JP2019206905A - 旋回流自動洗浄式雨水タンクとこれを用いた旋回流自動洗浄式雨水タンク装置およびその組立方法 - Google Patents

旋回流自動洗浄式雨水タンクとこれを用いた旋回流自動洗浄式雨水タンク装置およびその組立方法 Download PDF

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Abstract

【課題】タンク内の貯留雨水に十分な旋回流を発生させてタンク内に流入したゴミを集め、オーバーフロー水と共にタンクの上方から流し去る雨水タンクを提供する。【解決手段】上底部12側面部14最深部を有する凸型下底部16からなる本体10の側面部14に配置した導入口20と、その下方に排出口22を配置し、凸型下底部16の最深部を鉛直下方向に突出して支持する雨水タンクであって、雨水タンクの内部に、一端を導入口20に接続されて側面部14又は凸型下底部16の内壁近傍に配置され、導入口20から導入された雨水を旋回させて他端の導出口から雨水タンクの内部に導出するスパイラル管32と、排入口42が凸型下底部16の最深部近傍に配置され、接続口が排出口22に接続されたオーバーフロー管40とを備え、導入口20からスパイラル管32を介して最深部近傍まで案内された雨水を、オーバーフロー管40を介して排出する。【選択図】図1

Description

本発明は、旋回流自動洗浄式雨水タンクとこれを用いた旋回流自動洗浄式雨水タンク装置およびその組立方法に関する。
雨水を雨水タンクに溜めて何らかの用途に利用する場合、最も問題となるのがその水質である。既存の雨水タンク(例えば図38参照)での清浄な雨水を貯留する手段は、大気中の汚染物質等が多量に含まれる初期雨水を除去し、タンク内に流入しないようにするものが多い。しかしながら、小型の雨水タンクに設置できる程度の取水器では、初期雨水除去性能が低く十分とは言えないのが現状である。従って、雨水タンク底部には泥状の物質(底泥)が堆積し、定期的なメンテナンスが必要となるうえ、タンク内の雨水を使わない期間が続くと水が滞留して水質悪化を招く可能性が高い(図38参照)。
一般的な小型雨水タンクの設置目的は、草木への散水用水の確保等である。しかしながら、地震等の被災時における各家庭での生活用水の確保にも役立ったという報告(非特許文献1)から、タンク内の水を常時利用可能な状態に保つ意義は大きい。しかし、上記のように、既存の家庭用小型雨水タンクには日常のメンテナンスが必要であり、放置した状態では底部に泥状の物質が堆積したり、滞留した雨水が腐敗したりする可能性が高い。そのため、非常時等、いざ使おうとした際に貯留雨水の水質が悪くて水が使えず、雨水タンクを設置したにも拘わらず役に立たない可能性がある。
このような課題に対処するため、特許文献1及び特許文献2は、雨水タンク内で渦巻水流を起こして底部中心に水中のごみを集塵し、底部中心付近に外付けした排水口からごみを排出する小型雨水濾過貯水装置(雨水タンク)を開示している。
特開2006−28954号公報 実用新案登録第3028713号公報 福井工業大学研究紀要,第47号,2017,160-169頁
しかし、これらの雨水タンクにおいて渦巻水流を発生させるとする機構は、雨水タンクの上部に設けた雨水導入管の開口を雨水タンクの接線方向に設置したことのみであり、十分な渦巻状の攪拌水流を発生させて集塵するには不十分である。また、ごみを排出する排水管がいずれも雨水タンクの底部中心付近に外付けされているが、底部中に外付けされた排水管は故障発生率が非常に高いことが経験的に知られている。更に、時間経過に従って雨水タンク底部横引き部分の配管内に水中に含まれるゴミが堆積し、配管内の水の流れが悪くなる。これによって、豪雨時に必要となるオーバーフロー量に対する排水能力が不足して雨水タンク上部から雨水が溢れ出る可能性が高まるという問題点がある。
このような問題を解決する方法として、本発明は、満水時にも積極的に可能な限り多くの雨水を雨水タンク内に流し込み、さらにタンク内の貯留雨水に十分な旋回流を発生させることでタンク内に流入したゴミを集めつつ、オーバーフロー水と共に、タンクの上方から流し去る小型雨水タンクを提供する。
本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンクは、上底部、側面部、最深部を有する凸型下底部からなる本体が、該側面部又は該上底部に配置された導入口と、該導入口の下方に配置された排出口とを含み、該凸型下底部の該最深部を鉛直下方向に突出させて支持する雨水タンクであって、
前記雨水タンクの内部に、一端を前記導入口に接続されて前記側面部又は前記凸型下底部の内壁近傍に円弧を描くように配置され、該導入口から導入された雨水を旋回させつつ他端の導出口から該雨水タンクの内部に導出するスパイラル管と、少なくとも排入口と接続口を有し、該排入口が前記凸型下底部の前記最深部近傍に配置され、該接続口が前記排出口に接続された底泥排出オーバーフロー管(以下、本明細書において「オーバーフロー管」ともいう)と、を備え、前記導入口から前記スパイラル管を介して前記最深部近傍まで案内された雨水を、前記オーバーフロー管の前記排入口を介して前記排出口から排出する。
本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンクにおいて、前記一端と前記他端をそれぞれ前記導入口と前記導出口とする前記スパイラル管は、前記側面部の内壁に沿って30度以上円弧を描くように配置され、該導出口を前記排出口の同位置又は同位置より下方に配置してもよい。
あるいは、前記一端と前記他端をそれぞれ前記導入口と前記導出口とする前記スパイラル管は、前記導入口から下方に延伸され、前記側面部と凸型下底部との接続部付近から該凸型下底部の内壁に沿って30度以上円弧を描くように配置され、該導出口を前記凸型下底部内の前記オーバーフロー管の前記排入口の上方に配置してもよい。
本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンクは、平面視円形状の上底部、円筒状の側面部、円錐状の凸型下底部からなる上記旋回流自動洗浄式雨水タンクにおいて、
前記スパイラル管が該側面部の内壁に沿って円弧を描くように該スパイラル管を収容可能な、平面視円形状の旋回流発生用スパイラルユニットを、前記上底部の下に前記円筒状の側面部の上端部に嵌合させてもよい。
本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンクは、前記スパイラル管の内部の全部または一部を平滑化するのが好適である。
本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンクにおいて、前記排入口が前記凸型下底部の前記最深部近傍に配置され、前記接続口が前記排出口に接続されたオーバーフロー管は、更に該排出口より上方にオーバーフロー取水口を備え、該排入口から該オーバーフロー取水口までを接続する主管と、該主管から分岐して先端の該接続口が該排出口に接続される分岐管と、から構成され、前記旋回流自動洗浄式雨水タンク内で、前記オーバーフロー取水口より上方にオーバーフローした雨水を、該オーバーフロー取水口を介して前記排出口から排出してもよい。
本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンクは、前記オーバーフロー管の主管の側面に、該主管から分岐した分岐管の下底部近傍の位置から上方に延伸するスリットが設けられ、前記旋回流自動洗浄式雨水タンク内において該分岐管の下底部近傍の位置より上方にある雨水を該スリットから流入させ、前記主管の排入口から流入した雨水と共に、前記排出口から排出し得る。
本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンクにおいて、前記オーバーフロー管の主管の側面に、該分岐管の下底部近傍から上方に延伸して設けられた前記スリットは、該下底部近傍の位置から上方に一定距離延伸して設けられたホール状スリット、又は、該下底部近傍の位置からオーバーフロー取水口まで延伸して設けられた開口端のスリットであってよい。
本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンクにおいて、前記主管は、前記排入口が前記凸型下底部の前記最深部近傍に配置され、該凸型下底部と前記側面部の内壁に沿って前記オーバーフロー取水口まで接続され、該凸型下底部の内壁と離間されて配置されていることを特徴とする。
本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンクは、前記底泥排出オーバーフロー管の内部の全部または一部を平滑化するのが好適である。
本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンクは、浄水取出し口を前記凸型下底部より上方の前記側面部に設け、該浄水取出し口に蛇口を取り付けてもよい。
本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンク装置は、建造物の屋根から雨水を取水する上部竪樋の下端口と、取水した雨水を排水口から排水する下部竪樋の上端口との間に挿入する雨水濾過貯水装置であって、
前記雨水濾過貯水装置は、前記上部竪樋の下端口と接続されて雨水を収集し、送水口から該雨水を送水する加圧式取水器と、前記導入口が前記加圧式取水器の前記送水口とスパイラル流入管により接続されると共に、前記排出口が前記下部竪樋の上端口と接続されて、該加圧式取水器が収集した雨水を該下部竪樋へ排出する前記旋回流自動洗浄式雨水タンクとを含み、
前記加圧式取水器の前記送水口を、前記旋回流自動洗浄式雨水タンクの前記導入口より加圧落差Δhだけ高い位置に配置して、前記上部竪樋の下端口から収集した雨水を、前記スパイラル流入管を介して加圧落差Δhにより付勢して、該送水口から前記スパイラル管の前記導入口へ加圧送水することを特徴とする。
本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンク装置の組立方法は、建造物の屋根から雨水を取水する竪樋の一部を切り取った形状の、上部竪樋と下部竪樋との間に旋回流自動洗浄式雨水タンクを挿入する方法であって、
(STEP1)下端口を有し、建造物の屋根から雨水を取水する上部竪樋を準備するステップと、
(STEP2)上端口を有し、これから取水した雨水を排水口から排水する下部竪樋を準備するステップと、
(STEP3)前記上部竪樋の前記下端口と接続されて雨水を全量収集し、送水口から雨水を送水する加圧式取水器を準備するステップと、
(STEP4)導入口および排出口を側面部又は上底部に有し、該導入口に接続されたスパイラル管および該排出口に接続された底泥排出オーバーフロー管を内蔵した旋回流自動洗浄式雨水タンクを準備するステップと、
(STEP5)前記送水口と前記導入口とを接続するスパイラル流入管を準備するステップと、
(STEP6)前記上部竪樋の前記下端口と前記加圧式取水器とを接続するステップと、
(STEP7)前記加圧式取水器の前記送水口及び前記旋回流自動洗浄式雨水タンクの前記導入口間を、前記スパイラル流入管により接続するステップと、
(STEP8)前記旋回流自動洗浄式雨水タンクの前記排出口を前記下部竪樋の前記上端口に接続するステップと、
を含む。
本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンクは、雨水タンク内上部に旋回流発生用のスパイラル管(又はスパイラルユニット)を設置したので、雨水タンク内に旋回流を発生させることができる。すなわち、雨水タンクの導入口から流入した雨水は、雨水タンク内壁に沿って30度以上周回するスパイラル管を通って雨水タンク内下方に旋回流となって排出されるので、雨水タンク内のゴミを凸型下底部の中心部に集めることができる。
本発明の雨水タンクは、この凸型下底部の最深部近傍に排入口が配置され、当該雨水タンクの排出口に接続されると共に、排出口より上方にオーバーフロー取水口が配置された底泥排出オーバーフロー管を備えている。そのため、このオーバーフロー管は、上記のようにスパイラル管を介して凸型下底部の中心部に集められた雨水タンク内のゴミを、その排入口から流入させて排出口から排出することができる。さらにオーバーフロー管は、オーバーフロー取水口より上方にオーバーフローした雨水を当該オーバーフロー取水口を介して排出口から排出するので、雨水タンク内の水面付近に浮いたごみを、一定以上の強雨によりオーバーフローした雨水と共に排出口から排出することができる。
さらに、オーバーフロー管の主管の側面に、主管から分岐した分岐管の下底部近傍の位置から上方に延伸するスリットを設ければ、当該該分岐管の下底部近傍より上方にある雨水タンク内の水面付近の雨水を、このスリットから流入させることができる。そして、このスリットから流入した雨水を、雨水タンクの最深部近傍に配置された主管の排入口から流入した雨水と共に、排出口から排出することができる。
このように、本発明に係るオーバーフロー管は、雨水タンク内に貯水された水面のゴミ排出手段として、主管に設けたスリット及びオーバーフロー取水口とを備えている。すなわち、オーバーフロー管は、スリット及び/又はオーバーフロー取水口から流入する雨水タンク内水面付近のゴミ、汚れを、オーバーフロー管の接続口と接続された排出口から排出することができる。比較的弱い降雨の場合は主にスリットが水面ゴミ排出手段として機能し、一定以上の強雨の場合は主にオーバーフロー取水口が水面ゴミ排出手段として機能する。
本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンク装置は、加圧式取水器と本発明の旋回流自動洗浄式雨水タンクとを竪樋の上部竪樋と下部竪樋間に挿入し、この加圧式取水器により木の葉等の大きなゴミの流入を防ぎながら屋根等から上部竪樋を介して集水した全ての雨水を雨水タンクに導く全量導水型である。既存の一般的な仕組みの小型雨水タンクでは貯留許容量が少ないことから、初期雨水除去性能が不十分な場合には、逆に汚染した初期雨水を中心に貯水することになり、降雨後半の清浄な雨水は貯留されることなく下水に排水されてしまうことになる。しかし、本発明の旋回流自動洗浄式雨水タンク装置は上述のように全量導水型であるため、先に雨水タンク内に導水した初期雨水を先に排水し、清浄な雨水を貯留することができる。あるいは、雨水タンク内に流入する雨水量を最大化することができるので、汚染した初期雨水を最大限に薄めることができる。
以上のように、本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンク装置は、加圧式取水器から雨水を雨水タンク内に全量導水し、スパイラル管(又はスパイラルユニット)によって凸型下底部付近に集められた雨水タンク内のゴミを、オーバーフロー管を介して排出することができる。また一定以上の雨水が雨水タンク内に導水された場合は、雨水タンク内の浮遊ごみを、オーバーフローした雨水と共にオーバーフロー取水口からオーバーフロー管に取り込み、その排出口から排出することができる。
本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンク装置の正面概略図。 本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンクの正面概略図。 他のタイプのスパイラル管を取り付けた、本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンクの正面概略図。 本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンクを構成する加圧式取水器と底泥排出オーバーフロー管の正面概略図。 本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンクの斜視図。 本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンクの分解平面斜視図。 スパイラル管をセットするためのフックを本体側面部の内壁に設けた、本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンクの断面図。 スパイラル管をセットするためのフックを本体上底部の下壁に吊設した、本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンクの正面概略図。 オーバーフロー管の正面図。 実施例に係る旋回流式実験用タンク(雨水タンク)を含む実験装置の全体写真図。 実施例に係る実験用タンクにおける底泥排出オーバーフロー管のオーバーフロー取水口の斜視写真図。 実施例に係る実験用タンクに導入する水の各流入量における水位を表すグラフ図。 照明用LEDを側面部に装着した実施例に係る実験用タンクの内部写真図(LED発光時)。 照明用LEDを側面部に装着した実施例に係る実験用タンクの外観写真図(LED発光時)。 実施例に係る実験用タンクの側面部に装着した照明用LEDの外部写真図(発光時)。 実施例に係る実験用タンクにおける底泥排出オーバーフロー管に接続する排出口の外部写真図。 実施例に係る実験用タンクにおける底泥排出オーバーフロー管上部の斜視写真図。 実施例に係る旋回流式実験用タンク(雨水タンク)を含む実験装置の全体(左)、及び流量計(右)の写真図。 実施例に係る旋回流式実験用タンク(雨水タンク)の内部写真図。 実施例に係る旋回流式実験用タンク(雨水タンク)内に底泥を貯めた雨水タンク内の写真図。 実施例に係る旋回流式実験用タンク(雨水タンク)内に底泥を貯めた雨水タンクの底泥排除実験後の雨水タンク内の写真図。 実施例に係る旋回流式実験用タンクに設置したスパイラル管と底泥排出オーバーフロー管の写真図。 特許文献1の公知タンクの構造図(特開2006-28954より引用) 公知導入口を再現したエルボ部分の正面写真図。 公知導入口の全体(集水口とエルボ部分)写真図。 公知導入口の集水口の内部写真図。 公知導入口を備える公知雨水タンクを含む実験装置の全体写真図。 実施例に係るスパイラル流入管比較実験装置の斜視写真図。 実施例に係る蛇腹ホース製(左)と塩ビ管製(右)のオーバーフロー管の内壁の斜視写真図。 実施例に係る蛇腹ホース製(左)と塩ビ管製(右)のオーバーフロー管の構造比較 実施例に係るVP25塩ビ管製のオーバーフロー管からの放水状態を撮影した写真図。 実施例に係る蛇腹ホース製のオーバーフロー管からの放水状態を撮影した写真図。 実施例に係る旋回流式実験用タンク(雨水タンク)を含む実験装置の全体写真図。 実施例に係る旋回流式実験用タンク(雨水タンク)内に設置した蛇腹ホース製のオーバーフロー管の写真図。 実施例に係る旋回流式実験用タンク(雨水タンク)内に設置したVP25塩ビ管製のオーバーフロー管の写真図。 旋回流を発生させた疑似ゴミの排除実験後の、蛇腹ホース製のオーバーフロー管を設置したタンク内の様子写真図。 旋回流を発生させた疑似ゴミの排除実験後の、VP25塩ビ管製のオーバーフロー管を設置したタンク内の様子写真図。 オーバーフロー管のオーバーフロー取水口、接続口、スリットの位置関係を表す(a)正面図、(b)側面図。 オーバーフロー管のオーバーフロー取水口、接続口、スリットの位置関係を表す他の例の(a)正面図、(b)側面図。 スリットを設けたオーバーフロー管を設置した実験用タンク内の降雨前後の斜視写真図であって、(前)降雨前の実験用タンク内斜視写真図、(後)降雨後の実験用タンク内斜視写真図。 一般的な雨水タンクの正面図。
以下、図面を参照しながら本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンクとこれを用いた旋回流自動洗浄式雨水タンク装置およびその組立方法の実施形態、実施例について説明する。なお、以下各図面を通して同一の構成要素には同一の符号を使用するものとする。

I.旋回流自動洗浄式雨水タンク
本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンク2(以下、「雨水タンク2」ともいう)は、図2(a)に示すように、本体10が、上底部12、側面部14、最深部17が下方に突出した凸型下底部16から構成されている。本発明の雨水タンク2は、この本体10の側面部14に、導入口20と、導入口20の下方に配置された排出口22とを含み、凸型下底部16の最深部17を鉛直下方向に突出させ、立脚部18により地面上に正立姿勢に支持して使用する。導入口20は上底部12に設けてもよい。
図2(a)、(b)は正面視における本発明の旋回流自動洗浄式雨水タンク2であり、この旋回流自動洗浄式雨水タンク2の平面視の形状は特に限定されず、矩形であっても楕円形であってもよいが、円形であるのが好ましい。
図2(a)に示すように、本発明に係る雨水タンク2は、その内部に、導入口20に接続されて導入された雨水を旋回させ、導出口34から雨水タンク2の内部下方に導出する旋回流発生用のスパイラル管32を備える。スパイラル管32は、側面部14の内壁に沿って少なくとも30度以上の円弧を描くように雨水タンク2内に周回させ、その導出口34は雨水タンク2の排出口22と同位置付近に配置させるのが好ましい。導入口20から流入した雨水は、スパイラル管32を通って雨水タンク2の下方に旋回流となって排出されるので、雨水タンク2内のゴミを凸型下底部16の中心部に集めることができる。尚、雨水タンク2の平面形状が円形以外の場合は、円弧を描くスパイラル管32を側面部14の内壁に沿わせることはできないが、できるだけスパイラル管32が描く円弧の径を大きくするため、スパイラル管32を側面部14の内壁近傍に配置するのが望ましい。
あるいは、図1のように、プラスチック等で形成された旋回流発生用スパイラルユニット30を上底部12の下に嵌合し、スパイラルユニット30内にスパイラル管32を配置してもよい(図5参照)。スパイラルユニット30を用いれば、スパイラル管32を堅固に固定でき、上記のように雨水タンク2内のゴミを凸型下底部16の中心部に集めることができる。
あるいは、スパイラル管32は、図2(b)のように、導入口20から下方に延伸し、側面部14と凸型下底部16との接続部付近から、凸型下底部16の内壁に沿って30度以上円弧を描くように周回させてもよい。図2(b)では、スパイラル管32は、導入口20から下方に直線状に延伸しているが、側面部14の内壁に沿って長いピッチで円弧を描くように下方に延伸させ、更に側面部14と凸型下底部16との接続部付近から短ピッチで円弧を描くように周回させてもよく、その形状は特に限定されない。このように、雨水タンク2の下方の凸型下底部16辺りでその内壁に沿って短ピッチで周回させるスパイラル管32は、凸型下底部16の底に溜まりがちな重いゴミを排出するのに効果的である。
また、この雨水タンク2は、例えば図2(a)のように、凸型下底部16の最深部17近傍に配置された排入口42から排出口22に接続されると共に、排出口22より上方にオーバーフロー取水口44が設けられた底泥排出オーバーフロー管40(以下、「オーバーフロー管40」ともいう)を備えている。すなわち、オーバーフロー管40は、図8のように、少なくとも排入口42と、オーバーフロー取水口44と、接続口43を有し、排入口42が凸型下底部16の最深部17近傍に配置され、接続口43が排出口22に接続される。また、オーバーフロー取水口44は、排出口22より上方に配置される(図2(a)参照)。そして、このようなオーバーフロー管40は、凸型下底部16の最深部17近傍に配置された排入口42から雨水タンクの排出口22より上方に配置されたオーバーフロー取水口44までを接続する主管46と、主管46から分岐して排出口22に接続される分岐管48とから構成することができる。
以上のような構成の本発明に係る雨水タンク2は、導入口20からスパイラル管32を介して最深部17近傍まで案内された雨水を、オーバーフロー管40の排入口42を介して排出口22から排出すると共に、排出口22より上方にオーバーフローした雨水を、オーバーフロー取水口44を介して排出口22から排出する。
さらに、本発明に係る雨水タンク2は、オーバーフロー管40の主管46の側面に、主管46から分岐した分岐管48の下底部近傍の位置から上方に延伸するスリット45を設け、主管46の排入口42から流入した雨水と共に、スリット45から流入した雨水タンク2内の雨水を、排出口22から排出する構成としてもよい(図8参照)。このスリット45は、オーバーフロー管40の主管46の側面に、分岐管48の下底部近傍の位置から上方に延伸して設けられ(図35、図36参照)、分岐管48の下底部近傍の位置より上方にある雨水タンク2内の水面付近の雨水をスリット45から流入させ、導入口34からスパイラル管32を介して最深部17近傍まで案内されて、主管46の排入口42から流入した雨水と共に、排出口22から排出すことができる。
このように、本発明に係るオーバーフロー管40は、雨水タンク2内に貯水された水面付近のゴミ排出手段として、主管46に設けたスリット45及びオーバーフロー取水口44とを備えることができる。すなわち、オーバーフロー管40は、スリット45及び/又はオーバーフロー取水口44から流入する雨水タンク2内の水面付近のゴミ、汚れを、オーバーフロー管40の接続口43と接続された排出口22から排出することができる。比較的弱い降雨の場合は主にスリット45が水面ゴミ排出手段として機能し、一定以上の強雨の場合は主にオーバーフロー取水口44が水面ゴミ排出手段として機能し、雨水タンク2内の水面付近のゴミ、汚れを排出することができる。
更に、本体10の凸型下底部16より上方の側面部14に浄水取出し口24を設け、この浄水取出し口24に蛇口を取り付けて、浄水を得ることができる。
[旋回流自動洗浄式雨水タンク2]
実施例1に係る旋回流自動洗浄式雨水タンク2(図4)は、本体10が、図5の分解平面斜視図のように、一体となった円筒状の側面部14と円錐状の凸型下底部16、および平面視円形状の上底部12から構成される。実施例1の雨水タンク2は、本体10を、凸型下底部16の最深部17が鉛直下方向に突出するように立脚部18に嵌合させ、地面上に正立姿勢に支持して使用する。
本実施例1において、旋回流自動洗浄式雨水タンク2は、平面視円形状のスパイラルユニット30を円筒状の側面部14の上端部に被冠し、スパイラルユニット30の上から上底部12を嵌合させて使用する。スパイラルユニット30内にスパイラル管32をセットして、図2(a)のようにその両端の導入口20と導出口34間で強制的に旋回流を発生させることができるが、スパイラル管32に円弧を描くようにセットするためには、本実施例1のように、上底部12、側面部14、凸型下底部16はいずれも平面視円形状であるのが好適である。
[スパイラル管]
実施例2に係る旋回流自動洗浄式雨水タンク2は、スパイラルユニット30を使用せず、一端と他端の両端を有するスパイラル管32を、直接本体10(上底部12、側面部14、凸型下底部16及び立脚部18)内部にセットする。
上記図2(a)に、一端と他端の両端をそれぞれ導入口20と導出口34とするスパイラル管32が、模式的に描かれている。上述したように、スパイラル管32は、側面部14の内壁に沿って少なくとも30度以上の円弧を描くように雨水タンク2内に周回させるのが好ましく、90度以上周回させるのがより好ましい。一方で、スパイラル管32を平滑化しても内部を通る水流に対して摩擦は発生するので、スパイラル管32の周回は高々360度(一周)以内とするのが好ましい。なお、スパイラル管32の素材は特に限定されず、プラスチックなどの素材で容易に形成できるが、出来るだけ内面が平滑な素材で構成するのが好適である。
実施例2に係る旋回流自動洗浄式雨水タンク2は、断面が図6のように、側面部14の内壁に複数のフック33を設け、この複数のフック33にスパイラル管32をセットしてもよいし、図7のように、上底部12の下壁に吊設した複数のフック33にセットしてもよい。なお、図6は断面図のため1つのフック33のみ描かれているが、図6、図7の雨水タンク2内に複数のフック33が設けられる。スパイラル管32の一端が導入口20に接続され、スパイラル管32の高さ位置が徐々に低くなって、その他端である導出口34が、好適には側面部14に設けられた排出口22の高さ付近に配置されるよう、複数のフック33が側面部14の内壁(図6)又は上底部12の下壁(図7)に設けられる。
[スパイラルユニット]
実施例3に係る旋回流自動洗浄式雨水タンク2は、上述のように、本体10が、図5の分解平面斜視図のように、一体となった円筒状の側面部14と円錐状の凸型下底部16、および平面視円形状の上底部12から構成される。本実施例3の旋回流自動洗浄式雨水タンク2は、スパイラル管32が雨水タンク2の側面部14の内壁に沿って円弧を描くようにこのスパイラル管32を収容可能な、平面視円形状の旋回流発生用スパイラルユニット30を用いる。スパイラルユニット30の材料は特に限定されないが、プラスチックや金属等で形成することができる。
本実施例3において、図5右端に示すスパイラルユニット30は、上底部12の下に、円筒状の側面部14の上端部に嵌合させてセットすることができる。すなわち、実施例3の雨水タンク2は、側面部14の上端部にスパイラルユニット30を嵌合させ、その上から上底部12を被冠して形成することができる。
スパイラルユニット30内部にはスパイラル管32を収容するための空導管が形成されており、スパイラル管32の一端が雨水タンク2の導入口20(図2(a)参照)に接続され、その他端である導出口34が、側面部14に設けられた排出口22の高さ付近に配置されるように収容される。そして、スパイラルユニット30内に収容されたスパイラル管32は、導入口20から流入した雨水を旋回させて導出口34から排出し、雨水タンク2内に旋回流を発生させることができる。

II.[旋回流自動洗浄式雨水タンク装置]
本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンク装置1(以下、「雨水タンク装置1」ともいう)は、図1に示すように、建造物の屋根から雨水を取水する上部竪樋110の下端口111と、取水した雨水を排水口から排水する下部竪樋112の上端口113との間に挿入する雨水濾過貯水装置である。
雨水タンク装置1は、上部竪樋110の下端口111と接続されて雨水を全量収集し、送水口52から雨水を送水する加圧式取水器50と、導入口20が加圧式取水器50の送水口52と接続されると共に、排出口22が下部竪樋112の上端口113と接続されて、加圧式取水器50が収集した雨水を下部竪樋112へ排出する上述の旋回流自動洗浄式雨水タンク2とを含む。
本発明に係る雨水タンク装置1は、加圧式取水器50の送水口52を、旋回流自動洗浄式雨水タンク2の導入口20より加圧落差Δhだけ高い位置に配置して、上部竪樋110の下端口111から収集した雨水を加圧落差Δhにより付勢し、送水口52から旋回流発生用スパイラルユニット30の導入口20へ、送水口52と旋回流発生用スパイラルユニット30とを接続するスパイラル流入管54を介して加圧送水することを特徴とする。

III.[旋回流自動洗浄式雨水タンク装置の組立方法]
上述した本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンク装置1(図1参照)の組立方法は、建造物の屋根から雨水を取水する竪樋の一部を切り取った形状の、上部竪樋110と下部竪樋112との間に旋回流自動洗浄式雨水タンク2を挿入する方法であって、
(STEP1)下端口111を有し、建造物の屋根から雨水を取水する上部竪樋110を準備するステップと、
(STEP2)上端口113を有し、これから取水した雨水を排水口から排水する下部竪樋112を準備するステップと、
(STEP3)上部竪樋110の下端口111と接続されて雨水を全量収集し、送水口52から雨水を送水する加圧式取水器50を準備するステップと、
(STEP4)導入口20および排出口22を側面部14又は上底部12に有し、導入口20に接続されたスパイラル管32および排出口22に接続されたオーバーフロー管40を内蔵した旋回流自動洗浄式雨水タンク2を準備するステップと、
(STEP5)送水口52と導入口20とを接続するスパイラル流入管54を準備するステップと、
(STEP6)上部竪樋110の下端口111と加圧式取水器50とを接続するステップと、
(STEP7)加圧式取水器50の送水口52及び旋回流自動洗浄式雨水タンク2の導入口20間を、スパイラル流入管54により接続するステップと、
(STEP8)旋回流自動洗浄式雨水タンク2の排出口22を下部竪樋112の上端口113に接続するステップと、
を含む。

IV.[実験]
本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンク2を擬した実験用タンクを用いて、以下の実施例4〜実施例10の実験を行った。
実施例4・・・オーバーフロー機構による浮遊ゴミの排除機能の発現条件
実施例5・・・旋回流による水中ゴミ排除効果の検証
実施例6・・・旋回流による沈殿物排除効果の検証
実施例7・・・スパイラルユニットの効果の検証
実施例8・・・スパイラル流入管内部の平滑化の効果の検証
実施例9・・・オーバーフロー管の離間効果の検証
実施例10・・・オーバーフロー管のスリットの検証
[実験装置]
以下の実施例において、実験には図12、図13に示すような、本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンク2を擬した本発明に係る実験用タンクを用いた(以下、「実験用タンク3」ともいう)。この実験用タンク3は、実用化を計画している本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンク2の実サイズに近似した中古ポリドラムを加工して製作した、実物大のタンクモデルである(図12、図13)。
図12、図13のように、実験用タンク3の上部は開放とするため全て切除した。また、底面は円錐状の形状とするため、金網入りのモルタルで成形した。さらに旋回流実験(実施例5〜実施例7)に向けて、内部の疑似ゴミの動きや水流の確認を容易にするため、側壁4箇所に穴を空けてパワーLEDを装着して内部照明を行えるようにした(図14)。パワーLED装着後は、水漏れ防止と内部形状平滑化のため、樹脂で空隙を満たして内部表面を平らにした。
オーバーフロー管40の配管については、実物の旋回流自動洗浄式雨水タンク2と同じ部品を用いて配管した(図15、図16)。すなわち、オーバーフロー水の排出は、図16のような、実験用タンク3の底面から内部側壁に沿って配管されている蛇腹ホースを通じて行われる。この蛇腹ホースが、本発明の旋回流自動洗浄式雨水タンク2におけるオーバーフロー管40の主管46に相当する。この蛇腹ホース(主管46)の両端口は、実験用タンク3の底面付近と実験用タンク3内上方に配置され、それぞれ排入口42とオーバーフロー取水口44に相当する。また、蛇腹ホース(主管46)の側面には、上端口(オーバーフロー取水口44)の下方に分岐管48(図2(a)、(b)、図3参照)が設けられて、図15のように実験用タンク3側面に突出して排出口22を形成している。
また、実験時には図17(右)のような流量計を設置して1分間あたりの流入量が計測できるようにした(図17(左)、(右))。実験用タンク3からオーバーフローした水は200Lのプラスチックコンテナに一時貯留され、インバータ式浅井戸ポンプ(川本ポンプ(株)、カワエース:250W)で送水される。送水された水は、流量調整バルブを通過した後、前述の流量計(図17(右))を経て実験用タンク3に流入する(図18)。流入量(L/min)に対する想定降水強度の表を、表1に示す。
すなわち、雨水タンクへの流入量と降雨強度(想定降雨強度)の関係は、(1)一般的な戸建住宅(屋根面積100m)の四隅に竪樋が設置されていると仮定し、(2)集水面積は25mとして、表1のようになる。また、気象庁が定める雨の強さ(想定降雨強度)と降り方の関係を表2に示す。
オーバーフロー機構による浮遊ゴミの排除機能の発現条件
[実験目的]
図9に示す実験用タンク3のオーバーフロー機構について、実験用タンク3への水流入量に対する水位上昇の関係を調べ、豪雨時の許容降雨強度の確認と表面水排除による水面浮遊ゴミの排除機能の発現条件を明らかにする。
[実験装置]
オーバーフロー水の排出は、上記のように、実験用タンク3底面から内部側壁に沿って配管されている蛇腹ホースを通じて行われる(図12)。実験用タンク3への水流入量が一定以上に増加すると、実験用タンク3の底部からの流出水に加えて表面水の排水が始まり(図10)、実験用タンク3の側面に設けられた排出口22から排水される。すなわち、本発明に係る実験用タンク3は、実験用タンク3上部の導入口20から流入させた水を、最深部17付近に配置したオーバーフロー管40の排入口42を介して排出口22から排出し、実験用タンク3への水流入量が一定以上になると、排出口22より上方にオーバーフローした雨水も、オーバーフロー取水口44を介して排出口22から排出する(図1参照)。なお、図12のように、本実施例4に係る実験用タンク3には、スパイラル管32は取り付けられていない。
[実験方法]
インバータ式浅井戸ポンプを用いて、0〜20L/minの流入量で実験用タンク3内に水を送水して平常時からの水位変動を計測した。平常時の状態は、実験用タンク3からのオーバーフローが完全に終わった状態とした。その時の水位を0mmとなるようにステンレス製スケールを実験用タンク3の内壁に固定し、各流入量ごとに10min放置後の水位を計測した。
[実験結果および考察]
各水流入量時における水位を、表3に示す。なお、表中の想定降雨強度に関しては、上記のように一般的な戸建住宅(屋根面積100mで四隅に竪樋が設置されていると仮定し、集水面は25mとする。)に降雨した場合を想定して算出した(表1参照)。
[まとめ]
10L/分まではタンク内でのオーバーフローは起きないが15L/分では水面上の汚濁物質を除去する水面オーバーフローが機能する。20L/分ではオーバーフローが起こっているにも拘らず水位が上昇しているが、実験用タンク3から水が一切溢れないことから、この流入量(20L/分)に対する実験用タンク3の排水処理能力は十分有効であると考えられる。
旋回流による水中ゴミ排除効果の検証
[実験目的]
本明細書における実験とは別に、ミニチュアモデルで確認した旋回流による水中ゴミ排除効果を、実物の本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンク2に近い実験用タンク3で再確認する。
[実験方法]
[実験1]
ゴミに模したメラミンスポンジ小片(5mm角)100個を実験用タンク3内に拡散・沈殿させた後、スパイラル管32を使用した場合(図18)としない場合(図12)とで設定条件毎の排出個数を計測し排出程度を評価した。スパイラル管32は、図18のように実験用タンク3の周方向に1/4周(90度)以上旋回させた。
[実験2]
疑似ゴミのメラミンスポンジ小片(5mm角)100個を、スパイラル管32を配置した実験用タンク3(図18)内に拡散・沈殿させ、想定降雨強度による疑似ゴミ排除量の違いの比較試験を行った(表5)。
[実験3]
上記実験1、実験2と同様の実験用タンク3(図18)を用いて、給水ホース(スパイラル流入管54)の形状等に関する条件を変化させて、疑似ゴミ排除量の比較試験を行った。なお、図18には写っていないが、給水ホースとは、図1、図3におけるスパイラル流入管54に相当する。
[実験結果]
[実験1]
実験用タンク3内における旋回流の有無が、疑似ゴミの排除量に及ぼす影響について比較試験を行った(表4)。その結果、旋回流が無い場合(スパイラル管32がない場合;図12)には、実験用タンク3内に沈殿したゴミは拡散するだけでほとんどが排出されないことが分かった。一方、スパイラル管32により旋回流を起こした場合(図18)には、ミニチュアモデルを使った他の実験時と同様に疑似ゴミは効率的に排除されることが確認できた。
[実験結果]
[実験2]
次にスパイラル管32により旋回流を起こした場合(図18)について、想定降雨強度による、疑似ゴミ排除量の違いの比較試験を行った(表5)。その結果、一般的に傘が必要となる5mm/h程度の雨では30分たっても全くゴミは排出されないことが分かった。しかしながら、やや強い雨(10mm/h)の場合には5分で60%、30分では75%のゴミが排出された。また強い雨(20mm/h)の場合、5分でおよそ90%のゴミが排出されることが確認できた。
[実験結果]
[実験3]
更に、給水ホース(スパイラル流入管54)の形状等に関する条件を変化させて、疑似ゴミ排除量の比較試験を行った(表6)。試験結果から給水ホースの長さ・流し込む角度、スパイラルの長さ、注ぎだし口の高さなど、効率的にタンク内に水流を産み出すための要件を確認した。整理した結果を表6に示す。
表6中、1段目と2段目には、それぞれ「旋回流 無」がスパイラル管32のない場合、「旋回流 有」がスパイラル管32を備えた場合の疑似ゴミ排除量(%)を示した。実験1と同様に、旋回流なしの場合は実験用タンク3内に沈殿したゴミは拡散するだけでほとんどが排出されないが(約20%)、スパイラル管32により旋回流を起こした場合には疑似ゴミは効率的に排除された(約60%〜約75%)
次に、表6の3段目と4段目に記載された「注ぎ口高」とは、図2(a)に示すスパイラル管32の導出口34の実験用タンク3に取り付けた排出口22に対する高さである。スパイラル管32の導出口34の位置が排出口22に対して高くなると、疑似ゴミ排除効率が悪くなる。したがって、スパイラル管32の導出口34を排出口22と同位置より下方に配置するのが好適であることが分かる。
また、表6中、5段目と6段目により、スパイラル管32が実験用タンク3の内壁に沿って3/4周(270度)周回しても、1/4周(90度)周回させた場合と疑似ゴミ排除効率が変わらないことが分かる。したがって、スパイラル管32を雨水タンクの内壁に沿って90度以上周回させるのが好適であることが分かる。スパイラル管32がない場合(0度)は、上記1段目の結果から疑似ゴミ排除効率が約20%であり、6段目の90度周回させた場合の疑似ゴミ排除効率が約70%であるので、スパイラル管32を90度以上周回させれば疑似ゴミ排除効率を約50%以上に向上させることができると推定できる。
最後に、表6中の7段目と8段目において「給水ホース落差」は、本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンク装置1における加圧式取水器50の送水口52と雨水タンク2の導入口20間の加圧落差Δhに相当する。7段目と8段目の結果から、Δhは大きい方が好ましく、その他の条件が許せば30cm以上が好ましいことが分かった。
旋回流による沈殿物排除効果の検証
[実験目的]
図19(a)は本実施例に係る旋回流式実験用タンク3内に底泥を貯めた雨水タンク内の写真図、図19(b)は、この底泥を貯めた実験用タンク3の底泥排除実験後の雨水タンク内の写真図である。本実施例に係る旋回流式実験用タンク3内には、実際の自然環境に設置した雨水タンクから採取した沈殿物を投入した(図19(a))。そして、この実験用タンク3に、1時間あたり10mmの降雨条件にて水を流入させ、実験用タンク3内の底泥の経時変化をみたところ、60分後には一部ホースの干渉箇所など以外は、きれいに排出されている事が目視にて確認できた(図19(b))。なお、実験計画時には電気伝導度による評価の検討を行っていたが、実験過程の中で沈殿物が排出される状況は目視で充分確認が出来るため、評価は目視(写真撮影)にて十分行えることが分かった(図19(a)、(b))。
そして、目視の結果より、オーバーフロー管40の凸型下底部16の内壁に沿った主管46と凸型下底部16間に沈殿物が引っ掛かりやすいことが分かった。したがって、排入口42が凸型下底部16の最深部17近傍に配置され、凸型下底部16と側面部14の内壁に沿ってオーバーフロー取水口44まで接続される主管46は、凸型下底部16の内壁とは少なくとも数cm以上離間されて配置されるのが好適であることが分かった。
スパイラル管(ユニット)の効果の検証
[実験目的]
特許文献1に記載されている旋回流発生流入口の記載図面に基づいて実物大の雨水タンクモデルを製作し(以下、「公知タンク」という)、本発明が提案する旋回流発生用スパイラル管32付の雨水タンクとの水中ゴミ排除量の性能比較を行う。これにより、公知タンクと本実施例に係る旋回流式実験用タンク3の区別化を明確にする。なお、本実施例7において、公知タンクと実験用タンク3とを纏めて「タンク」ともいう。
[実験内容]
上述のように、受水槽(200L角形コンテナ)に一時貯留された水は、250Wインバータ浅井戸ポンプ(以下、浅井戸ポンプ)でタンクに送水される。送水量の調整は、浅井戸ポンプ吐出口に設置したバルブの開閉によって行えるようになっており、流量を2レンジ切替式フロート型流量計で確認して任意の流量に調整できるようになっている。タンクへの水の流入は、本発明に係るスパイラル管32を模した形状の導入口20、または、特許文献1の公知タンクの構造図を参考にして製作した導入口を通じて行われる。
[実験装置]
本発明に係る実験用タンク3
本発明に係る実験用タンク3の全体像は、上述のように図9の通りである。実験用タンク3の満水後は、実験用タンク3の底部から内部側壁にそって配置された32mm蛇腹ホース(オーバーフロー管40)を通じて、実験用タンク3側面に空けた排出口22から前述の受水槽に排出水(及びオーバーフロー水)が流出する(図9)。その際、排出水と共に排出された疑似ゴミ(5mm角メラミンスポンジ)はザルで捕獲し、時間ごとの排出量を計測した。
旋回流発生用スパイラル管32を使った旋回流実験は、浅井戸ポンプからのホースをタンク上部の内壁に1/2周程度添わして固定して実験を行った(図20)。
特許文献1に係る公知タンク
一方、特許文献1に記載されている公知タンクの構造図(図21)に基づいて作製した導入口(以下、公知導入口)に関しては、45°エルボを用いて流入角度を調整して旋回流を起こしている(図22)。45°エルボの位置に関しても、設計図に従って水面に浸かる程度の高さに合わせ、また、固定する場所についても、雨水タンク中央に5cm程度寄った場所と、疑似装置と同条件である壁面付近の2点で試験を行った。
45°エルボの周方向の長さは種類によって5cm〜10cm程度のものがあり、実験用タンク3の場合には直径が約40cmであるので、周方向に中心角約14度〜29度の弧を描くことになる。本実施例7では5cmの45°エルボを用いたので、これは周方向の弧の中心角は約14度であった。
また、図21の構造図(特許文献1)では、竪樋から導かれた雨水は間隔を空けて漏斗形状の受口で受け止めてから公知タンク内に流入しており、直接公知タンク内に注ぎ込まれているのではない。そのため導入口は、より特許文献1に記載されている構造図に近づけるため、ホースと45°エルボの間に、塩ビ継手のインクリーサと小さい四ヶ所の穴が開いた受け皿を設置して、一度この部分で水を受け止めてから流下するようにした(図23〜図25)。これにより、浅井戸ポンプから水が送水された際に発生する強力な水圧を抑止し、特許文献1に記載されている雨水タンクの設置条件に近い水の流れを作ることが可能となる。
[実験方法]
上述の2種類の導入口(スパイラル管32、45°エルボ)を用いた旋回流ゴミ排除実験は、以下のようにして行った。疑似ゴミには、親水性や浮遊状態の性状の良さから5mm角のメラミンスポンジ小片(以下、疑似ゴミ)を用いた。実験は、この疑似ゴミ100個を雨水タンク内に拡散・沈殿させた後、各試験条件(導入口の種類、流入量(L/min)、時間)下で排出個数を計測して排除効率の評価を行った。
[実験結果および考察]
疑似ゴミ排出実験の結果を、表7に示す。表中、想定降雨強度については、一般的な戸建住宅(屋根面積100mで四隅に竪樋が設置されていると仮定し、集水面は25mとする。)に降雨があった場合の一つの竪樋から流れ出る雨水の量を想定して降雨強度を計算している(表1)。4.8mm/hは普通の強さの雨であり、一方12mm/hはやや強い雨に相当する(表2)。
※上記表における記号の説明
A:公知導入口
B:スパイラル導入口
(アルファベット後の数字については、1:タンク中央寄りに導入口設置、2:タンクの壁面寄りに固定したことを表す。なお、表7ではA1、B1のデータは割愛した。)
公知導入口(表中A2)とスパイラル管32の導入口20(表中B2、以下「スパイラル導入口」という)を比較すると、流入量が2L/min、5L/min共にスパイラル導入口を用いた場合の方が疑似ゴミの排除量が高くなっていることが分かる。特に5L/min(やや強い雨)時においてはスパイラル導入口を用いた場合に5min経過時で直ぐに、同条件で最終的に排出される69%に近い値が出ており、雨水タンク内で効果的に旋回流が発生して疑似ゴミが短時間で排除されることが分かる。
[まとめ]
今回想定される一般的な降雨強度と集水面積(25m)において、改めてスパイラル管32の効果が確認できた。なお、上述のように公知導入口を再現する45°エルボの周方向の長さは5cm〜10cm程度で、本実施例のサイズのタンクであれば中心角にすると約14度〜29度であるので、スパイラル管32の中心角は少なくとも30度以上とすることができる。
スパイラル流入管内部の平滑化の効果の検証
[実験目的]
加圧式取水器50の送水口52と実験用タンク3の導入口20とを接続するスパイラル流入管54に使用する配管の内部を平滑化することにより、導入口20からスパイラル管32へ流入される雨水の速度が受ける影響を調べる。これによって流入雨水速度を早くし、少ない降雨時においてもより強力な雨水タンク2(実験用タンク3)内旋回流を発現させるための設計に活かす。
[実験方法]
スパイラル流入管比較実験
スパイラル流入管54の比較実験に用いた実験装置の全体図を、図26に示す。スパイラル流入管54として性能評価を行うVP25塩ビ管(図26左の管)と蛇腹ホース(図26右の管)は、放水時の流入角度に差を生じさせないようにするため、両者を平行且つ同じ長さ(85cm)に切断し互いに固定させ、両端の高低差が20cmとなるように固定した(図26)。
また、送水口52からの送水に関して、加圧式取水器50の機能を再現するため、スパイラル流入管54(VP25塩ビ管または蛇腹ホース)に導水する前に漏斗で一度受け止めてから流下するようにした(図26)。これにより、上記浅井戸ポンプから水が送水された際に発生する強力な水圧を抑止し、正常な水の流れを作るため、本実験の精度を高めることが可能となる。
本実験は、2.5L/minの流量で実験を行い、実験用タンク3内の水面と垂直に設置した曲尺で放水到達距離を計測して評価した。なお、スパイラル流入管54(VP25塩ビ管または蛇腹ホース)の放水口から水面までの高低差Δhは20cmである。
[実験結果および考察]
VP25塩ビ管と蛇腹ホースを用いたスパイラル流入管比較実験の着水面の写真を、図29の(a)および(b)に示す。また、下記表8に、各スパイラル流入管54(VP25塩ビ管と蛇腹ホース)の放水距離測定値を示す。
両者の実験結果(表8)から、各スパイラル流入管54(VP25塩ビ管と蛇腹ホース)の配管内の平滑度の差によって、配管から放出される水の勢いに大きな差が生まれることが分かる。すなわち、すなわち、本実施例8の実験により、蛇腹ホースの内の凸凹が水流に大きな影響(ブレーキ)を及ぼすことが分かった。したがって、少ない流量の流入水量(降水強度が弱い)時においても効果的に旋回流を発生させるためには、可能な限り勢いよく雨水をタンク内に流入させる必要があることは明確であり、そのためにもスパイラル流入管54内は可能な限り平滑なものを使用する必要がある。また、同時に、スパイラル管32及び底泥排出オーバーフロー管40についても、内部の水流の勢いを保つために、その内部の全部または一部平滑化するのが好ましいことが分かる。
オーバーフロー管の離間効果の検証
[実験目的]
蛇腹ホース製のオーバーフロー排水管40(図27左側)と塩ビ管製のオーバーフロー管40(図27右側)による疑似ゴミの排除能力を比較する。これにより、後者が目指した雨水タンク底部オーバーフロー管40付近の疑似ゴミ滞留を解消する効果を確認する。
[実験方法]
オーバーフロー管比較実験
蛇腹ホース製および塩ビ管製のオーバーフロー管40の比較に用いた、旋回流ゴミ排除実験装置の全体像は図30に示す。本実験装置の水流入側には、VP25塩ビ管で製作したスパイラル流入管54を使用し、設置は流入水がスムーズに実験用タンク3内の貯留水表面に流入するようにした。また、より旋回流が効率よく発生するように実験用タンク3の内壁から中心部に向かって約4cm程のところに入水するよう設置した。
オーバーフロー管40は、VP25塩ビ管を用いて製作したもの(図32)と、蛇腹ホース製のオーバーフロー管40(図31)の2種類で実験を行った。図32のVP25塩ビ管製オーバーフロー管40は、これまで問題となっていた実験用タンク3の底部の水流停滞によるゴミの堆積を防ぐ目的で考案したものである(図28右側)。即ち、タンク側壁の底部から約20cm程度上部からタンク底部中心に向かって曲げた塩ビ管を用いる事によって水流が流れる空間を確保し、旋回流によって満遍なく底部堆積ゴミを集積できるようにするためのものである。
[実験結果および考察]
評価実験は、5L/minの流量の送水を30分間行い、疑似ゴミ(5mm角メラミンスポンジ)がタンク内にどのように滞留したかを俯瞰写真から評価した。この、5L/minで30分間旋回流を発生させて実験を行った後のタンク内の様子を、図33および図34に示す。
図33の蛇腹ホース製オーバーフロー管40の俯瞰写真から、実験用タンク3の底部(凸型下底部16)のオーバーフロー管40周辺に疑似ゴミの滞留が確認される。一方、図34の塩ビ管製オーバーフロー管40の俯瞰写真では、同箇所における疑似ゴミの滞留が蛇腹ホース製の俯瞰写真(図33)よりも明らかに少ない。これは、オーバーフロー管40をタンク底面または側面から離したことにより、疑似ゴミが旋回流に乗って滞留することなくオーバーフロー管40から排除されたためである。すなわち、オーバーフロー管40を凸型下底部16の内壁と離間して配置することによって、タンク底部と側部に沿って配置された蛇腹ホース横のゴミ滞留の問題はほぼ解決することができる。
オーバーフロー管のスリットの検証
さらに、本発明に係る雨水タンク2は、オーバーフロー管40の主管46の側面に、主管46から分岐した分岐管48の下底部近傍の位置から上方に延伸するスリット45を設け、導入口20からスパイラル管32を介して最深部17近傍まで案内されて、排入口42から流入した雨水と共に、スリット45から流入した雨水タンク2内の雨水を、排出口22から排出する構成としてもよい。この主管46の側面に設けられたスリット45は、分岐管48の下底部近傍の位置から上方に延伸していれば、その形状は特に限定されず、例えば円形であっても構わない。また、主管46の側面であれば、分岐管48と対向する位置を含めて主管46の側面の任意の位置に設けられてよい。
図35(a)、(b)及び図36(a)、(b)に示す部品は、各図のオーバーフロー取水口44と対向する開口端部をオーバーフロー管40の主管46と接続する、チーズと呼ばれる接続具である。したがって、図35及び図36は、オーバーフロー管40のオーバーフロー取水口44、接続口43、スリット45の位置関係を表す正面図(図35(a)、図36(a))と、側面図(図35(b)、図36(b))である。
図35(a)、(b)において、主管46の側面に設けられたホール状スリット45は、分岐管48の下底部近傍から上方に一定距離(例えば15mm)延伸して設けられている。また、図36(a)、(b)では、開口端のスリット45が、分岐管48の下底部近傍からオーバーフロー取水口44まで延伸して設けられている。これらのスリット45は、分岐管48の下底部近傍より上方にある雨水タンク2内の水面付近の雨水をスリット45から流入させ、最深部17近傍に配置された排入口42から流入した雨水と共に、雨水タンク2内の水面付近に浮かんだゴミ等を、排出口22(接続口43)から排出することができる。
本実施例10では、図36(a)、(b)に示す、開口端のスリット45が分岐管48の下底部近傍からオーバーフロー取水口44まで延伸したオーバーフロー管40を実験用タンクに設置し、降雨前後の実験用タンク内に貯水された雨水表面の汚れ具合を目視で比較した。
表9は、2019年3月4日の福井市における1時間ごとの降雨量等の測定値である。この日は0時〜11時頃まで1時間当たり0.5mm〜2mmの小雨が降り、この12時間で、初期雨水より本降りの雨量の方が多い、多少まとまった雨が降ったといえる。
図37に、スリット45を設けたオーバーフロー管40を設置した実験用タンク内の表9の降雨前後の斜視写真図を示す。図37(前)は、降雨前の実験用タンク内斜視写真図であり、図37(後)は、降雨後の実験用タンク内斜視写真図である。図37(前)の実験用タンク内は、3月4日前にPM2.5が多く含まれたとみられる降雨があり、その降雨直後で水面付近に不純物質が浮かんで汚れている状態である。図37(後)より、実験用タンク内は、その後表9に示す朝方にあった多少まとまった雨によって、水面付近の汚れがスリット45から排出され、水面がきれいになったことがわかる。
このように、表9の降雨前は図37(前)のように実験用タンク内の水面付近にはPM2.5などが含まれた泡等が浮かんでおり汚れていたが、実験用タンクに、スリット45を設けたオーバーフロー管を設置することにより、表9の降雨後には、図37(後)のように実験用タンク内の水面を清浄化することができた。
以上、本発明の旋回流自動洗浄式雨水タンク、これを備えた旋回流自動洗浄式雨水タンク装置について説明したが、本発明は上記実施形態や実施例に限定されるものではない。また、本発明は汚染した初期雨水の除去に主眼を置いたが、初期雨水除去を含む、広く汚染した汚染雨水の除去に対応することもでき、必ずしも初期雨水除去に限定されるものではない。
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンクは、雨水タンク貯留雨水の水質向上、雨水の取水効率向上、安定した貯蓄雨水の供給などに利用することができる。
1:旋回流自動洗浄式雨水タンク装置
2:旋回流自動洗浄式雨水タンク
3:実験用タンク
10:本体
12:上底部
14:側面部
16:凸型下底部
17:最深部
18:立脚部
20:導入口
22:排出口
23:排出接続管
24:浄水取出し口
25:蛇口
30:(旋回流発生用)スパイラルユニット
32:スパイラル管
33:フック
34:導出口
40:(底泥排出)オーバーフロー管
42:排入口
43:接続口
44:オーバーフロー取水口
45:スリット
46:主管
48:分岐管
50:加圧式取水器
52:送水口
54:スパイラル流入管
100:雨水タンク
102:竪樋
110:上部竪樋
111:下端口
112:下部竪樋
113:上端口
200:ゴミ
Δh:加圧落差

Claims (13)

  1. 上底部、側面部、最深部を有する凸型下底部からなる本体が、該側面部又は該上底部に配置された導入口と、該導入口の下方に配置された排出口とを含み、該凸型下底部の該最深部を鉛直下方向に突出させて支持する雨水タンクであって、
    前記雨水タンクの内部に、
    一端を前記導入口に接続されて前記側面部又は前記凸型下底部の内壁近傍に円弧を描くように配置され、該導入口から導入された雨水を旋回させつつ他端の導出口から該雨水タンクの内部に導出するスパイラル管と、
    少なくとも排入口と接続口を有し、該排入口が前記凸型下底部の前記最深部近傍に配置され、該接続口が前記排出口に接続された底泥排出オーバーフロー管(以下、「オーバーフロー管」ともいう)と、
    を備え、
    前記導入口から前記スパイラル管を介して前記最深部近傍まで案内された雨水を、前記オーバーフロー管の前記排入口を介して前記排出口から排出する、旋回流自動洗浄式雨水タンク。
  2. 前記一端と前記他端をそれぞれ前記導入口と前記導出口とする前記スパイラル管は、
    前記側面部の内壁に沿って30度以上円弧を描くように配置され、
    該導出口を前記排出口の同位置又は同位置より下方に配置した、請求項1に記載の旋回流自動洗浄式雨水タンク。
  3. 前記一端と前記他端をそれぞれ前記導入口と前記導出口とする前記スパイラル管は、
    前記導入口から下方に延伸され、前記側面部と凸型下底部との接続部付近から該凸型下底部の内壁に沿って30度以上円弧を描くように配置された、請求項1に記載の旋回流自動洗浄式雨水タンク。
  4. 平面視円形状の上底部、円筒状の側面部、円錐状の凸型下底部からなる請求項1に記載の旋回流自動洗浄式雨水タンクにおいて、
    前記スパイラル管が該側面部の内壁に沿って円弧を描くように該スパイラル管を収容可能な、平面視円形状の旋回流発生用スパイラルユニットを、
    前記上底部の下に前記円筒状の側面部の上端部に嵌合させた、請求項2に記載の旋回流自動洗浄式雨水タンク。
  5. 前記スパイラル管の内部の全部または一部を平滑化した、請求項1に記載の旋回流自動洗浄式雨水タンク。
  6. 前記排入口が前記凸型下底部の前記最深部近傍に配置され、前記接続口が前記排出口に接続されたオーバーフロー管は、
    更に該排出口より上方にオーバーフロー取水口を備え、
    該排入口から該オーバーフロー取水口までを接続する主管と、該主管から分岐して先端の該接続口が該排出口に接続される分岐管と、から構成され、
    前記旋回流自動洗浄式雨水タンク内で、前記オーバーフロー取水口より上方にオーバーフローした雨水を、該オーバーフロー取水口を介して前記排出口から排出する請求項1に記載の旋回流自動洗浄式雨水タンク。
  7. 前記オーバーフロー管の主管の側面に、
    該主管から分岐した分岐管の下底部近傍から上方に延伸するスリットが設けられ、
    前記旋回流自動洗浄式雨水タンク内において該分岐管の下底部近傍より上方にある雨水を該スリットから流入させ、前記主管の排入口から流入した雨水と共に、前記排出口から排出する請求項6に記載の旋回流自動洗浄式雨水タンク。
  8. 前記オーバーフロー管の主管の側面に、該分岐管の下底部近傍から上方に延伸して設けられた前記スリットは、
    該下底部近傍から上方に一定距離延伸して設けられたホール状スリット、又は、
    該下底部近傍からオーバーフロー取水口まで延伸して設けられた開口端のスリットである、請求項7に記載の旋回流自動洗浄式雨水タンク。
  9. 前記主管は、前記排入口が前記凸型下底部の前記最深部近傍に配置され、該凸型下底部と前記側面部の内壁に沿って前記オーバーフロー取水口まで接続され、
    該凸型下底部の内壁と離間されて配置されていることを特徴とする、請求項6に記載の旋回流自動洗浄式雨水タンク。
  10. 前記オーバーフロー管の内部の全部または一部を平滑化した、請求項1に記載の旋回流自動洗浄式雨水タンク。
  11. 浄水取出し口を前記凸型下底部より上方の前記側面部に設け、該浄水取出し口に蛇口を取り付けた、請求項1に記載の旋回流自動洗浄式雨水タンク。
  12. 建造物の屋根から雨水を取水する上部竪樋の下端口と、取水した雨水を排水口から排水する下部竪樋の上端口との間に挿入する雨水濾過貯水装置であって、
    前記雨水濾過貯水装置は、
    前記上部竪樋の下端口と接続されて雨水を収集し、送水口から該雨水を送水する加圧式取水器と、
    前記導入口が前記加圧式取水器の前記送水口とスパイラル流入管により接続されると共に、前記排出口が前記下部竪樋の上端口と接続されて、該加圧式取水器が収集した雨水を該下部竪樋へ排出する、請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の旋回流自動洗浄式雨水タンクとを含み、
    前記加圧式取水器の前記送水口を、前記旋回流自動洗浄式雨水タンクの前記導入口より加圧落差Δhだけ高い位置に配置して、
    前記上部竪樋の下端口から収集した雨水を、前記スパイラル流入管を介して加圧落差Δhにより付勢して、該送水口から前記スパイラル管の前記導入口へ加圧送水することを特徴とする旋回流自動洗浄式雨水タンク装置。
  13. 建造物の屋根から雨水を取水する竪樋の一部を切り取った形状の、上部竪樋と下部竪樋との間に旋回流自動洗浄式雨水タンクを挿入する方法であって、
    (STEP1)下端口を有し、建造物の屋根から雨水を取水する上部竪樋を準備するステップと、
    (STEP2)上端口を有し、これから取水した雨水を排水口から排水する下部竪樋を準備するステップと、
    (STEP3)前記上部竪樋の前記下端口と接続されて雨水を全量収集し、送水口から雨水を送水する加圧式取水器を準備するステップと、
    (STEP4)導入口および排出口を側面部又は上底部に有し、該導入口に接続されたスパイラル管および該排出口に接続されたオーバーフロー管を内蔵した旋回流自動洗浄式雨水タンクを準備するステップと、
    (STEP5)前記送水口と前記導入口とを接続するスパイラル流入管を準備するステップと、
    (STEP6)前記上部竪樋の前記下端口と前記加圧式取水器とを接続するステップと、
    (STEP7)前記加圧式取水器の前記送水口及び前記旋回流自動洗浄式雨水タンクの前記導入口間を、前記スパイラル流入管により接続するステップと、
    (STEP8)前記旋回流自動洗浄式雨水タンクの前記排出口を前記下部竪樋の前記上端口に接続するステップと、
    を含む、旋回流自動洗浄式雨水タンク装置の組立方法。
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