酸価を有しないフッ素樹脂とは、酸価が1mgKOH/g以下、好ましくは0mgKOH/gであるフッ素樹脂をいう。
本発明におけるフッ素樹脂としては、フッ素原子を有する単位と、ヒドロキシ基及びカルボキシ基から選択される少なくとも一種を有する単位と、を含む含フッ素重合体が好ましい。
フッ素原子を有する単位としては、フルオロオレフィンに基づく単位(以下、単位Fともいう。)を含むのが好ましい。
フルオロオレフィンは、水素原子の1個以上がフッ素原子で置換されたオレフィンである。フルオロオレフィンは、フッ素原子で置換されていない水素原子の1個以上が塩素原子で置換されていてもよい。
フルオロオレフィンは、水素原子の1個以上がフッ素原子で置換されたオレフィンである。フルオロオレフィンは、フッ素原子で置換されていない水素原子の1個以上が塩素原子で置換されていてもよい。
フルオロオレフィンの具体例としては、CF2=CF2、CF2=CFCl、CF2=CHF、CH2=CF2、CF2=CFCF3、CF2=CHCF3、CF3CH=CHF、CF3CF=CH2、式CH2=CXf1(CF2)n1Yf1(式中、Xf1及びYf1は、独立に水素原子又はフッ素原子であり、n1は2〜10の整数である。)で表される単量体が挙げられる。
フルオロオレフィンとしては、本塗料を用いて得られる粉体塗料から形成される塗膜(以下、本塗膜ともいう。)の耐候性の点から、CF2=CF2、CH2=CF2、CF2=CFCl、CF3CH=CHF、及びCF3CF=CH2が好ましく、CF2=CF2及びCH2=CF2がより好ましく、CF2=CFClが特に好ましい。フルオロオレフィンは、二種以上を併用してもよい。
フルオロオレフィンとしては、本塗料を用いて得られる粉体塗料から形成される塗膜(以下、本塗膜ともいう。)の耐候性の点から、CF2=CF2、CH2=CF2、CF2=CFCl、CF3CH=CHF、及びCF3CF=CH2が好ましく、CF2=CF2及びCH2=CF2がより好ましく、CF2=CFClが特に好ましい。フルオロオレフィンは、二種以上を併用してもよい。
本発明における含フッ素重合体は、フッ素原子を有する単位として、単位Fのみを含んでいてもよく、フルオロオレフィン以外のフッ素原子を含む単量体に基づく単位を含んでいてもよく、フルオロオレフィン以外のフッ素原子を含む単量体に基づく単位と単位Fとの両方を含んでいてもよい。
単位Fの含有量は、本塗膜の耐候性の点から、含フッ素重合体が含む全単位に対して、20〜100モル%であるのが好ましく、30〜70モル%であるのがより好ましく、40〜60モル%であるのが特に好ましい。
ヒドロキシ基及びカルボキシ基から選択される少なくとも一種を有する単位(以下、単位Hともいう。)としては、ヒドロキシ基及びカルボキシ基から選択される少なくとも一種を有する単量体に基づく単位、及び、含フッ素重合体が側鎖に有する反応性基の少なくとも一部が、ヒドロキシ基又はカルボキシ基に変換されてなる単位(例えば、ヒドロキシ基の少なくとも一部が、ポリカルボン酸やその酸無水物(無水コハク酸等)によってカルボキシ基に変換されてなる単位や、アルコキシ基等の保護基を脱保護して得られるヒドロキシ基を有する単位)が挙げられる。単位Hは、含フッ素重合体の重合性の点から、フッ素原子を有さないのが好ましい。
ヒドロキシ基を有する単量体としては、ヒドロキシ基を有する、ビニルエーテル、ビニルエステル、アリルエーテル、アリルエステル、(メタ)アクリル酸エステル、アリルアルコール等が挙げられる。
ヒドロキシ基を有する単量体の具体例としては、CH2=CHO−CH2−cycloC6H10−CH2OH、CH2=CHCH2O−CH2−cycloC6H10−CH2OH、CH2=CHOCH2CH2OH、CH2=CHCH2OCH2CH2OH、CH2=CHOCH2CH2CH2CH2OH、CH2=CHCH2OCH2CH2CH2CH2OHが挙げられる。ヒドロキシ基を有する単量体としては、フルオロオレフィンとの共重合性の点から、CH2=CHCH2OCH2CH2OH及びCH2=CHOCH2CH2CH2CH2OHが好ましい。
なお、「−cycloC6H10−」はシクロへキシレン基を表し、「−cycloC6H10−」の結合部位は、通常1,4−である。
ヒドロキシ基を有する単量体の具体例としては、CH2=CHO−CH2−cycloC6H10−CH2OH、CH2=CHCH2O−CH2−cycloC6H10−CH2OH、CH2=CHOCH2CH2OH、CH2=CHCH2OCH2CH2OH、CH2=CHOCH2CH2CH2CH2OH、CH2=CHCH2OCH2CH2CH2CH2OHが挙げられる。ヒドロキシ基を有する単量体としては、フルオロオレフィンとの共重合性の点から、CH2=CHCH2OCH2CH2OH及びCH2=CHOCH2CH2CH2CH2OHが好ましい。
なお、「−cycloC6H10−」はシクロへキシレン基を表し、「−cycloC6H10−」の結合部位は、通常1,4−である。
カルボキシ基を有する単量体としては、不飽和カルボン酸、(メタ)アクリル酸、上述したヒドロキシ基を有する単量体のヒドロキシ基にポリカルボン酸やその酸無水物を反応させて得られる単量体等が挙げられる。
カルボキシ基を有する単量体の具体例としては、CH2=CHCOOH、CH(CH3)=CHCOOH、CH2=C(CH3)COOH、HOOCCH=CHCOOH、CH2=CH(CH2)n11COOHで表される単量体(ただし、n11は1〜10の整数を示す。)、CH2=CHO(CH2)n12OC(O)CH2CH2COOHで表される単量体(ただし、n12は1〜10の整数を示す。)が挙げられる。カルボキシ基を有する単量体は、フルオロオレフィンとの共重合性の点から、CH2=CH(CH2)n11COOHで表される単量体であるのが好ましい。
カルボキシ基を有する単量体の具体例としては、CH2=CHCOOH、CH(CH3)=CHCOOH、CH2=C(CH3)COOH、HOOCCH=CHCOOH、CH2=CH(CH2)n11COOHで表される単量体(ただし、n11は1〜10の整数を示す。)、CH2=CHO(CH2)n12OC(O)CH2CH2COOHで表される単量体(ただし、n12は1〜10の整数を示す。)が挙げられる。カルボキシ基を有する単量体は、フルオロオレフィンとの共重合性の点から、CH2=CH(CH2)n11COOHで表される単量体であるのが好ましい。
ヒドロキシ基及びカルボキシ基から選択される少なくとも一種を有する単量体は、二種以上を併用してもよい。
単位Hの含有量は、含フッ素重合体が含む全単位に対して、0.5〜40モル%であるのが好ましく、3〜30モル%であるのがより好ましく、5〜25モル%であるのが更に好ましく、5〜20モル%であるのが特に好ましい。
単位Hの含有量は、含フッ素重合体が含む全単位に対して、0.5〜40モル%であるのが好ましく、3〜30モル%であるのがより好ましく、5〜25モル%であるのが更に好ましく、5〜20モル%であるのが特に好ましい。
本発明における含フッ素重合体は、本塗膜の塗膜物性を調節するために、ヒドロキシ基及びカルボキシ基を有さず、かつフッ素原子を有さない単量体(以下、単量体Dともいう。)に基づく単位(以下、単位Dともいう。)を更に含むのが好ましい。
単量体Dとしては、アルケン、ビニルエーテル、ビニルエステル、アリルエーテル、アリルエステル、(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。単量体Dとしては、フッ素原子を有する単量体との重合性の点から、ビニルエーテル及びビニルエステルが好ましい。
単量体Dは、ヒドロキシ基及びカルボキシ基以外の架橋性基を有していてもよい。このような架橋性基としては、アミノ基、アルコキシシリル基、エポキシ基等が挙げられる。
単量体Dは、ヒドロキシ基及びカルボキシ基以外の架橋性基を有していてもよい。このような架橋性基としては、アミノ基、アルコキシシリル基、エポキシ基等が挙げられる。
単量体Dの具体例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、エチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、酢酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ネオデカン酸ビニルが挙げられる。
単量体Dは、二種以上を併用してもよい。
単量体Dは、二種以上を併用してもよい。
単量体Dは、含フッ素重合体のTgが向上し、本塗料の耐ブロッキング性が向上する点から、少なくとも一部が式Xd1−Zd1で表される単量体D1であるのが好ましい。
Xd1は、CH2=CHC(O)O−、CH2=C(CH3)C(O)O−、CH2=CHOC(O)−、CH2=CHCH2OC(O)−、CH2=CHO−又はCH2=CHCH2O−である。Xd1としては、フッ素原子を有する単量体との重合性の点から、CH2=CHOC(O)−、CH2=CHCH2OC(O)−、CH2=CHO−及びCH2=CHCH2O−が好ましく、CH2=CHOC(O)−及びCH2=CHCH2OC(O)−が特に好ましい。
Zd1は、式−C(ZR1)3で表される炭素数4〜8のアルキル基(ただし、3個のZR1はそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基である。)、炭素数6〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基であり、本塗膜の耐候性の観点から、式−C(ZR1)3で表される炭素数4〜8のアルキル基又は炭素数6〜10のシクロアルキル基であることが好ましい。
式−C(ZR1)3で表される基は、この式で明示された「C(炭素原子)」に3個の式ZR1で表される基が結合した3級炭素原子を有する構造を有しており、上記基が式Xd1で表される基に直接結合している。3個のZR1は、3個ともにメチル基であるか、1個がメチル基であり、残りの2個がそれぞれ独立に炭素数2〜5のアルキル基であるか、2個がメチル基であり、1個が炭素数3〜5のアルキル基であることが好ましい。1個がメチル基であり、残りの2個がそれぞれ独立に炭素数2〜5のアルキル基である場合、3個のZR1のうちの残りの2個の炭素原子の総数は、4〜6が好ましい。式−C(ZR1)3で表される基は、tert−ブチルであるか、又は、式ZR1で表される基の2個がメチル基でありかつ1個が炭素数3〜5のアルキル基である3級アルキル基であることがより好ましい。
シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基が好ましい。
シクロアルキルアルキル基としては、シクロヘキシルメチル基が好ましい。
アラルキル基としては、ベンジル基が好ましい。
アリール基としては、フェニル基及びナフチル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
なお、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基、アリール基、アラルキル基の水素原子は、アルキル基で置換されていてもよい。この場合、置換基としてのアルキル基の炭素数は、シクロアルキル基、アリール基の炭素数には含めない。
シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基が好ましい。
シクロアルキルアルキル基としては、シクロヘキシルメチル基が好ましい。
アラルキル基としては、ベンジル基が好ましい。
アリール基としては、フェニル基及びナフチル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
なお、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基、アリール基、アラルキル基の水素原子は、アルキル基で置換されていてもよい。この場合、置換基としてのアルキル基の炭素数は、シクロアルキル基、アリール基の炭素数には含めない。
単量体D1の具体例としては、ピバル酸ビニル、ネオノナン酸ビニル、安息香酸ビニル、tert−ブチルビニルエーテル、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートが挙げられる。
単量体D1は、二種以上を併用してもよい。
単量体D1は、二種以上を併用してもよい。
含フッ素重合体が単位Dを含む場合の単位Dの含有量は、含フッ素重合体が含む全単位に対して、5〜60モル%であるのが好ましく、20〜50モル%であるのが特に好ましい。含フッ素重合体が、単位Dの中でも、単量体D1に基づく単位を含む場合の、単量体D1に基づく単位の含有量は、含フッ素重合体のTgが向上する点から、含フッ素重合体が含む全単位に対して、5〜60モル%であるのが好ましく、20〜50モル%であるのが特に好ましい。
本発明における含フッ素重合体のTgは、本塗料の耐ブロッキング性及び本塗膜の表面平滑性が向上する観点から、40〜120℃であるのが好ましく、45〜120℃であるのがより好ましく、50〜100℃であるのが更に好ましく、50〜80℃であるのが特に好ましい。
本発明における含フッ素重合体のMnは、本塗膜の塗膜物性(特に、耐衝撃性)の点から、8,000〜50,000であるのが好ましい。
本発明における含フッ素重合体のMwは、本塗膜の塗膜物性(特に、耐衝撃性)の点から、20,000〜80,000であるのが好ましい。
本発明における含フッ素重合体のMnは、本塗膜の塗膜物性(特に、耐衝撃性)の点から、8,000〜50,000であるのが好ましい。
本発明における含フッ素重合体のMwは、本塗膜の塗膜物性(特に、耐衝撃性)の点から、20,000〜80,000であるのが好ましい。
本発明における含フッ素重合体の酸価及び水酸基価は、非フッ素樹脂との極性差を好適にするために適宜調節される。含フッ素重合体がカルボキシ基を有する場合の酸価は、1〜150mgKOH/gであるのが好ましく、5〜50mgKOH/gであるのがより好ましく、20〜40mgKOH/gであるのが特に好ましい。含フッ素重合体がヒドロキシ基を有する場合の水酸基価は、1〜150mgKOH/gであるのが好ましく、5〜50mgKOH/gであるのがより好ましく、20〜40mgKOH/gであるのが特に好ましい。
含フッ素重合体は、酸価と水酸基価の両方を有していてもよい。
含フッ素重合体は、酸価と水酸基価の両方を有していてもよい。
本発明における含フッ素重合体としては、後述する非フッ素樹脂との相溶性及び極性差が好適となる点から、酸価を有さず水酸基価を有する含フッ素重合体及び水酸基価を有さず酸価を有する含フッ素重合体が好ましく、酸価を有さず水酸基価が10〜150mgKOHである含フッ素重合体及び水酸基価を有さず酸価が10〜150mgKOHである含フッ素重合体がより好ましく、酸価を有さず水酸基価が20〜50mgKOHである含フッ素重合体及び水酸基価を有さず酸価が20〜50mgKOHである含フッ素重合体が好ましい。
本発明における含フッ素重合体は、公知の方法で製造される。含フッ素重合体の製造方法としては、溶媒とラジカル重合開始剤の存在下、各単量体を共重合させる方法が挙げられ、具体的には、溶液重合、乳化重合、懸濁重合等が挙げられる。製造における反応温度、反応圧力及び反応時間は、適宜調整されればよい。
本発明における非フッ素樹脂は、フッ素樹脂と非相溶であり、フッ素原子を有さない、水酸基価及び酸価の少なくとも一方を有する、常温で固体の樹脂である。
非フッ素樹脂は、水酸基価と酸価の両方を有していてもよい。また、水酸基価を有しない非フッ素樹脂とは、水酸基価が1mgKOH/g以下、好ましくは0mgKOH/gである非フッ素樹脂をいい、酸価を有しない非フッ素樹脂とは、酸価が1mgKOH/g以下、好ましくは0mgKOH/gである非フッ素樹脂をいう。
非フッ素樹脂としては、酸価及び水酸基価の少なくとも一方を有する、ポリエステル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ウレタン樹脂が挙げられ、ポリエステル樹脂が好ましい。
非フッ素樹脂は、水酸基価と酸価の両方を有していてもよい。また、水酸基価を有しない非フッ素樹脂とは、水酸基価が1mgKOH/g以下、好ましくは0mgKOH/gである非フッ素樹脂をいい、酸価を有しない非フッ素樹脂とは、酸価が1mgKOH/g以下、好ましくは0mgKOH/gである非フッ素樹脂をいう。
非フッ素樹脂としては、酸価及び水酸基価の少なくとも一方を有する、ポリエステル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ウレタン樹脂が挙げられ、ポリエステル樹脂が好ましい。
本発明におけるポリエステル樹脂は、多価カルボン酸に基づく単位と多価アルコールに基づく単位がエステル結合で連結した構造を含む重合体である。ポリエステル樹脂は、多価カルボン酸に基づく単位と多価アルコールに基づく単位以外の単位として、ヒドロキシカルボン酸に基づく単位等を含んでもよい。
多価カルボン酸は、炭素数8〜15の芳香族カルボン酸であるのが好ましい。多価カルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、フタル酸無水物等が挙げられる。多価カルボン酸化合物としては、耐候性の観点から、イソフタル酸が好ましい。
多価アルコールは、炭素数2〜10の多価アルコールであるのが好ましい。多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、スピログリコール、1,10−デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。多価アルコールとしては、ネオペンチルグリコール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール及びトリメチロールプロパン等が好ましく、ネオペンチルグリコール及びトリメチロールプロパンが特に好ましい。
ポリエステル樹脂は、本塗膜の塗膜物性(特に、表面平滑性)の点から、直鎖状のポリエステル樹脂であるのが好ましい。
ポリエステル樹脂の軟化温度は、本塗料を塗料化する際の分散性の点から、100〜150℃であるのが好ましく、105〜130℃であるのが特に好ましい。
ポリエステル樹脂のTgは、本塗料の耐ブロッキング性の点から、35〜150℃であるのが好ましく、50〜100℃であるのが特に好ましい。
ポリエステル樹脂のMnは、本塗膜の塗膜物性(特に、表面平滑性)の点から、5,000以下であるのが好ましい。ポリエステル樹脂のMwは、本塗膜の塗膜物性(特に、表面平滑性)の点から、2,000〜20,000であるのが好ましく、4,000〜10,000であるのが特に好ましい。
ポリエステル樹脂の軟化温度は、本塗料を塗料化する際の分散性の点から、100〜150℃であるのが好ましく、105〜130℃であるのが特に好ましい。
ポリエステル樹脂のTgは、本塗料の耐ブロッキング性の点から、35〜150℃であるのが好ましく、50〜100℃であるのが特に好ましい。
ポリエステル樹脂のMnは、本塗膜の塗膜物性(特に、表面平滑性)の点から、5,000以下であるのが好ましい。ポリエステル樹脂のMwは、本塗膜の塗膜物性(特に、表面平滑性)の点から、2,000〜20,000であるのが好ましく、4,000〜10,000であるのが特に好ましい。
ポリエステル樹脂は、ヒドロキシ基及びカルボキシ基から選択される少なくとも一種の基を有する。ポリエステル樹脂の酸価及び水酸基価は、非フッ素樹脂との極性差を好適にするために適宜調節される。
ポリエステル樹脂がヒドロキシ基を有する場合、ポリエステル樹脂の水酸基価は、1〜300mgKOH/gであるのが好ましく、5〜200mgKOH/gであるのがより好ましく、20〜100mgKOH/gであるのが更に好ましく、30〜80mgKOH/gであるのが特に好ましい。ポリエステル樹脂がカルボキシ基を有する場合、ポリエステル樹脂の酸価は、1〜80mgKOH/gであるのが好ましく、5〜50mgKOH/gであるのがより好ましく、20〜40mgKOH/gであるのが特に好ましい。
ポリエステル樹脂は、酸価と水酸基価の両方を有していてもよい。
ポリエステル樹脂がヒドロキシ基を有する場合、ポリエステル樹脂の水酸基価は、1〜300mgKOH/gであるのが好ましく、5〜200mgKOH/gであるのがより好ましく、20〜100mgKOH/gであるのが更に好ましく、30〜80mgKOH/gであるのが特に好ましい。ポリエステル樹脂がカルボキシ基を有する場合、ポリエステル樹脂の酸価は、1〜80mgKOH/gであるのが好ましく、5〜50mgKOH/gであるのがより好ましく、20〜40mgKOH/gであるのが特に好ましい。
ポリエステル樹脂は、酸価と水酸基価の両方を有していてもよい。
ポリエステル樹脂の具体例としては、ダイセル・オルネクス社商品の「CRYLCOAT 4642−3」(水酸基価:3.0mgKOH/g、酸価:35mgKOH/g)、「CRYLCOAT 4842−3」(水酸基価:3.0mgKOH/g、酸価:36mgKOH/g)、「CRYLCOAT 4890−0」(水酸基価:30mgKOH/g、酸価:0.5mgKOH/g)、日本ユピカ社商品の「ユピカコート GV−235」(水酸基価:2.0mgKOH/g、酸価:39.0mgKOH/g)、「ユピカコート GV−260」(水酸基価:2.0mgKOH/g、酸価:77.0mgKOH/g)、「ユピカコート GV−740」(水酸基価:50mgKOH/g、酸価:3mgKOH/g)、「ユピカコート GV−150」(水酸基価:34.0mgKOH/g、酸価:6.0mgKOH/g)、「ユピカコート GV−110」(水酸基価:49mgKOH/g、酸価:3mgKOH/g)、「BIOMUP」(水酸基価:32mgKOH/g、酸価:3.5mgKOH/g)、DSM社商品の「Uralac 1680」(水酸基価:水酸基価:30mgKOH/g、酸価:3.0mgKOH/g)、DIC社商品の「ファインディック M−8010」(水酸基価:24mgKOH/g、酸価:3.0mgKOH/g)、「ファインディック M−8021」(水酸基価:30mgKOH/g、酸価:3.0mgKOH/g)、「ファインディック M−8023」(水酸基価:40mgKOH/g、酸価:6.0mgKOH/g)、「ファインディック M−8842」(水酸基価:3.0mgKOH/g、酸価:55mgKOH/g)、「ファインディック M−8860」(水酸基価:3.0mgKOH/g、酸価:36mgKOH/g)が挙げられる。
本発明における(メタ)アクリル樹脂は、ヒドロキシ基及びカルボキシ基を有さないアルキル(メタ)アクリレートに基づく単位と、ヒドロキシ基及びカルボキシ基から選択される少なくとも一種の基を有する単位とを含む重合体である。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、アルキルメタクリレート(メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート等)、アルキルアクリレート(エチルアクリレート等)が挙げられる。
ヒドロキシ基及びカルボキシ基から選択される少なくとも一種の基を有する単位としては、メタクリル酸、アクリル酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アククリレート(ヒドロキシエチルメタクリレート等)等が挙げられる。
(メタ)アクリル樹脂は、上記以外の単位(例えば、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基を有する(メタ)アククリレートに基づく単位や、スチレン等の(メタ)アクリレート以外の単量体に基づく単位)を更に含んでもよい。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、アルキルメタクリレート(メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート等)、アルキルアクリレート(エチルアクリレート等)が挙げられる。
ヒドロキシ基及びカルボキシ基から選択される少なくとも一種の基を有する単位としては、メタクリル酸、アクリル酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アククリレート(ヒドロキシエチルメタクリレート等)等が挙げられる。
(メタ)アクリル樹脂は、上記以外の単位(例えば、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基を有する(メタ)アククリレートに基づく単位や、スチレン等の(メタ)アクリレート以外の単量体に基づく単位)を更に含んでもよい。
(メタ)アクリル樹脂のTgは、本塗料の耐ブロッキング性の点から、30〜60℃であるのが好ましい。
(メタ)アクリル樹脂のMnは、本塗膜の塗膜物性(特に、表面平滑性)の点から、6,000〜150,000であるのが好ましく、40,000〜150,000であるのがより好ましく、60,000〜150,000であるのが特に好ましい。
(メタ)アクリル樹脂のMwは、本塗膜の塗膜物性(特に、表面平滑性)の点から、5,000〜100,000であるのが好ましく、30,000〜100,000であるのが特に好ましい。
(メタ)アクリル樹脂のMnは、本塗膜の塗膜物性(特に、表面平滑性)の点から、6,000〜150,000であるのが好ましく、40,000〜150,000であるのがより好ましく、60,000〜150,000であるのが特に好ましい。
(メタ)アクリル樹脂のMwは、本塗膜の塗膜物性(特に、表面平滑性)の点から、5,000〜100,000であるのが好ましく、30,000〜100,000であるのが特に好ましい。
(メタ)アクリル樹脂の酸価及び水酸基価は、非フッ素樹脂との極性差を好適にするために適宜調節される。
(メタ)アクリル樹脂がカルボキシ基を有する場合、(メタ)アクリル樹脂の酸価は、1〜400mgKOH/gであるのが好ましい。(メタ)アクリル樹脂がヒドロキシ基を有する場合、(メタ)アクリル樹脂の水酸基価は、1〜250mgKOH/gであるのが好ましい。
(メタ)アクリル樹脂がカルボキシ基を有する場合、(メタ)アクリル樹脂の酸価は、1〜400mgKOH/gであるのが好ましい。(メタ)アクリル樹脂がヒドロキシ基を有する場合、(メタ)アクリル樹脂の水酸基価は、1〜250mgKOH/gであるのが好ましい。
ウレタン樹脂は、ポリオール(アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、プロピレングリコール等)とイソシアネート化合物との混合物、又は、該混合物を反応させて得られる樹脂である。ウレタン樹脂としては、粉体のポリオール(アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール)と粉体のイソシアネートとの混合物を反応させて得られる樹脂が好ましい。
ウレタン樹脂の酸価及び水酸基価は、非フッ素樹脂との極性差を好適にするために適宜調節される。
ウレタン樹脂の酸価及び水酸基価は、非フッ素樹脂との極性差を好適にするために適宜調節される。
非フッ素樹脂は、酸価及び水酸基価の両方を有していてもよいが、酸価と水酸基価との差の絶対値が5mgKOH/g以上であることが好ましく、10mgKOH/g以上であることがより好ましく、20〜30mgKOH/gであることが特に好ましい。
本塗料において、フッ素樹脂は、非フッ素樹脂の水酸基価よりも小さい水酸基価を有し、かつ、非フッ素樹脂の酸価よりも大きい酸価を有するか、又は、非フッ素樹脂の酸価よりも小さい酸価を有し、かつ、非フッ素樹脂の水酸基価よりも大きい水酸基価を有する。フッ素樹脂及び非フッ素樹脂の酸価及び水酸基価が上記条件を満たすことで、フッ素樹脂と非フッ素樹脂との極性差が好適となり、フッ素樹脂が塗膜表面側に均一に形成されやすい。
フッ素樹脂が、非フッ素樹脂の水酸基価よりも小さい水酸基価を有する場合、フッ素樹脂は水酸基価を有さなくてもよい。フッ素樹脂が、非フッ素樹脂の酸価よりも小さい酸価を有する場合、フッ素樹脂は酸価を有さなくてもよい。
フッ素樹脂が、非フッ素樹脂の水酸基価よりも小さい水酸基価を有する場合、フッ素樹脂は水酸基価を有さなくてもよい。フッ素樹脂が、非フッ素樹脂の酸価よりも小さい酸価を有する場合、フッ素樹脂は酸価を有さなくてもよい。
本塗料において、フッ素樹脂と非フッ素樹脂の極性差の点から、フッ素樹脂の水酸基価と非フッ素樹脂の水酸基価との差の絶対値が5mgKOH/g以上(より好ましくは10mgKOH/g以上、更に好ましくは10mgKOH/g以上、特に好ましくは25mgKOH/g以上)、かつ、フッ素樹脂の酸価と非フッ素樹脂の酸価との差の絶対値が5mgKOH/g以上(より好ましくは15mgKOH/g以上、特に好ましくは25mgKOH/g以上)であるのが好ましい。
ただし、フッ素樹脂又は非フッ素樹脂が水酸基価を有さない場合には、水酸基価が0mgKOH/gであるとして計算し、酸価についても同様である。
ただし、フッ素樹脂又は非フッ素樹脂が水酸基価を有さない場合には、水酸基価が0mgKOH/gであるとして計算し、酸価についても同様である。
本組成物において、フッ素樹脂と非フッ素樹脂の極性差の点から、フッ素樹脂と非フッ素樹脂のうち一方の水酸基価が20mgKOH/g以上であり、他方の酸価が20mgKOH/g以上であるのが好ましい。
また、本塗料において、フッ素樹脂と非フッ素樹脂の極性差の点から、フッ素樹脂と非フッ素樹脂のうち一方の水酸基価が20mgKOH/g以上、かつ酸価が20mgKOH/g未満であり、他方の酸価が20mgKOH/g以上、かつ水酸基価が20mgKOH/g未満であるのがより好ましい。
また、本塗料において、フッ素樹脂と非フッ素樹脂の極性差の点から、フッ素樹脂と非フッ素樹脂のうち一方の水酸基価が20mgKOH/g以上、かつ酸価が0〜15mgKOH/gであり、他方の酸価が20mgKOH/g以上、かつ水酸基価が0〜15mgKOH/gであるのが更に好ましい。
また、本塗料において、フッ素樹脂と非フッ素樹脂の極性差の点から、フッ素樹脂と非フッ素樹脂のうち一方の水酸基価が25mgKOH/g以上、かつ酸価が0〜5mgKOH/gであり、他方の酸価が25mgKOH/g以上、かつ水酸基価が0〜5mgKOH/gであるのが特に好ましい。
また、本塗料において、フッ素樹脂と非フッ素樹脂の極性差の点から、フッ素樹脂と非フッ素樹脂のうち一方の水酸基価が20mgKOH/g以上、かつ酸価が20mgKOH/g未満であり、他方の酸価が20mgKOH/g以上、かつ水酸基価が20mgKOH/g未満であるのがより好ましい。
また、本塗料において、フッ素樹脂と非フッ素樹脂の極性差の点から、フッ素樹脂と非フッ素樹脂のうち一方の水酸基価が20mgKOH/g以上、かつ酸価が0〜15mgKOH/gであり、他方の酸価が20mgKOH/g以上、かつ水酸基価が0〜15mgKOH/gであるのが更に好ましい。
また、本塗料において、フッ素樹脂と非フッ素樹脂の極性差の点から、フッ素樹脂と非フッ素樹脂のうち一方の水酸基価が25mgKOH/g以上、かつ酸価が0〜5mgKOH/gであり、他方の酸価が25mgKOH/g以上、かつ水酸基価が0〜5mgKOH/gであるのが特に好ましい。
本塗料において、フッ素樹脂が塗膜表面側に配置されやすくなる点から、フッ素樹脂が酸価を有する樹脂であり、非フッ素樹脂が水酸基価を有する樹脂であるのが好ましい。つまり、本組成物において、フッ素樹脂が塗膜表面側に配置されやすくなる点から、フッ素樹脂の水酸基価が20mgKOH/g以上であり、非フッ素樹脂の酸価が20mgKOH/g以上であるのが好ましい。
また、本塗料において、フッ素樹脂が塗膜表面側に配置されやすくなる点から、フッ素樹脂の水酸基価が20mgKOH/g以上、かつ酸価が20mgKOH/g未満であり、非フッ素樹脂の酸価が20mgKOH/g以上、かつ水酸基価が20mgKOH/g未満であるのがより好ましい。
また、本塗料において、フッ素樹脂が塗膜表面側に配置されやすくなる点から、フッ素樹脂の水酸基価が20mgKOH/g以上、かつ酸価が0〜15mgKOH/gであり、非フッ素樹脂の酸価が20mgKOH/g以上、かつ水酸基価が0〜15mgKOH/gであるのがより好ましい。
また、本塗料において、フッ素樹脂が塗膜表面側に配置されやすくなる点から、フッ素樹脂の水酸基価が25mgKOH/g以上、かつ酸価が0〜5mgKOH/gであり、非フッ素樹脂の酸価が25mgKOH/g以上、かつ水酸基価が0〜5mgKOH/gであるのが特に好ましい。
また、本塗料において、フッ素樹脂が塗膜表面側に配置されやすくなる点から、フッ素樹脂の水酸基価が20mgKOH/g以上、かつ酸価が20mgKOH/g未満であり、非フッ素樹脂の酸価が20mgKOH/g以上、かつ水酸基価が20mgKOH/g未満であるのがより好ましい。
また、本塗料において、フッ素樹脂が塗膜表面側に配置されやすくなる点から、フッ素樹脂の水酸基価が20mgKOH/g以上、かつ酸価が0〜15mgKOH/gであり、非フッ素樹脂の酸価が20mgKOH/g以上、かつ水酸基価が0〜15mgKOH/gであるのがより好ましい。
また、本塗料において、フッ素樹脂が塗膜表面側に配置されやすくなる点から、フッ素樹脂の水酸基価が25mgKOH/g以上、かつ酸価が0〜5mgKOH/gであり、非フッ素樹脂の酸価が25mgKOH/g以上、かつ水酸基価が0〜5mgKOH/gであるのが特に好ましい。
本塗料において、フッ素樹脂と非フッ素樹脂との合計質量に対するフッ素樹脂の含有割合は、1〜20質量%である。上記含有割合は、本塗膜において、フッ素樹脂が塗膜表面側に配置されやすくなる点から、3〜17質量%であるのが好ましく、5〜15質量%であるのがより好ましく、8〜12質量%であるのが特に好ましい。
本塗料は、本塗膜の耐候性の点から、本塗料の全質量に対して、フッ素樹脂と非フッ素樹脂とを合計で10質量%以上含むことが好ましく、30〜90質量%含むことがより好ましく、50〜70質量%含むことが特に好ましい。
本塗料は、本塗膜の耐候性の点から、本塗料の全質量に対して、フッ素樹脂を0.1質量%以上含むことが好ましく、0.5〜12.0質量%含むことがより好ましく、5.0〜11.0質量%含むことが特に好ましい。
本塗料は、本塗膜の耐候性の点から、本塗料の全質量に対して、フッ素樹脂を0.1質量%以上含むことが好ましく、0.5〜12.0質量%含むことがより好ましく、5.0〜11.0質量%含むことが特に好ましい。
本塗料は、硬化剤を含む。硬化剤は、フッ素樹脂及び非フッ素樹脂が有するヒドロキシ基又はカルボキシ基と反応し得る基を2以上有し、フッ素樹脂や非フッ素樹脂を架橋させることができる。硬化剤は、上記ヒドロキシ基又はカルボキシ基と反応し得る基を、通常2〜30有する。
一般的には、イソシアネート基又はブロック化イソシアネート基を1分子中に2以上有する硬化剤(以下、硬化剤1ともいう。)と、ヒドロキシ基を有する樹脂とが架橋する。また、エポキシ基、カルボジイミド基、オキサゾリン基、又はβ−ヒドロキシアルキルアミド基を1分子中に2以上有する硬化剤(以下、硬化剤2ともいう。)と、カルボキシ基を有する樹脂とが架橋する。
一般的には、イソシアネート基又はブロック化イソシアネート基を1分子中に2以上有する硬化剤(以下、硬化剤1ともいう。)と、ヒドロキシ基を有する樹脂とが架橋する。また、エポキシ基、カルボジイミド基、オキサゾリン基、又はβ−ヒドロキシアルキルアミド基を1分子中に2以上有する硬化剤(以下、硬化剤2ともいう。)と、カルボキシ基を有する樹脂とが架橋する。
イソシアネート基を1分子中に2以上有する硬化剤としては、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の脂環族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート、及び、これらの変性体が挙げられる。
ブロック化イソシアネート基を1分子中に2以上有する硬化剤の具体例としては、ジイソシアネート(キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、リジンジイソシアネート等)とブロック化剤とを反応させて得られる化合物が挙げられる。
ブロック剤の具体例としては、アルコール、フェノール、活性メチレン、アミン、イミン、酸アミド、ラクタム、オキシム、ピラゾール、イミダゾール、イミダゾリン、ピリミジン、グアニジンが挙げられる。
ブロック剤の具体例としては、アルコール、フェノール、活性メチレン、アミン、イミン、酸アミド、ラクタム、オキシム、ピラゾール、イミダゾール、イミダゾリン、ピリミジン、グアニジンが挙げられる。
エポキシ基を1分子中に2以上有する硬化剤の具体例としては、トリグリシジルイソシアヌレート(以下、TGICともいう。)、TGICのグリシジル基部分にメチレン基を導入したTM239(日産化学工業社商品名)、トリアジン骨格を有するエポキシ化合物であるTEPIC−SP(日産化学工業社商品名)、トリメリット酸グリシジルエステルとテレフタル酸グリシジルエステルの混合物であるPT−910(HUNTSMAN社商品名)が挙げられる。
カルボジイミド基を1分子中に2以上有する硬化剤の具体例としては、脂環族カルボジイミド、脂肪族カルボジイミド、及び芳香族カルボジイミド、並びにこれらの多量体及び変性体等が挙げられる。
オキサゾリン基を1分子中に2以上有する硬化剤の具体例としては、2−オキサゾリン基を有する付加重合性オキサゾリン、該付加重合性オキサゾリンの重合体等が挙げられる。
β−ヒドロキシアルキルアミド基を有する硬化剤の具体例としては、N,N,N’,N’−テトラキス−(2−ヒドロキシエチル)−アジパミド(PrimidXL−552、EMS社商品名)、N,N,N’,N’−テトラキス−(2−ヒドロキシプロピル)−アジパミド(Primid QM 1260、EMS社商品名)が挙げられる。
本塗料における硬化剤の含有量は、本塗料中のフッ素樹脂及び非フッ素樹脂の合計質量に対して、1〜50質量%が好ましく、1〜20質量%がより好ましい。
特に、フッ素樹脂及び非フッ素樹脂のうち、水酸基価を有する樹脂の全質量に対して、硬化剤1を1〜50質量%(より好ましくは1〜20質量%)含み、酸価を有する樹脂の全質量に対して、硬化剤2を1〜50質量%(より好ましくは1〜20質量%)含むのが好ましい。
つまり、本塗料は、硬化剤1と硬化剤2とをともに含むのが好ましい。本塗料が硬化剤1及び硬化剤2を含む場合、本塗料における硬化剤1の含有量は、硬化剤2の含有量よりも少ないことが好ましい。
特に、フッ素樹脂及び非フッ素樹脂のうち、水酸基価を有する樹脂の全質量に対して、硬化剤1を1〜50質量%(より好ましくは1〜20質量%)含み、酸価を有する樹脂の全質量に対して、硬化剤2を1〜50質量%(より好ましくは1〜20質量%)含むのが好ましい。
つまり、本塗料は、硬化剤1と硬化剤2とをともに含むのが好ましい。本塗料が硬化剤1及び硬化剤2を含む場合、本塗料における硬化剤1の含有量は、硬化剤2の含有量よりも少ないことが好ましい。
硬化剤1は、ヒドロキシ基と反応する際にε−カプロラクタムが発生するため、ヤニが発生することによる加熱炉の汚染や、発生したヤニが塗膜表面に付着することによる塗膜品質の低下も問題となっている。本塗料において、水酸基価を有するフッ素樹脂と酸価を有する非フッ素樹脂とを含み、フッ素樹脂と非フッ素樹脂との合計質量に対するフッ素樹脂の含有割合が20質量%以下である場合、硬化剤1の使用量を削減できるため、環境負荷も低減できる。
本塗料は、更に添加剤を含んでよい。添加剤としては、触媒(硬化触媒等)、フィラー(樹脂ビーズ等)、顔料(有機顔料、無機顔料等)、光安定剤、紫外線吸収剤、つや消し剤、表面調整剤、脱ガス剤、熱安定剤、帯電防止剤、防錆剤、シランカップリング剤、低汚染化処理剤、可塑剤、接着剤等が挙げられる。本組成物は、添加剤として、光安定剤及び紫外線吸収剤を含むのが好ましく、紫外線吸収剤を含むのが特に好ましい。
本発明における紫外線吸収剤としては、有機系紫外線吸収剤、無機系紫外線吸収剤が挙げられる。紫外線吸収剤はフッ素樹脂を含む層に偏在して非フッ素樹脂を含む層を保護しやすいと考えられる点から、有機系紫外線吸収剤であるのが好ましい。有機系紫外線吸収剤としては、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、及びトリアジン系化合物(特に、ヒドロキシフェニルトリアジン系化合物)等が好ましい。
紫外線吸収剤の具体例としては、BASF社商品名「Tinuvin 326」、「Tinuvin 405」、「Tinuvin 460」、「Tinuvin 900」、「Tinuvin 928」、Clariant社商品名「Sanduvor VSU powder」、「Hastavin PR−25 Gran」等が挙げられる。
本塗料における紫外線吸収剤の含有量は、本塗料の全質量に対して、0.01〜30質量%であることが好ましく、1〜5質量%であることが特に好ましい。
本発明における、フッ素樹脂と非フッ素樹脂の合計質量に対する紫外線吸収剤の質量の比(紫外線吸収剤の質量/フッ素樹脂と非フッ素樹脂の合計質量)は、0.01〜1であることが好ましく、0.05〜0.10であることが特に好ましい。酸価及び水酸基価の関係が本発明の条件を満たすフッ素樹脂及び非フッ素樹脂を用い、更に紫外線吸収剤を上記範囲内で含む塗料を用いれば、紫外線吸収剤が塗膜表面側に偏在しやすいと考えられ、塗膜の耐候性に優れる。
本発明における、フッ素樹脂と非フッ素樹脂の合計質量に対する紫外線吸収剤の質量の比(紫外線吸収剤の質量/フッ素樹脂と非フッ素樹脂の合計質量)は、0.01〜1であることが好ましく、0.05〜0.10であることが特に好ましい。酸価及び水酸基価の関係が本発明の条件を満たすフッ素樹脂及び非フッ素樹脂を用い、更に紫外線吸収剤を上記範囲内で含む塗料を用いれば、紫外線吸収剤が塗膜表面側に偏在しやすいと考えられ、塗膜の耐候性に優れる。
本発明における光安定剤としては、非フッ素樹脂を含む層に偏在しやすく、非フッ素樹脂の劣化を抑制すると考えられる点から、ヒンダードアミン系化合物が好ましい。
光安定剤の具体例としては、BASF社商品名「Tinuvin 111FDL」、「Tinuvin 144」、「Tinuvin 152」、Clariant製の「Sanduvor 3051 powder」、Clariant社商品名「Sanduvor 3070 powder」、「VP Sanduvor PR−31」が挙げられる。
光安定剤の具体例としては、BASF社商品名「Tinuvin 111FDL」、「Tinuvin 144」、「Tinuvin 152」、Clariant製の「Sanduvor 3051 powder」、Clariant社商品名「Sanduvor 3070 powder」、「VP Sanduvor PR−31」が挙げられる。
本塗料における光安定剤の含有量は、本組成物の全質量に対して、0.01〜30質量%であることが好ましく、0.05〜20質量%であることがより好ましく、1〜5質量%であることが特に好ましい。
本塗料は、溶媒(水、有機溶剤等)を含んでも含まなくてもよく、溶媒を含まないのが好ましい。本組成物が溶媒を含む場合は、本塗料の全質量に対して好ましくは1質量%以下である。
本塗料におけるフッ素原子含有量は、0.01〜10質量%であるのが好ましく、0.05〜7質量%であるのがより好ましく、0.1〜5質量%であるのが特に好ましい。本塗膜においては、フッ素樹脂が塗膜表面側に均一に配置するため、フッ素原子含有量が少なくとも、耐候性に優れる。
本塗料は、フッ素樹脂、非フッ素樹脂、硬化剤、及び必要に応じて添加剤を混合して製造できる。混合するフッ素樹脂、非フッ素樹脂、硬化剤、添加剤等は、それぞれ独立した粉体状又はペレット状であってよい。
本塗料の製造方法の一態様としては、フッ素樹脂を含む粉体Aと、非フッ素樹脂を含む粉体Bとを混合して粉体塗料を得る方法が挙げられる。この方法はドライブレンドとも称され、混合に際して溶融混練を行わない方法である。ここにおいて、粉体Aにおけるフッ素樹脂含有量が粉体Bにおけるフッ素樹脂含有量よりも大きければよく、粉体Aにおける非フッ素樹脂含有量が、粉体Aにおけるフッ素樹脂の質量に対して5質量%以下、かつ粉体Bにおけるフッ素樹脂含有量が、粉体Bにおける非フッ素樹脂の質量に対して5質量%以下であることがより好ましく、粉体Aが非フッ素樹脂を含まず、粉体Bがフッ素樹脂を含まないのが特に好ましい。また、粉体A及び粉体Bの少なくとも一方は硬化剤を含めばよい。
また、本発明における粉体塗料の製造方法の一態様としては、フッ素樹脂と非フッ素樹脂と硬化剤とを、溶融混練し、冷却し、次いで粉砕して粉体塗料を得る方法が挙げられる。この場合、フッ素樹脂と非フッ素樹脂とが同一粒子内に含まれる。本塗料は、溶融混練により製造されるのが好ましい。溶融混練の温度は、80〜130℃であるのが好ましい。
また、本発明における粉体塗料の製造方法の一態様としては、フッ素樹脂と非フッ素樹脂と硬化剤とを、溶融混練し、冷却し、次いで粉砕して粉体塗料を得る方法が挙げられる。この場合、フッ素樹脂と非フッ素樹脂とが同一粒子内に含まれる。本塗料は、溶融混練により製造されるのが好ましい。溶融混練の温度は、80〜130℃であるのが好ましい。
粉砕は、ピンミル、ハンマーミル、ジェットミル等の粉砕機を用いて行えばよい。粉砕を行った後は、粉砕物を分級して、得られる粉体塗料の粒子径を揃えることが好ましい。 粉体塗料の平均粒子径は、1〜100μmであるのが好ましく、10〜80μmであるのがより好ましく、25〜50μmであるのが特に好ましい。
本塗膜は、本発明における粉体塗料を基材上に付与して形成される。
基材の材質の具体例としては、無機物、有機物、有機無機複合材が挙げられる。
無機物の具体例としては、コンクリート、自然石、ガラス、金属(鉄、ステンレス、アルミニウム、銅、真鍮、チタン等)が挙げられる。
有機物の具体例としては、プラスチック、ゴム、接着剤、木材が挙げられる。
有機無機複合材の具体例としては、繊維強化プラスチック、樹脂強化コンクリート、繊維強化コンクリートが挙げられる。
また、基材は、公知の表面処理(化成処理等)が施されていてもよい。また、基材の表面には、プライマー等を塗布して形成される樹脂層(ポリエステル樹脂層、アクリル樹脂層、シリコーン樹脂層等)等をあらかじめ有していてもよい。
基材の材質の具体例としては、無機物、有機物、有機無機複合材が挙げられる。
無機物の具体例としては、コンクリート、自然石、ガラス、金属(鉄、ステンレス、アルミニウム、銅、真鍮、チタン等)が挙げられる。
有機物の具体例としては、プラスチック、ゴム、接着剤、木材が挙げられる。
有機無機複合材の具体例としては、繊維強化プラスチック、樹脂強化コンクリート、繊維強化コンクリートが挙げられる。
また、基材は、公知の表面処理(化成処理等)が施されていてもよい。また、基材の表面には、プライマー等を塗布して形成される樹脂層(ポリエステル樹脂層、アクリル樹脂層、シリコーン樹脂層等)等をあらかじめ有していてもよい。
上記の中でも、基材の材質は、金属が好ましく、アルミニウムが特に好ましい。アルミニウム製の基材は、防食性に優れ、軽量で、外装部材等の建築材料用途に適している。
基材の形状、サイズ等は、特に限定されない。
基材の具体例としては、コンポジットパネル、カーテンウォール用パネル、カーテンウォール用フレーム、ウィンドウフレーム等の建築用の外装部材、タイヤホイール、ワイパーブレード、自動車外装等の自動車部材、建機、自動2輪のフレームが挙げられる。
基材の形状、サイズ等は、特に限定されない。
基材の具体例としては、コンポジットパネル、カーテンウォール用パネル、カーテンウォール用フレーム、ウィンドウフレーム等の建築用の外装部材、タイヤホイール、ワイパーブレード、自動車外装等の自動車部材、建機、自動2輪のフレームが挙げられる。
本塗膜の厚さは、20〜1,000μmが好ましく、20〜500μmがより好ましい。アルミニウムカーテンウォール等の高層ビル用の部材等の用途では、20〜90μmが好ましい。海岸沿いに設置されたエアコンの室外機、信号機のポール、標識等の耐候性の要求が高い用途では、100〜200μmが好ましい。
本塗膜は、本塗料を基材上に付与して塗装層を形成し、得られた塗装層を加熱処理し、次いで冷却して得るのが好ましい。
塗装層の形成方法としては、静電塗装法、静電吹付法、静電浸漬法、流動浸漬法、吹付法等の塗装法等が挙げられ、粉体塗装ガンを用いた静電塗装が好ましい。
粉体塗装ガンの具体例としては、コロナ帯電型塗装ガン、摩擦帯電型塗装ガンが挙げられる。コロナ帯電型塗装ガンは、粉体塗料をコロナ放電処理して吹き付ける塗装ガンである。摩擦帯電型塗装ガンは、粉体塗料を摩擦帯電処理して吹き付ける塗装ガンである。
加熱処理時の加熱温度は、120℃〜200℃であるのが好ましい。加熱維持時間は、通常2〜60分間である。加熱処理後は、20〜25℃まで冷却するのが好ましい。加熱処理及び冷却によって塗装層が溶融及び硬化し、本塗膜が形成される。
塗装層の形成方法としては、静電塗装法、静電吹付法、静電浸漬法、流動浸漬法、吹付法等の塗装法等が挙げられ、粉体塗装ガンを用いた静電塗装が好ましい。
粉体塗装ガンの具体例としては、コロナ帯電型塗装ガン、摩擦帯電型塗装ガンが挙げられる。コロナ帯電型塗装ガンは、粉体塗料をコロナ放電処理して吹き付ける塗装ガンである。摩擦帯電型塗装ガンは、粉体塗料を摩擦帯電処理して吹き付ける塗装ガンである。
加熱処理時の加熱温度は、120℃〜200℃であるのが好ましい。加熱維持時間は、通常2〜60分間である。加熱処理後は、20〜25℃まで冷却するのが好ましい。加熱処理及び冷却によって塗装層が溶融及び硬化し、本塗膜が形成される。
本発明によれば、フッ素樹脂と非フッ素樹脂とを含む一般的な粉体塗料と比較して、層分離性により優れた塗膜を形成できるため、フッ素樹脂の含有量が少量であるにも関わらず耐候性に優れる塗膜が形成できるとともに、大幅なコストダウンが可能である。
また、本発明によれば、非フッ素樹脂の層に対してフッ素樹脂の層が薄く均一に積層されているため、層間の界面に乱れが少なく、表面平滑性にも優れる。
また、本発明によれば、非フッ素樹脂の層に対してフッ素樹脂の層が薄く均一に積層されているため、層間の界面に乱れが少なく、表面平滑性にも優れる。
以下、例を挙げて本発明を詳細に説明する。ただし本発明はこれらの例に限定されない。なお、例1〜4は実施例であり、例5〜7は比較例である。
(使用した成分の名称及び略称)
CTFE:クロロトリフルオロエチレン
PV:ピバル酸ビニル
UDA:10−ウンデシレン酸
CHVE:シクロヘキシルビニルエーテル
HBVE:4−ヒドロキシブチルビニルエーテル
非フッ素樹脂1: ポリエステル樹脂(ダイセル・オルネクス社商品名 CRYLCOAT 4890−0、水酸基価:30mgKOH/g、酸価:0.5mgKOH/g)
非フッ素樹脂2:ポリエステル樹脂(ダイセル・オルネクス社商品名 CRYLCOAT4642−3、水酸基価:3.0mgKOH/g、酸価:35mgKOH/g)
硬化剤1:ブロック化イソシアネート基を1分子中に2以上有する硬化剤(エボニック社商品名 ベスタゴン B1530)
硬化剤2:エポキシ基を1分子中に2以上有する硬化剤(トリグリシジルイソシアヌレート)
紫外線吸収剤:有機系紫外線吸収剤(BASF社商品名 Tinuvin405)
表面調整剤:ビックケミー社商品名 BYK−360P
脱ガス剤:ベンゾイン
顔料:酸化チタン顔料(デュポン社商品名 Ti−Pure R960、酸化チタン含有量:89質量%)
硬化触媒:ジブチルスズラウレートのキシレン溶液(100倍希釈品)
CTFE:クロロトリフルオロエチレン
PV:ピバル酸ビニル
UDA:10−ウンデシレン酸
CHVE:シクロヘキシルビニルエーテル
HBVE:4−ヒドロキシブチルビニルエーテル
非フッ素樹脂1: ポリエステル樹脂(ダイセル・オルネクス社商品名 CRYLCOAT 4890−0、水酸基価:30mgKOH/g、酸価:0.5mgKOH/g)
非フッ素樹脂2:ポリエステル樹脂(ダイセル・オルネクス社商品名 CRYLCOAT4642−3、水酸基価:3.0mgKOH/g、酸価:35mgKOH/g)
硬化剤1:ブロック化イソシアネート基を1分子中に2以上有する硬化剤(エボニック社商品名 ベスタゴン B1530)
硬化剤2:エポキシ基を1分子中に2以上有する硬化剤(トリグリシジルイソシアヌレート)
紫外線吸収剤:有機系紫外線吸収剤(BASF社商品名 Tinuvin405)
表面調整剤:ビックケミー社商品名 BYK−360P
脱ガス剤:ベンゾイン
顔料:酸化チタン顔料(デュポン社商品名 Ti−Pure R960、酸化チタン含有量:89質量%)
硬化触媒:ジブチルスズラウレートのキシレン溶液(100倍希釈品)
〔含フッ素重合体1の製造〕
オートクレーブに、炭酸カリウム(12.3g)及びキョーワード KW500SH(協和化学工業社商品名。以下、吸着剤ともいう。)(4.5g)を仕込み、真空脱気した。次に、キシレン(503g)、エタノール(142g)、CTFE(387g)、CHVE(326g)及びHBVE(84.9g)をオートクレーブ内に導入して昇温し、重合開始剤としてtert−ブチルペルオキシピバレートの50質量%キシレン溶液(20mL)を連続的に添加して、重合を行った。11時間後にオートクレーブを水冷して重合を停止し、オートクレーブ内溶液をろ過して、含フッ素重合体1を含む溶液を得た。
得られた溶液を、65℃にて24時間真空乾燥して溶媒を除去し、更に130℃にて20分間真空乾燥して、ブロック状の含フッ素重合体1を得た。
含フッ素重合体1は、含フッ素重合体1が含む全単位に対して、CTFEに基づく単位、CHVEに基づく単位、HBVEに基づく単位を、この順にそれぞれ、50モル%、39モル%、11モル%含む重合体であった。含フッ素重合体1のTgは52℃であり、Mwは45,500であり、酸価は0mgKOH/gであり、水酸基価は50mgKOH/gであった。
オートクレーブに、炭酸カリウム(12.3g)及びキョーワード KW500SH(協和化学工業社商品名。以下、吸着剤ともいう。)(4.5g)を仕込み、真空脱気した。次に、キシレン(503g)、エタノール(142g)、CTFE(387g)、CHVE(326g)及びHBVE(84.9g)をオートクレーブ内に導入して昇温し、重合開始剤としてtert−ブチルペルオキシピバレートの50質量%キシレン溶液(20mL)を連続的に添加して、重合を行った。11時間後にオートクレーブを水冷して重合を停止し、オートクレーブ内溶液をろ過して、含フッ素重合体1を含む溶液を得た。
得られた溶液を、65℃にて24時間真空乾燥して溶媒を除去し、更に130℃にて20分間真空乾燥して、ブロック状の含フッ素重合体1を得た。
含フッ素重合体1は、含フッ素重合体1が含む全単位に対して、CTFEに基づく単位、CHVEに基づく単位、HBVEに基づく単位を、この順にそれぞれ、50モル%、39モル%、11モル%含む重合体であった。含フッ素重合体1のTgは52℃であり、Mwは45,500であり、酸価は0mgKOH/gであり、水酸基価は50mgKOH/gであった。
〔含フッ素重合体2の製造〕
オートクレーブに、吸着剤(15.1g)を仕込み、真空脱気した。次に、tert−ブチルアルコール(422g)、エタノール(106g)、Tinuvin292(15.1g)、CTFE(465g)、PV(440g)、及びUDA(103g)をオートクレーブ内に導入して昇温し、重合開始剤としてtert−ブチルペルオキシピバレートの50質量%キシレン溶液(47mL)を連続的に添加して、重合を行った。11時間後にオートクレーブを水冷して重合を停止し、オートクレーブ内溶液をろ過して、含フッ素重合体2を含む溶液を得た。
得られた溶液を、65℃にて24時間真空乾燥して溶媒を除去し、更に130℃にて20分間真空乾燥して、ブロック状の含フッ素重合体2を得た。
含フッ素重合体2は、CTFEに基づく単位、PVに基づく単位、UDAに基づく単位を、この順にそれぞれ、41モル%、50モル%、9モル%含む重合体であった。含フッ素重合体2のTgは52℃であり、Mwは59,300であり、酸価は33mgKOH/gであり、水酸基価は0mgKOH/gであった。
オートクレーブに、吸着剤(15.1g)を仕込み、真空脱気した。次に、tert−ブチルアルコール(422g)、エタノール(106g)、Tinuvin292(15.1g)、CTFE(465g)、PV(440g)、及びUDA(103g)をオートクレーブ内に導入して昇温し、重合開始剤としてtert−ブチルペルオキシピバレートの50質量%キシレン溶液(47mL)を連続的に添加して、重合を行った。11時間後にオートクレーブを水冷して重合を停止し、オートクレーブ内溶液をろ過して、含フッ素重合体2を含む溶液を得た。
得られた溶液を、65℃にて24時間真空乾燥して溶媒を除去し、更に130℃にて20分間真空乾燥して、ブロック状の含フッ素重合体2を得た。
含フッ素重合体2は、CTFEに基づく単位、PVに基づく単位、UDAに基づく単位を、この順にそれぞれ、41モル%、50モル%、9モル%含む重合体であった。含フッ素重合体2のTgは52℃であり、Mwは59,300であり、酸価は33mgKOH/gであり、水酸基価は0mgKOH/gであった。
〔例1〜7〕
表1に記載の粉体塗料の成分を、高速ミキサ(佑崎有限公司社製)を用いて10〜30分混合した後、2軸押出機(サーモプリズム社製、16mm押出機)を用いて、120℃のバレル設定温度にて溶融混練した。得られた混練物を冷却し、粉砕機(FRITSCH社製、製品名:ロータースピードミルP14)を用いて粉砕し、150メッシュによる分級を行って、平均粒子径が約40μmである各粉体塗料を得た。
表1に記載の粉体塗料の成分を、高速ミキサ(佑崎有限公司社製)を用いて10〜30分混合した後、2軸押出機(サーモプリズム社製、16mm押出機)を用いて、120℃のバレル設定温度にて溶融混練した。得られた混練物を冷却し、粉砕機(FRITSCH社製、製品名:ロータースピードミルP14)を用いて粉砕し、150メッシュによる分級を行って、平均粒子径が約40μmである各粉体塗料を得た。
(試験片の作製と評価)
各粉体塗料を用いて、クロメート処理を行ったアルミニウム基材の一面に、静電塗装機(小野田セメント社商品名、GX3600C)を用いて静電塗装を行い、アルミニウム基材上に粉体塗料層を形成した。得られた粉体塗料層付きアルミニウム基材を、加熱処理として200℃の雰囲気中で20分間保持して硬化させた後、25℃まで冷却し、厚さ55〜65μmの各塗膜付きアルミニウム板を得た。得られた塗膜付きアルミニウム板を試験片として、それぞれ評価した。結果を表1に示す。
各粉体塗料を用いて、クロメート処理を行ったアルミニウム基材の一面に、静電塗装機(小野田セメント社商品名、GX3600C)を用いて静電塗装を行い、アルミニウム基材上に粉体塗料層を形成した。得られた粉体塗料層付きアルミニウム基材を、加熱処理として200℃の雰囲気中で20分間保持して硬化させた後、25℃まで冷却し、厚さ55〜65μmの各塗膜付きアルミニウム板を得た。得られた塗膜付きアルミニウム板を試験片として、それぞれ評価した。結果を表1に示す。
(評価方法)
<塗膜断面の層分離性>
試験片を塗膜表面に対して垂直に切断し、塗膜の断面を下記測定条件で走査電子顕微鏡によって断面観察し、下記基準で判定した。
・測定条件
試験機:日本電子社製、JSM−5900LV、
加速電圧:20kV、
倍率:10,000倍、
測定前処理:日本電子社製オートファインコーター、JFC−1300による、20mA、45秒の白金コート。
・評価基準
A:塗膜表面側に含フッ素重合体の層が、塗膜の基材側に非フッ素樹脂の層が存在し、含フッ素重合体の層の厚みが均一である。また、塗膜中に、含フッ素重合体と非フッ素樹脂との海島構造が存在しない。
B:塗膜表面側に含フッ素重合体の層が、塗膜の基材側に非フッ素樹脂の層が存在するが、含フッ素重合体の層の厚みが不均一であるか、含フッ素重合体と非フッ素樹脂との海島構造が存在する。
<塗膜断面の層分離性>
試験片を塗膜表面に対して垂直に切断し、塗膜の断面を下記測定条件で走査電子顕微鏡によって断面観察し、下記基準で判定した。
・測定条件
試験機:日本電子社製、JSM−5900LV、
加速電圧:20kV、
倍率:10,000倍、
測定前処理:日本電子社製オートファインコーター、JFC−1300による、20mA、45秒の白金コート。
・評価基準
A:塗膜表面側に含フッ素重合体の層が、塗膜の基材側に非フッ素樹脂の層が存在し、含フッ素重合体の層の厚みが均一である。また、塗膜中に、含フッ素重合体と非フッ素樹脂との海島構造が存在しない。
B:塗膜表面側に含フッ素重合体の層が、塗膜の基材側に非フッ素樹脂の層が存在するが、含フッ素重合体の層の厚みが不均一であるか、含フッ素重合体と非フッ素樹脂との海島構造が存在する。
<塗膜表面の被覆性>
試験片の塗膜表面を、日本分光社商品名「FT/IR−600」により無作為の5点でIR分析し、塗膜表面が含フッ素重合体で一様に被覆されているかどうかを評価した。IR分析した5点のいずれにおいても非フッ素樹脂由来のピークが観測されなかった場合、塗膜表面は含フッ素重合体で一様に被覆されているとする。
A:塗膜表面が含フッ素重合体で被覆されている。
B:塗膜表面の一部に非フッ素樹脂が露出している。
試験片の塗膜表面を、日本分光社商品名「FT/IR−600」により無作為の5点でIR分析し、塗膜表面が含フッ素重合体で一様に被覆されているかどうかを評価した。IR分析した5点のいずれにおいても非フッ素樹脂由来のピークが観測されなかった場合、塗膜表面は含フッ素重合体で一様に被覆されているとする。
A:塗膜表面が含フッ素重合体で被覆されている。
B:塗膜表面の一部に非フッ素樹脂が露出している。
<塗膜の表面平滑性>
試験片の塗膜の表面平滑性を、PCI(パウダーコーティングインスティテュート)による平滑性目視判定用標準版を用いて判定した。標準版は、1〜10の10枚あり、数字が大きくなるに従って平滑性が優れる。
A:PCI値が4以上である。
B:PCI値が4未満である。
試験片の塗膜の表面平滑性を、PCI(パウダーコーティングインスティテュート)による平滑性目視判定用標準版を用いて判定した。標準版は、1〜10の10枚あり、数字が大きくなるに従って平滑性が優れる。
A:PCI値が4以上である。
B:PCI値が4未満である。
<塗膜の60度鏡面光沢度>
試験片における塗膜表面の60度鏡面光沢度を、JIS K 5600−4−7によって測定し、以下の基準に従って評価した。60度鏡面光沢度は、変角光沢計(UGV−6P、入反射角60度、スガ試験機(株)商品)にて測定した。
A:60度鏡面光沢度が90以上である。
B:60度鏡面光沢度が90未満である。
試験片における塗膜表面の60度鏡面光沢度を、JIS K 5600−4−7によって測定し、以下の基準に従って評価した。60度鏡面光沢度は、変角光沢計(UGV−6P、入反射角60度、スガ試験機(株)商品)にて測定した。
A:60度鏡面光沢度が90以上である。
B:60度鏡面光沢度が90未満である。
以上により、本塗料を用いた粉体塗料によれば、フッ素樹脂の含有量が少なくとも、フッ素樹脂と非フッ素樹脂とが均一に層分離した塗膜を形成できることが示された。
Claims (12)
- 水酸基価及び酸価の少なくとも一方を有するフッ素樹脂と、水酸基価及び酸価の少なくとも一方を有する非フッ素樹脂と、硬化剤とを含む粉体塗料であって、
前記フッ素樹脂が、
前記非フッ素樹脂の水酸基価よりも小さい水酸基価を有し、かつ、前記非フッ素樹脂の酸価よりも大きい酸価を有する樹脂であるか、又は、
前記非フッ素樹脂の酸価よりも小さい酸価を有し、かつ、前記非フッ素樹脂の水酸基価よりも大きい水酸基価を有する樹脂であり、
前記フッ素樹脂と前記非フッ素樹脂との合計質量に対する、前記フッ素樹脂の含有割合が、1〜20質量%であることを特徴とする粉体塗料。 - 前記フッ素樹脂の水酸基価と前記非フッ素樹脂の水酸基価との差の絶対値が5mgKOH/g以上であり、かつ、前記フッ素樹脂の酸価と前記非フッ素樹脂の酸価との差の絶対値が5mgKOH/g以上である、請求項1に記載の粉体塗料。
- 前記フッ素樹脂と前記非フッ素樹脂のうち一方の水酸基価が20mgKOH/g以上であり、他方の酸価が20mgKOH/g以上である、請求項1又は2に記載の粉体塗料。
- 前記フッ素樹脂が、水酸基価が20mgKOH/g以上、かつ、酸価が0〜15mgKOH/gのフッ素樹脂であり、
前記非フッ素樹脂が、酸価が20mgKOH/g以上、かつ、水酸基価が0〜15mgKOH/gの非フッ素樹脂である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の粉体塗料。 - 前記粉体塗料の全質量に対する、前記粉体塗料中のフッ素原子の含有割合が、0.01質量%以上10質量%以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の粉体塗料。
- イソシアネート基又はブロック化イソシアネート基を1分子中に2以上有する硬化剤と、エポキシ基、カルボジイミド基、オキサゾリン基、又はβ−ヒドロキシアルキルアミド基を1分子中に2以上有する硬化剤とを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の粉体塗料。
- 前記粉体塗料における、前記イソシアネート基又はブロック化イソシアネート基を1分子中に2以上有する硬化剤の含有量が、前記エポキシ基、カルボジイミド基、オキサゾリン基、又はβ−ヒドロキシアルキルアミド基を1分子中に2以上有する硬化剤の含有量よりも少ない、請求項6に記載の粉体塗料。
- 前記非フッ素樹脂が、ポリエステル樹脂、(メタ)アクリル樹脂及びウレタン樹脂からなる群から選択される樹脂である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の粉体塗料。
- 更に紫外線吸収剤を含み、前記フッ素樹脂と前記非フッ素樹脂との合計質量に対する前記紫外線吸収剤の質量の比が、0.05〜0.10である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の粉体塗料。
- 前記粉体塗料の全質量に対して、フッ素樹脂を0.1質量%以上含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の粉体塗料。
- フッ素樹脂を含む粉体Aと、非フッ素樹脂を含む粉体Bとを混合して、請求項1〜10のいずれか一項に記載の粉体塗料を得る、粉体塗料の製造方法であって、
前記粉体Aにおけるフッ素樹脂含有量が前記粉体Bにおけるフッ素樹脂含有量よりも大きく、
前記粉体A及び前記粉体Bの少なくとも一方が硬化剤を含む、粉体塗料の製造方法。 - フッ素樹脂と非フッ素樹脂と硬化剤とを、溶融混練し、冷却し、次いで粉砕して、請求項1〜10のいずれか一項に記載の粉体塗料を得る、粉体塗料の製造方法。
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