JP2019196921A - 診断装置、診断システム、及び診断方法 - Google Patents

診断装置、診断システム、及び診断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】車両に搭載された機器の診断を精度良く行う。【解決手段】診断装置11は、第1車両1−2,1−3に搭載された第1機器30の検出値、及び第1機器30の検出値の妥当値を取得する検出値・妥当値取得部と、第1車両1−2,1−3から所定の範囲内に存在する第2車両1−1に搭載された第2機器30の検出値の妥当値を、第1機器30の検出値、及び第1機器30の検出値の妥当値に基づいて推定する妥当値推定部と、第2機器30の検出値、及び第2機器30の検出値の妥当値を比較することにより、第2機器30の動作状態の診断を行う診断部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、車両に搭載されたセンサを診断する診断装置、診断システム、及び診断方法に関する。
近年、機器の異常予兆を診断する技術が開発されている。例えば、特許文献1には、診断対象データについて、機械設備が正常に稼動しているときのセンサデータを学習データとして作成された事例モデルからの乖離の度合(異常度)に基づいて異常予兆の有無を診断する第1診断手段と、個別のセンサデータの値が、予め定められた所定の範囲内にあるか否かに基づいて、異常予兆の有無を診断する第2診断手段とを備え、第1診断手段によって異常予兆があると診断された場合に、第2診断手段による異常予兆診断のために参照する個別のセンサデータを、異常度に対する寄与の大きさを示す寄与度に基づいて選択する異常予兆診断装置が開示されている。
また、特許文献2には、車両診断装置が診断対象の車両から当該車両に搭載されている車載器の動作状態を示す状態値を無線通信により受信し、受信した状態値が車載器の正常動作時の車両によって取得される状態値の分布における正常範囲内に含まれているか否かを判定することで、当該状態値の送信元である車両を診断する車両診断システムが開示されている。
特許文献1,2に記載の技術は、診断対象の機器が正常に動作している時のデータを必要とする。しかし、車両に搭載された機器の正常動作時の値は、車両が走行している道路の路面形状、道路の勾配、天候などの外部環境によって変化しうる。そこで、特許文献3には、車両に搭載されたセンサの動作状況を示すデータを、車車間通信によって周辺の車両と送受信し、センサが正常に動作しているか否かを診断する技術が開示されている。
特開2013−008111号公報 特開2011−185727号公報 特開2016−128985号公報
特許文献3に記載の技術によれば、車車間通信によって、外部環境の影響が考慮された指標データを取得することができるため、外部環境に関する情報を別途取得する必要がなくなり、ソフトウェア設計の手間やコストアップを防ぐことができる。しかしながら、センサの種類によっては、同じ外部環境下であっても、外部環境以外の要因によりセンサの検出値が異なる場合があり、このような場合にはセンサの異常予兆の診断を正しく行うことが困難であった。
かかる事情に鑑みてなされた本発明の目的は、車両に搭載された機器の診断を精度良く行うことが可能な診断装置、診断システム、及び診断方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る診断装置は、第1車両に搭載された第1機器の検出値、及び前記第1機器の検出値の妥当値を取得する検出値・妥当値取得部と、前記第1車両から所定の範囲内に存在する第2車両に搭載された第2機器の妥当値を、前記第1機器の検出値及び前記第1機器の検出値の妥当値に基づいて推定する妥当値推定部と、前記第2機器の検出値、及び前記第2機器の検出値の妥当値を比較することにより、前記第2機器の動作状態の診断を行う診断部と、を備えることを特徴とする。
さらに、本発明に係る診断装置において、前記妥当値推定部は、前記第1機器の検出値、及び前記第1機器の検出値の妥当値を比較することによって前記第1機器の信頼度を算出し、前記第2機器の妥当値を、前記第1機器の信頼度及び前記第1機器の検出値に基づいて推定することを特徴とする。
さらに、本発明に係る診断装置において、前記検出値・妥当値取得部は、前記第1機器の検出値の検出時、及び前記第1機器の検出値の妥当値の算出時のそれぞれの位置情報を取得し、前記妥当値推定部は、前記第2機器の検出値の妥当値を、前記第1機器の検出値、前記第1機器の検出値の妥当値、及び前記位置情報に基づいて推定することを特徴とする。
さらに、本発明に係る診断装置において、前記診断部は、前記第1車両の台数が閾値以下である場合に、前記診断を行うことを特徴とする。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る診断システムは、上記の診断装置と、前記診断装置を搭載する車両と通信可能なサーバと、を備え、前記検出値・妥当値取得部は、前記車両が前記サーバとの通信に失敗した場合にのみ、車車間通信によって、前記第1機器の検出値及び前記第1機器の検出値の妥当値を取得することを特徴とする。
なお、本発明に係る診断装置は、前記第1車両及び前記第2車両の外部に存在してもよい。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る診断方法は、第1車両に搭載された第1機器の検出値、及び前記第1機器の検出値の妥当値を取得するステップと、前記第1車両から所定の範囲内に存在する第2車両に搭載された第2機器の妥当値を、前記第1機器の検出値及び前記第1機器の検出値の妥当値に基づいて推定するステップと、前記第2機器の検出値、及び前記第2機器の検出値の妥当値を比較することにより、前記第2機器の動作状態を診断するステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、車両に搭載された機器の診断を精度良く行うことが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係る診断装置を備える車両の概略構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る診断装置を用いた診断方法の手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る診断装置の構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る診断装置による診断例を説明する図である。 本発明の第2の実施形態に係る診断装置における妥当値の推定手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る診断装置の概略構成を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る診断装置による診断例を説明する図である。 本発明の第3の実施形態に係る診断装置を備えるシステムの概略構成を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る診断システムの概略構成を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る診断システムを用いた診断方法の手順の第1の例を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施形態に係る診断システムを用いた診断方法の手順の第2の例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る診断装置を備える車両の概略構成を示す図である。各車両1は、診断装置10と、ECU(Electronic Control Unit)20と、機器30と、車車間通信部40と、表示部50とを備える。説明の便宜上、図1では構成が同一の3台の車両1−1,1−2,1−3のみを示しており、本実施形態では、車両1−1を自車両(第2車両)とし、車両1−2及び車両1−3を、車両1−1から所定の範囲に存在する周辺車両(第1車両)として説明する。ここで、所定の範囲とは、例えば車車間通信が可能な範囲である。
センサは経年劣化するため、センサの検出値は、正常値から徐々にずれが生じることがあり、そうすると、センサの検出値に基づくアクチュエータの制御値も正常値からずれが生じる。そこで、本発明では、センサの検出値又はアクチュエータの制御値を監視し、センサの診断を行う。
機器30は、センサ又はアクチュエータであり、機器30の検出値とは、センサの検出値(センサ値)又はアクチュエータの制御値を意味する。以下、本明細書の実施形態において、機器30をセンサ30として説明する。車両1には、外気温センサ、吸気温センサ、水温センサ、車速センサ、O2センサ、ステアリングセンサ、空気圧センサ、超音波センサ、ジャイロセンサ、障害物センサなど、様々なセンサ30が搭載されている。センサ30の検出値は、該検出値を用いて処理を行うECU20に出力される。
ECU20は、車両1に複数搭載され、車両1の様々な動作を電子制御する。例えば、エンジン用のECU20は、吸気温センサ、水温センサ、車速センサ、O2センサなどの各センサ30からの情報を元に、アクチュエータを駆動させ、エンジンの燃料噴射量や噴射時間を制御する。
車車間通信部40は、あらかじめ割り当てられた周波数帯域の電波を用いて、車両1同士で直接通信(車車間通信)を行い、周辺車両1−2,1−3から、周辺車両1−2,1−3に搭載されたセンサ30(第1機器)の検出情報を受信し、復調する。また、車車間通信部40は、自車両1−1に搭載されたセンサ30(第2機器)の検出情報を変調して、周辺車両1−2,1−3に送信する。車車間通信部40は、電波の届く範囲内に存在する周辺車両と通信可能であり、電波の届く範囲は、電波強度を調整することにより適宜調整可能である。車車間通信部40は、受信した検出情報を診断装置10に出力する。なお、車車間通信部40が検出情報を送受信する頻度は任意であるが、同一の車両と何度も通信を行うことを防止するために、同一の車両とは一度通信を行うと所定期間が経過するまで通信を行わないようにしてもよい。
診断装置10は、車車間通信により車車間通信部40が受信した検出情報に基づいて、自車両1−1に搭載されたセンサ30について故障などの異常があるか否かを判定する。
表示部50は、例えばパネルディスプレイ、又はヘッドアップディスプレイなどであり、診断装置10による診断結果などを表示する。
診断装置10の処理内容について、図2を参照して概要を説明した後、図3及び図4を参照してより詳細に説明する。図2は、診断装置10を用いた診断方法の手順の一例を示すフローチャートである。
診断装置10は、車車間通信によって得られた検出情報から、周辺車両1−2,1−3に搭載されたセンサ30の検出値を取得する(ステップS11)。次に、診断装置10は、周辺車両1−2,1−3の検出値から、検出値の妥当値(以下、単に「妥当値」という。)を推定する(ステップS12)。推定の具体例については後述する。そして、診断装置10は、自車両1−1の検出値及び推定した妥当値を比較し(ステップS13)、両者が乖離している場合には(ステップS13−Yes)、自車両1−1に搭載されたセンサ30の異常ありと判定し(ステップS14)、両者が乖離していない場合には(ステップS13−No)、自車両1−1に搭載されたセンサ30の異常なしと判定する(ステップS15)。
図3は、診断装置10の構成例を示す図である。図3に示す診断装置10は、検出値取得部110と、妥当値推定部120と、診断部130と、記憶部140とを備える。
検出値取得部110は、上記ステップS11の処理を行う。すなわち、検出値取得部110は、車車間通信部40に対し、車車間通信により周辺車両1−2,1−3の検出情報を受信するように命令する。そして、検出値取得部110は、車車間通信部40が受信した検出情報から、周辺車両1−2,1−3に搭載されたセンサ30の検出値を取得し、取得した検出値を記憶部140に出力する。
妥当値推定部120は、上記ステップS12の処理を行う。すなわち、妥当値推定部120は、記憶部140に記憶された検出値に基づいて妥当値を推定し、推定した妥当値を診断部130に出力する。例えば、妥当値推定部120は、周辺車両1−2から取得した検出値x1、及び周辺車両1−3から取得した検出値x2の平均値を、自車両1−1に搭載されたセンサ30の妥当値x^とする。
あるいは、妥当値推定部120は、自車両1−1と周辺車両1−2,1−3との形態、環境等の差異に応じて重み付けを行い、式(1)に示す加重平均により妥当値x^を推定してもよい。ここで、w1は検出値x1の重みであり、w2は検出値x2の重みである。なお、重み付けを行う場合には、重み付けを決定するために必要となる情報(例えば、車種情報)を検出情報に含め、記憶部140は車種に応じた重みをあらかじめ記憶しているものとする。
Figure 2019196921
センサ30には、外気温センサのように、外部環境以外の影響を受けにくいセンサもあるが、タイヤの空気圧を検出するセンサやエンジンの回転数を検出するセンサのように、外部環境が同一であっても車種ごとに検出値が異なるセンサもある。車種ごとにセンサの検出値が異なる場合には、車種に応じて重み付けを行うことで検出値を補正することが望ましい。そのため、妥当値推定部120は、検出情報に係るセンサ30の種類に応じて(センサ30が外部環境以外の影響を受けるセンサであるか否かに応じて)、重みを用いない第1演算式、又は式(1)に示したような重みを用いる第2演算式に検出値x1,x2を代入することにより、自車両1−1に搭載されたセンサ30の妥当値x^を推定する。
また、車車間通信を行う範囲が広くなってくると、車両が平坦な道を走行しているか、上り坂を走行しているか、下り坂を走行しているかなどの外部環境(運転条件)が異なる車両が含まれる場合がある。車両間の距離が近いほど該車両間における走行環境は近似し、車両間の距離が遠いほど該車両間における走行環境が相違する可能性が高いと考えられる。そこで、妥当値推定部120は、自車両1−1と周辺車両1−2,1−3との間の距離に応じて重み付けを行い、妥当値x^を推定してもよい。車両間の距離は、例えば検出情報にGPS(Global Positioning System)による位置情報を含め、該位置情報に基づいて求めてもよいし、車車間通信における電波強度に基づいて求めてもよい。
また、検出値は、修理又は自動車検査登録制度に基づく検査(車検)を終えてから現在までの経過時間が短いほど信頼性が高く、修理又は検査をしてから現在までの経過時間が長いほど信頼性が低いと考えられる。そこで、妥当値推定部120は、周辺車両1−2,1−3が修理又は検査を終えた時から現在までの経過時間に応じて重み付けを行い、妥当値x^を推定してもよい。修理又は検査からの経過時間は、例えば検出情報に修理又は検査の履歴情報を含め、該履歴情報に基づいて求めてもよい。
また、レーダークルーズコントロールなどの制御により、あらかじめ設定した速度内で、適切な車間距離を保ちながら他の車両と追従走行を行っている場合には、追従走行を行っている車両間では走行環境が類似する可能性が高いと考えられる。そこで、妥当値推定部120は、自車両1−1と追従走行を行っている周辺車両から取得した検出値の重みを、自車両1−1と追従走行を行っていない周辺車両から取得した検出値よりも大きくして、妥当値x^を推定してもよい。
診断部130は、上記ステップS13〜ステップS15の処理を行う。すなわち、診断部130は、センサ30ごとに、自車両1−1の検出値と妥当値推定部120から入力した妥当値x^とを比較し、両者の差があらかじめ設定した閾値を超える場合(自車両1−1の検出値が妥当値x^から乖離している場合)には、該センサ30の異常ありと判定し、両者の差が閾値以下である場合(自車両1−1の検出値が妥当値x^から乖離していない場合)には、該センサ30の異常なしと判定する。診断部130は、診断結果を表示部50、スピーカ、又は外部のサーバなどに出力する。診断部130は、自車両1−1のセンサ30の異常ありと判定した場合には、該センサ30の検出情報を周辺車両1−2,1−3に送信しないようにしてもよい。
図4は、診断装置10による検出値の診断の具体例を説明する図である。ここでは、外気温センサ30の検出値を診断するものとし、自車両1−1の外気温センサ30の検出値を「15℃」とし、周辺車両1−2の外気温センサ30の検出値を「22℃」とし、周辺車両1−3の外気温センサ30の検出値を「26℃」とする。
自車両1−1の検出値取得部110は、周辺車両1−2との車車間通信により、周辺車両1−2の外気温センサ30の検出値「22℃」を取得し、周辺車両1−3との車車間通信により、周辺車両1−3の外気温センサ30の検出値「26℃」を取得する。
外気温センサ30は車両の差異による影響を受けにくいセンサであるため、自車両1−1の妥当値推定部120は、外気温センサ30の妥当値を「22℃」と「26℃」の平均値である「24℃」と決定する。自車両1−1の診断部130は、外気温センサ30の妥当値「24℃」と、自車両1−1の外気温センサ30の検出値「15℃」とを比較し、両者の差が「9℃」であるので、例えば閾値が「5℃」である場合には、外気温センサ30の異常ありと判定する。
このように、第1の実施形態に係る診断装置10及びその診断方法は、周辺車両1−2,1−3の検出値を取得し、取得した検出値を用いて、周辺車両1−2,1−3から所定の範囲内に存在する自車両1−1に搭載されたセンサ30の検出値の妥当値を推定する。換言すると、自車両1−1から所定の範囲内に存在する周辺車両1−2,1−3の検出値を取得し、取得した検出値を用いて、自車両1−1に搭載されたセンサ30の検出値の妥当値を推定する。そして、自車両1−1の検出値及び妥当値を比較することにより、自車両1−1に搭載されたセンサ30の動作状態を診断する。自車両1−1に搭載されたセンサ30の検出値の妥当値を推定する際には、センサ30の種類に応じて、重みを用いない第1演算又は重みを用いる第2演算を行う。そのため、本発明の第1の実施形態によれば、センサ30が外部環境以外の影響を受けやすいセンサである場合でも妥当値を正しく推定することができ、自車両1−1に搭載されたセンサ30の診断を精度良く行うことが可能となる。
例えば、周辺車両1−2,1−3の検出値に対して、周辺車両1−2,1−3の車種、周辺車両1−2,1−3が修理又は検査を終えた時から現在までの経過時間、又は自車両1−1と周辺車両1−2,1−3との距離に応じて重み付けをして、自車両1−1に搭載されたセンサ30の妥当値を推定することにより、診断を精度良く行うことが可能となる。
また、第1演算により検出値の平均値を算出し、第2演算により検出値の加重平均値を算出することにより、計算負荷の少ない簡易な演算により妥当値を精度良く推定することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る診断装置11について説明する。第1の実施形態の診断装置10において、車車間通信によって多くの周辺車両から検出値を取得できる場合には精度良く診断を行うことができるが、周辺車両の台数が少ない場合には、診断の精度が下がる可能性がある。ここで、アドホックネットワークや、車車間通信の転送機能などを用いて、周辺車両の通信範囲内かつ自車両の通信範囲外の車両の検出情報を、該周辺車両を経由して受け取ることも考えられる。しかし、この方法では、通信量が多くなるため、通信で使用する帯域を逼迫させてしまう。
そこで、第2の実施形態では、通信量を増やすことなく、周辺車両の台数が少ない場合であっても精度良く診断を行うことを目的とする。本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、車両1−1を自車両とし、車両1−2及び車両1−3を周辺車両として説明する。
車車間通信部40は、車車間通信により検出情報を送受信する。検出情報とは、第1の実施形態ではセンサ30の検出値を含む情報であったが、第2の実施形態ではセンサ30の検出値及び妥当値を含む情報とする。
診断装置11は、車車間通信により車車間通信部40が受信した検出情報に基づいて、自車両1−1に搭載されたセンサ30について異常があるか否かを判定する。
診断装置11の処理内容について、図5を参照して概要を説明した後、図6及び図7を参照してより詳細に説明する。図5は、診断装置11を用いた診断方法の手順の一例を示すフローチャートである。
診断装置11は、車車間通信によって得られた検出情報から、周辺車両1−2,1−3に搭載されたセンサ30の検出値を取得する(ステップS11)。次に、診断装置11は、周辺車両1−2,1−3の台数が閾値以下であるか否かを判定する(ステップS121)。周辺車両1−2,1−3の台数が閾値を超える場合には(ステップS121−No)、第1の実施形態と同一の処理により、周辺車両1−2,1−3の検出値から妥当値を推定する(ステップS125)。
周辺車両1−2,1−3の台数が閾値以下である場合には(ステップS121−Yes)、診断装置11は、周辺車両1−2,1−3の妥当値を取得する(ステップS122)。そして、診断装置11は、周辺車両1−2,1−3の検出値及び妥当値から、周辺車両1−2,1−3に搭載されたセンサ30の信頼度(以下、「センサ信頼度」という。)を算出する(ステップS123)。そして、診断装置11は、周辺車両1−2,1−3の検出値及びセンサ信頼度から、自車両1−1に搭載されたセンサ30の妥当値を推定する(ステップS124)。
そして、診断装置11は、自車両1−1の検出値及び推定した妥当値を比較し(ステップS13)、両者が乖離している場合には(ステップS13−Yes)、自車両1−1に搭載されたセンサ30の異常ありと判定し(ステップS14)、両者が乖離していない場合には(ステップS13−No)、自車両1−1に搭載されたセンサ30の異常なしと判定する(ステップS15)。
なお、診断装置11は、ステップS123の処理を行わないで、ステップS124において、周辺車両1−2,1−3の検出値及び妥当値から、自車両1−1に搭載されたセンサ30の妥当値を推定するようにしてもよい。
また、診断装置11は、ステップS121及びステップS125の処理を行わないで、周辺車両1−2,1−3の検出値を取得すると(ステップS11)、常に周辺車両1−2,1−3の妥当値を取得し(ステップS122)、周辺車両1−2,1−3の検出値及び妥当値から周辺車両1−2,1−3のセンサ信頼度を算出し(ステップS123)、周辺車両1−2,1−3の検出値及びセンサ信頼度から、自車両1−1の妥当値を推定する(ステップS124)ようにしてもよい。
図6は、診断装置11の概略構成を示す図である。図6に示す診断装置11は、検出値・妥当値取得部150と、妥当値推定部121と、診断部130と、記憶部140とを備える。
検出値・妥当値取得部150は、上記のステップS11、ステップS121、及びステップS122の処理を行う。すなわち、検出値・妥当値取得部150は、車車間通信により車車間通信部40が受信した検出情報を入力し、検出情報から周辺車両1−2,1−3の検出値を取得し、周辺車両1−2,1−3の台数が閾値以下の場合には周辺車両1−2,1−3の妥当値も取得する。そして、取得した検出値及び妥当値を記憶部140に出力する。
妥当値推定部121は、上記ステップS123〜ステップS125の処理を行う。本実施形態において周辺車両1−2,1−3の台数は2台であるため、例えばステップS121における閾値が5台である場合には、妥当値推定部121は、ステップS123及びステップS124の処理により妥当値を推定する。
ステップS123において妥当値推定部121は、記憶部140に記憶された周辺車両1−2,1−3の検出値及び妥当値を比較することによって、周辺車両1−2,1−3のセンサ信頼度を算出する。つまり、妥当値推定部121は、周辺車両1−2から取得した検出値x1及び妥当値y1の比較に基づいて周辺車両1−2のセンサ信頼度s1を算出し、周辺車両1−3から取得した検出値x2及び妥当値y2の比較に基づいて周辺車両1−3のセンサ信頼度s2を算出する。センサ信頼度は、周辺車両1−2,1−3の検出値及び妥当値の差の指標値が小さいほど、高くなるように設定される。ここで、差の指標値とは、検出値及び妥当値の差の絶対値や、検出値と検出値及び妥当値の差の絶対値との比率などである。そして、妥当値推定部121は、センサ信頼度s1に応じた重み(センサ信頼度s1と正の関係を有する重み)ws1と、センサ信頼度s2に応じた重みws2とを求め、式(2)に示す加重平均により自車両1−1の妥当値x^を推定する。
Figure 2019196921
また、妥当値推定部121は、第1の実施形態と同様に、検出値x1、検出値x2にそれぞれ重みw1,w2の重み付けを行い、式(3)に示す加重平均により妥当値x^を推定してもよい。
Figure 2019196921
また、検出値・妥当値取得部150は、周辺車両1−2,1−3から、周辺車両1−2,1−3に搭載されたセンサ30の検出値の検出時、及び妥当値の算出時のそれぞれの位置情報を取得するようにし、妥当値推定部121は、妥当値x^を、周辺車両1−2,1−3に搭載されたセンサ30の検出値及び妥当値、並びに位置情報に基づいて推定するようにしてもよい。例えば、周辺車両1−2,1−3走行方向が自車両1−1と異なる場合には、検出値の重みを小さくする、又は演算に用いないようにすることで、妥当値x^の精度を向上させることができる。
妥当値推定部121は、周辺車両1−2,1−3の台数が閾値を超える場合には、第1の実施形態の診断装置10の妥当値推定部120と同一の処理により妥当値を推定する。
診断部130は、上記ステップS13〜ステップS15の処理を行う。すなわち、診断部130は、センサ30ごとに、自車両1−1の検出値と妥当値推定部121から入力した妥当値x^とを比較し、両者の差があらかじめ設定した閾値を超える場合(自車両1−1の検出値が妥当値x^から乖離している場合)には、該センサ30の異常ありと判定し、両者の差が閾値以下である場合(自車両1−1の検出値が妥当値x^から乖離していない場合)には、該センサ30の異常なしと判定する。診断部130は、診断結果を車内の表示部50、スピーカ、又は外部のサーバなどに出力する。
図7は、診断装置11による検出値の診断の具体例を説明する図である。ここでは、外気温センサ30の検出値を診断するものとし、自車両1−1の外気温センサ30の検出値を「15℃」とし、周辺車両1−2の外気温センサ30の検出値を「22℃」、妥当値を「20℃」とし、周辺車両1−3の外気温センサ30の検出値を「26℃」、妥当値を「21℃」とする。また、周辺車両の台数「2台」は、閾値以下であるとする。
自車両1−1の検出値・妥当値取得部150は、周辺車両1−2との車車間通信により、周辺車両1−2の外気温センサ30の検出値「22℃」及び妥当値を「20℃」を取得し、周辺車両1−3との車車間通信により、周辺車両1−3の外気温センサ30の検出値「26℃」及び妥当値を「21℃」を取得する。
妥当値推定部121は、周辺車両1−2,1−3の検出値及び妥当値の差の指標値に基づいて、該指標値が小さいほど高くなるようなセンサ信頼度を算出する。例えば、センサ信頼度を、検出値を検出値及び妥当値の差分値の絶対値で除した値とする。この場合、周辺車両1−2のセンサ信頼度s1は22/|22−20|=11となり、周辺車両1−3のセンサ信頼度s2は26/|26−21|=5.2となる。
次に、妥当値推定部121は、センサ信頼度s1,s2に応じた重みを決定する。例えば、センサ信頼度s1,s2を正規化して、センサ信頼度s1に応じた重みws1を0.68、センサ信頼度s2に応じた重みws2を0.32とする。また、検出値及び妥当値の差分量が閾値を超える場合には、該検出値の信頼度は低いため、妥当値推定の演算に該検出値を用いないようするために、センサ信頼度の重みをゼロとしてもよい。
外気温センサ30は車両の差異による影響を受けにくいセンサであるため、自車両1−1の妥当値推定部121は、例えば式(2)に従い、外気温センサ30の妥当値を22×0.68+26×0.32=23.28[℃]と決定する。自車両1−1の診断部130は、外気温センサ30の妥当値「23.28℃」と、自車両1−1の外気温センサ30の検出値「15℃」とを比較し、両者の差が「8.28℃」であるので、例えば閾値が「5℃」である場合には、外気温センサ30の異常ありと判定する。
このように、第2の実施形態に係る診断装置11及びその診断方法は、周辺車両1−2,1−3の検出値を取得し、周辺車両1−2,1−3から所定の範囲内に存在する自車両1−1に搭載されたセンサ30の妥当値を、周辺車両1−2,1−3に搭載されたセンサ30の検出値及び妥当値に基づいて推定する。そのため、本発明の第2の実施形態によれば、通信量を増やすことなく、周辺車両1−2,1−3の台数が少ない場合であっても、自車両1−1に搭載されたセンサ30の診断を精度良く行うことが可能となる。
また、周辺車両1−2,1−3に搭載されたセンサ30の検出値及び妥当値から、該センサ30の信頼度を算出することにより、何らかの異常がある可能性が高いセンサ30の検出値の影響を考慮して診断を行うことができ、診断精度の低下を抑制することが可能となる。
また、自車両1−1に搭載されたセンサ30の妥当値を、周辺車両1−2,1−3に搭載されたセンサ30の検出時及び妥当値の算出時の位置情報も考慮して推定することにより、自車両1−1と走行方向が異なり、診断に用いるのに不適切な周辺車両の検出情報を除外して診断を行うことが可能となる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係る診断装置について説明する。第1の実施形態及び第2の実施形態では、診断装置10又は診断装置11(以下、「診断装置10(11)」と表記する。)が各車両1に搭載されている例を示したが、第3の実施形態に係る診断装置10(11)は、車両1の外部に存在する。すなわち、第3の実施形態では、自車両1−1及び周辺車両1−2,1−3は、診断装置10(11)の外部に存在する。
図8は、第3の実施形態に係る診断装置を備えるシステムの概略構成を示す図である。各車両1は、ECU20と、機器(本実施形態では、センサ)30と、表示部50と、広域通信部60とを備える。サーバ2は、広域通信部21と、診断装置10(11)とを備える。サーバ2は、クラウドサーバであってもよいし、データセンターであってもよい。
広域通信部60は、あらかじめ割り当てられた周波数帯域の電波を用いて、車両1に搭載されたセンサ30についての検出情報を変調し、広域通信網を介してサーバ2に送信する。
広域通信部21は、あらかじめ割り当てられた周波数帯域の電波を用いて、各車両1から、広域通信網を介して各車両1に搭載されたセンサ30についての検出情報を受信して復調し、復調した検出情報を、診断装置10(11)に出力する。
第3の実施形態に係る診断方法は、図2又は図5を参照して説明した第1の実施形態又は第2の実施形態の診断方法と同様である。ただし、第3の実施形態においては、自車両1−1とは診断対象車両を意味し、周辺車両1−2,1−3とは診断対象車両から所定の範囲内に存在する車両を意味する。
診断装置10が車両1−1に搭載されたセンサ30の診断を行う場合には、検出値取得部110により、広域通信部21が受信した検出情報から、診断対象車両1−1及びその周辺車両1−2,1−3の検出値を取得し、妥当値推定部120により、周辺車両1−2,1−3の検出値に基づいて妥当値を推定し、診断部130により、診断対象車両1−1の検出値及び妥当値を比較して、センサ30の動作状態を診断する。診断結果はサーバ2内で記憶してもよいし、広域通信部21に出力して、広域通信部21から診断対象車両1−1に送信してもよい。
診断装置11が車両1−1に搭載されたセンサ30の診断を行う場合には、検出値・妥当値取得部150により、広域通信部21が受信した検出情報から、診断対象車両1−1及びその周辺車両1−2,1−3の検出値を取得し、妥当値推定部121により、周辺車両1−2,1−3の検出値に基づいて妥当値を推定し、診断部130により、診断対象車両1−1の検出値、及び妥当値を比較してセンサ30の動作状態を診断する。診断結果はサーバ2内で記憶してもよいし、広域通信部21に出力して、広域通信部21から診断対象車両1−1に送信してもよい。
このように、第3の実施形態に係る診断装置10(11)は、車外のサーバ2に配置される。そのため、本発明の第3の実施形態によれば、車両1における通信量及び計算負荷を少なくすることが可能となる。また、サーバ2内で車両1の大量なデータを一括管理することが可能となる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態に係る診断システムについて説明する。第4の実施形態に係る診断システムは、各車両1及びサーバ2の双方でセンサ30の診断を行うことを可能とするために、診断装置10(11)が各車両1及びサーバ2に配置される。
図9は、第4の実施形態に係る診断システムの概略構成を示す図である。各車両1は、診断装置10(11)と、ECU20と、機器(本実施形態では、センサ)30と、車車間通信部40と、表示部50と、広域通信部60とを備える。サーバ2は、広域通信部21と、診断装置10(11)とを備える。
車両1に搭載された診断装置10の処理内容について、図10を参照して説明する。図10は、第4の実施形態に係る診断システムを用いた診断方法の手順の第1の例を示すフローチャートである。
車両1側の診断装置10は、広域通信部60がサーバ2との通信に成功した場合には(ステップS31−Yes)、サーバ2から、サーバ2に配置された診断装置10による診断結果を取得する(ステップS32)。
一方、広域通信部60が電波障害やサーバ2の故障などの理由によりサーバ2との通信に失敗した場合には(ステップS31−No)、周辺車両1−2,1−3と車車間通信を行い、車車間通信によって得られた検出情報から、周辺車両1−2,1−3の検出値を取得する(ステップS11)。
検出値を取得してからの手順は第1の実施形態と同様であり、診断装置10は、妥当値を推定し(ステップS12)、自車両1−1の検出値及び推定した妥当値を比較し(ステップS13)、両者が乖離している場合には(ステップS13−Yes)、自車両1−1に搭載されたセンサ30の異常ありと判定し(ステップS14)、両者が乖離していない場合には(ステップS13−No)、自車両1−1に搭載されたセンサ30の異常なしと判定する(ステップS15)。
車両1側の診断装置10の検出値取得部110は、上記ステップS31、ステップS32、及びステップS11の処理を行う。すなわち、検出値取得部110は広域通信部60に対し、サーバ2との通信により診断結果を受信するように命令する。広域通信部60が通信に成功した場合には、検出値取得部110は、診断結果を取得する。広域通信部60が通信に失敗した場合には、検出値取得部110は車車間通信部40に対し、車車間通信により周辺車両1−2,1−3の検出情報を受信するように命令する。そして、検出値取得部110は、車車間通信部40が受信した検出情報から、周辺車両1−2,1−3の検出値を取得し、取得した検出値を記憶部140に出力する。
車両1側の診断装置10の妥当値推定部120は、第1の実施形態と同様に上記ステップS12の処理を行う。すなわち、妥当値推定部120は、記憶部140に記憶された検出値に基づいて妥当値を推定し、推定した妥当値を診断部130に出力する。
車両1側の診断装置10の診断部130は、第1の実施形態と同様に上記ステップS13〜ステップS15の処理を行う。すなわち、診断部130は、センサ30ごとに、自車両1−1の検出値と妥当値推定部120から入力した妥当値とを比較し、両者の差があらかじめ設定した閾値を超える場合には、該センサ30の異常ありと判定し、両者の差が閾値以下である場合には、該センサ30の異常なしと判定する。診断部130は、診断結果を車内の表示部50、スピーカなどに出力してもよいし、サーバ2に出力してもよい。
次に、車両1に搭載された診断装置11の処理内容について、図11を参照して説明する。図11は、第4の実施形態に係る診断システムを用いた診断方法の手順の第2の例を示すフローチャートである。ステップS121〜ステップS125以外の処理は図10に示した処理と同様である。
車両1側の診断装置11の検出値・妥当値取得部150は、ステップS31、ステップS32、及びステップS11の処理を行う。すなわち、検出値・妥当値取得部150は広域通信部60に対し、サーバ2との通信により診断結果を受信するように命令する。広域通信部60が通信に成功した場合には(ステップS31−Yes)、検出値・妥当値取得部150は、サーバ2に配置された診断装置11による診断結果を取得する(ステップS32)。広域通信部60が通信に失敗した場合には(ステップS31−No)、検出値・妥当値取得部150は車車間通信部40に対し、車車間通信により周辺車両1−2,1−3の検出情報を受信するように命令する。そして、検出値・妥当値取得部150は、車車間通信部40が受信した検出情報から、周辺車両1−2,1−3の検出値を取得し(ステップS11)、取得した検出値を記憶部140に出力する。
車両1側の診断装置11の妥当値推定部121は、第2の実施形態と同様にステップS121〜ステップS125の処理を行う。すなわち、妥当値推定部121は、周辺車両1−2,1−3の台数が閾値以下である場合には(ステップS121−Yes)、記憶部140に記憶された周辺車両1−2,1−3の検出値及び妥当値に基づいて周辺車両1−2,1−3のセンサ信頼度を算出し(ステップS123)、センサ信頼度に応じた重みを求め、加重平均により妥当値を推定する(ステップS124)。周辺車両1−2,1−3の台数が閾値を超える場合には(ステップS121−No)、周辺車両1−2,1−3の検出値から妥当値を推定する(ステップS125)。
車両1側の診断装置11の診断部130は、第2の実施形態と同様にステップS13〜ステップS15の処理を行う。すなわち、診断部130は、センサ30ごとに、自車両1−1の検出値と妥当値推定部120から入力した妥当値とを比較し、両者の差があらかじめ設定した閾値を超える場合には、該センサ30の異常ありと判定し、両者の差が閾値以下である場合には、該センサ30の異常なしと判定する。診断部130は、診断結果を車内の表示部50、スピーカなどに出力してもよいし、サーバ2に出力してもよい。
このように、第4の実施形態に係る診断システムでは、車両1側の診断装置10(11)は、車両1がサーバ2との通信に失敗した場合にのみ、車車間通信によって、周辺車両1−2,1−3の検出値を取得する。そのため、本発明の第4の実施形態によれば、車両1における通信量及び計算負荷を少なくすること、及びサーバ2内で車両1の大量なデータを一括管理することが可能となる。また、車両1がサーバ2との通信に失敗した場合でも、車車間通信によって周辺車両1−2,1−3の検出値を取得して自車両1−1に搭載されたセンサ30の診断を行うことが可能となる。
なお、上記の本発明に係る診断装置10(11)として機能させるためにコンピュータを用いることも可能である。そのようなコンピュータは、診断装置10(11)の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを該コンピュータの記憶部に格納しておき、該コンピュータのCPUによってこのプログラムを読み出して実行させることで実現することができる。
また、このプログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD−ROMやDVD−ROMなどの記録媒体であってもよい。
上述の実施形態は代表的な例として説明したが、本発明の趣旨及び範囲内で、多くの変更及び置換ができることは当業者に明らかである。したがって、本発明は、上述の実施形態によって制限するものと解するべきではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。例えば、実施形態の構成図に記載の複数の構成ブロック又はステップを1つに組み合わせたり、あるいは1つの構成ブロック又はステップを分割したりすることが可能である。
1 車両
2 サーバ
21 広域通信部
10,11 診断装置
20 ECU
30 機器
40 車車間通信部
50 表示部
60 広域通信部
110 検出値取得部
120,121 妥当値推定部
130 診断部
140 記憶部
150 検出値・妥当値取得部

Claims (7)

  1. 第1車両に搭載された第1機器の検出値、及び前記第1機器の検出値の妥当値を取得する検出値・妥当値取得部と、
    前記第1車両から所定の範囲内に存在する第2車両に搭載された第2機器の妥当値を、前記第1機器の検出値及び前記第1機器の検出値の妥当値に基づいて推定する妥当値推定部と、
    前記第2機器の検出値、及び前記第2機器の検出値の妥当値を比較することにより、前記第2機器の動作状態の診断を行う診断部と、
    を備えることを特徴とする診断装置。
  2. 前記妥当値推定部は、前記第1機器の検出値、及び前記第1機器の検出値の妥当値を比較することによって前記第1機器の信頼度を算出し、前記第2機器の妥当値を、前記第1機器の信頼度及び前記第1機器の検出値に基づいて推定することを特徴とする、請求項1に記載の診断装置。
  3. 前記検出値・妥当値取得部は、前記第1機器の検出値の検出時、及び前記第1機器の検出値の妥当値の算出時のそれぞれの位置情報を取得し、
    前記妥当値推定部は、前記第2機器の検出値の妥当値を、前記第1機器の検出値、前記第1機器の検出値の妥当値、及び前記位置情報に基づいて推定することを特徴とする、請求項1又は2に記載の診断装置。
  4. 前記診断部は、前記第1車両の台数が閾値以下である場合に、前記診断を行うことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の診断装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の診断装置と、
    前記診断装置を搭載する車両と通信可能なサーバと、を備え、
    前記検出値・妥当値取得部は、前記車両が前記サーバとの通信に失敗した場合にのみ、車車間通信によって、前記第1機器の検出値及び前記第1機器の検出値の妥当値を取得することを特徴とする診断システム。
  6. 前記第1車両及び前記第2車両の外部に存在することを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の診断装置。
  7. 第1車両に搭載された第1機器の検出値、及び前記第1機器の検出値の妥当値を取得するステップと、
    前記第1車両から所定の範囲内に存在する第2車両に搭載された第2機器の妥当値を、前記第1機器の検出値及び前記第1機器の検出値の妥当値に基づいて推定するステップと、
    前記第2機器の検出値、及び前記第2機器の検出値の妥当値を比較することにより、前記第2機器の動作状態を診断するステップと、
    を含むことを特徴とする診断方法。
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