JP2019194317A - ブロック共重合体及び組成物、並びにそれらを用いた発光素子 - Google Patents

ブロック共重合体及び組成物、並びにそれらを用いた発光素子 Download PDF

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Abstract

【課題】輝度寿命に優れる発光素子の製造に有用なブロック共重合体を提供する。【解決手段】末端基と、末端基に結合するブロックと、末端基に結合しないブロックを2種以上とを含み、末端基に結合しないブロックの少なくとも2種は、第1のブロック及び第2のブロックであり、第1のブロックが式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構成単位を含み、第1のブロック中の式(X)で表される構成単位の合計個数及び式(Z)で表される構成単位の合計個数をそれぞれXI及びZIとし、末端基に結合するブロック中の式(X)で表される構成単位の合計個数及び式(Z)で表される構成単位の合計個数をそれぞれXIII及びZIIIとするとき、式(i):XI>XIII、式(ii):ZI>ZIII及び式(iii):XI+ZI>XIII+ZIIIの少なくとも1つを満たす蛍光発光性ブロック共重合体である。【選択図】なし

Description

本発明は、ブロック共重合体及び組成物、並びにそれらを用いた発光素子に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子等の発光素子は、ディスプレイ、照明等の用途に好適に使用することが可能である。発光素子の発光層に用いられる発光材料として、例えば、特開2012−144722号公報(特許文献1)には、フルオレン骨格を有する構成単位及びアントラセン骨格を有する構成単位を含む高分子化合物、並びに、該高分子化合物を含有する組成物が記載されている。
特開2012−144722号公報
しかし、前記高分子化合物又は組成物を用いて製造した発光素子の輝度寿命は、必ずしも十分ではない。
そこで、本発明の目的は、輝度寿命が優れる発光素子の製造に有用なブロック共重合体又は組成物を提供することにある。
本発明は、以下に示すブロック共重合体、組成物及び発光素子を提供する。
[1] 末端基と、前記末端基に結合するブロックと、前記末端基に結合しないブロックを2種以上と、を含み、
前記末端基に結合しないブロックの少なくとも2種は、第1のブロック及び第2のブロックであり、
前記第1のブロックが、下記式(X)で表される構成単位及び下記式(Z)で表される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構成単位を含み、
前記第1のブロック中の前記式(X)で表される構成単位の合計個数及び前記式(Z)で表される構成単位の合計個数をそれぞれX及びZとし、前記末端基に結合するブロック中の前記式(X)で表される構成単位の合計個数及び前記式(Z)で表される構成単位の合計個数をそれぞれXIII及びZIIIとするとき、下記式(i)〜(iii)の少なくとも1つを満たす、蛍光発光性ブロック共重合体。
>XIII (i)
>ZIII (ii)
+Z>XIII+ZIII (iii)
Figure 2019194317

[式中、
X1及びaX2は、それぞれ独立に、0以上10以下の整数を表す。
ArX1及びArX3は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX2及びArX4は、それぞれ独立に、アリーレン基、2価の複素環基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArX2が複数存在する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。ArX4が複数存在する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。
X1、RX2及びRX3は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RX2が複数存在する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。RX3が複数存在する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。]
Figure 2019194317

[式中、Arは、2価の複素環基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
[2] 前記第2のブロック中の前記式(X)で表される構成単位の合計個数及び前記式(Z)で表される構成単位の合計個数をそれぞれXII及びZIIとするとき、下記式(iv)〜(vi)の少なくとも1つを満たす、[1]に記載の蛍光発光性ブロック共重合体。
>XII (iv)
>ZII (v)
+Z>XII+ZII (vi)
[3] 前記末端基に結合するブロック及び前記第2のブロックからなる群より選ばれる少なくとも1種が、下記式(Y)で表される構成単位を含む、[1]又は[2]に記載の蛍光発光性ブロック共重合体。
Figure 2019194317

[式中、ArY1は、置換基を有していてもよいアリーレン基を表す。]
[4] 前記末端基に結合するブロック及び前記第2のブロックからなる群より選ばれる少なくとも1種が、前記式(X)で表される構成単位及び/又は前記式(Z)で表される構成単位を含まない、[1]〜[3]のいずれかに記載の蛍光発光性ブロック共重合体。
[5] 前記末端基と、前記末端基に結合するブロックと、前記第1のブロックと、前記第2のブロックと、前記末端基に結合するブロックと、前記末端基と、をこの順に含む、[1]〜[4]のいずれかに記載の蛍光発光性ブロック共重合体。
[6] [1]〜[5]のいずれかに記載の蛍光発光性ブロック共重合体と、
正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料、酸化防止剤及び溶媒からなる群より選ばれる少なくとも1種と、
を含有する、組成物。
[7] 2種以上の蛍光発光性化合物を含有する組成物であり、
前記2種以上の蛍光発光性化合物のうちの少なくとも1種が蛍光発光性ブロック共重合体であり、
前記蛍光発光性ブロック共重合体が、末端基と、前記末端基に結合するブロックと、前記末端基に結合しないブロックと、を含み、
前記末端基に結合しないブロックが、下記式(X)で表される構成単位及び下記式(Z)で表される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構成単位を含み、
前記末端基に結合しないブロック中の前記式(X)で表される構成単位の合計個数及び前記式(Z)で表される構成単位の合計個数をそれぞれXVI及びZVIとし、前記末端基に結合するブロック中の前記式(X)で表される構成単位の合計個数及び前記式(Z)で表される構成単位の合計個数をそれぞれXVII及びZVIIとするとき、下記式(vii)〜(ix)の少なくとも1つを満たす、組成物。
VI>XVII (vii)
VI>ZVII (viii)
VI+ZVI>XVII+ZVII (ix)
Figure 2019194317

[式中、
X1及びaX2は、それぞれ独立に、0以上10以下の整数を表す。
ArX1及びArX3は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX2及びArX4は、それぞれ独立に、アリーレン基、2価の複素環基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArX2が複数存在する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。ArX4が複数存在する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。
X1、RX2及びRX3は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RX2が複数存在する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。RX3が複数存在する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。]
Figure 2019194317

[式中、Arは、2価の複素環基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
[8] 前記2種以上の蛍光発光性化合物のうちの少なくとも1種が、前記蛍光発光性ブロック共重合体とは異なる蛍光発光性高分子化合物であり、
前記蛍光発光性高分子化合物が、下記式(Y)で表される構成単位、前記式(X)で表される構成単位及び前記式(Z)で表される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構成単位を含む、[7]に記載の組成物。
Figure 2019194317

[式中、ArY1は、置換基を有していてもよいアリーレン基を表す。]
[9] 前記2種以上の蛍光発光性化合物のうちの少なくとも1種が蛍光発光性低分子化合物であり、
前記蛍光発光性低分子化合物が、下記式(FB)で表される化合物である、[7]又は[8]に記載の組成物。
Figure 2019194317

[式中、
1Bは、0以上15以下の整数を表す。
Ar1Bは、芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
1Bは、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、1価の複素環基、置換アミノ基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基又はシクロアルキニル基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R1Bが複数存在する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよい。]
[10] 前記2種以上の蛍光発光性化合物のうちの少なくとも2種が蛍光発光性ブロック共重合体である、[7]〜[9]のいずれかに記載の組成物。
[11] 前記蛍光発光性ブロック共重合体が、前記末端基と、前記末端基に結合するブロックと、前記末端基に結合しないブロックと、前記末端基に結合するブロックと、前記末端基と、をこの順に含む、[7]〜[10]のいずれかに記載の組成物。
[12] 前記末端基に結合するブロックが、下記式(Y)で表される構成単位を含む、[7]〜[11]のいずれかに記載の組成物。
Figure 2019194317

[式中、ArY1は、置換基を有していてもよいアリーレン基を表す。]
[13] 前記末端基に結合するブロックが、前記式(X)で表される構成単位及び/又は前記式(Z)で表される構成単位を含まない、[7]〜[12]のいずれかに記載の組成物。
[14] [1]〜[5]のいずれかに記載の蛍光発光性ブロック共重合体、又は、[7]〜[13]のいずれかに記載の組成物を含有する発光素子。
本発明によれば、輝度寿命に優れる発光素子の製造に有用なブロック共重合体又は組成物を提供することができる。また、本発明によれば、このブロック共重合体又は組成物を含有する発光素子を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
<共通する用語の説明>
本明細書において共通して用いられる用語について、必要に応じて具体例を挙げて説明すると、特記しない限り以下のとおりである。
「Me」はメチル基、「Et」はエチル基、「i−Pr」はイソプロピル基、「t−Bu」はtert−ブチル基を表す。
水素原子は、重水素原子であっても、軽水素原子であってもよい。
金属錯体及び燐光発光性化合物を表す式中、金属との結合を表す実線は、共有結合又は配位結合を意味する。
「高分子化合物」とは、分子量分布を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が1×10以上1×10以下である重合体を意味する。
「低分子化合物」とは、分子量分布を有さず、分子量が1×10以下である化合物を意味する。
「構成単位」とは、高分子化合物の分子鎖に1個以上存在する単位を意味する。なお、高分子化合物の分子鎖に2個以上存在する構成単位を、特に「繰り返し単位」と言う。
「ブロック」とは、ブロック共重合体である高分子化合物の分子鎖を構成するブロックを指しており、1種又は2種以上の構成単位から構成される分子鎖部分(ブロック)である。
「ブロック共重合体」とは、2種以上のブロックを含む高分子化合物を意味する。ブロック共重合体において、互いに隣接するブロックは構成が異なっていることが好ましい。
「互いに隣接するブロックは構成が異なっている」とは、例えば、互いに隣接するブロックに含まれる構成単位は同一であるが、その組成及び/又は連鎖分布が異なること、並びに、互いに隣接するブロックのうち、一方に含まれる少なくとも1種の構成単位と、他方に含まれる少なくとも1種の構成単位とが異なることが挙げられる。互いに隣接するブロックは、例えば、一方のブロック(以下、「1つ目のブロック」ともいう。)を重合により形成した後、1つ目のブロック存在下、他方のブロックを重合により形成するとともに1つ目のブロックに結合させる方法、及び、互いに隣接するブロックをそれぞれ独立に形成した後、これらのブロックを結合させる方法により、製造することができる。
「架橋性基」とは、加熱、紫外線照射、近紫外線照射、可視光照射、赤外線照射、ラジカル反応等に供することにより、新たな結合を生成することが可能な基である。架橋性基は、高分子化合物の架橋性が優れることから、好ましくは、炭素−炭素二重結合、炭素−炭素三重結合、オキシラン、オキセタン、アジリジン、アゼチジン、アジド、ベンゾシクロブテン及びナフトシクロブテンからなる群より選ばれる少なくとも1種の構造を架橋性部位として含む。
上記構造を含む架橋性基としては、下記のA群、すなわち、式(XL−1)〜式(XL−19)で表される架橋性基が挙げられる。
(A群)
Figure 2019194317

[式中、
XLは、メチレン基、酸素原子又は硫黄原子を表す。RXLが複数存在する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。
XLは、0以上5以下の整数を表す。複数存在するnXLは、同一であってもよく異なっていてもよい。
波線は、該波線を有する基が、複数存在する幾何異性体のいずれか1種であるか、又は複数の幾何異性体を含むことを表す。
*1は、結合位置を表す。
A群中の架橋性基は置換基を有していてもよく、該置換基が複数存在する場合、それらは互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよい。]
「アルキル基」は、直鎖状及び分岐状のいずれでもよい。直鎖状アルキル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1以上50以下であり、好ましくは1以上20以下である。分岐状アルキル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3以上50以下であり、好ましくは3以上20以下である。アルキル基は、置換基を有していてもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、2−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、2−エチルブチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、3−プロピルヘプチル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、2−エチルオクチル基、2−ヘキシルデシル基、ドデシル基、及び、これらの基における水素原子が、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等で置換された基(例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、3−フェニルプロピル基、3−(4−メチルフェニル)プロピル基、3−(3,5−ジ−ヘキシルフェニル)プロピル基、6−エチルオキシヘキシル基)が挙げられる。
「シクロアルキル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3以上50以下であり、好ましくは4以上20以下である。シクロアルキル基は、置換基を有していてもよく、例えば、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基が挙げられる。
「アリール基」は、芳香族炭化水素から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた残りの原子団を意味する。アリール基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6以上60以下であり、好ましくは6以上20以下であり、より好ましくは6以上10以下である。アリール基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、2−フルオレニル基、3−フルオレニル基、4−フルオレニル基、2−フェニルフェニル基、3−フェニルフェニル基、4−フェニルフェニル基、及び、これらの基における水素原子が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等で置換された基が挙げられる。
「アルコキシ基」は、直鎖状及び分岐状のいずれでもよい。直鎖状アルコキシ基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1以上40以下であり、好ましくは1以上10以下である。分岐状アルコキシ基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3以上40以下であり、好ましくは3以上10以下である。アルコキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基、及び、これらの基における水素原子が、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等で置換された基が挙げられる。
「シクロアルコキシ基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3以上40以下であり、好ましくは4以上10以下である。シクロアルコキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、シクロヘキシルオキシ基が挙げられる。
「アリールオキシ基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6以上60以下であり、好ましくは6以上20以下である。アリールオキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、1−アントラセニルオキシ基、9−アントラセニルオキシ基、1−ピレニルオキシ基、及び、これらの基における水素原子が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、フッ素原子等で置換された基が挙げられる。
「p価の複素環基」(pは、1以上の整数を表す。)とは、複素環式化合物から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうちp個の水素原子を除いた残りの原子団を意味する。p価の複素環基の中でも、芳香族複素環式化合物から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうちp個の水素原子を除いた残りの原子団である「p価の芳香族複素環基」が好ましい。
「芳香族複素環式化合物」としては、オキサジアゾール、チアジアゾール、チアゾール、オキサゾール、チオフェン、ピロール、ホスホール、フラン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、トリアジン、ピリダジン、キノリン、イソキノリン、カルバゾール、ジベンゾホスホール等の複素環自体が芳香族性を示す化合物、及び、フェノキサジン、フェノチアジン、ジベンゾボロール、ジベンゾシロール、ベンゾピラン等の複素環自体は芳香族性を示さなくとも、複素環に芳香環が縮環されている化合物が挙げられる。
1価の複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2以上60以下であり、好ましくは4以上20以下である。1価の複素環基は、置換基を有していてもよく、例えば、チエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、ピペリジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、及び、これらの基における水素原子が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基等で置換された基が挙げられる。
「ハロゲン原子」としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
「アミノ基」は、置換基を有していてもよく、置換アミノ基が好ましい。アミノ基が有する置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基が好ましい。置換アミノ基としては、例えば、ジアルキルアミノ基、ジシクロアルキルアミノ基及びジアリールアミノ基が挙げられる。置換アミノ基としては、より具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ビス(4−メチルフェニル)アミノ基、ビス(4−tert−ブチルフェニル)アミノ基、ビス(3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)アミノ基が挙げられる。
「アルケニル基」は、直鎖状及び分岐状のいずれでもよい。直鎖状アルケニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2以上30以下であり、好ましくは3以上20以下である。分岐状アルケニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3以上30以下であり、好ましくは4以上20以下である。
「シクロアルケニル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3以上30以下であり、好ましくは4以上20以下である。
アルケニル基及びシクロアルケニル基は、置換基を有していてもよく、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、7−オクテニル基、及び、これらの基が置換基を有する基が挙げられる。
「アルキニル基」は、直鎖状及び分岐状のいずれでもよい。直鎖状アルキニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常2以上20以下であり、好ましくは3以上20以下である。分岐状アルキニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常4以上30以下であり、好ましくは4以上20以下である。
「シクロアルキニル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常4以上30以下であり、好ましくは4以上20以下である。
アルキニル基及びシクロアルキニル基は、置換基を有していてもよく、例えば、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、3−ペンチニル基、4−ペンチニル基、1−ヘキシニル基、5−ヘキシニル基、及び、これらの基が置換基を有する基が挙げられる。
「アリーレン基」は、芳香族炭化水素から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子2個を除いた残りの原子団を意味する。アリーレン基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6以上60以下であり、好ましくは6以上30以下であり、より好ましくは6以上18以下である。アリーレン基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェニレン基、ナフタレンジイル基、アントラセンジイル基、フェナントレンジイル基、ジヒドロフェナントレンジイル基、ナフタセンジイル基、フルオレンジイル基、ピレンジイル基、ペリレンジイル基、クリセンジイル基、ジベンゾシクロへプタンジイル基、及び、これらの基が置換基を有する基が挙げられ、好ましくは、下記の式(A−1)〜式(A−23)で表される基である。アリーレン基は、これらの基が複数結合した基であってもよい。
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317

[式中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表す。複数存在するR及びRはそれぞれ、同一であってもよく異なっていてもよく、R同士は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよい。]
2価の複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2以上60以下であり、好ましくは3以上20以下であり、より好ましくは4以上15以下である。2価の複素環基は、置換基を有していてもよく、例えば、ピリジン、ジアザベンゼン、トリアジン、アザナフタレン、ジアザナフタレン、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ジベンゾシロール、フェノキサジン、フェノチアジン、アクリジン、ジヒドロアクリジン、フラン、チオフェン、アゾール、ジアゾール、トリアゾールから、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうち2個の水素原子を除いた2価の基が挙げられ、好ましくは、下記の式(AA−1)〜式(AA−34)で表される基である。2価の複素環基は、これらの基が複数結合した基であってもよい。
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317

[式中、R及びRは、前記と同じ意味を表す。]
「置換基」とは、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、置換アミノ基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基又はシクロアルキニル基を表す。置換基は架橋性基であってもよい。
<式(X)で表される構成単位>
上記式(X)で表される構成単位は、電荷輸送性向上(とりわけ正孔輸送性向上)に有利な構成単位である。
X1は、本発明に係るブロック共重合体(以下、単に「ブロック共重合体」ともいう。)又は本発明に係る組成物を含有する発光素子(以下、単に「発光素子」ともいう。)の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは0以上5以下の整数であり、より好ましくは0以上2以下の整数であり、さらに好ましくは0又は1であり、特に好ましくは1である。
X2は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上の観点から、好ましくは0以上5以下の整数であり、より好ましくは0以上2以下の整数であり、さらに好ましくは0である。
X1、RX2及びRX3は、好ましくはアリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
X1、RX2及びRX3におけるアリール基は、好ましくは、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ジヒドロフェナントレン環、ナフタセン環、フルオレン環、ピレン環、ペリレン環又はクリセン環から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた基であり、より好ましくは、ベンゼン環、ナフタレン環、フェナントレン環、ジヒドロフェナントレン環又はフルオレン環から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた基であり、さらに好ましくは、フェニル基又はフルオレニル基であり、特に好ましくはフェニル基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
X1、RX2及びRX3における1価の複素環基は、好ましくは、ピリジン環、ジアザベンゼン環、トリアジン環、アザナフタレン環、ジアザナフタレン環、カルバゾール環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、フェノキサジン環、フェノチアジン環又はジヒドロアクリジン環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子1個を除いた基であり、より好ましくは、ピリジン環、ジアザベンゼン環、トリアジン環、カルバゾール環、ジベンゾフラン環又はジベンゾチオフェン環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子1個を除いた基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX1、ArX2、ArX3及びArX4におけるアリーレン基は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上の観点から、好ましくは、フェニレン基、ナフタレンジイル基、アントラセンジイル基、フェナントレンジイル基、ジヒドロフェナントレンジイル基、ピレンジイル基、フルオレンジイル基又はジベンゾシクロへプタンジイル基であり、より好ましくは、フェニレン基、ナフタレンジイル基、フェナントレンジイル基、ジヒドロフェナントレンジイル基又はフルオレンジイル基であり、さらに好ましくは、フェニレン基又はフルオレンジイル基であり、特に好ましくはフェニレン基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX1、ArX2、ArX3及びArX4における2価の複素環基は、好ましくは、ピリジン環、ジアザベンゼン環、トリアジン環、アザナフタレン環、ジアザナフタレン環、カルバゾール環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、フェノキサジン環、フェノチアジン環又はジヒドロアクリジン環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子2個を除いた基であり、より好ましくは、ピリジン環、ジアザベンゼン環、トリアジン環、カルバゾール環、ジベンゾフラン環又はジベンゾチオフェン環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子2個を除いた基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX1及びArX3で表されるアリーレン基は、本発明に係る発光素子の輝度寿命がより向上する観点から、好ましくは、式(A−1)〜式(A−9)又は式(A−19)〜式(A−21)で表される基であり、より好ましくは、式(A−1)〜式(A−3)、式(A−8)又は式(A−9)で表される基であり、さらに好ましくは式(A−1)〜式(A−3)で表される基であり、特に好ましくは式(A−1)で表される基である。
ArX1及びArX3で表される2価の複素環基は、本発明に係る発光素子の輝度寿命がより向上する観点から、好ましくは、式(AA−1)〜式(AA−15)又は式(AA−18)〜式(AA−22)で表される基であり、より好ましくは、式(AA−1)〜式(AA−6)又は式(AA−10)〜式(AA−15)で表される基で表される基である。
ArX1及びArX3は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上の観点から、好ましくは置換基を有していてもよいアリーレン基である。
ArX2及びArX4におけるアリーレン基は、発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは、式(A−1)〜式(A−14)又は式(A−19)〜式(A−23)で表される基であり、より好ましくは、式(A−1)〜式(A−10)又は式(A−19)〜式(A−21)で表される基であり、さらに好ましくは、式(A−1)〜式(A−3)、式(A−6)〜式(A−9)又は式(A−19)〜式(A−21)で表される基であり、特に好ましくは、式(A−1)〜式(A−3)、式(A−8)又は式(A−9)で表される基であり、とりわけ好ましくは、式(A−1)で表される基である。
ArX2及びArX4で表される2価の複素環基の好ましい例は、ArX1及びArX3で表される2価の複素環基の好ましい例と同様である。
ArX2及びArX4で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基における、アリーレン基及び2価の複素環基の好ましい例は、それぞれ、ArX2及びArX4で表されるアリーレン基及び2価の複素環基の好ましい例と同様である。
ArX2及びArX4で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基としては、例えば、下記式で表される基が挙げられ、これらは置換基を有していてもよい。
Figure 2019194317

[式中、RXXは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
XXは、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX2及びArX4は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上の観点から、好ましくは置換基を有していてもよいアリーレン基である。
ArX1〜ArX4及びRX1〜RX3で表される基が有してもよい置換基としては、好ましくはフッ素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又は置換アミノ基であり、より好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基であり、さらに好ましくはアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、特に好ましくはアルキル基であり、これらの基はさらに置換基を有していてもよい。
ArX1〜ArX4及びRX1〜RX3で表される基が有してもよい置換基におけるアリール基及び1価の複素環基の例及び好ましい例は、それぞれ、RX1〜RX3におけるアリール基及び1価の複素環基の例及び好ましい例と同様である。
ArX1〜ArX4及びRX1〜RX3で表される基が有してもよい置換基における置換アミノ基において、アミノ基が有する置換基としては、アリール基又は1価の複素環基が好ましく、アリール基がより好ましく、これらの基はさらに置換基を有していてもよい。アミノ基が有する置換基におけるアリール基の例及び好ましい例は、RX1、RX2及びRX3におけるアリール基の例及び好ましい例と同様である。アミノ基が有する置換基における1価の複素環基の例及び好ましい例は、RX1〜RX3における1価の複素環基の例及び好ましい例と同様である。
ArX1〜ArX4及びRX1〜RX3で表される基が有してもよい置換基がさらに有していてもよい置換基としては、好ましくはフッ素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又は置換アミノ基であり、より好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、さらに好ましくはアルキル基又はシクロアルキル基であり、これらの基はさらに置換基を有していてもよいが、更に置換基を有さないことが好ましい。
ArX1〜ArX4及びRX1〜RX3で表される基が有していてもよい置換基がさらに有していてもよい置換基におけるアリール基、1価の複素環基及び置換アミノ基の例及び好ましい例は、それぞれ、ArX1〜ArX4及びRX1〜RX3で表される基が有していてもよい置換基におけるアリール基、1価の複素環基及び置換アミノ基の例及び好ましい例と同様である。
式(X)で表される構成単位は、好ましくは式(X−1)〜(X−7)で表される構成単位であり、より好ましくは式(X−1)〜(X−6)で表される構成単位である。
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317

[式中、Rx4及びRx5は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、1価の複素環基、シアノ基又は置換アミノ基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRx4は、同一でも異なっていてもよい。複数存在するRx5は、同一でも異なっていてもよく、Rx5同士(好ましくは隣接するRx5同士)は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
x4及びRx5は、好ましくは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、さらに好ましくは水素原子又はアルキル基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
x4及びRx5におけるアリール基、1価の複素環基及び置換アミノ基の例及び好ましい例は、それぞれ、ArX1〜ArX4及びRX1〜RX3で表される基が有していてもよい置換基におけるアリール基、1価の複素環基及び置換アミノ基の例及び好ましい例と同様である。
x4及びRx5で表される基が有していてもよい置換基の例及び好ましい例は、ArX1〜ArX4及びRX1〜RX3で表される基が有していてもよい置換基の例及び好ましい例と同様である。
式(X)で表される構成単位としては、例えば、下記の式(X1−1)〜(X1−19)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
<式(Z)で表される構成単位>
Arで表される2価の複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常、2以上60以下であり、好ましくは2以上30以下であり、より好ましくは3以上15以下である。
Arで表される2価の複素環基のヘテロ原子の数は、置換基のヘテロ原子数を含めないで、通常、1以上30以下であり、好ましくは1以上10以下であり、より好ましくは1以上5以下であり、さらに好ましくは、1以上3以下である。
Arで表される2価の複素環基は、環構成原子として、ホウ素原子、窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、リン原子、硫黄原子及びセレン原子からなる群より選ばれる少なくとも1種のヘテロ原子を含む複素環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子2個を除いた基であることが好ましく、環構成原子として、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群より選ばれる少なくとも1種のヘテロ原子を含む複素環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子2個を除いた基であることがより好ましく、環構成原子として、窒素原子を含む複素環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子2個を除いた基(以下、「2価の含窒素複素環基」ともいう。)であることがさらに好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
Arで表される2価の複素環基において、2価の含窒素複素環基以外の2価の複素環基としては、例えば、ボロール環、フラン環、シロール環、ホスホール環、チオフェン環、セレノフェン環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、ジベンゾボロール環、ジベンゾフラン環、ジベンゾシロール環、ジベンゾホスホール環、ジベンゾチオフェン環又はジベンゾセレノフェン環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子2個を除いた基が挙げられ、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは、フラン環、チオフェン環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、ジベンゾフラン環又はジベンゾチオフェン環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子2個を除いた基であり、より好ましくは式(AA−12)〜式(AA−15)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Arで表される2価の複素環基において、2価の含窒素複素環基は、電荷輸送性向上(とりわけ正孔輸送性向上)の観点から、環構成原子として二重結合を有さない窒素原子を含み、且つ、環構成原子として二重結合を有する窒素原子を含まない、2価の含窒素複素環基(以下、「二重結合を有さない窒素原子を含む2価の含窒素複素環基」ともいう。)が好ましく、この基は置換基を有していてもよい。また、Arで表される2価の含窒素複素環基において、2価の含窒素複素環基は、電荷輸送性向上(とりわけ電子輸送性向上)の観点から、環構成原子として二重結合を有する窒素原子を含む、2価の含窒素複素環基(以下、「二重結合を有する窒素原子を含む2価の含窒素複素環基」ともいう。)が好ましく、この基は置換基を有していてもよい。
「二重結合を有さない窒素原子」とは、窒素原子と、その窒素原子と結合するすべての原子との間に単結合のみを有する窒素原子を意味する。
「環構成原子に二重結合を有さない窒素原子を含む」とは、−N(−R)−(式中、Rは水素原子又は置換基を表す。)又は下記式で表される基を環内に含むことを意味する。
Figure 2019194317
二重結合を有さない窒素原子を含む2価の含窒素複素環基としては、例えば、ピロール環、インドール環、イソインドール環、カルバゾール環、ジヒドロアクリジン環、5,10−ジヒドロフェナジン環、アクリドン環、キナクリドン環、フェノキサジン環、フェノチアジン環、インドロカルバゾール環又はインデノカルバゾール環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子2個を除いた基が挙げられ、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは、カルバゾール環、ジヒドロアクリジン環、5,10−ジヒドロフェナジン環、フェノキサジン環、フェノチアジン環、インドロカルバゾール環又はインデノカルバゾール環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子2個を除いた基であり、より好ましくは、カルバゾール環、ジヒドロアクリジン環、5,10−ジヒドロフェナジン環、フェノキサジン環又はフェノチアジン環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子2個を除いた基であり、さらに好ましくは、カルバゾール環、フェノキサジン環又はフェノチアジン環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子2個を除いた基であり、特に好ましくはフェノキサジン環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子2個を除いた基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
二重結合を有さない窒素原子を含む2価の含窒素複素環基は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上及び電荷輸送性向上(とりわけ正孔輸送性向上)に有利であることから、好ましくは、式(AA−10)、式(AA−11)、式(AA−18)〜式(AA−22)、式(AA−33)又は式(AA−34)で表される基であり、より好ましくは、式(AA−10)、式(AA−11)、式(AA−18)〜式(AA−21)で表される基であり、さらに好ましくは、式(AA−18)又は式(AA−19)で表される基である。
「二重結合を有する窒素原子」とは、窒素原子と、その窒素原子と結合する原子との間に二重結合を有する窒素原子を意味する。
「環構成原子として二重結合を有する窒素原子を含む」とは、−N=で表される基を環内に含むことを意味する。
二重結合を有する窒素原子を含む2価の含窒素複素環基としては、例えば、ジアゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、チアゾール環、オキサゾール環、ベンゾジアゾール環、ベンゾトリアゾール環、ベンゾオキサジアゾール環、ベンゾチアジアゾール環、アザカルバゾール環、ジアザカルバゾール環、ピリジン環、ジアザベンゼン環、トリアジン環、アザナフタレン環、ジアザナフタレン環、トリアザナフタレン環、アザアントラセン環、ジアザアントラセン環、トリアザアントラセン環、アザフェナントレン環、ジアザフェナントレン環又はトリアザフェナントレン環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子2個を除いた基が挙げられ、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上及び電荷輸送性向上(とりわけ電子輸送性向上)の観点から、好ましくは、ピリジン環、ジアザベンゼン環、トリアジン環、アザナフタレン環、ジアザナフタレン環、アザアントラセン環、ジアザアントラセン環、アザフェナントレン環又はジアザフェナントレン環から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子2個を除いた基であり、より好ましくは、ピリジン環、ジアザベンゼン環又はトリアジン環から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子2個を除いた基であり、さらに好ましくは、式(AA−1)−式(AA−4)で表される基であり、特に好ましくは、式(AA−4)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Arにおいて、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基における、アリーレン基の例及び好ましい例は、ArX1及びArX3で表されるアリーレン基の例及び好ましい例と同様である。
Arにおいて、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基における、2価の複素環基の例及び好ましい例は、Arで表される2価の複素環基の例及び好ましい例と同様である。
Arにおける少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基の例としては、例えば、ArX2及びArX4で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基の例が挙げられる。
Arで表される基が有していてもよい置換基としては、好ましくはフッ素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又は置換アミノ基であり、より好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、さらに好ましくはアルキル基又はアリール基であり、これらの基はさらに置換基を有していてもよい。
Arで表される基が有していてもよい置換基におけるアリール基、1価の複素環基及び置換アミノ基の例及び好ましい例は、それぞれ、ArX1〜ArX4及びRX1〜RX3で表される基が有していてもよい置換基におけるアリール基、1価の複素環基及び置換アミノ基の例及び好ましい例と同様である。
Arで表される基が有していてもよい置換基が有してもよい置換基がさらに有していてもよい置換基の例及び好ましい例は、ArX1〜ArX4及びRX1〜RX3で表される基が有していてもよい置換基がさらに有していてもよい置換基の例及び好ましい例と同様である。
式(Z)で表される構成単位は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上及び電荷輸送性向上(とりわけ電子輸送性向上)の観点から、好ましくは式(Z−1)−式(Z−4)で表される構成単位であり、より好ましくは式(Z−1)又は式(Z−3)で表される構成単位である。
また、式(Z)で表される構成単位は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上及び電荷輸送性向上(とりわけ正孔輸送性向上)の観点から、好ましくは式(Z−5)−式(Z−7)で表される構成単位であり、より好ましくは式(Z−5)で表される構成単位である。
Figure 2019194317
Figure 2019194317

[式中、RY1及びRY3は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又は置換アミノ基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY1は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
Y1は、好ましくは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、さらに好ましくは、水素原子又はアルキル基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Y3は、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくは、アリール基又は1価の複素環基であり、さらに好ましくは、アリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Y1及びRY3で表される基におけるアリール基、1価の複素環基及び置換アミノ基の例及び好ましい例は、それぞれ、ArX1〜ArX4及びRX1〜RX3で表される基が有してもよい置換基におけるアリール基、1価の複素環基及び置換アミノ基の例及び好ましい例と同様である。
Y1及びRY3が有してもよい置換基の例及び好ましい例は、ArX1〜ArX4及びRX1〜RX3で表される基が有してもよい置換基の例及び好ましい例と同様である。
式(Z−1)で表される構成単位は、式(Z−1’)で表される構成単位であることが好ましい。また、式(Z−3)で表される構成単位は、式(Z−3’)で表される構成単位であることが好ましい。
Figure 2019194317

[式中、RY1及びRY3は前記と同じ意味を表す。]
Figure 2019194317

[式中、RY1は前記を同じ意味を表す。RY4は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
Y4は、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくは、アリール基又は1価の複素環基であり、さらに好ましくは、アリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Y4で表される基におけるアリール基及び1価の複素環基の例及び好ましい例は、それぞれ、ArX1〜ArX4及びRX1〜RX3で表される基が有していてもよい置換基におけるアリール基及び1価の複素環基の例及び好ましい例と同様である。
Y4が有していてもよい置換基の例及び好ましい例は、ArX1〜ArX4及びRX1〜RX3で表される基が有していてもよい置換基の例及び好ましい例と同様である。
式(Z)で表される構成単位としては、例えば、式(Z−201)−式(Z−215)で表される2価の複素環基からなる構成単位、式(Z−301)−式(Z−310)で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基からなる構成単位が挙げられる。
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317

[式中、
は、−O−で表される基又は−S−で表される基を表す。Zが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
は、−CH=で表される基又は−N=で表される基を表す。Zが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
は、好ましくは−O−で表される基である。Zは、好ましくは−N=で表される基である。
<式(Y)で表される構成単位>
ArY1で表される基は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは、フェニレン基、ナフタレンジイル基、アントラセンジイル基、フェナントレンジイル基、ジヒドロフェナントレンジイル基、ピレンジイル基、フルオレンジイル基又はジベンゾシクロへプタンジイル基であり、より好ましくは、フェニレン基、ナフタレンジイル基、アントラセンジイル基、ジヒドロフェナントレンジイル基、ピレンジイル基、フルオレンジイル基又はジベンゾシクロへプタンジイル基であり、さらに好ましくは、フェニレン基、アントラセンジイル基、ピレンジイル基、フルオレンジイル基又はジベンゾシクロへプタンジイル基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArY1で表される基は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上により有利であることから、好ましくは、式(A−1)〜式(A−14)又は式(A−19)〜式(A−23)で表される基であり、より好ましくは、式(A−1)〜式(A−9)、式(A−11)〜式(A−14)又は式(A−21)〜式(A−23)で表される基であり、さらに好ましくは、式(A−1)、式(A−2)、式(A−8)、式(A−9)、式(A−11)〜式(A−14)、式(A−22)又は式(A−23)で表される基であり、特に好ましくは、式(A−2)、式(A−9)、式(A−11)、式(A−13)又は式(A−22)で表される基である。
ArY1で表される基が有していてもよい置換基は、好ましくは、フッ素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又は置換アミノ基であり、より好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基であり、さらに好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、特に好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、とりわけ好ましくはアルキル基又はアリール基であり、これらの基はさらに置換基を有していてもよい。
ArY1で表される基が有していてもよい置換基におけるアリール基、1価の複素環基及び置換アミノ基の例及び好ましい例は、それぞれ、ArX1〜ArX4及びRX1〜RX3で表される基が有していてもよい置換基におけるアリール基、1価の複素環基及び置換アミノ基の例及び好ましい例と同様である。
ArY1で表される基が有していてもよい置換基がさらに有していてもよい置換基の例及び好ましい例は、ArX1〜ArX4及びRX1〜RX3で表される基が有していてもよい置換基がさらに有していてもよい置換基の例及び好ましい例と同様である。
本発明に係る発光素子の輝度寿命向上の観点から、式(Y)で表される構成単位の例としては、好ましくは下記の式(Y−1)〜(Y−5)で表される構成単位であり、より好ましくは式(Y−2)〜式(Y−5)で表される構成単位である。
Figure 2019194317

[式中、
Y1は前記と同じ意味を表す。
Y1は、−C(RY2−、−C(RY2)=C(RY2)−、−C(RY2−C(RY2−又は−C(RY1−C(RY2−C(RY1−で表される基を表す。RY2は、水素原子、フッ素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又は置換アミノ基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY2は、同一であってもよく異なっていてもよく、RY2同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
Y2は、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基であり、より好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Y2で表される基におけるアリール基、1価の複素環基及び置換アミノ基の例及び好ましい例は、それぞれ、ArX1〜ArX4及びRX1〜RX3で表される基が有していてもよい置換基におけるアリール基、1価の複素環基及び置換アミノ基の例及び好ましい例と同じである。
Y2が有していてもよい置換基が有していてもよい置換基の例及び好ましい例は、ArX1〜ArX4及びRX1〜RX3で表される基が有していてもよい置換基の例及び好ましい例と同じである。
Y1において、−C(RY2−で表される基中の2個のRY2の組み合わせは、好ましくは両方がアルキル基若しくはシクロアルキル基、両方がアリール基、両方が1価の複素環基、又は、一方がアルキル基若しくはシクロアルキル基で他方がアリール基若しくは1価の複素環基であり、より好ましくは、両方がアルキル基若しくはシクロアルキル基、両方がアリール基、又は、一方がアルキル基若しくはシクロアルキル基で他方がアリール基であり、さらに好ましくは一方がアルキル基若しくはシクロアルキル基で他方がアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
2個存在するRY2は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよく、RY2が環を形成する場合、−C(RY2−で表される基としては、好ましくは式(Y−A1)−(Y−A5)で表される基であり、より好ましくは式(Y−A4)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 2019194317
Y1において、−C(RY2)=C(RY2)−で表される基中の2個のRY2の組み合わせは、好ましくは両方がアルキル基若しくはシクロアルキル基、又は、一方がアルキル基若しくはシクロアルキル基で他方がアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Y1において、−C(RY2−C(RY2−で表される基中の4個のRY2は、好ましくは、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいシクロアルキル基である。
複数あるRY2は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよく、RY2が環を形成する場合、−C(RY2−C(RY2−で表される基は、好ましくは下記の式(Y−B1)−(Y−B5)で表される基であり、より好ましくは式(Y−B3)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 2019194317

[式中、RY2は前記と同じ意味を表す。]
Y1において、−C(RY1−C(RY2−C(RY1−で表される基中の2個のRY2は、好ましくは置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいシクロアルキル基である。
Y1は、好ましくは、−C(RY2−で表される基又は−C(RY1−C(RY2−C(RY1−で表される基であり、より好ましくは−C(RY2−で表される基である。
式(Y−1)で表される構成単位は、好ましくは下記の式(Y−1’)で表される構成単位である。式(Y−2)で表される構成単位は、好ましくは下記の式(Y−2’)で表される構成単位である。式(Y−3)で表される構成単位は、好ましくは下記の式(Y−3’)で表される構成単位である。式(Y−4)で表される構成単位は、好ましくは下記の式(Y−4’)で表される構成単位である。式(Y−5)で表される構成単位は、好ましくは下記の式(Y−5’)で表される構成単位である。
Figure 2019194317

[式中、RY1及びXY1は前記と同じ意味を表す。
Y11は、フッ素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又は置換アミノ基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY11は、同一であってもよく異なっていてもよい。]
Y11は、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、さらに好ましくは、アルキル基又はシクロアルキル基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Y11で表される基におけるアリール基、1価の複素環基及び置換アミノ基の例及び好ましい例は、それぞれ、ArX1〜ArX4及びRX1〜RX3で表される基が有していてもよい置換基におけるアリール基、1価の複素環基及び置換アミノ基の例及び好ましい例と同様である。
Y11が有していてもよい置換基の例及び好ましい例は、ArX1〜ArX4及びRX1〜RX3で表される基が有していてもよい置換基の例及び好ましい例と同様である。
式(Y)で表される構成単位としては、例えば式(Y−11)〜(Y−49)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
<蛍光発光性ブロック共重合体>
本発明に係る組成物に含まれる蛍光発光性ブロック共重合体は、末端基と、該末端基に結合するブロック(以下、「末端ブロック」ともいう。)と、該末端基に結合しないブロック(以下、「非末端ブロック」ともいう。)と、を含むブロック共重合体(以下、「ブロック共重合体(Pb)」ともいう。)である。すなわち、ブロック共重合体(Pb)は、末端基、末端ブロック及び非末端ブロックをこの順に含むブロック共重合体である。
ブロック共重合体(Pb)は、好ましくは、末端基と、末端ブロックと、非末端ブロックと、末端ブロックと、末端基と、をこの順に含む。このブロック共重合体(Pb)において、上記2つの末端基は、同一であってもよく異なっていてもよいが、ブロック共重合体(Pb)の製造容易性の観点から、同一であることが好ましい。また、このブロック共重合体(Pb)において、上記2つの末端ブロックは、同一であってもよく異なっていてもよいが、ブロック共重合体(Pb)の製造容易性の観点から、同一であることが好ましい。
ブロック共重合体(Pb)は、末端基、末端ブロック及び非末端ブロック以外の構成単位を含んでいてもよいが、ブロック共重合体(Pb)の製造容易性の観点から、ブロック共重合体(Pb)は、末端基、末端ブロック及び非末端ブロックのみからなることが好ましい。
末端基、末端ブロック及び非末端ブロック以外の構成単位としては、例えば、接合単位及び分岐単位が挙げられる。
ブロック共重合体(Pb)は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上の観点から、2種以上の非末端ブロックを含むことが好ましい。すなわち、本発明に係る蛍光発光性ブロック共重合体は、末端基と、末端ブロックと、非末端ブロックを2種以上と、を含むブロック共重合体(以下、「ブロック共重合体(Pa)」ともいう。)である。ブロック共重合体(Pa)は、末端基、末端ブロック、2種以上の非末端ブロックをこの順に含むブロック共重合体である。
ブロック共重合体(Pa)において、2種以上の非末端ブロックのうちの少なくとも2種は、第1のブロック及び第2のブロックであることが好ましい。すなわち、ブロック共重合体(Pa)は、末端基、末端ブロック、第1のブロック及び第2のブロックをこの順に含むか、又は、末端基、末端ブロック、第2のブロック及び第1のブロックをこの順に含むブロック共重合体であることが好ましい。
ブロック共重合体(Pa)は、末端基、末端ブロック及び第1のブロックに加えて、第2のブロックをさらに含むことにより、本発明に係る発光素子の輝度寿命がより優れたものとなる。
ブロック共重合体(Pa)は、好ましくは、末端基と、末端ブロックと、2種以上の非末端ブロックと、末端ブロックと、末端基と、をこの順に含むブロック共重合体であり、より好ましくは、末端基と、末端ブロックと、第1のブロックと、第2のブロックと、末端ブロックと、末端基と、をこの順に含むブロック共重合体である。「末端基と、末端ブロックと、第1のブロックと、第2のブロックと、末端ブロックと、末端基と、をこの順に含む」とは、第1のブロックと第2のブロックとの順序が逆である場合を含む。
ブロック共重合体(Pa)は、末端基、末端ブロック及び2種以上の非末端ブロック以外の他の構成単位を含んでいてもよいが、ブロック共重合体の製造容易性の観点から、末端基、末端ブロック及び2種以上の非末端ブロックのみからなることが好ましい。他の構成単位としては、例えば、接合単位及び分岐単位が挙げられる。接合単位としては、2種以上の非末端ブロックの少なくとも2種との間に介在する、これらのブロックを接合する単位が挙げられ、好ましくは式(Y)で表される構成単位である。
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)のポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は、例えば2×10以上5×10以下であり、好ましくは5×10以上1×10以下であり、より好ましくは1×10以上5×10以下であり、さらに好ましくは2×10以上2×10以下である。
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、例えば5×10以上1×10以下であり、好ましくは1×10以上5×10以下であり、より好ましくは5×10以上1×10以下であり、さらに好ましくは1×10以上5×10以下である。
〔末端基〕
「末端基」とは、ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)の末端に配置されるとともに、末端ブロックに直接結合する基であり、好ましくは、ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)に末端基を導入する際に用いる試剤(末端封止剤)における該試剤導入後の残基としての原子団である。
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)の安定性の観点から、末端基は、好ましくは、ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)のすべての末端に配置される。末端基が複数存在する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよいが、ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)の製造容易性の観点から、同一であることが好ましい。
本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、末端基は、好ましくはアリール基、1価の複素環基又は架橋性基であり、より好ましくはアリール基又は1価の複素環基であり、さらに好ましくはアリール基である。末端基において、アリール基及び1価の複素環基は置換基を有していてもよいが、好ましくは、置換基を有しない。
末端基におけるアリール基及び1価の複素環基の例及び好ましい例は、それぞれ、RX1〜RX3におけるアリール基及び1価の複素環基の例及び好ましい例と同様である。
末端基におけるアリール基及び1価の複素環基が有していてもよい置換基は、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基又は架橋性基であり、より好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、さらに好ましくはアルキル基であり、これらの基はさらに置換基を有していてもよいが、さらに置換基を有さないことが特に好ましい。
末端基におけるアリール基及び1価の複素環基が有していてもよい置換基におけるアリール基及び1価の複素環基の例及び好ましい例は、それぞれ、RX1〜RX3におけるアリール基及び1価の複素環基の例及び好ましい例と同様である。
〔非末端ブロック〕
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)において、非末端ブロックは、末端基に直接結合しないブロックであって、1種以上の構成単位からなるブロックである。非末端ブロックに含まれる構成単位は、通常、1種以上10種以下であり、ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)の製造容易性の観点及び発光素子の輝度寿命向上の観点から、好ましくは1種以上8種以下であり、2種以上8種以下であり、さらに好ましくは2種以上6種以下であり、特に好ましくは3種以上6種以下であり、とりわけ好ましくは3種以上5種以下である。
ブロック共重合体(Pb)において、非末端ブロックは、1種のみ含まれていてもよいし、2種以上含まれていてもよい。ブロック共重合体(Pb)に含まれる非末端ブロックは、通常、1種以上10種以下であり、ブロック共重合体(Pb)の製造容易性の観点から、好ましくは1種以上5種以下であり、より好ましくは1種以上3種以下であり、さらに好ましくは1種又は2種である。ブロック共重合体(Pa)に含まれる非末端ブロックは、3種以上含まれていてもよい。ブロック共重合体(Pa)に含まれる非末端ブロックは、通常、2種以上10種以下であり、ブロック共重合体(Pa)の製造容易性の観点から、好ましくは2種以上5種以下であり、より好ましくは2種又は3種であり、さらに好ましくは2種(すなわち、第1ブロック及び第2のブロックのみ)である。
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)において、非末端ブロックが複数存在する場合、それらは互いに種類が異なる。非末端ブロックが複数存在する場合において、種類が異なる場合としては、例えば、ブロックを構成する構成単位の種類が異なる場合、並びに、各構成単位の含有率及び連鎖分布が異なる場合が挙げられ、好ましくは、ブロックを構成する構成単位の種類が異なる場合である。
ブロックを構成する構成単位の種類が異なるとは、ブロック共重合体(Pa)に含まれる第1のブロック及び第2のブロックを例に説明すると、第1のブロックに含まれる構成単位のうちの少なくとも1種が第2のブロックに含まれないこと、及び/又は、第2のブロックに含まれる構成単位のうちの少なくとも1種が第1のブロックに含まれないことを意味し、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、第1のブロックに含まれる構成単位のうちの少なくとも1種が第2のブロックに含まれないこと、及び、第2のブロックに含まれる構成単位のうちの少なくとも1種が第1のブロックに含まれないことが好ましい。
非末端ブロックの少なくとも1つは、ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)の製造において、末端ブロックを形成する前に形成されるブロックであることが好ましい。
ブロック共重合体(Pb)において、非末端ブロックが1種のみ存在する場合、非末端ブロックは、式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構成単位を含み、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは、式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも2種の構成単位を含み、より好ましくは、式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位を含む。
ブロック共重合体(Pa)において、第1のブロックは、式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構成単位を含み、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは、式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも2種の構成単位を含み、より好ましくは、式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位を含む。
非末端ブロックが式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構成単位を含む場合、非末端ブロックには、式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位は、それぞれ、1種のみ含まれていてもよいし、2種以上含まれていてもよい。
ブロック共重合体(Pb)において、非末端ブロックが1種のみ存在する場合、非末端ブロックは、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、式(Y)で表される構成単位をさらに含むことが好ましく、式(Y)で表される構成単位のみをさらに含むことがより好ましい。この場合、非末端ブロックには、式(Y)で表される構成単位は、1種のみ含まれていてもよいし、2種以上含まれていてもよい。
ブロック共重合体(Pa)において、第1のブロックは、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、式(Y)で表される構成単位をさらに含むことが好ましく、式(Y)で表される構成単位のみをさらに含むことがより好ましい。この場合、第1のブロックには、式(Y)で表される構成単位は、1種のみ含まれていてもよいし、2種以上含まれていてもよい。
ブロック共重合体(Pa)において、第2のブロックは、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、式(X)で表される構成単位、式(Z)で表される構成単位及び式(Y)で表される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構成単位を含むことが好ましく、式(Y)で表される構成単位を含むことがより好ましく、式(Y)で表される構成単位のみを含むことがさらに好ましい。この場合、第2のブロックには、式(X)で表される構成単位、式(Z)で表される構成単位及び式(Y)で表される構成単位が、それぞれ、1種のみ含まれていてもよいし、2種以上含まれていてもよい。
ブロック共重合体(Pa)において、第2のブロックは、発光素子の輝度寿命向上により有利であることから、式(X)で表される構成単位を含まないこと又は式(Z)で表される構成単位を含まないことが好ましく、式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位を含まないことがより好ましい。
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)に含まれる非末端ブロックのポリスチレン換算の数平均分子量は、例えば5×10以上1×10以下であり、好ましくは1×10以上5×10以下であり、より好ましくは1×10以上1×10以下であり、さらに好ましくは2×10以上5×10以下である。
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)に含まれる非末端ブロックのポリスチレン換算の重量平均分子量は、例えば1×10以上2×10以下であり、好ましくは2×10以上1×10以下であり、より好ましくは3×10以上5×10以下であり、さらに好ましくは5×10以上2×10以下である。
〔末端ブロック〕
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)において、末端ブロックは、末端基に直接結合するブロックであって、1種以上の構成単位からなるブロックである。末端ブロックに含まれる構成単位は、通常、1種以上10種以下であり、ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)の製造容易性の観点及び本発明に係る発光素子の輝度寿命向上の観点から、好ましくは1種以上8種以下であり、より好ましくは2種以上7種以下であり、さらに好ましくは2種以上5種以下であり、特に好ましくは2種以上4種以下であり、とりわけ好ましくは2種又は3種であり、とりわけより好ましくは2種である。
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)において、末端ブロックは1種のみ含まれていてもよいし、2種以上含まれていてもよい。ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)に含まれる末端ブロックは、通常、1種以上10種以下であり、ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)の製造容易性の観点から、好ましくは1種以上5種以下であり、より好ましくは1種以上3種以下であり、さらに好ましくは1種である。
末端ブロックの種類が異なる場合の例としては、非末端ブロックの種類が異なる場合の例と同様である。
末端ブロックは、ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)の製造において、末端基を形成する前(好ましくは末端封止剤と反応させる前)に形成されるブロックであることが好ましい。
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)において、末端ブロックは、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、式(X)で表される構成単位、式(Y)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構成単位を含むことが好ましく、式(Y)で表される構成単位で表される構成単位を含むことがより好ましく、式(Y)で表される構成単位のみを含むことがさらに好ましい。末端ブロックにおいて、式(X)で表される構成単位、式(Y)で表される構成単位、式(Z)で表される構成単位は、それぞれ、1種のみ含まれていてもよいし、2種以上含まれていてもよい。
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)において、末端ブロックは、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上により有利であることから、式(X)で表される構成単位を含まないこと又は式(Z)で表される構成単位を含まないことが好ましく、式(X)で表される構成単位を含まないことがより好ましく、式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位を含まないことがさらに好ましい。
ブロック共重合体(Pa)において、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、末端ブロック及び第2のブロックからなる群より選ばれる少なくとも1種が、式(Y)で表される構成単位を含むことが好ましく、末端ブロック及び第2のブロックが、式(Y)で表される構成単位を含むことがより好ましく、末端ブロック及び第2のブロックが、式(Y)で表される構成単位のみを含むことがさらに好ましい。
ブロック共重合体(Pa)において、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、末端ブロック及び第2のブロックからなる群より選ばれる少なくとも1種が、式(X)で表される構成単位を含まないこと又は式(Z)で表される構成単位を含まないことが好ましく、式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位を含まないことがより好ましい。
ブロック共重合体(Pa)において、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上により有利であることから、末端ブロック及び第2のブロックが、式(X)で表される構成単位を含まないこと又は式(Z)で表される構成単位を含まないことが好ましく、式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位を含まないことがより好ましい。
ブロック共重合体(Pb)において、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、末端ブロックに含まれる構成単位のうちの少なくとも1種が非末端ブロックに含まれないこと、及び/又は、非末端ブロックに含まれる構成単位のうちの少なくとも1種が末端ブロックに含まれないことが好ましく、末端ブロックに含まれる構成単位のうちの少なくとも1種が第1のブロックに含まれないこと、及び、非末端ブロックに含まれる構成単位のうちの少なくとも1種が末端ブロックに含まれないことがより好ましい。
ブロック共重合体(Pa)において、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、第1のブロックに含まれる構成単位のうちの少なくとも1種が第2のブロックに含まれないこと、及び/又は、第2のブロックに含まれる構成単位のうちの少なくとも1種が第1のブロックに含まれないことが好ましく、第1のブロックに含まれる構成単位のうちの少なくとも1種が第2のブロックに含まれないこと、及び、第2のブロックに含まれる構成単位のうちの少なくとも1種が第1のブロックに含まれないことが好ましい。
ブロック共重合体(Pa)において、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上により有利であることから、第1のブロックに含まれる構成単位のうちの少なくとも1種が末端ブロックに含まれないこと、及び/又は、末端ブロックに含まれる構成単位のうちの少なくとも1種が第1のブロックに含まれないことが好ましく、第1のブロックに含まれる構成単位のうちの少なくとも1種が末端ブロックに含まれないこと、及び、末端ブロックに含まれる構成単位のうちの少なくとも1種が第1のブロックに含まれないことがより好ましい。
ブロック共重合体(Pa)において、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上により有利であることから、第2のブロックに含まれる構成単位のうちの少なくとも1種が末端ブロックに含まれないこと、及び/又は、末端ブロックに含まれる構成単位のうちの少なくとも1種が第2のブロックに含まれないことが好ましく、第2のブロックに含まれる構成単位のうちの少なくとも1種が末端ブロックに含まれないこと、及び、末端ブロックに含まれる構成単位のうちの少なくとも1種が第2のブロックに含まれないことがより好ましい。
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)において、末端ブロック及び非末端ブロックは、それぞれ独立に、単独重合体、ブロック共重合体、ランダム共重合体、交互共重合体及びグラフト共重合体のいずれであってもよいし、その他の態様であってもよいが、共重合体であることが好ましい。
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)は、式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構成単位を含むブロック共重合体であり、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上の観点から、式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも2種の構成単位を含むことが好ましく、式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位を含むことがより好ましい。
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上の観点から、式(Y)で表される構成単位をさらに含むことが好ましい。
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上の観点から、式(Y)で表される構成単位と、式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位からなる群より選ばれる1種以上の構成単位とを含むブロック共重合体であることが好ましく、式(Y)で表される構成単位と、式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも2種の構成単位とを含むことが好ましく、式(Y)で表される構成単位と、式(X)で表される構成単位と、式(Z)で表される構成単位とを含むブロック共重合体であることがさらに好ましい。
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)において、式(X)で表される構成単位、式(Z)で表される構成単位及び式(Y)で表される構成単位は、それぞれ、1種のみ含まれていても、2種以上含まれていてもよい。
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)は、ブロック共重合体の製造が容易になり、且つ、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上の観点から、式(X)で表される構成単位、式(Y)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位からなる群より選ばれる2種以上20種以下の構成単位を含むブロック共重合体であることが好ましく、3種以上15種以下の構成単位を含むブロック共重合体であることがより好ましい。4種以上10種以下の構成単位を含むブロック共重合体であることがさらに好ましい。
〔構成単位の合計個数〕
本明細書において、高分子化合物に含まれる各構成単位の合計個数は、高分子化合物の分子量1000あたりの構成単位の平均数を意味する。高分子化合物に含まれる各構成単位の合計個数は、例えば、以下の方法で求めることができる。
高分子化合物を構成する各構成単位について、末端基を除く全構成単位の総モルに対するその構成単位のモル比とその構成単位の分子量とを乗じた値の総和をDとし、各構成単位について求めたモル比の総和をEとすると、高分子化合物に含まれる各構成単位の合計個数は、(E×1000)/Dとなる。
高分子化合物を構成する各構成単位の分子量は、例えば、ChemDraw(ヒューリンクス社製)のMolecular Weightの値を用いて、算出することができる。
各構成単位の合計個数の具体的な算出方法を、合成例1で用いたブロック共重合体P1を例に挙げて詳細に説明する。
ブロック共重合体P1は、化合物M8から誘導される構成単位と、化合物M5から誘導される構成単位と、化合物M10から誘導される構成単位とが3.6:1.6:5のモル比で含有されている第2のブロック、化合物M1から誘導される構成単位と、化合物M3から誘導される構成単位と、化合物M2から誘導される構成単位と、化合物M9から誘導される構成単位と、化合物M11から誘導される構成単位とが40:10:9:2.7:4.5のモル比で含有されている第1のブロック、及び、化合物M1から誘導される構成単位と、化合物M3から誘導される構成単位とが4.8:18.8のモル比で含有されている末端ブロックを含む。
化合物M8から誘導される構成単位の分子量は290.45、化合物M5から誘導される構成単位の分子量は422.66、化合物M10から誘導される構成単位の分子量は480.78、化合物M1から誘導される構成単位の分子量は512.78、化合物M3から誘導される構成単位の分子量は484.73、化合物M2から誘導される構成単位の分子量は388.64、化合物M9から誘導される構成単位の分子量は578.84、化合物M11から誘導される構成単位の分子量は938.31である。
式(X)で表される構成単位は、化合物M9から誘導される構成単位のみであり、式(Z)で表される構成単位は、化合物M11から誘導される構成単位のみである。化合物M8、M5、M10、M1、M3及びM2から誘導される構成単位は、式(Y)で表される構成単位である。
は、以下のとおり求められる。
=(0.036×290.45)+(0.016×422.66)+(0.050×480.78)+(0.400×512.78)+(0.100×484.73)+(0.090×388.64)+(0.027×578.84)+(0.045×938.31)+(0.048×512.78)+(0.188×484.73)=503.416
ブロック共重合体P1において、各構成単位のEは、以下のとおり求められる。
(第1のブロックにおける式(Y)で表される構成単位のE)=0.400+0.100+0.090=0.590
(第1のブロックにおける式(X)で表される構成単位のE)=0.027
(第1のブロックにおける式(Z)で表される構成単位のE)=0.045
(第1のブロックにおける式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位のE)=0.027+0.045=0.072
(第2のブロックにおける式(Y)で表される構成単位のE)=0.036+0.016+0.050=0.102
(第2のブロックにおける式(X)で表される構成単位のE)=0
(第2のブロックにおける式(Z)で表される構成単位のE)=0
(第2のブロックにおける式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位のE)=0
(全非末端ブロックにおける式(Y)で表される構成単位のE)=0.590+0.102=0.692
(全非末端ブロックにおける式(X)で表される構成単位のE)=0.027+0=0.027
(全非末端ブロックにおける式(Z)で表される構成単位のE)=0.045+0=0.045
(全非末端ブロックにおける式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位のE)=0.027+0.045=0.072
(末端ブロックにおける式(Y)で表される構成単位のE)=0.048+0.188=0.236
(末端ブロックにおける式(X)で表される構成単位のE)=0
(末端ブロックにおける式(Z)で表される構成単位のE)=0
(末端ブロックにおける式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位のE)=0
(ブロック共重合体における式(Y)で表される構成単位のE)=0.692+0.236=0.928
(ブロック共重合体における式(X)で表される構成単位のE)=0.027+0=0.027
(ブロック共重合体における式(Z)で表される構成単位のE)=0.045+0=0.045
(ブロック共重合体における式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位のE)=0.027+0=0.045=0.072
ブロック共重合体P1において、各構成単位の合計個数は、以下のとおり求められる。
(第1のブロックにおける式(Y)で表される構成単位の合計個数)=(0.59×1000)/503.416=1.172
(第1のブロックにおける式(X)で表される構成単位の合計個数)=(0.027×1000)/503.416=0.054
(第1のブロックにおける式(Z)で表される構成単位の合計個数)=(0.045×1000)/503.416=0.089
(第1のブロックにおける式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位の合計個数)=(0.072×1000)/503.416=0.143
(第2のブロックにおける式(Y)で表される構成単位の合計個数)=(0.102×1000)/503.416=0.203
(第2のブロックにおける式(X)で表される構成単位の合計個数)=(0×1000)/503.416=0
(第2のブロックにおける式(Z)で表される構成単位の合計個数)=(0×1000)/503.416=0
(第2のブロックにおける式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位の合計個数)=(0×1000)/503.416=0
(全非末端ブロックにおける式(Y)で表される構成単位の合計個数)=(0.692×1000)/503.416=1.375
(全非末端ブロックにおける式(X)で表される構成単位の合計個数)=(0.027×1000)/503.416=0.054
(全非末端ブロックにおける式(Z)で表される構成単位の合計個数)=(0.045×1000)/503.416=0.089
(全非末端ブロックにおける式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位の合計個数)=(0.072×1000)/503.416=0.143
(末端ブロックにおける式(Y)で表される構成単位の合計個数)=(0.236×1000)/503.416=0.469
(末端ブロックにおける式(X)で表される構成単位の合計個数)=(0×1000)/503.416=0
(末端ブロックにおける式(Z)で表される構成単位の合計個数)=(0×1000)/503.416=0
(末端ブロックにおける式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位の合計個数)=(0×1000)/503.416=0
(ブロック共重合体における式(Y)で表される構成単位の合計個数)=(0.928×1000)/503.416=1.843
(ブロック共重合体における式(X)で表される構成単位の合計個数)=(0.027×1000)/503.416=0.054
(ブロック共重合体における式(Z)で表される構成単位の合計個数)=(0.045×1000)/503.416=0.089
(ブロック共重合体における式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位の合計個数)=(0.072×1000)/503.416=0.143
ブロック共重合体(Pb)において、非末端ブロックに含まれる式(Y)で表される構成単位の合計個数は、通常0以上50以下である。ブロック共重合体(Pb)において、非末端ブロックに式(Y)で表される構成単位が含まれる場合、非末端ブロックに含まれる式(Y)で表される構成単位の合計個数は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは0.001以上20以下であり、より好ましくは0.01以上10以下であり、さらに好ましくは0.05以上5以下であり、特に好ましくは0.1以上3以下であり、とりわけ好ましくは0.3以上2以下である。
ブロック共重合体(Pb)において、非末端ブロックに含まれる式(X)で表される構成単位の合計個数は、通常0以上50以下である。ブロック共重合体(Pb)において、非末端ブロックに式(X)で表される構成単位を含む場合、非末端ブロックに含まれる式(X)で表される構成単位の合計個数は、通常0.001以上50以下であり、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは0.002以上10以下であり、より好ましくは0.005以上5以下であり、さらに好ましくは0.01以上2以下であり、特に好ましくは0.01以上1以下であり、とりわけ好ましくは0.02以上0.5以下であり、とりわけより好ましくは0.02以上0.2以下であり、とりわけさらに好ましくは0.03以上0.1以下である。
ブロック共重合体(Pb)において、非末端ブロックに含まれる式(Z)で表される構成単位の合計個数は、通常0以上50以下である。ブロック共重合体(Pb)において、非末端ブロックに式(Z)で表される構成単位を含む場合、非末端ブロックに含まれる式(Z)で表される構成単位の合計個数は、通常0.001以上50以下であり、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは0.002以上10以下であり、より好ましくは0.005以上5以下であり、さらに好ましくは0.01以上2以下であり、特に好ましくは0.01以上1以下であり、とりわけ好ましくは0.01以上0.5以下であり、とりわけより好ましくは0.02以上0.2以下である。
ブロック共重合体(Pb)において、非末端ブロックに式(X)で表される構成単位及び/又は式(Z)で表される構成単位を含む場合、非末端ブロックに含まれる式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位の合計個数は、通常0.001以上50以下であり、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは0.005以上10以下であり、より好ましくは0.01以上5以下であり、さらに好ましくは0.02以上2以下であり、特に好ましくは0.02以上1以下であり、とりわけ好ましくは0.02以上0.5以下であり、0.05以上0.4以下であってもよく、0.05以上0.3以下であってもよい。
ブロック共重合体(Pa)において、第1のブロックに含まれる式(Y)で表される構成単位の合計個数は、通常0以上50以下である。ブロック共重合体(Pa)において、第1のブロックに式(Y)で表される構成単位が含まれる場合、第1のブロックに含まれる式(Y)で表される構成単位の合計個数は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは0.001以上20以下であり、より好ましくは0.01以上10以下であり、さらに好ましくは0.1以上5以下であり、特に好ましくは0.5以上3以下であり、とりわけ好ましくは0.5以上2以下である。
ブロック共重合体(Pa)において、第1のブロックに含まれる式(X)で表される構成単位の合計個数は、通常0以上50以下である。ブロック共重合体(Pa)において、第1のブロックに式(X)で表される構成単位を含む場合、第1のブロックに含まれる式(X)で表される構成単位の合計個数の例及び好ましい範囲は、ブロック共重合体(Pb)において、非末端ブロックに式(X)で表される構成単位を含む場合における非末端ブロックに含まれる式(X)で表される構成単位の合計個数の例及び好ましい範囲と同様である。
ブロック共重合体(Pa)において、第1のブロックに含まれる式(Z)で表される構成単位の合計個数は、通常0以上50以下である。ブロック共重合体(Pa)において、第1のブロックに式(Z)で表される構成単位を含む場合、第1のブロックに含まれる式(Z)で表される構成単位の合計個数の例及び好ましい範囲は、ブロック共重合体(Pb)において、非末端ブロックに式(Z)で表される構成単位を含む場合における非末端ブロックに含まれる式(Z)で表される構成単位の合計個数の例及び好ましい範囲と同様である。
ブロック共重合体(Pa)において、第1のブロックに含まれる式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位の合計個数の例及び好ましい範囲は、ブロック共重合体(Pb)において、非末端ブロックに式(X)で表される構成単位及び/又は式(Z)で表される構成単位を含む場合における非末端ブロックに含まれる式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位の合計個数の例及び好ましい範囲と同様である。
ブロック共重合体(Pa)において、第2のブロックに含まれる式(Y)で表される構成単位の合計個数は、通常0以上50以下である。ブロック共重合体(Pa)において、第2のブロックに式(Y)で表される構成単位が含まれる場合、第2のブロックに含まれる式(Y)で表される構成単位の合計個数は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは0.001以上20以下であり、より好ましくは0.01以上5以下であり、さらに好ましくは0.05以上1以下であり、特に好ましくは0.1以上0.5以下である。
ブロック共重合体(Pa)において、第2のブロックに含まれる式(X)で表される構成単位の合計個数は、通常0以上20以下であり、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは0以上5以下であり、より好ましくは0以上1以下であり、さらに好ましくは0以上0.1以下であり、特に好ましくは0以上0.01以下であり、とりわけ好ましくは0である。
ブロック共重合体(Pa)において、第2のブロックに含まれる式(Z)で表される構成単位の合計個数は、通常0以上20以下であり、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは0以上5以下であり、より好ましくは0以上1以下であり、さらに好ましくは0以上0.1以下であり、特に好ましくは0以上0.01以下であり、とりわけ好ましくは0である。
ブロック共重合体(Pa)において、第2のブロックに含まれる式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位の合計個数は、通常0以上20以下であり、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは0以上5以下であり、より好ましくは0以上1以下であり、さらに好ましくは0以上0.1以下であり、特に好ましくは0以上0.01以下であり、とりわけ好ましくは0である。
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)において、全非末端ブロックに含まれる式(Y)で表される構成単位の合計個数は、通常0以上50以下である。ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)において、非末端ブロックに式(Y)で表される構成単位が含まれる場合、全非末端ブロックに含まれる式(Y)で表される構成単位の合計個数は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは0.01以上20以下であり、より好ましくは0.1以上10以下であり、さらに好ましくは0.3以上5以下であり、特に好ましくは0.5以上5以下であり、とりわけ好ましくは0.5以上3以下であり、とりわけより好ましくは0.5以上2以下であり、1以上3以下であってもよい。
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)において、全非末端ブロックに含まれる式(X)で表される構成単位の合計個数は、通常0以上50以下である。ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)において、非末端ブロックに式(X)で表される構成単位を含む場合、全非末端ブロックに含まれる式(X)で表される構成単位の合計個数は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは0.002以上10以下であり、より好ましくは0.005以上5以下であり、さらに好ましくは0.01以上2以下であり、特に好ましくは0.01以上1以下であり、とりわけ好ましくは0.02以上0.5以下であり、とりわけより好ましくは0.02以上0.2以下であり、とりわけ好ましくは0.03以上0.1以下である。
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)において、全非末端ブロックに含まれる式(Z)で表される構成単位の合計個数は、通常0以上50以下である。ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)において、非末端ブロックに式(Z)で表される構成単位を含む場合、全非末端ブロックに含まれる式(Z)で表される構成単位の合計個数は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは0.002以上10以下であり、より好ましくは0.005以上5以下であり、さらに好ましくは0.01以上2以下であり、特に好ましくは0.01以上1以下であり、とりわけ好ましくは0.01以上0.5以下であり、とりわけより好ましくは0.02以上0.2以下である。
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)において、全非末端ブロックに含まれる式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位の合計個数は、通常0.001以上50以下であり、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは0.005以上10以下であり、より好ましくは0.01以上5以下であり、さらに好ましくは0.02以上2以下であり、特に好ましくは0.02以上1以下であり、とりわけ好ましくは0.02以上0.5以下であり、とりわけより好ましくは0.04以上0.4以下であり、とりわけさらに好ましくは0.05以上0.3以下である。
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)において、末端ブロックに含まれる式(Y)で表される構成単位の合計個数は、通常0以上50以下である。ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)において、末端ブロックに式(Y)で表される構成単位が含まれる場合、末端ブロックに含まれる式(Y)で表される構成単位の合計個数は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは0.005以上20以下であり、より好ましくは0.01以上10以下であり、さらに好ましくは0.05以上5以下であり、特に好ましくは0.1以上3以下であり、とりわけ好ましくは0.1以上2以下であり、0.1以上1以下であってもよく、0.3以上1以下であってもよい。
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)において、末端ブロックに含まれる式(X)で表される構成単位の合計個数は、通常0以上20以下であり、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは0以上5以下であり、より好ましくは0以上1以下であり、さらに好ましくは0以上0.5以下であり、特に好ましくは0以上0.1以下であり、とりわけ好ましくは0以上0.05以下であり、とりわけより好ましくは0以上0.01以下であり、とりわけさらに好ましくは0である。
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)において、末端ブロックに含まれる式(Z)で表される構成単位の合計個数は、通常0以上20以下であり、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは0以上5以下であり、より好ましくは0以上1以下であり、さらに好ましくは0以上0.1以下であり、特に好ましくは0以上0.05以下であり、0以上0.01以下であってもよく、0であってもよい。
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)において、末端ブロックに含まれる式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位の合計個数は、通常0以上20以下であり、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは0以上5以下であり、より好ましくは0以上1以下であり、さらに好ましくは0以上0.1以下であり、特に好ましくは0以上0.05以下であり、とりわけ好ましくは0以上0.01以下であり、とりわけ好ましくは0である。
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)において、ブロック共重合体に含まれる式(Y)で表される構成単位の合計個数は、通常0以上50以下である。ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)において、ブロック共重合体に式(Y)で表される構成単位が含まれる場合、ブロック共重合体に含まれる式(Y)で表される構成単位の合計個数は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは0.01以上20以下であり、より好ましくは0.1以上10以下であり、さらに好ましくは0.5以上5以下であり、特に好ましくは1以上3以下である。
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)において、ブロック共重合体に含まれる式(X)で表される構成単位の合計個数は、通常0以上50以下である。ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)において、ブロック共重合体に式(X)で表される構成単位が含まれる場合、ブロック共重合体に含まれる式(X)で表される構成単位の合計個数は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは0.002以上10以下であり、より好ましくは0.005以上5以下であり、さらに好ましくは0.01以上2以下であり、特に好ましくは0.01以上1以下であり、とりわけ好ましくは0.02以上0.5以下であり、とりわけより好ましくは0.02以上0.2以下であり、とりわけさらに好ましくは0.03以上0.1以下である。
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)において、ブロック共重合体に含まれる式(Z)で表される構成単位の合計個数は、通常0以上50以下である。ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)において、ブロック共重合体に式(Z)で表される構成単位が含まれる場合、ブロック共重合体に含まれる式(Z)で表される構成単位の合計個数は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは0.002以上10以下であり、より好ましくは0.005以上5以下であり、さらに好ましくは0.01以上2以下であり、特に好ましくは0.01以上1以下であり、とりわけ好ましくは0.01以上0.5以下であり、とりわけより好ましくは0.02以上0.2以下である。
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)において、ブロック共重合体に含まれる式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位の合計個数は、通常0.001以上50以下であり、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは0.005以上10以下であり、より好ましくは0.01以上5以下であり、さらに好ましくは0.02以上2以下であり、特に好ましくは0.02以上1以下であり、とりわけ好ましくは0.04以上0.4以下であり、とりわけより好ましくは0.05以上0.3以下である。
ブロック共重合体(Pa)は、式(i)〜(iii)の少なくとも1つを満たすことにより、輝度寿命に優れる発光素子を得ることができる。ブロック共重合体(Pa)は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上の観点から、式(i)〜(iii)の少なくとも2つを満たすことが好ましい。
また、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上の観点から、ブロック共重合体(Pa)は、式(i)又は式(ii)を満たすことが好ましく、式(i)及び式(iii)、又は、式(ii)及び式(iii)を満たすことがより好ましく、式(i)、式(ii)及び式(iii)を満たすことがさらに好ましい。
ブロック共重合体(Pa)は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上の観点から、式(iv)〜(vi)の少なくとも1つを満たすことが好ましく、式(iv)〜(vi)の少なくとも2つを満たすことがより好ましい。
また、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上の観点から、ブロック共重合体(Pa)は、式(iv)又は式(v)を満たすことが好ましく、式(iv)及び式(vi)、又は、式(v)及び式(vi)を満たすことがより好ましく、式(iv)、式(v)及び式(vi)を満たすことがさらに好ましい。
ブロック共重合体(Pb)は、式(vii)〜(ix)の少なくとも1つを満たすことにより、輝度寿命に優れる発光素子を得ることができる。ブロック共重合体(Pb)は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上の観点から、式(vii)〜(ix)の少なくとも2つを満たすことが好ましい。
また、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上の観点から、ブロック共重合体(Pb)は、式(vii)又は式(viii)を満たすことが好ましく、式(vii)及び式(ix)、又は、式(viii)及び式(ix)を満たすことがより好ましく、式(vii)及び式(ix)を満たすことがさらに好ましく、式(vii)、式(viii)及び式(ix)を満たすことが特に好ましい。
<ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)の製造方法>
ブロック共重合体(Pb)は、下記の工程を含む方法によって好適に製造することができる。
〔a〕非末端ブロックを形成する1種又は2種以上の化合物(モノマー)を重合させて非末端ブロックを形成する工程、
〔b〕非末端ブロックの存在下に、末端ブロックを形成する1種又は2種以上の化合物(モノマー)を重合させて、非末端ブロックに末端ブロックを結合させる工程、及び
〔c〕末端基を導入するための試剤(末端封止剤)を末端ブロックと反応させて、末端ブロックに末端基を導入する工程。
ブロック共重合体(Pa)は、下記の工程を含む方法によって好適に製造することができる。
〔d〕第1のブロックを形成する1種又は2種以上の化合物(モノマー)を重合させて第1のブロックを形成する工程、
〔e〕第2のブロックを形成する1種又は2種以上の化合物(モノマー)を重合させて第2のブロックを形成する工程、
〔f〕第1のブロック及び第2のブロックの存在下に、末端ブロックを形成する1種又は2種以上の化合物(モノマー)を重合させて、非末端ブロックに末端ブロックを結合させる工程、及び
〔g〕末端基を導入するための試剤(末端封止剤)を末端ブロックと反応させて、末端ブロックに末端基を導入する工程。
本明細書において、ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)の製造に使用される化合物を総称して、「原料モノマー」ということがある。
上記のブロック共重合体(Pb)における各工程において、原料モノマー、すなわち、非末端ブロックを形成する化合物、末端ブロックを形成する化合物及び末端封止剤は、それぞれ、上記<蛍光発光性ブロック共重合体>の項のロック共重合体(Pb)に関する記載に照らして、各ブロックが所望の構成単位を含み、各末端基が所望の基で構成されるように選択することができる。
ブロック共重合体(Pb)の製造方法の一実施形態において、
上記工程〔a〕は、下記の式(M−2)で表される化合物の1種以上と、下記の式(M−3)で表される化合物及び下記の式(M−1)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種とを重合させて非末端ブロックを形成する工程であり、
上記工程〔b〕は、非末端ブロックの存在下に、下記の式(M−2)で表される化合物の1種以上を重合させて、非末端ブロックに末端ブロックを結合させる工程であり、
上記工程〔c〕は、下記の式(M−4)で表される化合物(末端封止剤)を末端ブロックと反応させて、末端ブロックに末端基を導入する工程である。
上記のブロック共重合体(Pa)における各工程において、原料モノマー、すなわち、第1のブロックを形成する化合物、第2のブロックを形成する化合物、末端ブロックを形成する化合物及び末端封止剤は、それぞれ、上記<蛍光発光性ブロック共重合体>の項のブロック共重合体(Pa)に関する記載に照らして、各ブロックが所望の構成単位を含み、末端基が所望の基で構成されるように選択することができる。
ブロック共重合体(Pa)の製造方法の一実施形態において、
上記工程〔d〕は、下記の式(M−2)で表される化合物の1種以上と、下記の式(M−3)で表される化合物及び下記の式(M−1)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種とを重合させて第1のブロックを形成する工程であり、
上記工程〔e〕は、下記の式(M−2)で表される化合物の1種以上を重合させて第2のブロックを形成する工程であり、
上記工程〔f〕は、第1のブロック及び第2のブロックの存在下に、下記の式(M−2)で表される化合物の1種以上を重合させて、非末端ブロックに末端ブロックを結合させる工程であり、
上記工程〔g〕は、下記の式(M−4)で表される化合物(末端封止剤)を末端ブロックと反応させて、末端ブロックに末端基を導入する工程である。
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317

[式中、
Ar、ArY1、ArX1、ArX2、ArX3、ArX4、RX1、RX2、RX3、aX1及びaX2は、前記と同じ意味を表す。
Arは、アリール基、1価の複素環基又は架橋性基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
C1〜ZC7は反応性基であり、それぞれ独立に、B群及びC群からなる群より選ばれる基を表す。]
式(M−1)で表される化合物は、式(Z)で表される構成単位を形成できる化合物である。
式(M−2)で表される化合物は、式(Y)で表される構成単位を形成できる化合物である。
式(M−3)で表される化合物は、式(X)で表される構成単位を形成できる化合物である。
式(M−4)で表される化合物は、末端基を形成できる化合物である。
Arは、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上の観点から、好ましくはアリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Arにおけるアリール基及び1価の複素環基の例及び好ましい例は、末端基におけるアリール基及び1価の複素環基の例及び好ましい例と同様である。
B群及びC群はそれぞれ次のとおりである。
(B群)
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、−O−S(=O)C1(式中、RC1は、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。)で表される基。
(C群)
−B(ORC2(式中、RC2は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRC2は同一であってもよく異なっていてもよく、互いに連結して、それぞれが結合する酸素原子とともに環構造を形成していてもよい。)で表される基;
−BFQ'(式中、Q'は、Li、Na、K、Rb又はCsを表す。)で表される基;
−MgY'(式中、Y'は、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表す。)で表される基;
−ZnY''(式中、Y''は、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表す。)で表される基;及び、
−Sn(RC3(式中、RC3は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRC3は同一であってもよく異なっていてもよく、互いに連結して、それぞれが結合するスズ原子とともに環構造を形成していてもよい。)で表される基。
−B(ORC2で表される基としては、−B(OH)のほか、下記式で表される基が例示される。
Figure 2019194317
各ブロックを形成するための原料モノマーは、前記式(M−1)〜(M−3)で表される化合物がそうであるように、B群又はC群から選ばれる反応性基を2個有することができる。各ブロックを形成するためのそれぞれの原料モノマーが有する2個の反応性基は、原料モノマーの製造が容易であるので、いずれもB群から選ばれるか、又はいずれもC群から選ばれることが好ましい。
例えば、B群から選ばれる基を有する化合物とC群から選ばれる基を有する化合物とは、公知のカップリング反応により、B群から選ばれる基に結合する炭素原子とC群から選ばれる基に結合する炭素原子との間に結合が生じる。そのため、B群から選ばれる基を2個有する化合物と、C群から選ばれる基を2個有する化合物とを公知のカップリング反応に供すれば、縮合重合により、これらの化合物の縮合重合体を得ることができる。
上記縮合重合によって、非末端ブロックの形成及び非末端ブロックへの末端ブロックの結合(末端ブロックの形成)を行うことができる。
一例として上記一実施形態に係る製造方法を挙げれば、例えば、ZC1、ZC2、ZC5及びZC6がB群から選ばれる基である場合、ZC3及びZC4としてC群から選ばれる基を選択すれば、縮合重合によって非末端ブロックの形成及び非末端ブロックへの末端ブロックの結合(末端ブロックの形成)を行うことができる。ZC1、ZC2、ZC5及びZC6がC群から選ばれる基である場合、ZC3及びZC4としてB群から選ばれる基を選択すれば、縮合重合によって非末端ブロックの形成及び非末端ブロックへの末端ブロックの結合(末端ブロックの形成)を行うことができる。
また、上記一実施形態に係る製造方法において、式(M−1)〜(M−3)で表される化合物を2種以上用いる一実施形態について、式(M−2)で表される化合物の2種以上を用いた場合を例に説明する。例えば、式(M−2)で表される化合物の2種以上を用いて、第2のブロック及び末端ブロックの形成を行う場合、式(M−2)で表される化合物の少なくとも2種のうち、いずれか1種以上の化合物のZC3及びZC4をC群から選択し、他のいずれか1種以上の化合物のZC3及びZC4をB群から選択すれば、縮合重合によって、第2のブロック及び末端ブロックの形成を行うことができる。
末端ブロックへの末端基の導入も同様の反応を利用して行うことができる。すなわち、末端ブロックの末端がB群から選ばれる基である場合、ZC7としてC群から選ばれる基を選択すれば、カップリング反応により末端基を導入することができる。末端ブロックの末端がC群から選ばれる基である場合、ZC7としてB群から選ばれる基を選択すれば、カップリング反応により末端基を導入することができる。
B群から選ばれる基を2個有する化合物及びC群から選ばれる基を2個有する化合物を原料モノマーとして、第1のブロック、第2のブロック及び末端ブロックのそれぞれを形成する上記縮合重合によってブロック共重合体(Pa)を製造する場合、並びに、非末端ブロック及び末端ブロックのそれぞれを形成する上記縮合重合によってブロック共重合体(Pb)を製造する場合、非末端ブロックを形成する工程(上記工程〔a〕、〔d〕及び〔e〕)並びに末端ブロックを形成する工程(上記工程〔b〕及び〔f〕)のそれぞれにおいて、原料モノマーの使用量比を適切に制御することが好ましい。
すなわち、工程〔a〕、〔d〕及び〔e〕のそれぞれにおいて、B群から選ばれる基を2個有する化合物及びC群から選ばれる基を2個有する化合物のいずれか一方を、モル基準で過剰に使用することが好ましい。これにより、末端にB群から選ばれる基を有するか、又はC群から選ばれる基を有する、非末端ブロック、第1のブロック及び第2のブロックを確実に製造することができる。過剰に使用する化合物がB群から選ばれる基を2個有する化合物である場合には、末端にB群から選ばれる基を有する非末端ブロック、第1のブロック及び第2のブロックが製造され、過剰に使用する化合物がC群から選ばれる基を2個有する化合物である場合には、末端にC群から選ばれる基を有する非末端ブロック、第1のブロック及び第2のブロックが製造される。
続く工程〔b〕及び〔f〕では、B群から選ばれる基を2個有する化合物及びC群から選ばれる基を2個有する化合物のうち、工程〔a〕、〔d〕及び〔e〕において過剰に使用しなかった方の化合物を、モル基準で過剰に使用することが好ましい。これにより、非末端ブロックに結合し、末端にC群から選ばれる基を有するか、又はB群から選ばれる基を有する末端ブロックを確実に製造することができる。過剰に使用する化合物がB群から選ばれる基を2個有する化合物である場合には、末端にB群から選ばれる基を有する末端ブロックが製造され、過剰に使用する化合物がC群から選ばれる基を2個有する化合物である場合には、末端にC群から選ばれる基を有する末端ブロックが製造される。
工程〔b〕及び〔f〕において、末端にB群から選ばれる基を有する末端ブロックが製造される場合には、工程〔c〕及び〔g〕においてC群から選ばれる基を有する末端封止剤を使用する。工程〔b〕及び〔f〕において、末端にC群から選ばれる基を有する末端ブロックが製造される場合には、工程〔c〕及び〔g〕においてB群から選ばれる基を有する末端封止剤を使用する。
ブロック共重合体(Pa)の製造における原料モノマーの使用量比の制御を、合成例P1で合成したブロック共重合体P1を例に挙げて詳細に説明する。
合成例P1において、第1のブロックの形成には混合物P1bが用いられ、この混合物は、C群から選ばれる基を2個有する化合物である化合物M1と、B群から選ばれる基を2個有する化合物である化合物M3と、B群から選ばれる基を2個有する化合物である化合物M2と、B群から選ばれる基を2個有する化合物である化合物M9と、B群から選ばれる基を2個有する化合物である化合物M11とを40:10:9:2.7:4.5のモル比で含む。このように混合物P1bは、C群から選ばれる基を2個有する化合物がモル基準で過剰となるように使用量比が制御されている。したがって、形成される第1のブロックは、末端にC群から選ばれる基を有する。
第2のブロックの形成には混合物P1aが用いられ、この混合物は、C群から選ばれる基を2個有する化合物である化合物M8と、C群から選ばれる基を2個有する化合物である化合物M5と、B群から選ばれる基を2個有する化合物である化合物M10とを3.6:1.6:5のモル比で含む。このように混合物P1aは、C群から選ばれる基を2個有する化合物がモル基準で過剰となるように使用量比が制御されている。したがって、形成される第2のブロックは、末端にC群から選ばれる基を有する。
また、末端ブロックの形成には混合物P1cが用いられ、この混合物は、C群から選ばれる基を2個有する化合物である化合物M1と、B群から選ばれる基を2個有する化合物である化合物M3とを4.8:18.8のモル比で含む。このように混合物P1cは、B群から選ばれる基を2個有する化合物がモル基準で過剰となるように使用量比が制御されている。これにより、末端にC群から選ばれる基を有する非末端ブロックに結合するとともに、末端にB群から選ばれる基を有する末端ブロックが形成される。
合成例P1において使用されている末端封止剤であるフェニルボロン酸は、C群から選ばれる基を1個有する化合物である。したがって、フェニルボロン酸は、末端にB群から選ばれる基を有する末端ブロックに結合してブロック共重合体(Pa)の末端を封止するとともに、末端基であるフェニル基が形成される。
上記縮合重合(カップリング反応)は、通常、触媒、塩基及び溶媒の存在下で行われるが、必要に応じて、相間移動触媒をさらに共存させて行ってもよい。
触媒としては、例えば、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、ビス(トリス−o−メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、酢酸パラジウム等のパラジウム錯体、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)、[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン)ニッケル(II)ジクロリド、ビス(1,4−シクロオクタジエン)ニッケル(0)等のニッケル錯体等の遷移金属錯体;これらの遷移金属錯体が、さらにトリフェニルホスフィン、トリ(o−トリル)ホスフィン、トリ(tert−ブチル)ホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、ビピリジル等の配位子を有する錯体が挙げられる。触媒は、1種のみを用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
触媒の使用量は、原料モノマーのモル数の合計に対する遷移金属の量として、通常、0.00001モル当量以上3モル当量以下である。
塩基及び相間移動触媒としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム、リン酸三カリウム等の無機塩基;フッ化テトラブチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム等の有機塩基;塩化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム等の相間移動触媒が挙げられる。塩基及び相間移動触媒は、それぞれ、1種のみを用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
塩基及び相間移動触媒の使用量は、それぞれ、原料モノマーの合計モル数に対して、通常0.001モル当量以上100モル当量以下である。
溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等の有機溶媒、水が挙げられる。溶媒は、1種のみを用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
溶媒の使用量は、通常、原料モノマーの合計100質量部に対して、10質量部以上100000質量部以下である。
縮合重合の反応温度は、通常−100℃以上200℃以下である。縮合重合の反応時間は、通常1時間以上である。
縮合重合反応(カップリング反応)の後処理は、公知の方法、例えば、分液により水溶性不純物を除去する方法、メタノール等の低級アルコールに反応後の反応液を加えて、析出させた沈殿を濾過した後、乾燥させる方法等を単独、又は組み合わせて行うことができる。
ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)の純度が低い場合、例えば、晶析、再沈殿、ソックスレー抽出器による連続抽出、カラムクロマトグラフィー等の通常の方法にて精製することができる。
<組成物>
[第1の組成物]
本発明に係る組成物は、2種以上の蛍光発光性化合物を含有する組成物であり、2種以上の蛍光発光性化合物のうちの少なくとも1種がブロック共重合体(Pb)である組成物(以下、「第1の組成物」ともいう。)である。
第1の組成物は、第1の組成物に含有される2種以上の蛍光発光性化合物のうちの少なくとも1種をブロック共重合体(Pb)にすることにより、輝度寿命に優れる発光素子を得ることができる。
第1の組成物に含有される蛍光発光性化合物は、通常、2種以上10種以下であり、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは2種以上7種以下であり、より好ましくは2種以上5種以下であり、さらに好ましくは2種又は3種であり、特に好ましくは2種である。
第1の組成物には、ブロック共重合体(Pb)が1種単独で含有されていてもよく、2種以上含有されていてもよい。
第1の組成物におけるブロック共重合体(Pb)の含有量は、第1の組成物としての機能が奏される範囲であればよい。例えば、ブロック共重合体(Pb)の合計の含有量は、第1の組成物の全量基準で0.1質量%以上100質量%以下であってよく、1質量%以上100質量%以下であることが好ましく、5質量%以上100質量%以下であることがより好ましい。
〔蛍光発光性化合物〕
「蛍光発光性化合物」は、室温(通常、25℃であり、以下同様である。)で蛍光発光性を示す化合物を意味する。蛍光発光性化合物は、好ましくは、室温で一重項励起状態からの発光を示す化合物である。
蛍光発光性化合物は、低分子化合物(以下、「蛍光発光性低分子化合物」ともいう。)及び高分子化合物に分類される。
蛍光発光性化合物において、高分子化合物としては、上記のブロック共重合体(Pb)及びブロック共重合体(Pb)以外の蛍光発光性高分子化合物(以下、単に「蛍光発光性高分子化合物」ということがある。)が挙げられる。
本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、第1の組成物は、好ましくは、2種以上のブロック共重合体(Pb)を含有する組成物、又は、1種若しくは2種以上のブロック共重合体(Pb)と、蛍光発光性高分子化合物及び蛍光発光性低分子化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種とを含有する組成物であることが好ましく、2種若しくは3種のブロック共重合体(Pb)を含有する組成物、1種若しくは2種のブロック共重合体(Pb)及び1種若しくは2種の蛍光発光性高分子化合物を含有する組成物、又は、1種若しくは2種のブロック共重合体(Pb)及び1種若しくは2種の蛍光発光性低分子化合物を含有する組成物であり、さらに好ましくは、2種若しくは3種のブロック共重合体(Pb)を含有する組成物である。
〔蛍光発光性高分子化合物〕
蛍光発光性高分子化合物としては、室温で蛍光発光性を示す(好ましくは、室温で一重項励起状態からの発光を示す)高分子化合物であり、ブロック共重合体(Pb)とは異なる蛍光発光性高分子化合物である限り特に制限されない。蛍光発光性高分子化合物は、単独重合体であっても、共重合体であってもよいが、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上の観点から、好ましくは共重合体である。この共重合体としては、例えば、ブロック共重合体、ランダム共重合体、交互共重合体及びグラフト共重合体が挙げられ、好ましくは、ランダム共重合体又は交互共重合体であり、より好ましくは、ランダム共重合体である。
蛍光発光性高分子化合物がブロック共重合体である場合、好ましくは、ブロック共重合体(Pb)と同様に、末端基、末端ブロック及び非末端ブロックをこの順に含むブロック共重合体であり、より好ましくは、末端基と、末端ブロックと、非末端ブロックと、末端ブロックと、末端基と、をこの順に含む。末端基、末端ブロック及び非末端ブロックをこの順に含むブロック共重合体である蛍光発光性高分子化合物として、具体的には、前記式(vi)〜(viii)を満たさないこと以外はブロック共重合体(Pb)と同様の構成を有するブロック共重合体が挙げられる。蛍光発光性高分子化合物がブロック共重合体である場合において、末端基、非末端ブロック及び末端ブロックの意味、例及び好ましい例は、上記ブロック共重合体(Pb)における意味、例及び好ましい例と同様である。
蛍光発光性高分子化合物は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、式(X)で表される構成単位、式(Y)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構成単位を含むことが好ましく、少なくとも式(Y)で表される構成単位を含むことがより好ましく、式(Y)で表される構成単位を含むこと、式(Y)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位を含むこと、又は、式(Y)で表される構成単位及び式(X)で表される構成単位を含むことがさらに好ましく、式(Y)で表される構成単位を含むこと、又は、式(X)で表される構成単位、式(Y)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位を含むことが特に好ましい。
蛍光発光性高分子化合物に含まれる構成単位の種類の合計は、通常、1種以上20種以下であり、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは1種以上15種以下であり、より好ましくは2種以上10種以下であり、さらに好ましくは2種以上6種以下である。
蛍光発光性高分子化合物において、式(X)で表される構成単位、式(Y)で表される構成単位、式(Z)で表される構成単位は、それぞれ、1種のみ含まれていてもよいし、2種以上含まれていてもよい。
蛍光発光性高分子化合物に含まれる式(Y)で表される構成単位の合計個数は、通常0以上50以下である。蛍光発光性高分子化合物に式(Y)で表される構成単位が含まれる場合、蛍光発光性高分子化合物に含まれる式(Y)で表される構成単位の合計個数は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは0.01以上20以下であり、より好ましくは0.1以上10以下であり、さらに好ましくは0.5以上5以下であり、特に好ましくは1以上3以下である。
蛍光発光性高分子化合物に含まれる式(X)で表される構成単位の合計個数は、通常0以上50以下である。蛍光発光性高分子化合物に式(X)で表される構成単位が含まれる場合、蛍光発光性高分子化合物に含まれる式(X)で表される構成単位の合計個数は、通常0.001以上50以下であり、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは0.002以上10以下であり、より好ましくは0.005以上2以下であり、さらに好ましくは0.01以上1以下であり、特に好ましくは0.01以上0.5以下であり、とりわけ好ましくは0.02以上0.1以下である。
蛍光発光性高分子化合物に式(Z)で表される構成単位が含まれる場合、蛍光発光性高分子化合物に含まれる式(Z)で表される構成単位の合計個数は、通常0以上50以下である。蛍光発光性高分子化合物に式(Z)で表される構成単位が含まれる場合、蛍光発光性高分子化合物に含まれる式(Z)で表される構成単位の合計個数は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは0.002以上10以下であり、より好ましくは0.005以上2以下であり、さらに好ましくは0.01以上1以下であり、特に好ましくは0.01以上0.5以下であり、とりわけ好ましくは0.02以上0.2以下である。
蛍光発光性高分子化合物に含まれる式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位の合計個数は、通常0.001以上50以下である。蛍光発光性高分子化合物に式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位が含まれる場合、蛍光発光性高分子化合物に含まれる式(X)で表される構成単位及び式(Z)で表される構成単位の合計個数は、通常0.001以上50以下であり、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは0.002以上10以下であり、より好ましくは0.005以上2以下であり、さらに好ましくは0.01以上1以下であり、特に好ましくは0.02以上0.5以下であり、とりわけ好ましくは0.04以上0.3以下であり、とりわけより好まししくは0.06以上0,2以下である。
蛍光発光性高分子化合物のポリスチレン換算の数平均分子量は、例えば5×10以上5×10以下であり、好ましくは1×10以上1×10以下であり、より好ましくは2×10以上5×10以下であり、さらに好ましくは5×10以上2×10以下である。
蛍光発光性高分子化合物のポリスチレン換算の重量平均分子量は、例えば1×10以上1×10以下であり、好ましくは2×10以上2×10以下であり、より好ましくは5×10以上1×10以下であり、さらに好ましくは1×10以上5×10以下である。
第1の組成物が、ブロック共重合体(Pb)及び蛍光発光性高分子化合物を含む組成物である場合、ブロック共重合体(Pb)の含有量は、ブロック共重合体(Pb)と蛍光発光性高分子化合物との合計を100質量部とした場合、通常、0.1〜99.9質量部であり、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上の観点から、好ましくは、1〜99質量部であり、より好ましくは、5〜95質量部である。
第1の組成物が、ブロック共重合体(Pb)及び蛍光発光性高分子化合物を含む組成物である場合、第1の組成物には、ブロック共重合体(Pb)及び蛍光発光性高分子化合物が、それぞれ、1種のみ含まれていてもよいし、2種以上含まれていてもよい。
〔蛍光発光性低分子化合物〕
蛍光発光性低分子化合物は、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上に有利であることから、好ましくは、上記式(FB)で表される化合物である。
式(FB)においてn1Bは、好ましくは1〜8の整数であり、より好ましくは1〜6の整数であり、さらに好ましくは2〜4の整数である。
Ar1Bは、好ましくは、置換基を有していてもよい単環又は縮合環の芳香族炭化水素基であり、より好ましくは、置換基を有していてもよい縮合環の芳香族炭化水素基である。
Ar1Bにおける単環の芳香族炭化水素基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、好ましくは6である。Ar1Bにおいて単環の芳香族炭化水素基は、ベンゼン環から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個以上を除いてなる基が好ましく、この基は置換基を有していてもよい。
Ar1Bにおいて縮合環の芳香族炭化水素基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常7〜60であり、好ましくは8〜40であり、より好ましくは9〜30であり、さらに好ましくは10〜20である。
Ar1Bにおける縮合環の芳香族炭化水素基としては、例えば、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ジヒドロフェナントレン環、トリフェニレン環、ナフタセン環、フルオレン環、スピロビフルオレン環、ピレン環、ペリレン環、クリセン環、インデン環、フルオランテン環、ベンゾフルオランテン環又はアセナフトフルオランテン環から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個以上を除いてなる基が挙げられ、好ましくは、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ジヒドロフェナントレン環、トリフェニレン環、ナフタセン環、フルオレン環、スピロビフルオレン環、ピレン環、ペリレン環、クリセン環、フルオランテン環、ベンゾフルオランテン環又はアセナフトフルオランテン環から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個以上を除いてなる基であり、より好ましくは、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フルオレン環、スピロビフルオレン環、ナフタセン環、ピレン環、クリセン環、フルオランテン環、ベンゾフルオランテン環又はアセナフトフルオランテン環から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個以上を除いてなる基であり、さらに好ましくは、ナフタレン環、クリセン環、フルオランテン環又はベンゾフルオランテン環から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個以上を除いてなる基であり、特に好ましくは、クリセン環又はベンゾフルオランテン環から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個以上を除いてなる基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Ar1Bにおける芳香族複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2〜60であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは3〜20である。
Ar1Bにおける芳香族複素環基としては、例えば、ピロール環、ジアゾール環、トリアゾール環、ピリジン環、ジアザベンゼン環、トリアジン環、アザナフタレン環、ジアザナフタレン環、トリアザナフタレン環、ベンゾピロール環、ベンゾジアゾール環、ベンゾトリアゾール環、カルバゾール環、アザカルバゾール環、ジアザカルバゾール環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、フェノキサジン環、フェノチアジン環、アクリジン環、9,10−ジヒドロアクリジン環、アクリドン環、フェナジン環、5,10−ジヒドロフェナジン環又はクマリン環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子1個を除いてなる基が挙げられ、好ましくは、ピリジン環、ジアザベンゼン環、トリアジン環、アザナフタレン環、ジアザナフタレン環、カルバゾール環、アザカルバゾール環、ジアザカルバゾール環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、フェノキサジン環、フェノチアジン環、アクリジン環、9,10−ジヒドロアクリジン環、アクリドン環、フェナジン環、5,10−ジヒドロフェナジン環又はクマリン環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子1個を除いてなる基であり、より好ましくは、ピリジン環、ジアザベンゼン環、トリアジン環、カルバゾール環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、フェノキサジン環、フェノチアジン環、9,10−ジヒドロアクリジン環又は5,10−ジヒドロフェナジン環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子1個を除いてなる基であり、さらに好ましくは、フェノキサジン環、フェノチアジン環又はカルバゾール環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子1個を除いてなる基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Ar1Bが有していてもよい置換基としては、好ましくは、ハロゲン原子、シアノ基、アリールオキシ基又はアミノ基であり、より好ましくは、フッ素原子又はシアノ基であり、これらの基はさらに置換基を有していてもよい。
Ar1Bが有していてもよい置換基がさらに有していてもよい置換基の例及び好ましい例は、後述のR1Bが有していてもよい置換基の例及び好ましい例と同様である。
1Bは、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、1価の複素環基、置換アミノ基、アルケニル基又はシクロアルケニル基であり、より好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基であり、さらに好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基であり、特に好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は置換アミノ基であり、とりわけ好ましくは、アリール基又は置換アミノ基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
1Bにおけるアリール基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜40であり、より好ましくは6〜30であり、さらに好ましくは6〜14である。
1Bにおけるアリール基としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、トリフェニレン環、ジヒドロフェナントレン環、ナフタセン環、フルオレン環、スピロビフルオレン環、ピレン環、ペリレン環、クリセン環、インデン環、フルオランテン環、ベンゾフルオランテン環又はこれらの環が縮合した環から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いてなる基が挙げられ、好ましくは、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ジヒドロフェナントレン環、フルオレン環、スピロビフルオレン環、ピレン環、フルオランテン環又はベンゾフルオランテン環から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いてなる基であり、より好ましくは、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フルオレン環、スピロビフルオレン環、フルオランテン環又はベンゾフルオランテン環から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いてなる基であり、さらに好ましくは、フェニル基又はナフチル基であり、これらの基はさらに置換基を有していてもよい。
1Bにおける1価の複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2〜60であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは3〜20である。
1Bにおける1価の複素環基としては、例えば、ピロール環、ジアゾール環、トリアゾール環、ピリジン環、ジアザベンゼン環、トリアジン環、アザナフタレン環、ジアザナフタレン環、トリアザナフタレン環、インドール環、カルバゾール環、アザカルバゾール環、ジアザカルバゾール環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、フェノキサジン環、フェノチアジン環、アクリジン環、9,10−ジヒドロアクリジン環、アクリドン環、フェナジン環及び5,10−ジヒドロフェナジン環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子1個を除いてなる基が挙げられ、好ましくは、ピリジン環、ジアザベンゼン環、トリアジン環、アザナフタレン環、ジアザナフタレン環、フェノキサジン環、フェノチアジン環、カルバゾール環、ジベンゾフラン環又はジベンゾチオフェン環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子1個を除いてなる基であり、より好ましくは、ピリジン環、ジアザベンゼン環又はトリアジン環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子1個を除いてなる基であり、これらの基はさらに置換基を有していてもよい。
1Bにおける置換アミノ基において、アミノ基が有する置換基としては、アリール基又は1価の複素環基が好ましく、アリール基がより好ましく、これらの基はさらに置換基を有していてもよい。アミノ基が有する置換基におけるアリール基の例及び好ましい例は、R1Bにおけるアリール基の例及び好ましい例と同様である。アミノ基が有する置換基における1価の複素環基の例及び好ましい例は、R1Bにおける1価の複素環基の例及び好ましい例と同様である。
1Bが有していてもよい置換基としては、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、置換アミノ基又はハロゲン原子であり、より好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基であり、さらに好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、特に好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基はさらに置換基を有していてもよい。
1Bが有していてもよい置換基におけるアリール基、1価の複素環基及び置換アミノ基の例及び好ましい例は、それぞれ、R1Bにおけるアリール基、1価の複素環基及び置換アミノ基の例及び好ましい例と同様である。
1Bが有していてもよい置換基がさらに有していてもよい置換基としては、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、置換アミノ基又はハロゲン原子であり、より好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、さらに好ましくは、アルキル基又はシクロアルキル基であり、これらの基はさらに置換基を有していてもよいが、さらに置換基を有さないことが好ましい。
1Bが有していてもよい置換基がさらに有していてもよい置換基におけるアリール基、1価の複素環基及び置換アミノ基の例及び好ましい例は、それぞれ、R1Bにおけるアリール基、1価の複素環基及び置換アミノ基の例及び好ましい例と同様である。
式(FB)で表される化合物の発光スペクトルの最大ピーク波長が短波長になるので、R1Bが複数存在する場合、互いに結合しないことが好ましい。
蛍光発光性低分子化合物としては、例えば、下記式で表される化合物が挙げられる。
Figure 2019194317
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蛍光発光性低分子化合物は、例えば、Aldrich、Luminescence Technology Corp.、AK Scientificから入手可能である。その他には、例えば、国際公開第2007/100010号、国際公開第2008/059713号、国際公開第2011/1012212号、国際公開第2012/096263号、国際公開第2006/025273号、国際公開第2006/030527号に記載されている方法に従って合成することができる。
第1の組成物が、ブロック共重合体(Pb)及び蛍光発光性低分子化合物を含む組成物である場合、蛍光発光性低分子化合物の含有量は、ブロック共重合体(Pb)と蛍光発光性低分子化合物との合計を100質量部とした場合、通常、0.1〜99.9質量部であり、本発明に係る発光素子の輝度寿命向上の観点から、好ましくは、0.1〜60質量部であり、より好ましくは、1〜40質量部であり、さらに好ましくは5〜20質量部である。
第1の組成物が、ブロック共重合体(Pb)及び蛍光発光性低分子化合物を含む組成物である場合、第1の組成物には、ブロック共重合体(Pb)及び蛍光発光性低分子化合物が、それぞれ、1種のみ含まれていてもよいし、2種以上含まれていてもよい。
〔その他の成分〕
第1の組成物は、2種以上の蛍光発光性化合物と、蛍光発光性化合物以外のその他の成分とをさらに含んでいてもよい。
その他の成分は、好ましくは、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料、酸化防止剤及び溶媒からなる群より選ばれる少なくとも1種の成分である。第1の組成物において、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料及び発光材料は、蛍光発光性化合物とは異なる。
2種以上の蛍光発光性化合物と溶媒とを含有する組成物(以下、「第1のインク」ともいう。)は、後述の第2のインクの項で説明する湿式法に好適に使用することができる。第1のインクの粘度の好ましい範囲は、後述の第2のインクの粘度の好ましい範囲と同様である。第1のインクに含有される溶媒の例及び好ましい例は、後述の第2のインクに含有される溶媒の例及び好ましい例と同様である。
第1のインクにおいて、溶媒の含有量は、2種以上の蛍光発光性化合物の合計を100質量部とした場合、通常1000質量部以上100000質量部以下である。
第1の組成物に含有されていてもよい正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料及び酸化防止剤の例及び好ましい例は、後述の第2の組成物における正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料及び酸化防止剤の例及び好ましい例と同様である。
第1の組成物において、正孔輸送材料、電子輸送材料、正孔注入材料、電子注入材料又は発光材料がさらに含有する場合、正孔輸送材料、電子輸送材料、正孔注入材料、電子注入材料及び発光材料の含有量は、それぞれ、2種以上の蛍光発光性化合物の合計を100質量部とした場合、通常、1〜400質量部であり、好ましくは5〜150質量部である。
第1の組成物において、酸化防止剤の含有量は、2種以上の蛍光発光性化合物の合計を100質量部とした場合、通常、0.001〜10質量部である。
[第2の組成物]
本発明に係る組成物は、上記本発明に係るブロック共重合体(Pa)と、ブロック共重合体(Pa)以外のその他の成分とを含む組成物(以下、「第2の組成物」ともいう。)である。
その他の成分は、好ましくは、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料、酸化防止剤及び溶媒からなる群より選ばれる少なくとも1種の成分である。第2の組成物において、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料及び発光材料は、ブロック共重合体(Pa)とは異なる。
第2の組成物において、ブロック共重合体(Pa)は、1種のみ含まれていてもよいし2種以上含まれていてもよい。
〔第2のインク〕
ブロック共重合体(Pa)と溶媒とを含有する組成物(以下、「第2のインク」ともいう。)は、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、キャピラリ−コート法及びノズルコート法等の湿式法を用いた発光素子の作製に好適である。
第2のインクにおいて、ブロック共重合体(Pa)及び溶媒は、それぞれ、1種のみを用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
第2のインクは、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料及び酸化防止剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の成分をさらに含むことができる。
第2のインクの粘度は、湿式法の種類に応じて調整することができるが、好ましくは25℃において1mPa・s以上20mPa・sで以下ある。
第2のインクに含まれる溶媒は、好ましくは、インク中の固形分を溶解又は均一に分散できる溶媒である。この溶媒としては、例えば、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等の塩素系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール、4−メチルアニソール等のエーテル系溶媒;トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、n−ヘキシルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−へプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン、n−ドデカン、ビシクロヘキシル等の脂肪族炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート、安息香酸メチル、酢酸フェニル等のエステル系溶媒;エチレングリコール、グリセリン、1,2−ヘキサンジオール等の多価アルコール系溶媒;イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール等のアルコール系溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒;N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒が挙げられる。
第2のインクにおいて、溶媒の含有量は、ブロック共重合体(Pa)100質量部に対して、通常1000質量部以上100000質量部以下である。
〔正孔輸送材料〕
第2の組成物において、正孔輸送材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類され、好ましくは架橋性基を有する高分子化合物である。高分子化合物としては、例えば、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体;側鎖又は主鎖に芳香族アミン構造を有するポリアリーレン及びその誘導体が挙げられる。高分子化合物は、フラーレン、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン、テトラシアノエチレン及びトリニトロフルオレノン等の電子受容性部位が結合された化合物でもよい。
第2の組成物において、正孔輸送材料の含有量は、ブロック共重合体(Pa)100質量部に対して、通常1質量部以上400質量部以下である。正孔輸送材料は、1種のみを用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
〔電子輸送材料〕
第2の組成物において、電子輸送材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。電子輸送材料は、架橋性基を有していてもよい。低分子化合物としては、例えば、8−ヒドロキシキノリンを配位子とする金属錯体、オキサジアゾール、アントラキノジメタン、ベンゾキノン、ナフトキノン、アントラキノン、テトラシアノアントラキノジメタン、フルオレノン、ジフェニルジシアノエチレン及びジフェノキノン、並びに、これらの誘導体が挙げられる。高分子化合物としては、例えば、ポリフェニレン、ポリフルオレン、及び、これらの誘導体が挙げられる。高分子化合物は、金属でドープされていてもよい。
第2の組成物において、電子輸送材料の含有量は、ブロック共重合体(Pa)100質量部に対して、通常1質量部以上400質量部以下である。電子輸送材料は、1種のみを用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
〔正孔注入材料及び電子注入材料〕
第2の組成物において、正孔注入材料及び電子注入材料は、それぞれ、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。正孔注入材料及び電子注入材料は、架橋性基を有していてもよい。低分子化合物としては、例えば、銅フタロシアニン等の金属フタロシアニン;カーボン;モリブデン、タングステン等の金属酸化物;フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化セシウム、フッ化カリウム等の金属フッ化物が挙げられる。高分子化合物としては、例えば、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリフェニレンビニレン、ポリチエニレンビニレン、ポリキノリン及びポリキノキサリン、並びに、これらの誘導体;芳香族アミン構造を主鎖又は側鎖に含む重合体等の導電性高分子が挙げられる。
第2の組成物において、正孔注入材料及び電子注入材料の含有量は、それぞれ、ブロック共重合体(Pa)100質量部に対して、通常1質量部以上400質量部以下である。正孔注入材料及び電子注入材料は、それぞれ、1種のみを用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
〔イオンドープ〕
正孔注入材料又は電子注入材料が導電性高分子を含む場合、導電性高分子の電気伝導度は、好ましくは1×10−5S/cm以上1×10S/cm以下である。
導電性高分子の電気伝導度を上記範囲とするために、導電性高分子に適量のイオンをドープすることができる。ドープするイオンの種類は、正孔注入材料であればアニオン、電子注入材料であればカチオンである。
アニオンとしては、例えば、ポリスチレンスルホン酸イオン、アルキルベンゼンスルホン酸イオン、樟脳スルホン酸イオンが挙げられる。
カチオンとしては、例えば、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオンが挙げられる。
ドープするイオンは、1種のみを用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
〔発光材料〕
第2の組成物において、発光材料(ブロック共重合体(Pa)及び蛍光発光性化合物とは異なる。)としては、イリジウム、白金又はユーロピウムを中心金属とする燐光発光性化合物が挙げられる。発光材料は、架橋性基を有していてもよい。
燐光発光性化合物は、通常、室温で燐光発光性を示す化合物を意味するが、好ましくは、室温で三重項励起状態からの発光を示す金属錯体である。この三重項励起状態からの発光を示す金属錯体は、中心金属原子及び配位子を有する。
燐光発光性化合物としては、例えば、以下に示す金属錯体が挙げられる。
Figure 2019194317
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本実施形態に係る組成物において、発光材料の含有量は、ブロック共重合体(Pa)100質量部に対して、通常0.1〜1000質量部であり、好ましくは0.1質量部以上400質量部以下である。発光材料は、1種のみを用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
〔酸化防止剤〕
酸化防止剤は、組成物に含まれる溶媒に可溶であり、発光及び電荷輸送を阻害しない化合物であることが好ましく、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤が挙げられる。
本実施形態に係る組成物において、酸化防止剤の含有量は、ブロック共重合体(Pa)100質量部に対して、通常0.001質量部以上10質量部以下である。酸化防止剤は、1種のみを用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
<膜>
膜は、本発明に係る蛍光発光性ブロック共重合体(すなわち、ブロック共重合体(Pa)及びブロック共重合体(Pb)から選ばれる少なくとも1種であり、以下、同様である。)又は組成物(すなわち、第1の組成物及び第2の組成物から選ばれる少なくとも1種であり、以下、同様である。)を含有する。
上記膜は、発光素子が備える膜(層)として好適に適用することができ、とりわけ発光素子が備える発光層として好適である。
上記膜は、上述のインクを、例えば、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、キャピラリ−コート法、ノズルコート法により塗工し、必要に応じて乾燥させることによって形成することができる。
上記膜の厚みは、通常1nm以上10μm以下である。
<発光素子>
本発明に係る発光素子は、本発明に係る蛍光発光性ブロック共重合体又は組成物を含有する発光素子である。
本発明に係る一実施形態において発光素子は、陽極及び陰極からなる電極と、該電極間に配置される本発明に係る蛍光発光性ブロック共重合体又は組成物を含有する層(膜)とを有する。
〔発光素子の層構成〕
本発明に係る蛍光発光性ブロック共重合体又は組成物を含有する層は、通常、発光層、正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層及び電子注入層からなる群より選ばれる少なくとも1種の層であり、好ましくは発光層である。
発光層、正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層及び電子注入層は、それぞれ、発光材料、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料を含有する。これらの層は、それぞれ、発光材料、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料を、上述した溶媒に溶解させてインクを調製し、上述した膜の作製と同じ方法を用いて形成することができる。
発光素子は、陽極と陰極との間に発光層を有する。本発明に係る発光素子は、正孔注入性及び正孔輸送性の観点からは、陽極と発光層との間に、正孔注入層及び正孔輸送層の少なくとも1層を有することが好ましく、電子注入性及び電子輸送性の観点からは、陰極と発光層との間に、電子注入層及び電子輸送層の少なくとも1層を有することが好ましい。
正孔輸送層、電子輸送層、発光層、正孔注入層及び電子注入層の材料としては、本発明に係る蛍光発光性ブロック共重合体又は組成物のほか、それぞれ、上述した正孔輸送材料、電子輸送材料、発光材料、正孔注入材料及び電子注入材料が挙げられる。
正孔輸送層の材料、電子輸送層の材料及び発光層の材料は、発光素子の作製において、それぞれ、正孔輸送層、電子輸送層及び発光層に隣接する層の形成時に使用される溶媒に溶解する場合、該溶媒に該材料が溶解することを回避するために、該材料が架橋性基を有することが好ましく、とりわけ正孔輸送層の材料は、架橋性基を有することが好ましい。架橋性基を有する材料を用いて各層を形成した後、該架橋性基を架橋させることにより、該層を不溶化させることができる。
本発明に係る発光素子において、発光層、正孔輸送層、電子輸送層、正孔注入層、電子注入層等の各層の形成方法としては、低分子化合物を用いる場合、例えば、粉末からの真空蒸着法、溶液又は溶融状態からの成膜による方法が挙げられ、高分子化合物を用いる場合、例えば、溶液又は溶融状態からの成膜による方法が挙げられる。
積層する層の順番、数及び厚みは、発光素子の発光効率及び素子寿命を勘案して調整することができる。
〔基板/電極〕
発光素子における基板は、電極を形成することができ、かつ、有機層を形成する際に化学的に変化しない基板であることが好ましく、例えば、ガラス、プラスチック、シリコン等の材料からなる基板であることが好ましい。不透明な基板を用いる場合には、基板から最も遠くにある電極が透明又は半透明であることが好ましい。
陽極の材料としては、例えば、導電性の金属酸化物、半透明の金属が挙げられ、好ましくは、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ;インジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛・オキサイド等の導電性化合物;銀とパラジウムと銅との複合体(APC);NESA、金、白金、銀、銅である。
陰極の材料としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、亜鉛、インジウム等の金属;該金属群から選ばれる2種以上の合金;該金属群から選ばれる1種以上と、銀、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン及び錫からなる群より選ばれる1種以上との合金;並びに、グラファイト及びグラファイト層間化合物が挙げられる。
合金としては、例えば、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金が挙げられる。
陽極及び陰極は、それぞれ、2層以上の積層構造としてもよい。
〔用途〕
発光素子を用いて面状の発光を得るためには、面状の陽極と面状の陰極とを、それらが重なり合うように配置する。
パターン状の発光を得るためには、面状の発光素子の表面にパターン状の窓を設けたマスクを設置する方法、非発光部にしたい層を極端に厚く形成し実質的に非発光とする方法、陽極もしくは陰極、又は両方の電極をパターン状に形成する方法がある。
上記いずれかの方法でパターンを形成し、いくつかの電極を独立にON/OFFできるように配置することにより、数字、文字等を表示できるセグメントタイプの表示装置が得られる。
ドットマトリックス表示装置とするためには、陽極及び陰極をともにストライプ状に形成して直交するように配置すればよい。
発光色が異なる複数種の高分子化合物を塗り分ける方法、カラーフィルター又は蛍光変換フィルターを用いる方法により、部分カラー表示、マルチカラー表示が可能となる。
ドットマトリックス表示装置は、パッシブ駆動も可能であるし、TFT等と組み合わせてアクティブ駆動も可能である。これらの表示装置は、コンピュータ、テレビ、携帯端末等のディスプレイに用いることができる。
面状の発光素子は、液晶表示装置のバックライト用の面状光源、又は、面状の照明用光源として好適に用いることができる。フレキシブルな基板を用いれば、曲面状の光源及び曲面状の表示装置としても使用できる。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例において、高分子化合物及びその中間体のポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)及びポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、移動相にテトラヒドロフランを用い、下記のサイズエクスクルージョンクロマトグラフィー(SEC)により求めた。
測定する高分子化合物又はその中間体を約0.05質量%の濃度でテトラヒドロフランに溶解させ、SECに10μL注入した。移動相は、1.0mL/分の流量で流した。カラムとして、PLgel MIXED−B(ポリマーラボラトリーズ製)を用いた。検出器にはUV−VIS検出器(東ソー製、商品名:UV−8320GPC)を用いた。
本実施例において、高分子化合物中の構成単位の分子量は、ChemDraw Pro
13.0(ヒューリンクス社製)のMolecular Weightの値を用いて、算出した。
<合成例M1〜M18:化合物M1〜M18の合成及び入手>
化合物M1及び化合物M4は特開2011−174062号公報に記載の方法に従って合成した。
化合物M2は国際公開第2002/045184号に記載の方法に従って合成した。
化合物M3及び化合物M5は特開2012−144722号公報に記載の方法に従って合成した。
化合物M6及び化合物M15は市販品を用いた。
化合物M7は国際公開第2015/163241号に記載の方法に準じて合成した。
化合物M8は特開2014−110427号公報に記載の方法に従って合成した。
化合物M9は特開2004−143419号公報に記載の方法に従って合成した。
化合物M10は国際公開第2011/052709号に記載の方法に従って合成した。
化合物M11は特開2010−031259号公報に記載の方法に従って合成した。
化合物M12は国際公開第2005/049546号に記載の方法に従って合成した。
化合物M13は特開2008−106241号公報に記載の方法に従って合成した。
化合物M14は国際公開第2012/086671号に記載の方法に従って合成した。
化合物M16は国際公開第2004/060970号に記載の方法に準じて合成した。
化合物M17は国際公開第2011/049241号に記載の方法に従って合成した。
化合物M18は国際公開第2016/047536号に記載の方法に従って合成した。
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
Figure 2019194317
<合成例EM−1、EM−2:蛍光発光性低分子化合物EM−1及びEM−2の合成>
蛍光発光性低分子化合物EM−1は、特開2011−105643号公報に記載の方法に準じて合成した。
蛍光発光性低分子化合物EM−2は、国際公開第2008/059713号に記載の方法に準じて合成した。
Figure 2019194317
<実施例P1(合成例P1):ブロック共重合体P1の合成>
(1)第1のブロックの形成
反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、下記の表1に示す混合物P1b〔化合物M1(3.70g)、化合物M3(0.772g)、化合物M2(0.590g)、化合物M9(0.239g)及び化合物M11(0.632g)〕並びにトルエン(28mL)を加え、80℃に加熱した。そこへ、ビス(トリス−o−メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(11mg)及び20質量%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(28.1g)を加えた後、還流下で1.5時間攪拌することにより、第1のブロックを形成した。得られた反応液(1−b)を室温まで冷却した。反応液(1−b)中に存在する高分子化合物(第1のブロック)のMnは2.5×10であり、Mwは6.3×10であった。
(2)第2のブロックの形成
別途用意した反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、下記の表1に示す混合物P1a〔化合物M8(0.235g)、化合物M5(0.129g)及び化合物M10(0.383g)〕並びにトルエン(18mL)を加え、80℃に加熱した。そこへ、ビス(トリス−o−メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(2.1mg)及び20質量%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(17.6g)を加えた後、還流下で1.5時間攪拌することにより、第2のブロックを形成した。得られた反応液(1−a)を室温まで冷却した。反応液(1−a)中に存在する高分子化合物(第2のブロック)のMnは4.5×10であり、Mwは1.5×10であった。
(3)末端ブロックの形成
その後、反応液(1−b)の反応容器内に、反応液(1−a)、下記の表1に示す混合物P1c〔化合物M1(0.365g)及び化合物M3(1.45g)〕、トルエン(29mL)、ビス(トリス−o−メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(19mg)及び20質量%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(29.3g)を加え、還流下で3時間攪拌することにより、第1のブロック及び第2のブロックに末端ブロックを結合させ、末端ブロックを形成した。
(4)末端基の形成
上記(3)で得られた反応液に、末端封止剤であるフェニルボロン酸(0.290g)を加えた後、還流下で14時間攪拌することにより、末端ブロックに末端基を導入し、末端基を形成した。
(5)後処理
上記(4)で得られた反応液を室温まで冷却し、水層を除去した後、10質量%塩酸で1回、3質量%アンモニア水溶液で1回、イオン交換水で1回洗浄した。得られた溶液をメタノールに滴下したところ、沈澱が生じたので、沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、固体を得た。この固体をトルエンに溶解させ、予めトルエンを通液したアルミナカラム及びシリカゲルカラムに順番に通すことにより精製した。精製液をメタノールに滴下し、撹拌したところ、沈殿が生じたので、沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、ブロック共重合体P1(3.6g)を得た。
ブロック共重合体P1のMnは4.7×10であり、Mwは1.4×10であった。
Figure 2019194317
ブロック共重合体P1は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物M1から誘導される構成単位と、化合物M3から誘導される構成単位と、化合物M2から誘導される構成単位と、化合物M9から誘導される構成単位と、化合物M11から誘導される構成単位とを40:10:9:2.7:4.5のモル比で含む第1のブロックを有し、化合物M8から誘導される構成単位と、化合物M5から誘導される構成単位と、化合物M10から誘導される構成単位とを3.6:1.6:5のモル比で含む第2のブロックを有し、化合物M1から誘導される構成単位と、化合物M3から誘導される構成単位とを4.8:18.8のモル比で含む末端ブロックを有し、末端基としてフェニル基を有するブロック共重合体である。
ブロック共重合体P1は、末端基と、末端ブロックと、第1のブロックと、第2のブロックと、末端ブロックと、末端基と、をこの順に含む。ブロック共重合体P1は、上記式(i)〜(iii)及び上記式(iv)〜(vi)を満たす。
<合成例P2:ブロック共重合体P2の合成>
ブロック共重合体P2は、下記の表2に示す混合物P2a(化合物M1、化合物M2、化合物M3、化合物M9及び化合物M11)、並びに、混合物P2b(化合物M4及び化合物M6)を用いて、国際公開第2012/086670号に記載の方法に従って合成した。
ブロック共重合体P2の合成において、非末端ブロックのMnは4.0×10であり、Mwは1.4×10であった。
ブロック共重合体P2のMnは9.7×10であり、Mwは3.2×10であった。
Figure 2019194317
ブロック共重合体P2は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物M1から誘導される構成単位と、化合物M2から誘導される構成単位と、化合物M3から誘導される構成単位と、化合物M9から誘導される構成単位と、化合物M11から誘導される構成単位とを40:10:22:3:5のモル比で含む非末端ブロックを有し、化合物M4から誘導される構成単位と、化合物M6から誘導される構成単位とを10:10のモル比で含む末端ブロックを有し、末端基としてフェニル基を有するブロック共重合体である。
ブロック共重合体P2は、末端基と、末端ブロックと、非末端ブロックと、末端ブロックと、末端基と、をこの順に含む。ブロック共重合体P2は、上記式(vii)〜(ix)を満たす。
<合成例P3:高分子化合物P3の合成>
高分子化合物P3は、下記の表3に示す混合物P3(化合物M1、化合物M4、化合物M3、化合物M9、化合物M11及び化合物M6)を用いて、国際公開第2012/086670号に記載の方法に従って合成した。
高分子化合物P3のMnは7.7×10であり、Mwは2.3×10であった。
Figure 2019194317
高分子化合物P3は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物M1から誘導される構成単位と、化合物M4から誘導される構成単位と、化合物M3から誘導される構成単位と、化合物M9から誘導される構成単位と、化合物M11から誘導される構成単位と、
化合物M6から誘導される構成単位とを40:10:32:3:5:10のモル比で含むランダム共重合体(末端ブロック及び非末端ブロックを有さない共重合体)であり、末端基としてフェニル基を有する。
<合成例P4:高分子化合物P4の合成>
高分子化合物P4は、下記の表4に示す混合物P4(化合物M1、化合物M2、化合物M3、化合物M9及び化合物M11)を用いて、特開2012−144722号公報に記載の方法に従って合成した。
高分子化合物P4のMnは7.7×10であり、Mwは2.1×10であった。
Figure 2019194317
高分子化合物P4は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物M1から誘導される構成単位と、化合物M2から誘導される構成単位と、化合物M3から誘導される構成単位と、化合物M9から誘導される構成単位と、化合物M11から誘導される構成単位とを50:10:32:3:5のモル比で含むランダム共重合体(末端ブロック及び非末端ブロックを有さない共重合体)であり、末端基としてフェニル基を有する。
<合成例P5:高分子化合物P5の合成>
高分子化合物P5は、下記の表5に示す混合物P5(化合物M4及び化合物M6)を用いて、特開2012−144722号公報に記載の方法に従って合成した。
高分子化合物P5のMnは8.7×10であり、Mwは2.4×10であった。
Figure 2019194317
高分子化合物P5は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物M4から誘導される構成単位と、化合物M6から誘導される構成単位とを50:50のモル比で含む交互共重合体(末端ブロック及び非末端ブロックを有さない共重合体)であり、末端基としてフェニル基を有する。
<合成例P6:高分子化合物P6の合成>
高分子化合物P6は、下記の表6に示す混合物P6(化合物M8、化合物M5及び化合物M10)を用いて、特開2014−110427号公報に記載の方法に準じて合成した。
高分子化合物P6のMnは6.9×10であり、Mwは2.4×10であった。
Figure 2019194317
高分子化合物P6は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物M8から誘導される構成単位と、化合物M5から誘導される構成単位と、化合物M10から誘導される構成単位とを35:15:50のモル比で含むランダム共重合体(末端ブロック及び非末端ブロックを有さない共重合体)であり、末端基としてフェニル基を有する。
<合成例P7:ブロック共重合体P7の合成>
(1)非末端ブロックの形成
反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、下記の表7に示す混合物P7a〔化合物M1(1.08g)、化合物M3(0.566g)、化合物M9(0.0518g)、化合物M11(0.102g)及び化合物M7(0.0343g)〕並びにトルエン(32mL)を加え、80℃に加熱した。そこへ、ビス(トリス−o−メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(0.97mg)及び10質量%テトラブチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(21.1g)を加えた後、還流下で3時間攪拌することにより、非末端ブロックを形成した。
反応液中に存在する高分子化合物(非末端ブロック)のMnは5.9×10であり、Mwは1.3×10であった。
(2)末端ブロックの形成
上記(1)で得られた反応液に、下記の表7に示す混合物P7b〔化合物M4(0.303g)及び化合物M3(0.419g)〕並びにトルエン(11mL)を加え、80℃に加熱した。そこへ、ビス(トリス−o−メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(0.57mg)を加えた後、還流下で4時間攪拌することにより、非末端ブロックに末端ブロックを結合させ、末端ブロックを形成した。
(3)末端基の形成
上記(2)で得られた反応液に、末端封止剤であるフェニルボロン酸(85.4mg)及びビス(トリス−o−メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(1.54mg)を加えた後、還流下で16時間攪拌することにより、末端ブロックに末端基を導入し、末端基を形成した。
(4)後処理
上記(3)で得られた反応液を室温まで冷却し、水層を除去した後、10質量%塩酸で1回、3質量%アンモニア水溶液で1回、イオン交換水で1回洗浄した。得られた溶液をメタノールに滴下したところ、沈澱が生じたので、沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、固体を得た。この固体をトルエンに溶解させ、予めトルエンを通液したアルミナカラム及びシリカゲルカラムに順番に通すことにより精製した。精製液をメタノールに滴下し、撹拌したところ、沈殿が生じたので、沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、ブロック共重合体P7(1.14g)を得た。
ブロック共重合体P7のMnは1.3×10であり、Mwは3.9×10であった。
Figure 2019194317
ブロック共重合体P7は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物M1から誘導される構成単位と、化合物M3から誘導される構成単位と、化合物M9から誘導される構成単位と、化合物M11から誘導される構成単位と、化合物M7から誘導される構成単位とを40:25:2:2.5:2のモル比で含む非末端ブロックを有し、化合物M4から誘導される構成単位と、化合物M3から誘導される構成単位とを10:18.5のモル比で含む末端ブロックを有し、末端基としてフェニル基を有するブロック共重合体である。
ブロック共重合体P7は、末端基と、末端ブロックと、非末端ブロックと、末端ブロックと、末端基と、をこの順に含む。ブロック共重合体P7は、上記式(vii)〜(ix)を満たす。
<合成例P8:高分子化合物P8の合成>
(1)高分子化合物の合成
反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、下記の表8に示す混合物P8〔化合物M1(0.901g)、化合物M4(0.273g)、化合物M3(0.845g)、化合物M9(0.0444g)、化合物M11(0.0878g)及び化合物M7(0.0294g)〕並びにトルエン(32mL)を加え、80℃に加熱した。そこへ、ビス(トリス−o−メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(1.32mg)及び10質量%テトラブチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(21.1g)を加えた後、還流下で3時間攪拌した。そこへ、末端封止剤であるフェニルボロン酸(85.4mg)及びビス(トリス−o−メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(1.32mg)を加えた後、還流下で16時間攪拌することにより、末端基を形成した。
(2)後処理
上記(1)で得られた反応液を室温まで冷却し、水層を除去した後、10質量%塩酸で1回、3質量%アンモニア水溶液で1回、イオン交換水で1回洗浄した。得られた溶液をメタノールに滴下したところ、沈澱が生じたので、沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、固体を得た。この固体をトルエンに溶解させ、予めトルエンを通液したアルミナカラム及びシリカゲルカラムに順番に通すことにより精製した。精製液をメタノールに滴下し、撹拌したところ、沈殿が生じたので、沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物P8(1.24g)を得た。
高分子化合物P8のMnは8.0×10であり、Mwは2.2×10であった。
Figure 2019194317
高分子化合物P8は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物M1から誘導される構成単位と、化合物M4から誘導される構成単位と、化合物M3から誘導される構成単位と、化合物M9から誘導される構成単位と、化合物M11から誘導される構成単位と、化合物M7から誘導される構成単位とを40:10:43.5:2:2.5:2のモル比で含むランダム共重合体(末端ブロック及び非末端ブロックを有さない共重合体)であり、末端基としてフェニル基を有する。
<合成例P9:ブロック共重合体P9の合成>
(1)非末端ブロックの形成
反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、下記の表9に示す混合物P9a〔化合物M14(6.76g)、化合物M3(4.30g)、化合物M9(0.751g)及び化合物M16(0.120g)〕並びにトルエン(180mL)を加え、80℃に加熱した。そこへ、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(12.8mg)及び20質量%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(32.3g)を加えた後、還流下で3時間攪拌することにより、非末端ブロックを形成した。
反応液中に存在する高分子化合物(非末端ブロック)のMnは1.2×10であり、
Mwは2.3×10であった。
(2)末端ブロックの形成
上記(1)で得られた反応液に、下記の表9に示す混合物P9b〔化合物M15(2.20g)及び化合物M3(3.06g)〕並びにトルエン(40mL)を加え、80℃に加熱した。そこへ、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(5.0mg)及び20質量%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(12.5g)を加えた後、還流下で4時間攪拌することにより、非末端ブロックに末端ブロックを結合させ、末端ブロックを形成した。
(3)末端基の形成
上記(2)で得られた反応液に、末端封止剤であるフェニルボロン酸(0.155g)及びビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(8.9mg)を加えた後、還流下で15時間攪拌することにより、末端ブロックに末端基を導入し、末端基を形成した。
(4)後処理
上記(3)で得られた反応液を室温まで冷却した後、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、80℃で2時間撹拌した。得られた反応液を冷却し、水層を除去した後、得られた有機層を、水で2回、3重量%酢酸水溶液で2回、水で2回洗浄した。その後、得られた有機層をメタノールに滴下し、攪拌したところ、沈澱が生じた。得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、固体を得た。この固体をトルエンに溶解させ、予めトルエンを通液したアルミナカラム及びシリカゲルカラムに順番に通すことにより精製した。精製液をメタノールに滴下し、撹拌したところ、沈殿が生じた。得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、ブロック共重合体P9(9.3g)を得た。
ブロック共重合体P9のMnは7.9×10であり、Mwは1.8×10であった。
Figure 2019194317
ブロック共重合体P9は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物M14から誘導される構成単位と、化合物M3から誘導される構成単位と、化合物M9から誘導される構成単位と、化合物M16から誘導される構成単位とを36:31:4:1のモル比で含む非末端ブロックを有し、化合物M15から誘導される構成単位と、化合物M3から誘導される構成単位とを14:14のモル比で含む末端ブロックを有し、末端基としてフェニル基を有するブロック共重合体である。
ブロック共重合体P9は、末端基と、末端ブロックと、非末端ブロックと、末端ブロックと、末端基と、をこの順に含む。ブロック共重合体P9は、上記式(iv)、(v)及び(vi)を満たす。
<合成例P10:ブロック共重合体P10の合成>
(1)非末端ブロックの形成
反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、下記の表10に示す混合物P10a〔化合物M15(2.28g)、化合物M3(1.83g)及び化合物M16(0.120g)〕並びにトルエン(180mL)を加え、80℃に加熱した。そこへ、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(5.0mg)及び20質量%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(12.5g)を加えた後、還流下で3時間攪拌することにより、非末端ブロックを形成した。
反応液中に存在する高分子化合物(非末端ブロック)のMnは1.0×10であり、
Mwは2.1×10であった。
(2)末端ブロックの形成
上記(1)で得られた反応液に、下記の表10に示す混合物P10b〔化合物M14(6.67g)、化合物M3(5.53g)及び化合物M9(0.751g)〕並びにトルエン(40mL)を加え、80℃に加熱した。そこへ、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(12.8mg)及び20質量%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(32.3g)を加えた後、還流下で4時間攪拌することにより、非末端ブロックに末端ブロックを結合させ、末端ブロックを形成した。
(3)末端基の形成
上記(2)で得られた反応液に、末端封止剤であるフェニルボロン酸(0.155g)及びビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(8.9mg)を加えた後、還流下で15時間攪拌することにより、末端ブロックに末端基を導入し、末端基を形成した。
(4)後処理
上記(3)で得られた反応液を室温まで冷却した後、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、80℃で2時間撹拌した。得られた反応液を冷却し、水層を除去した後、得られた有機層を、水で2回、3重量%酢酸水溶液で2回、水で2回洗浄した。その後、得られた有機層をメタノールに滴下し、攪拌したところ、沈澱が生じた。得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、固体を得た。この固体をトルエンに溶解させ、予めトルエンを通液したアルミナカラム及びシリカゲルカラムに順番に通すことにより精製した。精製液をメタノールに滴下し、撹拌したところ、沈殿が生じた。得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、ブロック共重合体P10(10.2g)を得た。
ブロック共重合体P10のMnは8.4×10であり、Mwは2.0×10であった。
Figure 2019194317
ブロック共重合体P10は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物M15から誘導される構成単位と、化合物M3から誘導される構成単位と、化合物M16から誘導される構成単位とを14:13:1のモル比で含む非末端ブロックを有し、化合物M14から誘導される構成単位と、化合物M3から誘導される構成単位と、化合物M9から誘導される構成単位とを36:32:4のモル比で含む末端ブロックを有し、末端基としてフェニル基を有するブロック共重合体である。
ブロック共重合体P10は、末端基と、末端ブロックと、非末端ブロックと、末端ブロックと、末端基と、をこの順に含む。ブロック共重合体P10は、上記式(v)を満たす。
<合成例P11:ブロック共重合体P11の合成>
(1)非末端ブロックの形成
反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、下記の表11に示す混合物P11a〔化合物M15(2.28g)、化合物M3(1.33g)及び化合物M9(0.751g)〕並びにトルエン(180mL)を加え、80℃に加熱した。そこへ、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(5.0mg)及び20質量%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(12.5g)を加えた後、還流下で3時間攪拌することにより、非末端ブロックを形成した。
反応液中に存在する高分子化合物(非末端ブロック)のMnは9×10であり、Mwは2.0×10であった。
(2)末端ブロックの形成
上記(1)で得られた反応液に、下記の表11に示す混合物P11b〔化合物M14(6.71g)、化合物M3(6.02g)及び化合物M16(0.120g)〕並びにトルエン(40mL)を加え、80℃に加熱した。そこへ、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(12.8mg)及び20質量%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(32.3g)を加えた後、還流下で5時間攪拌することにより、非末端ブロックに末端ブロックを結合させ、末端ブロックを形成した。
(3)末端基の形成
上記(2)で得られた反応液に、末端封止剤であるフェニルボロン酸(0.155g)及びビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(8.9mg)を加えた後、還流下で15時間攪拌することにより、末端ブロックに末端基を導入し、末端基を形成した。
(4)後処理
上記(3)で得られた反応液を室温まで冷却した後、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、80℃で2時間撹拌した。得られた反応液を冷却し、水層を除去した後、得られた有機層を、水で2回、3重量%酢酸水溶液で2回、水で2回洗浄した。その後、得られた有機層をメタノールに滴下し、攪拌したところ、沈澱が生じた。得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、固体を得た。この固体をトルエンに溶解させ、予めトルエンを通液したアルミナカラム及びシリカゲルカラムに順番に通すことにより精製した。精製液をメタノールに滴下し、撹拌したところ、沈殿が生じた。得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、ブロック共重合体P11(10.0g)を得た。
ブロック共重合体P11のMnは6.2×10であり、Mwは1.5×10であった。
Figure 2019194317
ブロック共重合体P11は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物M15から誘導される構成単位と、化合物M3から誘導される構成単位と、化合物M9から誘導される構成単位とを14:10:4のモル比で含む非末端ブロックを有し、化合物M14から誘導される構成単位と、化合物M3から誘導される構成単位と、化合物M16から誘導される構成単位とを36:35:1のモル比で含む末端ブロックを有し、末端基としてフェニル基を有するブロック共重合体である。
ブロック共重合体P11は、末端基と、末端ブロックと、非末端ブロックと、末端ブロックと、末端基と、をこの順に含む。ブロック共重合体P11は、上記式(iv)及び(vi)を満たす。
<合成例P12:高分子化合物P12の合成>
高分子化合物P12は、下記の表12に示す混合物P12(化合物M14、化合物M15、化合物M3、化合物M9及び化合物M16)を用いて、特開2015−35600号公報に記載の方法に従って合成した。
高分子化合物P12のMnは1.0×10であり、Mwは2.4×10であった。
Figure 2019194317
高分子化合物P12は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物M14から誘導される構成単位と、化合物M15から誘導される構成単位と、化合物M3から誘導される構成単位と、化合物M9から誘導される構成単位と、化合物M16から誘導される構成単位とを36:14:45:4:1のモル比で含むランダム共重合体(末端ブロック及び非末端ブロックを有さない共重合体)であり、末端基としてフェニル基を有する。
<合成例HTL−1:高分子化合物HTL−1の合成>
高分子化合物HTL−1は、化合物M4、化合物M2、化合物M12及び化合物M13を用いて、特開2012−144722号公報に記載の方法に従って合成した。
高分子化合物HTL−1のMnは7.8×10であり、Mwは2.6×10であった。
高分子化合物HTL−1は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物M4から誘導される構成単位と、化合物M2から誘導される構成単位と、化合物M12から誘導される構成単位と、化合物M13から誘導される構成単位とを50:12.5:30:7.5のモル比で含むランダム共重合体であり、末端基としてフェニル基を有する。
<合成例HTL−2:高分子化合物HTL−2の合成>
(1)非末端ブロックの形成
反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、下記の表13に示す混合物HTL−2a〔化合物M4(2.08g)及び化合物M12(1.75g)〕、ビス(トリス−o−メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(0.17mg)及びトルエン(35mL)を加え、80℃に加熱した。そこへ、20質量%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(23.4g)を加えた後、100℃で2.5時間攪拌することにより、非末端ブロックを形成した。
反応液中に存在する高分子化合物(非末端ブロック)のMnは7.4×10であり、Mwは1.7×10であった。
(2)末端ブロックの形成
上記(1)で得られた反応液に、下記の表13に示す混合物HTL−2b〔化合物M4(1.35g)、化合物M17(0.328g)及び化合物M12(1.05g)〕、ビス(トリス−o−メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(0.17mg)、20質量%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(26.6g)、及びトルエン(40mL)を加え、100℃で4.5時間攪拌することにより、非末端ブロックに末端ブロックを結合させ、末端ブロックを形成した。
(3)末端基の形成
上記(2)で得られた反応液に、末端封止剤であるM18(352mg)及びビス(トリス−o−メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(0.16mg)を加えた後、100℃に加熱し、還流下で16時間攪拌することにより、末端ブロックに末端基を導入し、末端基を形成した。
(4)後処理
上記(3)で得られた反応液を室温まで冷却し、水層を除去した後、10質量%塩酸で1回、3質量%アンモニア水溶液で1回、イオン交換水で1回洗浄した。得られた溶液をメタノールに滴下したところ、沈澱が生じたので、沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、固体を得た。この固体をトルエンに溶解させ、予めトルエンを通液したアルミナカラム及びシリカゲルカラムに順番に通すことにより精製した。精製液をメタノールに滴下し、撹拌したところ、沈殿が生じたので、沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物HTL−2(4.47g)を得た。
高分子化合物HTL−2のMnは3.3×10であり、Mwは1.6×10であった。
Figure 2019194317
高分子化合物HTL−2は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物M4から誘導される構成単位と、化合物M12から誘導される構成単位とを30:25のモル比で含む非末端ブロックを有し、化合物M4から誘導される構成単位と、化合物M17から誘導される構成単位と、化合物M12から誘導される構成単位とを20:10:15のモル比で含む末端ブロックを有し、末端基として、化合物M18から誘導される架橋性基を有するブロック共重合体である。
ブロック共重合体P2、P7及びP9〜P11における各構成単位の合計個数の算出結果を以下に示す。
Figure 2019194317
高分子化合物P3〜P6、P8及びP12における各構成単位の合計個数の算出結果を以下に示す。
Figure 2019194317
<比較例CD1:発光素子CD1の作製と評価>
(陽極及び正孔注入層の形成)
ガラス基板にスパッタ法により45nmの厚みでITO膜を付けることにより陽極を形成した。該陽極上に、正孔注入材料であるAQ−1200(Plectronics社製)をスピンコート法により50nmの厚みで成膜した。大気雰囲気下において、ホットプレート上で170℃、15分間加熱することにより正孔注入層を形成した。
(正孔輸送層の形成)
キシレンに、高分子化合物HTL−1を0.6質量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔注入層の上にスピンコート法により20nmの厚みで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより正孔輸送層を形成した。
(発光層の形成)
キシレンに、高分子化合物P3及び高分子化合物P5(高分子化合物P3/高分子化合物P5=90質量%/10質量%)を1.2質量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔輸送層の上にスピンコート法により60nmの厚みで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、180℃、10分間加熱させることにより発光層を形成した。
(陰極の形成)
発光層を形成した基板を蒸着機内において、1.0×10−4Pa以下にまで減圧した後、陰極として、発光層の上にフッ化ナトリウムを約4nm、次いで、フッ化ナトリウム層の上にアルミニウムを約80nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止することにより、発光素子CD1を作製した。
(発光素子の評価)
発光素子CD1に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度5000cd/mで定電流駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間(以下、「LT60」ともいう。)を測定した。結果を表16に示す。
<比較例CD2:発光素子CD2の作製と評価>
比較例CD1の(発光層の形成)における、「高分子化合物P5」に代えて、「高分子化合物P8」を用いた以外は比較例CD1と同様にして、発光素子CD2を作製した。発光素子CD2に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度5000cd/mで定電流駆動させ、LT60を測定した。結果を表16に示す。
<実施例D1:発光素子D1の作製と評価>
比較例CD1の(発光層の形成)における、「高分子化合物P3」に代えて、「ブロック共重合体P2」を用いた以外は比較例CD1と同様にして、発光素子D1を作製した。発光素子D1に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度5000cd/mで定電流駆動させ、LT60を測定した。結果を表16に示す。
<実施例D2:発光素子D2の作製と評価>
比較例CD2の(発光層の形成)において、「高分子化合物P3」に代えて、「ブロック共重合体P2」を用いた以外は比較例CD2と同様にして、発光素子D2を作製した。発光素子D2に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度5000cd/mで定電流駆動させ、LT60を測定した。結果を表16に示す。
Figure 2019194317
<実施例D3:発光素子D3の作製と評価>
実施例D1の(発光層の形成)において、「高分子化合物P5」に代えて、「ブロック共重合体P7」を用いた以外は実施例D1と同様にして、発光素子D3を作製した。発光素子D3に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度1000cd/mで定電流駆動させ、輝度が初期輝度の70%となるまでの時間(以下、「LT70」ともいう。)を測定した。結果を表17に示す。
<実施例D4:発光素子D4の作製と評価>
実施例D3の(発光層の形成)において、「ブロック共重合体P2」に代えて、「高分子化合物P3」を用いた以外は実施例D3と同様にして、発光素子D4を作製した。発光素子D4に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度1000cd/mで定電流駆動させ、LT70を測定した。結果を表17に示す。
Figure 2019194317
<比較例CD3:発光素子CD3の作製と評価>
比較例CD1の(発光層の形成)において、「高分子化合物P3及び高分子化合物P5(高分子化合物P3/高分子化合物P5=90質量%/10質量%)」に代えて、「高分子化合物P4及び蛍光発光性低分子化合物EM−1」を用いた(高分子化合物P4/低分子化合物EM−1=90質量%/10質量%)以外は比較例CD1と同様にして、発光素子CD3を作製した。発光素子CD3に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度1000cd/mで定電流駆動させ、輝度が初期輝度の75%となるまでの時間(以下、「LT75」ともいう。)を測定した。結果を表18に示す。
<実施例D5:発光素子D5の作製と評価>
実施例D1の(発光層の形成)において、「高分子化合物P5」に代えて、「蛍光発光性低分子化合物EM−1」を用いた以外は実施例D1と同様にして、発光素子D5を作製した。発光素子D5に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度1000cd/mで定電流駆動させ、LT75を測定した。結果を表18に示す。
<実施例D6:発光素子D6の作製と評価>
実施例D1の(発光層の形成)において、「高分子化合物P5」に代えて、「蛍光発光性低分子化合物EM−2」を用いた以外は実施例D1と同様にして、発光素子D6を作製した。発光素子D6に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度1000cd/mで定電流駆動させ、LT75を測定した。結果を表18に示す。
Figure 2019194317
<比較例CD4:発光素子CD4の作製と評価>
比較例CD1の(発光層の形成)において、「高分子化合物P3及び高分子化合物P5(高分子化合物P3/高分子化合物P5=90質量%/10質量%)」に代えて、「ブロック共重合体P2」を用いた(ブロック共重合体P2=100質量%)以外は比較例CD1と同様にして、発光素子CD4を作製した。発光素子CD4に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度1000cd/mで定電流駆動させ、輝度が初期輝度の90%となるまでの時間(以下、「LT90」ともいう。)を測定した。結果を表19に示す。
<比較例CD5:発光素子CD5の作製と評価>
比較例CD1の(発光層の形成)において、「高分子化合物P3及び高分子化合物P5(高分子化合物P3/高分子化合物P5=90質量%/10質量%)」に代えて、「高分子化合物P4及び高分子化合物P6」を用いた(高分子化合物P4/高分子化合物P6=90質量%/10質量%)以外は比較例CD1と同様にして、発光素子CD5を作製した。発光素子CD5に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度1000cd/mで定電流駆動させ、LT90を測定した。結果を表19に示す。
<実施例D7:発光素子D7の作製と評価>
比較例CD1の(発光層の形成)において、「高分子化合物P3及び高分子化合物P5(高分子化合物P3/高分子化合物P5=90質量%/10質量%)」に代えて、「ブロック共重合体P1」を用いた(ブロック共重合体P1=100質量%)以外は比較例CD1と同様にして、発光素子D7を作製した。発光素子D7に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度1000cd/mで定電流駆動させ、LT90を測定した。結果を表19に示す。
<実施例D8:発光素子D8の作製と評価>
比較例CD1の(発光層の形成)において、「高分子化合物P3」に代えて、「ブロック共重合体P1」を用いた以外は比較例CD1と同様にして、発光素子D8を作製した。発光素子D8に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度1000cd/mで定電流駆動させ、LT90を測定した。結果を表19に示す。
<実施例D9:発光素子D9の作製と評価>
実施例D8の(発光層の形成)において、「高分子化合物P5」に代えて、「ブロック共重合体P7」を用いた以外は実施例D8と同様にして、発光素子D9を作製した。発光素子D9に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度1000cd/mで定電流駆動させ、LT90を測定した。結果を表19に示す。
<実施例D10:発光素子D10の作製と評価>
実施例D8の(発光層の形成)において、「高分子化合物P5」に代えて、「高分子化合物P8」を用いた以外は実施例D8と同様にして、発光素子D10を作製した。発光素子D10に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度1000cd/mで定電流駆動させ、LT90を測定した。結果を表19に示す。
<実施例D11:発光素子D11の作製と評価>
比較例CD5の(発光層の形成)において、「高分子化合物P4」に代えて、「ブロック共重合体P2」を用いた以外は比較例CD5と同様にして、発光素子D11を作製した。発光素子D11に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度1000cd/mで定電流駆動させ、LT90を測定した。結果を表19に示す。
Figure 2019194317
<実施例D12:発光素子D12の作製と評価>
比較例CD1の(発光層の形成)における、「高分子化合物P3及び高分子化合物P5(高分子化合物P3/高分子化合物P5=90質量%/10質量%)」に代えて、「ブロック共重合体P9及び高分子化合物P5(ブロック共重合体P9/高分子化合物P5=90質量%/10質量%)」を用い、さらに、比較例CD1の(正孔輸送層の形成)における、「高分子化合物HTL−1」に代えて、「高分子化合物HTL−2」を用いた以外は比較例CD1と同様にして、発光素子D12を作製した。
発光素子D12に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度3000cd/mで定電流駆動させ、輝度が初期輝度の80%となるまでの時間(以下、「LT80」ともいう。)を測定した。結果を表20に示す。
<実施例D13:発光素子D13の作製と評価>
実施例D12の(発光層の形成)における、「ブロック共重合体P9」に代えて、「ブロック共重合体P10」を用いた以外は実施例D12と同様にして、発光素子D13を作製した。
発光素子D13に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度3000cd/mで定電流駆動させ、LT80を測定した。結果を表20に示す。
<実施例D14:発光素子D14の作製と評価>
実施例D12の(発光層の形成)における、「ブロック共重合体P9」に代えて、「ブロック共重合体P11」を用いた以外は実施例D12と同様にして、発光素子D14を作製した。
発光素子D14に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度3000cd/mで定電流駆動させ、LT80を測定した。結果を表20に示す。
<比較例CD6:発光素子CD6の作製と評価>
実施例D12の(発光層の形成)における、「ブロック共重合体P9」に代えて、「高分子化合物P12」を用いた以外は実施例D12と同様にして、発光素子CD6を作製した。
発光素子CD6に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度3000cd/mで定電流駆動させ、LT80を測定した。結果を表20に示す。
Figure 2019194317

Claims (14)

  1. 末端基と、前記末端基に結合するブロックと、前記末端基に結合しないブロックを2種以上と、を含み、
    前記末端基に結合しないブロックの少なくとも2種は、第1のブロック及び第2のブロックであり、
    前記第1のブロックが、下記式(X)で表される構成単位及び下記式(Z)で表される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構成単位を含み、
    前記第1のブロック中の前記式(X)で表される構成単位の合計個数及び前記式(Z)で表される構成単位の合計個数をそれぞれX及びZとし、前記末端基に結合するブロック中の前記式(X)で表される構成単位の合計個数及び前記式(Z)で表される構成単位の合計個数をそれぞれXIII及びZIIIとするとき、下記式(i)〜(iii)の少なくとも1つを満たす、蛍光発光性ブロック共重合体。
    >XIII (i)
    >ZIII (ii)
    +Z>XIII+ZIII (iii)
    Figure 2019194317

    [式中、
    X1及びaX2は、それぞれ独立に、0以上10以下の整数を表す。
    ArX1及びArX3は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
    ArX2及びArX4は、それぞれ独立に、アリーレン基、2価の複素環基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArX2が複数存在する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。ArX4が複数存在する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。
    X1、RX2及びRX3は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RX2が複数存在する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。RX3が複数存在する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。]
    Figure 2019194317

    [式中、Arは、2価の複素環基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
  2. 前記第2のブロック中の前記式(X)で表される構成単位の合計個数及び前記式(Z)で表される構成単位の合計個数をそれぞれXII及びZIIとするとき、下記式(iv)〜(vi)の少なくとも1つを満たす、請求項1に記載の蛍光発光性ブロック共重合体。
    >XII (iv)
    >ZII (v)
    +Z>XII+ZII (vi)
  3. 前記末端基に結合するブロック及び前記第2のブロックからなる群より選ばれる少なくとも1種が、下記式(Y)で表される構成単位を含む、請求項1又は2に記載の蛍光発光性ブロック共重合体。
    Figure 2019194317

    [式中、ArY1は、置換基を有していてもよいアリーレン基を表す。]
  4. 前記末端基に結合するブロック及び前記第2のブロックからなる群より選ばれる少なくとも1種が、前記式(X)で表される構成単位及び/又は前記式(Z)で表される構成単位を含まない、請求項1〜3のいずれか一項に記載の蛍光発光性ブロック共重合体。
  5. 前記末端基と、前記末端基に結合するブロックと、前記第1のブロックと、前記第2のブロックと、前記末端基に結合するブロックと、前記末端基と、をこの順に含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の蛍光発光性ブロック共重合体。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の蛍光発光性ブロック共重合体と、
    正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料、酸化防止剤及び溶媒からなる群より選ばれる少なくとも1種と、
    を含有する、組成物。
  7. 2種以上の蛍光発光性化合物を含有する組成物であり、
    前記2種以上の蛍光発光性化合物のうちの少なくとも1種が蛍光発光性ブロック共重合体であり、
    前記蛍光発光性ブロック共重合体が、末端基と、前記末端基に結合するブロックと、前記末端基に結合しないブロックと、を含み、
    前記末端基に結合しないブロックが、下記式(X)で表される構成単位及び下記式(Z)で表される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構成単位を含み、
    前記末端基に結合しないブロック中の前記式(X)で表される構成単位の合計個数及び前記式(Z)で表される構成単位の合計個数をそれぞれXVI及びZVIとし、前記末端基に結合するブロック中の前記式(X)で表される構成単位の合計個数及び前記式(Z)で表される構成単位の合計個数をそれぞれXVII及びZVIIとするとき、下記式(vii)〜(ix)の少なくとも1つを満たす、組成物。
    VI>XVII (vii)
    VI>ZVII (viii)
    VI+ZVI>XVII+ZVII (ix)
    Figure 2019194317

    [式中、
    X1及びaX2は、それぞれ独立に、0以上10以下の整数を表す。
    ArX1及びArX3は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
    ArX2及びArX4は、それぞれ独立に、アリーレン基、2価の複素環基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArX2が複数存在する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。ArX4が複数存在する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。
    X1、RX2及びRX3は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RX2が複数存在する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。RX3が複数存在する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。]
    Figure 2019194317

    [式中、Arは、2価の複素環基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
  8. 前記2種以上の蛍光発光性化合物のうちの少なくとも1種が、前記蛍光発光性ブロック共重合体とは異なる蛍光発光性高分子化合物であり、
    前記蛍光発光性高分子化合物が、下記式(Y)で表される構成単位、前記式(X)で表される構成単位及び前記式(Z)で表される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構成単位を含む、請求項7に記載の組成物。
    Figure 2019194317

    [式中、ArY1は、置換基を有していてもよいアリーレン基を表す。]
  9. 前記2種以上の蛍光発光性化合物のうちの少なくとも1種が蛍光発光性低分子化合物であり、
    前記蛍光発光性低分子化合物が、下記式(FB)で表される化合物である、請求項7又は8に記載の組成物。
    Figure 2019194317

    [式中、
    1Bは、0以上15以下の整数を表す。
    Ar1Bは、芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
    1Bは、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、1価の複素環基、置換アミノ基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基又はシクロアルキニル基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R1Bが複数存在する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよい。]
  10. 前記2種以上の蛍光発光性化合物のうちの少なくとも2種が蛍光発光性ブロック共重合体である、請求項7〜9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 前記蛍光発光性ブロック共重合体が、前記末端基と、前記末端基に結合するブロックと、前記末端基に結合しないブロックと、前記末端基に結合するブロックと、前記末端基と、をこの順に含む、請求項7〜10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 前記末端基に結合するブロックが、下記式(Y)で表される構成単位を含む、請求項7〜11のいずれか一項に記載の組成物。
    Figure 2019194317

    [式中、ArY1は、置換基を有していてもよいアリーレン基を表す。]
  13. 前記末端基に結合するブロックが、前記式(X)で表される構成単位及び/又は前記式(Z)で表される構成単位を含まない、請求項7〜12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の蛍光発光性ブロック共重合体、又は、請求項7〜13のいずれか一項に記載の組成物を含有する発光素子。
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