JP2019196048A - 車両制御装置、車両および車両制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】制御対象車両1を、先行車両に対してスムーズに追従走行させる。【解決手段】制御対象車両1の前方を走行する先行車両に対して、制御対象車両1を追従させるために、制御対象車両1の加減速に関する指令値である原指令値APorgを出力する追従走行制御部120と、原指令値APorgが所定の補正基準値APth以上である場合は、原指令値APorgを指令値APとして出力し、原指令値APorgが補正基準値APth未満である場合は、原指令値APorgに1.0以下の補正ゲインKを乗算した結果を指令値APとして出力する指令値補正部140と、を設けた。【選択図】図1
Description
本発明は、車両制御装置、車両および車両制御方法に関する。
近年、先行車両との車間距離を制御しつつ先行車両に追従走行する車両が知られている。ここで、下り坂における停止状態から先行車両に追従して発進する場合を想定する。下り坂で発進に必要な駆動力は、平坦路よりも小さくなるため、平坦路と同じ加速条件で車両を発進加速すると、先行車両に対する車間距離が短くなり過ぎることがある。その場合、車両を減速すると、それによって車間距離が長くなり過ぎ、再びスロット開度を大きくせざるを得なくなる。このように、下り坂では、車両が加減速を繰り返すことにより、滑らかな発進加速が行えなくなることがある。その対策として、下記特許文献1には、自車のブレーキ圧を計測しながら漸減し、自車が動き始めた時のブレーキ圧に基づいて路面勾配を検出し、路面勾配に応じた加速条件で車両を発進加速する技術が記載されている。
ところで、上述した特許文献1は、停止状態の車両を発進する場合の制御について記載しているが、停止を伴わず追従走行している車両の制御については特段の記載が無い。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、制御対象車両を先行車両に対してスムーズに追従走行させることができる車両制御装置、車両および車両制御方法を提供することを目的とする。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、制御対象車両を先行車両に対してスムーズに追従走行させることができる車両制御装置、車両および車両制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明の車両制御装置は、制御対象車両の前方を走行する先行車両に対して、前記制御対象車両を追従させるために、前記制御対象車両の加減速に関する指令値である原指令値を出力する追従走行制御部と、前記原指令値が所定の補正基準値以上である場合は前記原指令値を指令値として出力し、前記原指令値が前記補正基準値未満である場合は前記原指令値に1.0以下の補正ゲインを乗算した結果を前記指令値として出力する指令値補正部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、制御対象車両を先行車両に対してスムーズに追従走行させることができる。
〈実施形態の構成〉
図1は、本発明の一実施形態による車両1のブロック図である。
図1において車両1は、バッテリ10と、インバータ12と、モータ14と、エンジン16と、トランスミッション18と、ブレーキ装置20と、ブレーキペダル22と、アクセルペダル24と、車輪30と、制動アクチュエータ42と、駆動アクチュエータ44と、加速度センサ46と、車両制御装置100と、を備えている。
図1は、本発明の一実施形態による車両1のブロック図である。
図1において車両1は、バッテリ10と、インバータ12と、モータ14と、エンジン16と、トランスミッション18と、ブレーキ装置20と、ブレーキペダル22と、アクセルペダル24と、車輪30と、制動アクチュエータ42と、駆動アクチュエータ44と、加速度センサ46と、車両制御装置100と、を備えている。
バッテリ10は直流電圧を出力し、インバータ12は、該直流電圧を変調することによって交流電圧に変換し、モータ14を駆動する。また、エンジン16は、例えば内燃機関である。トランスミッション18は、モータ14またはエンジン16において発生した動力を車輪30に伝達することによって、車両1を走行させる。ブレーキ装置20は、車輪30とともに回転するブレーキディスク(図示せず)と、ブレーキディスクを挟持しつつ押圧するブレーキパッド(図示せず)と、を備えている。ブレーキペダル22は運転者(図示せず)によって操作され、ブレーキ装置20を動作させて車両1を制動する。また、制動アクチュエータ42は、車両制御装置100から供給されるブレーキペダル指令値BPに応じてブレーキペダル22を駆動し、これによってブレーキ装置20を動作させて車両1を制動する。
また、アクセルペダル24は、運転者によって踏込量が操作され、エンジン16のスロットル開度、またはインバータ12の出力電圧を変化させることによって、車輪30に伝達される動力を変化させる。また、駆動アクチュエータ44は、車両制御装置100から供給されるアクセルペダル指令値APに応じてアクセルペダル24の踏込量を操作し、これによって、車輪30に伝達される動力を変化させる。また、加速度センサ46は、車両1に生じる加速度を検出し、検出結果を車両加速度Fとして出力する。
車両制御装置100は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等、一般的なコンピュータとしてのハードウエアを備えており、ROMには、CPUによって実行される制御プログラム、DSPによって実行されるマイクロプログラムおよび各種データ等が格納されている。図1において、車両制御装置100の内部は、制御プログラムおよびマイクロプログラム等によって実現される機能を、ブロックとして示している。
すなわち、車両制御装置100は、追従走行制御部120と、指令値補正部140と、操作部160と、を備えている。追従走行制御部120は、オートクルーズおよび追従走行の制御を行うものである。ここで、オートクルーズとは、指定されたクルーズ設定速度で車両1を走行させることを指す。また、追従走行とは、車両1の前方を走行する先行車両(図示せず)が存在する場合は、クルーズ設定速度以下の速度範囲で、速度に応じた車間距離を保ちつつ、車両1を先行車両に追従させることを指す。これらの制御のため、追従走行制御部120は、上述したアクセルペダル指令値APのデフォルトの値であるアクセルペダル原指令値APorgと、ブレーキペダル指令値BPとを出力する。
また、指令値補正部140は、アクセルペダル原指令値APorgを適宜補正し、補正結果をアクセルペダル指令値APとして出力する。操作部160は、運転者によって操作され、クルーズ設定速度の値、先行車両に対して自動追従するか否か、オートクルーズを行うか否か、等を設定する。追従走行制御部120は、トルク指令部122と、トルク/AP変換部124と、制動司令部126と、を備えている。トルク指令部122は、車輪30に伝達されるべきトルクを計算し、計算結果をトルク指令値τとして出力する。トルク/AP変換部124は、トルク指令値τを、アクセルペダル24の踏込量に変換し、変換した結果をアクセルペダル原指令値APorgとして出力する。すなわち、アクセルペダル原指令値APorgは、車両1の加減速に関する指令値になる。
また、指令値補正部140は、ゲイン設定部142と、比較部143と、安定判断部144と、指令値決定部146と、を備えている。ゲイン設定部142は、アクセルペダル原指令値APorgと、車両加速度Fとに基づいて、「0〜1」の範囲で補正ゲインKを設定する。なお、補正ゲインKの詳細は後述する。比較部143は、アクセルペダル原指令値APorgと、所定の補正基準値APthとを比較し、APorg<APthであるときは“1”、APorg≧APthであるときは“0”となる比較結果を出力する。
ここで、アクセルペダル原指令値APorgが補正基準値APth付近で変動すると、比較部143の出力信号も頻繁に変動する。そこで、安定判断部144は、比較部143の出力信号が所定の安定判断時間Ts(図示せず)以上の期間、“1”(APorg<APth)であり続けた場合は“1”になり、それ以外の場合に“0”になる比較信号CPを出力する。指令値決定部146は、補正ゲインKと、比較信号CPと、アクセルペダル原指令値APorgと、後述する動作モードと、に基づいて、アクセルペダル指令値APを出力する。
図2は、ゲイン設定部142で設定される補正ゲインKのグラフである。
図示のように、補正ゲインKは、アクセルペダル原指令値APorgが大きいほど大きくなり、車両加速度Fが大きいほど大きくなる傾向がある。但し、補正ゲインKの最大値は「1.0」であるため、車両加速度Fが最大値付近になり、かつ、アクセルペダル原指令値APorgも最大値付近になると、補正ゲインKは「1.0」に一定する。
図示のように、補正ゲインKは、アクセルペダル原指令値APorgが大きいほど大きくなり、車両加速度Fが大きいほど大きくなる傾向がある。但し、補正ゲインKの最大値は「1.0」であるため、車両加速度Fが最大値付近になり、かつ、アクセルペダル原指令値APorgも最大値付近になると、補正ゲインKは「1.0」に一定する。
〈実施形態の動作〉
図3は、指令値決定部146におけるモード遷移図である。
図3において、指令値決定部146の動作モードは、モード0(ゲイン補正なし)、モード1(ゲイン補正)またはモード2(徐々戻し)である。ここで、モード0は、トルク/AP変換部124が出力したアクセルペダル原指令値APorgを、そのままアクセルペダル指令値APとして出力する動作モードである。指令値決定部146の動作が開始されると、動作モードは、まずモード0に設定される。
図3は、指令値決定部146におけるモード遷移図である。
図3において、指令値決定部146の動作モードは、モード0(ゲイン補正なし)、モード1(ゲイン補正)またはモード2(徐々戻し)である。ここで、モード0は、トルク/AP変換部124が出力したアクセルペダル原指令値APorgを、そのままアクセルペダル指令値APとして出力する動作モードである。指令値決定部146の動作が開始されると、動作モードは、まずモード0に設定される。
また、モード1は、上述した補正ゲインKに応じてアクセルペダル原指令値APorgを補正した値、すなわち「K×APorg」をアクセルペダル指令値APとして出力する動作モードである。また、モード2は、「K×APorg」からAPorgに向かって、アクセルペダル指令値APを徐々に近づけつつ、アクセルペダル指令値APを出力する動作モードである。車両制御装置100がアクセルペダル指令値APを設定する周期を制御周期Tcと呼ぶ。また、アクセルペダル指令値APおよびアクセルペダル原指令値APorgは、時刻tの関数であるため、これらの現在値をAP(t)およびAPorg(t)と表記する。また、前回の制御周期におけるAPおよびAPorgは、AP(t−Tc)およびAPorg(t−Tc)になる。
指令値決定部146は、モード2(徐々戻し)においては、下式(1)に基づいてアクセルペダル指令値AP(t)を設定する。なお、ΔAPは、制御周期Tcあたりのアクセルペダル指令値APの変動幅である。
AP(t)=AP(t−Tc)+ΔAP+APorg(t)−APorg(t−Tc)
…式(1)
仮に、アクセルペダル原指令値APorg(t)が一定であったとすると、APorg(t)=APorg(t−Tc)になるため、AP(t)=AP(t−Tc)+ΔAPとなる。すなわち、この場合、アクセルペダル指令値AP(t)は、「ΔAP/Tc」という一定の傾き、すなわち変動レートで、アクセルペダル原指令値APorg(t)に近づいてゆくことになる。
AP(t)=AP(t−Tc)+ΔAP+APorg(t)−APorg(t−Tc)
…式(1)
仮に、アクセルペダル原指令値APorg(t)が一定であったとすると、APorg(t)=APorg(t−Tc)になるため、AP(t)=AP(t−Tc)+ΔAPとなる。すなわち、この場合、アクセルペダル指令値AP(t)は、「ΔAP/Tc」という一定の傾き、すなわち変動レートで、アクセルペダル原指令値APorg(t)に近づいてゆくことになる。
モード0(ゲイン補正無し)において、比較信号CPが“1”(APorg(t)<APthが安定判断時間Ts以上続いた状態)になると、指令値決定部146は、動作モードをモード1(ゲイン補正)に遷移させる。すなわち、アクセルペダル原指令値APorgが比較的低い場合には、指令値決定部146は、補正ゲインKによって、アクセルペダル指令値APを、アクセルペダル原指令値APorg以下の値に抑制する。また、ゲイン設定部142は、比較信号CPが“1”である場合に、車両加速度Fを取得する。
また、モード1(ゲイン補正)において、「APorg(t)≧APth」が成立すると、比較信号CPは直ちに“0”になる。すると、指令値決定部146は、動作モードをモード2(徐々戻し)に遷移させる。これは、「加速したいというユーザの要望が強い」と考えられるため、状況に応じて動作モードがモード0(ゲイン補正無し)に戻れるようにするためである。
また、モード1(ゲイン補正)においては、比較信号CPが“1”であっても、補正ゲインKが「1.0」になると、指令値決定部146は、動作モードをモード2に設定する。上述したように、図2において補正ゲインKが「1.0」になる領域は、車両加速度Fおよびアクセルペダル原指令値APorgが最大値付近になっている。これは、「加速したいというユーザの要望が一層強い」と考えられるため、安定判断時間Tsを待たずに動作モードをモード2(徐々戻し)に設定するためである。
また、動作モードがモード2(徐々戻し)である場合において、比較信号CPが“1”(APorg(t)<APthが安定判断時間Ts以上続いた)になると、指令値決定部146は、動作モードをモード1(ゲイン補正)に設定する。また、動作モードがモード2(徐々戻し)である場合において、APorg(t)≧AP(t−Tc)になると、指令値決定部146は、モード2を終了させ、動作モードをモード0(ゲイン補正なし)に設定する。
図4は、本実施形態における動作例を示すタイムチャートである。
図4において、横軸は時刻tである。また、横軸は、車両1の路面50における走行位置にも対応している。また、縦軸は、車両1の走行位置における路面50の標高H、アクセルペダル原指令値APorgおよび動作モードである。なお、標高Hの傾きは、路面勾配に対応している。
路面50は、平坦な平坦部51,54,56と、比較的勾配の小さな下り坂である小勾配部53と、比較的勾配の大きな下り坂である大勾配部52,55と、を有している。
図4において、横軸は時刻tである。また、横軸は、車両1の路面50における走行位置にも対応している。また、縦軸は、車両1の走行位置における路面50の標高H、アクセルペダル原指令値APorgおよび動作モードである。なお、標高Hの傾きは、路面勾配に対応している。
路面50は、平坦な平坦部51,54,56と、比較的勾配の小さな下り坂である小勾配部53と、比較的勾配の大きな下り坂である大勾配部52,55と、を有している。
図4の時刻t0〜t2において、車両1は平坦部51を走行しており、動作モードはモード0(ゲイン補正なし)になっている。
そして、車両1が大勾配部52に達した時刻t2において、比較信号CPが“1”になると(換言すれば、安定判断時間Ts以上、APorg<APthであったとすると)、車両1の動作モードはモード1(ゲイン補正)に遷移する。これにより、時刻t2以降、図1に示したアクセルペダル指令値APは、アクセルペダル原指令値APorgに補正ゲインKが乗算された結果になるため、アクセルペダル指令値APは、必ずアクセルペダル原指令値APorg以下の値に設定される。
そして、車両1が大勾配部52に達した時刻t2において、比較信号CPが“1”になると(換言すれば、安定判断時間Ts以上、APorg<APthであったとすると)、車両1の動作モードはモード1(ゲイン補正)に遷移する。これにより、時刻t2以降、図1に示したアクセルペダル指令値APは、アクセルペダル原指令値APorgに補正ゲインKが乗算された結果になるため、アクセルペダル指令値APは、必ずアクセルペダル原指令値APorg以下の値に設定される。
次に、時刻t4において、車両1は小勾配部53に達している。その時点で、比較信号CPが“0”になり、あるいは、補正ゲインKが1.0になると、動作モードはモード2(徐々戻し)に設定される。
その後、時刻t6において、比較信号CPが“1”になると(換言すれば、安定判断時間Ts以上、APorg<APthであったとすると)、動作モードは再びモード1(ゲイン補正)に遷移する。
その後、時刻t8において、車両1が平坦部54に達している。その時点で、比較信号CPが“0”になり、あるいは、補正ゲインKが1.0になると、動作モードはモード2(徐々戻し)に設定される。
その後、時刻t6において、比較信号CPが“1”になると(換言すれば、安定判断時間Ts以上、APorg<APthであったとすると)、動作モードは再びモード1(ゲイン補正)に遷移する。
その後、時刻t8において、車両1が平坦部54に達している。その時点で、比較信号CPが“0”になり、あるいは、補正ゲインKが1.0になると、動作モードはモード2(徐々戻し)に設定される。
そして、時刻t10において、「APorg(t)≧AP(t−Tc)」が成立すると(図3参照)、動作モードはモード0(ゲイン補正なし)に戻る。
次に、時刻t12において、車両1は大勾配部55に達している。その時点で比較信号CPが“1”になると(換言すれば、安定判断時間Ts以上、APorg<APthであったとすると)、車両1の動作モードはモード1(ゲイン補正)に遷移する。
次に、時刻t12〜t16の期間において、車両1は、大勾配部55から平坦部56に達する。この期間内の動作は、上述した時刻t6〜t10の期間の動作と同様である。
次に、時刻t12において、車両1は大勾配部55に達している。その時点で比較信号CPが“1”になると(換言すれば、安定判断時間Ts以上、APorg<APthであったとすると)、車両1の動作モードはモード1(ゲイン補正)に遷移する。
次に、時刻t12〜t16の期間において、車両1は、大勾配部55から平坦部56に達する。この期間内の動作は、上述した時刻t6〜t10の期間の動作と同様である。
〈比較例〉
次に、本実施形態の効果を明らかにするため、比較例の構成を説明する。
本比較例においては、上述した実施形態における指令値補正部140(図1参照)が設けられておらず、追従走行制御部120が出力するアクセルペダル原指令値APorgがそのままアクセルペダル指令値APとして駆動アクチュエータ44に供給される。上記以外の比較例の構成は、上記実施形態のものと同様である。
ここで、本比較例の車両(制御対象車両という)の若干前方には、図示せぬ先行車両が走行しており、制御対象車両は、先行車両に対して追従走行している場合を想定する。また、先行車両は、アクセルペダル踏込量が比較的小さく、かつ、ほぼ一定で走行していると仮定する。
次に、本実施形態の効果を明らかにするため、比較例の構成を説明する。
本比較例においては、上述した実施形態における指令値補正部140(図1参照)が設けられておらず、追従走行制御部120が出力するアクセルペダル原指令値APorgがそのままアクセルペダル指令値APとして駆動アクチュエータ44に供給される。上記以外の比較例の構成は、上記実施形態のものと同様である。
ここで、本比較例の車両(制御対象車両という)の若干前方には、図示せぬ先行車両が走行しており、制御対象車両は、先行車両に対して追従走行している場合を想定する。また、先行車両は、アクセルペダル踏込量が比較的小さく、かつ、ほぼ一定で走行していると仮定する。
先行車両および制御対象車両が道路の平坦部を走行している状態から、先行車両が下り坂に差し掛かったとする。先行車両のアクセルペダル踏込量が一定であれば、下り坂の勾配によって先行車両は加速し、先行車両と制御対象車両との車間距離が大きくなってゆく。ここで、制御対象車両の車速がクルーズ設定速度よりも低ければ、制御対象車両の追従走行制御部120は、制御対象車両の速度を加速し、先行車両に接近させるような、アクセルペダル原指令値APorgを出力する。本比較例においては、アクセルペダル原指令値APorgは、そのままアクセルペダル指令値APとして、駆動アクチュエータ44(図1参照)に供給される。
ここで、制御対象車両が下り坂に差し掛かったとしても、制御対象車両のエンジン16(図1参照)におけるスロット開度またはインバータ12の出力電圧は、道路の平坦部を走行中の場合と同様の大きさになる。このため、制御対象車両は想定以上に大きく加速し、先行車両に対する車間距離が適切な距離よりも短くなる。車間距離が短くなると、先行車両に対して適切な車間距離を確保するため、追従走行制御部120はブレーキペダル指令値BPによって制御対象車両にブレーキをかける。
このように、本比較例においては、特に下り坂において制御対象車両に対して不必要な加速を行う頻度が高くなり、その結果、制御対象車両のブレーキ操作の頻度も高くなる。そして、不必要な加速が高頻度に起こると、制御対象車両の燃費が悪化し、ブレーキ操作の頻度が高くなることによってブレーキパッドの消耗が大きくなるという問題が生じる。
〈実施形態の効果〉
以上のように、本実施形態における車両制御装置(100)は、制御対象車両(1)の前方を走行する先行車両に対して、制御対象車両(1)を追従させるために、制御対象車両(1)の加減速に関する指令値である原指令値(APorg)を出力する追従走行制御部(120)と、原指令値(APorg)が所定の補正基準値(APth)以上である場合は原指令値(APorg)を指令値(AP)として出力し、原指令値(APorg)が補正基準値(APth)未満である場合は原指令値(APorg)に1.0以下の補正ゲイン(K)を乗算した結果を指令値(AP)として出力する指令値補正部(140)と、を有する。
以上のように、本実施形態における車両制御装置(100)は、制御対象車両(1)の前方を走行する先行車両に対して、制御対象車両(1)を追従させるために、制御対象車両(1)の加減速に関する指令値である原指令値(APorg)を出力する追従走行制御部(120)と、原指令値(APorg)が所定の補正基準値(APth)以上である場合は原指令値(APorg)を指令値(AP)として出力し、原指令値(APorg)が補正基準値(APth)未満である場合は原指令値(APorg)に1.0以下の補正ゲイン(K)を乗算した結果を指令値(AP)として出力する指令値補正部(140)と、を有する。
これにより、原指令値(APorg)が補正基準値(APth)よりも低い場合は出力される指令値(AP)は原指令値(APorg)以下の値になり、制御対象車両(1)に生じる加速度を抑制することができ、ブレーキ操作の頻度も低くなる。これにより、本実施形態によれば、制御対象車両(1)を先行車両に対してスムーズに追従走行させることができる。さらに、本実施形態によれば、制御対象車両(1)の良好な燃費を実現し、かつ、ブレーキパッドの消耗も小さくできる。
さらに、補正ゲイン(K)に基づいて指令値(AP)を出力するのは、原指令値(APorg)が補正基準値(APth)未満である場合に限られるため、指令値(AP)の緻密な制御を行うことが可能になる。また、原指令値(APorg)が補正基準値(APth)以上であれば、原指令値(APorg)をそのまま指令値(AP)として出力するため、制御を簡素化することができる。
また、指令値補正部(140)は、原指令値(APorg)を指令値(AP)として出力した後、原指令値(APorg)が補正基準値(APth)以上になると、指令値(AP)を原指令値(APorg)に徐々に近づけつつ、指令値(AP)を出力する。
このように、指令値(AP)を原指令値(APorg)に徐々に近づけることによって、運転者にとって違和感の無い自然な制御を実現できる。
このように、指令値(AP)を原指令値(APorg)に徐々に近づけることによって、運転者にとって違和感の無い自然な制御を実現できる。
また、指令値補正部(140)は、指令値(AP)を原指令値(APorg)に近づける場合は、指令値(AP)を一定の変動レートで、原指令値(APorg)に近づける。
このように、一定の変動レートで、指令値(AP)を原指令値(APorg)に近づけることにより、運転者が抱く違和感を一層小さくすることができる。
このように、一定の変動レートで、指令値(AP)を原指令値(APorg)に近づけることにより、運転者が抱く違和感を一層小さくすることができる。
また、指令値補正部(140)は、原指令値(APorg)が補正基準値(APth)未満である場合に、制御対象車両(1)の加速度を取得する。
このように、原指令値(APorg)が補正基準値(APth)未満である場合に、加速度を取得することにより、一層適切な指令値(AP)を得ることができる。
このように、原指令値(APorg)が補正基準値(APth)未満である場合に、加速度を取得することにより、一層適切な指令値(AP)を得ることができる。
また、指令値補正部(140)は、原指令値(APorg)が補正基準値(APth)未満である状態が所定時間(Ts)以上続いた場合に、原指令値(APorg)に補正ゲイン(K)を乗算した結果を指令値(AP)として出力する。
これにより、誤差やノイズ等の影響で制御状態が頻繁に切り替わることを防止でき、制御を安定化させることができる。
これにより、誤差やノイズ等の影響で制御状態が頻繁に切り替わることを防止でき、制御を安定化させることができる。
〈変形例〉
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。上述した実施形態は本発明を理解しやすく説明するために例示したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、上記実施形態の構成に他の構成を追加してもよく、構成の一部について他の構成に置換をすることも可能である。また、図中に示した制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上で必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。上記実施形態に対して可能な変形は、例えば以下のようなものである。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。上述した実施形態は本発明を理解しやすく説明するために例示したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、上記実施形態の構成に他の構成を追加してもよく、構成の一部について他の構成に置換をすることも可能である。また、図中に示した制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上で必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。上記実施形態に対して可能な変形は、例えば以下のようなものである。
(1)上記実施形態における車両制御装置100のハードウエアは一般的なコンピュータによって実現できるため、図3に示した動作モードの遷移を実現できるプログラム等を記憶媒体に格納し、または伝送路を介して頒布してもよい。
(2)図3示した処理は、上記実施形態ではプログラムを用いたソフトウエア的な処理として説明したが、その一部または全部をASIC(Application Specific Integrated Circuit;特定用途向けIC)、あるいはFPGA(field-programmable gate array)等を用いたハードウエア的な処理に置き換えてもよい。
1 車両(制御対象車両)
30 車輪
100 車両制御装置
120 追従走行制御部
140 指令値補正部
APorg アクセルペダル原指令値(原指令値)
APth 補正基準値
AP アクセルペダル指令値(指令値)
K 補正ゲイン
Ts 安定判断時間(所定時間)
30 車輪
100 車両制御装置
120 追従走行制御部
140 指令値補正部
APorg アクセルペダル原指令値(原指令値)
APth 補正基準値
AP アクセルペダル指令値(指令値)
K 補正ゲイン
Ts 安定判断時間(所定時間)
Claims (7)
- 制御対象車両の前方を走行する先行車両に対して、前記制御対象車両を追従させるために、前記制御対象車両の加減速に関する指令値である原指令値を出力する追従走行制御部と、
前記原指令値が所定の補正基準値以上である場合は前記原指令値を指令値として出力し、前記原指令値が前記補正基準値未満である場合は前記原指令値に1.0以下の補正ゲインを乗算した結果を前記指令値として出力する指令値補正部と、
を有することを特徴とする車両制御装置。 - 前記指令値補正部は、前記原指令値を前記指令値として出力した後、前記原指令値が前記補正基準値以上になると、前記指令値を前記原指令値に徐々に近づけつつ、前記指令値を出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。 - 前記指令値補正部は、前記指令値を前記原指令値に近づける場合は、前記指令値を一定の変動レートで、前記原指令値に近づける
ことを特徴とする請求項2に記載の車両制御装置。 - 前記指令値補正部は、前記原指令値が前記補正基準値未満である場合に、前記制御対象車両の加速度を取得する
ことを特徴とする請求項1ないし3の何れか一項に記載の車両制御装置。 - 前記指令値補正部は、前記原指令値が前記補正基準値未満である状態が所定時間以上続いた場合に、前記原指令値に前記補正ゲインを乗算した結果を前記指令値として出力する
ことを特徴とする請求項1ないし4の何れか一項に記載の車両制御装置。 - 走行する先行車両に対して追従させるように、加減速に関する指令値である原指令値を出力する追従走行制御部と、
前記原指令値が所定の補正基準値以上である場合は、前記原指令値を指令値として出力し、前記原指令値が前記補正基準値未満である場合は、前記原指令値に1.0以下の補正ゲインを乗算した結果を前記指令値として出力する指令値補正部と、
前記指令値に応じたトルクで車輪を駆動する駆動部と、
を有することを特徴とする車両。 - 制御対象車両の前方を走行する先行車両に対して、前記制御対象車両を追従させるために、前記制御対象車両の加減速に関する指令値である原指令値を出力する過程と、
前記原指令値が所定の補正基準値以上である場合は、前記原指令値を指令値として出力し、前記原指令値が前記補正基準値未満である場合は、前記原指令値に1.0以下の補正ゲインを乗算した結果を前記指令値として出力する過程と、
を有することを特徴とする車両制御方法。
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JP2018089768A JP2019196048A (ja) | 2018-05-08 | 2018-05-08 | 車両制御装置、車両および車両制御方法 |
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JP2022141314A (ja) * | 2021-03-15 | 2022-09-29 | ウーブン・アルファ株式会社 | 車両の制御装置及び車両の制御方法 |
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2018
- 2018-05-08 JP JP2018089768A patent/JP2019196048A/ja active Pending
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JP2022141314A (ja) * | 2021-03-15 | 2022-09-29 | ウーブン・アルファ株式会社 | 車両の制御装置及び車両の制御方法 |
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