JP2019199631A - 溶射装置 - Google Patents
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Abstract
Description
第1の実施形態に係る溶射装置100Aは、プラズマ噴流を発生させて対象物に溶射皮膜を形成するプラズマ溶射装置たとえば溶射ガンである。溶射ガンは、たとえば、筒状に形成されるアノード電極とカソード電極とを備える。カソード電極の筒内部に作動ガスと溶射材料とが導入される。アノード電極とカソード電極との間に直流電力が印加され、作動ガスのプラズマ噴流が発生する。発生したプラズマ噴流により溶射材料が溶解し、対象物上に付着して溶射皮膜を形成する。なお、以下、発生したプラズマ噴流が通過する筒部をノズルとも呼ぶ。
図1Aは、第1の実施形態に係る溶射装置100Aの概略正面図である。図1Aは、溶射装置100Aを出口側(プラズマ噴流が噴出する側)から見た状態を示す。図1Bは、第1の実施形態に係る溶射装置100Aを図1AのA−Aに沿って見た概略断面図である。図1Cは、第1の実施形態に係る溶射装置100Aの概略背面図である。図1Cは、第1の実施形態に係る溶射装置100Aを入口側(溶射材料が導入される側)から見た状態を示す。図1Dは、第1の実施形態に係る溶射装置100Aを図1AのB−Bに沿って見た概略断面図である。
溶射装置100Aにおいてプラズマ溶射を実行する際には、入口11から作動ガスと溶射材料とが空間S2へ導入される。また、冷却機構4による冷却、第1の気体導入部6から保護層形成部5に導入されるシールドガスSGによる旋回流の形成が実行される。また、アノード電極2とカソード電極3との間に直流電力が印加され放電が行われる。導入される作動ガスは放電によりプラズマ化する。プラズマが発する熱は溶射材料を溶融しプラズマ噴流が発生される。プラズマ噴流は、空間S1を通って出口12から対象物へと噴射される。このとき、空間S1に露出されるアノード電極2の表面と旋回流の間には、空間S1内の空気が存在する。保護層形成部5により形成されたシールドガスSGの旋回流の遠心力によって空間S1内の空気がアノード電極2の表面に押し付けられ保護層が形成される。この時形成される保護層は、大気の層と、シールドガスSGの層の2層を含む。
上記のように、第1の実施形態に係る溶射装置は、第1の気体導入部と、保護層形成部と、を備える。第1の気体導入部は、アノード電極およびカソード電極を収容する外筒の内部にガスを導入する。保護層形成部は、第1の気体導入部から導入されるガスにより、プラズマ噴流と分離した保護層を形成する。保護層は、プラズマ噴流が通過する空間S1に露出するアノード電極の表面を覆う。これにより、保護層は、溶射装置内で発生されるプラズマ噴流による熱や生成物からアノード電極を保護する。また、保護層は、プラズマ噴流による熱や生成物とアノード電極との間の緩衝材として働く。また、保護層は、アノード電極を冷却する機能も有する。このため、第1の実施形態によれば、溶射装置における溶射材料の堆積を抑制することができる。また、保護層は旋回流であるため、溶射装置のノズル中心近傍を流れるプラズマ噴流と混合せず、プラズマ噴流を阻害しない。
上記第1の実施形態においては、保護層形成部5に案内溝51と内周溝52とを設けて旋回流を発生させるものとした。これに限らず、案内溝51に代えて、貫通孔を設けてもよい。たとえば、保護層形成部5の外周から径方向に傾斜して延びる複数の孔を、保護層形成部5の軸方向に延び空間S1側で開口するリング状の孔で相互に連通させて貫通孔を形成してもよい。保護層形成部5の外周上に開口する孔の数は、案内溝51と同様、特に限定されないが、2以上の孔を設けることが好ましい。
第2の実施形態に係る溶射装置100Bは、第1の実施形態に係る溶射装置100Aと異なり、アノード電極の内部に形成されガスを通過させる気体通路(気体通路21、後述)を備える。そして、第2の実施形態に係る溶射装置100Bのアノード電極は、アノード電極内部に形成されガスを通過させる気体通路とプラズマ噴流が通過する空間S1とを連通させる孔部を備える。そして、第2の実施形態に係る溶射装置100Bは、アノード電極内部に形成される気体通路から、プラズマ噴流が通過する空間S1に露出するアノード電極の表面に向けてガスを流すことにより膜状の層流を形成する。第2の実施形態では、かかる膜状の層流により保護層を形成する。
図3Aは、第2の実施形態に係る溶射装置100Bの概略正面図である。図3Bは、第2の実施形態に係る溶射装置100Bを図3AのA−Aに沿って見た概略断面図である。図3Cは、第2の実施形態に係る溶射装置100Bの概略背面図である。図3Dは、第2の実施形態に係る溶射装置100Bの保護層形成部5Bについて説明するための図である。第2の実施形態に係る溶射装置100Bの大まかな構成は第1の実施形態に係る溶射装置100Aと同様である。このため、同様の構成については説明を省略し、同様の参照符号を付する。
上記第2の実施形態に係る溶射装置100Bにおいて、保護層形成部は、気体通路と、円筒状部分と、孔部と、を備える。気体通路は、アノード電極内に形成され、第1の気体導入部からガスが導入される。円筒状部分は、気体通路と、プラズマ噴流が通過する空間と、を離隔する。孔部は、円筒状部分に形成され、気体通路とプラズマ噴流が通過する空間とを連通させる。このため、第2の実施形態によれば、アノード電極表面に、膜状の層流が形成される。このため、溶射装置は、膜冷却によりアノード電極表面を冷却し、保護することができる。また、溶射装置における溶射材料の堆積を抑制することができる。また、第2の実施形態に係る溶射装置においては、膜状の層流である保護層により、プラズマ噴流からの飛散物がアノード電極表面に密着することを抑止することができる。また、保護層は、プラズマ噴流による熱の影響による電極表面への酸化膜等の堆積を低減することができる。
上記第2の実施形態においては、リング8はリング状の部材であり、カソード電極3Bとの間に所定の空間S3乃至S5が設けられるものとした。これに限らず、リング8を同心円状に層をなす複数のリングを重ねた形状とし、各層の境界から第2のシールドガスSG2が導入されるように構成してもよい。
第3の実施形態に係る溶射装置100Cは、プラズマ噴流が通過する空間側に露出する部分が多孔質材料で形成されるアノード電極を備える。そして、溶射装置100Cは、多孔質のアノード電極表面からシールドガスを滲み出させて滲み出たガスの膜により保護層を形成することで溶射材料の堆積を抑制する。また、第3の実施形態に係る溶射装置100Cは、多孔質のアノード電極を介してシールドガスを滲み出させることで効率的にアノード電極を冷却する。
上記第3の実施形態に係る溶射装置100Cにおいて、保護層形成部5Cは、気体通路24と、第1の多孔質部25と、を備える。気体通路24は、アノード電極2C内に形成され、第1の気体導入部6Cからガスが導入される。第1の多孔質部25は、気体通路24と空間S1を隔離し、表面がプラズマ噴流が通過する空間S1に露出される。このように、アノード電極2Cに第1の多孔質部25を設け、当該多孔質部25にガスを通過させることにより、多孔質部25の表面から滲みだすようにアノード電極2C表面を覆う保護層の膜を形成する。このため、第3の実施形態に係る溶射装置100Cは、アノード電極2Cを保護し、溶射材料の堆積を抑制することができる。また、ガスはアノード電極2Cから滲み出すように空間S1に導入されるため、プラズマ噴流に干渉しない。また、ガスは、プラズマ噴流を貫通するように導入されないため、プラズマ噴流の流れを乱すことがない。また、ガスは、プラズマ噴流に合流または混合するように導入されないため、プラズマ噴流の温度を低下させない。また、ガスは、多孔質部25を透過してアノード電極2Cの全面から空間S1に導入されるため、ガスの流量を低減することができる。
なお、上記に説明した例のほか、アノード電極2Cの構成は様々に変形することができる。たとえば、アノード電極2Cを、金属と焼結金属で構成してもよい。この場合、アノード電極2Cから空間S1に滲み出す第1のシールドガスSG1の流量は、焼結金属の金属球体サイズによって調整することができる。
2,2B,2C アノード電極
21 気体通路
22 孔部
23 円筒状部分
24 気体通路
25 多孔質部
3,3B,3C カソード電極
5,5B,5C 保護層形成部
51 案内溝
52 内周溝
53 フランジ
6,6B,6C 第1の気体導入部
61,61B,61C 気体通路
62,62B,62C 気体供給部
63,63B,63C 配管
7B,7C 第2の気体導入部
71B,71C 気体通路
72B,72C 気体供給部
73B,73C 配管
8,8C リング
100A,100B,100C 溶射装置
CM 冷却媒体
SG シールドガス
Claims (13)
- アノード電極およびカソード電極を収容する外筒の内部にガスを導入する第1の気体導入部と、
前記第1の気体導入部から導入されるガスにより、プラズマ噴流が通過する空間に露出する前記アノード電極の表面を覆う、前記プラズマ噴流と分離した保護層を形成する保護層形成部と、
を備える溶射装置。 - 前記保護層形成部は、前記第1の気体導入部から導入されるガスと、前記アノード電極の表面付近に存在する空気と、の2層を含む前記保護層を形成する、請求項1に記載の溶射装置。
- 前記保護層形成部は、前記カソード電極を周囲から包囲して固定される旋回整流部であり、
前記第1の気体導入部は、前記保護層形成部に対して径方向外側からガスを導入する、請求項1または2に記載の溶射装置。 - 前記旋回整流部は、略リング形状であり、外側から内側に向けて径方向に対して傾斜して延びる2以上の案内溝を有する、請求項3に記載の溶射装置。
- 前記旋回整流部は、外周部と、前記外周部よりも軸方向に厚みが少ない内周部と、を有し、
前記案内溝は前記外周部に形成される、請求項4に記載の溶射装置。 - 前記保護層形成部は、
前記アノード電極内に形成され、前記第1の気体導入部からガスが導入される気体通路と、
前記気体通路と、プラズマ噴流が通過する空間と、を離隔する円筒状部分と、
前記円筒状部分に形成され、前記気体通路とプラズマ噴流が通過する空間とを連通させる孔部と、
を備える、請求項1または2に記載の溶射装置。 - 前記孔部は、前記円筒状部分の、プラズマ噴流が通過する空間側の開口部が反対側の開口部よりもプラズマ噴流の下流側に位置するよう傾斜する、
請求項6に記載の溶射装置。 - 前記孔部は、当該孔部の中心軸が、前記外筒の中心方向から接線方向にずれるように形成される、請求項6または7に記載の溶射装置。
- 前記孔部は、前記円筒状部分の、プラズマ噴流が通過する空間側の開口部に向けて反対側の開口部から広がる扇形状である、請求項6から8のいずれか1項に記載の溶射装置。
- 前記カソード電極の外周に沿って設けられる空間に第2のガスを導入する第2の気体導入部をさらに備える、請求項6から9のいずれか1項に記載の溶射装置。
- 前記保護層形成部は、
前記アノード電極内に形成され、前記第1の気体導入部からガスが導入される気体通路と、
表面がプラズマ噴流が通過する空間に露出され、前記気体通路と前記プラズマ噴流が通過する空間とを隔離する第1の多孔質部と、
を備える、請求項1に記載の溶射装置。 - 前記第1の多孔質部は、金属の焼結体または多孔質金属である、請求項11に記載の溶射装置。
- 前記カソード電極の周囲に配置され、誘電体材料で形成される第2の多孔質部と、
前記第2の多孔質部にガスを導入する第2の気体導入部と、
をさらに備える、請求項11または12に記載の溶射装置。
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GB2605798A (en) * | 2021-04-13 | 2022-10-19 | Hiiroc X Developments Ltd | Plasma torch and method of operation |
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-
2018
- 2018-05-15 JP JP2018093566A patent/JP7090467B2/ja active Active
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WO2022219338A1 (en) * | 2021-04-13 | 2022-10-20 | HiiROC-X Developments Limited | Plasma torch and method of operation |
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