JP2015065102A - 円形加速器 - Google Patents

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Abstract

【課題】荷電粒子を加速する円形加速器において、荷電粒子ビームの出射エネルギーを容易に変えることができ、荷電粒子ビームの軌道を偏向する磁場と高周波加速電極部の加速周波数の変更が不要な円形加速器を提供することにある。【解決手段】円形加速器100が、荷電粒子ビームを加速するための高周波電場を印加する電極2と、荷電粒子ビームを偏向する電磁石装置12と、電極2に直流電界を印加する直流電源装置6を備えることによって、本発明は上記課題を解決する。【選択図】図1

Description

本発明は、磁場中で荷電粒子ビームを周回させながら、高周波電場により高いエネルギーまで加速して、加速された荷電粒子ビームを外部へ出射する円形加速器に関する。
円形加速器の一種にサイクロトロンおよびシンクロサイクロトロン等がある。サイクロトロンでは、高い真空の下で作動するイオン源等によって発生する荷電粒子が、磁場中で円運動しながら加速される。サイクロトロンによる荷電粒子ビームの加速は、イオン源から出てきた荷電粒子ビームを磁場に対して垂直な平面における円形軌道に導入し、その円形軌道上に設置されたいわゆるディー電極(Dee electrode)に高周波の交流電圧を印加して、通過する荷電粒子ビームを加速して、そのエネルギーを増加させることによって達成される。
特許文献1に記載されたシンクロサイクロトロンでは、第一に高周波電圧印加電極部の加速周波数をビーム加速中に1kHz程度の運転周期で高速に周波数変調してビームを加速し、第二に高周波加速の位相安定性の原理によりビーム進行方向に収束させ、第三に弱収束磁場にしてビーム垂直方向を収束させており、これらが主な特徴となっている。特許文献1に記載された装置では、共振周波数の1kHzレベルの周波数変調が技術的に非常に困難である。
特許文献2に記載されているサイクロトロンでは、イオン源から引き出された荷電粒子が、偏向電磁石により作られる偏向磁場により周回しながら、加速電極部を通過する毎に徐々に加速される。荷電粒子ビームが加速されてエネルギーが増加するに従い、周回軌道の半径は徐々に大きくなり、らせん状の軌道となって、加速された荷電粒子ビームが最高エネルギーに達してから出射用デフレクタによって加速器外部へ取り出される。ここまではシンクロサイクロトロンと同じである。
サイクロトロンにおいて荷電粒子ビームを安定に加速するためには、第一に加速電極において、荷電粒子ビームの通過のタイミングに合わせて、ビーム進行方向に所定の高周波加速電界を印加する、第二にビーム垂直方向に所定の収束力を与える必要があり、また第三にビーム進行方向には収束力はない。
特許文献2に記載されたサイクロトロンでは、シンクロサイクロトロンと異なり、荷電粒子ビームの周回周波数が加速とともに変化しないように、偏向電磁石の磁場分布は発生されるので高周波加速電界の周波数を変調する必要はない。この磁場のことを等時性磁場と呼ぶ。等時性磁場はビーム進行方向には収束力がないため、電磁石の磁場整形の精度を1×10^-6程度に高くし、且つ、加速電圧を大きくして、数百ターンほどでビームを取り出す構成とする。また等時性磁場とする為に、半径が大きい方向に強くなる磁場分布とする必要があり、垂直方向に大きな発散力が生じる。この発散力に打ち勝って垂直方向の収束力を得るために、偏向電磁石の構成が、荷電粒子ビームの周回方向に沿って大きい磁極ギャップ(谷)と小さい磁極ギャップ(山)が交互に繰り返すセクター集束サイクロトロンまたはAVFサイクロトロンの構造となっており、さらに磁極形状をスパイラル状の磁極形状としている。
特許文献3には、偏向電磁石が0.7%以上、24.7%以下の変化量で偏向磁場を変化するようにして、出射ビームのエネルギーを変更するアイデアが記載されている。しかし、磁場強度の変更には時間を要し、瞬時に出射ビームのエネルギーを変更することは、困難である。
特表2008−507826号公報 特表平5−501632号公報 特願2011-244298号公報
前記従来のシンクロサイクロトロン及びサイクロトロンでは、出射ビームのエネルギーを変更するためには、磁場強度を変更するか、もしくは高周波加速電界の周波数を変更する必要があった。しかし、磁場強度を大きく変更すると、等時性磁場の空間分布も大きく変化してしまい、この等時性磁場の調整には長時間を要するという課題がある。また、加速周波数を大きく変更するためには、高周波加速空洞の共振周波数を大きく変更する必要が生じるが、この共振周波数の調整には長時間を要するという課題がある。これらの理由により、シンクロサイクロトロン及びサイクロトロンの出射ビームのエネルギーを瞬時に大きく変更することは困難であった。
なお、現状のシンクロサイクロトロン及びサイクロトロンでは、加速器によるエネルギー変更はできないので、一定のエネルギーでビームを取り出した後に、デグレーダーでエネルギー損失を発生させて、エネルギーを変更しているが、この方法ではビームの性能が劣化すると伴に装置が大きくなってしまうという課題があった。
本発明は、上述した課題を考慮して考案されたものであり、円形加速器において、荷電粒子ビームの偏向磁場と加速周波数を一定に保ちながら、出射ビームエネルギーの自由な変更が可能な円形加速器を提供することを目的とする。
本発明は、円形加速器において、荷電粒子ビームを加速するための高周波電場を印加する電極と、荷電粒子ビームを偏向する電磁石装置と、電極に直流電界を印加する直流電源装置を備えることによって、上記課題を解決する。
本発明によれば、円形加速器から出射する荷電粒子ビームのエネルギーを変更でき、従来のエネルギー変更用デグレーダーが不要になり、デグレーダーによるビームエネルギー損失と伴に発生するエミッタンスの増大等によるビーム性能の劣化を防ぐことができる。さらに、デグレーダーが不要になるため、加速器システム全体が小型化、低コスト化できるようになる。
本発明の第1の実施例によるエネルギー可変型の円形加速器の概略構成を示す図である。 本発明の第1の実施例によるエネルギー可変型の円形加速器の垂直断面概略構成を示す図である。 本発明の第1の実施例によるエネルギー可変型の円形加速器のビームドリフト軌道の概略を示す図である。 本発明をPET薬剤製造用サイクロトロン装置に適用した場合の直流電圧の印加開始半径reと直流電圧Vdcと出射ビームエネルギーの関係を示す図である。 本発明の第2の実施例によるエネルギー可変型の円形加速器の概略構成を示す図である。 本発明の第3の実施例によるエネルギー可変型の円形加速器の概略構成を示す図である。 本発明の第4の実施例による円形加速器の低損失ビーム取り出しシステムの概略構成を示す図である。 従来の円形加速器の概略構成を示す図である。
本発明は円形ビーム加速装置の全般に適用可能であるが、ここではエネルギー可変の円形加速器とそのビームエネルギー変更方法について記述している。
<実施例1>
本発明の好適な一実施例である円形加速器について、図1を用いて説明する。図1は、本実施例の円形加速器100の垂直断面の概略構成を示す。以下、本実施例の円形加速器100による荷電粒子ビームのエネルギー変更について説明する。
本実施例のビームエネルギー可変の円形加速器100は、ディー電極1と、絶縁材3により同心円状に分割絶縁されたダミーディー電極2a、2b、2c、2d、2eと、直流電源6と、空洞共振器高インピーダンス保持用インダクタンス7と、複数のスイッチ8と、複数の抵抗9と、静電デフレクタ電極10を備える。本実施例では、ダミーディー電極が5つに分割絶縁された構成としたが、5分割に限定されるものではなく、複数に分割絶縁される構成であればよい。なお、ここでディー電極とは、円形軌道上に設置されて、電極間に高電界を発生して粒子を加速するための2つの電極のうちの高電圧側の電極であり、ダミーディー電極とは粒子を加速するための2つの電極のうちの接地側の電極と定義する。イオン源(図示せず)で生成された荷電粒子ビームは円形加速器100の中心部に入射され、1/4λ空洞共振器から同軸モードの高周波電力が伝送されるディー電極1と絶縁材3により同心円状に分割絶縁されたダミーディー電極2a、2b、2c、2d、2eとの間の高周波加速電界で順次加速される。ディー電極1とダミーディー電極2a〜2eの存在する領域には、紙面方向に磁場が印加されているため、通過する荷電粒子ビームのビーム軌道は磁場による偏向を受けて螺旋状になり、最終的にダミーディー電極2eの外側に配置された静電デフレクタ電極10において、荷電粒子ビームは引き出される。本実施例の円形加速器1は、図8に示された従来の円形加速器と比較して異なるのは、直流電源6を備えること、ダミーディー電極2が同心円状に複数に分割され、分割されたダミーディー電極2a、2b、2c、2d、2eの各々が絶縁材3によって絶縁されていることと、ダミーディー電極2a、2b、2c、2d、2eの各々に直流電圧電源6から直流電圧を印加するかもしくはしないかを選択可能にするためのスイッチ部8を備えることにある。
また、図2は本実施例のビームエネルギー可変の円形加速器100の垂直断面の概略図を示している。図2に示すとおりに、本実施例のビームエネルギー可変の円形加速器100は、図1の構成機器以外に、荷電粒子ビームを偏向するための主磁場コイル12、磁場を調整する補助磁場コイル13、電磁石鉄心14、高周波電源15を備えている。
次に、円形加速器100が荷電粒子ビームのエネルギーを変更して運転する方法について説明する。高周波を伝送するディー電極1とダミーディー電極2a〜2eの間には直流電圧電源6が接続され、直流電圧電源6で発生した直流電圧は、並列に複数に分岐されて抵抗9を介して各ダミーディー電極2a〜2eへ接続される。スイッチ部8a、8b、8c、8d、8eは通常は接地側へ閉じられて、各ダミーディー電極2a〜2eは接地電位となっている。抵抗9a、9b、9c、9d、9eは直流電源6からの電流を制限するための抵抗であり、インダクタンス7は高周波空洞のシャントインピーダンスの低下を防ぎ、シャントインピーダンスを高く維持するための素子ある。ダミーディー電極2aがスイッチ8aと抵抗9aの間に接続され、ダミーディー電極2bがスイッチ8bと抵抗9bの間に接続され、ダミーディー電極2cがスイッチ8cと抵抗9cの間に接続され、ダミーディー電極2dがスイッチ8dと抵抗9dの間に接続される。各ダミーディー電極2a〜2eにつながるスイッチ部8a〜8eを開くことで、直流電圧電源6からの直流電圧Vdcが印加される構造になっている。つまり、スイッチ部8a〜8dの各々を独立して開閉制御することによって、各ダミーディー電極2a〜2eへの直流電圧Vdcの印加のON/OFFを制御する。ディー電極1とダミーディー電極2a〜2eの間には直流電圧Vdcによる直流電界Eが印加されるため、荷電粒子ビームの軌道上には偏向磁場BとEの直角方向にExBドリフトが発生する。どの半径reのダミーディー電極2a〜2eまでに、いかほどの直流電圧Vdcを印加するかで、発生するExBドリフトを調整して、出射ビームのエネルギーは変更される。
ここで、円形加速器の一例として、PET薬剤生成用陽子サイクロトロンを例にとると、システムに要求されるスペックは、加速周波数〜50MHz、ビーム電流ピーク値〜1.0mA、入射エネルギー30keV、出射エネルギー10MeV程度である。この場合に必要な高周波加速電圧は〜100kVであり、ビーム偏向磁場は〜0.33Tである。本実施例により、中心から半径reまでのダミーディー電極には直流電圧を印加せずにビームを加速し、半径reより外側のダミーディー電極には直流電圧を印加して荷電粒子ビームを加速した時のビーム軌道の一例を図3に示す。図3では、半径reまでは螺旋状の軌道で、そのreより外側では直流電圧Vdcによる電界Eとビーム偏向磁場BとによるExBドリフトが発生して、ビーム軌道11は中心からずれて外側にドリフトしていき、静電デフレクタ10によって荷電粒子ビームは取り出される。図4に、ビーム出射エネルギーに対する直流電圧の印加を開始する半径reと直流電圧Vdcの関係の一例を示す。図4に示される様に、ビーム出射エネルギーは、直流電圧の印加を開始する半径reと直流電圧Vdcを調整して自由に変更することができる。なお、直流電源による直流電圧を絶縁する絶縁材としては、マイラー、ポリカーボネート、カプトンなどを用いれば、絶縁破壊電界が100kV/mm以上の高い固体絶縁性能をもつので、絶縁構造的にも十分な設計が可能である。
本実施例によれば、円形加速器100により出射ビームエネルギーを変更でき、従来のエネルギー変更用デグレーダーが不要になり、デグレーダーによるビームエネルギー損失と伴に発生するエミッタンスの増大等によるビーム性能の劣化を防ぐことができる。さらに、デグレーダーが不要になるため、加速器システム全体が小型化、低コスト化できるようになる。
本実施例によれば、直流電圧を印加する複数分割絶縁されたダミーディー電極2の同心円半径と直流電圧を調整することで、円形加速器100の出射ビームのエネルギーを変更・調整することが可能になり、磁場の変化も加速周波数も変更することないため、出射ビームのエネルギー変更装置まで含めた全体の円形加速器システムとしての高性能化、小型化、低コスト化が可能となり、またビーム損失の少ない高効率なビームの取り出しも可能になり、より高性能化に寄与できるようになる。
<実施例2>
本発明の第2の実施例である円形加速器について、図5を用いて説明する。図5は、本実施例の円形加速器101の垂直断面の概略構成を示す。
本実施例の円形加速器101は、実施例1の円形加速器100と同様に、ディー電極1とダミーディー電極2の間に直流電源6によって直流電圧Vdcが印加され、それによる電界Eと偏向磁場BとによりExBドリフトを発生させて、ビームエネルギーを変更して荷電粒子ビームを取り出す構成である。実施例1の円形加速器100では、ダミーディー電極を同心円状に複数に分割して各々を絶縁する構成としたが、本実施例の円形加速器101は、ダミーディー電極2が絶縁分割されておらず1つのダミーディー電極とする構成とした。本実施例の円形加速器101と実施例1のようにダミーディー電極を同心円状に分割して絶縁した円形加速器100を比較すると、本実施例の円形加速器101は分割絶縁されたダミーディー電極が1つのみの構成であるため、製造コストは低減され、かつエネルギーの連続的な変更が可能になる。しかし、ディー電極間の全領域に直流電界が印加されるため、全領域でExBドリフトが発生するため、ビーム軌道がドリフトしていく際に、等時性が崩れて、正常に目的とするエネルギーまで粒子を加速できなる場合が発生する。このために、等磁性磁場を補償するための、追加的なトリムコイル等の設置が必要になる可能性がある。
本実施例によれば、円形加速器101により出射ビームエネルギーを変更でき、従来のエネルギー変更用デグレーダーが不要になり、デグレーダーによるビームエネルギー損失と伴に発生するエミッタンスの増大等によるビーム性能の劣化を防ぐことができる。さらに、デグレーダーが不要になるため、加速器システム全体が小型化、低コスト化できるようになる。
本実施例によれば、直流電圧を印加するダミーディー電極2の同心円半径と直流電圧を調整することで、円形加速器101の出射ビームのエネルギーを変更・調整することが可能になり、磁場の変化も加速周波数も変更することないため、出射ビームのエネルギー変更装置まで含めた全体の円形加速器システムとしての高性能化、小型化、低コスト化が可能となり、またビーム損失の少ない高効率なビームの取り出しも可能になり、より高性能化に寄与できるようになる。
<実施例3>
本発明の第3の実施例である円形加速器について、図6を用いて説明する。図6は、本実施例の円形加速器102の垂直断面の概略構成を示す。
本実施例の円形加速器102は、実施例1の円形加速器100と同様に、ディー電極1とダミーディー電極2の間に直流電源6によって直流電圧Vdcが印加され、それによる電界Eと偏向磁場BとによりExBドリフトを発生させて、ビームエネルギーを変更してビームの取り出す構成である。実施例1の円形加速器100では、ダミーディー電極2を同心円状に複数に絶縁分割する構成としてが、本実施例の円形加速器102は、ダミーディー電極2を直線的に複数に絶縁分割した構成とした。本実施例の円形加速器102と実施例1のようにダミーディー電極を同心円状に分割して絶縁した円形加速器100を比較すると、本実施例の円形加速器102は分割絶縁されたダミーディー電極が直線状であるため、製造コストは低減され、かつエネルギーの変更が可能になる。本実施例の円形加速器102の場合、分割されたダミーディー電極2a、2b、2c、2dの絶縁部の直流電界が一定方向のみに印加されるため、ExBドリフトの発生により、荷電粒子ビームのビーム軌道がドリフトしていく際に、等時性が崩れて、正常に目的とするエネルギーまで粒子を加速できなる場合が発生する。このために、等磁性磁場を補償するための、追加的なトリムコイル等の設置が必要になる可能性がある。
本実施例によれば、円形加速器102により出射ビームエネルギーを変更でき、従来のエネルギー変更用デグレーダーが不要になり、デグレーダーによるビームエネルギー損失と伴に発生するエミッタンスの増大等によるビーム性能の劣化を防ぐことができる。さらに、デグレーダーが不要になるため、加速器システム全体が小型化、低コスト化できるようになる。
本実施例によれば、直流電圧を印加する複数分割絶縁された電極への直流電圧を調整することで、円形加速器102の出射ビームのエネルギーを変更・調整することが可能になり、磁場の変化も加速周波数も変更することないため、出射ビームのエネルギー変更装置まで含めた全体の円形加速器システムとしての高性能化、小型化、低コスト化が可能となり、またビーム損失の少ない高効率なビームの取り出しも可能になり、より高性能化に寄与できるようになる。
<実施例4>
本発明の第4の実施例である円形加速器について、図7を用いて説明する。図7は、本実施例の円形加速器103の垂直断面の概略構成を示す。
本実施例の円形加速器103は、実施例1の円形加速器100と同様に、ディー電極1と最大軌道半径付近で同心円状に絶縁分割されたダミーディー電極2との間に直流電源6によって直流電圧Vdcが印加され、それによる電界Eと偏向磁場BとによりExBドリフトを発生させて、ビームの周回軌道間隔を広げて、ビームがデフレクタ電極に当たって損失する量を低減して、高効率のビーム取り出しを図る構成である。本実施例の円形加速器103と実施例1の円形加速器100との違いは、ビームエネルギーの変更が目的ではなく、ビームの高効率な取り出しを目的とする点である。
全般的に、軌道を磁場Bで偏向して、高周波加速空洞による高周波電場で粒子を加速する円形加速器においては、直流電界Eと偏向磁場Bとにより、ExBドリフトを発生できるため、これらの出射ビームのエネルギー変更システムとして、又は出射ビームの高効率な取り出し方法として、上記の実施例1〜4を同様に適用して、荷電粒子ビームの取り出しとエネルギー変更装置まで含めた全システムの高性能化、小型化、低コスト化を達成することが可能である。
本実施例によれば、円形加速器103により出射ビームエネルギーを変更でき、従来のエネルギー変更用デグレーダーが不要になり、デグレーダーによるビームエネルギー損失と伴に発生するエミッタンスの増大等によるビーム性能の劣化を防ぐことができる。さらに、デグレーダーが不要になるため、加速器システム全体が小型化、低コスト化できるようになる。
本実施例によれば、直流電圧を印加する複数分割絶縁されたダミーディー電極2への直流電圧を調整することで、円形加速器103の出射ビームのエネルギーを変更・調整することが可能になり、磁場の変化も加速周波数も変更することないため、出射ビームのエネルギー変更装置まで含めた全体の円形加速器システムとしての高性能化、小型化、低コスト化が可能となり、またビーム損失の少ない高効率なビームの取り出しも可能になり、より高性能化に寄与できるようになる。
なお、実施例1〜4では、荷電粒子ビームについて述べたが、電子や陽電子等であっても、ビームであれば、本発明の円形加速器におけるエネルギー変更方法は当然ながら成立する。
1 ディー電極
2、2a、2b、2c、2d、2e ダミーディー電極
3 絶縁材
4 アース配線
5 ディー電極の接地側
6 直流電圧電源(電圧可変型)
7 空洞共振器高インピーダンス保持用インダクタンス
8 スイッチ
9 抵抗
10 静電デフレクタ
11 荷電粒子ビームのExBドリフト軌道
12 主磁場コイル
13 補助磁場コイル
14 電磁石鉄心
15 高周波電源
100、101,102,103,104 円形加速器

Claims (4)

  1. 荷電粒子ビームを加速するための高周波電場を印加する電極と、
    前記荷電粒子ビームを偏向する電磁石装置と、
    前記電極に直流電界を印加する直流電源装置を備えることを特徴とする円形加速器。
  2. 前記電極は、複数に分割され、分割された各々の電極が絶縁材で絶縁され、
    分割された前記電極のうち、選択された前記電極に前記直流電源装置からの直流電圧を印加するための開閉装置を備えたことを特徴とする請求項1に記載の円形加速器。
  3. 前記電極は、前記荷電粒子ビームを加速する高周波電場を印加するディー電極及びダミーディー電極を有し、
    前記ダミーディー電極は、半径方向に同心円状に分割された電極が絶縁材で絶縁され、
    分割された前記ダミーディー電極のうち、選択された前記ダミーディー電極に前記直流電源装置からの直流電圧を印加するための開閉装置と、
    前記荷電粒子ビームのビーム軌道上に磁場Bと直流電界EによるExBドリフトを発生させ、前記荷電粒子ビームのエネルギーを変更して荷電粒子ビームを取り出すことを特徴とする請求項1に記載の円形加速器。
  4. 前記電極は、前記荷電粒子ビームのビーム軌道の最大半径付近で分割され絶縁された構造を有し、
    前記荷電粒子ビームのビーム軌道最大半径付近で絶縁された電極に前記直流電源装置からの直流電圧を印加するための開閉装置を備え、
    前記ビーム軌道最大半径付近で磁場Bと直流電界EによるExBドリフトを発生させ、前記荷電粒子ビームの周回軌道間隔を広げて、荷電粒子ビームを取り出すことを特徴とする請求項1に記載の円形加速器。
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