<<実施例1>>
<写真シール作成装置の外観>
図1および図2は、写真シール作成装置1の外観の構成例を示す斜視図である。
写真シール作成装置1は、撮影画像や編集画像を提供するゲーム機である。写真シール作成装置1は、画像をシール紙に印刷したり、画像を利用者の携帯端末上で閲覧可能にしたりすることで、利用者に画像を提供する。写真シール作成装置1は、ゲームセンターなどのアミューズメント施設や店舗に設置される。
写真シール作成装置1の利用者は、主に女子高生や若い女性が中心とされる。写真シール作成装置1において、1組あたり主に2人や3人などの複数人の利用者がゲームを楽しむことができる。もちろん、写真シール作成装置1において、1人の利用者がゲームを楽しむこともできる。
写真シール作成装置1において、利用者は、自身が被写体となって撮影作業を行う。利用者は、編集作業により、撮影によって得られた撮影画像の中から選択した画像に、手書きの文字やスタンプ画像などの合成用画像を合成させる。これにより、撮影画像が彩り豊かな画像に編集される。利用者は、編集済みの画像である編集画像が印刷されたシール紙を受け取って一連のゲームを終了させる。
写真シール作成装置1は、写真作成ゲームを提供する写真作成ゲーム機ということができる。
図1に示すように、写真シール作成装置1は、基本的に、撮影ユニット11と編集ユニット12が接した状態で設置されることによって構成される。撮影ユニット11と編集ユニット12は電気的に接続される。
撮影ユニット11は、人が中に入ることができる程度の大きさを有する箱形状の筐体を有し、事前選択部20、撮影部21、および背景部22から構成される。事前選択部20は、撮影部21の側面に設置される。事前選択部20の前方の空間が、事前選択処理が行われる事前選択空間となる。また、撮影部21と背景部22は所定の距離だけ離して設置される。撮影部21と背景部22の間に形成される空間が、撮影処理が行われる撮影空間となる。
事前選択部20は、事前選択処理として、写真シール作成装置1によって提供されるゲームを紹介するガイダンスを行ったり、撮影空間で行われる撮影処理における各種の設定を行ったりする。事前選択部20には、利用者が代金を投入する硬貨投入口や、各種の操作に用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。事前選択部20は、撮影空間の空き状況に応じて、適宜、事前選択空間にいる利用者を撮影空間へと案内する。
撮影部21は、利用者を被写体として撮影するための装置である。撮影部21は、撮影空間に入った利用者の正面に位置する。撮影空間に臨む撮影部21の正面には、カメラや、各種の操作に用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。
撮影空間において正面を向いている利用者からみて左側の面を左側面、右側の面を右側面とすると、撮影部21の左側面が側面パネル41Aにより構成され、右側面が側面パネル41Bにより構成される。さらに、撮影部21の正面が正面パネル42により構成される。側面パネル41Aには、上述した事前選択部20が設置される。なお、事前選択部20が、側面パネル41Bに設置されるようにしてもよい。
背景部22は、背面パネル51、側面パネル52A、および側面パネル52Bから構成される。背面パネル51は、正面を向いている利用者の背面側に位置する板状の部材である。側面パネル52Aは、背面パネル51の左端に取り付けられ、側面パネル41Aより横幅の狭い板状の部材である。側面パネル52Bは、背面パネル51の右端に取り付けられ、側面パネル41Bより横幅の狭い板状の部材である。
側面パネル41Aと側面パネル52Aは、ほぼ同一平面に設けられる。側面パネル41Aと側面パネル52Aの上部は、板状の部材である連結部23Aによって連結される。側面パネル41Aと側面パネル52Aの下部は、床面に設けた例えば金属製の部材である連結部23A’によって連結される。側面パネル41Bと側面パネル52Bも同様に、ほぼ同一平面に設けられる。側面パネル41Bと側面パネル52Bの上部は、連結部23Bによって連結される。側面パネル41Bと側面パネル52Bの下部は、連結部23B’によって連結される。
撮影空間の床には、板状の部材である床材27が敷かれる。床材27には、撮影時の立ち位置を指定するときに用いられるマークが印刷されている。
なお、背面パネル51の撮影空間側の面には、例えば緑色のクロマキー用のシートが貼り付けられる。写真シール作成装置1は、クロマキー用のシートを背景として撮影することで、撮影処理や編集処理においてクロマキー合成を行う。これにより、所望の背景画像が、シートが写っている利用者の背景の部分に合成される。
側面パネル41A、連結部23A、および側面パネル52Aに囲まれることによって形成される開口が撮影空間の出入り口となる。また、側面パネル41B、連結部23B、および側面パネル52Bに囲まれることによって形成される開口も撮影空間の出入り口となる。
撮影空間の上方には、撮影部21の正面、連結部23A、および連結部23Bに囲まれた天井が形成される。その天井の一部に、天井ストロボユニット24が設けられる。天井ストロボユニット24の一端が連結部23Aに固定され、他端が連結部23Bに固定される。
天井ストロボユニット24は、撮影に合わせて撮影空間内に向けて光を照射するストロボを内蔵する。天井ストロボユニット24の内部には、ストロボの他に蛍光灯が設けられている。これにより、天井ストロボユニット24は、撮影空間の照明としても機能する。
編集ユニット12は、撮影画像に編集を施すための装置である。編集ユニット12は、一方の側面が撮影部21の正面パネル42に接するようにして、撮影ユニット11に連結している。
図1に示される編集ユニット12の構成を正面側の構成とすると、編集ユニット12の正面側と背面側のそれぞれに、編集作業で用いられる構成が設けられる。この構成により、2組の利用者が同時に編集作業を行うことができる。
編集ユニット12の正面側は、面61と、面61の上方に形成された斜面62から構成される。面61は、床面に対して垂直で、撮影部21の側面パネル41Aとほぼ平行な面である。斜面62には、編集作業に用いられる構成として、タブレット内蔵モニタやタッチペンが設けられる。斜面62の左側には、照明装置64の一端を支持する柱状の支持部63Aが設けられる。斜面62の右側には、照明装置64の他端を支持する柱状の支持部63Bが設けられる。支持部63Aの上面にはカーテンレール26を支持する支持部65が設けられる。
編集ユニット12の上方にはカーテンレール26が取り付けられる。カーテンレール26は、3本のレール26A乃至26Cを組み合わせて構成される。3本のレール26A乃至26Cは、上から見たときの形状がコの字状となるように組み合わせられる。平行に設けられるレール26Aとレール26Bの一端は、連結部23Aと連結部23Bにそれぞれ固定され、レール26Aとレール26Bの他端は、レール26Cの両端にそれぞれ接合される。
カーテンレール26には、編集ユニット12の正面前方の空間と背面前方の空間が外から見えないようにカーテンが取り付けられる。そのカーテンにより囲まれる編集ユニット12の正面前方の空間と背面後方の空間が、利用者が編集作業を行う編集空間となる。
後述するが、編集ユニット12の左側面には、印刷済みのシール紙が排出される排出口が設けられる。編集ユニット12の左側面前方の空間が、利用者が印刷済みのシール紙が排出されるのを待つ印刷待ち空間となる。
<利用者の移動について>
ここで、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う利用者の移動について説明する。
図3は、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。
利用者は、事前選択部20の前方の空間である事前選択空間A0において硬貨投入口に代金を投入する。次に、利用者は、タッチパネルモニタに表示される画面に従って各種の設定を行う。利用者は、例えば、撮影空間で行われる撮影に関するコースの選択などを事前選択作業として行う。
事前選択作業を終えた利用者は、白抜き矢印#1で示すように、側面パネル41Aと側面パネル52Aの間の出入り口G1から、撮影部21と背景部22の間に形成された撮影空間A1に入る。利用者は、撮影部21に設けられたカメラやタッチパネルモニタなど利用して撮影作業を行う。
撮影作業を終えた利用者は、白抜き矢印#2で示すように出入り口G1から撮影空間A1を出て編集空間A2−1に移動するか、または、白抜き矢印#3で示すように出入り口G2から撮影空間A1を出て編集空間A2−2に移動する。
編集空間A2−1は、編集ユニット12の正面側の編集空間である。一方、編集空間A2−2は、編集ユニット12の背面側の編集空間である。利用者が編集空間A2−1と編集空間A2−2のいずれの空間に移動するのかは、撮影部21のタッチパネルモニタの画面表示などによって案内される。例えば2つの編集空間のうちの空いている方が移動先として案内される。編集空間A2−1または編集空間A2−2に移動した利用者は、編集作業を開始する。編集空間A2−1の利用者と、編集空間A2−2の利用者は同時に編集作業を行うことができる。
編集作業が終了した後、編集画像の印刷が開始される。印刷が開始されると、編集空間A2−1での編集作業を終えた利用者は、白抜き矢印#4で示すように編集空間A2−1から印刷待ち空間A3に移動する。また、編集空間A2−2での編集作業を終えた利用者は、白抜き矢印#5で示すように編集空間A2−2から印刷待ち空間A3に移動する。
印刷待ち空間A3に移動した利用者は、印刷が終わるのを待つ。印刷が終了すると、利用者は、編集ユニット12の右側面に設けられた排出口から排出されたシール紙を受け取り、一連の写真シール作成ゲームを終える。
<事前選択部の構成>
図4は、事前選択部20の構成例を示す図である。
事前選択部20にはタッチパネルモニタ71が設けられる。タッチパネルモニタ71は、LCD(Liquid Crystal Display)などのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ71は、各種のGUI(Graphical User Interface)を表示し、利用者の選択操作を受け付ける機能を備えている。タッチパネルモニタ71には、利用者の人数の選択などに用いられる画面が表示される。
タッチパネルモニタ71の下方にはスピーカ72が設けられる。スピーカ72は、事前選択処理の案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音などを出力する。スピーカ72に隣接するようにして、利用者が硬貨を入れる硬貨投入返却口73が設けられる。
<撮影部の構成>
図5は、撮影部21の正面の構成例を示す図である。撮影部21は、側面パネル41A、側面パネル41B、および正面パネル42に囲まれるようにして構成される。
正面パネル42の中央よりやや上側には、カメラユニット81が設けられる。カメラユニット81の正面には、カメラ91、タッチパネルモニタ92、および正面ストロボ93が設けられる。
カメラ91は、例えば一眼レフカメラであり、レンズが露出するようにカメラユニット81の内部に取り付けられる。カメラ91は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの撮像素子を有し、撮影空間A1にいる利用者を撮影する。カメラ91は、利用者を被写体として撮影を行う撮影部として機能する。
カメラ91により取り込まれた動画像(以下、ライブビュー画像ともいう)は、タッチパネルモニタ92にリアルタイムで表示される。撮影が指示されたときなどの所定のタイミングでカメラ91により取り込まれた静止画像は、撮影画像として保存される。
タッチパネルモニタ92は、カメラ91の下方に設けられる。タッチパネルモニタ92は、LCDなどのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ92は、カメラ91により取り込まれた動画像を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUIを表示し利用者の選択操作を受け付ける機能を備えている。
正面ストロボ93は、カメラ91の上方に設けられる。正面ストロボ93は、乳白アクリル板よりなる、三日月状の発光面を有する。正面ストロボ93は、カメラ91による撮影に合わせて発光することで、被写体としての利用者の顔付近を正面から照射する。
カメラユニット81の上方には、曲面の発光面を利用者に向けた上ストロボユニット82が設置される。上ストロボユニット82は、利用者の正面上方から、利用者の顔および上半身に光を照射する。
カメラユニット81の下方には、利用者の下半身および足元に光を照射する足元ストロボユニット83が設けられる。
上ストロボユニット82および足元ストロボユニット83は、蛍光灯とストロボ発光可能な照明機器とにより構成される。上ストロボユニット82および足元ストロボユニット83は、利用者の操作性や安全性を確保するために、撮影空間内を常時照らすとともに、撮影画像の画質を向上させるために、撮影タイミングでストロボ発光し、被写体となる利用者に光を照射する。
足元ストロボユニット83と側面パネル41Aとの間には、箱状部84が設けられる。また、足元ストロボユニット83と側面パネル41Bとの間には、箱状部85が設けられる。箱状部84,85の上面は、写真シール作成装置1の設置面と略水平な面をなし、撮影作業を行う利用者が手荷物などを置くための荷物置き場として用いられる。
なお、図示はしないが、正面パネル42の例えば天井付近には、スピーカが設けられる。そのスピーカは、撮影処理の案内音声、BGM、効果音などを出力する。
<背景部の構成>
図6は、背景部22の撮影空間A1側の構成例を示す図である。
背面パネル51の上方には、背面上ストロボ101が設置される。背面上ストロボ101は、背面上方から利用者に光を照射する。
図中、背面パネル51の左方には、背面左ストロボ102が設置される。背面左ストロボ102は、背面右方から利用者を照射する。図中、背面パネル51の右方には、背面右ストロボ103が設置される。背面右ストロボ103は、背面左方から利用者を照射する。
また、背面パネル51の撮影空間A1側(図中、手前側)の面には、クロマキーシート121が貼り付けられる。クロマキーシート121の色は、例えば緑色とされる。
なお、図示はしないが、側面パネル52A,52Bの撮影空間A1側の面の下側(床面側)にも、クロマキーシート121と同様に、クロマキーシートが貼り付けられる。
<編集ユニットの構成>
図7は、編集ユニット12の正面側(編集空間A2−1側)の構成例を示す図である。
斜面62のほぼ中央にはタブレット内蔵モニタ131が設けられる。タブレット内蔵モニタ131の左側にはタッチペン132Aが設けられる。タブレット内蔵モニタ131の右側にはタッチペン132Bが設けられる。
タブレット内蔵モニタ131は、タブレットとディスプレイを積層して構成される。タブレットは、タッチペン132Aまたはタッチペン132Bを用いた操作入力を可能とする。タブレット内蔵モニタ131には、例えば、編集作業に用いられる編集画面が表示される。2人の利用者が同時に編集作業を行う場合、タッチペン132Aはタブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者により用いられ、タッチペン132Bはタブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者により用いられる。
なお、タッチペン132Aを用いた操作とタッチペン132Bを用いた操作は識別される。適宜、タブレット内蔵モニタ131の左側の表示に対してはタッチペン132Aを用いた操作のみが可能とされ、右側の表示に対してはタッチペン132Bを用いた操作のみが可能とされる。以下、適宜、タッチペン132Aとタッチペン132Bを区別する必要がない場合、まとめてタッチペン132という。
図8は、編集ユニット12の左側面の構成例を示す図である。
編集ユニット12の左側面の下側にはシール紙排出口161が設けられる。編集ユニット12の内部にはプリンタが設けられている。そのプリンタにより、編集空間A2−1の利用者が写る画像、または、編集空間A2−2の利用者が写る画像が所定のレイアウトでシール紙に印刷され、シール紙排出口161から排出される。
<編集画像のレイヤ構造>
図9は、編集画像のレイヤ構造の例を示す図である。
左端の編集画像P1が編集によって生成される画像である。編集画像P1は、基本的に、背景画像P11、人物画像P12、前景画像P13の各レイヤの画像から構成される。後述するように、各種の画像処理の対象となるレイヤも適宜設定される。
図9の例において、背景画像P11は、レンガを重ねた壁面の柄の画像である。前景画像P13は、「Love my friend」の手書き文字の画像とハート型の画像を含む画像である。「Love my friend」の手書き文字の画像は、ペンツールを用いて利用者によって入力されたペン画像である。また、ハート型の画像は、スタンプツールを用いて利用者によって入力されたスタンプ画像である。
このように、編集画像P1は、撮影画像からクロマキー処理によって抽出した人物の領域の画像である人物画像P12を背景画像P11に重ね、その上に前景画像P13を重ねることによって生成される。ペン画像やスタンプ画像を背景画像P11上に入力し、被写体の背景に表示させるようにすることも可能とされる。撮影画像に対しては、前景画像や背景画像が合成されることもあるし、編集処理を経たとしても利用者の操作によっては合成されないこともある。
図9の例においては、人物画像P12として、利用者の略胸付近から上の範囲が大きく写る画像が示されている。撮影処理においては、このように顔が大きく写る撮影画像であるアップ画像が撮影される。アップ画像の撮影は例えば複数回行われる。
撮影処理においては、アップ画像の他に、頭の上から膝下付近までの広い範囲が写る画像の撮影も行われる。この画像は、例えば、洋服のコーディネートを残しておくために用いられる。以下、適宜、洋服のコーディネートを残しておくためなどに用いられる、アップ画像よりも撮影範囲の広い画像をコーディネート画像という。
コーディネート画像よりも撮影範囲が広い、利用者の全身が写る全身画像の撮影が行われるようにしてもよい。
<写真シール作成装置の内部構成>
図10は、写真シール作成装置1の構成例を示すブロック図である。図10において、上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
図10に示すように、写真シール作成装置1は、PC(Personal Computer)部301に対して、事前選択部302、撮影部304、編集部305A,305B、および印刷部306が外部入出力インタフェース303を介して接続されることによって構成される。PC部301は、例えば編集ユニット12の筐体内部に収納される。
PC部301を構成するCPU(Central Processing Unit)311、ROM(Read Only Memory)312、RAM(Random Access Memory)313は、バス314により相互に接続される。
CPU311は、所定のプログラムを実行し、写真シール作成装置1の全体の動作を制御する。ROM312は、CPU311が実行するプログラムやデータを記憶する。RAM312は、CPU311が処理するデータやプログラムを一時的に記憶する。
バス314には、さらに、入出力インタフェース315が接続される。入出力インタフェース315には、記憶部316、通信部317、およびドライブ318が接続される。
記憶部316は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体である。記憶部316は、CPU311から供給された各種の設定情報などを記憶する。記憶部316に記憶されている情報はCPU311により適宜読み出される。
通信部317は、インターネットなどのネットワークのインタフェースである。通信部317は、CPU311による制御に従って外部の装置と通信を行う。通信部317は、利用者により選択された画像を、例えば写真シール作成装置1の製造メーカが管理する管理サーバに送信する。通信部317から送信された画像は、所定の記憶領域が割り当てられて保存され、管理サーバにアクセスしてきた携帯端末上で表示されたり、その携帯端末にダウンロードされたりする。
ドライブ318には、光ディスクや半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア319が適宜装着される。ドライブ318によりリムーバブルメディア319から読み出されたプログラムやデータは、CPU311に供給され、記憶部316に記憶されたり、インストールされたりする。
入出力インタフェース315には外部入出力インタフェース303が接続される。PC部301による各部の制御が、外部入出力インタフェース303を介して行われる。
事前選択部302は、事前選択空間A0にいる利用者を対象とした事前選択処理を行う。事前選択部302は、タッチパネルモニタ71、スピーカ72、および硬貨処理部321から構成される。
タッチパネルモニタ71は、PC部301による制御に従って各種の選択画面を表示し、選択画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号はPC部301に供給され、各種の設定が行われる。
硬貨処理部321は、硬貨投入返却口73への硬貨の投入を検出する。硬貨処理部321は、所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、ゲームの開始を指示する起動信号をPC部301に出力する。
撮影部304は、撮影空間A1にいる利用者を対象とした撮影処理を行う。撮影部304は、照明装置331、カメラ91、タッチパネルモニタ92、およびスピーカ332から構成される。
照明装置331は、撮影空間A1内の各ストロボユニットであり、PC部301から供給される照明制御信号に従って発光する。
カメラ91は、PC部301によるシャッタ制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた画像データをPC部301に出力する。
編集部305Aは、編集空間A2−1にいる利用者を対象とした編集処理を行う。編集部305Aは、タブレット内蔵モニタ131、タッチペン132A,132B、およびスピーカ341から構成される。編集部305Bは、編集部305Aと同一の構成を有しており、編集空間A2−2にいる利用者を対象とした編集処理を行う。
タブレット内蔵モニタ131は、PC部301による制御に従って編集画面を表示し、編集画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号はPC部301に供給され、編集対象となる撮影画像が編集される。
印刷部306は、プリンタ351を含むように構成される。プリンタ351にはシール紙ユニット352が装着される。
プリンタ351は、内蔵するヘッド361を駆動し、PC部301から供給された印刷データに基づいて、シール紙ユニット352に収納されているロール状のシール紙363に画像を印刷する。また、プリンタ351は、画像を印刷したシール紙363をカッター362によって所定のカット位置でカットして、シール紙排出口161に排出する。
<写真シール作成装置の機能構成例>
図11は、写真シール作成装置1の機能構成例を示すブロック図である。図11に示す機能部のうちの少なくとも一部は、CPU311により所定のプログラムが実行されることによって実現される。
写真シール作成装置1においては、事前選択処理部401、撮影処理部402、編集処理部403、および印刷処理部404が実現される。
事前選択処理部401は、事前選択部302の各部を制御することで、事前選択処理を実行する。事前選択処理により、利用者の人数の選択、背景画像の選択などが行われる。利用者による選択内容を表す情報は撮影処理部402に供給される。
撮影処理部402は、撮影部304の各部を制御することで撮影処理を行う。撮影処理部402は、撮影処理を行うことによって得られた撮影画像のデータを編集処理部403に出力する。撮影処理部402から編集処理部403に対しては、撮影を複数回行うことによって得られた複数枚の撮影画像のデータが供給される。
編集処理部403は、編集部305A,305Bの各部を制御することで編集処理を行う。編集処理部403は、撮影画像の編集を終えた後、編集画像を所定のレイアウトで配置することによって印刷データを生成し、印刷処理部404に出力する。
印刷処理部404は、プリンタ351に印刷データを出力し、編集画像の印刷を行う。
<編集処理部の詳細構成>
図12は、編集処理部403の構成例を示すブロック図である。
編集処理部403は、撮影画像取得部411、編集対象画像バッファ412、表示制御部413、編集制御部414、コンテンツ合成部415、レタッチ処理部416、受付制御部417、および印刷データ生成部418から構成される。
撮影画像取得部411は、撮影処理部402から出力された撮影画像を取得する。例えば、5枚のアップ画像と1枚のコーディネート画像が取得される。編集対象として選択された撮影画像は、例えば編集対象画像バッファ412に転送される。
編集対象画像バッファ412は、編集対象の撮影画像を記憶する。編集対象画像バッファ412に記憶された編集対象の撮影画像に対しては、編集制御部414による編集(落書き)だけでなく、コンテンツ合成部415によるコンテンツ合成と、レタッチ処理部416によるレタッチが適宜施される。
編集対象画像バッファ412には、編集、コンテンツ合成、レタッチのそれぞれの画像処理が施された撮影画像が記憶される。編集処理が終了したとき、編集、コンテンツ合成、レタッチのそれぞれの画像処理が施された撮影画像は、編集画像として印刷データ生成部418に供給される。
図13は、画像処理の対象となるレイヤの例を示す図である。
図13に示すように、それぞれの撮影画像に対しては、下から順に、レイヤL1乃至L5の各レイヤが設定される。
レイヤL1は、背景画像が配置されるレイヤである。例えば事前選択処理において選択された背景画像がレイヤL1に配置される。
レイヤL2は、人物画像が配置されるレイヤである。レタッチ処理部416によるレタッチは、レイヤL2を対象として行われる。
レイヤL3は、コンテンツ合成に用いられるレイヤである。後述するようなメイク系のコンテンツ、全身系のコンテンツが、コンテンツ合成部415によりレイヤL3上に配置される。
レイヤL4は、編集に用いられるレイヤである。ペンツール、スタンプツールなどの編集ツールを用いた合成用画像が、編集制御部414によりレイヤL4上に配置される。
レイヤL5は、フレーム画像の合成やフィルタ処理の対象となるレイヤである。フレーム画像の合成やフィルタ処理などの画像処理も、例えば、利用者による操作に応じて編集制御部414により行われる。
編集対象画像バッファ412には、編集対象の撮影画像が、このようなレイヤ構造を有する形で記憶される。編集対象画像バッファ412に記憶されている撮影画像は、表示制御部413により読み出され、編集画面の表示などに用いられる。
図12の説明に戻り、表示制御部413は、タブレット内蔵モニタ131の表示を制御する。例えば、表示制御部413は、撮影画像の編集に用いられる編集画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。編集画面においては、撮影画像の編集だけでなく、コンテンツ合成とレタッチを行うことも可能とされる。
表示制御部413は、タブレット内蔵モニタ131の表示を、利用者による操作に応じて切り替える。受付制御部417からは、利用者の操作の内容を表す情報が供給されてくる。
編集制御部414は、利用者による操作に応じて、編集対象画像バッファ412に記憶されている撮影画像の編集を行う。受付制御部417からは、利用者の操作の内容を表す情報が供給されてくる。編集制御部414により、ペンツール、スタンプツールなどの編集ツールに応じた合成用画像が編集対象の撮影画像のレイヤL4に配置される。
コンテンツ合成部415は、利用者による操作に応じて、編集対象画像バッファ412に記憶されている撮影画像に対してコンテンツ合成を行う。コンテンツ合成は、撮影画像を元にして生成したマスク画像を用いて、撮影画像に写る被写体の特定の領域に、他の画像(コンテンツ)を合成する処理である。合成に用いるコンテンツの形状、大きさなどは、適宜、合成対象となる領域の形状や大きさに応じて変更される。
例えばメイク系のコンテンツにはリップのコンテンツがある。リップのコンテンツが選択された場合、コンテンツ合成部415は、撮影画像に写る人物の唇を認識し、唇の領域以外の領域をマスクするマスク画像を生成する。コンテンツ合成部415は、マスク画像を用いて、利用者により選択された色の唇の画像を人物の唇の領域に合成することにより、リップのコンテンツを用いたコンテンツ合成を行う。
コンテンツ合成に用いられるコンテンツには、アップ画像用のコンテンツと全身画像用のコンテンツがある。全身画像用のコンテンツが、コーディネート画像を対象としたコンテンツ合成に用いられるようにしてもよい。
アップ画像用のコンテンツには、以下のようにメイク系のコンテンツとくっつきコンテンツがある。
メイク系のコンテンツ
・眉マスカラ
・アイシャドウ
・アイライン
・カラーコンタクトレンズ
・疑似キャッチライト
・つけまつげ
・涙袋
・下まつげ
・ハイライト
・シェーディング
・チーク
・リップ
・肌の色(美白、美黒)
・肌質(マット系、つや系)
・髪色
・天使の輪
眉マスカラは、眉の部分に所定の色の眉の画像を合成するコンテンツである。アイシャドウは、まぶたの部分に所定の色のアイシャドウの画像を合成するコンテンツである。アイラインは、目の縁部分に所定の色のアイラインの画像を合成するコンテンツである。
カラーコンタクトレンズは、目の瞳の部分に所定の色のコンタクトレンズの画像を合成するコンテンツである。疑似キャッチライトは、目の瞳の部分に所定の形状のキャッチライトの画像を合成するコンテンツである。つけまつげは、上まつげの部分に所定の長さのつけまつげの画像を合成するコンテンツである。
涙袋は、涙袋の部分に所定の涙袋の画像を合成するコンテンツである。下まつげは、下まつげの部分に所定の長さのつけまつげの画像を合成するコンテンツである。ハイライトは、鼻筋や額の部分に光を表現する画像を合成するコンテンツである。
シェーディングは、鼻筋、額、顎の部分などに影を表現する画像を合成するコンテンツである。チークは、頬の部分にチークの画像を合成するコンテンツである。リップは、上述したように、唇の部分にリップの画像を合成するコンテンツである。
肌の色は、肌の部分に所定の肌の色の画像を合成するコンテンツである。肌質は、肌の部分に所定の肌の質感を表現する画像を合成するコンテンツである。髪色は、髪の部分に所定の色の髪の画像を合成するコンテンツである。天使の輪は、頭部の上方に天使の輪の画像を合成するコンテンツである。
くっつきコンテンツ
・サングラス
・メガネ
・鼻
・ひげ
・口
くっつきコンテンツとしてのサングラスは、利用者の目を認識し、目に重ねてサングラスの画像を合成するコンテンツである。メガネは、利用者の目を認識し、目に重ねて所定のメガネの画像を合成するコンテンツである。鼻は、利用者の鼻を認識し、鼻に重ねて所定の鼻の画像を合成するコンテンツである。
ひげは、利用者の口を認識し、口の周りに所定のひげの画像を合成するコンテンツである。口は、利用者の口を認識し、口に重ねて所定の口の画像を合成するコンテンツである。
全身画像用のコンテンツには、以下のように全身系のコンテンツとくっつきコンテンツがある。
全身系のコンテンツ
・オーラ
・フレーム(被写体を避けるタイプ)
全身系のコンテンツは、撮影画像に写る利用者の領域の位置や形に応じてコンテンツを合成するものである。オーラとフレームは、利用者の体の周りに画像を合成するコンテンツである。
くっつきコンテンツ
・耳
・帽子
・ウィッグ
・しっぽ
・羽
・天使の輪
・くつ
・手のひらに乗せる系(りんご、プレゼント)
・服
くっつきコンテンツとしての耳は、利用者の頭部を認識し、頭部に重ねて所定の耳の画像を合成するコンテンツである。帽子は、利用者の頭部を認識し、頭部に重ねて所定の帽子の画像を合成するコンテンツである。ウィッグは、利用者の頭部を認識し、頭部に重ねて所定のウィッグの画像を合成するコンテンツである。
しっぽは、利用者の全身を認識し、尻部付近に重ねて所定のしっぽの画像を合成するコンテンツである。羽は、利用者の肩部を認識し、肩部に重ねて所定の羽の画像を合成するコンテンツである。天使の輪は、利用者の頭部を認識し、頭部の上方に天使の輪の画像を合成するコンテンツである。
くつは、利用者の足元を認識し、足元に重ねて所定のくつの画像を合成するコンテンツである。手のひらに乗せる系は、利用者の手を認識し、手に重ねて所定の画像を合成するコンテンツである。服は、利用者の全身を認識し、全身に重ねて所定の服の画像を合成するコンテンツである。
コンテンツ合成部415は、このような各種のコンテンツ合成を、受付制御部417により受け付けられた利用者の操作に応じて行う合成処理部として機能する。受付制御部417からは、利用者の操作の内容を表す情報が供給されてくる。コンテンツ合成部415により、利用者により選択されたメイク系のコンテンツなどが編集対象の撮影画像のレイヤL3に配置される。
レタッチ処理部416は、利用者による操作に応じて、編集対象画像バッファ412に記憶されている撮影画像に対してレタッチを行う。レタッチは、撮影画像に写る人物の特定の部位を認識し、認識した部位の形状、大きさ、位置を変更する画像処理である。
レタッチには、アップ画像用のレタッチと全身画像用のレタッチがある。
アップ画像用のレタッチ
・輪郭処理
・小顔処理
・目の大きさ処理
・目の形状処理
・小鼻処理
・口角を上げる処理
・口の大きさ処理
・肌の色の処理
・パーツの移動(目をこめかみの方向に動かす等)
・アイブロウ(眉の形を変える)
輪郭処理は、撮影画像に写る利用者の顔を認識し、輪郭を変更する処理である。小顔処理は、撮影画像に写る利用者の顔を認識し、顔を小さくする処理である。目の大きさ処理は、撮影画像に写る利用者の目を認識し、目を大きくする処理である。
目の形状処理は、撮影画像に写る利用者の目を認識し、目の形状を変更する処理である。小鼻処理は、撮影画像に写る利用者の鼻を認識し、鼻を小さくする処理である。口角を上げる処理は、撮影画像に写る利用者の口を認識し、口角を上げる処理である。
口の大きさ処理は、撮影画像に写る利用者の口を認識し、口の大きさを変更する処理である。肌の色の処理は、撮影画像に写る利用者の肌の色を認識し、肌の色を変更する処理である。パーツの移動は、撮影画像に写る利用者の顔のパーツ(部位)を認識し、パーツを移動する処理である。例えば、目の上下方向への移動、内側への移動、口の移動などがパーツの移動に含まれる。アイブロウは、撮影画像に写る利用者の眉を認識し、眉の形を変更する処理である。
全身画像用のレタッチ
・脚長処理
・脚の細さ処理
・身長処理
・二の腕処理
・くびれ処理
・首の長さ処理
・ウエストの位置を上げる処理
・指を細くする処理
・爪の形を変形する処理
・爪の長さ処理
脚長処理は、撮影画像に写る利用者の脚を認識し、脚を長くする処理である。脚の細さ処理は、撮影画像に写る利用者の脚を認識し、脚を細くする処理である。身長処理は、撮影画像に写る利用者の全身を認識し、身長を高くする処理である。
二の腕処理は、撮影画像に写る利用者の二の腕を認識し、二の腕を細くする処理である。くびれ処理は、撮影画像に写る利用者の腰を認識し、くびれを強調する処理である。首の長さ処理は、撮影画像に写る利用者の首を認識し、首を長くする処理である。
ウエストの位置を上げる処理は、撮影画像に写る利用者の腰を認識し、ウエストの位置を上げる処理である。指を細くする処理は、撮影画像に写る利用者の手を認識し、指を細くする処理である。爪の形を変形する処理は、撮影画像に写る利用者の手を認識し、爪の形を変形する処理である。爪の長さ処理は、撮影画像に写る利用者の手を認識し、爪の長さを変更する処理である。
レタッチ処理部416は、このような各種のレタッチ処理を、受付制御部417により受け付けられた利用者の操作に応じて行う画像処理部として機能する。受付制御部417からは、利用者の操作の内容を表す情報が供給されてくる。レタッチ処理部416により特定の部位の形状、大きさ、位置などが変形された人物画像が、編集対象の撮影画像を構成するレイヤL2の画像として配置される。
受付制御部417は、編集画面に対する利用者の操作の受け付けを制御する。
例えば、受付制御部417は、所定の編集ツールを用いた編集操作が行われた場合、利用者による編集操作を受け付け、利用者の操作の内容を表す情報を編集制御部414に出力する。
また、受付制御部417は、コンテンツ合成に用いる所定のコンテンツが選択された場合、利用者による操作を受け付け、利用者の操作の内容を表す情報をコンテンツ合成部415に出力する。
受付制御部417は、所定の種類のレタッチが選択された場合、利用者による操作を受け付け、利用者の操作の内容を表す情報をレタッチ処理部416に出力する。
ここで、受付制御部417は、ある撮影画像を対象としたレタッチの操作については、同じ撮影画像を対象としたコンテンツ合成が先に行われている場合には、受け付けない。
図14は、操作の受け付けの制限の例を示す図である。
図14において、第1操作は先に行われた操作を表し、第2操作は、第1操作の後に行われた操作を表す。
図14の上段に示すように、第1操作としてメイク系のコンテンツを用いたコンテンツ合成が行われた場合において、第2操作として顔に関するレタッチが行われたとき、その第2操作は受け付けられない。顔に関するレタッチには、上述したアップ画像用のレタッチが含まれる。
操作を受け付けなかったことを表す情報が受付制御部417から表示制御部413に出力され、例えば、編集画面の表示に反映される。
第2操作が行われることに応じて、例えば以下のような制御が行われる。
(1)顔に関するレタッチの操作に用いられるボタンがグレーアウトして表示される。
(2)顔に関するレタッチの操作に用いられるボタンを押下しても、その操作を編集対象の撮影画像に反映しない。
(3)顔に関するレタッチの操作を行うことができないことを通知するメッセージをポップアップ表示させる。
また、図14の下段に示すように、第1操作として全身系のコンテンツを用いたコンテンツ合成が行われた場合において、第2操作として全身に関するレタッチが行われたとき、その第2操作は受け付けられない。全身に関するレタッチには、上述した全身画像用のレタッチが含まれる。
操作を受け付けなかったことを表す情報が受付制御部417から表示制御部413に出力され、例えば、編集画面の表示に反映される。
第2操作が行われることに応じて、例えば以下のような制御が行われる。
(1)全身に関するレタッチの操作に用いられるボタンがグレーアウトして表示される。
(2)全身に関するレタッチの操作に用いられるボタンを押下しても、その操作を編集対象の撮影画像に反映しない。
(3)全身に関するレタッチの操作を行うことができないことを通知するメッセージをポップアップ表示させる。
このように、コンテンツ合成が行われた後のレタッチの受け付けを制限することにより、利用者は、バランスのよい画像処理を撮影画像に施すことが可能となる。
例えば、アイラインのコンテンツを合成する操作を行った後、さらに、目を大きくするレタッチを行うことができるとした場合、目を大きくすることによってバランスが崩れ、違和感のある写りになることがあるが、そのようなことを防ぐことが可能となる。
また、メイク系のコンテンツの合成を行った後に顔の部位の形状を変更する場合、合成済みのコンテンツの位置や形状などを、顔の部位の形状の変更に合わせて変更しなければバランスが崩れる可能性がある。コンテンツの位置や形状などを変更する場合には、顔の部位の形状の変更後の画像に基づいてマスク画像を再度生成する必要があり、処理の負担となるが、レタッチの受け付けを制限することにより、そのような負担を生じさせないで済む。すなわち、写真シール作成装置1の処理負担を軽減させることが可能となる。
図15は、操作の受け付けの制限の例を示す図である。
図15の上段に示すように、第1操作としてメイク系のコンテンツを用いたコンテンツ合成が行われた場合において、第2操作として全身に関するレタッチが行われたとき、その第2操作が受け付けられるようにしてもよい。
また、図15の下段に示すように、第1操作として全身系のコンテンツを用いたコンテンツ合成が行われた場合において、第2操作として顔に関するレタッチが行われたとき、その第2操作が受け付けられるようにしてもよい。
このように、レタッチの受け付けを制限するか否かは、レタッチの対象が全身であるか、顔であるかに応じて設定される。
図12の説明に戻り、印刷データ生成部418は、編集終了後、編集対象画像バッファ412に記憶されている撮影画像を読み出し、編集画像として取得する。印刷データ生成部418は、編集画像を所定のレイアウトで配置することによって印刷データを生成し、印刷処理部404に出力して印刷させる。
<写真シール作成装置の動作>
ここで、図16のフローチャートを参照して、写真シール作成ゲームを提供する写真シール作成装置1の動作について説明する。
ステップS1において、事前選択処理部401は、所定の金額分の硬貨が投入されたか否かを、硬貨処理部321から供給される起動信号に基づいて判定し、硬貨が投入されたと判定するまで待機する。硬貨が投入されたとステップS1において判定された場合、処理はステップS2に進む。
ステップS2において、事前選択処理部401は、事前選択部302を制御することで、事前選択処理を行う。事前選択処理により、例えば、利用者の人数の選択、撮影画像に合成する背景画像の選択などが行われる。いずれの選択も、タッチパネルモニタ71に表示される画面を用いて行われる。
ステップS3において、撮影処理部402は、撮影部304を制御することで、撮影処理を行う。例えば、撮影処理部402は、カメラ91により取り込まれた動画像に基づいてライブビュー画面をタッチパネルモニタ92に表示させ、撮影空間A1にいる利用者を被写体として撮影を行う。
ステップS4において、編集処理部403は、編集空間A2−1と編集空間A2−2のうち、撮影処理を終えた利用者の移動先とした方の編集空間に対応する編集部を制御することで、編集処理を行う。例えば、編集処理部403は、タブレット内蔵モニタ131に編集画面を表示させ、撮影処理により得られた撮影画像に対して利用者に編集作業を行わせる。
ステップS5において、印刷処理部404は、プリンタ351を制御することで、印刷処理を行う。印刷処理部404は、編集処理部403により生成された印刷データをプリンタ351に出力してシール紙363に印刷させる。
印刷が終了した場合、ステップS6において、プリンタ351は、カッター362で切り離したシール紙363をシール紙排出口161に排出する。
写真シール作成装置1の利用者の各グループに対しては、以上のような一連の処理からなる写真作成ゲームが提供される。あるグループに続けて他のグループが写真シール作成装置1の利用を開始した場合、写真シール作成装置1の利用を先に始めたグループの写真作成ゲームと、後から始めたグループの写真作成ゲームとが適宜並行して行われることになる。
<編集処理>
次に、図17のフローチャートを参照して、図16のステップS4において行われる編集処理について説明する。
ステップS31において、表示制御部413は、編集画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。
図18は、タブレット内蔵モニタ131に表示される編集画面の例を示す図である。
編集画面は、基本的に、主な構成が左右対称に設けられることによって構成される。左半分の領域は、タブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者により用いられる領域である。右半分の領域は、タブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者により用いられる領域である。このような編集画面の構成により、主に2人の利用者が同時に編集作業を行うことができる。なお、図18に示される編集画面上の各領域を囲む破線は、画面に実際に表示されるものではない。
編集画面の左半分の領域の中央上方には、サムネイル表示領域511Lが設けられる。サムネイル表示領域511Lは、撮影画像を表すサムネイル画像の表示領域である。サムネイル画像は、例えば、背景画像が合成された撮影画像をそれぞれ縮小することによって生成される。利用者(タブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者)は、サムネイル表示領域511Lに表示されているサムネイル画像を選択することによって、編集対象とする撮影画像を選択する。
図18の例では、5枚のアップ画像のサムネイル画像P51乃至P55と、1枚の全身画像のサムネイル画像P56が、サムネイル表示領域511Lに並べて表示されている。
左半分の領域の略中央には編集領域512Lが設けられる。編集領域512Lは、サムネイル画像を用いて選択された、編集対象となる撮影画像の表示領域である。利用者は、タッチペン132Aを用いて編集ツールを選択し、編集領域512Lに表示された撮影画像の編集を行うことができる。
編集領域512Lの下方には、横長の編集パレット513Lが表示される。編集パレット513Lは、編集領域512Lに表示されている撮影画像に合成されるペンツール(ペン画像)、スタンプツール(スタンプ画像)などの各種の編集ツール(合成用画像)の選択に用いられるボタンなどが表示される領域である。
編集パレット513Lの上方には、編集ツールのカテゴリの選択に用いられる5種類のタブが表示される。編集パレット513Lの右には、編集ツールの種類の選択に用いられる6種類のタブが表示される。利用者は、編集パレット513Lに表示させる編集ツールの種類とカテゴリを、これらのタブを用いて切り替えることができる。
編集領域512Lの左方には、手動レタッチ領域514Lとメイクパレット515Lが設けられる。
手動レタッチ領域514Lは、編集対象となる撮影画像のレタッチに用いられる情報の表示領域である。
図18の例においては、利用者の目の大きさのレタッチに用いられる、「小さめ拡大」ボタン521、「大きめ拡大」ボタン522、および「初めから」ボタン523が手動レタッチ領域514Lに表示されている。
「小さめ拡大」ボタン521は、所定の拡大率で目を拡大するときに操作されるボタンである。「大きめ拡大」ボタン522は、「小さめ拡大」ボタン521より大きい拡大率で目を拡大するときに操作されるボタンである。「初めから」ボタン523は、拡大された目の大きさを元の大きさに戻すときに操作されるボタンである。
メイクパレット515Lは、編集対象となる撮影画像のコンテンツ合成に用いられる情報の表示領域である。
図18の例においては、メイク系のコンテンツを選択するために用いられる、マスカラボタン531、リップボタン532、およびチークボタン533がメイクパレット515Lに表示されている。メイクパレット515Lの下方には、色の選択に用いられる色選択ボタン534が表示される。
マスカラボタン531は、メイク系のコンテンツである眉マスカラを用いたコンテンツ合成を行うときに操作されるボタンである。リップボタン532は、リップを用いたコンテンツ合成を行うときに操作されるボタンである。チークボタン533は、チークを用いたコンテンツ合成を行うときに操作されるボタンである。
利用者は、例えばマスカラボタン531を操作した後、眉マスカラの好みの色を、色選択ボタン534を用いて選択することができる。
このように、編集画面には、編集の操作に用いられる編集パレット513L、レタッチの操作に用いられる手動レタッチ領域514L、および、コンテンツ合成に用いられるメイクパレット515Lが設けられる。
利用者は、編集対象の撮影画像に対して、任意のタイミングで、編集、レタッチ、コンテンツ合成のいずれの画像処理をも施すことができる。
編集領域512Lの右方には、修正ツール選択領域516Lが形成される。修正ツール選択領域516Lは、消しゴムツールの選択に用いられるボタン、「戻る」ボタン、「進む」ボタン、「最初から」ボタンなどが縦に並んで表示される領域である。
消しゴムツールは、合成された編集ツールを消すときに用いられるツールである。「戻る」ボタンおよび「進む」ボタンは、編集ツールの選択操作を1つ戻す、または、1つ進めるときに操作されるボタンであり、「最初から」ボタンは、編集ツールの選択操作を全てキャンセルし、いずれの編集もされていない状態に戻すときに操作されるボタンである。また、修正ツール選択領域516Lには、「1set戻る」ボタンも表示される。「1set戻る」ボタンを押すことにより、所定の時間の間に合成された編集ツールをまとめて消すことができる。
修正ツール選択領域516Lの右方には、携帯送信用画像を作成するときに操作される作成ボタン517Lが表示される。図18の編集画面に表示されている「ケータイおまけ」の文字は携帯送信用画像を表す。携帯送信用画像は、管理サーバに送信するための画像であり、シール紙363には印刷されない。作成ボタン517Lが押下された場合、携帯送信用画像の作成画面が編集画面に重ねて表示される。
修正ツール選択領域516Lの上方には、編集処理を終了するときに操作される終了ボタン518Lが表示される。
タブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者により用いられる右半分の領域には、上述した左半分の領域の構成と同じ構成が、位置を対称にして配置される。
図18の例においては、目の大きさのレタッチに用いられるボタンが表示されるものとしたが、上述した他の種類のレタッチに用いられるボタンが編集画面に表示されるようにしてもよい。
また、眉マスカラ、リップ、チークのそれぞれのコンテンツ合成に用いられるボタンが表示されるものとしたが、上述した他の種類のコンテンツ合成に用いられるボタンが編集画面に表示されるようにしてもよい。
編集対象として選択されている撮影画像の画角に応じて、コンテンツ合成に用いられるボタンとレタッチに用いられるボタンの表示が切り替えられるようにしてもよい。
例えば、編集対象の撮影画像としてアップ画像が選択されている場合には、アップ画像用のコンテンツ合成に用いられるボタンと、アップ画像用のレタッチに用いられるボタンが表示される。これらのボタンとともに、全身画像用のコンテンツ合成に用いられるボタンと、全身画像用のレタッチに用いられるボタンが表示されるようにしてもよい。
また、編集対象の撮影画像として全身画像が選択されている場合には、全身画像用のコンテンツ合成に用いられるボタンと、全身画像用のレタッチに用いられるボタンが表示される。これらのボタンとともに、アップ画像用のコンテンツ合成に用いられるボタンと、アップ画像用のレタッチに用いられるボタンが表示されるようにしてもよい。
図17の説明に戻り、編集画面の表示が開始された後、ステップS32において操作受付制御処理が行われる。操作受付制御処理は、編集対象の撮影画像に対する画像処理の操作の受け付けを制御する処理である。操作受付制御処理の詳細については図19のフローチャートを参照して後述する。
ステップS33において、受付制御部417により受け付けられた操作に応じた画像処理が行われる。
すなわち、編集制御部414は、利用者による操作に応じて撮影画像の編集を行う。
また、コンテンツ合成部415は、利用者による操作に応じて、撮影画像に対してコンテンツ合成を行う。
レタッチ処理部416は、レタッチの操作が受付制御部417により受け付けられた場合には、利用者による操作に応じて、撮影画像に対してレタッチを行う。
ステップS34において、表示制御部413は、編集終了か否かを判定する。終了ボタン518L,518Rが押下された場合、または、制限時間が経過した場合、編集終了として判定される。編集終了ではないとステップS34において判定された場合、ステップS31に戻り、編集画面の表示を用いた編集等が続けられる。
一方、終了ボタン518L,518Rが押下されるなどして編集終了であるとステップS34において判定した場合、ステップS35において、表示制御部413は、分割数選択画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。
分割数選択画面は、シールレイアウトの選択に用いられる画面である。シールレイアウトは、1枚の写真シールに配置される編集画像の枚数や位置、大きさを決定するレイアウト(配置パターン)である。シール紙363には、利用者により選択されたシールレイアウトに従って配置された編集画像が印刷される。
ステップS36において、印刷データ生成部435は、利用者により選択されたレイアウトで編集画像を配置することによって印刷データを生成する。印刷データは印刷処理部404に供給され、編集画像の印刷に用いられる。
ステップS37において、表示制御部413は、案内画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させることによって、編集作業を終えた利用者に対して、印刷待ち空間A3への移動を案内する。印刷待ち空間A3への移動の案内は、スピーカ341から音声を出力することによっても行われる。その後、図16のステップS4に戻り、それ以降の処理が行われる。
<操作受付制御処理>
次に、図19のフローチャートを参照して、図17のステップS32において行われる操作受付制御処理について説明する。図19の処理は、編集画面の表示を用いた所定の操作が利用者により行われたときに開始される。
ステップS51において、受付制御部417は、利用者により行われた操作が編集操作であるか否かを判定する。
利用者により行われた操作が編集操作であるとステップS51において判定した場合、ステップS52において、受付制御部417は、編集操作を受け付ける。ここで受け付けられた編集操作の内容を表す情報が受付制御部417から編集制御部414に供給される。
一方、利用者により行われた操作が編集操作ではないとステップS51において判定した場合、ステップS53において、受付制御部417は、利用者により行われた操作がコンテンツ合成の操作であるか否かを判定する。
利用者により行われた操作がコンテンツ合成の操作であるとステップS53において判定した場合、ステップS52において、受付制御部417は、コンテンツ合成の操作を受け付ける。ここで受け付けられたコンテンツ合成の操作の内容を表す情報が受付制御部417からコンテンツ合成部415に供給される。
一方、利用者により行われた操作がコンテンツ合成の操作ではないとステップS53において判定された場合、すなわち、利用者により行われた操作がレタッチの操作であると判定された場合、処理はステップS54に進む。
ステップS54において、受付制御部417は、コンテンツ合成が先に行われているか否かを判定する。
コンテンツ合成がまだ行われていないとステップS54において判定した場合、ステップS52において、受付制御部417は、レタッチの操作を受け付ける。ここで受け付けられたレタッチの操作の内容を表す情報が受付制御部417からレタッチ処理部416に供給される。
一方、コンテンツ合成が先に行われているとステップS54において判定した場合、ステップS55において、受付制御部417は、レタッチの操作を受け付けない。
編集操作、コンテンツ合成の操作、またはレタッチの操作がステップS52において受け付けられた場合、または、レタッチの操作がステップS55において受け付けられなかった場合、図17のステップS32に戻り、それ以降の処理が行われる。
以上のように、コンテンツ合成が行われた後のレタッチの受け付けを制限することにより、利用者は、バランスのよい画像処理を撮影画像に施すことが可能となる。
また、マスク画像の再生成などが不要となるため、写真シール作成装置1の処理負担を軽減させることが可能となる。
<<変形例1>>
・レタッチ後のコンテンツ合成の受け付けを制限する例
コンテンツ合成が行われた後のレタッチの受け付けが制限されるものとしたが、反対に、レタッチが行われた後のコンテンツ合成の受け付けが制限されるようにしてもよい。
図20は、操作の受け付けの制限の例を示す図である。
図20の上段に示すように、第1操作として顔に関するレタッチが行われた場合において、第2操作としてメイク系のコンテンツを用いたコンテンツ合成が行われたとき、その第2操作は受け付けられない。
操作を受け付けなかったことを表す情報が受付制御部417から表示制御部413に出力され、例えば、編集画面の表示に反映される。
第2操作が行われることに応じて、例えば以下のような制御が行われる。
(1)メイク系のコンテンツの操作に用いられるボタンがグレーアウトして表示される。
(2)メイク系のコンテンツの操作に用いられるボタンを押下しても、その操作を編集対象の撮影画像に反映しない。
(3)メイク系のコンテンツの操作を行うことができないことを通知するメッセージをポップアップ表示させる。
また、図20の下段に示すように、第1操作として全身に関するレタッチが行われた場合において、第2操作として全身系のコンテンツを用いたコンテンツ合成が行われたとき、その第2操作は受け付けられない。
操作を受け付けなかったことを表す情報が受付制御部417から表示制御部413に出力され、例えば、編集画面の表示に反映される。
第2操作が行われることに応じて、例えば以下のような制御が行われる。
(1)全身系のコンテンツの操作に用いられるボタンがグレーアウトして表示される。
(2)全身系のコンテンツの操作に用いられるボタンを押下しても、その操作を編集対象の撮影画像に反映しない。
(3)全身系のコンテンツの操作を行うことができないことを通知するメッセージをポップアップ表示させる。
このように、レタッチが行われた後のコンテンツ合成の受け付けを制限することによっても、利用者は、バランスのよい画像処理を撮影画像に施すことが可能となる。
<<変形例2>>
・編集後のレタッチを制限する例
編集後のレタッチの受け付けが制限されるようにしてもよい。
アップ画像を対象とした編集後のレタッチの受け付けは、例えば以下のような場合に制限される。
(1)顔近傍に編集が行われた後のレタッチの受け付けが制限される。
(2)顔近傍にフレームが配置されていたり、フィルタ処理の対象となる領域がある場合、その後のレタッチの受け付けが制限される。レイヤL5を対象とした画像処理が先に行われている場合、レタッチの受け付けが制限されることになる。
レタッチの受け付けを制限することにより、編集結果、フレームの合成結果、フィルタ処理結果の変形を防ぐことが可能となる。
全身画像を対象とした編集後のレタッチの受け付けは、例えば以下のような場合に制限される。
(1)全身近傍に編集が行われた後のレタッチの受け付けが制限される。
(2)全身近傍にフレームが配置されていたり、フィルタ処理の対象となる領域がある場合、その後のレタッチの受け付けが制限される。
<<変形例3>>
・レタッチ後の編集を制限する例
レタッチ後の編集の受け付けが制限されるようにしてもよい。
また、編集後のコンテンツ合成の受け付けが制限されるようにしてもよいし、コンテンツ合成後の編集の受け付けが制限されるようにしてもよい。
<<変形例4>>
・例外的に第2操作を受け付ける場合
第2操作としてのコンテンツ合成の操作を例外的に受け付ける条件が予め設定されるようにしてもよい。
例えば以下のような条件を満たす場合、第2操作としてのコンテンツ合成の操作は例外的に受け付けられる。
(1)アップ画像用のレタッチの前後でマスク画像の人物領域の形状に変更がない場合、全身に関するコンテンツ合成の操作は受け付けられる。
例えば、目を拡大するレタッチを行った場合でも、全身系のコンテンツ合成に用いるマスク画像の人物領域の形状には変更がない。この場合、オーラなどの、第2操作としての全身に関するコンテンツ合成の操作は受け付け可能とされる。
(2)全身画像用のレタッチの前後でマスク画像の顔の部位の領域の形状に変更がない場合、メイク系のコンテンツ合成の操作は受け付けられる。
例えば、脚を長くするレタッチを行った場合でも、メイク系のコンテンツ合成に用いるマスク画像の顔の部位の領域の形状には変更がない。この場合、チークなどの、第2操作としてのメイク系のコンテンツ合成の操作は受け付け可能とされる。
操作の自由度が高いため、利用者は、編集の完成度を高めることができる。
・第1操作の種類に応じて第2操作の受け付けが制限される例
図21は、操作の受け付けの制限の例を示す図である。
図21に示すように、第2操作の種類によらずに、第2操作を受け付けるか否かが、第1操作の種類に応じて予め決められているようにしてもよい。
2段目と3段目に示すように、第1操作として顔に関するレタッチが行われた場合、第2操作が全て受け付けられるようにしてもよいし、受け付けられないようにしてもよい。
4段目と5段目に示すように、第1操作として全身に関するレタッチが行われた場合、第2操作が全て受け付けられるようにしてもよいし、受け付けられないようにしてもよい。
6段目と7段目に示すように、第1操作としてメイク系のコンテンツ合成が行われた場合、第2操作が全て受け付けられるようにしてもよいし、受け付けられないようにしてもよい。
8段目と9段目に示すように、第1操作として全身系のコンテンツ合成が行われた場合、第2操作が全て受け付けられるようにしてもよいし、受け付けられないようにしてもよい。
<<変形例5>>
・利用者が複数人である場合の受け付けの制限
図22は、編集画面の一部の表示を示す図である。
図22の例においては、コンテンツ合成やレタッチの対象となる人物を、撮影画像に写る人物の中から指定することが可能とされる。
編集対象の撮影画像がアップ画像である場合において、コンテンツ合成やレタッチの対象となる人物が指定されたとき、指定された人物の顔には、図22に示すように枠画像F11が表示される。枠画像F11は、コンテンツ合成やレタッチの対象となる人物を表す。
このように、複数人の利用者が撮影画像に写り、コンテンツ合成やレタッチの対象となる人物を指定することができるようになされている場合、第2操作としてのレタッチの受け付けは以下のようにして制限される。
(1)撮影画像に写る複数の利用者のうちのいずれかの利用者を対象としたコンテンツの合成が行われた場合、全ての利用者を対象としたレタッチの操作の受け付けは制限される。
すなわち、2人の利用者が写っている場合、一方の利用者を対象としてコンテンツの合成が行われた場合、その一方の利用者を対象としたレタッチの操作と、他方の利用者を対象としたレタッチの操作の両方の操作の受け付けが制限される。
(2)撮影画像に写る複数の利用者のうちのいずれかの利用者を対象としたコンテンツ合成が行われた場合、コンテンツ合成の対象となった利用者と同じ利用者を対象としたレタッチの操作の受け付けは制限される。
すなわち、2人の利用者が写っている場合、一方の利用者を対象としてコンテンツ合成が行われた場合、その一方の利用者を対象としたレタッチの操作のみ、受け付けが制限され、他方の利用者を対象としたレタッチの操作は受け付けられる。利用者が複数人である場合、利用者毎に、意図する処理を施すことができる。
第1操作がレタッチであり、第2操作がコンテンツ合成である場合も、同様にしてコンテンツ合成の受け付けが制限されるようにしてもよい。
<<変形例6>>
・画面表示の例
(1)レタッチの操作が行われた後、メイク系のコンテンツの操作に用いられるボタンなどを表示するように、編集画面の表示が切り替えられるようにしてもよい。
(2)レタッチの操作が行われた後、全身系のコンテンツの操作に用いられるボタンなどを表示するように、編集画面の表示が切り替えられるようにしてもよい。
<<変形例7>>
写真シール作成装置1において行われる操作の受け付けを制限する場合について説明したが、スマートフォンなどの携帯端末における操作の受け付けが同様にして制限されるようにしてもよい。利用者の携帯端末には、管理サーバからダウンロードして取り込んだ撮影画像の画像処理に用いられるアプリケーションがインストールされている。
(1)写真シール作成装置1においてレタッチが行われ、携帯端末上でコンテンツ合成が行われる例
第1操作としてレタッチが行われているから、携帯端末上での、フレームの合成、フィルタ処理の受け付け、編集の受け付け、メイク系のコンテンツの合成、背景画像の合成などの第2操作の受け付けがそれぞれ制限されるようにしてもよい。
(2)写真シール作成装置1においてコンテンツ合成が行われ、携帯端末上でレタッチが行われる例
第1操作としてコンテンツ合成が行われているから、携帯端末上での、顔に関するレタッチ、全身に関するレタッチなどの第2操作の受け付けがそれぞれ制限されるようにしてもよい。
携帯端末に取り込まれた撮影画像は、レイヤ結合の上、圧縮されているため、コンテンツや背景等がある部分の近傍にレタッチが施されるとした場合、コンテンツが歪んでしまい、違和感のある画像になる。レタッチの受け付けを制限することにより、そのような違和感のある画像になってしまうことを防ぐことが可能となる。
(3)写真シール作成装置1において撮影された画像に対するコンテンツ合成とレタッチの両方が携帯端末上で行われるようにしてもよい。この場合、第2操作の受け付けが以上のようにして制限されるようにすることが可能である。
(4)携帯端末に送信される画像は、撮影画像、プレビュー画像、レタッチ画像、編集画像、携帯送信用画像のいずれの画像であってもよい。
<<変形例8>>
一方の操作を受け付けた後に他方の操作が行われた場合、先に行われた一方の操作を取り消し、後から行われた他方の操作を受け付けるようにしてもよい。
・レタッチの後にコンテンツ合成が行われた場合
(1)アップ画像用のレタッチが行われた後に、メイク系のコンテンツ合成が選択された場合、先に受け付けたアップ画像用のレタッチを取り消し、後から選択されたメイク系のコンテンツ合成を受け付ける。
(2)全身画像用のレタッチが行われた後に、全身系のコンテンツ合成が選択された場合、先に受け付けた全身画像用のレタッチを取り消し、後から選択された全身系のコンテンツ合成を受け付ける。
(3)レタッチが行われた後に、コンテンツ合成が選択された場合、先に受け付けたレタッチを取り消し、後から選択されたコンテンツ合成を受け付ける。
・制御の内容
第1操作としてのレタッチを取り消し、第2操作としてのコンテンツ合成を受け付ける場合、例えば以下のような制御が行われる。
(1)メイク系のコンテンツ合成のボタンが押下された場合、先に受け付けたアップ画像用のレタッチを自動的に取り消す。
(2)先に受け付けたアップ画像用のレタッチを取り消すことを通知するメッセージをポップアップ表示させる。
(3)全身系のコンテンツ合成のボタンが押下された場合、先に受け付けた全身画像用のレタッチを自動的に取り消す。
(4)先に受け付けた全身画像用のレタッチを取り消すことを通知するメッセージをポップアップ表示させる。
(5)コンテンツ合成のボタンが押下された場合、先に受け付けたレタッチを自動的に取り消す。
(6)先に受け付けたレタッチを取り消すことを通知するメッセージをポップアップ表示させる。
(7)先に受け付けたレタッチを取り消すか否かをユーザに選択させるためのメッセージをポップアップ表示させる。
・コンテンツ合成の後にレタッチが行われた場合
(1)メイク系のコンテンツ合成が行われた後に、アップ画像用のレタッチが選択された場合、先に受け付けたメイク系のコンテンツ合成を取り消し、後から選択されたアップ画像用のレタッチを受け付ける。
(2)全身系のコンテンツ合成が行われた後に、全身画像用のレタッチが選択された場合、先に受け付けた全身系のコンテンツ合成を取り消し、後から選択された全身画像用のレタッチを受け付ける。
(3)コンテンツ合成が行われた後に、レタッチが選択された場合、先に受け付けたコンテンツ合成を取り消し、後から選択されたレタッチを受け付ける。
・制御の内容
第1操作としてのコンテンツ合成を取り消し、第2操作としてのレタッチを受け付ける場合、例えば以下のような制御が行われる。
(1)アップ画像用のレタッチのボタンが押下された場合、先に受け付けたメイク系のコンテンツ合成を自動的に取り消す。
(2)先に受け付けたメイク系のコンテンツ合成を取り消すことを通知するメッセージをポップアップ表示させる。
(3)全身画像用のレタッチのボタンが押下された場合、先に受け付けた全身系のコンテンツ合成を自動的に取り消す。
(4)先に受け付けた全身系のコンテンツ合成を取り消すことを通知するメッセージをポップアップ表示させる。
(5)レタッチのボタンが押下された場合、先に受け付けたコンテンツ合成を自動的に取り消す。
(6)先に受け付けたコンテンツ合成を取り消すことを通知するメッセージをポップアップ表示させる。
(7)先に受け付けたコンテンツ合成を取り消すか否かをユーザに選択させるためのメッセージをポップアップ表示させる。
<<その他の例>>
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、汎用のパーソナルコンピュータなどにインストールされる。
インストールされるプログラムは、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)等)や半導体メモリなどよりなる図10に示されるリムーバブルメディア319に記録して提供される。また、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供されるようにしてもよい。プログラムは、ROM312や記憶部316に、あらかじめインストールしておくことができる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。