JP2019204676A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池の発電量の変化と燃料電池を通過する熱媒体の温度変化との間で発生するタイムラグを適切に考慮することにより、従来に比べて、燃料電池の温度の安定化を図り得る燃料電池システムを提供する。【解決手段】燃料電池システムは、燃料電池と、燃料電池を冷却する第1熱媒体が循環する循環経路と、循環経路に設けられ、第2熱媒体との熱交換により第1熱媒体を冷却する熱交換器と、循環経路に設けられ、前記第1熱媒体を循環させる第1供給器と、熱交換器に第2熱媒体を供給する第2供給器と、燃料電池の発電量および第1熱媒体の流量に基づいて、第1供給器および第2供給器の出力を制御する制御器と、を備える。【選択図】図1
Description
本開示は燃料電池システムに関する。
特許文献1には、燃料電池を冷却する熱媒体が流通する循環経路と、受熱流体との熱交換により、この熱媒体を冷却する熱交換器とを備えるコージェネレーションシステムが開示されている。そして、特許文献1のコージェネレーションシステムでは、燃料電池の出力(発電量)に応じて、上記の熱媒体および受熱流体の流量を制御することで、燃料電池の出力が変化した場合でも、燃料電池を安定な温度で動作できることなどが記載されている。
しかし、従来例は、燃料電池の発電量の変化と燃料電池を通過する熱媒体の温度変化との間で発生するタイムラグ(時間遅れ)については十分に検討されていない。
本開示の一態様(aspect)は、このような事情に鑑みてなされたものであり、燃料電池の発電量の変化と燃料電池を通過する熱媒体の温度変化との間で発生するタイムラグを適切に考慮することにより、従来に比べて、燃料電池の温度の安定化を図り得る燃料電池システムを提供する。
上記の課題を解決するため、本開示の一態様の燃料電池システムは、燃料電池と、前記燃料電池を冷却する第1熱媒体が循環する循環経路と、前記循環経路に設けられ、第2熱媒体との熱交換により前記第1熱媒体を冷却する熱交換器と、前記循環経路に設けられ、前記第1熱媒体を循環させる第1供給器と、前記熱交換器に前記第2熱媒体を供給する第2供給器と、前記燃料電池の発電量および前記第1熱媒体の流量に基づいて、前記第1供給器および前記第2供給器の出力を制御する制御器と、を備える。
本開示の一態様の燃料電池システムは、燃料電池の発電量の変化と燃料電池を通過する熱媒体の温度変化との間で発生するタイムラグを適切に考慮することにより、従来に比べて、燃料電池の温度の安定化を図り得るという効果を奏する。
燃料電池の発電量の変化と燃料電池を通過する熱媒体の温度変化との間で発生するタイムラグについて鋭意検討が行われ、以下の知見が得られた。
特許文献1のコージェネレーションシステムでは、燃料電池を冷却する熱媒体が循環する循環経路に、燃料電池と熱交換器とが直列的に配置されている。これにより、燃料電池の発電量の変化と燃料電池を通過する熱媒体の温度変化との間のタイムラグが様々な状況において発生する。
例えば、燃料電池の発電量の変化が、直ちには燃料電池から流出する熱媒体の温度変化に現れない。また、燃料電池の出口と熱交換器の入口との間は、一般的に、循環経路を構成する流路部材などで接続されているので、燃料電池から流出する熱媒体の温度変化が、直ちには熱交換器に流入する熱媒体の温度変化に現れない。
よって、例えば、燃料電池の発電量の変化と燃料電池から流出する熱媒体の温度変化との間、および、燃料電池から流出する熱媒体の温度変化と熱交換器に流入する熱媒体の温度変化との間でタイムラグが発生するとともに、これらのタイムラグが互いに異なっている。
そして、特許文献1のコージェネレーションシステムでは、上記のとおり、燃料電池を冷却する熱媒体が循環する循環経路に、燃料電池と熱交換器とが直列的に配置されているので、上記のタイムラグが相互に影響し合うことにより、燃料電池の温度が不安定になりやすい。
ここで、発明者らは、上記のタイムラグが熱媒体の流量に依存して変化することを見出し、以下の本開示の一態様に想到した。
すなわち、本開示の第1態様の燃料電池システムは、燃料電池と、燃料電池を冷却する第1熱媒体が循環する循環経路と、循環経路に設けられ、第2熱媒体との熱交換により第1熱媒体を冷却する熱交換器と、循環経路に設けられ、第1熱媒体を循環させる第1供給器と、熱交換器に第2熱媒体を供給する第2供給器と、燃料電池の発電量および第1熱媒体の流量に基づいて、第1供給器および第2供給器の出力を制御する制御器と、を備える。
かかる構成によると、本態様の燃料電池システムは、燃料電池の発電量の変化と燃料電池を通過する第1熱媒体の温度変化との間で発生するタイムラグを適切に考慮することにより、従来に比べて、燃料電池の温度の安定化を図り得る。
例えば、燃料電池の発電量が増減するとき、仮に、第1熱媒体の流量および熱交換器の熱交換量(放熱量)を直ちに増減させると、燃料電池の発電量の変化と燃料電池から流出する第1熱媒体の温度変化との間で発生するタイムラグ、および、燃料電池から流出する第1熱媒体の温度変化と熱交換器に流入する第1熱媒体の温度変化との間で発生するタイムラグにより、燃料電池から流出する第1熱媒体の温度および燃料電池に流入する第1熱媒体の温度が一時的に許容範囲を逸脱する可能性がある。
しかし、本態様の燃料電池システムは、かかるタイムラグを考慮して、第1熱媒体の流量および熱交換器の熱交換量が調整されるので、このような可能性を軽減することができる。
なお、燃料電池から流出する第1熱媒体の温度を適宜の温度検知器で検知した後、この検知温度が所望の目標温度になるように第1熱媒体の流量がフィードバック制御されることが一般的に行われる。しかし、この場合、燃料電池から流出する第1熱媒体の温度変化が温度検知器に検知されるまでのタイムラグにより、第1熱媒体の温度制御が後手に回る可能性がある。すると、燃料電池の温度が不安定になる可能性があるが、本態様の燃料電池システムは、燃料電池の発電量および第1熱媒体の流量の相関関係に基づいて、先手を打って、燃料電池から流出する第1熱媒体の温度が所望の目標温度になるように第1熱媒体の流量をフィードフォワード制御しているので、上記の可能性も軽減することができる。
本開示の第2態様の燃料電池システムは、第1態様の燃料電池システムにおいて、第1熱媒体の温度を検知する温度検知器を備え、制御器は、燃料電池の発電量、第1熱媒体の流量および温度検知器で検知された検知温度に基づいて、第1供給器および第2供給器の出力を制御してもよい。
燃料電池の発電量および第1熱媒体の流量の相関関係において、燃料電池の発電量から導出される燃料電池の発熱量が、燃料電池から流出する第1熱媒体の温度と燃料電池に流入する第1熱媒体の温度との間の温度差に比例する。このため、温度検知器で第1熱媒体の温度を検知することにより、上記の温度差における基準温度を知ることができる。
よって、本態様の燃料電池システムは、上記の第1熱媒体の基準温度を知ることで、仮に、何等かの外乱などにより第1熱媒体の温度が変動した場合でも、第1熱媒体の流量調整に対して補正をかけることができる。その結果、本態様の燃料電池システムは、第1熱媒体の温度を検知しない場合に比べてロバスト性が向上する。
また、本態様の燃料電池システムは、例えば、循環経路において、熱交換器の出口と燃料電池の入口との間に、上記の温度検知器を設ける場合、何等かの要因で熱交換器の熱交換の応答性が変化した場合でも、温度検知器の検知温度に基づいて熱交換器の熱交換量の増減を所望の値に高精度に調整することができる。
また、本態様の燃料電池システムは、例えば、循環経路において、燃料電池の出口と熱交換器の入口の間に、上記の温度検知器を設ける場合、温度検知器の検知温度に基づいて第1熱媒体の流量調整に対して補正をかけることができる。
本開示の第3態様の燃料電池システムは、第1態様または第2態様の燃料電池システムにおいて、制御器は、燃料電池の発電量および第1熱媒体の流量に基づいて第1供給器の出力を制御して、第1熱媒体の流量を所定の目標流量に調整するとともに、第1熱媒体の目標流量に基づいて第2供給器の出力を制御して、第2熱媒体の流量を所定の目標流量に調整してもよい。
かかる構成によると、本態様の燃料電池システムは、制御器が、燃料電池における第1熱媒体の目標流量と、熱交換器における第2熱媒体の目標流量とをこの順番に個別に調整することにより、燃料電池と熱交換器とが循環経路に直列的に配置される場合に、燃料電池の温度の安定化を適切に図ることができる。
具体的には、第1供給器の出力制御においては、燃料電池の発電量から導出される燃料電池の発熱量および第1熱媒体の流量(状態量)が制御器に入力され、燃料電池から流出する第1熱媒体の温度が所望の目標温度になるように第1熱媒体の目標流量が決定される。
また、第2供給器の出力制御においては、上記の第1熱媒体の目標流量および第1熱媒体の目標温度が制御器に入力され、熱交換器から流出する第1熱媒体の温度(つまり、燃料電池に流入する第1熱媒体の温度)が所望の目標温度になるように熱交換器の熱交換量に対応する第2熱媒体の目標流量が決定される。
本開示の第4態様の燃料電池システムは、第1態様から第3態様のいずれか一つの燃料電池システムにおいて、第1供給器の出力は、第1供給器の回転数により制御されていてもよい。
一般的に、回転式ポンプ、送風機などの流体機械においては、流体機械から吐出する流体流量と流体機械の回転数はほぼ比例の関係にあるので、流量計を用いずに、後者の回転数から前者の流体流量を知ることが可能である。よって、本態様の燃料電池システムは、第1熱媒体の流量の把握において、第1熱媒体の流量を計測する流量計を必ずしも必要としないので、燃料電池システムのコストを低減できる。また、燃料電池システム内のレイアウトの自由度を高めることができる。
本開示の第5態様の燃料電池システムは、第1態様から第4態様のいずれか一つの燃料電池システムにおいて、第2供給器の出力は、第2供給器の回転数により制御されていてもよい。
一般的に、回転式ポンプ、送風機などの流体機械においては、流体機械から吐出する流体流量と流体機械の回転数はほぼ比例の関係にあるので、流量計を用いずに、後者の回転数から前者の流体流量を知ることが可能である。よって、本態様の燃料電池システムは、第2熱媒体の流量の把握において、第2熱媒体の流量を計測する流量計を必ずしも必要としないので、燃料電池システムのコストを低減できる。また、燃料電池システム内のレイアウトの自由度を高めることができる。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。よって、以下の実施形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、図面において、同じ符号が付いたものは、説明を省略する場合がある。また、図面は理解しやすくするために、それぞれの構成要素を模式的に示したもので、形状および寸法比などについては正確な表示ではない場合がある。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の燃料電池システムの一例を示す図である。
図1は、第1実施形態の燃料電池システムの一例を示す図である。
図1に示す例では、燃料電池システム100は、燃料電池1と、循環経路2と、熱交換器3Aと、第1供給器4と、第2供給器5Aと、制御器50と、を備える。
燃料電池1は、一般的に、複数の単セルを積層させたスタック(図示せず)を備える。なお、単セルは、電解質(図示せず)と、これを挟むように設けられた一対のアノードおよびカソード(いずれも、図示せず)を備える。そして、燃料電池1では、アノードに供給された燃料ガス中の水素とカソードに供給された酸化剤ガス中の酸素との電気化学反応により発電が行われる。
なお、燃料ガスとして、例えば、水素ガスなどを挙げることができる。この場合、水素ガス供給源は、所定の供給元圧を備え、例えば、水素ガスインフラ、水素ガスボンベなどを挙げることができる。また、水素ガス供給源で必要となる水素ガスは、例えば、水電解装置などで生成されてもよい。
また、酸化剤ガスとして、例えば、空気を挙げることができるが、これに限定されない。
燃料電池1は、いずれの種類であってもよい。本実施形態の燃料電池システム100では、燃料電池1として固体高分子形燃料電池(PEFC)を例に挙げて説明するが、これに限定されない。また、燃料電池1のアノードに燃料ガスを供給する方式は、循環供給方式であってもよいし、デッドエンド供給方式であってもよい。
循環経路2は、燃料電池1を冷却する第1熱媒体が循環する流路である。つまり、循環経路2には、燃料電池1の温度を所定の許容範囲に維持するための第1熱媒体が循環しており、燃料電池1、第1供給器4および熱交換器3Aが設けられている。
また、循環経路2には、第1熱媒体の温度を検知する温度検知器が設けられていてもよい。循環経路2に温度検知器を設ける構成については第2実施形態で説明する。
また、循環経路2には、第1熱媒体の流量を計測する流量計などが設けられていてもよいが、かかる流量計が不要な場合がある。理由は後で説明する。
また、循環経路2には、第1熱媒体を一時的に貯蔵するバッファタンクなどが設けられていてもよい。
なお、第1熱媒体として、例えば、水を挙げることができるが、これに限定されない。
第1供給器4は、循環経路2に設けられ、第1熱媒体を循環させる装置である。第1供給器4は、循環経路2において、第1熱媒体(例えば、水)を循環させることができれば、どのような構成であってもよい。第1供給器4として、例えば、回転式ポンプなどを挙げることができるが、これに限定されない。
第1供給器4は、循環経路2を循環する第1熱媒体の流量を調整できる機能(流量調整機能)を備える。かかる流量調整は、例えば、制御器50から送信される制御信号により行われる。
第1供給器4が、例えば、上記の回転式ポンプの場合、第1供給器4の出力は、回転式ポンプの回転数により制御される。つまり、制御器50による第1供給器4の操作量(回転式ポンプの回転数)の制御により、第1熱媒体の流量調整(第1供給器4の出力制御)が行われる。
ここで、一般的に、回転式ポンプなどの流体機械においては、流体機械から吐出する流体流量と流体機械の回転数はほぼ比例の関係にあるので、流量計を用いずに、後者の回転数から前者の流体流量を知ることが可能である。よって、この場合、第1熱媒体の流量の把握において、第1熱媒体の流量を計測する流量計を必ずしも必要としないので、燃料電池システム100のコストを低減できる。また、燃料電池システム100内のレイアウトの自由度を高めることができる。
なお、以上の第1供給器4の操作量(回転式ポンプの回転数)は例示であって、本例に限定されない。第1供給器4は、例えば、昇圧器と流量調整弁などにより構成されていてもよい。この場合、例えば、制御器50による流量調整弁の開度制御などにより、第1熱媒体の流量調整(第1供給器4の出力制御)が行われる。
熱交換器3Aは、循環経路2に設けられ、第2熱媒体との熱交換により第1熱媒体を冷却するための装置である。なお、第2熱媒体として、例えば、水を挙げることができるが、これに限定されない。熱交換器3Aは、第2熱媒体(例えば、水)との熱交換により第1熱媒体を冷却することができれば、どのような構成であってもよい。熱交換器の他の構成は変形例で説明する。
本実施形態の燃料電池システム100では、第1熱媒体が流通する循環経路2および第2熱媒体が流通する経路を構成する流路部材がそれぞれ、熱交換器3A内を通過している。このような熱交換器3Aとして、例えば、プレート型の熱交換器を挙げることができるが、これに限定されない。
第2供給器5Aは、熱交換器3Aに第2熱媒体を供給する装置である。第2供給器5Aは、熱交換器3Aに第2熱媒体(例えば、水)を供給することができれば、どのような構成であってもよい。第2供給器5Aとして、例えば、回転式ポンプなどを挙げることができるが、これに限定されない。
第2供給器5Aは、第2熱媒体の流量を調整できる機能(流量調整機能)を備える。かかる流量調整は、例えば、制御器50から送信される制御信号により行われる。
第2供給器5Aが、例えば、上記の回転式ポンプの場合、第2供給器5Aの出力は、回転式ポンプの回転数により制御される。つまり、制御器50による第2供給器5Aの操作量(回転式ポンプの回転数)の制御により、第2熱媒体の流量調整(第2供給器5Aの出力制御)が行われる。
ここで、一般的に、回転式ポンプなどの流体機械においては、流体機械から吐出する流体流量と流体機械の回転数はほぼ比例の関係にあるので、流量計を用いずに、後者の回転数から前者の流体流量を知ることが可能である。よって、この場合、第2熱媒体の流量の把握において、第2熱媒体の流量を計測する流量計を必ずしも必要としないので、燃料電池システム100のコストを低減できる。また、燃料電池システム100内のレイアウトの自由度を高めることができる。
なお、以上の第2供給器5Aの操作量(回転式ポンプの回転数)は例示であって、本例に限定されない。第2供給器5Aは、例えば、昇圧器と流量調整弁などにより構成されていてもよい。この場合、例えば、制御器50による流量調整弁の開度制御などにより、第2熱媒体の流量調整(第2供給器5Aの出力制御)が行われる。
また、図1の場合において、第2供給器5Aは第2熱媒体を熱交換器3Aに供給する熱媒体供給経路6上に設けられている。これにより、第2熱媒体は熱交換器3Aに供給され、第1熱媒体の熱を奪い、第1熱媒体の熱を有する第2熱媒体は熱媒体排出経路7より排出される。なお、第2熱媒体が水の場合は、熱媒体供給経路6および熱媒体排出経路7が、例えば、積層沸き上げ式の貯湯タンクなどに接続されていてもよい。この場合、例えば、貯湯タンクの下部から熱媒体供給経路6を通じて熱交換器3Aに供給された冷水が、上記の熱交換器3Aにおいて第1熱媒体の熱を回収することで昇温する。そして、熱媒体排出経路7を通じて温水が、貯湯タンクの上部に貯えられる。貯湯タンクの上部の温水は、適時に、家庭などの給湯に利用することができる。
このようにして、本実施形態の燃料電池システム100では、第1供給器4および第2供給器5Aがそれぞれ動作することで、上記の流路部材のそれぞれに高温の第1熱媒体(加熱流体)および低温の第2熱媒体(受熱流体)がそれぞれ流通する。このとき、第1熱媒体と第2熱媒体とが熱交換することにより、第1熱媒体の熱が第2熱媒体に回収されて、第1熱媒体が冷却される。
制御器50は、燃料電池1の発電量および第1熱媒体の流量に基づいて、第1供給器4および第2供給器5Aの出力を制御する。例えば、制御器50は、燃料電池1の発電量および第1熱媒体の流量に基づいて第1供給器4の出力を制御して、第1熱媒体の流量を所定の目標流量に調整するとともに、第1熱媒体の目標流量に基づいて第2供給器5Aの出力を制御して、第2熱媒体の流量を所定の目標流量に調整する。制御器50による第1供給器4および第2供給器5Aの出力制御の詳細については後で説明する。
なお、制御器50は、燃料電池システム100の全体の動作を制御してもよい。
制御器50は、制御機能を有するものであれば、どのような構成であってもよい。制御器50は、例えば、演算回路と、制御プログラムを記憶する記憶回路と、を備える。演算回路として、例えば、MPU、CPUなどを挙げることができる。記憶回路として、例えば、メモリなどを挙げることができる。制御器50は、集中制御を行う単独の制御器で構成されていてもよいし、互いに協働して分散制御を行う複数の制御器で構成されていてもよい。
[第1供給器および第2供給器の出力制御の内容]
燃料電池1の発電量から導出される燃料電池1の発熱量の変化が、直ちには燃料電池1から流出する第1熱媒体の温度変化に現れない。また、燃料電池1の出口と熱交換器3Aの入口との間は、一般的に、循環経路2を構成する流路部材などで接続されているので、燃料電池1から流出する第1熱媒体の温度変化が、直ちには熱交換器3Aに流入する第1熱媒体の温度変化に現れない。
燃料電池1の発電量から導出される燃料電池1の発熱量の変化が、直ちには燃料電池1から流出する第1熱媒体の温度変化に現れない。また、燃料電池1の出口と熱交換器3Aの入口との間は、一般的に、循環経路2を構成する流路部材などで接続されているので、燃料電池1から流出する第1熱媒体の温度変化が、直ちには熱交換器3Aに流入する第1熱媒体の温度変化に現れない。
よって、上記の燃料電池1の発熱量の変化と燃料電池1から流出する第1熱媒体の温度変化との間でタイムラグが発生する。また、燃料電池1から流出する第1熱媒体の温度変化と、熱交換器3Aに流入する第1熱媒体の温度変化との間でタイムラグが発生する。
そして、以上の互いに異なるタイムラグはいずれも、第1熱媒体の流量に依存して変化する。例えば、第1熱媒体の流量が大きい程、燃料電池1の発熱量の変化が、燃料電池1から流出する第1熱媒体の温度変化に迅速に現れる。また、第1熱媒体の流量が大きい程、燃料電池1から流出する第1熱媒体の温度変化が、熱交換器3Aに流入する第1熱媒体の温度変化に迅速に現れる。よって、第1熱媒体の流量から上記のタイムラグを予測することができる。
ところで、燃料電池1の発電量が増減するとき、燃料電池1の発電量から導出される燃料電池1の発熱量は、第1熱媒体の流量と、第1熱媒体の比熱と、燃料電池1から流出する第1熱媒体の温度と燃料電池1に流入する第1熱媒体の温度との間の温度差とを用いて、以下の式(1)で表される。
W=Q×Cp×(Tout−Tin)・・・(1)
式(1)において、Wは燃料電池1の発熱量である。Qは第1熱媒体の流量である。Cpは第1熱媒体の比熱である。Toutは燃料電池1から流出する第1熱媒体の温度である。Tinは燃料電池1に流入する第1熱媒体の温度である。
式(1)において、Wは燃料電池1の発熱量である。Qは第1熱媒体の流量である。Cpは第1熱媒体の比熱である。Toutは燃料電池1から流出する第1熱媒体の温度である。Tinは燃料電池1に流入する第1熱媒体の温度である。
ここで、燃料電池1の発電量は、例えば、図示しない電圧計、電流計などの負荷測定手段によって測定した負荷(電圧と電流との積)から知ることができる。また、燃料電池1の発電量は、燃料電池システム100の負荷追従運転における燃料電池1の発電量の目標値として特定することもできる。そして、燃料電池1の発熱量Wは、燃料電池1の発電量にほぼ比例した量になるので、燃料電池1の発電量から導出することができる。
また、燃料電池1の発熱量Wの変化と燃料電池1から流出する第1熱媒体の温度変化との間で発生するタイムラグについては、例えば、第1熱媒体の流量Qとの関係を予備実験などにより求めて、テーブル化しておき、制御器50の記憶部に記億してもよい。また、このタイムラグを、燃料電池1内の流路部材の容積と、第1熱媒体の流量Qとから演算してもよい。
燃料電池1から流出する第1熱媒体の温度変化と熱交換器3Aに流入する第1熱媒体の温度変化との間で発生するタイムラグについては、例えば、第1熱媒体の流量Qとの関係を予備実験などにより求めて、テーブル化しておき、制御器50の記憶部に記億してもよい。また、このタイムラグを、燃料電池1の出口と熱交換器3Aの入口との間の循環経路2を構成する流路部材の容積と、第1熱媒体の流量Qとから演算してもよい。
図2は、第1実施形態の燃料電池システムにおける第1供給器および第2供給器の出力制御の一例を示す図である。
まず、制御器50は、燃料電池1の発電中、例えば、燃料電池1の発電量が増減するとき、制御器50は、燃料電池1の発電量から導出される燃料電池1の発熱量Wおよび第1熱媒体の流量Q(式(1)の相関関係)に基づいて、上記の温度差(Tout−Tin)が所定の目標温度差になるように、第1熱媒体の目標流量を決定する(つまり、第1供給器4の操作量の目標値を決定する)。なお、このとき、式(1)の温度Tinとして、所定温度T(目標温度)が設定される。
具体的には、図2に示すように、第1供給器4の出力制御においては、燃料電池1の発電量から導出される燃料電池1の発熱量Wおよび第1熱媒体の流量Q(状態量)が制御器50に入力され、燃料電池1から流出する第1熱媒体の温度Toutが所望の目標温度になるように第1熱媒体の目標流量が決定される。
ここで、以上の第1熱媒体の目標流量の決定において、燃料電池1の発熱量Wの変化と燃料電池1から流出する第1熱媒体の温度変化との間で発生するタイムラグが考慮される。つまり、このタイムラグと第1熱媒体の流量Qとの関係を示すテーブルなどを基にして、燃料電池1から流出する第1熱媒体の温度Toutが、このタイムラグの影響を受けて許容範囲を逸脱しないように第1熱媒体の目標流量が決定される。例えば、燃料電池1の発電量が増減するとき、第1熱媒体の流量を直ちに増減させると、上記のタイムラグにより、燃料電池1から流出する第1熱媒体の温度Toutが一時的に許容範囲を逸脱する可能性があるが、本実施形態の燃料電池システム100は、かかるタイムラグを考慮して、第1熱媒体の流量が調整されるので、このような可能性を軽減することができる。
また、制御器50は、第1熱媒体の目標流量に基づいて、上記の温度差(Tout−Tin)が所定の目標温度差になるように熱交換器3Aの熱交換量(放熱量)を導出した後、この熱交換量が得られるような第2熱媒体の目標流量を決定する(つまり、第2供給器5Aの操作量の目標値を決定する)。なお、このとき、燃料電池1から流出する第1熱媒体の温度Toutは、上記の第1熱媒体の目標温度である。
具体的には、図2に示すように、第2供給器5Aの出力制御においては、第1熱媒体の目標流量および第1熱媒体の目標温度が制御器50に入力され、熱交換器3Aから流出する第1熱媒体の温度(=燃料電池1に流入する第1熱媒体の温度Tin)が、上記の所定温度T(目標温度)になるように熱交換器3Aの熱交換量に対応する第2熱媒体の目標流量が決定される。
ここで、以上の第2熱媒体の目標流量の決定において、燃料電池1から流出する第1熱媒体の温度変化と、熱交換器3Aに流入する第1熱媒体の温度変化との間で発生するタイムラグが考慮される。つまり、このタイムラグと第1熱媒体の流量Qとの関係を示すテーブルなどを基にして、熱交換器3Aから流出する第1熱媒体の温度(=燃料電池1に流入する第1熱媒体の温度Tin)が、タイムラグの影響を受けて許容範囲を逸脱しないように第2熱媒体の目標流量が決定される。例えば、燃料電池1の発電量が増減するとき、熱交換器3Aの熱交換量を直ちに増減させると、上記のタイムラグにより、燃料電池1に流入する第1熱媒体の温度Tinが一時的に許容範囲を逸脱する可能性があるが、本実施形態の燃料電池システム100は、かかるタイムラグを考慮して、熱交換器3Aの熱交換量が調整されるので、このような可能性を軽減できる。
次に、制御器50は、第1供給器4の出力を制御して(つまり、第1供給器4の操作量を制御して)、第1熱媒体の流量を、上記の決定された目標流量に調整するとともに、第2供給器5Aの出力を制御して(つまり、第2供給器5Aの操作量を制御して)、第2熱媒体の流量を、上記の決定された目標流量に調整する。
なお、上記の第1供給器および第2供給器の出力制御は例示であって、本例に限定されない。例えば、制御器50は、第1供給器4の出力を制御して、第1熱媒体の流量を、上記の決定された目標流量に調整した後、第2熱媒体の目標流量を決定してもよい。
このようにして、本実施形態の燃料電池システム100は、制御器50が、燃料電池1における第1熱媒体の目標流量と、熱交換器3Aにおける第2熱媒体の目標流量とをこの順番に個別に調整することにより、燃料電池1と熱交換器3Aとが循環経路2に直列的に配置される場合に、燃料電池1の温度の安定化を適切に図ることができる。
以上のとおり、本実施形態の燃料電池システム100は、燃料電池1の発電量の変化と燃料電池1を通過する熱媒体の温度変化との間で発生するタイムラグを適切に考慮することにより、従来に比べて、燃料電池1の温度の安定化を図り得る。
例えば、燃料電池1の発電量が増減するとき、仮に、第1熱媒体の流量および熱交換器3Aの熱交換量を直ちに増減させると、燃料電池1の発電量の変化と燃料電池1から流出する熱媒体の温度変化との間で発生するタイムラグ、および、燃料電池1から流出する第1熱媒体の温度変化と熱交換器3Aに流入する第1熱媒体の温度変化との間で発生するタイムラグにより、燃料電池1に流出する第1熱媒体の温度および燃料電池1に流入する第1熱媒体の温度が、一時的に許容範囲を逸脱する可能性がある。
しかし、本実施形態の燃料電池システム100は、かかるタイムラグを考慮して、第1熱媒体の流量および熱交換器3Aの熱交換量が調整されるので、このような可能性を軽減することができる。
なお、燃料電池1から流出する第1熱媒体の温度を適宜の温度検知器で検知した後、この検知温度が所望の目標温度になるように第1熱媒体の流量がフィードバック制御されることが一般的に行われる。しかし、この場合、燃料電池1から流出する第1熱媒体の温度変化が温度検知器に検知されるまでのタイムラグにより、第1熱媒体の温度制御が後手に回る可能性がある。すると、燃料電池1の温度が不安定になる可能性があるが、本実施形態の燃料電池システム100は、燃料電池1の発電量および第1熱媒体の流量の相関関係に基づいて、先手を打って、燃料電池1から流出する第1熱媒体の温度が所望の目標温度になるように第1熱媒体の流量をフィードフォワード制御しているので、上記の可能性も軽減することができる。
(変形例)
図3は、第1実施形態の変形例の燃料電池システムの一例を示す図である。
図3は、第1実施形態の変形例の燃料電池システムの一例を示す図である。
図3に示す例では、燃料電池システム100は、燃料電池1と、循環経路2と、熱交換器3Bと、第1供給器4と、第2供給器5Bと、制御器50と、を備える。
ここで、燃料電池1、循環経路2および第1供給器4については第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
熱交換器3Bは、循環経路2に設けられ、第2熱媒体との熱交換により第1熱媒体を冷却するための装置である。なお、第2熱媒体として空気を挙げることができるが、これに限定されない。熱交換器3Bは、第2熱媒体(例えば、空気)との熱交換により第1熱媒体を冷却することができれば、どのような構成であってもよい。熱交換器3Bは、空冷式のラジエータであってもよい。空冷式のラジエータとして、例えば、フィンアンドチューブ型のラジエータを挙げることができるが、これに限定されない。
第2供給器5Bは、熱交換器3Bに第2熱媒体(例えば、空気)を供給する装置である。第2供給器5Bは、熱交換器3Bに第2熱媒体(例えば、空気)を供給することができれば、どのような構成であってもよい。例えば、第2供給器5Bは、羽根の回転数が制御可能な送風機であってもよい。
第2供給器5Bは、第2熱媒体の流量を調整できる機能(流量調整機能)を備える。かかる流量調整は、例えば、制御器50から送信される制御信号により行われる。
第2供給器5Bが、例えば、上記の送風機の場合、第2供給器5Bの出力は、送風機の回転数により制御される。つまり、制御器50による第2供給器5Bの操作量(送風機の回転数)の制御により、第2熱媒体の流量調整(第2供給器5Bの出力制御)が行われる。
熱交換器3B内には、第1熱媒体が流通する流路部材が通過しており、この流路部材は、例えば、ステンレス製の配管などで構成され、放熱フィンなどの熱交換部材(図示せず)を備えてもよい。
本変形例の燃料電池システム100では、第2供給器5Bが動作することで、熱交換器3Bに設けられた給気口(図示せず)から第2熱媒体(例えば、空気)が熱交換器3B内に流入した後、熱交換器3Bに設けられた排気口(図示せず)から熱交換器3B外へ排出される。また、第1供給器4が動作することで、第1熱媒体が、熱交換器3B内の流路部材を流通する。このとき、高温の第1熱媒体(加熱流体)と低温の第2熱媒体(受熱流体)との熱交換により、第1熱媒体の熱が第2熱媒体に奪われて、第1熱媒体が冷却される。
ここで、一般的に、送風機などの流体機械においては、流体機械から吐出する流体流量と流体機械の回転数はほぼ比例の関係にあるので、流量計を用いずに、後者の回転数から前者の流体流量を知ることが可能である。よって、この場合、第2熱媒体の流量の把握において、第2熱媒体の流量を計測する流量計を必ずしも必要としないので、燃料電池システム100のコストを低減できる。また、燃料電池システム100内のレイアウトの自由度を高めることができる。
本変形例の燃料電池システム100は、上記の特徴以外は、実施形態の燃料電池システム100と同様であってもよい。
(第2実施形態)
図4は、第2実施形態の燃料電池システムの一例を示す図である。
図4は、第2実施形態の燃料電池システムの一例を示す図である。
図4に示す例では、燃料電池システム100は、燃料電池1と、循環経路2と、熱交換器3Aと、第1供給器4と、第2供給器5Aと、温度検知器8と、制御器50と、を備える。
ここで、燃料電池1、循環経路2、熱交換器3A、第1供給器4および第2供給器5Aについては第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
温度検知器8は、第1熱媒体の温度を検知するセンサである。温度検知器8は、循環経路2内を循環する第1熱媒体の温度を検知できれば、どのような構成であってもよい。温度検知器8として、例えば、熱電対を挙げることができるが、これに限定されない。
また、循環経路2において、温度検知器8が設けられる位置は任意である。
例えば、図4に示すように、温度検知器8は、第1熱媒体の流通方向において、熱交換器3Aより下流であって、熱交換器3Aにおいて第2熱媒体との熱交換によって冷却された第1熱媒体が流通する循環経路2に設けられてもよい。すなわち、温度検知器8は、循環経路2において、熱交換器3Aの出口および燃料電池1の入口との間に設けられていてもよい。この場合、本実施形態の燃料電池システム100は、何等かの要因で熱交換器3Aの熱交換の応答性が変化した場合でも、温度検知器8の検知温度に基づいて熱交換器3Aの熱交換量の増減を高精度に所望の値に調整することができる。
また、例えば、図示を省略するが、温度検知器は、第1熱媒体の流通方向において、燃料電池1より下流であって、燃料電池1の発熱によって加熱された第1熱媒体が流通する循環経路2に設けられてもよい。すなわち、温度検知器8は、循環経路2において、燃料電池1の出口と熱交換器3Aの入口との間に設けられていてもよい。この場合、本実施形態の燃料電池システム100は、温度検知器の検知温度に基づいて第1熱媒体の流量調整に対して補正をかけることができる。
制御器50は、燃料電池1の発電量、第1熱媒体の流量および温度検知器8で検知された検知温度に基づいて、第1供給器4および第2供給器5Aの出力を制御する。
燃料電池1の発電量および第1熱媒体の流量の相関関係において、上記の式(1)のとおり、燃料電池1の発電量から導出される燃料電池1の発熱量Wが、燃料電池1から流出する第1熱媒体の温度Toutと燃料電池1から流入する第1熱媒体の温度Tinとの温度差(Tout−Tin)に比例する。このため、温度検知器8で第1熱媒体の温度を検知することにより、上記の温度差(Tout−Tin)における基準温度を知ることができる。
よって、本実施形態の燃料電池システム100は、上記の第1熱媒体の基準温度を知ることで、仮に、何等かの外乱などにより第1熱媒体の温度が変動した場合でも、第1熱媒体の流量調整に対して補正をかけることができる。その結果、本実施形態の燃料電池システム100は、第1熱媒体の温度を検知しない場合に比べてロバスト性が向上する。
本実施形態の燃料電池システム100は、上記の特徴以外は、第1実施形態または第1実施形態の変形例の燃料電池システム100と同様であってもよい。例えば、図4では、第1実施形態の燃料電池システム100(図1)に、温度検知器8を設ける構成が示されているが、第1実施形態の変形例の燃料電池システム100(図3)に、このような温度検知器を設けてもよい。
第1実施形態、第1実施形態の変形例および第2実施形態は、互いに相手を排除しない限り、互いに組み合わせてもよい。
また、上記説明から、当業者にとっては、本開示の多くの改良および他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本開示を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本開示の精神を逸脱することなく、その構造および/または機能の詳細を実質的に変更できる。
例えば、図1、図3および図4において図示されてはいないが、燃料電池システム100は、燃料電池1の発電動作において必要となる機器を適宜、備える。
一例として、燃料電池システム100は、燃料電池1のカソードに酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給器を備えてもよい。酸化剤ガスが空気の場合、酸化剤ガス供給器として、例えば、ブロア、シロッコファンなどの送風機を挙げることができる。
また、燃料電池システム100は、燃料電池1のアノードに流入する前の燃料ガスを加湿する加湿器を備えてもよい。加湿器として、例えば、燃料ガスを温水に潜らせて加湿するバブラー構成の加湿器、燃料ガスを透湿膜で加湿する構成の加湿器を挙げることができる。
また、燃料電池システム100は、燃料ガス供給源の供給元圧が燃料電池システム100において必要な供給圧力(燃料ガスの供給圧力)よりも高い場合、燃料ガス供給経路において、燃料ガスの圧力を下げて一定の供給圧力とするためのガバナを備えてもよい。
本開示の一態様は、燃料電池の発電量の変化と燃料電池を通過する熱媒体の温度変化との間で発生するタイムラグを適切に考慮することにより、従来に比べて、燃料電池の温度の安定化を図り得る燃料電池システムに利用することができる。
1 :燃料電池
2 :循環経路
3A :熱交換器
3B :熱交換器
4 :第1供給器
5A :第2供給器
5B :第2供給器
6 :熱媒体供給経路
7 :熱媒体排出経路
8 :温度検知器
50 :制御器
100 :燃料電池システム
2 :循環経路
3A :熱交換器
3B :熱交換器
4 :第1供給器
5A :第2供給器
5B :第2供給器
6 :熱媒体供給経路
7 :熱媒体排出経路
8 :温度検知器
50 :制御器
100 :燃料電池システム
Claims (5)
- 燃料電池と、
前記燃料電池を冷却する第1熱媒体が循環する循環経路と、
前記循環経路に設けられ、第2熱媒体との熱交換により前記第1熱媒体を冷却する熱交換器と、
前記循環経路に設けられ、前記第1熱媒体を循環させる第1供給器と、
前記熱交換器に前記第2熱媒体を供給する第2供給器と、
前記燃料電池の発電量および前記第1熱媒体の流量に基づいて、前記第1供給器および前記第2供給器の出力を制御する制御器と、を備える燃料電池システム。 - 前記第1熱媒体の温度を検知する温度検知器を備え、
前記制御器は、前記燃料電池の発電量、前記第1熱媒体の流量および前記温度検知器で検知された検知温度に基づいて、前記第1供給器および前記第2供給器の出力を制御する請求項1に記載の燃料電池システム。 - 前記制御器は、前記燃料電池の発電量および前記第1熱媒体の流量に基づいて前記第1供給器の出力を制御して、前記第1熱媒体の流量を所定の目標流量に調整するとともに、前記第1熱媒体の目標流量に基づいて前記第2供給器の出力を制御して、前記第2熱媒体の流量を所定の目標流量に調整する請求項1または請求項2に記載の燃料電池システム。
- 前記第1供給器の出力は、前記第1供給器の回転数により制御される請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
- 前記第2供給器の出力は、前記第2供給器の回転数により制御される請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
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JP2018099052A JP2019204676A (ja) | 2018-05-23 | 2018-05-23 | 燃料電池システム |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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Family Applications (1)
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JP2018099052A Pending JP2019204676A (ja) | 2018-05-23 | 2018-05-23 | 燃料電池システム |
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Country | Link |
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2018
- 2018-05-23 JP JP2018099052A patent/JP2019204676A/ja active Pending
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