JP2019211917A - 誘導装置及びプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、実施形態に係る誘導システム1の構成の一例を示すブロック図である。誘導システム1は、視覚障碍者などを、視覚以外の知覚によって誘導するためのシステムである。なお、以下の誘導システム1の説明では、誘導システム1がスーパーマーケットなどの商店において用いられる場合を例に説明する。誘導システム1は、一例として、誘導装置10、管理サーバー20及び地図生成装置30を含む。なお、図1には、誘導装置10、管理サーバー20及び地図生成装置30をそれぞれ1台ずつ示すが、台数を限定するものではない。誘導装置10は、典型的には多数存在する。
誘導装置10は、視覚障碍者などを、視覚以外の知覚によって誘導する機能を備えた装置である。また、誘導装置10は、視覚障碍者に限らず、ユーザーを目的の位置まで道案内する機能も備える。誘導装置10は、一例として、図3に示すようにショッピングカート型である。誘導装置10は、図2に示すように、一例として、プロセッサー101、ROM(read-only memory)102、RAM(random-access memory)103、補助記憶デバイス104、操作パネル105、通信インターフェース106、障害物センサー107、位置センサー108、左バイブレーター109及び右バイブレーター110を含む。そして、これら各部がバス111などによって接続される。
案内プログラム1042は、誘導装置10の利用者などに対して店舗内の案内をするための道案内機能などを実行するためのプログラムである。
設定データ1044は、誘導プログラム1041などによって用いられる。設定データ1044は、地図上に設定されたオブジェクトについての情報を含む。オブジェクトは、視覚障碍者を誘導するために用いられるものであり、地図上に仮想的に設定されるデータである。
操作パネル105は、一例として、タッチパネル1051、操作ボタン1052、点字ディスプレイ1053、スピーカー1054及びマイク1055を含む。
タッチパネル1051は、パネル上に凹凸を形成すること、又は振動することなどにより利用者に触覚の変化を与える触覚フィードバック機能などを備えていても良い。タッチパネル1051が触角フィードバック機能を備えることで、どこにボタンがあるか、及びボタンを操作したことなどが分かるため、視覚障碍者がタッチパネル1051を操作しやすくなる。触覚フィードバック機能を備えるタッチパネル1051は、触覚などを用いて報知する報知部の一例である。
マイク1055は、誘導装置10の利用者が発する音声などを信号などに変換し、当該信号を誘導装置10に入力する。
カート部120は、例えば、ショッピングカートとしての一般的な機能などを備える。例えば、カート部120は、商品及び買い物かごなどを載せることができる。また、カート部120は、車輪などを備える。これにより、利用者などは、誘導装置10を容易に移動させることができる。
障害物センサー107は、例えば、障害物又は人などの物体までの距離を計測する距離センサーである。障害物センサー107は、例えば、レーザーレンジファインダー、光学視差式距離計、ステレオカメラ、レーダー、又は超音波センサーなどである。
障害物センサー107は、物体の近接を検知する検知部の一例である。
位置センサー108は、例えば、誘導装置10が備える車輪の回転角を計測する回転角センサー、ジャイロセンサー又は加速度センサーなどである。なお、位置センサー108は、複数のセンサーを組み合わせたものであっても良い。また、位置センサー108は、例えば、GPS(Global Positioning System)などのGNSS(global navigation satellite system)、IMES(Indoor MEssaging System)、Wi−fiなどのアクセスポイントを用いた測位システム、BLE(Bluetooth(登録商標) low energy)などのビーコンを用いた測位システム、地磁気を用いた測位システム、DR(dead reckoning)又はこれらを複数組み合わせた測位システムなどを用いて位置を推定するためのセンサー又は装置である。
右バイブレーター110は、例えば、カート部120の右側の持ち手に内蔵されるバイブレーターである。なお、右側の持ち手とは、誘導装置10の利用者が主に右手で持つ側の持ち手である。右バイブレーター110は、動作することで右側の持ち手を振動させる。
なお、誘導装置10は、持ち手以外の部分にバイブレーターが設けられていても良い。
左バイブレーター109及び右バイブレーター110などのバイブレーターは、振動覚などを用いて報知する報知部の一例である。
生成プログラム341は、自己位置推定と地図の生成を行うためのプログラムである。
経路プログラム342は、地図上から、目的地までの経路を決定するためのプログラムである。
地図データ343は、生成プログラム341によって生成された地図である。
距離センサー37は、例えば、障害物などの物体までの距離を計測する。障害物センサー107は、例えば、レーザーレンジファインダー、光学視差式距離計、ステレオカメラ、レーダー、又は超音波センサーなどである。また、距離センサー37は、計測値を出力する。
回転角センサー38は、地図生成装置30が備える車輪の回転角を計測する。また、回転角センサー38は、計測値を出力する。
地図生成装置30は、距離センサー37及び回転角センサー38などが出力する値を用いて自己位置の推定と、地図の生成を行う。
管理サーバー20の操作者による操作などに基づき、図8に示す処理が開始される。なお、当該操作者は、例えば、管理サーバー20の管理者又は担当者などである。あるいは、当該操作者は、例えば、作成又は編集する設定データに対応する地図で示される施設などの管理者又は担当者などである。操作者は、管理者IDが付与される。操作者は、例えば、当該管理者IDを用いて管理サーバー20にログインする。
図8のAct11においてプロセッサー21は、一覧画面に対応した画像を生成する。そして、プロセッサー21は、生成したこの画像を表示するように表示デバイス27に対して指示する。この指示を受けて表示デバイス27は、一覧画面を表示する。一覧画面は、地図DB242に記憶された地図データの一覧を含む。なお、ここで一覧画面に表示される地図データは、例えば、操作者の管理者IDと同一のIDが関連付けられたものである。
編集画面SC1は、一例として、図12に示すように、地図領域AR1、領域AR2、複数の設定ボタンB1、削除ボタンB2、終了ボタンB3及び領域AR6を含む。なお、図12に示す編集画面SC1は、複数の設定ボタンB1として、誘導設定ボタンB1a及び警告設定ボタンB1bを含む。
地図領域AR1には、視覚障碍者誘導用ブロックが地図上に仮想的に設定されていると考えることができる。すなわち、図12の領域AR5の部分は、例えば、図13に示すように線状誘導ブロックBL1と点状警告ブロックBL2が地図上に仮想的に設定されていることを示す。
Act15の時点で図12の地図領域AR1に表示されるオブジェクトは、Act14で読み出された設定データに基づく。設定データは、上述したように、また図6に示すように、例えば、オブジェクト属性、オブジェクトサイズ、設定位置、設定方向及び報知対象範囲を含む。このうち、オブジェクト属性は、オブジェクトの種類を示す。オブジェクトサイズは、オブジェクトの大きさを示す。設定位置は、地図上の座標などによって、オブジェクトが地図上のどの位置に設定されているかを示す。設定方向は、オブジェクトが設定されている向きを示す。設定方向は、例えば、基準となる方向(例えば地図の上方向などの特定の方向又は特定の方角など)から何度回転した向きにオブジェクトが設定されているかを角度などによって示す。誘導ブロックOB1の設定方向は、誘導方向と同一である。報知対象範囲は、この範囲内に入った誘導装置10が何らかの処理を行うことを示す範囲である。あるいは、報知対象範囲は、この範囲内に入った誘導装置10に何らかの効果を与える範囲である。あるいは、報知対象範囲は、オブジェクトが影響を及ぼす範囲を示す。報知対象範囲は、それぞれのオブジェクトごとに設定することができても良いし、オブジェクトの種類ごとに予め定められていても良い。報知対象範囲については後でさらに説明する。
なお、図12では、誘導ブロックを破線で、警告ブロックを円で示している。しかしながら、図12に示す各オブジェクトについて、オブジェクト情報で示される形状は、例えば正方形である。このように、画面上に表示されるオブジェクトの形状及びサイズは、オブジェクト情報で示された形状及びサイズと同一である必要はない。また、画面上に表示されるオブジェクトの形状は、破線及び円以外であっても良い。画面上に表示されるオブジェクトの形状は、オブジェクト情報で示された形状及びサイズと同一であっても良い。また、オブジェクトの形状は正方形でなくても良い。また、オブジェクトの形状は、曲線を含む形状であっても良い。また、オブジェクトの形状はベルト状の形状などであっても良い。
また、削除ボタンB2は、管理サーバー20の編集モードを削除モードにするためのボタンである。削除モードは、設定されたオブジェクトを削除するための編集モードである。
Act19においてプロセッサー21は、操作されたボタンに応じて編集モードを変更する。例えば、プロセッサー21は、操作されたボタンが誘導設定ボタンB1aであるならば、編集モードを誘導設定モードにする。そして、プロセッサー21は、操作されたボタンが警告設定ボタンB1bであるならば、編集モードを警告設定モードにする。さらに、プロセッサー21は、操作されたボタンが削除ボタンB2であるならば、編集モードを削除モードにする。なお、編集モードは、以上に挙げた以外のモードがあっても良い。例えば、範囲選択モード、回転モード及び移動モードなどの編集モードがあっても良い。範囲選択モードは、地図上で範囲を決めて、当該範囲内に設定されているオブジェクトをまとめて選択する編集モードである。これによって選択されたオブジェクトは、まとめて編集する又はまとめて削除することなどができる。回転モードは、地図上に設定されたオブジェクトを回転させるための編集モードである。移動モードは、地図上に設定されたオブジェクトを移動させるための編集モードである。
プロセッサー21は、Act19の処理の後、Act16へと戻る。
なお、クリック又はタップによってオブジェクトが設定される際にオブジェクトの向きを決定するための操作をすることができても良い。例えば、第1の位置をクリック又はタップした後に、第2の位置をクリック又はタップすることで、第1の位置に、第1の位置から第2の位置に向かう方向をオブジェクトの向きとして、オブジェクトが設定される。また、ドラッグアンドドロップによってオブジェクトが設定される場合、経路上の各オブジェクトの向きは、例えば、当該経路を示す直線又は曲線の接線方向である。
なお、プロセッサー21は、次のようにしてオブジェクトを設定する。すなわち、プロセッサー21は、設定されるオブジェクトごとにオブジェクトIDを割り当てる。そして、当該オブジェクトIDに、地図操作の内容に応じたオブジェクト情報を関連付ける。さらに、プロセッサー21は、当該オブジェクトID及びオブジェクト情報をRAM23などに、編集情報として記憶させておく。なお、当該オブジェクト情報に含まれるオブジェクト属性は、編集モードが誘導設定モードである場合には、誘導ブロックである。また、オブジェクト属性は、編集モードが警告設定モードである場合には、警告ブロックである。また、当該オブジェクト情報に含まれるオブジェクトサイズは、例えば、予め定められた値であり、領域AR6に表示されている値である。また、当該オブジェクト情報に含まれる設定位置は、例えば、地図操作がクリック又はタッチである場合には、地図上におけるクリック又はタッチされた位置の座標である。あるいは、当該設定位置は、地図操作がドラッグアンドドロップである場合には、例えば、ドラッグの経路上のオブジェクトが設定される座標である。また、当該オブジェクト情報に含まれる設定方向は、例えば、前述のように定められた方向である。
プロセッサー21は、Act22の処理の後、Act16へと戻る。
Act23においてプロセッサー21は、現在の編集モードが削除モードであるか否かを判定する。プロセッサー21は、現在の編集モードが削除モードであるならば、Act23においてYesと判定してAct24へと進む。
プロセッサー21は、Act26の処理の後、Act11へと戻る。
以上より、プロセッサー21は、図8に示す処理を行うことで、設定部として動作する。
図9のAct31において誘導装置10のプロセッサー101は、誘導機能の使用を開始するための操作が行われたか否かを判定する。プロセッサー101は、誘導機能の使用を開始するための操作が行われないならば、Act31においてNoと判定してAct32へと進む。
プロセッサー101は、Act31及びAct32の待受状態にあるときに道案内機能の使用を開始するための操作が行われたならば、Act32においてYesと判定してAct33へと進む。
ユーザーは、道案内機能の使用を開始するための操作を行った後、操作パネル105を用いて誘導装置10に目的地を示す情報を入力する。目的地を示す情報は、例えば、果物売り場、野菜売り場、インフォメーションカウンター又はレジなどのような場所である。あるいは、りんご、豚肉などの、売られている位置を知りたいとユーザーが思う物などである。
プロセッサー101は、入力された目的地を示す情報に基づき、タッチパネル1051に対する表示内容及びスピーカー1054から出力する音声などを用いて目的地まで道案内を行うための制御を行う。なお、プロセッサー101は、左バイブレーター109及び右バイブレーター110の振動パターンを制御することで、道案内を行っても良い。また、プロセッサー101は、点字ディスプレイ1053に表示する点字の内容によって道案内を行っても良い。
なお、プロセッサー101は、道案内処理を、例えば、カーナビゲーションのようなナビゲーションシステムと同様の方法で処理しても良い。
プロセッサー101は、Act33の処理の後、Act31へと戻る。
プロセッサー101は、Act31及びAct32の待受状態にあるときに誘導機能の使用を開始するための操作が行われたならば、Act31においてYesと判定してAct34へと進む。
Act36においてプロセッサー101は、データ要求を生成する。データ要求は、管理サーバー20に、必要データの送信を求めるものである。データ要求は、誘導機能が使用されるエリア又は場所を示す情報(以下「使用エリア情報」という。)を含む。使用エリア情報は、例えば、誘導装置10の管理者によって予め入力される。ここで入力される情報は、例えば、どの建物の何階であるかを示す情報である。あるいは、プロセッサー101は、現在の位置を示す位置情報を取得して、当該位置情報を、誘導機能が使用される位置を示す情報として用いても良い。なお、使用エリア情報は、エリア又は場所を示すエリアIDなどであっても良い。あるいは、使用エリア情報は、取得したい地図の地図IDであっても良い。ここで、取得したい地図とは、誘導機能が使用される位置の地図である。エリアID又は地図IDなどは、例えば、誘導装置10の管理者によって予め入力される。あるいは、プロセッサー101は、現在の位置を示す位置情報を取得して、当該位置情報を含むエリアのエリアID、又は当該位置情報で示される位置を含む地図の地図IDを特定しても良い。プロセッサー101は、データ要求を生成した後、当該データ要求を管理サーバー20に送信するように通信インターフェース106に対して指示する。この指示を受けて通信インターフェース106は、当該データ要求を管理サーバー20に送信する。送信された当該データ要求は、管理サーバー20の通信インターフェース25によって受信される。
プロセッサー21は、Act63の処理の後、Act61へと戻る。
Act64においてプロセッサー21は、不送信応答を誘導装置10に送信するように通信インターフェース25に対して指示する。不送信応答は、送信データを送信しないこと又は送信できないことを示す。指示を受けて通信インターフェース25は、当該不送信応答を誘導装置10に送信する。送信された当該不送信応答は、誘導装置10の通信インターフェース106によって受信される。
プロセッサー21は、Act64の処理の後、Act61へと戻る。
プロセッサー101は、以上のようにAct36〜Ac37及びAct40の処理によって必要データを取得したならば、次のAct34においてそのデータを読み込むこととなる。したがって、プロセッサー101は、当該Act34の次のAct35の処理において、必要データの読み込みに成功したと判定することとなる。
以上より、プロセッサー101は、エリアを特定する情報に基づき、地図データと設定データとを取得する取得部として動作する。
プロセッサー101は、必要データの読み込みに成功したと判定するならば、Act35においてYesと判定して図10のAct41へと進む。
以上より、プロセッサー101は、Act41及びAct42の処理を行うことで、位置センサー108と協働して地図上の現在位置を推定する推定部として動作する。
Act45においてプロセッサー101は、誘導装置10がいずれかのオブジェクトの報知対象範囲内にあるか否かを判定する。オブジェクトには、報知対象範囲が定められており、報知対象範囲の形状及び大きさは限定しない。例えば、報知対象範囲は、オブジェクト上である。すなわち、報知対象範囲は、オブジェクトの大きさと同一である。また例えば、報知対象範囲は、オブジェクト上とオブジェクトから一定距離以内とを合わせた範囲である。また例えば、報知対象範囲は、オブジェクト上とオブジェクトの左右方向一定距離以内とを合わせた範囲である。また例えば、報知対象範囲は、オブジェクト上と、オブジェクトの左右方向のうちの一方の方向について一定距離以内と、もう一方の方向について前記距離と異なる距離以内とを合わせた範囲である。
プロセッサー101は、Act42で推定した誘導装置10の位置がオブジェクトの報知対象範囲内である場合に、誘導装置10が当該報知対象範囲内にあると判定する。あるいは、プロセッサー101は、例えば、誘導装置10の特定の部分がオブジェクトの報知対象範囲内にあると判定する場合に、誘導装置10が当該報知対象範囲内にあると判定する。なお、当該特定の部分は、複数あっても良く、プロセッサー101は、例えば、複数の特定の部分のうちのいずれかが報知対象範囲内にあると判定する場合に、誘導装置10が当該報知対象範囲内にあると判定する。特定の部分は、例えば、車輪のある位置などであっても良い。なお、プロセッサー101は、当該特定の部分の位置を、例えば、Act42で推定した誘導装置10の位置を基準にして導出する。また、プロセッサー101は、例えば、誘導装置10の位置を基準とする所定の範囲と報知対象範囲とが重なった場合に、誘導装置10が当該報知対象範囲内にあると判定しても良い。なお、プロセッサー101は、例えば、誘導装置10の位置を基準とする所定の範囲と報知対象範囲とが重なった部分の面積が予め定められた閾値以上である場合に、誘導装置10が当該報知対象範囲内にあると判定しても良い。ただし、当該閾値は、0以上の値である。なお、プロセッサー101は、誘導装置10の位置を基準とする所定の範囲を、例えば、Act42で推定した誘導装置10の位置を基準にして導出する。プロセッサー101は、全てのオブジェクトの報知対象範囲の外に誘導装置10があると判定するならば、Act45においてNoと判定してAct46へと進む。
ユーザーは、Act47の処理によって報知された方向に向かって誘導装置10を移動させる。これにより、ユーザーは、誘導装置10を、オブジェクトの報知対象範囲内まで移動させることができる。
Act48においてプロセッサー101は、オブジェクトが近くに無く誘導機能を使用することができないことを、ユーザーに報知するための制御を行う。例えば、プロセッサー101は、左バイブレーター109及び右バイブレーター110を、オブジェクトが近くに無く誘導機能を使用することができない旨を示すような振動パターンで振動させる。また例えば、プロセッサー101は、スピーカー1054から、オブジェクトが近くに無く誘導機能を使用することができない旨の音声を出力させる。また例えば、プロセッサー101は、オブジェクトが近くに無く誘導機能を使用することができないことを示す点字を点字ディスプレイ1053に表示させる。また、プロセッサー101は、タッチパネル1051に、オブジェクトが近くに無く誘導機能を使用することができないことを示す画像を表示させても良い。
報知対象範囲の外に誘導装置10が出そうであるか否かを判定する方法の一例を、図14を用いて説明する。図14は、誘導ブロックの報知対象範囲の外に誘導装置10が出そうであるか否かを判定する方法の一例を説明するための図である。図14に示す誘導ブロックOB1は、対象誘導ブロックである。対象誘導ブロックOB1は、一例として、図14に示すように報知対象範囲AR11が設定されている。プロセッサー101は、報知対象範囲AR11の左右の端の線を延長した2本の直線L1と直線L2とで挟まれた部分から誘導装置10が出そうであるか否かを判定する。ここで、誘導装置10の現在位置を点Pとして、点Pから誘導装置10の進行方向に向かって半直線L3を引いた場合に、半直線L3が2本の直線L1と直線L2とのいずれかと交わる点を点Qとする。プロセッサー101は、例えば、点Pから点Qまでの距離が所定の値以下である場合に、2本の直線L1と直線L2とで挟まれた部分から誘導装置10が出そうであると判定する。この判定は、誘導装置10が現在の進行方向に進み続けた場合に報知対象範囲の外に出るまでの距離が一定以内である場合に、報知対象範囲の外に出そうであると判定するものである。またあるいは、プロセッサー101は、点Pから点Qまでの距離を、誘導装置10の現在の速度で割った時間が所定の値以下である場合に、2本の直線L1と直線L2とで挟まれた部分から誘導装置10が出そうであると判定する。この判定は、誘導装置10が現在の進行方向に現在の速度で進み続けた場合に報知対象範囲の外に出るまでの時間が一定以内である場合に、報知対象範囲の外に出そうであると判定するものである。なお、誘導装置10は、速度の測定には公知の方法を用いることができる。そして、プロセッサー101は、2本の直線L1と直線L2とで挟まれた部分から誘導装置10が出そうであると判定するならば、報知対象範囲の外に誘導装置10が出そうであると判定する。
他の方法として、プロセッサー101は、誘導装置10の位置が、直線L1又は直線L2のどちらかから一定距離内である場合に、2本の直線L1と直線L2とで挟まれた部分から誘導装置10が出そうであると判定しても良い。
なお、プロセッサー101は、複数の誘導ブロックが左右に並べられている場合には、例えば、左右に幅の広い1つの誘導ブロックが設定されているものとして判定を行う。この際、プロセッサー101は、当該複数の誘導ブロックの報知対象範囲を合わせた範囲を報知対象範囲として判定を行う。
Act52においてプロセッサー101は、誘導装置10が誘導ブロックの誘導に従っていることを報知するための制御を行う。例えば、プロセッサー101は、誘導装置10が誘導ブロックの誘導に従っていることを示すパターンで、左バイブレーター109及び右バイブレーター110を振動させることにより、報知する。また例えば、プロセッサー101は、誘導装置10が誘導ブロックの誘導に従っていることを示す音声をスピーカー1054から出力させることにより、報知する。また例えば、プロセッサー101は、誘導装置10が誘導ブロックの誘導に従っていることを示す点字を、点字ディスプレイ1053に表示させることにより、報知する。また、プロセッサー101は、誘導装置10が誘導ブロックの誘導に従っていることを示す画像を、タッチパネル1051に表示させても良い。
Act53においてプロセッサー101は、誘導装置10の進行方向が右と左のどちらにずれているかを判定する。プロセッサー101は、例えば、誘導装置10の進行方向が、対象誘導ブロックの誘導方向から反時計回りに90°以内の方向である場合、左にずれていると判定する。そして、プロセッサー101は、例えば、誘導装置10の進行方向が、対象誘導ブロックの誘導方向から時計回りに90°以内の方向である場合、右にずれていると判定する。
例えば、プロセッサー101は、誘導装置10が誘導ブロックの誘導に従っていないことを示す振動パターンで、左バイブレーター109及び右バイブレーター110を振動させることにより、報知する。なお、プロセッサー101は、進行方向が左にずれている場合と右にずれている場合とでは、振動パターンを異ならせる。例えば、プロセッサー101は、左バイブレーター109の振動の大きさと右バイブレーター110の振動の大きさを異ならせることで、進行方向が左又は右にずれていることをユーザーに報知する。あるいは、プロセッサー101は、左バイブレーター109及び右バイブレーター110を、ずれている方向とは反対側に引っ張られるような感覚をユーザーに与えるような振動パターンで振動させることで、どの方向にずれているか、及びどちらに進めばいいかを報知しても良い。また例えば、プロセッサー101は、誘導装置10が誘導ブロックの誘導に従っていないこと、及び進行方向が左又は右にずれていることを示す音声を、スピーカー1054から出力させることにより、報知する。また例えば、プロセッサー101は、誘導装置10が誘導ブロックの誘導に従っていないこと、及び進行方向が左又は右にずれていることを示す点字を点字ディスプレイ1053に表示させることにより、報知する。また、プロセッサー101は、誘導装置10が、誘導ブロックが示す誘導に従っていないこと、及び進行方向が左又は右にずれていることを示す画像をタッチパネル1051に表示させても良い。
なお、プロセッサー101は、誘導装置10の進行方向が誘導方向からどれだけずれているかが分かるような報知をするように制御を行っても良い。例えば、プロセッサー101は、誘導装置10の進行方向が誘導方向からずれている角度が大きいほど、左バイブレーター109及び右バイブレーター110の振動の大きさを大きくする。
以上より、誘導ブロックの報知対象範囲は、誘導範囲の一例である。
Act55においてプロセッサー101は、対象オブジェクトが警告ブロックであるか否かを判定する。プロセッサー101は、対象オブジェクトが警告ブロックであるならば、Act55においてYesと判定してAct56へと進む。
以上より、警告ブロックの報知対象範囲は、警告範囲の一例である。
Act57においてプロセッサー101は、対象オブジェクトの種類に応じた処理を行う。
以上より、プロセッサー101は、図10に示す処理を行うことで、判定結果に応じた動作をさせるように報知部を制御する制御部として動作する。
また、誘導システム1は、報知対象範囲の設定によって、道幅いっぱいまで報知対象範囲にすることもできる。このようにした場合には、道幅いっぱいまでブロックが敷き詰められているような状態にすることもできる。実際の道で、視覚障碍者誘導用ブロックでは道幅いっぱいまで視覚障碍者誘導用ブロックを敷き詰めることは難しいが、誘導システム1ではこのようなことが可能である。
上記の実施形態では、誘導ブロックOB1及び警告ブロックOB2の2種類のオブジェクトについて説明した。しかしながら、これ以外のオブジェクトがあっても良い。また、警告ブロックOB2は、注意喚起及び警告を促すために使用するものであるが、その意味するところにより細分化したオブジェクトがあっても良い。例えば、分岐路であることを示すオブジェクト、階段があることを示すオブジェクト、扉があることを示すオブジェクト、及び注意・警告のためのオブジェクトなどがあっても良い。また、上記の実施形態では、誘導ブロックOB1は、前後の区別が無い。しかしながら、一方通行を示すためのオブジェクトがあっても良い。以上のように様々なオブジェクトがある場合でも、プロセッサー101は、オブジェクトの種類それぞれごとに左バイブレーター109及び右バイブレーター110の振動パターンを異ならせることで、視覚障碍者であるユーザーへの報知が可能である。また、プロセッサー101は、スピーカー1054を用いる場合には、オブジェクトの種類に応じて出力する音声の内容を変えることで報知が可能である。また、プロセッサー101は、点字ディスプレイ1053を用いる場合には、オブジェクトの種類に応じて表示させる点字の内容を変えることで報知が可能である。また、プロセッサー101は、タッチパネル1051に表示させる画像の内容も、オブジェクトの種類に応じて変えても良い。
なお、誘導装置10は、形態によって、上記の実施形態で説明した構成要素のうちの一部を搭載していなくても良い。
また、上記の実施形態において誘導装置10が処理する処理の一部を、管理サーバー20以外のサーバーが処理しても良い。
例えば、誘導装置10は、誘導装置10の位置から対象誘導ブロックの中央を誘導方向に通る直線から一定距離ずれるごとに左バイブレーター109及び右バイブレーター110を振動させても良い。また例えば、プロセッサー101は、誘導装置10が報知対象範囲の外に出そうであるほど左バイブレーター109及び右バイブレーター110を強く振動させても良い。また例えば、誘導装置10は、誘導装置10が報知対象範囲の外に出たときにそのことを報知する制御をしても良い。
Claims (6)
- 体性感覚及び聴覚のうちの少なくともいずれかによって知覚可能な方法で情報を報知する報知部と、
エリアを特定する情報に基づき、前記エリアの地図を示す地図データと、前記地図上に設定される報知対象範囲を示す設定データとを取得する取得部と、
前記地図上の現在位置を推定する推定部と、
前記現在位置が前記報知対象範囲内であるか否かを判定し、判定結果に応じた動作をさせるように前記報知部を制御する制御部と、を備える誘導装置。 - 前記制御部は、前記現在位置が、前記報知対象範囲の一種である誘導範囲内である場合、前記誘導範囲が示す誘導に従っているか否かを判定し、判定結果に応じた動作をさせるように前記報知部を制御する、請求項1に記載の誘導装置。
- 前記制御部は、前記現在位置が、前記報知対象範囲の一種である警告範囲内である場合、注意又は警告を報知するための動作をさせるように前記報知部を制御する、請求項1又は請求項2に記載の誘導装置。
- 前記報知部は、バイブレーターを備え、前記バイブレーターの振動パターンによって情報を報知する、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の誘導装置。
- 物体の近接を検知する検知部をさらに備え、
前記制御部は、前記検知部によって物体の近接が検知された場合、前記報知部の動作を変化させる、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の誘導装置。 - サーバーが備えるコンピューターを、
操作入力に基づき、地図データが示す地図上に報知対象範囲を設定する設定部として機能させ、
前記報知対象範囲は、誘導装置の位置が前記報知対象範囲内であるか否かに応じて前記誘導装置の動作を変更させることを示す範囲である、プログラム。
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