JP2019210422A - 重合体及びワニス - Google Patents
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Abstract
【課題】透明導電膜との屈折率差が小さい、又は高度の透明性を有する、芳香族ポリイミドフィルムを形成可能な重合体を提供する。【解決手段】式(1−1)及び(1−2)で表される構造を含む重合体。【選択図】なし
Description
本発明は、重合体及びワニスに関する。
ポリイミドは、一般的にジアミンとテトラカルボン酸二無水物とから合成され、その耐熱性、耐薬品性、機械特性、電気特性等に優れることから、電気・電子材料の分野で広く利用されている。
特に、分子構造中に芳香族環を含む芳香族ポリイミドは、耐熱性、耐薬品性等に特に優れることから、ディスプレイ、電子ペーパー、太陽電池等の分野における基板材料として期待されている。
特に、分子構造中に芳香族環を含む芳香族ポリイミドは、耐熱性、耐薬品性等に特に優れることから、ディスプレイ、電子ペーパー、太陽電池等の分野における基板材料として期待されている。
しかしながら、ポリイミド、特に芳香族ポリイミドは、イミド環の窒素近傍のジアミンに由来する部位とイミド環のカルボニル基近傍の酸無水物に由来する部位との間の電荷移動錯体(CT錯体)によって着色しており、光学用途には使い難い他、汎用の有機溶媒に溶け難く加工性に難があり、適用範囲が限定されている。そのため、前述の分野においては、無色透明であり、かつ有機溶媒への溶解性が高い、芳香族ポリイミドが望まれている。
この点、特許文献1には、無色透明で有機溶媒への溶解性が高い芳香族ポリイミドとして、電子吸引性基を有する芳香族ジアミンと、特定のアミド基含有脂環式テトラカルボン酸二無水物とから合成されるポリアミド酸を含むワニスを基板上に塗布した後、熱イミド化することによってポリイミドフィルムを得ることが提案されている。
この点、特許文献1には、無色透明で有機溶媒への溶解性が高い芳香族ポリイミドとして、電子吸引性基を有する芳香族ジアミンと、特定のアミド基含有脂環式テトラカルボン酸二無水物とから合成されるポリアミド酸を含むワニスを基板上に塗布した後、熱イミド化することによってポリイミドフィルムを得ることが提案されている。
従来知られている芳香族ポリイミドは、ITO、AZO,GZO等の透明導電膜との屈折率差が大きい。そのため、そのような芳香族ポリイミドフィルムを例えばディスプレイの基板に適用すると、基板上に形成される透明導電膜が目立ち易いとの問題がある。
また、従来知られている芳香族ポリイミドを形成する際、高い透明性を発現するためには、ワニスの塗膜形成後の加熱工程を不活性雰囲気下(例えば窒素下)で行うことを要する。そのため、工程管理上、及び製造コスト上の問題を有する。更に、得られるポリイミドフィルムの透明性も十分なものではない。
また、従来知られている芳香族ポリイミドを形成する際、高い透明性を発現するためには、ワニスの塗膜形成後の加熱工程を不活性雰囲気下(例えば窒素下)で行うことを要する。そのため、工程管理上、及び製造コスト上の問題を有する。更に、得られるポリイミドフィルムの透明性も十分なものではない。
本発明は、上記の問題を解決しようとしてなされた。したがって本発明の目的は、透明導電膜との屈折率差が小さい、又は高度の透明性を有する、芳香族ポリイミドフィルムを形成可能な重合体、及び該重合体と溶媒とを含有し、簡易な方法で高度の透明性を有するポリイミドフィルムを形成可能なワニスを提供することである。
本発明は、以下のとおりのものである。
《態様1》下記式(1−1)及び(1−2)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造単位を含む、重合体。
{式(1−1)及び(1−2)中、R1及びR2は脂環を含む3価の基であり;
Xは、単結合、酸素原子、カルボニル基、スルホニル基、メチレン基、又はヘキサフルオロ−2,2−プロピレン基であり;
Y1及びY2は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、及びトリフルオロメチル基から選択され、Y1若しくはY2又はこれらの双方が複数ある場合には、これらは互いに同一でも相違していてもよく;
n1及びn2は、芳香環の置換基であるY1及びY2の数を表し、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
Bは、下記式(B1)、(B2)、及び(B3):
(式(B1)〜(B3)中、Y3及びY4は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、及びトリフルオロメチル基から選択され、Y3若しくはY4又はこれらの双方が複数ある場合には、これらは互いに同一でも相違していてもよく;
Y5及びY6は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、及びニトロ基から選択され、Y5若しくはY6又はこれらの双方が複数ある場合には、これらは互いに同一でも相違していてもよく;
RFは、フッ素原子又は炭素数1〜6のフッ化アルキル基であり;
Aは脂環式炭化水素構造を含む2価の有機基であり;
n3及びn4は、式(B1)中の芳香環の置換基であるY3及びY4の数を表し、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
n5は、式(B2)中の2価の基−C(RF)2−の数を表し、0又は1であり;
n6及びn7は、式(B2)中の芳香環の置換基であるRFの数を表し、
n8及びn9は、式(B2)中の芳香環の置換基であるY5及びY6の数を表し、
n5が0のとき、n6及びn7は、それぞれ独立に、1〜4の整数であって、かつ、n8及びn9は、それぞれ独立に、0〜3の整数であり;
n5が1のとき、n6及びn7は、それぞれ独立に、0〜4の整数であって、かつ、n8及びn9は、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
ただし、n6+n8、及びn7+n9は、それぞれ、4以下である。)のそれぞれで表される2価の基を含む。}
《態様2》前記Bが、上記式(B1)で表される構造を含む、態様1に記載の重合体。
《態様3》前記Bが、下記式(B1−1)及び(B1−2)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造を含む、態様2に記載の重合体。
《態様4》前記Bが、上記式(B1−1)及び(B1−2)のそれぞれで表される構造の双方を含む、態様3に記載の重合体。
《態様5》前記Bにおける、上記式(B1−1)で表される構造と、上記式(B1−2)で表される構造との割合が、(B1−1):(B1−2)のモル比で、6:4〜2:8である、態様4に記載の重合体。
《態様6》前記Bが、上記式(B2)及び(B3)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造を含む、態様1に記載の重合体。
《態様7》前記式(B3)で表される構造が、下記式(B3−1)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造を含む、態様6に記載の重合体。
{式(B3−1)中、Y3は、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、及びトリフルオロメチル基から選択され、Y3が複数ある場合には、互いに同一でも相違していてもよく;
n10は、脂環の置換基であるY3の数を表し、0〜10の整数である。}
《態様8》前記Bが、下記式(B2−1)、(B2−2)、及び(B3−1−1)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造を含む、態様7に記載の重合体。
《態様9》前記式(1−1)及び(1−2)中のXが酸素原子である、態様1〜8のいずれか一項に記載の重合体。
《態様10》前記式(1−1)及び(1−2)中のR1及びR2が、それぞれ、シクロヘキサン−1,2,4−トリイル基である、態様1〜9のいずれか一項に記載の重合体。
《態様11》下記式(1−1−1)及び(1−2−1)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造単位を含む、重合体。
{式(1−1−1)及び(1−2−1)中、Xは酸素原子又はスルホニル基であり;
Bは、下記式(B1−1)及び(B1−2):
のそれぞれで表される構造の双方を含む。}
《態様12》前記Bにおける、上記式(B1−1)で表される構造と、上記式(B1−2)で表される構造との割合が、(B1−1):(B1−2)のモル比で、6:4〜2:8である、態様11に記載の重合体。
《態様13》上記式(1−1−1)及び(1−2−1)中のXがスルホニル基である、態様11又は12に記載の重合体。
《態様14》下記式(1−1−1)及び(1−2−1)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造単位を含む、重合体。
{式(1−1−1)及び(1−2−1)中、Xは酸素原子又はスルホニル基であり;
Bは、下記式(B2−1)、(B2−2)、及び(B3−1−1):
のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造を含む。}
《態様15》上記式(1−1−1)及び(1−2−1)中のXが酸素原子である、態様14に記載の重合体。
《態様16》態様1〜15のいずれか一項に記載の重合体と、溶媒とを含む、ワニス。
《態様17》前記溶媒がγ−ブチロラクトンを含む、態様16に記載のワニス。
《態様18》支持体上に、態様16又は17に記載のワニスを塗布して塗膜を形成する、塗膜形成工程、及び
前記塗膜を加熱する、加熱工程
を含む、フィルムの製造方法。
《態様19》支持体上に、態様17に記載のワニスを塗布して塗膜を形成する、塗膜形成工程、及び
酸化性雰囲気下で前記塗膜を加熱する、加熱工程
を含む、フィルムの製造方法。
《態様20》前記加熱工程の後に、前記支持体からフィルムを剥離する、剥離工程を更に含む、態様18又は19に記載のフィルムの製造方法。
《態様21》下記式(1−2)で表される構造単位を含む重合体を含有する、フィルム。
{式(1−2)中、R1及びR2は脂環を含む3価の基であり;
Xは、単結合、酸素原子、カルボニル基、スルホニル基、メチレン基、又はヘキサフルオロ−2,2−プロピレン基であり;
Y1及びY2は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、及びトリフルオロメチル基から選択され、Y1若しくはY2又はこれらの双方が複数ある場合には、これらは互いに同一でも相違していてもよく;
n1及びn2は、芳香環の置換基であるY1及びY2の数を表し、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
Bは、(B1)、(B2)、及び(B3):
(式(B1)〜(B3)中、Y3及びY4は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、及びトリフルオロメチル基から選択され、Y3若しくはY4又はこれらの双方が複数ある場合には、これらは互いに同一でも相違していてもよく;
Y5及びY6は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、及びニトロ基から選択され、Y5若しくはY6又はこれらの双方が複数ある場合には、これらは互いに同一でも相違していてもよく;
RFは、フッ素原子又は炭素数1〜6のフッ化アルキル基であり;
Aは脂環式炭化水素構造を含む2価の有機基であり;
n3及びn4は、式(B1)中の芳香環の置換基であるY3及びY4の数を表し、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
n5は、式(B2)中の2価の基−C(RF)2−の数を表し、0又は1であり;
n6及びn7は、式(B2)中の芳香環の置換基であるRFの数を表し、
n8及びn9は、式(B2)中の芳香環の置換基であるY5及びY6の数を表し、
n5が0のとき、n6及びn7は、それぞれ独立に、1〜4の整数であって、かつ、n8及びn9は、それぞれ独立に、0〜3の整数であり;
n5が1のとき、n6及びn7は、それぞれ独立に、0〜4の整数であって、かつ、n8及びn9は、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
ただし、n6+n8、及びn7+n9は、それぞれ、4以下である。)のそれぞれで表される2価の基を含む。}
《態様22》態様21に記載のフィルムを具備する、有機ELフレキシプルディスプレイ。
《態様1》下記式(1−1)及び(1−2)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造単位を含む、重合体。
Xは、単結合、酸素原子、カルボニル基、スルホニル基、メチレン基、又はヘキサフルオロ−2,2−プロピレン基であり;
Y1及びY2は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、及びトリフルオロメチル基から選択され、Y1若しくはY2又はこれらの双方が複数ある場合には、これらは互いに同一でも相違していてもよく;
n1及びn2は、芳香環の置換基であるY1及びY2の数を表し、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
Bは、下記式(B1)、(B2)、及び(B3):
Y5及びY6は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、及びニトロ基から選択され、Y5若しくはY6又はこれらの双方が複数ある場合には、これらは互いに同一でも相違していてもよく;
RFは、フッ素原子又は炭素数1〜6のフッ化アルキル基であり;
Aは脂環式炭化水素構造を含む2価の有機基であり;
n3及びn4は、式(B1)中の芳香環の置換基であるY3及びY4の数を表し、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
n5は、式(B2)中の2価の基−C(RF)2−の数を表し、0又は1であり;
n6及びn7は、式(B2)中の芳香環の置換基であるRFの数を表し、
n8及びn9は、式(B2)中の芳香環の置換基であるY5及びY6の数を表し、
n5が0のとき、n6及びn7は、それぞれ独立に、1〜4の整数であって、かつ、n8及びn9は、それぞれ独立に、0〜3の整数であり;
n5が1のとき、n6及びn7は、それぞれ独立に、0〜4の整数であって、かつ、n8及びn9は、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
ただし、n6+n8、及びn7+n9は、それぞれ、4以下である。)のそれぞれで表される2価の基を含む。}
《態様2》前記Bが、上記式(B1)で表される構造を含む、態様1に記載の重合体。
《態様3》前記Bが、下記式(B1−1)及び(B1−2)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造を含む、態様2に記載の重合体。
《態様5》前記Bにおける、上記式(B1−1)で表される構造と、上記式(B1−2)で表される構造との割合が、(B1−1):(B1−2)のモル比で、6:4〜2:8である、態様4に記載の重合体。
《態様6》前記Bが、上記式(B2)及び(B3)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造を含む、態様1に記載の重合体。
《態様7》前記式(B3)で表される構造が、下記式(B3−1)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造を含む、態様6に記載の重合体。
n10は、脂環の置換基であるY3の数を表し、0〜10の整数である。}
《態様8》前記Bが、下記式(B2−1)、(B2−2)、及び(B3−1−1)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造を含む、態様7に記載の重合体。
《態様10》前記式(1−1)及び(1−2)中のR1及びR2が、それぞれ、シクロヘキサン−1,2,4−トリイル基である、態様1〜9のいずれか一項に記載の重合体。
《態様11》下記式(1−1−1)及び(1−2−1)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造単位を含む、重合体。
Bは、下記式(B1−1)及び(B1−2):
《態様12》前記Bにおける、上記式(B1−1)で表される構造と、上記式(B1−2)で表される構造との割合が、(B1−1):(B1−2)のモル比で、6:4〜2:8である、態様11に記載の重合体。
《態様13》上記式(1−1−1)及び(1−2−1)中のXがスルホニル基である、態様11又は12に記載の重合体。
《態様14》下記式(1−1−1)及び(1−2−1)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造単位を含む、重合体。
Bは、下記式(B2−1)、(B2−2)、及び(B3−1−1):
《態様15》上記式(1−1−1)及び(1−2−1)中のXが酸素原子である、態様14に記載の重合体。
《態様16》態様1〜15のいずれか一項に記載の重合体と、溶媒とを含む、ワニス。
《態様17》前記溶媒がγ−ブチロラクトンを含む、態様16に記載のワニス。
《態様18》支持体上に、態様16又は17に記載のワニスを塗布して塗膜を形成する、塗膜形成工程、及び
前記塗膜を加熱する、加熱工程
を含む、フィルムの製造方法。
《態様19》支持体上に、態様17に記載のワニスを塗布して塗膜を形成する、塗膜形成工程、及び
酸化性雰囲気下で前記塗膜を加熱する、加熱工程
を含む、フィルムの製造方法。
《態様20》前記加熱工程の後に、前記支持体からフィルムを剥離する、剥離工程を更に含む、態様18又は19に記載のフィルムの製造方法。
《態様21》下記式(1−2)で表される構造単位を含む重合体を含有する、フィルム。
Xは、単結合、酸素原子、カルボニル基、スルホニル基、メチレン基、又はヘキサフルオロ−2,2−プロピレン基であり;
Y1及びY2は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、及びトリフルオロメチル基から選択され、Y1若しくはY2又はこれらの双方が複数ある場合には、これらは互いに同一でも相違していてもよく;
n1及びn2は、芳香環の置換基であるY1及びY2の数を表し、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
Bは、(B1)、(B2)、及び(B3):
Y5及びY6は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、及びニトロ基から選択され、Y5若しくはY6又はこれらの双方が複数ある場合には、これらは互いに同一でも相違していてもよく;
RFは、フッ素原子又は炭素数1〜6のフッ化アルキル基であり;
Aは脂環式炭化水素構造を含む2価の有機基であり;
n3及びn4は、式(B1)中の芳香環の置換基であるY3及びY4の数を表し、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
n5は、式(B2)中の2価の基−C(RF)2−の数を表し、0又は1であり;
n6及びn7は、式(B2)中の芳香環の置換基であるRFの数を表し、
n8及びn9は、式(B2)中の芳香環の置換基であるY5及びY6の数を表し、
n5が0のとき、n6及びn7は、それぞれ独立に、1〜4の整数であって、かつ、n8及びn9は、それぞれ独立に、0〜3の整数であり;
n5が1のとき、n6及びn7は、それぞれ独立に、0〜4の整数であって、かつ、n8及びn9は、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
ただし、n6+n8、及びn7+n9は、それぞれ、4以下である。)のそれぞれで表される2価の基を含む。}
《態様22》態様21に記載のフィルムを具備する、有機ELフレキシプルディスプレイ。
本発明の重合体は、透明導電膜との屈折率差が小さく、又は高度の透明性を有する、芳香族ポリイミドフィルムを形成することが可能なものである。また、本発明の重合体と溶媒とを含有するワニスは、簡易な方法で高度の透明性を有する芳香族ポリイミドフィルムを形成することができる。
《重合体》
本発明の重合体は、下記式(1−1)及び(1−2)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造単位を含む。
{式(1−1)及び(1−2)中、R1及びR2は脂環を含む3価の基であり;
Xは、単結合、酸素原子、カルボニル基、スルホニル基、メチレン基、又はヘキサフルオロ−2,2−プロピレン基であり;
Y1及びY2は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、及びトリフルオロメチル基から選択され、Y1若しくはY2又はこれらの双方が複数ある場合には、これらは互いに同一でも相違していてもよく;
n1及びn2は、芳香環の置換基であるY1及びY2の数を表し、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
Bは、下記式(B1)、(B2)、及び(B3):
(式(B1)〜(B3)中、Y3及びY4は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、及びトリフルオロメチル基から選択され、Y3若しくはY4又はこれらの双方が複数ある場合には、これらは互いに同一でも相違していてもよく;
Y5及びY6は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、及びニトロ基から選択され、Y5若しくはY6又はこれらの双方が複数ある場合には、これらは互いに同一でも相違していてもよく;
RFは、フッ素原子又は炭素数1〜6のフッ化アルキル基であり;
Aは脂環式炭化水素構造を含む2価の有機基であり;
n3及びn4は、式(B1)中の芳香環の置換基であるY3及びY4の数を表し、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
n5は、式(B2)中の2価の基−C(RF)2−の数を表し、0又は1であり;
n6及びn7は、式(B2)中の芳香環の置換基であるRFの数を表し、
n8及びn9は、式(B2)中の芳香環の置換基であるY5及びY6の数を表し、
n5が0のとき、n6及びn7は、それぞれ独立に、1〜4の整数であって、かつ、n8及びn9は、それぞれ独立に、0〜3の整数であり;
n5が1のとき、n6及びn7は、それぞれ独立に、0〜4の整数であって、かつ、n8及びn9は、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
ただし、n6+n8、及びn7+n9は、それぞれ、4以下である。)のそれぞれで表される2価の基を含む。}
本発明の重合体は、下記式(1−1)及び(1−2)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造単位を含む。
Xは、単結合、酸素原子、カルボニル基、スルホニル基、メチレン基、又はヘキサフルオロ−2,2−プロピレン基であり;
Y1及びY2は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、及びトリフルオロメチル基から選択され、Y1若しくはY2又はこれらの双方が複数ある場合には、これらは互いに同一でも相違していてもよく;
n1及びn2は、芳香環の置換基であるY1及びY2の数を表し、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
Bは、下記式(B1)、(B2)、及び(B3):
Y5及びY6は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、及びニトロ基から選択され、Y5若しくはY6又はこれらの双方が複数ある場合には、これらは互いに同一でも相違していてもよく;
RFは、フッ素原子又は炭素数1〜6のフッ化アルキル基であり;
Aは脂環式炭化水素構造を含む2価の有機基であり;
n3及びn4は、式(B1)中の芳香環の置換基であるY3及びY4の数を表し、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
n5は、式(B2)中の2価の基−C(RF)2−の数を表し、0又は1であり;
n6及びn7は、式(B2)中の芳香環の置換基であるRFの数を表し、
n8及びn9は、式(B2)中の芳香環の置換基であるY5及びY6の数を表し、
n5が0のとき、n6及びn7は、それぞれ独立に、1〜4の整数であって、かつ、n8及びn9は、それぞれ独立に、0〜3の整数であり;
n5が1のとき、n6及びn7は、それぞれ独立に、0〜4の整数であって、かつ、n8及びn9は、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
ただし、n6+n8、及びn7+n9は、それぞれ、4以下である。)のそれぞれで表される2価の基を含む。}
上記式(1−1)及び(1−2)中のR1及びR2は、それぞれ、脂環を含む3価の基である。脂環としては、例えば、炭素数5〜10の炭化水素環が好ましく、炭素数5〜10の飽和炭化水素環がより好ましく、単環でも縮合環でも架橋環でもスピロ環でもよい。
R1及びR2中の脂環として、具体的には例えば、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロオクタン環、デカリン環、ノルボルナン環、アダマンタン環等が挙げられる。
上記式(1−1)及び(1−2)中のR1及びR2として、好ましくはシクロペンタン−1,2,4−トリイル基又はシクロヘキサン−1,2,4−トリイル基であり、より好ましくはシクロヘキサン−1,2,4−トリイル基であり、これらの基の1,2−位が、「B」に結合した窒素原子に隣接する2つのカルボニル炭素と結合している場合が特に好ましい。
R1及びR2中の脂環として、具体的には例えば、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロオクタン環、デカリン環、ノルボルナン環、アダマンタン環等が挙げられる。
上記式(1−1)及び(1−2)中のR1及びR2として、好ましくはシクロペンタン−1,2,4−トリイル基又はシクロヘキサン−1,2,4−トリイル基であり、より好ましくはシクロヘキサン−1,2,4−トリイル基であり、これらの基の1,2−位が、「B」に結合した窒素原子に隣接する2つのカルボニル炭素と結合している場合が特に好ましい。
上記式(1−1)及び(1−2)中のXは、単結合、酸素原子、カルボニル基、スルホニル基、メチレン基、又はヘキサフルオロ−2,2−プロピレン基であり、好ましくは、酸素原子又はスルホニル基である。
上記式(1−1)及び(1−2)中のY1及びY2は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、及びトリフルオロメチル基から選択される。この場合のハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子が好ましい。Y1若しくはY2又はこれらの双方が複数ある場合には、これらは互いに同一でも相違していてもよい。
n1及びn2は、芳香環の置換基であるY1及びY2の数を表し、それぞれ独立に、0〜4の整数である。n1及びn2は、それぞれ独立に、0〜2の整数であることが好ましく、0又は1であることがより好ましく、0であることが更に好ましい。
n1及びn2は、芳香環の置換基であるY1及びY2の数を表し、それぞれ独立に、0〜4の整数である。n1及びn2は、それぞれ独立に、0〜2の整数であることが好ましく、0又は1であることがより好ましく、0であることが更に好ましい。
上記式(1−1)及び(1−2)中のBは、上記式(B1)、(B2)、及び(B3)のそれぞれで表される2価の基を含む。
Bが、上記式(B1)で表される構造を含むと、本発明の重合体から得られるフィルムの屈折率を高くすることができる。得られる重合体の屈折率を高くする観点からは、Bの全部に対する上記式(B1)で表される構造の占める割合が、50モル%以上であることが好ましく、70モル%以上であることがより好ましく、80モル%以上であることが更に好ましく、90モル%以上又は95%以上であることが特に好ましく、100モル%であってもよい。
Bが、上記式(B1)で表される構造を含む場合、得られる重合体の屈折率をより高くする観点から、上記式(1−1)及び(1−2)中のXは、スルホニル基であることが好ましい。
Bが、上記式(B1)で表される構造を含むと、本発明の重合体から得られるフィルムの屈折率を高くすることができる。得られる重合体の屈折率を高くする観点からは、Bの全部に対する上記式(B1)で表される構造の占める割合が、50モル%以上であることが好ましく、70モル%以上であることがより好ましく、80モル%以上であることが更に好ましく、90モル%以上又は95%以上であることが特に好ましく、100モル%であってもよい。
Bが、上記式(B1)で表される構造を含む場合、得られる重合体の屈折率をより高くする観点から、上記式(1−1)及び(1−2)中のXは、スルホニル基であることが好ましい。
(B1)中のY3及びY4は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、及びトリフルオロメチル基から選択される。この場合のハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子が好ましい。Y3若しくはY4又はこれらの双方が複数ある場合には、これらは互いに同一でも相違していてもよい。
(B1)中のn3及びn4は、芳香環の置換基であるY3及びY4の数を表し、それぞれ独立に、0〜4の整数である。n3及びn4は、それぞれ独立に、0〜2の整数であることが好ましく、0又は1であることがより好ましく、0であることが更に好ましい。
(B1)中のn3及びn4は、芳香環の置換基であるY3及びY4の数を表し、それぞれ独立に、0〜4の整数である。n3及びn4は、それぞれ独立に、0〜2の整数であることが好ましく、0又は1であることがより好ましく、0であることが更に好ましい。
得られるフィルムの屈折率を高くする観点からは、上記式(1−1)及び(1−2)中のBが、下記式(B1−1)及び(B1−2)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造を含むことが好ましい。
ここで、上記式(1−1)及び(1−2)中のBが上記式(B1−1)で表される構造を含むと、得られるフィルムの屈折率を高くすることができる他、重合体の汎用の溶媒に対する溶解性が高くなり、キャスト法による成膜の際に有利となる。一方、Bが上記式(B1−2)で表される構造を含むと、得られるフィルムの屈折率を高くすることができる他、フィルムの伸度が高くなって、耐屈曲性に優れることとなり、好ましい。
上記式(1−1)及び(1−2)中のBが、上記式(B1−1)及び(B1−2)のそれぞれで表される構造の双方を含むと、得られるフィルムの屈折率を高くすることができる他、重合体の溶解性及びフィルム伸度の双方に優れることとなり、より好ましい。この場合、Bにおける、上記式(B1−1)で表される構造と、上記式(B1−2)で表される構造との割合を、(B1−1):(B1−2)のモル比で6:4〜2:8の範囲に調整すると、溶解性とフィルム伸度とを高いレベルで両立することができ、特に好ましい。
上記式(1−1)及び(1−2)中のBが、上記式(B1−1)及び(B1−2)のそれぞれで表される構造の双方を含むと、得られるフィルムの屈折率を高くすることができる他、重合体の溶解性及びフィルム伸度の双方に優れることとなり、より好ましい。この場合、Bにおける、上記式(B1−1)で表される構造と、上記式(B1−2)で表される構造との割合を、(B1−1):(B1−2)のモル比で6:4〜2:8の範囲に調整すると、溶解性とフィルム伸度とを高いレベルで両立することができ、特に好ましい。
一方、Bが、上記式(B2)及び(B3)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造を含むと、本発明の重合体から得られるフィルムの屈折率を低くすることができる。得られる重合体の屈折率を低くする観点からは、Bの全部に対する上記式(B2)及び(B3)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造の占める割合が、50モル%以上であることが好ましく、70モル%以上であることがより好ましく、80モル%以上であることが更に好ましく、90モル%以上又は95%以上であることが特に好ましく、100モル%であってもよい。
Bが、上記式(B2)及び(B3)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造を含む場合、得られる重合体の屈折率をより低くする観点から、上記式(1−1)及び(1−2)中のXは、単結合、酸素原子、又はヘキサフルオロ−2,2−プロピレン基であることが好ましく、原料モノマーの合成の容易性から、酸素原子であることがより好ましい。
Bが、上記式(B2)及び(B3)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造を含む場合、得られる重合体の屈折率をより低くする観点から、上記式(1−1)及び(1−2)中のXは、単結合、酸素原子、又はヘキサフルオロ−2,2−プロピレン基であることが好ましく、原料モノマーの合成の容易性から、酸素原子であることがより好ましい。
式(B2)中のY5及びY6は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、及びニトロ基から選択される。この場合のハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子が好ましい。Y5若しくはY6又はこれらの双方が複数ある場合には、これらは互いに同一でも相違していてもよい。
(B2)中のRFは、フッ素原子又は炭素数1〜6のフッ化アルキル基である。このフッ素化アルキル基は、炭素数が1のときはトリフルオロメチル基が好ましく、炭素数が2〜6のときは、トリフルオロメチル基を有するフッ素化アルキル基が好ましく、パーフルオロアルキル基であってもよい。RFがフッ化アルキル基であるとき、その炭素数は1〜3が好ましい。
(B2)中のRFとして、具体的には例えば、フッ素原子、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、パーフルオロプロピル基等が挙げられる。
(B2)中のRFは、フッ素原子又は炭素数1〜6のフッ化アルキル基である。このフッ素化アルキル基は、炭素数が1のときはトリフルオロメチル基が好ましく、炭素数が2〜6のときは、トリフルオロメチル基を有するフッ素化アルキル基が好ましく、パーフルオロアルキル基であってもよい。RFがフッ化アルキル基であるとき、その炭素数は1〜3が好ましい。
(B2)中のRFとして、具体的には例えば、フッ素原子、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、パーフルオロプロピル基等が挙げられる。
(B2)中のn5は、2価の基−C(RF)2−の数を表し、0又は1である。n6及びn7は、芳香環の置換基であるRFの数を表し、n8及びn9は、芳香環の置換基であるY5及びY6の数を表す。
n5が0のとき、n6及びn7は、それぞれ独立に、1〜4の整数であって、かつ、n8及びn9は、それぞれ独立に、0〜3の整数であり;
n5が1のとき、n6及びn7は、それぞれ独立に、0〜4の整数であって、かつ、n8及びn9は、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
ただし、n6+n8、及びn7+n9は、それぞれ、4以下である。
(B2)中のn5が0のとき、n6及びn7は、それぞれ独立に、1又は2であることが好ましく、1であることがより好ましく;
n8及びn9は、それぞれ独立に、0〜2の整数であることが好ましく、0又は1であることがより好ましく、0であることが更に好ましい。
(B2)中のn5が1のとき、n6及びn7は、それぞれ独立に、0〜2の整数であることが好ましく、0又は1であることがより好ましく、0であることが更に好ましく;
n8及びn9は、それぞれ独立に、0〜2の整数であることが好ましく、0又は1であることがより好ましく、0であることが更に好ましい。
n5が0のとき、n6及びn7は、それぞれ独立に、1〜4の整数であって、かつ、n8及びn9は、それぞれ独立に、0〜3の整数であり;
n5が1のとき、n6及びn7は、それぞれ独立に、0〜4の整数であって、かつ、n8及びn9は、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
ただし、n6+n8、及びn7+n9は、それぞれ、4以下である。
(B2)中のn5が0のとき、n6及びn7は、それぞれ独立に、1又は2であることが好ましく、1であることがより好ましく;
n8及びn9は、それぞれ独立に、0〜2の整数であることが好ましく、0又は1であることがより好ましく、0であることが更に好ましい。
(B2)中のn5が1のとき、n6及びn7は、それぞれ独立に、0〜2の整数であることが好ましく、0又は1であることがより好ましく、0であることが更に好ましく;
n8及びn9は、それぞれ独立に、0〜2の整数であることが好ましく、0又は1であることがより好ましく、0であることが更に好ましい。
式(B2)として、具体的には例えば、下記式(B2−1)及び(B2−2):
のそれぞれで表される構造を挙げることができる。
上記式(B3)中のAは、脂環式炭化水素構造を含む2価の有機基である。この脂環式炭化水素構造は、炭素数5〜12の脂環式炭化水素構造であることが好ましく、炭素数5〜12の脂環式飽和炭化水素構造であることがより好ましい。脂環式炭化水素構造は、単環でも縮合環でも架橋環でもスピロ環でもよい。
(B3)で表される構造は、具体的には例えば、下記式(B3−1):
(B3)で表される構造は、具体的には例えば、下記式(B3−1):
n10は、脂環の置換基であるY3の数を表し、0〜10の整数である。}のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造が挙げられる。
(B3−1)中のn10は、0〜2の整数であることが好ましく、0又は1であることがより好ましく、0であることが更に好ましい。
(B3−1)として、特に好ましくは、下記(B3−1−1):
で表されるシクロヘキサン−1,4−ジイル基である。
(B3−1)として、特に好ましくは、下記(B3−1−1):
本発明の重合体の屈折率を低くするためには、上記式(1−1)及び(1−2)中のBが、上記式(B2−1)、(B2−2)、及び(B3−1−1)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造を含むことが好ましく、上記式(B2−1)、(B2−2)、又は(B3−1−1)で表される構造を含むことがより好ましい。
本発明の重合体の特に好ましい態様を例示すると、例えば以下のとおりである:
(1)下記式(1−1−1)及び(1−2−1)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造単位を含む、重合体。
{式(1−1−1)及び(1−2−1)中、Xは酸素原子又はスルホニル基であり;
Bは、下記式(B1−1)及び(B1−2):
のそれぞれで表される構造の双方を含む。}
(1)下記式(1−1−1)及び(1−2−1)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造単位を含む、重合体。
Bは、下記式(B1−1)及び(B1−2):
この場合、Bにおける、上記式(B1−1)で表される構造と、上記式(B1−2)で表される構造との割合は、(B1−1):(B1−2)のモル比で、6:4〜2:8であることが好ましい。また、上記式(1−1−1)及び(1−2−1)中のXは、スルホニル基であることが好ましい。
(2)上記式(1−1−1)及び(1−2−1)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造単位を含み、ただし、
式(1−1−1)及び(1−2−1)において、
Xが酸素原子又はスルホニル基であり;
Bが、下記式(B2−1)、(B2−2)、及び(B3−1−1):
のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造を含む、重合体。
この場合、式(1−1−1)及び(1−2−1)中のXは、酸素原子であることが好ましい。
式(1−1−1)及び(1−2−1)において、
Xが酸素原子又はスルホニル基であり;
Bが、下記式(B2−1)、(B2−2)、及び(B3−1−1):
この場合、式(1−1−1)及び(1−2−1)中のXは、酸素原子であることが好ましい。
本発明の重合体は、上記式(1−1)及び(1−2)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造単位を含む。
本発明の重合体における上記式(1−1)及び(1−2)のそれぞれで表される構造の割合は任意であってよい。すなわち、本発明の重合体は、
上記式(1−1)で表される構造のポリアミド酸であってよく;
上記式(1−2)で表される構造のポリイミドであってよく;
上記式(1−1)及び(1−2)のそれぞれで表される構造の双方を有するポリアミド酸の部分イミド化物であってよく;又は、
上記3種の重合体の任意の2種以上を含む混合物であってよい。
本発明の重合体における上記式(1−1)及び(1−2)のそれぞれで表される構造の割合は任意であってよい。すなわち、本発明の重合体は、
上記式(1−1)で表される構造のポリアミド酸であってよく;
上記式(1−2)で表される構造のポリイミドであってよく;
上記式(1−1)及び(1−2)のそれぞれで表される構造の双方を有するポリアミド酸の部分イミド化物であってよく;又は、
上記3種の重合体の任意の2種以上を含む混合物であってよい。
本発明の重合体について、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量Mwは、好ましくは2,000〜150,000であり、より好ましくは5,000〜100,000であり、更に好ましくは10,000〜80,000であり、特に30,000〜70,000であることが好ましい。
《重合体の製造方法》
本発明の重合体のうち、上記式(1−1)で表される構造の重合体(ポリアミド酸)は、例えば、下記式(A):
{式(A)中のR1、R2、X、Y1、Y2、n1、及びn2は、それぞれ、上記式(1−1)中の同符号と同じ意味である。}で表される構造のテトラカルボン酸二無水物と、
下記式(D):
H2N−B−NH2 (D)
{式(D)中のBは、上記式(1−1)中のBと同じ意味である。}で表される構造のジアミンと、を重縮合させることにより、得ることができる。
上記式(1−2)で表される構造の重合体(ポリイミド)は、上記式(1−1)で表される構造のポリアミド酸を脱水閉環することにより、得ることができる。
本発明の重合体のうち、上記式(1−1)で表される構造の重合体(ポリアミド酸)は、例えば、下記式(A):
下記式(D):
H2N−B−NH2 (D)
{式(D)中のBは、上記式(1−1)中のBと同じ意味である。}で表される構造のジアミンと、を重縮合させることにより、得ることができる。
上記式(1−2)で表される構造の重合体(ポリイミド)は、上記式(1−1)で表される構造のポリアミド酸を脱水閉環することにより、得ることができる。
上記式(A)で表される構造のテトラカルボン酸二無水物の具体例として、例えば下記式(A−1)及び(A−2)のそれぞれで表される化合物:
を挙げることができる。これらの化合物は、特許文献1(特開2012−72118号公報)に記載の方法にしたがって、又はこれに準ずる方法により、合成することができる。
具体的には例えば、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物を酸クロリド化した後、該酸クロリドと、(A−1)の場合はビスアミノフェニルスルホンと、(A−2)の場合はビスアミノフェニルエーテルと、それぞれ反応させる方法によることができる。
具体的には例えば、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物を酸クロリド化した後、該酸クロリドと、(A−1)の場合はビスアミノフェニルスルホンと、(A−2)の場合はビスアミノフェニルエーテルと、それぞれ反応させる方法によることができる。
本発明の重合体を製造するに際しては、上記式(A)で表される構造のテトラカルボン酸二無水物のみを用いてもよいし、これ以外に他のテトラカルボン酸二無水物を併用してもよい。
ここで使用される他のテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルフォンテトラカルボン酸二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、ハイドロキノン−ビス(トリメリテートアンハイドライド)、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、1−カルボキシメチル−2,3,5−シクロペンタントリカルボン酸−2,6:3,5−二無水物、シクロブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
これらの他のテトラカルボン酸二無水物としては、透明性及び溶解性を損なわないとの観点から、2,3,3’,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物、及びシクロヘキサン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物から選択される1種以上が好ましい。
ここで使用される他のテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルフォンテトラカルボン酸二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、ハイドロキノン−ビス(トリメリテートアンハイドライド)、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、1−カルボキシメチル−2,3,5−シクロペンタントリカルボン酸−2,6:3,5−二無水物、シクロブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
これらの他のテトラカルボン酸二無水物としては、透明性及び溶解性を損なわないとの観点から、2,3,3’,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物、及びシクロヘキサン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物から選択される1種以上が好ましい。
上記式(A)で表される構造のテトラカルボン酸二無水物と、他のテトラカルボン酸二無水物との使用割合は、得られる重合体における上記式(1−1)及び(1−2)のそれぞれで表される構造の所望割合に応じて、適宜に設定されてよい。
上記式(D)で表される構造のジアミンの例として、例えば下記式(D−1)〜(D3)のそれぞれで表される化合物:
{式(D−1)〜(D−3)中のY3、Y4、Y5、Y6、RF、A、n3、n4、n5、n6、n7、n8、及びn9は、それぞれ、上記式(1−1)中のBと同じ意味である。}が挙げられる。上記式(D−1)〜(D−3)のそれぞれのジアミンによって、上記式(1−1)及び(1−2)中のBとして、(B1)〜(B3)で表される構造が導かれる。
上記式(D−1)で表されるジアミンとして、具体的には例えば、3,3’−ジアミノフェニルスルホン(構造(B1−1)を導く)、4,4’−ジアミノフェニルスルホン(構造(B1−2)を導く)等が挙げられる。
上記式(D−2)で表されるジアミンとして、具体的には例えば、2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(構造(B2−1)を導く)、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン(構造(B2−2)を導く)等が挙げられる。
上記式(D−3)で表されるジアミンとして、具体的には例えば、1,4−ジアミノシクロヘキサン(構造(B3−1−1)を導く)等が挙げられる。
上記式(D−2)で表されるジアミンとして、具体的には例えば、2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(構造(B2−1)を導く)、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン(構造(B2−2)を導く)等が挙げられる。
上記式(D−3)で表されるジアミンとして、具体的には例えば、1,4−ジアミノシクロヘキサン(構造(B3−1−1)を導く)等が挙げられる。
本発明の重合体を製造するに際しては、上記式(D−1)〜(D−3)のそれぞれで表される構造のジアミンのみを用いてもよいし、これ以外に他のジアミンを併用してもよい。
ここで使用される他のジアミンとしては、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,5−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノキシレン、2,5−ジアミノキシレン、2,5−ジアミノデュレン、2,5−ジヒドロキシ−1,4−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノビフェニル、o−トリジン、m−トリジン、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、ヘキサメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−ジアミノジシクロヘキサン、3,3’−ジアミノジシクロヘキサン等が挙げられる。
ここで使用される他のジアミンとしては、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,5−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノキシレン、2,5−ジアミノキシレン、2,5−ジアミノデュレン、2,5−ジヒドロキシ−1,4−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノビフェニル、o−トリジン、m−トリジン、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、ヘキサメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−ジアミノジシクロヘキサン、3,3’−ジアミノジシクロヘキサン等が挙げられる。
上記式(D−1)〜(D3)のそれぞれで表される構造のジアミンと、他のジアミンとの使用割合は、得られる重合体における上記式(1−1)及び(1−2)のそれぞれで表される構造の所望割合に応じて、適宜に設定されてよい。
上記式(1−1)で表される構造の重合体(ポリアミド酸)は、上記のテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを、好ましくは適当な溶媒中で反応させることにより、得ることができる。
テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの使用割合は、テトラカルボン酸二無水物1モルに対するジアミンのモル数として、0.8〜1.2モルとすることが好ましく、より好ましくは、アミン末端による着色を抑制するとの観点から、0.9〜1.0モルである。
溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド;γ−ブチロラクトン、γ−カプロラクトン等の環状エステル;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート;トリエチレングリコール等のグリコール等が挙げられる。溶液中の全モノマー濃度は、例えば1〜50質量%、好ましくは5〜30質量%である。
反応温度は、例えば−30〜100℃、好ましくは−10〜80℃であり;
反応時間は、例えば1〜100時間、好ましくは2〜50時間である。
テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの使用割合は、テトラカルボン酸二無水物1モルに対するジアミンのモル数として、0.8〜1.2モルとすることが好ましく、より好ましくは、アミン末端による着色を抑制するとの観点から、0.9〜1.0モルである。
溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド;γ−ブチロラクトン、γ−カプロラクトン等の環状エステル;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート;トリエチレングリコール等のグリコール等が挙げられる。溶液中の全モノマー濃度は、例えば1〜50質量%、好ましくは5〜30質量%である。
反応温度は、例えば−30〜100℃、好ましくは−10〜80℃であり;
反応時間は、例えば1〜100時間、好ましくは2〜50時間である。
上記式(1−2)で表される構造の重合体(ポリイミド)を得るための、上記式(1−1)で表される構造のポリアミド酸の脱水閉環は、例えば、ポリアミド酸を高温で加熱する熱イミド化法、ポリアミド酸に脱水環化剤及び脱水触媒を加えて加熱する化学イミド化法等により、行うことができる。
ポリアミド酸の熱イミド化は、好ましくは適当な溶媒中、例えば120〜200℃、好ましくは150〜180℃において、例えば0.1〜6時間、好ましくは0.5〜2時間加熱する方法によることができる。ここで使用される溶媒は、ポリアミド酸の合成に使用される溶媒として例示した溶媒から適宜に選択してよい。典型的には、ポリアミド酸の合成に引き続いて、同じ溶液を加熱する方法である。
ポリアミド酸の化学イミド化は、脱水環化剤として例えば無水酢酸、無水マレイン酸、無筋フタル酸等を、及び脱水触媒として例えばピリジン、ピコリン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン等を、それぞれ加えて、好ましくは適当な溶媒中、例えば20〜160℃において、例えば1〜24時間加熱する方法によることができる。ここで使用される溶媒は、ポリアミド酸の合成に使用される溶媒として例示した溶媒から適宜に選択してよい。典型的には、ポリアミド酸の合成に引き続いて、同じ溶液に脱水環化剤及び脱水触媒を加えて加熱する方法である。
また、脱水により発生する水は、水と共沸する炭化水素系溶媒を反応溶液に混合し、共沸成分として除去することができる。水と共沸する炭化水素溶媒としては、例えば、トルエン、シクロヘキサン等が挙げられる。
ポリアミド酸の化学イミド化は、脱水環化剤として例えば無水酢酸、無水マレイン酸、無筋フタル酸等を、及び脱水触媒として例えばピリジン、ピコリン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン等を、それぞれ加えて、好ましくは適当な溶媒中、例えば20〜160℃において、例えば1〜24時間加熱する方法によることができる。ここで使用される溶媒は、ポリアミド酸の合成に使用される溶媒として例示した溶媒から適宜に選択してよい。典型的には、ポリアミド酸の合成に引き続いて、同じ溶液に脱水環化剤及び脱水触媒を加えて加熱する方法である。
また、脱水により発生する水は、水と共沸する炭化水素系溶媒を反応溶液に混合し、共沸成分として除去することができる。水と共沸する炭化水素溶媒としては、例えば、トルエン、シクロヘキサン等が挙げられる。
《ワニス》
本発明の別の観点では、上記のような重合体と、溶媒とを含むワニスが提供される。
本発明のワニスに含まれる溶媒としては、本発明の重合体を溶解することができる限り、任意である。例えば、本発明の重合体の製造時に使用される溶媒として、上記に例示したものの中から適宜に選択して用いてよい。
本発明の別の観点では、上記のような重合体と、溶媒とを含むワニスが提供される。
本発明のワニスに含まれる溶媒としては、本発明の重合体を溶解することができる限り、任意である。例えば、本発明の重合体の製造時に使用される溶媒として、上記に例示したものの中から適宜に選択して用いてよい。
ワニスの溶媒が、環状エステル、好ましくはγ−ブチロラクトン及びγ−カプロラクトンより成る群から選択される1種以上、特にγ−ブチロラクトンを含有すると、該ワニスからフィルムを製造する際、塗膜の加熱を酸化雰囲気下(典型的には空気中)で行ってもフィルムが黄変せず、透明性の高いフィルムが得られる点で好ましい。
ワニスの溶媒中に含まれる環状エステルの割合が、ワニスの溶媒を100質量%として、30質量%以上、50質量%以上、70質量%以上、80質量%以上、90質量%以上、又は95質量%以上であるときに、フィルムの黄変抑止効果が良好に発現され、好ましい。ワニスの溶媒の100質量%が環状エステルであってもよい。
ワニスの溶媒中に含まれる環状エステルの割合が、ワニスの溶媒を100質量%として、30質量%以上、50質量%以上、70質量%以上、80質量%以上、90質量%以上、又は95質量%以上であるときに、フィルムの黄変抑止効果が良好に発現され、好ましい。ワニスの溶媒の100質量%が環状エステルであってもよい。
ワニスは、本発明の重合体以外に、必要に応じて適宜の添加剤を含んでもよい。
ワニスに含まれ得る添加剤としては、例えば、レベリング剤、分散剤、界面活性剤、密着助剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、光安定剤、可塑剤、ワックス、充填剤、顔料、染料、発泡剤、消泡剤、脱水剤、帯電防止剤、抗菌剤、防カビ剤等が挙げられる。
ワニスに含まれ得る添加剤としては、例えば、レベリング剤、分散剤、界面活性剤、密着助剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、光安定剤、可塑剤、ワックス、充填剤、顔料、染料、発泡剤、消泡剤、脱水剤、帯電防止剤、抗菌剤、防カビ剤等が挙げられる。
ワニスの製造は、例えば以下のように行うことができる。
本発明の重合体の製造を、ワニス中に含まれる所望の溶媒と同種の溶媒中で行い、得られた重合体溶液をそのまま、又はこれに所望の添加剤を加えたうえで、ワニスとして使用してもよいし;
重合体の製造で得られた重合体溶液から溶媒を除去して重合体を析出させ、得られた重合体を、必要に応じて所望の添加剤とともに、所望の溶媒に再溶解させてもよいし;又は
重合体の製造で得られた重合体溶液中の溶媒の一部を他の溶媒に置換し、必要に応じて任意の時点で所望の添加剤を加える方法によってもよい。
本発明の重合体の製造を、ワニス中に含まれる所望の溶媒と同種の溶媒中で行い、得られた重合体溶液をそのまま、又はこれに所望の添加剤を加えたうえで、ワニスとして使用してもよいし;
重合体の製造で得られた重合体溶液から溶媒を除去して重合体を析出させ、得られた重合体を、必要に応じて所望の添加剤とともに、所望の溶媒に再溶解させてもよいし;又は
重合体の製造で得られた重合体溶液中の溶媒の一部を他の溶媒に置換し、必要に応じて任意の時点で所望の添加剤を加える方法によってもよい。
ワニスの固形分濃度は、ワニスの溶媒を除いた成分の合計質量がワニスの全質量に対して占める割合として、例えば1〜60質量%であり、好ましくは5〜50質量%であり、より好ましくは10〜40質量%である。
《フィルムの製造方法》
本発明の更に別の観点では、
支持体上に、本発明のワニスを塗布して塗膜を形成する、塗膜形成工程、及び
前記塗膜を加熱する、加熱工程
を含む、フィルムの製造方法が提供される。
加熱工程の後に、支持体からフィルムを剥離する、剥離工程を更に含んでもよい。
本発明の更に別の観点では、
支持体上に、本発明のワニスを塗布して塗膜を形成する、塗膜形成工程、及び
前記塗膜を加熱する、加熱工程
を含む、フィルムの製造方法が提供される。
加熱工程の後に、支持体からフィルムを剥離する、剥離工程を更に含んでもよい。
塗膜形成工程では、支持体上にワニスを塗布して塗膜を形成する。
支持体としては、例えば、ガラス基板、金属基板又は箔、合成樹脂フィルム等を挙げることができる。これらの具体的としては、
ガラス基板として、例えば、アルカリガラス基板、無アルカリガラス基板、フレキシブルガラス基板等を;
金属基板として、例えば、銅基板、アルミニウム基板、SUS基板等を;
金属箔として、例えば、銅箔、アルミニウム箔、SUS箔等を;
合成樹脂フィルムとして、例えば、ポリイミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム等を;
それぞれ挙げることができる。
支持体としては、例えば、ガラス基板、金属基板又は箔、合成樹脂フィルム等を挙げることができる。これらの具体的としては、
ガラス基板として、例えば、アルカリガラス基板、無アルカリガラス基板、フレキシブルガラス基板等を;
金属基板として、例えば、銅基板、アルミニウム基板、SUS基板等を;
金属箔として、例えば、銅箔、アルミニウム箔、SUS箔等を;
合成樹脂フィルムとして、例えば、ポリイミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム等を;
それぞれ挙げることができる。
支持体上へのワニスの塗布は、公知の塗工方法により行ってよい。例えば、スピンコート、スリットコート、スロットダイコート、ブレードコート、オフセット印刷等に適宜の塗工方法によってよい。
加熱工程では、塗膜形成工程で形成された塗膜を加熱する。この加熱により、塗膜中の溶媒が蒸散するとともに、重合体が上記式(1−1)で表される構造を含む場合には該構造がイミド化されて、ポリイミドフィルムが得られる。
この加熱工程は、例えば150〜300℃、好ましくは180〜280℃の温度で、例えば0.1〜6時間、好ましくは0.15〜2時間行われてよい。
この加熱工程は、例えば150〜300℃、好ましくは180〜280℃の温度で、例えば0.1〜6時間、好ましくは0.15〜2時間行われてよい。
加熱工程は、酸化性雰囲気下、不活性雰囲気下、又は還元性雰囲気下にて、加圧下、常圧下、又は減圧下で行われてよい。
一般的には、形成されるポリイミドフィルムの黄変を抑制する観点からは、加熱工程が、不活性雰囲気下又は還元雰囲気下で行われることが有利であると考えられる。
しかしながら本発明において、ワニスの溶媒が、環状エステル、特にγ−ブチロラクトンを含むとき、この加熱工程を酸化性雰囲気下(典型的には空気中)で行っても、形成されるポリイミドフィルムの黄変の程度は極めて抑制されたものとなる。
また、本発明のワニスに含まれる重合体(ポリアミド酸又はポリイミド)の溶解性が高いことは、本加熱工程において重合体が表面に析出し難く、フィルムのヘイズを改善できるとの観点から好ましい。
一般的には、形成されるポリイミドフィルムの黄変を抑制する観点からは、加熱工程が、不活性雰囲気下又は還元雰囲気下で行われることが有利であると考えられる。
しかしながら本発明において、ワニスの溶媒が、環状エステル、特にγ−ブチロラクトンを含むとき、この加熱工程を酸化性雰囲気下(典型的には空気中)で行っても、形成されるポリイミドフィルムの黄変の程度は極めて抑制されたものとなる。
また、本発明のワニスに含まれる重合体(ポリアミド酸又はポリイミド)の溶解性が高いことは、本加熱工程において重合体が表面に析出し難く、フィルムのヘイズを改善できるとの観点から好ましい。
剥離工程では、支持体上に形成されたポリイミドフィルムを剥離する。
剥離は、ポリイミドフィルムと支持体との接着強度が低い場合は、特別な処理を施さず、そのまま界面を剥離してもよい。
一方、接着強度が高い場合の剥離は、例えば、
レーザーを照射して、支持体とポリイミドフィルムとの界面をアブレーション加工する方法;
支持体上に予め離型層を形成しておく方法;
支持体上に予めエッチング可能な金属層を形成しておき、支持体上にポリイミドフィルムを形成した後、金属層をエッチングする方法;
等の適宜の方法によってよい。
なお、剥離工程の前若しくは後、又はこれらの双方において、フィルムの端部を、例えばスリット加工等の適宜の手段によりカットする等、フィルムを所望の幅に調節する加工を行ってもよい。
剥離は、ポリイミドフィルムと支持体との接着強度が低い場合は、特別な処理を施さず、そのまま界面を剥離してもよい。
一方、接着強度が高い場合の剥離は、例えば、
レーザーを照射して、支持体とポリイミドフィルムとの界面をアブレーション加工する方法;
支持体上に予め離型層を形成しておく方法;
支持体上に予めエッチング可能な金属層を形成しておき、支持体上にポリイミドフィルムを形成した後、金属層をエッチングする方法;
等の適宜の方法によってよい。
なお、剥離工程の前若しくは後、又はこれらの双方において、フィルムの端部を、例えばスリット加工等の適宜の手段によりカットする等、フィルムを所望の幅に調節する加工を行ってもよい。
《フィルム》
本発明の更に別の観点では、下記式(1−2)で表される構造単位を含む重合体を含有する、フィルムが提供される。
{式(1−2)中、R1及びR2は脂環を含む3価の基であり;
Xは、単結合、酸素原子、カルボニル基、スルホニル基、メチレン基、又はヘキサフルオロ−2,2−プロピレン基であり;
Y1及びY2は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、及びトリフルオロメチル基から選択され、Y1若しくはY2又はこれらの双方が複数ある場合には、これらは互いに同一でも相違していてもよく;
n1及びn2は、芳香環の置換基であるY1及びY2の数を表し、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
Bは、(B1)、(B2)、及び(B3):
(式(B1)〜(B3)中、Y3及びY4は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、及びトリフルオロメチル基から選択され、Y3若しくはY4又はこれらの双方が複数ある場合には、これらは互いに同一でも相違していてもよく;
Y5及びY6は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、及びニトロ基から選択され、Y5若しくはY6又はこれらの双方が複数ある場合には、これらは互いに同一でも相違していてもよく;
RFは、フッ素原子又は炭素数1〜6のフッ化アルキル基であり;
Aは脂環式炭化水素構造を含む2価の有機基であり;
n3及びn4は、式(B1)中の芳香環の置換基であるY3及びY4の数を表し、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
n5は、式(B2)中の2価の基−C(RF)2−の数を表し、0又は1であり;
n6及びn7は、式(B2)中の芳香環の置換基であるRFの数を表し、
n8及びn9は、式(B2)中の芳香環の置換基であるY5及びY6の数を表し、
n5が0のとき、n6及びn7は、それぞれ独立に、1〜4の整数であって、かつ、n8及びn9は、それぞれ独立に、0〜3の整数であり;
n5が1のとき、n6及びn7は、それぞれ独立に、0〜4の整数であって、かつ、n8及びn9は、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
ただし、n6+n8、及びn7+n9は、それぞれ、4以下である。)のそれぞれで表される2価の基を含む。}
本発明の更に別の観点では、下記式(1−2)で表される構造単位を含む重合体を含有する、フィルムが提供される。
Xは、単結合、酸素原子、カルボニル基、スルホニル基、メチレン基、又はヘキサフルオロ−2,2−プロピレン基であり;
Y1及びY2は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、及びトリフルオロメチル基から選択され、Y1若しくはY2又はこれらの双方が複数ある場合には、これらは互いに同一でも相違していてもよく;
n1及びn2は、芳香環の置換基であるY1及びY2の数を表し、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
Bは、(B1)、(B2)、及び(B3):
Y5及びY6は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、及びニトロ基から選択され、Y5若しくはY6又はこれらの双方が複数ある場合には、これらは互いに同一でも相違していてもよく;
RFは、フッ素原子又は炭素数1〜6のフッ化アルキル基であり;
Aは脂環式炭化水素構造を含む2価の有機基であり;
n3及びn4は、式(B1)中の芳香環の置換基であるY3及びY4の数を表し、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
n5は、式(B2)中の2価の基−C(RF)2−の数を表し、0又は1であり;
n6及びn7は、式(B2)中の芳香環の置換基であるRFの数を表し、
n8及びn9は、式(B2)中の芳香環の置換基であるY5及びY6の数を表し、
n5が0のとき、n6及びn7は、それぞれ独立に、1〜4の整数であって、かつ、n8及びn9は、それぞれ独立に、0〜3の整数であり;
n5が1のとき、n6及びn7は、それぞれ独立に、0〜4の整数であって、かつ、n8及びn9は、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
ただし、n6+n8、及びn7+n9は、それぞれ、4以下である。)のそれぞれで表される2価の基を含む。}
上記式中の符号については、前述の記載をそのまま援用できる。
本発明のフィルムは、上記式(1−2)で表される構造を有するポリイミドフィルムであり、透明性に優れ、好ましくは製膜中の黄変の程度が極めて抑制されている。
本発明のフィルムが透明性に優れるとは、本発明のフィルムを厚み20μmとしたときに、
波長600nmにおける光線透過率が、好ましくは85%以上、より好ましくは87%以上、更に好ましくは88%以上であり;かつ、
ヘイズが、好ましくは2%以下であり、より好ましくは1.5%以下であり、更に好ましくは1%以下であることをいう。
本発明のフィルムの黄変の程度が抑制されているとは、本発明のフィルムを厚み20μmとしたときの黄色度(YI値)が、好ましくは3.0以下、より好ましくは2.5以下、更に好ましくは2.0以下であることをいう。
本発明のフィルムが透明性に優れるとは、本発明のフィルムを厚み20μmとしたときに、
波長600nmにおける光線透過率が、好ましくは85%以上、より好ましくは87%以上、更に好ましくは88%以上であり;かつ、
ヘイズが、好ましくは2%以下であり、より好ましくは1.5%以下であり、更に好ましくは1%以下であることをいう。
本発明のフィルムの黄変の程度が抑制されているとは、本発明のフィルムを厚み20μmとしたときの黄色度(YI値)が、好ましくは3.0以下、より好ましくは2.5以下、更に好ましくは2.0以下であることをいう。
上記式(1−1)及び(1−2)におけるBが上記式(B1)で表される2価の基である場合、本発明の重合体は、高い屈折率を示す。この場合、本発明の重合体の屈折率は、例えば、1.60以上1.80以下であり、好ましくは1.65以上1.75以下である。
このような高い屈折率は、ITO、AZO,GZO等の透明導電膜の屈折率と近いため、例えば本発明の重合体をフレキシブルディスプレイの基板として用い、この基板の上に透明導電膜を形成したときに、該透明導電膜が目立ち難いとの利点を有する。なお、ITOの屈折率は、波長632.8nmにおいて1.73〜2.01程度である。
一方、上記式(1−1)及び(1−2)におけるBが上記式(B2)及び(B3)のそれぞれで表される2価の基から選択される基である場合、本発明の重合体は、低い屈折率を示す。この場合の本発明の重合体の屈折率は、例えば、1.50以上1.60以下であり、好ましくは1.52以上1.59以下である。
このような低い屈折率は、透明電極層として金属メッシュ配線、金属ナノワイヤー等を用いた際に、これら透明電極層の支持体である本発明のフィルムの屈折率が、空気の屈折率に近くなるため、表面の反射が抑制されるとの利点を有する。
なお、本発明のフィルムの屈折率は、JIS K 7142:2014のA法に準拠して、測定波長589nmにて測定される値である。
このような高い屈折率は、ITO、AZO,GZO等の透明導電膜の屈折率と近いため、例えば本発明の重合体をフレキシブルディスプレイの基板として用い、この基板の上に透明導電膜を形成したときに、該透明導電膜が目立ち難いとの利点を有する。なお、ITOの屈折率は、波長632.8nmにおいて1.73〜2.01程度である。
一方、上記式(1−1)及び(1−2)におけるBが上記式(B2)及び(B3)のそれぞれで表される2価の基から選択される基である場合、本発明の重合体は、低い屈折率を示す。この場合の本発明の重合体の屈折率は、例えば、1.50以上1.60以下であり、好ましくは1.52以上1.59以下である。
このような低い屈折率は、透明電極層として金属メッシュ配線、金属ナノワイヤー等を用いた際に、これら透明電極層の支持体である本発明のフィルムの屈折率が、空気の屈折率に近くなるため、表面の反射が抑制されるとの利点を有する。
なお、本発明のフィルムの屈折率は、JIS K 7142:2014のA法に準拠して、測定波長589nmにて測定される値である。
本発明のフィルムの厚みは、その用途に応じて適宜に設定されてよい。
本発明のフィルムの用途は、その特徴が活かせる分野であれば特に限定されない。本発明のフィルムは、例えば、フレキシブルディスプレイ、電子ペーパー等のフレキシブルデバイスの基板、表面カバー層;太陽電池のフレキシブル基板等として適用可能である。フレキシブルディスプレイは、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等であってよく、特に、タッチパネルを有するフレキシブルディスプレイが好ましい。
本発明のフィルムをフレキシブルデバイスに用いる場合、該フレキシブルデバイスは光源を備え、この光源の光が本発明のフィルムを通過してフレキシブルデバイスの外部に出力されるように構成されることが好ましい。
本発明のフィルムの用途は、その特徴が活かせる分野であれば特に限定されない。本発明のフィルムは、例えば、フレキシブルディスプレイ、電子ペーパー等のフレキシブルデバイスの基板、表面カバー層;太陽電池のフレキシブル基板等として適用可能である。フレキシブルディスプレイは、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等であってよく、特に、タッチパネルを有するフレキシブルディスプレイが好ましい。
本発明のフィルムをフレキシブルデバイスに用いる場合、該フレキシブルデバイスは光源を備え、この光源の光が本発明のフィルムを通過してフレキシブルデバイスの外部に出力されるように構成されることが好ましい。
《有機ELフレキシプルディスプレイ》
本発明の更に別の観点では、本発明のフィルムを具備する有機ELフレキシプルディスプレイが提供される。
本発明の有機ELフレキシブルディスプレイは、本発明のフィルムを具備すること以外は、任意の構造であってよい。
例えば、本発明のフィルムをフレキシブル基板として用い、該基板上に有機EL素子層が形成され、更に封止材層及び偏光層がこの順に形成されて成る構造であってよい。また、例えば、本発明のフィルムを有機ELフレキシブルディスプレイの表面カバー層として用い、該フィルム上に、ハードコート層、又は擦過傷に耐性のある自己修復層が形成されて成る構造であってよい。
この有機ELフレキシブルディスプレイは、タッチパネルを有する有機ELフレキシブルディスプレイであってよい。その場合、例えば、本発明のフィルムをフレキシブル基板として用い、該基板上に透明電極層が形成されて成る構造であってよい。
本発明の更に別の観点では、本発明のフィルムを具備する有機ELフレキシプルディスプレイが提供される。
本発明の有機ELフレキシブルディスプレイは、本発明のフィルムを具備すること以外は、任意の構造であってよい。
例えば、本発明のフィルムをフレキシブル基板として用い、該基板上に有機EL素子層が形成され、更に封止材層及び偏光層がこの順に形成されて成る構造であってよい。また、例えば、本発明のフィルムを有機ELフレキシブルディスプレイの表面カバー層として用い、該フィルム上に、ハードコート層、又は擦過傷に耐性のある自己修復層が形成されて成る構造であってよい。
この有機ELフレキシブルディスプレイは、タッチパネルを有する有機ELフレキシブルディスプレイであってよい。その場合、例えば、本発明のフィルムをフレキシブル基板として用い、該基板上に透明電極層が形成されて成る構造であってよい。
《実施例1》
1.ポリイミドワニスの調製
ディーンスターク管及び還流環を備えた500mLセパラブルフラスコ中に、窒素下で、テトラカルボン酸二無水物として下記式(A−1−1)で表される化合物100モル部、並びにジアミンとして3,3’−ジアミノフェニルスルホン(3DAS)40モル部及び4,4’−ジアミノフェニルスルホン(4DAS)60モル部を仕込み、γ−ブチロラクトン(GBL)を加えてモノマー濃度20質量%の溶液とし、40℃において12時間撹拌下に重縮合を行い、ポリアミド酸溶液を得た。
次いで、得られたポリアミド酸溶液を160℃に昇温し、この温度で1時間撹拌下にイミド化反応を行って、ポリイミド溶液を得た。
得られたポリイミド溶液にGBLを加え、固形分濃度を調整することにより、濃度20質量%のポリイミドワニスを得た。
1.ポリイミドワニスの調製
ディーンスターク管及び還流環を備えた500mLセパラブルフラスコ中に、窒素下で、テトラカルボン酸二無水物として下記式(A−1−1)で表される化合物100モル部、並びにジアミンとして3,3’−ジアミノフェニルスルホン(3DAS)40モル部及び4,4’−ジアミノフェニルスルホン(4DAS)60モル部を仕込み、γ−ブチロラクトン(GBL)を加えてモノマー濃度20質量%の溶液とし、40℃において12時間撹拌下に重縮合を行い、ポリアミド酸溶液を得た。
次いで、得られたポリアミド酸溶液を160℃に昇温し、この温度で1時間撹拌下にイミド化反応を行って、ポリイミド溶液を得た。
得られたポリイミド溶液にGBLを加え、固形分濃度を調整することにより、濃度20質量%のポリイミドワニスを得た。
上記ワニスに含まれるポリイミドの重量平均分子量を、以下の条件のGPCにて測定した。
測定装置:GPC/SEC分析システム(日本分光株式会社製)
カラム:TSK−GEL SUPER HM−H(東ソー株式会社製)
カラム温度:40℃
溶媒:NMP(測定直前に臭化リチウム24.8モル/L及びリン酸63.2モル/Lを加えたもの)
流速:0.5mL/分
検出器:RI−2031Plus及びUV−2075Plus(いずれも日本分光株式会社製)
検量線作成のための標準物質:スタンダードポリスチレン(東ソー株式会社製)
測定装置:GPC/SEC分析システム(日本分光株式会社製)
カラム:TSK−GEL SUPER HM−H(東ソー株式会社製)
カラム温度:40℃
溶媒:NMP(測定直前に臭化リチウム24.8モル/L及びリン酸63.2モル/Lを加えたもの)
流速:0.5mL/分
検出器:RI−2031Plus及びUV−2075Plus(いずれも日本分光株式会社製)
検量線作成のための標準物質:スタンダードポリスチレン(東ソー株式会社製)
2.ポリイミドフィルムの形成
支持基板としてのupilex(宇部興産株式会社製、製品番号upilex125s)上に、ブレードコーターを用いて上記で得られたポリイミドワニスを塗布し塗膜を形成し、空気中、180℃にて20分間加熱することにより、支持基板上に厚み20μmのポリイミドフィルムを形成した。このフィルムを基板から剥離して、以下の評価に供した。
結果は表1に示した。
支持基板としてのupilex(宇部興産株式会社製、製品番号upilex125s)上に、ブレードコーターを用いて上記で得られたポリイミドワニスを塗布し塗膜を形成し、空気中、180℃にて20分間加熱することにより、支持基板上に厚み20μmのポリイミドフィルムを形成した。このフィルムを基板から剥離して、以下の評価に供した。
結果は表1に示した。
3.ポリイミドフィルムの評価
(1)波長600nmにおける光線透過率
以下の条件に得られたポリイミドフィルムの紫外可視吸収スペクトルを測定し、波長600nmにおける光線透過率を調べ、下記の基準で評価した。
測定装置:UV/VIS SPECTROPHOTOMETER(V−550、日本分光株式会社製)
測定波長:300〜800nm
バンド幅:2.0nm
走査速度:200nm/min
〈光線透過率の評価基準〉
波長600nmの光線透過率が88%以上であった場合:評価「A」(良好)
波長600nmの光線透過率が85%以上88%未満であった場合:評価「B」(可)
波長600nmの光線透過率が85%未満であった場合:評価「C」(不良)
(1)波長600nmにおける光線透過率
以下の条件に得られたポリイミドフィルムの紫外可視吸収スペクトルを測定し、波長600nmにおける光線透過率を調べ、下記の基準で評価した。
測定装置:UV/VIS SPECTROPHOTOMETER(V−550、日本分光株式会社製)
測定波長:300〜800nm
バンド幅:2.0nm
走査速度:200nm/min
〈光線透過率の評価基準〉
波長600nmの光線透過率が88%以上であった場合:評価「A」(良好)
波長600nmの光線透過率が85%以上88%未満であった場合:評価「B」(可)
波長600nmの光線透過率が85%未満であった場合:評価「C」(不良)
(2)ヘイズ及び黄色度(YI値)
コニカミノルタ株式会社製分光測色計(CM3600A)及びD65光源を用いて、得られたポリイミドフィルムのヘイズ及び黄色度(YI値)を測定し、下記の基準で評価した。
〈ヘイズの評価基準〉
ヘイズ値が1%以下であった場合:評価「A」(極めて良好)
ヘイズ値が1%を超え、2%以下であった場合:評価「B」(良好)
ヘイズ値が2%を超えた場合:評価「C」(不良)
〈YI値の評価基準〉
YI値が2.5以下であった場合:評価「A」(極めて良好)
YI値が2.5を超え、3.0以下であった場合:評価「B」(良好)
YI値が3.0を超えた場合:評価「C」(不良)
コニカミノルタ株式会社製分光測色計(CM3600A)及びD65光源を用いて、得られたポリイミドフィルムのヘイズ及び黄色度(YI値)を測定し、下記の基準で評価した。
〈ヘイズの評価基準〉
ヘイズ値が1%以下であった場合:評価「A」(極めて良好)
ヘイズ値が1%を超え、2%以下であった場合:評価「B」(良好)
ヘイズ値が2%を超えた場合:評価「C」(不良)
〈YI値の評価基準〉
YI値が2.5以下であった場合:評価「A」(極めて良好)
YI値が2.5を超え、3.0以下であった場合:評価「B」(良好)
YI値が3.0を超えた場合:評価「C」(不良)
(3)屈折率
大塚電子株式会社製の屈折率計「FE−3000」を用い、JIS K 7142:2014のA法に準拠して、得られたポリイミドフィルムの屈折率を、測定波長589nmにて測定した。
大塚電子株式会社製の屈折率計「FE−3000」を用い、JIS K 7142:2014のA法に準拠して、得られたポリイミドフィルムの屈折率を、測定波長589nmにて測定した。
《実施例2》
「1.ポリイミドワニスの調製」において、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を用いた他は、実施例1と同様にしてNMP溶媒のポリイミドワニスを得て、各種評価を行った。
結果は表1に示した。
「1.ポリイミドワニスの調製」において、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を用いた他は、実施例1と同様にしてNMP溶媒のポリイミドワニスを得て、各種評価を行った。
結果は表1に示した。
《実施例3及び4、並びに比較例1及び2》
テトラカルボン酸二無水物及びジアミンの種類及び使用量を、それぞれ、表1に記載のとおりとした他は合成例1と同様にして、濃度20質量%のポリイミドワニスを調製し、各種評価を行った。
結果は表1に示した。
テトラカルボン酸二無水物及びジアミンの種類及び使用量を、それぞれ、表1に記載のとおりとした他は合成例1と同様にして、濃度20質量%のポリイミドワニスを調製し、各種評価を行った。
結果は表1に示した。
表1中のテトラカルボン酸二無水物欄及びジアミン欄、並びにワニスの溶媒欄の略称は、それぞれ以下の意味である。
〈テトラカルボン酸二無水物〉
A−1−1:下記式(A−1−1)で表される化合物
A−2−1:下記式(A−2−1)で表される化合物
A−1−1:下記式(A−1−1)で表される化合物
A−2−1:下記式(A−2−1)で表される化合物
〈ジアミン〉
3DAS:3,3’−ジアミノフェニルスルホン
4DAS:4,4’−ジアミノフェニルスルホン
6F:2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン
CyHex:1,4−ジアミノシクロヘキサン
DADPE:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル
3DAS:3,3’−ジアミノフェニルスルホン
4DAS:4,4’−ジアミノフェニルスルホン
6F:2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン
CyHex:1,4−ジアミノシクロヘキサン
DADPE:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル
〈ワニスの溶媒〉
GBL:γ−ブチロラクトン
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
GBL:γ−ブチロラクトン
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
Claims (22)
- 下記式(1−1)及び(1−2)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造単位を含む、重合体。
Xは、単結合、酸素原子、カルボニル基、スルホニル基、メチレン基、又はヘキサフルオロ−2,2−プロピレン基であり;
Y1及びY2は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、及びトリフルオロメチル基から選択され、Y1若しくはY2又はこれらの双方が複数ある場合には、これらは互いに同一でも相違していてもよく;
n1及びn2は、芳香環の置換基であるY1及びY2の数を表し、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
Bは、下記式(B1)、(B2)、及び(B3):
Y5及びY6は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、及びニトロ基から選択され、Y5若しくはY6又はこれらの双方が複数ある場合には、これらは互いに同一でも相違していてもよく;
RFは、フッ素原子又は炭素数1〜6のフッ化アルキル基であり;
Aは脂環式炭化水素構造を含む2価の有機基であり;
n3及びn4は、式(B1)中の芳香環の置換基であるY3及びY4の数を表し、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
n5は、式(B2)中の2価の基−C(RF)2−の数を表し、0又は1であり;
n6及びn7は、式(B2)中の芳香環の置換基であるRFの数を表し、
n8及びn9は、式(B2)中の芳香環の置換基であるY5及びY6の数を表し、
n5が0のとき、n6及びn7は、それぞれ独立に、1〜4の整数であって、かつ、n8及びn9は、それぞれ独立に、0〜3の整数であり;
n5が1のとき、n6及びn7は、それぞれ独立に、0〜4の整数であって、かつ、n8及びn9は、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
ただし、n6+n8、及びn7+n9は、それぞれ、4以下である。)のそれぞれで表される2価の基を含む。} - 前記Bが、上記式(B1)で表される構造を含む、請求項1に記載の重合体。
- 前記Bが、下記式(B1−1)及び(B1−2)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造を含む、請求項2に記載の重合体。
- 前記Bが、上記式(B1−1)及び(B1−2)のそれぞれで表される構造の双方を含む、請求項3に記載の重合体。
- 前記Bにおける、上記式(B1−1)で表される構造と、上記式(B1−2)で表される構造との割合が、(B1−1):(B1−2)のモル比で、6:4〜2:8である、請求項4に記載の重合体。
- 前記Bが、上記式(B2)及び(B3)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造を含む、請求項1に記載の重合体。
- 前記式(B3)で表される構造が、下記式(B3−1)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造を含む、請求項6に記載の重合体。
n10は、脂環の置換基であるY3の数を表し、0〜10の整数である。} - 前記Bが、下記式(B2−1)、(B2−2)、及び(B3−1−1)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造を含む、請求項7に記載の重合体。
- 前記式(1−1)及び(1−2)中のXが酸素原子である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の重合体。
- 前記式(1−1)及び(1−2)中のR1及びR2が、それぞれ、シクロヘキサン−1,2,4−トリイル基である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の重合体。
- 下記式(1−1−1)及び(1−2−1)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造単位を含む、重合体。
Bは、下記式(B1−1)及び(B1−2):
- 前記Bにおける、上記式(B1−1)で表される構造と、上記式(B1−2)で表される構造との割合が、(B1−1):(B1−2)のモル比で、6:4〜2:8である、請求項11に記載の重合体。
- 上記式(1−1−1)及び(1−2−1)中のXがスルホニル基である、請求項11又は12に記載の重合体。
- 下記式(1−1−1)及び(1−2−1)のそれぞれで表される構造から選択される1種以上の構造単位を含む、重合体。
Bは、下記式(B2−1)、(B2−2)、及び(B3−1−1):
- 上記式(1−1−1)及び(1−2−1)中のXが酸素原子である、請求項14に記載の重合体。
- 請求項1〜15のいずれか一項に記載の重合体と、溶媒とを含む、ワニス。
- 前記溶媒がγ−ブチロラクトンを含む、請求項16に記載のワニス。
- 支持体上に、請求項16又は17に記載のワニスを塗布して塗膜を形成する、塗膜形成工程、及び
前記塗膜を加熱する、加熱工程
を含む、フィルムの製造方法。 - 支持体上に、請求項17に記載のワニスを塗布して塗膜を形成する、塗膜形成工程、及び
酸化性雰囲気下で前記塗膜を加熱する、加熱工程
を含む、フィルムの製造方法。 - 前記加熱工程の後に、前記支持体からフィルムを剥離する、剥離工程を更に含む、請求項18又は19に記載のフィルムの製造方法。
- 下記式(1−2)で表される構造単位を含む重合体を含有する、フィルム。
Xは、単結合、酸素原子、カルボニル基、スルホニル基、メチレン基、又はヘキサフルオロ−2,2−プロピレン基であり;
Y1及びY2は、芳香環の置換基であるY1及びY2の数を表し、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、及びトリフルオロメチル基から選択され、Y1若しくはY2又はこれらの双方が複数ある場合には、これらは互いに同一でも相違していてもよく;
n1及びn2は、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
Bは、(B1)、(B2)、及び(B3):
Y5及びY6は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、及びニトロ基から選択され、Y5若しくはY6又はこれらの双方が複数ある場合には、これらは互いに同一でも相違していてもよく;
RFは、フッ素原子又は炭素数1〜6のフッ化アルキル基であり;
Aは脂環式炭化水素構造を含む2価の有機基であり;
n3及びn4は、式(B1)中の芳香環の置換基であるY3及びY4の数を表し、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
n5は、式(B2)中の2価の基−C(RF)2−の数を表し、0又は1であり;
n6及びn7は、式(B2)中の芳香環の置換基であるRFの数を表し、
n8及びn9は、式(B2)中の芳香環の置換基であるY5及びY6の数を表し、
n5が0のとき、n6及びn7は、それぞれ独立に、1〜4の整数であって、かつ、n8及びn9は、それぞれ独立に、0〜3の整数であり;
n5が1のとき、n6及びn7は、それぞれ独立に、0〜4の整数であって、かつ、n8及びn9は、それぞれ独立に、0〜4の整数であり;
ただし、n6+n8、及びn7+n9は、それぞれ、4以下である。)のそれぞれで表される2価の基を含む。} - 請求項21に記載のフィルムを具備する、有機ELフレキシプルディスプレイ。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021192789A1 (ja) * | 2020-03-23 | 2021-09-30 | 東洋紡株式会社 | 積層体 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012072118A (ja) * | 2010-09-01 | 2012-04-12 | Nippon Fine Chem Co Ltd | アミド基含有脂環式テトラカルボン酸二無水物、並びにこれを用いた樹脂 |
JP2015129201A (ja) * | 2012-10-15 | 2015-07-16 | 宇部興産株式会社 | ポリアミック酸溶液組成物、及びポリイミド |
-
2018
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