JP2023158759A - 接舷支援システム、接舷支援方法およびプログラム - Google Patents

接舷支援システム、接舷支援方法およびプログラム Download PDF

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Hajime Miyazawa
則久 水木
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Abstract

Figure 2023158759000001
【課題】船舶を、海上に設けられた目標地点への効率良く接舷する接舷支援システムを提供する。
【解決手段】接舷支援システムは、制御ステップtに、次の制御ステップt+1での船の目標位置および目標方向を算出する次目標算出部と、一つ前の制御ステップt-1にて算出された制御ステップtにおける目標位置および目標方向と、制御ステップtにおける実際の船の位置および方向とのずれ量を算出する外乱量算出部と、船の速度と移動方向を制御する制御部と、を備え、目標位置および目標方向を算出する手段は、制御ステップt+1の目標位置および目標方向にずれ量を加算して、補正後の目標位置および目標方向を算出し、制御部は、制御ステップt+1に、船が、補正後の目標位置に位置し、補正後の目標方向に向くように船を制御する。
【選択図】図1

Description

本開示は、接舷支援システム、接舷支援方法およびプログラムに関する。
洋上風車や大型船舶などの海上構造物又はその近傍の目標地点へ船舶を航行させることがある。港湾などの陸への着岸と比較すると、海上構造物への接舷には熟練した運転技術が必要とされる。海上に設定された目標地点に接舷する場合、その時々の海象条件などに応じて、目標地点へ向けて精度よく船舶を制御する必要がある。特許文献1には、予め設定されたコースに沿って船舶を移動させるためのPID制御を用いたオートパイロットシステムが開示されている。
特開昭60-116593号公報
海上に設けられた目標地点への接舷を可能にする制御方法が求められている。
本開示は、上記課題を解決することができる接舷支援システム、接舷支援方法を提供する。
本開示の接舷支援システムは、制御ステップtに、次の制御ステップt+1における船の目標位置および目標方位を算出する目標算出部と、前記制御ステップtの1つ前の制御ステップt-1において算出された前記制御ステップtにおける前記目標位置および前記目標方位と、前記制御ステップtにおける前記船の位置および方位のずれ量を算出する外乱量算出部と、前記船の速度と移動方向を制御する制御部と、を備え、前記目標算出部は、前記制御ステップt+1の前記船の前記目標位置に前記外乱量算出部が算出した前記位置のずれ量を加算し、前記制御ステップt+1の前記船の前記目標方位に、前記外乱量算出部が算出した前記方位のずれ量を加算して、補正後の前記目標位置および前記目標方位を算出し、前記制御部は、前記制御ステップt+1に前記船が補正後の前記目標位置に位置し、前記船の船首方位が補正後の前記目標方位に向くように制御する。
本開示の接舷支援方法は、制御ステップtに、次の制御ステップt+1における船の目標位置および目標方位を算出するステップと、前記制御ステップtの1つ前の制御ステップt-1において算出された前記制御ステップtにおける前記目標位置および前記目標方位と、前記制御ステップtにおける前記船の位置および方位のずれ量を算出するステップと、前記船の速度と移動方向を制御するステップと、を有し、前記目標位置および目標方位を算出するステップでは、前記制御ステップt+1の前記船の前記目標位置に前記ずれ量を算出するステップで算出した前記位置のずれ量を加算し、前記制御ステップt+1の前記船の前記目標方位に、前記ずれ量を算出するステップで算出した前記方位のずれ量を加算して、補正後の前記目標位置および前記目標方位を算出し、前記制御するステップでは、前記制御ステップt+1に前記船が補正後の前記目標位置に位置し、前記船の船首方位が補正後の前記目標方位に向くように制御する。
本開示のプログラムは、コンピュータに、制御ステップtに、次の制御ステップt+1における船の目標位置および目標方位を算出するステップと、前記制御ステップtの1つ前の制御ステップt-1において算出された前記制御ステップtにおける前記目標位置および前記目標方位と、前記制御ステップtにおける前記船の位置および方位のずれ量を算出するステップと、前記船の速度と移動方向を制御するステップと、を有し、前記目標位置および目標方位を算出するステップでは、前記制御ステップt+1の前記船の前記目標位置に前記ずれ量を算出するステップで算出した前記位置のずれ量を加算し、前記制御ステップt+1の前記船の前記目標方位に、前記ずれ量を算出するステップで算出した前記方位のずれ量を加算して、補正後の前記目標位置および前記目標方位を算出し、前記制御するステップでは、前記制御ステップt+1に前記船が補正後の前記目標位置に位置し、前記船の船首方位が補正後の前記目標方位に向くように制御する処理を実行させる。
本開示の接舷支援システム、接舷支援方法およびプログラムによれば、海上に設定された目標地点への接舷を行うことができる。
実施形態に係る接舷支援システムの一例を示す図である。 実施形態に係る接舷支援方法について説明する第1の図である。 実施形態に係る接舷支援方法について説明する第2の図である。 実施形態に係る接舷支援方法について説明する第3の図である。 実施形態に係るPID制御を用いた移動制御の一例を示す図である。 PI制御を用いた船舶の移動制御の一例を示す図である。 実施形態に係る接舷支援方法について説明する第4の図である。 実施形態に係る移動制御の一例を示すフローチャートである。 実施形態に係る接舷支援システムの動作の一例を示すフローチャートである。 実施形態に係る接舷支援システムのハードウェア構成の一例を示す図である。
<実施形態>
以下、実施形態に係る接舷支援システムについて、図1~図9を参照しながら詳しく説明する。
(構成)
図1は、実施形態に係る接舷支援システムの一例を示すブロック図である。
接舷支援システム100は、船舶1と、海上構造物20とを含む。海上構造物20とは、例えば、洋上風車やFPSO(floating production, storage and offloading、浮体式生産貯蔵積出設備)などの浮体式設備、大型船舶などである。海上構造物20には、出入口21が設けられている。出入口21は、例えば、人員の乗降口または物品の運搬に用いる搬入搬出口である。出入口21の近く(例えば、数メートル手前)には、船舶1の接舷目標位置である目標地点30が設定されている。目標地点30は、出入口21と同じ位置であってもよい。例えば、図1の海上構造物20は、洋上風車の設備であって、海上構造物20の直径は5~6m程度、出入口21の幅は1~1.5m程度である。
船舶1は、例えば、ウォータージェット船、プロペラ船、電気推進船、ハイブリッド船等である。船舶1は、船舶1の位置を計測する測位センサ2と、方位を計測する方位センサ3と、船舶1と対象物との位置関係を検出する接舷用センサ4と、推進装置5と、制御装置10と、を備える。測位センサ2は、例えば、GPS(Global Positioning System)、ガリレオ、みちびき等の衛星測位システムによって測位された船舶1の位置情報を受信する受信機である。方位センサ3は、例えば、コンパス又はジャイロである。接舷用センサ4は、例えば、レーダ、レーザ、カメラ、ソナー等の何れか又は複数である。接舷用センサ4は、船体の揺れの影響を緩和するためにジンバル装置によって支持されていてもよい。推進装置5は、プロペラ、ウォータージェット、スラスタ、舵、ポッド推進器、それらを駆動する内燃機関などの主機、モータ等を含む電気推進システムなどである。さらに推進装置5には、バウスラスタ(推進装置5C)などの補助推進装置が含まれる。図1の推進装置5A~5Cは、推進装置5の一例である。
制御装置10は、目標位置情報取得部11と、センサ情報取得部12と、操作受付部13と、制御部14と、接舷制御部141と、目標算出部142と、外乱量算出部143と、位置関係解析部144と、記憶部15と、出力部16と、を備える。
目標位置情報取得部11は、目標地点30および海上構造物20の位置情報を取得する。例えば、目標地点30の位置が予め分かっている場合、目標位置情報取得部11は、その位置の緯度、経度を取得する。また、操船中の船舶など、海上構造物20が移動する場合、目標位置情報取得部11は、海上構造物20によって送信された海上構造物20の緯度、経度を取得する。
センサ情報取得部12は、測位センサ2、方位センサ3、接舷用センサ4が計測した情報を取得する。
操作受付部13は、運転員の操作を受け付ける。例えば、運転員が、制御装置10に対して、自動接舷制御の実行を指示する操作を行うと、操作受付部13は、この指示操作を受け付ける。
制御部14は、推進装置5を制御して、船舶1の移動を制御する。例えば、推進装置5がウォータージェットの場合、制御部14は、左舷の推進装置5Aと右舷の推進装置5Bに後方(矢印6aの方向)へジェット噴流を出力させて船舶1を前進させる。また、制御部14は、推進装置5A、5Bに前方(矢印6dの方向)へジェット噴流を出力させ、船舶1を後進させる。また、制御部14は、推進装置5Aには斜め右前方(矢印6eの方向)へ、推進装置5Bには斜め右後方(矢印6cの方向)へジェット噴流を出力させ、船舶1を右方向へ移動させる。制御部14は、推進装置5Aには斜め左後方(矢印6bの方向)へ、推進装置5Bには斜め左前方(矢印6fの方向)へジェット噴流を出力させ、船舶1を左方向へ移動させる。また、その場で右回頭する場合、制御部14は、推進装置5Aには斜め左後方(矢印6bの方向)へ、推進装置5Bには斜め左前方(矢印6fの方向)へジェット噴流を出力させ、その場で左回頭する場合には、推進装置5Aには斜め右前方(矢印6eの方向)へ、推進装置5Bには斜め右後方(矢印6cの方向)へジェット噴流を出力させる。また、船舶1がバウスラスタ(推進装置5C)を備える場合、例えば、船舶1を左側へ移動させる場合には、制御部14は、推進装置5A,5Bの上記の制御に加え、推進装置5Cを左回頭制御し、右側へ移動させる場合には、推進装置5A,5Bの上記の制御に加え、推進装置5Cを右回頭制御する。推進装置5がプロペラやスラスタの場合にも、制御部14は、プロペラやスラスタの回転数および舵を制御することにより、船舶1の移動速度および移動方向を制御する。
また、制御部14は、船舶1を自動運転する機能を有している。例えば、制御部14は、センサ情報取得部12が取得した測位センサ2によって計測された位置情報に基づいて、目標位置情報取得部11が取得した目標地点30の位置へ船舶1が移動するように推進装置5を制御する。また、制御部14は、船舶1が海上構造物20へ接近したときに、船舶1の船首方位(矢印7の方向)を所定の方向へ向けて目標地点30に接舷するよう制御する機能を有している。具体的には、制御部14は、接舷制御部141と、位置関係解析部144とを備える。接舷制御部141は、目標算出部142と外乱量算出部143を備える。
接舷制御部141は、測位センサ2、方位センサ3、接舷用センサ4が計測したデータの何れか又は複数を用いて、船舶1の自動接舷制御を行う。自動接舷制御とは、船舶1の船首方位を所定の方向へ向けつつ、船首位置を目標地点30に合わせる運転を自動的に行うことである。所定の方向とは、例えば、図1において、矢印7が示す船舶1の船首方位が、出入口21がなす面と正対する方向である。自動接舷制御では、接舷制御部141が、次に説明する目標算出部142と外乱量算出部143によって算出された制御周期ごとの船舶1の目標位置および目標船首方位等に基づいて、船舶1の移動制御を行う。
目標算出部142は、所定の制御周期ごとの船舶1の目標位置および目標船首方位を算出する。以下、ある時刻tに接舷制御部141(目標算出部142、外乱量算出部143を含む。)によって実行された処理を制御ステップt、その次の制御周期が到来したときに実行された処理を制御ステップt+1のように記載する。例えば、目標算出部142は、制御ステップtに制御ステップt+1における船舶1の位置と船首方位を次のようにして算出する。まず、目標算出部142は、制御ステップtでの船舶1の位置と目標地点30を結ぶ直線上を、現在の船舶1の速度のまま航行したときに、次の制御ステップt+1に船舶1が至る位置を制御周期t+1における船舶1の仮の目標位置、直線の目標地点30への方向を制御ステップt+1における船舶1の仮の目標船首方位とする。次に、目標算出部142は、制御周期t+1における船舶1の仮の目標位置および目標船首方位に、1つ前の制御ステップt-1から制御ステップtでの実際の移動において発生した目標位置および目標船首方位からのずれ量を加算することにより、制御ステップt+1における船舶1の目標位置と目標船首方位を算出する。このずれ量は、外乱量算出部143によって算出される。
本実施形態では、風や波などの外乱によって、制御ステップごとの船舶1の目標位置および目標船首方位からのずれ量を算出し、この値を外乱によって生じたずれと認識し、次の制御ステップで補正すべき補正量とする。具体的には、外乱量算出部143が、制御ステップtにおける船舶1の目標位置と制御ステップtにおける実際の位置の差(位置のずれ量)と、制御ステップtにおける船舶1の目標船首方位と制御ステップtにおける実際の船首方位の差(船首方位のずれ量)と、を算出する。そして、目標算出部142が、制御周期t+1における船舶1の仮の目標位置に位置のずれ量を加算し、制御周期t+1における船舶1の仮の目標船首方位に船首方位のずれ量を加算することにより、制御周期t+1の目標位置および目標船首方位を算出する。これにより、外乱による目標位置等からのずれを補償しつつ、最短のルートで船舶1を目標地点へ到着させる。
位置関係解析部144は、接舷用センサ4が計測した情報に基づいて、船舶1に対する海上構造物20の位置関係を解析する。位置関係とは、船舶1と海上構造物20との距離、船舶1からみた海上構造物20の方角である。
記憶部15は、船舶1の航行に必要な様々な情報を記憶する。
出力部16は、船舶1の制御に必要な情報等をディスプレイ等へ出力する。
<海上構造物が洋上風車の場合>
次に、図2~図5Aを参照して、海上構造物が洋上風車の場合を例とする自動接舷制御について説明する。自動接舷制御では目標地点からの距離に応じて2段階の制御を行う。
(自動接舷制御:第一設定条件)
まず、図2を参照して、船舶1が海上構造物20近傍まで移動するときの制御を説明する。船舶1a~1cは、それぞれ時刻Ta~Tc(Ta<Tb<Tc)における船舶1の位置および姿勢を示している。船舶1の運転状況が第一設定条件を満たすと、接舷制御部141は、第一設定条件下での自動接舷制御を開始する。自動接舷制御は、船舶1の運転状況が第一設定条件を満たすと、自動的に開始されてもよいし、船舶1が第一設定条件を満たすようになると、出力部16が「目標地点に近づきました。自動接舷制御を開始してください。」などのメッセージをディスプレイに表示し、運転員が、自動接舷制御の開始を指示する操作を行うことにより開始されてもよい。第一設定条件とは、例えば、(α)船舶1の位置が海上構造物20から所定の距離R2の範囲内であること、(β)船舶1の位置が海上構造物20から見て、所定の範囲の方向に含まれていること、(γ)船舶1の船速が所定の範囲内であること、のうちの何れか又は複数である。(α)の距離R2には、例えば、50~100mの間の値が設定される。(β)の所定の範囲の方向に存在するとは、例えば、海上構造物20の中心部と目標地点30を結ぶ直線の左右90度の範囲に船舶1が存在することである。(γ)の船速が所定の範囲内とは、例えば、船舶1の速度が、安全に接舷可能な速度(例えば、10knot以下)とみなせる速度となっていることである。第一設定条件は、(α)~(γ)の全てを備えている必要は無く、例えば(α)と(β)の条件だけでもよいし、(α)と(γ)の条件だけでもよいし、(α)の条件だけであってもよい。制御部14は、方位センサ3によってリアルタイムに計測された方位情報、測位センサ2によってリアルタイムに計測された船舶1の位置情報に基づく船舶1の現在位置と目標地点30(もしくは目標接舷位置)との間の距離に基づいて、船舶1が一定の速度(例えば、3~4knot)で最短ルートを移動するよう推進装置5を制御する。例えば、船舶1bに示すように、外乱によって船舶1が最短ルート(現在位置から目標地点30までの直線ルート)から外れると、制御部14は、PID(Proportional-Integral-Differential)制御により、次の制御ステップの操作量に最短ルートから外れたずれ量を反映(PID制御のうちのD制御)させることにより、次の制御ステップでの移動中に生じると予想される外乱を補償し、且つ、船舶1がその時々の位置から目標地点30への最短ルートを移動できるよう推進装置5を制御する。これにより、船舶1cに示すように、外乱の影響で目標地点30から逸れないように船舶1を移動させる。船舶1の移動制御の詳細については後述する(図5A、図7)。
(自動接舷制御:第二設定条件)
船舶1の運転状況が所定の第二設定条件を満たすと、接舷制御部141は、次の(1)と(2)の制御を行う。第二設定条件とは、目標地点30からの距離R1に関する条件である。第二設定条件には、距離R1について、例えば、50mの以下の値が設定される。
(1)自動接舷制御(第二設定条件)における速度制御
図3、図4を参照して、第二設定条件下での自動接舷制御について説明する。図3の船舶1d~1eは、それぞれ時刻Td~Te(図2のTc<Td<Te)における船舶1の位置および姿勢を示している。また、計測範囲RRd,RReは、接舷用センサ4がレーザやレーダの場合に、それぞれ、船舶1d,1eから接舷用センサ4によって対象物を検知できる範囲の一例である。船舶1が自動接舷制御の第二設定条件を満たすと、接舷制御部141は、3~4knotの船速を、1~2knotあるいはそれ以下の速度へ徐々に低下させる。例えば、接舷制御部141は、向かい風であれば、速度を上昇させ、向かい風を受けた結果の船速が1~2knotあるいはそれ以下の速度となるように制御する。追い風の場合には、速度を落とし、追い風を受けた結果の船速が1~2knotあるいはそれ以下の速度となるように制御する。接舷制御部141は、目標地点30からの距離に応じて(例えば、距離に反比例するように)、徐々に船速を1~2knotあるいはそれ以下の速度へ低下させてもよい。目標地点30が、出入口21の手前の洋上に設定されている場合、接舷制御部141は、船速を1~2knotへ低下させながら、目標地点30に船舶1の船首が合うように船舶1を移動させ、その位置にて、船舶1の姿勢を保持できるよう、船舶1の速度を海象状況に応じた適切な速度に制御する。あるいは、自動接舷制御が開始されると、接舷制御部141は、3~4knotの船速を、任意に加減速して、船舶1を目標地点30へ近づけてもよい。例えば、海象条件に応じて自動接舷制御に適した速度に加減速することで、船舶1を精度よく目標地点30まで移動し、その位置で保持することができる。また、接舷制御部141は、例えば、目標地点30からの船舶1の距離が所定の距離R0(R0<R1)となると、船舶1の速度をさらに減速させて、より精度よく船舶1の位置制御を行うようにしてもよい。
(2)自動接舷制御(第二設定条件)における位置と船首方位の制御
船舶1が自動接舷制御の第二設定条件を満たすと、位置関係解析部144は、接舷用センサ4が計測した情報に基づき、船舶1と対象物との位置関係を解析する。対象物とは、例えば、海上構造物20である。具体的には、位置関係解析部144は、船舶1から対象物までの距離と船舶1から対象物への方角を解析する。ここで、図4を参照する。例えば、接舷用センサ4がレーザやレーダの場合、接舷制御部141は、レーザやレーダ等のビームV1を所定の方向(例えば、船首方位、又は、発射方向が調節できる場合は対象物が存在する方向)へ発射する。発射方向に対象物(海上構造物20)が存在する場合、ビームV1は対象物で反射され、接舷用センサ4は、その反射光、反射波を受信する。位置関係解析部144は、発射から受信までの時間によって船舶1から対象物(海上構造物20)までの距離を計測する。また、位置関係解析部144は、公知の方法により、受信した反射光、反射波の到来角度を算出し、到来角度に基づいて、船舶1から対象物(海上構造物20)への方角を解析する。また、接舷用センサ4がカメラの場合、接舷制御部141は、カメラに撮影指示を行い、カメラを向けた方向の所定範囲を撮影する。位置関係解析部144は、公知の画像解析方法によってカメラが撮影した画像を解析し、船舶1から対象物までの距離および方角を解析する。また、接舷用センサ4がソナーの場合、接舷制御部141は、ソナーに指示を行い、ソナーを向けた方向の所定範囲に音波を発信して対象物(海上構造物20)の水中部分からの反射波を受信し、位置関係解析部144は、発信から受信までの時間によって船舶1から対象物(海上構造物20)までの距離を計測する。目標とする構造物が、海上構造物ではなく、海中にある場合、例えば、水中に沈めたアンカーや水中機器等を目標物とする場合、水中にセンサ(ソナー等)を設置することによって、測位センサ2の代替として、自動接舷制御を行う。なお、本制御を応用し、海上構造物20の代わりに、水中の構造物(例えば、水中で移動中の作業ロボット等)を目標物とし、上記した第1段階目および第2段階目の自動接舷制御を行って、船舶1を、水中の目標物からの距離が一定になるように保持するように制御することも可能である。
船舶1から対象物までの距離および方角が得られると、接舷制御部141は、目標地点30と海上構造物20(目標物)との位置関係に基づき、現在の船舶1から目標地点30への距離および方角を算出する。船舶1から目標地点30への距離および方角を算出すると、接舷制御部141は、船舶1の船首を目標地点30へ移動させるよう推進装置50を制御する。なお、船舶1から目標地点30への距離および方角から船舶1の船首を目標地点30へ移動させるための推進装置50を制御する方法については後述する(図7)。さらに接舷制御部141は、船舶1の船首方位を所定の方向に向ける。例えば、接舷制御部141は、船舶1の船首方位が対象物と正対するように船舶1の姿勢を制御してもよい。正対するとは、船首を通る船首方位の直線と、海上構造物20の中心部と目標地点30を結ぶ直線とが一致することである。例えば、目標地点30が出入口21の場合、船首方位を出入口21に正対させて接舷することで、海上構造物20への乗り降りが容易になる。また、目標の船首方位は、対象物と正対する方向に限らず、任意の角度であってよい。
また、例えば、図3の船舶1dのように、対象物が、レーザやレーダ、ソナーの計測範囲に存在しない場合(反射波が受信できない場合)、あるいは、カメラの撮影範囲に存在しない場合(画像に対象物が写っていない場合)、接舷制御部141は、予め与えられた目標地点30の位置情報と、測位センサ2が計測した船舶1の現在の位置情報と、方位センサ3の計測値に基づく船舶1の現在の船首方位と、に基づいて、対象物(海上構造物20)が計測範囲に含まれるように、推進装置50を制御し、船舶1の位置や姿勢を調節する。このように、第二設定条件下での自動接舷制御では、接舷制御部141は、測位センサ2および方位センサ3の計測値を用いて、船舶1の位置や姿勢を調整しつつ、目標地点30と船舶1の位置関係(距離と方角)をより精緻に計測することができる接舷用センサ4の計測値を用いて、船舶1を目標地点30へ向けて移動させる。接舷用センサ4によって目標地点30と船舶1の位置関係が得られる場合、接舷制御部141は、測位センサ2および方位センサ3が計測する情報を用いることなく、接舷用センサ4が計測する情報のみによって接舷制御を行ってもよい。例えば、出入口21の横幅は、例えば、1~1.5m、海上構造物20の横幅は5~6m程度である。海上構造物20への接舷に要する位置制御では、港湾に接岸する場合より、正確な位置制御が要求される為、位置関係を精度よく計測することができる接舷用センサ4を用いることが好ましい。しかし、例えば、気象条件によって、接舷用センサ4が有効に利用できない場合など、測位センサ2および方位センサ3のみ用いて、自動接舷制御を行ってもよい。
このように接舷制御部141は、第二設定条件下での自動接舷制御が開始されると、(1)速度を徐々に低下させる制御と、(2)対象物との位置関係に基づいて、船舶1の船首を目標地点30へ向ける制御とを同時に行う。(2a)さらに、対象物との位置関係に基づいて、船舶1の位置と船首方位を制御するにあたっては、対象物のおおよその位置を把握し、接舷用センサ4によって対象物を検知する必要がある。接舷制御部141は、目標地点30の位置情報と、船舶1の位置情報と、船舶1の船首方位と、に基づいて、接舷用センサ4によって対象物を検知可能な位置および姿勢に船舶1を制御する。
これにより、陸に着岸する場合のように、着岸可能な範囲から任意に着岸位置を選択して着岸するのではなく、海上構造物20のような限定的な大きさの対象物を目印として1点の目標地点30を対象として接舷を行う場合でも、精度よく船舶1の船首方位を所定方向へ向けて、目標地点30へ接舷することができる。目標地点30を目標物にする場合もある。
(3)自動接舷制御の終了
目標地点30へ接舷し、所定の方向へ船舶1の船首方位を向けることができると、接舷制御部141は、自動接舷制御を終了する。出力部16は「接舷制御が完了しました。手動で運転してください」といったメッセージを出力し、接舷制御部141は、自動接舷制御を停止してもよく、操作者が手動で自動接舷制御をOFFにしてもよい。
<自動接舷制御中の移動制御>
次に自動接舷制御中における船舶1の位置、移動方向、移動速度の具体的な制御方法について説明する。図5Aは、実施形態に係るPID制御を用いた船舶1の移動制御について説明する図である。図5Aの船舶1(t-1)~船舶1(t+4)は、それぞれ制御ステップt-1~t+4における船舶1の位置や船首方位(t+2、t+4は位置のみ)を示している。船舶1(t´)~船舶1(t+4´)は、それぞれ制御ステップt~t+4における船舶1の目標位置および目標船首方位(t+2´~t+4´は位置のみ)を示している。また、P(t)~P(t+4)は、それぞれ制御ステップt~t+4における船舶1の仮の目標位置(補正前の目標位置)を示し、G(t)は、船舶1(t)と船舶1(t´)の位置の差(ずれ量)を示している。G(t+1)~G(t+3)についても同様である。例えば、制御ステップt-1には、目標算出部142は、P(t)が示す位置及びd(t´)が示す船首方位を目標として算出する。そして、制御ステップtにおける実際の船舶1の位置及び船首方位が、図5Aの船舶1(t)のようであれば、外乱量算出部143は、位置のずれ量G(t)を算出し、船舶1の船首方位についても船舶1(t)の船首方位d(t)と船舶1(t´)の船首方位d(t´)の差Δdt(図示せず)、つまり方位のずれ量を算出する。そして、目標算出部142は、次の制御ステップt+1の目標位置P(t+1)にずれ量G(t)を逆方向に加算する。この例の場合、実際の船舶1(t)の位置が目標の船舶1(t´)よりも紙面の左側にG1だけずれたので、目標位置P(t+1)よりも紙面の右側にG(t)だけずらす。なお、次の目標位置P(t+1)は、制御ステップtにおける実際の船舶1の位置P(t)と目標地点30を結ぶ線Lを1制御ステップで進める距離(つまり、1制御ステップの時間×船舶1の速度)だけ進んだ位置である。また、船首方位については、制御ステップt+1における仮の目標船首方位を線Lの方向とし、目標算出部142は、この目標船首方位に方位のずれ量Δdtを実際にずれが生じた方向とは逆の方向に加算する。図5Aの例の場合、船首方位d(t)は、船首方位d(t´)よりも紙面左側に若干傾いているので、線Lの方向を右側にΔdtだけ傾けた方向を算出し、これを制御ステップt+1における目標船首方位d(t+1´)とする。
また、外乱量算出部143は、船舶1(t-1)の位置と実際の船舶1(t)の位置のY軸方向の距離D1Yと、船舶1(t-1)の位置と船舶1(t´)の位置(目標位置)のY軸方向の距離D2Yとを算出する。目標算出部142は、D1Y>D2Yであれば、次の制御ステップt+1にてY軸方向に進みすぎた分を補償するように、制御ステップt+1におけるY軸方向の速度を減速する。目標算出部142は、D1Y<D2Yであれば、次の制御ステップt+1にてY軸方向に進み足りない分を補償するように、制御ステップt+1におけるY軸方向の速度を加速する。
図示するように、比較的高速で船舶1を移動させる目標地点30からの距離がR1~R2の範囲よりも、5m~R1の範囲の方が1制御ステップあたりの移動量が小さいことから、より精密に位置及び方位の調整を行うことができる。従って、上記の第2段階目の制御では、目標算出部142は、目標地点30に近づくにつれて、船舶1の速度を低下させるようにしてもよい。あるいは、目標地点30からの距離が所定の距離以下となると1~2knotの速度をさらに減速するようにしてもよい。
このように、本実施形態では、制御ステップごとに船舶1の位置、船首方位を、目標地点30までの最短ルートに補正しつつ、外乱に対するずれ量を加算することにより、目標位置、目標船首方位、目標速度を補正するPID制御を行う。これにより、図5Aの船舶1(t+4)に示すように、制御ステップt+4において、船舶1を目標地点30まで精度よく移動させることができる。
比較のため、PI制御による船舶1の移動制御を図5Bに示す。図5Bの船舶1(t-1)~船舶1(t+4)は、それぞれ制御ステップt-1~t+4における船舶1を示している。PI制御の場合、各制御ステップにおいて、現在位置と目標地点30を結ぶ直線上を移動するように制御される。これにより、事後的に船舶1の位置や方位の補正が行われることになるが、本実施形態のように、直前の制御ステップで発生したずれ量を計算して、次の制御ステップの目標位置や目標船首方位などに反映することは行わない。その結果、制御ステップt+4における船舶1は、目標地点30から左側へずれた位置に存在することとなり、図5Aで説明したPID制御の場合と比較して制御精度が低下している。
<海上構造物が大型船舶の場合>
図1~図5Aの例では、静止している海上構造物20へ接舷する場合を例に説明を行った。海上構造物20は、操船中の大型船舶であってもよい。図6を用いて、操船中の大型船舶20aが海上構造物であって、目標地点30が大型船舶20aの左舷に設定されている場合における自動接舷制御について説明する。図6の船舶1f~1gは、それぞれ時刻Tf~Tg(Tf<Tg)における船舶1の位置および姿勢を示している。大型船舶20aは、衛星測位システムを利用して、自分自身の位置情報を測位する。大型船舶20aは、測位した位置情報に基づいて、目標地点30の位置情報を算出し、算出した目標地点30の位置情報を船舶1へ送信する。船舶1では、制御装置10の目標位置情報取得部11が、目標地点30の位置情報を取得する。第二設定条件が成立した後、接舷制御部141は、第二設定条件下での自動接舷制御を開始する。接舷制御部141は、予め定められた目標地点30における船首方位の目標角度θに基づいて、船舶1fに示すように、船舶1の船首方位と目標地点30における大型船舶20aの接線がなす角度を、接舷時の目標角度θに合わせるよう船舶1の姿勢を調整する。姿勢を調整が完了すると、接舷制御部141は、船舶1の船首方位を保ったまま、矢印51の方向へ船舶1をスライドさせる。船舶1が、船舶1gによって示される位置に移動すると、接舷制御部141は、自動接舷制御を停止する。大型船舶20aに接舷する場合でも、図5Aを参照して説明した移動制御によって、船舶1の位置、船首方位、速度が制御される。
(動作)
次に図7を参照して船舶1の移動制御について説明する。
図7は、実施形態に係る移動制御の一例を示すフローチャートである。
接舷制御部141は、所定の制御周期で以下の処理を繰り返し実行する。接舷制御部141が、船舶1の位置と方位を取得する(ステップS1)。例えば、接舷制御部141は、測位センサ2および方位センサ3の計測値を取得する。又は、接舷制御部141は、位置関係解析部144が解析した海上構造物20との距離および海上構造物20への方位を取得する。接舷制御部141は、船舶1の位置と方位を外乱量算出部143へ出力する。次に外乱量算出部143は、船舶1の位置と方位のずれ量を算出する(ステップS2)。現在の制御ステップを制御ステップtとすると、外乱量算出部143は、直前の制御ステップt-1以降の移動で発生した位置のずれ量と方位のずれ量を算出する。位置のずれ量について、外乱量算出部143は、例えば、船舶1が目標地点30に正対するときの船首方位をY軸、Y軸に直交する方向にX軸をとったXY座標系における、船舶1のX軸方向のずれ量とY軸方向のずれ量を算出する。また、方位のずれ量については、制御ステップt-1で算出した制御ステップtでの目標船首方位と、制御ステップtにおける実際の船首方位のずれ量を算出する。
また、目標算出部142は、次の制御ステップにおける船舶1の目標位置と目標船首方位を算出する(ステップS3)。目標算出部142は、ステップS1で取得された現在の船舶1の位置と目標地点30を結ぶ直線を現在の速度のまま進んだ場合に次の制御ステップで到達できる位置を目標位置(仮の目標位置)として算出し、その進行方向を目標船首方位(仮の目標船首方位)として算出する。次に目標算出部142は、目標位置と目標船首方位にずれ量を加算する(ステップS4)。例えば、目標算出部142は、次の制御ステップにおける仮の目標位置にステップS2で算出された位置のずれ量(X軸方向のずれ量)を、ずれを打ち消す方向に加算する。例えば、直前の制御ステップにて船舶1が目標位置よりも左側にずれた場合には、次の制御ステップでも左側にずれると想定して、目標位置を予め右側(ずれを打ち消す方向)にずらして設定する。同様に、目標算出部142は、次の制御ステップにおける仮の目標船首方位にステップS2で算出された方位のずれ量を、ずれを打ち消す方向に加算する。例えば、直前の制御ステップにて船舶1が目標船首方位よりも左側x度にずれた場合には、次の制御ステップでも左側x度にずれると想定して、目標船首方位を仮の船首方位よりも予め右側(ずれを打ち消す方向)にx度傾けて設定する。
次に目標算出部142は、目標速度を算出する(ステップS5)。例えば、制御ステップt-1~制御ステップtの間のY軸方向のずれが+5mならば、次の制御ステップでも追い風等の影響で+5m余分にY軸方向へ進む可能性が高いため、目標算出部142は、次の制御ステップには目標位置よりもY軸方向の5m手前までしか到達しない速度を算出し、この値を次の制御ステップのY軸方向の速度とする。同様に、制御ステップt-1~制御ステップtの間のY軸方向のずれが-5mならば、次の制御ステップでも向かい風等の影響で目標位置よりも5m手前までしか進まない可能性が高いため、目標算出部142は、次の制御ステップには目標位置よりもY軸方向に5m進んだ位置まで到達するような速度を算出し、この値を次の制御ステップのY軸方向の速度とする。
また、目標算出部142は、ステップS4で設定した目標位置と現在の位置に基づいてX軸方向の目標速度を算出する。
次に接舷制御部141は、ステップS4で算出した目標船首方位を船舶1の移動方向、ステップS5で算出した目標速度を船舶1の速度として、推進装置5を制御し、船舶1の移動を制御する。
一般に、波や風などの外乱を考慮して船舶の移動制御を行う場合、海象条件を計測するセンサを追設して、センサが計測した風や波の情報に基づいて、外乱を打ち消す処理を行う。これに対し、本実施形態では、船舶1の位置および船首方位の計測値と目標位置および目標船首方位との差を外乱によるずれ量とみなし、直前の制御ステップに発生したずれ量を次の制御ステップにおける目標位置および目標船首方位に反映させることで、船舶1の目標位置などを補正する。船舶1の位置および船首方位を計測するセンサは、一般的に船舶に搭載されているので、本実施形態によれば、外乱を計測するセンサや、外乱解析のための回路を追設すること無く、外乱を考慮した移動制御を実現することができる。また、予め目標地点までの航行ルートを定めておき、この航行ルートを辿るようにして船舶を目標位置まで航行させる制御が提供されている。このような制御は、例えば、数キロ以上先に存在し、港のようなある程度の広がりを有する目標に向けて船舶を航行させる場合には有効であるが、洋上に設置された、限られた大きさの海上構造物20やその近傍の洋上の一点に接舷させることを目的とした場合、その目的地までの航行ルートを、時々刻々の海象条件の変動などに応じて逐一算出するとなると現実的ではない。これに対し、本実施形態の接舷制御では、船舶1の運転状況が第一設定条件を満たした以降は航行ルートを予め設定すること無く、船舶1を目標地点30まで移動させることができる。
次に図8を参照して接舷支援システム100の動作について説明する。
図8は、実施形態に係る接舷支援システムの動作の一例を示すフローチャートである。記憶部15には、予め、接舷時の船首方位を規定する情報(例えば、図3の正対など)が登録されている。目標位置情報取得部11は、目標地点30の位置情報(緯度、経度)と海上構造物20の位置情報とを取得し、これらの位置情報を記憶部15へ登録する(ステップS11)。なお、海上構造物が大型船舶などの移動体の場合、目標地点30の位置情報も変化するため、以下の処理を行う一方で、目標位置情報取得部11が、逐次、海上構造物20から目標地点30の位置情報を取得するようにする。
次に、運転員の操作などに基づいて、制御部14は、船舶1の航行を開始する。制御部14は、目標地点30の位置情報に基づいて目標航路を計画し、目標航路に沿って船舶1を移動させる(ステップS12)。
次に制御部14は、船舶1の位置が、第一設定条件を満たすか否かを判定する(ステップS13)。例えば、制御部14は、(α)船舶1の位置が目標地点30から所定の距離(図2の距離R2)の範囲内かどうか、(β)船舶1の位置が目標地点30から所定の範囲の方向に含まれるかどうか、(γ)船舶1の速度が所定の範囲内稼かどうか等の判定を行う。第一設定条件を満たさない場合(ステップS13;No)、制御部14は、ステップS12の制御を継続する。第一設定条件を満たす場合(ステップS13;Yes)、制御部14(接舷制御部141)は、第一設定条件下での自動接舷制御を行う。例えば、接舷制御部141は、船舶1の速度を減速し(例えば、3~4knot)、図5A、図7を用いて説明した移動制御により、船舶1を移動させる(ステップS14)。
次に制御部14は、船舶1の運転状況が、第二設定条件を満たすか否かを判定する(ステップS15)。例えば、制御部14は、船舶1の位置が、目標地点30から所定の距離(図2の距離R1)の範囲内かどうかを判定する。第二設定条件を満たさない場合(ステップS15;No)、制御部14は、ステップS14の制御を継続する。第二設定条件を満たす場合(ステップS15;Yes)、接舷制御部141は、第二設定条件下での自動接舷制御を実行する(ステップS16)。このとき、接舷制御部141は、自動的に第二設定条件下での自動接舷制御を開始してもよいし、操作受付部13が第二設定条件下での自動接舷制御の開始を指示する操作を受け付けた場合に自動接舷制御を開始してもよい。
第二設定条件下での自動接舷制御を開始すると、接舷制御部141は、目標地点30へ精度よく接舷できるように、船舶1の速度を減速(例えば、1~2knot)する。また、海上構造物20の位置情報、測位センサ2による船舶1の位置情報、方位センサ3による方位情報に基づいて、レーザやレーダを海上構造物20の方向へ照射する等して、接舷用センサ4によって、船舶1と海上構造物20との位置関係を計測する。より具体的には、位置関係解析部144が、センサ情報取得部12が取得した接舷用センサ4によって計測された情報を解析して、船舶1と海上構造物20との距離および船舶1から海上構造物20への方角を解析する。位置関係解析部144が、船舶1と海上構造物20との距離および船舶1から海上構造物20への方角を解析すると、船舶1の位置や船首方位を算出することができる。接舷制御部141は、目標算出部142と、外乱量算出部143とを使用して、船舶1の位置や船首方位に基づいて、図5A、図7を参照して説明した移動制御を行って、船舶1を目標地点30へ移動させる。また、海上構造物20が、接舷用センサ4の検知可能範囲に存在しない場合、接舷制御部141は、海上構造物20の位置情報、測位センサ2による船舶1の位置情報、方位センサ3による方位情報に基づいて、接舷用センサ4によって海上構造物20を検知可能な位置へ船舶1を移動させる。接舷制御部141と位置関係解析部144は、船舶1の位置および姿勢の制御と、船舶1と海上構造物20との位置関係の解析を繰り返し行い、船舶1を目標地点30へ近づけていく。このとき、船舶1が目標地点30へ近づくに応じて速度をさらに減速してもよい。これにより、1制御ステップあたりの移動距離が短くなり、より細やかに位置制御や船首方位の制御を行うことができる。なお、自動接舷制御では、複数種類の接舷用センサ4を用いてもよい。例えば、最初にレーザによる海上構造物20の検知を試行し、うまくいかなかった場合には、レーダによって海上構造物20の検知を試行するといった方式で海上構造物20を検知してもよいし、船舶1と目標地点30との距離に応じて、両者が比較的遠距離にあるときにはカメラによって海上構造物20を検知し、両者の距離が近づくにつれて、レーダやレーザによる検知に切り替えるといった方式で海上構造物20を検知しても良い。あるいは、並行して2つ又は3つのセンサによって海上構造物20を検知し、位置関係解析部144が各センサ(レーザ、レーダ、カメラ、ソナー)の計測した情報を解析した結果を按分して、船舶1と海上構造物20との位置関係を算出してもよい。また、例えば悪天候により、接舷用センサ4によって海上構造物20を良好に検知できないような場合には、接舷制御部141が、目標地点30の位置情報、測位センサ2による船舶1の位置情報、方位センサ3による方位情報に基づいて、船舶1を目標地点30へ接舷させるよう制御する。
次に、接舷制御部141は、所定の終了条件を満たすか否かを判定する(ステップS17)。例えば、目標地点30の位置情報と測位センサ2による船舶1の位置情報の差が所定の範囲内であること、位置関係解析部144による船舶1と海上構造物20との距離が所定の範囲内であること、船舶1の船首方位と予め登録された接舷時の船首方位との差が所定の範囲内であること等の条件を満たす状態が所定時間以上持続すると、接舷制御部141は、終了条件を満たすと判定し、そうでない場合、終了条件を満たさないと判定する。終了条件を満たさない場合(ステップS17;No)、接舷制御部141は、自動接舷制御を継続する。終了条件を満たす場合(ステップS17;No)、接舷制御部141は、自動接舷制御を終了する(ステップS18)。自動接舷制御が終了すると、例えば、出力部16は、自動接舷制御の終了と、運転員による手動制御を促すメッセージをディスプレイに出力する。
以上説明したように、接舷支援システム100によれば、海上構造物20又はその付近に設定された目標地点30について、船舶1の船首方位を所定の方向に向けた姿勢で、目標地点30に船舶1を接舷させる制御を自動的に行うことができる。
図9は、実施形態に係る接舷支援システムのハードウェア構成の一例を示す図である。
コンピュータもしくは制御装置(プログラマブルコントローラ等)900(以下、コンピュータ900と記載する。)は、CPU901、主記憶装置902、補助記憶装置903、入出力インタフェース904、通信インタフェース905を備える。
上述の制御装置10は、コンピュータ900に実装される。そして、上述した各機能は、プログラムの形式で補助記憶装置903に記憶されている。CPU901は、プログラムを補助記憶装置903から読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU901は、プログラムに従って、記憶領域を主記憶装置902に確保する。また、CPU901は、プログラムに従って、処理中のデータを記憶する記憶領域を補助記憶装置903に確保する。
なお、制御装置10の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各機能部による処理を行ってもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、CD、DVD、USB等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ900に配信される場合、配信を受けたコンピュータ900が当該プログラムを主記憶装置902に展開し、上記処理を実行しても良い。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
以上のとおり、本開示に係るいくつかの実施形態を説明したが、これら全ての実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態及びその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
<付記>
実施形態に記載の接舷支援システム、接舷支援方法およびプログラムは、例えば以下のように把握される。
(1)第1の態様に係る接舷支援システム100は、制御ステップtに、次の制御ステップt+1における船の目標位置および目標方位を算出する目標算出部と、前記制御ステップtの1つ前の制御ステップt-1において算出された前記制御ステップtにおける前記目標位置および前記目標方位と、前記制御ステップtにおける前記船の位置および方位のずれ量を算出する外乱量算出部と前記船の速度と移動方向を制御する制御部と、を備え、前記目標算出部は、前記制御ステップt+1の前記船の前記目標位置に前記外乱量算出部が算出した前記位置のずれ量を加算し、前記制御ステップt+1の前記船の前記目標方位に、前記外乱量算出部が算出した前記方位のずれ量を加算して、補正後の前記目標位置および前記目標方位を算出し、前記制御部は、前記制御ステップt+1に前記船が補正後の前記目標位置に位置し、前記船の船首方位が補正後の前記目標方位に向くように制御する。
これにより、外乱を検出するセンサを搭載すること無く、船舶を精度よく目標地点まで移動させることができる。
(2)第2の態様に係る接舷支援システム100は、(1)の接舷支援システム100であって、前記目標算出部は、さらに前記制御ステップtに、前記制御ステップt+1までの前記船の目標速度を算出し、前記制御ステップt+1における前記船の目標位置を、前記制御ステップtにおける前記船の位置と最終目標地点を結ぶ直線上を、前記目標速度で前記制御ステップtから前記制御ステップt+1まで移動した位置に前記位置のずれ量を加算することにより算出し、前記目標方位を前記直線上の前記最終目標地点の方位に前記方位のずれ量を加算することにより算出する。
これにより、精度よく船舶の移動制御を行うことができる。
(3)第3の態様に係る接舷支援システム100は、(2)の接舷支援システム100であって、前記目標算出部は、前記制御ステップt+1の前記目標位置よりも前記制御ステップt+1の前記船の位置が前記最終目標地点から遠い場合、前記目標速度を現在よりも速く設定し、前記制御ステップt+1の前記目標位置よりも前記制御ステップt+1の前記船の位置が前記最終目標地点に近い場合、前記目標速度を現在よりも遅く設定する。
これにより、精度よく船舶の移動制御を行うことができる。
(4)第4の態様に係る接舷支援システム100は、(2)~(3)の接舷支援システム100であって、前記目標算出部は、前記船から最終目標地点までの距離が第1距離となると、前記目標速度を第1速度へ低下させ、前記第1距離よりも短い第2距離となると、前記目標速度を前記第1速度よりも遅い第2速度へ低下させる。
これにより、海上に設定された目標地点に船舶を接舷させることができる。
(5)第5の態様に係る接舷支援システム100は、(4)の接舷支援システム100であって、前記目標算出部は、前記船から最終目標地点までの距離が前記第2距離よりも短い第3距離となると、前記目標速度を前記第2速度よりもさらに遅い第3速度へ低下させるか、又は、前記目標速度を前記船から前記最終目標地点までの距離に応じて低下させる。
目標地点に近づくにつれて、さらに速度を低下させることで、精度よく目標地点に船舶を接舷させることができる。
(6)第6の態様に係る接舷支援システム100は、(4)~(5)の接舷支援システム100であって、前記目標算出部142は、前記船から最終目標地点までの距離が前記第2距離となるまでは、衛星測位システム、コンパス、ジャイロのうちの少なくとも1つを使って前記船の位置又は船首方位を検出し、前記第2距離以下となると、レーザ、レーダ、カメラ、ソナーのうちの少なくとも1つを使って前記船の位置又は船首方位を検出する。
状況に応じてセンサを使い分けることで、船舶1を目標地点まで航行し、目標地点に接舷することができる。
(7)第7の態様に係る接舷支援方法は、制御ステップtに、次の制御ステップt+1における船の目標位置および目標方位を算出するステップと、前記制御ステップtの1つ前の制御ステップt-1において算出された前記制御ステップtにおける前記目標位置および前記目標方位と、前記制御ステップtにおける前記船の位置および方位のずれ量を算出するステップと、前記船の速度と移動方向を制御するステップと、を有し、前記目標位置および目標方位を算出するステップでは、前記制御ステップt+1の前記船の前記目標位置に前記ずれ量を算出するステップで算出した前記位置のずれ量を加算し、前記制御ステップt+1の前記船の前記目標方位に、前記ずれ量を算出するステップで算出した前記方位のずれ量を加算して、補正後の前記目標位置および前記目標方位を算出し、前記制御するステップでは、前記制御ステップt+1に前記船が補正後の前記目標位置に位置し、前記船の船首方位が補正後の前記目標方位に向くように制御する。
(8)第8の態様に係るプログラムは、コンピュータに、制御ステップtに、次の制御ステップt+1における船の目標位置および目標方位を算出するステップと、前記制御ステップtの1つ前の制御ステップt-1において算出された前記制御ステップtにおける前記目標位置および前記目標方位と、前記制御ステップtにおける前記船の位置および方位のずれ量を算出するステップと、前記船の速度と移動方向を制御するステップと、を有し、前記目標位置および目標方位を算出するステップでは、前記制御ステップt+1の前記船の前記目標位置に前記ずれ量を算出するステップで算出した前記位置のずれ量を加算し、前記制御ステップt+1の前記船の前記目標方位に、前記ずれ量を算出するステップで算出した前記方位のずれ量を加算して、補正後の前記目標位置および前記目標方位を算出し、前記制御するステップでは、前記制御ステップt+1に前記船が補正後の前記目標位置に位置し、前記船の船首方位が補正後の前記目標方位に向くように制御する処理を実行させる。
1・・・船舶
2・・・測位センサ
3・・・方位センサ
4・・・接舷用センサ
5、5A、5B、5C・・・推進装置
10・・・制御装置
11・・・目標位置情報取得部
12・・・センサ情報取得部
13・・・操作受付部
14・・・制御部
141・・・接舷制御部
142・・・目標算出部
143・・・外乱量算出部
144・・・位置関係解析部
15・・・記憶部
16・・・出力部
20・・・海上構造物
21・・・出入口
30・・・目標地点
100・・・接舷支援システム
900・・・コンピュータもしくは制御装置(プログラマブルコントローラ等)
901・・・CPU
902・・・主記憶装置
903・・・補助記憶装置
904・・・入出力インタフェース
905・・・通信インタフェース

Claims (8)

  1. 制御ステップtに、次の制御ステップt+1における船の目標位置および目標方位を算出する目標算出部と、
    前記制御ステップtの1つ前の制御ステップt-1において算出された前記制御ステップtにおける前記目標位置および前記目標方位と、前記制御ステップtにおける前記船の位置および方位のずれ量を算出する外乱量算出部と
    前記船の速度と移動方向を制御する制御部と、
    を備え、
    前記目標算出部は、前記制御ステップt+1の前記船の前記目標位置に前記外乱量算出部が算出した前記位置のずれ量を加算し、前記制御ステップt+1の前記船の前記目標方位に、前記外乱量算出部が算出した前記方位のずれ量を加算して、補正後の前記目標位置および前記目標方位を算出し、
    前記制御部は、前記制御ステップt+1に前記船が補正後の前記目標位置に位置し、前記船の船首方位が補正後の前記目標方位に向くように制御する、
    接舷支援システム。
  2. 前記目標算出部は、さらに前記制御ステップtに、前記制御ステップt+1までの前記船の目標速度を算出し、
    前記制御ステップt+1における前記船の目標位置を、前記制御ステップtにおける前記船の位置と最終目標地点を結ぶ直線上を、前記目標速度で前記制御ステップtから前記制御ステップt+1まで移動した位置に前記位置のずれ量を加算することにより算出し、前記目標方位を前記直線上の前記最終目標地点の方位に前記方位のずれ量を加算することにより算出する、
    請求項1に記載の接舷支援システム。
  3. 前記目標算出部は、前記制御ステップt+1の前記目標位置よりも前記制御ステップt+1の前記船の位置が前記最終目標地点から遠い場合、前記目標速度を現在よりも速く設定し、前記制御ステップt+1の前記目標位置よりも前記制御ステップt+1の前記船の位置が前記最終目標地点に近い場合、前記目標速度を現在よりも遅く設定する、
    請求項2に記載の接舷支援システム。
  4. 前記目標算出部は、前記船から最終目標地点までの距離が第1距離となると、前記目標速度を第1速度へ低下させ、前記第1距離よりも短い第2距離となると、前記目標速度を前記第1速度よりも遅い第2速度へ低下させる、
    請求項2または請求項3に記載の接舷支援システム。
  5. 前記目標算出部は、前記船から最終目標地点までの距離が前記第2距離よりも短い第3距離となると、前記目標速度を前記第2速度よりもさらに遅い第3速度へ低下させるか、又は、前記目標速度を前記船から前記最終目標地点までの距離に応じて低下させる、
    請求項4に記載の接舷支援システム。
  6. 前記目標算出部は、前記船から最終目標地点までの距離が前記第2距離となるまでは、衛星測位システム、コンパス、ジャイロのうちの少なくとも1つを使って前記船の位置又は船首方位を検出し、前記第2距離以下となると、レーザ、レーダ、カメラ、ソナーのうちの少なくとも1つを使って前記船の位置又は船首方位を検出する、
    請求項4に記載の接舷支援システム。
  7. 制御ステップtに、次の制御ステップt+1における船の目標位置および目標方位を算出するステップと、
    前記制御ステップtの1つ前の制御ステップt-1において算出された前記制御ステップtにおける前記目標位置および前記目標方位と、前記制御ステップtにおける前記船の位置および方位のずれ量を算出するステップと、
    前記船の速度と移動方向を制御するステップと、
    を有し、
    前記目標位置および目標方位を算出するステップでは、前記制御ステップt+1の前記船の前記目標位置に前記ずれ量を算出するステップで算出した前記位置のずれ量を加算し、前記制御ステップt+1の前記船の前記目標方位に、前記ずれ量を算出するステップで算出した前記方位のずれ量を加算して、補正後の前記目標位置および前記目標方位を算出し、
    前記制御するステップでは、前記制御ステップt+1に前記船が補正後の前記目標位置に位置し、前記船の船首方位が補正後の前記目標方位に向くように制御する、
    接舷支援方法。
  8. コンピュータに、
    制御ステップtに、次の制御ステップt+1における船の目標位置および目標方位を算出するステップと、
    前記制御ステップtの1つ前の制御ステップt-1において算出された前記制御ステップtにおける前記目標位置および前記目標方位と、前記制御ステップtにおける前記船の位置および方位のずれ量を算出するステップと、
    前記船の速度と移動方向を制御するステップと、
    を有し、
    前記目標位置および目標方位を算出するステップでは、前記制御ステップt+1の前記船の前記目標位置に前記ずれ量を算出するステップで算出した前記位置のずれ量を加算し、前記制御ステップt+1の前記船の前記目標方位に、前記ずれ量を算出するステップで算出した前記方位のずれ量を加算して、補正後の前記目標位置および前記目標方位を算出し、
    前記制御するステップでは、前記制御ステップt+1に前記船が補正後の前記目標位置に位置し、前記船の船首方位が補正後の前記目標方位に向くように制御する処理、
    を実行させるプログラム。
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