JP2019199579A - アクリル系粘着剤組成物、粘着剤層、ディスプレイ用フィルター、及びディスプレイ - Google Patents
アクリル系粘着剤組成物、粘着剤層、ディスプレイ用フィルター、及びディスプレイ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019199579A JP2019199579A JP2018096336A JP2018096336A JP2019199579A JP 2019199579 A JP2019199579 A JP 2019199579A JP 2018096336 A JP2018096336 A JP 2018096336A JP 2018096336 A JP2018096336 A JP 2018096336A JP 2019199579 A JP2019199579 A JP 2019199579A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ring
- group
- meth
- acrylate
- acrylic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- PVUZTRWHVCMVMT-UHFFFAOYSA-N NC(C(C1O)=O)C1=O Chemical compound NC(C(C1O)=O)C1=O PVUZTRWHVCMVMT-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 0 NC(*C12O)(C1O)C2O Chemical compound NC(*C12O)(C1O)C2O 0.000 description 2
- DPCHPPAFQRCONQ-PUOGSPQQSA-N CC(CC([C@H]1O)=O)C1=O Chemical compound CC(CC([C@H]1O)=O)C1=O DPCHPPAFQRCONQ-PUOGSPQQSA-N 0.000 description 1
- QAYFEZVNGCLFGH-GNKMETOCSA-N C[C@@H](C(C1=O)N)C1P Chemical compound C[C@@H](C(C1=O)N)C1P QAYFEZVNGCLFGH-GNKMETOCSA-N 0.000 description 1
Landscapes
- Optical Filters (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
Abstract
Description
(A)アクリル系樹脂が水酸基含有モノマー由来の構造単位を1重量%以上含有し、かつ、ガラス転移温度が0℃以下であるアクリル系樹脂であり、
(B)色素がスクアリリウム系化合物であることを特徴とするアクリル系粘着剤組成物。
[3] [2]に記載の粘着剤層を有するディスプレイ用フィルター。
[4] [3]に記載のディスプレイ用フィルターを備えるディスプレイ。
なお、本発明において、(メタ)アクリルとはアクリルあるいはメタクリルを、(メタ)アクリロイルとはアクリロイルあるいはメタクリロイルを、(メタ)アクリレートとはアクリレートあるいはメタクリレートをそれぞれ意味するものである。また、アクリル系樹脂とは、少なくとも1種の(メタ)アクリレート系モノマーを含む重合成分を重合して得られる樹脂である。
また、本発明において「全固形分」とは、アクリル系粘着剤組成物に含まれる、溶剤以外の全成分を意味する。
本発明において、水酸基含有モノマー(a1)由来の構造単位を1重量%以上含有し、かつ、ガラス転移温度が0℃以下である(A)アクリル系樹脂を用いることで、(B)色素としてスクアリリウム系化合物を含有するアクリル系粘着剤組成物の耐湿熱性が良好となり、色再現性を長期に亘り維持できるメカニズムの詳細は明らかではないが、以下のように考えられる。
本発明で用いられる(A)アクリル系樹脂は、水酸基含有モノマー(a1)由来の構造単位を1重量%以上含むことが必須であり、水酸基含有モノマー(a1)由来の構造単位を1重量%以上含むものであれば、その他の構造単位として(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(a2)由来の構造単位や、水酸基含有モノマー以外の官能基含有モノマー(a3)由来の構造単位、さらにその他の共重合性モノマー(a4)由来の構造単位を含んでいてもよい。
アミノ基含有モノマーとしては、例えば、アミノメチル(メタ)アクリレート、アミノエチル(メタ)アクリレート等の1級アミノ基含有モノマー、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の2級アミノ基含有モノマー、エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の3級アミノ基含有モノマーが挙げられる。
上記の中でも、粘着剤の凝集力を向上し耐久性に優れる点、重合時の安定性に優れる点でカルボキシル基含有モノマーが好ましい。
シクロへキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルオキシアルキル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等の脂環含有モノマー;
2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、オクトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−モノ(メタ)アクリレート、ラウロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ステアロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のエーテル鎖含有モノマー等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
これらの有機溶剤は、単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
また、色素の安定性の点で、ケトン系溶剤の含有割合は有機溶剤全体に対して50重量%以下であることが好ましい。
本発明のアクリル系粘着剤組成物は、さらにスクアリリウム系化合物である(B)色素を必須成分として含有する。スクアリリウム系化合物は波長380〜450nmの短波長領域における副吸収が少なく、波長570〜620nmにおいて吸収極大を有するため、(B)色素としてスクアリリウム系化合物を用いることにより、色純度が良好なディスプレイ用フィルターを得ることができる。
前記式(I)で表されるスクアリリウム系化合物は、以下のように共鳴構造を複数とることができるが、これらは特に限らない限り同義である。
このように、芳香族炭化水素環基における芳香族炭化水素環は5員環でも、6員環でもよく、また、単環でも、縮合環でもよいが、副吸収を抑えるためには単環であることが好ましく、ベンゼン環が特に好ましい。
ただし、前記芳香族環基が有する前記置換基の1つは、該芳香族環を形成する炭素原子と結合する原子が周期表第15族原子である。また該置換基は、前記芳香族環を形成する他の炭素原子と結合して環を形成していてもよい。
なお、AとDとは異なる基である。
前記式(II)において、Aは置換基を有していてもよい芳香族複素環基を表す。
芳香族複素環基における環としては、単環の複素環や縮合環の複素環が挙げられる。その炭素数は2以上が好ましく、3以上がより好ましく、また、9以下が好ましく、7以下がより好ましく、5以下がさらに好ましい。炭素数を前記下限値以上とすることで化合物を形成するために十分な反応性を担保できる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで化合物の副吸収を抑えられる傾向がある。
前記式(II)中、Dは少なくとも1つの置換基を有する芳香族環基を表す。
ただし、前記芳香族環基が有する前記置換基の1つは、該芳香族環を形成する炭素原子と結合する原子が周期表第15族原子である。また前記置換基は、前記芳香族環を形成する他の炭素原子と結合して環を形成していてもよい。
該周期表第15族原子としては、具体的には窒素原子、リン原子、ヒ素原子、アンチモン原子、ビスマス原子が挙げられるが、芳香族環の安定化や耐性の観点から窒素原子、リン原子が好ましく、Dの平面性を向上させるためには、窒素原子がより好ましい。
アルキル基の具体例としては、エチル基、n−プロピル基、2−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ヘキシル基、n―オクチル基、2−エチルヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。これらの中でも、後述の通り、Dの芳香族環基の環に縮合する観点から、直鎖状のアルキル基が好ましい。
アルキル基が有していてもよい置換基としては、前術のAの置換基として述べたものや、後述のDがさらに有していてもよい置換基として述べたものが挙げられる。
これらの中でも電子供与性を制御する観点から好ましくは、単環の芳香族炭化水素環である。芳香族炭化水素環基としては、例えば、置換基を有していてもよいフェニル基が好ましい。
芳香族環基が有していてもよい置換基としては、前述のAの置換基として述べたものや、後述のDがさらに有していてもよい置換基として述べたものが挙げられ、アルキル基が好ましい。
Dの平面性を高め、強い電子供与性基を導入するとの観点から、Dが6員単環芳香族炭化水素環基であり、その4位に周期表第15族原子を含む置換基を、その3位及び5位にアルキル基を配置し、周期表第15族原子を含む置換基のβに該当するアルキル基と、3位及び5位のアルキル基とが結合して6員単環芳香族炭化水素環に縮合し、5員環、6員環、7員環又は8員環を形成する態様がより好ましい。この場合のDの具体的化学構造を以下に示す。
前記式(III)中、RD1及びRD2は各々独立に、置換基を有していてもよいアルキルを表す。アルキル基は、直鎖状でも、分岐鎖状でも、環状でもよい。
アルキル基の炭素数は特に限定されないが、2以上が好ましく、4以上がより好ましく、また、15以下が好ましく、10以下がより好ましい。炭素数を前記範囲内とすることで、化合物の溶解度を制御できる傾向がある。
アルキル基の具体例としては、エチル基、n−プロピル基、2−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ヘキシル基、n―オクチル基、2−エチルヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、等が挙げられる。これらの中でも、以下の通り、RD3と結合して−NRD1RD2が置換しているベンゼン環に縮合する環を形成させる観点から、直鎖状のアルキル基が好ましい。
前記式(III)中、RD3は任意の置換基を表す。
任意の置換基としては、好ましくは、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数2〜20アルコキシカルボニル基、炭素数2〜20のアルキルカルボニル基、炭素数2〜20のPEG型ヒドロキシエチル基、トリフルオロメチル基、炭素数1〜20の置換基を有していてもよいシリル基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、フッ素原子を有するアルキル基、水酸基などが挙げられる。これらの中でも置換基を有するアミノ基(−NRD1RD2)と連結して環を形成し、強い電子供与性と平面性を両立することが可能との観点から、アルキル基が好ましい。
前記式(III)中、nは1〜4の整数を表す。nの数はこの範囲内であれば特に問わないが、例えばnが1又は2の場合、3位及び/又は5位にRD3を配置し、該RD3と4位のアミノ基(−NRD1RD2)のRD1、RD2と結合して環を形成することで電子供与性と平面性の両方が高められるとの点から好ましい。
以下に(B)色素として好適なスクアリリウム系化合物の具体例を挙げる。
スクアリリウム系化合物は、公知の方法で製造することができる。例えばTop.Heterocycl.Chem.14,133−181(2008)に記載の方法に準じて製造することができる。
スクアリリウム系化合物の吸収極大の極大吸収波長(λmax)は特に限定されないが、570nm以上が好ましく、572nm以上がより好ましく、575nm以上がさらに好ましく、580nm以上が特に好ましく、また、通常620nm以下であり、615nm以下が好ましく、610nm以下がより好ましく、605nm以下がさらに好ましい。吸収極大の極大吸収波長を前記範囲内とすることで色再現性が良好となる傾向がある。吸収極大の極大吸収波長は、スクアリリウム系化合物をテトラヒドロフラン等の溶媒に溶解させた溶液を作製して測定した吸収スペクトルから算出することができる。
本発明のアクリル系粘着剤組成物は、さらに(C)架橋剤を含有することが粘着物性のバランス及び色素の耐久性の点から好ましい。
本発明で用いることができる(C)架橋剤としては、(A)アクリル系樹脂中の官能基と反応し、架橋構造を形成させるものであり、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アジリジン系架橋剤、メラミン系架橋剤、アルデヒド系架橋剤、アミン系架橋剤、金属キレート系架橋剤が挙げられる。
イソシアネート系架橋剤のなかでも、トリレンジイソシアネート系架橋剤がポットライフや、(A)アクリル系樹脂との相溶性、耐久性のバランスに優れる点から好ましく、2,4−トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンとのアダクト体が特に好ましい。
(C)架橋剤の含有割合が上記下限値以上である場合、耐久性が向上しやすい傾向があり、上記上限値以下である場合、応力緩和性が低下して基板が反りやすくなるのを抑制したり、長時間のエージングが不要となったりする傾向がある。
本発明のアクリル系粘着剤組成物は、さらに(D)溶剤を含有していてもよい。
本発明で用いることができる(D)溶剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等のアルカン類;シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン等のシクロアルカン類;エタノール、プロパノール、ブタノール、アミルアルコール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、デカノール、ウンデカノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール等のアルコール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のセロソルブ類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のプロピレングリコール類;アセトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン等のケトン類;ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;酢酸ブチル、酢酸アミル、酪酸エチル、酪酸ブチル、ジエチルオキサレート、ピルビン酸エチル、エチル−2−ヒドロキシブチレート、エチルアセトアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル等のエステル類;クロロホルム、塩化メチレン、テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等の高極性溶剤類等が挙げられる。
これらの(D)溶剤は、単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
本発明のアクリル系粘着剤組成物は、さらにその他の成分を含有していてもよい。
例えば、本発明のアクリル系粘着剤組成物には、本発明の効果を損なわない範囲において、ウレタン樹脂、ロジン、ロジンエステル、水添ロジンエステル、フェノール樹脂、脂肪族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、スチレン系樹脂等の粘着付与剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、シランカップリング剤、帯電防止剤、過酸化物、ウレタン化触媒等の架橋促進剤、アセチルアセトン等の架橋遅延剤等の各種添加剤を配合することができる。
また、上記添加剤の他にも、アクリル系粘着剤組成物の構成成分の製造原料等に含まれる不純物等が少量含有されたものであってもよい。
帯電防止性能を付与する点では帯電防止剤を配合することも好ましい。
熱による架橋を進めるために過酸化物を配合することも好ましい。
粘着面にゆず肌や基材の凹凸が形成されるのを防ぐ目的で架橋促進剤を配合することも好ましく、さらにポットライフを延長するために架橋遅延剤を併用することも好ましい。
これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
金属塩としては、例えば、リチウムカチオン、カリウムカチオン、ナトリウムカチオン、ホスホニウムカチオン等の金属カチオンとアニオンからなる塩が挙げられる。
有機塩としては、例えば、アンモニウムカチオン、ピリジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、イミダゾリウムカチオン等の含窒素オニウムカチオンとアニオンからなる塩が挙げられる。
アニオンとしては、例えば、フッ素含有イミドアニオン等が挙げられる。
なお、帯電防止剤を用いる場合、帯電防止性能を向上させる目的や、帯電防止剤のブリードを抑制する点で分散媒を用いてもよい。分散媒としてはエーテル骨格を有する化合物が挙げられる。
本発明の粘着剤層は、本発明のアクリル系粘着剤組成物により形成されたものである。本発明の粘着剤層は、例えば、アクリル系粘着剤組成物を樹脂フィルム等の基材に塗布し、乾燥して溶剤等を除去することで得られる。アクリル系粘着剤組成物中に(C)架橋剤を含む場合には塗布後、加熱架橋することで得られる。詳細には、特開2013−213203号公報に記載されている方法を採用することができる。
本発明のディスプレイ用フィルターは、本発明の粘着剤層を有する。
本発明のディスプレイ用フィルターとしては、例えばディスプレイ構成外部においてバンドパスフィルターとして使用するものや、ディスプレイ構成内部において色再現や色域拡大のために使用するものが挙げられる。
特に、色純度の観点から、白色LEDを光源とするディスプレイに好適に使用できる。中でもオレンジ光を除く観点から、白色LEDが、青色LEDと黄色蛍光体の組み合わせにより白色光を得る方式や、青色LED、緑色蛍光体及び赤色蛍光体の組み合わせにより白色光を得る方式の光源を有するディスプレイが好ましい。
色補正フィルターの位置は、ガラス板や高分子成形体の表裏のうち、光源側であってもよく、視認者側であってもよい。
この場合、色補正フィルターの設置位置は、光源と視認者との間に配置されるものであれば特に限定されるものではない。
また、照明装置の白色の種類は特に限定されるものではなく、電球色(色温度2600〜3250K)、温白色(色温度3250〜3800K)、白色(色温度3800〜4500K)、昼白色(色温度4600〜5500K)、昼光色(色温度5700〜7100K)といった色の照明装置が使用される。上記色温度の区分はJIS Z 9112の基準に拠っている。
以下の実施例及び比較例で用いたアクリル系樹脂(A−1)〜(A−4)は、以下のようにして製造した。
製造した(A)アクリル系樹脂の重量平均分子量、分散度は、前述の方法に従って測定した。
粘度は、JIS K5400(1990)の4.5.3回転粘度計法に準じて25℃で測定した。
ガラス転移温度は、後述の方法で測定した。
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、n−ブチルアクリレート94.5部、2−ヒドロキシエチルアクリレート5.0部、アクリル酸0.5部、酢酸エチル62.9部、アセトン42部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.013部を仕込み、反応を開始し、更に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(ADVN)酢酸エチル溶液を滴下しながら反応を継続させ還流温度で3.25時間反応後、酢酸エチルにて希釈してアクリル系樹脂(A−1)溶液(固形分23.2%、粘度9,000mPa・s/25℃:アクリル系樹脂(A−1);重量平均分子量(Mw)140万、分散度(Mw/Mn)3.4、ガラス転移温度(Tg)−47℃)を得た。
前記[アクリル系樹脂(A−1)の製造]に記載の方法に準じて、下記表1の配合割合で重合し、アクリル系樹脂(A−2)〜(A−4)溶液を得た。得られたアクリル系樹脂(A−2)〜(A−4)溶液及びアクリル系樹脂(A−2)〜(A−4)の物性は表1に記載の通りである。
各アクリル系樹脂(A−1)〜(A−4)溶液をガラス基材上に塗布し、100℃で2分間乾燥させてアクリル系樹脂膜を得た。このアクリル樹脂膜を基材から掻き取り、アルミパンへ封入して測定サンプルを作成した。この測定サンプルについて、示差走査型熱量計(DSC220CU/セイコーインスツルメンツ社製)を用い、−120℃で10分間保持した後、10℃/minで30℃まで昇温させてガラス転移温度を測定した。
BA:n−ブチルアクリレート
HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート
AAc:アクリル酸
以下の実施例及び比較例で(B)色素として用いたスクアリリウム系化合物は、以下のように合成した。
まず、スクアリリウム系化合物(B−1)を以下の手順にて合成した。
以下のようにしてアクリル系粘着剤組成物及び粘着剤試験片を製造し、その評価を行った。
上記のようにして調製、準備した各配合成分を下記表2の通りの組み合わせにて、(A)アクリル系樹脂100部(固形分量)、(B)色素0.1部(固形分量)、(C)架橋剤(イソシアネート系硬化架橋剤(東ソー株式会社、コロネートL55E:有効成分55%))0.1部の割合で配合し、これを酢酸エチルにて固形分濃度15%に調液し、アクリル系粘着剤組成物を得た。
得られた試験片について、下記の評価を行った。
試験片を温度60℃、湿度90%の恒温槽に入れ、96時間暴露した。分光光度計U−4100(日立製作所製)にて、暴露前後の試験片の吸収スペクトルを測定し、波長500〜620nmにおける吸収極大の最大吸収強度の変化率(=暴露後の最大吸収強度÷暴露前の最大吸収強度×100(%))を算出し、以下の基準で耐湿熱性を評価した。結果を表2に示す。
○:吸収極大の最大吸収強度の変化率が40%以上80%未満
△:吸収極大の最大吸収強度の変化率が40%未満
また、実施例1〜12のアクリル系粘着剤組成物相互の比較から、(B)色素がスクアリリウム系化合物であれば、その置換基の種類等によらずに、耐湿熱性に優れることがわかった。
Claims (4)
- (A)アクリル系樹脂及び(B)色素を含有するアクリル系粘着剤組成物であって、
(A)アクリル系樹脂が水酸基含有モノマー(a1)由来の構造単位を1重量%以上含有し、かつ、ガラス転移温度が0℃以下であるアクリル系樹脂であり、
(B)色素がスクアリリウム系化合物であることを特徴とするアクリル系粘着剤組成物。 - 請求項1に記載のアクリル系粘着剤組成物にて形成された粘着剤層。
- 請求項2に記載の粘着剤層を有するディスプレイ用フィルター。
- 請求項3に記載のディスプレイ用フィルターを備えるディスプレイ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018096336A JP2019199579A (ja) | 2018-05-18 | 2018-05-18 | アクリル系粘着剤組成物、粘着剤層、ディスプレイ用フィルター、及びディスプレイ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018096336A JP2019199579A (ja) | 2018-05-18 | 2018-05-18 | アクリル系粘着剤組成物、粘着剤層、ディスプレイ用フィルター、及びディスプレイ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019199579A true JP2019199579A (ja) | 2019-11-21 |
Family
ID=68611859
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018096336A Pending JP2019199579A (ja) | 2018-05-18 | 2018-05-18 | アクリル系粘着剤組成物、粘着剤層、ディスプレイ用フィルター、及びディスプレイ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019199579A (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008090757A1 (ja) * | 2007-01-22 | 2008-07-31 | Konica Minolta Holdings, Inc. | スクアリリウム化合物、スクアリリウム化合物含有組成物、光学フィルター及びディスプレイ用前面フィルター |
JP2009084400A (ja) * | 2007-09-28 | 2009-04-23 | Gunze Ltd | 近赤外線吸収性粘着剤組成物及び多層光学フィルム |
JP2011144280A (ja) * | 2010-01-15 | 2011-07-28 | Adeka Corp | 色調補正剤、スクアリリウム化合物及び光学フィルター |
JP2015096604A (ja) * | 2008-01-08 | 2015-05-21 | エルジー・ケム・リミテッド | 多機能粘着フィルム、これを含むプラズマディスプレイパネルフィルタおよびこれを含むプラズマディスプレイパネル |
-
2018
- 2018-05-18 JP JP2018096336A patent/JP2019199579A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008090757A1 (ja) * | 2007-01-22 | 2008-07-31 | Konica Minolta Holdings, Inc. | スクアリリウム化合物、スクアリリウム化合物含有組成物、光学フィルター及びディスプレイ用前面フィルター |
JP2009084400A (ja) * | 2007-09-28 | 2009-04-23 | Gunze Ltd | 近赤外線吸収性粘着剤組成物及び多層光学フィルム |
JP2015096604A (ja) * | 2008-01-08 | 2015-05-21 | エルジー・ケム・リミテッド | 多機能粘着フィルム、これを含むプラズマディスプレイパネルフィルタおよびこれを含むプラズマディスプレイパネル |
JP2011144280A (ja) * | 2010-01-15 | 2011-07-28 | Adeka Corp | 色調補正剤、スクアリリウム化合物及び光学フィルター |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN106990472B (zh) | 光学层叠体 | |
JP2019199580A (ja) | アクリル系粘着剤組成物、粘着剤層、ディスプレイ用フィルター、及びディスプレイ | |
TW201835239A (zh) | 著色組成物、著色硬化膜及顯示元件 | |
JP6984538B2 (ja) | アクリル系粘着剤組成物、粘着剤層、ディスプレイ用フィルター、及びディスプレイ | |
TW201815936A (zh) | 光吸收性組成物 | |
JP6795089B2 (ja) | 含窒素化合物およびこれを含む色変換フィルム | |
WO2019210741A1 (zh) | 一种防蓝光化合物、制备方法及其应用 | |
KR102148058B1 (ko) | 함질소 고리 화합물 및 이를 포함하는 색변환 필름 | |
JP7024488B2 (ja) | 非対称スクアリリウム化合物、着色組成物、ディスプレイ用フィルター及びディスプレイ | |
JP6891677B2 (ja) | アクリル系粘着剤組成物、粘着剤層、ディスプレイ用フィルター、及びディスプレイ | |
US11214580B2 (en) | Compound, color conversion film comprising same, back-light unit, and display device | |
JP2019199579A (ja) | アクリル系粘着剤組成物、粘着剤層、ディスプレイ用フィルター、及びディスプレイ | |
JP6962520B2 (ja) | 含窒素環化合物およびこれを含む色変換フィルム | |
US20170137625A1 (en) | Anthraquinone compound used for color filter of lcd | |
KR102361100B1 (ko) | 색변환 필름, 이를 포함하는 편광판 및 디스플레이 장치 | |
KR20190053802A (ko) | 함질소 고리 화합물 및 이를 포함하는 색변환 필름 | |
TWI738660B (zh) | 熱反應性組合物 | |
TW201510099A (zh) | 光學基材及顯示裝置 | |
JP6896970B2 (ja) | 含窒素化合物、これを含む色変換フィルム、およびこれを含むバックライトユニットおよびディスプレイ装置 | |
KR20180055712A (ko) | 함질소 화합물 및 이를 포함하는 색변환 필름 | |
JP2022512699A (ja) | 色変換組成物、これを含む色変換フィルム、バックライトユニットおよびディスプレイ装置 | |
JP2022143648A (ja) | 波長変換膜形成用組成物及び波長変換膜 | |
JP2019127553A (ja) | 着色組成物、ディスプレイ用フィルター及びディスプレイ | |
TW201602076A (zh) | 用於lcd的彩色過濾器之蒽醌化合物 | |
JP2019099704A (ja) | スクアリリウム系化合物、着色組成物、ディスプレイ用フィルター及びディスプレイ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20190509 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210120 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20211019 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20211026 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20220419 |