JP2019209408A - 作業工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業工具において、先端工具をスピンドルに固定するための合理的な構造を提供する。【解決手段】 振動工具1は、スピンドル5とクランプシャフト60とを備える。スピンドル5は、駆動軸A1周りに回転可能に支持されている。クランプシャフト60は、シャフト部61と固定部7とを有する。シャフト部61は、スピンドル5と同軸状に延在する。固定部7は、スピンドル5の下側でシャフト部61に結合されている。クランプシャフト60は、スピンドル5に対して上下方向に移動可能に支持されている。クランプシャフト60は、上方向に付勢されて、固定部7によってスピンドル5の下端部に対して先端工具91を固定するように構成されている。固定部7は、シャフト部61から取り外し可能、且つ、シャフト部61に対する上方向への移動のみに応じて、シャフト部61に一体的に結合するように構成されている。【選択図】 図3

Description

本発明は、先端工具を駆動して被加工材に対して加工作業を行う作業工具に関する。
モータの出力をスピンドルに伝達し、スピンドルの下端に固定された先端工具を駆動することで、被加工材に加工作業を行う作業工具が知られている。このような作業工具には、スパナ等の補助工具を使用する必要なく、先端工具をスピンドルに固定することが可能なものがある。例えば、特許文献1には、スピンドルに挿入されたクランプシャフトをバネ要素のバネ力で上方へ付勢して、スピンドルの下端部とクランプシャフトの下端部(フランジ部)の間で先端工具をクランプするように構成された作業工具が開示されている。
特表2007―533472号公報
特許文献1に開示された作業工具では、クランプシャフトは、作業時には、スピンドルの孔部に挿入されて、スピンドルの内側に配置された止めアセンブリによって保持され、先端工具の交換時には、スピンドルから引き抜かれる。このため、スピンドルの孔部を介して工具本体内部に異物が侵入し、内部機構(例えば、止めアセンブリ)の早期劣化につながる可能性がある。また、内部機構に不具合が生じた場合、修理するには、工具本体を分解する必要が生じる。よって、この作業工具には改善の余地がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、作業工具において、先端工具をスピンドルに固定するための合理的な構成を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、先端工具を駆動して被加工材に対して加工作業を行う作業工具が提供される。この作業工具は、スピンドルと、クランプシャフトとを備えている。
スピンドルは、作業工具の上下方向を規定する駆動軸周りに回転可能に支持されている。クランプシャフトは、スピンドルと同軸状に延在するシャフト部と、スピンドルの下側でシャフト部に結合された固定部とを有する。クランプシャフトは、スピンドルに対して上下方向に移動可能に支持されている。更に、クランプシャフトは、上方向に付勢されて、固定部によってスピンドルの下端部に対して先端工具を固定するように構成されている。固定部は、シャフト部から取り外し可能、且つ、シャフト部に対する上方向への移動のみに応じて、シャフト部に一体的に結合するように構成されている。
本態様の作業工具では、クランプシャフトの固定部が、スピンドルの下端部に先端工具を下側から押し付けて固定するように構成されている。そして、この固定部が、シャフト部から取り外し可能に構成されている。よって、固定部をシャフト部から取り外して先端工具を交換することができるため、従来の作業工具のように、クランプシャフトをスピンドルの孔部から引き抜く必要がない。これにより、スピンドルの孔部を介して作業工具の本体内部に異物が進入することを防止することができる。また、例えば、固定部に不具合が生じた場合には、シャフト部から固定部を取り外して修理できるため、工具本体の分解という大掛かりな作業が不要となる。更に、固定部をシャフト部に対して上方向に移動させるだけで、固定部をシャフト部に容易に取り付けることができるため、利便性に優れている。このように、本態様によれば、先端工具をスピンドルに固定するための合理的な構成を備えた作業工具が提供される。
なお、本態様に係る作業工具は、駆動軸周りに回転可能なスピンドルに固定された先端工具を駆動する作業工具一般を指すものである。このような作業工具の例として、振動工具や、回転工具等が挙げられる。振動工具とは、所定の角度範囲内で駆動軸周りに往復回動されるスピンドルによって先端工具を揺動駆動するように構成された作業工具である。回転工具とは、駆動軸周りに回転されるスピンドルによって先端工具を回転駆動するように構成された作業工具(例えば、グラインダ、サンダ、ポリッシャ)である。
本発明の一態様において、固定部は、収容部材と、係合部材とを備えていてもよい。そして、係合部材は、シャフト部に係合する係合位置と、シャフト部に係合不能な離脱位置との間で移動可能に収容部材に収容されていてもよい。本態様によれば、係合部材を係合位置と離脱位置との間で移動させるだけで、固定部をシャフト部から取り外したり結合したりすることができる。
本発明の一態様において、係合部材は、係合位置へ向けて付勢されていてもよい。本態様によれば、付勢力によって、シャフト部に対する係合部材の係合、つまり、シャフト部に対する固定部の結合を維持することができる。
本発明の一態様において、固定部は、バネ部材と、バネ部材によって付勢され、係合部材に当接するバネ受け部材とを備えていてもよい。そして、バネ受け部材は、固定部がシャフト部に結合されたときには、係合部材に対し、係合位置へ向かう付勢力を作用させる一方、固定部がシャフト部から取り外されるときには、バネ部材の付勢力に抗して移動され、係合部材を離脱位置へ移動させるように構成されていてもよい。本態様によれば、バネ受け部材が、係合部材を係合位置に保持する機能と、係合部材を離脱位置へ移動させる機能とを発揮することができる。また、バネ受け部材をバネ部材の付勢力に抗して移動させるだけで、係合部材を確実に離脱位置へ移動させ、シャフト部に対する係合を解除することができる。
本発明の一態様において、係合部材およびバネ受け部材は、夫々、互いに当接する第1傾斜面および第2傾斜面を有していてもよい。そして、固定部がシャフト部から取り外されるときには、第1傾斜面と第2傾斜面との協働により、係合部材が駆動軸に対して径方向外側に移動されてもよい。本態様によれば、係合部材およびバネ受け部材に第1傾斜面および第2傾斜面を夫々設けるという簡便な構成により、バネ受け部材の移動に伴って係合部材を離脱位置へ確実に移動させることができる。
本発明の一態様において、シャフト部は、下端部の外周部に形成された溝を有してもよい。係合部材は、係合位置に配置されたときに溝に係合するように構成された突起を有してもよい。この場合、駆動軸に対する突起の下側の面の傾斜角は、駆動軸に対する突起の上側の面の傾斜角よりも大きくてもよい。本態様によれば、固定部は、突起の下側の傾斜面を介して、クランプシャフトを上方に付勢する付勢力をしっかりと受け、先端工具をスピンドルに固定することができる。
本発明の一態様において、収容部材の上壁部および係合部材は、夫々、第3傾斜面および第4傾斜面を有してもよい。第3傾斜面および第4傾斜面は、夫々、駆動軸に対して傾斜するとともに、互いに当接していてもよい。また、シャフト部は、下端部の外周部に形成された溝を有する一方、係合部材は、係合位置に配置されたときに溝に係合するように構成された突起を有していてもよい。更に、係合部材は、係合位置と離間位置との間で駆動軸の径方向に移動可能であって、固定部がシャフト部に結合されたときには、上方に付勢されたバネ受け部材によって上壁部に押し付けられ、第3傾斜面と第4傾斜面の協働により、係合位置に向けて径方向内側に付勢されていてもよい。この場合、駆動軸に対する突起の下側の面の傾斜角は、駆動軸に対する第3傾斜面の傾斜角よりも大きくてもよい。本態様によれば、突起を径方向内側に付勢して溝にしっかりと係合させつつ、突起の下側の傾斜面で、クランプシャフトを上方に付勢する付勢力をしっかりと受けることが可能な構成を実現することができる。
本発明の一態様において、固定部は、収容部材の外部に設けられた操作部を更に備えていてもよい。この場合、バネ受け部材は、バネ部材によって上方に付勢されており、操作部は、使用者の操作に応じてバネ受け部材を下方に移動させるように構成されていてもよい。本態様によれば、使用者は、収容部材の外部に配置された操作部材を操作するだけで、係合部材を離脱位置へ移動させ、固定部をシャフト部から取り外すことができる。
本発明の一態様において、シャフト部は、下端部の外周部に形成された溝を有してもよい。係合部材は、係合位置に配置されたときに溝に係合するように構成された突起を有してもよい。そして、係合部材は、シャフト部に対する固定部の上方向への移動過程において、シャフト部の下端面に押圧されて係合位置から離脱位置へ移動した後、係合位置に付勢されて復帰し、突起が溝に係合するように構成されていてもよい。本態様によれば、簡便な構成で、シャフト部に対する固定部の上方向への移動のみに応じて、シャフト部と固定部とを一体的に結合するための構成を実現することができる。
振動工具の全体斜視図である。 操作部材が作業位置に配置されたときの振動工具の断面図である。 図2の部分拡大図であって、振動工具の前端部の断面図である。 図3の部分拡大図である。 図3のV−V線における断面図である。 操作部材が工具交換位置に配置されたときの振動工具の前端部の断面図である。 シャフト部から取り外された状態の固定部の斜視図である。 シャフト部から取り外された状態の固定部の断面図である。 リテーナの斜視図である。 係合部材の斜視図である。 スピンドルおよびクランプ機構の断面図であって、シャフト部から固定部が取り外される過程の説明図である。 スピンドルおよびクランプ機構の別の位置における断面図であって、シャフト部から固定部が取り外される過程の説明図である。 スピンドルおよびクランプ機構の断面図であって、シャフト部に固定部が取り付けられる過程の説明図である。
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。なお、以下の実施形態では、作業工具として、先端工具91を揺動駆動して、被加工材(図示せず)に対して加工作業を行う電動式の振動工具1を例示する(図1参照)。振動工具1には、装着可能な先端工具91として、ブレード、スクレーパ、研削パッド、研磨パッド等の複数種類が用意されている。使用者は、これらの先端工具91のうち、切断、剥離、研削、研磨等、所望の加工作業に適した1つを選択して振動工具1に装着し、加工作業を行うことができる。なお、以下で参照する図面では、先端工具91の一例として、ブレードが振動工具1に装着された例が図示されている。
まず、振動工具1の概略構成について説明する。図1および図2に示すように、振動工具1は、長尺状のハウジング(工具本体ともいう)10を備えている。ハウジング10の長軸方向における一端部には、スピンドル5およびモータ3が収容されている。スピンドル5は、その駆動軸A1が、ハウジング10の長軸に交差するように(詳細には、概ね直交するように)配置されている。スピンドル5は、駆動軸A1の延在方向(以下、駆動軸A1方向ともいう)における一端部がハウジング10から突出し、外部へ露出している。この部分には、先端工具91を着脱可能である。また、ハウジング10の長軸方向における他端部には、モータ3への給電用のバッテリ93が着脱可能である。振動工具1は、モータ3の動力によってスピンドル5を駆動軸A1周りに所定の角度範囲内で往復回動することで、先端工具91を、駆動軸A1に直交する揺動面OP内で所定の角度範囲内で揺動させる。
なお、以下の説明では、便宜上、振動工具1の方向に関し、駆動軸A1方向を上下方向と定義し、先端工具91が装着されるスピンドル5の一端部側を下側、反対側を上側と定義する。また、駆動軸A1に直交し、且つ、ハウジング10の長軸方向に対応する方向を前後方向と定義し、スピンドル5が収容されているハウジング10の一端部側を前側、バッテリ93が装着される他端部側を後側と定義する。また、上下方向および前後方向に直交する方向を、左右方向と定義する。
以下、振動工具1の詳細構成について説明する。
まず、ハウジング10について説明する。図2に示すように、本実施形態のハウジング10は、いわゆる防振ハウジングとして構成されており、インナハウジング11とアウタハウジング13とを含む。インナハウジング11は、前後方向に延在し、スピンドル5、モータ3等を収容している。アウタハウジング13は、振動工具1の外郭を形成する主体であって、前後方向に延在し、インナハウジング11を収容している。アウタハウジング13の前後方向における中央部は、概ね均一径の筒状に形成されており、使用者によって把持される把持部を構成する。詳細は図示しないが、アウタハウジング13は、複数の弾性部材を介してインナハウジング11に連結されており、インナハウジング11に対して前後、左右、上下方向に相対移動可能である。
また、図1に示すように、ハウジング10(アウタハウジング13)の前端部の上部には、レバー81が回動可能に支持されている。レバー81は、後述のクランプ機構6(図3参照)による先端工具91の固定とその解除のために使用者によって操作される。本実施形態では、レバー81はU字状に構成されている。レバー81の両端部は、駆動軸A1に直交して左右方向にハウジング10を貫通する支持シャフト83(図3参照)の両端部に固定されている。このような構成により、レバー81は、図1および図3に示すように、レバー81の中央部がハウジング10の前面に当接する位置(以下、前方位置という)と、図6に示すように、レバー81の中央部がハウジング10の前端部の上方に配置される位置(以下、上方位置という)との間で、左右方向に延在する回転軸A3を中心として回動可能である。支持シャフト83は、レバー81と一体的に、回転軸A3周りに回動する。以下、使用者によって操作されて一体的に回動するレバー81および支持シャフト83を、操作部材80ともいう。
以下、ハウジング10の内部構造について説明する。図2に示すように、ハウジング10(インナハウジング11)の後端部には、モータ3の駆動を制御するコントローラ15と、バッテリ93を着脱可能に構成されたバッテリ装着部17が設けられている。また、図3に示すように、ハウジング10(インナハウジング11)の前端部には、スピンドル5と、モータ3と、駆動機構4と、クランプ機構6と、クランプ解除機構8とが収容されている。
図3に示すように、スピンドル5は、上下方向に延在する貫通孔50を有する長尺部材である。本実施形態では、スピンドル5は、ハウジング10(インナハウジング11)の前端部の下部において、2つのベアリング(詳細には、ボールベアリング)501、502によって、駆動軸A1周りに回転可能に支持されている。ハウジング10から外部へ露出するスピンドル5の下端部は、工具装着部51として構成されている。
工具装着部51は、先端工具91を着脱可能に構成された部分である。図4に示すように、本実施形態では、工具装着部51は、駆動軸A1に対して径方向外側に突出するフランジ状に構成されており、駆動軸A1に交差する方向に傾斜した傾斜面513を有する。より詳細には、工具装着部51の下端部には、上方に凹む凹部511が形成されている。傾斜面513は、凹部511を規定する面の一部であって、下方に向かうにつれて駆動軸A1から離れる方向(径方向外側)に傾斜する傾斜面として構成されている。一方で、本実施形態の振動工具1に装着可能な先端工具91(ブレード、スクレーパ、研削パッド、研磨パッド等)は何れも、凹部511に嵌合可能な凸部911を有する。そして、凸部911を規定する上面の一部は、傾斜面513に整合する傾斜面913として構成されている。本実施形態では、先端工具91は、傾斜面913が傾斜面513に当接した状態で、工具装着部51と、後述のクランプシャフト60の固定部7とによってクランプされ、スピンドル5に対して固定される。スピンドル5に対する先端工具91の固定については後で詳述する。なお、凹部511の中央部には、円形の断面を有し、凹部511から更に上方へ凹む凹部53が設けられている。
図3に示すように、本実施形態では、モータ3として、小型で高出力なブラシレス直流モータが採用されている。モータ3は、ハウジング10の前端部内で、スピンドル5の後側に配置されている。モータ3は、ロータとともに回転する出力シャフト31の回転軸A2が、スピンドル5の駆動軸A1と平行に(つまり上下方向に)延在するように配置されている。
駆動機構4は、モータ3の動力によって、スピンドル5を駆動軸A1周りの所定の角度範囲内で往復回動させるように構成されている。図3および図5に示すように、本実施形態の駆動機構4は、偏心シャフト41と、揺動アーム43と、駆動ベアリング45とを備えている。なお、このような構成の駆動機構4については周知であるため、ここでは簡単に説明する。偏心シャフト41は、モータ3の出力シャフト31に同軸状に連結されており、回転軸A2に対して偏心した偏心部411を有する。偏心部411の外周部には、駆動ベアリング45が取り付けられている。揺動アーム43は、駆動ベアリング45とスピンドル5とを接続する部材である。揺動アーム43の一端部は、環状に形成され、ベアリング501、502の間でスピンドル5の外周部に固定されている。一方、揺動アーム43の他端部は、二股状に形成され、左右から駆動ベアリング45の外周部に当接するように配置されている。
モータ3が駆動されると、出力シャフト31と一体的に偏心シャフト41が回転する。偏心シャフト41の回転に伴い、偏心部411の中心が回転軸A2周りを移動するため、駆動ベアリング45も回転軸A2周りを移動する。これにより、揺動アーム43は、スピンドル5を支点として所定の角度範囲内で揺動される。スピンドル5は、揺動アーム43の揺動運動に伴って、軸線A1回りに所定の角度範囲内で往復回動する。その結果、スピンドル5(より詳細には、工具装着部51)に固定された先端工具91が揺動面OP(図2参照)で揺動駆動され、加工作業が遂行可能となる。
以下、クランプ機構6について説明する。クランプ機構6は、先端工具91を、スピンドル5と一体的に回転可能に工具装着部51に固定するように構成された機構である。図3に示すように、本実施形態では、クランプ機構6は、クランプシャフト60と、バネ部材65とを備えている。
まず、クランプシャフト60について説明する。クランプシャフト60は、全体としては上下方向に延在する長尺部材であって、スピンドル5に対して上下方向に移動可能に支持されている。本実施形態では、クランプシャフト60は、シャフト部61と、固定部7と、バネ受け部63とを含む。
シャフト部61は、上下方向に延在する長尺の丸棒状の部分であって、スピンドル5と同軸状に配置されている。より詳細には、シャフト部61は、上側の概ね半分が貫通孔50から上側に突出し、下端部が貫通孔50から下側に突出した状態で、スピンドル5の貫通孔50に挿通されている。図4に示すように、シャフト部61の下端部には、径方向外側に突出するフランジ部619が設けられている。フランジ部619は、工具装着部51の凹部53と概ね同径であって、凹部53に嵌合可能である。
フランジ部619の下側の部分(以下、先端部610という)には、後述の固定部7が結合されている。先端部610の外周には、環状の溝611が形成されている。詳細は後述するが、溝611には、固定部7の係合部材75が係合可能である。溝611は、V字状(三角形状)の断面を有する。なお、溝611の頂角(溝611を規定する上側の傾斜面と、下側の傾斜面とがなす角)は鋭角である。更に、駆動軸A1に対する下側の傾斜面の傾斜角は、上側の傾斜面の傾斜角よりも大きい(言い換えると、駆動軸A1に直交する平面に対する下側の傾斜面の傾斜角は、上側の傾斜面の傾斜角よりも小さい)。本実施形態では、駆動軸A1に対する上側の傾斜面の傾斜角は概ね45度、下側の傾斜面の傾斜角は概ね75度に設定されている。また、先端部610は筒状に形成されている。先端部610の下端面の周縁部は、面取りされて傾斜面とされている。
図4に示すように、シャフト部61(詳細には、シャフト部61のうちフランジ部619より上側の部分)の径は、スピンドル5の貫通孔50の径(スピンドル5の内径)と概ね等しく設定されている。これにより、シャフト部61は、スピンドル5の内周面(貫通孔50を規定する面)に沿って上下方向に摺動可能とされている。つまり、スピンドル5の内周面は、シャフト部61の上下方向の移動を案内するガイド面として機能する。
固定部7は、シャフト部61の先端部610に結合された短尺の円柱状の部分であって、スピンドル5の工具装着部51の下側に配置されている。固定部7は、クランプシャフト60が後述の最上方位置に配置された場合、先端工具91の下面に当接して先端工具91を上方へ押圧し、先端工具91を工具装着部51に固定するように構成されている。また、本実施形態では、固定部7は、シャフト部61から取り外し可能に構成されている。固定部7の構成については、後で詳述する。
図3に示すように、バネ受け部63は、シャフト部61の上端部に固定され、バネ部材65の一端部を受ける部分である。バネ受け部63は、当接部631と、ベアリング633とを含む。当接部631は、シャフト部61の上端部に固定されている。当接部631は、レバー81が上方位置に配置された場合に、操作部材80(詳細には、偏心部831)に当接する部分である。ベアリング633は、ボールベアリングであって、その内輪が当接部631の外周面に固定されている。本実施形態では、インナハウジング11のうち、スピンドル5およびクランプ機構6を収容する部分は、略円筒状に形成されている。以下、この円筒状の部分を、スピンドル収容部111という。ベアリング633の外輪は、スピンドル収容部111の内周面に沿って摺動可能に配置されている。
バネ部材65は、クランプシャフト60をスピンドル5に対して上方に付勢する付勢部材として設けられている。本実施形態では、バネ部材65は、圧縮コイルバネであって、上下方向に圧縮された(負荷がかけられた)状態で、スピンドル5と、クランプシャフト60の上端部に固定されたバネ受け部63との間に配置されている。より詳細には、バネ部材65は、その下端部がスピンドル5の上側に配置されたバネ受け部材69に当接し、上端部がバネ受け部63(詳細には、当接部631とベアリング633の内輪)に当接した状態で、シャフト部61に外装されている。なお、環状のバネ受け部材69は、シャフト部61に挿通され、スピンドル5の上端面および上側のベアリング501の内輪に当接するように配置されている。
クランプシャフト60は、バネ部材65によって常時上方へ付勢され、レバー81が前方位置に配置されている場合には、その可動範囲における最上方位置で保持される。先端工具91が工具装着部51と固定部7の間に配置され、クランプシャフト60が最上方位置に配置されると、図4に示すように、先端工具91は、その下面に当接した固定部7によって、傾斜面913が傾斜面513に当接した状態で工具装着部51に押し付けられ、スピンドル5に対して固定される。つまり、バネ部材65によって付与されたクランプ力(スピンドル5に対して先端工具91を上方に押し付ける力)によって、固定部7が工具装着部51と共に先端工具91をクランプする。このことから、クランプシャフト60の最上方位置を、クランプ位置ともいう。なお、先端工具91をクランプした状態で、クランプシャフト60がクランプ位置に配置されると、シャフト部61のフランジ部619が、スピンドル5の下端の凹部53内に配置されるが、フランジ部619の上面は、凹部53の上面から僅かに下方に離間した位置に配置される。
以下、クランプ解除機構8について説明する。クランプ解除機構8は、バネ部材65によって固定部7に付与されるクランプ力を解除するように構成された機構である。図3に示すように、本実施形態では、クランプ解除機構8は、操作部材80(レバー81および支持シャフト83)と、バネ受け部63とを含む。なお、上述の通り、クランプ解除機構8の大部分はハウジング10に収容されているものの、レバー81については、使用者による操作を可能とするために、ハウジング10の外部に配置されている。
支持シャフト83は、クランプシャフト60の上方で左右方向に延在している。支持シャフト83は、偏心部(カム部)831を有する。偏心部831は、シャフト部61上端部のバネ受け部63(詳細には、当接部631の外周部)の上側に配置されている。なお、本実施形態では、偏心部831は、駆動軸A1から左右に離間して2つ設けられているが、図では右側の偏心部831のみが図示されている。図3に示すように、レバー81が前方位置に配置されているときには、偏心部831の短径部がクランプシャフト60に対向している。偏心部831は、最上方位置(クランプ位置)にあるクランプシャフト60の上端(当接部631)から離間しており、操作部材80がバネ部材65の付勢力を受けることはない。よって、クランプシャフト60は、上方に付勢された状態で、最上方位置で保持される。この状態でモータ3が駆動されると、スピンドル5とクランプシャフト60とが一体的に所定の角度範囲内で往復回動される。これにより、固定部7と工具装着部51にクランプされた先端工具91が揺動駆動され、加工作業が遂行される。このことから、レバー81が前方位置に配置されているときの操作部材80の位置を、作業位置ともいう。
一方、図6に示すように、レバー81が前方位置から上方位置まで回動されると、その過程で、偏心部831がバネ受け部63(詳細には当接部631の外周部)に上方から当接し、付勢力に抗してバネ部材65を更に圧縮しつつ、クランプシャフト60を下方へ押し下げる。これにより、バネ部材65により固定部7に付与されるクランプ力(スピンドル5に対して先端工具91を上方に押し付ける力)が解除される。このことから、レバー81を前方位置から上方位置に回動させる操作を、クランプ解除操作ともいう。偏心部831の長径部がバネ受け部63(当接部631)に当接し、操作部材80がバネ部材65の上方への付勢力を受けた状態で、操作部材80は、レバー81が上方位置に配置された状態で保持される。レバー81が上方位置に配置されているときには、クランプシャフト60は、その可動範囲における最下方位置に配置される。このとき、上述のようにクランプ力は解除されていることから、クランプシャフト60の最下方位置を、クランプ解除位置ともいう。クランプシャフト60が最下方位置に配置されると、先端工具91の交換が可能となる。このことから、レバー81が上方位置に配置されているときの操作部材80の位置を、工具交換位置ともいう。上述のクランプ解除操作は、操作部材80を作業位置から工具交換位置へ移動させる操作であるともいえる。なお、先端工具91の交換については、後で詳述する。
次に、固定部7の詳細構成について説明する。本実施形態では、固定部7は、図7および図8に示すように、ケース71と、リテーナ73と、3つの係合部材75と、バネ部材77と、ノブ79とを備えている。なお、以下では、シャフト部61から取り外された状態の固定部7を示す図を参照して説明するが、固定部7の方向については、固定部7がシャフト部61に結合されているときの振動工具1の方向(図3参照)に準ずるものとする。
図7および図8に示すように、ケース71は、中空の円柱状に形成されており、固定部7は、ケース71の中心軸A4が駆動軸A1(シャフト部61の中心軸)と一致するようにシャフト部61に取り付けられる(図4参照)。ケース71は、円形の底壁部711と、円筒状の周壁部712と、底壁に対向する環状の上壁部713とを含む。底壁部711の中央には貫通孔が設けられており、後述のリテーナ73の脚部739が挿通されている。本実施形態では、上壁部713は、係合部材75の移動を案内するカラーを構成している。上壁部713の下面は、中心軸A4(駆動軸A1)に対して傾斜する環状の傾斜面715を含む。より詳細には、傾斜面715は、下方に向かうにつれて、中心軸A4から離れる方向(径方向外側)に傾斜している。本実施形態では、中心軸A4(駆動軸A1)に対する傾斜面715の傾斜角は、概ね45度に設定されている。
リテーナ73は、バネ部材77の付勢力を受けつつ、係合部材75をケース71内で保持するように構成された部材である。図8に示すように、リテーナ73は、ケース71内に配置された本体部731と、本体部731から下方に延びる脚部739とを含む。
図9に示すように、本体部731は、全体としては、略円錐台状であって、その外周面は、ケース71の上壁部713の傾斜面715(図8参照)と概ね平行な傾斜面として形成されている。本体部731は、3つの保持凹部732を有し、各保持凹部732には係合部材75が保持されている。保持凹部732は、略円錐台状の本体部731の周縁部に等間隔で設けられ、係合部材75(図10参照)に概ね整合する形状を有する。中心軸A4(駆動軸A1)周りの周方向において、保持凹部732の両端を規定する部分は、後述する係合部材75のショルダ部757に上方から当接する当接部733として構成されている。当接部733の下面は、中心軸A4(駆動軸A1)に対して傾斜する傾斜面734である。より詳細には、傾斜面734は、下方に向かうにつれて、中心軸A4に近づく方向(径方向内側)に傾斜している。更に、保持凹部732の径方向内側の縁には、矩形状の突起735が設けられている。また、本体部731の中央部には、筒状の先端部610に対応する環状凹部736が形成されている。なお、環状凹部736は、径方向外側に形成された保持凹部732と連通している。
図8に示すように、脚部739は、本体部731の中央部から下方に突出しており、ケース71の底壁部711の貫通孔に挿通されている。脚部739の下部は、底壁部711の下方、つまりケース71の外部に突出している。脚部739の下部には、円筒状のノブ79が固定されている。ノブ79は、ケース71の下側に配置されており、使用者が摘んでリテーナ73を移動させる操作を行うための操作部として設けられている。
係合部材75は、シャフト部61に係合可能に構成され、ケース71に収容されている。図8および図10に示すように、係合部材75は、突起(爪)751を有する。係合部材75は、突起751が径方向内側(シャフト部61側)を向くようにリテーナ73の保持凹部732(図9参照)内に配置され、周方向の移動が規制され、径方向の移動が許容された状態で保持されている。突起751は、シャフト部61の溝611(図4参照)に係合可能に構成されており、溝611の断面に概ね整合するV字状(三角形状)の断面を有する。詳細には、突起751の頂角(突起751の上側の傾斜面と、下側の傾斜面とがなす角)は鋭角である。更に、中心軸A4(駆動軸A1)に対する下側の傾斜面の傾斜角は、上側の傾斜面の傾斜角よりも大きい(言い換えると、駆動軸A1に直交する平面に対する下側の傾斜面の傾斜角は、上側の傾斜面の傾斜角よりも小さい)。また、中心軸A4(駆動軸A1)に対する下側の傾斜面の傾斜角は、上壁部713の傾斜面715(傾斜面755)の傾斜角よりも大きい(言い換えると、駆動軸A1に直交する平面に対する下側の傾斜面の傾斜角は、傾斜面715の傾斜角よりも小さい)。本実施形態では、中心軸A4(駆動軸A1)に対する上側の傾斜面の傾斜角は概ね45度に設定され、下側の傾斜面の傾斜角は、概ね75度に設定されている。また、突起751の上側の傾斜面の傾斜角は、シャフト部61の先端部610下端面に設けられた傾斜面の傾斜角と概ね等しい。
係合部材75の径方向外側の表面は、中心軸A4(駆動軸A1)に対して傾斜する傾斜面755を含む。より詳細には、傾斜面755は、下方に向かうにつれて、中心軸A4から離れる方向(径方向外側)に傾斜している。傾斜面755は、上述のケース71の傾斜面715に整合しており(つまり、中心軸A4(駆動軸A1)に対する傾斜面755の傾斜角は、概ね45度に設定されており)、係合部材75は、傾斜面715に沿って摺動可能である。更に、係合部材75は、2つのショルダ部757を有する。ショルダ部757は、中心軸A4(駆動軸A1)周りの周方向において、係合部材75の両端部を構成している。ショルダ部757の上面は、中心軸A4(駆動軸A1)に対して傾斜する傾斜面758である。より詳細には、傾斜面758は、下方に向かうにつれて、中心軸A4に近づく方向(径方向内側)に傾斜している。傾斜面758は、リテーナ73の傾斜面734に整合しており、係合部材75は、傾斜面734に沿って摺動可能である。また、係合部材75の径方向内側の下端部には、リテーナ73の突起735に嵌合可能な矩形状の凹部759が設けられている。
バネ部材77は、リテーナ73をケース71に対して上方に付勢する付勢部材として設けられている。図8に示すように、本実施形態では、バネ部材77は、圧縮コイルバネであって、上下方向に圧縮された(負荷がかけられた)状態で、リテーナ73(詳細には本体部731)と、ケース71(詳細には底壁部711)との間に配置されている。
以上のように構成された固定部7において、バネ部材77によって上方に付勢されたリテーナ73は、係合部材75を、突起735を介して下方から上壁部(カラー)713に押し付ける。係合部材75の傾斜面755とケース71の傾斜面715の当接により、バネ部材77の付勢力は、径方向内側へ向かう力に変換される。これにより、係合部材75は径方向内側に付勢され、凹部759にリテーナ73の突起735が嵌合する位置(係合部材75の径方向の可動範囲内で最も内側の位置)で保持される。図7および図8に示すように、係合部材75がこの位置にあるときには、突起751は環状凹部736内に突出する。よって、シャフト部61が環状凹部736に挿入されれば、突起751はシャフト部61の溝611に係合可能である。このことから、図7および図8に示す係合部材75の位置を、係合位置ともいう。
一方、係合部材75が、バネ部材77の付勢力に抗して径方向外側に移動され、突起751が環状凹部736の外側まで離脱すると、突起751はシャフト部61の溝611に係合不能となる。このときの係合部材75の位置を、離脱位置ともいう。なお、詳細は後述するが、係合部材75の離脱位置への移動は、シャフト部61による係合部材75の下方への押圧、またはリテーナ73の下方への移動によって実現されうる。
以下、先端工具91の交換方法について説明する。なお、この交換過程において、シャフト部61に対する固定部7の着脱が行われる。
まず、使用者は、クランプ機構6によって工具装着部51に固定された先端工具91を取り外す。具体的には、使用者は、レバー81を前方位置から上方位置へ回動させ、操作部材80を、図3に示す作業位置から図6に示す工具交換位置に移動させるクランプ解除操作を行う。これに応じて、上述のようにクランプ解除機構8が動作して、クランプシャフト60をクランプ位置からクランプ解除位置へ移動させるとともに、固定部7による先端工具91に対するクランプ力を解除する。
ところで、先端工具91は、傾斜面913と傾斜面513とが当接し、固定部7によって下方から工具装着部51に押し付けられた状態(図4参照)で揺動駆動されると、工具装着部51に固着してしまう場合がある。このような場合、クランプ解除操作が行われると、クランプシャフト60は、先端工具91が工具装着部51に固着したまま下方への移動を開始する。このとき、クランプ時には先端工具91から上方に離間していたフランジ部619が、図6に示すように、クランプシャフト60の下降過程で先端工具91に上方から当接し、その状態で更に下方へ移動することで、先端工具91を下方に押し下げる。つまり、シャフト部61は、下方への移動に伴って、先端工具91の固着状態を解消することができる。なお、本実施形態では、シャフト部61は、フランジ部619の下面を介して先端工具91の凸部911の上面に当接する。つまり、シャフト部61は、駆動軸A1を取り巻く環状の領域において、先端工具91の上面と面接触するように構成されている。
使用者は、クランプ解除位置に配置されたシャフト部61から、固定部7を取り外す。具体的には、図11に示すように、使用者は、ケース71の下側に配置されたノブ79を摘んで下方へ引き下げることで、リテーナ73をバネ部材77の付勢力に抗して下方へ移動させる。これにより、図12に示すように、リテーナ73は、ショルダ部757に上方から当接する当接部733を介して係合部材75を下方へ押圧し、係合部材75を移動させる。具体的には、ショルダ部757の傾斜面758と当接部733の傾斜面734の協働によって、係合部材75は、下方へ摺動しつつ径方向外側へ摺動する。このとき、係合部材75は傾斜面715に沿って案内される。リテーナ73の本体部731がケース71の底壁部711に当接する位置まで移動すると、係合部材75は、突起751が環状凹部736の外側に配置されて溝611に係合不能な離脱位置に配置される。
使用者は、固定部7と先端工具91とを、順に先端部610から下方に引き抜き、シャフト部61から取り外すことができる。固定部7がシャフト部61から取り外され、ノブ79の引き操作が解除されると、バネ部材77の付勢力でリテーナ73が上方へ付勢され、係合部材75は、その傾斜面755とケース71の傾斜面715の協働によって、上方へ摺動しつつ径方向内側へ摺動し、係合位置に復帰する(図8参照)。
その後、使用者は、別の先端工具91を先端部610に嵌め込み、更に、固定部7をシャフト部61の下側から上方へ、駆動軸A1に沿って直線状に移動させる。なお、このとき、使用者は、固定部7とシャフト部61とが同軸状となるように位置合わせを行う必要はあるものの、固定部7の取り外し時とは異なり、リテーナ73を下方へ移動させるためのノブ79の操作は不要である。先端部610が環状凹部736に挿入されるのに伴って、先端部610の下端面が、環状凹部736内に突出する係合部材75の突起751に上方から当接し、下方へ押圧する。このとき、先端部610下端の周縁部に設けられた傾斜面が、突起751の上側の傾斜面に当接し、係合部材75には、バネ部材77の付勢力に抗して径方向外側へ向かう力が付与される。係合部材75は、上壁部713の傾斜面715に沿って下方且つ径方向外側へ摺動し、離脱位置まで移動する。これに伴い、リテーナ73は、突起735を介して係合部材75に押圧され、下方へ移動する。
図13に示すように、係合部材75が離脱位置まで移動すると、先端部610の傾斜面と突起751の上側の傾斜面の当接が解除される。突起751の頂部が先端部610の外周面に当接した状態で、固定部7がシャフト部61に対して更に上方へ移動され、突起751が溝611に対向する位置に到達すると、バネ部材77の付勢力で係合部材75が径方向内側へ付勢されて係合位置に復帰し、突起751が溝611に係合する。これにより、シャフト部61に対する固定部7の取付けが完了する。
使用者は、レバー81を上方位置から前方位置へ回動させ、操作部材80を、図6に示す工具交換位置から図3に示す作業位置に移動させるクランプ操作を行うことで、偏心部831を介して操作部材80が受けていたバネ部材65の付勢力を解除する。これにより、バネ部材65によってクランプシャフト60が上方へ付勢されてクランプ位置へ復帰する。そして、固定部7に付与されるクランプ力によって、先端工具91は、傾斜面913と傾斜面513とが当接した状態で、工具装着部51に固定される(図4参照)。これをもって、先端工具91の交換が完了する。
以上に説明したように、本実施形態のクランプ機構6によれば、クランプシャフト60がバネ部材65によって上方に付勢され、固定部7が、スピンドル5の下端部(工具装着部51)に先端工具91を下側から押し付けて固定するように構成されている。そして、この固定部7が、シャフト部61から取り外し可能に構成されているため、固定部7をシャフト部61から取り外して先端工具91を交換することができる。
従来、スピンドルに挿入されて上方に付勢されたクランプシャフトを、スピンドルの内側に配置されたクランプ部材によって保持し、クランプシャフトの下端部とスピンドルの下端部とで先端工具をクランプするように構成された作業工具が知られている。この作業工具では、先端工具の交換のために、クランプシャフトはスピンドルの孔部から引き抜かれる。これに対し、本実施形態のクランプ機構6では、固定部7を取り外して先端工具91を交換することができるため、シャフト部61はスピンドル5の貫通孔50たままでよい。これにより、貫通孔50を介してハウジング10の内部に異物が進入することを防止することができる。また、例えば、固定部7に不具合が生じた場合には、シャフト部61から固定部7を取り外して修理できるため、ハウジング10の分解という大掛かりな作業が不要となる。
更に、使用者は、固定部7をシャフト部に対して上方向に移動させるだけで(つまり、ワンタッチで)、固定部7をシャフト部61に容易に取り付けることができるため、本実施形態のクランプ機構6は、利便性にも優れている。
また、本実施形態では、係合位置と離脱位置の間で移動可能にケース71に収容され、係合位置に向けて付勢された係合部材75によって、固定部7をシャフト部61に結合する。このため、常時には、係合位置へ向かう付勢力によって、シャフト部61に対する係合部材75の係合、つまり、シャフト部61に対する固定部7の結合を維持することができる。一方、付勢力に抗して係合部材75を移動させるだけで、シャフト部61に対する固定部7の結合を解除することができる。
特に、本実施形態では、固定部7がシャフト部61に結合されたときには、バネ部材77によって上方に付勢され、係合部材75に当接するリテーナ73が、係合部材75に対し、係合位置へ向かう付勢力を作用させる。一方、固定部7がシャフト部61から取り外されるときには、リテーナ73は、バネ部材77の付勢力に抗して下方に移動され、係合部材75を離脱位置へ移動させる。このように、リテーナ73が、係合部材75を係合位置に保持する機能と、係合部材75を離脱位置へ移動させる機能とを発揮している。また、使用者は、ケース71の下側に配置されたノブ79を下方へ引き操作するだけで、リテーナ73をバネ部材77の付勢力に抗して下方へ移動させ、係合部材75を確実に離脱位置へ移動させて、シャフト部61に対する係合を解除することができる。更に、本実施形態では、互いに当接して協働する傾斜面734と傾斜面758という簡便な構成により、係合部材75を、リテーナ73の下方への移動に伴って、係合位置から径方向外側の離脱位置へ確実に移動させることができる。
また、本実施形態では、固定部7は、係合部材75の突起751がシャフト部61の下端部の外周部に形成された溝611に係合することで、シャフト部61に結合される。そして、駆動軸A1に対する突起751の下側の傾斜面の傾斜角は、突起751の上側の傾斜面の傾斜角よりも大きい。つまり、駆動軸A1に対する下側の傾斜面の傾斜角は、より90度に近い。このため、固定部7は、突起751の下側の傾斜面を介して、シャフト部61が上方に向かう力をしっかりと受け、先端工具91を工具装着部51に強く押し付けることができる。
なお、上述の従来の作業工具では、クランプ部材とクランプシャフトに夫々設けられた複数の突起と溝(歯)の係合によってクランプシャフトが保持されるが、クランプ力が解除されても、クランプ部材は径方向外側には移動されない。このような構成では、クランプシャフトの引き抜き時に突起と溝との係合解除を容易とするために、下側の傾斜面の傾斜角を上側の傾斜面の傾斜角よりも大きくすることは難しい。これに対し、本実施形態では、リテーナ73の傾斜面734と係合部材75の傾斜面758とが協働して、係合部材75を径方向外側の離脱位置へ強制的に移動させる構成を採用することで、下側の傾斜面の傾斜角を、上側の傾斜面の傾斜角よりも大きくすることを可能としている。
また、本実施形態では、ケース71の上壁部713および係合部材75は、夫々、互いに整合し、当接する傾斜面715および傾斜面755を有する。係合部材75は、係合位置と離間位置との間で駆動軸A1の径方向に移動可能であって、固定部7がシャフト部61に結合されたときには、上方に付勢されたリテーナ73によって上壁部713に押し付けられ、傾斜面715と傾斜面755の協働により、係合位置に向けて径方向内側に付勢される。また、駆動軸A1に対する突起751の下側の傾斜面の傾斜角は、駆動軸A1に対する傾斜面715、755の傾斜角よりも大きく設定されている。これにより、突起751を径方向内側に付勢して溝611にしっかりと係合させつつ、突起751の下側の傾斜面で、クランプシャフト60を上方に付勢する付勢力をしっかりと受けること可能な構成を実現することができる。
また、本実施形態では、係合部材75は、シャフト部61に対する固定部7の上方向への移動過程において、シャフト部61の下端面に押圧されて係合位置から離脱位置へ移動した後、係合位置に付勢されて復帰し、突起751が溝に係合するように構成されている。このように、簡便な構成によって、シャフト部61に対する固定部7の上方向への移動のみに応じてシャフト部61と固定部7とを一体的に結合するための構成が実現されている。
本実施形態の各構成要素と本発明の各構成要素の対応関係を以下に示す。振動工具1は、本発明の「作業工具」の一例である。先端工具91は、本発明の「先端工具」の一例である。駆動軸A1は、本発明の「駆動軸」の一例である。スピンドル5は、本発明の「スピンドル」の一例である。工具装着部51は、本発明の「スピンドルの下端部」の一例である。クランプシャフト60は、本発明の「クランプシャフト」の一例である。シャフト部61は、本発明の「シャフト部」の一例である。固定部7は、本発明の「固定部」の一例である。ケース71は、本発明の「収容部材」の一例である。係合部材75は、本発明の「係合部材」の一例である。バネ部材77は、本発明の「バネ部材」の一例である。リテーナ73は、本発明の「バネ受け部材」の一例である。傾斜面758は、本発明の「第1傾斜面」の一例である。傾斜面734は、本発明の「第2傾斜面」の一例である。溝611は、本発明の「溝」の一例である。突起751は、本発明の「突起」の一例である。上壁部713は、本発明の「上壁部」の一例である。傾斜面715は、本発明の「第3傾斜面」の一例である。傾斜面755は、本発明の「第4傾斜面」の一例である。ノブ79は、本発明の「操作部」の一例である。
上記実施形態は単なる例示であり、本発明に係る作業工具は、例示された振動工具1の構成に限定されるものではない。例えば、下記に例示される変更を加えることができる。なお、これらの変更は、これらのうちいずれか1つのみ、あるいは複数が、実施形態に示す振動工具1、あるいは各請求項に記載された発明と組み合わされて採用されうる。
例えば、本発明に係る作業工具は、先端工具91を回転駆動する回転工具(例えば、グラインダ、サンダ、ポリッシャ)として具現化されてもよい。
クランプ機構6の構成(例えば、クランプシャフト60およびバネ部材65の形状、配置、支持構造等)は、適宜変更されうる。例えば、上記実施形態では、クランプシャフト60は、シャフト部61の上端部に固定されたバネ受け部63とスピンドル5との間に介在するバネ部材65によって、スピンドル5に対して上方に付勢されている。しかしながら、バネ部材65は、クランプシャフト60をスピンドル5に対して上方に付勢可能であれば、別の位置(例えば、スピンドル5の貫通孔50内)に配置されてもよい。また、クランプシャフト60は、スピンドル5に対して上下方向に移動可能、且つ、ハウジング(工具本体)10に対して駆動軸A1周りに回転可能であればよく、例えば、スピンドル5のみによって支持されていてもよい。つまり、ベアリング633は省略されてもよい。バネ部材65として、圧縮コイルバネに代えて、例えば、引張りコイルバネ、捩りバネ、皿バネ、またはラバーバネが採用されてもよい。
固定部7は、シャフト部61に着脱可能、且つ、シャフト部61に対する上方向への移動のみに応じてシャフト部に一体的に結合可能であればよく、その構成は、適宜変更されうる。なお、典型的には、固定部7は、シャフト部61よりも径方向外側に突出するフランジ状の部分として構成される。
係合部材75の数は、3つに限られるものではないが、2つ以上であることが好ましい。また、例えば、係合部材75は、ケース71に収容され、バネ部材によって径方向内側に向けて直接付勢されていてもよい。つまり、係合部材75は、リテーナ73のようなバネ受け部材を介して付勢される必要はない。また、係合部材75は、係合位置と離脱位置との間で径方向以外の方向に移動してもよい。係合部材75の突起751、傾斜面752、753の形状、配置、数は、適宜変更されうる。これらの変更に対応して、シャフト部61の溝611およびリテーナ73の構成も変更されうる。バネ部材77として、圧縮コイルバネに代えて、例えば、引張りコイルバネ、捩りバネ、皿バネ、またはラバーバネが採用されてもよい。
クランプ解除機構8は、上記実施形態の例に限られるものではなく、適宜、変更されてよい。例えば、バネ受け部63は、シャフト部61に固定されている必要はなく、クランプシャフト60と分離されていてもよい。例えば、バネ受け部63は、バネ部材65の上端部を受ける一方、シャフト部61に対して上下方向に摺動可能に配置されていてもよい。そして、シャフト部61に、バネ受け部63の上端に当接可能なストッパが設けられてもよい。この場合、クランプ解除操作に応じて、操作部材80(偏心部631)によってバネ受け部63が下方に押し下げられ、シャフト部63に対する上方への付勢が解除されることで、固定部7のクランプ力が解除される。クランプシャフト60は、使用者によって下方に引き下げられてもよいし、クランプ解除操作に連動して動作する別の構成によって下方に押し下げられてもよい。操作部材80(レバー81および支持シャフト83)の構成(例えば、形状、配置、支持構造、バネ受け部63に対する押圧構造)についても、適宜変更されうる。
スピンドル5の構成(例えば、形状、支持構造等)は、上記実施形態の例に限られるものではなく、適宜、変更されてよい。例えば、スピンドル5は、複数の部材が一体的に結合されることで形成されていてもよい。上述の実施形態では、工具装着部51は、凸部911を有する先端工具91に対応する凹部511を有する。そして、先端工具91は、その傾斜面913が工具装着部51の傾斜面513に当接した状態で、工具装着部51に固定される。しかしながら、工具装着部51は、平面状の下面を有し、平面状の上面を有する先端工具を固定可能な構成とされてもよい。なお、この場合、先端工具を工具装着部51に位置決めするために、工具装着部51と先端工具に、突起と嵌合孔とが設けられていてもよい。
ハウジング10、モータ3、および駆動機構4の構成についても、適宜、変更が可能である。例えば、ハウジング10は、弾性連結されたインナハウジング11とアウタハウジング13とを含む防振ハウジングである必要はなく、1層構造のハウジングであってもよい。また、例えば、モータ3は、交流モータであってもよい。モータ3は、出力シャフト31の回転軸A2が駆動軸A1と直交するように、把持部内に収容されていてもよい。
更に、本発明および上記実施形態とその変形例の趣旨に鑑み、以下の態様が構築される。以下の態様は、独立して、あるいは、実施形態に示す振動工具1、上記変形例、または各請求項に記載された発明と組み合わされて採用されうる。
[態様1]
前記作業工具は、前記クランプシャフトを前記スピンドルに対して上方に付勢する付勢部材を備えている。
上記実施形態のバネ部材65は、本態様における「付勢部材」の一例である。
[態様2]
前記シャフト部は、前記スピンドルから引き抜き不能な状態で、前記スピンドルに挿通されている。
[態様3]
前記係合部材は、前記駆動軸に対して径方向に移動可能であって、前記離脱位置は、前記係合位置よりも径方向外側に位置する。
[態様4]
態様3において、
前記係合部材は、前記収容部材に対して上下方向に移動可能であって、前記離脱位置は、前記係合位置よりも下方に位置する。
[態様5]
前記収容部材の上壁部および前記係合部材は、夫々、前記駆動軸に対して傾斜した第3傾斜面および第4傾斜面を有し、
前記係合部材は、前記第3傾斜面および前記第4傾斜面の摺動により、前記係合位置と前記離間位置との間で移動可能である。
上記実施形態の上壁部713は、本態様における「上壁部」の一例である。傾斜面715は、本態様における「第3傾斜面」の一例である。傾斜面755は、本態様における「第4傾斜面」の一例である。
[態様6]
前記係合部材は、前記バネ受け部材によって前記上壁部に押し付けられ、互いに当接する前記第3傾斜面と前記第4傾斜面の協働により、径方向内側に付勢される。
[態様7]
前記突起はV字状の断面を有し、前記突起の断面の頂角は、90度より小さい。
[態様8]
前記駆動軸に対する前記突起の下側の面の傾斜角は、45度より大きく、60度以上であるとより好ましく、75度以上であると更に好ましい。
[態様9]
前記駆動軸に対する前記溝の下側の面の傾斜角は、前記駆動軸に対する前記溝の上側の面の傾斜角よりも大きい。
[態様10]
前記溝はV字状の断面を有し、前記溝の断面の頂角は、90度より小さい。
[態様11]
前記突起の上端部は、下方に向かうにつれて径方向内側に傾斜する傾斜面を有し、
前記固定部の前記シャフト部に対する上方向への移動過程において、前記シャフト部の前記下端面が上方から前記係合部材の前記傾斜面を押圧することで、前記係合部材を径方向外側に前記離脱位置まで移動させる。
1:振動工具
10:ハウジング
11:インナハウジング
111:スピンドル収容部
13:アウタハウジング
15:コントローラ
17:バッテリ装着部
3:モータ
31:出力シャフト
4:駆動機構
41:偏心シャフト
411:偏心部
43:揺動アーム
45:駆動ベアリング
5:スピンドル
50:貫通孔
501:ベアリング
502:ベアリング
51:工具装着部
511:凹部
513:傾斜面
53:凹部
6:クランプ機構
60:クランプシャフト
61:シャフト部
610:先端部
611:溝
619:フランジ部
63:バネ受け部
631:当接部
633:ベアリング
65:バネ部材
69:バネ受け部材
7:固定部
71:ケース
711:底壁部
712:周壁部
713:上壁部
715:傾斜面
73:リテーナ
731:本体部
732:保持凹部
733:当接部
734:傾斜面
735:突起
736:環状凹部
739:脚部
75:係合部材
751:突起
752:傾斜面
753:傾斜面
755:傾斜面
757:ショルダ部
758:傾斜面
759:凹部
77:バネ部材
79:ノブ
8:クランプ解除機構
80:操作部材
81:レバー
83:支持シャフト
831:偏心部
91:先端工具
911:凸部
913:傾斜面
93:バッテリ
A1:駆動軸
A2:回転軸
A3:回転軸
A4:中心軸
OP:揺動面

Claims (9)

  1. 先端工具を駆動して被加工材に対して加工作業を行う作業工具であって、
    前記作業工具の上下方向を規定する駆動軸周りに回転可能に支持されたスピンドルと、
    前記スピンドルと同軸状に延在するシャフト部と、前記スピンドルの下側で前記シャフト部に結合された固定部とを有し、前記スピンドルに対して前記上下方向に移動可能に支持されたクランプシャフトと、
    前記クランプシャフトは、上方向に付勢されて、前記固定部によって前記スピンドルの下端部に対して前記先端工具を固定するように構成されており、
    前記固定部は、前記シャフト部から取り外し可能、且つ、前記シャフト部に対する上方向への移動のみに応じて、前記シャフト部に一体的に結合するように構成されていることを特徴とする作業工具。
  2. 請求項1に記載の作業工具であって、
    前記固定部は、
    収容部材と、
    前記シャフト部に係合する係合位置と、前記シャフト部に係合不能な離脱位置との間で移動可能に前記収容部材に収容された係合部材とを備えていることを特徴とする作業工具。
  3. 請求項2に記載の作業工具であって、
    前記係合部材は、前記係合位置へ向けて付勢されていることを特徴とする作業工具。
  4. 請求項3に記載の作業工具であって、
    前記固定部は、バネ部材と、前記バネ部材によって付勢され、前記係合部材に当接するバネ受け部材とを備え、
    前記バネ受け部材は、前記固定部が前記シャフト部に結合されたときには、前記係合部材に対し、前記係合位置へ向かう付勢力を作用させる一方、前記固定部が前記シャフト部から取り外されるときには、前記バネ部材の付勢力に抗して移動され、前記係合部材を前記離脱位置へ移動させるように構成されていることを特徴とする作業工具。
  5. 請求項4に記載の作業工具であって、
    前記係合部材および前記バネ受け部材は、夫々、互いに当接する第1傾斜面および第2傾斜面を有し、
    前記固定部が前記シャフト部から取り外されるときには、前記第1傾斜面と前記第2傾斜面との協働により、前記係合部材が前記駆動軸に対して径方向外側に移動されることを特徴とする作業工具。
  6. 請求項5に記載の作業工具であって、
    前記シャフト部は、前記下端部の外周部に形成された溝を有し、
    前記係合部材は、前記係合位置に配置されたときに前記溝に係合するように構成された突起を有し、
    前記駆動軸に対する前記突起の下側の面の傾斜角は、前記駆動軸に対する前記突起の上側の面の傾斜角よりも大きいことを特徴とする作業工具。
  7. 請求項4〜6の何れか1つに記載の作業工具であって、
    前記収容部材の上壁部および前記係合部材は、夫々、前記駆動軸に対して傾斜するとともに、互いに当接する第3傾斜面および第4傾斜面を有し、
    前記シャフト部は、前記下端部の外周部に形成された溝を有し、
    前記係合部材は、前記係合位置に配置されたときに前記溝に係合するように構成された突起を有し、
    前記係合部材は、前記係合位置と前記離間位置との間で前記駆動軸の径方向に移動可能であって、前記固定部が前記シャフト部に結合されたときには、上方に付勢された前記バネ受け部材によって前記上壁部に押し付けられ、前記第3傾斜面と前記第4傾斜面の協働により、前記係合位置に向けて径方向内側に付勢されており、
    前記駆動軸に対する前記突起の下側の面の傾斜角は、前記駆動軸に対する前記第3傾斜面の傾斜角よりも大きいことを特徴とする作業工具。
  8. 請求項4〜7の何れか1つに記載の作業工具であって、
    前記固定部は、前記収容部材の外部に設けられた操作部を更に備え、
    前記バネ受け部材は、前記バネ部材によって上方に付勢されており、
    前記操作部は、使用者の操作に応じて前記バネ受け部材を下方に移動させるように構成されていることを特徴とする作業工具。
  9. 請求項3〜8に記載の作業工具であって、
    前記シャフト部は、前記下端部の外周部に形成された溝を有し、
    前記係合部材は、前記係合位置に配置されたときに前記溝に係合するように構成された突起を有し、
    前記係合部材は、前記シャフト部に対する前記固定部の上方向への移動過程において、前記シャフト部の下端面に押圧されて前記係合位置から前記離脱位置へ移動した後、前記係合位置に付勢されて復帰し、前記突起が前記溝に係合するように構成されていることを特徴とする作業工具。
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