JP2019196287A - ガラス積層体の製造方法及び電子デバイスの製造方法 - Google Patents

ガラス積層体の製造方法及び電子デバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】支持ガラスの接合面に無機薄膜を形成しなくても、加熱を伴う製造関連処理後にガラスフィルムの接合面と支持ガラスの接合面とを容易に分離することができるガラス積層体を得る。【解決手段】ガラスフィルム2の接合面2a及び支持ガラス3の接合面3aに対して、粒子状有機物を含む処理ガス6をノズル13から吹き付ける。その後、ガラスフィルム2の接合面2aと支持ガラス3の接合面3aとを粒子状有機物を介して密着させてガラス積層体1を得る。【選択図】図3

Description

本発明は、ガラス積層体の製造方法及びガラス積層体を用いた電子デバイスの製造方法に関する。
液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の薄型表示機器やセンサの基板、あるいは固体撮像素子やレーザーダイオード等の半導体パッケージ用カバー、さらには薄膜化合物太陽電池の基板等には、フィルム状に薄板化されたガラスフィルムが使用されている。
このガラスフィルムの表面には、透明電極の成膜処理や封止処理等のように加熱処理を伴う電子デバイス製造関連処理を行う場合がある。このような処理時には、ガラスフィルムが可撓性に富むこと等に起因して、ガラスフィルムの取り扱いが困難になり得る。そこで、ガラスフィルムと支持ガラスとを積層したガラス積層体の形態として、ガラスフィルムを取り扱うことが行われている。ガラスフィルムと支持ガラスとの積層では、ガラスフィルムと支持ガラスとの間に異物が挟み込まれるのに伴い、異物を核とする泡が発生し、回路的な不良を引き起こすおそれがある。これを防止するため、ガラスフィルムと支持ガラスとの積層は、クラス1000又はそれよりも清浄なクリーンルーム内で行われる。
ここで、ガラス積層体は、電子デバイス製造関連処理における加熱(処理)後に、ガラスフィルムと支持ガラスが強固に接合し、両者を容易に分離できない事態が生じる場合がある。このような事態を防止するために、特許文献1には、支持ガラスに無機薄膜を形成し、無機薄膜を介してガラスフィルムを支持ガラスに積層することが開示されている。
特開2011−184284号公報
特許文献1に開示されているように、支持ガラスに無機薄膜を形成するには、スパッタ法などによる成膜装置が必要となり、製造コストが増大する。また、支持ガラスから無機薄膜が剥離し、電子デバイスの製造工程自体に悪影響を与えるおそれもある。
本発明は、支持ガラスの接合面に無機薄膜を形成しなくても、加熱を伴う製造関連処理後にガラスフィルムの接合面と支持ガラスの接合面とを容易に分離することができるガラス積層体を得ることを技術的課題とする。
上記の課題を解決するために創案された本発明は、ガラスフィルム及び支持ガラスを含み、ガラスフィルムの接合面と支持ガラスの接合面とが分離可能に密着しているガラス積層体の製造方法であって、ガラスフィルムの接合面及び支持ガラスの接合面の少なくとも一方に粒子状有機物を含む処理ガスを吹き付ける表面処理工程と、ガラスフィルムの接合面と支持ガラスの接合面とを粒子状有機物を介して密着させてガラス積層体を得る積層工程とを備えていることを特徴とする。ここで、「粒子状有機物」とは、ガラスフィルムと支持ガラスを積層する際に核となって泡を形成しない程度に微小な粒子状の有機物を意味する。粒子状有機物には、高性能フィルター(例えばHEPAフィルターなど)によって物理的に除去することが困難な分子状の有機物を含むものとする。このような構成によれば、ガラスフィルムの接合面と支持ガラスの接合面の少なくとも一方に処理ガスを吹き付けることにより、その処理ガスが吹き付けられる処理対象ガラス(ガラスフィルム及び/又は支持ガラス)の接合面に処理ガス中の粒子状有機物が付着する。そのため、この状態でガラスフィルムの接合面と支持ガラスの接合面とを密着させれば、ガラスフィルムの接合面と支持ガラスの接合面との間に粒子状有機物が存在するガラス積層体を製造することができる。このようなガラス積層体であれば加熱しても、粒子状有機物の作用によって、ガラスフィルムの接合面と支持ガラスの接合面とが強固に接合されるのが阻止される。そのため、加熱後であってもガラスフィルムの接合面と支持ガラスの接合面を容易に分離することができる。
なお、粒子状有機物によって分離性が良好に維持される理由は、解明されておらず限定されるものではないが、次のように考えられる。すなわち、粒子状有機物を付着させない場合、加熱前のガラス積層体の接合部(ガラスフィルムの接合面と、支持ガラスの接合面とが接した部分)はガラス表面のOH基の水素結合によって接合しているが、加熱後のガラス積層体の接合部ではガラス表面のOH基の水素結合が共有結合に変化する。この共有結合によって接合部が強固に接合され、分離できない事態が生じ得る。これに対し、粒子状有機物を付着させた場合、ガラスフィルムの接合面と支持ガラスの接合面との間に粒子状有機物が介在するので、接合部の水素結合が共有結合に変化するのが阻止され、接合部における過度な接合力(接着力)の増加が防止される。また、加熱により粒子状有機物が分解すれば、接合部の疎水性が増加する。この疎水性の増加によっても、接合部の水素結合が共有結合に変化するのが阻止され、接合部における過度な接合力の増加が防止される。
上記の構成において、粒子状有機物が、ポリアミドを含むことが好ましい。このようにすれば、ガラスフィルムの接合面と支持ガラスの接合面との接合力を低下させやすくなる。
上記の構成において、処理ガスの吹き付け位置まで処理ガスを供給する供給路が、ポリアミドを含む配管を備えていることが好ましい。このようにすれば、ポリアミドを含む配管の内部に処理ガスを流通させる過程で、当該配管からポリアミドからなる粒子状有機物が発現し、処理ガス中に混入すると考えられる。従って、ガラスフィルムの接合面と支持ガラスの接合面との接合力を低下させる効果の高いポリアミドを含む処理ガスを容易に得ることができる。
この場合、ポリアミドを含む配管及び/又はその内部を流通する処理ガスを加熱することが好ましい。このようにすれば、加熱に伴って、配管から発現するポリアミドが多くなるため、処理ガス中のポリアミド(粒子状有機物)の濃度を高めることができる。
更に、ポリアミドを含む配管の加熱温度は40〜80℃であり、単位面積当たりの処理ガスの吹き付け量は300〜3000L/min/mであることが好ましい。このようにすれば、ガラスフィルムの接合面と支持ガラスの接合面との接合力を効率よく低下させることができる。
上記の構成において、処理ガスが、クリーンドライエア(CDA)を含むことが好ましい。このようにすれば、次のような利点がある。第一に、処理ガスを発生原因とする異物が処理対象ガラスの接合面に付着するのを防止することができる。第二に、処理対象ガラスの接合面の余分な水分を乾燥により除去し、粒子状有機物を効率よく付着させることができる。第三に、使用済みの処理ガスに対して特別な廃棄処理が必要ないため、クリーンルーム内などでも安価に使用することができる。
上記の構成において、表面処理工程が、ガラスフィルム及び支持ガラスのうちの処理対象ガラスをクリーンルーム内に配置された処理槽内に搬入する搬入工程と、処理槽内で処理対象ガラスに処理ガスを吹き付ける吹き付け工程と、処理ガスを吹き付けた後に処理対象ガラスを処理槽から搬出する搬出工程とを備えていることが好ましい。このようにすれば、処理ガスが処理槽内の狭い空間で処理対象ガラスに対して吹き付けられるため、処理対象ガラス周辺の処理ガスの濃度を高めることができる。従って、処理ガスに含まれる粒子状有機物を処理対象ガラスの接合面に付着させやすくなる。
このように処理槽を用いる場合、搬入工程及び搬出工程で、処理槽内に除塵ガスを供給することが好ましい。このようにすれば、搬入工程や搬出工程で処理槽内に外気が侵入するのを防止することができるため、処理対象ガラスに塵埃などの異物が付着しにくくなる。すなわち、ガラスフィルムの接合面と支持ガラスの接合面との間に異物を核とする泡が形成されるのを抑制することができる。
また処理槽を用いる場合、処理槽における処理対象ガラスの取出口が、クリーンルーム内に形成される気流の上流側と異なる方向を向いていることが好ましい。このようにすれば、搬入工程及び搬出工程で処理槽内に外気が侵入するのを防止することができるため、処理対象ガラスに塵埃などの異物が付着しにくくなる。すなわち、ガラスフィルムの接合面と支持ガラスの接合面との間に異物を核とする泡が形成されるのを抑制することができる。
上記の課題を解決するために創案された本発明は、上記のガラス積層体の製造方法により、ガラス積層体を得るガラス積層体製造工程と、ガラス積層体のガラスフィルムに加熱処理を伴う電子デバイス製造関連処理を行う電子デバイス製造関連処理工程と、ガラス積層体の支持ガラスから電子デバイス製造関連処理が行われたガラスフィルムを分離させる分離工程とを備えている電子デバイスの製造方法である。このような構成によれば、ガラス積層体の状態でガラスフィルムに加熱処理を伴う電子デバイス製造関連処理を行っても、その後に、電子デバイス製造関連処理が行われたガラスフィルムを支持ガラスから容易に分離することができる。
本発明によれば、支持ガラスの接合面に無機薄膜を形成しなくても、加熱を伴う製造関連処理後にガラスフィルムの接合面と支持ガラスの接合面とを容易に分離できるガラス積層体を得ることができる。
本発明の実施形態に係る電子デバイスの製造方法に含まれるガラス積層体製造工程で得られるガラス積層体の断面図である。 図1に示すガラス積層体の平面図である 本発明の実施形態に係る電子デバイスの製造方法に含まれる表面処理工程で用いられる表面処理装置を示す概略側面図である。 図3に示す表面処理装置の処理槽内の要部を示す概略正面図である。 図3に示す表面処理装置の処理槽をクリーンルーム内に配置した状態を示す概略平面図である。 ガラス積層体の接合部に含まれる泡の一例を示す部分平面図である。 本発明の実施形態に係る電子デバイスの製造方法に含まれる電子デバイス製造関連処理工程の実施状況を示す概略斜視図である。 本発明の実施形態に係る電子デバイスの製造方法に含まれる剥離工程の実施状況を示す概略斜視図である。
本発明に係るガラス積層体の製造方法及び電子デバイスの製造方法の一実施形態について説明する。なお、以下では、電子デバイスの製造方法を説明する過程で、ガラス積層体の製造方法を併せて説明するが、ガラス積層体の製造方法は電子デバイスの製造方法から独立して単独実施することもできる。
本実施形態に係る電子デバイスの製造方法は、ガラス積層体製造工程と、電子デバイス製造関連処理工程と、分離工程とを、この順に備えている。ここで、ガラス積層体製造工程が、ガラス積層体の製造方法に相当する。
(ガラス積層体製造工程)
ガラス積層体製造工程は、ガラス積層体を製造する工程である。図1及び図2に示すように、ガラス積層体1は、ガラスフィルム2及び支持ガラス3を含み、ガラスフィルム2の接合面2aと支持ガラス3の接合面3aとが分離可能に密着している。なお、以下では、ガラスフィルム2及び支持ガラス3が矩形状である場合を例にとって説明するが、ガラスフィルム2及び支持ガラス3の形状は特に限定されず、例えば、円形、楕円形、三角形、五角形以上の多角形などであってもよい。
本実施形態では、支持ガラス3の面積がガラスフィルム2の面積よりも大きく、ガラスフィルム2の端面から支持ガラス3が食み出している。なお、支持ガラス3の面積はガラスフィルム2の面積と同じ大きさでもよいし、小さくてもよい。すなわち、支持ガラス3の端面とガラスフィルム2の端面が面一であってもよいし、支持ガラス3の端面からガラスフィルム2が食み出していてもよい。
支持ガラス3の厚みは、ガラスフィルム2の厚みよりも大きいことが好ましい。なお、支持ガラス3の厚みがガラスフィルム2の厚みよりも小さくてもよく、あるいは両者の厚みが同一であってもよい。
ガラスフィルム2の厚みは、300μm以下であることが好ましく、50〜200μmであることがより好ましい。支持ガラス3の厚みは、700μm以下であることが好ましく、400〜500μmであることがより好ましい。
ガラスフィルム2の接合面2a及び支持ガラス3の接合面3aのそれぞれの表面粗さRaは、好ましくは2.0nm以下であり、より好ましくは1.0nm以下であり、更に好ましくは0.5nm以下であり、最も好ましくは0.2nm以下である。ここで、表面粗さRaは、JIS R 1683:2014を準用する方法で測定するものとする。
ガラスフィルム2は、外縁部2yを除く中央部分が有効部2xとされる。なお、説明の便宜上、図2では、有効部2xと外縁部2yの仮想的な境界線Xを記載している。
ガラスフィルム2及び支持ガラス3は、例えば、オーバーフローダウンドロー法、スロットダウンドロー法、ロールアウト法、フロート法、アップドロー法、リドロー法などにより製造することができる。本実施形態では、ガラスフィルム2及び支持ガラス3は、オーバーフローダウンドロー法により製造されたガラス板であり、それぞれの接合面2a,3aは未研磨面(火造り面)である。なお、接合面2a,3aは研磨面であってもよい。
ガラスフィルム2及び支持ガラス3の材料としては、ケイ酸塩ガラス、シリカガラスが用いられ、好ましくはホウ珪酸ガラス、ソーダライムガラス、アルミノ珪酸塩ガラス、化学強化ガラスが用いられ、最も好ましくは無アルカリガラスが用いられる。ここで、無アルカリガラスとは、アルカリ成分(アルカリ金属酸化物)が実質的に含まれていないガラスのことであって、具体的には、アルカリ成分の重量比が3000ppm以下のガラスのことである。アルカリ成分の重量比は、好ましくは1000ppm以下であり、より好ましくは500ppm以下であり、最も好ましくは300ppm以下である。
ガラス積層体製造工程は、本実施形態では、洗浄工程と、表面処理工程と、積層工程と、加熱工程とを、この順で備えている。表面処理工程、積層工程及び加熱工程は、クラス1000又はそれよりも清浄なクリーンルーム内で行われる。洗浄工程は、クリーンルーム内で行ってもよいし、クリーンルーム外で行ってもよい。
洗浄工程では、ガラスフィルム2及び支持ガラス3を洗浄する。この洗浄により、ガラスフィルム2の接合面2a及び支持ガラス3の接合面3aのそれぞれの水の接触角度を10°以下にすることが好ましい。ガラスフィルム2の接合面2aや支持ガラス3の接合面3aに付着した異物や汚れは、積層工程で、両接合面2a,3aの間に泡を形成する核になり得るので、洗浄工程で除去するのが好ましい。ここで、異物は、HEPAフィルターで補足できる大きさであり、例えばガラス粉などが挙げられる。
表面処理工程では、図3及び図4に示すような表面処理装置4を用いる。表面処理工程では、ガラスフィルム2及び支持ガラス3の少なくとも一方を処理対象ガラス5とする。表面処理装置4は、処理対象ガラス5の接合面5a(ガラスフィルム2の接合面2a及び/又は支持ガラス3の接合面3a)に、粒子状有機物を含む処理ガス6を吹き付ける。ここで、処理ガス6は、処理対象ガラス5の接合面5aに吹き付けられる前に粒子状有機物を含んだ状態とされる。
表面処理装置4は、処理ガス6が貯留されたタンク7と、処理対象ガラス5を収容する処理槽8と、タンク7に貯留された処理ガス6を処理槽8に供給する配管9とを備えている。本実施形態では、タンク7、処理槽8及び配管9はクリーンルーム内に配置されるが、クリーンルーム外に配置されたタンク7とクリーンルーム内に配置された処理槽8とを配管9で接続してもよい。なお、タンク7に代えて処理ガス6の供給装置を用いてもよい。例えば処理ガス6にクリーンドライエアを用いる場合、処理ガス6の供給装置は、除湿機と、高性能フィルターとで構成できる。
処理槽8は、その内部に上下方向に多段状に設けられた複数(図示例は6つ)の収容部10を備えている。各収容部10は、処理対象ガラス5を収容する空間であり、処理槽8の壁部8aと、処理槽8の壁部8aに取り付けられた棚板11とで区画形成される。棚板11は、処理槽8の壁部8aに固定されていてもよいし着脱可能とされていてもよい。後者の場合、処理対象ガラス5を棚板11に配置した状態で、棚板11と共に処理対象ガラス5を処理槽8に対して搬入及び搬出することができる。棚板11は、本実施形態では格子状部材で構成されているが、板状部材などの任意の形状とすることができる。棚板11の上面には複数のピン状突起12が設けられている。図4に示すように、ピン状突起12の先端形状は、本実施形態では平面であるが、凸曲面などの任意の形状とすることができる。
本実施形態では、ガラスフィルム2及び支持ガラス3のそれぞれが処理対象ガラス5とされる。図3では、上方の各収容部10にガラスフィルム2がその接合面2aを上に向けた横姿勢(好ましくは水平姿勢)で収容され、下方の各収容部10に支持ガラス3がその接合面3aを上に向けた横姿勢(好ましくは水平姿勢)で収容された状態を例示している。もちろん、各収容部10に収容される処理対象ガラス5の種類は限定されない。
各収容部10には、配管9に接続されたノズル(例えばポリ塩化ビニル(PVC)製)13が配置されている。本実施形態では、ノズル13は、各収容部10に収容された処理対象ガラス5の接合面5aの上方において、図3に示すように処理対象ガラス5の一対の辺(例えば短辺)に沿って延びた状態で、図4に示すように処理対象ガラス5の他の一対の辺(例えば長辺)に沿う方向に間隔を置いて並列に複数配置されている。これにより、各収容部10に収容された処理対象ガラス5の接合面5aに対して、ノズル13から万遍なく粒子状有機物を含む処理ガス6が吹き付けられる。そのため、各収容部10に収容された処理対象ガラス5の接合面5aの全面(又は略全面)に処理ガス6中の粒子状有機物を付着させることができる。なお、ノズル13は、処理対象ガラス5の接合面5aに処理ガス6を吹き付けることができれば、その配置態様は特に限定されない。
処理ガス6としては、例えば、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)及び窒素(N)などの不活性ガス、酸素(O)、クリーンドライエア(CDA)、空気などが挙げられる。中でもクリーンドライエアが好ましい。クリーンドライエアを用いると、処理ガス6を発生原因とする異物が処理対象ガラス5の接合面5aに付着するのを防止することができること、処理対象ガラス5の接合面5aの余分な水分(例えば、洗浄工程で付着した水分)を乾燥除去して粒子状有機物を効率よく付着させるができること、使用済みの処理ガス6に対して特別な廃棄処理が必要なくクリーンルーム内などでも安価に使用することができること、などの利点がある。なお、クリーンドライエアの露点温度は、例えば−10℃以下であることが好ましい。
粒子状有機物としては、例えば、ナイロンといったポリアミド(PA)、アクリルポリマー、ポリプロピレン(PP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)といったフッ素樹脂などが挙げられる。中でも、ガラスフィルム2の接合面2aと支持ガラス3の接合面3aとの接合力を低下させる観点からは、ポリアミドが好ましい。ここで、処理対象ガラス5の接合面5aに付着している粒子状有機物の種類は、例えば飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF−SIMS)により分析することができる。
処理対象ガラス5の接合面5aの単位面積(1m)当たりの処理ガス6の吹き付け量(流量)は、300〜3000L/min/mであることが好ましく、500〜2500L/min/mであることが更に好ましく、700〜2300L/min/mであることが特に好ましい。処理ガス6の吹き付け時間は、5分〜60分であることが好ましく、20分〜40分であることがより好ましい。処理ガス6の吹き付け量や吹き付け時間によって、処理対象ガラス5の接合面5aに対する粒子状有機物の付着量が変化するため、ガラスフィルム2の接合面2aと支持ガラス3の接合面3aとの接合力を調整することができる。
粒子状有機物を付着させることによって、ガラスフィルム2の接合面2a及び/又は支持ガラス3の接合面3aの水の接触角を10°〜60°にすることが好ましく、30°〜50°にすることがより好ましい。このような水の接触角であれば、ガラス積層体1を加熱(例えば250℃以上)した後であっても、ガラスフィルム2と支持ガラス3の分離性が良好になる。
図3に示すように、配管9は、タンク7に接続された上流配管9aと、処理槽8に接続された下流配管9cと、上流配管9aと下流配管9cとの間に設けられた中流配管9bとを備えている。なお、図3では、説明の便宜上、上流配管9aと中流配管9bとの接点をP、中流配管9bと下流配管9cとの接点をQとして示している。
上流配管9aは、例えばナイロンといったポリアミド(PA)、ポリプロピレン(PP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)といったフッ素樹脂等で形成され、本実施形態では、ナイロンで形成される。上流配管9aは、加熱部(例えば強制対流式の乾燥器など)14によって、その内部を流通する処理ガス6と共に加熱される。本実施形態では、加熱部14による加熱に伴って、上流配管9aからポリアミドを含む粒子状有機物が効率よく発現し、処理ガス6に添加される。また、処理ガス6を加熱することで、処理対象ガラス5の接合面5aに対する粒子状有機物の付着効率が向上する場合がある。なお、上流配管9aが、加熱部14による加熱に影響により劣化した場合、加熱部14内に挿通された配管部分のみを交換することができる。上流配管9aの内部を流通する処理ガス6は、加熱部14の上流側で別の加熱部によって予め加熱されていてもよい。また、加熱部14は、上流配管9aからの粒子状有機物の発現を促進できるものであればよく、上流配管9a及びその内部を流通する処理ガス9のいずれか一方のみを直接加熱し、他方を間接的に加熱するものであってもよい。
処理ガス6中のポリアミドの濃度を高める観点から、加熱部14内における配管9a及び処理ガス6の加熱温度は、40〜80℃であることが好ましく、45〜70℃がより好ましく、50〜60℃がさらにより好ましい。なお、加熱温度は、配管の材質に応じて設定することができ、材質によっては配管を加熱しなくてもよい。また、処理槽8内における処理ガス6の温度は、30〜50℃であることが好ましい。
中流配管9bは、加熱部14による加熱の影響による劣化を抑制するために、上流配管9aや下流配管9cよりも耐熱性を有する材質で形成される。中流配管9bは、例えばポリテトラフルオロエチレンといったフッ素樹脂で形成される。中流配管9bには、その内部を流通する処理ガス6の粗塵等の異物を除去するための粗塵用フィルター15が設けられている。これにより、ガラスフィルム2と支持ガラス3を積層する際に核となって泡を形成する程度に粗大な粒子が除去される。なお、粗塵用フィルター15に代えて、中性能フィルター(例えばMEPAフィルター)や高性能フィルター(例えば、HEPAフィルター、ULPAフィルターなど)を用いてもよい。
下流配管9cは、複数に分岐された後、処理槽8内に配置された各ノズル13に接続される。下流配管9cは、例えば、ポリアミド、ポリプロピレンなどで形成される。
処理槽8の壁面8aには、その壁一面に高性能フィルター16が配置されている。処理槽8内に処理対象ガラス5を搬入するとき及び処理槽8内から処理対象ガラスを搬出するときには、処理槽8内に高性能フィルター16を透過した除塵ガス17が供給される。これにより、処理槽8内に外気が侵入するのを防止することができるため、処理対象ガラス5に塵埃などの異物が付着しにくくなる。
図5に示すように、処理槽8が配置されるクリーンルーム18内には、例えば、HEPAフィルター、ULPAフィルターなどからなる高性能フィルター(図示略)を透過した除塵ガスによって気流19が形成される。この気流19は、部屋全体で一定の方向に流れるようになっている。
本実施形態では、処理槽8の取出口8bは、気流19の上流側と異なる方向を向いている。詳しくは、図5に例示するように、処理槽8の取出口8bは、気流19と直交する方向を向いていたり、気流19の下流側を向いていたりすることが好ましい。このようにすれば、処理槽8内に処理対象ガラス5を搬入するとき及び処理槽8内から処理対象ガラスを搬出するときに、処理槽8内に外気が侵入するのを防止することができるため、処理対象ガラス5に塵埃などの異物が付着しにくくなる。このような異物付着を防止する観点からは、処理槽8の取出口8bが気流19の下流側を向いていることが特に好ましい。その理由は、処理槽8に対して処理対象ガラス5を出し入れする作業者(図示略)が、処理槽8の取出口8bよりも下流側(風下)に位置することになるためである。なお、処理槽8の取出口8bを気流19の下流側に向けた場合、処理槽8の取出口8bを気流19と直交する方向に向けた場合に比べて、ガラス積層体1の接合部に形成される泡の数が10個/m程度少なくなる。
積層工程では、ガラスフィルム2の接合面2aと支持ガラス3の接合面3aとを粒子状有機物を介して密着させてガラス積層体1を得る。本実施形態では、粒子状有機物が付着した支持ガラス3の接合面3aに、粒子状有機物が付着したガラスフィルム2の接合面2aが密着される。このようなガラス積層体1であれば加熱しても、粒子状有機物の作用によって、ガラスフィルム2の接合面2aと支持ガラス3の接合面3aとが強固に接合されるのが阻止される。そのため、加熱後であってもガラスフィルム2の接合面2aと支持ガラス3の接合面3aを容易に分離することができる。
積層工程では、真空チャンバー内にガラスフィルム2と支持ガラス3を配置し、減圧雰囲気下でガラスフィルム2の接合面2aと支持ガラス3の接合面3aとを密着させることが好ましい。両接合面2a,3aの間に泡がない場合には特に問題ないが、泡が存在する場合、電子デバイス製造関連処理工程に真空工程が含まれているときに、泡が膨張してガラスフィルム2が破損するおそれがある。また、ガラスフィルム2の表面に泡を原因とする凹凸ができ、電子デバイス製造関連処理工程で電極等を形成する際に、パターン不良の原因となる。これに対して、減圧雰囲気下で両接合面2a,3aを密着させると、泡がつぶれてなくなるため、泡を原因とするガラスフィルム2の破損やパターン不良が生じるのを防止できる。
減圧雰囲気の圧力は、0.1〜100Paであることが好ましく、0.1〜10Paであることがより好ましい。
加熱工程(第一の加熱工程)では、オーブン内でガラス積層体1を加熱する。加熱工程での加熱温度は、100℃以上であることが好ましく、200℃〜300℃であることがより好ましく、200℃〜250℃であることが更に好ましい。このようにすれば、加熱工程後に、ガラス積層体1の接合部の外縁部、すなわち、ガラスフィルム2の外縁部2yから液体が侵入するのを効果的に防止することができる。電子デバイス製造関連処理工程で使用する液体の種類によっては、加熱などによってガラスフィルム2の接合面2aと支持ガラス3の接合面3aを強固に接着してしまう場合もあるので、液体の侵入を防止し得る構成は非常に有用である。特に、図6に示すように、ガラスフィルム2の外縁部2yには、異物や汚れを核とし、ガラスフィルム2の外方空間に対して開放した泡Bが形成されやすい。このような泡Bは液体の侵入を招きやすいが、加熱工程でガラス積層体1を予め加熱することで、このような泡Bを起点とする液体の侵入も効果的に防止できる。
加熱温度を200℃〜300℃又は200℃〜250℃とする場合、加熱時間は、例えば10分〜30分とすることができる。
(電子デバイス製造関連処理工程)
電子デバイス製造関連処理工程では、透明電極の成膜処理や封止処理等に伴う加熱処理(第二の加熱工程)により、図7に示すように、ガラスフィルム2の有効部2xにデバイス部20が作り込まれた電子デバイス21が、支持ガラス3上に積層された状態となる。
電子デバイス製造関連処理工程の加熱処理では、ガラスフィルム2が例えば200℃〜400℃に加熱される。
電子デバイス製造関連処理工程は、ガラス積層体1に液体(例えば、薬液や樹脂など)を接触させる液体処理工程を備えていてもよい。液体処理工程としては、例えば、洗浄や、透明電極の成膜処理時に行われるウェットエッチングなどが挙げられる。このように液体処理工程を行う場合であっても、本実施形態では、ガラス積層体製造工程の加熱工程において、予めガラス積層体1が加熱されているので、液体処理工程でガラス積層体1の接合部の外縁部から液体が侵入するのを防止できる。ここで、加熱工程は、液体処理工程の前であれば、電子デバイス製造関連処理工程の中で行ってもよい。また、電子デバイス製造関連処理工程の中で、液体処理工程の前に行われる加熱処理を加熱工程として利用してもよい。これらの場合、ガラス積層体製造工程の加熱工程は省略してもよいし、ガラス積層体製造工程の加熱工程を併用してもよい。電子デバイス製造関連処理工程の加熱工程又は加熱処理の好ましい条件は、ガラス積層体製造工程の加熱工程と同様である。
分離工程では、図8に示すように、電子デバイス製造処理が行われたガラスフィルム2、すなわち電子デバイス21を支持ガラス3から分離することで、単体の電子デバイス21が製品等として製造される。
以下、本発明に係るガラス積層体の製造方法及び電子デバイスの製造方法を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(1)支持ガラスとしては、縦寸法が370mm、横寸法が470mm、厚みが0.5mmの矩形状の板ガラスを使用した。
(2)ガラスフィルムとしては、縦寸法が364mm、横寸法が464mm、厚みが0.1mmの矩形状の薄板ガラスを使用した。
(3)支持ガラス及びガラスフィルムはいずれも、日本電気硝子株式会社製の無アルカリガラス(製品名:OA−10G)を使用した。
(4)支持ガラスの接合面及びガラスフィルムの接合面はいずれも、表面粗さRaが0.2nmであった。
(5)支持ガラスの端面は、R面取りされていた。ガラスフィルムの端面は、面取りされることなく、スクライブ切断されたままの面であった。
(6)支持ガラス及びガラスフィルムは、ロールブラシとpH10のアルカリイオン水を用いて洗浄機内で洗浄した後、リンス液でリンスすると共に、エアナイフで乾燥させた。(7)前記図3及び図4に示す表面処理装置を用い、処理槽内で支持ガラスとガラスフィルムの両方の接合面に対して粒子状有機物を含む処理ガスを30分間吹き付けて、両方の接合面に処理ガス中の粒子状有機物を付着させた。処理ガスはクリーンドライエアとした。処理槽に処理ガスを供給する配管は、その内部を流通する処理ガスと共に強制対流式の乾燥器(オーブン)により加熱した。これにより、上流配管から粒子状有機物を発現させ、上流配管を流通する処理ガスに添加した。
(8)粒子状有機物を付着させた後、支持ガラスの接合面とガラスフィルムの接合面とを減圧雰囲気下で密着させて積層した。この際、液晶ディスプレイ装置の製造に用いられるODF合着機を使用した。減圧雰囲気の圧力は1Paとした。
上記の(1)〜(8)によって得られた実施例1〜4に係るガラス積層体をオーブン内において350℃で加熱した後、ガラスフィルムの接合部と支持ガラスの接合部とを分離することにより、接合部の接合力を測定した。なお、粒子状有機物を含む処理ガスによる表面処理を行わず、それ以外は上記の(1)〜(8)と同条件によって得られた比較例に係るガラス積層体についても、オーブン内において350℃で加熱した後、ガラスフィルムと支持ガラスとを分離することにより、接合部の接合力(接着力)を測定した。
ガラス板と支持ガラスの接合力の測定は、クラックオープニング法を用い、次のように行なった。ガラス板と支持ガラスの間に、既知の厚みを有する部材を挿入し、ガラス板と支持ガラスとの間に生じた剥離の距離から剥離表面エネルギーγ[J/m]を計算し、その剥離表面エネルギーを持って接着力とした。ここで、剥離表面エネルギーγは、次の式で計算される。
γ[J/m]=(3hEaTaEbTb)/{16c(EaTa+EbTb)}
ここで、hはガラス板と支持ガラスの間に挿入する部材の厚み[m]、Taはガラス板の厚み[m]、Eaはガラス板のヤング率[Pa]、Tbは支持ガラスの厚み[m]、Ebは支持ガラスのヤング率[Pa]、cは厚み既知の部材の挿入によって剥離した距離[m]、である。なお、既知の厚みを有する部材には厚み100μmのステンレス板を用いた。
以上の結果を表1に示す。なお、実施例1〜4では、上流配管の材質、処理ガスの吹き付け量、処理ガスの加熱温度などの諸条件を変えている。また、表1の比較例において、接合部の接合力が0.8J/m超となっているのは、ガラスフィルムと支持ガラスを分離することができず、測定可能範囲を超えていることを意味する。ここで、処理ガスの吹き付け量は、タンク7と加熱部14の間の上流配管9aに設置された流量計によって計測された常温の処理ガス6の流量(L/min)を、ノズル13が吹き付け可能な範囲の面積(処理対象ガラス5の接合面5aの面積、単位:m)で除したものである(図3参照)。
Figure 2019196287
表1から、粒子状有機物を含むクリーンドライエアを吹き付ける表面処理を行った実施例1〜4において、このような表面処理を行っていない比較例よりもガラスフィルムと支持ガラスとの接合部の接合力が小さくなっていることが確認できる。特に、処理槽に粒子状有機物を含むクリーンドライエアを供給するための配管にポリアミド(ナイロン)配管が含まれている実施例1〜3において、ガラスフィルムと支持ガラスとの接合部の接合力が大幅に小さくなっていることが確認できる。中でも、粒子状有機物を含むクリーンドライエアの吹き付け量(接合部に対する単位面積当たりの吹き付け量)を多くしたり(実施例2を参照)、そのクリーンドライエアの配管加熱温度を高くしたりすることにより(実施例1を参照)、ガラスフィルムと支持ガラスとの接合部の接合力が顕著に低下することが確認できる。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、上記した作用効果に限定されるものでもない。本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記の実施形態において、処理対象ガラスをベルトコンベア等の搬送機構により所定方向に搬送しながら、処理対象ガラスの接合面に粒子状有機物を含む処理ガスを吹き付けてもよい。
上記の実施形態において、支持ガラスの接合面とガラスフィルムの接合面のいずれか一方のみに、粒子状有機物を含む処理ガスを吹き付けてもよい。この場合、ガラスフィルムの破損を防止するという観点からは、支持ガラスの接合面に対してのみ粒子状有機物を含む処理ガスを吹き付けることが好ましい。
上記の実施形態では、処理槽に処理ガスを供給するための配管に処理ガスを流通させる過程で、処理ガス中に配管に由来する粒子状有機物を含める場合を説明したが、タンクに予め粒子状有機物を含む処理ガスを貯留しておいてもよい。
1 ガラス積層体
2 ガラスフィルム
2a 接合面
3 支持ガラス
3a 接合面
4 表面処理装置
5 処理対象ガラス
5a 接合面
6 処理ガス
7 タンク
8 処理槽
9 配管
10 収容部
13 ノズル
14 加熱部
15 粗塵用フィルター
20 デバイス部
21 電子デバイス

Claims (10)

  1. ガラスフィルム及び支持ガラスを含み、前記ガラスフィルムの接合面と前記支持ガラスの接合面とが分離可能に密着しているガラス積層体の製造方法であって、
    前記ガラスフィルムの前記接合面及び前記支持ガラスの前記接合面の少なくとも一方に粒子状有機物を含む処理ガスを吹き付ける表面処理工程と、前記ガラスフィルムの前記接合面と前記支持ガラスの前記接合面とを前記粒子状有機物を介して密着させて前記ガラス積層体を得る積層工程とを備えていることを特徴とするガラス積層体の製造方法。
  2. 前記粒子状有機物が、ポリアミドを含むことを特徴とする請求項1に記載のガラス積層体の製造方法。
  3. 前記処理ガスの吹き付け位置まで前記処理ガスを供給する供給路が、ポリアミドを含む配管を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス積層体の製造方法。
  4. 前記ポリアミドを含む配管及び/又はその内部を流通する前記処理ガスを加熱することを特徴とする請求項3に記載のガラス積層体の製造方法。
  5. 前記ポリアミドを含む配管の加熱温度は40〜80℃であり、単位面積当たりの前記処理ガスの吹き付け量は300〜3000L/min/mであることを特徴とする請求項4に記載のガラス積層体の製造方法。
  6. 前記処理ガスが、クリーンドライエアを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のガラス積層体の製造方法。
  7. 前記表面処理工程が、前記ガラスフィルム及び前記支持ガラスのうちの処理対象ガラスをクリーンルーム内に配置された処理槽内に搬入する搬入工程と、前記処理槽内で前記処理対象ガラスに前記処理ガスを吹き付ける吹き付け工程と、前記処理ガスを吹き付けた後に前記処理対象ガラスを前記処理槽から搬出する搬出工程とを備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のガラス積層体の製造方法。
  8. 前記搬入工程及び前記搬出工程で、前記処理槽内に除塵ガスを供給することを特徴とする請求項7に記載のガラス積層体の製造方法。
  9. 前記処理槽における前記処理対象ガラスの取出口が、前記クリーンルーム内に形成される気流の上流側と異なる方向を向いていることを特徴とする請求項7又は8に記載のガラス積層体の製造方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のガラス積層体の製造方法により、前記ガラス積層体を得るガラス積層体製造工程と、前記ガラス積層体の前記ガラスフィルムに加熱処理を伴う電子デバイス製造関連処理を行う電子デバイス製造関連処理工程と、前記ガラス積層体の前記支持ガラスから前記電子デバイス製造関連処理が行われたガラスフィルムを分離させる分離工程とを備えていることを特徴とする電子デバイスの製造方法。
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