JP2019200899A - 粒子線加速器および粒子線治療システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 周波数変調が可能な加速空洞を備えたシンクロサイクロトロン型の粒子線加速器において、ビーム取出しが従来に比べて容易であり、かつ小型の粒子線加速器とそれを備えた粒子線治療システムを提供する。【解決手段】 磁石装置1のうち、上部磁極8,下部磁極9の中間平面2に対向する面には、ビーム周回方向に沿って凹部21a,21b,21c,21dと凸部22a,22b,22c,22dとが交互に配置されており、凸部22a,22b,22c,22dは、ビーム周回軌道の中心O1から見たときの凸部22a,22b,22c,22dの角度幅θがビームエネルギーの増大に従って狭まっていき、凹部21aの上部磁極8,下部磁極9外周領域に、所定エネルギーに加速されたビームを加速器1004の外に取り出す出射チャネル1019の入口が設けられている。【選択図】 図4

Description

本発明は、粒子線加速器およびそれを備えた粒子線治療システムに関する。
磁場フラッターを使用したシンクロサイクロトロン粒子加速器の一例として、特許文献1には、空洞内で高周波電圧を掃引して粒子をプラズマ柱である粒子源から加速するための電圧源と、粒子を空洞内で軌道上を移動させる磁石と、再生器と、再生器から空間を隔てて空洞内で配置され、磁石で形成される磁場バンプを解消する強磁性装置で構成されることが記載されている。
特開2016−213198号公報
近年、放射線治療に用いられる粒子線治療システムの小型化が進行している。特許文献1には、小型の粒子線治療システムに備わるシンクロサイクロトロンと呼ばれる粒子線加速器について、特にシンクロサイクロトロンに必要な磁場を生成する磁石装置の磁極形状が開示されている。
一般に、円形加速器と呼ばれる粒子線加速器は、イオン源を含む入射装置、ビームを安定に周回させるための主磁場を生成する磁石装置、高周波電場を印加してビームを加速する加速空洞、ビームを平衡軌道から意図的にずらすための磁場を印加するビーム変位生成磁石、ならびに平衡軌道からずらされたビームを加速器外に取り出す出射チャネルを備えている。
円形加速器でビームを所望するエネルギーまで加速するためには、ビームが加速空洞を通過するタイミングと高周波電場の位相を合わせる必要がある。
シンクロサイクロトロンは、磁石装置で静磁場を生成し、高周波電場の周波数をビームのエネルギーに合わせて変調させることでビームが加速ギャップを通過するタイミングと高周波電場の位相を合わせ、ビームを所望のエネルギーまで加速していく装置である。
シンクロサイクロトロンは静磁場中をビームが加速されていくので、高エネルギーになるほどビームの描く軌道は広がっていく。そして、その加速器で所定のエネルギーまで加速されたビームは、ビーム変位生成磁石によって印加された磁場を感じることで平衡軌道から意図的に変位させられて出射チャネルに到達し、加速器外に取り出される。
出射チャネルは、セプタムと呼ばれる磁石で構成されることが多い。セプタムで主磁場と逆向きの磁場を生成することで、出射チャネルを通過するビームの軌道半径が拡大する。セプタムによって軌道半径が拡大したビームは周回軌道から離脱し、後段のビーム輸送系、照射装置へと導かれる。
このようなシンクロサイクロトロンの小型化は、主磁場の増大を意味する。しかしながら、主磁場が増大すると、ビームを取り出すためにセプタムが生成すべき磁場も増大することになる。特に、主磁場はおよそ3T以上の高磁場となると、超電導コイルを用いて生成される。
ここで、セプタムは、設置空間の大きさの制限、ならびに時間的に一定ではなくパルス的に使用するという運転方法の特徴から、常伝導磁石で構成することが一般的である。常伝導磁石では1T以上の磁場を生成しようとすると、セプタムのサイズ増、電源容量の増大、コイル冷却の消費電力の増大などの様々な困難がある。
従って、加速器の小型化は、主磁場強度ではなく、セプタムの限界で規定される。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、周波数変調が可能な加速空洞を備えたシンクロサイクロトロン型の粒子線加速器において、ビーム取出しが従来に比べて容易であり、かつ小型の粒子線加速器とそれを備えた粒子線治療システムを提供することである。
本発明は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、粒子線加速器であって、ビームを加速する高周波電場の周波数を変調可能な加速空洞と、静磁場を生成する磁石装置と、を備え、前記磁石装置は、リターンヨークおよび前記リターンヨークに固定された一対の磁極を有し、前記一対の磁極は、前記一対の磁極に挟まれた空間にある中間平面に対して面対称な位置に配置され、前記磁極の前記中間平面に対向する面には、ビーム周回方向に沿って凹部と凸部とが交互に配置されており、前記凸部は、ビーム周回軌道の中心から見たときの前記凸部の角度幅がビームエネルギーの増大に従って狭まっていき、前記凹部の磁極外周領域に、所定エネルギーに加速されたビームを前記粒子線加速器の外に取り出す出射チャネルの入口が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、小型かつビーム取出しが容易な粒子線加速器を提供することができる。上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
本発明の実施例1における粒子線治療システムの構成図である。 実施例1における粒子線治療システムの加速器内に配置された磁石装置の斜視図である。 実施例1における磁石装置の垂直平面による断面図である。 実施例1における磁石装置を中間平面からみた平面図である。 実施例1における磁石装置の凸部の一つを拡大した平面図である。 実施例1における磁石装置の凸部の一つを拡大した平面図である。 実施例1における磁石装置の凸部の一つを拡大した平面図である。 本発明の実施例2における磁石装置を中間平面からみた平面図である。 実施例2における磁石装置の凸部の一つを拡大した平面図である。 実施例2における磁石装置の凸部の一つを拡大した平面図である。 実施例2における磁石装置の凸部の一つを拡大した平面図である。 実施例2における磁石装置の凸部の一つを拡大した平面図である。
以下に本発明の粒子線加速器および粒子線治療システムの実施例を、図面を用いて説明する。
<実施例1>
本発明の粒子線加速器および粒子線治療システムの実施例1について図1乃至図7を用いて説明する。
図1は本実施例1における粒子線治療システムの構成図である。図2は加速器内に配置された磁石装置の斜視図である。図3は磁石装置の垂直平面による断面図である。図4は磁石装置を中間平面からみた平面図、図5乃至図7は磁石装置の凸部の一つを拡大した平面図である。
まず、図1を用いて粒子線治療システムの全体構成を説明する。
図1において、粒子線治療システム1001は、建屋(図示省略)の床面に設置される。この粒子線治療システム1001は、イオンビーム発生装置1002、ビーム輸送系1013、回転ガントリー1006、照射装置1007および制御システム1065を備えている。
イオンビーム発生装置1002は、イオン源1003と、このイオン源1003が接続される加速器1004を有する。加速器1004の詳細は後述する。
ビーム輸送系1013は、照射装置1007に達するビーム経路1048を有しており、このビーム経路1048に、加速器1004から照射装置1007に向かって、複数の四極電磁石1046、偏向電磁石1041、複数の四極電磁石1047、偏向電磁石1042、四極電磁石1049,1050、および偏向電磁石1043,1044がこの順に配置されることで構成されている。
ビーム輸送系1013のビーム経路1048の一部は、回転ガントリー1006に設置されており、偏向電磁石1042、四極電磁石1049,1050および偏向電磁石1043,1044も回転ガントリー1006に設置されている。ビーム経路1048は、加速器1004に設けられた出射チャネル1019に接続されている。
回転ガントリー1006は、回転軸1045を中心に回転可能に構成されており、照射装置1007を回転軸1045の周りで旋回させる回転装置である。
照射装置1007は、2台の走査電磁石1051,1052、ビーム位置モニタ1053および線量モニタ1054を備えている。これら走査電磁石1051,1052、ビーム位置モニタ1053および線量モニタ1054は、照射装置1007の中心軸、すなわち、ビーム軸に沿って配置されている。走査電磁石1051,1052、ビーム位置モニタ1053および線量モニタ1054は照射装置1007のケーシング(図示省略)内に配置されている。
ビーム位置モニタ1053および線量モニタ1054は、走査電磁石1051,1052の下流に配置される。走査電磁石1051および走査電磁石1052は、それぞれイオンビームを偏向し、イオンビームを照射装置1007の中心軸に垂直な平面内において互いに直交する方向に走査する。ビーム位置モニタ1053は照射されるビームの通過位置を計測する。線量モニタ1054は照射されるビームの線量を計測する。
照射装置1007は、回転ガントリー1006に取り付けられており、偏向電磁石1044の下流に配置される。
照射装置1007の下流側には、患者1056が横たわる治療台1055が、照射装置1007に対向するように配置される。
制御システム1065は、中央制御装置1066、加速器・輸送系制御装置1069、走査制御装置1070、回転制御装置1088およびデータベース1072を有する。
中央制御装置1066は、中央演算装置(CPU)1067およびCPU1067に接続されたメモリ1068を有する。加速器・輸送系制御装置1069、走査制御装置1070、回転制御装置1088およびデータベース1072は、中央制御装置1066内のCPU1067に接続されている。
粒子線治療システム1001は更に治療計画装置1073を有しており、治療計画装置1073はデータベース1072に接続されている。粒子線治療システム1001では、粒子線の照射エネルギーや照射角度などが粒子線の照射に先立って治療計画装置1073で治療計画として作成されており、この治療計画に基づいて照射が実行される。
中央制御装置1066のCPU1067は、データベース1072に保存されている治療計画から粒子線治療システム1001を構成する各機器の照射に関係する各種の動作制御プログラムを読み込み、読み込んだプログラムを実行して、加速器・輸送系制御装置1069、走査制御装置1070、回転制御装置1088を介して指令を出力することで、粒子線治療システム1001内の各機器の動作を制御する。
なお、実行される動作の制御処理は、1つのプログラムにまとめられていても、それぞれが複数のプログラムに別れていてもよく、それらの組み合わせでもよい。また、プログラムの一部または全ては専用ハードウェアで実現してもよく、モジュール化されていても良い。更には、各種プログラムは、プログラム配布サーバや外部記憶メディアによって各計算機にインストールされてもよい。
また、各制御装置は、各々が独立した装置で有線或いは無線のネットワークで接続されたものであっても、2つ以上が一体化していてもよい。
ビーム電流測定装置1098は、移動装置1017および位置検出器1039を含んでいる。
高周波電源1036は、加速器1004内に設置された高周波加速空洞1037に導波管1010を通じて電力を入力し、高周波加速空洞1037に接続された電極と接地電極の間にビームを加速する高周波電場を励起させる。本実施例の加速器1004では、高周波加速空洞1037の共振周波数をビームのエネルギーに対応して変調させる必要がある。周波数を変調させるためには、インダクタンスか静電容量を調整すればよい。
インダクタンスや静電容量の調整方法は公知の方法を用いることができ、たとえば静電容量を調整する場合は、高周波空洞に可変容量キャパシタを接続して制御する。
次いで、加速器1004を構成する磁石装置1の詳細について図2以降を用いて説明する。
磁石装置1は、主な構成として、図2に示すように鉛直方向から見て略円盤状の形状を成す上リターンヨーク4と下リターンヨーク5とを有している。
上リターンヨーク4と下リターンヨーク5は、中間平面2に対してほぼ上下対称な形状を有している。この中間平面2は、おおむね磁石装置1の鉛直方向中心を通り、加速中のイオンが描く軌道面にほぼ一致する。また上リターンヨーク4と下リターンヨーク5は、中間平面2に垂直かつおおむね磁石装置1の中間平面2に対する中心を通過する平面である垂直平面3に対して面対称な形状をしている。
なお、図2では中間平面2の磁石装置1に対する交差部分を一点鎖線、垂直平面3の磁石装置1に対する交差部分を破線で示している。
上リターンヨーク4にはイオン源1003が配置されている。
図3に示すように、上リターンヨーク4と下リターンヨーク5に囲まれた空間内にはコイル6が中間平面2に対して面対称に配置されている。
なお、実施例1では、外部イオン源を想定して磁石装置1の外側にイオン源1003を設置し、これに対応して貫通孔24を設けているが、イオン源1003は磁石装置1の内部に設置してもよい。
コイル6は、図1に示したコイル引出配線1022によってコイル励磁用電源1057に接続されている。上リターンヨーク4および下リターンヨーク5に囲まれた空間内のコイル6の内側には真空容器7が設けられている。
コイル6は、超電導コイルであり、クライオスタット(図示省略)の内部に設置されており、液体ヘリウムなどの冷媒、または冷凍機(図示省略)からの伝熱によって冷却される。
真空容器7の内部には、上リターンヨーク4の下リターンヨーク5に対向する面には上部磁極8が、下リターンヨーク5の上リターンヨーク4に対向する面には下部磁極9が、それぞれ中間平面2に対して面対称に配置されており、それぞれ上リターンヨーク4と下リターンヨーク5と結合されている。
これら上リターンヨーク4や下リターンヨーク5、上部磁極8、下部磁極9は、例えば、不純物濃度を低減させた純鉄や、低炭素鋼等によって構成する。真空容器7は、ステンレスなどによって構成する。コイル6は、NbTi等の超電導体で構成する。
イオンビームを周回させ加速させる空間は、これら上部磁極8と下部磁極9の間に形成される。
この空間には、中間平面2に対して磁場補正用電磁石11,12,13,14が配置されている。磁場補正用電磁石11,12,13,14は、中間平面2に対して面対称に配置されており、貫通孔16から図1に示した取り出し用電磁石引出配線1023によって取り出し用電磁石電源1040に接続されている。
出射チャネル1019は電磁石(図示省略)を備えており、貫通孔15から図1に示した出射チャネル用電源1082に接続されている。出射チャネル用電源1082から出射チャネル1019に備えられた電磁石に電流を通電することで、出射チャネル1019に到達したイオンビームが整えられ、ビーム輸送系1013へと送られる。
図4は、対向面10を中間平面2からみた平面図である。磁石装置1は中間平面に2に対して面対称な構造であるため、以下では、図3および図4を用いて、磁石装置1の詳細構造について説明する。
上部磁極8および下部磁極9の中間平面2に対向する面には、それぞれ、凹部21a,21b,21c,21d、凸部22a,22b,22c,22dが形成されており、これら凹部21a,21b,21c,21dと凸部22a,22b,22c,22dはビーム軌道23の周回方向に沿って交互に配置されている。
これら凹部21a,21b,21c,21dおよび凸部22a,22b,22c,22dとは、上部磁極8や下部磁極9と一体で形成されたものとしてもよいし、別部材として製作した後に上部磁極8や下部磁極9の表面に組み立ての際に溶接やボルト止めなどの公知の方法で係合してもよい。材料については上部磁極8や下部磁極9と同じとすることが望ましい。
ビーム変位生成磁石31(リジェネレータ)は、出射チャネル1019が設けられた凹部21aに隣接する凸部22aの磁極外周面25の近傍に設置されている。また、ビーム変位生成磁石32(ピーラー)は、出射チャネル1019が設けられた凹部21aに隣接する凸部22dの磁極外周面25の近傍に設置されている。
ビーム変位生成磁石31が発生させる磁場分布は径方向に向かって主磁場強度が増加するように設計することが望ましい。また、ビーム変位生成磁石32が発生する磁場分布は径方向に向かって主磁場強度が減少するように設計することが望ましい。
上述の空間内を周回するビームがこれらビーム変位生成磁石31,32によって生成される磁場(擾乱磁場)を感じることで、ビーム軌道は出射チャネル1019の方向へと変位を受ける。
なお、ビーム変位生成磁石31,32は、磁場を生成する磁石に限られず、電磁石であってもよい。
更には、ビーム変位生成磁石31,32を用いる替わりに、同等のビーム軌道を変位させるための磁場を生成する構造を凸部22a,22dの表面に設けることができる。構造の例としては、凸部22a,22dの表面に磁性体を更に付加する、あるいは凸部22a,22dの表面形状を加工することができる。
貫通孔18は、ビーム輸送系1013を設置するための貫通孔であり、貫通孔19は、磁石装置の対称性を高めて磁石装置の生成する磁場を高精度化するために、垂直平面3に対して貫通孔18と面対称になるように設けられている。
本実施例の構造の効果を説明するために、磁石装置1の設計手順について図5乃至図7を用いて以下説明する。
まず、磁石装置1の大きさを決めるために、磁場強度と最高エネルギーにおけるビーム軌道の半径を定める必要がある。磁石装置1が生成する磁場が大きいほど、ビーム軌道の広がりが小さくなり、加速器1004、ひいては粒子線治療システム1001を小型化することができる。
本実施例では、入射地点での磁場を5[T]、最高エネルギーのビーム半径を1[m]とすることにした。なお、本実施例では、加速するビームの入射点と最大ビームエネルギー軌道の中心O1との位置を一致させておく。
次に、ビームが安定に周回する理想磁場分布を求めなければならない。本実施例では、ビームを中間平面2に垂直な方向に対して収束させるために、弱収束の原理に基づいて磁場を設計した。
弱収束の原理を用いた加速器では、一般に、下記式(1)で示すようなnインデックスと呼ばれる量
Figure 2019200899
を0より大きく0.2以下にするように磁場分布が設計される。ここで、Bは中間平面2における磁場、ρはビーム軌道の曲率半径で、磁場勾配∂B/∂rは、中間平面2の上で、ビーム進行方向と垂直でビームエネルギーが大きくなる方向に対する磁場の微分を示している。
本実施例1では、磁場強度を5[T]、最高エネルギーのビーム半径(最大軌道半径)を1[m]としたので、∂B/∂rは−1[T/m]以上で0より小さくすべきとなった。ここでは、∂B/∂rは−0.5[T/m]とすることにする。すると、最高エネルギーのビーム半径は1[m]だから、この軌道上における磁場は4.5[T]となる。
一般に、弱収束の原理によってビームを収束させる円形加速器では、軸対称な磁場分布を生成するために、磁極形状も軸対称とすることが多い。そうすると、磁場Bはビーム周回方向に沿って一定値となる。しかし、弱収束の原理は、必ずしもBがビーム周回方向に一定であることを要請せず、Bがビーム周回方向に対する平均磁場である場合でも成立する。すなわち、ビーム周回方向に磁場の強弱が分布していてよい。
そこで、本実施例では、4つの凹部21a,21b,21c,21dと4つの凸部22a,22b,22c,22dによってビーム周回方向に磁場の強弱が分布するようにし、かつビーム周回方向の磁場平均がビームエネルギーの増大に従って式(1)に従って減少するように設計した。
また、上下の凸部22a,22b,22c,22dで挟まれた領域では、上部磁極8および下部磁極9との間の距離が短くなることから、上下の凹部21a,21b,21c,21dで挟まれた領域よりも磁場が大きくなる。
そこで、図5に示すように、ビームエネルギーが増大して磁極外周面25に近づくに従って、ビーム周回軌道の中心O1から見たときの凸部22a,22b,22c,22dの角度幅θ,θ,θ,…,θが狭まっていく(θ>θ>θ>…>θ)ようにした。
このように凸部22a,22b,22c,22dの角度幅θ,θ,θ,…,θを狭めていくことは、本実施例においては、ビーム周回軌道の中心O1からみたときの凹部21a,21b,21c,21dの角度幅はビームエネルギーの増大に従って広がっていくことを意味する。
第一近似としては、凹部21a,21b,21c,21dに挟まれた領域と凸部22a,22b,22c,22dに挟まれた領域の磁場は、それぞれ一定値と考え、式(1)で定まる平均磁場の減少に合わせて、凸部22a,22b,22c,22dの角度幅が減少していくように調整すればよい。
すなわち、凹部21a,21b,21c,21dに挟まれた領域における磁場をB、凸部22a,22b,22c,22dに挟まれた領域における磁場をBとすると、下記式(2)
Figure 2019200899
の関係からθを決めればよい。ここでθの単位はradianであり、B<B(r)<Bである。
このように設計した凸部22a,22b,22c,22dでは、図6に示すように、加速されるビームが1つの凸部22a,22b,22c,22dを通過する距離L,L,…,Lが、ビームエネルギーの増加に伴って増加(L>L>L)した後に減少に転ずる(L>L)関係となる。なお、図6では、代表して凸部22cのみ示す。図7も同様である。
更には、凸部22a,22b,22c,22dでは、図7に示すように、凸部22cと凹部21dの境界線の接線と、その反対側の凸部22cと凹部21cの境界線の接線との間の角度がビームエネルギーの増大に従って小さくなる(θ’>θ’)。その後、2本の接線が平行になり、その後角度が大きくなる関係となっている。
このようにして得られる磁場は、最高エネルギーのビームに対する平均磁場は、磁極を軸対称形状にした場合と同じ値の4.5[T]とできるから、加速器のサイズは同等である。一方、軸対称の磁極形状では、最高エネルギーのビームに対する磁場は一様に4.5[T]であるが、本実施例では凹部では4.5[T]未満、凸部では4.5[T]を超える磁場となっている。
そこで、所定エネルギーに加速されたビームを加速器1004の外に取り出す出射チャネル1019の入口を凹部21aの磁極外周面25近傍に設置することで、出射チャネル1019がビーム取り出しのために生成すべき磁場を、軸対称の磁極形状よりも小さくすることができ、ビーム取出しを容易にすることができる。
次に、本実施例の効果について説明する。
上述した本発明の実施例1の粒子線治療システム1001は、加速器1004を備えている。このうち、加速器1004は、ビームを加速する高周波電場の周波数を変調可能な高周波加速空洞1037と、静磁場を生成する磁石装置1と、を備えている。磁石装置1は、上リターンヨーク4,下リターンヨーク5および上リターンヨーク4,下リターンヨーク5に固定された一対の上部磁極8,下部磁極9を有し、一対の上部磁極8,下部磁極9は、一対の上部磁極8,下部磁極9に挟まれた空間にある中間平面2に対して面対称な位置に配置され、上部磁極8,下部磁極9の中間平面2に対向する面には、ビーム周回方向に沿って凹部21a,21b,21c,21dと凸部22a,22b,22c,22dとが交互に配置され、凹部21aの上部磁極8,下部磁極9外周領域に、所定エネルギーに加速されたビームを加速器1004の外に取り出す出射チャネル1019の入口が設けられている。更には、凸部22a,22b,22c,22dは、ビーム周回軌道の中心O1から見たときの凸部22a,22b,22c,22dの角度幅θがビームエネルギーの増大に従って狭まっている。また、加速されるビームが1つの凸部22a,22b,22c,22dを通過する距離は、ビームエネルギーの増加に伴って増加した後に減少に転じている。更に、凸部22a,22b,22c,22dと凹部21a,21b,21c,21dの境界線の接線とその反対側の凸部22a,22b,22c,22dと凹部21a,21b,21c,21dの境界線の接線との間の角度がビームエネルギーの増大に従って小さくなった後で大きくなっている。
これによって、周波数変調が可能な高周波加速空洞1037を備えた加速器において、主磁場を増大させた場合でも、加速器を大型化することなくビームを安定して加速することができる。また、加速されたビームの取り出し口となる出射チャネル1019の入口が配置される磁極の外周領域の磁場強度を弱めることができる。このため、セプタムの高性能化・大型化等の困難な方法を用いることなく、ビーム取出しが容易な磁石装置を備えた小型の加速器を提供することができる。
また、磁石装置1が生成する磁場のビーム周回方向に沿った平均値は、ビームエネルギーの増大に伴って低下していくため、出射チャネル1019の入口が配置される磁極の外周領域の磁場強度をより弱めることができ、よってより容易にビームの取り出しを行うことができる。
更に、加速するビームの入射点と最大ビームエネルギー軌道の中心O1との位置が一致していても、出射チャネル1019の入口が配置される磁極の外周領域の磁場強度を従来の加速器に比べて弱めているため、ビームの取り出しがより容易な加速器となっている。
また、出射チャネル1019が設けられた凹部21aに隣接する凸部22a,22dの上部磁極8,下部磁極9外周領域に、ビーム軌道を変位させるための磁場を印加するビーム変位生成磁石31,32が設けられていることにより、取出したい特定エネルギーとなったビームに対して周回軌道面内のベータトロン振動を不安定化させることができるため、任意エネルギーのビームをより容易に取出すことができる、との効果が得られる。このような加速器は、照射線量率を実現して患者の治療スループットを向上させることができる粒子線治療システムに好適である。
<実施例2>
本発明の実施例2の粒子線加速器および粒子線治療システムについて図8乃至図12を用いて説明する。実施例1と同じ構成には同一の符号を示し、説明は省略する。
図8は本実施例2における磁石装置を中間平面からみた平面図である。図9乃至図12は磁石装置の凸部の一つを拡大した平面図である。
本実施例の粒子線加速器は、上述した実施例1の粒子線加速器との違いは、磁石装置内の上部磁極および下部磁極の対向面の形状が異なる。以下、図8以降を用いて説明する。
粒子線加速器では、ビームの運動エネルギーをK、静止エネルギーをE、光速をc、荷電粒子の電荷数をqとおくと、下記式(3)
Figure 2019200899
の関係が成り立つ。
上記の式(3)と実施例1において説明した式(2)とを組み合わせると、θは径方向距離rの関数からKの関数に見直すことができる。特に、ビーム軌道の中心が磁極の中心と一致している場合はr=ρとなるが、実施例2では、ビーム軌道の中心が磁極の中心と一致しておらず、加速するビームの入射点O2と最大ビームエネルギー軌道の中心O4、および加速器のビームの周回軌道の中心O3,O5,O6との位置が異なる場合を示す。
図8は、実施例2における対向面10を中間平面2からみた平面図である。実施例1と同様の構造物等については、同じ番号を流用して指し示している。
図8において、ビーム入射点はO2であり、最高エネルギーのビーム軌道126の軌道中心はO4であり、その中間のエネルギーのビーム軌道127の軌道中心はO3、中間より加速したエネルギーのビーム軌道の中心はO5,O6である。
このように、最高エネルギーのビーム軌道中心O4と入射点O2が一致せず、入射点O2が出射チャネル1019のビーム入口方向へとずれている。このようにビーム軌道の中心をずらすと、低エネルギーのビーム軌道を出射チャネル1019の入口に近づけることができるので、最高エネルギーまで加速されたビームのみならず、その間のエネルギービームも出射チャネル1019から容易に取り出すことが可能となる。
実施例2では、入射エネルギーからビーム軌道までのビーム軌道の幅128を0.1[m]にすることとした。すると、実施例1と同様に∂B/∂rを−1.0[T/m]とすると、最高エネルギーに対する磁場は4.9[T]ということになる。
この実施例2においても、図9に示すように、ビーム周回軌道の中心O3,O5,O6,O4から見たときの凸部122cの角度幅θ1A,θ2A,θ3A,…,θnAは、式(2)および式(3)に従って、ビームエネルギーの増大に従って狭まっている(θ1A>θ2A>θ3A>…>θnA)。
同様に、図10に示すように、ビーム周回軌道の中心O3,O5,O4から見たときの凸部122dの角度幅θ1B,θ2B,…,θnBは、式(2)および式(3)に従って、ビームエネルギーの増大に従って狭まっている(θ1B>θ2B>…>θnB)。
このように設計した凸部122cでは、図11に示すように、加速されるビームが1つの凸部122cを通過する距離L1A,L2A,…,LnAが、ビームエネルギーの増加に伴って増加(L2A>L1A)した後に減少に転ずる(L2A>LxA>LnA)関係となる。
更には、図12に示すように、凸部122cでは、凸部122cと凹部121dの境界線の接線と、その反対側の凸部122cと凹部121cの境界線の接線との間の角度がビームエネルギーの増大に従って小さくなり、その後2本の接線が平行になり、その後角度が大きくなっていく(θ’3A>…>θ’nA)関係となっている。
図示は省略しているが、凸部122cと垂直平面3に対して対称な形状の凸部122bについても、凸部122cと同様である。また、凸部122dと垂直平面3に対して対称な形状の凸部122aについても、凸部122dと同様である。
このようにして得られる磁場は、ビーム周回方向に沿った平均磁場は、磁極を軸対称形状にした場合の4.9[T]と同じ値にできるから、加速器のサイズは軸対称形状の場合と同等である。
一方、軸対称の磁極形状では、最高エネルギーのビームに対する磁場はビーム周回方向に沿って4.9[T]と一定であるが、実施例2では凹部121a,121b,121c,121dでは4.9[T]未満、凸部122a,122b,122c,122dでは4.9[T]を超える磁場となっている。
そこで、本実施例においても、所定エネルギーに加速されたビームを加速器1004の外に取り出す出射チャネル1019の入口を凹部121aの磁極外周面125近傍に設置することで、出射チャネル1019がビーム取り出しのために生成すべき磁場を、軸対称の磁極形状よりも小さくすることができ、ビーム取出しを容易にすることができる。
その他の構成・動作は前述した実施例1の粒子線加速器および粒子線治療システムと略同じ構成・動作であり、詳細は省略する。
本発明の実施例2の粒子線加速器においても、前述した実施例1の粒子線加速器とほぼ同様な効果が得られる。
また、加速するビームの入射点O2と最大ビームエネルギー軌道の中心O1との位置が異なることにより、出射チャネル1019の入口が設置される磁極外周部に、ビーム周回軌道が密になる領域を設けることができる。また、出射チャネル1019がビーム取り出しのために生成すべき磁場を、軸対象の磁極形状とする場合に比べて小さくすることができる。従って、これらの効果から、より容易に所定エネルギーに加速されたビームの取り出しを行うことができる。
<その他>
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
例えば、上記の実施例1,2の説明では、加速する粒子を特に指定していない。すなわち、陽子をイオン源1003から供給しても、炭素イオンをイオン源1003から供給しても、高周波加速空洞1037の周波数を加速する粒子それぞれにあわせて調整することによって、安定にビームを加速周回させることができる。また、加速する粒子は、上述した陽子や炭素イオンに限られず、ヘリウムイオン等の炭素イオン以外の重粒子イオンとすることができる。
また、上記の実施例1,2の説明では、上部磁極8や下部磁極9に設ける凹部と凸部の数をそれぞれ4つとしたが、凹部や凸部の数は4つに限るものではなく、3以上の整数であれば、ビームが安定周回するような磁場を生成することが可能である。
また、粒子線治療システム1001がビーム輸送系1013を備えている場合について説明したが、粒子線治療システムはビーム輸送系を設けずにイオンビーム発生装置と回転ガントリーや照射装置とを直接接続することができる。
また、治療に用いる粒子線を照射する装置として回転ガントリー1006を用いる場合について説明したが、固定された照射装置を用いることができる。また、照射装置は一つに限られず、複数設けることができる。
また、照射方法として走査電磁石1051,1052を用いるスキャニング方式の場合について説明したが、ワブラー法や二重散乱体法など粒子線の分布を広げた後、コリメータやボーラスを用いて標的の形状に合わせた線量分布を形成する照射法にも本発明を適用することができる。
また、加速器が粒子線治療に用いられる場合について説明したが、加速器の用途は粒子線治療に限られず、高エネルギー実験等に用いるものとすることができる。
1…磁石装置
2…中間平面
3…垂直平面
4…上リターンヨーク
5…下リターンヨーク
6…コイル
7…真空容器
8…上部磁極
9…下部磁極
11,12,13,14…磁場補正用電磁石
15,16,18,19,24…貫通孔
20…対称軸
21a,21b,21c,21d,121a,121b,121c,121d…凹部
22a,22b,22c,22d,122a,122b,122c,122d…凸部
23,126,127…ビーム軌道
25,125…磁極外周面
128…ビーム軌道の幅
31,32…ビーム変位生成磁石
1001…粒子線治療システム
1004…加速器(粒子線加速器)
1019…出射チャネル
1037…高周波加速空洞

Claims (8)

  1. 粒子線加速器であって、
    ビームを加速する高周波電場の周波数を変調可能な加速空洞と、
    静磁場を生成する磁石装置と、を備え、
    前記磁石装置は、リターンヨークおよび前記リターンヨークに固定された一対の磁極を有し、
    前記一対の磁極は、前記一対の磁極に挟まれた空間にある中間平面に対して面対称な位置に配置され、
    前記磁極の前記中間平面に対向する面には、ビーム周回方向に沿って凹部と凸部とが交互に配置されており、
    前記凸部は、ビーム周回軌道の中心から見たときの前記凸部の角度幅がビームエネルギーの増大に従って狭まっていき、
    前記凹部の磁極外周領域に、所定エネルギーに加速されたビームを前記粒子線加速器の外に取り出す出射チャネルの入口が設けられている
    ことを特徴とする粒子線加速器。
  2. 請求項1に記載の粒子線加速器において、
    前記磁石装置が生成する磁場のビーム周回方向に沿った平均値は、ビームエネルギーの増大に伴って低下していく
    ことを特徴とする粒子線加速器。
  3. 請求項1に記載の粒子線加速器において、
    加速するビームの入射点と最大ビームエネルギー軌道の中心との位置が異なる
    ことを特徴とする粒子線加速器。
  4. 請求項1に記載の粒子線加速器において、
    加速するビームの入射点と最大ビームエネルギー軌道の中心との位置が一致する
    ことを特徴とする粒子線加速器。
  5. 請求項1に記載の粒子線加速器において、
    前記出射チャネルが設けられた前記凹部に隣接する前記凸部の前記磁極外周領域に、ビーム軌道を変位させるための磁場を印加する磁石が設けられている
    ことを特徴とする粒子線加速器。
  6. 粒子線加速器であって、
    ビームを加速する高周波電場の周波数を変調可能な加速空洞と、
    静磁場を生成する磁石装置と、を備え、
    前記磁石装置は、リターンヨークおよび前記リターンヨークに固定された一対の磁極を有し、
    前記一対の磁極は、前記一対の磁極に挟まれた空間にある中間平面に対して面対称な位置に配置され、
    前記磁極の前記中間平面に対向する面には、ビーム周回方向に沿って凹部と凸部とが交互に配置されており、
    前記凸部には、加速されるビームが1つの前記凸部を通過する距離は、ビームエネルギーの増加に伴って増加した後に減少するものがあり、
    前記凹部の磁極外周領域に、所定エネルギーに加速されたビームを前記粒子線加速器の外に取り出す出射チャネルの入口が設けられている
    ことを特徴とする粒子線加速器。
  7. 粒子線加速器であって、
    ビームを加速する高周波電場の周波数を変調可能な加速空洞と、
    静磁場を生成する磁石装置と、を備え、
    前記磁石装置は、リターンヨークおよび前記リターンヨークに固定された一対の磁極を有し、
    前記一対の磁極は、前記一対の磁極に挟まれた空間にある中間平面に対して面対称な位置に配置され、
    前記磁極の前記中間平面に対向する面には、ビーム周回方向に沿って凹部と凸部とが交互に配置されており、
    前記凸部は、前記凸部と前記凹部の境界線の接線とその反対側の前記凸部と前記凹部の境界線の接線との間の角度がビームエネルギーの増大に従って小さくなった後で大きくなり、
    前記凹部の磁極外周領域に、所定エネルギーに加速されたビームを前記粒子線加速器の外に取り出す出射チャネルの入口が設けられている
    ことを特徴とする粒子線加速器。
  8. 請求項1、6,7のいずれか1項に記載の粒子線加速器を備えた
    ことを特徴とする粒子線治療システム。
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