JP2019193039A - 画像読取システム - Google Patents

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【課題】ユーザにとって使い勝手の良い画像読取システムを提供する。【解決手段】プルスキャンモードと、画像読取装置の操作部における第1操作が行われた場合に、第1操作に関連付けて設定された第1ジョブに従って読み取った画像データを第1データ保存先である第1情報処理装置に保存させる第1プッシュスキャンモード、画像読取装置が有する操作部で受け付ける第2操作に関連付けて第2データ保存先と共にあらかじめユーザ操作端末で設定された第2ジョブに従って読み取った画像データを第2データ保存先に保存させる第2プッシュスキャンモード、ユーザ操作端末での第3操作に関連付けて第3データ保存先と共にあらかじめ設定された第3ジョブに従って読み取った画像データを第3データ保存先に保存させる第3プッシュスキャンモード、のうち少なくとも2つのプッシュスキャンモードを備える。【選択図】図19

Description

本発明は、シート(原稿)の画像を読み取る画像読取システムに関する。
従来、原稿の画像を読み取るスキャナ装置とパソコンとを接続し、パソコンで受け付けるユーザ操作に基づいてスキャナ装置で読み取った画像データをパソコンに保存するプルスキャン機能と、スキャナ装置で受け付けたユーザ操作に基づいてスキャナ装置で読み取った画像データを所定の保存先に保存するプッシュスキャン機能とを実施する画像読取システムが知られている(特許文献1参照)
特開2011−91531号公報
従来の画像読取システムにおいては、プルスキャン機能とプッシュスキャン機能とを使い分けて利用できるが、ユーザの使用環境はさまざまであるため、必ずしもユーザにとって使い勝手が良いものではなかった。
本発明は、ユーザにとって使い勝手の良い画像読取システムを提供するものである。例えば、本発明は、ユーザがその使用環境にあわせてユーザが選べるスキャン機能の選択肢が増え、ユーザが効率良く画像データを取得し易くしたシステムを提供するものである。
かかる本発明の画像読取システムは、ユーザが操作する操作部を有する画像読取装置に対してネットワークを介して複数の情報処理装置が接続され、前記複数の情報処理装置のうち1つの情報処理装置で設定された画像読取条件に従って前記画像読取装置が読み取った画像データを前記1つの情報処理装置に保存させるプルスキャンモードを備えた画像読取システムであって、
(1)前記複数の情報処理装置の中からユーザ操作端末が指定した第1情報処理装置が監視する前記操作部における第1操作が行われた場合に、前記第1操作に関連付けて設定された第1ジョブに従って前記画像読取装置が読み取った画像データを第1データ保存先である前記第1情報処理装置に保存させる第1プッシュスキャンモード、
(2)前記操作部で受け付ける第2操作に関連付けて第2データ保存先と共にあらかじめユーザ操作端末で設定された第2ジョブに従って前記画像読取装置が読み取った画像データを前記第2データ保存先に保存させる第2プッシュスキャンモード、
(3)ユーザ操作端末で受け付ける第3操作に関連付けて第3データ保存先と共にあらかじめ設定された第3ジョブに従って前記画像読取装置が読み取った画像データを前記第3データ保存先に保存させる第3プッシュスキャンモード
のうち少なくとも2つのプッシュスキャンモードを備えたことを特徴とする。
上述した本発明によれば、プルスキャンモードに加えて、2つ以上のプッシュスキャンモードを実行できるようにしたので、ユーザにとって使い勝手の良い画像読取システムを実現することができる。
本発明の一実施形態に係る画像読取システムの概略構成図。 本発明の一実施形態に係る画像読取装置の概略図。 図1の画像読取装置の制御ユニットのブロック図。 本発明の一実施形態に係る画像読取装置の正面図。 本発明の一実施形態に係る画像読取装置の他の正面図。 本発明の一実施形態に係る画像読取装置の上面図。 本発明の一実施形態に係る画像読取装置の他の上面図。 本発明の一実施形態に係るネットワークアダプタの概略構成図。 本発明の一実施形態に係るPCの機能構成例を示すブロック図。 本発明の一実施形態に係るPC側のアプリケーションの処理に関するフローチャート図。 本発明の一実施形態に係るジョブ設定の設定値の一例を示す図。 本発明の一実施形態に係るPCにおけるジョブ設定処理の手順を示すフローチャート図。 本発明の一実施形態に係るジョブ設定用ダイアログボックスの一例を示す図。 本発明の一実施形態に係るジョブ設定用ダイアログボックスの一例を示す図。 本発明の一実施形態に係るPCにおける表示コマンドの送信処理の手順を示すフローチャート図。 本発明の一実施形態に係る画像読取装置の操作パネル表示(スキャン可能画面)の一例を示す図。 本発明の一実施形態に係る画像読取装置の操作パネル表示(継続選択画面)の一例を示す図。 本発明の一実施形態に係るプルスキャンモードを示す概略図。 本発明の一実施形態に係る第1プッシュスキャンモードを示す概略図。 本発明の一実施形態に係る第2プッシュスキャンモードを示す概略図。 本発明の一実施形態に係る第3プッシュスキャンモードを示す概略図。 本発明の一実施形態に係る第1プッシュスキャンモードにおけるユーザ操作端末側の処理フローを示す図。 本発明の一実施形態に係る第1プッシュスキャンモードにおける画像読取装置側の処理フローを示す図。 本発明の一実施形態に係る第2プッシュスキャンモードにおけるユーザ操作端末側の処理フローを示す図。 本発明の一実施形態に係る第2プッシュスキャンモードにおける画像読取装置側の処理フローを示す図。 本発明の一実施形態に係る第3プッシュスキャンモードにおけるユーザ操作端末側の処理フローを示す図。
以下、図面を参照し、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
<画像読取システムの構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る画像読取システムの概略構成図である。
本実施形態の画像読取システムは、複数の情報処理装置(以下、PC500)と、スキャナ装置DRが個別に接続された複数のネットワークアダプタNW/ADと、ユーザ操作端末の一例であるスマートフォン又はタブレット等のモバイル端末Mとが、所定のネットワーク(ここではローカルネットワーク)NWを介在して接続された構成である。すなわち、ネットワークアダプタNW/ADは、詳細は後述するが、スキャナ装置DRとの関係において、スキャナ装置DRを直接的に制御するためのスキャナ制御装置としての役割がある。
なお、モバイル端末Mは、無線ルータRに対して無線接続され、ネットワークNWを経由して各ネットワークアダプタNW/ADに接続される。また、複数のPC500及び各ネットワークアダプタNW/ADの間は、さまざまなネットワークプロトコル(例えば、SMB(Server Message Block)を通じて通信する。
さらに、複数のPC500とモバイル端末Mは、ネットワークアダプタNW/ADと通信し、あるいはスキャナ装置DRを遠隔制御できる専用のアプリケーションがインストールされている。
また、上記画像読取システムに組み込まれるスキャナ装置DRとしては、図1ではフラットベット型スキャナを一例として図示しているが、詳細は後述するが、搬送媒体を搬送して画像を読み取るシートフィード型スキャナに置き換えてもよい。
<画像読取装置の構成>
図2は、上述した画像読取システムにおけるスキャナ装置として、シートフィード型スキャナ(画像読取装置A)の概略図である。
画像読取装置Aは、載置台1に積載された一又は複数の搬送媒体Sを1つずつ装置内に経路RTにて搬送してその画像を読み取り、排出トレイ2に排出する装置である。読み取る搬送媒体Sは、例えば、OA紙、チェック、小切手、名刺、カード類等のシートであり、厚手のシートであっても、薄手のシートであってもよい。カード類は、例えば、保険証、免許証、クレジットカード等を挙げることができる。
なお、搬送媒体Sには、上述した様々なシート類だけでなく、パスポート(旅券)などの冊子も含まれる。冊子を対象とする場合、ホルダを用いることができる。透明なホルダに見開き状態の冊子を収容して載置台1に載置することで、冊子がホルダと共に搬送され、その画像を読み取ることができる。
<給紙>
搬送路である経路RTに沿って搬送媒体Sを給送する給送機構(給送手段)としての第1搬送部10が設けられている。第1搬送部10は本実施形態の場合、送りローラ11と、送りローラ11に対向配置される分離ローラ12と、を備え、載置台1上の搬送媒体Sを搬送方向D1に一つずつ順次搬送する。
送りローラ11には、モータ等の駆動部3から伝達部5を介して駆動力が伝達され、図中矢印方向(経路RTに沿って搬送媒体Sを搬送させる正方向)に回転駆動される。伝達部5は例えば電磁クラッチであり、駆動部3からの送りローラ11への駆動力を断続する。
なお、図示しないが、本実施形態の給送機構では、例えば、複数の搬送媒体Sに対して分離ローラ12の分離負荷を作用させて搬送媒体Sを1枚ずつ分離する分離給送と、搬送媒体Sに対して分離ローラ12の分離負荷を作用させずに給送する非分離給送とを切り替え可能としてもよい。上記パスポートを袋状のホルダに収容して搬送する場合には、非分離給送へ切り替えておくことが好ましい。
<駆動部>
駆動部3と送りローラ11とを接続する伝達部5は、例えば、本実施形態では、通常時において駆動力が伝達される状態とし、搬送媒体Sを逆送または停止する場合には駆動力を遮断する。送りローラ11は伝達部5により駆動力の伝達が遮断されると、自由回転可能な状態となる。なお、このような伝達部5は、送りローラ11を一方向のみに駆動させる場合には設けなくてもよい。
<分離構造>
送りローラ11に対向配置される分離ローラ12は、搬送媒体Sを1枚ずつ分離するためのローラであり、送りローラ11に対して一定圧で圧接している。この圧接状態を確保するため、分離ローラ12は揺動可能に設けると共に送りローラ11へ付勢されるように構成される。分離ローラ12は、トルクリミッタ12aを介して駆動部3から駆動力が伝達され、実線矢印方向(送りローラ11の正方向とは逆方向)に回転駆動される。
分離ローラ12はトルクリミッタ12aにより駆動力伝達が規制されるため、送りローラ11と当接している際は送りローラ11に連れ回りする方向(破線矢印方向)に回転する。これにより、複数の搬送媒体Sが送りローラ11と分離ローラ12との圧接部に搬送されてきた際には、一つを残して2つ以上の搬送媒体Sが下流に搬送されないようにせき止められる。
なお、本実施形態では分離ローラ12と送りローラ11とで分離機構を構成したが、このような分離機構は、必ずしも設けなくてもよく、経路RTに搬送媒体Sを1つずつ順次給送する給送機構であればよい。また、分離機構を設ける場合においては、分離ローラ12のような構成の代わりに、搬送媒体Sに摩擦力を付与する分離パッドを送りローラ11に圧接させて、同様の分離作用を持たせるようにしてもよい。
<搬送構造>
第1搬送部10の搬送方向下流側にある搬送機構(搬送手段)としての第2搬送部20は、駆動ローラ21と、駆動ローラ21に従動する従動ローラ22とを備え、第1搬送部10から搬送されてきた搬送媒体Sをその下流側へ搬送する。駆動ローラ21にはモータ等の駆動部4から駆動力が伝達され、図中矢印方向に回転駆動される。
従動ローラ22は駆動ローラ21に対して一定圧で圧接し、駆動ローラ21に連れ回る。この従動ローラ22は、バネ等の付勢ユニット(不図示)によって駆動ローラ21に対して付勢された構成としてもよい。
このような第2搬送部20よりも搬送方向下流側にある第3搬送部30は、駆動ローラ31と、駆動ローラ31に従動する従動ローラ32とを備え、第2搬送部20から搬送されてきた搬送媒体Sを排出トレイ2へ搬送する。つまり、この第3搬送部30は排出機構として機能する。
駆動ローラ31にはモータ等の駆動部4から駆動力が伝達され、図中矢印方向に回転駆動される。従動ローラ32は駆動ローラ31に対して一定圧で圧接し、駆動ローラ31に連れ回る。この従動ローラ32は、バネ等の付勢ユニット(不図示)によって駆動ローラ31に対して付勢された構成としてもよい。
排出トレイ2は、画像読取装置Aに対して回動可能なように、画像読取装置Aの下方に設けられた第1ヒンジ101を介して軸支されている。また、第1ヒンジ101側の第1排出トレイ2aとその先端側に接続された第1延長トレイ2b、第2延長トレイ2c、第3延長トレイ2dとから構成されている。
第1延長トレイ2bは第1排出トレイ2aに対して摺動可能に支持されており、第2延長トレイ2cは第1延長トレイ2bに対して摺動可能に支持されており、第3延長トレイ2dは第2延長トレイ2cに対して摺動可能に支持されている。
<画像読取構造、制御>
ここで、本実施形態の画像読取装置Aでは、第2搬送部20と第3搬送部30との間に配置される画像読取ユニット70によって画像の読み取りを行うため、第2搬送部20及び第3搬送部30は搬送媒体Sを定速搬送する。搬送速度は第1搬送部10の搬送速度以上とすることで、先行搬送媒体Sに後続搬送媒体Sが追いついてしまう事態を回避できる。
例えば、本実施形態では、第2搬送部20及び第3搬送部30による搬送媒体Sの搬送速度を、第1搬送部10による搬送媒体Sの搬送速度よりも速くなるように速度制御するようにした。
なお、第2搬送部20及び第3搬送部30による搬送媒体Sの搬送速度と、第1搬送部10による搬送媒体Sの搬送速度とを同一条件とした場合でも、駆動部3を制御して後続搬送媒体Sの給送開始タイミングを間欠的にずらすことにより先行搬送媒体Sと後続搬送媒体Sとの間に最低限の間隔を形成することも可能である。
<重送検出>
第1搬送部10と第2搬送部20との間に配置される重送検出センサ40は、静電気等で紙などの搬送媒体S同士が密着し、第1搬送部10を通過してきた場合(つまり重なって搬送される重送状態の場合)に、これを検出するための検出センサ(シートの挙動や状態を検出するセンサ)の一例である。
重送検出センサ40としては、種々のものが利用可能であるが本実施形態の場合には超音波センサであり、超音波の発信部41とその受信部42とを備え、紙等の搬送媒体Sが重送されている場合と1つずつ搬送されている場合とで、搬送媒体Sを通過する超音波の減衰量が異なることを原理として重送を検出する。
<レジストセンサ>
このような重送検出センサ40よりも搬送方向下流側に配置される媒体検出センサ50は第2搬送部20よりも上流側で、第1搬送部10よりも下流側に配置された搬送路RT上流側の検出センサ(シートの挙動や状態を検出するセンサ)としての一例であり、第1搬送部10により搬送される搬送媒体Sの位置、詳細には、媒体検出センサ50の検出位置に搬送媒体Sの端部が到達又は通過したか否かを検出する。
媒体検出センサ50としては、種々のものが利用可能であるが、本実施形態の場合には光学センサであり、発光部51とその受光部52とを備え、搬送媒体Sの到達又は通過により受光強度(受光量)が変化することを原理として搬送媒体Sを検出する。
本実施形態の場合、搬送媒体Sの先端が媒体検出センサ50で検出された時点で、搬送媒体Sが重送検出センサ40により重送を検出可能な位置に到達しているように、上記の媒体検出センサ50は重送検出センサ40の近傍においてその下流側に設けられている。
なお、この媒体検出センサ50は、上記の光学センサに限定されず、例えば、搬送媒体Sの端部が検知できるセンサ(イメージセンサ等)を用いてもよいし、経路RTに突出したレバー型のセンサでもよい。
媒体検出センサ50とは別の媒体検出センサ60が画像読取ユニット70よりも上流側に配置されている。第2搬送部20よりも下流側に配置された下流側の検出センサとしての一例であり、第2搬送部20により搬送される搬送媒体Sの位置を検出する。
媒体検出センサ60としては、種々のものが利用可能であるが、本実施形態の場合、媒体検出センサ50と同様に光センサであり、発光部61と受光部62とを備え、搬送媒体Sの到達又は通過により受光強度(受光量)が変化することを原理として搬送媒体Sを検出する。なお、本実施形態では、第2搬送部20の搬送方向上流側と下流側のそれぞれに媒体検出センサ50、60を配置したが、何れか一方だけでもよい。
<CISの配置>
媒体検出センサ60よりも下流側にある画像読取ユニット70は、例えば、光学的に走査し、電気信号に変換して画像データとして読み取るコンタクトイメージセンサであり、内部にLED等の光源、イメージセンサ、レンズアレー等を備えている。
例えば、本実施形態の場合、画像読取ユニット70は経路RTの両側に一つずつ配置されており、搬送媒体Sの表裏面を読み取る。経路RTの片側にのみ一つ配置して、搬送媒体Sの片面のみを読み取る構成としてもよい。また、本実施形態では、画像読取ユニット70を経路RTの両側に対向配置した構造としているが、例えば、経路RTの方向に間隔をあけて配置してもよい。
<ブロック図の説明>
図3を参照して制御部(制御手段)80について説明する。図3は画像読取装置Aの制御部80のブロック図である。
制御部80はCPU81、記憶部82、操作部83、通信部84及びインターフェース部85を備える。CPU81は記憶部82に記憶されたプログラムを実行することにより、画像読取装置A全体の制御を行う。記憶部82は例えばRAM、ROM等から構成される。操作部83は、例えば、スイッチやタッチパネル等で構成され、操作者からの操作を受け付ける。
通信部84は、外部装置との情報通信を行うインターフェースである。外部装置としてPC(パソコン)を想定した場合、通信部84としては、例えば、USBインターフェースやSCSIインターフェース、ネットワークインターフェースを挙げることができる。
また、このような有線通信のインターフェースの他、通信部84は無線通信のインターフェースとしてもよく、有線通信、無線通信の双方のインターフェースを備えていてもよい。本実施形態では、通信部84として、画像読取装置AとネットワークアダプタNW/ADとを接続するUSBインターフェースを備えている。
インターフェース部85はアクチュエータ86やセンサ87とのデータの入出力を行うI/Oインターフェースである。アクチュエータ86には、駆動部3、駆動部4、伝達部5等が含まれる。センサ87には、重送検出センサ40、媒体検出センサ50及び60、画像読取ユニット70等が含まれる。
<PCからの開始指示受信による駆動>
画像読取装置Aの基本的な動作について説明する。制御部80は、例えば画像読取装置Aに接続されたPC500(外部パソコン)、モバイル端末M、あるいは自装置の操作部83等から画像読み取りの開始を行うと、第1乃至第3搬送部10乃至30の駆動を開始し、画像の読み取り処理を行う。
すなわち、このような制御部80は、第1乃至第3搬送部10乃至30の駆動、画像読取ユニット70の駆動を開始又は停止する制御手段として機能する。これにより、載置台1に積載された搬送媒体Sはその最も下に位置する搬送媒体Sから1つずつ搬送されると、制御部80は、画像読取ユニット70を制御し、原稿の画像を読み取る、一連の画像読取処理(スキャン処理)を制御する。
<重送時の制御>
搬送の途中で搬送媒体Sは重送検出センサ40により重送の有無が判定され、重送が無いと判定されると搬送が継続される。なお、重送があると判定された場合には、搬送を停止するか、第1搬送部10による後続搬送媒体Sの取り込みを停止して、重送状態にある搬送媒体Sをそのまま排出するようにしてもよい。
<レジストセンサの出力に応じた読取開始>
制御部80は、媒体検出センサ60の検出結果に基づくタイミングで、第2搬送部20により搬送されてきた搬送媒体Sの、画像読取ユニット70による画像の読み取りを開始し、読み取った画像を一次記憶して順次外部パソコンへ送信する。画像が読み取られた搬送媒体Sは第3搬送部30により排出トレイ2に排出されてその搬送媒体Sの画像読取処理が終了する。
<表示パネルの構成>
図4は本発明の一実施形態に係る画像読取装置Aの排出トレイ2を展開した状態の正面図である。より正確には、画像読取装置Aの正面側に傾斜して設けられた正面パネル90に対して垂直な方向から見た図であり、装置を載置した状態における正面よりもやや上方から見た状態の図である。
装置正面上部の正面パネル90には、画像読取装置Aの操作部83として、表示パネル93が設けられ、その内部には操作部83の一例としての操作キー群122が設けられている。操作キー群122には、例えば、本実施形態では、画像読取装置Aの動作を開始するためのスタートキー122a、ストップキー122b、OKキー122c、メニューキー122d、上下キー122eが設けられている。
また、操作キー群122に隣接するようにしてLCD(Liquid Crystal Display)等の表示部94が設けられ、画像読取装置Aの本体上部中央には電源ボタン122fが設けられている。
<排紙構造>
図5は本発明の一実施形態に係る画像読取装置Aの排出トレイ2を収納した状態の正面図である。
正面下部の下部パネル91には排出開口92が設けられており、第3搬送部30によって搬送された搬送媒体Sが排出される。排出トレイ2は、画像読取装置Aに対して回動可能なように、画像読取装置Aの下方に設けられた第1ヒンジ101を介して軸支されており、第1排出トレイ2aによって本体前面を覆うように構成されている。
第1排出トレイ2aは、第1ヒンジ101を支点として回動可能に画像読取装置Aの本体100に取り付けられている。第1排出トレイ2aは、正面パネル90と同サイズで形成され、図4に示すような排出トレイ2の収納状態において、第1ヒンジ101を支点として回動し、正面パネル90を覆うように折り畳まれる。排出トレイ2を正面パネル90側に折り畳んだ状態において、排出開口92は開放されており、搬送された搬送媒体Sの排出が可能となっている。
図6は本発明の一実施形態に係る画像読取装置Aの排出トレイ2を展開した状態における上面図である。
第3搬送部30により搬送されてきた搬送媒体Sは、排出開口92を経て第1排出トレイ2aに排出され、搬送媒体Sのサイズによっては第1排出トレイ2aから引き出された第1延長トレイ2b、第2延長トレイ2c、第3延長トレイ2dまで到達し、案内される。
第3延長トレイ2dには、排出位置調整部材120が回動可能に設けられており、搬送媒体Sの搬送方向に対する長さに応じて引き出された各延長トレイに対し、起立状態に回動させることで搬送媒体Sが停止する位置を調整し、排出された搬送媒体Sを散らばりにくくして整列性を向上できる。
<給送構造詳細>
図7は本発明の一実施形態に係る画像読取装置Aの排出トレイ2を収納した状態における上面図である。
給送トレイ110には、配置される搬送媒体Sの大きさに合わせて搬送方向に対して直交する方向にスライド可能に取り付けられた規制部材111が設けられている。また、給送トレイ110の中央には、引き出して使用することのできる給紙延長トレイ112が設けられている。
<ネットワークアダプタNW/ADの構成>
ここで、上述した画像読取装置Aが有する通信部84(USBインターフェース)とUSBケーブルを通じて接続される図1に示したネットワークアダプタNW/ADの機能別の構成とその制御例について、図8を参照して詳細に説明する。
図8(a)に示すように、本実施形態のネットワークアダプタNW/ADは、画像読取装置AがUSBケーブルで接続されるUSBインターフェース部(USB I/F)801と、ネットワークNWに接続されるネットワークインターフェース(NW I/F)有線LAN802と、ネットワークNWに接続されるネットワークインターフェース(NW I/F)無線LAN803とを有する。
また、ネットワークアダプタNW/ADは、各種インターフェースに加えて、状態表示を行うLED部804と、外部から電力が供給される電源コネクタ部805と、電源供給部806とを有し、これら全ての各機能部(各インターフェース、表示、電源等)を制御部807が制御するようになっている。
ここで、有線LAN802と無線LAN803は、切り替え可能である。有線LAN802にネットワークケーブルが接続されているときは、有線LAN802が有効になり、無線LAN803は無効になる。また、有線LAN802にネットワークケーブルが接続されていないときは、有線LAN802が無効になり、無線LAN803が有効になる。
なお、ネットワークアダプタNW/ADに有線LAN802と無線LAN803の切り替えスイッチを本体に設け、ユーザが任意に切り替えるようにしてもよい。また、本実施形態のネットワークアダプタNW/ADでは、電源コネクタ部805に対して電源ケーブルからの給電が行われ、ネットワークアダプタNW/ADの電源が取られている。
また、本実施形態では、図8(a)に示すように、この電源コネクタ部805は、電源供給部806に接続されており、画像読取装置A(DR)への給電が、電源供給ケーブルを用いて、電源供給部806(ネットワークアダプタNW/AD)経由で行われる。
さらに、画像読取装置Aには、主電源ボタンが設けられている。この主電源ボタンをONすると流れる突入電流を、ネットワークアダプタNW/ADに設けられた電流検出回路によって検出し、ネットワークアダプタNW/ADの電源回路から制御部等への電源供給を開始する。なお、ネットワークアダプタNW/ADに電源ボタンを設け、電源ボタンの押下によって電源回路から制御部等への電源供給を開始するように構成しても良い。
また、このようなネットワークアダプタNW/ADは、まず、画像読取装置Aが起動するとそれに伴って起動し(S801)、PC500等から、ボタン情報送信命令を受信したかどうかを確認する(S802)。このボタン情報送信命令には、ジョブ番号とジョブタイトルの情報が付加されている。
S802においてボタン情報送信命令を受信した場合(Yes)、画像読取装置Aからボタン情報を取得し、画像読取装置Aに対するボタン操作の有無に関わらず、ネットワークNWに接続されているPC500に、取得したボタン情報を送信する(S803)。その後、ネットワークアダプタNW/ADは、ボタン情報送信命令を出したPC500のIPアドレスと、PC500から受信したジョブ情報(ジョブ番号とジョブタイトル)を関連付けてリストとして記憶する(S804)。
<PCの構成>
図9に示すPC500は、本実施形態における画像読取システムにおいて、ネットワークNWに接続される複数の情報処理装置の1つの機能構成例を示す。
PC500のハード構成としては、様々な演算処理を行う中央演算処理部となるCPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)と、HDD(Hard Disk Drive)と、操作部と、表示部と、インターフェースとを備えている。
HDDには、画像読取装置Aを制御するための各種の制御プログラムがインストールされている。例えば、制御プログラムとしては、ジョブアプリケーション523や汎用アプリケーション525、スキャナドライバ524等であり、ユーザの操作、又は他のプログラムからの呼び出しによって、RAMに読み込まれ、これをCPUが実行することにより、所定の機能が実現される。
PC500に電源が投入されるとオペレーティングシステム(OS)521が起動される。OS521が起動されると、ジョブモニタ522が呼び出される。ジョブモニタ522は、RAM上に常駐し、画像読取装置A上の操作パネル93のスタートボタン122a等が押下されたか否かを監視する。
例えば、スタートボタン122aの押下は、画像の読み取りを開始するためのユーザ操作の一例である。また、例えば、ボタンの代わりに、タッチパネルや静電スイッチ等を画像読取装置に設けてユーザ操作を行ってもよい。
ジョブモニタ522は、スタートボタン122aが押下されたか否かを示す情報を含むボタン情報送信命令を、スキャナドライバ524を介して画像読取装置Aに対して所定の時間間隔で送信する。
また、ジョブモニタ522は、当該要求に対する画像読取装置Aからの応答を確認することにより、監視処理を実現する。操作パネル93上のスタートボタン122aが押下されたことが検知されると、ジョブモニタ522によってジョブアプリケーション523が起動される。
ジョブアプリケーション523は、スキャナドライバ524を介して画像読取装置Aから画像データを取得できる。なお、本実施形態では、ジョブアプリケーション523と、ジョブモニタ522を分けて説明しているが、これらを1つのアプリケーション(キャプチャーアプリケーション)としてもよい。
ここで、図10を参照し、上述したPC500にインストールされたジョブアプリケーション523とジョブモニタ522を通じて画像読取装置Aを制御するまでの手順について詳細に説明する。図10は、本発明の一実施形態に係るPC500側のアプリケーションの処理に関するフローチャートを示す。
まず、PC500が起動(S1001)すると、ジョブモニタ522は、ネットワークアダプタNW/AD経由でネットワークNWに接続された画像読取装置Aを検知する(S1002)。検知された画像読取装置Aに対しては、ボタン情報送信命令を送信することで、CP500のジョブアプリケーション523に登録されているジョブ番号とジョブタイトルの情報を送信する。次に、ジョブモニタ522は、画像読取装置Aが有する操作パネル93におけるユーザ操作(ここではスタートボタンの押下)を監視する(S1003)。
S1003においてジョブモニタ522がスタートボタンの押下を検知した場合(Yes)、画像読取装置Aでのジョブ操作の番号(ジョブ番号)をネットワークアダプタNW/AD経由でPC500が取得する(S1004)。
ジョブアプリケーション523は、S1004にて取得したジョブ番号に対応するジョブ設定(画像読取条件)が存在するか確認する(S1005)。
S1005においてジョブ設定が存在する場合(Yes)には、当該ジョブ設定に対応する画像読取条件を画像読取装置Aに対してネットワークNW及びネットワークアダプタNW/AD経由で通知する(S1006)。このとき、PC500から画像読取装置Aに対しては、画像読取条件と共に、ジョブの実行命令コマンドが送信される。
これにより、画像読取装置Aでの画像読取処理が開始され、画像読取装置Aが取得した画像データをPC500が取得した時点で、一連の画像読取処理が終了する(S1007)。
なお、汎用アプリケーション525は、上述したジョブアプリケーション523が起動していない場合に、ユーザの操作によって任意のタイミングで起動される。汎用アプリケーション525もまた、ジョブアプリケーション523と同様に、スキャナドライバ524を介して画像読取装置100から画像データを取得することができる。
ここで、PC500は、画像読取装置Aにおいて原稿の読取処理を実行する読取ジョブに関するジョブ設定を、ハードディスクに保持し、これを画像読取装置Aやモバイル端末Mに対してネットワークアダプタNW/AD経由で提供する。
ジョブ設定は、PC500においてあらかじめマウス/キーボード等を用いた操作によってユーザが任意に設定するものであり、PC500に記憶(保持)される。ジョブ設定は、PC500内ではなく、予め画像読取装置Aへ転送されて、画像読取装置Aに保持されていてもよい。
なお、ジョブ設定とは、例えば、カラー又はグレー、白黒を設定するための「カラーモード」、自動又はA4、レター等を設定するための「サイズ」、150/200/240/300dpi等を設定するための「解像度」、片面または両面を設定するための「読み取り面」、PDF又はJPEG等の「ファイル形式」、画像を保存する先となる「送信先設定」などの画像読取条件の設定である。
また、ジョブ設定では、1つ又は複数の画像読取条件を組み合わせたものを1つのジョブとして複数個(例えば99個)設定でき、その際、各ジョブには、番号等のジョブ名(タイトル)をユーザが任意に付与できる。そして、PC500上のアプリケーションやモバイル端末Mは、番号やタイトルを表示した各ジョブへのショートカットボタンを画面に表示し、ユーザは画面操作によって任意のジョブを選び、指定することができる。
なお、ジョブ設定は、PC500の画面に設定画面を表示してユーザが行うようにすればよいが、例えば、本実施形態では、PC500以外のユーザ操作端末(具体的にはスマートフォンやモバイル端末等)Mの画面で設定するようにしてもよい。
図11は、本発明の実施形態に係るジョブ設定600の一例を示す概念図である。ジョブ設定には、図11に一例として示すように、ジョブ番号601ごとに、異なるタイトル602及び読取条件等の設定値603を関連付けて設定され得る。ジョブ設定処理は、例えば、PC500の表示部に表示されるダイアログボックスを用いて、以下のような手順により行われる。
(ジョブ設定処理)
PC500におけるジョブ設定処理は、例えば、図12に従って実行される。まず、S301で、PC500は、ユーザの所定の操作により、ジョブ設定用のアプリケーションが起動されると、ジョブ設定用のダイアログボックスを表示部に表示する。当該表示処理の後、S302へ移行する。
ここで、図13は、本発明の実施形態に係るジョブ設定用のダイアログボックスの一例を示す図である。
S301で、PC500は、図13に示すダイアログボックス700を表示部に表示する。ダイアログボックス700は、ジョブ設定の一覧を含み、各ジョブ番号に対してタイトル名の表示されていないものは未設定のジョブであり、タイトル名の表示されているものは既に設定済みのジョブである。
ユーザは、ダイアログボックス700における何れかのジョブ番号を選択することにより、当該ジョブ番号に対応するジョブを設定できる。また、ユーザは、既にタイトル名の表示されたジョブ番号を選択することにより、設定値を変更可能である。
図12のS302で、PC500は、ジョブ設定処理を終了するか否かを判定する。当該判定処理は、例えば、ダイアログボックス700の「閉じる」ボタン701が押下されたか否かを判定することにより実行される。
ここで、PC500は、ジョブ設定処理を終了すると判定した場合には、S306へ移行して、ジョブ設定用のダイアログボックスを閉じて処理を終了する。一方で、ジョブ設定処理を終了しないと判定した場合には、S303へ移行し、ジョブ設定処理を実行する。
S303で、PC500は、ユーザの操作によって選択されたジョブ番号を検知する。さらに、S304で、PC500は、検知したジョブ番号に対応するダイアログボックスを表示部に新たに表示する。例えば、PC500は、図14に示すダイアログボックス710を表示部に表示する。その後、S304へ移行する。
ここで、ユーザは、ダイアログボックス710を使用して、ジョブのタイトル、各種の画像の読取条件、及びファイル名を設定できる。なお、当該ファイル名は、読取処理により生成された画像データをPC500が保存する際に、使用される。ユーザは、設定値の入力後、ダイアログボックス710の「保存」ボタン711を押下することにより、PC500の不図示のハードディスクに設定値を保存できる。
S305で、PC500は、ユーザの上述の操作に応じて、設定値をハードディスクに保存する。その際、PC500は、対応するジョブ番号に関連付けて当該設定値を当該ハードディスクに保存する。その後、S302の判定処理へ戻る。
なお、ユーザは、以上のジョブ設定処理をダイアログボックス700に表示されたジョ
ブ番号ごとに設定可能である。ただし、ユーザは、必ずしも全てのジョブ番号についてジョブ設定処理を行う必要はない。
(ジョブ表示処理)
PC500は、ジョブのジョブ番号とタイトルを示すテキストデータとを含む表示コマンドを、ネットワークアダプタNW/ADに送信し、このネットワークアダプタNW/ADを経由して画像読取装置Aが受信する。画像読取装置Aでは、受信した表示コマンドに含まれるタイトルが表示部94に表示される。
ユーザは、表示部94にジョブのタイトルが表示されている際に、操作パネル93を操作することにより、表示するジョブのジョブ番号及びタイトルを更新可能である。当該処理は、例えば、操作キー群122を用いた操作により実現される。
例えば、本実施形態では、図16に示すように、画像読取装置Aが有する操作パネル93の表示部94において「スキャン可能画面」を表示し、登録ジョブの内容を表示しながら、登録ジョブの選択を可能にしている。
表示部94において表示されるジョブ項目の最大数は、例えば、99まで設定される。「△」「▽」ボタン122eにより、列挙されたジョブを選択できる。OKキー122cが押下されたとき、選択中のジョブが実行される。
次に、PC500(ジョブモニタ522)がボタンの押下を確認するためにボタン情報送信命令を送信する。次に、画像読取装置AからPC500に対してその応答としてボタン情報が送信される。これに対して、PC500は、例えば、図15に従って新たに表示コマンドを送信する。
画像読取装置Aから上述の情報を受信すると、PC500は、図15に示すように、S401で、当該情報に基づいて、「▽」ボタン122eが押下されたか否かを判定する。
ここで、「▽」ボタン122eが押下されたと判定した場合、S402へ移行する。S402で、PC500は、表示部94に現在表示中のタイトルに関連付けられたジョブ番号を1増加(+1)させたジョブ番号を選択する。その後、S405へ移行する。
一方で、S401で、PC500は、「▽」ボタン122eが押下されたと判定できず、S403で、「△」ボタン122eが押下されたと判定した場合、S404へ移行する。
S404で、PC500は、表示部94に現在表示中のタイトルに関連付けられたジョブ番号を1減少(−1)させたジョブ番号を選択する。その後、S405へ移行する。
S405で、PC500は、選択したジョブ番号に関連付けられたタイトルを、表示コマンドを用いて画像読取装置Aへ送信する。画像読取装置Aは、受信した表示コマンドに含まれるジョブ番号及びタイトルを表示部94に新たに表示する。当該処理により、表示部94の表示が更新される。
ユーザは、表示部94に表示される情報に基づいて、画像読取装置Aで実行するジョブを選択し、スタートボタン122aを押下することにより、当該ジョブを実行させることができる。このように、画像読取装置Aは、ジョブ設定に関して予め設定値等を保持しておく必要がない。
なお、本実施形態の画像読取装置Aにおける操作パネル93では、上述したジョブ操作以外にも、様々な操作を行うことができる。例えば、本実施形態の画像読取装置Aでは、原稿が重送した場合の次処理について、操作パネル93から一時的な選択が可能となる。
図17に示すように、画像読取装置Aが有する操作パネル93において「継続選択画面」を表示し、その表示部94で継続モードの有効時に重送検知エラー等のエラーが発生した時の後処理の項目が表示される。
詳細には、原稿を分離しながら給送開始した後、原稿が重送したことを重送検知センサ40が検知した場合、次の給送開始が一時停止される。このとき、ユーザは、重送した原稿が、例えば、付箋付きの原稿等、ユーザとして重送エラー対象としたくない原稿である場合には、ユーザは、操作パネル93を通じて、重送検知後の次処理を選択することができる。これにより、重送エラーとして画像読取作業が中断し、原稿の再セットなどやり直しが生じることを未然に防ぐことができる。
例えば、本実施形態では、操作パネル93の操作キー122に対して重送検知エラー後の次処理がショートカットボタンとして割り付け設定されている。これにより、ユーザは、表示部94の表示内容を参照しながら、各キーに割り付けられた次処理の内容をユーザが目視で確認しつつ、ユーザが望む次処理に対応したキー操作を素早く行うことができる。
具体的には、OKキー122cには「保存して継続」、スタートキー122aには「破棄して継続」、ストップキー122bには「停止」がそれぞれ割り付けられ、ユーザのキー操作によって直ぐに次処理を実行できるようになっている。また、OKキー122c、スタートキー122aが押下されたら、スキャン中の画面に移行する。ストップキー122dが押下されたあとは、エラー表示に移行する。
ここで、上述した継続モードの使い方について、具体例を挙げて詳細に説明する。例えば、上述したジョブ設定に基づく画像読取モードのときにも、原稿の重送が発生する可能性があり、このようなジョブスキャン(後述するプッシュスキャンモード)の場合にも画像読取装置Aの操作パネルに対し、「継続選択画面」を表示させる方が好ましい。
例えば、図16に示すように、画像読取装置Aの操作パネル93から「1:文書(白黒)」を選択し、OKボタン122cを押すと、画像読取装置Aでジョブが実行される。このとき、画像読取装置Aにおいて3枚以上の原稿束がセットされ、最初の1枚目の給送時に2枚目が連れ入りして原稿の重送が発生したとする。この場合、継続モードが設定されていれば、画像読取装置Aが重送を検知した時点で、次の分離給送動作は一時停止され、図17の表示部94に示す重送検知エラー画面が表示されることになる。
そして、ユーザは、画像読取装置Aの操作パネル93を操作し、「保存して継続」、「破棄して継続」、「停止」のいずれかを選択し、実行する。「保存して継続」の場合は、重送した原稿を読み取った画像データを保存し、3枚目以降のジョブスキャンを再開する。
ユーザ操作により「破棄して継続」が選択された場合は、重送した原稿を読み取った画像データを破棄し、3枚目以降のジョブスキャン処理を再開する。ユーザ操作により「停止」が選択された場合には、重送した原稿の画像データを破棄し、3枚目以降のジョブスキャンも継続せずに中止し、例えば、ユーザは、再セットするなどしてジョブスキャンのやり直しを行うことになる。
このような継続モードの場合における画像読取装置Aの動作は、CPU81が各機能部の制御により実現されるため、PC500との連携は発生しない。すなわち、画像読取装置Aがユーザの操作パネル93の操作に基づいて自装置内で制御を行うことになる。
このため、継続モードにおいて画像読取装置Aが重送エラー前に受け取った画像読取条件(ジョブの設定情報)は、重送発生時において画像読取装置Aのメモリに保持され、その後のユーザ操作に基づいて、「継続」の場合は再度使用され、「停止」の場合には破棄される。
なお、継続モードの場合においても、PC500に対してユーザが操作したボタン情報を取得させ、PC500からボタン操作に基づく制御信号を受信することで画像読取装置Aを制御するようにしてもよい。
このように、上述した継続モードでは、ジョブの途中で重送が検知された場合、次操作によってジョブの設定の取り扱いが異なる。すなわち、「保存して継続」及び「破棄して継続」の場合には、画像読取装置Aの記憶部においてジョブ設定が次操作まで保持され、次操作によってジョブ設定に基づくジョブスキャンが継続されるのに対し、「停止」の場合には、画像読取装置Aの記憶部からジョブ設定が破棄され、次のジョブ操作を待つ「レディー画面」(図16)に移行する。なお、「停止」の場合であっても、例えば次操作が入力されるまではジョブ設定を保持しておき、次操作がスキャン開始操作であるときにはそのジョブ設定でスキャンを実行し、次操作がスキャン開始操作ではないと判断したときに破棄するようにしても良い。
なお、上述した画像読取装置Aの表示部94で表示される画面(図16のスキャン可能画面、図17の重送検知エラー画面)は、モバイル端末M等のユーザ操作端末に表示させ、このユーザ操作端末から上述した継続モードに関する画像読取装置Aの制御を行うようにしてもよい。
これにより、ユーザは、上述した操作部83や表示部94等のユーザ操作部を持たない画像読取装置を利用する場合でも、モバイル端末Mを使って、上述したジョブスキャンを同様に行うことができる。
以下、図18〜図21等を参照し、上述した本実施形態の画像読取システムを用いてユーザが画像を読み取って所定の保存先に保存するまでの様々な画像読取モード、すなわち、プルスキャンモードとプッシュスキャンモードについて詳細に説明する。
図18は、プルスキャンモードを示す概略図であり、図19〜図21は3つのプッシュスキャンモードを示す概略図である。図22〜図26は3つのプッシュスキャンモードにおける画像読取システムの動作を示すフローチャート図である。
<プルスキャンモード>
プルスキャンモードは、図18に示すように、複数のPC500のうちの1つのPC(PC500aとする)において、ユーザが操作するモードである。ユーザは、PC500aを操作し、利用したい画像読取装置A(ここではDR1)を選択する。
次に、ユーザは、PC500aを操作し、例えば、解像度等の画像読取条件を設定し、スキャンを実行指示することにより、その設定された画像読取条件と実行命令コマンドをネットワークNW及びネットワークアダプタNW/AD経由で画像読取装置A(DR1)に送信する。
画像読取条件と実行命令コマンドを受信した画像読取装置A(DR1)は、読取条件に従って画像データを読み取り、PC500aに送信する。これにより、ユーザが操作するPC500aに画像データを保存させることができる。なお、同様の画像読取処理は、別のユーザが他のPC500でも個別に行うことができる。
上述したプルスキャンモードでは、ネットワークNW上にある複数のPC500の何れかでユーザ操作を受け付け、そのユーザ操作を受け付けたPC500で画像データの取得を行うモードである。
このため、ユーザは、最寄りの画像読取装置A(DR1)のところまで移動し、画像読取装置A(DR1)に原稿をセットし、画像を保存したいPC500まで移動し、そのPC500で画像読取指示を行った後、再び、画像読取装置A(DR1)から画像読取済みの原稿を回収することになる。
すなわち、このようなプルスキャンモードでは、画像読取装置Aと、画像を保存させたいPC500との間の距離が比較的近い場合はユーザにとって便利であるが、仮に遠い場合、このプルスキャンモードはユーザにとって使い難い。そのため、本実施形態では、ユーザの使いやすい画像読取システムを提供すべく、以下のプッシュスキャンモードをさらに搭載している。
<プッシュスキャンモード>
プッシュスキャンモードは、ユーザが指定する宛先(ネットワークNWに接続されたPC500やその他、ハードディスク装置などのデータ保存先)に対して画像読取装置Aに原稿をセットしたユーザがその場で(すなわちユーザがPC500の設置場所に移動することなく)画像読取指示を出せるようにし、画像読取後はそのまま直ぐに原稿を回収できるモードであり、次の3つのモードを挙げることができる。なお、プッシュスキャンモードでは、モバイル端末にインストールされたアプリケーションを通じてユーザ操作を受け付け可能である。
例えば、本実施形態においては、上述したプルスキャンモードに対して、下記3つのプルスキャンモードのうち少なくとも1つ、より好ましくは2つのモード、更に好ましくは3つ全てのモードを組み合わせることで、ユーザがその使用環境にあわせて各モードを選べる選択肢が増え、ユーザが効率良く画像データを取得し易くすることができる。
(1)第1プッシュスキャンモード
第1プッシュスキャンモードは、図19に示すように、ユーザがモバイル端末Mを操作しつつジョブ実行操作を画像読取装置Aの操作パネル93で行うモードである。このとき、ネットワークアダプタNW/ADは、ジョブ番号とタイトル情報を取得している。
詳細には、ネットワークアダプタNW/ADは、画像読取装置Aの主電源ボタンが押されたことで電源供給が開始されて起動すると、ネットワークNWへの接続を行う。そして、ネットワークアダプタNW/ADとネットワークNWとの接続が確立した後、ネットワークアダプタNW/ADは、ネットワークNWに接続されたPC500(図19ではPC500a〜500cの3台)の各PC識別情報(例えばIPアドレス等)と、各PC500で予め設定されたジョブ番号とタイトルの情報(図14に示すダイアログボックスの情報)とが関連付けられたジョブ関連情報をPC500のジョブアプリケーション523(図9)から取得している。
すなわち、ネットワークアダプタNW/ADは、画像読取装置Aの主電源ONにより起動し、これに連動する形で、ネットワークNW上にあるPC500のジョブ関連情報を取得することになる。
まず、図22に示すように、ユーザ操作端末であるモバイル端末Mを起動(S2201)すると、ユーザ操作によってモバイル端末MがネットワークNWに接続され、ネットワークNWに接続された画像読取装置A(DR1〜DR3)の一覧をモバイル端末Mの画面に表示する(S2202)。
なお、ネットワークアダプタNW/ADがネットワークNWに接続されたとき、モバイル端末Mは、当該ネットワークアダプタNW/ADに接続された画像読取装置A(DR1〜DR3)の固体識別番号(IPアドレスと機種番号等)を取得する。また、ここでは、画像読取装置A(DR1〜DR3)は起動状態として説明している。
次に、モバイル端末Mは、ユーザがモバイル端末Mを操作して1つの画像読取装置Aを選択するかどうかを確認する(S2203)。ここでは、モバイル端末Mには、ネットワークに接続された画像読取装置Aの一覧が表示され、ユーザは、その中から1つの画像読取装置Aを選択可能となる。
S2203においてユーザがモバイル端末Mを操作し、例えば、画像読取装置A(DR1)を選択した場合(Yes)、モバイル端末Mは、ネットワークアダプタNW/ADからネットワークNWに接続されている各PC500のPC識別情報(IPアドレス等)を取得する(S2204)。PC識別情報を一覧リストとして表示することにより、ユーザは、モバイル端末Mの操作により、画像読取装置A(DR1)で読み取った画像データの送り先となるPC500を選択することができる。
次いで、ユーザは、モバイル端末Mに表示された各PC500の一覧から、画像データを保存したいPC500(ここではPC500a)を選択する(S2205)。このとき、ネットワークアダプタNW/ADからは、選択されたPC500aに紐づくジョブ番号とタイトルの情報が画像読取装置Aに送信され、モバイル端末MはネットワークアダプタNW/ADからPC500aのIPとジョブ一覧を取得する(S2206)。
これにより、画像読取装置Aでは、操作パネル93の表示部94において、ジョブ番号とタイトルの画面表示(「スキャン可能画面」表示)を行う。
ここで、画像読取装置AおよびネットワークアダプタNW/AD側においては、図23に示すように、まず画像読取装置Aが自装置の電源ボタンによって起動すると(S2301)、画像読取装置Aにおいてスキャン開始の操作がされたことを示すスキャン開始操作を、画像読取装置Aから受領したかどうかをネットワークアダプタNW/ADが確認する(S2302)。
S2302においてスキャン開始操作を受信したと判断した場合(S2302:Yes)、上記S2205においてユーザが選択したPC500aに対し、ネットワークアダプタNW/ADがスキャン開始情報(スタートボタン押下とジョブ番号)の通知を行う(S2303)。
ユーザは、図19に示すように、画像読取装置Aの操作パネル93の操作キー群122を操作し、表示部94に表示された実行指示画面からジョブを選択し、実行する。このような操作パネル93の操作は、PC500aのジョブモニタ522がネットワークアダプタNW/ADを介して監視しており、図22に示すように、スタートボタンとなるスタートキー122aの押下を確認する(S2207)。なお、画像読取装置Aのスタートボタンだけでなく、モバイル端末M上にスタートボタンを設けてもよい。この場合モバイル端末M上のスタートボタン押下の情報をモバイル端末MからネットワークアダプタNW/AD経由で画像読取装置Aに送り、画像読取装置Aが図22と同じ処理を行い、S2207におけるスタートキー122a押下として動作する。
S2207でスタートキー122aが押下された場合(Yes)、PC500aからジョブ番号に対応するジョブ設定(画像読取条件)と実行命令コマンドが画像読取装置A(DR1)に通知される(S2208)。そして、画像読取装置Aは、PC500aから通知された画像読取条件に従って原稿の画像を読み取る。ここで読み取った画像データは、画像読取装置A(DR1)からネットワークアダプタNW/AD経由でPC500aに送信され、PC500aに保存される。なお、ここではPC500aにおいて画像読取条件と実行命令コマンドを発行したが、ネットワークアダプタNW/ADが、PC500aで設定された画像読取条件と共に実行指示コマンドを発行するようにしてもよい。
このように、上述した第1プッシュスキャンモードは、モバイル端末Mから複数のPC500の中で指定したPC500aが画像読取装置Aの操作パネル93におけるユーザ操作を監視し、その監視する画像読取装置Aの操作パネル93においてユーザ操作(ジョブ選択操作等の第1操作)が行われた場合に、その第1操作に関連付けて設定されたジョブ(第1ジョブ)に従って画像読取装置Aが読み取った画像データを、ユーザが指定したPC500aに保存させるモードとなる。
すなわち、この第1プッシュスキャンモードを使うユーザは、画像データを保存したいPC500aをモバイル端末Mで選んだ後、原稿をセットした画像読取装置Aが有する操作パネル93でジョブ操作を行うだけで、ユーザが指定したPC500aに所望の画像データを保存することができる。また、ユーザは、モバイル端末Mを通じて、画像のデータ送信先を設定できるため非常に便利である。
(2)第2プッシュスキャンモード
第2プッシュスキャンモードは、図20に示すように、ユーザがモバイル端末Mを操作してジョブ設定を行いつつジョブ実行操作を画像読取装置Aの操作パネル93で行うモードである。
ネットワークアダプタNW/ADは、ネットワークNWに接続されたPC500に関連付けて、各PC500で予め設定されているジョブ設定のうち、ジョブ番号とタイトルの情報(図14に示すダイアログボックスの情報)をPC500のジョブアプリケーション523(図9)から取得している。ただし、このジョブ番号とタイトルの情報は、この第2プッシュスキャンモードでは使わず、上述した第1プッシュスキャンモードを利用するときに使うものである。
まず、図24に示すように、ユーザ操作端末であるモバイル端末Mを起動(S2401)すると、モバイル端末MがネットワークNWに接続され、ネットワークNWに接続された画像読取装置A(DR1〜DR3)の一覧をモバイル端末Mの画面に表示する(S2402)。
このとき、モバイル端末Mは、当該ネットワークアダプタNW/ADに接続された画像読取装置A(DR1〜DR2)の固体識別番号(IPアドレスと機種番号等)を取得すると共に、各PC500及びファイルサーバ550の識別情報をそれぞれ取得する。また、ここでは、画像読取装置A(DR1〜DR2)、ファイルサーバ550は起動状態として説明している。
次に、モバイル端末Mは、ユーザがモバイル端末Mを操作して1つの画像読取装置Aを選択するかどうかを確認する(S2403)。S2403においてユーザがモバイル端末Mを操作し、例えば、画像読取装置A(DR1)を選択した場合(Yes)、モバイル端末Mは、ネットワークアダプタNW/ADからPC500の一覧とファイルサーバ550を表示する。これにより、ユーザは、モバイル端末Mを通じて、画像読取装置A(DR1)で読み取った画像データの送り先を選定することができる。
次いで、ユーザは、モバイル端末Mの画面に表示されたPC500の一覧とファイルサーバ550の中から、ファイルサーバ550を画像データの保存先(第2データ保存先)として設定する。続いて、ユーザは、ファイルサーバ550(実際には共有フォルダ)へ保存する画像の読み取り設定(ジョブ設定)をモバイル端末Mの操作によって行う。
具体的には、モバイル端末Mのジョブ設定画面(例えば、図13のようなレイアウト画面)において、ファイルサーバ550を画像データの保存先として指定し、更に、これに紐づけて、ジョブのタイトル、カラーモード、サイズ、解像度、読み取り面(片面/両面)、ファイル形式、ファイル名でユーザが望む画像読取条件を設定する。
次いで、ユーザがモバイル端末Mで設定したジョブ設定は、ネットワークアダプタNW/ADに保存される。ネットワークアダプタNW/ADからは、モバイル端末Mから取得したジョブ設定のうちジョブ番号とタイトルの情報を画像読取装置Aに送信する。これにより、画像読取装置Aでは、操作パネル93の表示部94において、ジョブ番号とタイトルの画面表示(「スキャン可能画面」表示)を行う。
次に、ユーザは、図19に示すように、画像読取装置Aの操作パネル93の操作キー群122を操作し、ジョブを選択し、実行する。このような操作パネル93の操作については、図24に示すようにネットワークアダプタNW/ADが監視(S2404)しており、スタートキー122aの押下に伴ってネットワークアダプタNW/ADからジョブ番号に対応するジョブ設定(画像読取条件)と実行命令コマンドが画像読取装置A(DR1)に通知される。
そして、画像読取装置Aは、ネットワークアダプタNW/ADから通知された画像読取条件に従って原稿の画像を読み取る。ここで読み取った画像データは、画像読取装置A(DR1)からネットワークアダプタNW/AD経由でファイルサーバ550に送信され、ファイルサーバ550に保存される。
なお、このような第2プッシュスキャンモードは、モバイル端末MでネットワークアダプタNW/ADにジョブ設定を行っておけば、モバイル端末Mの操作を行うことなく、画像読取装置Aの操作パネル93の操作だけでネットワークアダプタNW/ADから画像読取条件を受け取り、ファイルサーバ550に所望の画像データをプッシュ送信することができる。
なお、モバイル端末Mは、画像読取装置Aにおいてジョブに従った画像読取動作の実行中にエラーが発生したかどうかを確認する(S2406)。モバイル端末Mは、定期的にネットワークアダプタNW/ADの状態を監視しており、その状態に基づいた表示を自装置の表示画面に表示可能である。S2406において画像読取装置Aにエラーが発生していた場合には、モバイル端末Mは自装置の画面にエラー表示を行う(S2407)。モバイル端末Mは、エラーが発生していなければ、ジョブが終了したかを確認(S2408)し、S2408にてジョブが終了したと判断した場合、S2403のステップに遷移する。
ここで、図25を参照し、上述した第2プッシュスキャンモードにおける画像読取装置A側の処理フローについて詳細に説明する。まず、画像読取装置Aが起動(S2501)すると、画像読取装置Aは操作パネル93への操作によってジョブ命令を受信したかどうかを確認する(S2502)。S2502においてジョブ命令を受信した場合(Yes)、ジョブに従って原稿から画像を読み取る(S2503)。
このとき、画像読取装置Aは、エラーが発生したか確認し、エラーが発生した場合(S2504:Yes)には、自装置が有する操作パネル93の表示部94にエラー表示する(S2505)。エラーが発生していない場合(S2504:No)、ジョブが終了したか確認する(S2506)。S2506においてジョブが終了していない場合(No)にはS2504へ戻り、ジョブが終了している場合(Yes)にはモバイル端末Mに終了通知を行う(S2507)。
このように、上述した第2プッシュスキャンモードは、画像読取装置Aの操作パネル93におけるユーザ操作(例えばジョブ選択操作等の第2操作)に関連付けてデータ保存先(第2データ保存先)と共にあらかじめモバイル端末M(ユーザ操作端末)に設定されたジョブ(第2ジョブ)に従って画像読取装置Aが読み取った画像データをデータ保存先(第2データ保存先)に保存させるモードとなる。
すなわち、この第2プッシュスキャンモードを使うユーザは、あらかじめジョブ設定を行っておけば、画像データを保存したいデータ保存先をモバイル端末Mで指定した後、原稿をセットした画像読取装置Aが有する操作パネル93でジョブ操作を行うだけで、ユーザが指定したデータ保存先に所望の画像データを保存することができる。
また、ユーザは、モバイル端末Mを通じて、画像のデータ送信先を任意に設定できるため、上記第1プッシュスキャンモードと同様に、その場で原稿セットから画像読取の実行が行えるだけでなく、読み終わった原稿を直ぐに回収できるため、非常に便利である。
(3)第3プッシュスキャンモード
第3プッシュスキャンモードは、図21に示すように、ユーザがモバイル端末Mだけの操作で画像読取装置の読み取りを遠隔制御するモードである。ネットワークアダプタNW/ADは、ネットワークNWに接続されたPC500(図21ではPC500a及び500bの2台)とファイルサーバ550の各識別情報(例えばIPアドレス等)を取得する。
なお、同時に、PC500に関連付けて、各PC500で予め設定されているジョブ設定のうち、ジョブ番号とタイトルの情報(図14に示すダイアログボックスの情報)をPC500のジョブアプリケーション523(図9)から取得している。ただし、このジョブ番号とタイトルの情報は、この第3プッシュスキャンモードでは使わず、上述した第1プッシュスキャンモードを利用するときに使うものである。
まず、図26に示すように、ユーザ操作端末であるモバイル端末Mを起動(S2601)すると、モバイル端末MがネットワークNWに接続され、ネットワークNWに接続された画像読取装置A(DR1〜DR3)の一覧がモバイル端末Mの画面に表示される(S2602)。
また、モバイル端末Mは、当該ネットワークアダプタNW/ADに接続された画像読取装置A(DR1〜DR2)の固体識別番号(IPアドレスと機種番号等)を取得すると共に、各PC500及びファイルサーバ550の識別情報をそれぞれ取得する。また、ここでは、画像読取装置A(DR1〜DR2)、ファイルサーバ550は起動状態として説明している。
次に、モバイル端末Mは、ユーザがモバイル端末Mを操作して1つの画像読取装置Aを選択するかどうかを確認する(S2603)。S2603においてユーザがモバイル端末Mを操作し、例えば、画像読取装置A(DR1)を選択した場合(Yes)、モバイル端末Mは、ネットワークアダプタNW/ADからPC500の一覧とファイルサーバ550の情報を取得し、表示する。これにより、ユーザは、画像読取装置A(DR1)で読み取った画像データの送り先を選ぶことができる。
次いで、ユーザは、モバイル端末Mの画面に表示されたPC500の一覧とファイルサーバ550の中から、ファイルサーバ550を画像データの保存先として設定する。続いて、ユーザは、ファイルサーバ550へ保存する画像の読み取り設定(ジョブ設定)をモバイル端末Mの操作によって行う。
具体的には、モバイル端末Mのジョブ設定画面(例えば、図13のようなレイアウト画面)において、ファイルサーバ550を画像データの保存先として指定し、更に、これに紐づけて、ジョブのタイトル、カラーモード、サイズ、解像度、読み取り面(片面/両面)、ファイル形式、ファイル名でユーザが望む画像読取条件を設定する。
続いて、ユーザは、モバイル端末Mの表示部においてジョブ選択画面(図21参照)を表示し、当該ジョブ選択画面において、ジョブ番号1「写真」、またはジョブ番号2「ドキュメント」の何れかの登録ボタン、または「新規追加」(登録ボタンを作成するためのボタン)を選択する。
ここで、図26に示すように、モバイル端末Mは、ユーザがジョブ選択画面から登録ボタンが押されたかどうかを確認する(S2604)。S2604において登録ボタンの何れかが押された場合(Yes)、ネットワークアダプタNW/ADを介して画像読取装置A(DR1)に対し、押された登録ボタンに対応するジョブ設定(画像読取条件)とその実行指示に関する情報(ジョブ情報登録命令)を送信する(S2605)。これにより、ジョブ命令を受けた画像読取装置A(DR1)は、ジョブに従って原稿の画像を読み取る。
また、モバイル端末Mは、画像読取装置Aにおいてエラーが発生したか確認し、エラーが発生した場合(S2606:Yes)には、自装置が有する表示部にエラー表示する(S2607)。エラーが発生していない場合(S2606:No)、ジョブが終了したか確認する(S2608)。S2608においてジョブが終了していない場合(No)にはS2606へ戻り、ジョブが終了している場合(Yes)にはS2603に戻る。
なお、画像読取装置A側での処理は、上述した第2プッシュスキャンモードにおける図25の説明と同様であるため、重複する説明は省略する。
ここで、モバイル端末Mの表示部は、タッチパネルになっており、ジョブ選択画面においてジョブ番号を示すアイコンをタップすると、タップされたジョブで画像読取装置A(DR1)がスキャンを開始する。また、ジョブ選択画面においてジョブ番号を示すアイコンを長押しすると、当該ジョブの変更画面に遷移するようにしている。
さらに、このジョブ選択画面において、「新規追加」のアイコンをユーザがタップすると、新しいジョブを追加するための設定画面に遷移する。これにより、ユーザは、ジョブの設定変更やジョブの追加等を行ってスキャンしたい場合でも、その場で臨機応変に対応することができる。
このように、上述した第3プッシュスキャンモードは、モバイル端末M(ユーザ操作端末)で受け付けるユーザ操作(ジョブ選択操作等の第3操作)に関連付けてデータ保存先(第3データ保存先)と共にあらかじめ画像読取装置Aに設定されたジョブ(第3ジョブ)に従って画像読取装置Aが読み取った画像データをデータ保存先(第3データ保存先)に保存させるモードとなる。
すなわち、この第3プッシュスキャンモードを使うユーザは、画像読取装置Aに原稿をセットし、その後の操作をモバイル端末Mで行うだけで、画像読取装置Aが有する操作パネル93を操作することなく、所定のデータ保存先に画像データを保存させることができる。また、ユーザは、モバイル端末Mを通じて、画像のデータ送信先やジョブ設定などを行えるため、非常に便利である。
なお、上述した3つのプッシュスキャンモードで用いるモバイル端末は、ユーザが携帯する端末でもよいし、画像読取装置Aの近くに設置された固定型の端末でもよく、いずれにしてもユーザ操作を受け付けるユーザ操作端末であればよい。
また、上述したユーザ操作となる「第1操作(第1ジョブ)」、「第2操作(第2ジョブ)」、「第3操作(第3ジョブ)」、あるはデータ保存先となる「第2データ保存先」、「第3データ保存先」については、それぞれが同一の操作や設定でもよいが、異なる操作や設定としてもよい。
<スキャンモード切替設定>
上述したプルスキャンモード、第1乃至第3プッシュスキャンモードに関しては、例えば、本実施形態では、モバイル端末Mにおけるアプリケーションの起動時において、起動モード設定を行うことができる。この場合、モバイル端末Mのアプリケーションは、プルスキャンモードでモバイル端末Mのアプリケーションを起動するか、プッシュスキャンモードでモバイル端末Mのアプリケーションを起動するかを切り替えるモード切替手段として機能する。
例えば、モバイル端末Mの起動画面設定により、ユーザは、プルスキャンモードと、プッシュスキャンモードの何れかを初期の起動画面として設定できるようにしてもよい。この場合、プッシュスキャンモードについては、上述した第1プッシュスキャンモード、第2プッシュスキャンモード、第3プッシュスキャンモードから選択される少なくとも1つのモード、好ましくは2つのモード、更に好ましくは3つのモードをユーザ選択肢としてユーザに提供するのがよい。
以上説明したように、本実施形態の画像読取システムによれば、プルスキャンモードに加えて3つのプッシュスキャンモードを選択可能に備えるようにしたことで、例えば、画像読取装置Aにおいてジョブ操作を行いたいユーザ、モバイル端末Mでジョブ操作を行いたいユーザ、画像データの保存先となるPC500で画像読取装置Aの制御を行いたいユーザなど、様々なユーザの要望や使用環境に対応したユーザのプッシュスキャン機能の選択肢を増やすことができ、ユーザが使い易いシステムを提供することができる。
特に、3つのプッシュスキャンモードは、ユーザが利用したい画像読取装置Aに対して原稿をセットし、モバイル端末Mの画面を画像読取装置Aの操作パネル93のように有効活用でき、読み取った原稿を画像読取装置Aから直ぐに回収することができるため、使い勝手が良く、非常に便利である。
また、本実施形態で例示した画像読取装置Aは、ユーザ操作を受け付ける操作パネル93を持っている構成であるが、ユーザ操作を受け付ける操作パネルを持たない構成であっても、本実施形態の画像読取システムを使えば、同様のジョブによる画像読取を行うことができるため、非常に便利である。
上述した画像読取システムにおいては、ネットワークNWと画像読取装置Aとの間にネットワークアダプタNW/ADを中継装置として介在させた構成例を説明したが、本発明は勿論これに限定されず、例えば、ネットワーク接続機能を備えた画像読取装置をネットワークに直接接続した構造としてもよい。具体的には、本発明は、画像読取装置自体が少なくともネットワークインターフェースを搭載し、その画像読取装置に対してLANケーブルが直接接続され、その結果、画像読取装置がネットワークに接続されたシステム形態についても広く対象としてもよい。すなわち、本発明には、画像読取装置とネットワークとが接続された画像読取システムの形態を含めることができる。また、上述したネットワークアダプタが画像読取装置に対して一体的に実装された構造、すなわち、1つの筐体内にスキャナ本体部とこれに接続されたネットワーク接続基板とが組み込まれた構造としてもよく、この場合には、画像読取装置としては、LANケーブルが直接接続されるだけでなく、無線通信も可能となる。そのため、ユーザは、モバイル端末が画像読取装置に対して直接接続できるため、画像読取装置自体が操作パネルを有しているか否かに関係なく、画像読取装置の制御をモバイル端末によって制御することができて便利である。
この場合、上述した実施形態においてユーザがネットワーク上の複数のネットワークアダプタの中から1つのネットワークアダプタを選択する操作については、例えば、ユーザがモバイル端末等のユーザ操作端末からネットワークに接続された複数の画像読取装置を指定する操作に置き換わることになる。
(他の実施形態)
以上、本発明を一実施形態に基づいて詳細に説明したが、本発明は上述した一実施形態に限定されるものではない。
上述した一実施形態では、画像読取装置Aで読み取った画像データは、そのまま所定の宛先に送られる態様を例示して説明したが、本発明は勿論これに限定されず、例えば、画像読取装置Aで読み取った画像データをモバイル端末Mでプレビュー表示し、モバイル端末Mで行う「送信」のボタン操作を行うことで所定の宛先に送るようにしてもよい。
これにより、ユーザは、保存前の画像データをモバイル端末Mのプレビュー表示によって事前確認することができる。また、この場合には、モバイル端末Mにて「送信キャンセル」操作ボタンを設けておけば、ユーザは「送信キャンセル」操作により、その場で素早くやり直し等の対応を取ることができる。
また、上述した一実施形態では、モバイル端末、画像読取装置、あるいはPCのいずれかの操作に基づいて、プルスキャン機能や複数のプッシュスキャン機能の切り替えを行うようにしたが、本発明は勿論これに限定されず、例えば、ネットワークアダプタ又は画像読取装置の本体部において、プルスキャン機能とプッシュスキャン機能とを切り替える切替スイッチ、あるいは、複数のプッシュスキャン機能を切り替えるための切替スイッチなど、各種機能モードの切替手段を設けてもよい。
また、画像読取装置に上記切替手段を設ける場合には、画像読取装置が有する操作パネルでのボタン操作に基づいて複数のプッシュスキャンモードの切り替え、あるいはプルスキャンモードへの切り替えなどを行えるようにしてもよい。
あるいは、ネットワークに接続されたPCや、ネットワークアダプタに接続されたモバイル端末、またはネットワーク接続が可能な画像読取装置と直接通信可能となるモバイル端末などにおいて、上述したプルスキャンモード、もしくは複数のプッシュスキャンモードの各種モード切替操作を受け付けられる設定画面を表示するようにしてもよい。
なお、このようなモード切替えが行われた場合、ネットワークアダプタの制御部にてモードの切り替えが行われてもよいし、ネットワークアダプタが接続された画像読取装置の制御部にてモードの切り替えが行われてもよい。
また、上述した本発明の一実施形態では、ネットワークアダプタに対して1つのスキャナ装置が接続された単一型のシステム形態を例示して説明したが、本発明は勿論これに限定されず、例えば、以下に説明するように、1つのネットワークアダプタに対して複数のスキャナ装置が接続される複合型のシステム形態としてもよい。
このような複合型のシステム形態とする場合には、複数のスキャナ装置として、例えば、シートフィード型スキャナ、フラットベット型スキャナ、ADF(Auto Document Feeder)付きフラットベットスキャナからなる群から選択される2つを組み合わせることが可能である。
詳細には、ネットワークアダプタに対してフラットベット型スキャナを中継してシートフィード型スキャナを直列に接続してもよいし、ネットワークアダプタに複数のインターフェースを設けあるいはハブ装置等を使ったりすることで、1つのネットワークアダプタに複数のスキャナ装置を並列に接続してもよい。
また、このような複合型のシステム形態においては、上述した一実施形態と同様に、ジョブを実行することができる。例えば、複数のスキャナ装置のうち操作部を有するスキャナ装置をネットワークアダプタが監視、表示制御等を行えるようにすれば、上述した一実施形態と同様に、ジョブを実行することができる。
この場合、複数のスキャナ装置では、1つのジョブ操作が可能な操作部を有していれば、他のスキャナ装置は操作部を備えていなくてもよいが、上述した一実施形態において説明した第3プッシュスキャンモードの場合には、モバイル端末の操作部を使えるため、全てのスキャナ装置がジョブ実行用の操作部を有していなくても、モバイル端末による遠隔操作に基づいてジョブを実行できることは言うまでもない。
また、ネットワークアダプタと複数のスキャナ装置との関係については、1つのネットワークアダプタが複数のスキャナ装置を集中管理してもよいし、1つのネットワークアダプタが1つのスキャナ装置を制御し、当該スキャナ装置が他のスキャナ装置を制御するようなスキャナ装置間での連携制御を伴ってもよい。
スキャナ装置間の連携に関しては、1つのジョブ設定において、各スキャナ装置において所定の順番で読み取った各画像データを、1つのスキャナ装置を通じてネットワークアダプタに送信するようにしてもよい。その場合、例えば、ネットワークアダプタにおいて1つの画像データとして統合し、ジョブ設定に従って、ネットワークアダプタが所定のデータ保存先に送付するようにしてもよい。
また、各スキャナ装置への読取指令は、ネットワークアダプタが各スキャナ装置に対して振り分けるようにしてもよいし、ネットワークアダプタに接続された1つのスキャナ装置がネットワークアダプタからの読取指令の少なくとも一部を他のスキャナ装置に対する読取指令として振り分けてもよい。
なお、上述した実施形態では、例えば、画像読取装置の操作部で行われたジョブ操作(ボタン操作)をネットワークアダプタが取得し、当該ジョブ操作に従った画像読取設定とその画像読取に関する実行命令コマンドをネットワークアダプタが発行する説明をしたが、本発明は勿論これに限定されず、画像読取装置の操作部にてジョブ操作(ボタン操作)としてスタートボタンの押下が行われた場合、画像読取装置においてスタート実行の待機モード、すなわち、外部装置(ネットワークアダプタやPC、モバイル端末等)から画像読取条件が受け付けられたときに画像読み取りを実行するモードへ移行するようにしてもよい。この場合には、外部装置では、実行命令コマンドを発行することなく、画像読取装置での読取が開始されることになる。本発明はこのような形態についても広く対象とすることができる。
また、上述した実施形態においては、ネットワークアダプタNW/ADが起動してネットワークNWとの接続が確立した後、ネットワークNWに接続されたPC500の各PC識別情報と、ジョブ番号とタイトルの情報とが関連付けられたジョブ関連情報をPC500のジョブアプリケーション523から取得するものを例に挙げたが、これ以外の構成であっても良い。例えば、ネットワークアダプタNW/ADが、以前接続されていた所定の数のPC500に関連付けられたPC識別情報とジョブ関連情報とを記憶していても良い。この場合、上述した第1プッシュスキャンモードのように、画像読取装置Aの操作パネル93でジョブを選択して実行しようとした際に、選択されたジョブにおける送り先として設定されているPC500がネットワークアダプタNW/ADに接続されていない際には、画像読取装置Aの表示部94やモバイル端末Mの表示画面に対して、その旨を報知するようにしても良い。もしくは、送り先として設定されているPC500が接続された際に改めて送信可能なように、読み取った画像を送信できる状態で、ネットワークアダプタNW/AD内の記憶部に記憶するように制御しても良い。
A 画像読取装置
NW/AD ネットワークアダプタ
M モバイル端末
93 操作パネル
94 表示部
500 情報処理装置

Claims (8)

  1. ユーザが操作する操作部を有する画像読取装置に対してネットワークを介して複数の情報処理装置が接続され、前記複数の情報処理装置のうち1つの情報処理装置で設定された画像読取条件に従って前記画像読取装置が読み取った画像データを前記1つの情報処理装置に保存させるプルスキャンモードを備えた画像読取システムであって、
    (1)前記複数の情報処理装置の中からユーザ操作端末が指定した第1情報処理装置が監視する前記操作部における第1操作が行われた場合に、前記第1操作に関連付けて設定された第1ジョブに従って前記画像読取装置が読み取った画像データを第1データ保存先である前記第1情報処理装置に保存させる第1プッシュスキャンモード、
    (2)前記操作部で受け付ける第2操作に関連付けて第2データ保存先と共にあらかじめユーザ操作端末で設定された第2ジョブに従って前記画像読取装置が読み取った画像データを前記第2データ保存先に保存させる第2プッシュスキャンモード、
    (3)ユーザ操作端末で受け付ける第3操作に関連付けて第3データ保存先と共にあらかじめ設定された第3ジョブに従って前記画像読取装置が読み取った画像データを前記第3データ保存先に保存させる第3プッシュスキャンモード
    のうち少なくとも2つのプッシュスキャンモードを備えたことを特徴とする画像読取システム。
  2. ユーザ操作端末では、起動モードとして、前記第1プッシュスキャンモード、前記第2プッシュスキャンモード、前記第3プッシュスキャンモードのうち少なくとも2つのプッシュスキャンモードの切り替え設定が可能であることを特徴とする請求項1に記載の画像読取システム。
  3. 前記画像読取装置は、原稿を給送する給送手段と、原稿の重送を検知する重送検知センサと、前記給送手段の駆動を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記重送検知センサが原稿の重送を検知すると前記給送手段の駆動を一時停止し、その後、前記画像読取装置が有する前記操作部での操作、又は前記ユーザ操作端末の操作に基づいて、前記給送手段の駆動を再開することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取システム。
  4. ユーザが操作する操作部を有するスキャナ装置がネットワークアダプタで接続されたネットワークに対して複数の情報処理装置が接続され、前記複数の情報処理装置のうち1つの情報処理装置で設定された画像読取条件に従って前記スキャナ装置が読み取った画像データを前記ネットワークアダプタ経由で前記1つの情報処理装置に保存させるプルスキャンモードを備えた画像読取システムであって、
    (1)前記複数の情報処理装置の中からユーザ操作端末が指定した第1情報処理装置が監視する前記操作部における第1操作が行われた場合に、前記第1操作に関連付けて設定された第1ジョブに従って前記スキャナ装置が読み取った画像データを第1データ保存先である前記第1情報処理装置に保存させる第1プッシュスキャンモード、
    (2)前記操作部で受け付ける第2操作に関連付けて第2データ保存先と共にあらかじめユーザ操作端末で設定された第2ジョブに従って前記スキャナ装置が読み取った画像データを前記第2データ保存先に保存させる第2プッシュスキャンモード、
    (3)ユーザ操作端末で受け付ける第3操作に関連付けて第3データ保存先と共にあらかじめ前記ネットワークアダプタに設定された第3ジョブに従って前記スキャナ装置が読み取った画像データを前記第3データ保存先に保存させる第3プッシュスキャンモード
    のうち少なくとも2つのプッシュスキャンモードを備えたことを特徴とする画像読取システム。
  5. 前記第1プッシュスキャンモードでは、前記ユーザ操作端末から指定した前記ネットワークアダプタに接続されている前記複数の情報処理装置の一覧リストを前記ユーザ操作端末に表示させ、当該一覧リストから前記第1情報処理装置が指定されることにより、前記第1ジョブの実行指示画面を前記スキャナ装置の操作部に表示させ、前記第1ジョブの実行指示画面から前記第1ジョブの実行が指示されることにより、前記第1情報処理装置が前記第1ジョブと関連付けて予め設定した第1画像読取条件に従って前記スキャナ装置が読み取った画像データを前記第1情報処理装置に保存させることを特徴とする請求項4に記載の画像読取システム。
  6. 前記ネットワークアダプタには、前記ユーザ操作端末によって前記第2操作に関連付けて前記第2データ保存先及び第2画像読取条件が設定され、
    前記第2プッシュスキャンモードでは、前記ネットワークアダプタが監視する前記操作部における第2操作が行われた場合に、前記ネットワークアダプタが前記第2画像読取条件に従って前記スキャナ装置に画像を読み取らせ、前記ネットワークアダプタが前記スキャナ装置から受け取った画像データを前記第2データ保存先に保存させることを特徴とする請求項4又は5に記載の画像読取システム。
  7. 前記スキャナ装置は、原稿を給送する給送手段と、原稿の重送を検知する重送検知センサと、前記給送手段の駆動を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記重送検知センサが原稿の重送を検知すると前記給送手段の駆動を停止し、その後、前記スキャナ装置が有する前記操作部での操作、又は前記ユーザ操作端末の操作に基づいて、前記給送手段の駆動を再開することを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の画像読取システム。
  8. 前記ユーザ操作端末は、モバイル端末であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像読取システム。
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