JP2019210618A - 引戸 - Google Patents

引戸 Download PDF

Info

Publication number
JP2019210618A
JP2019210618A JP2018104953A JP2018104953A JP2019210618A JP 2019210618 A JP2019210618 A JP 2019210618A JP 2018104953 A JP2018104953 A JP 2018104953A JP 2018104953 A JP2018104953 A JP 2018104953A JP 2019210618 A JP2019210618 A JP 2019210618A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
door
opening
door body
sliding door
upper frame
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018104953A
Other languages
English (en)
Inventor
幸治 不破
Koji Fuwa
幸治 不破
重徳 柾木
Shigenori Masaki
重徳 柾木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lixil Corp
Original Assignee
Lixil Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lixil Corp filed Critical Lixil Corp
Priority to JP2018104953A priority Critical patent/JP2019210618A/ja
Publication of JP2019210618A publication Critical patent/JP2019210618A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Support Devices For Sliding Doors (AREA)

Abstract

【課題】可能な限り小さな力で戸体を開くこができ、戸体を開いた後の通過途中で戸体と干渉するおそれのない引戸を提供すること。【解決手段】開口部10に配置される枠体2と、枠体2に沿って移動することにより、開口部10を開閉可能な戸体3と、を備える引戸1であって、戸体3を開方向に付勢する付勢手段8と、戸体3の閉状態を保持及び保持解除可能な閉保持手段6と、を有し、戸体3は、閉保持手段6による戸体3の保持により、付勢手段8の付勢力に抗して閉状態とされると共に、閉保持手段6による戸体3の保持解除により、付勢手段8の付勢力によって開方向に移動するように構成される。【選択図】図2

Description

本発明は、引戸に関する。
従来、閉め忘れ防止のために、自閉手段によって戸体を閉方向に付勢するようにした引戸が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような引戸は、戸体を自閉手段の付勢力に抗して開方向に手動で移動させることより開放され、戸体から手を離すことにより、自閉手段の付勢力によって自動的に閉じられるように構成される。
特開2016−125189号公報
上記従来の引戸は、戸体から手を離すと、自閉手段の付勢力によって自動的に閉じられるため、通過途中で閉まりかけた戸体に接触し易い。
そこで、本発明は、可能な限り小さな力で戸体を開くことができ、戸体を開いた後の通過途中で戸体と干渉するおそれのない引戸を提供することを目的とする。
(1) 本発明に係る引戸は、開口部(例えば、後述の開口部10)に配置される枠体(例えば、後述の枠体2)と、前記枠体に沿って移動することにより、前記開口部を開閉可能な戸体(例えば、後述の戸体3)と、を備える引戸(例えば、後述の引戸1)であって、前記戸体を開方向に付勢する付勢手段(例えば、後述の付勢手段8)と、前記戸体の閉状態を保持及び保持解除可能な閉保持手段(例えば、後述の閉保持手段6)と、を有し、前記戸体は、前記閉保持手段による前記戸体の保持により、前記付勢手段の付勢力に抗して閉状態とされると共に、前記閉保持手段による前記戸体の保持解除により、前記付勢手段の付勢力によって開方向に移動するように構成される。
(2) (1)に記載の引戸において、前記枠体は、前記開口部の上方に配置される上枠(例えば、後述の上枠21)を有し、前記付勢手段は、前記上枠内に配置されることが好ましい。
(3) (2)に記載の引戸において、前記戸体は、前記上枠に吊り車(例えば、後述の吊り車4A、4B)によって上吊りされ、前記上枠に沿って移動するように設けられ、前記付勢手段は、前記吊り車を介して前記戸体を開方向に付勢するように設けられることが好ましい。
(4) (1)〜(3)のいずれかに記載の引戸において、前記戸体の開方向の終端側の移動を減速させる減速手段(例えば、後述の減速手段7)を有することが好ましい。
(5) (1)〜(4)のいずれかに記載の引戸において、前記戸体は、開操作のための操作部(例えば、後述の操作部5A、5B、5C)を有し、前記閉保持手段は、前記操作部の開操作に連動して、前記戸体の閉状態を保持解除することが好ましい。
(6) (1)〜(5)のいずれかに記載の引戸において、前記閉保持手段は、前記戸体と前記開口部の周縁部(例えば、後述の縦枠22)とのいずれか一方に設けられる被係止部材(例えば、後述の被係止部材62)と、前記戸体と前記開口部の周縁部とのいずれか他方に設けられ、前記被係止部材に対して係止及び係止解除可能な係止部材(例えば、後述の係止部材61)と、を有することが好ましい。
(7) (6)に記載の引戸において、前記係止部材は、前記被係止部材に対して出し入れ可能に設けられる鎌部(例えば、後述の鎌部611)を有するラッチ錠(例えば、後述のラッチ錠61)からなり、前記被係止部材は、前記鎌部によって係止されるアームバー(例えば、後述のアームバー621)を有するラッチ受け(例えば、後述のラッチ受け62)からなることが好ましい。
本発明によれば、可能な限り小さな力で戸体を開くことができ、戸体を開いた後の通過途中で戸体と干渉するおそれのない引戸を提供することができる。
本発明に係る引戸の正面図である。 本発明に係る引戸の上枠内の構成を説明する正面図である。 本発明に係る引戸の操作部を戸体の背面側から見た分解斜視図である。 閉保持手段の保持状態を示す図である。 閉保持手段の保持解除状態を示す図である。 本発明に係る引戸の要部を示す斜視図である。 本発明に係る引戸の減速手段の要部を示す斜視図である。 本発明に係る引戸の減速手段の要部を示す斜視図である。 本発明に係る引戸の上枠の要部断面を示す斜視図である。 本発明に係る引戸の付勢手段を示す斜視図である。 本発明に係る引戸を閉じた状態を示す正面図である。 本発明に係る引戸を開放する際のハンドルの動作を説明する図である。 本発明に係る引戸が自開する様子を説明する説明図である。 本発明に係る引戸の操作部の他の実施形態を示す図である。 本発明に係る引戸の他の実施形態を示す正面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明に係る引戸の正面図である。図2は、本発明に係る引戸の上枠内の構成を説明する正面図である。図3は、本発明に係る引戸の操作部を戸体の背面側から見た分解斜視図である。
図1に示すように、本実施形態に示す引戸1は、主として、枠体2と、この枠体2に配置される戸体3と、を有する。
本実施形態に示す枠体2は、壁面に形成された開口部10の上方に左右方向に延びるように配置される上枠21と、左右の縦枠22、23と、開口部10の下方(床面)に左右方向に延びるように配置される下枠24と、を有する。本実施形態において、戸体3の下端は下枠24上に載置されておらず、下枠24に近接して配置されている。
本実施形態に示す引戸1は、上枠21及び下枠24の長さが開口部10の開口幅のほぼ倍の長さを有し、戸体3が上枠21の長さのほぼ半分の幅を有する片引戸である。図1及び図2は、開放状態にある引戸1を示している。従って、戸体3は、開口部10に隣接する壁面11(図11参照)に重なるように配置されている。開口部10は、建物の屋内外を仕切る壁面に形成されるものでもよいし、建物の室内を仕切る壁面に形成されるものでもよい。
図2に示すように、戸体3の上端面3aの戸先側(図2における右側)及び戸尻側(図2における左側)に、それぞれ吊り車4A、4Bが設けられる。吊り車4A、4Bは、上枠21内に収容されている。
戸先側の吊り車4Aは、二軸式のローラ41を有し、戸尻側の吊り車4Bは、一軸式のローラ42を有する。各吊り車4A、4Bのローラ41、42は、上枠21の下部内面に、上枠21の延び方向に沿ってそれぞれ内側に向けて突出するように設けられた一対のレール211、211(図9参照)上に載置される。これにより、戸体3は、各吊り車4A、4Bによって上枠21に上吊りされると共に、ローラ41、42の転動によって上枠21のレール211、211に沿って左右にスライド移動可能とされる。
図3に示すように、戸体3の正面及び背面の戸先側に、戸体3を開閉操作するための操作部5A、5Bがそれぞれ設けられる。本実施形態において、操作部5Aは戸体3の正面側に配置され、操作部5Bは戸体3の背面側に配置される。
戸体3の正面側の操作部5Aは、レバーハンドル51と機能部52とを有するハンドルにより構成される(以下、ハンドル5Aという)。レバーハンドル51は、機能部52に上下方向に延びるように配置され、使用者による開操作時に戸体3の開方向(図1及び図2における左方向)と同じ方向に僅かに傾動可能に機能部52に設けられる。機能部52の上部背面には、後述する被係止部材62に対する係止部材61の係止状態を解除するための解除ピン53が突出している。機能部52は、レバーハンドル51が開操作された際に、それに連動して解除ピン53を下動させるように機能する。
戸体3の背面側の操作部5Bは、操作レバー54と機能部55とを有する引手により構成される(以下、引手5Bという)。操作レバー54は、使用者による開操作時に戸体3の開方向と同じ方向に移動するように引手5Bに配置される。機能部55の上部背面には、後述する被係止部材62に対する係止部材61の係止解除を操作するための解除ピン56が突出している。機能部55は、操作レバー54が開操作された際に、それに連動して解除ピン56を下動させるように機能する。
ハンドル5A及び引手5Bは、戸体3の戸先側における係止部材61の下方に設けられた縦長の貫通穴31に、戸体3の正面側及び背面側から各機能部52、55をそれぞれ収容して取り付けられる。各機能部52、55の上部から突出する解除ピン53、56は、貫通穴31内において、後述する係止部材61の下端部に設けられる係止解除レバー616のフック部616a上に係止される(図4及び図5参照)。
戸体3の戸先側には、係止部材61が設けられる。係止部材61は、図3に示すように、戸先側端面3bに露出するように戸体3内に配置される。一方、戸体3の戸先側の開口部10の周縁部には、係止部材61によって係止可能な被係止部材62が設けられる。本実施形態に示す被係止部材62は、開口部10の周縁部である縦枠22に配置されている。係止部材61と被係止部材62とは、戸体3が閉じられた際に突き合わされて係止状態とされ、戸体3を閉状態に保持する。また、係止部材61と被係止部材62とは、係止解除されることにより、戸体3の閉状態を保持解除する。これら係止部材61及び被係止部材62は、戸体3の閉保持手段6を構成する。
この閉保持手段6について、図4及び図5を参照して更に説明する。図4は、閉保持手段6の保持状態を示す図であり、図5は、閉保持手段6の保持解除状態を示す図である。
本実施形態に示す閉保持手段6の係止部材61は、ラッチ錠からなる(以下、ラッチ錠61という)。ラッチ錠61は、回動軸611aに回動可能に設けられる鎌部611を有する。鎌部611は、回動軸611aを中心に、図4及び図5における時計回りに回動することにより、被係止部材62に向けて突出可能に構成される。鎌部611の回動軸611aよりも先端側(被係止部材62側)には、付勢ばね612の一端が取り付けられている。鎌部611は、この付勢ばね612により反時計方向に付勢されている。
鎌部611の回動軸611aよりも下方の鎌部611の基端側に、カム部613が回動軸613aを中心に回動可能に配置される。カム部613は、回動軸613aから戸尻側(図4及び図5における左側)に向けて張り出すように形成される。カム部613は、図4に示すように、鎌部611が被係止部材62に向けて突出するように回動した時に、鎌部611の基端側に設けられた段部611bに対して戸先側(図4及び図5における右側)から当接し、鎌部611が反時計回りに退没する方向へ回動することを阻止する。カム部613は、回動軸613aの下方に配置されるカム付勢部614により、回動軸613aを中心にして時計方向に付勢されている。
鎌部611の回動軸611aよりも下方の鎌部611の基端側に、更にカム部操作アーム615が配置される。カム部操作アーム615は、カム部613の回動軸613aよりも戸尻側に、上下方向に延びるように配置される。カム部操作アーム615の先端部615aは、カム部613がカム付勢部614によって回動軸613aを中心にして時計方向に付勢されることにより、回動軸613aよりも戸尻側のカム部613に設けられた凸部613bと当接している。
カム部操作アーム615の基端部615bは、ラッチ錠61の最も戸尻側に上下方向に延びるように配置される係止解除レバー616に連結される。係止解除レバー616は、下端部にフック部616aを有する。フック部616aは、ラッチ錠61の下端部から外部に露出し、ハンドル6A及び引手6Bの解除ピン53、56を係止している。係止解除レバー616は、付勢ばね617により上方に付勢されている。
本実施形態に示す被係止部材62は、上記のラッチ錠61を受けるラッチ受けからなる(以下、ラッチ受け62という)。ラッチ受け62は、ラッチ錠61に向けて突出可能に設けられるアームバー621を有する。ラッチ受け62は、ラッチ錠61から突出した鎌部611がアームバー621を上方から引っ掛けることにより、ラッチ錠61に係止される。
このようなラッチ錠61とラッチ受け62は、図4に示すように、ラッチ錠61の鎌部611がラッチ受け62のアームバー621を係止することにより係止状態とされる。これにより、閉保持手段6は、戸体3の閉状態を保持する。即ち、戸体3は、開方向に移動不能とされる。
この閉状態から、使用者によりハンドル5A又は引手5Bが開操作されて解除ピン53又は56が下動すると、図5に示すように係止解除レバー616が下動される。これにより、カム部操作アーム615も下動し、カム部操作アーム615の先端部615aが、カム部613の凸部613bを押し下げる。凸部613bが押し下げられることにより、カム部613は、カム付勢部614の付勢力に抗して回動軸613aを中心に反時計方向に回動する。このカム部613の回動により、カム部613と鎌部611の段部611bとの当接状態が解除され、鎌部611は、付勢ばね612の付勢力により回動軸611aを中心に反時計方向に回動する。これにより、鎌部611はアームバー621から離れ、ラッチ錠61とラッチ受け62とが係止解除状態とされる。その結果、閉保持手段6は、戸体3の閉状態の保持を解除する。即ち、戸体3は、開方向に移動可能とされる。
図2に示すように、上枠21内には、減速手段7及び付勢手段8が配置される。以下、減速手段7及び付勢手段8について、図2、図6〜図10を参照して説明する。
図6は、引戸1の要部を示す斜視図である。図7及び図8は、減速手段7の要部を示す斜視図である。図7は減速手段7を戸尻側から見た斜視図であり、図8は減速手段7を戸先側から見た斜視図である。図9は、上枠21の要部断面を戸尻側から見た斜視図である。図10は、付勢手段8を示す斜視図である。図6及び図8において、上枠21の図示は省略した。
減速手段7及び付勢手段8は、図2に示すように、引戸1の開放状態において、上枠21内の戸尻側の端部(図2における左端部)寄りの戸体3の上端面3aに配置される。これにより、減速手段7及び付勢手段8が開口部10の通過時に支障となるおそれがないと共に、縦枠22、23側及び下枠24側を簡素に構成することができる。
本実施形態に示す減速手段7は、エアダンパーにより構成される(以下、エアダンパー7という)。エアダンパー7は、エアが封入されるシリンダ71と、シリンダ71内に伸縮可能に設けられるピストンロッド72と、を有する。エアダンパー7は、ピストンロッド72の突出方向が戸体3の戸尻側を向くように上枠21内に収容される。なお、図6〜図8におけるエアダンパー7は、ピストンロッド72をシリンダ71内に最も収縮した状態を示す。
図7に示すように、シリンダ71の戸尻側の端部71aは、戸体3の戸尻側に配置される吊り車4Bに対して戸先側から連結される。吊り車4Bは、戸体3の上端面3aに対向するように配置されるベース板43と、一対のローラ取付け板44、44と、ベース板43と戸体3とを連結する連結杆45と、を有する。ローラ取付け板44、44は、上枠21の延び方向に沿ってベース板43の両側部から平行に立ち上がるように配置される。ローラ取付け板44、44には、それぞれローラ42、42が回転可能に取り付けられる。シリンダ71の戸尻側の端部71aは、このローラ取付け板44、44におけるローラ42、42よりも戸先側を両側から挟むように連結される。ピストンロッド72は、シリンダ71の端部71aから戸尻側に向けて突出し、一対のローラ取付け板44、44の間に配置される。
ピストンロッド72の先端には、ガイド部材73が設けられる。ガイド部材73は、ロッド取付け部731と、ガイド板部732と、を有する。ガイド板部732は、ピストンロッド72の先端に取り付けられたロッド取付け部731の上部に設けられる。ガイド板部732は、ローラ取付け板44、44よりも上位に、ピストンロッド72の長さ方向と直交する方向に延びるように配置される。ガイド板部732の両端部には、上枠21の延び方向に沿うガイド溝733、733がそれぞれ形成されている。
図9に示すように、上枠21の内面には、レール211、211よりも上方に、上枠21の延び方向に沿う一対の突条部212、212が設けられている。ガイド部材73のガイド溝733、733は、この突条部212、212にそれぞれ係合している。これにより、ピストンロッド72は、ガイド部材73によって突条部212、212に沿って案内されながら、上枠21の延び方向に沿ってスライド移動可能とされる。
図6及び図8に示すように、上枠21の最も戸尻側の端部(または、戸尻側の縦枠23の表面)には、ピストンロッド72の金属製の先端面72a(図7及び図9参照)と対向するように、ロッド吸着部74が配置される。ロッド吸着部74は、ベース板741と、磁石742と、を有する。磁石742は、ピストンロッド72の先端面72aに対向するようにベース板741に取り付けられている。このロッド吸着部74は、シリンダ71から突出するピストンロッド72の先端面72aと当接した時に、その先端面72aを吸着して保持するように機能する。
本実施形態に示す付勢手段8は、図6及び図10に示すように、ベース部81と、支持板82と、板ばね巻回体83と、固定板84と、ローラ85と、を有する。
ベース部81は、エアダンパー7のシリンダ71の戸先側の端部71bに取り付けられる。これにより、付勢手段8は、エアダンパー7に固定される。
支持板82は、ベース部81の更に戸先側に、上枠21の延び方向に沿うように設けられる。図6及び図10では、戸体3の正面側に配置される支持板82のみが見えているが、支持板82は、ベース部81から戸先側に向けて平行に一対設けられる。
板ばね巻回体83は、所定幅の長尺帯状の板ばね831と、ボビン832と、を有し、板ばね831をボビン832に巻回することにより構成される。本実施形態に示す付勢手段8は、一対の支持板82、82の間に、上枠21の延び方向に沿って配置される2つの板ばね巻回体83、83を有する二連式の付勢手段を例示している。板ばね巻回体83、83は、板ばね831、831が巻回収容された状態のときには付勢力を発生させず、板ばね831、831の自由端側が引き伸ばされた状態のときに、元の巻回状態に戻る方向に付勢力を発生させる。
各ボビン832、832の軸部832a、832aは、上枠21の延び方向と直交するように配置される。2つのボビン832、832は、一対の支持板82、82の間に架け渡された軸部832a、832aを中心に回転可能に設けられる。各板ばね831、831の自由端側は、戸尻側(エアダンパー7側)に向けて各板ばね巻回体83、83からそれぞれ引き出されて重ねられ、一つの端部片833に連結されている。
固定板84は、上枠21の延び方向に沿う板部材からなる。板ばね巻回体83、83の端部片833は、この固定板84の戸尻側の端部84aに固定される。固定板84は、戸先側の端部84bにねじ穴841を有する。固定板84は、図2に示すように、ねじ穴841に挿入されたねじ842により、引戸1の全開状態で、且つ、板ばね831、831が板ばね巻回体83、83に巻回収容された状態で、付勢手段8の真上に対向する上枠21の内部天面に固定される。
ローラ85は、ベース部81に回転可能に一対設けられる。ローラ85、85は、吊り車4A、4Bのローラ41、42と同様に、上枠21のレール211、211(図9参照)上に載置される。これにより、付勢手段8は、エアダンパー7の戸先側を支持すると共に、ローラ85、85の転動によって上枠21のレール211、211に沿って左右にスライド移動可能とされる。
次に、本実施形態に示す引戸1の作用について、図11〜図13を参照して説明する。
図11は、引戸1を閉じた状態を示す正面図である。図12は、引戸1を開放する際のハンドル5Aの動作を説明する図である。図13は、引戸1が自開する様子を説明する説明図である。
図1及び図2に示す引戸1の全開状態では、エアダンパー7のピストンロッド72は、シリンダ71内に最も収縮した状態とされ、ピストンロッド72の先端面72aが、ロッド吸着部74の磁石742に吸着されて保持されている。
引戸1の全開状態から戸体3が閉方向に移動されると、エアダンパー7も上枠21内を戸体3と共に移動する。このとき、吊り車4Bに連結されるエアダンパー7のシリンダ71は、吊り車4Bに押されて戸体3と共に移動する。一方、ピストンロッド72は、先端面72aがロッド吸着部74の磁石742に吸着保持されていることにより、シリンダ71の移動に従って、シリンダ71から徐々に伸長する。そして、ピストンロッド72が最大限に伸び切ると、先端面72aが磁石742から離れる。その後、エアダンパー7は、図11に示すように、ピストンロッド72が伸長したまま、戸体3が全閉するまで戸体3と共に上枠21内を移動する。
また、引戸1の全開状態から戸体3が閉方向に移動されると、エアダンパー7に押されて付勢手段8も上枠21内を戸体3と共に移動する。板ばね巻回体83、83の端部片833は、固定板84を介して上枠21に固定されているため、付勢手段8の移動に従って、板ばね巻回体83、83から板ばね831、831が引き伸ばされる。そして、図11に示すように戸体3が全閉すると、板ばね831、831は最大限引き伸ばされる。このとき、付勢手段8の板ばね831、831が元の巻回状態に戻ろうとすることにより、全閉された戸体3には、エアダンパー7及び吊り車4Bを介して開方向への付勢力が作用する。
全閉された戸体3は、図4に示すように、ラッチ錠61の鎌部611がラッチ受け62のアームバー621を係止して係止状態とされることにより、閉状態が保持される。このため、戸体3に付勢手段8による開方向への付勢力が作用していても、開方向に移動することはなく、戸体3の閉状態は維持される。
次に、開口部10を通過するために戸体3を開放する場合、図12に示すように、例えばハンドル5Aのレバーハンドル51が使用者により開方向に傾動されて開操作される。このレバーハンドル51の傾動によりハンドル5Aの解除ピン53が下動し、ラッチ錠61の係止解除レバー616が下動する。この係止解除レバー616の下動により、図5に示すように、ラッチ錠61の鎌部611がラッチ受け62のアームバー621から離れて係止解除され、戸体3の閉状態の保持が解除される。全閉された戸体3には、付勢手段8による開方向への付勢力が常時作用しているため、戸体3の閉状態の保持が解除されることにより、戸体3は、図13に示すように、板ばね831が元の巻回状態に戻ろうとすることによって発生する付勢力によって、上枠21に沿って徐々に開方向に移動(自開)する。
この戸体3の開方向への移動(自開)は、付勢手段8の開方向への付勢力によって行われるため、使用者がハンドル5Aから手を離しても、戸体3の開方向への移動は継続される。このため、使用者がハンドル5Aから手を離した後に開口部10を通過しても、従来のように閉まりかけた戸体3と干渉するようなおそれはなく、開口部10を安全に通過することができる。しかも、付勢手段8は、上枠21内に配置され、上吊りされる戸体3を支持している吊り車4Bを介して戸体3を開方向に付勢するため、戸体3を付勢力によって円滑に移動(自開)させることができる。
閉状態の戸体3を開放する際は、ハンドル5A又は引手5Bを開操作するだけ、即ち、レバーハンドル51や操作レバー54を開方向に僅かに移動させるだけでよく、戸体3自体を押し開く必要はない。このため、戸体3を開くための力は、ハンドル5A又は引手5Bを開操作するだけの小さな力だけで済むようになり、高齢者、車椅子利用者又は負傷者でも、引戸1を安楽に開放することができる。
戸体3が付勢手段8の付勢力によって開方向に移動(自開)している途中(戸体3が全開するよりも手前)で、エアダンパー7のシリンダ71から伸長しているピストンロッド72の先端面72aが、上枠21の戸尻側の端部に配置されるロッド吸着部74に当接する。その後、戸体3が更に閉方向に移動するのに伴い、ピストンロッド72が徐々に収縮して戸体3の開方向への移動力を緩衝する。これにより、戸体3の開方向の終端側の移動速度が減速され、戸体3が戸尻側の縦枠23又は上枠21の戸尻側の端部に勢い良く衝突することが防止される。
図14は、操作部の他の実施形態を示している。図4と同一符号の部位は同一構成の部位であるため、それらの説明は図4における説明を援用し、ここでは省略する。
この操作部5Cは、使用者の手(指)の接触によりラッチ錠61の係止解除を操作する静電容量式タッチセンサ(以下、タッチセンサ5Cという)により構成される。タッチセンサ5Cは、接触部510と、ソレノイド520と、制御基盤530と、電源部540と、を有する。
接触部510は、金属製プレートからなり、戸体3の戸先側の両面にそれぞれ設けられる。接触部510は、導線511を介して制御基盤530と電気的に接続される。制御基盤530は、電源部540から電力供給される。電源部540は、例えば電池を用いることができる。
ソレノイド520、制御基盤530及び電源部540は、戸体3の内部に配置される。ソレノイド520のピン521は、ワイヤ522を介して、ラッチ錠61の係止解除レバー616のフック部616aと連結される。また、ソレノイド520は、導線523を介して制御基盤530と電気的に接続され、制御基盤530を介して通電されることにより、ピン521を収縮させるように構成される。
このタッチセンサ5Cの場合、戸体3の閉状態において、使用者が接触部510に手(指)で触れるだけで、それを感知した制御基盤530がソレノイド520に通電する。ソレノイド520は、通電によってピン521を収縮させ、ワイヤ522を介してラッチ錠61の係止解除レバー616を下動させ、ラッチ受け62に対する係止状態を解除する。従って、このタッチセンサ5Cを有する引戸1によれば、接触部510を触れるだけで戸体3を開方向に移動(自開)させることが可能である。
本発明における付勢手段は、以上説明した板ばね巻回体83により構成されるものに限定されない。例えば、図15に示すように、上枠21内に配置される傾斜レール213により構成されるものであってもよい。この場合、傾斜レール213は、戸体3の戸先側(図15における右側)から戸尻側(図15における左側)に向けて下り傾斜するように配置される。戸体3の上端面3aに設けられる吊り車40A、40Bは、この傾斜レール213に沿ってスライド移動するように配置される。このため、図15に示す戸体3の閉状態から、ラッチ錠61とラッチ受け62とが係止解除されると、戸体3は、傾斜レール213の傾斜に沿って開方向(図15における左方向)に移動(自開)する。
なお、引戸1において、閉保持手段6を構成する係止部材61及び被係止部材62は逆に配置されてもよい。即ち、係止部材61が縦枠22側に配置され、被係止部材62が戸体3側に配置されてもよい。
また、以上説明した引戸1の枠体2は、上枠21、縦枠22、23及び下枠24を有するが、引戸1の縦枠22、23及び下枠24は必ずしも設けられていなくてもよい。即ち、引戸1は、枠体2のうちの上枠21のみが開口部10の上方の壁面に配置され、その壁面から開口部10を戸体3によって開閉可能に塞ぐように構成されてもよい。この場合、係止部材61又は被係止部材62の一方を、戸体3の戸先側の開口部10の周縁部において、上枠21が配置される面と同一の面に配置すればよい。
更に、以上説明した引戸1の戸体3は、吊り車4A、4B、40A、40Bを備える上吊りタイプを例示した。上吊りタイプの引戸1は、戸体3を下側でスライド移動させる必要がないため、必ずしも下枠(レール)を設けなくてもよく、バリアフリーの引戸を構築することが可能である。しかし、本発明の引戸は、戸体の下端面に戸車を設け、戸車によって下枠(レール)に沿ってスライド移動するように構成されてもよい。
また、以上説明した引戸1は、操作部5A、5Bの開操作に連動して閉保持手段6を解錠させるように構成したが、これに限定されない。例えば、操作部5A、5Bは固定式の把手や引手とし、閉保持手段6を操作部とは別に解錠するように構成してもよい。また、閉保持手段は、以上説明したラッチ錠とラッチ受けにより構成されるものに限らない。例えば、ソフトクローズ部品付きの吊り車を戸体3の戸先側に装着し、そのソフトクローズ部品によって戸体3を閉状態に保持するように構成してもよい。
1 引戸
10 開口部
2 枠体
21 上枠
22 縦枠
3 戸体
4A、4B 吊り車
5A 操作部(ハンドル)
5B 操作部(引手)
5C 操作部(静電容量式タッチセンサ)
6 閉保持手段
61 係止部材(ラッチ錠)
62 被係止部材(ラッチ受け)
611 鎌部
621 アームバー
7 減速手段
8 付勢手段

Claims (7)

  1. 開口部に配置される枠体と、前記枠体に沿って移動することにより、前記開口部を開閉可能な戸体と、を備える引戸であって、
    前記戸体を開方向に付勢する付勢手段と、
    前記戸体の閉状態を保持及び保持解除可能な閉保持手段と、を有し、
    前記戸体は、前記閉保持手段による前記戸体の保持により、前記付勢手段の付勢力に抗して閉状態とされると共に、前記閉保持手段による前記戸体の保持解除により、前記付勢手段の付勢力によって開方向に移動するように構成される、引戸。
  2. 前記枠体は、前記開口部の上方に配置される上枠を有し、
    前記付勢手段は、前記上枠内に配置される、請求項1に記載の引戸。
  3. 前記戸体は、前記上枠に吊り車によって上吊りされ、前記上枠に沿って移動するように設けられ、
    前記付勢手段は、前記吊り車を介して前記戸体を開方向に付勢するように設けられる、請求項2に記載の引戸。
  4. 前記戸体の開方向の終端側の移動を減速させる減速手段を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の引戸。
  5. 前記戸体は、開操作のための操作部を有し、
    前記閉保持手段は、前記操作部の開操作に連動して、前記戸体の閉状態を保持解除する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の引戸。
  6. 前記閉保持手段は、前記戸体と前記開口部の周縁部とのいずれか一方に設けられる被係止部材と、前記戸体と前記開口部の周縁部とのいずれか他方に設けられ、前記被係止部材に対して係止及び係止解除可能な係止部材と、を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の引戸。
  7. 前記係止部材は、前記被係止部材に対して出し入れ可能に設けられる鎌部を有するラッチ錠からなり、
    前記被係止部材は、前記鎌部によって係止されるアームバーを有するラッチ受けからなる、請求項6に記載の引戸。
JP2018104953A 2018-05-31 2018-05-31 引戸 Pending JP2019210618A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018104953A JP2019210618A (ja) 2018-05-31 2018-05-31 引戸

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018104953A JP2019210618A (ja) 2018-05-31 2018-05-31 引戸

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019210618A true JP2019210618A (ja) 2019-12-12

Family

ID=68844887

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018104953A Pending JP2019210618A (ja) 2018-05-31 2018-05-31 引戸

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019210618A (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0589822A1 (en) * 1992-09-29 1994-03-30 V. Kann Rasmussen Industri A/S Device for opening a window or a door, especially of the sliding type
JPH11280329A (ja) * 1998-03-31 1999-10-12 Zenji Tsuchikawa 扉の開放補助機構並びに開放補助具
JP2000120324A (ja) * 1998-10-20 2000-04-25 Okamura Corp スライドドアの戻り機構取付装置
JP2006328917A (ja) * 2005-05-30 2006-12-07 Ykk Ap株式会社 引き戸の錠装置、およびこれを備えた引き戸
JP2010019041A (ja) * 2008-07-14 2010-01-28 Toto Kogyo Co Ltd 簡易温室の半自動開ドア装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0589822A1 (en) * 1992-09-29 1994-03-30 V. Kann Rasmussen Industri A/S Device for opening a window or a door, especially of the sliding type
JPH11280329A (ja) * 1998-03-31 1999-10-12 Zenji Tsuchikawa 扉の開放補助機構並びに開放補助具
JP2000120324A (ja) * 1998-10-20 2000-04-25 Okamura Corp スライドドアの戻り機構取付装置
JP2006328917A (ja) * 2005-05-30 2006-12-07 Ykk Ap株式会社 引き戸の錠装置、およびこれを備えた引き戸
JP2010019041A (ja) * 2008-07-14 2010-01-28 Toto Kogyo Co Ltd 簡易温室の半自動開ドア装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5139265B2 (ja) 家具
WO2005001227A1 (ja) 引戸の戸閉装置
KR101510659B1 (ko) 도어핸들을 이용한 안전도어락
KR101382759B1 (ko) 차량용 슬라이딩 도어의 직선형 센터레일 링크 구조
JP5982420B2 (ja) 引戸制動装置
US20140062103A1 (en) Dual pawl latch mechanism for a dual door assembly
TW201311991A (zh) 鉸鏈
KR20100088070A (ko) 회동체의 왕동기구
JP2005247232A (ja) リッド開閉装置及びそれを用いた小物入れ装置
JP2006200301A (ja) 引戸の引き込み装置
WO2004035972A1 (ja) ステー
JP2006264587A (ja) ロック装置および車両用シート
JP2006200298A (ja) 引戸の引き込み装置
JP2010242406A (ja) 引戸用クローザ装置
JP2007277845A (ja) 開閉扉装置
JP2021536540A (ja) スライド式パネルおよびドアのための衝撃吸収制動装置
JP2019210618A (ja) 引戸
JP4634335B2 (ja) フラット引戸装置
JP3773806B2 (ja) コンソールボックス
KR20010014515A (ko) 스트레처 제진대의 잠금기구
JP2009079424A (ja) 戸の緩衝装置および戸構造
JP2010001684A (ja) 扉用アームストッパー
KR101952828B1 (ko) 도어의 발 개폐기
JP4800852B2 (ja) 引戸の任意位置停止装置
JP2016102291A (ja) 引戸装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20210120

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210323

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220106

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220628