JP2019201191A - 軟磁性材料、圧粉磁心、及び圧粉磁心の製造方法 - Google Patents
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実施形態に係る軟磁性材料、圧粉磁心、及びその製造方法について、圧粉磁心の製造方法に沿って説明する。実施形態に係る軟磁性材料は、シリコーンオリゴマー層を形成する際にシリコーンオリゴマーにリン酸チタン、またはチタンオリゴマーを加えて混合し、シリコーンオリゴマー層を形成することで得られた圧粉磁心である。つまり、後述のステップ2の工程を経て得られた軟磁性材料である。故に、下記のステップ1及び/又はステップ3を含まない、ステップ1、2、4〜6の工程を経て得られた軟磁性材料、ステップ2、4〜6の工程を経て得られた軟磁性材料、ステップ2〜6の工程を経て得られた軟磁性材料も本発明の軟磁性材料に含まれる。
(1)軟磁性粉末に対して、絶縁微粉末を混合して絶縁微粉末を付着させる絶縁微粉末付着工程(ステップ1)。
(2)表面に絶縁微粉末が付着した軟磁性粉末に対し、シリコーンオリゴマーとリン酸チタンまたはチタンオリゴマーを添加し、混合することでシリコーンオリゴマー層を形成するシリコーンオリゴマー層形成工程(ステップ2)。
(3)シリコーンオリゴマー層が形成された軟磁性粉末に対し、シリコーンレジンを混合してシリコーンレジン層を形成するシリコーンレジン層形成工程(ステップ3)。
(4)ステップ1〜3の工程を経て得られた軟磁性粉末に対し、潤滑剤を添加して混合する潤滑剤混合工程(ステップ4)。
(5)潤滑剤混合工程を経た前記軟磁性粉末を、加圧成形処理して成形体を作製する成形工程(ステップ5)。
(6)成形工程を経た成形体を熱処理する熱処理工程(ステップ6)。
(1)絶縁微粉末付着工程
絶縁微粉末付着工程では、軟磁性粉末と、絶縁微粉末とを混合する。混合は、混合機(W型、V型)、ポットミル等を使用して行い、この時、粉末の内部に歪みが入らないように混合する。軟磁性粉末と絶縁微粉末とを混合することで、軟磁性粉末の表面に絶縁微粉末に付着させることができる。軟磁性粉末の表面に付着した絶縁微粉末は、一定の厚みとなる。軟磁性粉末の表面に絶縁微粉末が付着することにより、軟磁性粉末同士が直接接触することがなくなる。また、絶縁微粉末は、絶縁性を有しているため、軟磁性粉末の間を絶縁することができる。
本実施形態で使用する軟磁性粉末は、鉄を主成分とする軟磁性粉末であって、パーマロイ(Fe−Ni合金)、Si含有鉄合金(Fe−Si合金)、センダスト合金(Fe−Si−Al合金)、純鉄粉、などを用いる。鉄合金は、その他にCoやAl、Cr、Mnを含んでもよい。パーマロイ(Fe−Ni合金)を用いる場合、Feに対するNiの比率は50:50や25:75が好ましいが、他の比率であってもよい。例えば、Fe−80Ni、Fe−36Niでもよい。FeとNiの他にSi、Cr、Mo、Cu、Nb、Ta等を含んでいても良い。Fe−Si合金粉末は、例えば、Fe−3.5%Si合金粉末、Fe−6.5%Si合金粉末が挙げられるが、Feに対するSiの比率は、3.5%や6.5%以外であっても良い。純鉄粉は、Feを99%以上含むものである。軟磁性粉末は1種類でなく、2種類以上の混合粉でも良い。
軟磁性粉末と混合する絶縁微粉末としては、融点が1000℃以上の無機絶縁粉末であるアルミナ粉末、マグネシア粉末、シリカ粉末、チタニア粉末、ジルコニア粉末の少なくとも1種類以上であることが好ましい。融点が1000℃以上の無機絶縁粉末を使用するのは、後述の成形時に加わった圧力による歪みをとる目的で行う熱処理工程で加えられる熱により、無機絶縁粉末が焼結し圧粉磁心の材料として使用できなくなることを防止するためである。
シリコーンオリゴマー層形成工程では、軟磁性粉末に対し、シリコーンオリゴマーとリン酸チタンまたはチタンオリゴマーを所定量添加して、大気雰囲気中、所定の温度で乾燥を行う。シリコーンオリゴマー層形成工程により、軟磁性粉末の外側に丈夫でち密なシリコーンオリゴマー層が形成される。
リン酸チタンは、モノマーである。
チタンオリゴマーは、チタンアルコキシド(Ti−OR)やチタンキレートを縮合させ、多量体構造(−Ti−O−Ti−)を分子内に含有する化合物である。
シリコーンオリゴマー層を形成する際のシリコーンオリゴマーの硬化は、25℃以上の温度で行う必要がある。また、より高い温度で行うと硬化速度が速くなる。一方で、シリコーンオリゴマーは揮発性ある物質である。高温になると揮発、分解するシリコーンオリゴマーの量は多くなる。図2は、シリコーンオリゴマーの乾燥温度と重量減少の関係を示すグラフである。図2の破線は、0.50wt%のシリコーンオリゴマーのみでシリコーンオリゴマー層を形成した比較例(後述の比較例1)であり、実線は0.25wt%のシリコーンオリゴマーと0.25wt%のリン酸チタンとでシリコーンオリゴマー層を形成した実施例(後述の実施例3)である。重量減少率は、乾燥前の重量W0と乾燥後の重量W1とし、以下の(1)式により算出した。
(W1−W0)÷W0×100=重量減少率(%)・・・(1)
同量のシリコーンオリゴマーを同じ温度で乾燥させた場合には、リン酸チタンを添加することで、リン酸チタンを添加しない場合と比較して、軟磁性粉末の表面に形成されるシリコーンオリゴマーの層は厚くなる。より厚いシリコーンオリゴマー層を形成することができる。厚いシリコーンオリゴマー層は、後の成形工程時の圧力に対して高い機械的強度を発揮し、歪みや破断を生じにくい。そのため、作製した圧粉磁心の内部では、軟磁性粉末が一定のギャップを持ち均一に配置されることとなる。均一な軟磁性粉末の配置が、高温高湿度化の透磁率μの減少や鉄損Pcvの上昇を抑制する。
前述の通り、乾燥時にはシリコーンオリゴマーの分解が進む。これは、軟磁性粉末の周囲に付着し硬化中のシリコーンオリゴマーも例外ではない。軟磁性粉末の周囲で硬化中のシリコーンオリゴマーにおいて、一部のシリコーンオリゴマーが分解すると、乾燥後に形成されるシリコーンオリゴマー層の厚さは不均一なものとなる。厚さが不均一なシリコーンオリゴマー層を有する軟磁性材料を使用して圧粉磁心を作製した場合には、内部の軟磁性粉末の配置が不均一なものとなる。故に、均一な軟磁性粉末の配置が、高温高湿度化の透磁率μの減少や鉄損Pcvの上昇を抑制する。
シリコーンオリゴマーは、主骨格がシロキサン結合であり、機械的結合力が強い。また、Si原子を1個有するモノマーであるシランカップリング剤に対して、低分子で、二量体、三量体である分子量1000程度のシリコーンオリゴマーを用いたほうが、その構造上、膜厚を厚くできると考えられる。すなわち、シリコーンオリゴマー層を絶縁被膜の中間層として形成することにより、絶縁被膜全体として機械的結合力を強く、膜厚を厚くすることができる。
シリコーンレジン層形成工程では、シリコーンオリゴマー層が形成された軟磁性粉末に対して、シリコーンレジンを所定量添加し、大気雰囲気中、所定の温度で乾燥させる。シリコーンレジン層形成工程により、シリコーンオリゴマー層の外側にシリコーンレジン層が形成される。
シリコーンレジンはシロキサン結合(Si−O−Si)を主骨格に持つ樹脂である。シリコーンレジンを用いることで可撓性に優れた被膜を形成することができる。シリコーンレジンは、メチル系、メチルフェニル系、プロピルフェニル系、エポキシ樹脂変性系、アルキッド樹脂変性系、ポリエステル樹脂変性系、ゴム系等を用いることができる。この中でも特に、メチルフェニル系のシリコーンレジンを用いた場合、加熱減量が少なく、耐熱性に優れたシリコーンレジン層を形成することができる。
潤滑剤混合工程では、得られた軟磁性材料に対し、潤滑剤を添加し、混合する工程である。この混合工程により、絶縁被膜の最外表面、すなわちシリコーンレジン層の表面に潤滑剤が被覆される。潤滑剤として、ステアリン酸及びその金属塩ならびにエチレンビスステアルアミド、エチレンビスステアラマイド、エチレンビスステアレートアミドなどのワックスが使用できる。潤滑剤を混合することにより、粉末同士の滑りを良くすることができるので、混合時の密度を向上させ成形密度を高くすることができる。さらに、成形時の上パンチの抜き圧低減、金型と粉末の接触によるコア壁面の縦筋の発生を防止することが可能である。潤滑剤の添加量は、軟磁性材料に対して、0.1wt%〜0.6wt%程度が好ましい。
成形工程では、表面に絶縁被膜が形成された軟磁性粉末を加圧成形することにより、成形体を形成する。成形時の圧力は10〜20ton/cm2であり、平均で12〜15ton/cm2程度が好ましい。
熱処理工程では、成形工程を経た成形体に対して、N2ガスやN2+H2ガスなどの非酸化性雰囲気中にて、750℃以上且つ軟磁性粉末に被覆した絶縁被膜が破壊される温度(例えば、850℃や950℃とする)以下で、熱処理を行うことで圧粉磁心が作製される。絶縁被膜が破壊される温度以下で熱処理を行うのは、成形工程での歪みを開放すると共に、熱処理時の熱により軟磁性粉末の周囲に被覆した絶縁被膜が破れることを防止するためである。一方、熱処理温度を上げ過ぎると、この軟磁性粉末に被覆した絶縁被膜が破れることにより、絶縁性能の劣化から渦電流損失が大きく増加してしまう。それにより、磁気特性が低下するという問題が発生する。
本実施形態の軟磁性材料は、軟磁性粉末と、軟磁性粉末の表面を覆う絶縁層と、を有し、絶縁層は、シリコーンオリゴマーと、シリコーンオリゴマーの添加量の10%以上のリン酸チタンまたはチタンオリゴマーとの混合物を含むシリコーンオリゴマー層を含む。この軟磁性材料においては、丈夫でち密なシリコーンオリゴマー層を形成する。
測定項目として、透磁率と損失を次のような手法により測定した。透磁率は、作製された圧粉磁心に1次巻線(20ターン)を施し、LCRメータ(アジレントテクノロジー:4294A)を使用することで、10kHz、0.5Vにおけるインダクタンスから算出した。
Pcv=Kh×f+Ke×f2…(2)
Ph=Kh×f…(3)
Pe=Ke×f2…(4)
Pcv:損失
Kh:ヒステリシス損係数
Ke:渦電流損係数
f:周波数
Ph:ヒステリシス損失
Pe:渦電流損失
会社名:Malvern
装置名:morphologi G3S
比表面積は、BET法により測定した。
第1の特性比較では、0.5wt%の軟磁性微粉末対してシリコーンオリゴマー層を形成した。その際にシリコーンオリゴマーの添加量とリン酸チタンの添加量が合計0.50wt%となるように添加量を調整し、実施例1〜4、比較例1〜3のサンプルとなる圧粉磁心を作製した。表1は、実施例1〜4、比較例1〜3の圧粉磁心の作製に使用した軟磁性材料の配合条件を示す表である。
作製した軟磁性粉末を使用し、実施例1の圧粉磁心を下記のように作製した。
(1)作製した軟磁性粉末に対して、比表面積が100m2/gのアルミナ粉末を0.5wt%混合した。
(2)アルミナ粉末が混合された軟磁性粉末に対して、シリコーンオリゴマーを0.45wt%と、リン酸チタンを0.05%添加して混合した。B/A比率は11.1である。混合後、150℃で1時間の加熱乾燥を行った。
(5)乾燥させた粉末に対してメチルフェニル系シリコーンレジン(品名:TSR−108)を0.8wt%混合して、大気雰囲気中、150℃で2時間の加熱乾燥を行った。
(6)加熱乾燥後に生じた塊を解砕する目的で目開きえ500μmの篩通しを行った。その後、潤滑剤としてエチレンビスステアルアミドを0.5wt%を混合した。
(7)上記工程により絶縁層が形成された軟磁性粉末を、外径17mm、内径11mm、高さ8mmのトロイダル形状の容器に充填し、成形圧力15ton/cm2で成形体を作製した。
(8)最後に、成形体を850℃の熱処理温度で窒素雰囲気中にて2時間熱処理を行い、圧粉磁心を作製した。
実施例2は、実施例1の上記(2)の工程を下記の工程とし、上記(1)〜(8)と同じ工程を順に行った
(2)アルミナ粉末が混合された軟磁性粉末に対して、シリコーンオリゴマーを0.40wt%と、リン酸チタンを0.10%添加して混合した。実施例2において、B/A比率は25である。混合後、150℃で1時間の加熱乾燥を行った。
実施例3は、実施例1の上記(2)の工程を下記の工程とし、上記(1)〜(8)と同じ工程を順に行った
(2)アルミナ粉末が混合された軟磁性粉末に対して、シリコーンオリゴマーを0.25wt%と、リン酸チタンを0.25%添加して混合した。B/A比率は100である。混合後、150℃で1時間の加熱乾燥を行った。
実施例4は、実施例1の上記(2)の工程を下記の工程とし、上記(1)〜(8)と同じ工程を順に行った
(2)アルミナ粉末が混合された軟磁性粉末に対して、シリコーンオリゴマーを0.10wt%と、リン酸チタンを0.40%添加して混合した。B/A比率は400である。混合後、150℃で1時間の加熱乾燥を行った。
比較例1は、実施例1の上記(2)の工程を下記の工程とし、上記(1)〜(8)と同じ工程を順に行った
(2)アルミナ粉末が混合された軟磁性粉末に対して、シリコーンオリゴマーを0.50wt%添加して混合した。B/A比率は0である。混合後、150℃で1時間の加熱乾燥を行った。
比較例2は、実施例1の上記(2)の工程を下記の工程とし、上記(1)〜(8)と同じ工程を順に行った
(2)アルミナ粉末が混合された軟磁性粉末に対して、シリコーンオリゴマーを0.48wt%と、リン酸チタンを0.02%添加し混合した。B/A比率は4.2である。混合後、150℃で1時間の加熱乾燥を行った。
比較例3は、実施例1の上記(2)の工程を下記の工程とし、上記(1)〜(8)と同じ工程を順に行った
(2)アルミナ粉末が混合された軟磁性粉末に対して、リン酸チタンを0.5wt%添加して混合し、150℃で1時間の加熱乾燥を行った。
(Pc1−Pc0)÷Pc0×100=鉄損の変化率(%)・・・(5)
(μ1−μ0)÷μ0×100=透磁率の変化率(%)・・・(6)
第2の特性比較では、0.5wt%の軟磁性微粉末対してシリコーンオリゴマー層を形成した。第1の特性比較では、その際のシリコーンオリゴマーの添加量とリン酸チタンの添加量を合計0.50wt%としたが、本特性比較では、シリコーンオリゴマーの添加量とリン酸チタンの添加量が合計で0.50wt%以外となるように調整し、実施例5〜8のサンプルとなる圧粉磁心を作製した。表4は、実施例5〜8の圧粉磁心の作製に使用した軟磁性材料の配合条件を示す表である。
第1の特性比較で使用した軟磁性粉末を使用し、実施例1の(2)の工程を下記の工程とし、(1)〜(8)と同じ工程を順に行った
(2)アルミナ粉末が混合された軟磁性粉末に対して、シリコーンオリゴマーを0.50wt%と、リン酸チタンを0.50%添加して混合した。B/A比率は100である。混合後、150℃で1時間の加熱乾燥を行った。
第1の特性比較で使用した軟磁性粉末を使用し、実施例1の(2)の工程を下記の工程とし、(1)〜(8)と同じ工程を順に行った
(2)アルミナ粉末が混合された軟磁性粉末に対して、シリコーンオリゴマーを0.90wt%と、リン酸チタンを0.10%添加して混合した。B/A比率は11.1である。混合後、150℃で1時間の加熱乾燥を行った。
第1の特性比較で使用した軟磁性粉末を使用し、実施例1の(2)の工程を下記の工程とし、(1)〜(8)と同じ工程を順に行った
(2)アルミナ粉末が混合された軟磁性粉末に対して、シリコーンオリゴマーを1.00wt%と、リン酸チタンを0.50%添加して混合した。B/A比率は50である。混合後、150℃で1時間の加熱乾燥を行った。
第1の特性比較で使用した軟磁性粉末を使用し、実施例1の(2)の工程を下記の工程とし、(1)〜(8)と同じ工程を順に行った
(2)アルミナ粉末が混合された軟磁性粉末に対して、シリコーンオリゴマーを0.05wt%と、リン酸チタンを0.05%添加して混合した。B/A比率は100である。混合後、150℃で1時間の加熱乾燥を行った。
第3の特性比較では、シリコーンオリゴマー層を形成する際のチタンオリゴマーの添加量を変えることで、実施例9〜13、比較例1のサンプルとなる圧粉磁心を作製した。表6は、実施例9〜13、比較例1の圧粉磁心の作製に使用した軟磁性材料の配合条件を示す表である。
第1の特性比較で使用した軟磁性粉末を使用し、実施例1の(2)の工程を下記の工程とし、(1)〜(8)と同じ工程を順に行った
(2)アルミナ粉末が混合された軟磁性粉末に対して、シリコーンオリゴマーを0.45wt%と、チタンオリゴマーを0.05%添加して混合した。実施例9において、シリコーンオリゴマーの添加量をAとし、チタンオリゴマーの添加量をCとすると、シリコーンオリゴマーとチタンオリゴマーとの比率は、C/Aで表される。実施例9において、C/A比率は11.1である。混合後、150℃で1時間の加熱乾燥を行った。
第1の特性比較で使用した軟磁性粉末を使用し、実施例1の(2)の工程を下記の工程とし、(1)〜(8)と同じ工程を順に行った
(2)アルミナ粉末が混合された軟磁性粉末に対して、シリコーンオリゴマーを0.40wt%と、チタンオリゴマーを0.10%添加して混合した。実施例10において、C/A比率は25である。混合後、150℃で1時間の加熱乾燥を行った。
第1の特性比較で使用した軟磁性粉末を使用し、実施例1の(2)の工程を下記の工程とし、(1)〜(8)と同じ工程を順に行った
(2)アルミナ粉末が混合された軟磁性粉末に対して、シリコーンオリゴマーを0.25wt%と、チタンオリゴマーを0.25%添加して混合した。C/A比率は100である。混合後、150℃で1時間の加熱乾燥を行った。
第1の特性比較で使用した軟磁性粉末を使用し、実施例1の(2)の工程を下記の工程とし、(1)〜(8)と同じ工程を順に行った
(2)アルミナ粉末が混合された軟磁性粉末に対して、シリコーンオリゴマーを0.50wt%と、チタンオリゴマーを0.50%添加して混合した。C/A比率は100である。混合後、150℃で1時間の加熱乾燥を行った。
第1の特性比較で使用した軟磁性粉末を使用し、実施例1の(2)の工程を下記の工程とし、(1)〜(8)と同じ工程を順に行った
(2)アルミナ粉末が混合された軟磁性粉末に対して、シリコーンオリゴマーを0.10wt%と、チタンオリゴマーを0.40%添加して混合した。C/A比率は400である。混合後、150℃で1時間の加熱乾燥を行った。
本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
Claims (10)
- 軟磁性粉末と、
前記軟磁性粉末の表面を覆う絶縁層と、
を有し、
前記絶縁層は、シリコーンオリゴマーとリン酸チタンとの混合物を含むシリコーンオリゴマー層を備え、
前記リン酸チタンの添加量は、前記シリコーンオリゴマーの添加量の10wt%以上であることを特徴とする軟磁性材料。 - 前記リン酸チタンの添加量が、前記シリコーンオリゴマーの添加量の11.1wt%〜400wt%であることを特徴とする請求項1に記載の軟磁性材料。
- 軟磁性粉末と、
前記軟磁性粉末の表面を覆う絶縁層と、
を有し、
前記絶縁層は、シリコーンオリゴマーとチタンオリゴマーとの混合物を含むシリコーンオリゴマー層を備え、
前記チタンオリゴマーの添加量は、前記シリコーンオリゴマーの添加量の10wt%以上であることを特徴とする軟磁性材料。 - 前記チタンオリゴマーの添加量は、前記シリコーンオリゴマーの添加量の11.1wt%〜400wt%であることを特徴とする請求項3に記載の軟磁性材料。
- 前記絶縁層は、
前記シリコーンオリゴマー層を覆うシリコーンレジン層をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の軟磁性材料。 - 前記絶縁層は、
前記軟磁性粉末を覆う絶縁微粉末を含むことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の軟磁性材料。 - 請求項1〜6の何れかに記載の軟磁性材料を使用した圧粉磁心。
- 軟磁性粉末に対して、シリコーンオリゴマーと、前記シリコーンオリゴマーの添加量の10wt%以上のリン酸チタンと、を添加して混合するシリコーンオリゴマー層形成工程と、
前記シリコーンオリゴマー層形成工程で得た混合物に対してシリコーンレジンを添加して混合するシリコーンレジン層形成工程と、
前記シリコーンレジン層形成工程で得た混合物を所定の容器に入れて加圧成型する成型工程と、
前記成型工程で得た成型体を熱処理する熱処理工程と、
を備えること、
を特徴とする圧粉磁心の製造方法。 - 軟磁性粉末に対して、シリコーンオリゴマーと、前記シリコーンオリゴマーの添加量の10wt%以上のチタンオリゴマーと、を添加して混合するシリコーンオリゴマー層形成工程と、
前記シリコーンオリゴマー層形成工程で得た混合物に対してシリコーンレジンを添加して混合するシリコーンレジン層形成工程と、
前記シリコーンレジン層形成工程で得た混合物を所定の容器に入れて加圧成型する成型工程と、
前記成型工程で得た成型体を熱処理する熱処理工程と、
を備えること、
を特徴とする圧粉磁心の製造方法。 - 前記シリコーンオリゴマー層形成工程において、100℃〜200℃で乾燥させることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の圧粉磁心の製造方法。
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