JP2019199065A - 画像形成装置およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】予定外の搬送を含めた印刷結果を分かりやすく表示することのできる画像形成装置等を提供する。【解決手段】画像形成装置3は、給紙ユニット5と、給紙ユニット5から給紙された連続紙に画像形成する画像形成装置本体部10と、画像形成装置本体部10から排出された連続紙を巻き取る巻き取りユニット7と、ジョブ実行前に予定されていた予定搬送とジョブ実行前は予定されていなかった予定外搬送の双方を含めて連続紙の各部の使用状況を連続紙上での並び順に表した使用履歴を記憶する履歴管理部53と、履歴管理部に記憶されている使用履歴に基づいて、連続紙の印刷結果を表示する印刷結果表示部67を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、連続紙に印刷してロール状に巻き取る画像形成装置に関する。
図8に示すように、ロール状に巻かれて給紙部101に収容された連続紙をその端部から連続的に引き出して画像形成部102に送り込み、画像形成部102で該連続紙に画像を次々と印刷し、印刷後の連続紙を巻き取り部103で再びロール状に巻き取って回収する画像形成装置100がある。たとえば、生産工場で次々と流れてくるボトルにラベルを張り付ける場合に、該ラベルをロール紙に連続的に印刷しておく、といった用途に使用される。
このような画像形成装置では、複数のジョブに係る出力物を1つに繋げて印刷する場合が多く、これら複数のジョブに係る出力物は1つのロール状に巻かれて回収される。
複数のジョブを続けて印刷するには、印刷の開始前に必要な長さの連続紙が給紙部に残っているか否かを確認することが望まれる。そこで、ジョブとジョブの間に生じる空白区間の長さを考慮に入れて、複数のジョブを印刷するために必要な連続紙の長さをジョブ実行前に算出する機能を備えた画像形成装置が提案されている(たとえば、下記特許文献1参照)。
また、出力物は、繋がったまま1つのロール状に巻かれて回収されるため、途中で印刷に失敗した箇所があっても、その失敗箇所もそのまま繋がって巻き取られてしまう。そのため、ロール状に巻き取られた成果物の中から失敗箇所を見つけ出すことは難しい。この問題に対応する技術として、下記特許文献2には、印刷中に印刷の成否を所定の区間毎に判断し、印刷に失敗した区間の情報を記憶しておき、この情報を基に失敗箇所がロール状に巻かれた成果物のどこにあるかを確認可能にするために、ロール状に巻かれた成果物を模した画像を表示部に表示する機能を備えた画像処理装置が開示されている。この装置では、ジョブデータに基づいて各画像を連続紙に印刷した状態の表示用画像を生成し、これに印刷失敗区間を識別可能なマークを追加表示する。
特開2017−207597号公報 特開2016−10948号公報
複数のジョブを1つのロール紙に連続的に印刷する場合、着目するジョブの印刷開始位置や特定のページの画像がロール状に巻かれて回収された成果物の中の何処にあるかを知りたい、といった要請がある。
特許文献1に開示の技術を利用すると、ジョブが予定通り進めば、ジョブの内容や予め設定されているジョブとジョブの間の空白区間の長さに基づいて、複数のジョブを連続的に印刷して得たロール状の成果物の中で、どのジョブのどの画像が何処にあるかを演算で求めることができる。たとえば、予定通りに作業が進めば、ジョブ1(9枚の画像)の印字に5m、ジョブ2(16枚の画像)の印字に3m、ジョブ間の空白区間が1mを要する、といったことを演算で求めることができる(図9参照)。
しかし、実際に印刷を行うと、画質の調整、ユーザによる一時停止、ジャムの発生、機械環境(定着器が高温)など様々な事由で、ジョブの実行前に予定していなかった予定外の搬送が生じることがある。たとえば、前述の例において、印刷の途中でユーザが、一時停止およびその解除の操作を行うと、定着器で挟まれた部分の用紙が一時停止中に損傷しないように一時停止中も通常よりも低速で搬送が継続されるので、一時停止中に予定外の搬送が生じる。図10では、一時停止中に予定外の搬送が3m生じている。そのため、実際の成果物において各ジョブの画像のある位置は、予定外の搬送を考慮せずに演算で求めた結果と相違してしまう。
上記の例では、ジョブ1の印刷開始位置を求めたい場合に、予定の搬送のみに基づく演算では印刷終了時の位置から、ジョブ1の5mとジョブ間の1mとジョブ2の3mを加えた9m手前となるが、実際には、予定外の搬送が3mあるため、12m手前になる。
また、図11に示すように、印刷途中でジャムが発生すると、ジャム領域の5mと、リカバリ領域の3mが、予定外の搬送として生じる。そのため、ジャム領域もそのまま巻き取られた場合には、ジョブ1の開始位置は、正常時の9mにジャム領域の5mとリカバリ領域の3mを加えた17m手前になる。
さらにユーザがジャム領域の5mを不要部分として切り取った後に連続紙を繋ぎ直す作業を行った場合、最終的な成果物でのジョブ1の開始位置は、正常時の9mにリカバリ領域の3mを加えた12m手前になる(図12参照)。
このように、予定外の搬送がジョブ実行中に生じた場合には、ジョブの内容やジョブ間の空白距離の設定値などに基づいて演算で求まる予定の搬送に基づく距離と、実際の成果物における距離に相違が生じてしまい、ユーザは予定外の搬送を含む印刷結果を容易に確認することはできなかった。
本発明は、上記の問題を解決しようとするものであり、予定外の搬送を含めた印刷結果を分かりやすく表示することのできる画像形成装置およびプログラムを提供することを目的としている。
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]給紙部と、
前記給紙部から給紙された連続紙に印刷する印刷部と、
前記印刷部から排出された前記連続紙を巻き取る巻き取り部と、
ジョブ実行前に予定されていた予定搬送とジョブ実行前は予定されていなかった予定外搬送の双方を含めて前記連続紙の各部の使用状況を前記連続紙上での並び順に表した使用履歴を記憶する履歴管理部と、
前記履歴管理部に記憶されている前記使用履歴に基づいて、前記連続紙の印刷結果を表示する印刷結果表示部と、
を有する
ことを特徴とする画像形成装置。
上記発明および下記[13]に記載の発明では、ジョブ実行前に予定されていた予定搬送とジョブ実行前は予定されていなかった予定外搬送の双方を含めて連続紙の各部の使用状況を連続紙上での並び順に表した使用履歴を作成して記憶し、該使用履歴に基づいて印刷結果を表示する。
[2]前記予定外搬送は、ジャムによる搬送、ジャム発生後のリカバリ搬送、調整による搬送、ユーザからの一時停止の指示によって生じた搬送、装置環境による搬送など、前記予定搬送以外の全ての搬送である
ことを特徴とする[1]に記載の画像形成装置。
[3]前記印刷結果表示部は、前記印刷結果として、前記連続紙の各部の使用状況を前記連続紙上での並び順に並べて表示する
ことを特徴とする[1]または[2]に記載の画像形成装置。
[4]前記履歴管理部は、前記連続紙上の基準位置から各部までの距離を認識可能な距離情報を前記使用履歴に含めて記憶し、
前記印刷結果表示部は、前記印刷結果の1つとして所定の距離を前記距離情報に基づいて表示する
ことを特徴とする[1]乃至[3]のいずれか1つに記載の画像形成装置。
上記発明および下記[16]に記載の発明では、たとえば、特定のジョブの印刷開始位置までの巻き戻し距離などを算出して表示する。
[5]前記履歴管理部は、前記連続紙の各部の使用状況を示す情報の1つとして、前記連続紙の搬送事由を記憶する
ことを特徴とする[1]乃至[4]のいずれか1つに記載の画像形成装置。
上記発明および下記[17]に記載の発明では、たとえば、搬送事由には、予定内の搬送、予定外の搬送、ジョブの実行、ジョブ間の空白、ジャム、リカバリ、一時停止などがある。
[6]前記履歴管理部は、前記連続紙の各部の使用状況を示す情報の1つとして、前記印刷部から排出されて前記巻き取り部に巻き取られる連続紙を光学的に読み取って得た画像を記憶し、
前記印刷結果表示部は、前記画像を用いて前記連続紙の印刷結果を表示する
ことを特徴とする[1]乃至[5]のいずれか1つに記載の画像形成装置。
上記発明および下記[18]に記載の発明では、印刷部から排出された連続紙を光学的に読み取って得た画像を使用履歴の1つとして記憶し、該画像を用いて連続紙の印刷結果を表示する。
[7]前記印刷結果表示部は、前記印刷結果を表示する際に、前記予定外搬送が生じたことを提示する
ことを特徴とする[1]乃至[6]のいずれか1つに記載の画像形成装置。
[8]前記印刷結果表示部は、前記印刷結果の表示方法として、前記予定搬送に係る部分のみの印刷結果を表示するか、前記予定搬送に係る部分と前記予定外搬送に係る部分を含む印刷結果を表示するかを選択し得る
ことを特徴とする[1]乃至[7]のいずれか1つに記載の画像形成装置。
上記発明および下記[20]に記載の発明では、予定の印刷結果と、予定外搬送を含む実際の印刷結果を切り替え表示することができる。
[9]前記履歴管理部は、ユーザが前記連続紙の途中の一部を切り取って繋ぎ直した場合の切り取り箇所の位置と長さの情報を取得し、この情報を前記使用履歴に含めて記憶する
ことを特徴とする[1]乃至[8]のいずれか1つに記載の画像形成装置。
上記発明および下記[21]に記載の発明では、ジャム領域等をユーザが切り取った場合にその位置と長さの情報が使用履歴として記憶される。
[10]前記切り取り箇所の位置と長さを計測部で計測する
ことを特徴とする[9]に記載の画像形成装置。
上記発明では、計側部により、切り取り箇所の位置と長さが自動計測される。
[11]前記切り取り箇所の位置と長さの情報をユーザによる入力操作で取得する
ことを特徴とする[9]に記載の画像形成装置。
[12]前記印刷結果表示部は、前記連続紙の印刷結果として、前記切り取り箇所を含めた印刷結果を表示するか前記切り箇所を除いた印刷結果を表示するかを選択し得る
ことを特徴とする[9]乃至[11]のいずれか1つに記載の画像形成装置。
上記発明および下記[24]に記載の発明では、切り取り箇所を含めた場合は、印刷部から送り出された連続紙に対応した実際の印刷結果が表示され、切り取り箇所を含めない場合は、現時点で巻き取り部に巻き取られている最終形態の成果物に対応した印刷結果が表示される。
[13]給紙部と、前記給紙部から給紙された連続紙に印刷する印刷部と、前記印刷部から排出された前記連続紙を巻き取る巻き取り部とを有する画像形成装置で実行されるプログラムであって、
ジョブ実行前に予定されていた予定搬送とジョブ実行前は予定されていなかった予定外搬送の双方を含めて前記連続紙の各部の使用状況を前記連続紙上での並び順に表した使用履歴を記憶する履歴管理ステップと、
前記履歴管理ステップで記憶した前記使用履歴に基づいて、前記連続紙の印刷結果を表示する印刷結果表示ステップと、
を有する
ことを特徴とするプログラム。
[14]前記予定外搬送は、ジャムによる搬送、ジャム発生後のリカバリ搬送、調整による搬送、ユーザからの一時停止の指示によって生じた搬送、装置環境による搬送など、前記予定搬送以外の全ての搬送である
ことを特徴とする[13]に記載のプログラム。
[15]前記印刷結果表示ステップでは、前記印刷結果として、前記連続紙の各部の使用状況を前記連続紙上での並び順に並べて表示する
ことを特徴とする[13]または[14]に記載のプログラム。
[16]前記履歴管理ステップでは、前記連続紙上の基準位置から各部までの距離を認識可能な距離情報を前記使用履歴に含めて記憶し、
前記印刷結果表示ステップでは、前記印刷結果の1つとして所定の距離を前記距離情報に基づいて表示する
ことを特徴とする[13]乃至[15]のいずれか1つに記載のプログラム。
[17]前記履歴管理ステップでは、前記連続紙の各部の使用状況を示す情報の1つとして、前記連続紙の搬送事由を記憶する
ことを特徴とする[13]乃至[16]のいずれか1つに記載のプログラム。
[18]前記履歴管理ステップでは、前記連続紙の各部の使用状況を示す情報の1つとして、前記印刷部から排出されて前記巻き取り部に巻き取られる連続紙を光学的に読み取って得た画像を記憶し、
前記印刷結果表示ステップでは、前記画像を用いて前記連続紙の印刷結果を表示する
ことを特徴とする[13]至[17]のいずれか1つに記載のプログラム。
[19]前記印刷結果表示ステップでは、前記印刷結果を表示する際に、前記予定外搬送が生じたことを提示する
ことを特徴とする[13]乃至[18]のいずれか1つに記載のプログラム。
[20]前記印刷結果表示ステップでは、前記印刷結果の表示方法として、前記予定搬送に係る部分のみの印刷結果を表示するか、前記予定搬送に係る部分と前記予定外搬送に係る部分を含む印刷結果を表示するかを選択し得る
ことを特徴とする[13]乃至[19]のいずれか1つに記載のプログラム。
[21]前記履歴管理ステップでは、ユーザが前記連続紙の途中の一部を切り取って繋ぎ直した場合の切り取り箇所の位置と長さの情報を取得し、この情報を前記使用履歴に含めて記憶する
ことを特徴とする[13]乃至[20]のいずれか1つに記載のプログラム。
[22]前記切り取り箇所の位置と長さを計測部で計測する
ことを特徴とする[21]に記載のプログラム。
[23]前記切り取り箇所の位置と長さの情報をユーザによる入力操作で取得する
ことを特徴とする[21]に記載のプログラム。
[24]前記印刷結果表示ステップでは、前記連続紙の印刷結果として、前記切り取り箇所を含めた印刷結果を表示するか前記切り箇所を除いた印刷結果を表示するかを選択し得る
ことを特徴とする[21]乃至[23]のいずれか1つに記載のプログラム。
本発明に係る画像形成装置およびプログラムによれば、予定外の搬送を含めた印刷結果を分かりやすく表示することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置を示す図である。 画像形成装置の電気的な概略構成を示すブロック図である。 画像形成装置の履歴管理部が搬送履歴を作成して記憶する処理を示す流れ図である。 図3の処理で作成された搬送履歴の一例を示す図である。 画像形成装置の距離算出部が行う巻き戻し距離の算出処理を示す流れ図である。 操作表示部に出力履歴を表示した状態の一例を示す図である。 操作表示部に印刷結果の詳細を表示した状態の一例を示す図である。 連続紙に印刷する画像形成装置の構成例を示す図である。 予定通りにジョブが実行された場合の連続紙の状態の一例を示す図である。 一時停止中に予定外搬送が生じた場合の連続紙の状態の一例を示す図である。 ジャム領域とリカバリ領域が予定外の搬送として生じた場合の連続紙の状態の一例を示す図である。 図11の状態からジャム領域をユーザが切り取った後の連続紙の状態を示す図である。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置3を示す図である。画像形成装置3は、ロール状に巻かれた連続紙(ロール紙)の給紙ユニット5と、画像形成装置本体部10と、画像形成装置本体部10から排出される連続紙を光学的に読み取るインラインスキャナユニット8と、インラインスキャナユニット8を通過した連続紙をロール状に巻き取る巻き取りユニット7を備えて構成される。
給紙ユニット5はロール紙を保持すると共に、保持しているロール紙をその先端から連続的に画像形成装置本体部10に向けて送り出す。画像形成装置本体部10は給紙ユニット5から到来する連続紙に画像を次々と印刷(印字)して後段のインラインスキャナユニット8へ送り出す。インラインスキャナユニット8は、画像形成装置本体部10から到来する連続紙を自装置内を通過させて後段の巻き取りユニット7へ送り出すと共に、自装置内を通過する連続紙を光学的に読み取って画像を取得する。巻き取りユニット7は、インラインスキャナユニット8から連続的に送られて来る連続紙を再びロール状に巻き取って保持する。
画像形成装置3は、連続紙の各部の使用状況を連続紙上での並び順に表した使用履歴を作成して記憶する履歴管理部53と、該使用履歴に基づいて、連続紙の印刷結果を表示する印刷結果表示部67の機能を有する。たとえば、巻き取りユニット7に巻き取られた連続紙の先端から巻き取りユニット7の入口までの間の連続紙について、先端側から順に、各部の使途と、その使途で使用された距離を示す帯グラフ(図6参照)等を、連続紙の印刷結果として表示する。また、印刷結果を詳細表示する際には、インラインスキャナユニット8で読み取って得た画像を用いて印刷結果を表示する(図7参照)。
使用履歴には、ジョブ実行前に予定されていた予定搬送による連続紙の使用状況に関する情報とジョブ実行前は予定されていなかった予定外搬送による連続紙の使用状況に関する情報の双方が含まれる。
予定搬送は、印刷が予定通り進んだ場合に生じる搬送であり、ジョブに係る画像の正常な印刷による搬送、ジョブ間の空白区間の搬送などである。ジョブに係る画像の正常な印刷による搬送距離は、ジョブ情報(画像サイズやレイアウトなど)から求めることができる。ジョブ間の空白区間の長さはユーザ等により予め設定されている。したがって、予定搬送の長さは、ジョブ情報や空白区間の設置値などに基づいて予め演算で求めることができる。
予定外搬送は、予定搬送以外の全ての搬送であり、ジャムによる搬送、ジャム発生後のリカバリ搬送、調整による搬送、ユーザからの一時停止の指示によって生じた搬送、装置環境による搬送などが含まれる。
調整による搬送とは、画質調整等のための印字のための搬送であり、パッチ画像の印刷などが行われる。ユーザからの一時停止の指示によって生じた搬送とは、ユーザ指示に基づく一時停止中に装置が自動で行う搬送である。この搬送は、連続紙のうち一時停止中に定着器のところで停止している部分が熱や圧力で損傷しないようするために、一時停止中も通常より低速で行われる。
装置環境による搬送とは、待機期間中に装置が自動的に行う搬送等であり、前述の一時停止と同様に定着器の熱や圧力による連続紙の損傷を避ける目的で行われる。ジョブ実行終了後に待機状態へ移行する場合、定着器の温度が下がるまでの間は、熱による損傷を回避するために連続紙の搬送が継続されるが、定着器が所定の温度に下がるまでに要する時間は環境条件(周囲温度等)によって変動するので、搬送距離を予め定めて予定搬送とすることは難しく、予定外の搬送となる。
ここでは、画像形成装置3は、使用履歴として、連続紙が搬送された事由(連続紙の使途)とその事由によって搬送された距離を連続紙上での並び順(時系列)に記憶する。搬送事由(使途)には、ジョブに係る印刷、空白区間、ジャム、リカバリ、ユーザによる一時停止などがある。また、予定搬送か予定外搬送かを示す搬送属性についても搬送事由の1つとして使用履歴に記憶する。また、インラインスキャナユニット8で連続紙を光学的に読み取って得た画像を、連続紙の各部の使用状況を示す情報の1つとして記憶する。
さらに、画像形成装置3は、ジャム領域等を取り除くためにユーザが連続紙の一部を切り取って繋ぎ合わせた場合に、その切り取られた箇所の位置および距離(長さ)の情報を取得し、これを使用履歴の1つとして記憶する。たとえば、切り取った部分の位置や距離の情報は、操作パネルでの入力操作によってユーザから受け付ける。なお、切り取る際には巻き取りユニット7から手動で連続紙を引き出す作業が行われ、この距離は逆回転する搬送ローラの回転数などに基づいて装置の計測部62(図2参照)で計測することができる。そこで、自動計測した結果に基づいて切り取り箇所に係る使用履歴を自動作成したり、ユーザによる入力を補助したりしてもよい。
図2は、画像形成装置3の電気的な概略構成を示すブロック図である。この図では、給紙ユニット5、巻き取りユニット7を外部装置としてある。
インラインスキャナユニット8は、連続紙を光学的に読み取る読取部64と、読取部64が取得した画像を解析して印刷結果の異常を検出する画像解析部65を有する。読取部64は、連続紙と平行であって連続紙の搬送方向に直交する方向(主走査方向とする)の1ラインを1度に読み取るラインイメージセンサを有する。読取部64は、搬送される連続紙を搬送路上に固定されたラインイメージセンサで主走査方向のライン単位に読み取る動作を繰り返し行うことで、搬送される連続紙を2次元の画像として読み取る。
画像形成装置3の画像形成装置本体部10は、画像処理部20と、本体部30で構成される。
画像処理部20は、LAN(Local Area Network)などのネットワークを介して接続されたPC端末等から送られてくる印刷ジョブに係る印刷データをラスタライズしてビットマップ形式のイメージデータを生成する(RIP(Raster Image Processor)する)機能等を備えている。
画像処理部20は、当該画像処理部20の動作を統括制御するコントローラ制御CPU(Central Processing Unit)21と、LANに接続するための通信機能を果たすLANI/F(Interface)部24およびLAN制御部25と、RIP処理により生成したイメージデータなどを記憶する画像メモリ23と、画像メモリ23へのデータのリード/ライト、画像データの本体部30への転送等を行うDRAM(Dynamic Random Access Memory)制御部22を備えている。
このほか、コントローラ制御CPU21には、当該コントローラ制御CPU21が実行するプログラムや固定データが記憶されたROM(Read Only Memory)、コントローラ制御CPU21がプログラムを実行する際に各種データを一時的に格納するためのワークメモリとして使用されるRAM(Random Access Memory)などが接続されている。
本体部30は、本体部30の動作を統括制御する画像制御部40に、操作表示部31と、スキャナ部35と、プリンタ部50を接続して構成される。
プリンタ部50は、記録紙(連続紙)に画像を形成する画像形成部であり、画像データに応じてオン/オフされるレーザーダイオード(LD)51のほか、プリンタ部50全体の動作を制御するプリンタ制御部52を有している。プリンタ制御部52には、外部装置(給紙ユニット5および巻き取りユニット7)の制御部(外部装置制御部61)およびインラインスキャナユニット8が通信線で接続されている。
プリンタ部50の画像形成部は、連続紙を搬送する搬送機構と、無端で環状に掛け渡された中間転写ベルトと、この中間転写ベルトに沿って配置されたC,M,Y,K各色の像形成ユニットを備え、像形成ユニットによって中間転写ベルト上にC,M,Y,K各色のトナー像を重畳してフルカラーのトナー像を形成する。中間転写ベルト上に形成されたトナー像は搬送される連続紙に転写され、転写されたトナー像は定着器で連続紙に熱定着される。画像形成部は、このようなタンデム式の電子写真方式のものに限定されず、連続紙に画像を形成する方式は任意でよい。
プリンタ部50のプリンタ制御部52は、履歴管理部53の機能を果たす。履歴管理部53は、ジョブ実行前に予定されていた予定搬送とジョブ実行前は予定されていなかった予定外搬送の双方を含めて、連続紙の使用状況を連続紙上での並び順に表した使用履歴を作成して記憶する機能を果たす。使用履歴として記憶する搬送事由は本体部30の画像制御CPU41から受信する。搬送距離は、搬送モータの回転数など基づいてプリンタ部50で計測する。また、履歴管理部53は、インラインスキャナユニット8が連続紙を光学的に読み取って得た画像を使用履歴の1つとして記憶する。
スキャナ部35は、原稿を光学的に読み取るための読み取り素子であるCCD36と、読取動作を制御するスキャナ制御部37を有する。
操作表示部31は、各種設定画面や操作画面を表示したり、連続紙の印刷結果を表示したり、ユーザから各種の設定/選択操作を受け付けたり、ユーザに向けて各種の情報や警告を表示したりする機能を果たす。操作表示部31は、液晶ディスプレイ(LCD(Liquid Crystal Display))32と、その画面上に敷設されたタッチスイッチおよびその他のスイッチから成る操作部33と、LCD32および操作部33を制御する操作表示制御部34を有する。
操作表示制御部34、スキャナ制御部37、プリンタ制御部52はそれぞれCPU、ROM、RAMを主要部とする回路で構成されており、ROMに格納されたプログラムに従って各種の制御を実行する。
画像制御部40は、画像形成装置本体部10の動作を統括制御する画像制御CPU41と、DRAM制御部42と、読み取り処理部43と、書き込み処理部44と、圧縮/伸張部45と、不揮発メモリ46と、日時を計時する日時データ生成部47と、半導体メモリで構成された画像メモリ48などを備えて構成される。
読み取り処理部43は、スキャナ部35から入力される画像データに対して拡大処理、鏡像処理、誤差拡散処理などを施す機能を果たす。圧縮/伸張部45は画像処理部20や読み取り処理部43から到来する画像データを圧縮したり、圧縮された画像データを元のイメージデータに伸張したりする機能を果たす。
画像メモリ48は、非圧縮の画像データをページ単位で記憶するページメモリと、圧縮された画像データを記憶する圧縮メモリの機能を果たす。画像メモリ48はDRAMで構成される。
書き込み処理部44は、画像メモリ48(圧縮メモリ)から読み出して圧縮/伸張部45で伸張された画像データを、プリンタ部50の動作に応じたタイミングでプリンタ部50へ出力する機能を果たす。プリンタ部50は、この画像データに応じてLD51をオン/オフさせる。
DRAM制御部42は、DRAMで構成された画像メモリ48へのリード・ライトやリフレッシュのタイミングを制御したり、画像データを圧縮して圧縮メモリに格納したり、圧縮メモリから圧縮画像データを読み出して伸張したりする際のタイミング制御などを行う。またDRAM制御部42はPCI(Peripheral Component Interconnect)バスを通じて画像処理部20のDRAM制御部22と接続されており、画像処理部20との間でPCIバスを通じて各種のデータを授受する機能を果たす。
画像制御CPU41は、本体部30の動作全体を制御する機能を果たす。画像制御CPU41にはシリアル通信により、プリンタ制御部52、スキャナ制御部37、操作表示制御部34が接続されている。画像制御CPU41には、図示省略のROM、RAMが接続されており、画像制御CPU41は該ROM格納されたプログラムに従って各種の制御を実行する。RAMは、画像制御CPU41がプログラムを実行する際に各種のデータを一時的に格納するワークメモリとして使用される。
不揮発メモリ46は、電源オフ後も記憶しておくべきユーザデータやシステムデータなどが記憶されるメモリである。
画像制御部40の画像制御CPU41は、プリンタ部50の履歴管理部53が記憶する使用履歴に基づいて、操作表示部31のLCD32に、連続紙の印刷結果を表示させる印刷結果表示部67の機能を果たす。印刷結果表示部67は、履歴管理部53が記憶している連続紙の使用履歴に基づいて、連続紙に係る各種の距離を算出し、これを連続紙の印刷結果の1つとして表示する。
次に、画像形成装置3の履歴管理部53が連続紙の使用履歴を記録する処理について説明する。
図3は、画像形成装置3の履歴管理部53が連続紙の使用履歴を作成して記憶する処理を示す流れ図である。ここでは、同じ搬送事由が継続する間の搬送を1つの区間とし、区間毎に、その区間の搬送事由と搬送距離を連続紙の使用履歴として時系列(連続紙上の並び順)に記録する。
プリンタ制御部52の履歴管理部53は、巻き取りユニット7に連続紙の先端をセットして、これから新たなロールの巻き取りを開始する際に、区間番号を示す変数iを0にリセットする(ステップS101)。
その後、連続紙の搬送(すなわち、巻き取りユニット7による巻き取り)が開始されるのを待ち(ステップS102;No)、連続紙の搬送が開始されたら(ステップS102;Yes)、区間(i)の搬送履歴のうちの搬送事由を登録する(ステップS103)。ここでは、搬送事由と共にその搬送が予定内搬送であるか予定外搬送であるかを示す搬送属性も登録する。
区間(i)が終了するまで(ステップS105;No)、区間(i)の搬送距離を積算して計測し(ステップS104)、区間(i)の搬送が終了したら(ステップS105;Yes)、区間(i)の使用履歴として、区間(i)の搬送距離を登録する(ステップS106)。
その後、巻き取りユニット7から成果物の取り出しがあったか否かを判断し(ステップS107)、取り出しがなければ(ステップS107;No)、区間番号iを+1した後(ステップS108)、ステップS102に戻って処理を継続する。巻き取りユニット7から成果物が取り出されたら(ステップS107;Yes)、本処理を終了する。
図4は、図3に示す処理によって作成された使用履歴の一例を示している。登録内容は以下の通りである。
・区間(0)は、ジョブ1の実行による予定内の搬送(ジョブ1における1番目の区間の搬送)であり、その搬送距離は120mである。
・区間(1)は、ジョブ1の実行中のユーザ操作による一時停止で生じた予定外の搬送であり、その搬送距離は4mである。
・区間(2)は、一時停止が解除された後のジョブ1の実行による予定内の搬送(ジョブ1における2番目の区間の搬送)であり、その搬送距離は40mである。
・区間(3)は、ジョブ1とジョブ2の間に空白区間を設けるための予定内の搬送であり、その搬送距離は1mである。
・区間(4)は、ジョブ2の実行による予定内の搬送(ジョブ2における1番目の区間の搬送)であり、その搬送距離は250mである。
・区間(5)は、ジョブ2の実行中に生じたジャムに係る予定外の搬送であり、その搬送距離は5mである。
・区間(6)は、ジョブ2で生じた区間(5)のジャムをリカバリするための予定外の搬送であり、その搬送距離は3mである。
・区間(7)は、ユーザが連続紙の一部を切り取って繋ぎ直したことによって削除された区間を示しており、削除された長さは5mである。
・区間(8)は、再開後のジョブ2の実行による予定内の搬送(ジョブ2における2番目の区間の搬送)であり、その搬送距離は50mである。
・区間(9)は、ジョブとジョブの間に空白区間を設けるための予定内の搬送であり、その搬送距離は1mである。
・区間(10)は、ジョブ3の実行による予定の搬送(ジョブ3における1番目の区間の搬送)であり、その搬送距離は70mである。
印刷結果表示部67は、図4に示すような使用履歴に基づいて各種の距離を算出する。たとえば、指定のジョブの印刷開始位置が巻き取りユニット7の入口から何m手前にあるかを示す巻き戻し距離、現在までに使用された連続紙の距離(印刷済距離)、現時点で巻き取りユニット7に巻き取られている連続紙の長さ、給紙ユニット5に残っている連続紙の長さ(残距離)、などを算出する。
図5は、印刷結果表示部67が行う距離算出処理の一例を示す流れ図である。図5の処理では、指定されたジョブkの印刷開始位置までの巻き戻し距離Lを算出する。
まず、巻き戻し距離Lを0に初期化する。また変数jに、現時点で使用履歴に記録されている最後の区間番号を設定する(ステップS201)。図4の使用履歴を辿る場合は、区間10まで存在するので、変数jを最大区間番号に対応する「10」に初期化する。
次に、Lに区間(j)の搬送距離を加算し(ステップS202)、区間(j)の搬送事由が、ジョブkの1番目の区間の搬送であるか否かを確認する(ステップS203)。区間(j)の搬送事由がジョブkの1番目の区間の搬送でなければ(ステップS203;No)、変数jを−1する(ステップS204)。その後、jが0より小さい場合は(ステップS205;Yes)、ジョブkの印刷開始位置の算出に失敗したことを操作表示部31に表示して(ステップS206)本処理を終了する。jが0以上ならば(ステップS205;No)、ステップS202に戻り処理を継続する。
区間(j)の搬送事由がジョブkの1番目の区間の搬送ならば(ステップS203;Yes)、LをジョブKの印刷開始位置までの距離(巻き戻し距離)として(ステップS207)、本処理を終了する。
なお、現在までに使用された連続紙の総距離(印刷済総距離)を求める場合には、使用履歴に登録されている区間のうち、搬送事由が「ユーザ削除」以外のものについて搬送距離を合計すればよい。現時点で巻き取りユニット7に巻き取られている連続紙の長さを求める場合には、使用履歴に登録されている全ての区間の搬送距離を合計すればよい。この場合、搬送事由が「ユーザ削除」の区間の搬送距離は減算されることになる。
このほか、印刷結果表示部67は、ジョブ毎の搬送距離、予定外の搬送による搬送距離、印刷に使用された距離、給紙ユニット5にある残りの連続紙の距離(残距離)などを求めるができる。
ジョブ毎の搬送距離を求める場合は、搬送事由が指定されたジョブの実行となっている区間の搬送距離を合計すればよい。たとえば、ジョブ1の搬送距離は、図5の区間(0)から区間(2)の搬送距離を合計すればよい。
予定外の搬送による搬送距離を求めるには、搬送属性が「予定外」となっている区間の距離を合計すればよい。図5の例では、区間(1)、(5)〜(7)の距離を合計すればよい。
予定外の搬送による連続紙の使用距離を求める場合には、搬送属性が「予定外」となっている区間のうち搬送事由がユーザ削除となっている区間以外の区間の搬送距離を合計すればよい。図5の例では、区間(1)、(5)、(6)の距離を合計すればよい。
印刷に使用された距離は、搬送事由がジョブの実行、ジャム、リカバリとなっている区間の距離を合計すればよい。図4の例では、区間(0)、(2)、(4)、(5)、(6)、(8)、(10)を合計する。
給紙ユニット5にある連続紙の残距離を求めるには、給紙ユニット5にセットした連続紙の長さから、現在までに使用された連続紙の総距離(印刷済総距離)を減算すればよい。
また、ジョブkの先頭からm枚目の画像の印刷位置まで巻き戻すための距離を算出する場合は次の様にすればよい。まず、図5の処理により、ジョブkの印刷開始位置までの距離L1を求める。次に、ジョブkの印刷開始位置からm枚目の画像までの距離L2を求める。L2は、ジョブ情報に基づいて算出する。たとえば、画像を何列に印刷するか、画像間の間隔などを示すレイアウト情報と各画像のサイズ情報とからL2を求める。次に、ジョブkの印刷開始位置から距離L2だけ後ろの位置までの間に予定外の搬送があれば、その予定外の搬送に係る距離L3を求める。そして、L1−L2−L3 により、目的の画像までの巻き戻し距離を算出する。
図6は、印刷結果表示部67による連続紙の印刷結果の表示例を示している。図6では、ジョブ001、ジョブ002に関する出力履歴がリスト71に表示されている。また、リスト71の下方には、連続紙の印刷結果が表示されている。この例では、連続紙の先端から巻き取りユニット7の入口に至るまでの間の連続紙の印刷結果を、帯グラフ72の形式で示してある。帯グラフ72の左端は連続紙の先端側になっている。この例では、ジョブ002の実行途中でジャムが発生し、このジャムの発生に起因して切り取り領域と、リカバリ領域が発生している。図6に示す帯グラフ72は、左端から順に、ジョブ001の印刷が実行された第1区間(160m)、ジョブ001とジョブ002の間の空白区間である第2区間(10m)、ジョブ002の印刷が実行された第3区間(170m)、ジョブ002の途中で発生した予定外の第4区間(20m)、ジョブ002の続きの印刷が実行された第5区間(130m)で構成されている。
ユーザは、帯グラフ72の下方にある切取距離の釦73を押下することで、その右隣の入力欄74に、連続紙を切り取った距離を入力することができる。切取距離の釦73はジャムが発生した箇所に紐付けて表示される。切り取り距離を計測部62で自動計測する場合には、その値を切り取り距離として自動設定してもよいし、自動計測した距離を入力欄74に初期表示し、ユーザがその値に任意に変更可能としてもよい。
切断距離を入力することで、連続紙の印刷結果として、最終形態の印刷結果(切り取り箇所を含まず、巻き取りユニット7に巻き取られている成果物の状態を示す印刷結果)を表示することができる。ユーザは、入力欄74に切り取り距離を入力するか否かによって、印刷結果の表示方法を、実際の印刷結果(切り取り箇所を含む印刷結果)を表示する表示方法とするか、最終形態の印刷結果を表示する表示方法とするかを選択して切り替えることができる。
図6の帯グラフ72は最終形態の印刷結果を示している。実際の印刷結果を示す場合、第4区間は、切り取られた50mとリカバリ領域の20mを合計した70mとなる。
なお、印刷結果の表示方法の選択肢の1つに、予定搬送に対応する部分のみの印刷結果(予定の印刷結果)を表示する表示方法を加えてもよい。図6において、表示方法として予定の印刷結果を選択した場合には、第4区間の20mは表示されず、ジョブ002は1つの区間(300m)に繋げて表示される。
表示方法の選択肢は、予定の印刷結果、実際の印刷結果、最終形態の印刷結果の3つとするほか、これらの中の任意の2つとしてもよい。
また、表示方法の選択釦を設け、この選択釦の操作に応じて、印刷結果の表示方法を切り替えるようにしてもよい。
図6では、帯グラフ72の右横には、連続紙全長、印刷済総距離、残距離なども表示されている。
なお、帯グラフ72の表示において、ジョブ毎にその区間の表示色や塗りつぶしパターンを変更してもよい。各区間が予定搬送に対応する区間か予定外搬送に対応する区間であるかを識別可能に表示してもよい。たとえば、予定外搬送に対応する区間に、当該区間が予定外搬送による区間である旨を文字で表示する、あるいは予定外搬送に係る区間を太枠で囲むなどで識別表示すればよい。単に、予定外搬送が発生したことを表示してもよい。
画像形成装置3では、連続紙の印刷結果を、画像を用いて詳細表示することも可能になっている。たとえば、図6の画面のリスト71からいずれかのジョブ(ファイル)を選択した後、詳細表示釦75を押下すると、そのジョブの印刷結果の詳細が画像を用いて表示される。
使用履歴として記憶される画像は、たとえば、図3の流れ図における区間毎に分けて記録する。区間毎の画像は区間番号に紐付けられる。連続紙が搬送された全ての区間について画像を記録してもよい。また、画像形成装置本体部10で画像が形成される区間のみに限定して画像を記録するようにしてもよい。たとえば、ジョブとジョブの空白区間や一時停止中に搬送された区間などについては画像を記録しない。このように、使用履歴として記録される画像は連続紙上での並び順に記憶される。
さらにインラインスキャナユニット8の画像解析部65で異常(ヤレ)を検出し、ヤレが検出された場合、その画像に対応付けてヤレ情報(ヤレの内容、位置などを示す情報)を記録する。
図7は、連続紙の印刷結果を画像によって詳細に表示する印刷結果詳細表示画面80の一例を示している。印刷結果詳細表示画面80には、印刷結果として、ファイル名、画像数、部数、このファイルの印刷の予定搬送における連続紙の長さ(予定距離)、予定外搬送を含めた実際の印刷に要した連続紙の長さ(実際距離)などの情報、インラインスキャナユニット8で読み取って得た一連の画像、所定の基準位置(たとえば、巻き取りユニット7の入口)から各画像が印刷されている箇所までの距離などが表示されている。画像の位置を示す距離は、その画像の横に表示される。図7では、画像毎に距離を表示しているが、ジョブの開始位置のみ表示されてもよい。各距離の計算は、前述したように行われる。
さらに、印刷結果詳細表示画面80では、インラインスキャナユニット8の画像解析部65で異常(ヤレ)が検出された画像については、その検出されたヤレの箇所を示すマーク(この例ではヤレの箇所を破線で囲むマーク)が表示される。
画像形成装置3では、印刷結果詳細表示画面80に画像を用いて表示する印刷結果として、予定の印刷結果、実際の印刷結果、最終形態の印刷結果のいずれかを選択することができる。
印刷結果詳細表示画面80には、連続紙の中の一部分の画像が表示されており、ユーザは、画像を左右にスクロール操作することで連続紙の中の任意の位置を印刷結果詳細表示画面80に表示させることができる。
ユーザは、たとえば、巻き取りユニット7から成果物を取り外して次工程に持って行く前に、実際の印刷済みのロール紙を巻き戻しながら印刷結果の確認を行って、ヤレを事前に削除したい場合がある。このとき、ユーザは、実物のロール紙を巻き戻しながら、同時に、印刷結果詳細表示画面80上の画像をスクロールさせ、画面上でヤレの検出状況(マーク等)を確認しつつ実物でそのヤレを検証するといった作業を行うことになる。したがって、予定外の搬送を含めた実際の印刷結果(もしくは最終形態の印刷結果)を印刷結果詳細表示画面80に表示することが、実物と対比する作業を円滑に進める上で有効となる。
なお、使用履歴として画像形成装置本体部10で画像形成された区間のみの画像を記憶し、画像形成されていない区間(たとえば、一時停止中に搬送された区間など)の画像を記憶していない場合は、印刷結果詳細表示画面80に画像を表示する際に、画像が記憶されていない区間についてはダミーの空白領域を補間して表示する。図7の例では、2700mmから2730mmの間の画像は記憶されていないが、印刷結果詳細表示画面80においては、ダミーの空白区間が表示されている。これにより、実物と印刷結果詳細表示画面80の表示内容との対比を容易に行うことができる。
このように、画像形成装置3では、予定外の搬送も含めて連続紙の使用履歴を記憶するので、該使用履歴に基づいて、実際の印刷結果や最終形態の印刷結果を表示することができる。また、印刷結果を、帯グラフで表示したり、連続紙上での並び通りに画像を配列して表示したりするので、ユーザは巻き取りユニット7にロール状に巻き取られた連続紙の全体の使用状況や各部がどのように使用されたかや各部の詳細な使用状況を容易に確認することができる。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
実施の形態で示す距離は一例であり、印刷結果表示部67が求める距離は、使用履歴に基づいて求め得る距離であれば、任意の距離でよい。
使用履歴として記憶する項目や記憶するための処理は実施の形態で例示したものに限定されない。たとえば、実施の形態では。搬送事由毎の区間に分けて使用履歴を記憶したが、搬送動作を機械的に1mなどの所定距離毎の区間に分け、その区間毎に使用履歴を記憶してもよい。また、各区間の搬送がどのジョブの何枚目から何枚目の画像に係る区間でるかを示す情報を記憶するようにしてもよい。
連続紙の印刷結果の表示態様は、図6や図7に示す例に限定されるものではない。図7では、リスト71から選択された1つのジョブについて印刷結果の詳細を示す例を示したが、連続紙全体の使用状況を画像を用いて示してもよい。すなわち、印刷結果詳細表示画面80上でスクロールすることで連続紙の先端から終端までの間のどの部分でも画像を表示できるようにしてもよい。
実施の形態では履歴管理部53をプリンタ制御部52に印刷結果表示部67を画像制御CPU41に設けたが、これらの機能は画像形成装置3内のどの部分で実現されてもかまわない。
なお、本発明は、画像形成装置3のCPUで実行されるプログラムとされてもよい。
3…画像形成装置
5…給紙ユニット
7…巻き取りユニット
8…インラインスキャナユニット
10…画像形成装置本体部
20…画像処理部
21…コントローラ制御CPU
22…DRAM制御部
23…画像メモリ
24…LANI/F部
25…LAN制御部
30…本体部
31…操作表示部
32…LCD
33…操作部
34…操作表示制御部
35…スキャナ部
36…CCD
37…スキャナ制御部
40…画像制御部
41…画像制御CPU
42…DRAM制御部
43…読み取り処理部
44…書き込み処理部
45…圧縮/伸張部
46…不揮発メモリ
47…日時データ生成部
48…画像メモリ
50…プリンタ部
51…LD
52…プリンタ制御部
53…履歴管理部
61…外部装置制御部
62…計測部
64…読取部
65…画像解析部
67…印刷結果表示部
71…リスト
72…帯グラフ
73…切取距離の釦
74…入力欄
75…詳細表示釦
80…印刷結果詳細表示画面

Claims (24)

  1. 給紙部と、
    前記給紙部から給紙された連続紙に印刷する印刷部と、
    前記印刷部から排出された前記連続紙を巻き取る巻き取り部と、
    ジョブ実行前に予定されていた予定搬送とジョブ実行前は予定されていなかった予定外搬送の双方を含めて前記連続紙の各部の使用状況を前記連続紙上での並び順に表した使用履歴を記憶する履歴管理部と、
    前記履歴管理部に記憶されている前記使用履歴に基づいて、前記連続紙の印刷結果を表示する印刷結果表示部と、
    を有する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記予定外搬送は、ジャムによる搬送、ジャム発生後のリカバリ搬送、調整による搬送、ユーザからの一時停止の指示によって生じた搬送、装置環境による搬送など、前記予定搬送以外の全ての搬送である
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記印刷結果表示部は、前記印刷結果として、前記連続紙の各部の使用状況を前記連続紙上での並び順に並べて表示する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記履歴管理部は、前記連続紙上の基準位置から各部までの距離を認識可能な距離情報を前記使用履歴に含めて記憶し、
    前記印刷結果表示部は、前記印刷結果の1つとして所定の距離を前記距離情報に基づいて表示する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  5. 前記履歴管理部は、前記連続紙の各部の使用状況を示す情報の1つとして、前記連続紙の搬送事由を記憶する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  6. 前記履歴管理部は、前記連続紙の各部の使用状況を示す情報の1つとして、前記印刷部から排出されて前記巻き取り部に巻き取られる連続紙を光学的に読み取って得た画像を記憶し、
    前記印刷結果表示部は、前記画像を用いて前記連続紙の印刷結果を表示する
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  7. 前記印刷結果表示部は、前記印刷結果を表示する際に、前記予定外搬送が生じたことを提示する
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  8. 前記印刷結果表示部は、前記印刷結果の表示方法として、前記予定搬送に係る部分のみの印刷結果を表示するか、前記予定搬送に係る部分と前記予定外搬送に係る部分を含む印刷結果を表示するかを選択し得る
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  9. 前記履歴管理部は、ユーザが前記連続紙の途中の一部を切り取って繋ぎ直した場合の切り取り箇所の位置と長さの情報を取得し、この情報を前記使用履歴に含めて記憶する
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  10. 前記切り取り箇所の位置と長さを計測部で計測する
    ことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記切り取り箇所の位置と長さの情報をユーザによる入力操作で取得する
    ことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  12. 前記印刷結果表示部は、前記連続紙の印刷結果として、前記切り取り箇所を含めた印刷結果を表示するか前記切り箇所を除いた印刷結果を表示するかを選択し得る
    ことを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  13. 給紙部と、前記給紙部から給紙された連続紙に印刷する印刷部と、前記印刷部から排出された前記連続紙を巻き取る巻き取り部とを有する画像形成装置で実行されるプログラムであって、
    ジョブ実行前に予定されていた予定搬送とジョブ実行前は予定されていなかった予定外搬送の双方を含めて前記連続紙の各部の使用状況を前記連続紙上での並び順に表した使用履歴を記憶する履歴管理ステップと、
    前記履歴管理ステップで記憶した前記使用履歴に基づいて、前記連続紙の印刷結果を表示する印刷結果表示ステップと、
    を有する
    ことを特徴とするプログラム。
  14. 前記予定外搬送は、ジャムによる搬送、ジャム発生後のリカバリ搬送、調整による搬送、ユーザからの一時停止の指示によって生じた搬送、装置環境による搬送など、前記予定搬送以外の全ての搬送である
    ことを特徴とする請求項13に記載のプログラム。
  15. 前記印刷結果表示ステップでは、前記印刷結果として、前記連続紙の各部の使用状況を前記連続紙上での並び順に並べて表示する
    ことを特徴とする請求項13または14に記載のプログラム。
  16. 前記履歴管理ステップでは、前記連続紙上の基準位置から各部までの距離を認識可能な距離情報を前記使用履歴に含めて記憶し、
    前記印刷結果表示ステップでは、前記印刷結果の1つとして所定の距離を前記距離情報に基づいて表示する
    ことを特徴とする請求項13乃至15のいずれか1つに記載のプログラム。
  17. 前記履歴管理ステップでは、前記連続紙の各部の使用状況を示す情報の1つとして、前記連続紙の搬送事由を記憶する
    ことを特徴とする請求項13乃至16のいずれか1つに記載のプログラム。
  18. 前記履歴管理ステップでは、前記連続紙の各部の使用状況を示す情報の1つとして、前記印刷部から排出されて前記巻き取り部に巻き取られる連続紙を光学的に読み取って得た画像を記憶し、
    前記印刷結果表示ステップでは、前記画像を用いて前記連続紙の印刷結果を表示する
    ことを特徴とする請求項13至17のいずれか1つに記載のプログラム。
  19. 前記印刷結果表示ステップでは、前記印刷結果を表示する際に、前記予定外搬送が生じたことを提示する
    ことを特徴とする請求項13乃至18のいずれか1つに記載のプログラム。
  20. 前記印刷結果表示ステップでは、前記印刷結果の表示方法として、前記予定搬送に係る部分のみの印刷結果を表示するか、前記予定搬送に係る部分と前記予定外搬送に係る部分を含む印刷結果を表示するかを選択し得る
    ことを特徴とする請求項13乃至19のいずれか1つに記載のプログラム。
  21. 前記履歴管理ステップでは、ユーザが前記連続紙の途中の一部を切り取って繋ぎ直した場合の切り取り箇所の位置と長さの情報を取得し、この情報を前記使用履歴に含めて記憶する
    ことを特徴とする請求項13乃至20のいずれか1つに記載のプログラム。
  22. 前記切り取り箇所の位置と長さを計測部で計測する
    ことを特徴とする請求項21に記載のプログラム。
  23. 前記切り取り箇所の位置と長さの情報をユーザによる入力操作で取得する
    ことを特徴とする請求項21に記載のプログラム。
  24. 前記印刷結果表示ステップでは、前記連続紙の印刷結果として、前記切り取り箇所を含めた印刷結果を表示するか前記切り箇所を除いた印刷結果を表示するかを選択し得る
    ことを特徴とする請求項21乃至23のいずれか1つに記載のプログラム。
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