JP2019207017A - アクチュエータ - Google Patents

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貴皓 菅野
Takahiro Kanno
貴皓 菅野
理 阿佐美
Osamu Asami
理 阿佐美
大介 森崎
Daisuke Morisaki
大介 森崎
健嗣 川嶋
Kenji Kawashima
健嗣 川嶋
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Abstract

【課題】、外付けのセンサを用いることなく、膨張体又は収縮体の変位量を検出できるようにする。【解決手段】導電性を有するコイルバネ14は、筒体20の軸方向への膨張に伴って該軸方向へ伸長する。これにより、コイルバネ14の軸方向長さが変化するため、コイルバネ14のインダクタンスが変化する。したがって、コイルバネ14に回路を接続して、コイルバネ14のインダクタンスを測定することで、筒体20の変位量(筒体20の軸方向長さ)を検出することができる。したがって、アクチュエータ10によれば、筒体20に外付けされる外付けのセンサ(例えばポテンショメータ)を用いることなく、筒体20の軸方向への変位量を検出(計測)できる。【選択図】図3

Description

本発明は、アクチュエータに関する。
特許文献1には、柔軟性のあるチューブと、前記チューブの周囲に密に巻回された周強化繊維と、前記チューブに軸長のうちの一部にわたって軸方向に接合された軸強化繊維とからなるゴムアクチュエータにおいて、前記チューブの両端が固定されており、前記チューブには前記軸強化繊維が接合された箇所が複数箇所あることを特徴とする形状可変アクチュエータが開示されている。
特開平6−94008号公報
特許文献1に記載のアクチュエータは、膨張するチューブ(膨張体)の変位量を検出する手段を有していない。したがって、特許文献1に記載のアクチュエータでは、チューブの変位量を検出するために、例えば、チューブに外付けされる外付けのセンサ(例えばポテンショメータ)を用いる必要がある。
本発明は、上記事実を考慮して、外付けのセンサを用いることなく、膨張体又は収縮体の変位量を検出できるアクチュエータを得ることが目的である。
請求項1に係るアクチュエータは、筒状の胴体部を有し、内部空間の圧力が上昇することで前記胴体部の軸方向へ膨張する膨張体と、前記胴体部の外周側への前記膨張体の膨張を制限する膨張制限手段と、前記軸方向に沿った軸線周りに巻き回された螺旋状とされ、前記膨張体の軸方向への膨張に伴って該軸方向へ伸長する導電性のコイルと、を備える。
請求項1に係るアクチュエータによれば、膨張体の内部空間の圧力が上昇すると、膨張体は軸方向へ膨張し、膨張体の外周側への膨張は、膨張制限手段によって制限される。軸方向へ膨張する膨張体の軸方向端部に対して、例えば、ロッド等を介して駆動対象を取り付けることで、駆動対象を直動させる装置として用いることができる。
ここで、請求項1に係るアクチュエータでは、導電性のコイルが、膨張体の軸方向への膨張に伴って該軸方向へ伸長する。これにより、コイルの軸方向長さが変化するため、コイルのインダクタンスが変化する。したがって、コイルに回路を接続してコイルのインダクタンスを測定することで、膨張体の変位量(膨張体の軸方向長さ)を検出(計測)することができる。したがって、膨張体に外付けされる外付けのセンサを用いることなく、膨張体の変位量を検出できる。
請求項2に係るアクチュエータでは、前記コイルは、前記胴体部に埋め込まれた状態又は前記胴体部の外周面に接触した状態とされ、前記膨張体の前記軸方向への膨張に伴って該軸方向へ弾性変形することで伸長し且つ前記膨張制限手段を兼ねるコイルバネである。
請求項2に係るアクチュエータによれば、コイルバネは、膨張体の軸方向への膨張に伴って該軸方向へ弾性変形することで伸長する。
このため、膨張体の内部空間の圧力上昇によって膨張体が膨張していた状態から、膨張体の内部空間の圧力が低下すると、コイルバネが弾性復帰するため、軸方向へ膨張した膨張体が軸方向へ収縮して元の形状に戻りやすい(低ヒステリシス)。また、コイルバネは、胴体部に埋め込まれた状態又は胴体部の外周面に接触した状態とされ、膨張制限手段を兼ねるため、部品点数を低減できる。
請求項3に係るアクチュエータでは、前記膨張体は、前記胴体部の厚みが前記胴体部の周方向において異なっている。
請求項3に係るアクチュエータによれば、膨張体は、胴体部の厚みが胴体部の周方向において異なっているため、厚みが相対的に大きい部分では変形しにくく、厚みが相対的に小さい部分では変形しやすい。
このため、膨張体の内部空間に流体が流入すると、厚みが相対的に小さい部分が、厚みが相対的に大きい部分よりも軸方向へ膨張し、膨張体が湾曲する。したがって、請求項3に係るアクチュエータでは、膨張体を湾曲させながら、軸方向へ膨張させることができる。
請求項4に係るアクチュエータは、筒状の胴体部を有し、内部空間の圧力が減少することで前記胴体部の軸方向へ収縮する収縮体と、前記胴体部の内周側への前記収縮体の収縮を制限する収縮制限手段と、前記軸方向に沿った軸線周りに巻き回された螺旋状とされ、前記収縮体の軸方向への収縮に伴って該軸方向へ縮む導電性のコイルと、を備える。
請求項4に係るアクチュエータによれば、収縮体の内部空間の圧力が減少すると、収縮体は軸方向へ収縮し、収縮体の内周側への収縮は、収縮制限手段によって制限される。軸方向へ収縮する収縮体の軸方向端部に対して、例えば、ロッド等を介して駆動対象を取り付けることで、駆動対象を直動させる装置として用いることができる。
ここで、請求項4に係るアクチュエータでは、導電性のコイルが、収縮体の軸方向への収縮に伴って該軸方向へ縮む。これにより、コイルの軸方向長さが変化するため、コイルのインダクタンスが変化する。したがって、コイルに回路を接続してコイルのインダクタンスを測定することで、収縮体の変位量(収縮体の軸方向長さ)を検出(計測)することができる。したがって、収縮体に外付けされる外付けのセンサを用いることなく、収縮体の変位量を検出できる。
請求項5に係るアクチュエータでは、前記コイルは、前記胴体部に埋め込まれた状態又は前記胴体部の内周面に接触した状態とされ、前記収縮体の前記軸方向への収縮に伴って該軸方向へ弾性変形することで縮み且つ前記収縮制限手段を兼ねるコイルバネである。
請求項5に係るアクチュエータによれば、コイルバネは、収縮体の軸方向への収縮に伴って該軸方向へ弾性変形することで縮む。
このため、収縮体の内部空間の圧力減少によって収縮体が収縮していた状態から、収縮体の内部空間の圧力が上昇すると、コイルバネが弾性復帰するため、軸方向へ収縮した収縮体が軸方向へ膨張して元の形状に戻りやすい(低ヒステリシス)。また、コイルバネは、胴体部に埋め込まれた状態又は胴体部の内周面に接触した状態とされ、収縮制限手段を兼ねるため、部品点数を低減できる。
請求項6に係るアクチュエータは、前記コイルの軸方向長さに応じて変化するインダクタンスを測定する測定部を備える。
請求項6に係るアクチュエータによれば、測定部が、コイルの軸方向長さに応じて変化するインダクタンスを測定する。これにより、膨張体又は収縮体の変位量(膨張体又は収縮体の長さ)を検出(計測)することができる。したがって、膨張体又は収縮体に外付けされる外付けのセンサを用いることなく、膨張体又は収縮体の変位量を検出できる。
請求項7に係るアクチュエータでは、前記コイルは、絶縁膜により皮膜されている。
請求項7に係るアクチュエータによれば、コイルが絶縁膜により皮膜されているので、コイルの各部が接触した場合でも各部間で通電しない。これにより、コイルのインダクタンスを正確に測定することができる。
本発明は、上記構成としたので、外付けのセンサを用いることなく、膨張体又は収縮体の変位量を検出できるという優れた効果を有する。
本実施形態に係るアクチュエータの構成を示す側面図である。 図1に示すアクチュエータの筒体が軸方向へ膨張した状態を示す側面図である。 図2に示すアクチュエータの側断面図である。 図1における4−4線断面図である。 図1に示すアクチュエータにおいて、コイルバネの全体が円筒部に埋め込まれた変形例を示す側断面図である。 本実施形態に係るアクチュエータの測定部の構成を示すブロック図である。 本実施形態に係るアクチュエータを適用した鉗子装置の構成を示す概略図である。 本実施形態に係るアクチュエータの他の適用例を示す側断面図である。 第一変形例に係るアクチュエータの構成を示す側面図である。 図9における10−10線断面図である。 図9に示すアクチュエータの筒体が軸方向へ膨張した状態を示す側面図である。 図9に示すアクチュエータが適用された食事支援ロボットの構成を示す斜視図である。 図12に示す食事支援ロボットの箸部分を拡大して示す正面図である。 図13に示す箸が動作する状態を示す動作図である。 第二変形例に係るアクチュエータの構成を示す側断面図である。 第三変形例に係るアクチュエータの構成を示す断面図である。
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
(アクチュエータ10)
アクチュエータ10の構成を説明する。図1は、アクチュエータ10の構成を示す側面図である。図2は、図1に示すアクチュエータ10における後述の筒体20が軸方向へ膨張した状態を示す側面図である。図3は、図2に示すアクチュエータ10の側断面図である。図4は、図1における4−4線断面図である。
アクチュエータ10は、駆動対象を駆動する装置である。具体的には、アクチュエータ10は、例えば、流体の圧力(例えば空気圧)によって、駆動対象を直動させる装置である。したがって、アクチュエータ10は、例えばエアシリンダーと同様の用途に用いられることができるアクチュエータである。
図1、図2及び図3に示されるように、アクチュエータ10は、筒体20(膨張体の一例)と、コイルバネ14(膨張制限手段及びコイルの一例)と、を有している。
(筒体20)
筒体20は、図3に示されるように、軸方向両端部に壁部(後述のフランジ部24)を有する円筒状に形成されている。この筒体20は、中空とされており、円柱状の内部空間29を有している。具体的には、筒体20は、円筒状に形成された円筒部22(胴体部の一例)と、一対のフランジ部24と、を有している。
円筒部22は、筒体20の胴体部分を成している。この円筒部22は、図4に示されるように、厚み(径方向に沿った長さ)が周方向において一定とされている。なお、周方向とは、軸方向に沿った軸線周りの方向である。各図では、周方向を矢印Rにて、軸方向を矢印Sにて示している。
一対のフランジ部24は、図3に示されるように、円筒部22の軸方向両端部を閉じると共に、円筒部22の径方向外側(矢印Y方向)に張り出している。フランジ部24は、例えば、円筒部22の外周に装着されたコイルバネ14の外周面よりも径方向外側に張り出している。このフランジ部24は、円板状に形成されている。
筒体20は、柔軟性を有する軟質体で構成されている。具体的には、筒体20としては、シリコン等のゴム材料(樹脂材料)で形成されている。このように、筒体20は、軟質体で構成されることで、径方向及び軸方向に膨張可能とされている。なお、筒体20としては、工業製品に用いられるゴム材料全般を用いることが可能である。
一対のフランジ部24の一方には、内部空間29に流体(例えば空気)を流入させるための流入口28が形成されている。この流入口28を通じて、流体が内部空間29に流入することで、内部空間29が正圧(大気圧より高い圧力に上昇した状態)となり、図2及び図3に示されるように、筒体20が軸方向に膨張(伸長)する。なお、筒体20の外周側(径方向外側)への膨張は、後述のように、コイルバネ14によって制限される。
筒体20は、円筒形状とされており、軸方向に見た形状が円形状とされているが、筒体20の形状としてはこれに限られない。筒体20の軸方向に見た形状は、例えば、四角形及び六角形等の多角形や、半円形状及び扇形状等の曲線と直線とを有する形状や、楕円形状などであってもよく、種々の形状とすることが可能である。
(コイルバネ14)
コイルバネ14は、円筒部22の外周に装着されている。具体的には、コイルバネ14は、円筒部22の外周面に接触した状態で、円筒部22の軸方向に沿った軸線周りに巻き回された螺旋状とされている。さらに具体的には、コイルバネ14は、内周側の一部が、円筒部22に埋め込まれた状態で、円筒部22の軸方向に沿った軸線周りに巻き回された螺旋状とされている。換言すれば、コイルバネ14の内周側の一部が、円筒部22の外周面に食い込んでいる。
なお、例えば、筒体20を成形する際に、金型にコイルバネ14を装着した状態で当該金型に筒体20の材料(例えば液状のゴム)を注入することで、コイルバネ14を円筒部22に食い込むように構成することができる。
コイルバネ14は、導電性を有している。コイルバネ14には、導電性を有する材料として、例えば、ステンレス等の金属材料が用いられる。なお、コイルバネ14には、導電性を有する樹脂材料を用いてもよい。
また、コイルバネ14は、絶縁膜により皮膜されている。絶縁膜は、例えば、絶縁性を有するゴム等の樹脂膜で構成されている。
このコイルバネ14は、円筒部22の外周面に接触することで、筒体20の外周側への膨張を制限している。なお、筒体20の外周側への膨張とは、筒体20の径方向外側(図3及び図4の矢印Y方向)への膨張である。
さらに、コイルバネ14は、例えば、円筒部22の外周面に接触することによる摩擦によって、筒体20の軸方向への膨張に伴って、該軸方向へ伸長する構成とされている。また、コイルバネ14は、無負荷状態で筒体20に装着されており、筒体20の軸方向への膨張に伴って、軸方向へ弾性変形することで伸長する。このように、コイルバネ14は、筒体20を元の形状に戻す弾性体、筒体20の外周側への膨張を制限する膨張制限手段、軸方向の長さに応じてインダクタンスが変化する導電性のコイルを兼ねている。
なお、図3に示される構成では、コイルバネ14は、内周側の一部が、円筒部22の外周面に食い込んでいたが、これに限られない。例えば、図5に示されるように、コイルバネ14の全体が、円筒部22に埋め込まれる構成であってもよい。この場合では、円筒部22を、コイルバネ14を絶縁する絶縁膜として機能させることができる。
(流入部50)
アクチュエータ10は、図1に示されるように、筒体20に流体を流入させる流入部50を備えている。筒体20の流入口28には、流体が流通するチューブ32(流通管)の一端部が接続されている。チューブ32の他端部が、流入部50に接続されている。流入部50は、チューブ32を介して、筒体20の内部空間29へ流体を流入させる。流入部50が、筒体20に流入させる流体としては、例えば、空気が挙げられる。空気は、例えば、圧縮された圧縮空気として、筒体20に流入される。空気を筒体20に流入させる流入部としては、例えば、エアコンプレッサが用いられる。
なお、流入部50が、筒体20に流入させる流体としては、例えば、液体であってもよい。液体としては、水、油等が挙げられる。
水中でアクチュエータ10を使用する場合は、流体として水を用いることで、アクチュエータ10に浮力が作用しない状態で、アクチュエータ10を用いることができる。
また、筒体20に流入させる水としては、例えば、生理食塩水を用いることができる。生理食塩水を用いることで、アクチュエータ10を手術等の処置装置に用いた場合において、仮に流体が漏れた場合でも、人体への影響を小さくできる。
(測定部60)
アクチュエータ10は、図6に示されるように、コイルバネ14の軸方向長さに応じて変化するインダクタンスを測定する測定部60を備えている。インダクタンスを測定する測定部60は、一例として、コイルバネ14に電気的に接続された発振回路62と、発振回路62から出力される電流の周波数を測定する周波数測定部64(例えばオシロスコープ等)と、を有している。
この測定部60では、コイルバネ14の軸方向長さによって、発振回路62から出力される電流の周波数が変化し、この周波数を周波数測定部64が測定することで、コイルバネ14のインダクタンスを測定する。なお、本実施形態では、発振回路62から出力される電流の周波数を測定することで、コイルバネ14のインダクタンスを測定したが、これに限られない。例えば、回路の交流電流の電流値を測定することで、コイルバネ14のインダクタンスを測定してもよく、コイルバネ14のインダクタンスを測定できればよい。
(アクチュエータ10の作用効果)
アクチュエータ10によれば、図1に示される流入部50が筒体20の内部空間29に流入口28を通じて流体を流入させる。筒体20の内部空間29に流体が流入すると、内部空間29の流体圧力が上昇するため、図2及び図3に示されるように、筒体20は軸方向へ膨張し、筒体20の外周側への膨張は、コイルバネ14によって制限される。軸方向へ膨張する筒体20の軸方向一端部(例えばフランジ部24)に対して、例えば、ロッド等を介して駆動対象を取り付けることで、駆動対象を直動させる装置として用いることができる。
ここで、本実施形態では、図2及び図3に示されるように、導電性を有するコイルバネ14は、筒体20の軸方向への膨張に伴って該軸方向へ伸長する。これにより、コイルバネ14の軸方向長さが変化するため、コイルバネ14のインダクタンスが変化する。したがって、本実施形態のように、コイルバネ14に発振回路62を接続して、コイルバネ14のインダクタンスを測定することで、筒体20の変位量(筒体20の軸方向長さ)を検出することができる。
したがって、アクチュエータ10によれば、筒体20に外付けされる外付けのセンサ(例えばポテンショメータ)を用いることなく、筒体20の軸方向への変位量を検出(計測)できる。このように、外付けのセンサが不要となるため、アクチュエータ10の構成部品の部品点数を低減でき、アクチュエータ10の小型化及び軽量化を図ることができる。
また、アクチュエータ10は、エアシリンダーのように装置内部に収容されるロッドを用いずに駆動対象を駆動できる。ここで、エアシリンダーのようにロッドが装置内部に収容される場合では、ロッドが洗浄できないのに対して、アクチュエータ10は、装置全体を洗浄することが可能となる。このため、アクチュエータ10を手術等の処置装置に用いた場合において、特に扱いやすいものとなる。
さらに、アクチュエータ10は、主な構成が、筒体20及びコイルバネ14であり、前述のように、外付けのセンサも不要であるため、安価に製造できる。このため、アクチュエータ10を使い捨てとすることも可能である。
また、アクチュエータ10では、コイルバネ14が、円筒部22の外周面に食い込んだ状態とされている。このため、筒体20が軸方向への膨張した際に、コイルバネ14が円筒部22に対して滑らずに、筒体20の軸方向への変位量に応じてコイルバネ14が伸長する。このため、筒体20の軸方向への変位量を正確に検出できる。
さらに、アクチュエータでは、コイルバネ14は、筒体20の軸方向への膨張に伴って該軸方向へ弾性変形することで伸長する。このため、筒体20の内部空間29に流入した流体が、該内部空間29から流出されることで、筒体20の内部空間29の圧力(上昇していた圧力)が低下すると、コイルバネ14が弾性復帰するため、軸方向へ膨張した筒体20が軸方向へ収縮して元の形状に戻りやすい(低ヒステリシス)。
また、アクチュエータ10によれば、コイルバネ14が絶縁膜により皮膜されているので、コイルバネ14の各部が接触した場合やコイルバネ14の外周面が何らかの導体に接触した場合でも各部間で通電しない。これにより、コイルバネ14のインダクタンスを正確に測定することができる。
また、アクチュエータ10は、筒体20として軟質体を用いているため、柔軟で、生体親和性が高い。また、アクチュエータ10は、空気圧で駆動でき、空気圧により駆動することでアクチュエータ10が柔軟に動作するため、動作中に人が接触しても衝撃が小さく、さらに生体親和性が高くなる。このように、アクチュエータ10は、生体親和性が高いため、例えば、人に対して処置を行う装置や、人の動作を補助する装置、人と共同して作業を行う装置などに適用するのに適している。したがって、アクチュエータ10は、例えば、医療、介護、食品、塗装などの分野における駆動装置として適用するのに適している。
(アクチュエータ10の適用例)
アクチュエータ10は、一例として、鉗子装置の駆動部に適用することが可能である。以下、アクチュエータ10を適用した鉗子装置100の構成について、図7に基づき説明する。なお、以下では、図7に示される矢印UP方向を上方側、矢印DO方向を下方側(底側)、矢印RHを右側、矢印LHを左側として説明する。この上方側、下方側、右側及び左側は、説明の便宜上定めた方向であるから、装置が使用される際の方向がこれらの方向に限定されるものではない。
鉗子装置100は、図7に示されるように、ケーシング110と、筒部120と、ワイヤ161、162と、回転体131、132、134と、鉗子部140と、一対のアクチュエータ10(以下、アクチュエータ10A、10Bという)と、を有している。
ケーシング110は、アクチュエータ10A、10B及び回転体131、132が収容される筐体である。具体的には、ケーシング110は、例えば、円筒状の側壁112と、円形状の上壁113と、円形状の底壁114と、を有している。ケーシング110の上壁113には、開口115が形成されている。
回転体131は、ケーシング110の内部における上方側で且つ開口115の右側に配置されている。この回転体131は、ケーシング110の側壁112に矢印A1方向へ回転(揺動)可能に支持されている。
回転体132は、ケーシング110の内部における上方側で且つ開口115の左側に配置されている。この回転体132は、ケーシング110の側壁112に矢印B1方向へ回転(揺動)可能に支持されている。
アクチュエータ10Aは、回転体131の下側でケーシング110の底壁114に対して、筒体20の軸方向一端側のフランジ部24が固定されている。当該フランジ部24に流入口28(図1参照)が形成されている。この流入口28に接続されたチューブ32(図1参照)は、例えば、ケーシング110の底壁114から引き出される。
アクチュエータ10Aの筒体20の軸方向他端側のフランジ部24には、上方の延出されたロッド151が固定されている。ロッド151の先端部は、回転体131の外周側の部分に矢印C1方向へ回転(揺動)可能に連結されている。
アクチュエータ10Bは、回転体132の下側でケーシング110の底壁114に対して、筒体20の軸方向一端側のフランジ部24が固定されている。当該フランジ部24に流入口28(図1参照)が形成されている。この流入口28に接続されたチューブ32(図1参照)は、例えば、ケーシング110の底壁114から引き出される。
アクチュエータ10Bの筒体20の軸方向他端側のフランジ部24には、上方の延出されたロッド152が固定されている。ロッド152の先端部は、回転体132の外周側の部分に矢印D1方向へ回転(揺動)可能に連結されている。
筒部120は、下端部がケーシング110における開口115の縁部分で上壁113に接続され、上方側へ延出されている。筒部120は、例えば、円筒形状に形成されている。
回転体134は、筒部120の上端部(先端部)に矢印E1方向へ回転(揺動)可能に支持されている。鉗子部140は、回転体134に取り付けられている。これにより、鉗子部140は、回転体134と一体に回転(揺動)する。なお、鉗子部140は、先端部が開閉可能に回転体134に取り付けられており、図示しない駆動部によって先端部が開閉される。
ワイヤ161の上端部(一端部)は、回転体134の外周側の部分に連結されている。ワイヤ161の下端部(他端部)は、回転体131の外周側の部分に連結されている。具体的には、ワイヤ161の下端部が、回転体131の回転中心に対する一方側(左側)で連結され、ロッド151の先端部が、回転体131の回転中心に対する他方側(右側)で連結されている。
ワイヤ162の上端部(一端部)は、回転体134の外周側の部分に連結されている。具体的には、ワイヤ162の上端部が、回転体134の回転中心に対する一方側(左側)で連結され、ワイヤ161の上端部が、回転体134の回転中心に対する他方側(右側)で連結されている。
また、ワイヤ162の下端部(他端部)は、回転体132の外周側の部分に連結されている。具体的には、ワイヤ162の下端部が、回転体132の回転中心に対する一方側(右側)で連結され、ロッド152の先端部が、回転体132の回転中心に対する他方側(左側)で連結されている。
そして、鉗子装置100では、一例として、アクチュエータ10Aにおける筒体20が予め軸方向へ膨張している状態に対し、以下のように動作させる。アクチュエータ10Bにおける筒体20の内部空間29(図3参照)に流入口28を通じて流体を流入させることで、内部空間29(図3参照)の流体圧力を上昇させ、筒体20を軸方向へ膨張させる。さらに、アクチュエータ10Aにおける筒体20の内部空間29(図3参照)に流入していた流体を、流入口28を通じて流出させることで、内部空間29(図3参照)の流体圧力を減少させ、筒体20を軸方向に収縮させる。
アクチュエータ10Bの筒体20が軸方向へ膨張すると、ロッド152が上方へ移動し、回転体132が時計周り方向に回転する。アクチュエータ10Aの筒体20が軸方向へ収縮すると、ロッド151が下方へ移動し、回転体131が時計周り方向に回転する。
回転体132の時計周り方向への回転により、ワイヤ162が下方へ引っ張られると共に、回転体131の時計周り方向への回転により、ワイヤ161が上方へ押し出されると、回転体134が反時計回り方向へ回転する。回転体134が反時計回り方向へ回転すると、鉗子部140が左側(二点鎖線で示す位置)に傾く。
アクチュエータ10A、10Bでは、導電性を有するコイルバネ14が、筒体20の軸方向への膨張又は収縮に伴って、軸方向長さが変化し、インダクタンスが変化する。そして、アクチュエータ10A、10Bにおけるインダクタンスを測定し、筒体20の変位量(筒体20の長さ)を検出することで、鉗子部140の傾き角度が検出できる。
(アクチュエータ10の他の適用例)
前述の適用例では、アクチュエータ10A、10Bは、筒体20が軸方向に膨張することで、ロッド151、152が上方へ移動し、膨張した筒体20が軸方向へ収縮することで、ロッド151、152が下方へ移動するが、これに限られない。
例えば、図8に示されるように、アクチュエータ10A、10Bの筒体20が軸方向に膨張することで、ロッド151、152が下方へ移動し、膨張した筒体20が軸方向の収縮することで、ロッド151、152が上方へ移動する構成であってもよい。図8に示される構成では、例えば、筒体20の上側のフランジ部24が、固定部190に固定される。筒体20の下側のフランジ部24は、可動なように、固定されず、自由状態とされる。
ロッド151、152の下端部は、下側のフランジ部24に固定されている。ロッド151、152の上端部は、上側のフランジ部24に形成された貫通孔192に通されており、該フランジ部24に対して気密性を維持した状態で摺動する。
この構成では、アクチュエータ10A、10Bにおける筒体20の内部空間29に流入口28を通じて流体を流入させることで、内部空間29の流体圧力を上昇させ、筒体20を軸方向へ膨張させる。アクチュエータ10A、10Bの筒体20が軸方向へ膨張すると、ロッド151、152が下方へ移動する。
一方、アクチュエータ10A、10Bにおける筒体20の内部空間29に流入した流体が流入口28を通じて流出すると、内部空間29の流体圧力が減少し、筒体20が軸方向に収縮する。アクチュエータ10A、10Bの筒体20が軸方向へ収縮すると、ロッド151、152が上方へ移動する。
(第一変形例に係るアクチュエータ70)
アクチュエータ70では、図9及び図10に示されるように、筒体20は、円筒部22の厚みが円筒部22の周方向(矢印R方向)において異なっている。具体的には、例えば、筒体20は、図10に示されるように、円筒部22の周方向において、一部分20A(以下、最大部分20A)で最大とされ、且つ最大部分20Aに向かい合う部分20B(以下、最小部分20B)で最小とされている。さらに、最大部分20Aから最小部分20Bへ周方向の一方側及び他方側に沿って、厚みが徐々に小さくされている。この点を除いて、アクチュエータ70は、アクチュエータ10と同様に構成されている。
アクチュエータ70では、円筒部22の最大部分20Aにおいて、変形しにくく、円筒部22の最小部分20Bにおいて、変形しやすい。このため、筒体20の内部空間29に流体が流入すると、最小部分20Bが最大部分20Aよりも軸方向に膨張しやすいため、図11に示されるように、筒体20が最大部分20A側へ湾曲する。したがって、アクチュエータ70では、筒体20を最大部分20A側へ湾曲させながら円弧状に軸方向へ膨張(伸長)させることができる。なお、図11では、コイルバネ14の一部の図示を省略している。
(アクチュエータ70の適用例)
アクチュエータ70は、一例として、食事支援ロボットにおける箸の駆動部に適用することが可能である。図12に示される食事支援ロボット200は、以下のように構成されている。
食事支援ロボット200は、図12に示されるように、本体210と、アーム部220と、支持部230と、箸204と、アクチュエータ70と、を有している。
本体210は、テーブル等の台上に載置される部分である。本体210の上面には、食物290(図13参照)が載せられる凹部212が形成されている。すなわち、本体210は、食物290を載せるための皿(容器)として機能する。
アーム部220は、複数(例えば3カ所)の関節を有するアーム部で構成されている。各関節は、例えば、図12に示される矢印A2方向へ回転(揺動)する構成されている。さらにアーム部220は、根元部分222が本体210に対して、矢印B2方向へ回転する構成とされている。
支持部230は、箸204を支持する機能を有している。この支持部230は、一例として、ブロック状に形成されている。この支持部230は、アーム部220の先端部224に対して、矢印C2方向(前後方向)へ回転(揺動)する構成とされている。
箸204は、支持部230に対して固定された固定箸240と、固定箸240に対して可動である可動箸250と、で構成されている。
図13に示されるように、固定箸240の基端部244及び可動箸250の基端部254には、互いが対面する取付板246、256が固定されている。取付板246、256は、アクチュエータ70の筒体20の軸方向の一端側のフランジ部24及び他端側のフランジ部24が取り付けられている。すなわち、固定箸240の基端部244と可動箸250の基端部254とが、アクチュエータ70(筒体20)を介して連結されている。なお、基端部244とは、固定箸240の先端部242と反対側の端部をいい、基端部254とは、可動箸250の先端部252と反対側の端部をいう。
さらに、図12に示されるように、取付板246の端面247が支持部230に固定されている。これにより、固定箸240の基端部244が支持部230に固定され、箸204が支持部230に支持される。この支持部230が矢印C2方向へ回転(揺動)することで、例えば、箸204が凹部212と食事者292の口との間を矢印D2方向へ移動する。
食事支援ロボット200では、アクチュエータ70における筒体20の内部空間29に流入口28を通じて流体を流入させることで、内部空間29の流体圧力を上昇させ、筒体20を軸方向へ膨張させる。これにより、取付板256が押されて、可動箸250の先端部252が固定箸240の先端部242に接近して、食物290を把持する。そして、図12に示されるように、支持部230が矢印C2方向へ回転(揺動)することで、食事者292の口へ食物290を運ぶ。なお、アーム部220の各関節や根元部分222を矢印A2方向、矢印B2方向へ回転させることで、箸204の位置が調整される。
アクチュエータ70では、導電性を有するコイルバネ14が、筒体20の軸方向への膨張に伴って、軸方向長さが変化し、インダクタンスが変化する。そして、アクチュエータ70におけるインダクタンスを測定し、筒体20の変位量(筒体20の長さ)を検出することで、可動箸250の角度や、固定箸240の先端部242に対する可動箸250の先端部252の距離等が検出できる。
なお、食事支援ロボット200では、可動箸250の基端部254を円弧状に移動させるため、筒体20が円弧状に軸方向へ膨張(伸長)するアクチュエータ70を用いているが、可動箸250の先端部252が食物290を把持するように移動させるためのガイド等を設けた場合には、アクチュエータ70に代えて、アクチュエータ10を用いてもよい。
(第二変形例に係るアクチュエータ80)
アクチュエータ10では、筒体20が膨張される構成(膨張体の一例)とされていたが、アクチュエータ80では筒体20が収縮される構成(収縮体の一例)とされている。以下、アクチュエータ80の具体的な構成について図15に基づき説明する。なお、以下の説明では、アクチュエータ10と同一の機能を有する部分に同一の符号を付して、適宜、説明を省略する。
アクチュエータ80では、一対のフランジ部24の一方に、内部空間29から流体としての空気を流出させるための流出口88が形成されている。この流出口88を通じて、空気が内部空間29から流出することで、内部空間29が負圧(大気圧より低い圧力に減少した状態)となり、筒体20が軸方向に収縮する。このように、アクチュエータ80では、筒体20が軸方向に収縮する収縮体の一例として機能する。
さらに、コイルバネ14(収縮制限手段及びコイルの一例)が、円筒部22の内周に装着されている。具体的には、コイルバネ14は、円筒部22の内周面に接触した状態で、円筒部22の軸方向に沿った軸線周りに巻き回された螺旋状とされている。さらに具体的には、コイルバネ14は、外周側の一部が、円筒部22に埋め込まれた状態で、円筒部22の軸方向に沿った軸線周りに巻き回された螺旋状とされている。換言すれば、コイルバネ14の外周側の一部が、円筒部22の内周面に食い込んでいる。
このコイルバネ14は、円筒部22の内周面に接触することで、筒体20の内周側への収縮を制限している。なお、筒体20の内周側への収縮とは、筒体20の径方向内側(図15の矢印−Y方向)への収縮である。
さらに、コイルバネ14は、例えば、円筒部22の内周面に接触することによる摩擦によって、筒体20の軸方向への収縮に伴って、該軸方向へ縮む構成とされている。また、コイルバネ14は、無負荷状態で筒体20に装着されており、筒体20の軸方向への収縮に伴って、軸方向へ弾性変形することで縮む。
なお、図15に示される構成では、コイルバネ14は、外周側の一部が、円筒部22の内周面に食い込んでいたが、これに限られない。例えば、図5に示されるように、コイルバネ14の全体が、円筒部22に埋め込まれる構成であってもよい。
また、アクチュエータ80は、筒体20から空気を流出される流出部85を備えている。筒体20の流出口88には、空気が流通するチューブ32(流通管)の一端部が接続されている。チューブ32の他端部が、流出部85に接続されている。流出部85は、チューブ32を介して、筒体20の内部空間29から空気を流出させる。流出部85としては、例えば、吸引ポンプが用いられる。
アクチュエータ80は、アクチュエータ10と同様に、測定部60(図6参照)を備えている。コイルバネ14は、例えば、筒体20の気密状態が保たれた状態で、筒体20の内部から外部へ引き出された導線(図示省略)を介して、発振回路62と接続される。
アクチュエータ80によれば、流出部85が筒体20の内部空間29から流出口88を通じて空気を流出させる。筒体20の内部空間29から空気が流出すると、内部空間29の流体圧力が減少するため、筒体20は軸方向へ収縮し、筒体20の内周側への収縮は、コイルバネ14によって制限される。軸方向へ収縮する筒体20の軸方向一端部に対して、例えば、ロッド等を介して駆動対象を取り付けることで、駆動対象を直動させる装置として用いることができる。
ここで、本実施形態では、導電性を有するコイルバネ14は、筒体20の軸方向への収縮に伴って該軸方向へ縮む。これにより、コイルバネ14の軸方向長さが変化するため、コイルバネ14のインダクタンスが変化する。したがって、本実施形態のように、コイルバネ14に発振回路62を接続して、コイルバネ14のインダクタンスを測定することで、筒体20の変位量(筒体20の軸方向長さ)を検出することができる。
したがって、アクチュエータ80によれば、筒体20に外付けされる外付けのセンサ(例えばポテンショメータ)を用いることなく、筒体20の軸方向への変位量を検出(計測)できる。
(第三変形例に係るアクチュエータ300)
アクチュエータ300は、自らを移動させるアクチュエータである。換言すれば、アクチュエータ300は、自らが移動するロボともいえる。以下、アクチュエータ300の具体的な構成について図16に基づき説明する。なお、以下の説明では、アクチュエータ10と同一の機能を有する部分に同一の符号を付して、適宜、説明を省略する。
アクチュエータ300は、図16(A)に示されるように、筒体20の内部が仕切部302によって軸方向に複数の空間に仕切られている。具体的には、筒体20の内部は、空間311、312、313、314、315に仕切られている。各仕切部302には、細孔304が形成されており、各空間311、312、313、314、315が細孔304を通じて連通している。
このアクチュエータ300は、例えば、台上に、寝かせた状態、すなわち、コイルバネ14が台に対向する状態で載せられる。そして、アクチュエータ300は、以下のように、筒体20の軸方向に移動される。
アクチュエータ300によれば、筒体20の内部に流体が流入すると、図16(B)に示されるように、最初に、空間311の流体圧力が上昇して空間311が軸方向へ膨張する。そして、空間312、313、314、315の順で軸方向へ膨張していく。このとき、筒体20の軸方向一端側のフランジ部24(図16において「24A」と表記)が、例えば、摩擦等により台に対して位置が固定されることで、図16(C)に示されるように、筒体20の軸方向他端側のフランジ部24(図16において「24B」と表記)が前進する。
そして、筒体20の内部に流入した流体が流出すると、図16(D)に示されるように、最初に、空間311の流体圧力が減少して空間311が軸方向へ収縮する。そして、空間312、313、314、315の順で軸方向へ収縮していく。このとき、筒体20の軸方向他端側のフランジ部24Bが、例えば、摩擦等により台に対して位置が固定されることで、図16(E)に示されるように、筒体20の軸方向一端側のフランジ部24Aが前進する。これにより、アクチュエータ300全体が筒体20の軸方向へ移動する。
アクチュエータ300では、コイルバネ14のインダクタンスを測定することで、筒体20の変位量(筒体20の軸方向長さ)を検出することができる。この筒体20の変位量に基づき、アクチュエータ300の移動量を推定できる。
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、上記の実施形態では、膨張制限手段や収縮制限手段の一例としてコイルバネ14を用いたが、円筒部22の外周に繊維を巻き回して膨張制限手段としてもよく、円筒部22の軸方向に金属材料や硬質樹脂材料からなる複数のリングを並べて膨張制限手段又は収縮制限手段としてもよい。また、コイルバネ14等の別部材を用いることなく、円筒部22を蛇腹形状等にすることで、円筒部22が膨張制限手段又は収縮制限手段を兼ねるようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、導電性のコイルの一例としてコイルバネ14を用いたが、コイルは、バネ等の弾性体でなくてもよい。この場合、円筒部22がシリコン等のゴム材料(樹脂材料)で形成されていれば、円筒部22が弾性体として作用し、元の形状に戻るようになる。
さらに、上記の実施形態では、膨張体や収縮体の一例としてシリコン等のゴム材料(樹脂材料)で形成された筒体20を用いたが、内部空間から流体が漏れないようにされた織布や不織布等を用いて膨張体又は収縮体とすることもできる。
さらにまた、上記の実施形態では、流入部50(例えばエアコンプレッサ)によって筒体20の外部から内部空間29へ流体(例えば空気)を流入させ、内部空間29の圧力を上昇させている。しかし、外部からの流体の流入を伴わない、例えば、内部空間29の気体の熱膨張、気液相変化、化学変化(気体生成反応など)を用いることにより、内部空間29の圧力を上昇させてもよい。
10、70、80、300 アクチュエータ
14 コイルバネ(膨張制限手段の一例、収縮制限手段の一例、コイルの一例)
20 筒体(膨張体の一例、収縮体の一例)
22 円筒部(胴体部の一例)
29 内部空間
60 測定部

Claims (7)

  1. 筒状の胴体部を有し、内部空間の圧力が上昇することで前記胴体部の軸方向へ膨張する膨張体と、
    前記胴体部の外周側への前記膨張体の膨張を制限する膨張制限手段と、
    前記軸方向に沿った軸線周りに巻き回された螺旋状とされ、前記膨張体の軸方向への膨張に伴って該軸方向へ伸長する導電性のコイルと、
    を備えるアクチュエータ。
  2. 前記コイルは、前記胴体部に埋め込まれた状態又は前記胴体部の外周面に接触した状態とされ、前記膨張体の前記軸方向への膨張に伴って該軸方向へ弾性変形することで伸長し且つ前記膨張制限手段を兼ねるコイルバネである
    請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 前記膨張体は、前記胴体部の厚みが前記胴体部の周方向において異なっている
    請求項1又は2に記載のアクチュエータ。
  4. 筒状の胴体部を有し、内部空間の圧力が減少することで前記胴体部の軸方向へ収縮する収縮体と、
    前記胴体部の内周側への前記収縮体の収縮を制限する収縮制限手段と、
    前記軸方向に沿った軸線周りに巻き回された螺旋状とされ、前記収縮体の軸方向への収縮に伴って該軸方向へ縮む導電性のコイルと、
    を備えるアクチュエータ。
  5. 前記コイルは、前記胴体部に埋め込まれた状態又は前記胴体部の内周面に接触した状態とされ、前記収縮体の前記軸方向への収縮に伴って該軸方向へ弾性変形することで縮み且つ前記収縮制限手段を兼ねるコイルバネである
    請求項4に記載のアクチュエータ。
  6. 前記コイルの軸方向長さに応じて変化するインダクタンスを測定する測定部
    を備える請求項1〜5のいずれか1項に記載のアクチュエータ。
  7. 前記コイルは、絶縁膜により皮膜されている
    請求項1〜6のいずれか1項に記載のアクチュエータ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023187997A1 (ja) * 2022-03-29 2023-10-05 リバーフィールド株式会社 伸縮性チューブ及びアクチュエータ
WO2023203662A1 (ja) * 2022-04-20 2023-10-26 リバーフィールド株式会社 ソフトアクチュエータ固定方法及びソフトアクチュエータユニット

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