JP2019196707A - 気液分離装置 - Google Patents

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浩孝 松田
Hirotaka Matsuda
浩孝 松田
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Abstract

【課題】気液分離部で分離された液体をガス導入口から排出させる場合であっても、液体分離性能を向上できる、気液分離装置の提供。【解決手段】液体混合ガスから液体を分離する気液分離部40は、セパレータ内部空間Sをガス流れ方向の上流側に位置する上流側空間S1と下流側に位置する下流側空間S2とに隔てる隔壁41と、隔壁41より下流側に間隔をおいて設けられる対向壁42と、を有している。隔壁41は、下端部に設けられる少なくとも1つの第1孔41aと、下端部以外に設けられる少なくとも1つの第2孔41bと、を有している。対向壁42は、第1孔41aと第2孔41bの両方に対向させて設けられており、ガス流れ方向上流側から見たときに左右方向の一部に切欠き42aが設けられている。【選択図】 図8

Description

本発明は、オイルセパレータ等の、液体混合ガスから液体を分離する気液分離装置に関する。
内燃機関、例えば自動車のエンジン等においては、その稼働時において、ピストンリングとシリンダ壁との隙間から漏出するブローバイガスを大気中に排出することは大気汚染の原因になるとして、いわゆるPCV(ポジティブクランクケースベンチレーション)システムにより吸気系に戻し再燃焼させることが行われている。
ところで、ブローバイガス中にはエンジンオイル等の潤滑油が微粒化されたオイルミストが含まれている。そのため、ブローバイガス中のオイルミストを分離回収する手段として、シリンダヘッドカバーやクランクケースと吸気通路とを連結する連結流路の途中等にオイルミスト捕集装置(オイルセパレータ)が設けられている。
従来のオイルセパレータは、たとえば特許文献1(特開2007−309157号公報)に開示されている。該公報開示のオイルセパレータ1は、つぎのようになっている。
図11に示すように、ガス導入口1aからブローバイガスを導入し、慣性衝突部1bでブローバイガスからオイルを分離する。分離捕集したオイルは、慣性衝突部1bより下流に設けられるオイルドレン1cからエンジン内に戻される。一方、オイルが分離されたブローバイガスは、慣性衝突部1bより下流に設けられるガス排出口1dからオイルセパレータ1の外部に排出される。また、オイルドレン1cの高さをオイルセパレータ1内、外の圧力差とオイルの自重とにより定まる油面高さ以上にしてオイルドレン1c内にオイルを滞留させており、逆流やバブリングによる性能低下を抑制している。
しかし、上記公報開示のオイルセパレータには、つぎの問題点がある。
(a)オイルセパレータによるオイル捕集性能を向上させるためには、慣性衝突部1bの流速を早くすることが必要であるが、圧力損失も上昇するため、捕集性能は油面高さ以上の高さとされているオイルドレン1cの搭載制約により上限が決まってしまう。
(b)オイルドレン1cは圧力損失と釣り合う油面高さ(油頭)が形成されるまでは逆流してバブリング状態にあり、圧力損失が大きいほど油頭の形成が困難になりオイル捕集性能低下が著しくなる。オイルセパレータ1にはオイルドレン1cの直上に飛散防止リブ1eが設けられているが、その分、部品点数の増加や金型へのスライド機構の追加によりコストが上がってしまうだけでなく、スラッジによるオイルつまりの発生が懸念される。
(c)オイルドレン1cの下側に、想定よりも高いオイル油面が存在している場合は、圧力損失によりオイルドレン1cからオイルドレン1cの下側にあるオイルを吸い上げてしまう。そして、オイルドレン1cは慣性衝突部1bよりも下流にあるため、吸い上げられたオイルは慣性衝突部1bで分離されずにそのままガス排出口1dに流れてしまう。
上記問題点(a)−(c)は、オイルドレン1cが下方に延びるパイプ状に形成されている場合に生じる問題である。そこで、パイプ状のオイルドレン1cをなくしてガス導入口1aからオイルを排出させることが考えられる。
かかる技術は、特許文献2(特開2012−122370号公報)に開示されている。該公報開示のオイルセパレータ2では、図12に示すように、隔壁2b1とその下流側の衝突板2b2とを備える慣性衝突部2bが設けられており、慣性衝突部2bでブローバイガスから分離されたオイルが下壁の上面に沿ってガス導入口2aへ流れるのを許容する通孔2cが慣性衝突部2bの隔壁2b1の下端部に形成されている。そして、オイルが通孔2cを通って慣性衝突部2bの上流側に流れガス導入口2aからオイルセパレータ2の外部に排出されるようになっている。
しかし、特許文献2開示のオイルセパレータにあっては、通孔2cが衝突板2b2よりも下側の位置に形成されており、通孔2cに対向する位置に衝突板2b2が設けられていない。そのため、通孔2cを下流側に通ったブローバイガスは衝突板2b2に衝突せずにそのまま衝突板2b2を通過してしまう。よって、通孔2cを通ったブローバイガスからはオイルを分離できず、オイルセパレータ2のオイル分離性能の向上に改善の余地がある。
特開2007−309157号公報 特開2012−122370号公報
本発明の目的は、気液分離部で分離された液体をガス導入口から排出させる場合であっても、液体分離性能を向上できる、気液分離装置を提供することにある。
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
(1) 内側にセパレータ内部空間を形成する内面を有するセパレータ本体と、
前記セパレータ本体の下壁に設けられており、ガス導入口を備え前記セパレータ内部空間に液体混合ガスを導入するガス導入部と、
前記ガス導入部から導入された液体混合ガスから液体を分離する気液分離部と、
前記気液分離部で液体が分離されたガスを前記セパレータ本体の外部に排出するガス排出部と、
を有し、前記気液分離部で分離された液体が前記ガス導入部から前記セパレータ本体の外部に排出される気液分離装置であって、
前記気液分離部は、前記セパレータ内部空間をガス流れ方向の上流側に位置する上流側空間と下流側に位置する下流側空間とに隔てる隔壁と、該隔壁より下流側に間隔をおいて設けられる対向壁と、を有しており、
前記隔壁は、下端部に設けられる少なくとも1つの第1孔と、下端部以外に設けられる少なくとも1つの第2孔と、有しており、
前記対向壁は、前記第1孔と前記第2孔の両方に対向させて設けられており、ガス流れ方向上流側から見たときに左右方向の一部に切欠きが設けられている、気液分離装置。
(2) 前記セパレータ本体の内面における下面のうち、前記対向壁より下流側に位置する対向壁下流側下面部に、前記切欠きに接近する方向かつ下方に傾斜する傾斜面が形成されている、(1)記載の気液分離装置。
(3) 前記セパレータ本体の内面における下面のうち、前記対向壁より上流側で前記隔壁より下流側に位置する対向壁上流側下面部に、前記第1孔に接近する方向かつ下方に傾斜する傾斜面が形成されている、(1)または(2)記載の気液分離装置。
(4) 前記セパレータ本体の内面における下面のうち、前記隔壁より上流側に位置する隔壁上流側下面部に、前記ガス導入部に接近する方向かつ下方に傾斜する傾斜面が形成されている、(1)〜(3)のいずれか1つに記載の気液分離装置。
(5) 前記ガス導入口の周囲部における周方向の少なくとも一部には、下方に突出する下方突出部が設けられている、(1)〜(4)のいずれか1つに記載の気液分離装置。
(6) 前記ガス導入部は、下方に突出する菅形状とされており、
前記ガス導入部の上端部または上下方向中間部で内周面の少なくとも一部に、前記ガス導入部の内径側に突出する内径側突出部が設けられている、(1)〜(5)の少なくとも1つに記載の気液分離装置。
上記(1)の気液分離装置では、つぎの効果を得ることができる。
気液分離部が、セパレータ内部空間をガス流れ方向の上流側に位置する上流側空間と下流側に位置する下流側空間とに隔てる隔壁を有しており、該隔壁が下端部に設けられる少なくとも1つの第1孔を有しているため、気液分離部で分離された下流側空間にある液体を隔壁の第1孔を通して上流側空間に戻すことができる。そのため、ガス導入部から液体をセパレータ本体の外部に排出できる。すなわち、本発明の気液分離装置は、気液分離部で分離された液体がガス導入部からセパレータ本体の外部に排出される気液分離装置である。よって、液体を排出するためだけのドレンパイプは不要であり、ドレンパイプが設けられていることによる問題が生じることを抑制できる。
また、気液分離部の隔壁が、下端部に設けられる少なくとも1つの第1孔と、下端部以外に設けられる少なくとも1つの第2孔と、有しており、気液分離部の対向壁が、第1孔と第2孔の両方に対向させて設けられている。そのため、第1、第2孔のいずれを通るガスであっても対向壁に当たる。よって、第1、第2孔の一方を通るガスのみが対向壁に当たる場合と異なり、第1孔、第2孔のいずれを通るガスからも液体を分離でき、気液分離装置の液体分離性能を向上できる。
上記(2)の気液分離装置では、つぎの効果を得ることができる。
セパレータ本体の内面における下面のうち、対向壁より下流側に位置する対向壁下流側下面部に、切欠きに接近する方向かつ下方に傾斜する傾斜面が形成されているため、対向壁より下流側に液体が存在する場合であっても、該液体を傾斜面にて切欠きに接近する方向に流すことができる。そして、切欠きを通して対向壁の上流側に流すことができる。よって、対向壁より下流側に液体が滞留することを抑制できる。
上記(3)の気液分離装置では、つぎの効果を得ることができる。
セパレータ本体の内面における下面のうち、対向壁より上流側で隔壁より下流側に位置する対向壁上流側下面部に、第1孔に接近する方向かつ下方に傾斜する傾斜面が形成されているため、対向壁より上流側で隔壁より下流側にある液体を、傾斜面にて第1孔に接近する方向に流すことができる。そして、第1孔を通して隔壁の上流側に流すことができる。よって、対向壁より上流側で隔壁より下流側に液体が滞留することを抑制できる。
上記(4)の気液分離装置では、つぎの効果を得ることができる。
セパレータ本体の内面における下面のうち、隔壁より上流側に位置する隔壁上流側下面部に、ガス導入部に接近する方向かつ下方に傾斜する傾斜面が形成されているため、隔壁より上流側にある液体を、傾斜面にてガス導入部に流すことができる。そして、ガス導入部を通してセパレータ本体の外部に排出できる。よって、隔壁より上流側に液体が滞留することを抑制できる。
上記(5)の気液分離装置では、つぎの効果を得ることができる。
ガス導入口の周囲部における周方向の少なくとも一部に下方に突出する下方突出部が設けられているため、セパレータ本体の下壁の下面(外面)に沿ってガス導入口に向かって流れてきた液体の大部分は、ガス導入口に達することなく下方突出部の先端(下端)から自重で滴下する。よって、セパレータ本体の下壁の下面に沿ってガス導入口に向かって流れてきた液体が、ガス導入口からセパレータ本体内に進入することを抑制できる。
上記(6)の気液分離装置では、つぎの効果を得ることができる。
ガス導入部が下方に突出する菅形状とされており、ガス導入部の上端部または上下方向中間部で内周面の少なくとも一部に内径側突出部が設けられているため、ガス導入部の内周面に沿って流れてくる液体がセパレータ本体内へ進入することを、内径側突出部により抑制することができる。
本発明実施例の気液分離装置の平面図である。 本発明実施例の気液分離装置の側面図である。 図1のA−A線断面図である。 本発明実施例の気液分離装置の底面図である。 図1のB−B線拡大断面図である。 本発明実施例の気液分離装置の分解斜視図である。 本発明実施例の気液分離装置における、下方突出部のみの部分正面図である。 本発明実施例の気液分離装置の、隔壁と対向壁との位置関係を示す概略部分斜視図である。 本発明実施例の気液分離装置の、隔壁および対向壁とその近傍のみを示す概略部分断面図である。 本発明実施例の気液分離装置の変形例を示す図であり、対向壁に設けられる切欠きが左右2箇所設けられる場合の模式図である。 従来の気液分離装置であって、パイプ状のオイルドレンが設けられている場合の断面図である。 従来の気液分離装置であって、パイプ状のオイルドレンをなくしてガス導入口からオイルを排出させる場合の断面図である。
以下に、図1〜図10を参照して、本発明実施例の気液分離装置を説明する。なお、図中、UPは上方を示す。
気液分離装置10は、たとえば、図示略の自動車エンジンのクランクケース内に発生するオイル混合ガス(ブローバイガス)からオイル(オイルミスト)を分離させて、分離させたオイルをクランクケースに戻す、オイルセパレータである。ただし、気液分離装置10は、燃料電池車においてガスから水を分離する装置等であってもよい。以下、本発明実施例および図示例では、気液分離装置10がオイルセパレータである場合を例にとって説明する。
気液分離装置10は、たとえば樹脂製であり、図6に示すようにたとえば2部品構成10a、10bである。ただし、気液分離装置10は、金属製であってもよく、また1部品構成であってもよく3部品以上の複数部品構成であってもよい。
気液分離装置10は、図3に示すように、内側にセパレータ内部空間Sを形成する内面21を有するセパレータ本体20と、ガス導入口31を備えセパレータ内部空間Sに液体混合ガス(オイル混合ガス、ブローバイガス)を導入するガス導入部30と、ガス導入部30から導入された液体混合ガスから液体(オイル、オイルミスト)を分離する気液分離部40と、気液分離部40で液体が分離されたガスをセパレータ本体20の外部に排出するガス排出部50と、を有する。
なお、気液分離装置10では、気液分離部40で分離された液体はガス導入部30のガス導入口31からセパレータ本体20の外部に排出されるようになっており、液体を排出するためだけのドレンパイプ(気液分離部40より下流に設けられるドレンパイプ)は設けられていない。
ガス導入部30は、セパレータ本体20の下壁22に設けられている。ガス導入部30は、1個のみ設けられており、セパレータ本体20の下壁22から下方に突出する菅形状とされている。ガス導入部30は、その軸芯Pが鉛直下方から90度未満の角度傾けられており(図3における右側に傾けられており)、ガス導入口31は、鉛直下方から傾いた方向に開放している。これは、気液分離装置10の周囲から気液分離装置10に向かって飛んでくる液体がガス導入口31からセパレータ本体20内に直接進入することを抑制するためである。なお、本発明実施例では、図3に示すように、気液分離装置10の周囲から飛んでくる液体は、矢印Yの方向から主にガス導入部30より左側の位置(ガス導入部30に対して気液分離部40と反対側の位置)に飛んできており、ガス導入口31は、液体進入を抑制するために鉛直下方から図3における右側(気液分離部40側)に傾いた方向に開放している。
ガス導入口31の開放方向の鉛直下方からの傾斜角度は、90度未満とされている。これは、90度以上とされている場合(水平方向または上方に開放する場合)に比べて、セパレータ本体20内に導入されて気液分離部40で分離された液体を効率よくガス導入口31から排出するためである。
ガス導入部30のガス導入口31の周囲部には、ガス導入部30の上端部(根元部)またはセパレータ本体20の下壁22から下方に突出する下方突出部60が設けられている。下方突出部60は、セパレータ本体20の下壁22の下面(外面)22aに沿ってガス導入部30に向かって流れてきた液体を、図3の矢印Y1に示すように下方突出部60の下端(先端)から滴下させて、該液体がガス導入口31に達することを抑制するために設けられる。下方突出部60は、ガス導入口31の周囲部における全周にわたって連続して設けられていてもよく、ガス導入口31の周囲部における周方向の一部のみに設けられていてもよい。すなわち、下方突出部60は、ガス導入口31の周方向の少なくとも一部に設けられている。
なお、本実施例では、気液分離装置10の周囲から飛んでくる液体が、図3において矢印Yの方向から主にガス導入部30より左側の位置に飛んでくるため、図3における左側からセパレータ本体20の下壁22の下面22aを伝ってくる液体の量が比較的多くなる。そのため、この比較的多い液体がガス導入口31に向かって流れてくることを抑制するために、下方突出部60は、ガス導入部30の図3における左側位置にのみ設けられている。
図7に示すように、下方突出部60の少なくとも下端部60aは、下方にいくにつれて幅が狭くなっている。これは、下方突出部60に付着している液体を集約させて大型化させて自重による滴下効果を効率よく得るためである。
図3に示すように、ガス導入部30の上端部または上下方向中間部で内周面30aの周方向の少なくとも一部に、ガス導入部30の内径側に突出する内径側突出部61が設けられている。内径側突出部61は、ガス導入口31から進入してきてガス導入部30の内周面30aに沿ってセパレータ本体20内に流れてくる液体がセパレータ本体20内に進入することを抑制するために設けられている。内径側突出部61は、ガス導入部30の内周面30aの、全周にわたって連続して設けられていてもよく周方向の一部のみに設けられていてもよい。すなわち、内径側突出部61は、ガス導入部30の内周面30aの周方向の少なくとも一部に設けられている。なお、本発明図示例(図3)では、内径側突出部61は、ガス導入部30の内周面30aのうち、ガス導入部30の右側にある内周面部分(気液分離部40に近い側に位置する内周面部分)のみに設けられている。
気液分離部40は、セパレータ本体20の内部に設けられている。気液分離部40には、ガス導入部30から導入されたガスが流れてくるようになっている。気液分離部40は、ガス導入部30から導入された液体混合ガスから液体を分離するために設けられる。気液分離部40は、隔壁41と、隔壁41より下流側に間隔をおいて設けられる対向壁42と、を有する。
気液分離部40の液体を分離させる機構は、隔壁41と対向壁42とからなる慣性衝突式である。ただし、気液分離部40の液体を分離させる機構は、対向壁42の下流側にも流路を蛇行させるなど流路長を長くするための壁を設けることでラビリンス式とされていてもよく、対向壁42の下流側に遠心分離効果を得られる壁を設けることでサイクロン式とされていてもよい。なお、慣性衝突式は、隔壁41を通ってきた液体混合ガスを対向壁42に衝突させてガス中の液体を付着させて分離する方式である。また、ラビリンス式は、液体混合ガスのセパレータ内での流路長を長くして液体が自重で落下することを促す方式である。また、サイクロン式は、液体混合ガスを旋回運動させて該旋回運動による遠心力により液体混合ガスから液体を分離する方式である。
隔壁41は、セパレータ内部空間Sをガス流れ方向の上流側に位置する上流側空間S1と下流側に位置する下流側空間S2とに隔てる。なお、ガス導入部30から導入されるガスは上流側空間S1に流入する。また、気液分離部40で液体が分離されたガスは下流側空間S2からガス排出部50を通って気液分離装置10の外部に排出される。
隔壁41は、図5に示すように、下端部に設けられる少なくとも1つの第1孔41aと、下端部以外に設けられる少なくとも1つの第2孔41bと、を有する。なお、本発明図示例では、第1孔41aは1つのみ設けられており、第2孔41bが上下方向に並んで2個設けられている場合を示している。また、第1孔41aの真上に第2孔42bが設けられており、全ての第1、第2孔41a、41bが上下方向に同一直線上に設けられている場合を示している。図8に示すように、上流側空間S1と下流側空間S2とは、第1、第2孔41a、41bのみで連通している。そのため、上流側空間S1内のガスは、第1、第2孔41a,41bのみを通って下流側空間S2に流れる。
対向壁42は、下流側空間S2に設けられている。対向壁42は、第1孔41aと第2孔41bの両方(全ての孔)に対向させて設けられている。そのため、第1孔41aまたは第2孔41bを通ってきた液体混合ガスは、全て対向壁42に衝突する。その結果、液体混合ガス中の液体が対向壁42に付着し液体混合ガスから液体が分離される。
対向壁42には、ガス流れ方向上流側から見たときに左右方向の一部に切欠き42aが設けられている、切欠き42aは、対向壁42の少なくとも下端部を含む位置に設けられており、本発明図示例ではセパレータ本体20の内面21における下面21aから上面21b(図3)まで(対向壁42の下端から上端まで)上下方向に連続して設けられている場合を示している。切欠き42aは、対向壁42をガス流れ方向上流側またはガス流れ方向下流側から見たときに、図8に示すように左右方向に1箇所のみ設けられていてもよく、図10に示すように左右方向に2箇所(複数個所)設けられていてもよい。気液分離部40で液体が分離されたガスは、切欠き42aを通って下流側にガス排出部50に向かって流れる。
ガス排出部50は、液体混合ガスから気液分離部40によって液体が分離されたガスをセパレータ本体20の内部から外部に排出する部分である。ガス排出部50は、気液分離装置10に1個のみ設けられている。
図8、図9に示すように、セパレータ内部空間Sの下流側空間S2内にある、気液分離部40で分離された液体および気液分離部40の対向壁42より下流側に流れた液体は、セパレータ本体20の内面21における下面21a上を流れ、隔壁41の第1孔41aを通って下流側空間S2から上流側空間S1に流れる。そして、下面21a上をガス導入部30に向かって流れ、ガス導入口31から排出される。
セパレータ本体20の内面21における下面21a上を流れる液体が、滞留せずにガス導入部30へ流れやすくするために、下面21aはつぎの(a)−(c)ようになっている。
(a)セパレータ本体20の内面21における下面21aのうち、対向壁42より下流側に位置する対向壁下流側下面部21a1に、切欠き42aに接近する方向かつ下方に傾斜する傾斜面(以下、第1の傾斜面ともいう)101が形成されている。なお、図中、第1の傾斜面101を模式的に矢印にて示している。第1の傾斜面101は、対向壁下流側下面部21a1での液体の滞留を抑制するために、対向壁下流側下面部21a1の一部のみに設けられていてもよいが全体に設けられていることが望ましい。
(b)セパレータ本体20の内面21における下面21aのうち、対向壁42より上流側で隔壁41より下流側に位置する対向壁上流側下面部(対向壁42と隔壁41との間に位置する下面部)21a2に、第1孔41aに接近する方向かつ下方に傾斜する傾斜面(以下、第2の傾斜面ともいう)102が形成されている。なお、図中、第2の傾斜面102を模式的に矢印にて示している。第2の傾斜面102は、対向壁上流側下面部21a2での液体の滞留を抑制するために、対向壁上流側下面部21a2の一部のみに設けられていてもよいが全体に設けられていることが望ましい。
(c)セパレータ本体20の内面21における下面21aのうち、隔壁41より上流側に位置する隔壁上流側下面部21a3に、ガス導入部30に接近する方向かつ下方に傾斜する傾斜面(以下、第3の傾斜面ともいう)103が形成されている。なお、図中、第3の傾斜面103を模式的に矢印にて示している。第3の傾斜面103は、隔壁上流側下面部21a3での液体の滞留を抑制するために、隔壁上流側下面部21a3の一部のみに設けられていてもよいが全体に設けられていることが望ましい。
つぎに、本発明実施例の作用、効果を説明する。
(A)気液分離部40が、セパレータ内部空間Sをガス流れ方向の上流側に位置する上流側空間S1と下流側に位置する下流側空間S2とに隔てる隔壁41を有しており、該隔壁41が下端部に設けられる少なくとも1つの第1孔41aを有しているため、気液分離部40で分離された下流側空間S2にある液体を隔壁41の第1孔41aを通して上流側空間S1に戻すことができる。そのため、気液分離部40より上流側に戻すことができ、ガス導入部30から液体をセパレータ本体20の外部に排出できる。すなわち、本発明の気液分離装置10は、気液分離部40で分離された液体がガス導入部30からセパレータ本体20の外部に排出される気液分離装置である。よって、液体を排出するためだけのドレンパイプ(気液分離部40より下流側に設けられるドレン部)は不要であり、ドレンパイプが設けられていることによる問題が生じることを抑制できる。
(B)気液分離部40の隔壁41が、下端部に設けられる少なくとも1つの第1孔41aと、下端部以外に設けられる少なくとも1つの第2孔41bと、有しており、気液分離部40の対向壁42が、第1孔41aと第2孔41bの両方に対向させて設けられている。そのため、第1、第2孔41a、41bのいずれを通る液体混合ガスであっても対向壁42に当たる。よって、第1、第2孔41a、41bの一方を通る液体混合ガスのみが対向壁42に当たる場合と異なり、第1孔41a、第2孔41bのいずれを通る液体混合ガスからも液体を分離でき、気液分離装置10の液体分離性能を向上できる。
(C)セパレータ本体20の内面21における下面21aのうち、対向壁42より下流側に位置する対向壁下流側下面部21a1に、切欠き42aに接近する方向かつ下方に傾斜する第1の傾斜面101が形成されているため、対向壁42より下流側に液体が存在する場合であっても、該液体を第1の傾斜面101にて切欠き42aに接近する方向に流すことができる。そして、切欠き42aを通して対向壁42の上流側に流すことができる。よって、対向壁42より下流側に液体が滞留することを抑制できる。
(D)セパレータ本体20の内面21における下面21aのうち、対向壁42より上流側で隔壁41より下流側に位置する対向壁上流側下面部21a2に、第1孔41aに接近する方向かつ下方に傾斜する第2の傾斜面102が形成されているため、対向壁42より上流側で隔壁41より下流側にある液体を、第2の傾斜面102にて第1孔41aに接近する方向に流すことができる。そして、第1孔41aを通して隔壁41の上流側に流すことができる。よって、対向壁42より上流側で隔壁41より下流側に液体が滞留することを抑制できる。
(E)セパレータ本体20の内面21における下面21aのうち、隔壁41より上流側に位置する隔壁上流側下面部21a3に、ガス導入部30に接近する方向かつ下方に傾斜する第3の傾斜面103が形成されているため、隔壁41より上流側にある液体を、第3の傾斜面103にてガス導入部30に流すことができる。そして、ガス導入部30を通してセパレータ本体20の外部に排出できる。よって、隔壁41より上流側に液体が滞留することを抑制できる。
(F)図3に示すように、ガス導入口31の周囲部における周方向の少なくとも一部に下方に突出する下方突出部60が設けられているため、セパレータ本体20の下壁22の下面(外面)22aに沿ってガス導入口31に向かって流れてきた液体の大部分は、ガス導入口31に達することなく下方突出部60の先端(下端)から自重で滴下する(図3の矢印Y1)。よって、セパレータ本体20の下壁22の下面22aに沿ってガス導入口31に向かって流れてきた液体が、ガス導入口31からセパレータ本体20内に進入することを抑制できる。
(G)図7に示すように、下方突出部60の少なくとも下端部60aが、下方にいくにつれて幅が狭くなっているため、下方突出部60に付着している液体を集約させて大型化させることができ、自重による滴下効果を効率よく得ることができる。
(H)図3に示すように、ガス導入部30が下方に突出する菅形状とされており、ガス導入部30の上端部または上下方向中間部で内周面30aの少なくとも一部に、ガス導入部30の内径側に突出する内径側突出部61が設けられているため、ガス導入部30の内周面30aに沿って流れてくる液体がセパレータ本体20内へ進入することを、内径側突出部61により抑制することができる。
10 気液分離装置
20 セパレータ本体
21 内面
21a 内面の下面
21a1 対向壁下流側下面部
21a2 対向壁上流側下面部
21a3 隔壁上流側下面部
21b 内面の上面
22 下壁
22a 下壁の下面(外面)
30 ガス導入部
30a ガス導入部の内周面
31 ガス導入口
40 気液分離部
41 隔壁
41a 第1孔
41b 第2孔
42 対向壁
42a 切欠き
50 ガス排出部
60 下方突出部
60a 下方突出部の下端部
61 内径側突出部
101 傾斜面(第1の傾斜面)
102 傾斜面(第2の傾斜面
103 傾斜面(第3の傾斜面)
S セパレータ内部空間
S1 上流側空間
S2 下流側空間

Claims (6)

  1. 内側にセパレータ内部空間を形成する内面を有するセパレータ本体と、
    前記セパレータ本体の下壁に設けられており、ガス導入口を備え前記セパレータ内部空間に液体混合ガスを導入するガス導入部と、
    前記ガス導入部から導入された液体混合ガスから液体を分離する気液分離部と、
    前記気液分離部で液体が分離されたガスを前記セパレータ本体の外部に排出するガス排出部と、
    を有し、前記気液分離部で分離された液体が前記ガス導入部から前記セパレータ本体の外部に排出される気液分離装置であって、
    前記気液分離部は、前記セパレータ内部空間をガス流れ方向の上流側に位置する上流側空間と下流側に位置する下流側空間とに隔てる隔壁と、該隔壁より下流側に間隔をおいて設けられる対向壁と、を有しており、
    前記隔壁は、下端部に設けられる少なくとも1つの第1孔と、下端部以外に設けられる少なくとも1つの第2孔と、有しており、
    前記対向壁は、前記第1孔と前記第2孔の両方に対向させて設けられており、ガス流れ方向上流側から見たときに左右方向の一部に切欠きが設けられている、気液分離装置。
  2. 前記セパレータ本体の内面における下面のうち、前記対向壁より下流側に位置する対向壁下流側下面部に、前記切欠きに接近する方向かつ下方に傾斜する傾斜面が形成されている、請求項1記載の気液分離装置。
  3. 前記セパレータ本体の内面における下面のうち、前記対向壁より上流側で前記隔壁より下流側に位置する対向壁上流側下面部に、前記第1孔に接近する方向かつ下方に傾斜する傾斜面が形成されている、請求項1または請求項2記載の気液分離装置。
  4. 前記セパレータ本体の内面における下面のうち、前記隔壁より上流側に位置する隔壁上流側下面部に、前記ガス導入部に接近する方向かつ下方に傾斜する傾斜面が形成されている、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の気液分離装置。
  5. 前記ガス導入口の周囲部における周方向の少なくとも一部には、下方に突出する下方突出部が設けられている、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の気液分離装置。
  6. 前記ガス導入部は、下方に突出する菅形状とされており、
    前記ガス導入部の上端部または上下方向中間部で内周面の少なくとも一部に、前記ガス導入部の内径側に突出する内径側突出部が設けられている、請求項1〜請求項5の少なくとも1項に記載の気液分離装置。
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