JP2019199804A - ウォーターポンプ - Google Patents

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Shuhei Yamazaki
修平 山▲崎▼
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Abstract

【課題】シール部材のシール性の低下を抑制することが可能なウォーターポンプを提供する。【解決手段】ウォーターポンプ1において、蒸気排出孔6cには、内部に非直線的な通路形状である非直線状通路部21を形成する挿入部材8が挿入されている。【選択図】図1

Description

本発明は、ウォーターポンプに関し、特に、インペラとは反対側の空間と外部とを接続する連通孔を含むポンプハウジングを備えるウォーターポンプに関する。
従来、インペラとは反対側の空間と外部とを接続する連通孔を含むポンプハウジングを備えるウォーターポンプが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、ポンプケーシング(ポンプハウジング)と、ポンプケーシング内にベアリングを介して配置される回転シャフトと、回転シャフトの一端部に取り付けられるインペラと、ベアリングとインペラとの間に設けられるメカニカルシールとを備えるウォーターポンプが開示されている。ポンプケーシングには、ベアリングとメカニカルシールとの間の空間室をポンプケーシングの外部に連通させる蒸気排出通路が形成されている。そして、蒸気排出通路の空間室とは反対側の開口には、異物(埃、砂および水など)の侵入を抑制するキャップが取り付けられている。
実公平7−46727号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたウォーターポンプでは、蒸気排出通路の空間室とは反対側の開口の縁部と、キャップとの隙間から異物が侵入した場合、蒸気排出通路を通過して空間室内に容易に侵入してしまうという不都合がある。このため、空間室内に侵入した異物がメカニカルシールのシール箇所に付着することに起因して、メカニカルシール(シール部材)のシール性が低下してしまうという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、シール部材のシール性の低下を抑制することが可能なウォーターポンプを提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面におけるウォーターポンプは、ポンプハウジングと、ポンプハウジングに軸受を介して回転可能に支持された回転軸と、回転軸の一端に設けられたインペラと、回転軸の延びる方向において、インペラと軸受との間に設けられたシール部材とを備え、ポンプハウジングは、シール部材を挟んでインペラとは反対側の空間とポンプハウジングの外部とを接続する連通孔を含み、連通孔には、内部に非直線的な通路形状である非直線状通路部を形成する挿入部材が挿入されている。
この発明の一の局面によるウォーターポンプでは、上記のように、連通孔には、内部に非直線的な通路形状である非直線状通路部を形成する挿入部材が挿入されている。これにより、連通孔に異物が侵入したとしても、挿入部材の内面部に異物が捕捉されるにより、上記空間への異物の移動が妨げられるので、上記空間への異物の侵入を抑制することができる。この結果、上記空間内に侵入した異物がシール部材のシール箇所に付着することを抑制することができるので、シール部材のシール性の低下を抑制することができる。
上記一の局面によるウォーターポンプにおいて、好ましくは、挿入部材は、ラビリンス構造を構成する複数の壁部を有する。
このように構成すれば、複数の壁部により非直線状通路部を入り組んだ構造にすることができるので、連通孔に挿入された挿入部材により上記空間への異物の移動を効果的に妨げることができる。
上記一の局面によるウォーターポンプにおいて、好ましくは、挿入部材は、連通孔の延びる方向に沿う方向の軸線回りの螺旋状に形成された螺旋状通路をさらに有し、挿入部材の螺旋状通路と連通孔の内周面とにより、螺旋状の非直線状通路部が形成されている。
このように構成すれば、螺旋状の非直線状通路部によって、連続した通路構造になるので、非直線状通路をラビリンス状にする場合よりも、上記空間とポンプハウジングの外部との通気性を十分に確保することができる。これにより、挿入部材による上記空間への異物の移動の抑制および上記空間の換気性の低下の抑制を両立することができる。
上記複数の壁部を有する挿入部材または螺旋状通路を有する挿入部材を備えるウォーターポンプにおいて、好ましくは、挿入部材は、連通孔に圧入されている。
このように構成すれば、挿入部材を連通孔に取り付けるために、挿入部材以外の構成を必要としないので、ウォーターポンプの構成を簡略化することができる。
上記一の局面によるウォーターポンプにおいて、好ましくは、挿入部材は、連通孔の開口端を覆うキャップに一体的に設けられている。
このように構成すれば、挿入部材とキャップとにより連通孔の開口端に侵入する異物の量をより減少させることできるので、上記空間への異物の侵入をより抑制することができる。また、キャップが別個に設けられている場合よりも、挿入部材とキャップとを確実に接続することができるので、たとえばウォーターポンプがエンジンを備える車両に搭載される場合には、エンジンの振動などに起因して挿入部材からキャップが外れることを抑制することができる。
上記一の局面によるウォーターポンプにおいて、好ましくは、連通孔は、回転軸の軸線方向に延びる第1孔部と、第1孔部と上記空間とを接続する第2孔部とを有し、非直線状通路部は、第1孔部の外部に連通する第1連通口から、第1孔部と第2孔部との第2連通口まで形成されている。
このように構成すれば、上記空間への異物の浸入を妨げるために必要な分だけ非直線状通路部を形成すればよいので、挿入部材のサイズが大きくなることを抑制することができる。
なお、本出願では、上記一の局面によるウォーターポンプにおいて、以下のような構成も考えられる。
(付記項1)
すなわち、上記第1孔部および第2孔部を有する連通孔がポンプハウジングに形成されたウォーターポンプにおいて、挿入部材は、第1孔部に配置され、非直線状通路部は、第1孔部の内周面と挿入部材に形成された通路とにより形成されている。
このように構成すれば、第1孔部に挿入部材を挿入するだけで、非直線状通路部を形成することができるので、ウォーターポンプの構成を簡略化することができる。
(付記項2)
上記挿入部材が複数の壁部を有するウォーターポンプにおいて、複数の壁部は、連通孔の延びる方向に互いに離れて配置された第1壁部および第2壁部を有し、連通孔の延びる方向から視て、第1壁部に覆われていない連通孔の部分が第2壁部により覆われることによって、挿入部材と連通孔の内周面とにより、ラビリンス構造が形成されている。
このように構成すれば、第1壁部および第2壁部を設けるだけで連通孔の開口端から侵入した異物の移動を効果的に妨げることができるので、挿入部材の構成を簡略化することができる。
第1実施形態によるウォーターポンプの全体構成を示した断面図である。 第1実施形態によるウォーターポンプにおける蒸気排出孔付近を拡大した断面図である。 第1実施形態によるウォーターポンプにおける挿入部材を示した斜視図である。 第2実施形態によるウォーターポンプにおける蒸気排出孔付近を拡大した断面図である。 第2実施形態によるウォーターポンプにおける挿入部材を示した斜視図である。 第1および第2実施形態の変形例によるウォーターポンプにおける挿入部材を示した斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
まず、図1〜図3を参照して、第1実施形態によるウォーターポンプ1の構成について説明する。ウォーターポンプ1は、図1に示すように、車両(図示せず)のエンジン100の一部であり、固定部材(図示せず)によりシリンダブロック2に取り付けられている。ウォーターポンプ1は、エンジン100内に冷却水(クーラント)Cを循環させることにより、エンジン100の各部に冷却水Cを供給するように構成されている。ここで、シリンダブロック2には、エンジン100の各部からウォーターポンプ1に還流する冷却水Cが流れる冷却水導入路2aが設けられている。また、シリンダブロック2には、ウォーターポンプ1からエンジン100の各部に供給する冷却水Cが流れる冷却水送出路2bが設けられている。
ウォーターポンプ1は、回転軸3と、プーリブラケット4と、インペラ5と、ポンプハウジング6と、メカニカルシール7(特許請求の範囲の「シール部材」の一例)と、挿入部材8とを備えている。以下の説明では、回転軸3の軸線方向をX方向とし、水平方向においてX方向に直交する方向をY方向とする。また、X方向およびY方向に直交する上下方向をZ方向とする。
回転軸3は、X方向に延びる軸線A回りに回転するように構成されている。具体的には、回転軸3では、クランクシャフト(図示せず)からの駆動力により回転するプーリ4aが取り付けられたプーリブラケット4が、X1方向の端部に取り付けられている。これにより、回転軸3は、クランクシャフトの駆動に伴い回転する。回転軸3は、回転可能に支持する軸受9を介してポンプハウジング6内に配置されている。ここで、回転軸3は、X方向に延びる円柱形状に形成されている。また、軸受9は、ボールベアリングなどにより構成されている。
インペラ5は、回転軸3の回転駆動力により、冷却水導入路2aから還流してきた冷却水Cを冷却水送出路2bに送出するように構成されている。具体的には、インペラ5は、回転軸3のX2方向側の端部(一端部)に取り付けられる取付部5aと、取付部5aからX方向に直交する方向に延びる羽部5bとを含んでいる。これにより、インペラ5は、回転軸3のX2方向側の端部(一端部)に設けられ、回転軸3の回転に伴い回転する。また、インペラ5は、シリンダブロック2における冷却水導入路2aと冷却水送出路2bとの合流箇所である第1ポンプ空間2cと、ポンプハウジング6における第1ポンプ空間2cに隣接する空間である第2ポンプ空間6bとにより構成されるポンプ室10に配置されている。
メカニカルシール7は、ポンプ室10内からポンプハウジング6内の軸受9を収容している収容空間6a(特許請求の範囲の「空間」の一例)に洩れないように、ポンプ室10内を流れている冷却水Cを止水するように構成されている。具体的には、メカニカルシール7は、X方向において、インペラ5と軸受9との間に設けられている。ここで、メカニカルシール7は、回転軸3のインペラ5よりもX1方向側に取り付けられる回転側シール部7aと、ポンプハウジング6に取り付けられる固定側シール部7bとを含んでいる。
回転側シール部7aと固定側シール部7bとは、微小隙間を介して隣接している。すなわち、回転側シール部7aにおける固定側シール部7bに対向する対向面と、固定側シール部7bにおける回転側シール部7aに対向する対向面とに間には、微小隙間が形成されている。微小隙間は、ポンプ室10内の冷却水Cを止水可能な間隔である。これにより、メカニカルシール7では、回転側シール部7aを回転軸3に合わせて回転させるとともに、ポンプ室10内を流れている冷却水Cをシールすることが可能となっている。微小隙間では、回転する回転側シール部7aと固定側シール部7bとの摩擦熱により蒸発して生じる冷却水Cの蒸気Vは、通過する間隔である。なお、メカニカルシール7は、公知のメカニカルシールである。
メカニカルシール7は、固定側シール部7bとポンプハウジング6の内面との間をシール箇所として止水している。メカニカルシール7は、回転側シール部7aと固定側シール部7bとの微小隙間をシール箇所として止水している。メカニカルシール7は、回転側シール部7aと回転軸3の表面との間をシール箇所として止水している。
ポンプハウジング6は、インペラ5を回転させる回転軸3を回転可能に支持する軸受9を収容するように構成されている。具体的には、ポンプハウジング6は、上記した収容空間6aと、上記した第2ポンプ空間6bと、蒸気排出孔6c(特許請求の範囲の「連通孔」の一例)と、ドレン排出孔6dとを含んでいる。
収容空間6aは、軸受9を収容する空間である。収容空間6aは、X方向にポンプハウジング6を貫通している。収容空間6aでは、X1方向側の開口がポンプハウジング6の外部に連通している。収容空間6aでは、X2方向側の開口がポンプハウジング6のポンプ室10の第1ポンプ空間2cに連通している。収容空間6aのZ方向の幅は、軸受9のZ方向の幅に合わせて設けられている。収容空間6aは、第2ポンプ空間6bを介して第1ポンプ空間2cに連続して設けられている。
ここで、収容空間6aは、軸受9のX2方向側の端部とメカニカルシール7のX1方向側の端部との間に、蒸気排出孔6cおよびドレン排出孔6dの各々に連通する連通空間Sを有している。
蒸気排出孔6cは、微小隙間を通過して収容空間6aに流入した蒸気Vを収容空間6aから外部に排出するように構成されている。つまり、蒸気排出孔6cは、収容空間6aを換気するように構成されている。具体的には、蒸気排出孔6cは、メカニカルシール7を挟んでインペラ5とは反対側の収容空間6aとポンプハウジング6の外部とを接続している。ここで、蒸気排出孔6cは、回転軸3の軸線方向(X方向)に延びる第1孔部11と、第1孔部11と収容空間6aとを接続する第2孔部12とを有している。
第1孔部11は、収容空間6aよりもZ1方向側に配置されている。第1孔部11は、ポンプハウジング6のX1方向側の表面部からX2方向側に向かって凹形状に形成されている。第2孔部12は、第1孔部11のX2方向側の端部と収容空間6aのX方向における中央部分よりもX2方向側の部分とを接続している。第2孔部12は、X2方向に向かうにしたがいZ2方向(下方向)に傾斜している。
ドレン排出孔6dは、蒸気Vの結露に起因する収容空間6aにおいて発生した液状冷却水Lを収容空間6aから排出するように構成されている。つまり、ドレン排出孔6dは、収容空間6aに液状冷却水Lを溜めないように構成されている。具体的には、ドレン排出孔6dは、回転軸3の軸線方向(X方向)に延びる第3孔部13と、第3孔部13と収容空間6aとを接続する第4孔部14とを有している。
第3孔部13は、収容空間6aよりもZ2方向側に配置されている。第3孔部13は、ポンプハウジング6のX1方向側の表面部からX2方向側に向かって凹形状に形成されている。第4孔部14は、第3孔部13のX2方向側の端部と収容空間6aのX方向における中央部分よりもX2方向側の部分とを接続している。第4孔部14は、X2方向に向かうにしたがいZ1方向(上方向)に傾斜している。ここで、第3孔部13には、第3孔部13に溜まる液状冷却水Lを止水するキャップ13aが設けられている。
(挿入部材)
第1実施形態のウォーターポンプ1において、蒸気排出孔6cには、図2に示すように、内部に非直線的な通路形状である非直線状通路部21を形成する挿入部材8が挿入されている。すなわち、蒸気排出孔6cには、蒸気排出孔6cに侵入した異物(埃、砂および水など)Fの収容空間6aへの侵入を抑制する挿入部材8が挿入されている。ここで、挿入部材8は、蒸気排出孔6cにおける第1孔部11に配置されている。
具体的には、挿入部材8は、キャップ部31(特許請求の範囲の「キャップ」の一例)と、軸部32と、複数の壁部33とを含んでいる。キャップ部31、軸部32および複数の壁部33は、一体的に設けられている。なお、挿入部材8は、樹脂材により形成されている。
キャップ部31は、図2および図3に示すように、蒸気排出孔6cの下流側の開口11a(特許請求の範囲の「第1連通口」の一例)を覆っている。キャップ部31は、蒸気排出孔6cの下流側の開口11aに面する円状の被覆部31aと、被覆部31aの周縁部からX2方向に突出した突出部31bとを有している。ここで、被覆部31aのX2方向側の内面と蒸気排出孔6cの下流側の開口11aの縁部との間には、蒸気Vを外部に排出するための隙間34が設けられている。また、突出部31bの内面と蒸気排出孔6cの下流側の開口11aの縁部との間には、蒸気Vを外部に排出するための隙間35が設けられている。
軸部32は、被覆部31aのZ方向の中央部分からX2方向に突出している。軸部32は、少なくとも蒸気排出孔6cの下流側の開口11aから第1孔部11のX2方向側の底までの長さを有している。また、軸部32は、円柱形状に形成されている。
複数の壁部33は、ラビリンス構造を形成するように構成されている。具体的には、複数の壁部33は、X方向に互いに離れて配置された第1上側壁部33a(特許請求の範囲の「第1壁部」の一例)および第1下側壁部33b(特許請求の範囲の「第2壁部」の一例)を有している。また、複数の壁部33は、X方向に互いに離れて配置された第2上側壁部33cおよび第2下側壁部33dを有している。第1上側壁部33aは、第2上側壁部33cよりもX1方向側に配置されている。第1下側壁部33bは、第2下側壁部33dよりもX1方向側に配置されている。なお、複数の壁部33によるラビリンス構造は、第1上側壁部33a、第1下側壁部33b、第2上側壁部33cおよび第2下側壁部33dにより形成されるラビリンス構造に限られず、複数の壁部33の配置を変えることにより構造を変化させることが可能である。
第1上側壁部33aおよび第2上側壁部33cは、軸部32のZ1方向側に配置されている。第1下側壁部33bおよび第2下側壁部33dは、軸部32のZ2方向側に配置されている。第1下側壁部33bは、X方向において、第1上側壁部33aと第2上側壁部33cとの間に配置されている。第2上側壁部33cは、X方向において、第1下側壁部33bと第2下側壁部33dとの間に配置されている。このように、複数の壁部33は、互い違いに配置されている。
第1上側壁部33aおよび第1下側壁部33bは、X1方向から第1孔部11を視た際に、第1孔部11を遮蔽するように構成されている。具体的には、図3に示すように、第1上側壁部33aは、X1方向から視て、半円環形状を有しており、軸部32の外周面部の上半部に沿って形成されている。第1下側壁部33bは、X1方向から視て、半円環形状を有しており、軸部32の外周面部の下半部に沿って形成されている。すなわち、第1上側壁部33aおよび第1下側壁部33bは、各々、X1方向から視てU字形状に形成されている。なお、第2上側壁部33cは第1上側壁部33aと同様の形状であり、第2下側壁部33dは第1下側壁部33bと同様の形状であるので、説明を省略する。
この結果、第1上側壁部33aは、X1方向から視て、蒸気排出孔6cの下流側の開口11aの軸部32を除く上半部を覆っている。また、第1下側壁部33bは、X1方向から視て、蒸気排出孔6cの下流側の開口11aの軸部32を除く下半部を覆っている。
挿入部材8では、第1上側壁部33a、第1下側壁部33b、第2上側壁部33cおよび第2下側壁部33dにより、軸部32周りに通路41が形成されている。すなわち、通路41は、X2方向に向かい、第1上側壁部33aによりZ2方向側に向きが変わった後、X2方向に向かうと第1下側壁部33bによりZ1方向に向きが変わるように構成されている。さらに、通路41は、X2方向に向かい、第2上側壁部33cによりZ2方向側に向きが変わった後、X2方向に向かうと第1下側壁部33bまで到達するように構成されている。
ここで、非直線状通路部21は、図2に示すように、第1孔部11の内周面11bと挿入部材8に形成された通路41(図3参照)とにより形成されている。すなわち、非直線状通路部21は、挿入部材8を第1孔部11に挿入することにより形成される通路である。ここで、非直線状通路部21は、蒸気排出孔6cの下流側の開口11aから第1孔部11と第2孔部12との連通口11c(特許請求の範囲の「第2連通口」の一例)まで形成されている。
このように、X1方向から視て、第1上側壁部33aに覆われていない第1孔部11の部分が、第1下側壁部33bにより覆われることによって、挿入部材8と第1孔部11の内周面11bとにより、ラビリンス構造の非直線状通路部21が形成されている。非直線状通路部21は、蒸気排出孔6cの下流側の開口11aから連通口11cまでの経路を、最短経路よりも距離が長い経路にするように構成されている。
非直線状通路部21は、突出部31bの内面と蒸気排出孔6cの下流側の開口11aの縁部との間の隙間35のX2方向側の部分からX1方向に延びる第1経路R1、および、第1経路R1のX1方向側の端部からZ2方向に軸部32まで延びる第2経路R2に連続して設けられる経路を有している。
すなわち、非直線状通路部21は、第2経路R2のZ2方向側の端部からX2方向に第1上側壁部33aまで延びる第3経路R3を有している。非直線状通路部21は、第3経路R3のX2方向側の端部からZ2方向に第1孔部11の内周面11bまで延びる第4経路R4を有している。非直線状通路部21は、第4経路R4のZ2方向側の端部からX2方向に第1下側壁部33bまで延びる第5経路R5を有している。非直線状通路部21は、第5経路R5のX2方向側の端部からZ1方向に第1孔部11の内周面11bまで延びる第6経路R6を有している。非直線状通路部21は、第6経路R6のZ1方向側の端部からX2方向に第2上側壁部33cまで延びる第7経路R7を有している。非直線状通路部21は、第7経路R7のX2方向側の端部からZ2方向に延びて連通口11cに到達する第8経路R8を有している。非直線状通路部21は、第3〜第8経路R3〜R8により、蛇行した経路により形成されている。
なお、第3〜第8経路R3〜R8は、それぞれ、収容空間6aから上昇してきた蒸気Vを通過させることが可能なZ方向の通路幅を有している。
ウォーターポンプ1では、非直線状通路部21により、異物Fが第1孔部11に侵入したとしても、第1上側壁部33aまたは第2下側壁部33dに当たり、第1孔部11の内周面11bに落ちるので、異物Fが連通口11cまで到達することが困難である。このような非直線状通路部21を形成する挿入部材8が、第1孔部11に圧入されている。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、ポンプハウジング6は、メカニカルシール7を挟んでインペラ5とは反対側の収容空間6aとポンプハウジング6の外部とを接続する蒸気排出孔6cを含んでいる。蒸気排出孔6cには、内部に非直線的な通路形状である非直線状通路部21を形成する挿入部材8が挿入されている。これにより、蒸気排出孔6cに異物Fが侵入したとしても、挿入部材8の内面部に異物Fが捕捉されるにより、収容空間6aへの異物Fの移動が妨げられるので、収容空間6aへの異物Fの侵入を抑制することができる。この結果、収容空間6a内に侵入した異物Fがメカニカルシール7のシール箇所に付着することを抑制することができるので、メカニカルシール7のシール性の低下を抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、挿入部材8は、ラビリンス構造の非直線状通路部21を構成する複数の壁部33を有している。これにより、複数の壁部33により非直線状通路部21を入り組んだ構造にすることができるので、蒸気排出孔6cに挿入された挿入部材8により収容空間6aへの異物Fの移動を効果的に妨げることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、挿入部材8は、蒸気排出孔6cに圧入されている。これにより、挿入部材8を蒸気排出孔6cに取り付けるために、挿入部材8以外の構成を必要としないので、ウォーターポンプ1の構成を簡略化することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、挿入部材8は、第1孔部11の下流側の開口11aを覆うキャップ部31に一体的に設けられている。これにより、挿入部材8とキャップ部31により第1孔部11の下流側の開口11aに侵入する異物Fの量をより減少させることできるので、収容空間6aへの異物Fの侵入をより抑制することができる。また、キャップ部31が別個に設けられている場合よりも、軸部32とキャップ部31とを確実に接続することができるので、エンジン100の振動などに起因して挿入部材8からキャップ部31が外れることを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、蒸気排出孔6cは、X方向に延びる第1孔部11と、第1孔部11と収容空間6aとを接続する第2孔部12とを有している。非直線状通路部21は、第1孔部11の外部に連通する蒸気排出孔6cの下流側の開口11aから、第1孔部11と第2孔部12との連通口11cまで形成されている。これにより、収容空間6aへの異物Fの浸入を妨げるために必要な分だけ非直線状通路部21を形成すればよいので、挿入部材8のサイズが大きくなることを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、挿入部材8は、第1孔部11に配置され、非直線状通路部21は、第1孔部11の内周面11bと挿入部材8に形成された通路41とにより形成されている。これにより、第1孔部11に挿入部材8を挿入するだけで、非直線状通路部21を形成することができるので、ウォーターポンプ1の構成を簡略化することができる。
また、第1実施形態では、複数の壁部33は、X方向に互いに離れて配置された第1上側壁部33aおよび第1下側壁部33bを有している。X1方向から視て、第1上側壁部33aに覆われていない蒸気排出孔6cの部分が第1下側壁部33bにより覆われることによって、挿入部材8と第1孔部11の内周面11bとにより、ラビリンス構造が形成されている。これにより、第1上側壁部33aおよび第1下側壁部33bを設けるだけで蒸気排出孔6cの開口端から侵入した異物Fの移動を効果的に妨げることができるので、挿入部材8の構成を簡略化することができる。
[第2実施形態]
図1、図4および図5を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、上記第1実施形態とは、挿入部材208の構成が異なる例について説明する。なお、図中において上記第1実施形態と同様の構成には同じ符号を付して図示する。
(挿入部材)
第2実施形態のウォーターポンプ201において、図4に示すように、蒸気排出孔6cには、内部に非直線的な通路形状である非直線状通路部221を形成する挿入部材208が挿入されている。
具体的には、図5に示すように、挿入部材208は、X方向の軸線回りの螺旋形状に形成された螺旋状通路241を有している。螺旋状通路241は、蒸気Vの流入口251を有する流入部241aと、蒸気Vの流出口261を有する流出部241bと、流入部241aと流出部241bとの間を接続する通路部241cとを有している。通路部241cは、X方向回りを回転しながらX2方向に向かうように構成されている。ここで、非直線状通路部221は、図4に示すように、第1孔部11の内周面11bと挿入部材208に形成された螺旋状通路241(図5参照)とにより形成されている。すなわち、非直線状通路部221は、挿入部材208を第1孔部11に挿入することにより形成される通路である。
第1孔部11では、X1方向から視て、流出部241bの流出口261を通路部241cにより覆うことによって、異物Fが流出口261から第1孔部11に侵入したとしても、通路部241cに当たり、第1孔部11の内周面11bに落ちるので、異物Fが連通口11cまで到達することが困難である。このように、螺旋状の非直線状通路部221は、X方向回りを回転しながらX2方向に向かうことにより、連通口11cに到達する経路Rを有している。なお、経路Rは、収容空間6aから上昇してきた蒸気Vを通過させることが可能なZ方向の通路幅を有している。なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、挿入部材208は、X方向回りの螺旋状に形成された螺旋状通路241を有している。挿入部材208の螺旋状通路241と第1孔部11の内周面11bとにより、螺旋状の非直線状通路部221が形成されている。これにより、螺旋状の非直線状通路部221によって、連続した通路構造になるので、非直線状通路部221をラビリンス状にする場合よりも、収容空間6aとポンプハウジング6の外部との通気性を十分に確保することができる。これにより、挿入部材208による収容空間6aへの異物Fの移動の抑制および上記空間の換気性の低下の抑制を両立することができる。なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
<変形例>
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、挿入部材8(208)と第1孔部11の内周面11bとによりラビリンス状の非直線状通路部21または螺旋状の非直線状通路部221を形成する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、蒸気排出孔に侵入した異物の収容空間への移動を妨げることが可能であれば他の形状であってもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、非直線状通路部21(221)は、挿入部材8(208)を蒸気排出孔6cに挿入することにより形成される例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図6に示す変形例のように、非直線状通路部321は、円柱の内部に螺旋状の通路341を設けることにより形成されてもよい。この場合、円柱形状の挿入部材308が、そのまま第1孔部11に挿入されることになる。
また、上記第2実施形態では、挿入部材208が、キャップ部31(第1実施形態を参照)を有していない螺旋状の部材である例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、挿入部材は、キャップ部を有していてもよい。
また、上記第1実施形態では、挿入部材8が、キャップ部31を有しているラビリンス構造の部材である例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、挿入部材は、キャップ部を有していなくともよい。
また、上記第1実施形態では、挿入部材8において、キャップ部31と軸部32とが一体的に形成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、キャップ部と軸部とは、別体であってもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、蒸気排出孔6cは、第1孔部11と、第2孔部12とを有している例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、蒸気排出孔は、上方向に延びる孔部のみを有していてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、挿入部材8(208、308)は、樹脂材により形成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、挿入部材は、金属製であってもよい。
1、201 ウォーターポンプ
3 回転軸
5 インペラ
6 ポンプハウジング
6c 蒸気排出孔(連通孔)
7 メカニカルシール(シール部材)
7a 収容空間(空間)
8、208、308 挿入部材
9 軸受
11 第1孔部
11a 下流側の開口(第1連通口)
11b 内周面
11c 連通口(第2連通口)
12 第2孔部
21、221、321 非直線状通路部
31 キャップ部(キャップ)
33 壁部

Claims (6)

  1. ポンプハウジングと、
    前記ポンプハウジングに軸受を介して回転可能に支持された回転軸と、
    前記回転軸の一端に設けられたインペラと、
    前記回転軸の延びる方向において、前記インペラと前記軸受との間に設けられたシール部材とを備え、
    前記ポンプハウジングは、前記シール部材を挟んで前記インペラとは反対側の空間と前記ポンプハウジングの外部とを接続する連通孔を含み、
    前記連通孔には、内部に非直線的な通路形状である非直線状通路部を形成する挿入部材が挿入されている、ウォーターポンプ。
  2. 前記挿入部材は、ラビリンス構造を構成する複数の壁部を有する、請求項1に記載のウォーターポンプ。
  3. 前記挿入部材は、前記連通孔の延びる方向に沿う方向の軸線回りの螺旋状に形成された螺旋状通路をさらに有し、
    前記挿入部材の前記螺旋状通路と前記連通孔の内周面とにより、螺旋状の前記非直線状通路部が形成されている、請求項1に記載のウォーターポンプ。
  4. 前記挿入部材は、前記連通孔に圧入されている、請求項2または3に記載のウォーターポンプ。
  5. 前記挿入部材は、前記連通孔の開口端を覆うキャップに一体的に設けられている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のウォーターポンプ。
  6. 前記連通孔は、前記回転軸の軸線方向に延びる第1孔部と、前記第1孔部と前記空間とを接続する第2孔部とを有し、
    前記非直線状通路部は、前記第1孔部の前記外部に連通する第1連通口から、前記第1孔部と第2孔部との第2連通口まで形成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載のウォーターポンプ。
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