JP6667818B2 - 旋回流自動洗浄式雨水タンクとこれを用いた旋回流自動洗浄式雨水タンク装置およびその組立方法 - Google Patents
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Description
前記雨水タンクの内部に、一端を前記導入口に接続されて前記側面部又は前記凸型下底部の内壁近傍に円弧を描くように配置され、該導入口から導入された雨水を旋回させつつ他端の導出口から該雨水タンクの内部に導出するスパイラル管と、少なくとも排入口と接続口を有し、該排入口が前記凸型下底部の前記最深部近傍に配置され、該接続口が前記排出口に接続された底泥排出オーバーフロー管(以下、本明細書において「オーバーフロー管」ともいう)と、を備え、前記導入口から前記スパイラル管を介して前記最深部近傍まで案内された雨水を、前記オーバーフロー管の前記排入口を介して前記排出口から排出する。
前記スパイラル管が該側面部の内壁に沿って円弧を描くように該スパイラル管を収容可能な、平面視円形状の旋回流発生用スパイラルユニットを、前記上底部の下に前記円筒状の側面部の上端部に嵌合させてもよい。
前記雨水濾過貯水装置は、前記上部竪樋の下端口と接続されて雨水を収集し、送水口から該雨水を送水する加圧式取水器と、前記導入口が前記加圧式取水器の前記送水口とスパイラル流入管により接続されると共に、前記排出口が前記下部竪樋の上端口と接続されて、該加圧式取水器が収集した雨水を該下部竪樋へ排出する前記旋回流自動洗浄式雨水タンクとを含み、
前記加圧式取水器の前記送水口を、前記旋回流自動洗浄式雨水タンクの前記導入口より加圧落差Δhだけ高い位置に配置して、前記上部竪樋の下端口から収集した雨水を、前記スパイラル流入管を介して加圧落差Δhにより付勢して、該送水口から前記スパイラル管の前記導入口へ加圧送水することを特徴とする。
(STEP1)下端口を有し、建造物の屋根から雨水を取水する上部竪樋を準備するステップと、
(STEP2)上端口を有し、これから取水した雨水を排水口から排水する下部竪樋を準備するステップと、
(STEP3)前記上部竪樋の前記下端口と接続されて雨水を全量収集し、送水口から雨水を送水する加圧式取水器を準備するステップと、
(STEP4)導入口および排出口を側面部又は上底部に有し、該導入口に接続されたスパイラル管および該排出口に接続された底泥排出オーバーフロー管を内蔵した旋回流自動洗浄式雨水タンクを準備するステップと、
(STEP5)前記送水口と前記導入口とを接続するスパイラル流入管を準備するステップと、
(STEP6)前記上部竪樋の前記下端口と前記加圧式取水器とを接続するステップと、
(STEP7)前記加圧式取水器の前記送水口及び前記旋回流自動洗浄式雨水タンクの前記導入口間を、前記スパイラル流入管により接続するステップと、
(STEP8)前記旋回流自動洗浄式雨水タンクの前記排出口を前記下部竪樋の前記上端口に接続するステップと、
を含む。
I.旋回流自動洗浄式雨水タンク
実施例1に係る旋回流自動洗浄式雨水タンク2(図4)は、本体10が、図5の分解平面斜視図のように、一体となった円筒状の側面部14と円錐状の凸型下底部16、および平面視円形状の上底部12から構成される。実施例1の雨水タンク2は、本体10を、凸型下底部16の最深部17が鉛直下方向に突出するように立脚部18に嵌合させ、地面上に正立姿勢に支持して使用する。
実施例2に係る旋回流自動洗浄式雨水タンク2は、スパイラルユニット30を使用せず、一端と他端の両端を有するスパイラル管32を、直接本体10(上底部12、側面部14、凸型下底部16及び立脚部18)内部にセットする。
実施例3に係る旋回流自動洗浄式雨水タンク2は、上述のように、本体10が、図5の分解平面斜視図のように、一体となった円筒状の側面部14と円錐状の凸型下底部16、および平面視円形状の上底部12から構成される。本実施例3の旋回流自動洗浄式雨水タンク2は、スパイラル管32が雨水タンク2の側面部14の内壁に沿って円弧を描くようにこのスパイラル管32を収容可能な、平面視円形状の旋回流発生用スパイラルユニット30を用いる。スパイラルユニット30の材料は特に限定されないが、プラスチックや金属等で形成することができる。
II.[旋回流自動洗浄式雨水タンク装置]
III.[旋回流自動洗浄式雨水タンク装置の組立方法]
(STEP1)下端口111を有し、建造物の屋根から雨水を取水する上部竪樋110を準備するステップと、
(STEP2)上端口113を有し、これから取水した雨水を排水口から排水する下部竪樋112を準備するステップと、
(STEP3)上部竪樋110の下端口111と接続されて雨水を全量収集し、送水口52から雨水を送水する加圧式取水器50を準備するステップと、
(STEP4)導入口20および排出口22を側面部14又は上底部12に有し、導入口20に接続されたスパイラル管32および排出口22に接続されたオーバーフロー管40を内蔵した旋回流自動洗浄式雨水タンク2を準備するステップと、
(STEP5)送水口52と導入口20とを接続するスパイラル流入管54を準備するステップと、
(STEP6)上部竪樋110の下端口111と加圧式取水器50とを接続するステップと、
(STEP7)加圧式取水器50の送水口52及び旋回流自動洗浄式雨水タンク2の導入口20間を、スパイラル流入管54により接続するステップと、
(STEP8)旋回流自動洗浄式雨水タンク2の排出口22を下部竪樋112の上端口113に接続するステップと、
を含む。
IV.[実験]
実施例4・・・オーバーフロー機構による浮遊ゴミの排除機能の発現条件
実施例5・・・旋回流による水中ゴミ排除効果の検証
実施例6・・・旋回流による沈殿物排除効果の検証
実施例7・・・スパイラルユニットの効果の検証
実施例8・・・スパイラル流入管内部の平滑化の効果の検証
実施例9・・・オーバーフロー管の離間効果の検証
実施例10・・・オーバーフロー管のスリットの検証
以下の実施例において、実験には図12、図13に示すような、本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンク2を擬した本発明に係る実験用タンクを用いた(以下、「実験用タンク3」ともいう)。この実験用タンク3は、実用化を計画している本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンク2の実サイズに近似した中古ポリドラムを加工して製作した、実物大のタンクモデルである(図12、図13)。
[実験目的]
図9に示す実験用タンク3のオーバーフロー機構について、実験用タンク3への水流入量に対する水位上昇の関係を調べ、豪雨時の許容降雨強度の確認と表面水排除による水面浮遊ゴミの排除機能の発現条件を明らかにする。
オーバーフロー水の排出は、上記のように、実験用タンク3底面から内部側壁に沿って配管されている蛇腹ホースを通じて行われる(図12)。実験用タンク3への水流入量が一定以上に増加すると、実験用タンク3の底部からの流出水に加えて表面水の排水が始まり(図10)、実験用タンク3の側面に設けられた排出口22から排水される。すなわち、本発明に係る実験用タンク3は、実験用タンク3上部の導入口20から流入させた水を、最深部17付近に配置したオーバーフロー管40の排入口42を介して排出口22から排出し、実験用タンク3への水流入量が一定以上になると、排出口22より上方にオーバーフローした雨水も、オーバーフロー取水口44を介して排出口22から排出する(図1参照)。なお、図12のように、本実施例4に係る実験用タンク3には、スパイラル管32は取り付けられていない。
インバータ式浅井戸ポンプを用いて、0〜20L/minの流入量で実験用タンク3内に水を送水して平常時からの水位変動を計測した。平常時の状態は、実験用タンク3からのオーバーフローが完全に終わった状態とした。その時の水位を0mmとなるようにステンレス製スケールを実験用タンク3の内壁に固定し、各流入量ごとに10min放置後の水位を計測した。
各水流入量時における水位を、表3に示す。なお、表中の想定降雨強度に関しては、上記のように一般的な戸建住宅(屋根面積100m2で四隅に竪樋が設置されていると仮定し、集水面は25m2とする。)に降雨した場合を想定して算出した(表1参照)。
10L/分まではタンク内でのオーバーフローは起きないが15L/分では水面上の汚濁物質を除去する水面オーバーフローが機能する。20L/分ではオーバーフローが起こっているにも拘らず水位が上昇しているが、実験用タンク3から水が一切溢れないことから、この流入量(20L/分)に対する実験用タンク3の排水処理能力は十分有効であると考えられる。
[実験目的]
本明細書における実験とは別に、ミニチュアモデルで確認した旋回流による水中ゴミ排除効果を、実物の本発明に係る旋回流自動洗浄式雨水タンク2に近い実験用タンク3で再確認する。
[実験1]
ゴミに模したメラミンスポンジ小片(5mm角)100個を実験用タンク3内に拡散・沈殿させた後、スパイラル管32を使用した場合(図18)としない場合(図12)とで設定条件毎の排出個数を計測し排出程度を評価した。スパイラル管32は、図18のように実験用タンク3の周方向に1/4周(90度)以上旋回させた。
[実験2]
疑似ゴミのメラミンスポンジ小片(5mm角)100個を、スパイラル管32を配置した実験用タンク3(図18)内に拡散・沈殿させ、想定降雨強度による疑似ゴミ排除量の違いの比較試験を行った(表5)。
[実験3]
上記実験1、実験2と同様の実験用タンク3(図18)を用いて、給水ホース(スパイラル流入管54)の形状等に関する条件を変化させて、疑似ゴミ排除量の比較試験を行った。なお、図18には写っていないが、給水ホースとは、図1、図3におけるスパイラル流入管54に相当する。
[実験1]
実験用タンク3内における旋回流の有無が、疑似ゴミの排除量に及ぼす影響について比較試験を行った(表4)。その結果、旋回流が無い場合(スパイラル管32がない場合;図12)には、実験用タンク3内に沈殿したゴミは拡散するだけでほとんどが排出されないことが分かった。一方、スパイラル管32により旋回流を起こした場合(図18)には、ミニチュアモデルを使った他の実験時と同様に疑似ゴミは効率的に排除されることが確認できた。
[実験2]
次にスパイラル管32により旋回流を起こした場合(図18)について、想定降雨強度による、疑似ゴミ排除量の違いの比較試験を行った(表5)。その結果、一般的に傘が必要となる5mm/h程度の雨では30分たっても全くゴミは排出されないことが分かった。しかしながら、やや強い雨(10mm/h)の場合には5分で60%、30分では75%のゴミが排出された。また強い雨(20mm/h)の場合、5分でおよそ90%のゴミが排出されることが確認できた。
[実験3]
更に、給水ホース(スパイラル流入管54)の形状等に関する条件を変化させて、疑似ゴミ排除量の比較試験を行った(表6)。試験結果から給水ホースの長さ・流し込む角度、スパイラルの長さ、注ぎだし口の高さなど、効率的にタンク内に水流を産み出すための要件を確認した。整理した結果を表6に示す。
[実験目的]
図19(a)は本実施例に係る旋回流式実験用タンク3内に底泥を貯めた雨水タンク内の写真図、図19(b)は、この底泥を貯めた実験用タンク3の底泥排除実験後の雨水タンク内の写真図である。本実施例に係る旋回流式実験用タンク3内には、実際の自然環境に設置した雨水タンクから採取した沈殿物を投入した(図19(a))。そして、この実験用タンク3に、1時間あたり10mmの降雨条件にて水を流入させ、実験用タンク3内の底泥の経時変化をみたところ、60分後には一部ホースの干渉箇所など以外は、きれいに排出されている事が目視にて確認できた(図19(b))。なお、実験計画時には電気伝導度による評価の検討を行っていたが、実験過程の中で沈殿物が排出される状況は目視で充分確認が出来るため、評価は目視(写真撮影)にて十分行えることが分かった(図19(a)、(b))。
[実験目的]
特許文献1に記載されている旋回流発生流入口の記載図面に基づいて実物大の雨水タンクモデルを製作し(以下、「公知タンク」という)、本発明が提案する旋回流発生用スパイラル管32付の雨水タンクとの水中ゴミ排除量の性能比較を行う。これにより、公知タンクと本実施例に係る旋回流式実験用タンク3の区別化を明確にする。なお、本実施例7において、公知タンクと実験用タンク3とを纏めて「タンク」ともいう。
上述のように、受水槽(200L角形コンテナ)に一時貯留された水は、250Wインバータ浅井戸ポンプ(以下、浅井戸ポンプ)でタンクに送水される。送水量の調整は、浅井戸ポンプ吐出口に設置したバルブの開閉によって行えるようになっており、流量を2レンジ切替式フロート型流量計で確認して任意の流量に調整できるようになっている。タンクへの水の流入は、本発明に係るスパイラル管32を模した形状の導入口20、または、特許文献1の公知タンクの構造図を参考にして製作した導入口を通じて行われる。
本発明に係る実験用タンク3
本発明に係る実験用タンク3の全体像は、上述のように図9の通りである。実験用タンク3の満水後は、実験用タンク3の底部から内部側壁にそって配置された32mm蛇腹ホース(オーバーフロー管40)を通じて、実験用タンク3側面に空けた排出口22から前述の受水槽に排出水(及びオーバーフロー水)が流出する(図9)。その際、排出水と共に排出された疑似ゴミ(5mm角メラミンスポンジ)はザルで捕獲し、時間ごとの排出量を計測した。
一方、特許文献1に記載されている公知タンクの構造図(図21)に基づいて作製した導入口(以下、公知導入口)に関しては、45°エルボを用いて流入角度を調整して旋回流を起こしている(図22)。45°エルボの位置に関しても、設計図に従って水面に浸かる程度の高さに合わせ、また、固定する場所についても、雨水タンク中央に5cm程度寄った場所と、疑似装置と同条件である壁面付近の2点で試験を行った。
上述の2種類の導入口(スパイラル管32、45°エルボ)を用いた旋回流ゴミ排除実験は、以下のようにして行った。疑似ゴミには、親水性や浮遊状態の性状の良さから5mm角のメラミンスポンジ小片(以下、疑似ゴミ)を用いた。実験は、この疑似ゴミ100個を雨水タンク内に拡散・沈殿させた後、各試験条件(導入口の種類、流入量(L/min)、時間)下で排出個数を計測して排除効率の評価を行った。
疑似ゴミ排出実験の結果を、表7に示す。表中、想定降雨強度については、一般的な戸建住宅(屋根面積100m2で四隅に竪樋が設置されていると仮定し、集水面は25m2とする。)に降雨があった場合の一つの竪樋から流れ出る雨水の量を想定して降雨強度を計算している(表1)。4.8mm/hは普通の強さの雨であり、一方12mm/hはやや強い雨に相当する(表2)。
A:公知導入口
B:スパイラル導入口
(アルファベット後の数字については、1:タンク中央寄りに導入口設置、2:タンクの壁面寄りに固定したことを表す。なお、表7ではA1、B1のデータは割愛した。)
今回想定される一般的な降雨強度と集水面積(25m2)において、改めてスパイラル管32の効果が確認できた。なお、上述のように公知導入口を再現する45°エルボの周方向の長さは5cm〜10cm程度で、本実施例のサイズのタンクであれば中心角にすると約14度〜29度であるので、スパイラル管32の中心角は少なくとも30度以上とすることができる。
[実験目的]
加圧式取水器50の送水口52と実験用タンク3の導入口20とを接続するスパイラル流入管54に使用する配管の内部を平滑化することにより、導入口20からスパイラル管32へ流入される雨水の速度が受ける影響を調べる。これによって流入雨水速度を早くし、少ない降雨時においてもより強力な雨水タンク2(実験用タンク3)内旋回流を発現させるための設計に活かす。
スパイラル流入管比較実験
スパイラル流入管54の比較実験に用いた実験装置の全体図を、図26に示す。スパイラル流入管54として性能評価を行うVP25塩ビ管(図26左の管)と蛇腹ホース(図26右の管)は、放水時の流入角度に差を生じさせないようにするため、両者を平行且つ同じ長さ(85cm)に切断し互いに固定させ、両端の高低差が20cmとなるように固定した(図26)。
VP25塩ビ管と蛇腹ホースを用いたスパイラル流入管比較実験の着水面の写真を、図29の(a)および(b)に示す。また、下記表8に、各スパイラル流入管54(VP25塩ビ管と蛇腹ホース)の放水距離測定値を示す。
[実験目的]
蛇腹ホース製のオーバーフロー排水管40(図27左側)と塩ビ管製のオーバーフロー管40(図27右側)による疑似ゴミの排除能力を比較する。これにより、後者が目指した雨水タンク底部オーバーフロー管40付近の疑似ゴミ滞留を解消する効果を確認する。
オーバーフロー管比較実験
蛇腹ホース製および塩ビ管製のオーバーフロー管40の比較に用いた、旋回流ゴミ排除実験装置の全体像は図30に示す。本実験装置の水流入側には、VP25塩ビ管で製作したスパイラル流入管54を使用し、設置は流入水がスムーズに実験用タンク3内の貯留水表面に流入するようにした。また、より旋回流が効率よく発生するように実験用タンク3の内壁から中心部に向かって約4cm程のところに入水するよう設置した。
評価実験は、5L/minの流量の送水を30分間行い、疑似ゴミ(5mm角メラミンスポンジ)がタンク内にどのように滞留したかを俯瞰写真から評価した。この、5L/minで30分間旋回流を発生させて実験を行った後のタンク内の様子を、図33および図34に示す。
さらに、本発明に係る雨水タンク2は、オーバーフロー管40の主管46の側面に、主管46から分岐した分岐管48の下底部近傍の位置から上方に延伸するスリット45を設け、導入口20からスパイラル管32を介して最深部17近傍まで案内されて、排入口42から流入した雨水と共に、スリット45から流入した雨水タンク2内の雨水を、排出口22から排出する構成としてもよい。この主管46の側面に設けられたスリット45は、分岐管48の下底部近傍の位置から上方に延伸していれば、その形状は特に限定されず、例えば円形であっても構わない。また、主管46の側面であれば、分岐管48と対向する位置を含めて主管46の側面の任意の位置に設けられてよい。
2:旋回流自動洗浄式雨水タンク
3:実験用タンク
10:本体
12:上底部
14:側面部
16:凸型下底部
17:最深部
18:立脚部
20:導入口
22:排出口
23:排出接続管
24:浄水取出し口
25:蛇口
30:(旋回流発生用)スパイラルユニット
32:スパイラル管
33:フック
34:導出口
40:(底泥排出)オーバーフロー管
42:排入口
43:接続口
44:オーバーフロー取水口
45:スリット
46:主管
48:分岐管
50:加圧式取水器
52:送水口
54:スパイラル流入管
100:雨水タンク
102:竪樋
110:上部竪樋
111:下端口
112:下部竪樋
113:上端口
200:ゴミ
Δh:加圧落差
Claims (13)
- 上底部、側面部、最深部を有する凸型下底部からなる本体が、該側面部又は該上底部に配置された導入口と、該導入口の下方に配置された排出口とを含み、該凸型下底部の該最深部を鉛直下方向に突出させて支持する雨水タンクであって、
前記雨水タンクの内部に、
一端を前記導入口に接続されて前記側面部又は前記凸型下底部の内壁近傍に円弧を描くように配置され、該導入口から導入された雨水を旋回させつつ他端の導出口から該雨水タンクの内部に導出するスパイラル管と、
少なくとも排入口と接続口を有し、該排入口が前記凸型下底部の前記最深部近傍に配置され、該接続口が前記排出口に接続された底泥排出オーバーフロー管(以下、「オーバーフロー管」ともいう)と、
を備え、
前記導入口から前記スパイラル管を介して前記最深部近傍まで案内された雨水を、前記オーバーフロー管の前記排入口を介して前記排出口から排出する、旋回流自動洗浄式雨水タンク。 - 前記一端と前記他端をそれぞれ前記導入口と前記導出口とする前記スパイラル管は、
前記側面部の内壁に沿って30度以上円弧を描くように配置され、
該導出口を前記排出口の同位置又は同位置より下方に配置した、請求項1に記載の旋回流自動洗浄式雨水タンク。 - 前記一端と前記他端をそれぞれ前記導入口と前記導出口とする前記スパイラル管は、
前記導入口から下方に延伸され、前記側面部と凸型下底部との接続部付近から該凸型下底部の内壁に沿って30度以上円弧を描くように配置された、請求項1に記載の旋回流自動洗浄式雨水タンク。 - 平面視円形状の上底部、円筒状の側面部、円錐状の凸型下底部からなる請求項1に記載の旋回流自動洗浄式雨水タンクにおいて、
前記スパイラル管が該側面部の内壁に沿って円弧を描くように該スパイラル管を収容可能な、平面視円形状の旋回流発生用スパイラルユニットを、
前記上底部の下に前記円筒状の側面部の上端部に嵌合させた、請求項2に記載の旋回流自動洗浄式雨水タンク。 - 前記スパイラル管の内部の全部または一部を平滑化した、請求項1に記載の旋回流自動洗浄式雨水タンク。
- 前記排入口が前記凸型下底部の前記最深部近傍に配置され、前記接続口が前記排出口に接続されたオーバーフロー管は、
更に該排出口より上方にオーバーフロー取水口を備え、
該排入口から該オーバーフロー取水口までを接続する主管と、該主管から分岐して先端の該接続口が該排出口に接続される分岐管と、から構成され、
前記旋回流自動洗浄式雨水タンク内で、前記オーバーフロー取水口より上方にオーバーフローした雨水を、該オーバーフロー取水口を介して前記排出口から排出する請求項1に記載の旋回流自動洗浄式雨水タンク。 - 前記オーバーフロー管の主管の側面に、
該主管から分岐した分岐管の下底部近傍から上方に延伸するスリットが設けられ、
前記旋回流自動洗浄式雨水タンク内において該分岐管の下底部近傍より上方にある雨水を該スリットから流入させ、前記主管の排入口から流入した雨水と共に、前記排出口から排出する請求項6に記載の旋回流自動洗浄式雨水タンク。 - 前記オーバーフロー管の主管の側面に、該分岐管の下底部近傍から上方に延伸して設けられた前記スリットは、
該下底部近傍から上方に一定距離延伸して設けられたホール状スリット、又は、
該下底部近傍からオーバーフロー取水口まで延伸して設けられた開口端のスリットである、請求項7に記載の旋回流自動洗浄式雨水タンク。 - 前記主管は、前記排入口が前記凸型下底部の前記最深部近傍に配置され、該凸型下底部と前記側面部の内壁に沿って前記オーバーフロー取水口まで接続され、
該凸型下底部の内壁と離間されて配置されていることを特徴とする、請求項6に記載の旋回流自動洗浄式雨水タンク。 - 前記オーバーフロー管の内部の全部または一部を平滑化した、請求項1に記載の旋回流自動洗浄式雨水タンク。
- 浄水取出し口を前記凸型下底部より上方の前記側面部に設け、該浄水取出し口に蛇口を取り付けた、請求項1に記載の旋回流自動洗浄式雨水タンク。
- 建造物の屋根から雨水を取水する上部竪樋の下端口と、取水した雨水を排水口から排水する下部竪樋の上端口との間に挿入する雨水濾過貯水装置であって、
前記雨水濾過貯水装置は、
前記上部竪樋の下端口と接続されて雨水を収集し、送水口から該雨水を送水する加圧式取水器と、
前記導入口が前記加圧式取水器の前記送水口とスパイラル流入管により接続されると共に、前記排出口が前記下部竪樋の上端口と接続されて、該加圧式取水器が収集した雨水を該下部竪樋へ排出する、請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の旋回流自動洗浄式雨水タンクとを含み、
前記加圧式取水器の前記送水口を、前記旋回流自動洗浄式雨水タンクの前記導入口より加圧落差Δhだけ高い位置に配置して、
前記上部竪樋の下端口から収集した雨水を、前記スパイラル流入管を介して加圧落差Δhにより付勢して、該送水口から前記スパイラル管の前記導入口へ加圧送水することを特徴とする旋回流自動洗浄式雨水タンク装置。 - 建造物の屋根から雨水を取水する竪樋の一部を切り取った形状の、上部竪樋と下部竪樋との間に旋回流自動洗浄式雨水タンクを挿入する方法であって、
(STEP1)下端口を有し、建造物の屋根から雨水を取水する上部竪樋を準備するステップと、
(STEP2)上端口を有し、これから取水した雨水を排水口から排水する下部竪樋を準備するステップと、
(STEP3)前記上部竪樋の前記下端口と接続されて雨水を全量収集し、送水口から雨水を送水する加圧式取水器を準備するステップと、
(STEP4)導入口および排出口を側面部又は上底部に有し、該導入口に接続されたスパイラル管および該排出口に接続されたオーバーフロー管を内蔵した旋回流自動洗浄式雨水タンクを準備するステップと、
(STEP5)前記送水口と前記導入口とを接続するスパイラル流入管を準備するステップと、
(STEP6)前記上部竪樋の前記下端口と前記加圧式取水器とを接続するステップと、
(STEP7)前記加圧式取水器の前記送水口及び前記旋回流自動洗浄式雨水タンクの前記導入口間を、前記スパイラル流入管により接続するステップと、
(STEP8)前記旋回流自動洗浄式雨水タンクの前記排出口を前記下部竪樋の前記上端口に接続するステップと、
を含む、旋回流自動洗浄式雨水タンク装置の組立方法。
Applications Claiming Priority (2)
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JP2018101089 | 2018-05-26 | ||
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