JP2019203533A - ダンパー - Google Patents

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Abstract

【課題】耐摩耗性に優れた比較的高価な材料の使用量を低減して製造コストの低減を図ることができると共にトルク特性を容易に変更することができるダンパーを提供する。【解決手段】ダンパー2は、ハウジング4と、ハウジング4の内部空間内に回転自在に支持された軸部34及び開閉部材に接続される接続部38を有する回転部材6と、ハウジング4に一端部が取り付けられると共に回転部材6に他端部が取り付けられたコイルバネ8と、回転部材6が回転したときにコイルバネ8が縮径しながら巻き付く被巻き付け部材10とを備える。被巻き付け部材10は、外径が次第に減少する円錐台形状外周面48を有し、ハウジング4とは異なる材料により形成されている。開閉部材の開閉動作に伴って回転部材6の回転量が増大するに従い、被巻き付け部材10の円錐台形状外周面48の大径側から小径側に向かって順次コイルバネ8が巻き付いていく。【選択図】図1

Description

本発明は、回転して開閉するよう支持された便座や便蓋等の開閉部材に装着され、開閉部材の開閉動作が所定位置で停止する際の衝撃を緩和するダンパーに関するものである。
一般に、回転して開閉するよう支持された便座や便蓋等の開閉部材には、開閉動作が所定位置で停止する際の衝撃を緩和するダンパーが装着されている。このようなダンパーとして、内部にシリコンオイル等の粘性流体が封入されたハウジングと、ハウジングに回転自在に装着された回転部材とを備えるロータリーダンパーが実用に供されている。このロータリーダンパーにおいては、粘性流体の粘性抵抗により回転部材の回転に対して逆向きのトルクを回転部材に作用させることで、開閉動作が所定位置で停止する際の衝撃を緩和するようになっている。
しかし、ロータリーダンパーにおいては、ハウジング内の粘性流体が漏れるおそれがあるという問題がある。また、気温が低い冬場では粘性流体の粘性が高くなるため開閉部材の開閉速度が小さくなる一方、気温が高い夏場では粘性流体の粘性が小さくなるため開閉部材の開閉速度が大きくなり、ロータリーダンパーの特性が時期によって異なるという問題もある。
下記特許文献1には、上記問題を解決するためのダンパーとして、テーパー断面形状の筒状突起部が内部に形成されたハウジングと、ハウジングの筒状突起部の内周面に回転自在に嵌合された円柱状端部、テーパー断面形状の被締め付け部及び開閉部材に接続される接続部を有する回転部材と、ハウジングに一端部が取り付けられると共に回転部材に他端部が取り付けられ、かつハウジングの突起部及び回転部材の被締め付け部の径方向外方に配置されたコイルバネとを備えるダンパーが開示されている。
このダンパーにおいては、開閉部材の開閉動作に伴って回転部材の回転量が増大するに従い、ハウジングの筒状突起部の外周面と回転部材の被締め付け部の外周面とのそれぞれの大径側から小径側に向かって順次コイルバネが縮径しながら巻き付いていく。すなわち、回転部材の初期位置からの回転量が増大するに従って、筒状突起部の外周面と被締め付け部の外周面へのコイルバネの巻き付け量が増大する。
一般にコイルバネ等の長尺部材の撓み量は長さの3乗で増大するので、筒状突起部の外周面と被締め付け部の外周面に巻き付いていない部分のコイルバネの長さ(コイルバネの撓み量に関係する長さ)が短くなるに従ってコイルバネの剛性が高まることになる。したがって、下記特許文献1に開示されたダンパーのように、被締め付け部の外周面にコイルバネを巻き付ける構造のダンパーでは、被締め付け部へのコイルバネの巻き付け量が増大するに従ってコイルバネの剛性が高まり、回転部材に作用するコイルバネのトルクが増大するため、開閉部材の開閉動作が所定位置で停止する際の衝撃が緩和される。
特開2000−329150号公報
上記特許文献1に開示されたダンパーにおいては、使用を繰り返すと、コイルバネが巻き付く筒状突起部と被締め付け部とが摩耗し、回転部材に作用するコイルバネのトルク特性が変化してしまうおそれがある。したがって、コイルバネの巻き付きによる摩耗を抑制するため、筒状突起部を有するハウジング及び被締め付け部を有する回転部材は耐摩耗性に優れた比較的高価な材料が用いられており、製造コストが高くなってしまうという問題がある。また、筒状突起部や被締め付け部が摩耗した際は、ハウジング全体及び回転部材全体を交換する必要があり、メンテナンスコストも高くなってしまうという問題もある。
また、上記特許文献1に開示されたダンパーにおいては、回転部材の寸法や質量に応じてトルク特性を調整するには、ハウジングの突起部の外周面形状や回転部材の被締め付け部の外周面形状が異なる部品を多数用意する必要があり、部品の共通化を図ることが困難であった。
上記事実に鑑みてなされた本発明の課題は、耐摩耗性に優れた比較的高価な材料の使用量を低減して製造コストの低減を図ることができると共に、開閉部材の寸法や質量に応じてトルク特性を容易に変更することができるダンパーを提供することである。
上記課題を解決するために本発明が提供するのは以下のダンパーである。すなわち、「回転して開閉するよう支持された開閉部材に装着され、前記開閉部材の開閉動作が所定位置で停止する際の衝撃を緩和するダンパーであって、円形断面の内部空間を有するハウジングと、前記ハウジングの前記内部空間内に回転自在に支持された円柱状の軸部及び前記開閉部材に接続される接続部を有する回転部材と、前記ハウジングに一端部が取り付けられると共に前記回転部材に他端部が取り付けられたコイルバネと、前記コイルバネの内方に設置され、前記回転部材が回転したときに前記コイルバネが縮径しながら巻き付く被巻き付け部材とを備え、前記被巻き付け部材は、外径が次第に減少する円錐台形状外周面を有し、前記ハウジングとは異なる材料により形成されて、前記ハウジングに着脱自在に装着されており、前記開閉部材の開閉動作に伴って前記回転部材の回転量が増大するに従い、前記コイルバネの巻き付け量が増大し、前記被巻き付け部材の前記円錐台形状外周面の大径側から小径側に向かって順次前記コイルバネが巻き付いていくダンパー」である。
本発明の実施形態としては、次のような構成を採用することが可能である。
好ましくは、前記ハウジングは、円形の端面壁と前記端面壁の周縁から軸方向片側に延びる円筒状の周面壁とを含み、前記端面壁の内面と前記周面壁の内面とで前記内部空間が規定され、前記端面壁の内面には前記内部空間内に突出する円筒状のボス部が接続されており、前記回転部材の前記軸部は前記ボス部の内周面に嵌合されて回転自在に支持され、前記被巻き付け部材は前記ボス部の外周面に嵌合されて装着されている。
前記被巻き付け部材の前記円錐台形状外周面は、外径の減少割合が次第に増加する断面弧状に形成することができる。
前記ハウジングの内面には、径方向に延びる第1の収容凹所が形成され、前記回転部材の前記軸部の外周面には収容片が接続されていて前記収容片には径方向に延びる第2の収容凹所が形成され、前記コイルバネの一端部は径方向に延びていて前記第1の収容凹所に収容され、かつ前記コイルバネの他端部は径方向に延びていて前記第2の収容凹所に収容されているのが好都合である。
前記被巻き付け部材は、カーボン繊維又はガラス繊維を含むポリフェニレンサルファイド樹脂から形成されているのが好ましい。
本発明が提供するダンパーでは、被巻き付け部材にコイルバネが巻き付くから、使用を繰り返すうちに摩耗する被巻き付け部材を耐摩耗性の優れた材料で形成すればよい。したがって、本発明のダンパーによれば、耐摩耗性に優れた比較的高価な材料の使用量を低減することができるため製造コストの低減を図ることができると共に、摩耗によりトルク特性が変化してしまった場合には被巻き付け部材を交換すればよいのでメンテナンスコストの低減も図ることができる。
また、本発明のダンパーでは、外周面形状の異なる被巻き付け部材を複数準備することにより、開閉部材の寸法や質量に応じてダンパーのトルク特性を容易に変更することができる。したがって本発明のダンパーによれば、トルク特性の異なる複数のダンパー間で被巻き付け部材以外の部品の共通化を図ることができる。
本発明のダンパーにおいて、ハウジングは円形の端面壁と端面壁の周縁から軸方向片側に延びる円筒状の周面壁とを含み、端面壁の内面と周面壁の内面とで内部空間が規定され、端面壁の内面には内部空間内に突出する円筒状のボス部が接続されており、回転部材の軸部はボス部の内周面に嵌合されて回転自在に支持され、被巻き付け部材はボス部の外周面に嵌合されて装着されている場合には、ハウジングのボス部によって回転部材の軸部や被巻き付け部材をハウジングに装着するのが容易になり、ダンパーの組立時間を短縮することができる。
本発明のダンパーにおいては、被巻き付け部材の円錐台形状外周面を種々のものに変更することにより、ダンパーのトルク特性を調整することが可能である。例えば、円錐台形状外周面の外径の減少割合が次第に増加する断面弧状に形成されている場合には、回転部材の初期位置近傍でコイルバネの巻き付け量が迅速に増加しその後は緩やかに増加することになり、回転部材の回転量が増大するに従い、コイルバネの巻き付け量が正弦曲線(サインカーブ)に近似した形で増大する。これにより、回転部材に作用するコイルバネのトルクが正弦曲線状に増大する特性を得ることができるが、トイレの便座や便蓋等の開閉部材に作用する重力に起因する閉鎖方向のトルクは、回転角度に応じて正弦曲線状に変化するので、こうした特性のダンパーを適用すると、便座等の下降速度(閉鎖速度)をほぼ一定とすることができる。
また、本発明のダンパーにおいて、ハウジングの内面には径方向に延びる第1の収容凹所が形成され、回転部材の軸部の外周面には収容片が接続されていて収容片には径方向に延びる第2の収容凹所が形成され、コイルバネの一端部は径方向に延びていて第1の収容凹所に収容され、かつコイルバネの他端部は径方向に延びていて第2の収容凹所に収容されている場合には、コイルバネの両端部が軸方向に延びてハウジング及び回転部材に取り付けられている場合と比較して、回転部材の回転によってコイルバネに荷重が作用した際に、コイルバネに発生する捩じりに基づく応力等が緩和されるため、コイルバネの寿命を向上することができる。
さらに、本発明のダンパーにおいて、被巻き付け部材がカーボン繊維又はガラス繊維を含むポリフェニレンサルファイド樹脂から形成されている場合には、製造が容易でかつ被巻き付け部材の寿命を向上することができる。
(a)本発明に従って構成されたダンパーの正面図、(b)(a)におけるA−A線断面図、(c)(b)におけるB−B線断面図。 (a)図1に示すハウジングの正面図、(b)(a)におけるC−C線断面図、(c)図1に示すハウジングの背面図。 (a)図1に示す回転部材の正面図、(b)(a)におけるD−D線断面図、(c)図1に示す回転部材の背面図。 (a)図1に示すコイルバネの正面図、(b)図1に示すコイルバネの側面図。 (a)図1に示す被巻き付け部材の正面図、(b)(a)におけるE−E線断面図。 (a)図1に示すシールド部材の正面図、(b)(a)におけるF−F線断面図。 (a)図1に示す初期位置から回転部材が背面からみて反時計回りに30度回転した状態におけるダンパーの断面図、(b)(a)におけるG−G線断面図。 (a)図1に示す初期位置から回転部材が背面からみて反時計回りに110度回転した状態におけるダンパーの断面図、(b)(a)におけるH−H線断面図。
以下、本発明に従って構成されたダンパーの好適実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1を参照して説明すると、全体を符号2で示すダンパーは、回転して開閉するよう支持された便座や便蓋等の開閉部材(図示していない。)に装着され、開閉部材の開閉動作が所定位置で停止する際の衝撃を緩和するものであり、ハウジング4と、ハウジング4に回転自在に支持されると共に開閉部材に接続される回転部材6と、ハウジング4に一端部が取り付けられると共に回転部材6に他端部が取り付けられたコイルバネ8と、回転部材6が回転したときにコイルバネ8が縮径しながら巻き付く被巻き付け部材10と、ハウジング4の開放端を覆うシールド部材12とを備える。
図1及び図2を参照してハウジング4について説明する。ハウジング4は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等の合成樹脂から形成されている。ハウジング4は、円形の端面壁14と、端面壁14の周縁から軸方向片側に延びる円筒状の周面壁16とを含み、全体として有底円筒状に形成されている。図2(b)に示すとおり、ハウジング4においては、端面壁14の内面と周面壁16の内面とで円形断面の内部空間18が規定されている。
図2に示すとおり、端面壁14の中心部分には円形の貫通開口20が形成され、この貫通開口20の周縁から内部空間18内に突出する円筒状のボス部22が端面壁14の内面に接続されている。また、端面壁14の内面には、ボス部22の外周縁に沿って延びる第1の環状凹所24が形成されている。第1の環状凹所24は小径部24a及び大径部24bを有し、第1の環状凹所24には軸方向において径方向寸法の異なる段差が存在する。
図2(a)に示すとおり、端面壁14には、貫通開口20の径方向両側に貫通開口20と間隔をおいて一対の弧状開口26が形成されている。図2(c)を参照することによって理解されるとおり、一対の弧状開口26は、第1の環状凹所24の小径部24aに軸方向において連なっている。また、端面壁14の内面には、第1の環状凹所24の大径部24bから径方向外方に延びる第1の収容凹所28が形成されている。
図2(c)に示すとおり、ハウジング4の周面壁16の内面には、径方向内方に突出して周方向に延びる弧状の回転制限部30が形成されている。図示の実施形態の回転制限部30は、160度の範囲に形成されている。また、図2(b)に示すとおり、周面壁16の内面の開放端には、内径が拡大した環状のシールド部材装着部32が形成されている。
図1及び図3を参照して回転部材6について説明する。回転部材6は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等の合成樹脂又は金属材料から形成されている。回転部材6は、ハウジング4の内部空間18内に回転自在に支持された円柱状の軸部34と、軸部34の外周面に接続された円盤状の収容片36と、開閉部材に接続される接続部38とを有する。
図示の実施形態の軸部34の直径は、ハウジング4のボス部22の内径に対応しており、軸部34はボス部22の内周面に着脱自在に嵌合されて回転自在に支持されている。図示の実施形態のダンパー2では、ハウジング4のボス部22によって回転部材6の軸部34をハウジング4に装着するのが容易になり、組立時間を短縮することができるようになっている。
図3(a)及び図3(b)に示すとおり、収容片36の片側面(図3(b)における左側面)には、軸部34の周縁に沿って延びる第2の環状凹所40が形成されている。この第2の環状凹所40は小径部40a及び大径部40bを有し、第2の環状凹所40には軸方向において径方向寸法の異なる段差が存在する。収容片36の片側面には、第2の環状凹所40の大径部40bから径方向外方に延びる第2の収容凹所42が形成されている。また、収容片36の外周面には、径方向外方に突出して周方向に延びる弧状部44が形成されている。図示の実施形態の弧状部44は、第2の収容凹所42を中心として90度の範囲に形成されている。そして、図1に示すとおり、軸部34がボス部22の内周面に嵌合された際は、収容片36はハウジング4の内部空間18内に収容される。
図示の実施形態の接続部38は、円柱状であり、収容片36の他側面(図3(b)における右側面)から軸方向に突出しており、接続部38の中心軸線は軸部34の中心軸線と整合している。また、接続部38の周面には、互いに対向する位置に配置された一対の平坦面46が形成されている。そして、図1に示すとおり、軸部34がボス部22の内周面に嵌合された際は、接続部38はハウジング4の内部空間18から外方に突出している。また、接続部38が開閉部材に接続されると、開閉部材の開閉動作が一対の平坦面46を介して伝達され、回転部材6が回転するようになっている。
図1及び図4を参照してコイルバネ8について説明する。コイルバネ8は金属材料から形成されており、図4に示すとおり、コイルバネ8の一端部8a及び他端部8bのそれぞれは径方向外方に向かって延びている。そして、図示していないが、コイルバネ8の一端部8aは、ハウジング4の第1の収容凹所28に収容されてハウジング4に取り付けられている。一方、コイルバネ8の他端部8bは、図1(b)に示すとおり、回転部材6の第2の収容凹所42に収容されて回転部材6に取り付けられている。
このため、コイルバネ8の両端部が軸方向に延びてハウジング4及び回転部材6に取り付けられている場合と比較して、図示の実施形態のダンパー2では、回転部材6の回転によってコイルバネ8に荷重が作用した際に、コイルバネ8に発生する捩じりに基づく応力等が緩和されるため、コイルバネ8の寿命を向上することができる。また、図1(b)に示すとおり、コイルバネ8がハウジング4及び回転部材6に取り付けられた際は、コイルバネ8の一端側がハウジング4の第1の環状凹所24の大径部24bに位置し、コイルバネ8の他端側が回転部材6の第2の環状凹所40の大径部40bに位置する。
図1及び図5を参照して被巻き付け部材10について説明する。ハウジング4とは異なる耐摩耗性の高い材料から形成される被巻き付け部材10は、図示の実施形態ではカーボン繊維又はガラス繊維を含むポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂から全体として円筒状に形成されている。
図5(b)に示すとおり、被巻き付け部材10は、軸方向の一端側(図5(b)における左側)から他端側(図5(b)における右側)に向かって外径が次第に減少する円錐台形状外周面48と、円錐台形状外周面48の小径側の端部から軸方向に一定の外径で延びる円筒状外周面50とを有する。図示の実施形態の円錐台形状外周面48は、外径の減少割合が次第に増加する断面弧状に形成されている。また、被巻き付け部材10の一端面(図5(b)における右側の端面)には、互いに対向する位置に配置された一対の弧状突出片52が形成されている。
図示の実施形態の被巻き付け部材10の内径は、ハウジング4のボス部22の外径に対応しており、図1(b)に示すとおり、被巻き付け部材10は、ボス部22の外周面に嵌合されてハウジング4に着脱自在に装着されている。図示の実施形態のダンパー2では、ハウジング4のボス部22によって被巻き付け部材10をハウジング4に装着するのが容易になり、組立時間を短縮することができるようになっている。
被巻き付け部材10がハウジング4に装着された際は、図1(a)に示すとおり、一対の弧状突出片52がハウジング4の一対の弧状開口26に嵌合し、ハウジング4内における被巻き付け部材10の回転が防止されている。また、被巻き付け部材10がハウジング4に装着された際は、被巻き付け部材10の一端側がハウジング4の第1の環状凹所24の小径部24aに位置し、かつ被巻き付け部材10の他端側が回転部材6の第2の環状凹所40の小径部40aに位置すると共に、円錐台形状外周面48がコイルバネ8の径方向内方に位置する。
図1及び図6を参照してシールド部材12について説明する。シールド部材12は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等の合成樹脂から円形状に形成されている。図6に示すとおり、シールド部材12の中心部分には円形の通過開口12aが形成され、この通過開口12aの直径は回転部材6の接続部38の直径に対応している。そしてシールド部材12は、図1に示すとおり、ハウジング4のシールド部材装着部32に着脱自在に装着され、ハウジング4の開放端を覆っている。また、シールド部材12がハウジング4に装着された際は、回転部材6の接続部38が通過開口12aを通過してハウジング4の外方に突出する。
次に、上述したとおりのダンパー2の使用方法等について説明する。ダンパー2が開閉部材に装着される際は、回転部材6の接続部38が開閉部材に接続され、ハウジング4は回転不能に固定される。たとえば開閉部材として便座にダンパー2が装着された場合、便座が上方に位置する状態においては、図1に示す初期位置に回転部材6が位置する。図1(c)に示すとおり、回転部材6が初期位置に位置しているときは、回転部材6の弧状部44の周方向一端部44aがハウジング4の回転制限部30の周方向一端部30aに接触あるいは近接している。また、初期位置においては、コイルバネ8は被巻き付け部材10の円錐台形状外周面48に巻き付いておらず、あるいはコイルバネ8の一端側が部分的に円錐台形状外周面48の大径側に巻き付いている。
便座に下げ動作が加えられると、便座の下げ動作に伴って回転部材6の初期位置からの回転量が増大する。図7には、図1に示す初期位置から回転部材6が背面からみて反時計回りに30度回転した状態が示され、図8には、図1に示す初期位置から回転部材6が背面からみて反時計回りに110度回転した状態が示されている。
そして、図7及び図8に示すとおり、回転部材6の回転量が増大するに従い、被巻き付け部材10へのコイルバネ8の巻き付け量が増大する。すなわち、被巻き付け部材10の円錐台形状外周面48の大径側から小径側に向かって順次コイルバネ8が縮径しながら巻き付いていく。これによって、コイルバネ8の剛性が高まり、回転部材6に作用するコイルバネ8のトルクが増大するため、便座の下げ動作が便器に接触して停止する際の衝撃がダンパー2によって緩和される。なお、便座を上げる際は、コイルバネ8のトルクが便座の上げ方向に常時作用しており、ダンパー2によって便座の上げ方向の力がアシストされるから小さい力で便座を上げることができる。
図示の実施形態のダンパー2では、円錐台形状外周面48は外径の減少割合が次第に増加する断面弧状に形成され、回転部材6の初期位置からの回転量が増大するに従い、被巻き付け部材10へのコイルバネ8の巻き付け量が正弦曲線(サインカーブ)状に増大し、回転部材6に作用するコイルバネ8のトルクが正弦曲線状に増大するため、ダンパー2の非装着時には重力加速度によって正弦曲線状に下降速度が増大する便座の下降速度が、この実施形態のダンパー2を用いることによりほぼ一定の下降速度となる。
図示の実施形態では便座が完全に下がると、図8(a)に示すとおり、コイルバネ8の全体が円錐台形状外周面48に巻き付いていると共に、図8(b)に示すとおり、回転部材6の弧状部44の周方向他端部44bがハウジング4の回転制限部30の周方向他端部30bに接触あるいは近接する。このように、ダンパー2においては、回転部材6の回転範囲が所定範囲内(図示の実施形態では110度)に制限されているので、回転部材6が過剰に回転することによって所定値を超える力がコイルバネ8に作用してコイルバネ8が損傷するのが防止されている。
以上のとおり、本発明のダンパー2では、被巻き付け部材10にコイルバネ8が巻き付くから、使用を繰り返すうちに摩耗する被巻き付け部材10を耐摩耗性の優れた材料で形成すればよい。したがって、本発明のダンパー2によれば、耐摩耗性に優れた比較的高価な材料の使用量を低減することができるため製造コストの低減を図ることができると共に、摩耗によりトルク特性が変化してしまった場合には被巻き付け部材10を交換すればよいのでメンテナンスコストの低減も図ることができる。
本発明のダンパー2では、外周面形状の異なる被巻き付け部材10を複数準備することにより、開閉部材の寸法や質量に応じてダンパー2のトルク特性を容易に変更することができる。回転式のダンパーは、便座や便蓋等に限らず、例えば特開2013−124524号公報に開示されているように、建物の出入り口等に設置された引き戸が停止する際の衝撃を吸収する目的でも用いられているが、本発明のダンパー2をこうした用途に適用する場合には、被巻き付け部材10を取り換えるだけで引き戸の衝撃吸収に適したトルク特性に変更可能である。このように、本発明のダンパー2によれば、トルク特性の異なる複数のダンパー2間で被巻き付け部材10以外の部品の共通化を図ることができる。
また、本発明のダンパー2では、コイルバネ8の弾性を利用してダンプ効果を得ているが、被巻き付け部材10にコイルバネ8が巻き付くことから、スプリングバックの発生が抑制されており、たとえば便座が下げ動作している際に便座が上げ方向に戻ってしまうことがない。
なお、図示の実施形態では、ハウジング4にボス部22が形成され、回転部材6の軸部34がボス部22の内周面に嵌合され、被巻き付け部材10がボス部22の外周面に嵌合されている例を説明したが、ハウジング4にはボス部22が形成されていなくてもよい。すなわち、内径が回転部材6の軸部34の直径に対応する被巻き付け部材がハウジング4に着脱自在に装着され、この被巻き付け部材の内周面に軸部34が嵌合されていてもよい。
2:ダンパー
4:ハウジング
6:回転部材
8:コイルバネ
8a:コイルバネの一端部
8b:コイルバネの他端部
10:被巻き付け部材
14:端面壁
18:ハウジングの内部空間
22:ボス部
28:第1の収容凹所
34:軸部
36:収容片
38:接続部
42:第2の収容凹所
48:円錐台形状外周面
上記課題を解決するために本発明が提供するのは以下のダンパーである。すなわち、「回転して開閉するよう支持された開閉部材に装着され、前記開閉部材の開閉動作が所定位置で停止する際の衝撃を緩和するダンパーであって、円形断面の内部空間を有するハウジングと、前記ハウジングの前記内部空間内に回転自在に支持された円柱状の軸部及び前記開閉部材に接続される接続部を有する回転部材と、前記ハウジングに一端部が取り付けられると共に前記回転部材に他端部が取り付けられたコイルバネと、前記コイルバネの内方に設置され、前記回転部材が回転したときに前記コイルバネが縮径しながら巻き付く被巻き付け部材とを備え、前記被巻き付け部材は、外径が次第に減少する円錐台形状外周面を有し、前記ハウジングよりも耐摩耗性の高い材料により形成されて、前記ハウジングに着脱自在に装着されており、前記開閉部材の開閉動作に伴って前記回転部材の回転量が増大するに従い、前記コイルバネの巻き付け量が増大し、前記被巻き付け部材の前記円錐台形状外周面の大径側から小径側に向かって順次前記コイルバネが巻き付いていくダンパー」である。

Claims (5)

  1. 回転して開閉するよう支持された開閉部材に装着され、前記開閉部材の開閉動作が所定位置で停止する際の衝撃を緩和するダンパーであって、
    円形断面の内部空間を有するハウジングと、
    前記ハウジングの前記内部空間内に回転自在に支持された円柱状の軸部及び前記開閉部材に接続される接続部を有する回転部材と、
    前記ハウジングに一端部が取り付けられると共に前記回転部材に他端部が取り付けられたコイルバネと、
    前記コイルバネの内方に設置され、前記回転部材が回転したときに前記コイルバネが縮径しながら巻き付く被巻き付け部材とを備え、
    前記被巻き付け部材は、外径が次第に減少する円錐台形状外周面を有し、前記ハウジングとは異なる材料により形成されて、前記ハウジングに着脱自在に装着されており、
    前記開閉部材の開閉動作に伴って前記回転部材の回転量が増大するに従い、前記コイルバネの巻き付け量が増大し、前記被巻き付け部材の前記円錐台形状外周面の大径側から小径側に向かって順次前記コイルバネが巻き付いていくダンパー。
  2. 前記ハウジングは円形の端面壁と前記端面壁の周縁から軸方向片側に延びる円筒状の周面壁とを含み、前記端面壁の内面と前記周面壁の内面とで前記内部空間が規定され、前記端面壁の内面には前記内部空間内に突出する円筒状のボス部が接続されており、
    前記回転部材の前記軸部は前記ボス部の内周面に嵌合されて回転自在に支持され、前記被巻き付け部材は前記ボス部の外周面に嵌合されて装着されている、請求項1に記載のダンパー。
  3. 前記被巻き付け部材の前記円錐台形状外周面は外径の減少割合が次第に増加する断面弧状に形成されている、請求項1又は2に記載のダンパー。
  4. 前記ハウジングの内面には径方向に延びる第1の収容凹所が形成され、
    前記回転部材の前記軸部の外周面には収容片が接続されていて前記収容片には径方向に延びる第2の収容凹所が形成され、
    前記コイルバネの一端部は径方向に延びていて前記第1の収容凹所に収容され、かつ前記コイルバネの他端部は径方向に延びていて前記第2の収容凹所に収容されている、請求項1から3までのいずれかに記載のダンパー。
  5. 前記被巻き付け部材はカーボン繊維又はガラス繊維を含むポリフェニレンサルファイド樹脂から形成されている、請求項1から4までのいずれかに記載のダンパー。
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