JP2019202269A - 排ガス浄化触媒 - Google Patents

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篤 薩摩
格弥 植田
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格弥 植田
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雅史 辻
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順也 大山
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Abstract

【課題】貴金属を用いることなく、三元触媒として高い性能を有する触媒を提供する。【解決手段】排ガス浄化触媒は、内燃機関の排ガス流路に配置される。その排ガス浄化触媒は、第1触媒部と第2触媒部を備えている。第1触媒部は、炭化水素に対する酸化活性が一酸化炭素に対する酸化活性より高い卑金属を構成元素として含む材料を主体とする触媒成分を含む触媒を有している。第2触媒部は、第1触媒部より排ガス流路の下流に設けられている。また、第2触媒部は、一酸化炭素に対する酸化活性が炭化水素に対する酸化活性より高い卑金属を構成元素として含む触媒成分を主体とする触媒を含んでいる。【選択図】図1

Description

本明細書は、排ガス浄化触媒に関する技術を開示する。
車両等の排ガスを浄化するための触媒として、貴金属を用いない触媒の研究が行われている。特許文献1には、セリウム等の担体に、ニッケル及び鉄を構成元素として含む金属酸化物を担持させた触媒が開示されている。
特開2016−19955号公報
特許文献1の触媒は、貴金属を用いない(すなわち、卑金属を用いた)触媒としては、高いNOx還元性能を示す。本発明者らは、特許文献1の触媒を改良し、さらに高いNOx還元性能を示す触媒の開発に成功した。そこで、本発明者らは、新たに開発した触媒を用いて実際の排ガス成分の浄化性能について評価を行った。すなわち、新たに開発した触媒について、三元触媒(炭化水素(HC),一酸化炭素(CO),窒素酸化物(NOx)を除去する触媒)としての性能評価を行った。しかしながら、実際の排ガス成分を用いた性能評価では、新たに開発した触媒は、高いNOx還元性能を得ることができなかった。そこで、本発明者らは、NOx還元性能が低下する原因を調べるとともに、三元触媒として高い性能を有する触媒の研究に着手した。本明細書は、貴金属を用いることなく、三元触媒として高い性能を有する触媒を提供する。
本発明者らの研究により、卑金属を用いた触媒に実際の排ガス成分(HC,CO,NOxを含む混合ガス)を接触させると、COと酸素(O)が優先的に反応し(COが優先して酸化され)、NOxとCOの反応(NOxの還元)が進み難くなることが判明した。すなわち、HCを含まない混合ガスについては高いNOx還元性能を示す触媒であっても、混合ガス中にHCが含まれると、NOx還元性能が低下するという知見が得られた。本明細書で開示する触媒は、この知見に基づくものであり、まず排ガス成分からHCを減少させ、その後、NOx還元性能が高い触媒(すなわち、CO酸化性能が高い触媒)を用いてNOxを還元させるものである。
本明細書は、内燃機関の排ガス流路に配置される排ガス浄化触媒を開示する。その排ガス浄化触媒は、第1触媒部と第2触媒部を備えていてよい。第1触媒部は、炭化水素に対する酸化活性が一酸化炭素に対する酸化活性より高い卑金属を構成元素として含む材料を主体とする触媒成分を含む触媒を有していてよい。第2触媒部は、第1触媒部より排ガス流路の下流に設けられていてよい。また、第2触媒部は、一酸化炭素に対する酸化活性が炭化水素に対する酸化活性より高い卑金属を構成元素として含む触媒成分を主体とする触媒を含んでいてよい。なお、本明細書では、担体に触媒機能を有する成分を含む材料(金属、金属酸化物等)を担持されたものを「触媒」と称し、触媒機能を有する成分を含む材料を「触媒成分」と称する。また、「・・卑金属を構成元素として含む材料を主体とする触媒成分」とは、触媒成分中の「・・卑金属を構成元素として含む材料」の割合が90%以上であることを意味する。
上記排ガス浄化触媒によると、第1触媒部において主として炭化水素が酸化され、排ガス中のHC濃度が低下する。第2触媒部にはHC濃度が低下した排ガスが供給されるため、第2触媒部においてNOxとCOの反応が阻害されることを抑制することができる。また、第2触媒部ではNOxの還元(COの酸化)が優位な触媒が用いられるので、高いNOx還元率(NOx転化率)を得ることができる。なお、本明細書では、Au,Ag,Pt,Pd,Rh,Ir,Ru,Os(貴金属)以外の金属を「卑金属」と称する。
上記排ガス浄化触媒では、第1触媒部の触媒成分を構成する卑金属は、金属と酸素の結合エネルギーが270kJ/mol以上であってよい。また、第2触媒部の触媒成分を構成する卑金属は、金属と酸素の結合エネルギーが270kJ/mol未満であってよい。本発明者らの研究により、金属と酸素の結合エネルギーが大きくなるほどHCに対する酸化活性が高くなり、金属と酸素の結合エネルギーが小さくなるほどCOに対する酸化活性が高くなることが確認された。また、結合エネルギー270kJ/molを閾値として、閾値以上ではHCに対する酸化活性が優位となり、閾値未満ではCOに対する酸化活性が優位になることが確認された。第1触媒部では酸化物として比較的安定な卑金属を利用し、第2触媒部では第1触媒部で利用する卑金属よりは酸化物として不安定な卑金属を用いることにより、三元触媒として高い性能を得ることができる。
なお、「金属と酸素の結合エネルギー」とは、25℃における化合物の生成エンタルピーを、その化合物1molあたりに含まれる酸素のモル数で除した値である。以下に、本明細書で利用した生成エンタルピーを列記する「化合物:生成エンタルピー(kJ/mol)」。「V:−1218.8」,「Cr:−1139.7」,「MnO:−385.22」,「Ga:−1089.1」,「ZnO:−348.3」,「Mn:−959」,「Fe:−824.2」,「MoO:−745.17」,「NiO:−239.7」,「Co:−891」,「MnO:−520.3」,「CuO:−157.3」。
上記排ガス浄化触媒では、第1触媒部の触媒成分は、V,Cr,Fe,Mn,Ga,Znの少なくとも1つの元素を構成元素として含んでいてよい。HCに対する酸化活性が優位な触媒を容易に得ることができる。
上記排ガス浄化触媒では、第2触媒部の触媒成分は、Mn,Co,Ni,Cu,Mo少なくとも1つの元素を構成元素として含んでいてよい。COに対する酸化活性が優位な触媒を容易に得ることができる。
上記排ガス浄化触媒では、第2触媒部の触媒成分は、Ceを構成元素として含んでいる金属酸化物担体に担持されていてよい。このような担体に金属(触媒成分)を担持させることにより、COに対する酸化活性が極めて高い触媒を得ることができる。
上記排ガス浄化触媒では、第1触媒部の触媒成分は、ZnCr又はCrを主体としてよい。これらの触媒成分は、実験により、HCに対する酸化活性が極めて高い触媒を得ることができることが確認されている。
上記排ガス浄化触媒では、第2触媒部は、触媒成分としてCuCo又はCoを主体とする触媒、又は、CeO担体にCuを担持させた触媒であってよい。これらの触媒は、実験により、COに対する酸化活性が極めて高い触媒を得ることができることが確認されている。
排ガス浄化触媒の概略図を示す。 実施例1のまとめを示す。 実施例1のまとめを示す。
図1は、車両の排気管2内に配置された排ガス浄化触媒8を示している。図中の矢印は、排ガスが流れる向きを示している。なお、排ガスは、主に、炭化水素(HC),一酸化炭素(CO),窒素酸化物(NOx)及び酸素(O)を含む。すなわち、空間10には、HC,CO,NOx,Oが含まれている。排ガス浄化触媒8は、第1触媒部4と第2触媒部6を備えている。第1触媒部4は排ガス流路の上流に設けられており、第2触媒部6は第1触媒部4よりも排ガス流路の下流に設けられている。第1触媒部4と第2触媒部6の間には隙間(空間20)が設けられている。排気管2内を移動する排ガスは、第1触媒部4,第2触媒部6を通過し、外気(大気)に放出される。第1触媒部4と第2触媒部6には異なる触媒が用いられている。なお、特に限定されないが、触媒部4,6の形態として、モノリスタイプ,ペレットタイプが挙げられる。
第1触媒部4には、HCに対する酸化活性がCOに対する酸化活性より高い卑金属を構成元素とする触媒成分を含む触媒が用いられている。その結果、第1触媒部4では、HCが選択的に酸化され、COの酸化は抑制される。第1触媒部4では、主に、HCとOが反応し、二酸化炭素(CO)と水(HO)が生成される。そのため、空間20におけるHC濃度は、空間10におけるHC濃度より低い。第1触媒部4で用いられる触媒成分の担体として、チタン(Ti),アルミニウム(Al),亜鉛(Zn),セリウム(Ce)のいずれかを構成元素とする酸化物を用いることができる。
第1触媒部4で用いられる触媒成分の構成金属(卑金属)は、金属と酸素の結合エネルギーが270kJ/mol以上であってよく、310kJ/mol以上であってよく、340kJ/mol以上であってよく、370kJ/mol以上であってよい。金属と酸素の結合エネルギーが大きくなるほど(酸化物としての安定性が高い金属ほど)、HCの酸化活性が増す傾向があり、結合エネルギー270kJ/molを閾値として、金属と酸素の結合エネルギーが大きい金属ほど、HCに対する酸化活性がCOに対する酸化活性より高い。
第1触媒部4で用いられる触媒成分は、V,Cr,Mn,Ga,Zn,Feの少なくとも1つの元素を構成元素として含んでいてよく、特に、V,Cr,Mn,Zn,Feを含んでいてよい。これらの金属は、HCに対する酸化活性が高い。なお、Znは、単体ではHCに対する酸化活性はあまり高くないが、V,Cr,Mnと同時に用いることにより、V,Cr,Mnを単体で用いた触媒成分よりもHCに対する酸化活性を向上させることができる。第1触媒部4で用いられる触媒成分の一例として、ZnCr,Cr等が挙げられる。
第2触媒部6には、COに対する酸化活性がHCに対する酸化活性より高い卑金属を構成元素とする触媒成分を含む触媒が用いられている。第2触媒部6で用いられる触媒は、COを還元剤としてNOxを還元させる活性が高い。第2触媒部6では、主に、COとO,COとNOxが反応し、COと窒素(N)が生成される。そのため、空間30では、空間20よりもCOとNOxの濃度が低い。排ガスを第1触媒部4及び第2触媒部6に通過させることにより、HC,CO及びNOxの濃度が低減されたガスが大気に放出される。なお、第2触媒部6で用いられる触媒の担体として、第1触媒部4と同様に、Ti,Al,Zn,Ceのいずれかを構成元素とする酸化物を用いることができる。特に、Ceを構成元素として含んでいる金属酸化物を担体して用いると、COに対する酸化活性(NOxに対する還元活性)が格段に向上する。Ceを構成元素として含んでいる金属酸化物の一例として、CeO,CeO-TiO,CeO-Fe等が挙げられる。
第2触媒部6で用いられる触媒成分の構成金属(卑金属)は、金属と酸素の結合エネルギーが270kJ/mol未満であってよく、250kJ/mol未満であってよく、200kJ/mol未満であってよい。金属と酸素の結合エネルギーが小さくなるほど、COに対する酸化活性が増す傾向があり、結合エネルギー270kJ/molを閾値として、金属と酸素の結合エネルギーが小さくなるほど、COに対する酸化活性がHCに対する酸化活性より高い。
第2触媒部6で用いられる触媒成分は、Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Moの少なくとも1つの元素を構成元素として含んでいてよく、特に、Mn,Co,Ni,Cuを含んでいてよい。これらの金属は、COに対する酸化活性が高い。第2触媒部6で用いられる触媒成分の一例として、CuCo又はCo等が挙げられる。なお、上記したように、担体としてCeOを用いる場合、触媒成分としてFe,Ni,Cuを用いると、COに対する酸化活性(NOxに対する還元活性)が格段に向上する。
(実施例1)
第1触媒部4又は第2触媒部6で用いる触媒を幾つか作成し、300℃,500℃における、HCに対する酸化活性及びCOに対する酸化活性について評価した。
(触媒の作成)
試料1〜12の触媒の作成方法を説明する。まず、各試料について、触媒成分を構成する金属の硝酸塩水和物(金属硝酸前駆体)0.005molと水100mlを容器内に供給し、各金属硝酸塩水和物を水に溶解させた。なお、各金属硝酸塩水和物は、市販材料を用いた。次に、容器内に水酸化ナトリウム(キシダ化学(株)製,特級)0.5〜2gを添加し、金属水酸化物を沈殿させた。なお、水酸化ナトリウムの添加量は、金属の種類で異なり、容器内に金属水酸化物の沈殿が生じるpH(pH9〜13)となるように調整した。その後、溶液を1時間撹拌した後、沈殿物を濾過し、濾液が中性になるまで蒸留水で洗浄した。その後、大気雰囲気において80℃で24時間乾燥した。その後、大気雰囲気において500℃で3時間焼成し、触媒(試料1〜12)を得た。
次に、試料13〜15の作成方法を説明する。各試料について、触媒成分を構成する金属の硝酸塩水和物と、担体となるCeO(ローディアジャパン(株)(現ソルベイジャパン)(株)製)と、水30mlを容器内に供給し、金属硝酸塩水和物を水に溶解させた。なお、金属硝酸塩水和物として、試料13はNi(NO・6HO(キシダ化学(株)製,特級)を用い、試料14はFe(NO9HO(キシダ化学(株)製,特級)を用い、試料15はCu(NO(キシダ化学(株)製,特級)を用いた。また、金属硝酸塩水和物及びCeOは、質量比で、試料13は「Ni:CeO=4:96」,試料14は「Fe:CeO=10:90」,試料15は「Cu:CeO=5:95」となるように調整した。溶液を1時間撹拌した後、蒸発乾固させ、大気雰囲気において80℃で24時間乾燥した。その後、大気雰囲気において500℃で3時間焼成し、乾燥粉末(触媒)を得た。
(排ガス成分転化率の測定)
得られた触媒(試料1〜15)について、排ガス成分の転化率について測定した。試料1〜8は、C(HC)とCOとOの混合ガスを用いて、HC及びCOの転化率を測定した。また、試料9〜12については、HC及びCOの転化率に加え、NOとCOとOの混合ガスを用いて、NOの転化率も測定した。試料13〜15については、NOの転化率のみ測定した。
まず、触媒17.5mgを石英製のU字管に充填し、U字管を固定床流通装置に接続した。次に、触媒を300℃に加熱した状態で、U字管にOガスを60ml/minで15分流通させて触媒を前処理した。次に、混合ガスを60ml/minでU字管に流通させ、触媒通過後の各ガス成分の濃度を測定し、各ガス成分の転化率(ガス濃度の低下率)を測定した。同様の測定を、触媒温度500℃でも実施した。図2に、各温度におけるガス転化率の結果(HC転化率,CO転化率,NO転化率)、各温度におけるHC転化率とCO転化率の差(HC−CO)を示す。また、試料1〜12については、金属と酸素の結合エネルギー(M-O結合E)の値も併せて示す。
なお、流通させる混合ガスの濃度は、化学量論条件とした。すなわち、HC及びCOの転化率の測定ではC:1000ppm,CO:4000ppm,O:6000ppmの混合ガスを用い、NOの転化率の測定ではNO:1000ppm,CO:4000ppm,O:1500ppmの混合ガスを用いた。ガス濃度の測定は、NO及びCOについてはマルチガス分析計VA−3000((株)堀場製作所製)で行い、Cについては490マイクロGC(アジレント・テクノロジー(株)製)で行った。
図2に示すように、試料1〜7は、概ねHC転化率がCO転化率より高い結果が得られた。特に、試料1,2,6は、低温(300℃)及び高温(500℃)の双方において、HC転化率がCO転化率より高い結果が得られた。なお、試料3及び7は、高温(500℃)での測定が実施できなかった。また、試料4は、CO濃度の低下確認されなかった(CO転化率:0%)。試料5は、高温(500℃)でのみ、HC転化率がCO転化率より高い結果が得られた。なお、試料1〜7は、いずれもM−O結合エネルギーが270kJ/mol以上である。試料1〜7の触媒は、第1触媒部(排ガス流路の上流側)で用いることに適していることが確認された。
試料8〜12は、低温(300℃)においては、全てCO転化率がHC転化率より高い結果が得られた。試料8,9,11,12については、高温(500℃)においてもCO転化率がHC転化率より高い結果が得られた。なお、試料10は、300℃において、HC転化率とCO転化率がほぼ100%であった、そのため、試料10のみ、200℃の測定結果を示している。試料8〜12は、いずれもM−O結合エネルギーが270kJ/mol未満である。また、試料13〜15については、いずれも高いNO転化率を示した。試料8〜15の触媒は、第2触媒部(排ガス流路の下流側)で用いることに適していることが確認された。
(実施例2)
第1触媒部4(上流側)及び第2触媒部6(下流側)で用いられる触媒を幾つか作成し、U字管の上流側と下流側に両触媒を各々充填し、U字管に混合ガス(HC,CO,NO,O)を流通させ、排ガス成分(HC,CO,NO)の転化率を測定した(試料21〜24)。また、比較例として、貴金属であるロジウム(Rh)を触媒成分とする触媒を作成し、試料21〜24と同様に排ガス成分(HC,CO,NO)の転化率について測定した(試料25)。試料21の触媒は上流側(ZnCr),下流側(CuCo)とし、試料22の触媒は上流側(Cr),下流側(Cu,担体CeO)とし、試料23の触媒は上流側(ZnCr),下流側(Co)とし、試料24の触媒は上流側(ZnCr),下流側(Cu,担体CeO)とした。各試料における触媒の組み合わせを図3に示す。
(触媒の作成)
試料21の上流側触媒(ZnCr)は、Cr(NO・9HO(キシダ化学(株)製,特級)0.005molとZn(NO・6HO(キシダ化学(株)製,特級)0.01molと水100mlを容器内に供給し、Cr(NO・9HOとZn(NO・6HOを水に溶解させた後に、容器内に水酸化ナトリウム(キシダ化学(株)製,特級)をpH=10となるように溶かしていき、金属ナトリウム塩を沈殿させた。その後の工程は実施例1(試料1〜12)と同一のため説明を省略する。また、下流側触媒(CuCo)は、Cu(NO・3HO(キシダ化学(株)製,特級)0.005molとCo(NO・6HO(キシダ化学(株)製,特級)0.01molと水100mlを容器内に供給し、Cr(NO・9HOとZn(NO・6HOを水に溶解させた後に、容器内に水酸化ナトリウム(キシダ化学(株)製,特級)をpH=10となるように滴下していき、金属ナトリウム塩を沈殿させた。その後の工程は、焼成温度を300℃としたことを除き、実施例1(試料1〜12)と同一である。試料22の触媒は、実施例1(試料2,試料15)と同一のため説明を省略する。試料23の上流側触媒は試料21の上流側触媒と同一であり、下流側触媒は実施例1(試料10)と同一のため説明を省略する。試料24の上流側触媒は試料21の上流側触媒と同一であり、下流側触媒は試料22の下流側触媒と同一のため説明を省略する。試料25の触媒は、RhCl・3HO(キシダ化学(株)製,特級)0.0256gとCeO(ローディアジャパン(株)(現ソルベイジャパン)(株)製)0.99gと水30mlを容器内に供給し、RhCl・3HOを溶解させた後、CeOを添加した。なお、RhとCeOは、質量比で「Rh:CeO=1:99」とした。その後の工程は実施例1(試料13〜15)と同一のため説明を省略する。
(排ガス成分転化率の測定)
試料21〜24については、上流側触媒と下流側触媒を石英製のU字管の対向する位置に各々17.5mg充填し、U字管を固定床流通装置に接続した。次に、触媒を300℃に加熱した状態で、U字管にOガスを60ml/minで15分流通させて触媒を前処理し、その後、触媒温度を200℃まで低下させた。その後、化学量論条件の混合ガス(NO:1000ppm,C:1000ppm,CO:4000ppm,O:6000ppm)を60ml/minでU字管に流通させ、触媒通過後の各ガス成分の濃度を測定し、各ガス成分の転化率(ガス濃度の低下率)を測定した。なお、試料21〜24については、触媒温度を200℃から500℃まで50℃毎上昇させ、各ガス成分の濃度が安定したときの濃度を測定した。ガス濃度の測定は、実施例1と同様のため説明を省略する。
試料25については、実施例1と同様に触媒17.5mgを石英製のU字管に充填し、U字管を固定床流通装置に接続した。次に、触媒を300℃に加熱した状態で、U字管にOガスを60ml/minで15分流通させて触媒を前処理し、その後、触媒温度を200℃まで低下させた。その後、試料21〜24と同条件の混合ガスをU字管に流通させ、触媒通過後の各ガス成分の濃度を測定し、各ガス成分の転化率(ガス濃度の低下率)を測定した。試料25については、触媒温度を200℃から400℃まで50℃毎上昇させ、各ガス成分の濃度が安定したときの濃度を測定した。ガス濃度の測定は、実施例1と同様のため説明を省略する。
従来の貴金属を用いない(卑金属を用いた)触媒は、HCを含まない排ガス成分の浄化性能が貴金属(Pt,Pd,Rh等)を用いた触媒と同レベルであっても、実際の排ガス成分(HCを含む排ガス)の浄化性能は貴金属を用いた触媒の10分の1以下であった。それに対して、試料21〜24の触媒は、実際の排ガス成分の浄化性能が大幅に改善されていることが確認された。特に、試料21及び24の触媒は、実際の排ガス成分の浄化性能がRh(貴金属)を用いた触媒と同レベル以上であることが確認された。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:排ガス流路
4:第1触媒部
6:第2触媒部
8:排ガス浄化触媒

Claims (7)

  1. 内燃機関の排ガス流路に配置される排ガス浄化触媒であって、
    炭化水素に対する酸化活性が一酸化炭素に対する酸化活性より高い卑金属を構成元素として含む材料を主体とする触媒成分を含む触媒を有する第1触媒部と、
    第1触媒部より排ガス流路の下流に設けられており、一酸化炭素に対する酸化活性が炭化水素に対する酸化活性より高い卑金属を構成元素として含む材料を主体とする触媒成分を含む触媒を有する第2触媒部と、
    を備える排ガス浄化触媒。
  2. 第1触媒部の触媒成分を構成する卑金属は、金属と酸素の結合エネルギーが270kJ/mol以上であり、
    第2触媒部の触媒成分を構成する卑金属は、金属と酸素の結合エネルギーが270kJ/mol未満である請求項1に記載の排ガス浄化触媒。
  3. 第1触媒部の触媒成分は、V,Cr,Fe,Mn,Ga,Znの少なくとも1つの元素を構成元素として含んでいる請求項1または2に記載の排ガス浄化触媒。
  4. 第2触媒部の触媒成分は、Mn,Co,Ni,Cu,Mo少なくとも1つの元素を構成元素として含んでいる請求項1から3のいずれか一項に記載の排ガス浄化触媒。
  5. 第2触媒部の触媒成分は、Ceを構成元素として含んでいる金属酸化物担体に担持されている請求項1から4のいずれか一項に記載の排ガス浄化触媒。
  6. 第1触媒部の触媒成分は、ZnCr又はCrを主体とする請求項1に記載の排ガス浄化触媒。
  7. 第2触媒部は、触媒成分としてCuCo又はCoを主体とする触媒、又は、CeO担体にCuを担持させた触媒である請求項1に記載の排ガス浄化触媒。
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