JP2019200159A - NOxセンサ - Google Patents

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Shoichi Kawai
川井  正一
片岡 光浩
Mitsuhiro Kataoka
光浩 片岡
美香 川北
Mika Kawakita
美香 川北
進 祖父江
Susumu Sofue
進 祖父江
裕明 世登
Hiroaki Seto
裕明 世登
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Abstract

【課題】センサ電極におけるNOxに対する活性低下を抑制することができるNOxセンサを提供する。【解決手段】NOxセンサ1は、被測定ガス室10、基準ガス室11、固体電解質体2、及び複数の電極3を含む。複数の電極3は、基準電極3b、ポンプ電極3p、及びセンサ電極3sを含む。ポンプ電極3p及びセンサ電極3sは、固体電解質体2の被測定ガス室10側の主面21に形成されている。センサ電極3sはPtとRhとの合金またはPtの電極である。ポンプ電極3pは、Ptを主成分とする、Pt、Au、Pdの合金であり、Auを0.1wt%以上10wt%以下、Pdを0.1wt%以上30wt%以下含有する。【選択図】図1

Description

本発明は、酸素イオン伝導性を有する固体電解質体と、固体電解質体の表面に形成された複数の電極と、を含むNOxセンサに関する。
従来より、被測定ガスに含まれる酸素の濃度を低減させるためのポンプセルと、ポンプセルによって酸素の濃度を低減させた後の被測定ガスに含まれるNOxの濃度を測定するためのセンサセルと、を含むNOxセンサが、例えば特許文献1で提案されている。
ポンプセルは、ポンプ電極を含み、O分子を酸素イオンに分解し、固体電解質体を通して酸素イオンを被測定ガス室から排出する。ポンプ電極には、Oに対して活性であるがNOxに対して不活性な性質を有する、Pt−Au合金が用いられる。このため、ポンプ電極では、NOxは分解されない。
また、センサセルは、センサ電極を含み、NOxを分解して酸素イオンを発生させ、固体電解質体を通して酸素イオンを被測定ガス室から排出する。センサ電極には、NOxに対して活性なPt−Rh合金や、Ptが用いられる。
NOxセンサを製造する際には、未焼成の固体電解質体の表面に、ポンプ電極やセン電極となる導電ペーストを印刷し、他のセラミック材料と組み合わせて、焼成する工程を行う。
特開2016−8831号公報
しかしながら、上記従来の技術では、導電ペーストを印刷して焼成する工程においてポンプ電極に熱が加わることや、NOxセンサの使用環境において長時間の熱に晒されることにより、ポンプ電極に含まれるAuが蒸散してしまう。また、NOxセンサを使用する際には、ヒータを用いて固体電解質体を活性化温度まで昇温させるため、このヒータの熱によって、ポンプ電極に含まれるAuが蒸散してしまう。
AuはNOxに対して不活性であるため、Auがセンサ電極の表面に付着すると、センサ電極の、NOxを分解する能力が低下してしまうという問題がある。
本発明は上記点に鑑み、センサ電極におけるNOxに対する活性低下を抑制することができるNOxセンサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、NOxセンサは、被測定ガス(g)に含まれる酸素の濃度を低減させるためのポンプ電極(3p)を含み、ポンプ電極は、Ptを主成分とする、Pt、Au、Pdの合金であり、Auを0.1wt%以上10wt%以下、Pdを0.1wt%以上30wt%以下含有する。
請求項3に記載の発明では、NOxセンサは、被測定ガス(g)が導入される被測定ガス室(10)と、基準ガスが導入される基準ガス室(11)と、被測定ガス室と基準ガス室との間に介在し、酸素イオン伝導性を有する固体電解質体(2)と、固体電解質体の主面(21、22)に形成された複数の電極(3)と、を備えている。
複数の電極は、固体電解質体の基準ガス室側の主面(22)に形成された基準電極(3b)と、固体電解質体の被測定ガス室側の主面(21)に形成されたポンプ電極(3p)及びセンサ電極(3s)と、を含む。センサ電極(3s)はPtとRhとの合金またはPtからなる。
また、固体電解質体とポンプ電極と基準電極とによって、被測定ガス室に導入された被測定ガス中の酸素濃度を調整するポンプセル(4p)が形成され、固体電解質体と前記センサ電極と基準電極とによって、被測定ガス中のNOx濃度を測定するセンサセル(4s)が形成されている。
そして、ポンプ電極はPtとAu及びPdを含み、Pt、Au及びPdの合計量に対して、Pdを0.1wt%以上15wt%以下、Auを0.1wt%以上5wt%以下含有する。
これによると、PdはAuとの結合エネルギーがAu同士の結合エネルギーよりも大きいので、ポンプ電極に熱が加えられたとしても、Auが相分離しにくくなる。このため、ポンプ電極からAuが蒸散しにくくなるので、被測定ガスに含まれるNOxを分解して酸素イオンを発生させるためのセンサ電極の表面にAuが付着しにくくなる。したがって、センサ電極におけるNOxに対する活性低下を抑制することができる。
なお、この欄及び特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態に係るNOxセンサの断面図である。 図1のII−II断面図である。 図1のIII-III断面図である。 図1に示されたNOxセンサの分解斜視図である。 加熱耐久試験のためのサンプルを示した平面図である。 (a)はPdが含まれていないポンプ電極の表面貴金属濃度を示した図であり、(b)はPdが含まれているポンプ電極の表面貴金属濃度を示した図である。 (a)はPdが含まれていないポンプ電極のXRD回折結果を示した図であり、(b)はPdが含まれているポンプ電極のXRD回折結果を示した図である。 ポンプ電極へのPd添加の有無による効果を説明するための図である。 センサ電極のAu含有量とポンプ電極のPd組成比を変化させたときの、センサ電極に含まれるAu濃度の変化を示した図である。
以下、一実施形態について図を参照して説明する。NOxセンサは、自動車の排気ガスに含まれるNOx濃度を測定するための、車載用NOxセンサとすることができる。
図1、図2、及び図3に示されるように、NOxセンサ1は、被測定ガス室10、基準ガス室11、固体電解質体2、及び複数の電極3を備える。
被測定ガス室10には被測定ガスgが導入される。基準ガス室11には、大気等の基準ガスが導入される。固体電解質体2は、被測定ガス室10と基準ガス室11との間に介在している。固体電解質体2は、酸素イオン伝導性を有する。複数の電極3は、固体電解質体2の主面21、22に形成されている。
複数の電極3は、基準電極3b、ポンプ電極3p、及びセンサ電極3sを含む。基準電極3bは、固体電解質体2の基準ガス室11側の主面22に形成されている。ポンプ電極3p及びセンサ電極3sは、固体電解質体2の被測定ガス室10側の主面21に形成されている。つまり、ポンプ電極3p及びセンサ電極3sは、同一の被測定ガス室10に設置されている。
ポンプ電極3pは、被測定ガスgに含まれる酸素の濃度を低減させるための電極である。ポンプ電極3pは、Ptを主成分とする、Pt、Au、Pdの合金の電極であり、Auを0.1wt%以上10wt%以下、Pdを0.1wt%以上30wt%以下含有する。なお、上記「主成分」とは、最も質量比が高い成分を意味する。
センサ電極3sは、被測定ガスgに含まれるNOxを分解して酸素イオンを発生させるための電極である。センサ電極3sは、PtとRhとの合金またはPtの電極である。
固体電解質体2とポンプ電極3pと基準電極3bとによって、被測定ガス室10に導入される被測定ガスg中の酸素濃度を調整するポンプセル4pが形成されている。また、固体電解質体2とセンサ電極3sと基準電極3bとによって、被測定ガスg中のNOx濃度を測定するセンサセル4sが形成されている。
図2に示されるように、NOxセンサ1は、上記ポンプセル4pとセンサセル4sの他に、モニタセル4mを備える。モニタセル4mは、固体電解質体2、モニタ電極3m、及び基準電極3bを含む。モニタ電極3mは、ポンプ電極3pと同様に、Ptを主成分とする、Pt、Au、Pdの合金の電極である。モニタ電極3mは、固体電解質体2の、被測定ガス室10側の主面21に形成されている。
被測定ガスg中のNOx濃度を測定する際には、基準電極3bとポンプ電極3pとの間に、ポンプ電極3pの方が低電位となるように、直流電圧を印加する。このようにすると、被測定ガスgに含まれるOが、ポンプ電極3pにおいて酸素イオンに還元され、この酸素イオンが、固体電解質体2を通して基準ガス室11側へ排出される。そのため、被測定ガスg中のO濃度が低減する。ポンプ電極3pは、NOxに不活性なAuを含有しているので、ポンプ電極3pではNOxは分解されず、Oのみイオン化される。
このように、被測定ガスg中のO濃度を低減させた後、モニタセル4mを用いて、被測定ガスgに僅かに残留するOの濃度を測定する。すなわち、モニタ電極3mにおいてOを酸素イオンに還元し、この酸素イオンを、固体電解質体2を通して基準ガス室11側へ排出する。このときに流れる電流値を測定することにより、残留するOの濃度を測定する。
また、センサセル4sでは、ポンプセル4pによってO濃度を低減させた被測定ガスgに含まれる、OとNOxとの合計の濃度を測定する。すなわち、センサ電極3sにおいてOとNOxをそれぞれ分解し、酸素イオンを発生させる。この酸素イオンが固体電解質体2を流れたときに生じる電流値を測定することにより、OとNOxの合計濃度を測定する。そして、この合計濃度から、モニタセル4mを用いて測定したO濃度を減算することにより、NOx濃度を算出する。
センサ電極3sは、OとNOxとの両方に活性であるため、これらの合計の濃度しか測定できない。そのため、モニタセル4mを用いてO濃度のみを測定しておき、上記合計濃度からO濃度を減算することにより、NOx濃度を正確に測定できる。
次に、NOxセンサ1の構造について、より詳細に説明する。図1及び図4に示されるように、NOxセンサ1は、セラミック製の板状部13、第1スペーサ14、第2スペーサ15、ヒータ6、及び拡散抵抗層12を含む。第1スペーサ14によって被測定ガス室10が形成されており、第2スペーサ15によって基準ガス室11が形成されている。これらのスペーサ14、15は、それぞれセラミックスである。
拡散抵抗層12はアルミナ等によって形成されている。この拡散抵抗層12によって、NOxセンサ1外から被測定ガス室10に導入される被測定ガスgのガス量が制限される。
図4に示されるように、板状部13には、電極3に電気接続された接続端子16が形成されている。
固体電解質体2は、ジルコニアや部分安定化ジルコニア等で形成されている。上述したように、固体電解質体2の表面には、複数の電極3が形成されている。図2及び図4に示されるように、モニタ電極3m及びセンサ電極3sは、固体電解質体2の長手方向(X方向)と厚さ方向(Z方向)との双方に直交する幅方向(Y方向)において、互いに隣り合っている。長手方向、厚さ方向、幅方向が、X方向、Z方向、Y方向に対応する。また、モニタ電極3m及びセンサ電極3sは、ポンプ電極3pに対して、それぞれX方向に隣り合う位置に形成されている。
図4に示されるように、ヒータ6は、2枚のアルミナシート61、63と、2枚のアルミナシート61、63の間に介在する電熱部62と、を含む。アルミナシート63の表面には、電熱部62に電気接続したヒータ用端子17が形成されている。電熱部62に電流を流して発熱させることにより、固体電解質体2を活性化温度まで昇温するよう構成されている。
次に、NOxセンサ1の製造方法について説明する。NOxセンサ1を製造するには、まず、未焼成の固体電解質体2を用意し、この固体電解質体2の表面21、22に、それぞれポンプ電極3p、センサ電極3s、モニタ電極3m、基準電極3bとなる導電性ペーストを印刷する。
また、未焼成の板状部13、第1スペーサ14、第2スペーサ15を用意する。また、スペーサ14、15や板状部13には、電極3と接続端子16とを電気接続するためのビア18を形成しておく。そして、未焼成の上記板状部13、第1スペーサ14、固体電解質体2、第2スペーサ15を積層し、センサ積層体を形成する。
続いて、未焼成の2枚のアルミナシート61、63を用意し、この2枚のアルミナシート61、63のうち一方のアルミナシート63に、電熱部62となる導体ペーストを印刷する。また、一方のアルミナシート63の表面に、ヒータ用端子17、接続端子16となるペーストを印刷する。アルミナシート61、63には、電気接続用のビア18を形成しておく。そして、2枚のアルミナシート61、63を積層し、ヒータ積層体を形成する。
この後、センサ積層体とヒータ積層体とを積層し、全体を加熱しつつZ方向に圧縮する。これにより、各層を密着させ、未焼成のNOxセンサ1を形成する。この未焼成のNOxセンサ1を、所定の温度にて焼成する。焼成温度は、例えば1400〜1500℃程度とすることができる。こうして、NOxセンサ1が完成する。
次に、ポンプ電極3pへのPd添加によるAu蒸散抑制について説明する。発明者らは、ポンプ電極3pへのPd添加によるAu蒸散抑制を評価するため、ポンプ電極3pへのPd含有濃度を変化させたサンプルを複数製作した。
具体的には、ポンプ電極3pへのPd含有量を2wt%〜18wt%で変化させると共に、Au含有量を5wt%〜20wt%で変化させたサンプルを合計25水準製作した。各サンプルは、図5に示されるように、ポンプ電極3pの隣にセンサ電極3sが配置されたものである。比較対象として、ポンプ電極3pにPdが含まれていないサンプルも用意した。
そして、比較対象及び25水準に対して、大気での1050℃、50時間の加熱耐久試験を行い、X線光電子分光分析を行った。分析箇所は、図5に示されたセンサ電極3sの一部である。
まず、図6(a)に示されるように、ポンプ電極3pにPdが含まれていない比較対象では、加熱耐久試験後、センサ電極3sの表面貴金属濃度において、Au含有率が増加した。図6(a)は、ポンプ電極3pのAuの含有量を1wt%としたものを示している。
また、図7(a)に示されるように、加熱耐久試験後の比較対象のセンサ電極3sにおいては、2つのピークが現れた。大きいピークは、Ptが主体のピークである。小さいピークは、Auが主体のピークである。つまり、ポンプ電極3pにPdが含まれていない比較対象では、加熱耐久試験によって相分離が起こり、Auがセンサ電極3sに付着した結果である。
これについて、YSZ基板の上にポンプ電極3pとしてPt−Au金属粒子とYSZ粒子を樹脂等で混合しペースト化したものを塗布し、焼結したものを断面TEMで観察し、EDS分析を行った。その結果、ポンプ電極3pの表面から3−5mmでPtが減少していた。また、Auがポンプ電極3pの表面に析出していた。
一方、図6(b)に示されるように、ポンプ電極3pにPdが含まれているものでは、加熱耐久試験後、センサ電極3sの表面貴金属濃度において、Au含有率はほとんど変化しなかった。図6(b)は、ポンプ電極3pのAu、Pdの含有量を1wt%、1wt%としたものを示している。
また、図7(b)に示されるように、加熱耐久試験後のセンサ電極3sにおいては、1つのピークが現れた。大きいピークは、Ptが主体のピークである。その他に目立ったピークは現れなかった。これは、ポンプ電極3pにPdが含まれる場合、加熱耐久試験によっては相分離が起こりにくく、Auが蒸散しにくくなった結果である。
これについて、上記と同様に、YSZ基板の上にポンプ電極3pとしてPt−Au−Pd金属粒子とYSZ粒子を樹脂等で混合しペースト化したものを塗布し、焼結したものを断面TEMで観察し、EDS分析を行った。その結果、Pdを含むポンプ電極3pでは、Au−Pdの合金になっていた。 Au−Pd合金の融点がAuよりも高くなり、Au蒸散量は抑えられたと考えられる。なお、Pt−Au−Pdは合金でも良い。
上記の結果をまとめると、図8(a)に示されるように、Pdが含まれないポンプ電極3pでは、Auが蒸散しやすくなり、センサ電極3sの表面に付着しやすくなると考えられる。その結果、Auがセンサ電極3sの表面に付着し、センサ電極3sの、NOxを分解する能力が低下してしまう。Pdが含まれていなポンプ電極3pの凝集エネルギーを算出したところ、5.24eVであった。
これに対し、図8(b)に示されるように、Pdが含まれるポンプ電極3pでは、Auが蒸散しにくいので、センサ電極3sの表面に付着しにくくなる。つまり、PdによってAu被毒が抑制される。Pdが含まれるポンプ電極3pの凝集エネルギーは8.24eVであった。
PdはAuとの結合エネルギーがAu同士の結合エネルギーよりも大きい。よって、ポンプ電極3pに熱が加えられたとしても、Auが相分離しにくく、ポンプ電極3pからAuが蒸散しにくくなる。したがって、センサ電極3sの表面にAuが付着しにくくなり、その結果、センサ電極3sの、NOxを分解する能力の低下が抑制される。
図9に示されるように、センサ電極3sに含まれるAu濃度は、ポンプ電極3pのPd含有量の増加に伴って減少した。図9では、ポンプ電極3pのAu含有量を5wt%、10wt%、20wt%としたときのセンサ電極3sのAu濃度を示している。ポンプ電極3pのAu含有量を5%としたときにセンサ電極3sのAu濃度が最も低くなり、ポンプ電極3pのAu含有量を20%としたときにセンサ電極3sのAu濃度が最も高くなった。
そして、ポンプ電極3pのAu含有量を10wt%、Pd含有量を10wt%としたとき、すなわちAuとPdとの比率がAu:Pd=1:1のとき、センサ電極3sのAu濃度が下がりきり、ほぼ一定となった。これは、上記25水準以外のサンプルとしてPd含有量を30wt%以下とした場合も同じであった。したがって、ポンプ電極3pのAu含有率を0.1wt%以上10wt%以下とし、Pd含有率を0.1wt%以上30wt%以下とすることができる。
また、ポンプ電極3pのAu含有量を5wt%としたときについても、上記25水準以外のサンプルとしてPd含有量を15wt%以下とした場合も、センサ電極3sのAu濃度が下がりきり、ほぼ一定となった。したがって、ポンプ電極3pのAu含有率を、Pt、Au及びPdの合計量に対して、0.1wt%以上5wt%以下とし、Pd含有率を0.1wt%以上15wt%以下とすることができる。
さらに、ポンプ電極3pに含まれるAuとPdとの比率は、Au:Pd=1:1のときに限られず、ポンプ電極3pは、AuとPdとの比率がAu:Pd=0.8:1.2からAu:Pd=1.2:0.8の範囲でもセンサ電極3sのAu濃度が低くなった。
例えば、ポンプ電極3pに含まれるPt、Au、Pdの比率を、Pt:Au:Pd=98:1:1とすることができる。Pdの比率が1wt%であっても、Pd−Au合金によってAu蒸散が抑制される。PdによるAu蒸散の効果を高めるために、ポンプ電極3pに含まれるPt、Au、Pdの比率を、Pt:Au:Pd=89:1:10としても良い。この組成比により、Pd−Au結合の確率をより高めることができる。
以上説明したように、ポンプ電極3pにPdを添加することで、センサ電極3sのAu被毒を抑制することができる。したがって、センサ電極3sにおけるNOxに対する活性低下を抑制することができる。例えば、センサ電極3sにAuが付着することを抑制するためのAu吸着層等も不要である。
(他の実施形態)
上記各実施形態で示されNOxセンサ1の構成は一例であり、上記で示した構成に限定されることなく、本発明を実現できる他の構成とすることもできる。例えば、NOxセンサ1は車両用に限られない。また、ポンプ電極3p及びセンサ電極3sは、同一の被測定ガス室10に設置されていたが、別々の部屋に設置されても構わない。
10 被測定ガス室
11 基準ガス室
2 固体電解質体
21、22 主面
3b 基準電極
3p ポンプ電極
3s センサ電極
4p ポンプセル
4s センサセル
g 被測定ガス

Claims (5)

  1. 被測定ガス(g)に含まれる酸素の濃度を低減させるためのポンプ電極(3p)を含み、
    前記ポンプ電極は、Ptを主成分とする、Pt、Au、Pdの合金であり、Auを0.1wt%以上10wt%以下、Pdを0.1wt%以上30wt%以下含有するNOxセンサ。
  2. 前記被測定ガスに含まれるNOxを分解して酸素イオンを発生させるためのセンサ電極(3s)と、
    前記被測定ガスが導入される被測定ガス室(10)と、
    を含み、
    前記ポンプ電極及び前記センサ電極は、前記被測定ガス室に設置されている請求項1に記載のNOxセンサ。
  3. 被測定ガス(g)が導入される被測定ガス室(10)と、
    基準ガスが導入される基準ガス室(11)と、
    前記被測定ガス室と前記基準ガス室との間に介在し、酸素イオン伝導性を有する固体電解質体(2)と、
    前記固体電解質体の主面(21、22)に形成された複数の電極(3)と、
    を備え、
    前記複数の電極は、前記固体電解質体の前記基準ガス室側の主面(22)に形成された基準電極(3b)と、前記固体電解質体の前記被測定ガス室側の主面(21)に形成されたポンプ電極(3p)及びセンサ電極(3s)と、を含み、
    前記センサ電極はPtとRhとの合金またはPtからなり、
    前記固体電解質体と前記ポンプ電極と前記基準電極とによって、前記被測定ガス室に導入された前記被測定ガス中の酸素濃度を調整するポンプセル(4p)が形成され、前記固体電解質体と前記センサ電極と前記基準電極とによって、前記被測定ガス中のNOx濃度を測定するセンサセル(4s)が形成され、
    前記ポンプ電極はPtとAu及びPdを含み、Pt、Au及びPdの合計量に対して、Pdを0.1wt%以上15wt%以下、Auを0.1wt%以上5wt%以下含有するNOxセンサ。
  4. 前記ポンプ電極は、AuとPdとの比率がAu:Pd=0.8:1.2からAu:Pd=1.2:0.8である請求項1ないし3のいずれか1つに記載のNOxセンサ。
  5. 前記ポンプ電極は、AuとPdとの比率がAu:Pd=1:1である請求項1ないし3のいずれか1つに記載のNOxセンサ。
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