JP2016044320A - プラズマ溶射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】溶射ノズルに溶射用粉末を付着させることなく、シールドガスの消費量を抑えつつ、プラズマジェットに歩留りよく溶射用粉末を供給することができるプラズマ溶射装置を提供する。【解決手段】溶射ガン10が、溶射ガン10の先端に、プラズマジェットを放出する溶射ノズル40を備えているプラズマ溶射装置1。溶射ノズル40には、溶射ガン10内のプラズマPを、主流ジェットMGと、主流ジェットMGの周りを流れる副流ジェットSGとからなるプラズマジェットに分流する分流部50が形成されており、さらに、溶射ノズル40から噴出する主流ジェットMGと副流ジェットSGとの間から、溶射用粉末Wを主流ジェットMGに供給する粉末供給孔35と、が形成されているプラズマ溶射装置1。【選択図】図1
Description
本発明は、陰極電極と陽極電極との間で発生したプラズマアークで、プラズマ化したプラズマジェットを、溶射用粉末と共にワークに吹き付ける溶射ガンを備えたプラズマ溶射装置に関するものである。
従来から、プラズマ溶射を行う際には、陽極と陰極との間に電圧を印加することにより、プラズマアークを発生させ、このプラズマアークに不活性ガスなどの供給ガスを接触させ、供給ガスをプラズマ化する(プラズマを生成する)。生成されたプラズマを溶射ガンで加速させて、プラズマジェットとするとともに、このプラズマジェットに溶射用粉末(成膜用粉末)を供給する。供給された溶射用粉末はプラズマジェットで溶融し、プラズマジェットとともにワークに吹き付けられる。このようにして、ワークの表面に、溶射用粉末の材料からなる溶射皮膜を成膜することができる。
このような技術として、たとえば、特許文献1には、プラズマジェットを、溶射用粉末と共にワークに吹き付ける溶射ガンを備えたプラズマ溶射装置が開示されている。この溶射ガンは、その先端に、プラズマジェットを放出する溶射ノズルを備えている。溶射ノズルには、プラズマジェットを流すノズル孔(噴出孔)が形成され、ノズル孔にはプラズマジェットが流れる方向に直交する方向に、溶射用粉末を供給する粉末供給孔が形成されている。さらに、ノズル孔の回りには、溶射ガンの外部から、別途供給されたガスを、プラズマジェットの回りにシールドガスとして流すシールドガス供給孔が形成されている。
しかしながら、上述した装置では、プラズマジェットが流れる方向に直交する方向に溶射用粉末が供給されるため、供給された溶射用粉末がプラズマジェットで弾かれたり、あるいは溶射用粉末がプラズマジェットを突き抜けたりすることがあった。これにより、材料歩留りの悪化に繋がることがあった。また、溶射用粉末の供給位置が、ノズル内にあるため、溶融した溶射用粉末がノズル孔(噴出孔)の付着することがあり、安定した吹き付けができないことがあった。
さらに、上述した装置には、別途、ガス供給源から供給された不活性ガスをシールドガスとしてプラズマジェットの回りに流し、溶融し溶射用粉末の酸化を抑制しているが、この際プラズマジェットの回りに流すシールドガスを多量に消費することがあった。
本発明は、前記課題を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、溶射ノズルのプラズマジェットが通過する噴出孔に、溶射用粉末を付着させることなく、シールドガスの消費量を抑えつつ、プラズマジェットに歩留りよく溶射用粉末を供給することができるプラズマ溶射装置を提供することにある。
前記課題を解決すべく、本発明に係るプラズマ溶射装置は、陰極電極と陽極電極との間で発生したプラズマアークで、供給ガスをプラズマ化したプラズマジェットを、溶射用粉末と共にワークに吹き付ける溶射ガンを備えたプラズマ溶射装置であって、前記溶射ガンは、該溶射ガンの先端に、前記プラズマジェットを放出する溶射ノズルを備えており、該溶射ノズルには、該溶射ガン内のプラズマを、主流ジェットと、該主流ジェットの周りを流れる副流ジェットとからなる前記プラズマジェットに分流する分流部と、該溶射ノズルから噴出する前記主流ジェットと前記副流ジェットとの間から、前記溶射用粉末を前記主流ジェットに供給する粉末供給孔と、が形成されていることを特徴とする。
本発明に係るプラズマ溶射装置によれば、陽極電極と陰極電極との間で発生したプラズマアークに供給ガスを接触させることにより、プラズマを生成し、このプラズマを溶射ノズルの分流部で、主流ジェットと副流ジェットに分流することができる。分流された主流ジェットの周りには、主流ジェットをシールドするように、副流ジェットが流れる。そして、溶射ノズルから噴出する主流ジェットと副流ジェットとの間から、粉末供給孔を通過した溶射用粉末を、主流ジェットに供給することができる。
このような結果、溶射ノズルの前方に噴出した主流ジェットに、溶射用粉末を供給するので、溶射用粉末を溶射ノズル内のプラズマジェットが噴出する噴出孔に付着することがない。また、上述した供給により、溶射用粉末がプラズマジェットで弾かれたり、あるいは溶射用粉末がプラズマジェットを突き抜けたりすることがないので、成膜に対する溶射用粉末の歩留りを向上させることができる。
さらに、従来のシールドガスの役割を、プラズマを分流した副流ジェットが担うので、別途シールドガスの供給を行うことなく、主流ジェットに供給された溶射用粉末の酸化を低減することができる。
前記分流部は、前記主流ジェットが流れる主噴出孔と、前記副流ジェットが流れる副噴出孔と、有しており、前記副噴出孔は、前記プラズマを複数の副流ジェットに分流する複数の第1副流孔と、各第1副流孔を通過した複数の副流ジェットを合流させ、合流させた副流ジェットを放出する第2副流孔と、を備える。
この態様によれば、副流ジェットが流れる副噴出孔は、プラズマを複数の副流ジェットに分流する複数の第1副流孔が形成されているので、各第1副流孔内において、第1副流孔の流れ方向に沿って副流ジェットが整流化される。整流化された副流ジェットは、第2の噴出孔において合流するので、主流ジェットの周りに、安定した副流ジェットを供給することができる。
さらにより好ましい態様としては、前記第2副流孔は、前記主噴出孔から噴出する前記主流ジェットに向かって前記副流ジェットが噴出するように、前記主流ジェットが噴出する方向に対して傾斜している。この態様によれば、第2副流孔から副流ジェットは、主流ジェットに向かって噴出することになるので、溶射用粉末が供給された主流ジェットの周りから、主流ジェットに副流ジェットを合流させることができる。
さらに好ましい態様としては、前記主流ジェットが流れる方向に沿った前記主噴出孔の中心線周りに、前記プラズマに旋回流が形成されるように、前記供給ガスを溶射ガン内に供給するガス供給孔が形成されており、前記各第1噴出孔は、前記副流ジェットの流路断面が円形となるように形成されている。
この態様によれば、主噴出孔に、旋回流が形成されたプラズマを加速して通過させて主流ジェットとすることにより、主流ジェットにも旋回流が形成される。これにより、主流ジェットを安定して溶射ノズルから噴出することができる。一方、副噴出孔の第1副流孔は、副流ジェットの流路断面が円形となるように形成されているので、旋回流が形成されたプラズマ(副流ジェット)を、第1副流孔内において第1副流孔の流れ方向に沿って整流化することができる。
本発明によれば、溶射ノズルのプラズマジェットが通過する噴出孔に、溶射用粉末を付着させることなく、シールドガスの消費量を抑えつつ、プラズマジェットに歩留りよく溶射用粉末を供給することができる。
以下の本発明のプラズマ溶射装置の2つの実施形態を図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
1.プラズマ溶射装置について
図1は、本発明の第1実施形態に係るプラズマ溶射装置1の模式的断面図である。図2は、図1に示すA−A線矢視断面図であり、図3は、図1に示す溶射ノズル40の分解斜視図である。
〔第1実施形態〕
1.プラズマ溶射装置について
図1は、本発明の第1実施形態に係るプラズマ溶射装置1の模式的断面図である。図2は、図1に示すA−A線矢視断面図であり、図3は、図1に示す溶射ノズル40の分解斜視図である。
図4は、図3に示す溶射ノズル40の平面図であり、(a)は溶射ノズル40のノズル基端側から見た平面図、(b)は溶射ノズル40のうち第2チップ30のノズル基端側から見た平面図、(c)は溶射ノズル40のノズル先端側から見た平面図である。図5(a)は図4(a)のB−B線矢視断面図であり、図5(b)は図4(a)のC−C線矢視断面図である。
図1に示すように、プラズマ溶射装置1は、溶射ガン10を備えており、溶射ガン10は、ガン本体となるハウジング16を備えており、ハウジング16には、陰極電極12と、陰極電極12と対向する位置に配置された陽極電極11とが取付けられている。
陽極電極11および陰極電極12は銅などの金属材料からなり、陰極電極12は、先端が尖った円柱状の部材であり、陽極電極11は、陰極電極12の周面を覆うように形成された筒状の部材である。
陽極電極11と陰極電極12とは、電源13に接続されている。これにより、陽極電極11と陰極電極12との間に電圧を印加し、これらの間にプラズマアークを発生させることができる。さらに、ハウジング16には、その内部にプラズマ化されるガスとして、アルゴンガス、水素ガス、窒素ガス、ヘリウムガスなどの供給ガスGをハウジング16内部のプラズマ生成室17に供給する一対のガス供給孔16a,16aが形成されている。
これにより、プラズマ生成室17内で、陽極電極11と陰極電極12との間で発生したプラズマアークに供給ガスGを接触させ、供給ガスGをプラズマ化することができる(プラズマPを生成することができる)。
さらに一対のガス供給孔16a、16aは、後述する主流ジェットMGが流れる方向に沿った主噴出孔41の中心線CL周りに(図面では左回りに)、生成されたプラズマPに旋回流が形成されるように、形成されている。より具体的には、本実施形態では、図2に示すように、一対のガス供給孔16a、16aは、プラズマ生成室17の円周面の接線方向に沿って供給ガスGが供給可能に形成されている。
本実施形態では、溶射ガン10は、溶射ガン10の先端に、プラズマジェットを放出する溶射ノズル40を備えている。溶射ノズル40は、プラズマジェットを放出するための孔(後述する主噴出孔41等)が形成されており、この孔をプラズマPが通過する際に、プラズマPは加速されプラズマジェットとなる。プラズマジェットは、後述する主流ジェットMGと、副流ジェットSGとからなる。なお、副流ジェットSGは溶射ノズル40から放出される際に、ガス化しているものも含む。
なお、本明細書では、プラズマ生成室17内で生成されたものを「プラズマ」と称し、溶射ノズル40内で加速されたプラズマおよび溶射ノズル40から噴出したプラズマを「プラズマジェット」と称する。
本実施形態では溶射ノズル40は、溶射ノズル40の基端側に配置された円板状の第1チップ20と、第1チップ20に当接し、溶射ノズル40の先端側に配置された円板状の第2チップ30と、で構成されている。
溶射ノズル40には、溶射ガン10内のプラズマPを、主流ジェットMGと、主流ジェットMGをシールドするようにその周りを流れる副流ジェットSGと、からなるプラズマジェットに分流する分流部50が形成されている。分流部50は、主流ジェットMGが流れる主噴出孔41と、副流ジェットSGが流れる副噴出孔42と、を有している。
より具体的には、図3に示すように、主噴出孔41は、主流ジェットMGが通過する流路断面が円形であり、第1チップ20の中央には、主噴出孔41の一部となる主貫通孔21が形成されており、第2チップ30の中央にも、主噴出孔41の一部となる同じ断面形状の主貫通孔31が形成されている。このようにして、第1チップ20と第2チップ30とを重ね合わせることにより、溶射ノズル40の中央に、主噴出孔41が形成される。
副流ジェットSGが通過する副噴出孔42は、4つ(複数)の第1副流孔22と、これらの第1副流孔22に連通する1つの第2副流孔32とを有している。図3および図4(a)に示すように、4つの第1副流孔22は、副流ジェットSGの流路断面が円形となるように第1チップ20に形成された貫通孔であり、主噴出孔41の周りに等間隔に形成されている。これにより、プラズマ生成室17で生成されたプラズマPを複数の副流ジェットSGに分流することができる。
さらに、図3および図4(b),(c)に示すように、第2副流孔32は、各第1副流孔22を通過した副流ジェットSGを合流させ、合流した副流ジェットSGを噴出するように形成されている。具体的には、第2副流孔32は、2つの第1副流孔22に連通するように形成された一対の扇状スリット32a(図4(b)参照)と、一対の扇状スリット32aに連通するように形成された環状スリット32b(図4(c)参照)と、で構成されている。
図5(a)に示すように、第2副流孔32の一部である環状スリット32bは、主噴出孔41から噴出する主流ジェットMGに向かって副流ジェットSGが噴出するように、主流ジェットMGが噴出する方向(主噴出孔41の中心線CL)に対して傾斜している。
さらに、図1および図3に示すように、第2チップ30には、溶射用粉末Wを主流ジェットMGに供給する粉末供給孔35が形成されている。図3および図5(b)に示すように、粉末供給孔35の入口は、第2チップ30の側面に形成されており、粉末供給孔35は、溶射ノズル40から噴出する主流ジェットMGと副流ジェットSGとの間から、溶射用粉末Wを主流ジェットMGに供給するように形成されている。具体的には、粉末供給孔35は、主噴出孔41から噴出する主流ジェットMGに向かって溶射用粉末Wが放出するように、主流ジェットMGが噴出する方向(中心線CL)に対して傾斜している。
2.プラズマ溶射方法について
まず、陰極電極12と陽極電極11と間に電源13で電圧を印加することにより、これらの間(プラズマ生成室17)にプラズマアークを発生させる。発生させたプラズマアークにガス供給孔16a,16aを介して、プラズマ生成室17に供給ガスGを供給する。これにより、プラズマアークに供給ガスGを接触させることにより、プラズマ生成室17内にプラズマPが生成される。生成されたプラズマPには、図2に示すように、プラズマ生成室17内の中心線CL周りに(左回りに)、旋回流が発生する。これにより、プラズマPの流れが安定する。
まず、陰極電極12と陽極電極11と間に電源13で電圧を印加することにより、これらの間(プラズマ生成室17)にプラズマアークを発生させる。発生させたプラズマアークにガス供給孔16a,16aを介して、プラズマ生成室17に供給ガスGを供給する。これにより、プラズマアークに供給ガスGを接触させることにより、プラズマ生成室17内にプラズマPが生成される。生成されたプラズマPには、図2に示すように、プラズマ生成室17内の中心線CL周りに(左回りに)、旋回流が発生する。これにより、プラズマPの流れが安定する。
プラズマ生成室17で旋回流が形成されたプラズマPは、溶射ノズル40の分流部50で、主流ジェットMGと副流ジェットSGに分流することができる。主噴出孔41に、旋回流が形成されたプラズマPを加速して通過させ、主流ジェットMGとすることにより、主流ジェットMGにも旋回流が形成される。これにより、主流ジェットMGを安定して溶射ノズル40から噴出させることができる。
一方、プラズマPを複数の副流ジェットSGに分流する複数の第1副流孔22が形成されているので、各第1副流孔22内において、第1副流孔22の流れ方向に沿って副流ジェットSGが整流化される。特に、第1副流孔22は、副流ジェットSGの流路断面が円形となるように形成されているので、旋回流が形成されたプラズマPの流れを、第1副流孔内において第1副流孔22の流れ方向に沿ってより好適に整流化することができる。
整流化された副流ジェットは、扇状スリット32aと、一対の扇状スリット32aに連通する環状スリット32bにより、第2副流孔32内において合流するので、主流ジェットMGの周りに、安定した副流ジェットSGを供給することができる。
溶射ノズル40から放出された主流ジェットMGの周りには、主流ジェットMGをシールドするように、副流ジェットSGが流れる。溶射ノズル40から噴出する主流ジェットMGと副流ジェットSGとの間から、粉末供給孔35を通過した溶射用粉末Wを、主流ジェットMGに供給することができる。これにより、溶融した溶射用粉末Wを、主流ジェットMGと共にワークに吹き付けることができる。
このような結果、溶射ノズル40の前方に噴出した主流ジェットMGに、溶射用粉末Wを供給するので、溶射用粉末Wを溶射ノズル内のプラズマジェットが噴出する噴出孔に付着することがない。また、上述した供給により溶射用粉末Wがプラズマジェットで弾かれたり、あるいは溶射用粉末Wがプラズマジェットを突き抜けたりすることがないので、成膜に対する溶射用粉末の歩留りを向上させることができる。
従来のシールドガスの役割を、プラズマを分流した副流ジェットSGが担うので、別途シールドガスの供給を行うことなく、主流ジェットMGに供給された溶射用粉末の酸化を低減することができる。本実施形態では、副噴出孔42の第2副流孔32の環状スリット32bから副流ジェットSGが、主流ジェットMGに向かって噴出することになるので、溶射用粉末Wが供給された主流ジェットMGの周りから、主流ジェットMGに副流ジェットSGを合流させ、これをワークに吹き付けることができる。
〔第2実施形態〕
図6(a)は、本発明の第2実施形態に係るプラズマ溶射装置の模式的断面図であり、(b)は、溶射ノズルのノズル基端側から見た平面図である。第2実施形態に係るプラズマ溶射装置が、第1実施形態のものと相違する点は、ガス供給孔の位置と、溶射ノズルの第1チップの第1副流孔の形状である。したがって、第1実施形態と同じ機能を有するものには、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
図6(a)は、本発明の第2実施形態に係るプラズマ溶射装置の模式的断面図であり、(b)は、溶射ノズルのノズル基端側から見た平面図である。第2実施形態に係るプラズマ溶射装置が、第1実施形態のものと相違する点は、ガス供給孔の位置と、溶射ノズルの第1チップの第1副流孔の形状である。したがって、第1実施形態と同じ機能を有するものには、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
第1実施形態では、プラズマ生成室17で生成させたプラズマPに旋回流が発生するように、ガス供給孔16aを形成したが、例えば、図6(a)に示すように、中心線CLに沿った方向に供給ガスGが供給されるように、ガス供給孔16a’を形成してもよい。この場合には、第1チップ20の第1副流孔22’を扇型状のスリットにしたとしても、プラズマPに旋回流が形成されていないので、第1副流孔22’内で、副流ジェットSGを容易に整流化することができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
1、1’:プラズマ溶射装置、10,10’:溶射ガン、11:陽極電極、12:陰極電極、13:電源、17:プラズマ生成室、15a:上流室、15b:下流室、16:ハウジング、16a,16a’:ガス供給孔、20,20’:第1チップ、21:主貫通孔、22,22’:第1副流孔、30:第2チップ、31:主貫通孔、32:第2副流孔、32a:扇状スリット、32b:環状スリット、35:粉末供給孔、40,40’:溶射ノズル、41:主噴出孔、42:副噴出孔、50:分流部、CL:中心線、MG:主流ジェット、P:プラズマ、SG:副流ジェット、W:溶射用粉末
Claims (4)
- 陰極電極と陽極電極との間で発生したプラズマアークで、供給ガスをプラズマ化したプラズマジェットを、溶射用粉末と共にワークに吹き付ける溶射ガンを備えたプラズマ溶射装置であって、
前記溶射ガンは、該溶射ガンの先端に、前記プラズマジェットを放出する溶射ノズルを備えており、
該溶射ノズルには、該溶射ガン内のプラズマを、主流ジェットと、該主流ジェットの周りを流れる副流ジェットとからなる前記プラズマジェットに分流する分流部と、
前記溶射ノズルから噴出する前記主流ジェットと前記副流ジェットとの間から、前記溶射用粉末を前記主流ジェットに供給する粉末供給孔と、が形成されていることを特徴とするプラズマ溶射装置。 - 前記分流部は、前記主流ジェットが流れる主噴出孔と、前記副流ジェットが流れる副噴出孔と、有しており、
前記副噴出孔は、前記プラズマを複数の副流ジェットに分流する複数の第1副流孔と、各第1副流孔を通過した複数の副流ジェットを合流させ、合流させた副流ジェットを噴出する第2副流孔と、を備えることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ溶射装置。 - 前記第2副流孔は、前記主噴出孔から噴出する前記主流ジェットに向かって前記副流ジェットが噴出するように、前記主流ジェットが噴出する方向に対して傾斜していることを特徴とする請求項2に記載のプラズマ溶射装置。
- 前記主流ジェットが流れる方向に沿った前記主噴出孔の中心線周りに、前記プラズマに旋回流が形成されるように、前記供給ガスを前記溶射ガン内に供給するガス供給孔が形成されており、
前記各第1副流孔は、前記副流ジェットの流路断面が円形となるように形成されていることを特徴とする請求項2または3に記載のプラズマ溶射装置。
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2014
- 2014-08-21 JP JP2014168114A patent/JP2016044320A/ja active Pending
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