JP2019196331A - 精製された4−アミノアンチピリンの製造方法及び生成された4−アミノアンチピリン - Google Patents

精製された4−アミノアンチピリンの製造方法及び生成された4−アミノアンチピリン Download PDF

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Abstract

【課題】 生体成分を酵素−ペルオキシダーゼ−発色剤系の生体成分測定試薬を用いて測定する測定法に用いれば、感度が設計されたレベルから低下すること無く良好な測定ができる4−アミノアンチピリンの製造方法を提供する。【解決手段】 酵素−ペルオキシダーゼ−発色剤系における感度低下が抑制された生体成分測定試薬に用いられる、精製された4−アミノアンチピリンを製造する方法であって、以下の工程:(1)粗製4−アミノアンチピリンを、溶媒に溶解させた溶解液を調製する工程;(2)前記溶解液を、リガンドを結合させた樹脂への親和性を利用して4−ヒドロキシアンチピリンを分離除去する工程、を包含する、方法。【選択図】 なし

Description

本発明は、精製された4−アミノアンチピリン(以下、4AAとも表記する)の製造方法及び生成された4−アミノアンチピリンに関する。本発明の製造方法により得られた4−アミノアンチピリンは、臨床診断において、生体成分を測定するための組成物、および、該組成物を用いて生体成分の分析を行う方法に適用できる。さらに本発明の4−アミノアンチピリンは、生体成分を酸化還元反応を利用して測定するための組成物および該組成物を用いて生体成分の分析を行う方法などに適用できる。
従来、臨床診断においては、酵素法による生体成分の測定が行われており、特に酸化酵素−ペルオキシダーゼ−酸化還元発色試薬(以下、発色剤とも表記する。)系による方法、すなわち検体中の測定対象物質を酵素反応させて過酸化水素を発生させ、これをペルオキシダーゼの存在下、発色剤と反応させて比色定量する方法が広く行われている。(非特許文献1)
該酸化還元発色試薬系としては、例えば水素供与体とカップラーを用いた方法があげられる。代表例としては、水素供与体とカップラーとをペルオキシダーゼの存在下に過酸化水素によって酸化縮合させて色素を形成させるトリンダー(Trinder)法があげられる。本方法で用いるカップラーとしては例えば4−アミノアンチピリン(以下、4−アミノアンチピリンとも表記する。)が知られている。
BUNSEKI KAGAKU Vol.45, No.2, pp.111−124 (1996)
本発明の目的は、精製された4−アミノアンチピリンを得ることである。本発明の製造方法により得られた4−アミノアンチピリンは、生体成分測定方法においてより優れた感度を有する生体成分測定用組成物に適用できる。さらに本発明の製造方法により得られた4−アミノアンチピリンは、生体成分を酸化還元反応を利用して測定する測定方法において、より優れた感度を有する生体成分測定用組成物に適用できる。
本発明者は、4−アミノアンチピリンおよび水素供与体を用いた酵素−ペルオキシダーゼ−発色剤系の生体成分測定試薬を調製し、それを生体成分測定に用いるにあたり、原因不明の試薬感度低下を経験した。
感度の低下の程度は、測定のために調製した試薬組成物のロットによりばらつきがあったため、本発明者は、試薬組成について種々検討した。その結果、意外なことに、4−アミノアンチピリン中に極微量に4−ヒドロキシアンチピリン(以下、4HAとも表記する)という物質が存在することを見出した。4−ヒドロキシアンチピリンが試薬中に存在した場合、構造上4−ヒドロキシアンチピリンは水素供与体とカップリング反応しないが、過酸化水素存在下、4−ヒドロキシアンチピリンとペルオキシダーゼが反応し、過酸化水素が消費される。本発明者は、検体中の測定対象物質に酵素を反応させて発生した過酸化水素が4−ヒドロキシアンチピリンに消費されるため、本来の4−アミノアンチピリン−水素供与体の反応で発色する発色量が減り、感度が低下することを見出した。そして、試薬組成物中の4−ヒドロキシアンチピリン濃度を一定以下にすることで、生体成分を酵素−ペルオキシダーゼ−発色剤系の生体成分測定試薬を用いて測定する測定法において、感度が設計されたレベルから低下すること無く良好な測定ができることを見出した。
本発明者らはさらに、4−アミノアンチピリンの精製方法について検討した。その結果、本発明の方法により精製された4−アミノアンチピリンを用いれば、4−アミノアンチピリンおよび水素供与体を用いた酵素−ペルオキシダーゼ−発色剤系の生体成分測定方法において、前記のような問題がなく、良好な測定ができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下の構成からなる。
(項1)
酵素−ペルオキシダーゼ−発色剤系における感度低下が抑制された生体成分測定試薬に用いられる、精製された4−アミノアンチピリンを製造する方法であって、以下の工程:
(1)粗製4−アミノアンチピリンを、溶媒に溶解させた溶解液を調製する工程;
(2)前記溶解液を、リガンドを結合させた樹脂への親和性を利用して4−ヒドロキシアンチピリンを分離除去する工程、
を包含する、方法。
(項2)
前記工程(2)により、前記生体成分測定試薬を用いた酵素−ペルオキシダーゼ−発色剤系の呈色反応液時の4−ヒドロキシアンチピリンの濃度が1.5μg/ml以下となるように4−ヒドロキシアンチピリンを分離除去する、項1に記載の製造方法。
(項3)
前記生体成分測定試薬が、クレアチニン測定試薬又は糖化ヘモグロビン測定試薬のいずれかである、項1又は2に記載の製造方法。
(項4)
項1乃至は3のいずれかに記載の製造方法で製造した4−アミノアンチピンであって、前記生体成分測定試薬を用いた酵素−ペルオキシダーゼ−発色剤系の呈色反応液時の4−ヒドロキシアンチピリンの濃度が1.5μg/ml以下である、4−アミノアンチピリン。
本発明により、酸化酵素−ペルオキシダーゼ−発色剤系による酵素法での生体成分測定において、試薬製造ロットごとに感度が設計されたレベルから低下せずに生体成分測定試薬を得ることが可能となった。また、該試薬を用いて良好な測定が可能となった。
4−アミノアンチピリン原体のHPLCフラクションを示す図である。 4−アミノアンチピリンと4−ヒドロキシアンチピリンの構造式を示す図である。 4−ヒドロキシアンチピリンの反応液中濃度と試料測定感度との関係を示す図である。
本発明は、酵素−ペルオキシダーゼ−発色剤系における感度低下が抑制された生体成分測定試薬に用いられる精製された4−アミノアンチピリンを製造する方法であって、以下の工程(1)及び工程(2)を包含する方法により、精製された4−アミノアンチピリンを製造する方法である。
(1)粗製4−アミノアンチピリンを、溶媒に溶解させた溶解液を調製する工程
(2)前記溶解液を、リガンドを結合させた樹脂への親和性を利用して4−ヒドロキシアンチピリンを分離除去する工程。
本発明の精製された4−アミノアンチピリンを製造方法は、工程(1)及び工程(2)を包含すること以外に制限はない。例えば、工程(1)及び工程(2)に加えて、当該分野で公知の任意の精製方法を更に併用することができる。このような精製方法としては、例えば、ろ過法、蒸留法、分留法、再結晶法、抽出法、昇華法等を挙げることができるが、これらに限定されない。
本発明で用いる粗製4−アミノアンチピリンは、4−ヒドロキシアンチピリン及び4−ヒドロキシアンチピリン以外の合成副産物を含む可能性があるため、前記の方法を用いて精製する。このような粗製4−アミノアンチピリンとしては、市販のものを用いても良いし公知の合成方法によって得られたものを用いても良い。
本発明では、粗製4−アミノアンチピリンの結晶を、溶媒に溶解させて、4−アミノアンチピリン結晶の溶解液を得ればよい。ここで用いられる溶媒としては、アルコール、アセトニトリル、メタノール−リン酸緩衝液、メタノール−酢酸緩衝液、又はこれらの水溶液等を挙げることができるが、これらに限定されない。
本発明の精製された4−アミノアンチピリンを製造する方法における工程(2)のリガンドを結合させた樹脂への親和性を利用して4−ヒドロキシアンチピリンを分離除去する工程の具体的な態様としては、4−アミノアンチピリンを溶かした溶解液から、HPLCなどのカラムクロマトグラフィーを用いて分離を行ってもよい。
4−アミノアンチピリンに含有される4−ヒドロキシアンチピリンを除去する手段として、カラムクロマトグラフィーを用いる場合、その分離の物理化学的原理は特に限定されない。例えば、分配(順相・逆相)、吸着、分子排斥、イオン交換などの諸原理が挙げられる。
カラムクロマトグフィーを用いる場合、一般的な逆相カラムクロマトグラフィーが好適に用いられる。逆相カラムクロマトグラフィーの担体は特に限定されないが、例えばシリカゲルやポリマー系などの担体が好適に用いられ、中でも多孔質シリカゲルがより好適に用いられる。シリカゲルを担体として使用する場合はエンドキャップ処理の有無は特に制限はない。
カラムクロマトグラフィーの装置は、低圧、中圧、高圧のいずれのクロマトグラフィーシステムであっても条件を目的に合わせて適正に調整することにより使用することができる。
カラムクロマトグラフィー担体に結合するリガンドの種類も特に限定されない。リガンドは汎用されているオクタデシル基(ODS)の他、フェニル基、オクチル基も条件を適正化することで選択することが出来る。リガンドの結合は、モノメリックでもポリメリックでも良い。いずれの充填剤であっても分離条件を適正化することで使用可能である。
カラムクロマトグラフィーの移動相は水と、メタノールまたはアセトニトリルのような水溶性の溶剤を使用すれば良く、シリカゲルのシラノール基とのイオン的相互作用を回避するため常法に従いクロマトグラフィー移動相のpHを酸性側に調整、またはイオンペア試薬を微量添加しても良い。
移動相の流速は、使用するシステムの能力によって最適化すればよい。また、リニアグラジエントではなく、ステップワイズで溶出させ分離しても良い。
(4−ヒドロキシアンチピリンの反応液中の許容濃度)
本発明の生体成分測定における4−ヒドロキシアンチピリンの反応液中の許容濃度は、1.5μg/ml以下が好ましく、より好ましくは1.0μg/ml以下であり、さらに好ましくは0.5μg/ml以下、特に好ましくは0.3μg/ml以下である。
以下、測定対象の生体成分の一例をクレアチニンとして、4−ヒドロキシアンチピリンの生体成分測定の感度低下に及ぼす影響と4−ヒドロキシアンチピリンの反応液中の許容濃度について説明する。
近年、eGFRの算出には小数点下二桁までのクレアチニンの測定精度が求められており、最少検出感度としてはクレアチニン濃度で0.03mg/dL程度が要求されている。
一方、本発明者のこれまでの検討から、クレアチニン試薬のブランクの変動はσ=0.045〜0.114mABS程度であり、一般的に体外診断薬の最小検出感度とされる2.6σ(99.5%正規分布)は0.117〜0.296mABS程度と算出される。
従って、2.6σの最大値の0.296mABS、つまり約0.3mABS以上の吸光度があればシグナルとして検出可能であり、クレアチニンの存否判断やクレアチニンの定量が可能になると考えられる。
つまり、クレアチニン濃度が0.03mg/dLの時の最少検出感度として約0.3mABSが必要とされることになり、これはクレアチニン濃度が5mg/dLの時に置き換えると検出感度は約50mABSに相当する。
実施例4では、5mg/dLのクレアチニン水溶液を用いて、各種濃度の4−ヒドロキシアンチピリンを添加した測定試薬を調整し、クレアチニンの測定感度を測定し、結果を図3に示した。
図3より、検出感度が50mABSの時の4−ヒドロキシアンチピリンの濃度は約1.5μg/mlと読み取れる。
以上より、本発明の生体成分測定における4−ヒドロキシアンチピリンの反応液中の許容濃度は、1.5μg/ml以下が好ましいことが分かる。
なお、より高感度な測定を必要とする場合など、本発明の生体成分測定における4−ヒドロキシアンチピリンの反応液中の許容濃度は、より好ましくは1.0μg/ml以下であり、さらに好ましくは0.5μg/ml以下、特に好ましくは0.3μg/ml以下とした。
4−ヒドロキシアンチピリンの含量割合は、一定量の精製された4−アミノアンチピリンを0.6g/Lの濃度になるようPIPES−NaOH50mM(pH7.4)に溶解したのち、後述の4−ヒドロキシアンチピリンの定量法を用いて測定した4−ヒドロキシアンチピリンの量から計算することによって定義される。
(4−ヒドロキシアンチピリンの定量法)
4−ヒドロキシアンチピリンの定量法は特に限定されるものではないが、具体的な態様として本明細書において用いた方法を説明する。
本明細書において、4−ヒドロキシアンチピリンは以下のHPLC法で定量した。
(HPLC分析条件)
(1)カラム Imtakt Cadenza CD−C18 2.0×150mm
(2)移動相 A:0.1%ギ酸、B:メタノール
(3)グラジエント条件
0min(A95%、B5%)−(この間リニアグラジエント)−15min(A2%、B98%)−25min(A2%、B98%)
(4)流速 0.2mL/min
(5)カラム温度 40℃
(6)試料注入量 5μL
(7)検出波長 UV250nm
濃度既知の4−ヒドロキシアンチピリン(シグマ社)を標準品として使用し、測定対象物とのHPLCのフラクションピークの検出位置の一致を確認し、また、測定対象物とのフラクションピークの面積を比較して定量を行った。
シグマ社の4−ヒドロキシアンチピリン(4−Hydroxyantipyrine)としてはCas.NO.1672−63−5、製品番号109428−5G、純度99%の製品を用いた。
4−ヒドロキシアンチピリンの定量に用いる試料は、HPLC法等の定量操作に供する前に、希釈、除蛋白等の前処理を行うことが好ましい。
例えば、4−アミノアンチピリンを、生体成分測定に使用する際に通常用いられる状態に処方した溶液状態とし、さらに水溶液との親和性がよく且つ4−ヒドロキシアンチピリンの溶解性に優れた溶媒により希釈して4−ヒドロキシアンチピリンの定量に供することが好ましい。希釈倍率は、調製した測定試料の安定性やHPLCの測定感度に影響を与えないよう4/3〜5倍程度が好ましく、より好ましくは2倍程度とする。
本発明で用いられる4−アミノアンチピリンの定量に用いる試料調製用の希釈溶媒としては特に限定はなく、低分子量のアルコールやHPLC法で用いられる移動相溶媒などが用いられるが、特にメタノールやエタノールは水溶液との親和性や4−ヒドロキシアンチピリンの溶解性がよく好適に用いられる。
除蛋白操作の方法は限定されないが、例えば限外ろ過にて除蛋白する方法が挙げられる。具体的には、Amicon Ultra 30Kフィルター(MILLIPORE社)を用いて、遠心加速度2900gで20分程度遠心し、限外ろ過することで除蛋白することが可能である。
(生体成分測定方法)
本発明の方法により精製された4−アミノアンチピリンは、以下の(1)〜(3)の工程を含む生体成分測定方法に適用できる。
(1)過酸化水素を発生させることができる酸化酵素の作用により、該酵素の基質から過酸化水素を発生させる工程。
(2)工程(1)で発生する過酸化水素を、ペルオキシダーゼの作用により、過酸化水素と反応して呈色する酸化還元発色試薬を反応させ呈色させる工程。
(3)工程(2)で呈色した反応産物を比色定量する工程。
本発明の方法により精製された4−アミノアンチピリンが適用される生体成分測定方法は、酵素法による生体成分測定方法であって、特に酸化酵素−ペルオキシダーゼ−発色剤系による方法、すなわち検体中の測定対象物質を酵素反応させて過酸化水素を発生させ、これをペルオキシダーゼの存在下で発色剤と反応させて比色定量する方法を利用する方法である。
この原理を用いる生体成分測定方法は既に当該技術分野において確立されている。よって、その知見を本発明に適用して、各種試料中の生体成分の量または濃度を測定することができ、その態様は特に制限されない。
以下、尿酸(UA)、クレアチニン(CRE)、トリグリセライド(TG)、コレステロール(CHO)、糖化ヘモグロビン(HbA1c)を例として、生体成分測定方法の具体的な態様を説明する。
尿素(UA)を測定する場合は、UAを基質とするウリカーゼ(酸化酵素)の反応により生成した過酸化水素をペルオキシダーゼ−発色剤系により定量することができる。
クレアチニン(CRE)を測定する場合は、CREを基質とするクレアチニンアミジノヒドロラーゼの反応においては過酸化水素を直接生じないので、クレアチニンアミジノヒドロラーゼの反応で生じたクレアチンを予め試薬に添加したクレアチンアミドヒドロラーゼと反応させてサルコシンを生じさせ、さらに、サルコシンを予め試薬に添加したサルコシンオキシダーゼ(酸化酵素)を用いて過酸化水素を生じさせる、いわゆる共役反応を設計することにより、ペルオキシダーゼ−発色剤系によるCRE濃度の定量が可能になる。
トリグリセライド(TG)を測定する場合は、TGを基質とするリポプロテインリパーゼ、および、共役酵素としてグリセロールキナーゼ、グリセロール3リン酸オキシダーゼ(酸化酵素)を用いて過酸化水素を生じさせることにより、ペルオキシダーゼ−発色剤系によるTG濃度の定量が可能になる。
糖化ヘモグロビン(HbA1c)を測定する場合は、糖化ヘモグロビンを基質とする糖化ヘモグロビンオキシダーゼ(例えば、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼ)の反応により生成した過酸化水素をペルオキシダーゼ−発色剤系において定量することができる。
このように、測定対象を直接酸化して過酸化水素を発生させる反応を触媒する適当な酵素がなくても、過酸化水素を発生することができる酸化酵素の基質に測定対象を変化させうる反応を触媒する酵素(何段階かの酵素反応を繋げてもよい。)と、前記酸化酵素とを組み合わせた共役反応を適宜設計することにより、上記以外の生体成分の濃度又は量を測定することも可能である。
測定対象の生体成分を含有する試料は、特に制限されないが、例えば、血液、尿、飲料、食品等を挙げることができる。なかでもヒトの体液(たとえば、血清・血しょうなど血液に由来する試料や尿に由来する試料)を測定対象とすることが好ましい。
(酸化酵素)
本発明の方法により精製された4−アミノアンチピリンが適用される生体成分測定方法に用いる酸化酵素は、基質から過酸化水素を発生させることができるものであれば、目的となる測定対象に応じて制限なく用いることができる。具体例としては、上述のとおり、ウリカーゼ、サルコシンオキシダーゼ、グリセロール3リン酸オキシダーゼなどを用いることができる。市販品としては、UAO−211(東洋紡製)、SAO−351(東洋紡製)、G3O−311(東洋紡製)等が好適に用いられる。その使用量や添加の形態などについては特に限定されない。
(ペルオキシダーゼ)
本発明の方法により精製された4−アミノアンチピリンが適用される生体成分測定方法に用いるペルオキシダーゼとしては、過酸化水素と酸化還元系発色試薬との反応を触媒する酵素であれば、いかなる種類の酵素を用いてもよく、例えば植物由来、細菌由来、担子菌由来のペルオキシダーゼが挙げられる。これらの中でも、純度、入手の容易性、価格等の理由から、西洋ワサビ、イネ、大豆由来のペルオキシダーゼが好ましく、西洋ワサビ由来のペルオキシダーゼがより好ましい。市販品としては、PEO−131(東洋紡製)、PEO−301(東洋紡製)、PEO−302(東洋紡製)等が好適に用いられる。その使用量や添加の形態などについては特に限定されない。
ペルオキシダーゼ活性は、以下の方法で定義する。
蒸留水14mL、5%(W/V)ピロガロール水溶液2mL、0.147M 過酸化水素水1mL及び100mM リン酸緩衝液(pH6.0)2mLを順次混合した後、20℃にて5分間予備温調し、サンプル溶液1mLを加え、酵素反応を開始する。
20秒間反応を行った後、2N 硫酸水溶液1mLを加えることにより反応を停止し、生成したプルプロガリンをエーテル15mLにて5回抽出する。
抽出液を合わせた後、全量100mLとし、波長420nmにおける吸光度を測定する(ΔODtest)。
一方、盲検は蒸留水14mL、5% ピロガロール水溶液2mL、0.147M過酸化水素水1mL及び100mM リン酸緩衝液(pH6.0)2mLを順次混合した後、2N 硫酸水溶液1mLを加えて混和し、次いでサンプル溶液1mLを加えて調製する。
この液につき、上記と同様にエーテル抽出を行って吸光度を測定する(ΔODblank)。
ΔODtest及びΔODblankの吸光度の差より生成するプルプロガリン量を算出し、ペルオキシダーゼ活性を算出する。
上記条件で20秒間に1.0mgのプルプロガリンを生成する酵素量を1プルプロガリン単位(U)とする。計算式は、以下に示す通りである。
U/mL
={ΔOD(ODtest−ODblank)×希釈倍率}/{0.117×1(mL))
=ΔOD×8.547×希釈倍率
U/mg={U/mL}×1/C
0.117 : 1mg% プルプロガリンエーテル溶液の420nmにおける吸光度
C : 溶解時の酵素濃度(c mg/mL)
(1プロプルガリン単位は13.5国際単位(o−dianisidineを基質とし、25℃の反応条件下)に相当する。)
なお、上記測定において、サンプル溶液は、予め氷冷した0.1Mリン酸緩衝液pH6.0で溶解し、同緩衝液で3.0〜6.0プルプロガリン単位(U)/mLになるよう希釈して測定に供することが好ましい。
(酸化還元発色試薬)
本発明の方法により精製された4−アミノアンチピリンが適用される生体成分測定方法に用いる酸化還元発色試薬としては、過酸化水素と反応して呈色するものであれば、いかなる種類の色素を用いてもよく、例えば水素供与体とカップラーの組合せが挙げられる。その使用量や添加の形態などについては特に限定されない。これらはいずれも、市販品などを入手することができる。
水素供与体とカップラーを用いた代表例は、水素供与体とカップラーとをペルオキシダーゼの存在下に過酸化水素によって酸化縮合させて色素を形成させるトリンダー(Trinder)法である。
水素供与体は、水素を供与できる性質を有するものであれば、本発明の効果を奏する限り、特に限定されない。トリンダー法などに用いる水素供与体としては、フェノール、フェノール誘導体、アニリン誘導体、ナフトール、ナフトール誘導体、ナフチルアミン、ナフチルアミン誘導体等が知られている。このような水素供与体は、酸化発色試薬等とも呼ばれている。
たとえば、N−エチル−N−スルホプロピル−3−メトキシアニリン、N−エチル−N−スルホプロピルアニリン、N−エチル−N−スルホプロピル−3,5−ジメトキシアニリン、N−スルホプロピル−3,5−ジメトキシアニリン、N−エチル−N−スルホプロピル−3,5−ジメチルアニリン、N−エチル−N−スルホプロピル−3−メチルアニリン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3−メトキシアニリン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)アニリン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン、N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメチルアニリン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3−メトキシアニリン、N−スルホプロピルアニリン、N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−2,5−ジメチルアニリン、N−エチル−N−(3−メチルフェニル)−N’−サクシニルエチレンジアミン、N−エチル−N−(3−メチルフェニル)−N’−アセチルエチレンジアミン等が挙げられる。また、これら水素供与体はカップラーと組合せて用いることができる。
また、カップラーとしては4−アミノアンチピリン(4AA)、アミノアンチピリン誘導体等のアミノアンチピリン系化合物;バニリンジアミンスルホン酸等のバニリンジアミンスルホン酸系化合物;メチルベンズチアゾリノンヒドラゾン(MBTH)、スルホン化メチルベンズチアゾリノンヒドラゾン(SMBTH)等のメチルベンズチアゾリノンヒドラゾン系化合物が知られている。アミノアンチピリン系化合物は夾雑物として4−ヒドロキシアンチピリンを含み得ることが想定される。
(生体成分測定試薬)
本発明の方法により精製された4−アミノアンチピリンは、以下の(a)〜(d)の要件を満たす生体成分測定試薬に適用できる。
(a)過酸化水素を発生させることができる酸化酵素を含む。
(b)ペルオキシダーゼを含む。
(c)ペルオキシダーゼの存在下で過酸化水素と反応して呈色する酸化還元発色試薬を含む。
(d)呈色反応時の4−ヒドロキシアンチピリンの濃度が1.23×10−4%以下である。
ここで、(d)呈色反応時の4−ヒドロキシアンチピリンの濃度は、6.15×10−5%以下であることが好ましく、6.15×10−6%以下であることがさらに好ましい。
本発明の方法により精製された4−アミノアンチピリンが適用される生体成分測定試薬に用いる、酸化酵素、ペルオキシダーゼ、酸化還元発色試薬などについては、上述の生体成分測定方法の説明で記載したものと同様のものを使用することができる。また、本発明の試薬における4−ヒドロキシアンチピリンの濃度の定量方法や、その濃度を低減させる方法についても、上述の生体成分測定方法の説明で記載した方法と同様の方法を適用することができる。
本発明の方法により精製された4−アミノアンチピリンが適用される生体成分測定方法を実施するための手段として、汎用の自動分析機(例えば、日立7180形自動分析機)を用いることができる。本発明の生体成分測定試薬は、このような自動分析機に適用できるよう構成されたものであってもよい。その態様は特に限定されず、例えば、液状試薬(またはキット)の形態、凍結乾燥などの手段により製造された乾燥製剤と溶解液の組み合わせで構成された試薬(またはキット)の形態、適当な担体に酵素などを担持させた形態のいわゆるドライシステム等と呼ばれるキットやセンサを用いる形態など種々の形態が例示できる。
好ましくは、試薬を2つに分包した液状試薬(以下、2試薬系の液状試薬とも記載する。)の形態である。この形態の試薬を用いて自動分析機で分析する方法では、試料にまず1種類目の試薬(以下、第一試薬またはR1とも記載する。)を添加して一定時間反応させ、次いで2種類目の試薬(以下、第二試薬またはR2とも記載する。)をさらに添加して反応させ、この間の吸光度の変化を測定することにより目的成分を定量することが出来る。
なお、本発明の方法により精製された4−アミノアンチピリンが適用される生体成分測定試薬を、例えば前記のように自動分析機への適用を考慮して2つ以上に分包して供給する場合、各分包試薬中の4−ヒドロキシアンチピリンの濃度は呈色反応時の濃度と異なる場合がある。その場合は、予め設計された使用方法(例えば、取扱い説明書などに記載の方法)にしたがって、各分包試薬の呈色反応時における4−ヒドロキシアンチピリンの濃度から、呈色反応時の4−ヒドロキシアンチピリンの濃度が1.23×10−4%以下であるかどうかを判断する。
本発明の方法により精製された4−アミノアンチピリンが適用される生体成分測定試薬には、緩衝液成分を含有させることが好ましい。また、本発明の生体成分測定試薬において、アスコルビン酸オキシダーゼ、防腐剤、塩類、酵素安定化剤、色原体安定化剤などを反応に影響を及ぼさない範囲で添加してもよい。
本発明の方法により精製された4−アミノアンチピリンが適用される生体成分測定試薬に含有させることができる緩衝液成分としては、トリス緩衝液、リン酸緩衝液、ホウ酸緩衝液、炭酸緩衝液、GOOD緩衝液などが挙げられる。その使用量や設定pH、添加の形態などについては特に限定されない。これらはいずれも、市販品などを入手することができる。
GOOD緩衝液としては、N−(2−アセトアミド)−2−アミノエタンスルホン酸(ACES)、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸(BES)、N−シクロヘキシル−2−アミノエタンスルホン酸(CHES)、2−〔4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル〕エタンスルホン酸(HEPES)、2−モルホリノエタンスルホン酸(MES)、ピペラジン−1,4−ビス(2−エタンスルホン酸)(PIPES)、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−2−アミノメタンスルホン酸(TES)、N−シクロヘキシル−3−アミノプロパンスルホン酸(CAPS)、N−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−3−アミノプロパンスルホン酸(CAPSO)、3−〔N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ〕−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸(DIPSO)、3−〔4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル〕プロパンスルホン酸(EPPS)、2−ヒドロキシ−3−〔4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル〕プロパンスルホン酸(HEPPSO)、3−モルホリノプロパンスルホン酸(MOPS)、2−ヒドロキシ−3−モルホリノプロパンスルホン酸(MOPSO)、ピペラジン−1,4−ビス(2−ヒドロキシ−3−プロパンスルホン酸)(POPSO)、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−3−アミノプロパンスルホン酸(TAPSO)、N−(2−アセトアミド)イミノニ酢酸(ADA)、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン(Bicine)、N−〔トリス(ヒドロキシメチル)メチル〕グリシン(Tricine)、などが例示される。
本発明の方法により精製された4−アミノアンチピリンが適用される生体成分測定試薬において、アスコルビン酸オキシダーゼ、防腐剤、塩類、酵素安定化剤、色原体安定化剤などの使用量や添加の形態などについては特に限定されない。これらはいずれも、市販品などを入手することができる。
防腐剤としては、プロクリン150、プロクリン200、プロクリン300、プロクリン950、アジ化物、キレート剤、抗生物質、抗菌剤などが挙げられる。
キレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸およびその塩等が挙げられる。
抗生物質としては、ゲンタマイシン、カナマイシン、クロラムフェニコール等が挙げられる。
抗菌剤としては、メチルイソチアゾリノン、イミダゾリジニルウレア等が挙げられる。
塩類としては塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アルミニウム等が挙げられる。
酵素安定化剤としては、シュークロース、トレハロース、シクロデキストリン、グルコン酸塩、アミノ酸類等が挙げられる。
色原体安定化剤としては、エチレンジアミン四酢酸およびその塩等のキレート剤、シクロデキストリン等が挙げられる。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
生体成分測定試薬の感度低下の度合いは4−アミノアンチピリン原体のロット差に起因することを見出したため、4−アミノアンチピリン原体中に極微量に含まれる不純物の含有量がロットごとに異なると推測し、前記の4−ヒドロキシアンチピリンの定量法(HPLC法)で不純物の検出を行った。なお、ロット差の検討に使用した4−アミノアンチピリンの純度はJIS−K8048にて98.0%以上のものを使用した。
4−アミノアンチピリン原体のHPLCフラクションを図1に示す。グラフの横軸の溶出時間7〜8分のピークが4−アミノアンチピリンのピークである。このピーク以外に、3種類の不純物を確認した。
(実施例2)
実施例1の図1で見られた3種類の不純物(a、b、c)について各ロットの含有量を検討したところ、不純物bのみロットごとに含有量が大きく異なることがわかった。
そこで、これら3種類の物質について質量分析(MSスペクトル法)にて分子量および構造を解析した。
その結果、不純物bは4−ヒドロキシアンチピリンであると同定された。
図2に、4−アミノアンチピリンと4−ヒドロキシアンチピリンの構造式を示す。
濃度既知の4−ヒドロキシアンチピリン(シグマ社)を標準品として用い、実施例1と同条件でHPLCを実施したところ、4−ヒドロキシアンチピリンと不純物bのフラクションピークの溶出時間は一致した。
(実施例3)4−アミノアンチピリンの精製
市販の4−アミノアンチピリンの原体を、常法に従い、再結晶により精製した。
4−アミノアンチピリンにメタノールを加え62℃に加温して4−アミノアンチピリンを溶解させた。熱アルコールに溶解しない残渣をグラスフィルターで除去したのち、溶液を徐々に冷却して結晶を析出させた。析出した結晶を回収し、上記と同様に熱メタノールに溶解後、冷却して再結晶させ回収した。
得られた4−アミノアンチピリンの結晶は未だ不純物が多く強く着色しているため、活性炭により着色物質を除去した。
室温にて結晶を十分量のメタノールに再度溶解させたのち活性炭を添加して緩やかに撹拌し着色物質を吸着させた。溶液が脱色されたことを確認後、活性炭を分離した。
活性炭を除去した4−アミノアンチピリンのメタノール容器は濃度が低いため、エバポレーターで50℃に加温しながら濃縮して液量を半量とし、この濃縮液に純水を添加し、徐々に冷却して静置し結晶を成長させた。
得られた結晶をグラスフィルター上に回収し減圧乾燥して、4−アミノアンチピリンの結晶粉末を得た。
4−アミノアンチピリンの再結晶をメタノールで溶解し、シリカゲルのODSカラムを用いた逆相カラムクロマトグラフィーにより、4−アミノアンチピリンの分画を採取した。
上記方法により得た4−アミノアンチピリンを分析したところ、4−ヒドロキシアンチピリンの含有量は検出限度以下であった。
(実施例4)4−ヒドロキシアンチピリン濃度(反応液中濃度)とクレアチニン測定感度の関係
下記のクレアチニン測定試薬の第2試薬に、4−ヒドロキシアンチピリンを試薬中終濃度で0.13〜8.75μg/mlとなるように添加し各々の測定試薬を調製した。
対照品として、実施例3で精製した4−ヒドロキシアンチピリンを含有しない4−アミノアンチピリンを用いてクレアチニン測定試薬キットを製造し、上記と同様に測定した。
試料として、5mg/dLクレアチニン水溶液を用いた。
[試薬の調製]
下記組成からなるクレアチニン測定試薬をそれぞれ調製した。
第一試薬
PIPES−NaOH 50mM pH7.4
アスコルビン酸オキシダーゼ(東洋紡製ASO−311) 3U/mL
ザルコシンオキシダーゼ(東洋紡製SAO−351) 10U/mL
クレアチンアミジノヒドロラーゼ(東洋紡製CRH−229) 40U/mL
カタラーゼ(東洋紡製CAO−509) 130U/mL
N−エチル−N−(3−スルホプロピル)−3−メトキシアニリン 0.14g/L
第二試薬
PIPES−NaOH 50mM pH7.4
クレアチニンアミドヒドロラーゼ(東洋紡製CNH−311) 400U/mL
ペルオキシダーゼ(東洋紡製PEO−302) 10U/mL
4−アミノアンチピリン 0.6g/L
[測定法]
日立7180形自動分析機を用いた。試料2.7μLに第一試薬 120μL添加し37℃にて5分間インキュベーションし第一反応とした。その後第二試薬を40μL添加し5分間インキュベーションし第二反応とした。第一反応および第二反応の吸光度を液量補正した各吸光度の差をとる2ポイントエンド法で546nmにおける吸光度(主波長)および800nmにおける吸光度(副波長)を測定した。主波長から副波長を引いた吸光度を算出して求めた。
なお、本測定条件での反応液中の4−ヒドロキシアンチピリンの濃度は、0.03〜2.14μg/mlとなる。
結果を表1および図3に示す。
4−ヒドロキシアンチピリンの反応液中濃度が高くなるにしたがって、試料測定感度が低下することを確認した。
反応液中の4−ヒドロキシアンチピリン濃度としては、1.5μg/ml以下であることが好ましく、1.0μg/ml以下であればより好ましく、0.5μg/ml以下であればさらに好ましく、0.3μg/ml以下であれば特に好ましい結果であった。
生体成分を酸化還元反応を利用して測定する測定方法、および、該方法に用いる試薬や組成物に適用できる。

Claims (4)

  1. 酵素−ペルオキシダーゼ−発色剤系における感度低下が抑制された生体成分測定試薬に用いられる、精製された4−アミノアンチピリンを製造する方法であって、以下の工程:
    (1)粗製4−アミノアンチピリンを、溶媒に溶解させた溶解液を調製する工程;
    (2)前記溶解液を、リガンドを結合させた樹脂への親和性を利用して4−ヒドロキシアンチピリンを分離除去する工程、
    を包含する、方法。
  2. 前記工程(2)により、前記生体成分測定試薬を用いた酵素−ペルオキシダーゼ−発色剤系の呈色反応時の4−ヒドロキシアンチピリンの濃度が1.5μg/ml以下となるように4−ヒドロキシアンチピリンを分離除去する、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記生体成分測定試薬が、クレアチニン測定試薬又は糖化ヘモグロビン測定試薬のいずれかである、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 請求項1乃至は3のいずれかに記載の製造方法で製造した4−アミノアンチピンであって、前記生体成分測定試薬を用いた酵素−ペルオキシダーゼ−発色剤系の呈色反応時の4−ヒドロキシアンチピリンの濃度が1.5μg/ml以下である、4−アミノアンチピリン。
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