JP2019199238A - 航走制御方法および航走制御装置 - Google Patents

航走制御方法および航走制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 定点保持の際の位置保持精度の向上化を図る。【解決手段】 目標位置P0を設定し、目標位置P0を中心する半径Rの判定円8を作成する。次に、航走体の位置が、判定円8よりも外側に存在するか否かを判断する判断処理を行い、航走体が判定円8よりも外側に存在する場合は、航走体を目標位置P0に向けて前進航走させる目標方位航走処理を行う。一方、航走体が判定円8以内の領域に存在する場合は、航走体の推進装置による前進方向の推力を停止させる処理を行う。これにより、航走体は、判定円8の円周上を内外方向に交互に通過するように移動しながら、判定円8の円周上で且つ目標位置P0から見て外乱7が作用する方向の位置に、次第に収束するように移動し、そこで定点保持される。【選択図】図2

Description

本発明は、航走体を定点保持させるための航走制御方法および航走制御装置に関するものである。
水上無人航走体(Unmanned Surface Vehicle:以下、USVという)や水中無人航走体(Unmanned Undersea Vehicle:以下、UUVという)などの無人航走体は、定点観測を行う場合、および、母船や他の航走体との会合を行う場合などに、設定された時間、同じ位置に留まる定点保持を行うことが要求される。
しかし、USVには、風、波、潮流などの外乱が作用することがある。また、UUVには、潮流などの外乱が作用することがある。そのため、これらの無人航走体による定点保持を行わせるためには、外乱により無人航走体に引き起こされる位置ずれを補償する航走制御が必要とされる。
ところで、無人航走体には、設定された航走速度で移動(航走)しながら周囲の状況を調査するようにしてあるクルージング型(巡航型)の無人航走体がある。
クルージング型の無人航走体は、船上スペースやハンドリングの都合でできるだけ小型であること、また安価であることが望まれる。そのため、無人航走体の運動は、前進、後進方向の推力を生じるメインスラスタの制御と、舵(操舵装置)の制御により実施して、サイドスラスタのような追加装備に依存しないことが基本とされる。
したがって、無人航走体では、外乱を受ける条件の下での定点保持についても、メインスラスタの制御と舵の制御によって実現することが望まれている。
なお、特定の一方向にのみ移動体を推進させる推進力発生部と、移動する方向を調整する移動方向調整部とを備えた移動体について、定点に留める制御を行う移動体の制御手法は従来提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この移動体制御手法は、移動体が留まるべき定点の位置が設定され、定点の位置と移動体の位置とを基に定点から移動体までの距離を算出し、算出された距離が設定された閾値以上になると、移動体が外乱要素によって流される方向を検出し、次いで、定点よりも流される方向の上流側に目標位置を設定し、この目標位置に到達するように、移動体の推進力および移動方向を制御するものとされている。
特開2014−24421号公報
ところが、特許文献1に示された手法では、移動体は、外乱要素によって流されて、位置保持すべき定点からの距離が設定された閾値になる位置と、定点よりも流される方向の上流側に設定された目標位置との間を移動するようになる。
したがって、特許文献1に示された手法では、移動体は、定点保持を行う際に、外乱要素により流される方向に沿い、設定された前記閾値と、前記定点から目標位置までの距離との和に対応する距離を移動するようになるため、移動体の位置保持の精度をあまり高めることができない。
そこで、本発明は、航走体の定点保持を行う際に、位置を保持する精度の向上化を図ることができる航走制御方法および航走制御装置を提供しようとするものである。
本発明は、前記課題を解決するために、設定された目標位置を中心として設定された半径の判定円を作成する処理と、前記判定円と、航走体の位置の情報とを基に、前記航走体の位置が、前記判定円よりも外側に存在するか否かを判断する判断処理と、前記判断処理の結果、前記航走体が前記判定円よりも外側の領域に存在すると判断された場合は、前記航走体を前記目標位置に向けて前進航走させる目標方位航走処理と、前記判断処理の結果、前記航走体が前記判定円以内の領域に存在すると判断された場合は、前記航走体の推進装置による前進方向の推力を停止させる処理と、を行う航走制御方法とする。
前記目標方位航走処理は、速度制御と方位制御とを備え、前記速度制御は、前記航走体が現在位置から前記目標位置に接近する方向へ前進移動するための対地速度の目標値を設定し、外乱が存在している環境下においても前記航走体の対地速度が、設定された前記対地速度の目標値に一致するように回転速度指令値を定めて、該回転速度指令値を前記推進装置へ与える処理を行い、前記方位制御は、前記推進装置の運転により前記航走体が前進するときの進行方向が、前記目標位置に向くように、舵角度指令値を定めて、該舵角度指令値を、前記航走体の舵へ与える処理を行う航走制御方法としてもよい。
前記判定円の円周上を前記航走体が通過する位置の変化量が、設定された範囲内に収まると、位置制御処理を行い、前記位置制御処理では、前記推進装置の回転速度と、前記航走体の水平航走時の対水速度との関係を計測したデータを、予め備え、前記航走体が前記判定円の外側から内側に進入するときの対地速度と、前記推進装置の回転速度を基にデータを用いて算出した対水速度を用いて、前記航走体の周囲に存在している水の推定水速度を求める処理と、前記推定水速度が、前記舵の効きが担保される最低限の速度よりも小さいか、否かを判断する速度判断処理と、を行い、更に、前記速度判断処理の結果、前記推定水速度が、前記舵の効きが担保される最低限の速度よりも小さいと判断された場合は、前記データを基に、前記舵の効きが担保される最低限の速度に対応する対水速度を得るために必要な前記推進装置の回転速度を算出する処理と、算出された回転速度に対応する回転速度指令値を、前記推進装置へ与える処理と、を行い、前記速度判断処理の結果、前記推定水速度が、前記舵の効きが担保される最低限の速度以上であると判断された場合は、対水速度を、前記推定水速度に前記移動体の対水速度のオープンループ制御を行う際の速度誤差以上の値を加えた値に設定する処理と、設定された対水速度を得るために必要な前記推進装置の回転速度を算出する処理と、算出された回転速度に対応する回転速度指令値を、前記推進装置へ与える処理と、を行う航走制御方法としてもよい。
前記位置制御処理は、前記速度判断処理の結果、前記推定水速度が、前記舵の効きが担保される最低限の速度以上であると判断された場合に、前記回転速度指令値を前記推進装置へ与える処理の後、前記航走体の位置の変化を、設定された時間計測する処理と、計測された前記航走体の位置の変化が、前記目標位置に近付く方向の変化の場合は、近付く速度の分、対水速度が低減するように、前記推進装置へ与える前記回転速度指令値を補正する処理と、計測された前記航走体の位置の変化が、前記目標位置から離れる方向の変化の場合は、離れる速度の分、対水速度が増加するように、前記推進装置へ与える回転速度指令値を補正する処理と、を行う航走制御方法としてもよい。
前記判定円の円周上を前記航走体が通過する位置の変化量が、設定された範囲内に収まると、目標補正処理を行い、前記目標補正処理では、前記判定円の円周上を通過するときの前記航走体の位置を求める処理と、求めた位置を、設定された定点保持目標位置に一致させるために必要なシフト量を求める処理と、前記目標位置から、求めた前記シフト量で変位した位置に、次の目標位置を設定する処理と、前記次の目標位置を中心とする前記設定された半径の判定円を設定する処理と、前記目標位置および前記目標位置を中心とする判定円を、前記次の目標位置および前記次の目標位置を中心とする判定円に置き換える処理と、を行う航走制御方法としてもよい。
また、航走体に、推進装置と、舵と、前記航走体の位置を検出する自己位置検出手段と、目標位置が設定される目標設定部と、制御器とを備え、前記制御器は、前記いずれかの航走制御方法を実施する機能を備えた構成を有する航走制御装置とする。
本発明の航走制御方法および航走制御装置によれば、航走体の定点保持を行う際に、位置を保持する精度の向上化を図ることができる。
航走制御方法の第1実施形態の実施に用いる航走制御装置を示す図である。 航走制御方法の第1実施形態による定点保持処理を示す概要図である。 航走制御方法の第3実施形態による目標補正処理を示す概要図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の航走制御方法の実施に用いる航走制御装置を示す概要図である。図2は、第1実施形態の航走制御方法における定点保持処理の概要を示す図である。
本実施形態は、本開示の航走制御方法を、無人航走体の航走制御に適用して行う場合について説明する。
先ず、図1を用いて、本実施形態の航走制御方法の実施に用いる航走制御装置1の構成について説明する。
航走制御装置1は、クルージング型の無人航走体Aの機体に装備されるもので、無人航走体Aの自機の位置と姿勢(向き)を検出する手段2(以下、自己位置検出手段2という)と、目標位置P0を設定する機能を備えた目標設定部3と、推進装置としてのメインスラスタ4と、舵(操舵装置)5と、メインスラスタ4および舵5の指令値を計算する制御器6とを備えた構成とされている。
自己位置検出手段2は、無人航走体Aの自機の位置の情報を、図2に示すような目標位置P0を含む領域に設定される絶対座標系の座標として検出する機能を備えている。なお、この絶対座標系としては、緯度および経度と1対1で対応づけられる直交座標系を用いることが好適であるが、航走目標位置近傍の任意の地点を原点とする平面直交座標系、平面直角座標系を用いるようにしてもよい。緯度および経度と1対1で対応づけられる座標系を、以下、絶対座標系という。前述の座標系は絶対座標系であり、以下、所定の絶対座標系という。
また、自己位置検出手段2は、無人航走体Aの姿勢として、無人航走体Aの機体が向いている方向(方位)についての情報を検出する機能を備えている。
更に、自己位置検出手段2は、無人航走体Aが移動するときの対地速度に関する情報を検出する機能を備えることが好ましい。
無人航走体AがUUVの場合は、自己位置検出手段2としては、たとえば、慣性航法装置(INS)、または、慣性航法装置にドップラーログ(DVL)を組み合わせたものを用いるようにすればよい。
なお、UUVの図示しない母船(支援船)では、GPSなどの全地球航法衛星システムを用いて経度と緯度による自船の位置を計測することができると共に、音響測位により自船を基準とするUUVの相対的な位置を求めることができる。よって、これらの情報を基に、母船では、所定の絶対座標系におけるUUVの位置の情報を算出することができる。この点に鑑みて、UUVに備える自己位置検出手段2は、所定の絶対座標系におけるUUVの位置の情報を、音響通信により母船から取得するものであってもよい。また、自己位置検出手段2は、前記の母船の位置情報と、母船を基準とするUUVの相対的な位置情報とを、母船から音響通信により取得して、所定の絶対座標系におけるUUVの位置の情報を、UUV側で算出するものであってもよい。
無人航走体AがUSVの場合は、自己位置検出手段2としては、たとえば、慣性航法装置や、全地球航法衛星システムを用いるようにすればよい。
また、自己位置検出手段2としては、USVに備えたカメラによる撮影画像や、レーダーなどを用いて、所定の絶対座標系における位置の情報が予め分かっている地点や対象物を検出し、検出された地点や対象物を基準とするUSVの相対的な位置と移動方向と速度の情報を求めて、所定の絶対座標系におけるUSVの位置と姿勢と対地速度の情報を算出するようにしてもよい。
なお、方位については、慣性航法装置で地球の自転軸の角速度ベクトルと重力方向ベクトルを計測し、これから真北を求め、この真北に対する角度として求めてもよいし、磁北の向きと事前に調査された各地点における磁北の真北に対する傾きの値から真北を求め、この真北に対する角度として求めてもよい。
なお、自己位置検出手段2は、無人航走体Aの自機の位置と姿勢、更には、対地速度を検出する機能を備えていれば、前記した以外の形式や方式の自己位置検出手段2を用いてもよいことは勿論である。
自己位置検出手段2で検出された無人航走体Aの自機の位置と姿勢と対地速度の情報は、制御器6に入力される。
目標設定部3は、目標位置P0を設定する機能と、設定した目標位置P0について、所定の絶対座標系に関する座標の情報として、制御器6へ送る機能を備えている。
なお、目標設定部3が設定する目標位置P0は、制御器6が後述する無人航走体Aの定点保持処理を行う際に、無人航走体Aの方位制御の目標方位を定めるための目標位置P0であり、無人航走体Aが定点保持を行う位置には一致しない。
また、制御器6が後述する無人航走体Aの定点保持処理を実施すると、結果として、無人航走体Aが定点保持を行う位置は、目標位置P0から見て、外乱7が作用する方向の下流側になる。しかし、目標設定部3は、無人航走体Aの定点保持処理を開始する前に、外乱7が作用する方向が未知の状態で、目標位置P0を設定する必要がある。
なお、本実施形態における外乱7は、無人航走体AがUUVの場合は、UUVの周囲に存在している潮流が主となるが、UUVにその他の外乱が作用する場合は、UUVに作用するすべての外乱が合成されたものになる。また、外乱7は、無人航走体AがUSVの場合は、USVに作用する風、波、潮流などのすべての外乱が合成されたものになる。
そこで、目標設定部3には、無人航走体Aに定点保持を行わせることが所望される或る範囲の領域、たとえば、後述する判定円8を含む範囲の領域が、事前に設定される。この状態で、目標設定部3は、設定された領域内の或る位置、たとえば、設定された領域の中央となる位置に、目標位置P0を設定する機能を備えている。
メインスラスタ4は、無人航走体Aの前進方向および後進方向の推力を発生するものである。メインスラスタ4は、たとえば、無人航走体Aの機体の後部側に設けられている。
また、メインスラスタ4は、制御器6から回転速度指令値m1が与えられると、回転速度指令値m1に従った回転速度で運転を行う機能を備えている。
舵5は、無人航走体Aの機体の方位(向き)を変更するためのものである。舵5は、たとえば、無人航走体Aの機体の後部側に、メインスラスタ4に接近した配置で設けられている。
また、舵5は、制御器6から舵角度指令値m2が与えられると、アクチュエータ(図示せず)を作動させて舵角度指令値m2に従って角度変更する機能を備えている。
次に、制御器6の機能の説明を行うと共に、本実施形態の航走制御方法について説明する。
制御器6は、図2に示すように、所定の絶対座標系に関して、目標設定部3で設定された目標位置P0の座標(Y0,X0)の情報を、目標設定部3から受け取る機能を備えている。
なお、図2では、所定の絶対座標系は、x軸が上の方向を正の向きとする縦軸、y軸が右の方向を正の向きとする横軸となる直交座標で示してある。
また、制御器6は、所定の絶対座標系にて、目標位置P0の座標(Y0,X0)を中心とし、設定された半径Rを備えた、図2に一点鎖線で示す如き仮想の判定円8を作成する機能を備えている。
後述するように、無人航走体Aは、判定円8の外側の領域では目標位置に向けて前進航走するが、判定円8以内の領域では惰性で移動するようになる。そこで、判定円8は、静水中で判定円8の円周上の位置から中心に向けて惰性で移動する無人航走体Aが、判定円8を通り抜けないように、判定円8の半径Rの寸法が設定されることが好ましい。更に、静水中で判定円8の円周上の位置から惰性で移動する無人航走体Aが、判定円8の中心まで到達しないように、判定円8の半径Rの寸法が設定されることが好ましい。
また、後述するように、本実施形態では、無人航走体Aの定点保持を行うときには、無人航走体Aの位置は、判定円8の円周上で次第に収束することで位置保持が行われるようになる。また、外乱7の作用する方向が変化するときには、判定円8の円周上で、無人航走体Aの位置が変位するようになる。そのため、判定円8の半径Rは、寸法が大きくなるにつれて、前記した無人航走体Aの位置の収束に要する時間が多くなり、また、外乱7の作用する方向が変化した場合に生じる無人航走体Aの変位も大きくなる。
したがって、実際の運用上は、判定円8の半径Rは、無人航走体Aの前後長の5倍から10倍程度に設定されることが好適である。
この状態で、制御器6は、定点保持処理を開始する。定点保持処理では、制御器6は、先ず、自己位置検出手段2より受け取る情報を基に、所定の絶対座標系に関して、無人航走体Aの位置の座標(Ya,Xa)を求める。なお、この無人航走体Aの位置の座標(Ya,Xa)としては、無人航走体Aを代表する或る一個所の座標、たとえば、無人航走体Aの重心の位置の座標を用いるようにすればよいが、重心以外の個所の座標を用いてもよいことは勿論である。無人航走体Aは、この一個所の座標を基準として、定点に位置保持されるように制御が行われるので、無人航走体Aのどの位置を定点に位置保持したいかで、無人航走体Aを代表する一個所の位置を定めることが好ましい。
次に、制御器6は、作成された判定円8と、無人航走体Aの位置の座標(Ya,Xa)の情報とを基に、無人航走体Aの位置が、判定円8よりも外側に存在するか、否かを判断する判断処理を行う。
この判断処理は、具体的には、目標位置P0の座標(Y0,X0)と、無人航走体Aの位置の座標(Ya,Xa)との距離bを幾何学的な計算で算出し、算出された距離bについて、判定円8の半径Rを基準として、b>Rという条件を満たすか、否か(すなわち、b≦R)を判断するようにすればよい。
制御器6は、判断処理の結果、b>Rという条件が満たされた場合、すなわち、無人航走体Aが判定円8よりも外側の領域に存在すると判断された場合は、無人航走体Aを現在位置から目標位置P0に向けて前進航走させる目標方位航走処理を行う機能を備えている。
この目標方位航走処理では、制御器6は、次のように速度制御と方位制御とを行う。
目標方位航走処理の速度制御では、制御器6は、先ず、無人航走体Aが現在位置から目標位置P0に接近する方向へ前進移動するための対地速度の目標値を設定する。次に、制御器6は、外乱7が存在している環境下においても、自己位置検出手段2より受け取る無人航走体Aの対地速度が、設定された対地速度の目標値に一致するように、回転速度指令値m1を定める処理を行う。次いで、制御器6は、定めた回転速度指令値m1を、メインスラスタ4へ与える処理を行う。
また、目標方位航走処理の方位制御では、制御器6は、メインスラスタ4の運転により無人航走体Aが前進するときに、無人航走体Aの進行する方向が、常に目標位置P1に向くように、舵角度指令値m2を随時定め、定めた舵角度指令値m2を、舵5へ与える処理を行う。
これにより、無人航走体Aは、メインスラスタ4が、制御器6より受け取る回転速度指令値m1に従う回転速度で運転され、舵5が、制御器6より受け取る舵角度指令値m2に応じて角度変更される。
したがって、無人航走体Aは、無人航走体Aの位置が判定円8よりも外側に存在しているときには、設定された対地速度で、目標位置P0に向かう前進航走を行うようになる。
一方、制御器6は、前記判断処理の結果、b≦Rという条件が満たされた場合、すなわち、無人航走体Aが、判定円8よりも外側の領域ではなく、判定円8以内の領域に存在すると判断された場合は、無人航走体Aのメインスラスタ4による前進方向の推力を停止させる処理を行う機能を備えている。なお、判定円8以内の領域とは、判定円8の円周上および判定円8よりも内側の領域をいうものとする。
これにより、無人航走体Aは、判定円8の外側の領域にて、設定された対地速度で、且つ目標位置P0に向けて航走している状態で、判定円8の円周上の位置に到達すると、その時点で、無人航走体Aの前進方向の推力が停止される。
したがって、無人航走体Aは、判定円8の内側の領域では、判定円8の外側から進入したときの惰性で目標位置P0の方へ移動するようになる。この際、推力が停止された状態の無人航走体Aは、判定円8が設定された領域に存在している外乱7の影響を受ける。よって、判定円8以内の領域では、無人航走体Aが移動する方向は、次第に、外乱7が作用する方向に沿う方向に変更される。
なお、無人航走体Aは、判定円8以内の領域では、推力が停止されることに伴い、対水速度は次第にゼロに近付く。そのため、無人航走体では、舵5の効きが悪くなる。
よって、制御器6は、無人航走体Aが判定円8以内の領域に存在すると判断された場合は、舵5に対しては、新たな舵角度指令値m2を与えなくてもよいし、無人航走体Aの向きができるだけ目標位置P0に向くように定めた舵角度指令値m2を与えるようにしてもよい。
判定円8に進入した無人航走体Aは、外乱7の影響を受けるため、その後、判定円8の内側から外側へ出るようになる。その際、無人航走体Aが判定円8から出るときに通過する判定円8の円周上の位置は、無人航走体Aが判定円8に進入したときに通過した円周上の位置よりも、外乱7が作用する方向の下流寄りの位置となる。
無人航走体Aが判定円8の外側の領域に出ると、制御器6では、前記判断処理の結果が、b>Rという条件が満たされた状態になる。そのため、制御器6は、無人航走体Aを目標位置P0に向けて前進航走させる目標方位航走処理を再開する。
制御器6は、目標方位航走処理により無人航走体Aが再び判定円8の円周上に到達して、前記判断処理の結果が、b≦Rという条件が満たされた状態になると、無人航走体Aのメインスラスタ4による前進方向の推力を停止させる処理を行う。
したがって、制御器6は、前記判断処理の結果がb>Rという条件が満たされた状態と、b≦Rという条件が満たされた状態とに応じて、目標方位航走処理と、メインスラスタ4による前進方向の推力を停止させる処理とを、順次繰り返す。
これにより、無人航走体Aは、判定円8の外側から目標位置P0に向かう前進航走で判定円8に進入する動作と、前進方向の推力を停止した状態で、外乱7の影響を受けて判定円8の内側から外側へ出る動作とを、順次繰り返し行うようになる。この際、無人航走体Aが判定円8から出るときに通過する判定円8の円周上の位置は、その直前に無人航走体Aが判定円8に進入したときに通過した円周上の位置よりも、外乱7が作用する方向の下流寄りの位置となる。
したがって、無人航走体Aは、図2に示すように、判定円8の円周上を外側から内側へ入る動作と、内側から外側へ出る動作とを交互に繰り返しながら、判定円8の円周上を無人航走体Aが通過する位置が、目標位置P0から見て外乱7が作用する方向の位置、すなわち、判定円8の円周と、目標位置P0から外乱7が作用する方向に沿い線を伸ばしたときの交点に、次第に収束するようになる。
無人航走体Aが、判定円8の円周上で、目標位置P0から見て外乱7が作用する方向の位置まで移動すると、制御器6の目標方位航走処理によって無人航走体Aが判定円8の外側から内側へ入るときの目標位置P0の方向と、判定円8の内側に入った無人航走体Aを判定円8の外へ押し出すように作用する外乱の作用する方向が、一直線上に配置されるようになる。
よって、この状態で、無人航走体Aは、判定円8の円周上における目標位置P0から見て外乱7が作用する方向の位置で、判定円8の円周上を内外方向に交互に通過するよう前後移動しながら、前後以外の方向への変位がほぼ生じない状態として位置の保持が行われる。
したがって、本実施形態の航走制御方法および航走制御装置によれば、無人航走体Aは、判定円8の円周上における目標位置P0から見て外乱7が作用する方向の位置にて、定点保持を行うことができる。
また、この定点保持では、無人航走体Aは、判定円8の円周の付近で、判定円8へ出入りする動作を繰り返すのみであり、判定円8の中心まで移動することはない。
したがって、本実施形態の航走制御方法および航走制御装置は、無人航走体Aの定点保持を行う際に、特許文献1に示された従来の定点保持の手法に比して、位置を保持する精度の向上化を図ることができる。
ところで、無人航走体Aが定点保持を行う場合、潮流などを含む外乱7は、時間の経過とともに、強さが変化したり、無人航走体Aに対して外乱7の作用する方向が徐々に変化したりすることがある。
本実施形態では、外乱7の強さが変化する場合は、制御器6の目標方位航走処理によって無人航走体Aが判定円8の外側から内側へ入るときのメインスラスタ4の前進方向の推力を変化させることで対応することができる。したがって、外乱7の強さが変化しても、本実施形態の航走制御方法および航走制御装置では、無人航走体Aの定点保持について、従来の定点保持の手法に比して、位置を保持する精度の向上化を図ることができる。
また、本実施形態では、外乱7の作用する方向が変化すると、無人航走体Aは、判定円8の円周上で、目標位置P0から見て、変化後の外乱7の作用する方向の位置に移動し、そこで定点保持を行うようになる。
したがって、本実施形態の航走制御方法および航走制御装置では、外乱の作用する方向が変化した場合は、無人航走体Aが定点保持を行う位置は判定円8の円周上で変位するが、変位後の位置での無人航走体Aの定点保持については、従来の定点保持の手法に比して、位置を保持する精度の向上化を図ることができる。
[第2実施形態]
前記第1実施形態では、無人航走体Aは、判定円8の円周上で、且つ目標位置P0から見て外乱7が作用する方向の位置で定点保持を行うときに、無人航走体Aが判定円8よりも外側の領域に位置するときには、制御器6が目標方位航走処理を行い、無人航走体Aが判定円8以内の領域に位置するときには、制御器6がメインスラスタ4の前進方向の推力を停止する処理を行うものとした。
これに対し、第2実施形態の航走制御装置1は、第1実施形態と同様の構成に加えて、制御器6が、次の位置制御処理を行う機能を備える構成とする。
制御器6は、先ず、第1実施形態と同様の処理を行う。これにより、無人航走体Aは、判定円8の円周上での位置が、目標位置P0から見て外乱7が作用する方向の位置に、次第に収束するようになる。したがって、判定円8の円周上を無人航走体Aが内外方向に交互に通過する位置は、次第に変化しなくなる。
そこで、制御器6は、判定円8の円周上を無人航走体Aが内外方向に交互に通過する位置の情報を順次取得して、判定円8の円周上を無人航走体Aが通過する位置の変化量が、設定された範囲内に収まると、位置制御処理を開始する機能を備えている。
制御器6は、位置制御処理を行う場合は、無人航走体Aの水平航走時について、メインスラスタ4の回転速度と、無人航走体Aの対水速度との関係を計測したデータを、予め格納している。
制御器6は、位置制御処理では、先ず、無人航走体Aが判定円8の外側から内側に進入するときの対地速度と、メインスラスタ4の回転速度を取得する。
この際、無人航走体Aの対地速度としては、無人航走体Aの自己位置検出手段2が、ドップラーログ、あるいは、全地球航法衛星システムのような、無人航走体Aの対地速度を検出可能な機器を備えている場合は、その機器で取得した対地速度の検出結果を用いるようにすればよい。これに対し、無人航走体Aの対地速度は、自己位置検出手段2で検出される無人航走体Aの位置の時間変化を基にした計算で求めるようにしてもよいことは勿論である。
次に、制御器6は、取得したメインスラスタ4の回転速度を基に、前記データを用いて、対水速度を算出する。なお、ドップラーログで対水速度が計測できる場合は、制御器6は、ドップラーログで計測された対水速度を用いるようにしてもよい。
次いで、制御器6は、前記の対水速度と、取得した対地速度を用いて、無人航走体Aの周囲に存在している水の推定水速度を、以下の計算式で求める。
推定水速度=対地速度−対水速度
その後、制御器6は、求めた推定水速度が、舵5の効きが担保される最低限の速度Vrよりも小さいか、否かを判断する速度判断処理を行う。
この速度判断処理の結果、推定水速度が、速度Vrよりも小さいと判断された場合は、制御器6は、前記データを基に、速度Vrに対応する対水速度を得るために必要なメインスラスタ4の回転速度を算出し、算出された回転速度に対応する回転速度指令値m1を、メインスラスタ4へ与える機能を備えている。
これにより、無人航走体Aでは、メインスラスタ4が、制御器6より受け取る回転速度指令値m1に従った回転速度で運転されることにより、無人航走体Aは、対水速度が舵5の効きが担保される最低限の速度Vrに制御された状態で、前進航走を行うようになる。
この場合、無人航走体Aは、対水速度が、推定水速度よりも大きいため、前進方向の対地速度が生じる。よって、この場合は、制御器6は、無人航走体Aの位置が判定円8以内の領域になると、メインスラスタ4の前進方向の推力を停止させる処理を行う機能を備えればよい。
一方、速度判断処理の結果、推定水速度が、速度Vrよりも小さくないと判断された場合、すなわち、推定水速度が速度Vr以上であると判断された場合は、制御器6は、対水速度を、推定水速度+αに設定する。αは、メインスラスタ4の回転速度の制御に基づいて、対水速度のオープンループ制御を行う際の速度誤差以上の値である。
次いで、制御器6は、設定された対水速度を得るために必要なメインスラスタ4の回転速度を算出し、算出された回転速度に対応する回転速度指令値m1を、メインスラスタ4へ与える機能を備えている。
これにより、無人航走体Aでは、メインスラスタ4が、制御器6より受け取る回転速度指令値m1に従った回転速度で運転されることにより、無人航走体Aは、対水速度がほぼ推定水速度に一致するように制御される。よって、この場合、無人航走体Aの対地速度は、ほぼゼロになる。
そこで、制御器6は、速度の微調整を行う機能を更に備えることが好ましい。
速度の微調整では、制御器6は、先ず、オープンループ制御により、前記推定水速度+αに設定された対水速度を得るための回転速度指令値m1を、メインスラスタ4へ与える。この状態で、無人航走体Aの前後方向の加減速が設定された値よりも小さくなると、制御器6は、自己位置検出手段2より受け取る情報を基に、無人航走体Aの位置の変化を、設定された時間計測する。
次いで、制御器6は、計測された無人航走体Aの位置の変化が、目標位置P0に近付く方向の変化の場合は、その近付く速度を求め、求めた速度の分、対水速度が低減するように、メインスラスタ4の回転速度指令値m1を補正する処理を行う。
一方、制御器6は、計測された無人航走体Aの位置の変化が、目標位置P0から離れる方向の変化の場合は、その離れる速度を求め、求めた速度の分、対水速度が増加するように、メインスラスタ4の回転速度指令値m1を補正する処理を行う。
これにより、無人航走体Aの対地速度は、よりゼロに近付くように制御される。ただし、前記速度の微調整は、判定円8の外側では、微小に目標位置P0に近づいていくようにし、判定円8の内側では微小に目標位置P0から離れて行くように、速度調整を行う。
したがって、本実施形態の航走制御方法および航走制御装置によれば、無人航走体Aの定点保持を行う際に、無人航走体Aの前後方向の移動量を低減化させることができて、無人航走体Aの位置を保持する精度の更なる向上化を図ることができる。
[第3実施形態]
前記第1実施形態および第2実施形態では、無人航走体Aが定点保持を行うのは、目標位置P0を中心とする判定円8の円周上で、目標位置P0から見て、外乱7が作用する方向の位置となる。
そこで、第3実施形態は、本開示の航走制御方法および航走制御装置を、無人航走体Aの定点保持が望まれる定点保持目標位置が設定される場合の適用について説明する。
図3は、第3実施形態の航走制御方法における定点保持処理の概要を示す図で、図3(a)は、目標位置を中心とする判定円の円周上で無人航走体の位置保持が行われる状態を示す図、図3(b)は、制御器が目標補正処理を行った状態を示す図である。
なお、図3(a)(b)において、第1実施形態および第2実施形態と同一のものには同一符号を付して、その説明を省略する。また、本実施形態の航走制御方法の実施に用いる航走制御装置の構成は、制御器の機能以外は、図1に示した第1実施形態の航走制御装置と同様である。
本実施形態では、制御器6には、定点保持目標位置Tの座標(YT,XT)が設定される。
この状態で、制御器6は、図3(a)に示すように、定点保持目標位置Tの付近に目標位置P0を設定し、更に、目標位置P0の座標(Y0,X0)を中心とする半径Rの判定円8を設定する処理を行う。
なお、目標位置P0は、判定円8の円周上のいかなる位置に無人航走体Aの位置が収束するようになっても、定点保持目標位置Tからの距離があまり変わらないようにするためには、定点保持目標位置Tの近傍、あるいは、定点保持目標位置Tと同一の位置に設定することが好ましい。また、定点保持目標位置Tに存在している外乱7の作用する方向について、事前に或る程度の予測が可能な場合は、制御器6は、定点保持目標位置Tに対して、予測される外乱7の作用する方向の逆側となる位置に、目標位置P0を設定することが好ましい。なお、図3(a)では、定点保持目標位置Tが判定円8の内側に配置された状態を示してあるが、判定円8が定点保持目標位置Tを含まないように設定されてもよいことは勿論である。
この状態で、制御器6は、目標位置P0と判定円8に基づき、第1実施形態と同様の処理を行う。
これにより、図3(a)に示すように、無人航走体Aは、判定円8の円周上で、且つ目標位置P0から見て外乱7の作用する方向の位置に、次第に収束するように移動する。
本実施形態における制御器6は、判定円8の円周上を無人航走体Aが内外方向に交互に通過する位置の情報を順次取得して、判定円8の円周上を無人航走体Aが通過する位置の変化量が、設定された範囲内に収まると、目標補正処理を開始する機能を備えている。
制御器6は、目標補正処理では、先ず、自己位置検出手段2より受け取る情報を基に、判定円8の円周上を通過するときの無人航走体Aの位置の座標(Ya,Xa)を求める。
次に、制御器6は、図3(a)に二点鎖線で示すように、求めた位置の座標(Ya,Xa)を、定点保持目標位置Tの座標(YT,XT)に一致させるために必要なx軸方向およびy軸方向のシフト量を求める。
次いで、図3(b)に示すように、目標位置P0の座標(Y0,X0)から、求めたx軸方向およびy軸方向のシフト量で変位した位置に、次の目標位置P1(Y1,X1)を設定し、更に、次の目標位置P1の座標(Y1,X1)を中心とする半径Rの判定円8aを設定する処理を行う。
その後、制御器6は、目標位置P0と判定円8を、次の目標位置P1と判定円8aに置き換えた状態で、第1実施形態と同様の処理を、再び実施する。
これにより、図3(b)に示すように、無人航走体Aは、判定円8aの円周上で、且つ次の目標位置P1から見て外乱7の作用する方向の位置に、次第に収束するように移動するため、無人航走体Aの定点保持目標位置Tでの定点保持が行われるようになる。
この状態で、制御器6は、第2実施形態と同様の位置制御処理を行うようにしてもよい。
このように、本実施形態の航走制御方法および航走制御装置によれば、第1実施形態と同様の効果に加えて、無人航走体Aを、設定された定点保持目標位置Tで定点保持させることができる。
なお、本実施形態では、外乱7の作用する方向が変化すると、無人航走体Aは、判定円8aの円周上で、次の目標位置P1から見て、変化後の外乱7の作用する方向の位置に移動し、そこで定点保持を行うようになる。
したがって、本実施形態の航走制御方法および航走制御装置では、外乱の作用する方向が変化した場合は、制御器6が、判定円8aの円周上で無人航走体Aが新たに位置保持を行う位置を基にした同様の目標補正処理を開始するようにすればよい。
なお、本発明は、前記各実施形態にのみ限定されるものではなく、自己位置検出手段2、目標設定部3、制御器6が、無人航走体Aの航走や運用に必要とされる別の機能を兼ね備えるものであってもよい。
図1では、航走制御装置1にて、自己位置検出手段2、目標設定部3、制御器6をそれぞれ別々に記載したが、いずれか2つ機能が或る一つの装置に備えられている構成や、3つの機能が或る一つ装置に備えられている構成であってもよい。
本発明の航走制御方法および航走制御装置は、船舶や潜水船のような有人の航走体について、定点保持を自動制御で行わせる場合に適用してもよい。
その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。
2 自己位置検出手段、3 目標設定部、4 メインスラスタ(推進装置)、5 舵、6 制御器、7 外乱、8,8a 判定円、A 無人航走体(航走体)、P0 目標位置、P1 次の目標位置、m1 回転速度指令値、m2 舵角度指令値、R 半径、T 定点保持目標位置

Claims (6)

  1. 設定された目標位置を中心として設定された半径の判定円を作成する処理と、
    前記判定円と、航走体の位置の情報とを基に、前記航走体の位置が、前記判定円よりも外側に存在するか否かを判断する判断処理と、
    前記判断処理の結果、前記航走体が前記判定円よりも外側の領域に存在すると判断された場合は、前記航走体を前記目標位置に向けて前進航走させる目標方位航走処理と、
    前記判断処理の結果、前記航走体が前記判定円以内の領域に存在すると判断された場合は、前記航走体の推進装置による前進方向の推力を停止させる処理と、を行うこと
    を特徴とする航走制御方法。
  2. 前記目標方位航走処理は、速度制御と方位制御とを備え、
    前記速度制御は、前記航走体が現在位置から前記目標位置に接近する方向へ前進移動するための対地速度の目標値を設定し、外乱が存在している環境下においても前記航走体の対地速度が、設定された前記対地速度の目標値に一致するように回転速度指令値を定めて、該回転速度指令値を前記推進装置へ与える処理を行い、
    前記方位制御は、前記推進装置の運転により前記航走体が前進するときの進行方向が、前記目標位置に向くように、舵角度指令値を定めて、該舵角度指令値を、前記航走体の舵へ与える処理を行う
    請求項1に記載の航走制御方法。
  3. 前記判定円の円周上を前記航走体が通過する位置の変化量が、設定された範囲内に収まると、位置制御処理を行い、
    前記位置制御処理では、
    前記推進装置の回転速度と、前記航走体の水平航走時の対水速度との関係を計測したデータを、予め備え、
    前記航走体が前記判定円の外側から内側に進入するときの対地速度と、前記推進装置の回転速度を基にデータを用いて算出した対水速度を用いて、前記航走体の周囲に存在している水の推定水速度を求める処理と、
    前記推定水速度が、前記舵の効きが担保される最低限の速度よりも小さいか、否かを判断する速度判断処理と、を行い、
    更に、前記速度判断処理の結果、前記推定水速度が、前記舵の効きが担保される最低限の速度よりも小さいと判断された場合は、前記データを基に、前記舵の効きが担保される最低限の速度に対応する対水速度を得るために必要な前記推進装置の回転速度を算出する処理と、算出された回転速度に対応する回転速度指令値を、前記推進装置へ与える処理と、を行い、
    前記速度判断処理の結果、前記推定水速度が、前記舵の効きが担保される最低限の速度以上であると判断された場合は、対水速度を、前記推定水速度に前記移動体の対水速度のオープンループ制御を行う際の速度誤差以上の値を加えた値に設定する処理と、設定された対水速度を得るために必要な前記推進装置の回転速度を算出する処理と、算出された回転速度に対応する回転速度指令値を、前記推進装置へ与える処理と、を行う
    請求項1または2に記載の航走制御方法。
  4. 前記位置制御処理は、
    前記速度判断処理の結果、前記推定水速度が、前記舵の効きが担保される最低限の速度以上であると判断された場合に、前記回転速度指令値を前記推進装置へ与える処理の後、
    前記航走体の位置の変化を、設定された時間計測する処理と、
    計測された前記航走体の位置の変化が、前記目標位置に近付く方向の変化の場合は、近付く速度の分、対水速度が低減するように、前記推進装置へ与える前記回転速度指令値を補正する処理と、
    計測された前記航走体の位置の変化が、前記目標位置から離れる方向の変化の場合は、離れる速度の分、対水速度が増加するように、前記推進装置へ与える回転速度指令値を補正する処理と、を行う
    請求項3に記載の航走制御方法。
  5. 前記判定円の円周上を前記航走体が通過する位置の変化量が、設定された範囲内に収まると、目標補正処理を行い、
    前記目標補正処理では、
    前記判定円の円周上を通過するときの前記航走体の位置を求める処理と、
    求めた位置を、設定された定点保持目標位置に一致させるために必要なシフト量を求める処理と、
    前記目標位置から、求めた前記シフト量で変位した位置に、次の目標位置を設定する処理と、
    前記次の目標位置を中心とする前記設定された半径の判定円を設定する処理と、
    前記目標位置および前記目標位置を中心とする判定円を、前記次の目標位置および前記次の目標位置を中心とする判定円に置き換える処理と、を行う
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の航走制御方法。
  6. 航走体に、
    推進装置と、
    舵と、
    前記航走体の位置を検出する自己位置検出手段と、
    目標位置が設定される目標設定部と、
    制御器とを備え、
    前記制御器は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の航走制御方法を実施する機能を備えること
    を特徴とする航走制御装置。
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