JP2019199579A - アクリル系粘着剤組成物、粘着剤層、ディスプレイ用フィルター、及びディスプレイ - Google Patents

アクリル系粘着剤組成物、粘着剤層、ディスプレイ用フィルター、及びディスプレイ Download PDF

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Abstract

【課題】色素としてスクアリリウム系化合物を含有するアクリル系粘着剤組成物であって、耐湿熱性に優れ、ディスプレイ用フィルターを構成する粘着剤層等に用いた場合、長期間の使用においても優れた色再現性を維持し得るアクリル系粘着剤組成物を提供する。【解決手段】(A)アクリル系樹脂及び(B)色素を含有するアクリル系粘着剤組成物であって、(A)アクリル系樹脂が水酸基含有モノマー(a1)由来の構造単位を1重量%以上含有し、かつ、ガラス転移温度が0℃以下であるアクリル系樹脂であり、(B)色素がスクアリリウム系化合物であることを特徴とするアクリル系粘着剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、アクリル系粘着剤組成物、粘着剤層、ディスプレイ用フィルター、及びディスプレイに関する。詳しくは、耐湿熱性に優れ、長期間の使用においても色再現性に優れたディスプレイ用フィルター及びディスプレイを提供し得るアクリル系粘着剤組成物及び粘着剤層と、これを用いたディスプレイ用フィルター及びディスプレイに関する。
近年、ディスプレイ装置の光源として、白色LEDや白色OLEDが用いられることが多くなっている。白色LEDの発光方式にはいくつかの種類があり、R(赤)、G(緑)、B(青)のそれぞれの光を発するLEDを並べて白色光を得る方式のものや、青色LEDからの青色発光と黄色蛍光体からの黄色発光の組み合わせや、青色LEDからの青色発光、緑色蛍光体からの緑色発光及び赤色蛍光体からの赤色発光の組み合わせにより白色光を得る方式のものがある。白色OLEDの発光方式にもいくつかの種類があり、赤色、緑色、青色のそれぞれの光を発する層を積層させたものや、青色、黄色のそれぞれの光を発する層を積層させたものがある。
得られた白色光のスペクトルには590nm付近の領域にオレンジ色を示す光が含まれており、この領域の光の発光強度が高いと色純度が低下することが知られている。
このような点を改良するために、例えば特許文献1には、570〜600nm付近の波長域に吸収極大を有するテトラアザポルフィリン化合物を含有させた色純度改善フィルターが開示されている。
特開2016−11348号公報
本発明者らが検討したところ、特許文献1に記載されているテトラアザポルフィリン化合物は波長570〜620nm付近に吸収極大を1つ有するものの、その極大吸収波長よりも短波長側に副吸収があるために、色再現性(色純度)や明るさを低下させたりする問題があった。
この問題に鑑み、本発明者らは極大吸収波長よりも短波長側に副吸収がないスクアリリウム系化合物を用いることを着想し、ディスプレイ用フィルターへの適用について鋭意検討を重ねた結果、フィルターを構成する粘着剤層にスクアリリウム系化合物を含有させた場合、粘着剤層に用いるアクリル系粘着剤組成物の種類によっては耐湿熱性が不足し、長期間の使用において優れた色再現性を維持することが困難であることを見出した。
そこで本発明は、色素としてスクアリリウム系化合物を含有するアクリル系粘着剤組成物であって、耐湿熱性に優れたアクリル系粘着剤組成物と、このアクリル系粘着剤組成物を用いた粘着剤層、ディスプレイ用フィルター及びディスプレイを提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、水酸基含有モノマー由来の構造単位を所定値以上含むアクリル系樹脂を使用することによって上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下を要旨とする。
[1] (A)アクリル系樹脂及び(B)色素を含有するアクリル系粘着剤組成物であって、
(A)アクリル系樹脂が水酸基含有モノマー由来の構造単位を1重量%以上含有し、かつ、ガラス転移温度が0℃以下であるアクリル系樹脂であり、
(B)色素がスクアリリウム系化合物であることを特徴とするアクリル系粘着剤組成物。
[2] [1]に記載のアクリル系粘着剤組成物にて形成された粘着剤層。
[3] [2]に記載の粘着剤層を有するディスプレイ用フィルター。
[4] [3]に記載のディスプレイ用フィルターを備えるディスプレイ。
本発明によれば、色素としてスクアリリウム系化合物を含有するアクリル系粘着剤組成物であって、耐湿熱性に優れたアクリル系粘着剤組成物を提供することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
なお、本発明において、(メタ)アクリルとはアクリルあるいはメタクリルを、(メタ)アクリロイルとはアクリロイルあるいはメタクリロイルを、(メタ)アクリレートとはアクリレートあるいはメタクリレートをそれぞれ意味するものである。また、アクリル系樹脂とは、少なくとも1種の(メタ)アクリレート系モノマーを含む重合成分を重合して得られる樹脂である。
また、本発明において「全固形分」とは、アクリル系粘着剤組成物に含まれる、溶剤以外の全成分を意味する。
本発明のアクリル系粘着剤組成物は、(A)水酸基含有モノマー(a1)由来の構造単位を1重量%以上含有し、かつ、ガラス転移温度が0℃以下であるアクリル系樹脂と、スクアリリウム系化合物である(B)色素を必須成分として含有する。
<メカニズム>
本発明において、水酸基含有モノマー(a1)由来の構造単位を1重量%以上含有し、かつ、ガラス転移温度が0℃以下である(A)アクリル系樹脂を用いることで、(B)色素としてスクアリリウム系化合物を含有するアクリル系粘着剤組成物の耐湿熱性が良好となり、色再現性を長期に亘り維持できるメカニズムの詳細は明らかではないが、以下のように考えられる。
アクリル系粘着剤組成物において、スクアリリウム系化合物は分子間会合体状態で樹脂中に存在していると考えられる。スクアリリウム系化合物は分子間会合体として存在して初めて高吸収極大を示し、この分子間会合が崩れると吸収極大の吸収強度が小さくなると考えられる。
アクリル系粘着剤組成物に含まれるアクリル系樹脂の水酸基含有モノマー由来の構造単位が1重量%未満であると、スクアリリウム系化合物の会合が安定化されずディスプレイ用フィルター等への適用のために高温処理を行ったり、使用中に高温高湿の環境下に晒されたりすると、マトリクスを構成するアクリル系樹脂の熱運動でアクリル系樹脂中に存在するスクアリリウム系化合物の分子間会合が崩される上に、環境中の水分によってスクアリリウム骨格のカルボニル基が不安定化されてスクアリリウム系化合物のスクアリン酸への分解反応も起こり、これらの要因が重なってスクアリリウム系化合物本来の吸収極大の吸収強度が低下するため、耐湿熱性が十分なディスプレイ用フィルターを得ることが困難になると考えられる。
これに対して(A)アクリル系樹脂の水酸基含有モノマー由来の構造単位が1重量%以上であると、スクアリリウム系化合物のスクアリリウム骨格のカルボニル基とアクリル系樹脂の水酸基が水素結合して安定化され、高温処理や高温高湿の環境下でも分子運動が緩やかであり、水分による不安定化も抑制され、アクリル系粘着剤組成物中に存在するスクアリリウム系化合物の分子間会合状態を維持しやすく、吸収極大の吸収強度の低下が抑制される結果、耐湿熱性が十分なディスプレイ用フィルターを得ることができ、色再現性を長期に亘り維持できるようになると考えられる。
<(A)アクリル系樹脂>
本発明で用いられる(A)アクリル系樹脂は、水酸基含有モノマー(a1)由来の構造単位を1重量%以上含むことが必須であり、水酸基含有モノマー(a1)由来の構造単位を1重量%以上含むものであれば、その他の構造単位として(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(a2)由来の構造単位や、水酸基含有モノマー以外の官能基含有モノマー(a3)由来の構造単位、さらにその他の共重合性モノマー(a4)由来の構造単位を含んでいてもよい。
上記の水酸基含有モノマー(a1)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のカプロラクトン変性モノマー、ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のオキシアルキレン変性モノマー、その他、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の1級水酸基含有モノマー;2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の2級水酸基含有モノマー;2,2−ジメチル−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の3級水酸基含有モノマーが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
上記水酸基含有モノマー(a1)の中でも、架橋剤との反応性に優れる点で1級水酸基含有モノマーが好ましく、さらには、2−ヒドロキシエチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートを使用することが、ジ(メタ)アクリレート等の不純物が少なく、(A)アクリル系樹脂が製造しやすい点で好ましい。
なお、上記水酸基含有モノマー(a1)としては、不純物であるジ(メタ)アクリレートの含有割合が、0.5重量%以下のものを用いることも好ましく、この割合はより好ましくは0.2重量%以下、さらに好ましくは0.1重量%以下である。不純物の含有割合の観点からは、2−ヒドロキシエチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレートが特に好ましい。
上記水酸基含有モノマー(a1)由来の構造単位の含有割合としては、(A)アクリル系樹脂を構成する重合成分全体に対して、1重量%以上を必須とし、2.5重量%以上が好ましく、3重量%以上がさらに好ましい。また50重量%以下が好ましく、40重量%以下がさらに好ましく、30重量%以下がよりさらに好ましく、20重量%以下が特に好ましい。水酸基含有モノマー(a1)由来の構造単位の含有割合が上記下限値以上であるとスクアリリウム系化合物の耐久性が良好となって、アクリル系粘着剤組成物の耐湿熱性に優れる傾向にあり、上記上限値以下であると粘着剤とした際のリワーク性に優れる傾向にある。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(a2)としては、汎用性や粘着物性の観点から、例えば、アルキル基の炭素数が通常1以上であり、また通常20以下、好ましくは18以下、より好ましくは12以下、さらに好ましくは8以下のものが挙げられる。具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、汎用性、粘着物性に優れる点で、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートが好ましく、さらには色素との相溶性や色素の耐久性の点でメチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレートが好ましい。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(a2)由来の構造単位の含有割合は、(A)アクリル系樹脂を構成する重合成分全体に対して、30重量%以上であることが好ましく、さらに好ましくは50重量%以上、特に好ましくは80重量%以上であり、また、通常99重量%以下であり、好ましくは97.5重量%以下、さらに好ましくは97重量%以下である。(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(a2)由来の構造単位の含有割合を上記範囲内とすることで、粘着物性のバランスを取りやすくなる傾向がある。
上記の水酸基含有モノマー以外の官能基含有モノマー(a3)としては、カルボキシル基含有モノマー、窒素含有モノマー、グリシジル基含有モノマー等が挙げられる。
カルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、フマール酸、(メタ)アクリルアミドN−グリコール酸、ケイ皮酸、(メタ)アクリル酸のミカエル付加物、(メタ)アクリル酸ダイマー、(メタ)アクリル酸トリマー、(メタ)アクリル酸テトラマー、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルジカルボン酸モノエステル(例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸モノエステル、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸モノエステル、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸モノエステル等)等が挙げられ、なかでも重合時の安定性や色素の耐久性の点で(メタ)アクリル酸が好ましい。
(A)アクリル系樹脂がカルボキシル基含有モノマー由来の構造単位を含む場合、その含有割合は、(A)アクリル系樹脂を構成する重合成分全体に対して、0.01〜20重量%が好ましく、0.1〜15重量%がより好ましい。カルボキシル基含有モノマー由来の構造単位の含有割合が上記範囲内であれば粘着剤とした際のリワーク性や凝集力に優れる傾向がある。
窒素含有モノマーとしては、アミノ基含有モノマー、アミド基含有モノマーが挙げられる。
アミノ基含有モノマーとしては、例えば、アミノメチル(メタ)アクリレート、アミノエチル(メタ)アクリレート等の1級アミノ基含有モノマー、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の2級アミノ基含有モノマー、エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の3級アミノ基含有モノマーが挙げられる。
アミド基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド;メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、イソプロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、n−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のアルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド系モノマー;ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド等のアルキル(メタ)アクリルアミド系モノマー;N−(ヒドロキシメチル)アクリルアミド等の水酸基含有アミド系モノマー;(メタ)アクリロイルモルホリン;等が挙げられる。
(A)アクリル系樹脂が窒素含有モノマー由来の構造単位を含有する場合、その含有割合は、(A)アクリル系樹脂を構成する重合成分全体に対して、5重量%以下が好ましく、3重量%以下がより好ましく、0.1重量%以下が特に好ましい。窒素含有モノマー由来の構造単位の含有割合が上記上限値以下であれば、スクアリリウム系化合物の会合に相互作用し難く、その耐久性が良好となって、アクリル系粘着剤組成物の耐湿熱性に優れる傾向にある。
グリシジル基含有モノマーとしては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの水酸基含有モノマー以外の官能基含有モノマー(a3)は、単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
上記の中でも、粘着剤の凝集力を向上し耐久性に優れる点、重合時の安定性に優れる点でカルボキシル基含有モノマーが好ましい。
(A)アクリル系樹脂がかかる水酸基含有モノマー以外の官能基含有モノマー(a3)由来の構造単位を含有する場合、その含有割合は、粘着物性の点で(A)アクリル系樹脂を構成する重合成分全体に対して、0〜30重量%が好ましい。水酸基含有モノマー以外の官能基含有モノマー(a3)由来の構造単位の含有割合を上記上限値以下にすることで、(A)アクリル系樹脂の安定性や粘着剤とした時の粘着物性に優れる傾向がある点で好ましい。
その他の共重合性モノマー(a4)としては、例えば、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、オルトフェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香環含有モノマー;
シクロへキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルオキシアルキル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等の脂環含有モノマー;
2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、オクトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−モノ(メタ)アクリレート、ラウロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ステアロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のエーテル鎖含有モノマー等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、屈折率及び複屈折を調整しやすい点で芳香環含有モノマーが好ましく、特に好ましくはベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシ(メタ)エチルアクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられ、屈折率及び複屈折を調整しやすく、低極性被着体(例えば、シクロオレフィン等)への接着性に優れる点では、脂環含有モノマーが好ましい。
(A)アクリル系樹脂が上記その他の共重合性モノマー(a4)由来の構造単位を含有する場合、その含有割合は、(A)アクリル系樹脂を構成する重合成分全体に対して、20重量%以下であることが好ましく、より好ましくは10重量%以下である。その他の共重合性モノマー(a4)の含有割合が上記上限値以下の場合、得られるアクリル系粘着剤組成物の安定性や粘着物性が低下しない傾向にある。
本発明で用いる(A)アクリル系樹脂は、水酸基含有モノマー(a1)と、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(a2)、水酸基含有モノマー(a1)以外の官能基含有モノマー(a3)、及びその他の共重合性モノマー(a4)の中から適宜選択したモノマーを用いて、例えば、有機溶剤中に、かかる重合成分と重合開始剤を混合あるいは滴下して重合することにより製造することができる。
上記重合反応は、溶液ラジカル重合、懸濁重合、塊状重合、乳化重合等の従来公知の重合方法により行なうことができるが、これらの中でも、溶液ラジカル重合、塊状重合が好ましく、特に好ましくは溶液ラジカル重合である。
上記重合反応に用いられる有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の脂肪族アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類等が挙げられる。
これらの有機溶剤の中でも、重合反応のしやすさや連鎖移動の効果や粘着剤塗工時の乾燥のしやすさ、安全性の高さから、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸ブチル、トルエン、メチルイソブチルケトンが好ましく用いられ、さらに好ましくは、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトンである。
これらの有機溶剤は、単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
また、色素の安定性の点で、ケトン系溶剤の含有割合は有機溶剤全体に対して50重量%以下であることが好ましい。
また、上記重合反応に用いられる重合開始剤としては、例えば、通常のラジカル重合開始剤である2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(メチルプロピオン酸)等のアゾ系開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロリルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物等が挙げられ、使用するモノマーに合わせて適宜選択して用いることができる。これらの重合開始剤は、単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
本発明において、上記(A)アクリル系樹脂の重量平均分子量は、20万〜250万が好ましく、40万〜200万が更に好ましく、60万〜180万が特に好ましい。(A)アクリル系樹脂の重量平均分子量を上記下限値以上とすることで、粘着剤とした時の凝集力に優れ、(B)色素であるスクアリリウム系化合物の耐久性が向上する傾向にある点で好ましい。
上記(A)アクリル系樹脂の分散度(重量平均分子量/数平均分子量)は、15以下であることが好ましく、より好ましくは10以下、さらに好ましくは7以下である。(A)アクリル系樹脂の分散度を上記上限値以下とすることでリワーク性や耐久性を高めることができる傾向がある。なお、かかる分散度の下限は通常1である。
なお、(A)アクリル系樹脂の重量平均分子量は、標準ポリスチレン分子量換算による重量平均分子量であり、高速液体クロマトグラフィー(日本Waters社製、「Waters 2695(本体)」と「Waters 2414(検出器)」)に、カラム:Shodex GPC KF−806L(排除限界分子量:2×10、分離範囲:100〜2×10、理論段数:10,000段/本、充填剤材質:スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、充填剤粒径:10μm)の3本直列を用いることにより測定されるものであり、数平均分子量も同様の方法で測定することができる。また分散度は重量平均分子量と数平均分子量より求められる。
(A)アクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)は0℃以下である。ガラス転移温度を0℃以下とすることで、粘着性能に優れたものとすることができる。ガラス転移温度は0℃以下であれば特に限定されないが、好ましくは−10℃以下、さらに好ましくは−20℃以下であり、一方、−80℃以上であることが好ましく、より好ましくは−70℃以上であり、さらに好ましくは−60℃以上である。(A)アクリル系樹脂のガラス転移温度を上記上限値以下とすることでタックの低下を抑制しやすい傾向があり、上記下限値以上とすることで色素の耐久性や粘着剤層の耐熱性の低下を抑制しやすい傾向がある。
なお、(A)アクリル系樹脂のガラス転移温度は示差走査型熱量計により測定されるものであり、具体的な測定方法は後掲の実施例の項に記載される通りである。
本発明のアクリル系粘着剤組成物における(A)アクリル系樹脂の含有割合は特に限定されないが、アクリル系粘着剤組成物中に含まれる全固形分に対して1重量%以上が好ましく、10重量%以上がより好ましく、50重量%以上がさらに好ましく、70重量%以上がよりさらに好ましく、80重量%以上が特に好ましい。また、アクリル系粘着剤組成物中の(A)アクリル系樹脂の含有割合は、通常99.99重量%以下である。(A)アクリル系樹脂の含有割合を上記下限値以上とすることで(B)色素の析出が抑制できる傾向があり、一方、上記上限値以下とすることで、(B)色素等の成分の必要量を確保することができる。
<(B)色素>
本発明のアクリル系粘着剤組成物は、さらにスクアリリウム系化合物である(B)色素を必須成分として含有する。スクアリリウム系化合物は波長380〜450nmの短波長領域における副吸収が少なく、波長570〜620nmにおいて吸収極大を有するため、(B)色素としてスクアリリウム系化合物を用いることにより、色純度が良好なディスプレイ用フィルターを得ることができる。
スクアリリウム系化合物とは、少なくとも2つのカルボニル基からなる四員環を有する化合物である。例えば、中央に四員環を有し、その左右に環を有するものが挙げられる。左右の環は同一のものでも異なるものでもよい。即ち、本発明で用いるスクアリリウム系化合物は対称スクアリリウム系化合物であっても非対称スクアリリウム系化合物であってもよい。
スクアリリウム系化合物の中でも、可視領域に吸収極大を持たせる観点から下記式(I)で表される化合物が好ましい。
Figure 2019199579
式(I)中、A及びAは各々独立に、置換基を有していてもよい芳香族環基を表す。
前記式(I)で表されるスクアリリウム系化合物は、以下のように共鳴構造を複数とることができるが、これらは特に限らない限り同義である。
Figure 2019199579
,Aの芳香族環基としては、芳香族炭化水素環基と芳香族複素環基が挙げられる。芳香族環基の炭素数は特に限定されないが2以上が好ましく、3以上がより好ましく、4以上がさらに好ましく、5以上がよりさらに好ましく、6以上が特に好ましく、また、12以下が好ましく、10以下がより好ましい。炭素数を上記下限値以上とすることで電子供与性基の導入が容易となる傾向があり、また、上記上限値以下とすることで芳香族環の副吸収が抑えられる傾向がある。
芳香族炭化水素環基における芳香族炭化水素環としては、単環であっても縮合環であってもよい。芳香族炭化水素環基としては、例えば、1個の遊離原子価を有する、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ペリレン環、テトラセン環、ピレン環、ベンズピレン環、クリセン環、トリフェニレン環、アセナフテン環、フルオランテン環、フルオレン環などの基が挙げられる。
このように、芳香族炭化水素環基における芳香族炭化水素環は5員環でも、6員環でもよく、また、単環でも、縮合環でもよいが、副吸収を抑えるためには単環であることが好ましく、ベンゼン環が特に好ましい。
一方で芳香族複素環基における芳香族複素環としては、単環であっても縮合環であってもよい。芳香族複素環基としては、例えば、1個の遊離原子価を有する、フラン環、ベンゾフラン環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサジアゾール環、インドール環、カルバゾール環、ピロロイミダゾール環、ピロロピラゾール環、ピロロピロール環、チエノピロール環、チエノチオフェン環、フロピロール環、フロフラン環、チエノフラン環、ベンゾイソオキサゾール環、ベンゾイソチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、トリアジン環、キノリン環、イソキノリン環、シノリン環、キノキサリン環、フェナントリジン環、ベンゾイミダゾール環、ペリミジン環、キナゾリン環、キナゾリノン環、アズレン環などの基が挙げられる。
芳香族環基が有していてもよい置換基とは任意の置換基であるが、好ましくは、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数2〜20アルコキシカルボニル基、炭素数2〜20のアルキルカルボニル基、炭素数2〜20のPEG型ヒドロキシエチル基、トリフルオロメチル基、炭素数1〜20の置換基を有していてもよいシリル基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数1〜20の置換基を有していてもよいアミノ基、フッ素原子を有するアルキル基、水酸基などが挙げられる。
スクアリリウム系化合物の中でも、分子中に双極子モーメントを有し、J会合を促進する観点から下記一般式(II)で表される非対称スクアリリウム系化合物(以下「非対称スクアリリウム系化合物(II)」と称す場合がある。)が好ましい。
Figure 2019199579
式(II)中、Aは置換基を有していてもよい芳香族複素環基を表し、Dは少なくとも1つの置換基を有する芳香族環基を表す。
ただし、前記芳香族環基が有する前記置換基の1つは、該芳香族環を形成する炭素原子と結合する原子が周期表第15族原子である。また該置換基は、前記芳香族環を形成する他の炭素原子と結合して環を形成していてもよい。
なお、AとDとは異なる基である。
非対称スクアリリウム系化合物(II)において、片一方の基(前記式(II)のD)を周期表第15族原子を含む特定の置換基を有する芳香族環基とし、もう一方の基(前記式(II)のA)を芳香族複素環基とすることで、非対称スクアリリウム骨格をより安定化させることができ、分子内に適度な双極子モーメントを付与することが可能となり、その結果、J会合体による分子間相互作用を強めることで、高いグラム吸光係数を付与し、かつ、吸収極大における半値幅を狭小化できる傾向がある。これによって非対称スクアリリウム系化合物(II)は、吸収極大を波長570〜620nmに持たせることができ、AとDの間の交換反応も制御することが可能となり、波長500〜620nmにおける吸収極大の数を1つにできる傾向がある。
なお、本明細書において交換反応とは、下記式のようにA及びDがスクアリリウム母骨格から脱離、再結合し、(II’)、(II’’)及び(II)の混合物に変換されることを意味する。
Figure 2019199579
また、周期表第15族原子を含む置換基が、前記芳香族環基の他の炭素原子と結合して環を形成する場合には、Dの平面性が向上し、かつ、分子振動を制限することが可能となり、極大吸収の半値幅がより狭小となる傾向がある。
(A)
前記式(II)において、Aは置換基を有していてもよい芳香族複素環基を表す。
芳香族複素環基における環としては、単環の複素環や縮合環の複素環が挙げられる。その炭素数は2以上が好ましく、3以上がより好ましく、また、9以下が好ましく、7以下がより好ましく、5以下がさらに好ましい。炭素数を前記下限値以上とすることで化合物を形成するために十分な反応性を担保できる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで化合物の副吸収を抑えられる傾向がある。
芳香族複素環基としては例えば、1個の遊離原子価を有する、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、インドール環、オキサジアゾール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、ピロロイミダゾール環、ピロロピロール環、チエノピロール環、フロピロール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾイソオキサゾール環、ベンゾイソチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、トリアジン環、キノリン環、イソキノリン環、などの基が挙げられ、1個の遊離原子価を有するピロール環又はピラゾール環が好ましい。
芳香族複素環基を形成する炭素原子上には、任意の置換基を有してもよい。該置換基としては、好ましくは、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシル基、フェニル基、メシチル基、トリル基、シアノ基、炭素数2〜20アルコキシカルボニル基、炭素数2〜20のアルキルカルボニル基、炭素数2〜20のPEG型ヒドロキシエチル基、炭素数2〜20のアルキル基を有するアミド基、炭素数1〜20のアルキル基が結合してなるジ置換又はモノ置換アミノ基、トリフルオロメチル基、炭素数1〜20の置換基を有していてもよいシリル基、ニトロ基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、フッ素原子を有するアルキル基、水酸基などが挙げられ、芳香族複素環の反応性と安定性を維持する観点から、炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、化合物の合成と溶解性の面からは、炭素数1〜10のアルキル基が好ましい。
芳香族複素環基を形成するヘテロ原子上には、任意の置換基を有してもよい。該置換基としては、好ましくは、炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよい芳香族複素環基、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜20のアルキルカルボニル基、炭素数1〜20の置換基を有していてもよいシリル基が挙げられる。化合物の蛍光を抑えるためには、2位及び/又は6位に炭素数1〜20のアルキル基を有するフェニル基であることが好ましい。一方で化合物の溶解性の面から、炭素数1〜12のアルキル基であることが好ましい。該アルキル基における1価の遊離原子価を有する炭素原子は、1、2、3級のいずれでも良いが、立体的かさ高さから、2級又は3級がより好ましい。
上述した中でもAとしては、芳香族複素環を形成する骨格に窒素原子を有するものが好ましく、副吸収を抑えるためには単環であることがより好ましく、窒素原子上に置換基を有するピロール環、又は窒素原子上に置換基を有するピラゾール環であることがさらに好ましい。
(D)
前記式(II)中、Dは少なくとも1つの置換基を有する芳香族環基を表す。
ただし、前記芳香族環基が有する前記置換基の1つは、該芳香族環を形成する炭素原子と結合する原子が周期表第15族原子である。また前記置換基は、前記芳香族環を形成する他の炭素原子と結合して環を形成していてもよい。
Dにおける芳香族環基としては、芳香族炭化水素環基が挙げられる。その炭素数は5以上が好ましく、6以上がより好ましく、また、12以下が好ましく、10以下がより好ましい。炭素数を前記下限値以上とすることで電子供与性基の導入が容易となる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで蛍光の発光を抑えられる傾向がある。
芳香族炭化水素環基における環としては、単環であっても縮合環であってもよい。芳香族炭化水素環基としては、例えば、1個の遊離原子価を有する、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ペリレン環、テトラセン環、ピレン環、ベンズピレン環、クリセン環、トリフェニレン環、アセナフテン環、フルオランテン環、フルオレン環などの基が挙げられる。
このように、芳香族環基における環は5員環でも、6員環でもよく、また、単環でも、縮合環でもよいが、周期表第15族原子を含む置換基を機能的に配置するためには6員環が好ましく、副吸収及び蛍光を抑えるためには単環であることがさらに好ましく、ベンゼン環が特に好ましい。
前記芳香族環基が有する前記置換基の1つは、該芳香族環を形成する炭素原子と結合する原子が周期表第15族原子である。以下、該置換基を「周期表第15族原子を含む置換基」と称する場合がある。
該周期表第15族原子としては、具体的には窒素原子、リン原子、ヒ素原子、アンチモン原子、ビスマス原子が挙げられるが、芳香族環の安定化や耐性の観点から窒素原子、リン原子が好ましく、Dの平面性を向上させるためには、窒素原子がより好ましい。
周期表第15族原子を含む置換基としては、例えば周期表15族原子が3価の原子価をとる場合、−αβが挙げられる。ここでαは周期表第15族原子を表し、βは任意の1価の基を表す。
βにおける任意の1価の基としては、例えば置換基を有していてもよいアルキル基や、置換基を有していてもよい芳香族環基が挙げられる。
βにおけるアルキル基としては、直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル基が挙げられる。アルキル基の炭素数は特に限定されないが、2以上が好ましく、3以上がより好ましく、また、15以下が好ましく、10以下がより好ましい。炭素数を前記範囲内とすることで化合物の溶解度を制御できる傾向がある。
アルキル基の具体例としては、エチル基、n−プロピル基、2−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ヘキシル基、n―オクチル基、2−エチルヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。これらの中でも、後述の通り、Dの芳香族環基の環に縮合する観点から、直鎖状のアルキル基が好ましい。
アルキル基が有していてもよい置換基としては、前術のAの置換基として述べたものや、後述のDがさらに有していてもよい置換基として述べたものが挙げられる。
一方でβにおける芳香族環基としては、芳香族炭化水素環基及び芳香族複素環基が挙げられる。電子供与性置換基を導入するとの観点から芳香族炭化水素環基が好ましい。芳香族環基の炭素数は2以上が好ましく、5以上がより好ましく、6以上がさらに好ましく、また、15以下が好ましく、12以下がより好ましく、10以下がさらに好ましい。前記範囲内にすることで、蛍光の発光が抑えられる傾向がある。
芳香族炭化水素環基の環としては、単環であっても縮合環であってもよい。芳香族炭化水素環基としては、例えば、1個の遊離原子価を有する、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ペリレン環、テトラセン環、ピレン環、ベンズピレン環、クリセン環、トリフェニレン環、アセナフテン環、フルオランテン環、フルオレン環などの基が挙げられる。
これらの中でも電子供与性を制御する観点から好ましくは、単環の芳香族炭化水素環である。芳香族炭化水素環基としては、例えば、置換基を有していてもよいフェニル基が好ましい。
一方で芳香族複素環基の環としては、単環であっても縮合環であってもよい。芳香族複素環基としては、例えば、1個の遊離原子価を有する、フラン環、ベンゾフラン環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサジアゾール環、インドール環、カルバゾール環、ピロロイミダゾール環、ピロロピラゾール環、ピロロピロール環、チエノピロール環、チエノチオフェン環、フロピロール環、フロフラン環、チエノフラン環、ベンゾイソオキサゾール環、ベンゾイソチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、トリアジン環、キノリン環、イソキノリン環、シノリン環、キノキサリン環、フェナントリジン環、ベンゾイミダゾール環、ペリミジン環、キナゾリン環、キナゾリノン環、アズレン環などの基が挙げられる。
芳香族環基が有していてもよい置換基としては、前述のAの置換基として述べたものや、後述のDがさらに有していてもよい置換基として述べたものが挙げられ、アルキル基が好ましい。
Dにおける芳香族環基が、周期表第15族原子を含む置換基の他にさらに有していてもよい置換基としては、特に限定されないが、交換反応を防ぐ観点から電子供与性基が好ましく、具体的には、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシル基、炭素数1〜20の置換基を有していてもよいシリル基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、水酸基などが挙げられる。
Dの平面性を高め、強い電子供与性基を導入するとの観点から、Dが6員単環芳香族炭化水素環基であり、その4位に周期表第15族原子を含む置換基を、その3位及び5位にアルキル基を配置し、周期表第15族原子を含む置換基のβに該当するアルキル基と、3位及び5位のアルキル基とが結合して6員単環芳香族炭化水素環に縮合し、5員環、6員環、7員環又は8員環を形成する態様がより好ましい。この場合のDの具体的化学構造を以下に示す。
Figure 2019199579
前記一般式(II)で表される化学構造を有する非対称スクアリリウム化合物(II)の中でも、AとDの間の交換反応を防ぐ観点から、下記一般式(III)で表される化学構造を有する非対称スクアリリウム化合物が好ましい。
Figure 2019199579
式(III)中、Aは前記式(II)におけるものと同義である。RD1及びRD2は各々独立に、置換基を有していてもよいアルキル基を表す。RD1とRD2は連結して環を形成していてもよい。また、RD1とRD3とが結合して−NRD1D2が置換しているベンゼン環に縮合する環を形成していてもよく、RD2とRD3とが結合して−NRD1D2が置換しているベンゼン環に縮合する環を形成していてもよい。RD3は任意の置換基を表す。nは1〜4の整数を表す。
(RD1及びRD2
前記式(III)中、RD1及びRD2は各々独立に、置換基を有していてもよいアルキルを表す。アルキル基は、直鎖状でも、分岐鎖状でも、環状でもよい。
アルキル基の炭素数は特に限定されないが、2以上が好ましく、4以上がより好ましく、また、15以下が好ましく、10以下がより好ましい。炭素数を前記範囲内とすることで、化合物の溶解度を制御できる傾向がある。
アルキル基の具体例としては、エチル基、n−プロピル基、2−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ヘキシル基、n―オクチル基、2−エチルヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、等が挙げられる。これらの中でも、以下の通り、RD3と結合して−NRD1D2が置換しているベンゼン環に縮合する環を形成させる観点から、直鎖状のアルキル基が好ましい。
(RD3
前記式(III)中、RD3は任意の置換基を表す。
任意の置換基としては、好ましくは、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数2〜20アルコキシカルボニル基、炭素数2〜20のアルキルカルボニル基、炭素数2〜20のPEG型ヒドロキシエチル基、トリフルオロメチル基、炭素数1〜20の置換基を有していてもよいシリル基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、フッ素原子を有するアルキル基、水酸基などが挙げられる。これらの中でも置換基を有するアミノ基(−NRD1D2)と連結して環を形成し、強い電子供与性と平面性を両立することが可能との観点から、アルキル基が好ましい。
(n)
前記式(III)中、nは1〜4の整数を表す。nの数はこの範囲内であれば特に問わないが、例えばnが1又は2の場合、3位及び/又は5位にRD3を配置し、該RD3と4位のアミノ基(−NRD1D2)のRD1、RD2と結合して環を形成することで電子供与性と平面性の両方が高められるとの点から好ましい。
非対称スクアリリウム系化合物(II)は、以下のように共鳴構造を複数書くことができるが、これらは特に断らない限り同義である。
Figure 2019199579
(具体例)
以下に(B)色素として好適なスクアリリウム系化合物の具体例を挙げる。
Figure 2019199579
Figure 2019199579
Figure 2019199579
Figure 2019199579
Figure 2019199579
(製造方法)
スクアリリウム系化合物は、公知の方法で製造することができる。例えばTop.Heterocycl.Chem.14,133−181(2008)に記載の方法に準じて製造することができる。
(物性)
スクアリリウム系化合物の吸収極大の極大吸収波長(λmax)は特に限定されないが、570nm以上が好ましく、572nm以上がより好ましく、575nm以上がさらに好ましく、580nm以上が特に好ましく、また、通常620nm以下であり、615nm以下が好ましく、610nm以下がより好ましく、605nm以下がさらに好ましい。吸収極大の極大吸収波長を前記範囲内とすることで色再現性が良好となる傾向がある。吸収極大の極大吸収波長は、スクアリリウム系化合物をテトラヒドロフラン等の溶媒に溶解させた溶液を作製して測定した吸収スペクトルから算出することができる。
さらに、スクアリリウム系化合物の吸収極大の半値幅は特に限定されないが、40nm以下であることが好ましく、35nm以下であることがより好ましく、30nm以下であることがさらに好ましく、また、通常25nm以上である。吸収極大の半値幅を前記上限値以下とすることでディスプレイ用フィルターの色再現性が向上される傾向がある。吸収極大の半値幅(FWHM)は、前述の吸収スペクトルにて、極大吸収波長(λmax)における吸光度Aの半値となる波長A1及び波長A2を読み取り、波長A1波長A2の差の絶対値を算出することで得られる。
スクアリリウム系化合物において、波長500〜620nmにおける吸収極大の数は特に限定されないが、輝度低下を抑制する観点から好ましくは1つである。吸収極大の数は、前述の吸収スペクトルから算出することができる。なお、波長500〜620nmにおける吸収極大の数は、吸収スペクトルに含まれる吸収極大のうち、その極大吸収波長が波長500〜620nmに含まれるものの数を意味する。
一方で、スクアリリウム系化合物の波長380〜450nmにおける透過率は80%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましく、また、この透過率は通常100%以下である。透過率を前記下限値以上とすることでフィルムの色再現性を向上する傾向がある。透過率は前述の吸収スペクトルから算出することができる。
本発明のアクリル系粘着剤組成物中の(B)色素のスクアリリウム系化合物の含有割合は特に限定されないが、アクリル系粘着剤組成物中の全固形分に対して0.001重量%以上が好ましく、0.005重量%以上がより好ましく、0.01重量%以上がさらに好ましく、0.05重量%以上が特に好ましく、また、10重量%以下が好ましく、5重量%以下がより好ましく、1重量%以下がさらに好ましく、0.5重量%以下が特に好ましい。スクアリリウム系化合物の含有割合を上記下限値以上とすることで組成物が安定になり、また、所望の色再現性を達成しやすい傾向があり、また、上記上限値以下とすることでスクアリリウム系化合物の析出を抑制できる傾向がある。
<(C)架橋剤>
本発明のアクリル系粘着剤組成物は、さらに(C)架橋剤を含有することが粘着物性のバランス及び色素の耐久性の点から好ましい。
本発明で用いることができる(C)架橋剤としては、(A)アクリル系樹脂中の官能基と反応し、架橋構造を形成させるものであり、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アジリジン系架橋剤、メラミン系架橋剤、アルデヒド系架橋剤、アミン系架橋剤、金属キレート系架橋剤が挙げられる。
上記イソシアネート系架橋剤としては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート等のトリレンジイソシアネート系化合物;1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等のキシリレンジイソシアネート系化合物;1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等の芳香族イソシアネート系化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、およびこれらのイソシアネート系化合物とトリメチロールプロパン等のポリオール化合物とのアダクト体、これらポリイソシアネート化合物のビュレット体やイソシアヌレート体等が挙げられる。
上記エポキシ系架橋剤としては、例えば、ビスフェノールA・エピクロルヒドリン型のエポキシ樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエリスリトール、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、1,3−ビス(N,N’−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)ベンゼン等が挙げられる。
上記アジリジン系架橋剤としては、例えば、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、N,N′−ジフェニルメタン−4,4′−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、N,N′−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)等が挙げられる。
上記メラミン系架橋剤としては、例えば、へキサメトキシメチルメラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、ヘキサプロポキシメチルメラミン、ヘキサブトキシメチルメラミン、ヘキサペンチルオキシメチルメラミン、ヘキサヘキシルオキシメチルメラミン、メラミン樹脂等が挙げられる。
上記アルデヒド系架橋剤としては、例えば、グリオキザール、マロンジアルデヒド、スクシンジアルデヒド、マレインジアルデヒド、グルタルジアルデヒド、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等が挙げられる。
上記アミン系架橋剤としては、例えば、ヘキサメチレンジアミン、トリエチルジアミン、ポリエチレンイミン、ヘキサメチレンテトラアミン、ジエチレントリアミン、トリエチルテトラアミン、イソフォロンジアミン、アミノ樹脂、ポリアミド等が挙げられる。
上記金属キレート系架橋剤としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、ニッケル、アンチモン、マグネシウム、パナジウム、クロム、ジルコニウム等の多価金属のアセチルアセトンやアセトアセチルエステル配位化合物等が挙げられる。
上記(C)架橋剤は、単独で使用しても良いし、2種以上を併用してもよい。
上記(C)架橋剤の中でも基材との密着性を向上させる点や(A)アクリル系樹脂との反応性の点で、イソシアネート系架橋剤が好適に用いられる。
イソシアネート系架橋剤のなかでも、トリレンジイソシアネート系架橋剤がポットライフや、(A)アクリル系樹脂との相溶性、耐久性のバランスに優れる点から好ましく、2,4−トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンとのアダクト体が特に好ましい。
本発明のアクリル系粘着剤組成物がこれらの(C)架橋剤を含有する場合、(C)架橋剤の含有割合は、(A)アクリル系樹脂100重量部に対して、0.01〜10重量部であることが好ましく、より好ましくは0.03〜5重量部、特に好ましくは0.05〜3重量部である。
(C)架橋剤の含有割合が上記下限値以上である場合、耐久性が向上しやすい傾向があり、上記上限値以下である場合、応力緩和性が低下して基板が反りやすくなるのを抑制したり、長時間のエージングが不要となったりする傾向がある。
<(D)溶剤>
本発明のアクリル系粘着剤組成物は、さらに(D)溶剤を含有していてもよい。
本発明で用いることができる(D)溶剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等のアルカン類;シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン等のシクロアルカン類;エタノール、プロパノール、ブタノール、アミルアルコール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、デカノール、ウンデカノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール等のアルコール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のセロソルブ類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のプロピレングリコール類;アセトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン等のケトン類;ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;酢酸ブチル、酢酸アミル、酪酸エチル、酪酸ブチル、ジエチルオキサレート、ピルビン酸エチル、エチル−2−ヒドロキシブチレート、エチルアセトアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル等のエステル類;クロロホルム、塩化メチレン、テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等の高極性溶剤類等が挙げられる。
これらの(D)溶剤は、単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
本発明のアクリル系粘着組成物が(D)溶剤を含有する場合、アクリル系粘着剤組成物の固形分濃度は特に限定されないが、1重量%以上が好ましく、5重量%以上がより好ましく、10重量%以上がさらに好ましく、また、90重量%以下が好ましく、80重量%以下がより好ましい。固形分濃度を上記下限値以上とすることで溶液安定性が良好となる傾向があり、また、上記上限値以下とすることで得られる塗膜の性能が向上する傾向がある。
<その他の成分>
本発明のアクリル系粘着剤組成物は、さらにその他の成分を含有していてもよい。
例えば、本発明のアクリル系粘着剤組成物には、本発明の効果を損なわない範囲において、ウレタン樹脂、ロジン、ロジンエステル、水添ロジンエステル、フェノール樹脂、脂肪族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、スチレン系樹脂等の粘着付与剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、シランカップリング剤、帯電防止剤、過酸化物、ウレタン化触媒等の架橋促進剤、アセチルアセトン等の架橋遅延剤等の各種添加剤を配合することができる。
また、上記添加剤の他にも、アクリル系粘着剤組成物の構成成分の製造原料等に含まれる不純物等が少量含有されたものであってもよい。
これらの中でも、ガラスと無機材料との密着性を向上させる点、耐湿熱性を向上させる点ではシランカップリング剤を配合することが好ましい。
帯電防止性能を付与する点では帯電防止剤を配合することも好ましい。
熱による架橋を進めるために過酸化物を配合することも好ましい。
粘着面にゆず肌や基材の凹凸が形成されるのを防ぐ目的で架橋促進剤を配合することも好ましく、さらにポットライフを延長するために架橋遅延剤を併用することも好ましい。
シランカップリング剤は、反応性官能基およびケイ素原子と結合したアルコキシ基以外の有機官能基、例えば、アルキル基、フェニル基等を有していてもよい。
シランカップリング剤は、有機ケイ素化合物の一部が加水分解して重縮合した2量体、3量体等のオリゴマー型の有機ケイ素化合物(オルガノシロキサン化合物)であることが好ましく、例えば、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン等のメルカプト基含有シラン化合物の一部が加水分解し重縮合したメルカプト基含有オリゴマー型シランカップリング剤や、上記メルカプト基含有シラン化合物と、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン等のアルキル基含有シラン化合物との共縮合物であるメルカプト基含有オリゴマー型シランカップリング剤;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリ(グリシジル)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ基含有シラン化合物の一部が加水分解し重縮合したエポキシ基含有オリゴマー型シランカップリング剤;上記エポキシ基含有シラン化合物と、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン等のアルキル基含有シラン化合物との共縮合物であるエポキシ基含有オリゴマー型シランカップリング剤;これらエポキシ基含有オリゴマー型シランカップリング剤の一部をエーテル変性したエーテル変性エポキシ基含有オリゴマー型シランカップリング剤等が挙げられる。
これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明のアクリル系粘着剤組成物にこれらのシランカップリング剤を配合する場合、シランカップリング剤は(A)アクリル系樹脂100重量部に対して0.001〜1重量部配合することが好ましい。
上記帯電防止剤としては、カチオンとアニオンとからなるイオン性化合物が好ましく、金属塩、有機塩等が挙げられる。
金属塩としては、例えば、リチウムカチオン、カリウムカチオン、ナトリウムカチオン、ホスホニウムカチオン等の金属カチオンとアニオンからなる塩が挙げられる。
有機塩としては、例えば、アンモニウムカチオン、ピリジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、イミダゾリウムカチオン等の含窒素オニウムカチオンとアニオンからなる塩が挙げられる。
アニオンとしては、例えば、フッ素含有イミドアニオン等が挙げられる。
帯電防止剤の融点としては特に制限はなく、25℃で液体であると低温での析出が起こりにくい傾向がある点で好ましく、25℃で固体であると可塑化が起こりにくく耐久性に優れる傾向がある点で好ましい。
なお、帯電防止剤を用いる場合、帯電防止性能を向上させる目的や、帯電防止剤のブリードを抑制する点で分散媒を用いてもよい。分散媒としてはエーテル骨格を有する化合物が挙げられる。
本発明のアクリル系粘着剤組成物に帯電防止剤を配合する場合、帯電防止剤は帯電防止性能と耐久性のバランスの点で(A)アクリル系樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部配合することが好ましい。
[粘着剤層]
本発明の粘着剤層は、本発明のアクリル系粘着剤組成物により形成されたものである。本発明の粘着剤層は、例えば、アクリル系粘着剤組成物を樹脂フィルム等の基材に塗布し、乾燥して溶剤等を除去することで得られる。アクリル系粘着剤組成物中に(C)架橋剤を含む場合には塗布後、加熱架橋することで得られる。詳細には、特開2013−213203号公報に記載されている方法を採用することができる。
本発明の粘着剤層の厚みは特に制限はなく、その用途に応じて適宜設計されるが、通常1〜500μm程度である。積層体の薄膜化と粘着物性のバランスの点で5〜50μm程度が好ましく、段差追従性や耐衝撃性の点で50〜500μmが好ましい。
[ディスプレイ用フィルター及びディスプレイ]
本発明のディスプレイ用フィルターは、本発明の粘着剤層を有する。
本発明のディスプレイ用フィルターとしては、例えばディスプレイ構成外部においてバンドパスフィルターとして使用するものや、ディスプレイ構成内部において色再現や色域拡大のために使用するものが挙げられる。
本発明のディスプレイ用フィルターの構成の具体例としては、例えば、樹脂フィルムの粘着剤層が本発明の粘着剤層となる態様が挙げられる。
本発明のディスプレイ用フィルターの1つの態様は、ディスプレイに用いられる色補正フィルター、つまり、色純度改善フィルターである。
特に、色純度の観点から、白色LEDを光源とするディスプレイに好適に使用できる。中でもオレンジ光を除く観点から、白色LEDが、青色LEDと黄色蛍光体の組み合わせにより白色光を得る方式や、青色LED、緑色蛍光体及び赤色蛍光体の組み合わせにより白色光を得る方式の光源を有するディスプレイが好ましい。
色補正フィルターの設置位置は、バックライトとしての光源と視認者との間に配置されるものであれば特に限定されるものではない。例えば、ディスプレイのガラス板、偏光板等に塗布された色補正粘着剤層であってもよい。
また、ディスプレイ内に設けられる板状の高分子成形体の表面に塗布された色補正粘着剤層であってもよい。高分子成形体としては、ポリエチレンテレフタレート、トリアセチルセルロース、ポリカーボネート等が挙げられる。
色補正フィルターの位置は、ガラス板や高分子成形体の表裏のうち、光源側であってもよく、視認者側であってもよい。
本発明のフィルターの他の態様として、照明装置に用いられる色補正フィルターが挙げられる。光源としては、ディスプレイに関して挙げたものと同じものが挙げられる。
この場合、色補正フィルターの設置位置は、光源と視認者との間に配置されるものであれば特に限定されるものではない。
なお、筐体とは光が出る部位であり、カバー、フード等とも呼ばれる。筐体の材質としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、トリアセチルセルロース、ポリカーボネート等の高分子成形体が挙げられる。
照明装置としては、白色LEDを光源として用いる電球型照明、直管型照明、シーリングライト、スポットライト、ダウンライト、投光灯、街路灯、デスクライト等が挙げられる。
また、照明装置の白色の種類は特に限定されるものではなく、電球色(色温度2600〜3250K)、温白色(色温度3250〜3800K)、白色(色温度3800〜4500K)、昼白色(色温度4600〜5500K)、昼光色(色温度5700〜7100K)といった色の照明装置が使用される。上記色温度の区分はJIS Z 9112の基準に拠っている。
本発明のフィルターの他の態様として、外光補正フィルターが挙げられる。本発明の外光補正フィルターは、本発明の粘着剤層を含有し、自然光、環境光等の外光と視認者の間に配置されるものであればよく、その形態、配置場所は特に限定されるものではない。
例えば、樹脂フィルムの粘着剤層が本発明の粘着剤層である外光補正フィルムが挙げられる。
本発明の外光補正フィルムは、外光を取り込む取込口、例えば、眼鏡、自動車等の輸送用機械のフロントガラス、建設用重機のガラス、建築物における窓ガラス等に好適に用いることができる。本発明の外光補正フィルムを、外光を取り込む取込口等に適用することで、外光の差し込む環境下で作業する作業者の視認性の向上を図ることができる。外光補正フィルターの位置は、ガラスや窓ガラスの表裏のうち、外光側であってもよく、視認者側であってもよい。
本発明の粘着剤層を用いたフィルターを構成する基材としての樹脂フィルムとしては、透明性を有する各種のプラスチック材料が挙げられる。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、アセテート系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂等が挙げられる。
本発明のアクリル系粘着剤組成物を樹脂フィルム等(筐体、ガラス板、偏光板、高分子成形体等をも含む)に塗布する場合、スピンコート、スプレー、バーコート、フローコート、グラビアコート、ロールコート、ブレードコート、ダイコーター等の公知の塗布方法により塗工する方法を用いることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下において、「部」、「%」とあるのは、重量(質量)基準を意味する。
〔(A)アクリル系樹脂〕
以下の実施例及び比較例で用いたアクリル系樹脂(A−1)〜(A−4)は、以下のようにして製造した。
製造した(A)アクリル系樹脂の重量平均分子量、分散度は、前述の方法に従って測定した。
粘度は、JIS K5400(1990)の4.5.3回転粘度計法に準じて25℃で測定した。
ガラス転移温度は、後述の方法で測定した。
[アクリル系樹脂(A−1)の製造]
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、n−ブチルアクリレート94.5部、2−ヒドロキシエチルアクリレート5.0部、アクリル酸0.5部、酢酸エチル62.9部、アセトン42部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.013部を仕込み、反応を開始し、更に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(ADVN)酢酸エチル溶液を滴下しながら反応を継続させ還流温度で3.25時間反応後、酢酸エチルにて希釈してアクリル系樹脂(A−1)溶液(固形分23.2%、粘度9,000mPa・s/25℃:アクリル系樹脂(A−1);重量平均分子量(Mw)140万、分散度(Mw/Mn)3.4、ガラス転移温度(Tg)−47℃)を得た。
[アクリル系樹脂(A−2)〜(A−4)の製造]
前記[アクリル系樹脂(A−1)の製造]に記載の方法に準じて、下記表1の配合割合で重合し、アクリル系樹脂(A−2)〜(A−4)溶液を得た。得られたアクリル系樹脂(A−2)〜(A−4)溶液及びアクリル系樹脂(A−2)〜(A−4)の物性は表1に記載の通りである。
[ガラス転移温度の測定]
各アクリル系樹脂(A−1)〜(A−4)溶液をガラス基材上に塗布し、100℃で2分間乾燥させてアクリル系樹脂膜を得た。このアクリル樹脂膜を基材から掻き取り、アルミパンへ封入して測定サンプルを作成した。この測定サンプルについて、示差走査型熱量計(DSC220CU/セイコーインスツルメンツ社製)を用い、−120℃で10分間保持した後、10℃/minで30℃まで昇温させてガラス転移温度を測定した。
表1中の略称は以下のとおりである。
BA:n−ブチルアクリレート
HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート
AAc:アクリル酸
Figure 2019199579
〔スクアリリウム系化合物〕
以下の実施例及び比較例で(B)色素として用いたスクアリリウム系化合物は、以下のように合成した。
[スクアリリウム系化合物(B−1)〜(B−4)の合成]
まず、スクアリリウム系化合物(B−1)を以下の手順にて合成した。
Figure 2019199579
化合物1(2.29mL)と化合物2(2g)にトルエン260mLを加え、3時間110℃で還流した。50℃以下にまで冷却した後、減圧濃縮した。得られた粗生成物に、酢酸40mL、水40mL、12N濃塩酸2mLを加え、110℃で激しく撹拌しながら、2時間加熱した。室温まで冷却した後、一晩静置し、得られた沈殿をクロロホルムで洗浄した後、減圧乾燥を行い、化合物3を1.7g得た。
Figure 2019199579
化合物3(150mg)と化合物4(75.5mg)をトルエン25mLとn−ブタノール25mLの混合溶媒に添加し、110℃でディーンスターク法により2.5時間加熱撹拌した。続けて、ろ過を行い、得られた固体をトルエンで洗浄し、真空乾燥し、スクアリリウム系化合物(B−1)を116mg得た。
次いで、上記化合物4を適宜変更することで、以下のスクアリリウム系化合物(B−2)〜(B−4)を同様の手順にて合成した。
Figure 2019199579
〔アクリル系粘着剤組成物の製造・評価〕
以下のようにしてアクリル系粘着剤組成物及び粘着剤試験片を製造し、その評価を行った。
[アクリル系粘着剤組成物及び粘着剤試験片の製造]
上記のようにして調製、準備した各配合成分を下記表2の通りの組み合わせにて、(A)アクリル系樹脂100部(固形分量)、(B)色素0.1部(固形分量)、(C)架橋剤(イソシアネート系硬化架橋剤(東ソー株式会社、コロネートL55E:有効成分55%))0.1部の割合で配合し、これを酢酸エチルにて固形分濃度15%に調液し、アクリル系粘着剤組成物を得た。
得られたアクリル系粘着剤組成物を、ベーカー式アプリケータを用い、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート製フィルム上に塗布し、100℃で2分間乾燥し、厚さ20μmの色素含有粘着剤層を形成した。次いで、色素含有粘着剤層側に厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート製フィルムをローラーで圧着して色素含有粘着剤層を挟み、積層体(色素フィルター)の試験片を得た。
[耐湿熱性評価]
得られた試験片について、下記の評価を行った。
試験片を温度60℃、湿度90%の恒温槽に入れ、96時間暴露した。分光光度計U−4100(日立製作所製)にて、暴露前後の試験片の吸収スペクトルを測定し、波長500〜620nmにおける吸収極大の最大吸収強度の変化率(=暴露後の最大吸収強度÷暴露前の最大吸収強度×100(%))を算出し、以下の基準で耐湿熱性を評価した。結果を表2に示す。
○:吸収極大の最大吸収強度の変化率が40%以上80%未満
△:吸収極大の最大吸収強度の変化率が40%未満
Figure 2019199579
表2から明らかなように、実施例1〜12のアクリル系粘着剤組成物は、水酸基含有モノマー(a1)由来の構造単位を1重量%以上含有するアクリル系樹脂(A−1),(A−2)又は(A−3)を含むことにより、耐湿熱性に優れている。これに対して比較例1〜4のアクリル系粘着剤組成物に含まれるアクリル系樹脂(A−4)は、水酸基含有モノマー(a1)由来の構造単位の含有割合が1重量%未満であることにより、耐湿熱性能が不十分である。
また、実施例1〜12のアクリル系粘着剤組成物相互の比較から、(B)色素がスクアリリウム系化合物であれば、その置換基の種類等によらずに、耐湿熱性に優れることがわかった。

Claims (4)

  1. (A)アクリル系樹脂及び(B)色素を含有するアクリル系粘着剤組成物であって、
    (A)アクリル系樹脂が水酸基含有モノマー(a1)由来の構造単位を1重量%以上含有し、かつ、ガラス転移温度が0℃以下であるアクリル系樹脂であり、
    (B)色素がスクアリリウム系化合物であることを特徴とするアクリル系粘着剤組成物。
  2. 請求項1に記載のアクリル系粘着剤組成物にて形成された粘着剤層。
  3. 請求項2に記載の粘着剤層を有するディスプレイ用フィルター。
  4. 請求項3に記載のディスプレイ用フィルターを備えるディスプレイ。
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