JP6825494B2 - 組成物、高分子化合物及びそれらを用いた発光素子 - Google Patents

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Description

本発明は、組成物、高分子化合物及びそれらを用いた発光素子に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子等の発光素子は、ディスプレイ及び照明の用途に好適に使用することが可能であり、研究開発が行われている。発光素子の製造には、発光材料が用いられる。発光材料として高分子化合物を使用すると、インクジェット印刷法等の塗布法により、均一な有機薄膜を形成することが可能であるため、特に大型ディスプレイを製造する際に有利である。前記高分子化合物としては、下記式で表される構成単位を含む高分子化合物が開示されている(例えば、特許文献1及び2)。
Figure 0006825494
特開2014-25058号公報 特開2013-256655号公報
しかし、前記高分子化合物を用いて製造される発光素子は、発光効率が必ずしも十分ではなかった。
そこで、本発明は、発光効率が優れる発光素子の製造に有用な高分子化合物等を提供することを目的とする。
本発明は、以下の[1]〜[11]を提供する。
[1]
式(1)で表される構成単位を含む第1の高分子化合物と、式(2)で表される構成単位を含む第2の高分子化合物と、を含有する組成物。
Figure 0006825494
[式中、
nは、1以上3以下の整数を表す。
Ar1は、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Ar1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
Ar2及びAr3は、それぞれ独立に、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
1及びX2は、それぞれ独立に、シクロアルキレン基又は飽和の2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
Figure 0006825494
[式中、Ar4は、フェナントレンジイル基、ジヒドロフェナントレンジイル基、ジベンゾシクロへプタンジイル基、アントラセンジイル基又はピレンジイル基を表し、これらの基は置換基を有してもよい。]
[2]
前記X1及びX2が、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいシクロヘキシレン基である、[1]に記載の組成物。
[3]
前記Ar1が、置換基を有していてもよいナフタレンジイル基、置換基を有していてもよいフルオレンジイル基、又は、置換基を有していてもよいフェナントレンジイル基である、[1]又は[2]に記載の組成物。
[4]
前記Ar2及びAr3が、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいベンゼンから、環を構成する炭素原子に直接結合する3個の水素原子を取り除いた基である、[1]〜[3]のいずれかに記載の組成物。
[5]
前記第2の高分子化合物が、式(3)で表される構成単位を更に含む、[1]〜[4]のいずれかに記載の組成物。
Figure 0006825494
[式中、Ar5は、フェニレン基、ナフタレンジイル基、フルオレンジイル基又はスピロフルオレンジイル基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
[6]
式(1)で表される構成単位を含む第1のブロックと、式(2)で表される構成単位を含む第2のブロックとを含有する高分子化合物。
Figure 0006825494
[式中、
nは、1以上3以下の整数を表す。
Ar1は、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Ar1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
Ar2及びAr3は、それぞれ独立に、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
1及びX2は、それぞれ独立に、シクロアルキレン基又は飽和の2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
Figure 0006825494
[式中、Ar4は、フェナントレンジイル基、ジヒドロフェナントレンジイル基、ジベンゾシクロへプタンジイル基、アントラセンジイル基又はピレンジイル基を表し、これらの基は置換基を有してもよい。]
[7]
前記第2のブロックが、更に式(3)で表される構成単位を含む、[6]に記載の高分子化合物。
Figure 0006825494
[式中、Ar5は、フェニレン基、ナフタレンジイル基、フルオレンジイル基又はスピロフルオレンジイル基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
[8]
式(4)で表される構成単位を含む高分子化合物。
Figure 0006825494
[式中、
Ar2及びAr3は、それぞれ独立に、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
1及びX2は、それぞれ独立に、シクロアルキレン基又は飽和の2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
1及びR2は、それぞれ独立に、アルキル基又はアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
[9]
正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料、酸化防止剤及び溶媒からなる群より選ばれる少なくとも1種の材料と、[6]〜[8]のいずれかに記載の高分子化合物と、を含有する組成物。
[10]
陽極と、陰極と、前記陽極及び前記陰極の間に設けられた、[1]〜[5]のいずれかに記載の組成物、又は、[6]〜[8]のいずれかに記載の高分子化合物を含有する有機層とを備えた発光素子。
[11]
更に、前記陽極と前記有機層との間に、更に架橋材料の架橋体を含有する層を備えた、[10]に記載の発光素子。
本発明によれば、発光効率が優れる発光素子の製造に有用な高分子化合物、組成物及びそれらを用いた発光素子を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
<共通する用語の説明>
本明細書で共通して用いられる用語は、特記しない限り、以下の意味である。
Meはメチル基、Etはエチル基、Buはブチル基、i-Prはイソプロピル基、t-Buはtert-ブチル基を表す。
水素原子は、重水素原子であっても、軽水素原子であってもよい。
金属錯体を表す式中、中心金属との結合を表す実線は、共有結合又は配位結合を意味する。
「高分子化合物」とは、分子量分布を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が1×103〜1×108である重合体を意味する。
「低分子化合物」とは、分子量分布を有さず、分子量が1×104以下の化合物を意味する。
「構成単位」とは、高分子化合物中に1個以上存在する単位を意味する。
「ブロック」とは、高分子化合物の一部で1種以上の構成単位からなり、その隣接する部分には存在しない特徴を少なくとも1種持つものを意味する。
「アルキル基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。直鎖のアルキル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。分岐のアルキル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。
アルキル基は、置換基を有していてもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、2-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、2-エチルブチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、3-プロピルヘプチル基、デシル基、3,7-ジメチルオクチル基、2-エチルオクチル基、2-ヘキシルデシル基、ドデシル基、及び、これらの基における水素原子が、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等で置換された基(例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、3-フェニルプロピル基、3-(4-メチルフェニル)プロピル基、3-(3,5-ジ-ヘキシルフェニル)プロピル基、6-エチルオキシヘキシル基)が挙げられる。
「シクロアルキル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。
シクロアルキル基は、置換基を有していてもよく、例えば、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基が挙げられる。
「アリール基」は、芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた残りの原子団を意味する。アリール基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜20であり、より好ましくは6〜10である。
アリール基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、1-アントラセニル基、2-アントラセニル基、9-アントラセニル基、1-ピレニル基、2-ピレニル基、4-ピレニル基、2-フルオレニル基、3-フルオレニル基、4-フルオレニル基、2-フェニルフェニル基、3-フェニルフェニル基、4-フェニルフェニル基、及び、これらの基における水素原子が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等で置換された基が挙げられる。
「アルコキシ基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。直鎖のアルコキシ基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1〜40であり、好ましくは4〜10である。分岐のアルコキシ基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜40であり、好ましくは4〜10である。
アルコキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2-エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7-ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基、及び、これらの基における水素原子が、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等で置換された基が挙げられる。
「シクロアルコキシ基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜40であり、好ましくは4〜10である。
シクロアルコキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、シクロヘキシルオキシ基が挙げられる。
「アリールオキシ基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜48である。
アリールオキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェノキシ基、1-ナフチルオキシ基、2-ナフチルオキシ基、1-アントラセニルオキシ基、9-アントラセニルオキシ基、1-ピレニルオキシ基、及び、これらの基における水素原子が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、フッ素原子等で置換された基が挙げられる。
「p価の複素環基」(pは、1以上の整数を表す。)とは、複素環式化合物から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうちp個の水素原子を除いた残りの原子団を意味する。p価の複素環基の中でも、芳香族複素環式化合物から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうちp個の水素原子を除いた残りの原子団である「p価の芳香族複素環基」が好ましい。
「芳香族複素環式化合物」は、オキサジアゾール、チアジアゾール、チアゾール、オキサゾール、チオフェン、ピロール、ホスホール、フラン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、トリアジン、ピリダジン、キノリン、イソキノリン、カルバゾール、ジベンゾホスホール等の複素環自体が芳香族性を示す化合物、及び、フェノキサジン、フェノチアジン、ジベンゾボロール、ジベンゾシロール、ベンゾピラン等の複素環自体は芳香族性を示さなくとも、複素環に芳香環が縮環されている化合物を意味する。
1価の複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常、2〜60であり、好ましくは4〜20である。
1価の複素環基は、置換基を有していてもよく、例えば、チエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、ピペリジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、及び、これらの基における水素原子が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基等で置換された基が挙げられる。
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。
「アミノ基」は、置換基を有していてもよく、置換アミノ基が好ましい。アミノ基が有する置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基が好ましい。
置換アミノ基としては、例えば、ジアルキルアミノ基、ジシクロアルキルアミノ基及びジアリールアミノ基が挙げられる。
アミノ基としては、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ビス(4-メチルフェニル)アミノ基、ビス(4-tert-ブチルフェニル)アミノ基、ビス(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)アミノ基が挙げられる。
「アルケニル基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。直鎖のアルケニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2〜30であり、好ましくは3〜20である。分岐のアルケニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜30であり、好ましくは4〜20である。
「シクロアルケニル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜30であり、好ましくは4〜20である。
アルケニル基及びシクロアルケニル基は、置換基を有していてもよく、例えば、ビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、3-ペンテニル基、4-ペンテニル基、1-ヘキセニル基、5-ヘキセニル基、7-オクテニル基、及び、これらの基が置換基を有する基が挙げられる。
「アルキニル基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。アルキニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常2〜20であり、好ましくは3〜20である。分岐のアルキニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常4〜30であり、好ましくは4〜20である。
「シクロアルキニル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常4〜30であり、好ましくは4〜20である。
アルキニル基及びシクロアルキニル基は、置換基を有していてもよく、例えば、エチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基、2-ブチニル基、3-ブチニル基、3-ペンチニル基、4-ペンチニル基、1-ヘキシニル基、5-ヘキシニル基、及び、これらの基が置換基を有する基が挙げられる。
「アリーレン基」は、芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子2個を除いた残りの原子団を意味する。アリーレン基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常、6〜60であり、好ましくは6〜30であり、より好ましくは6〜18である。
アリーレン基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェニレン基、ナフタレンジイル基、アントラセンジイル基、フェナントレンジイル基、ジヒドロフェナントレンジイル基、ナフタセンジイル基、フルオレンジイル基、ピレンジイル基、ペリレンジイル基、クリセンジイル基、ジベンゾシクロへプタンジイル基、及び、これらの基が置換基を有する基が挙げられ、好ましくは、式(A-1)〜式(A-20)で表される基である。アリーレン基は、これらの基が複数結合した基を含む。
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
[式中、R及びRaは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表す。複数存在するR及びRaは、各々、同一でも異なっていてもよく、Ra同士は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよい。]
Figure 0006825494
2価の複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常、2〜60であり、好ましくは、3〜20であり、より好ましくは、4〜15である。
2価の複素環基は、置換基を有していてもよく、例えば、ピリジン、ジアザベンゼン、トリアジン、アザナフタレン、ジアザナフタレン、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ジベンゾシロール、フェノキサジン、フェノチアジン、アクリジン、ジヒドロアクリジン、フラン、チオフェン、アゾール、ジアゾール、トリアゾールから、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうち2個の水素原子を除いた2価の基が挙げられ、好ましくは、式(AA-1)〜式(AA-34)で表される基である。2価の複素環基は、これらの基が複数結合した基を含む。
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
[式中、R及びRaは、前記と同じ意味を表す。]
「架橋基」とは、加熱、紫外線照射、近紫外線照射、可視光照射、赤外線照射、ラジカル反応等に供することにより、新たな結合を生成することが可能な基であり、好ましくは、架橋基A群の式(XL-1)〜式(XL-17)で表される架橋基である。
(架橋基A群)
Figure 0006825494
「置換基」とは、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、置換アミノ基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基又はシクロアルキニル基を表す。置換基は架橋基であってもよい。
<第1の組成物>
第1の組成物は、式(1)で表される構成単位を含む第1の高分子化合物と、式(2)で表される構成単位を含む第2の高分子化合物と、を含有する。
[第1の高分子化合物]
第1の高分子化合物は、式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物である。
・式(1)で表される構成単位
Figure 0006825494
nは、本発明の発光素子の発光効率がより優れるので、好ましくは1である。
Ar1におけるアリーレン基は、本発明の発光素子の発光効率がより優れるので、好ましくはナフチレン基、フルオレニレン基、又はフェナントリレン基、より好ましくは式(A-4)〜式(A−6)、式(A-8)、式(A−9)、式(A−19)、式(A−20)で表される基であり、更に好ましくは式(A-4)〜式(A-6)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Ar1における2価の複素環基は、本発明の発光素子の発光効率がより優れるので、好ましくはアザナフチレン基、カルバゾールジイル基、フェノキサジイル基、フェノチアジイル基又はジヒドロアクリジイル基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Ar1は、アリーレン基が好ましく、ナフタレンジイル基、フルオレンジイル基又はフェナントレンジイル基がより好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
Ar1が有していてもよい置換基としては、好ましくはアルキル基、アリール基、又は1価の芳香族複素環基であり、より好ましくはアルキル基であり、更に好ましくは分岐のアルキル基である。
式(1)で表される構成単位は、本発明の発光素子の発光効率がより優れるので、式(4)で表される構成単位であることが好ましい。すなわち、第1の高分子化合物は、式(4)で表される構成単位を含む高分子化合物(以下、「高分子化合物A」と言う。)であることが好ましい。
Ar2及びAr3における芳香族炭化水素基は、本発明の発光素子の発光効率がより優れるので、好ましくはベンゼン又はナフタレンから環を構成する炭素原子に直接結合する3個の水素原子を取り除いた基であり、より好ましくはベンゼンから環を構成する炭素原子に直接結合する3個の水素原子を取り除いた基であり、更に好ましくは式(Ar1−1)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。なお、式(Ar1−1)中、*aは窒素原子との結合手、*bはX1又はX2との結合手、*cは隣接する構成単位との結合手を表す。
Figure 0006825494
Ar2及びAr3における複素環基は、本発明の発光素子の発光効率がより優れるので、好ましくはピリジン、ジアザベンゼン又はアザナフタレンから環を構成する炭素原子に直接結合する3個の水素原子を取り除いた基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Ar2及びAr3は、芳香族炭化水素基が好ましく、置換基を有していてもよいベンゼンから、環を構成する炭素原子に直接結合する3個の水素原子を取り除いた基がより好ましい。
Ar2及びAr3は、同一でも異なっていてもよいが、第1の高分子化合物の製造が容易になるので、好ましくは同一である。
1及びX2におけるシクロアルキレン基は、本発明の発光素子の発光効率がより優れるので、好ましくはシクロへプチレン基、シクロヘキシレン基又はシクロペンチレン基であり、より好ましくは式(X1−1)〜式(X1−3)で表される基であり、更に好ましくは式(X1−2)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。なお、式(X1−1)〜式(X1−3)中、*は、窒素原子、Ar2又はAr3との結合手を表す。
Figure 0006825494
1及びX2における飽和の2価の複素環基は、本発明の発光素子の発光効率がより優れるので、好ましくはテトラヒドロフラニレン基、テトラヒドロピラニレン基、ピロリジンジイル基又はピペリジレン基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
1及びX2は、シクロアルキレン基が好ましく、シクロへキシレン基がより好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
1及びX2は、同一でも異なっていてもよいが、第1の高分子化合物の製造が容易になるので、好ましくは同一である。
式(1)中、式(5a)又は式(5b)で表される構造としては、例えば、式(5-1)〜式(5-22)で表される構造が挙げられ、式(5-1)〜式(5-16)で表される構造が好ましく、式(5-1)〜式(5-9)で表される構造がより好ましい。
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Ar1で表されるアリーレン基又は2価の複素環基としては、例えば、式(Ar1-1)〜式(Ar1-20)で表される基が挙げられる。
Figure 0006825494
Figure 0006825494
式(1)で表される構成単位としては、例えば、構成単位1−1〜1−35が挙げられる。
Figure 0006825494
Figure 0006825494
第1の高分子化合物は、式(1)で表される構成単位を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
第1の高分子化合物において、全構成単位の合計モル数に対する、式(1)で表される構成単位の合計モル数は、通常0.01モル%以上100モル%以下であり、本発明の発光素子の発光効率がより優れるため、好ましくは0.5モル%以上20モル%以下であり、より好ましくは1モル%以上10モル%以下であり、更に好ましくは5モル%以上8モル%以下である。
・その他の構成単位
第1の高分子化合物は、正孔輸送性が優れるので、更に、式(X)で表される構成単位を含むことが好ましい。
Figure 0006825494
[式中、
1及びa2は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
ArX1及びArX3は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX2及びArX4は、それぞれ独立に、アリーレン基、2価の複素環基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArX2及びArX4が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
X1、RX2及びRX3は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RX2及びRX3が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
X1は、本発明の発光素子の発光効率がより優れるので、好ましくは2以下であり、より好ましくは1である。
X2は、本発明の発光素子の発光効率がより優れるので、好ましくは2以下であり、より好ましくは0である。
X1、RX2及びRX3は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX1及びArX3で表されるアリーレン基は、より好ましくは式(A-1)又は式(A-9)で表される基であり、更に好ましくは式(A-1)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX1及びArX3で表される2価の複素環基は、より好ましくは式(AA-1)、式(AA-2)又は式(AA-7)〜式(AA-26)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX1及びArX3は、好ましくは置換基を有していてもよいアリーレン基である。
ArX2及びArX4で表されるアリーレン基は、より好ましくは式(A-1)、式(A-6)、式(A-7)、式(A-9)〜式(A-11)又は式(A-19)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX2及びArX4で表される2価の複素環基のより好ましい範囲は、ArX1及びArX3で表される2価の複素環基のより好ましい範囲と同じである。
ArX2及びArX4で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基における、アリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲は、それぞれ、ArX1及びArX3で表されるアリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲と同じである。
ArX2及びArX4で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基としては、例えば、下記式で表される基が挙げられ、これらは置換基を有していてもよい。
Figure 0006825494
[式中、RXXは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
XXは、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX2及びArX4は、好ましくは置換基を有していてもよいアリーレン基である。
ArX1〜ArX4及びRX1〜RX3で表される基が有してもよい置換基としては、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
式(X)で表される構成単位としては、好ましくは式(X-1)〜(X-7)で表される構成単位であり、より好ましくは式(X-3)〜(X-7)で表される構成単位であり、更に好ましくは式(X-3)〜(X-6)で表される構成単位である。
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
[式中、RX4及びRX5は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、1価の複素環基又はシアノ基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRX4は、同一でも異なっていてもよい。複数存在するRX5は、同一でも異なっていてもよく、隣接するRX5同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
式(X)で表される構成単位は、正孔輸送性が優れるので、高分子化合物に含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.1〜50モル%であり、より好ましくは1〜40モル%であり、更に好ましくは1〜30モル%である。
式(X)で表される構成単位としては、例えば、式(X1-1)〜(X1-19)で表される構成単位が挙げられ、好ましくは式(X1-6)〜(X1-14)で表される構成単位である。
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
第1の高分子化合物は、式(X)で表される構成単位を、1種のみ含んでいても、2種以上含んでいてもよい。
第1の高分子化合物は、本発明の発光素子の発光効率がより優れるので、更に、式(Y)で表される構成単位を含むことが好ましい。
Figure 0006825494
[式中、ArY1は、アリーレン基、2価の複素環基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
第1の高分子化合物は、本発明の発光素子の発光効率が優れるので、更に、式(X)で表される構成単位及び式(Y)で表される構成単位を含むことが好ましい。
ArY1で表されるアリーレン基は、より好ましくは式(A-1)、式(A-6)、式(A-7)、式(A-9)〜式(A-11)、式(A-13)又は式(A-19)で表される基であり、更に好ましくは式(A-1)、式(A-7)、式(A-9)又は式(A-19)で表される基であり、特に好ましくは式(A-9)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArY1で表される2価の複素環基は、より好ましくは式(AA-4)、式(AA-10)、式(AA-13)、式(AA-15)、式(AA-18)又は式(AA-20)で表される基であり、とりわけ好ましくは式(AA-4)、式(AA-10)、式(AA-18)又は式(AA-20)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArY1で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基における、アリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲は、それぞれ、前述のArY1で表されるアリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲と同様である。
ArY1で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基としては、式(X)のArX2及びArX4で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基と同様のものが挙げられる。
ArY1で表される基が有してもよい置換基は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、より好ましくはアルキル基又はアリール基であり、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
式(Y)で表される構成単位としては、例えば、式(Y-1)〜式(Y-7)で表される構成単位が挙げられ、本発明の発光素子の発光効率の観点からは、好ましくは式(Y-1)又は(Y-2)で表される構成単位であり、電子輸送性の観点からは、好ましくは式(Y-3)又は(Y-4)で表される構成単位であり、正孔輸送性の観点からは、好ましくは式(Y-5)〜(Y-7)で表される構成単位である。
Figure 0006825494
[式中、RY1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY1は、同一でも異なっていてもよく、隣接するRY1同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
Y1は、好ましくは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(Y-1)で表される構成単位は、好ましくは、式(Y-1')で表される構成単位である。
Figure 0006825494
[式中、RY11は、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY11は、同一でも異なっていてもよい。]
Y11は、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、より好ましくは、アルキル基又はシクロアルキル基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 0006825494
[式中、
Y1は前記と同じ意味を表す。
Y1は、−C(RY2)2−、−C(RY2)=C(RY2)−又は−C(RY2)2−C(RY2)2−で表される基を表す。RY2は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY2は、同一でも異なっていてもよく、RY2同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
Y2は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Y1において、−C(RY2)2−で表される基中の2個のRY2の組み合わせは、好ましくは双方がアルキル基若しくはシクロアルキル基、双方がアリール基、双方が1価の複素環基、又は、一方がアルキル基若しくはシクロアルキル基で他方がアリール基若しくは1価の複素環基であり、より好ましくは一方がアルキル基若しくはシクロアルキル基で他方がアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。2個存在するRY2は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよく、RY2が環を形成する場合、−C(RY2)2−で表される基としては、好ましくは式(Y-A1)〜(Y-A5)で表される基であり、より好ましくは式(Y-A4)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 0006825494
Y1において、−C(RY2)=C(RY2)−で表される基中の2個のRY2の組み合わせは、好ましくは双方がアルキル基若しくはシクロアルキル基、又は、一方がアルキル基若しくはシクロアルキル基で他方がアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Y1において、−C(RY2)2−C(RY2)2−で表される基中の4個のRY2は、好ましくは置換基を有していてもよいアルキル基又はシクロアルキル基である。複数あるRY2は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよく、RY2が環を形成する場合、−C(RY2)2−C(RY2)2−で表される基は、好ましくは式(Y-B1)〜(Y-B5)で表される基であり、より好ましくは式(Y-B3)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 0006825494
[式中、RY2は前記と同じ意味を表す。]
式(Y-2)で表される構成単位は、式(Y-2')で表される構成単位であることが好ましい。
Figure 0006825494
[式中、RY1及びXY1は前記と同じ意味を表す。]
Figure 0006825494
[式中、
Y1は前記と同じ意味を表す。
Y3は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
Y3は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 0006825494
[式中、
Y1は前記を同じ意味を表す。
Y4は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
Y4は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(Y)で表される構成単位としては、例えば、式(Y-11)〜(Y-55)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
式(Y)で表される構成単位であって、ArY1がアリーレン基である構成単位は、本発明の発光素子の発光効率がより優れるので、第1の高分子化合物に含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.5モル%〜99モル%であり、より好ましくは30モル%〜97モル%である。
式(Y)で表される構成単位であって、ArY1が2価の複素環基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基である構成単位は、本発明の発光素子の電荷輸送性が優れるので、第1の高分子化合物に含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.5〜40モル%であり、より好ましくは3〜30モル%である。
第1の高分子化合物は、式(Y)で表される構成単位を、1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
第1の高分子化合物の末端基は、重合活性基がそのまま残っていると、高分子化合物を発光素子の作製に用いた場合に発光特性や発光効率が低下する可能性があるので、好ましくは安定な基である。この末端基としては、主鎖と共役結合している基が好ましく、炭素−炭素結合を介してアリール基又は1価の複素環基と結合している基が挙げられる。
第1の高分子化合物は、ブロック共重合体、ランダム共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体のいずれであってもよいし、その他の態様であってもよいが、共重合体であることが好ましい。
第1の高分子化合物において、全構成単位の合計モル数に対する、式(1)で表される構成単位、式(X)で表される構成単位、及び、式(Y)で表される構成単位の合計モル数は、50〜100%が好ましく、80〜100%がより好ましく、90〜100%が更に好ましい。
第1の高分子化合物としては、例えば、高分子化合物P1-1〜P1-4が挙げられる。ここで、「他の構成単位」とは、式(1)、式(X)及び式(Y)で表される構成単位以外の構成単位を意味する。
Figure 0006825494
[表中、p、q、r及びsは、各構成単位のモル比率を表す。p+q+r+s=100であり、かつ、70≦p+q+r≦100である。]
第1の組成物において、第1の高分子化合物の含有量は、第1の高分子化合物と第2の高分子化合物との合計を100質量部とした場合、通常、1〜99.99質量部であり、本発明の発光素子の発光効率がより優れるので、20〜99.9質量部であることが好ましく、40〜99質量部であることがより好ましく、60〜97質量部であることが更に好ましく、80〜95質量部であることが特に好ましい。
[第2の高分子化合物]
第2の高分子化合物は、式(2)で表される構成単位を含む高分子化合物である。
・式(2)で表される構成単位
Figure 0006825494
Ar4は、好ましくは式(A−7)、式(A−11)〜式(A−14)、式(A−19)、式(A−20)、式(A−22)、式(A−23)で表される基であり、より好ましくは式(A−11)又は式(A−12)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
第2の高分子化合物は、式(2)で表される構成単位を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
第2の高分子化合物において、全構成単位の合計モル数に対する、式(2)で表される構成単位の合計モル数は、通常0.01モル%以上100モル%以下であり、本発明の発光素子の発光効率がより優れるため、好ましくは5モル%以上60モル%以下であり、より好ましくは20モル%以上55モル%以下である。
・その他の構成単位
第2の高分子化合物は、更に式(3)で表される構成単位を含んでいることが好ましい。
Ar5は、好ましくはフェニレン基、フルオレニレン基であり、より好ましくは式(A−1)、式(A−9)で表される基であり、更に好ましくは式(A−9)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
第2の高分子化合物は、式(3)で表される構成単位を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
第2の高分子化合物において、全構成単位の合計モル数に対する、式(3)で表される構成単位の合計モル数は、通常0.01モル%以上99.99モル%以下であり、本発明の発光素子の発光効率がより優れるため、好ましくは5モル%以上99モル%以下であり、より好ましくは10モル%以上80モル%以下である。
第2の高分子化合物は、正孔輸送性が優れるので、更に、式(X)で表される構成単位及び/又は式(Y)で表される構成単位を含んでいてもよい。但し、式(Y)で表される構成単位は、式(2)で表される構成単位及び式(3)で表される構成単位とは異なり、本明細書において、同様である。
式(X)で表される構成単位は、第2の高分子化合物に含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0〜50モル%である。
第2の高分子化合物は、式(X)で表される構成単位及び式(Y)で表される構成単位を、各々、1種のみ含んでいても、2種以上含んでいてもよい。
式(Y)で表される構成単位であって、ArY1がアリーレン基である構成単位は、本発明の発光素子の発光効率がより優れるので、第2の高分子化合物に含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.5〜80モル%である。
式(Y)で表される構成単位であって、ArY1が2価の複素環基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基である構成単位は、本発明の発光素子の電荷輸送性が優れるので、第2の高分子化合物に含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.5〜40モル%である。
第2の高分子化合物において、全構成単位の合計モル数に対する、式(2)で表される構成単位、式(3)で表される構成単位、式(X)で表される構成単位、式(Y)で表される構成単位の合計モル数は、50〜100%が好ましく、80〜100%がより好ましく、90〜100%が更に好ましい。
第2の高分子化合物としては、例えば、高分子化合物P2-1〜P2-8が挙げられる。ここで、「他の構成単位」とは、式(2)、式(3)、式(X)及び式(Y)で表される構成単位以外の構成単位を意味する。
Figure 0006825494
[表中、p2、q2、r2、s2及びt2は、各構成単位のモル比率を表す。p2+q2+r2+s2+t2=100であり、かつ、70≦p2+q2+r2+s2≦100である。]
第2の高分子化合物は、通常、式(1)で表される構成単位を含まない。
第2の高分子化合物の末端基は、重合活性基がそのまま残っていると、高分子化合物を発光素子の作製に用いた場合に発光特性や発光効率が低下する可能性があるので、好ましくは安定な基である。この末端基としては、主鎖と共役結合している基が好ましく、炭素−炭素結合を介してアリール基又は1価の複素環基と結合している基が挙げられる。
第2の高分子化合物は、ブロック共重合体、ランダム共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体のいずれであってもよいし、その他の態様であってもよいが、共重合体であることが好ましい。
第2の高分子化合物において、式(X)で表される構成単位の割合は、通常、第1の高分子化合物における式(X)で表される構成単位の割合以下であり、式(X)で表される構成単位を含まないことが好ましい。
[その他の材料]
第1の組成物は、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料、酸化防止剤及び溶媒からなる群から選ばれる少なくとも1種の材料を更に含有していてもよい。
第1の組成物に含有される正孔輸送材料、電子輸送材料、正孔注入材料、電子注入材料及び発光材料の例及び好ましい範囲は、後述の第2の組成物に含有される正孔輸送材料、電子輸送材料、正孔注入材料、電子注入材料及び発光材料の例及び好ましい範囲と同じである。
第1の組成物において、正孔輸送材料、電子輸送材料、正孔注入材料、電子注入材料及び発光材料の配合量は、各々、第1の高分子化合物と第2の高分子化合物との合計を100質量部とした場合、通常、1〜400質量部である。
第1の組成物に含有される酸化防止剤の例及び好ましい範囲は、後述の第2の組成物に含有される酸化防止剤の例及び好ましい範囲と同じである。
第1の組成物において、酸化防止剤の配合量は、第1の高分子化合物と第2の高分子化合物との合計を100質量部とした場合、通常、0.001〜10質量部である。
第1の組成物が溶媒を含有する場合(以下、「第1のインク」と言う。)、後述の第2のインクの項で説明する湿式法に好適に使用することができる。第1のインクの粘度の好ましい範囲は、後述の第2のインクの粘度の好ましい範囲と同じである。第1のインクに含有される溶媒の例及び好ましい範囲は、後述の第2のインクに含有される溶媒の例及び好ましい範囲と同じである。
第1のインクにおいて、溶媒の配合量は、第1の高分子化合物と第2の高分子化合物との合計を100質量部とした場合、通常、1000〜100000質量部である。
第1の組成物において、第1の高分子化合物、第2の高分子化合物、その他の材料は、各々、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
<第3の高分子化合物>
第3の高分子化合物は、式(1)で表される構成単位を含む第1のブロックと、式(2)で表される構成単位を含む第2のブロックとを含有する高分子化合物である。
[第1のブロック]
第1のブロックに含まれる式(1)で表される構成単位の例及び好ましい範囲は、第1の高分子化合物に含まれる式(1)で表される構成単位の例及び好ましい範囲と同じである。
第1のブロックは、式(1)で表される構成単位を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
第1のブロックにおいて、第1のブロックに含まれる全構成単位の合計モル数に対する、式(1)で表される構成単位の合計モル数は、通常、0.01モル%以上100モル%以下であり、本発明の発光素子の発光効率がより優れるため、好ましくは0.5モル%以上20モル%以下であり、より好ましくは1モル%以上10モル%以下であり、更に好ましくは5モル%以上8モル%以下である。
第3の高分子化合物において、全構成単位の合計モル数に対する、式(1)で表される構成単位の合計モル数は、通常0.01モル%以上90モル%以下であり、本発明の発光素子の発光効率がより優れるため、好ましくは0.5モル%以上20モル%以下であり、より好ましくは1モル%以上10モル%以下であり、更に好ましくは5モル%以上8モル%以下である。
第1のブロックは、正孔輸送性又は発光効率が優れるので、更に、式(X)で表される構成単位及び/又は式(Y)で表される構成単位を含んでいてもよい。
式(X)で表される構成単位は、第1のブロックに含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.1〜50モル%であり、より好ましくは1〜40モル%であり、更に好ましくは1〜30モル%である。
式(X)で表される構成単位は、第3の高分子化合物に含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.1〜50モル%である。
第1のブロックは、式(X)で表される構成単位を、1種のみ含んでいても、2種以上含んでいてもよい。
式(Y)で表される構成単位であって、ArY1がアリーレン基である構成単位は、本発明の発光素子の発光効率がより優れるので、第1のブロックに含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.5〜80モル%である。
式(Y)で表される構成単位であって、ArY1が2価の複素環基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基である構成単位は、本発明の発光素子の電荷輸送性が優れるので、第1のブロックに含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.5〜40モル%である。
式(Y)で表される構成単位であって、ArY1が2価の複素環基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基である構成単位は、本発明の発光素子の電荷輸送性が優れるので、第3の高分子化合物に含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.5〜40モル%である。
第1のブロックは、式(Y)で表される構成単位を、1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
[第2のブロック]
第2のブロックに含まれる式(2)で表される構成単位の例及び好ましい範囲は、第2の高分子化合物に含まれる式(2)で表される構成単位の例及び好ましい範囲と同じである。
第2のブロックは、式(2)で表される構成単位を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
第2のブロックにおいて、第2のブロックに含まれる全構成単位の合計モル数に対する、式(2)で表される構成単位の合計モル数は、通常、0.01モル%以上100モル%以下であり、本発明の発光素子の発光効率がより優れるため、好ましくは5モル%以上60モル%以下であり、より好ましくは20モル%以上55モル%以下である。
第2のブロックは、正孔輸送性又は発光効率が優れるので、更に、式(X)で表される構成単位及び/又は式(Y)で表される構成単位を含んでいてもよい。
式(X)で表される構成単位は、第2のブロックに含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0〜50モル%である。
第2のブロックにおいて、式(X)で表される構成単位は、1種のみ含まれていても、2種以上含まれていてもよい。
式(Y)で表される構成単位であって、ArY1がアリーレン基である構成単位は、本発明の発光素子の発光効率がより優れるので、第2のブロックに含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.5〜80モル%である。
式(Y)で表される構成単位であって、ArY1が2価の複素環基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基である構成単位は、本発明の発光素子の発光効率が優れるので、第2のブロックに含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.5〜40モル%である。
第2のブロックは、式(Y)で表される構成単位を、1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
第3の高分子化合物の末端基は、重合活性基がそのまま残っていると、高分子化合物を発光素子の作製に用いた場合に発光特性や発光効率が低下する可能性があるので、好ましくは安定な基である。この末端基としては、主鎖と共役結合している基が好ましく、炭素−炭素結合を介してアリール基又は1価の複素環基と結合している基が挙げられる。
第3の高分子化合物において、全構成単位の合計モル数に対する、式(1)で表される構成単位、式(2)で表される構成単位、式(3)で表される構成単位、式(X)で表される構成単位、及び、式(Y)で表される構成単位の合計モル数は、50モル%〜100モル%が好ましく、80モル%〜100モル%がより好ましく、90モル%〜100モル%が更に好ましい。
第3の高分子化合物としては、例えば、高分子化合物P3-1〜P3-17が挙げられる。ここで、「他の構成単位」とは、式(1)、式(2)、式(3)、式(X)及び式(Y)で表される構成単位以外の構成単位を意味する。
Figure 0006825494
Figure 0006825494
[表中、p3、q3、r3、s3、t3、u3、v3、w3及びx3は、各構成単位のモル比率を表す。p3+q3+r3+s3+t3+u3+v3+w3+x3=100であり、かつ、40≦p3+q3+r3+t3+u3+v3+w3≦100である。]
第2のブロックは、通常、式(1)で表される構成単位を含まない。
第2のブロックにおいて、式(X)で表される構成単位の割合は、通常、第1ブロックにおける式(X)で表される構成単位の割合以下であり、式(X)で表される構成単位を含まないことが好ましい。
<高分子化合物の製造方法>
まず、第1、第3の高分子化合物の製造に用いられるモノマーの製造方法を説明する。
第1、第3の高分子化合物の製造に使用し得る式(M−1)で表されるモノマーは、例えば、式(Ar1−BR)で表される化合物、式(5a−H)で表される化合物、及び、式(5b−H)で表される化合物を反応させる工程A、並びに、式(1−H)で表される化合物に重合性官能基(置換基A群、置換基B群からなる群から選ばれる基)を付加させる工程B、を含む方法により製造することができる。
Figure 0006825494
[式中、n、Ar1、Ar2、Ar3、X1及びX2は、前記と同じ意味を表す。ZC1及びZC2は、それぞれ独立に、置換基A群及び置換基B群からなる群から選ばれる基を表す。]
<置換基A群>
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、−O−S(=O)2C1(式中、RC1は、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。)で表される基。
<置換基B群>
−B(ORW1)2で表される基(RW1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRW1は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する酸素原子とともに環構造を形成していてもよい。);
−BF3Q'(式中、Q'は、Li、Na、K、Rb又はCsを表す。)で表される基;
−MgY'(式中、Y'は、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表す。)で表される基;
−ZnY''(式中、Y''は、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表す。)で表される基;及び、
−Sn(RC2)3(式中、RC2は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRC2は同一でも異なっていてもよく、互いに連結して、それぞれが結合するスズ原子とともに環構造を形成していてもよい。)で表される基。
−B(ORW1)2としては、例えば、式(W-1)-式(W-10)で表される基が挙げられる。
Figure 0006825494
工程Aにおいて、式(Ar1−BR)で表される化合物としては、例えば、1,5-ジブロモナフタレン、2,6-ジブロモナフタレン、2,7-ジブロモフルオレン、2,7−ジブロモフェナンスレンが挙げられる。
工程Aにおいて、式(5a−H)で表される化合物、式(5b−H)で表される化合物としては、例えば、2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−カルバゾール、2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−4a,9a−ジメチル-1H−カルバゾール、2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−7−メチル-1H−カルバゾールが挙げられる。
工程A及び工程Bは、通常、溶媒中で行う。溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、グリセリン、2-メトキシエタノール、2-エトキシエタノール等のアルコール溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、シクロペンチルメチルエーテル、ジグライム等のエーテル溶媒;塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン溶媒;アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル溶媒;ヘキサン、デカリン、トルエン、キシレン、メシチレン等の炭化水素溶媒;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等のアミド溶媒;アセトン、ジメチルスルホキシド、水が挙げられる。
工程A及び工程Bにおいて、反応時間は、通常、30分〜150時間であり、反応温度は、通常、反応系に存在する溶媒の融点から沸点の間である。
工程Aにおいて、式(5a−H)で表される化合物又は式(5b−H)で表される化合物は、式(Ar1−BR)で表される化合物1モルに対して、各々、通常、2〜20モルである。
式(1−H)で表される化合物は、例えば、式(5a−H)で表される化合物と、式(5b−H)で表される化合物と、式(Ar1−BR)で表される化合物とを、Buchwald-Hartwig反応させる工程Aにより合成することができる。
式(M−1)で表される化合物は、例えば、式(1−H)で表される化合物と、式(Ar1−BR)で表される化合物とを、N-ブロモスクシンイミドとを反応させる工程Bにより合成することができる。
工程Bにおいて、N-ブロモスクシンイミドの量は、式(1−H)で表される化合物1モルに対して、通常、1〜50モルである。
また、式(M−1)で表される化合物は、例えば、式(1−H)で表される化合物と、式(Ar1−BR)で表される化合物とビス(ピナコラート)ジボロンとを、石山−宮浦−Hartwig反応させる工程Bにより合成することができる。
工程Bにおいて、ビス(ピナコラート)ジボロンの量は、式(1−H)で表される化合物1モルに対して、通常、1〜50モルである。
Buchwald-Hartwig反応等のカップリング反応において、反応を促進するために、パラジウム触媒等の触媒を用いてもよい。パラジウム触媒としては、例えば、酢酸パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)が挙げられる。
Buchwald-Hartwig反応等のカップリング反応においてパラジウム触媒を用いる場合、その量は、例えば、式(Ar1−BR)で表される化合物1モルに対して、通常、有効量であり、好ましくは、パラジウム元素換算で0.00001〜10モルである。
Buchwald-Hartwig反応等のカップリング反応において、必要に応じて、塩基を併用する。
次に、第1、第3の高分子化合物の製造方法について説明する。
第1の高分子化合物は、例えば、式(M-1)で表される化合物と、式(M-2)で表される化合物化合物と、必要に応じて他の化合物(例えば、式(M-3)で表される化合物、式(M-4)で表される化合物、式(M-5)で表される化合物)を縮合重合させることにより製造することができる。
第3の高分子化合物は、例えば、式(M-2)で表される化合物と、必要に応じて他の化合物(例えば、式(M-3)で表される化合物、式(M-4)で表される化合物、式(M-5)で表される化合物)を縮合重合させ、第2のブロックを作成した後、式(M-1)で表される化合物と、必要に応じて他の化合物(例えば、式(M-4)で表される化合物、式(M-5)で表される化合物)を加え、更に縮合重合させることにより第1のブロックを作成し、製造することができる。
本明細書において、高分子化合物の製造に使用される化合物を総称して、「原料モノマー」と言うことがある。
Figure 0006825494
[式中、
1、n2、R1〜R10、RA、RB、Ar1、Ar2、nA、n、Ar3、LA、X、mA、m、c、Ar4〜Ar6、KA、X’、ArY1、a1、a2、ArX1〜ArX4、RX1〜RX3、ZC1及びZC2は、前記と同じ意味を表す。
C3〜ZC10は、それぞれ独立に、置換基A群及び置換基B群からなる群から選ばれる基を表す。]
例えば、ZC1、ZC2、ZC3、ZC4、ZC5及びZC6が置換基A群から選ばれる基である場合、ZC7、ZC8、ZC9及びZC10は、置換基B群から選ばれる基を選択する。
例えば、ZC1、ZC2、ZC3、ZC4、ZC5及びZC6が置換基B群から選ばれる基である場合、ZC7、ZC8、ZC9及びZC10は、置換基A群から選ばれる基を選択する。
置換基A群から選ばれる基を有する化合物と置換基B群から選ばれる基を有する化合物とは、公知のカップリング反応により縮合重合して、置換基A群から選ばれる基及び置換基B群から選ばれる基と結合する炭素原子同士が結合する。そのため、置換基A群から選ばれる基を2個有する化合物と、置換基B群から選ばれる基を2個有する化合物を公知のカップリング反応に供すれば、縮合重合により、これらの化合物の縮合重合体を得ることができる。
縮合重合は、通常、触媒、塩基及び溶媒の存在下で行われるが、必要に応じて、相間移動触媒を共存させて行ってもよい。
触媒としては、例えば、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、ビス(トリス−o−メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、酢酸パラジウム等のパラジウム錯体、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)、[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン)ニッケル(II)ジクロリド、ビス(1,4−シクロオクタジエン)ニッケル(0)等のニッケル錯体等の遷移金属錯体;これらの遷移金属錯体が、更にトリフェニルホスフィン、トリ(o−トリル)ホスフィン、トリ(tert−ブチル)ホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、ビピリジル等の配位子を有する錯体が挙げられる。触媒は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
触媒の使用量は、原料モノマーの合計モル数に対する遷移金属の量として、通常、0.00001〜3モル当量である。
塩基及び相間移動触媒としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム、リン酸三カリウム等の無機塩基;フッ化テトラブチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム等の有機塩基;塩化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム等の相間移動触媒が挙げられる。塩基及び相間移動触媒は、それぞれ、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
塩基及び相間移動触媒の使用量は、それぞれ、原料モノマーの合計モル数に対して、通常0.001〜100モル当量である。
溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド等の有機溶媒、水が挙げられる。溶媒は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
溶媒の使用量は、通常、原料モノマーの合計100質量部に対して、10〜100000質量部である。
縮合重合の反応温度は、通常-100〜200℃である。縮合重合の反応時間は、通常1時間以上である。
重合反応の後処理は、公知の方法、例えば、分液により水溶性不純物を除去する方法、メタノール等の低級アルコールに重合反応後の反応液を加えて、析出させた沈殿を濾過した後、乾燥させる方法等を単独、又は組み合わせて行う。高分子化合物の純度が低い場合、例えば、晶析、再沈殿、ソックスレー抽出器による連続抽出、カラムクロマトグラフィー等の通常の方法にて精製することができる。
<第2の組成物>
第2の組成物は、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料、酸化防止剤及び溶媒からなる群から選ばれる少なくとも1種の材料と、第3の高分子化合物又は高分子化合物Aとを含有する組成物である。
第2の組成物は、第3の高分子化合物及び高分子化合物Aを、各々、1種単独で含んでいても、2種以上含んでいてもよい。
第2の組成物が溶媒を含有する場合(以下、「第2のインク」と言うことがある。)、インクジェットプリント法、ノズルプリント法等の印刷法を用いた発光素子の作製に好適である。
第2のインクの粘度は、印刷法の種類によって調整すればよいが、インクジェットプリント法等の溶液が吐出装置を経由する印刷法に適用する場合には、吐出時の目づまりと飛行曲がりを防止するために、好ましくは25℃において1〜20mPa・sである。
第2のインクに含まれる溶媒は、該インク中の固形分を溶解又は均一に分散できる溶媒が好ましい。溶媒としては、例えば、1,2-ジクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタン、クロロベンゼン、o-ジクロロベンゼン等の塩素溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール、4-メチルアニソール等のエーテル溶媒;トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、n-ヘキシルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン等の芳香族炭化水素溶媒;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、n-ペンタン、n-ヘキサン、n-へプタン、n-オクタン、n-ノナン、n-デカン、n-ドデカン、ビシクロヘキシル等の脂肪族炭化水素溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン等のケトン溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート、安息香酸メチル、酢酸フェニル等のエステル溶媒;エチレングリコール、グリセリン、1,2-ヘキサンジオール等の多価アルコール溶媒;イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール等のアルコール溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド溶媒;N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド等のアミド溶媒が挙げられる。溶媒は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
第2のインクにおいて、溶媒の配合量は、第3の高分子化合物又は高分子化合物A100質量部に対して、通常、1000〜100000質量部であり、好ましくは2000〜20000質量部である。
[正孔輸送材料]
正孔輸送材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類され、高分子化合物が好ましく、架橋基を有する高分子化合物がより好ましい。
高分子化合物としては、例えば、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体;側鎖又は主鎖に芳香族アミン構造を有するポリアリーレン及びその誘導体が挙げられる。高分子化合物は、電子受容性部位が結合された化合物でもよい。電子受容性部位としては、例えば、フラーレン、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン、テトラシアノエチレン、トリニトロフルオレノン等が挙げられ、好ましくはフラーレンである。
第2の組成物において、正孔輸送材料の配合量は、第3の高分子化合物又は高分子化合物A100質量部に対して、通常、1〜400質量部であり、好ましくは5〜150質量部である。
正孔輸送材料は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
[電子輸送材料]
電子輸送材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。電子輸送材料は、架橋基を有していてもよい。
低分子化合物としては、例えば、8-ヒドロキシキノリンを配位子とする金属錯体、オキサジアゾール、アントラキノジメタン、ベンゾキノン、ナフトキノン、アントラキノン、テトラシアノアントラキノジメタン、フルオレノン、ジフェニルジシアノエチレン、及び、ジフェノキノン、並びに、これらの誘導体が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、ポリフェニレン、ポリフルオレン、及び、これらの誘導体が挙げられる。高分子化合物は、金属でドープされていてもよい。
第2の組成物において、電子輸送材料の配合量は、第3の高分子化合物又は高分子化合物A100質量部に対して、通常、1〜400質量部であり、好ましくは5〜150質量部である。
電子輸送材料は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
[正孔注入材料及び電子注入材料]
正孔注入材料及び電子注入材料は、各々、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。正孔注入材料及び電子注入材料は、架橋基を有していてもよい。
低分子化合物としては、例えば、銅フタロシアニン等の金属フタロシアニン;カーボン;モリブデン、タングステン等の金属酸化物;フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化セシウム、フッ化カリウム等の金属フッ化物が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリフェニレンビニレン、ポリチエニレンビニレン、ポリキノリン、及び、ポリキノキサリン、並びに、これらの誘導体;芳香族アミン構造を主鎖又は側鎖に含む重合体等の導電性高分子が挙げられる。
第2の組成物において、正孔注入材料及び電子注入材料の配合量は、各々、第3の高分子化合物又は高分子化合物A100質量部に対して、通常、1〜400質量部であり、好ましくは5〜150質量部である。
正孔注入材料及び電子注入材料は、各々、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
正孔注入材料又は電子注入材料が導電性高分子を含む場合、導電性高分子の電気伝導度は、好ましくは、1×10-5S/cm〜1×103S/cmである。導電性高分子の電気伝導度をかかる範囲とするために、導電性高分子に適量のイオンをドープすることができる。
ドープするイオンの種類は、正孔注入材料であればアニオン、電子注入材料であればカチオンである。ドープするイオンは、1種のみでも2種以上でもよい。
[発光材料]
発光材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。発光材料は、架橋基を有していてもよい。
低分子化合物としては、例えば、ナフタレン及びその誘導体、アントラセン及びその誘導体、ペリレン及びその誘導体、並びに、イリジウム、白金又はユーロピウムを中心金属とする三重項発光錯体が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、フェニレン基、ナフタレンジイル基、フルオレンジイル基、フェナントレンジイル基、ジヒドロフェナントレンジイル基、式(X)で表される基、カルバゾールジイル基、フェノキサジンジイル基、フェノチアジンジイル基、アントラセンジイル基、ピレンジイル基等を含む高分子化合物が挙げられる。
発光材料は、低分子化合物及び高分子化合物を含んでいてもよく、好ましくは、三重項発光錯体及び高分子化合物を含む。
三重項発光錯体としては、例えば、以下に示す金属錯体が挙げられる。
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
第2の組成物において、発光材料の含有量は、第3の高分子化合物又は高分子化合物A100質量部に対して、通常、0.1〜400質量部である。
発光材料は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
[酸化防止剤]
酸化防止剤は、第3の高分子化合物又は高分子化合物Aと同じ溶媒に可溶であり、発光及び電荷輸送を阻害しない化合物であればよく、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤が挙げられる。
第2の組成物において、酸化防止剤の配合量は、第3の高分子化合物又は高分子化合物A100質量部に対して、通常、0.001〜10質量部である。
酸化防止剤は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
<発光素子>
本発明の発光素子は、陽極と、陰極と、前記陽極及び前記陰極の間に設けられた、第3の高分子化合物、第1の組成物、又は、高分子化合物Aを含有する有機層をもつ発光素子であり、好ましくは、更に、前記陽極と前記有機層との間に、更に架橋材料の架橋体を含有する層を備えた発光素子である。本発明の発光素子において、第3の高分子化合物及び高分子化合物Aは、各々、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
本発明の発光素子が正孔輸送層を有する場合、正孔輸送層の形成に用いられる正孔輸送材料としては、上記式(X)で表される構成単位と、式(6)で表される構成単位及び式(7)で表される構成単位からなる群から選ばれる少なくとも1種の構成単位とを含む高分子化合物(以下、「正孔輸送層の高分子化合物」と言う。)又は式(Z'')で表される低分子化合物が好ましく、正孔輸送層の高分子化合物がより好ましい。
[正孔輸送層の高分子化合物]
正孔輸送層の高分子化合物は、上記式(Y)で表される構成単位を更に含んでいてもよい。
本発明の発光素子が正孔輸送層の高分子化合物を用いて得られる正孔輸送層を有する場合、該正孔輸送層は、正孔輸送層の高分子化合物をそのまま含有する層であってもよく、正孔輸送層の高分子化合物が分子内若しくは分子間、又は、分子内及び分子間で架橋されたもの(架橋体)を含有する層であってもよいが、正孔輸送層の高分子化合物の架橋体を含有する層であることが好ましい。正孔輸送層の高分子化合物の架橋体は、正孔輸送層の高分子化合物と、他の材料とが、分子間で架橋されたものであってもよい。
上記式(X)で表される構成単位は、正孔輸送層の高分子化合物の正孔輸送性が優れるので、正孔輸送層の高分子化合物に含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは20〜70モル%である。
Figure 0006825494
[式中、
nAは0〜5の整数を表し、nは1〜4の整数を表す。
ArZ1は、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
Aは、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基、−NR’−で表される基、酸素原子又は硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R’は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。LAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
Xは、式(XL−1)〜式(XL−17)のいずれかで表される架橋基を表す。Xが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
nAは、本発明の発光素子の発光効率が優れるため、好ましくは0〜2の整数である。
nは、本発明の発光素子の発光効率が優れるので、好ましくは2である。
ArZ1は、本発明の発光素子の発光効率が優れるので、好ましくは置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基である。
ArZ1で表される芳香族炭化水素基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、好ましくは6〜18である。
ArZ1で表される芳香族炭化水素基のn個の置換基を除いたアリーレン基部分としては、好ましくは、式(A−1)、式(A−2)、式(A−7)、式(A−9)又は式(A−19)で表される基である。
ArZ1で表される複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、好ましくは4〜18である。
ArZ1で表される複素環基のn個の置換基を除いた2価の複素環基部分としては、好ましくは、式(AA−1)〜式(AA−34)で表される基である。
ArZ1で表される芳香族炭化水素基及び複素環基は置換基を有していてもよい。芳香族炭化水素基及び複素環基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、1価の複素環基及びシアノ基が挙げられる。
Aで表されるアルキレン基は、置換基の炭素原子数を含めないで、好ましくは1〜10である。LAで表されるシクロアルキレン基は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜20である。
アルキレン基及びシクロアルキレン基は、置換基を有していてもよく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、シクロヘキシレン基、オクチレン基が挙げられる。
Aで表されるアルキレン基及びシクロアルキレン基は、置換基を有していてもよい。アルキレン基及びシクロアルキレン基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、ハロゲン原子及びシアノ基が挙げられる。
Aで表されるアリーレン基は、置換基を有していてもよい。アリーレン基としては、m−フェニレン基、p−フェニレン基、フルオレン−2,7−ジイル基、フルオレン−9,9−ジイル基が好ましい。アリーレン基が有してもよい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、ハロゲン原子、シアノ基及び架橋基A群から選ばれる架橋基が挙げられる。
Aで表される2価の複素環基としては、好ましくは式(AA−1)〜式(AA−34)で表される基である。
Aは、正孔輸送層の高分子化合物の合成が容易になるため、好ましくは、フェニレン基、フルオレンジイル基又はアルキレン基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Xで表される架橋基としては、正孔輸送層の高分子化合物の架橋性が優れるので、好ましくは、式(XL−1)又は(XL−17)で表される架橋基である。
式(6)で表される構成単位は、正孔輸送層の高分子化合物の架橋性が優れるので、正孔輸送層の高分子化合物に含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは5〜60モル%である。
正孔輸送層の高分子化合物は、式(6)で表される構成単位を、1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
Figure 0006825494
[式中、
mAは0〜5の整数を表し、mは1〜4の整数を表し、cは0又は1を表す。mAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
ArZ3は、芳香族炭化水素基、複素環基、又は、少なくとも1種の芳香族炭化水素環と少なくとも1種の複素環とが直接結合した基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArZ2及びArZ4は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArZ2、ArZ3及びArZ4はそれぞれ、当該基が結合している窒素原子に結合している当該基以外の基と、直接又は酸素原子若しくは硫黄原子を介して結合して、環を形成していてもよい。
Aは、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基、−NR’’−で表される基、酸素原子又は硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R’’は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。KAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
X’は、上記式(XL−1)〜(XL−17)のいずれかで表される架橋基、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。但し、少なくとも1つのX’は、上記式(XL−1)〜(XL−17)のいずれかで表される架橋基である。]
mAは、本発明の発光素子の発光効率が優れるので、好ましくは0である。
mは、本発明の発光素子の発光効率が優れるので、好ましくは2である。
cは、正孔輸送層の高分子化合物の合成が容易となり、かつ、本発明の発光素子の発光効率が優れるため、好ましくは0である。
ArZ3は、本発明の発光素子の発光効率が優れるので、好ましくは置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基である。
ArZ3で表される芳香族炭化水素基のm個の置換基を除いたアリーレン基部分の定義や例は、前述の式(X)におけるArX2で表されるアリーレン基の定義や例と同じである。
ArZ3で表される複素環基のm個の置換基を除いた2価の複素環基部分の定義や例は、前述の式(X)におけるArX2で表される2価の複素環基部分の定義や例と同じである。
ArZ3で表される少なくとも1種の芳香族炭化水素環と少なくとも1種の複素環が直接結合した基のm個の置換基を除いた2価の基の定義や例は、前述の式(X)におけるArX2で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基の定義や例と同じである。
ArZ2及びArZ4は、本発明の発光素子の発光効率が優れるので、好ましくは置換基を有していてもよいアリーレン基である。
ArZ2及びArZ4で表されるアリーレン基の定義や例は、前述の式(X)におけるArX1及びArX3で表されるアリーレン基の定義や例と同じである。
ArZ2及びArZ4で表される2価の複素環基の定義や例は、前述の式(X)におけるArX1及びArX3で表される2価の複素環基の定義や例と同じである。
ArZ2、ArZ3及びArZ4で表される基は置換基を有していてもよく、置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、1価の複素環基及びシアノ基が挙げられる。
Aで表されるアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基の定義や例は、それぞれ、LAで表されるアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基の定義や例と同じである。
Aは、正孔輸送層の高分子化合物の合成が容易になるため、好ましくは、フェニレン基又はアルキレン基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
X’で表される架橋基の定義や例は、前述のXで表される架橋基の定義や例と同じである。
式(7)で表される構成単位は、正孔輸送層の高分子化合物の架橋性が優れるので、正孔輸送層の高分子化合物に含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは5〜20モル%である。
正孔輸送層の高分子化合物は、式(7)で表される構成単位を、1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
式(6)で表される構成単位としては、例えば、式(6−1)〜式(6−18)で表される構成単位が挙げられ、式(7)で表される構成単位としては、例えば、式(7−1)〜式(7−5)で表される構成単位が挙げられる。これらの中でも、正孔輸送層の高分子化合物の架橋性が優れるため、好ましくは、式(6−1)〜式(6−7)で表される構成単位である。
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
正孔輸送層の高分子化合物は、ブロック共重合体、ランダム共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体のいずれであってもよいし、その他の態様であってもよいが、複数種の原料モノマーを共重合した共重合体であることが好ましい。
[式(Z'')で表される低分子化合物]
本発明の発光素子が式(Z'')で表される低分子化合物を用いて得られる正孔輸送層を有する場合、該正孔輸送層は、式(Z'')で表される低分子化合物をそのまま含有する層であってもよく、式(Z'')で表される低分子化合物が分子内もしくは分子間、又は、分子内及び分子間で架橋されたもの(架橋体)を含有する層であってもよい。式(Z'')で表される低分子化合物の架橋体は、式(Z'')で表される低分子化合物と、他の材料とが、分子間で架橋されたものであってもよい。
Figure 0006825494
[式中、
B1及びmB2は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。複数存在するmB1は、同一でも異なっていてもよい。
B1は0以上の整数を表す。nB1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
ArZ5は、芳香族炭化水素基、複素環基、又は、少なくとも1種の芳香族炭化水素環と少なくとも1種の複素環とが直接結合した基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArZ5が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
B1は、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基、−NR’’’−で表される基、酸素原子又は硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R’’’は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。LB1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
X’’は、上記式(XL−1)〜(XL−17)のいずれかで表される架橋基、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するX’’は、同一でも異なっていてもよい。但し、複数存在するX’’のうち、少なくとも1つは、上記式(XL−1)〜(XL−17)のいずれかで表される架橋基である。]
B1は、通常、0〜10の整数であり、正孔輸送層の低分子化合物の合成が容易になるため、好ましくは0である。
B2は、通常、0〜10の整数であり、正孔輸送層の低分子化合物の合成が容易となり、かつ、本発明の発光素子の外部量子効率がより優れるため、好ましくは1である。
B1は、通常、0〜5の整数であり、正孔輸送層の低分子化合物の合成が容易になるため、好ましくは0である。
ArZ5で表される芳香族炭化水素基のnB1個の置換基を除いたアリーレン基部分の定義や例は、前述の式(X)におけるArX2で表されるアリーレン基の定義や例と同じである。
ArZ5で表される複素環基のnB1個の置換基を除いた2価の複素環基部分の定義や例は、前述の式(X)におけるArX2で表される2価の複素環基部分の定義や例と同じである。
ArZ5で表される少なくとも1種の芳香族炭化水素環と少なくとも1種の複素環が直接結合した基のnB1個の置換基を除いた2価の基の定義や例は、前述の式(X)におけるArX2で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基の定義や例と同じである。
ArZ5は、本発明の発光素子の外部量子効率が優れるので、好ましくは芳香族炭化水素基であり
B1で表されるアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基の定義や例は、それぞれ、LAで表されるアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基の定義や例と同じである。
B1は、正孔輸送層の低分子化合物の合成が容易になるため、好ましくはフェニレン基又はアルキレン基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
X’’は、好ましくは、式(XL−1)又は式(XL−17)で表される架橋基、フェニル基又はナフチル基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
正孔輸送層の低分子化合物としては、例えば、式(Z''−1)〜式(Z''−16)で表される低分子化合物が挙げられる。
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
Figure 0006825494
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正孔輸送層の低分子化合物は、Aldrich、Luminescence Technology Corp.、American Dye Source等から入手可能である。上記以外の入手方法として、例えば、国際公開第1997/033193号、国際公開第2005/035221号、国際公開第2005/049548号に記載されている方法に従って合成することができる。
[層構成]
第3の高分子化合物、高分子化合物A又は第1の組成物を含有する層は、通常、発光層、正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、電子注入層の1種以上の層であり、好ましくは、発光層である。これらの層は、各々、発光材料、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料を含有する。これらの層は、各々、発光材料、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料を、上述した溶媒に溶解させ、インクを調製して用い、例えば、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、キャピラリ−コート法、ノズルコート法により、形成することができる。
発光素子は、陽極と陰極の間に発光層を有する。本発明の発光素子は、正孔注入性及び正孔輸送性の観点からは、陽極と発光層との間に、正孔注入層及び正孔輸送層の少なくとも1層を有することが好ましく、電子注入性及び電子輸送性の観点からは、陰極と発光層の間に、電子注入層及び電子輸送層の少なくとも1層を有することが好ましい。
正孔輸送層、電子輸送層、発光層、正孔注入層、及び、電子注入層の材料としては、第3の高分子化合物又は高分子化合物Aの他、各々、上述した正孔輸送材料、電子輸送材料、発光材料、正孔注入材料、及び、電子注入材料が挙げられる。
正孔輸送層の材料、電子輸送層の材料、及び、発光層の材料は、発光素子の作製において、各々、正孔輸送層、電子輸送層、及び、発光層に隣接する層の形成時に使用される溶媒に溶解する場合、該溶媒に該材料が溶解することを回避するために、該材料が架橋基を有することが好ましい。架橋基を有する材料を用いて各層を形成した後、該架橋基を架橋させることにより、該層を不溶化させることができる。
本発明の発光素子において、発光層、正孔輸送層、電子輸送層、正孔注入層、電子注入層等の各層の形成方法としては、低分子化合物を用いる場合、例えば、粉末からの真空蒸着法、溶液又は溶融状態からの成膜による方法が挙げられ、高分子化合物を用いる場合、例えば、溶液又は溶融状態からの成膜による方法が挙げられる。
積層する層の順番、数、及び、厚さは、発光効率及び素子寿命を勘案して調整すればよい。
[基板/電極]
発光素子における基板は、電極を形成することができ、かつ、有機層を形成する際に化学的に変化しない基板であればよく、例えば、ガラス、プラスチック、シリコン等の材料からなる基板である。
陽極の材料としては、例えば、導電性の金属酸化物、半透明の金属が挙げられ、好ましくは、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ;インジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛・オキサイド等の導電性化合物;銀とパラジウムと銅との複合体(APC);NESA、金、白金、銀、銅である。
陰極の材料としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、亜鉛、インジウム等の金属;それらのうち2種以上の合金;それらのうち1種以上と、銀、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうち1種以上との合金;並びに、グラファイト及びグラファイト層間化合物が挙げられる。
陽極及び陰極は、各々、2層以上の積層構造としてもよい。
[用途]
発光素子を用いて面状の発光を得るためには、面状の陽極と陰極が重なり合うように配置すればよい。パターン状の発光を得るためには、面状の発光素子の表面にパターン状の窓を設けたマスクを設置する方法、非発光部にしたい層を極端に厚く形成し実質的に非発光とする方法、陽極若しくは陰極、又は両方の電極をパターン状に形成する方法がある。これらのいずれかの方法でパターンを形成し、いくつかの電極を独立にON/OFFできるように配置することにより、数字、文字等を表示できるセグメントタイプの表示装置が得られる。ドットマトリックス表示装置とするためには、陽極と陰極を共にストライプ状に形成して直交するように配置すればよい。複数の種類の発光色の異なる高分子化合物を塗り分ける方法、カラーフィルター又は蛍光変換フィルターを用いる方法により、部分カラー表示、マルチカラー表示が可能となる。ドットマトリックス表示装置は、パッシブ駆動も可能であるし、TFT等と組み合わせてアクティブ駆動も可能である。これらの表示装置は、コンピュータ、テレビ、携帯端末等のディスプレイに用いることができる。面状の発光素子は、液晶表示装置のバックライト用の面状光源、又は、面状の照明用光源として好適に用いることができる。フレキシブルな基板を用いれば、曲面状の光源、及び、表示装置としても使用できる。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例において、高分子化合物のポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)及びポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、移動層にテトラヒドロフランを用い、下記のサイズエクスクルージョンクロマトグラフィー(SEC)により求めた。
<反応液の測定条件>
測定する高分子化合物を約0.05質量%の濃度でテトラヒドロフランに溶解させ、SECに10μL注入した。移動相は、2.0mL/分の流量で流した。カラムとして、PLgel MIXED−B(ポリマーラボラトリーズ製)を用いた。検出器にはUV−VIS検出器(島津製作所製、商品名:UV−8320GPCを用いた。
<高分子化合物の測定条件>
測定する高分子化合物を約0.05質量%の濃度でテトラヒドロフランに溶解させ、SECに10μL注入した。移動相は、1.0mL/分の流量で流した。カラムとして、PLgel MIXED−B(ポリマーラボラトリーズ製)を用いた。検出器にはUV−VIS検出器(東ソー製、商品名:UV−8320GPC)を用いた。
<合成例1> 化合物1の合成
化合物Aは、特開2012-214732号公報に記載の方法に従って合成した。
化合物Bは、米国特許出願公開第2013/0175509号明細書に記載の方法に従って合成した。
Figure 0006825494
撹拌器を備えた300mLのセパラブルフラスコに、化合物A(5.0g)、化合物B(4.5g)、Pd2(dba)3(dba)0.95(0.56g)、tBu3PHBF4 (0.57g)、tBuOH(4.25g)、及びトルエン(94mL)を加え、フラスコ内の気体をアルゴンガスで置換した。そこに、tBuONa (2.8g)を加え、80℃に昇温し、その温度で3時間保温しながら撹拌した。反応液を室温まで冷却し、ヘキサン(300mL)を加え、シリカゲルをプレコートした漏斗でろ過を行い、残渣をヘキサン(190mL)とトルエン(60mL)との混合溶媒により洗浄した。ろ液と洗浄液を合一し、濃縮乾固した。得られた固体をTHF(13mL)に溶解させ、メタノール(120mL)を滴下して晶析したところ、固体が析出した。この固体をろ別回収した後、室温で減圧乾燥させることにより、化合物Cを淡黄色固体として6.3g得た。以上の操作を繰り返して、化合物Cを必要量合成した。
撹拌器を備えた500mLの四つ口フラスコ内の気体をアルゴンガスで置換した後、化合物C(13.6g)、及びクロロホルム(270mL)を加えた。四つ口フラスコ全体を遮光し、N-ブロモスクシンイミド(NBS)(6.43g)を−10℃で加えた。−10℃で5.5時間保温しながら撹拌した後、10質量%亜硫酸ナトリウム水溶液(20g)を加えた。反応液から水層を分離し、有機層を、水で2回洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、ろ液を濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をトルエン/ヘプタン(容積比1/1)混合溶媒に溶解させ、セライト・シリカゲルをプレコートした漏斗でろ過を行った。ろ液を濃縮乾固したのち、トルエンとエタノールとの混合溶媒で2回晶析し、化合物1を白色固体として13.7g得た。
<合成例2> 化合物2〜8の入手及び合成
化合物2は、特開2013-256655号公報に記載の方法に従って合成した。
化合物3及び化合物6は、市販品を用いた。
化合物4は、国際公開第2012/086671号に記載の方法に従って合成した。
化合物5は、特開2011-174062号公報に記載の方法に従って合成した。
化合物7は、国際公開第2005/049546号に記載の方法に従って合成した。
化合物8は、特開2008−106241号公報に記載の方法に従って合成した。
Figure 0006825494
<実施例1> 高分子化合物P-1の合成
(工程1)反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物1(0.552g)、化合物3(2.115g)、化合物4(3.062g)、ジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(3.8mg)及びトルエン(60mL)を加え、105℃に加熱した。
(工程2)その後、そこへ、10質量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(40mL)を滴下し、4時間還流させた。その後、そこへ、フェニルボロン酸(211mg)及びジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(3.8mg)を加え、6時間還流させた。得られた反応混合物を冷却した後、水で2回、10質量%塩酸水溶液で2回、3%アンモニア水で2回、水で2回洗浄した。得られた溶液をメタノールに滴下し、攪拌したところ、沈澱が生じた。得られた沈殿物をトルエンに溶解させ、アルミナカラム、シリカゲルカラムの順番に通液することにより精製した。得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌したところ、沈殿が生じた。得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物P-1を2.55g得た。高分子化合物P-1のMnは6.9×104であり、Mwは1.6×105であった。
高分子化合物P-1は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物4から誘導される構成単位と、化合物3から誘導される構成単位と、化合物1から誘導される構成単位とが、50:43:7のモル比で構成された共重合体である。
<合成例3> 高分子化合物P-2の合成
高分子化合物P-2は、化合物5及び化合物6を用いて、特開2012−144722号公報に記載の方法に従って合成した。高分子化合物P-2のMnは7.5×104であり、Mwは2.3×105であった。高分子化合物P-2は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物5から誘導される構成単位と、化合物6からから誘導される構成単位とが、50:50のモル比で構成される共重合体である。
<合成例4> 高分子化合物P-3の合成
実施例1において、(工程1)を、「反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物2(0.607g)、化合物3(2.082g)、化合物4(3.020g)、ジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(3.8mg)及びトルエン(60mL)を混合し、105℃に加熱した。」とした以外は、実施例1と同様にして、高分子化合物P-3を3.22g得た。高分子化合物P-3のMnは6.3×104であり、Mwは1.5×105であった。
高分子化合物P-3は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物4から誘導される構成単位と、化合物3から誘導される構成単位と、化合物2から誘導される構成単位とが、50:43:7のモル比で構成された共重合体である。
<実施例2> 高分子化合物P-4の合成
(工程1)反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物5(0.438g)、化合物6(0.165g)、ジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(0.5mg)及びトルエン(27mL)を加え、105℃に加熱した。
(工程2)その後、そこへ、10質量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(19mL)を滴下し、5時間還流させた。反応液中に存在する高分子化合物のMnは5.7×104であり、Mwは1.8×105であった。この反応液に、化合物1(0.496g)、化合物3(1.901g)、化合物4(2.674g)、ジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(3.5mg)、10質量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(21mL)及びトルエン(19mL)を加え、4時間還流させた。そこへ、フェニルボロン酸(264mg)、酢酸パラジウム(1.27mg)、トリス(2-メトキシフェニル)ホスフィン(7.49mg)、及び、20質量%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(18.9g)を加えた後、100℃に加熱し、還流下で16時間攪拌した。その後、そこへ、フェニルボロン酸(214mg)及びジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(4.0mg)を加え、6時間還流させた。得られた反応混合物を冷却した後、水で2回、10質量%塩酸水溶液で2回、3質量%アンモニア水で2回、水で2回洗浄した。得られた溶液をメタノールに滴下し、攪拌したところ、沈澱が生じた。得られた沈殿物をトルエンに溶解させ、アルミナカラム、シリカゲルカラムの順番に通液することにより精製した。得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌したところ、沈殿が生じた。得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物P-4を1.62g得た。高分子化合物P-4のMnは5.6×104であり、Mwは1.5×105であった。
仕込み原料の量から求めた理論値では、高分子化合物P-4は表7に示す割合で第1のブロックと第2のブロックが結合してできた、化合物5から誘導される構成単位と、化合物6から誘導される構成単位と化合物4から誘導される構成単位と、化合物3から誘導される構成単位と、化合物1から誘導される構成単位とが、5.5:5.5:44.6:38.2:6.2のモル比で構成された共重合体である。
Figure 0006825494
<合成例5> 高分子化合物HTL−1の合成
実施例1において、(工程1)を、「反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物5(2.69g)、化合物3(0.425g)、化合物7(1.64g)、化合物8(0.238g)、ジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(2.1mg)及びトルエン(62mL)を混合し、105℃に加熱した。」とした以外は、実施例1と同様にして、高分子化合物HTL−1を3.12g得た。高分子化合物HTL−1のMnは7.8×104であり、Mwは2.6×105であった。
高分子化合物HTL−1は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物5から誘導される構成単位と、化合物3から誘導される構成単位と、化合物7から誘導される構成単位と、化合物8から誘導される構成単位とが、50:12.5:30:7.5のモル比で構成される共重合体である。
<実施例D1> 発光素子D1の作製と評価
(陽極及び正孔注入層の形成)
ガラス基板にスパッタ法により45nmの厚さでITO膜を付けることにより陽極を形成した。該陽極上に、ポリチオフェン・スルホン酸系の正孔注入剤であるAQ-1200(Plectronics社製)をスピンコート法により50nmの厚さで成膜し、大気雰囲気下において、ホットプレート上で170℃、15分間加熱することにより正孔注入層を形成した。
(正孔輸送層の形成)
キシレンに、高分子化合物HTL−1を0.6質量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔注入層の上に、スピンコート法により20nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、ホットプレート上で180℃、60分間加熱することにより正孔輸送層を形成した。
(発光層の形成)
キシレンに、高分子化合物P−1及び高分子化合物P−2(高分子化合物P−1/高分子化合物P−2=90質量%/10質量%)を1.2質量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔輸送層の上に、スピンコート法により60nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、ホットプレート上で150℃、10分加熱することにより発光層を形成した。
(陰極の形成)
発光層を形成した基板を蒸着機内において、1×10-4Pa以下にまで減圧した後、陰極として、発光層の上に、フッ化ナトリウムを約4nm、次いで、フッ化ナトリウム層の上に、アルミニウムを約80nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止することにより、発光素子D1を作製した。
(発光素子の評価)
発光素子D1に電圧を印加することによりEL発光が観測された。100cd/m2における発光効率は6.05cd/Aであった。結果を表8に示す。
<実施例D2> 発光素子D2の作製と評価
実施例D1において、(発光層の形成)中、「高分子化合物P−1及び高分子化合物P−2」に代えて、「高分子化合物P−4」を単独で用いた以外は実施例D1と同様にして、発光素子D2を作製した。発光素子D2に電圧を印加することによりEL発光が観測された。100cd/m2における発光効率は6.27cd/Aであった。結果を表8に示す。
(請求項8に係る発明の)実施例D3>(請求項1、6に係る発明の参考例) 発光素子D3の作製と評価
実施例D1において、(発光層の形成)中、「高分子化合物P−1及び高分子化合物P−2」に代えて、「高分子化合物P−1」を単独で用いた以外は実施例D1と同様にして、発光素子D3を作製した。発光素子D3に電圧を印加することによりEL発光が観測された。100cd/m2における発光効率は5.75cd/Aであった。結果を表8に示す。
<比較例CD1> 発光素子CD1の作製と評価
実施例D1において、(発光層の形成)中、「高分子化合物P−1」に代えて、「高分子化合物P−3」を用いた以外は実施例D1と同様にして、発光素子CD1を作製した。発光素子CD1に電圧を印加することによりEL発光が観測された。100cd/m2における発光効率は3.96cd/Aであった。結果を表8に示す。
<比較例CD2> 発光素子CD2の作製と評価
実施例D1において、(発光層の形成)中、「高分子化合物P−1及び高分子化合物P−2」に代えて、「高分子化合物P−3」を単独で用いた以外は実施例D1と同様にして、発光素子CD2を作製した。発光素子CD2に電圧を印加することによりEL発光が観測された。100cd/m2における発光効率は3.25cd/Aであった。結果を表8に示す。
Figure 0006825494

Claims (11)

  1. 式(1)で表される構成単位を含む第1の高分子化合物と、式(2)で表される構成単位を含む第2の高分子化合物と、を含有する組成物。
    Figure 0006825494
    [式中、
    nは、1以上3以下の整数を表す。
    Ar1は、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Ar1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    Ar2及びAr3は、それぞれ独立に、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
    1及びX2は、それぞれ独立に、シクロアルキレン基又は飽和の2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
    Figure 0006825494
    [式中、Ar4は、フェナントレンジイル基、ジヒドロフェナントレンジイル基、ジベンゾシクロへプタンジイル基、アントラセンジイル基又はピレンジイル基を表し、これらの基は置換基を有してもよい。]
  2. 前記X1及びX2が、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいシクロヘキシレン基である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記Ar1が、置換基を有していてもよいナフタレンジイル基、置換基を有していてもよいフルオレンジイル基、又は、置換基を有していてもよいフェナントレンジイル基である、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記Ar2及びAr3が、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいベンゼンから、環を構成する炭素原子に直接結合する3個の水素原子を取り除いた基である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記第2の高分子化合物が、式(3)で表される構成単位をさらに含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
    Figure 0006825494
    [式中、Ar5は、フェニレン基、ナフタレンジイル基、フルオレンジイル基又はスピロフルオレンジイル基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
  6. 式(1)で表される構成単位を含む第1のブロックと、式(2)で表される構成単位を含む第2のブロックとを含有する高分子化合物。
    Figure 0006825494
    [式中、
    nは、1以上3以下の整数を表す。
    Ar1は、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Ar1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    Ar2及びAr3は、それぞれ独立に、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
    1及びX2は、それぞれ独立に、シクロアルキレン基又は飽和の2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
    Figure 0006825494
    [式中、Ar4は、フェナントレンジイル基、ジヒドロフェナントレンジイル基、ジベンゾシクロへプタンジイル基、アントラセンジイル基又はピレンジイル基を表し、これらの基は置換基を有してもよい。]
  7. 前記第2のブロックが、更に式(3)で表される構成単位を含む、請求項6に記載の高分子化合物。
    Figure 0006825494
    [式中、Ar5は、フェニレン基、ナフタレンジイル基、フルオレンジイル基又はスピロフルオレンジイル基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
  8. 式(4)で表される構成単位を含む高分子化合物。
    Figure 0006825494
    [式中、
    Ar2及びAr3は、それぞれ独立に、置換基を有する芳香族炭化水素基をす。
    1及びX2は、それぞれ独立に、置換基を有するシクロアルキレン基をす。
    1及びR2は、それぞれ独立に、アルキル基をす。]
  9. 正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料、酸化防止剤及び溶媒からなる群より選ばれる少なくとも1種の材料と、請求項6〜8のいずれか一項に記載の高分子化合物と、を含有する組成物。
  10. 陽極と、陰極と、前記陽極及び前記陰極の間に設けられた、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物、又は、請求項6〜8のいずれか一項に記載の高分子化合物を含有する有機層とを備えた発光素子。
  11. 更に、前記陽極と前記有機層との間に、更に架橋材料の架橋体を含有する層を備えた、請求項10に記載の発光素子。
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