JP2019196479A - 樹脂、ワニス組成物、印刷インキ及び印刷物 - Google Patents

樹脂、ワニス組成物、印刷インキ及び印刷物 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂、ワニス組成物、印刷インキ及び印刷物を提供すること。【解決手段】本開示は、エポキシ基含有(メタ)アクリレートを含む樹脂とカルボン酸及び/又はロジン類と反応させた樹脂、上記樹脂を含むワニス組成物、印刷インキ並びに印刷物を提供する。1つの実施形態において、上記樹脂は、(ポリ)ペンタエリスリトールポリ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレート等のポリ(メタ)アクリレートに由来する構成単位を含む。【選択図】なし

Description

本開示は、樹脂、ワニス組成物、インキ及び印刷物に関する。
紫外線や電子線等の活性エネルギー線で硬化する活性エネルギー線硬化型印刷インキは、反応性希釈剤、樹脂、光重合開始剤及び添加剤を含むことがある。そして、反応性希釈剤として、硬化性や皮膜硬度等が優れていることから、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートやジトリメチロールプロパンテトラアクリレート等の多官能アクリレートが汎用されている。
一方、印刷適性を出すことを目的として、ジアリルフタレート樹脂やスチレンアクリル樹脂、ポリエステル樹脂等が広く用いられている。
特許第5683757号公報
従来のスチレンアクリル樹脂やポリエステル樹脂ではインキ流動性と耐ミスチング性はトレードオフの関係にあり、これらの性能を両立した樹脂が得られていないのが現状である。一方、ジアリルフタレート樹脂は、ジアリルフタレートモノマーを重合させたものであり、ヒドロキシル基やカルボキシル基等を有しないため、利用態様が限られる。また、樹脂中に残存する未反応のジアリルフタレートモノマーが変異原性の高懸念物質である(上記特許文献1の段落[0009]を参照。)ことから、ジアリルフタレート樹脂に代替し得る樹脂が求められている。
本発明が解決しようとする課題は、優れたインキ流動性、耐ミスチング性及び硬化性を有する印刷インキの原料である樹脂を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討した結果、所定の樹脂により上記課題を解決できることを見出した。
本開示により以下の項目が提供される。
(項目1)
構成単位1、
[式中、Ra1は水素原子又はアルキル基であり、Ra2は、
<式中、Raaはアルキレン基又は単結合であり、Rab〜Racはそれぞれ独立に置換若しくは非置換のアリール基、又は置換若しくは非置換のアルキル基であり、
ad
(式中、
は単結合又は二重結合を表す)
又は置換若しくは非置換のアリール基である。>
を含む、樹脂。
(項目2)
構成単位2:
[式中、n及びmはそれぞれ独立に0〜2の整数であり、pは0〜7の整数であり、Rb1〜Rb17は、それぞれ独立に水素原子、
<式中、q及びrはそれぞれ独立に0〜16の整数であり、s及びtはそれぞれ独立に1以上の整数であり、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R及びRは各単位ごとに基が異なっていてもよく、R〜Rはそれぞれ独立に前記構成単位1を含む構成単位である。>
であり、
b18〜Rb19は、それぞれ独立に
<式中、q及びrはそれぞれ独立に0〜16の整数であり、s及びtはそれぞれ独立に1以上の整数であり、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R及びRは各単位ごとに基が異なっていてもよく、R〜Rはそれぞれ独立に前記構成単位1を含む構成単位である。>
であり、
b20はアルキレン基であり、
b4、Rb5、Rb9、及びRb13は各構成単位ごとに基が異なっていてもよく、
一般式(A)〜(D)中において
<式中、q及びrはそれぞれ独立に0〜16の整数であり、s及びtはそれぞれ独立に1以上の整数であり、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R及びRは各単位ごとに基が異なっていてもよく、R〜Rはそれぞれ独立に前記構成単位1を含む構成単位である。>
が2個以上含まれる。]
を含む、上記項目に記載の樹脂。
(項目3)
上記項目のいずれか1項に記載の樹脂を含む、ワニス組成物。
(項目4)
上記項目に記載のワニス組成物及び顔料を含む、印刷インキ。
(項目5)
上記項目に記載の印刷インキの硬化層を有する、印刷物。
本開示において、上述した1または複数の特徴は、明示された組み合わせに加え、さらに組み合わせて提供され得る。
本開示において、上述した1又は複数の特徴は、明示された組み合わせに加え、さらに組み合わせて提供され得る。当業者は、必要に応じて以下の詳細な説明を読んで理解することにより、上記以外のさらなる実施形態及び利点を認識することができる。
本発明の樹脂を用いれば、優れたインキ流動性、耐ミスチング性及び硬化性を有する印刷インキを得ることができる。
[樹脂]
本開示は、構成単位1、
[式中、Ra1は水素原子又はアルキル基であり、Ra2は、
<式中、Raaはアルキレン基又は単結合であり、Rab〜Racはそれぞれ独立に置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアルキル基であり、
ad
(式中、
は単結合又は二重結合を表す)
又は置換若しくは非置換のアリール基である。>
を含む、樹脂を提供する。
本開示において「樹脂」は、ポリマーと同義である。
1つの実施形態において、上記樹脂は、構成単位2:
[式中、n及びmはそれぞれ独立に0〜2の整数であり、pは0〜7の整数であり、Rb1〜Rb17は、それぞれ独立に水素原子、
<式中、q及びrはそれぞれ独立に0〜16の整数であり、s及びtはそれぞれ独立に1以上の整数であり、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R及びRは各単位ごとに基が異なっていてもよく、R〜Rはそれぞれ独立に前記構成単位1を含む構成単位である。>
であり、
b18〜Rb19は、それぞれ独立に
<式中、q及びrはそれぞれ独立に0〜16の整数であり、s及びtはそれぞれ独立に1以上の整数であり、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R及びRは各単位ごとに基が異なっていてもよく、R〜Rはそれぞれ独立に前記構成単位1を含む構成単位である。>
であり、
b20はアルキレン基であり、
b4、Rb5、Rb9、及びRb13は各構成単位ごとに基が異なっていてもよく、
一般式(A)〜(D)中において
<式中、q及びrはそれぞれ独立に0〜16の整数であり、s及びtはそれぞれ独立に1以上の整数であり、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R及びRは各単位ごとに基が異なっていてもよく、R〜Rはそれぞれ独立に前記構成単位1を含む構成単位である。>
が2個以上含まれる。]
を含む。
1つの実施形態において、上記樹脂は、構成単位3
(式中、Rc1は水素原子又はアルキル基であり、Rc2〜Rc6はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基及びアリール基からなる群から選択される基である。)
を含む。
1つの実施形態において、上記樹脂は、構成単位4
(式中、Rは水素原子又はアルキル基であり、RはCONRd1d2、COO(CHNRd1d2及び
からなる群から選択される基であり、
式中、Rd1及びRd2は、アルキル基若しくは水素原子であるか、又はRd1及びRd2が一緒になって環構造を形成する基であり、kは1以上の整数であり、Rd3は、水素原子、メチル基又は水酸基であり、Rd4は、OH、CHOH、CHCHOH、CHOCH又はCHOPhであるが、Rd3又はRd4のどちらかが水酸基である。)
を含む。
1つの実施形態において、上記樹脂は、構成単位5
(式中、Re1〜Re3は、それぞれ独立に、ニトリル基、アルキル基、又はアルケニル基である。)
を含む。
1つの実施形態において、上記樹脂は、構成単位6
(式中、Rf1は水素原子又はアルキル基であり、Rf2は、水素原子又はアルキル基である。)
を含む。
アルキル基は、直鎖アルキル基、分岐アルキル基、シクロアルキル基等が例示される。
直鎖アルキル基は、−C2n+1(nは1以上の整数)の一般式で表現できる。直鎖アルキル基は、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デカメチル基等が例示される。
分岐アルキル基は、直鎖アルキル基の少なくとも1つの水素がアルキル基によって置換された基である。分岐アルキル基は、ジエチルペンチル基、トリメチルブチル基、トリメチルペンチル基、トリメチルヘキシル基(トリメチルヘキサメチル基)等が例示される。
シクロアルキル基は、単環シクロアルキル基、架橋環シクロアルキル基、縮合環シクロアルキル基等が例示される。
本開示において、単環は、炭素の共有結合により形成された内部に橋かけ構造を有しない環状構造を意味する。また、縮合環は、2つ以上の単環が2個の原子を共有している(すなわち、それぞれの環の辺を互いに1つだけ共有(縮合)している)環状構造を意味する。架橋環は、2つ以上の単環が3個以上の原子を共有している環状構造を意味する。
単環シクロアルキル基は、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基、3,5,5−トリメチルシクロヘキシル基等が例示される。
架橋環シクロアルキル基は、トリシクロデシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基等が例示される。
縮合環シクロアルキル基は、ビシクロデシル基等が例示される。
アルケニル基は、直鎖アルケニル基、分岐アルケニル基、シクロアルケニル基等が例示される。
直鎖アルケニル基は、ビニル基、プロペニル基、n−ブテニル基等が例示される。
分岐アルケニル基は、直鎖アルケニル基の少なくとも1つの水素がアルキル基によって置換された基であり、1−メチルビニル基、1−メチルプロペニル基、1−メチルブテニル基等が例示される。
シクロアルケニル基は、単環シクロアルケニル基等が例示される。
単環シクロアルケニル基は、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、シクロデセニル基、3,5,5−トリメチルシクロヘキセニル基等が例示される。
アルコキシ基は、−ORAl(RAlはアルキル基である)の一般式で表現できる。上記一般式中のアルキル基は上述のもの等が例示される。
アリール基は、単環アリール基、縮合環アリール基等が例示される。単環アリール基は、フェニル基が例示され、縮合環アリール基は、ナフチル基等が例示される。置換アリール基は、トリル基、キシリル基等が例示される。
アリールオキシ基は、−ORAr(RArはアリール基である)の一般式で表現できる。上記一般式中のアリール基は上述のもの等が例示される。
アリーレン基は、単環アリーレン基、縮合環アリーレン基等が例示される。単環アリーレン基は、フェニレン基が例示され、縮合環アリーレン基は、ナフチレン基等が例示される。置換アリーレン基は、トリレン基、キシリレン基等が例示される。
アルキレン基は、直鎖アルキレン基、分岐アルキレン基、シクロアルキレン基等が例示される。
直鎖アルキレン基は、−(CH−(nは1以上の整数)の一般式で表現できる。直鎖アルキレン基は、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、n−ブチレン基、n−ペンチレン基、n−ヘキシレン基、n−ヘプチレン基、n−オクチレン基、n−ノニレン基、n−デカメチレン基等が例示される。
分岐アルキレン基は、直鎖アルキレン基の少なくとも1つの水素がアルキル基によって置換された基である。分岐アルキレン基は、ジエチルペンチレン基、トリメチルブチレン基、トリメチルペンチレン基、トリメチルヘキシレン基(トリメチルヘキサメチレン基)等が例示される。
シクロアルキレン基は、単環シクロアルキレン基、架橋環シクロアルキレン基、縮合環シクロアルキレン基等が例示される。
単環シクロアルキレン基は、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロヘプチレン基、シクロデシレン基、3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン基等が例示される。
架橋環シクロアルキレン基は、トリシクロデシレン基、アダマンチレン基、ノルボルニレン基等が例示される。
縮合環シクロアルキレン基は、ビシクロデシレン基等が例示される。
アルケニレン基は、直鎖アルケニレン基、分岐アルケニレン基、シクロアルケニレン基等が例示される。
直鎖アルケニレン基は、ビニレン基、プロペニレン基、n−ブテニレン基等が例示される。
分岐アルケニレン基は、直鎖アルケニレン基の少なくとも1つの水素がアルキル基によって置換された基であり、1−メチルビニレン基、1−メチルプロペニレン基、1−メチルブテニレン基等が例示される。
シクロアルケニレン基は、単環シクロアルケニレン基等が例示される。
単環シクロアルケニレン基は、シクロペンテニレン基、シクロヘキセニレン基、シクロヘプテニレン基、シクロデセニレン基、3,5,5−トリメチルシクロヘキセニレン基等が例示される。
本開示において「置換のA基」とは、A基が有する1個以上の水素原子が水素原子以外の基(一価の置換基等)に置換された基を意味する。例えば置換のアルキル基は、アルキル基に含まれる水素原子1個以上が水素原子以外の基に置換された基を意味する。また、置換のA基は、複数の置換基が一緒になって環構造を形成する基も含まれる。
上記一価の置換基は、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アルケニル基、水酸基並びにこれらの基及び必要に応じてエーテル結合、エステル結合等を組み合わせた基等が例示される。上記これらの基を組み合わせた基は、アルキルアルコキシ基、アルキルアリール基(ベンジル基等)、アルキルオキシアリール基、アルキルオキシアリールアリール基、アルキルオキシアルキルアリール基等が例示され、より具体的には、
(式中、vは1以上の整数を表す。)
等が例示される。
<構成単位1>
構成単位1は、モノマーとして、エポキシ基含有(メタ)アクリル酸エステルを含む樹脂に対し、ロジン類を含むカルボン酸を反応させた場合、グリシジル変性ロジン類等のエポキシ変性ロジン類と(メタ)アクリル酸との反応物を重合させた場合等にポリマー鎖に含まれる構成単位である。構成単位1は、単独で又は2種以上のものが含まれ得る。
本開示において「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート及びメタクリレートからなる群より選択される少なくとも1つ」を意味する。同様に「(メタ)アクリル」とは「アクリル及びメタクリルからなる群より選択される少なくとも1つ」を意味する。
エポキシ基含有(メタ)アクリル酸エステルは、単独で又は2種以上で使用され得る。エポキシ基含有(メタ)アクリル酸エステルは、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸−4,5−エポキシペンチル、(メタ)アクリル酸−5,6−エポキシヘキシル、(メタ)アクリル酸−6,7−エポキシヘプチル等が例示される。
カルボン酸は、単独で又は2種以上で使用され得る。カルボン酸は、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸、ロジン類等が例示される。
脂肪族カルボン酸は、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸、イコサン酸等が例示される。
芳香族カルボン酸は、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、サリチル酸、ケイ皮酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸等が例示される。
ロジン類は、ガムロジン、トール油ロジン及びウッドロジン等の原料ロジン、上記原料ロジンの精製物(精製ロジン);該原料ロジンの水添物(水添ロジン)、不均化物(不均化ロジン)等が例示される。上記原料ロジンの松種は特に限定されず、メルクシ松、スラッシュ松(湿地松)及び馬尾松等が例示される。また、上記原料ロジンの産地も特に限定されず、中国、ベトナム、インドネシア、ブラジル等が例示される。
上記ロジン類に含まれる樹脂酸は、アビエチン酸、ジヒドロアビエチン酸、デヒドロアビエチン酸、テトラヒドロアビエチン酸、パラストリン酸、レボピマル酸、ネオアビエチン酸、ピマル酸、イソピマル酸、サンダラコピマル酸、コムン酸及びジヒドロアガチン酸等が例示される。
1つの実施形態において、ロジン類由来のRad
等が例示される。
全構成単位に占める構成単位1の割合の上限は、全構成単位の質量(全構成単位100質量%)に対して99、95、90、85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、21質量%等が例示され、下限は、98、95、90、85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、21、20質量%等が例示される。上記割合の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、ゲル化抑制の観点から、全構成単位100質量%に占める構成単位1の割合は、20〜99質量%が好ましい。
なお、本開示において、「全構成単位の質量」とは樹脂の質量と同義である。
全構成単位に占める構成単位1の割合の上限は、全構成単位100モル%に対して99、95、90、85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、21モル%等が例示され、下限は、98、95、90、85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、21、20モル%等が例示される。上記割合の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、ゲル化抑制の観点から、全構成単位100モル%に占める構成単位1の割合は、20〜99モル%が好ましい。
構成単位1を含む樹脂を得る際、反応条件は特に限定されない。反応条件は、例えば温度が100〜210℃程度、反応時間が30分〜8時間程度である。また、各成分の反応途中又は反応終了後に反応系を減圧し、残留モノマーを除いても良い。
また、前記反応は、各種公知の触媒下で行われ得る。触媒は2種以上を併用できる。触媒は、トリフェニルホスフィン、2−メチルイミダゾール、1−メチルイミダゾール、トリエチルアミン、ジフェニルアミン、ジアザビシクロウンデセン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、酸化亜鉛及びオクチル酸亜鉛等が例示される。触媒の使用量は特に限定されないが、樹脂100質量部に対して0.01〜5質量部程度が好ましく、0.10〜2質量部程度がより好ましい。
<構成単位2>
構成単位2は、下記に説明する多官能性モノマーに由来する構成単位である。なお、多官能性モノマーは、単独で又は2種以上が用いられ得る。
(構成単位2A)
構成単位2Aは、モノマーとして、一般式A’
[式中、nは0〜2の整数であり、Rb1’〜Rb6 ’は、それぞれ独立に水素原子、
{式中、qはそれぞれ独立に0〜16の整数であり、R1’〜R3’はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R1’は各単位ごとに基が異なっていてもよい。}
であり、
b4’、及びRb5’は各構成単位ごとに基が異なっていてもよく、
一般式(A)中において
{式中、qは0〜16の整数であり、R1’〜R3 ’はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R1’は各単位ごとに基が異なっていてもよい。}
が2個以上含まれる。]
で示される(ポリ)ペンタエリスリトールポリ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレートを用いた場合にポリマー鎖に含まれる構成単位である。
なお、本開示において「各構成単位ごとに基が異なっていてもよい」とは、例えば一般式(A)において、nが2であるとき、
b4AとRb4Bとは異なる基であってよく、Rb5AとRb5Bとは異なる基であってよいことを意味する。
本開示において「(ポリ)ペンタエリスリトールポリ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレート」は、「ペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールポリアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールポリエポキシ変性(メタ)アクリレート、ポリペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、ポリペンタエリスリトールポリアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、及びポリペンタエリスリトールポリエポキシ変性(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも1つ」を意味する。
ペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレートは、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が例示される。
ペンタエリスリトールポリアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートは、ペンタエリスリトールジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ペンタエリスリトールトリ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ペンタエリスリトールテトラ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ペンタエリスリトールペンタ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ペンタエリスリトールヘキサ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ペンタエリスリトールジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ペンタエリスリトールトリ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ペンタエリスリトールテトラ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ペンタエリスリトールペンタ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ペンタエリスリトールヘキサ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)等が例示される。
ペンタエリスリトールポリエポキシ変性(メタ)アクリレートは、ペンタエリスリトールジエポキシ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリエポキシ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラエポキシ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールペンタエポキシ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールヘキサエポキシ(メタ)アクリレート等が例示される。
ポリペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレートは、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールノナ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールデカ(メタ)アクリレート等が例示される。
ポリペンタエリスリトールポリアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートは、ジペンタエリスリトールジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジペンタエリスリトールトリ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジペンタエリスリトールテトラ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジペンタエリスリトールペンタ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジペンタエリスリトールヘキサ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジペンタエリスリトールヘプタ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジペンタエリスリトールオクタ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジペンタエリスリトールジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジペンタエリスリトールトリ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジペンタエリスリトールテトラ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジペンタエリスリトールペンタ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジペンタエリスリトールヘキサ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジペンタエリスリトールヘプタ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジペンタエリスリトールオクタ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールトリ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールテトラ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールペンタ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールヘキサ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールヘプタ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールオクタ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールノナ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールデカ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールトリ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールテトラ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールペンタ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールヘキサ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールヘプタ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールオクタ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールノナ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールデカ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)等が例示される。
ポリペンタエリスリトールポリエポキシ変性(メタ)アクリレートは、ジペンタエリスリトールジエポキシ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリエポキシ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラエポキシ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタエポキシ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサエポキシ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘプタエポキシ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールオクタエポキシ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールジエポキシ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールトリエポキシ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールテトラエポキシ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールペンタエポキシ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサエポキシ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタエポキシ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタエポキシ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールノナエポキシ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールデカエポキシ(メタ)アクリレート等が例示される。
<構成単位2B>
構成単位2Bは、モノマーとして、一般式B’
[式中、mは0〜2の整数であり、Rb7’〜Rb10 ’は、それぞれ独立に水素原子、
{式中、qはそれぞれ独立に0〜16の整数であり、R1’〜R3’はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R1’は各単位ごとに基が異なっていてもよい。}
であり、
b9’は各構成単位ごとに基が異なっていてもよく、
一般式(B)中において
{式中、qは0〜16の整数であり、R1’〜R3 ’はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R1’は各単位ごとに基が異なっていてもよい。}
が2個以上含まれる。]
で示される(ポリ)トリメチロールプロパンポリ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレートを用いた場合にポリマー鎖に含まれる構成単位である。
本開示において「(ポリ)トリメチロールプロパンポリ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレート」とは、「トリメチロールプロパンポリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエポキシ変性(メタ)アクリレート、ポリトリメチロールプロパンポリ(メタ)アクリレート、ポリトリメチロールプロパンポリアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、及びポリトリメチロールプロパンポリエポキシ変性(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも1つ」を意味する。
トリメチロールプロパンポリ(メタ)アクリレートは、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等が例示される。
トリメチロールプロパンポリアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートは、トリメチロールプロパンジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリメチロールプロパントリ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリメチロールプロパンジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリメチロールプロパントリ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)等が例示される。
トリメチロールプロパンポリエポキシ変性(メタ)アクリレートは、トリメチロールプロパンジエポキシ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリエポキシ(メタ)アクリレート等が例示される。
ポリトリメチロールプロパンポリ(メタ)アクリレートは、ジトリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等が例示される。
ポリトリメチロールプロパンポリアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートは、ジトリメチロールプロパンジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジトリメチロールプロパントリ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジトリメチロールプロパンジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジトリメチロールプロパントリ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)等が例示される。
ポリトリメチロールプロパンポリエポキシ変性(メタ)アクリレートは、ジトリメチロールプロパンジエポキシ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリエポキシ(メタ)アクリレート等が例示される。
<構成単位2C>
構成単位2Cは、モノマーとして、一般式C’
[式中、pは0〜7の整数であり、Rb11’〜Rb14 ’は、それぞれ独立に水素原子、
{式中、qは0〜16の整数であり、R1’〜R3’はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R1’は各単位ごとに基が異なっていてもよい。}
であり、
b13’は各構成単位ごとに基が異なっていてもよく、
一般式(C)中において
{式中、qは0〜16の整数であり、R1’〜R3 ’はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R1’は各単位ごとに基が異なっていてもよい。}
が2個以上含まれる。]
で示されるような(ポリ)グリセリンポリ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレートを用いた場合にポリマー鎖に含まれる構成単位である。
本開示において「(ポリ)グリセリンポリ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレート」は、「グリセリンポリ(メタ)アクリレート、グリセリンポリアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、グリセリンポリエポキシ変性(メタ)アクリレート、ポリグリセリンポリ(メタ)アクリレート、ポリグリセリンポリアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、及びポリグリセリンポリエポキシ変性(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも1つ」を意味する。
グリセリンポリ(メタ)アクリレートは、グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート等が例示される。
グリセリンポリアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートは、グリセリンジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、グリセリントリ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、グリセリンジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、グリセリントリ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)等が例示される。
グリセリンポリエポキシ変性(メタ)アクリレートは、グリセリンジエポキシ(メタ)アクリレート、グリセリントリエポキシ(メタ)アクリレート等が例示される。
ポリグリセリンポリ(メタ)アクリレートは、ジグリセリンジ(メタ)アクリレート、ジグリセリントリ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、トリグリセリンジ(メタ)アクリレート、トリグリセリントリ(メタ)アクリレート、トリグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、トリグリセリンペンタ(メタ)アクリレート等が例示される。
ポリグリセリンポリアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートは、ジグリセリンジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジグリセリントリ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジグリセリンテトラ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリグリセリンジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリグリセリントリ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリグリセリンテトラ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリグリセリンペンタ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)ジグリセリンジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジグリセリントリ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジグリセリンテトラ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリグリセリンジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリグリセリントリ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリグリセリンテトラ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリグリセリンペンタ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)等が例示される。
ポリグリセリンポリエポキシ変性(メタ)アクリレートは、ジグリセリンジエポキシ(メタ)アクリレート、ジグリセリントリエポキシ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラエポキシ(メタ)アクリレート、トリグリセリンジエポキシ(メタ)アクリレート、トリグリセリントリエポキシ(メタ)アクリレート、トリグリセリンテトラエポキシ(メタ)アクリレート、トリグリセリンペンタエポキシ(メタ)アクリレート等が例示される。
<構成単位2D>
構成単位2Dは、モノマーとして、一般式D’
[式中、Rb15’〜Rb17 ’は、それぞれ独立に水素原子、
{式中、qは0〜16の整数であり、R1’〜R3’はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R1’は各単位ごとに基が異なっていてもよい。}
であり、一般式(D)中において
{式中、qは0〜16の整数であり、R1’〜R3 ’はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R1’は各単位ごとに基が異なっていてもよい。}
が2個以上含まれる。]
で示されるようなイソシアヌレート構造含有モノマーを用いた場合にポリマー鎖に含まれる構成単位である。
上記イソシアヌレート構造含有モノマーは、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート等が例示される。
<構成単位2E>
構成単位2Eは、モノマーとして、一般式E’
[式中、Rb18’〜Rb19 ’は、それぞれ独立に
{式中、qは0〜16の整数であり、R1’〜R3 ’はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R1’は各単位ごとに基が異なっていてもよい。}
であり、
b20’は、アルキレン基である。]
で示されるようなアルキレンジ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレートを用いた場合にポリマー鎖に含まれる構成単位である。
本開示において「アルキレンジ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレート」は、「アルキレンジ(メタ)アクリレート、アルキレンジアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、及びアルキレンジエポキシ変性(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも1つ」を意味する。
アルキレンジ(メタ)アクリレートは、1,2−エチレンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,7−ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート等が例示される。
アルキレンジアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートは、1,2−エチレンジオールジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,3−プロパンジオールジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,4−ブタンジオールジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,5−ペンタンジオールジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,6−ヘキサンジオールジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,7−ヘプタンジオールジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,8−オクタンジオールジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,9−ノナンジオールジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,10−デカンジオールジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,2−エチレンジオールジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,3−プロパンジオールジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,4−ブタンジオールジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,5−ペンタンジオールジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,6−ヘキサンジオールジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,7−ヘプタンジオールジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,8−オクタンジオールジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,9−ノナンジオールジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,10−デカンジオールジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)等が例示される。
アルキレンジエポキシ変性(メタ)アクリレートは、1,2−エチレンジオールジエポキシ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジオールジエポキシ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジエポキシ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジエポキシ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジエポキシ(メタ)アクリレート、1,7−ヘプタンジオールジエポキシ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジエポキシ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジエポキシ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジエポキシ(メタ)アクリレート等が例示される。
全構成単位に占める構成単位2(構成単位2A、2B、2C、2D及び2Eからなる群の1種以上)の割合の上限は、全構成単位の質量に対して50、45、40、35、30、25、20、15、10、5、2質量%等が例示され、下限は、49、45、40、35、30、25、20、15、10、5、2、1質量%等が例示される。上記割合の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、全構成単位に占める構成単位2(構成単位2A、2B、2C、2D及び2Eからなる群の1種以上)の割合は、1〜50質量%が好ましい。
全構成単位に占める構成単位2(構成単位2A、2B、2C、2D及び2Eからなる群の1種以上)の割合の上限は、全構成単位100モル%に対して50、45、40、35、30、25、20、15、10、5、2モル%等が例示され、下限は、49、45、40、35、30、25、20、15、10、5、2、1モル%等が例示される。上記割合の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、全構成単位に占める構成単位2(構成単位2A、2B、2C、2D及び2Eからなる群の1種以上)の割合は、1〜50モル%が好ましい。
(構成単位3)
構成単位3は、モノマーとして、アルケニルアリールを用いた場合にポリマー鎖に含まれる構成単位である。アルケニルアリールは、1種又は2種以上を使用可能である。アルケニルアリールは、スチレン、α−メチルスチレン等の他、芳香環に少なくとも1つの炭素数1〜2のアルキル基を有するスチレン等が例示される。
全構成単位に占める構成単位3の割合の上限は、全構成単位の質量に対して79、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、10、5、2質量%等が例示され、下限は、78、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、10、5、2、1、0質量%等が例示される。上記割合の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。構成単位3を含む場合、1つの実施形態において、全構成単位に占める構成単位3の割合は、1〜79質量%が好ましい。
全構成単位に占める構成単位3の割合の上限は、全構成単位100モル%に対して79、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、10、5、2モル%等が例示され、下限は、78、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、10、5、2、1、0モル%等が例示される。上記割合の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。構成単位3を含む場合、1つの実施形態において、全構成単位に占める構成単位3の割合は、1〜79モル%が好ましい。
(構成単位4)
構成単位4は、モノマーとして、(メタ)アクリル酸、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキルアミンアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルを用いた場合にポリマー鎖に含まれる構成単位である。
N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミドは、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン等が例示される。
N,N−ジアルキルアミンアルキル(メタ)アクリレートは、N,N−ジメチルアミンエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミンエチル(メタ)アクリレート等が例示される。窒素上のアルキル基の炭素数(すなわち、構成単位4中のRd1及びRd2の炭素数)は1〜2が好ましい。
(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルは、(メタ)アクリル酸ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル等が例示される。
全構成単位に占める構成単位4の割合の上限は、全構成単位の質量に対して50、45、40、35、30、25、20、15、10、5、2質量%等が例示され、下限は、49、45、40、35、30、25、20、15、10、5、2、1、0質量%等が例示される。上記割合の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。構成単位4を含む場合、1つの実施形態において、全構成単位に占める構成単位4の割合は、1〜50質量%が好ましい。
全構成単位に占める構成単位4の割合の上限は、全構成単位100モル%に対して50、45、40、35、30、25、20、15、10、5、2モル%等が例示され、下限は、49、45、40、35、30、25、20、15、10、5、2、1、0モル%等が例示される。上記割合の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。構成単位4を含む場合、1つの実施形態において、全構成単位に占める構成単位4の割合は、1〜50モル%が好ましい。
(構成単位5)
構成単位5は、例えば、下記の構造を有する
(式中、Re1、Re2、及びRe3は、それぞれ独立に、ニトリル基、アルキル基、又はアルケニル基である。)アゾ開始剤に由来する構成単位である。
アゾ開始剤は、アゾニトリル開始剤、アゾアミジン開始剤、アゾアミド開始剤が例示される。
アゾニトリル開始剤は、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)等が例示される。
アゾアミジン開始剤は、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二硫酸塩二水和物、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]n水和物等が例示される。
アゾアミド開始剤は、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)等が例示される。
その他のアゾ開始剤は、ジメチル2,2’−アゾビス(イソブチレート)、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)等が例示される。
全構成単位に占める構成単位5の割合の上限は、全構成単位の質量に対して50、45、40、35、30、25、20、15、10、5、4質量%等が例示され、下限は、49、45、40、35、30、25、20、15、10、5、4、3、0質量%等が例示される。上記割合の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。構成単位5を含む場合、1つの実施形態において、全構成単位に占める構成単位5の割合は、全構成単位の質量に対して3〜50質量%が好ましい。
全構成単位に占める構成単位5の割合の上限は、全構成単位100モル%に対して50、45、40、35、30、25、20、15、10、5、4モル%等が例示され、下限は、49、45、40、35、30、25、20、15、10、5、4、3、0モル%等が例示される。上記割合の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。構成単位5を含む場合、1つの実施形態において、全構成単位100モル%に占める構成単位5の割合は、3〜50モル%が好ましい。
(構成単位6)
構成単位6は、モノマーとして、(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルを用いた場合にポリマー鎖に含まれる構成単位である。(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルは、1種又は2種以上を使用可能である。
(メタ)アクリル酸エステルは、(メタ)アクリル酸直鎖アルキルエステル、(メタ)アクリル酸分岐アルキルエステル、(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル、(メタ)アクリル酸置換アルキルエステル等が例示される。
(メタ)アクリル酸直鎖アルキルエステルは、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸n−へキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ラウリル等が例示される。
(メタ)アクリル酸分岐アルキルエステルは、(メタ)アクリル酸iso−プロピル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸iso−オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等が例示される。
(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステルは、(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等が例示される。
(メタ)アクリル酸置換アルキルエステルは、(メタ)アクリル酸グリシジル等が例示される。
全構成単位に占める構成単位6の割合の上限は、全構成単位の質量に対し、80、70、60、50、40、30、20、10、5質量%等が例示され、下限は、70、60、50、40、30、20、10、5、0質量%等が例示される。上記割合の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、全構成単位に占める構成単位6の割合は、全構成単位の質量に対して0〜80質量%が好ましい。
全構成単位に占める構成単位6の割合の上限は、全構成単位100モル%に対して80、70、60、50、40、30、20、10、5モル%等が例示され、下限は、70、60、50、40、30、20、10、5、0モル%等が例示される。上記割合の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、全構成単位100モル%に占める構成単位6の割合は、0〜80モル%が好ましい。
(その他の構成単位)
本開示の樹脂には、構成単位1〜6以外のその他の構成単位も含んでもよい。その他の構成単位は、構成単位1〜4、6以外の(メタ)アクリル酸誘導体に由来する構成単位、連鎖移動剤に由来する構成単位等が例示される。
その他の構成単位を含む場合、全構成単位に占めるその他の構成単位の割合の上限は、30、25、20、15、10、5、2質量%等が例示され、下限は、29、25、20、15、10、5、2、1質量%等が例示される。上記割合の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、全構成単位に占めるその他の構成単位の割合は、1〜30質量%、30質量%未満、20質量%未満、10質量%未満、9質量%未満、5質量%未満、4質量%未満、1質量%未満、0.1質量%未満、0.01質量%未満、0.001質量%未満、0.0001質量%未満、0質量%等が例示される。
全構成単位100モル%に占めるその他の構成単位の割合の上限は、30、25、20、15、10、5、2モル%等が例示され、下限は、29、25、20、15、10、5、2、1、0モル%等が例示される。上記割合の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、全構成単位100モル%に占めるその他の構成単位の割合は、1〜30モル%、30モル%未満、20モル%未満、10モル%未満、9モル%未満、5モル%未満、4モル%未満、1モル%未満、0.1モル%未満、0.01モル%未満、0.001モル%未満、0.0001モル%未満、0モル%等が例示される。その他の構成単位を含む場合、1つの実施形態において、全構成単位100モル%に占めるその他の構成単位の割合は、1〜30モル%が好ましい。
構成単位1と構成単位2との質量比(構成単位1の質量/構成単位2の質量)の上限は、99.0、95.0、90.0、85.0、80.0、75.0、70.0、65.0、60.0、55.0、50.0、45.0、40.0、35.0、30.0、25.0、20.0、15.0、10.0、5.0、1.0、0.5等が例示され、下限は、98.0、95.0、90.0、85.0、80.0、75.0、70.0、65.0、60.0、55.0、50.0、45.0、40.0、35.0、30.0、25.0、20.0、15.0、10.0、5.0、1.0、0.5、0.4等が例示される。上記質量比の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、構成単位1と構成単位2との質量比(構成単位1の質量/構成単位2の質量)は、ゲル化抑制の観点から、0.4〜99.0が好ましい。
構成単位1と構成単位2とのモル比(構成単位1の物質量/構成単位2の物質量)の上限は、99.0、95.0、90.0、85.0、80.0、75.0、70.0、65.0、60.0、55.0、50.0、45.0、40.0、35.0、30.0、25.0、20.0、15.0、10.0、5.0、1.0、0.5等が例示され、下限は、98.0、95.0、90.0、85.0、80.0、75.0、70.0、65.0、60.0、55.0、50.0、45.0、40.0、35.0、30.0、25.0、20.0、15.0、10.0、5.0、1.0、0.5、0.4等が例示される。上記モル比の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、構成単位1と構成単位2とのモル比(構成単位1の物質量/構成単位2の物質量)は、ゲル化抑制の観点から、0.4〜99.0が好ましい。
構成単位3を含む場合、構成単位1と構成単位3との質量比(構成単位1の質量/構成単位3の質量)の上限は、99.0、95.0、90.0、85.0、80.0、75.0、70.0、65.0、60.0、55.0、50.0、45.0、40.0、35.0、30.0、25.0、20.0、15.0、10.0、5.0、1.0、0.5等が例示され、下限は、98.0、95.0、90.0、85.0、80.0、75.0、70.0、65.0、60.0、55.0、50.0、45.0、40.0、35.0、30.0、25.0、20.0、15.0、10.0、5.0、1.0、0.5、0.25等が例示される。上記質量比の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、構成単位3を含む場合、構成単位1と構成単位3との質量比(構成単位1の質量/構成単位3の質量)は、極性調整の観点から、0.25〜99.0が好ましい。
構成単位3を含む場合、構成単位1と構成単位3とのモル比(構成単位1の物質量/構成単位3の物質量)の上限は、99.0、95.0、90.0、85.0、80.0、75.0、70.0、65.0、60.0、55.0、50.0、45.0、40.0、35.0、30.0、25.0、20.0、15.0、10.0、5.0、1.0、0.5等が例示され、下限は、98.0、95.0、90.0、85.0、80.0、75.0、70.0、65.0、60.0、55.0、50.0、45.0、40.0、35.0、30.0、25.0、20.0、15.0、10.0、5.0、1.0、0.5、0.25等が例示される。上記モル比の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、構成単位3を含む場合、構成単位1と構成単位3とのモル比(構成単位1の物質量/構成単位3の物質量)は、ゲル化抑制の観点から、0.25〜99.0が好ましい。
構成単位4を含む場合、構成単位1と構成単位4との質量比(構成単位1の質量/構成単位4の質量)の上限は、99.0、95.0、90.0、85.0、80.0、75.0、70.0、65.0、60.0、55.0、50.0、45.0、40.0、35.0、30.0、25.0、20.0、15.0、10.0、5.0、1.0、0.5等が例示され、下限は、98.0、95.0、90.0、85.0、80.0、75.0、70.0、65.0、60.0、55.0、50.0、45.0、40.0、35.0、30.0、25.0、20.0、15.0、10.0、5.0、1.0、0.5、0.4等が例示される。上記質量比の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、構成単位4を含む場合、極性調整の観点から、構成単位1と構成単位4との質量比(構成単位1の質量/構成単位4の質量)は、0.4〜99.0が好ましい。
構成単位4を含む場合、構成単位1と構成単位4とのモル比(構成単位1の物質量/構成単位4の物質量)の上限は、99.0、95.0、90.0、85.0、80.0、75.0、70.0、65.0、60.0、55.0、50.0、45.0、40.0、35.0、30.0、25.0、20.0、15.0、10.0、5.0、1.0、0.5等が例示され、下限は、98.0、95.0、90.0、85.0、80.0、75.0、70.0、65.0、60.0、55.0、50.0、45.0、40.0、35.0、30.0、25.0、20.0、15.0、10.0、5.0、1.0、0.5、0.4等が例示される。上記モル比の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、構成単位4を含む場合、構成単位1と構成単位4とのモル比(構成単位1の物質量/構成単位4の物質量)は、ゲル化抑制の観点から、0.4〜99.0が好ましい。
構成単位5を含む場合、構成単位1と構成単位5との質量比(構成単位1の質量/構成単位5の質量)の上限は、33.0、30.0、25.0、20.0、15.0、10.0、5.0、1.0、0.5等が例示され、下限は32.0、30.0、25.0、20.0、15.0、10.0、5.0、1.0、0.4等が例示される。上記質量比の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、構成単位5を含む場合、構成単位1と構成単位5との質量比(構成単位1の質量/構成単位5の質量)は、ゲル化抑制の観点から、0.4〜33.0が好ましい。
構成単位5を含む場合、構成単位1と構成単位5とのモル比(構成単位1の物質量/構成単位5の物質量)の上限は、33.0、30.0、25.0、20.0、15.0、10.0、5.0、1.0、0.5等が例示され、下限は32.0、30.0、25.0、20.0、15.0、10.0、5.0、1.0、0.4等が例示される。上記モル比の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、構成単位5を含む場合、構成単位1と構成単位5とのモル比(構成単位1の物質量/構成単位5の物質量)は、ゲル化抑制の観点から、0.4〜33.0が好ましい。
構成単位6を含む場合、構成単位6と構成単位1との質量比(構成単位6の質量/構成単位1の質量)の上限は、4、3、2、1、0.5等が例示され、下限は、3、2、1、0.5、0等が例示される。上記質量比の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、構成単位6を含む場合、構成単位6と構成単位1との質量比(構成単位6の質量/構成単位1の質量)は、0〜4が好ましい。
構成単位6を含む場合、構成単位6と構成単位1とのモル比(構成単位6の物質量/構成単位1の物質量)の上限は、4、3、2、1、0.5等が例示され、下限は、3、2、1、0.5、0等が例示される。上記モル比の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、構成単位6を含む場合、構成単位6と構成単位1とのモル比(構成単位6の物質量/構成単位1の物質量)は、0〜4が好ましい。
構成単位5を含む場合、構成単位2と構成単位5との質量比(構成単位2の質量/構成単位5の質量)の上限は、16.7、16、15、10、5、1、0.5、0.1、0.05が例示され、下限は、16、15、10、5、1、0.5、0.1、0.05、0.02が例示される。上記比率の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、構成単位5を含む場合、構成単位2と構成単位5との質量比(構成単位2の質量/構成単位5の質量)は、ゲル化抑制の観点から、0.02〜16.7が好ましい。
構成単位5を含む場合、構成単位2と構成単位5とのモル比(構成単位2の物質量/構成単位5の物質量)の上限は、16.7、16、15、10、5、1、0.5、0.1、0.05が例示され、下限は、16、15、10、5、1、0.5、0.1、0.05、0.02が例示される。上記モル比の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、構成単位5を含む場合、構成単位2と構成単位5とのモル比(構成単位2の物質量/構成単位5の物質量)は、ゲル化抑制の観点から、0.02〜16.7が好ましい。
構成単位2と単官能性モノマーに由来する構成単位(構成単位1、3、4等)との質量比(構成単位2の質量/単官能性モノマーに由来する構成単位の質量)の上限は、1.00、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1、0.05等が例示され、下限は、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1、0.05、0.01等が例示される。上記質量比の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、構成単位2と単官能性モノマーに由来する構成単位(構成単位1、3、4等)との質量比(構成単位2の質量/単官能性モノマーに由来する構成単位の質量)は、ゲル化抑制の観点から、0.01〜1.00が好ましい。
構成単位2と単官能性モノマーに由来する構成単位(構成単位1、3、4等)とのモル比(構成単位2の物質量/単官能性モノマーに由来する構成単位の物質量)の上限は、1.00、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1、0.05等が例示され、下限は、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1、0.05、0.01等が例示される。上記モル比の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、構成単位2と単官能性モノマーに由来する構成単位とのモル比(構成単位1の物質量/単官能性モノマーに由来する構成単位の物質量)は、ゲル化抑制の観点から、0.01〜1.00が好ましい。
<樹脂の物性等>
分子量分布(Mw/Mn)は、例えば重量平均分子量及び数平均分子量を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により適切な溶媒下で測定したポリスチレン換算値として求め、求めた分子量の値から計算するという手順により導出される。
本開示における樹脂の分子量分布(Mw/Mn)の上限は、55、50、45、40、35、32、30、25、20、19、18.3、15、14.3、10、5、4.5、4.2、4.1、3.8、3.3、3.2、2等が例示され、下限は、54、50、45、40、35、32、30、25、20、19、18.3、15、14.3、10、5、4.5、4.2、4.1、3.8、3.3、3.2、3、2、1.5等が例示される。上記分子量分布(Mw/Mn)の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、1.5〜55が好ましい。
本開示における樹脂の重量平均分子量(Mw)の上限は、500,000、450,000、400,000、350,000、300,000、250,000、200,000、150,000、100,000、90,000、80,000、70,000、60,000、50,000、40,000、32,000、30,000、27,000、20,000、15,000、13,000、11,000、10,000、9,000、8,000、7,000、6,000、5,500等が例示され、下限は、490,000、450,000、400,000、350,000、300,000、250,000、200,000、150,000、100,000、90,000、80,000、70,000、60,000、50,000、40,000、32,000、30,000、27,000、20,000、15,000、13,000、11,000、10,000、9,000、8,000、7,000、6,000、5,500、5,000、4,500、4,000等が例示される。上記重量平均分子量の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、上記樹脂の重量平均分子量は、4,000〜500,000が好ましい。
本開示における樹脂の数平均分子量(Mn)の上限は、100,000、90,000、80,000、70,000、60,000、50,000、40,000、30,000、20,000、15,000、10,000、5,000、4,000、3,000、2,000、1,000、900等が例示され、下限は100,000、90,000、80,000、70,000、60,000、50,000、40,000、30,000、20,000、19,000、15,000、10,000、5,000、4,000、3,000、2,000、1,000、900、800等が例示される。上記数平均分子量(Mn)の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、上記樹脂の数平均分子量は、800〜100,000が好ましい。
本開示における樹脂の水酸基価の上限は、483、480、450、400、350、300、250、200、150、100、50、25、5、1mgKOH/g等が例示され、下限は、480、450、400、350、300、250、200、150、100、50、25、5、1、0mgKOH/g等が例示される。上記水酸基価の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、樹脂の水酸基価は、0〜483mgKOH/gが好ましい。樹脂の水酸基価は、試料にアセチル化試薬を加え加熱し、放冷後,指示薬として,フェノールフタレイン溶液を加え,水酸化カリウムエタノール溶液で滴定して測定され得る。
本開示における樹脂の酸価の上限は、799、750、700、650、600、550、500、450、400、350、300、250、200、150、100、50、25、1mgKOH/g等が例示され、下限は790、750、700、650、600、550、500、450、400、350、300、250、200、150、100、50、25、1、0mgKOH/g等が例示される。上記酸価の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、樹脂の酸価は、0〜799mgKOH/gが好ましい。樹脂の酸価は、試料を水又はアセトン又はトルエン/エタノール=20/80(容積比)混合溶液に溶解させ、指示薬としてフェノールフタレイン指示薬を加え、水酸化カリウムの水又はエタノール溶液で滴定して測定され得る。
本開示における樹脂の軟化点の上限は、150、140、130、120、110、100、90、80℃等が例示され、下限は140、130、120、110、100、90、80、75℃等が例示される。上記軟化点の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、樹脂の軟化点は、75〜150℃が好ましい。樹脂の軟化点は、自動軟化点測定装置(EX−719PD、SIENTIFIC製)により測定され得る。
本開示における樹脂の絶対分子量(M)50,000に対する固有粘度(η)の上限は、0.20、0.19、0.18、0.17、0.16、0.15、0.14、0.13、0.12、0.11、0.10、0.09、0.08、0.07、0.06、0.05、0.04、0.03、0.02等が例示され、下限は0.19、0.18、0.17、0.16、0.15、0.14、0.13、0.12、0.11、0.10、0.09、0.08、0.07、0.06、0.05、0.04、0.03、0.02、0.01等が例示される。上記固有粘度(η)の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、樹脂の絶対分子量(M)50,000に対する固有粘度(η)は、0.01〜0.20が好ましい。樹脂の絶対分子量(M)50,000に対する固有粘度(η)は、トリプル検出GPC(ViscoteK TDA305,Malvern製)により測定され得る。
本開示における樹脂のガラス転移温度(Tg)の上限は、230、200、150、100、50、0、−50、−70℃等が例示され、下限は225、200、150、100、50、0、−50、−80℃等が例示される。上記ガラス転移温度(Tg)の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、樹脂のガラス転移温度は、−80〜230℃が好ましい。樹脂のガラス転移温度は、示差走査熱量測定により測定され得る。
1つの実施形態において、本発明の樹脂は、好ましくはインキ用樹脂、より好ましくはオフセット印刷インキ用樹脂として用いられる。オフセット印刷はローラーからローラーへインキを転写させながら使用するものである。そしてインキジェット印刷はタンクからインキを吸って、細いノズルから噴射させて行う印刷手法である。そのため、オフセット印刷に用いられる樹脂とインキジェット印刷に用いられる樹脂とでは、求められる物性(粘度等)が異なることは周知の事実である。
[反応性希釈剤]
反応性希釈剤は、各種公知のものを用いることができ、1種又は2種以上を併用できる。反応性希釈剤は、
[式中、n及びmはそれぞれ独立に0〜2の整数であり、pは0〜7の整数であり、Rb1’〜Rb17 ’は、それぞれ独立に水素原子、
{式中、qは0〜16の整数であり、R1’〜R3’はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R1’は各単位ごとに基が異なっていてもよい。}
であり、
b18’〜Rb19 ’は、それぞれ独立に
{式中、qは0〜16の整数であり、R1’〜R3 ’はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R1’は各単位ごとに基が異なっていてもよい。}
であり、
b20’はアルキレン基であり、
b4’、Rb5’、Rb9’、及びRb13’は各構成単位ごとに基が異なっていてもよく、
一般式(A)〜(D)中において
{式中、qは0〜16の整数であり、R1’〜R3 ’はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R1’は各単位ごとに基が異なっていてもよい。}
が2個以上含まれる。]
等が例示される。
なお、上記一般式(A)〜(E)により表わされた反応性希釈剤は、[1.樹脂]の<構成単位2>の項目において記載した、一般式(A)〜(E)により表わされた多官能性モノマーと同じものである。
[ワニス組成物]
ワニス組成物中の樹脂の含有量の上限は、ワニス組成物の合計質量に対して、60、59、55、50、45、40、35、30、25、20、15、11質量%等が例示され、下限は、59、55、50、45、40、35、30、25、20、15、11、10質量%等が例示される。ワニス組成物中の樹脂の含有量の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、皮膜強度と硬化性の観点から、ワニス組成物中の樹脂の含有量は、ワニス組成物の合計質量に対して、10〜60質量%が好ましい。
ワニス組成物中の反応性希釈剤の含有量の上限は、ワニス組成物中の合計質量に対して、90、89、85、80、75、70、65、60、55、50、45、41質量%等が例示され、下限は、89、85、80、75、70、65、60、55、50、45、41、40質量%等が例示される。ワニス組成物中の反応性希釈剤の含有量の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、皮膜強度と硬化性の観点から、ワニス組成物中の反応性希釈剤の含有量は、ワニス組成物中の合計質量に対して、40〜90質量%が好ましい。
樹脂と反応性希釈剤との比率(樹脂の質量/反応性希釈剤の質量)の上限は、1.50、1.40、1.30、1.20、1.10、1.00、0.90、0.80、0.70、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.15等が例示され、下限は1.40、1.30、1.20、1.10、1.00、0.90、0.80、0.70、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.15、0.11等が例示される。上記比率の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、皮膜強度と硬化性の観点から、樹脂と反応性希釈剤との比率(樹脂の質量/反応性希釈剤の質量)は、0.11〜1.50が好ましい。
ワニス組成物中には、樹脂、反応性希釈剤以外の成分(以下その他の成分ともいう)を含有してもよい。樹脂、及び反応性希釈剤の合計質量に対して、その他の成分の含有量の上限は20、15、10、5、1質量%等が例示され、下限は15、10、5、1、0質量%等が例示される。上記含有量の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、その他の成分の含有量は、樹脂、及び反応性希釈剤の合計質量に対して、0〜20質量%が好ましい。
またワニス組成物全体の合計質量に対してその他の成分の含有量の上限は、17、15、10、5、1質量%等が例示され、下限は15、10、5、1、0質量%等が例示される。上記含有量の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、その他の成分の含有量はワニス組成物全体の合計質量に対して0〜17質量%が好ましい。
上記ワニス組成物の粘度の上限は、800、750、700、600、500、400、300、200、100、50、10Pa・s/25℃であり、下限は750、700、600、500、400、300、200、100、50、10、5Pa・s/25℃である。ワニス組成物の粘度の範囲は適宜(例えば上記上限及び下限の値から選択して)設定され得る。1つの実施形態において、ローラーへの転写性や作業性の観点からワニス組成物の粘度は、5〜800Pa・s/25℃が好ましく、10〜200Pa・s/25℃がより好ましい。
1つの実施形態において、本発明のワニス組成物は、活性エネルギー線硬化性であり、好ましくはインキ用、より好ましくはオフセット印刷インキに用いられる。
[印刷インキ]
本開示は上記ワニス組成物、必要に応じて光重合開始剤、及び顔料を含む、印刷インキを提供する。
光重合開始剤としては、特に限定されず、各種公知のものを使用することができる。その具体例としては、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エステル、p−ジメチルアセトフェノン、チオキサントン、アルキルチオキサントン、アミン類等があげられる。また、イルガキュア1173、イルガキュア651、イルガキュア184、イルガキュア907、イルガキュア2959、イルガキュア127、イルガキュア369、イルガキュア369E、イルガキュア379、イルガキュア379EG、イルガキュアTPO、イルガキュア819(いずれもBASFジャパン社製)等の市販のものをそのまま使用しても良い。光重合開始剤の使用量としては、乾燥性の観点から1〜15%程度用いることが好ましい。
上記印刷用インキに使用する顔料としては、特に限定されず通常使用される無機又は有機の顔料を配合することができる。具体例としては、酸化チタン、亜鉛華、鉛白、リトボン、酸化アンチモン等の白色顔料、アニリンブラック、鉄黒、カーボンブラック等の黒色顔料、黄鉛、黄色酸化鉄、チタンイエロー、ハンザイエロー(10G、5G、3G、その他)、ジスアゾイエロー、ベンジジンイエロー、パーマネントイエロー等の黄色顔料、クロームバーミリオン、パーマネントオレンジ、バルカンファーストオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジ等の橙色顔料、酸化鉄、パーマネントブラウン、パラブラウン等の褐色顔料、ベンガラ、カドミウムレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド、ローダミンレーキ、アリザリンレーキ、チオインジゴレッド、PVカーミン、モノライトファーストレッド、キナクドリン系赤色顔料等の赤色顔料、コバルト紫、マンガン紫、ファーストバイオレット、メチルバイオレットレーキ、インダンスレンブリリアントバイオレット、ジオキサジンバイオレット等の紫色顔料、群青、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、銅フタロシアニンブルー、インダスレンブルー、インジゴ等の青色顔料、クロムグリーン、酸化クロム、エメラルドグリーン、ナフトールグリーン、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、ポリクロルブロム銅フタロシアニン等の緑色顔料の他、各種の蛍光顔料、金属粉顔料等が例示される。これらの顔料は、オフセット印刷用インキ100質量部に対して1〜50質量部程度が好ましく、5〜30質量部程度がより好ましい。
上記印刷インキは、上記樹脂、重合性モノマー及び顔料を含有するものであるが、さらに表面調整剤、消泡剤、光増感剤、酸化防止剤、光安定剤、レベリング剤を使用することもできる。これらの任意成分は、オフセット印刷用インキ100質量部に対して、それらの合計量が100質量部程度以下の範囲となる量(具体的には95、90、80、50、40、30、20、10、5、1質量部程度以下)で配合することが好ましい。さらにハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、フェノチアジン及びN−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩等の重合禁止剤を配合することもできる。重合禁止剤を配合する場合には、オフセット印刷用インキ100質量部に対して0.01〜2質量部程度の範囲で使用することが好ましい。
[印刷物]
本開示は、上記印刷インキの硬化層を有する、印刷物を提供する。
基材は、各種公知のものを特に制限なく用いることができる。基材は、紙(アート紙、キャストコート紙、フォーム用紙、PPC紙、上質コート紙、クラフト紙、ポリエチレンラミネート紙、グラシン紙等)の他、プラスチック基材(ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリメタクリレート、ポリエステル、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ノルボルネン系樹脂等)等が例示される。
印刷方法(塗工方法)は、オフセット印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷、バーコーター塗工、メイヤーバー塗工、エアナイフ塗工、グラビア塗工等が例示される。また、塗工量は特に限定されないが、乾燥後の質量が0.1〜30g/m程度が好ましく、1〜20g/m程度がより好ましい。
硬化手段は、電子線又は紫外線が例示される。紫外線の光源は、高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、UV−LED等が例示される。光量や光源配置、搬送速度は特に限定されないが、高圧水銀灯を使用する場合には、80〜160W/cm程度の光量を有するランプ1灯に対して、搬送速度が5〜50m/分程度が好ましい。
以下、実施例及び比較例を通じて本発明を具体的に説明する。但し、上述の好ましい実施形態における説明及び以下の実施例は、例示の目的のみに提供され、本発明を限定する目的で提供するものではない。従って、本発明の範囲は、本明細書に具体的に記載された実施形態にも実施例にも限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。また、各実施例及び比較例において、特に説明がない限り、部、%等の数値は質量基準である。
重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりTHF溶媒下で測定したポリスチレン換算値として求めた。GPC装置としてはHLC−8020(東ソー(株)製)を、カラムとしてはTSKgel superHZM(東ソー(株)製)を用い、流速:1.00mL/min、試料濃度:0.5%という条件で測定した。求めた数平均分子量と重量平均分子量より分子量分布(Mw/Mn)を算出した。
実施例1−1
攪拌機、分水器付き還流冷却管及び温度計と滴下ロートを備えた反応容器に酢酸ブチルと290g仕込んだ。滴下ロートにグリシジルメタクリレート290gを仕込み、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルを40g添加した。窒素雰囲気下、121℃、3.0時間 攪拌下滴下重合反応を行い、1時間保温した。その後、水添ロジン(荒川化学製、商品名ハイペールCH)を710g、トリフェニルホスフィン4.0gを添加した後、120℃で12時間撹拌した。その後、常圧で190℃まで昇温しながら溶剤を留去して、50mmHg以下で減圧しながら溶剤を完全に留去して樹脂を得た。
実施例1−1以外の実施例1、及び比較例は、下記表のように変更した以外は、実施例1と同様にして製造した。
実施例2−1
実施例1−1で得られた樹脂1 19.9質量部に対して反応性希釈剤ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート60.1質量部を加え、エアーバブリング下、130℃、1時間攪拌溶解し、ワニス組成物を得た。得られたワニス組成物に対して、イルガキュア907(BASF製)を5質量部、MA100(三菱ケミカル(株)製)を15質量部仕込み、3本ローラーで錬肉してインキを調製した。上記配合に基づいて40℃、400rpmにおけるタック値が9±0.5となるよう適宜調整し、印刷インキを得た。
実施例2−1以外の実施例2及び比較例は、樹脂と反応性希釈剤の種類と使用比率を下記表に記載のように代えたこと以外は、実施例2−1と同様に調製した。
(流動性の測定)
60°に傾けたガラス板の上にインキ1.30mlをのせて、30分放置後のインキの流れを計測した。評価基準は以下の通り。
◎:301mm以上
○:300〜201mm
△:200〜101mm
×:100mm以下
(耐ミスチング性)
13cm×21cm角に切り取ったOHPフィルムをインコメーターのローラー裏の壁面に貼り付け、ローラー温度を40℃に調整後、ローラーの上にインキを2.6mlのせた。ローラーを1200rpm×2分 回転させフィルムに付着したインキの質量を秤量した。評価基準は以下の通り。
◎:19mg以下
○:20〜59mg
△:60〜99mg
×:100mg以上
(硬化性)
塗工したインキを72mJ/cmの光量でUV照射機に通す作業を1パスとして、硬化するまでパスを繰り返すし、インキを布で擦った時に傷が付かなくなるパス回数を硬化とする。評価基準は以下の通り。
◎:1パスで硬化
○:2〜4パスで硬化
△:5〜7パスで硬化
×:8パス以上で硬化

Claims (5)

  1. 構成単位1、
    [式中、Ra1は水素原子又はアルキル基であり、Ra2は、
    <式中、Raaはアルキレン基又は単結合であり、Rab〜Racはそれぞれ独立に置換若しくは非置換のアリール基、又は置換若しくは非置換のアルキル基であり、
    ad
    (式中、
    は単結合又は二重結合を表す)
    又は置換若しくは非置換のアリール基である。>
    を含む、樹脂。
  2. 構成単位2:
    [式中、n及びmはそれぞれ独立に0〜2の整数であり、pは0〜7の整数であり、Rb1〜Rb17は、それぞれ独立に水素原子、
    <式中、q及びrはそれぞれ独立に0〜16の整数であり、s及びtはそれぞれ独立に1以上の整数であり、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R及びRは各単位ごとに基が異なっていてもよく、R〜Rはそれぞれ独立に前記構成単位1を含む構成単位である。>
    であり、
    b18〜Rb19は、それぞれ独立に
    <式中、q及びrはそれぞれ独立に0〜16の整数であり、s及びtはそれぞれ独立に1以上の整数であり、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R及びRは各単位ごとに基が異なっていてもよく、R〜Rはそれぞれ独立に前記構成単位1を含む構成単位である。>
    であり、
    b20はアルキレン基であり、
    b4、Rb5、Rb9、及びRb13は各構成単位ごとに基が異なっていてもよく、
    一般式(A)〜(D)中において
    <式中、q及びrはそれぞれ独立に0〜16の整数であり、s及びtはそれぞれ独立に1以上の整数であり、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R及びRは各単位ごとに基が異なっていてもよく、R〜Rはそれぞれ独立に前記構成単位1を含む構成単位である。>
    が2個以上含まれる。]
    を含む、請求項1に記載の樹脂。
  3. 請求項1又は2に記載の樹脂を含む、ワニス組成物。
  4. 請求項3に記載のワニス組成物及び顔料を含む、印刷インキ。
  5. 請求項4に記載の印刷インキの硬化層を有する、印刷物。
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