JP2019189573A - 縮合複素環および縮合炭素環誘導体を含有する、疼痛の治療および/または予防用医薬組成物 - Google Patents

縮合複素環および縮合炭素環誘導体を含有する、疼痛の治療および/または予防用医薬組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】TrkA阻害活性を有する化合物またはその製薬上許容される塩、およびそれらを含有する医薬組成物を提供する。【解決手段】ウレア基窒素の一方の窒素原子に縮合複素環あるいは縮合炭素環が置換され、他方の窒素原子にピラゾールが置換された化学構造を基本骨格とする化合物の提供。【選択図】なし

Description

本発明は、TrkAの阻害活性を有し、TrkAに起因する疾患の治療および/または予防において有用な化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、疼痛の治療および/または予防用医薬組成物に関する。
Tropomyosin receptor kinase(Trk)ファミリーは、受容体型チロシンキナーゼに属し、神経栄養因子(ニューロトロフィン;NT)と総称される液性因子の受容体として機能する。Trkファミリーとしては、神経成長因子(NGF)の高親和性受容体であるTrkA、脳由来栄養因子(BDNF)およびNT−4/5の高親和性受容体であるTrkB、ならびにNT−3の高親和性受容体であるTrkCの3つのサブタイプが知られており、生体内で様々な機能を発揮することが知られている。TrkAは、主に末梢神経や脳の神経細胞に発現し生体内においてニューロンの発生、分化、機能維持に重要な役割を担っていることが知られており、その遺伝的変異は無痛無汗症となることが知られている(特許文献1および2、非特許文献1−3)。NGFによって末梢神経のTrkAが活性化されると、痛覚過敏が惹起されることが知られている(非特許文献4−6)。抗NGF抗体を用いた臨床および非臨床試験結果、あるいはTrk阻害剤を用いた非臨床試験の結果より、変形性関節炎、関節リウマチ、骨折、間質性膀胱炎、慢性膵炎、前立腺炎に伴う痛み、また、慢性腰痛、糖尿病性末梢神経障害痛、術後痛、骨盤痛、癌性疼痛などに代表される侵害受容性疼痛、神経障害性疼痛、急性痛、慢性疼痛の様々な痛みにNGF−TrkAシグナル、またはNT−Trkシグナルが関与していることが報告されている(特許文献1および2、非特許文献7および8)。
また、Trkは神経芽腫、前立腺がん、肺がん、乳がん、胃がん、および膵がんなどの種々のがん細胞に発現し、がん細胞の増殖や遊走に関連していることが報告されている。また、肺がんでは、TrkAのキナーゼドメインが融合した蛋白ががん細胞の増殖に関与することが報告されている。さらに非臨床癌モデルでは、Trk阻害剤が癌の増殖と転移を抑制することが報告されている(特許文献1および2、非特許文献9−12)。また、TrkAは、肥満細胞、好酸球、T細胞やB細胞などの免疫担当細胞、ならびにケラチノサイ卜などにも発現しており、NGF−TrkAシグナル、またはNT−Trkシグナルが、潰瘍性大腸炎およびクローン病などの炎症性腸疾患、喘息、鼻炎、などのアレルギー性疾患、ならびに乾癬、アトピー性皮膚炎、掻痒などの皮膚疾患に関与する可能性が報告されている(特許文献1および2)。加えて、NGF−TrkAシグナル阻害によって膀胱炎による過活動膀胱が改善することが報告されている(特許文献1)。また、NT−Trkシグナルは、シェーグレン症候群(特許文献1)、子宮内膜症(特許文献1)への関与が報告されている。また、TrkAはクルーズ・トリパノソーマ感染症(シャーガス病)の感染過程に重要であると考えられている(特許文献1)。そのため、TrkAのキナーゼ活性を阻害する化合物は、侵害受容性疼痛、神経障害性疼痛などの各種の疼痛や、がん、炎症性疾患、アレルギー性疾患、皮膚疾患などの様々な疾患の治療薬として有用である。
TrkA阻害作用を有する化合物が特許文献1−20および非特許文献6、13−14に開示されている。しかしながら、いずれの文献にも、本発明に関連する化合物は記載も示唆もされていない。
国際公開第2014/078325号明細書 国際公開第2013/161919号明細書 国際公開第2012/158413号明細書 国際公開第2014/078454号明細書 国際公開第2014/078417号明細書 国際公開第2014/078408号明細書 国際公開第2014/078378号明細書 国際公開第2014/078372号明細書 国際公開第2014/078331号明細書 国際公開第2014/078328号明細書 国際公開第2014/078323号明細書 国際公開第2014/078322号明細書 国際公開第2014/053967号明細書 国際公開第2014/053965号明細書 国際公開第2014/053968号明細書 国際公開第2015/175788号明細書 国際公開第2016/116900号明細書 国際公開第2016/021629号明細書 国際公開第2017/006953号明細書 国際公開第2017/135399号明細書
Clinical Science、第110巻、175-191頁、2006年 Nature Reviews Neuroscience、第4巻、299-309頁、2003年 Clinical Genetics、第82巻、341-350頁、2012年 Anesthesiology、第115巻、189-204頁、2011年 Journal of Neurochemistry、第124巻、276-289頁、2013年 Expert Opinion on Therapeutic Patents、第24巻、731-744頁、2014年 Bone、第48巻、389-398頁、2011年 Molecular Pain、第6巻、87頁、2010年 Dermato-Endocrinology、第3巻、32-36頁、2011年 Leukemia、第21巻、2171-2180頁、2007年 Cancer Research、第62巻、986-989頁、2002年 Nature Medicine、第19巻、1469-1472頁、2013年 Journal of Medicinal Chemistry、第57巻、5800-5816頁、2014年 Expert Opinion on Therapeutic Patents、第19巻、305-319頁、2009年
本発明の目的は、TrkA阻害活性を有する化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、疼痛の治療および/または予防用医薬組成物を提供することにある。
本発明は、TrkA阻害活性を有し、TrkAに起因する疾患の治療および/または予防に有用な化合物またはその製薬上許容される塩を含有する医薬組成物に関する。
本発明は、以下の項目1)〜24)および101)〜107)に関する。
1)一般式(I):
Figure 2019189573

(式中、式:
Figure 2019189573

で示される基は、式:
Figure 2019189573

(式中、Wは、窒素原子またはCRであり;
は、水素原子、ハロゲンまたは置換若しくは非置換のアルキルであり;
は、置換若しくは非置換のアルキル、ハロゲン、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基または置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
A’は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基または置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
およびRは、それぞれ独立して、水素原子、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のカルバモイル、またはRおよびRは一緒になって、オキソを形成してもよく;
環Dは、置換若しくは非置換のベンゼン環または置換若しくは非置換の6員芳香族複素環であり;
およびUは、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NR−または−CR−であり;
Uは、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NR−または−CR−であり;
tは、1〜4の整数であり;
は、それぞれ独立して、水素原子、置換若しくは非置換のアルキルまたは置換若しくは非置換のアルキルオキシであり;
は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルキルオキシであり;
は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルキルオキシであり;またはRおよびRは一緒になって、オキソ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環または置換若しくは非置換の非芳香族複素環を形成してもよく;
は、置換若しくは非置換のフェニルまたは置換若しくは非置換の6員芳香族複素環式基であり;
は、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
は、水素原子、シアノ、カルボキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニルまたは置換若しくは非置換のカルバモイル)で示される基であり;
−Z−は、−NR−、−O−または−CR−であり;
−L−は、−C(=X)−または−SO−であり;
=Xは、=O、=S、=NR10または=CR1112であり;
−Z−は、−NR5A−または−CR6A7A−であり;
およびR5Aは、それぞれ独立して、水素原子または置換若しくは非置換のアルキルであり;
、R6A、RおよびR7Aは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、ヒドロキシ、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシまたは置換若しくは非置換のアミノであり;
10は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアシル、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のアルキルスルホニル、ニトロ、置換若しくは非置換のアルキルオキシまたはヒドロキシであり;
11は、水素原子、シアノ、置換若しくは非置換のアシル、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のカルバモイル、置換若しくは非置換のアルキルスルホニルまたはニトロであり;
12は、水素原子またはシアノであり;
環Cは、置換若しくは非置換の芳香族複素環、置換若しくは非置換の非芳香族複素環、置換若しくは非置換の芳香族炭素環または置換若しくは非置換の非芳香族炭素環である)で示される化合物(ただし、以下に示される化合物:
Figure 2019189573

を除く)またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
2)−Z−が−NR−であり、−L−が−C(=O)−であり、−Z−が−NR5A−である、上記項目1)記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
3)RおよびR5Aが水素原子である、上記項目1)または2)記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
4)環Cが置換若しくは非置換の芳香族複素環または置換若しくは非置換の非芳香族複素環である、上記項目1)〜3)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
5)環Cが、式:
Figure 2019189573

(式中、R13は、水素原子、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
14は、水素原子、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシ、置換若しくは非置換のカルバモイル、置換若しくは非置換のアルキルスルホニル、置換若しくは非置換のアルケニルスルホニル、置換若しくは非置換のアルキニルスルホニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換若しくは非置換の芳香族複素環スルホニル、置換若しくは非置換の非芳香族複素環スルホニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環カルボニルオキシ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニルオキシ、置換若しくは非置換の芳香族複素環カルボニルオキシ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルボニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
15は、水素原子、ハロゲン、シアノ、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のアルキルスルファニル、置換若しくは非置換のアルケニルスルファニル、置換若しくは非置換のアルキニルスルファニル、置換若しくは非置換のアミノ、置換若しくは非置換のカルバモイル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
14およびR15は一緒になって隣接する炭素原子と共に、置換若しくは非置換の芳香族炭素環、置換若しくは非置換の芳香族複素環、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環または置換若しくは非置換の非芳香族複素環を形成していてもよい)で示される環である、上記項目1)〜4)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
6)R13が置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換のアルキルまたは置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基であり、R14が置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基であり、R15が水素原子または置換若しくは非置換のアルキルである、上記項目5)記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
7)式:
Figure 2019189573

で示される基が、式:
Figure 2019189573

(式中、R、R、R、W、U、tおよび環Dは、上記項目1)と同義)で示される基である、上記項目1)〜6)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
8)Wが窒素原子である、上記項目7)記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
9)Rが置換若しくは非置換のアルキルである、上記項目7)または8)記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
10)式:
Figure 2019189573

で示される基が、式:
Figure 2019189573

(式中、R、R、RA’、U、tおよび環Dは、上記項目1)と同義)で示される基である、上記項目1)〜6)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
11)RA’が置換若しくは非置換のアルキルである、上記項目10)記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
12)Uが−CR−であり、tが1〜3の整数である、上記項目7)〜11)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
13)Rがそれぞれ独立して、水素原子またはハロゲンであり、Rがそれぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである、上記項目12)記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
14)環Dが置換若しくは非置換のベンゼン環または置換若しくは非置換のピリジン環である、上記項目7)〜13)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
15)RおよびRがそれぞれ水素原子である、上記項目7)〜14)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
16)式:
Figure 2019189573

で示される基が、式:
Figure 2019189573

(式中、R、R、R、Bおよび環Dは、上記項目1)と同義)で示される基である、上記項目1)〜6)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
17)Bが置換若しくは非置換のフェニルであり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、環Dが置換若しくは非置換のベンゼン環または置換若しくは非置換のピリジン環である、上記項目16)記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
18)式:
Figure 2019189573

で示される基が、式:
Figure 2019189573

(式中、R、R、R、B、W、U、U、Uおよびtは、上記項目1)と同義)で示される基である、上記項目1)〜6)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
19)Wが窒素原子であり、UおよびUが、それぞれ−CR−であり、tが2であり、Bが置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子である、上記項目18)に記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
20)Uが−CRH−であり、Rが置換若しくは非置換のアルキルであり、Uが−CH−である、上記項目18)または19)に記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
21)−U−(U)t−U−が−CRH−O−CH−CH−であり、Rが置換若しくは非置換のアルキルである、上記項目18)または19)記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
22)実施例I−12、I−15、I−17、I−23、I−30、I−32、I−34、I−38、I−43、I−57、I−63、I−65、I−66、I−76、I−78、I−115、I−119、I−138およびI−148からなる群から選択される、上記項目1)記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
23)TrkA阻害剤である、上記項目1)〜22)のいずれかに記載の医薬組成物。
24)疼痛の治療用および/または予防用の、上記項目1)〜22)のいずれかに記載の医薬組成物。
101)上記項目1)〜22)のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩を含有する、経口投与のための医薬組成物。
102)錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、フィルム剤、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤、シロップ剤、リモナーデ剤、酒精剤、芳香水剤、エキス剤、煎剤またはチンキ剤である、上記項目101)記載の医薬組成物。
103)糖衣錠、フィルムコーティング錠、腸溶性コーティング錠、徐放錠、トローチ錠、舌下錠、バッカル錠、チュアブル錠、口腔内崩壊錠、ドライシロップ、ソフトカプセル剤、マイクロカプセル剤または徐放性カプセル剤である、上記項目102)記載の医薬組成物。
104)上記項目1)〜22)のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩を含有する、非経口投与のための医薬組成物。
105)経皮、皮下、静脈内、動脈内、筋肉内、腹腔内、経粘膜、吸入、経鼻、点眼、点耳または膣内投与のための、上記項目104)記載の医薬組成物。
106)注射剤、点滴剤、点眼剤、点鼻剤、点耳剤、エアゾール剤、吸入剤、ローション剤、注入剤、塗布剤、含嗽剤、浣腸剤、軟膏剤、硬膏剤、ゼリー剤、クリーム剤、貼付剤、パップ剤、外用散剤または坐剤である、上記項目104)または105)記載の医薬組成物。
107)上記項目1)〜22)のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩を含有する、小児用または高齢者用の医薬組成物。
本発明は、TrkA依存性疾患の治療および/または予防において有用な化合物またはその製薬上許容される塩を含有する医薬組成物を提供する。本発明に係る化合物は後述する試験例の記載の通り、優れたTrkAのキナーゼ活性阻害作用を示す。したがって、本発明に係る医薬組成物は、変形性関節炎、関節リウマチ、骨折、間質性膀胱炎、慢性膵炎、前立腺炎に伴う痛み、また、慢性腰痛、糖尿病性末梢神経障害痛、術後痛、骨盤痛、癌性疼痛などに代表される侵害受容性疼痛、神経障害性疼痛、急性痛、慢性疼痛、がん、炎症性疾患、アレルギー性疾患、皮膚疾患などの治療剤および/または予防剤として使用しうる。
本発明に係る化合物は、医薬としての有用性を備えた化合物である。ここで、医薬としての有用性としては、溶解性がよい点、代謝安定性がよい点、薬物代謝酵素の誘導が少ない点、他の薬剤を代謝する薬物代謝酵素の阻害が小さい点、経口吸収性の高い化合物である点、hERG阻害が小さい点、クリアランスが小さい点、および/または、半減期が薬効を発現するために十分長い点などが含まれる。
以下、本発明について実施形態を示しながら説明する。本明細書の全体にわたり、単数形の表現は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。従って、単数形の冠詞(例えば、英語の場合は「a」、「an」、「the」など)は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当上記分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および科学技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。
以下に本明細書において用いられる各用語の意味を説明する。各用語は特に断りのない限り、単独で用いられる場合も、または他の用語と組み合わせて用いられる場合も、同一の意味で用いられる。
「からなる」という用語は、構成要件のみを有することを意味する。
「含む」という用語は、構成要件に限定されず、記載されていない要素を排除しないことを意味する。
「ハロゲン」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子を包含する。特にフッ素原子、および塩素原子が好ましい。
「アルキル」とは、炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6、さらに好ましくは炭素数1〜4の直鎖又は分枝状の炭化水素基を包含する。例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、n−へプチル、イソヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、n−ノニル、n−デシル等が挙げられる。
「アルキル」の好ましい態様として、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチルが挙げられる。さらに好ましい態様として、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、tert−ブチルが挙げられる。
「アルケニル」とは、任意の位置に1以上の二重結合を有する、炭素数2〜15、好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜6、さらに好ましくは炭素数2〜4の直鎖又は分枝状の炭化水素基を包含する。例えば、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、プレニル、ブタジエニル、ペンテニル、イソペンテニル、ペンタジエニル、ヘキセニル、イソヘキセニル、ヘキサジエニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル等が挙げられる。
「アルケニル」の好ましい態様として、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニルが挙げられる。
「アルキニル」とは、任意の位置に1以上の三重結合を有する、炭素数2〜10、好ましくは炭素数2〜8、さらに好ましくは炭素数2〜6、さらに好ましくは炭素数2〜4の直鎖又は分枝状の炭化水素基を包含する。さらに任意の位置に二重結合を有していてもよい。例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニル等を包含する。
「アルキニル」の好ましい態様として、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニルが挙げられる。
「アルキレン」とは、炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6、さらに好ましくは炭素数1〜4の直鎖又は分枝状の2価の炭化水素基を包含する。例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、プロピレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン等が挙げられる。
「芳香族炭素環式基」とは、単環または2環以上の、環状芳香族炭化水素基を意味する。例えば、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル等が挙げられる。
「芳香族炭素環式基」の好ましい態様として、フェニルが挙げられる。
「芳香族炭素環」とは、単環または2環以上の、環状芳香族炭化水素環を意味する。例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環等が挙げられる。
「芳香族炭素環」の好ましい態様として、ベンゼン環、ナフタレン環が挙げられる。
「非芳香族炭素環式基」とは、単環または2環以上の、環状飽和炭化水素基または環状非芳香族不飽和炭化水素基を意味する。2環以上の「非芳香族炭素環式基」は、単環または2環以上の非芳香族炭素環式基に、上記「芳香族炭素環式基」における環が縮合したものも包含する。
さらに、「非芳香族炭素環式基」は、以下のように架橋している基、またはスピロ環を形成する基も包含する。
Figure 2019189573

単環の非芳香族炭素環式基としては、炭素数3〜16が好ましく、より好ましくは炭素数3〜12、さらに好ましくは炭素数4〜8である。例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロヘキサジエニル等が挙げられる。
2環以上の非芳香族炭素環式基としては、例えば、インダニル、インデニル、アセナフチル、テトラヒドロナフチル、フルオレニル等が挙げられる。
「非芳香族炭素環」とは、単環または2環以上の、環状飽和炭化水素環または環状非芳香族不飽和炭化水素環を意味する。2環以上の非芳香族炭素環は、単環または2環以上の非芳香族炭素環に、上記「芳香族炭素環」における環が縮合したものも包含する。
さらに、「非芳香族炭素環」は、以下のように架橋している環、またはスピロ環も包含する。
Figure 2019189573

単環の非芳香族炭素環としては、炭素数3〜16が好ましく、より好ましくは炭素数3〜12、さらに好ましくは炭素数4〜8である。例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカン、シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロヘキサジエン等が挙げられる。
2環以上の非芳香族炭素環としては、例えば、インダン、インデン、アセナフタレン、テトラヒドロナフタレン、フルオレン等が挙げられる。
およびRが一緒になって形成する非芳香族炭素環としては、例えば以下の環が挙げられる。
Figure 2019189573
14およびR15が一緒になって形成する非芳香族炭素環としては、例えば以下の環Qが挙げられる。
Figure 2019189573

(ここで、環Qとしては、例えば5〜8員の非芳香族炭素環が挙げられる。)
「芳香族複素環式基」とは、O、SおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有する、単環または2環以上の、芳香族環式基を意味する。2環以上の芳香族複素環式基は、単環または2環以上の芳香族複素環式基に、上記「芳香族炭素環式基」における環が縮合したものも包含する。
単環の芳香族複素環式基としては、5〜8員が好ましく、より好ましくは5員または6員である。例えば、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアゾリル、トリアジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル等が挙げられる。
二環式芳香族複素環式基としては、例えば、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、インドリジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、プリニル、プテリジニル、ベンズイミダゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズオキサジアゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾフリル、イソベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾトリアゾリル、イミダゾピリジル、トリアゾロピリジル、イミダゾチアゾリル、ピラジノピリダジニル、オキサゾロピリジル、チアゾロピリジル等が挙げられる。
例えば、以下の基が挙げられる。
Figure 2019189573

(式中、Rは水素原子、CH,CHCFを表し、結合手の一方が一つの環に結合している場合は、該環の結合可能ないずれの環構成原子に結合手を有していてもよいことを表し、結合手の一方が2つの環に結合している場合は、該2つの環の結合可能ないずれの環構成原子に結合手を有していてもよいことを表す。)
3環以上の芳香族複素環式基としては、例えば、カルバゾリル、アクリジニル、キサンテニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、ジベンゾフリル等が挙げられる。
6員芳香族複素環式基とは、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル等が挙げられる。
「芳香族複素環」とは、O、SおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有する、単環または2環以上の、芳香族環を意味する。
2環以上の芳香族複素環は、単環または2環以上の芳香族複素環に、上記「芳香族炭素環」における環が縮合したものも包含する。
単環の芳香族複素環としては、5〜8員が好ましく、より好ましくは5員または6員である。例えば、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアゾール、トリアジン、テトラゾール、フラン、チオフェン、イソオキサゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、イソチアゾール、チアゾール、チアジアゾール等が挙げられる。
2環の芳香族複素環としては、例えば、インドール、イソインドール、インダゾール、インドリジン、キノリン、イソキノリン、シンノリン、フタラジン、キナゾリン、ナフチリジン、キノキサリン、プリン、プテリジン、ベンズイミダゾール、ベンズイソオキサゾール、ベンズオキサゾール、ベンズオキサジアゾール、ベンズイソチアゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾチアジアゾール、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチフォフェン、ベンゾトリアゾール、イミダゾピリジン、トリアゾロピリジン、イミダゾチアゾール、ピラジノピリダジン、オキサゾロピリジン、チアゾロピリジン等が挙げられる。
3環以上の芳香族複素環としては、例えば、カルバゾール、アクリジン、キサンテン、フェノチアジン、フェノキサチイン、フェノキサジン、ジベンゾフラン等が挙げられる。
6員芳香族複素環とは、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン等が挙げられる。
14およびR15が一緒になって隣接する炭素原子と共に形成する芳香族複素環としては、例えば以下の環Qが挙げられる。
Figure 2019189573

(ここで、環Qとしては、例えばO、SおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有する、5または6員の芳香族複素環が挙げられる。)
「非芳香族複素環式基」とは、O、SおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有する、単環または2環以上の、環状非芳香族環式基を意味する。2環以上の非芳香族複素環式基は、単環または2環以上の非芳香族複素環式基に、上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」、および/または「芳香族複素環式基」におけるそれぞれの環が縮合したものも包含する。さらに、2環以上の非芳香族複素環式基は、単環または2環以上の芳香族複素環式基に、上記「非芳香族炭素環式基」および/または「非芳香族複素環式基」におけるそれぞれの環が縮合したものも包含する。
さらに、「非芳香族複素環式基」は、以下のように架橋している基、またはスピロ環を形成する基も包含する。
Figure 2019189573

単環の非芳香族複素環式基としては、3〜8員が好ましく、より好ましくは5員または6員である。例えば、ジオキサニル、チイラニル、オキシラニル、オキセタニル、オキサチオラニル、アゼチジニル、チアニル、チアゾリジニル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、モルホリノ、チオモルホリニル、チオモルホリノ、ジヒドロピリジル、テトラヒドロピリジル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロチアゾリル、テトラヒドロチアゾリル、テトラヒドロイソチアゾリル、ジヒドロオキサジニル、ヘキサヒドロアゼピニル、テトラヒドロジアゼピニル、テトラヒドロピリダジニル、ヘキサヒドロピリミジニル、ジオキソラニル、ジオキサジニル、アジリジニル、ジオキソリニル、オキセパニル、チオラニル、チイニル、チアジニル、ピリドニル等が挙げられる。
2環以上の非芳香族複素環式基としては、例えば、インドリニル、イソインドリニル、クロマニル、イソクロマニル等が挙げられる。
「非芳香族複素環」とは、O、SおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有する、単環または2環以上の、環状非芳香族環を意味する。
2環以上の非芳香族複素環は、単環または2環以上の非芳香族複素環に、上記「芳香族炭素環」、「非芳香族炭素環」、および/または「芳香族複素環」におけるそれぞれの環が縮合したものも包含する。
さらに、「非芳香族複素環」は、以下のように架橋している環、またはスピロ環も包含する。
Figure 2019189573

非架橋の非芳香族複素環としては、3〜8員が好ましく、4〜8員がより好ましく、さらに好ましくは5員または6員である。
架橋した非芳香族複素環としては、6〜10員が好ましく、より好ましくは8員または9員である。ここで示される員数は、架橋した非芳香族複素環の全ての環構成原子数を意味する。
単環の非芳香族複素環としては、3〜8員が好ましく、より好ましくは5員または6員である。例えば、ジオキサン、チイラン、オキシラン、オキセタン、オキサチオラン、アゼチジン、チアン、チアゾリジン、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール、ジヒドロオキサジン、ヘキサヒドロアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、テトラヒドロピリダジン、ヘキサヒドロピリミジン、ジオキソラン、ジオキサジン、アジリジン、ジオキソリン、オキセパン、チオラン、チイン、チアジン、ピリドン等が挙げられる。
2環以上の非芳香族複素環としては、例えば、インドリン、イソインドリン、クロマン、イソクロマン等が挙げられる。
およびRが一緒になって形成する非芳香族複素環としては、例えば以下の環が挙げられる。
Figure 2019189573

(ここで、RAAとしては、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニルまたは置換若しくは非置換のアルキルカルボニルが挙げられる。)
14およびR15が一緒になって隣接する炭素原子と共に形成する非芳香族複素環としては、例えば以下の環Qが挙げられる。
Figure 2019189573

(ここで、環Qとしては、例えばO、SおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有する、5〜8員の非芳香族複素環が挙げられる。)
「ヒドロキシアルキル」とは、1以上のヒドロキシ基が、上記「アルキル」の炭素原子に結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、1,2−ヒドロキシエチル等が挙げられる。
「ヒドロキシアルキル」の好ましい態様として、ヒドロキシメチルが挙げられる。
「アルキルオキシ」とは、上記「アルキル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、sec−ブチルオキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、へキシルオキシ等が挙げられる。
「アルキルオキシ」の好ましい態様として、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、tert−ブチルオキシが挙げられる。
「アルケニルオキシ」とは、上記「アルケニル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、ビニルオキシ、アリルオキシ、1−プロペニルオキシ、2−ブテニルオキシ、2−ペンテニルオキシ、2−ヘキセニルオキシ、2−ヘプテニルオキシ、2−オクテニルオキシ等が挙げられる。
「アルキニルオキシ」とは、上記「アルキニル」が酸素原子に結合した基を意味する。
例えば、エチニルオキシ、1−プロピニルオキシ、2−プロピニルオキシ、2−ブチニルオキシ、2−ペンチニルオキシ、2−ヘキシニルオキシ、2−ヘプチニルオキシ、2−オクチニルオキシ等が挙げられる。
「ハロアルキル」とは、1以上の上記「ハロゲン」が上記「アルキル」に結合した基を意味する。例えば、モノフルオロメチル、モノフルオロエチル、モノフルオロプロピル、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル、モノクロロメチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、1,2−ジブロモエチル、1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル等が挙げられる。
「ハロアルキル」の好ましい態様として、トリフルオロメチル、トリクロロメチルが挙げられる。
「ハロアルキルオキシ」とは、上記「ハロアルキル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、モノフルオロメトキシ、モノフルオロエトキシ、トリフルオロメトキシ、トリクロロメトキシ、トリフルオロエトキシ、トリクロロエトキシ等が挙げられる。
「ハロアルキルオキシ」の好ましい態様として、トリフルオロメトキシ、トリクロロメトキシが挙げられる。
「アルキルオキシアルキル」とは、上記「アルキルオキシ」が上記「アルキル」に結合した基を意味する。例えば、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチル等が挙げられる。
「アルキルオキシアルキルオキシ」とは、上記「アルキルオキシ」が上記「アルキルオキシ」に結合した基を意味する。例えば、メトキシメトキシ、メトキシエトキシ、エトキシメトキシ、エトキシエトキシ等が挙げられる。
「アルキルカルボニル」とは、上記「アルキル」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、tert−ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、sec−ブチルカルボニル、ペンチルカルボニル、イソペンチルカルボニル、へキシルカルボニル等が挙げられる。
「アルキルカルボニル」の好ましい態様として、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニルが挙げられる。
「アルケニルカルボニル」とは、上記「アルケニル」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、ビニルカルボニル、アリルカルボニル等が挙げられる。
「アルキニルカルボニル」とは、上記「アルキニル」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、エチニルカルボニル、プロピニルカルボニル等が挙げられる。
「アルキルアミノ」とは、上記「アルキル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、イソプロピルアミノ、N,N−ジイソプロピルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ等が挙げられる。
「アルキルアミノ」の好ましい態様として、メチルアミノ、エチルアミノが挙げられる。
「アルケニルアミノ」とは、上記「アルケニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、ビニルアミノ、アリルアミノ等が挙げられる。
「アルキニルアミノ」とは、上記「アルキニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、エチニルアミノ等が挙げられる。
「アルキルスルホニル」とは、上記「アルキル」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、tert−ブチルスルホニル、イソブチルスルホニル、sec−ブチルスルホニル等が挙げられる。
「アルキルスルホニル」の好ましい態様として、メチルスルホニル、エチルスルホニルが挙げられる。
「アルケニルスルホニル」とは、上記「アルケニル」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、ビニルスルホニル、アリルスルホニル等が挙げられる。
「アルキニルスルホニル」とは、上記「アルキニル」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、エチニルスルホニル、プロピニルスルホニル等が挙げられる。
「アルキルカルボニルアミノ」とは、上記「アルキルカルボニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、メチルカルボニルアミノ、ジメチルカルボニルアミノ、エチルカルボニルアミノ、ジエチルカルボニルアミノ、プロピルカルボニルアミノ、イソプロピルカルボニルアミノ、N,N−ジイソプロピルカルボニルアミノ、tert−ブチルカルボニルアミノ、イソブチルカルボニルアミノ、sec−ブチルカルボニルアミノ等が挙げられる。
「アルケニルカルボニルアミノ」とは、上記「アルケニルカルボニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、ビニルカルボニルアミノ、アリルカルボニルアミノ等が挙げられる。
「アルキニルカルボニルアミノ」とは、上記「アルキニルカルボニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、エチニルカルボニルアミノ、プロピニルカルボニルアミノ等が挙げられる。
「アルキルスルホニルアミノ」とは、上記「アルキルスルホニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、メチルスルホニルアミノ、ジメチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、ジエチルスルホニルアミノ、プロピルスルホニルアミノ、イソプロピルスルホニルアミノ、N,N−ジイソプロピルスルホニルアミノ、tert−ブチルスルホニルアミノ、イソブチルスルホニルアミノ、sec−ブチルスルホニルアミノ等が挙げられる。
「アルキルスルホニルアミノ」の好ましい態様としては、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノが挙げられる。
「アルケニルスルホニルアミノ」とは、上記「アルケニルスルホニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、ビニルスルホニルアミノ、アリルスルホニルアミノ等が挙げられる。
「アルキニルスルホニルアミノ」とは、上記「アルキニルスルホニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、エチニルスルホニルアミノ、プロピニルスルホニルアミノ等が挙げられる。
「アルキルイミノ」とは、上記「アルキル」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、メチルイミノ、エチルイミノ、n−プロピルイミノ、イソプロピルイミノ等が挙げられる。
「アルケニルイミノ」とは、上記「アルケニル」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチレニルイミノ、プロペニルイミノ等が挙げられる。
「アルキニルイミノ」とは、上記「アルキニル」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチニルイミノ、プロピニルイミノ等が挙げられる。
「アルキルカルボニルイミノ」とは、上記「アルキルカルボニル」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、メチルカルボニルイミノ、エチルカルボニルイミノ、n−プロピルカルボニルイミノ、イソプロピルカルボニルイミノ等が挙げられる。
「アルケニルカルボニルイミノ」とは、上記「アルケニルカルボニル」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチレニルカルボニルイミノ、プロペニルカルボニルイミノ等が挙げられる。
「アルキニルカルボニルイミノ」とは、上記「アルキニルカルボニル」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチニルカルボニルイミノ、プロピニルカルボニルイミノ等が挙げられる。
「アルキルオキシイミノ」とは、上記「アルキルオキシ」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、メチルオキシイミノ、エチルオキシイミノ、n−プロピルオキシイミノ、イソプロピルオキシイミノ等が挙げられる。
「アルケニルオキシイミノ」とは、上記「アルケニルオキシ」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチレニルオキシイミノ、プロペニルオキシイミノ等が挙げられる。
「アルキニルオキシイミノ」とは、上記「アルキニルオキシ」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチニルオキシイミノ、プロピニルオキシイミノ等が挙げられる。
「アルキルカルボニルオキシ」とは、上記「アルキルカルボニル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、メチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシ、プロピルカルボニルオキシ、イソプロピルカルボニルオキシ、tert−ブチルカルボニルオキシ、イソブチルカルボニルオキシ、sec−ブチルカルボニルオキシ等が挙げられる。
「アルキルカルボニルオキシ」の好ましい態様としては、メチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシが挙げられる。
「アルケニルカルボニルオキシ」とは、上記「アルケニルカルボニル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、エチレニルカルボニルオキシ、プロペニルカルボニルオキシ等が挙げられる。
「アルキニルカルボニルオキシ」とは、上記「アルキニルカルボニル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、エチニルカルボニルオキシ、プロピニルカルボニルオキシ等が挙げられる。
「アルキルオキシカルボニル」とは、上記「アルキルオキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、メチルオキシカルボニル、エチルオキシカルボニル、プロピルオキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、tert−ブチルオキシカルボニル、イソブチルオキシカルボニル、sec−ブチルオキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、イソペンチルオキシカルボニル、へキシルオキシカルボニル等が挙げられる。
「アルキルオキシカルボニル」の好ましい態様としては、メチルオキシカルボニル、エチルオキシカルボニル、プロピルオキシカルボニルが挙げられる。
「アルケニルオキシカルボニル」とは、上記「アルケニルオキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、エチレニルオキシカルボニル、プロペニルオキシカルボニル等が挙げられる。
「アルキニルオキシカルボニル」とは、上記「アルキニルオキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、エチニルオキシカルボニル、プロピニルオキシカルボニル等が挙げられる。
「アルキルスルファニル」とは、上記「アルキル」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、メチルスルファニル、エチルスルファニル、n−プロピルスルファニル、イソプロピルスルファニル等が挙げられる。
「アルケニルスルファニル」とは、上記「アルケニル」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチレニルスルファニル、プロペニルスルファニル等が挙げられる。
「アルキニルスルファニル」とは、上記「アルキニル」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチニルスルファニル、プロピニルスルファニル等が挙げられる。
「アルキルスルフィニル」とは、上記「アルキル」がスルフィニル基に結合した基を意味する。例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、n−プロピルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル等が挙げられる。
「アルケニルスルフィニル」とは、上記「アルケニル」がスルフィニル基に結合した基を意味する。例えば、エチレニルスルフィニル、プロペニルスルフィニル等が挙げられる。
「アルキニルスルフィニル」とは、上記「アルキニル」がスルフィニル基に結合した基を意味する。例えば、エチニルスルフィニル、プロピニルスルフィニル等が挙げられる。
「アルキルカルバモイル」とは、上記「アルキル」がカルバモイル基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、メチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、エチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル等が挙げられる。
「アルケニルカルバモイル」とは、上記「アルケニル」がカルバモイル基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、ビニルカルバモイル、アリルカルバモイル等が挙げられる。
「アルキニルカルバモイル」とは、上記「アルキニル」がカルバモイル基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、エチニルカルバモイル、プロピニルカルバモイル等が挙げられる。
「アルキルスルファモイル」とは、上記「アルキル」がスルファモイル基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、ジエチルスルファモイル等が挙げられる。
「アルケニルスルファモイル」とは、上記「アルケニル」がスルファモイル基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、ビニルスルファモイル、アリルスルファモイル等が挙げられる。
「アルキニルスルファモイル」とは、上記「アルキニル」がスルファモイル基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、エチニルスルファモイル、プロピニルスルファモイル等が挙げられる。
「トリアルキルシリル」とは、上記「アルキル」3個がケイ素原子に結合している基を意味する。3個のアルキル基は同一でも異なっていてもよい。例えば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル等が挙げられる。
「芳香族炭素環アルキル」、「非芳香族炭素環アルキル」、「芳香族複素環アルキル」、および「非芳香族複素環アルキル」、
「芳香族炭素環アルキルオキシ」、「非芳香族炭素環アルキルオキシ」、「芳香族複素環アルキルオキシ」、および「非芳香族複素環アルキルオキシ」、
「芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」、「非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」、「芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」、および「非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」、
「芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」、「非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」、「芳香族複素環アルキルオキシアルキル」、および「非芳香族複素環アルキルオキシアルキル」、ならびに
「芳香族炭素環アルキルアミノ」、「非芳香族炭素環アルキルアミノ」、「芳香族複素環アルキルアミノ」、および「非芳香族複素環アルキルアミノ」のアルキル部分も、上記「アルキル」と同様である。
「芳香族炭素環アルキル」とは、1以上の上記「芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルを意味する。例えば、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピル、ベンズヒドリル、トリチル、ナフチルメチル、以下に示される基
Figure 2019189573

等が挙げられる。
「芳香族炭素環アルキル」の好ましい態様としては、ベンジル、フェネチル、ベンズヒドリルが挙げられる。
「非芳香族炭素環アルキル」とは、1以上の上記「非芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルを意味する。また、「非芳香族炭素環アルキル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」で置換されている「非芳香族炭素環アルキル」も包含する。例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロへキシルメチル、以下に示される基
Figure 2019189573

等が挙げられる。
「芳香族複素環アルキル」とは、1以上の上記「芳香族複素環式基」で置換されているアルキルを意味する。また、「芳香族複素環アルキル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」および/または「非芳香族炭素環式基」で置換されている「芳香族複素環アルキル」も包含する。例えば、ピリジルメチル、フラニルメチル、イミダゾリルメチル、インドリルメチル、ベンゾチオフェニルメチル、オキサゾリルメチル、イソキサゾリルメチル、チアゾリルメチル、イソチアゾリルメチル、ピラゾリルメチル、イソピラゾリルメチル、ピロリジニルメチル、ベンズオキサゾリルメチル、以下に示される基
Figure 2019189573

等が挙げられる。
「非芳香族複素環アルキル」とは、1以上の上記「非芳香族複素環式基」で置換されているアルキルを意味する。また、「非芳香族複素環アルキル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」および/または「芳香族複素環式基」で置換されている「非芳香族複素環アルキル」も包含する。例えば、テトラヒドロピラニルメチル、モルホリニルエチル、ピペリジニルメチル、ピペラジニルメチル、以下に示される基
Figure 2019189573

等が挙げられる。
「芳香族炭素環アルキルオキシ」とは、1以上の上記「芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシを意味する。例えば、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ、フェニルプロピルオキシ、ベンズヒドリルオキシ、トリチルオキシ、ナフチルメチルオキシ、以下に示される基
Figure 2019189573

等が挙げられる。
「非芳香族炭素環アルキルオキシ」とは、1以上の上記「非芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシを意味する。また、「非芳香族炭素環アルキルオキシ」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」で置換されている「非芳香族炭素環アルキルオキシ」も包含する。例えば、シクロプロピルメチルオキシ、シクロブチルメチルオキシ、シクロペンチルメチルオキシ、シクロへキシルメチルオキシ、以下に示される基
Figure 2019189573

等が挙げられる。
「芳香族複素環アルキルオキシ」とは、1以上の上記「芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシを意味する。また、「芳香族複素環アルキルオキシ」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」および/または「非芳香族炭素環式基」で置換されている「芳香族複素環アルキルオキシ」も包含する。例えば、ピリジルメチルオキシ、フラニルメチルオキシ、イミダゾリルメチルオキシ、インドリルメチルオキシ、ベンゾチオフェニルメチルオキシ、オキサゾリルメチルオキシ、イソキサゾリルメチルオキシ、チアゾリルメチルオキシ、イソチアゾリルメチルオキシ、ピラゾリルメチルオキシ、イソピラゾリルメチルオキシ、ピロリジニルメチルオキシ、ベンズオキサゾリルメチルオキシ、以下に示される基
Figure 2019189573

等が挙げられる。
「非芳香族複素環アルキルオキシ」とは、1以上の上記「非芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシを意味する。また、「非芳香族複素環アルキルオキシ」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」および/または「芳香族複素環式基」で置換されている「非芳香族複素環アルキルオキシ」も包含する。例えば、テトラヒドロピラニルメチルオキシ、モルホリニルエチルオキシ、ピペリジニルメチルオキシ、ピペラジニルメチルオキシ、以下に示される基
Figure 2019189573

等が挙げられる。
「芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」とは、1以上の上記「芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシカルボニルを意味する。例えば、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル、フェニルプロピルオキシカルボニル、ベンズヒドリルオキシカルボニル、トリチルオキシカルボニル、ナフチルメチルオキシカルボニル、以下に示される基
Figure 2019189573

等が挙げられる。
「非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」とは、1以上の上記「非芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシカルボニルを意味する。また、「非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」で置換されている「非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」も包含する。例えば、シクロプロピルメチルオキシカルボニル、シクロブチルメチルオキシカルボニル、シクロペンチルメチルオキシカルボニル、シクロへキシルメチルオキシカルボニル、以下に示される基
Figure 2019189573

等が挙げられる。
「芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」とは、1以上の上記「芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシカルボニルを意味する。また、「芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」および/または「非芳香族炭素環式基」で置換されている「芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」も包含する。例えば、ピリジルメチルオキシカルボニル、フラニルメチルオキシカルボニル、イミダゾリルメチルオキシカルボニル、インドリルメチルオキシカルボニル、ベンゾチオフェニルメチルオキシカルボニル、オキサゾリルメチルオキシカルボニル、イソキサゾリルメチルオキシカルボニル、チアゾリルメチルオキシカルボニル、イソチアゾリルメチルオキシカルボニル、ピラゾリルメチルオキシカルボニル、イソピラゾリルメチルオキシカルボニル、ピロリジニルメチルオキシカルボニル、ベンズオキサゾリルメチルオキシカルボニル、以下に示される基
Figure 2019189573


等が挙げられる。
「非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」とは、1以上の上記「非芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシカルボニルを意味する。また、「非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」および/または「芳香族複素環式基」で置換されている「非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」も包含する。例えば、テトラヒドロピラニルメチルオキシカルボニル、モルホリニルエチルオキシカルボニル、ピペリジニルメチルオキシカルボニル、ピペラジニルメチルオキシカルボニル、以下に示される基
Figure 2019189573

等が挙げられる。
「芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」とは、1以上の上記「芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシアルキルを意味する。例えば、ベンジルオキシメチル、フェネチルオキシメチル、フェニルプロピルオキシメチル、ベンズヒドリルオキシメチル、トリチルオキシメチル、ナフチルメチルオキシメチル、以下に示される基
Figure 2019189573

等が挙げられる。
「非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」とは、1以上の上記「非芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシアルキルを意味する。また、「非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」は、非芳香族炭素環が結合しているアルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」で置換されている「非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」も包含する。例えば、シクロプロピルメチルオキシメチル、シクロブチルメチルオキシメチル、シクロペンチルメチルオキシメチル、シクロへキシルメチルオキシメチル、以下に示される基
Figure 2019189573

等が挙げられる。
「芳香族複素環アルキルオキシアルキル」とは、1以上の上記「芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシアルキルを意味する。また、「芳香族複素環アルキルオキシアルキル」は、芳香族複素環が結合しているアルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」および/または「非芳香族炭素環式基」で置換されている「芳香族複素環アルキルオキシアルキル」も包含する。例えば、ピリジルメチルオキシメチル、フラニルメチルオキシメチル、イミダゾリルメチルオキシメチル、インドリルメチルオキシメチル、ベンゾチオフェニルメチルオキシメチル、オキサゾリルメチルオキシメチル、イソキサゾリルメチルオキシメチル、チアゾリルメチルオキシメチル、イソチアゾリルメチルオキシメチル、ピラゾリルメチルオキシメチル、イソピラゾリルメチルオキシメチル、ピロリジニルメチルオキシメチル、ベンズオキサゾリルメチルオキシメチル、以下に示される基
Figure 2019189573

等が挙げられる。
「非芳香族複素環アルキルオキシアルキル」とは、1以上の上記「非芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシアルキルを意味する。また、「非芳香族複素環アルキルオキシアルキル」は、非芳香族複素環が結合しているアルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」および/または「芳香族複素環式基」で置換されている「非芳香族複素環アルキルオキシアルキル」も包含する。例えば、テトラヒドロピラニルメチルオキシメチル、モルホリニルエチルオキシメチル、ピペリジニルメチルオキシメチル、ピペラジニルメチルオキシメチル、以下に示される基
Figure 2019189573

等が挙げられる。
「芳香族炭素環アルキルアミノ」とは、上記「芳香族炭素環アルキル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、ベンジルアミノ、フェネチルアミノ、フェニルプロピルアミノ、ベンズヒドリルアミノ、トリチルアミノ、ナフチルメチルアミノ、ジベンジルアミノ等が挙げられる。
「非芳香族炭素環アルキルアミノ」とは、上記「非芳香族炭素環アルキル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、シクロプロピルメチルアミノ、シクロブチルメチルアミノ、シクロペンチルメチルアミノ、シクロへキシルメチルアミノ等が挙げられる。
「芳香族複素環アルキルアミノ」とは、上記「芳香族複素環アルキル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、ピリジルメチルアミノ、フラニルメチルアミノ、イミダゾリルメチルアミノ、インドリルメチルアミノ、ベンゾチオフェニルメチルアミノ、オキサゾリルメチルアミノ、イソキサゾリルメチルアミノ、チアゾリルメチルアミノ、イソチアゾリルメチルアミノ、ピラゾリルメチルアミノ、イソピラゾリルメチルアミノ、ピロリジニルメチルアミノ、ベンズオキサゾリルメチルアミノ等が挙げられる。
「非芳香族複素環アルキルアミノ」とは、上記「非芳香族複素環アルキル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、テトラヒドロピラニルメチルアミノ、モルホリニルエチルアミノ、ピペリジニルメチルアミノ、ピペラジニルメチルアミノ等が挙げられる。
「芳香族炭素環オキシ」、「芳香族炭素環カルボニル」、「芳香族炭素環オキシカルボニル」、「芳香族炭素環カルボニルオキシ」、「芳香族炭素環スルファニル」、および「芳香族炭素環スルホニル」の「芳香族炭素環」部分も、上記「芳香族炭素環式基」と同様である。
「芳香族炭素環オキシ」とは、「芳香族炭素環」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシ等が挙げられる。
「芳香族炭素環カルボニル」とは、「芳香族炭素環」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、フェニルカルボニル、ナフチルカルボニル等が挙げられる。
「芳香族炭素環カルボニルオキシ」とは、上記「芳香族炭素環カルボニル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、フェニルカルボニルオキシ、ナフチルカルボニルオキシ等が挙げられる。
「芳香族炭素環オキシカルボニル」とは、上記「芳香族炭素環オキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、フェニルオキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル等が挙げられる。
「芳香族炭素環スルファニル」とは、「芳香族炭素環」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、フェニルスルファニル、ナフチルスルファニル等が挙げられる。
「芳香族炭素環スルホニル」とは、「芳香族炭素環」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、フェニルスルホニル、ナフチルスルホニル等が挙げられる。
「非芳香族炭素環オキシ」、「非芳香族炭素環カルボニル」、「非芳香族炭素環オキシカルボニル」、「非芳香族炭素環カルボニルオキシ」、「非芳香族炭素環スルファニル」、および「非芳香族炭素環スルホニル」の「非芳香族炭素環」部分も、上記「非芳香族炭素環式基」と同様である。
「非芳香族炭素環オキシ」とは、「非芳香族炭素環」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、シクロプロピルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロへキセニルオキシ等が挙げられる。
「非芳香族炭素環カルボニル」とは、「非芳香族炭素環」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、シクロプロピルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、シクロへキセニルカルボニル等が挙げられる。
「非芳香族炭素環カルボニルオキシ」とは、上記「非芳香族炭素環カルボニル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、シクロプロピルカルボニルオキシ、シクロヘキシルカルボニルオキシ、シクロへキセニルカルボニルオキシ等が挙げられる。
「非芳香族炭素環オキシカルボニル」とは、上記「非芳香族炭素環オキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、シクロプロピルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、シクロへキセニルオキシカルボニル等が挙げられる。
「非芳香族炭素環スルファニル」とは、「非芳香族炭素環」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、シクロプロピルスルファニル、シクロヘキシルスルファニル、シクロヘキセニルスルファニル等が挙げられる。
「非芳香族炭素環スルホニル」とは、「非芳香族炭素環」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、シクロプロピルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル、シクロヘキセニルスルホニル等が挙げられる。
「芳香族複素環オキシ」、「芳香族複素環カルボニル」、「芳香族複素環オキシカルボニル」、「芳香族複素環カルボニルオキシ」、「芳香族複素環スルファニル」、および「芳香族複素環スルホニル」の「芳香族複素環」部分も、上記「芳香族複素環式基」と同様である。
「芳香族複素環オキシ」とは、「芳香族複素環」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、ピリジルオキシ、オキサゾリルオキシ等が挙げられる。
「芳香族複素環カルボニル」とは、「芳香族複素環」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、ピリジルカルボニル、オキサゾリルカルボニル等が挙げられる。
「芳香族複素環カルボニルオキシ」とは、上記「芳香族複素環カルボニル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、ピリジルカルボニルオキシ、オキサゾリルカルボニルオキシ等が挙げられる。
「芳香族複素環オキシカルボニル」とは、上記「芳香族複素環オキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、ピリジルオキシカルボニル、オキサゾリルオキシカルボニル等が挙げられる。
「芳香族複素環スルファニル」とは、「芳香族複素環」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、ピリジルスルファニル、オキサゾリルスルファニル等が挙げられる。
「芳香族複素環スルホニル」とは、「芳香族複素環」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、ピリジルスルホニル、オキサゾリルスルホニル等が挙げられる。
「非芳香族複素環オキシ」、「非芳香族複素環カルボニル」、「非芳香族複素環オキシカルボニル」、「非芳香族複素環カルボニルオキシ」、「非芳香族複素環スルファニル」、および「非芳香族複素環スルホニル」の「非芳香族複素環」部分も、上記「非芳香族複素環式基」と同様である。
「非芳香族複素環オキシ」とは、「非芳香族複素環」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、ピペリジニルオキシ、テトラヒドロフリルオキシ等が挙げられる。
「非芳香族複素環カルボニル」とは、「非芳香族複素環」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、ピペリジニルカルボニル、テトラヒドロフリルカルボニル等が挙げられる。
「非芳香族複素環カルボニルオキシ」とは、上記「非芳香族複素環カルボニル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、ピペリジニルカルボニルオキシ、テトラヒドロフリルカルボニルオキシ等が挙げられる。
「非芳香族複素環オキシカルボニル」とは、上記「非芳香族複素環オキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、ピペリジニルオキシカルボニル、テトラヒドロフリルオキシカルボニル等が挙げられる。
「非芳香族複素環スルファニル」とは、「非芳香族複素環」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、ピペリジニルスルファニル、テトラヒドロフリルスルファニル等が挙げられる。
「非芳香族複素環スルホニル」とは、「非芳香族複素環」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、ピペリジニルスルホニル、テトラヒドロフリルスルホニル等が挙げられる。
「アシル」とは、「ホルミル」、「アルキルカルボニル」、「アルケニルカルボニル」、「アルキニルカルボニル」、「芳香族複素環カルボニル」、「非芳香族複素環カルボニル」、「芳香族複素環カルボニル」および「非芳香族複素環カルボニル」を包含する。
「置換若しくは非置換のアルキル」、「置換若しくは非置換のアルケニル」、「置換若しくは非置換のアルキニル」、「置換若しくは非置換のアルキルオキシ」、「置換若しくは非置換のアルケニルオキシ」、「置換若しくは非置換のアルキニルオキシ」、「置換若しくは非置換のアルキルカルボニル」、「置換若しくは非置換のアルケニルカルボニル」、「置換若しくは非置換のアルキニルカルボニル」、「置換若しくは非置換のアルキルアミノ」、「置換若しくは非置換のアルケニルアミノ」、「置換若しくは非置換のアルキルスルホニル」、「置換若しくは非置換のアルケニルスルホニル」、「置換若しくは非置換のアルキニルスルホニル」、「置換若しくは非置換のアルキルカルボニルアミノ」、「置換若しくは非置換のアルケニルカルボニルアミノ」、「置換若しくは非置換のアルキルスルホニルアミノ」、「置換若しくは非置換のアルケニルスルホニルアミノ」、「置換若しくは非置換のアルキルイミノ」、「置換若しくは非置換のアルケニルイミノ」、「置換若しくは非置換のアルキニルイミノ」、「置換若しくは非置換のアルキルカルボニルイミノ」、「置換若しくは非置換のアルケニルカルボニルイミノ」、「置換若しくは非置換のアルキニルカルボニルイミノ」、「置換若しくは非置換のアルキルオキシイミノ」、「置換若しくは非置換のアルケニルオキシイミノ」、「置換若しくは非置換のアルキニルオキシイミノ」、「置換若しくは非置換のアルキルカルボニルオキシ」、「置換若しくは非置換のアルケニルカルボニルオキシ」、「置換若しくは非置換のアルキニルカルボニルオキシ」、「置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニル」、「置換若しくは非置換のアルケニルオキシカルボニル」、「置換若しくは非置換のアルキニルオキシカルボニル」、「置換若しくは非置換のアルキルスルファニル」、「置換若しくは非置換のアルケニルスルファニル」、「置換若しくは非置換のアルキニルスルファニル」、「置換若しくは非置換のアルキルスルフィニル」、「置換若しくは非置換のアルケニルスルフィニル」、「置換若しくは非置換のアルキニルスルフィニル」、「置換若しくは非置換のアルキルカルバモイル」、「置換若しくは非置換のアルケニルカルバモイル」、「置換若しくは非置換のアルキニルカルバモイル」、「置換若しくは非置換のアルキルスルファモイル」、「置換若しくは非置換のアルケニルスルファモイル」および「置換若しくは非置換のアルキニルスルファモイル」の置換基としては、次の置換基が挙げられる。任意の位置の炭素原子が次の置換基から選択される1以上の基と結合していてもよい。
置換基:ハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、イミノ、ヒドロキシアミノ、ヒドロキシイミノ、ホルミル、ホルミルオキシ、カルバモイル、スルファモイル、スルファニル、スルフィノ、スルホ、チオホルミル、チオカルボキシ、ジチオカルボキシ、チオカルバモイル、シアノ、ニトロ、ニトロソ、アジド、ヒドラジノ、ウレイド、アミジノ、グアニジノ、トリアルキルシリル、アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、ハロアルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルスルホニル、アルケニルスルホニル、アルキニルスルホニル、アルキルカルボニルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルイミノ、アルケニルイミノ、アルキニルイミノ、アルキルカルボニルイミノ、アルケニルカルボニルイミノ、アルキニルカルボニルイミノ、アルキルオキシイミノ、アルケニルオキシイミノ、アルキニルオキシイミノ、アルキルカルボニルオキシ、アルケニルカルボニルオキシ、アルキニルカルボニルオキシ、アルキルオキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、アルキニルオキシカルボニル、アルキルスルファニル、アルケニルスルファニル、アルキニルスルファニル、アルキルスルフィニル、アルケニルスルフィニル、アルキニルスルフィニル、アルキルカルバモイル、アルケニルカルバモイル、アルキニルカルバモイル、アルキルスルファモイル、アルケニルスルファモイル、アルキニルスルファモイル、芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、非芳香族複素環式基、芳香族炭素環オキシ、非芳香族炭素環オキシ、芳香族複素環オキシ、非芳香族複素環オキシ、芳香族炭素環カルボニル、非芳香族炭素環カルボニル、芳香族複素環カルボニル、非芳香族複素環カルボニル、芳香族炭素環カルボニルオキシ、非芳香族炭素環カルボニルオキシ、芳香族複素環カルボニルオキシ、非芳香族複素環カルボニルオキシ、芳香族炭素環オキシカルボニル、非芳香族炭素環オキシカルボニル、芳香族複素環オキシカルボニル、非芳香族複素環オキシカルボニル、芳香族炭素環アルキルオキシ、非芳香族炭素環アルキルオキシ、芳香族複素環アルキルオキシ、非芳香族複素環アルキルオキシ、芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル、非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル、芳香族複素環アルキルオキシカルボニル、非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル、芳香族炭素環アルキルアミノ、非芳香族炭素環アルキルアミノ、芳香族複素環アルキルアミノ、非芳香族複素環アルキルアミノ、芳香族炭素環スルファニル、非芳香族炭素環スルファニル、芳香族複素環スルファニル、非芳香族複素環スルファニル、非芳香族炭素環スルホニル、芳香族炭素環スルホニル、芳香族複素環スルホニル、および非芳香族複素環スルホニル。
「置換若しくは非置換のアミノ」、「置換若しくは非置換のカルバモイル」および「置換若しくは非置換のスルファモイル」の置換基としては、次の置換基が挙げられる。アミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個が次の置換基から選択される基と置き換わっていてもよい。
置換基:アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、イミノ、ヒドロキシアミノ、ヒドロキシイミノ、ホルミル、ホルミルオキシ、カルバモイル、スルファモイル、スルファニル、スルフィノ、スルホ、チオホルミル、チオカルボキシ、ジチオカルボキシ、チオカルバモイル、シアノ、ニトロ、ニトロソ、アジド、ヒドラジノ、ウレイド、アミジノ、グアニジノ、トリアルキルシリル、アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、ハロアルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルスルホニル、アルケニルスルホニル、アルキニルスルホニル、アルキルカルボニルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルイミノ、アルケニルイミノ、アルキニルイミノ、アルキルカルボニルイミノ、アルケニルカルボニルイミノ、アルキニルカルボニルイミノ、アルキルオキシイミノ、アルケニルオキシイミノ、アルキニルオキシイミノ、アルキルカルボニルオキシ、アルケニルカルボニルオキシ、アルキニルカルボニルオキシ、アルキルオキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、アルキニルオキシカルボニル、アルキルスルファニル、アルケニルスルファニル、アルキニルスルファニル、アルキルスルフィニル、アルケニルスルフィニル、アルキニルスルフィニル、アルキルカルバモイル、アルケニルカルバモイル、アルキニルカルバモイル、アルキルスルファモイル、アルケニルスルファモイル、アルキニルスルファモイル、芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、非芳香族複素環式基、芳香族炭素環オキシ、非芳香族炭素環オキシ、芳香族複素環オキシ、非芳香族複素環オキシ、芳香族炭素環カルボニル、非芳香族炭素環カルボニル、芳香族複素環カルボニル、非芳香族複素環カルボニル、芳香族炭素環カルボニルオキシ、非芳香族炭素環カルボニルオキシ、芳香族複素環カルボニルオキシ、非芳香族複素環カルボニルオキシ、芳香族炭素環オキシカルボニル、非芳香族炭素環オキシカルボニル、芳香族複素環オキシカルボニル、非芳香族複素環オキシカルボニル、芳香族炭素環アルキルオキシ、非芳香族炭素環アルキルオキシ、芳香族複素環アルキルオキシ、非芳香族複素環アルキルオキシ、芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル、非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル、芳香族複素環アルキルオキシカルボニル、非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル、芳香族炭素環アルキルアミノ、非芳香族炭素環アルキルアミノ、芳香族複素環アルキルアミノ、非芳香族複素環アルキルアミノ、芳香族炭素環スルファニル、非芳香族炭素環スルファニル、芳香族複素環スルファニル、非芳香族複素環スルファニル、非芳香族炭素環スルホニル、芳香族炭素環スルホニル、芳香族複素環スルホニル、および非芳香族複素環スルホニル。
「置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環式基」および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基」、
「置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ」、
「置換若しくは非置換の芳香族炭素環カルボニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環カルボニル」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルボニル」、
「置換若しくは非置換の芳香族炭素環カルボニルオキシ」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニルオキシ」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環カルボニルオキシ」および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルボニルオキシ」、
「置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル」、
「置換若しくは非置換の芳香族炭素環スルファニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環スルファニル」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環スルファニル」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環スルファニル」、
「置換若しくは非置換の芳香族炭素環スルホニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環スルホニル」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環スルホニル」の「芳香族炭素環」、「非芳香族炭素環」、「芳香族複素環」、および「非芳香族複素環」、
環Dにおける「置換若しくは非置換のベンゼン環」、「置換若しくは非置換の6員芳香族複素環」、「置換若しくは非置換のピリジン環」、「置換若しくは非置換のピリダジン環」、「置換若しくは非置換のピリミジン環」、「置換若しくは非置換のピラジン環」、「置換若しくは非置換のピリドン環」および「置換若しくは非置換のトリアジン環」、
における「置換若しくは非置換のフェニル」、「置換若しくは非置換の6員芳香族複素環式基」、「置換若しくは非置換のピリジル」、「置換若しくは非置換のピリダジル」、「置換若しくは非置換のピリミジル」、「置換若しくは非置換のピラジル」、「置換若しくは非置換のピリドニル」および「置換若しくは非置換のトリアジニル」、ならびに、
における「置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環式基」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基」および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基」
の環上の置換基としては、次の置換基が挙げられる。環上の任意の位置の原子が次の置換基から選択される1以上の基と結合していてもよい。
置換基:ハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、イミノ、ヒドロキシアミノ、ヒドロキシイミノ、ホルミル、ホルミルオキシ、カルバモイル、スルファモイル、スルファニル、スルフィノ、スルホ、チオホルミル、チオカルボキシ、ジチオカルボキシ、チオカルバモイル、シアノ、ニトロ、ニトロソ、アジド、ヒドラジノ、ウレイド、アミジノ、グアニジノ、トリアルキルシリル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、ハロアルキルオキシ、アルキルオキシアルキル、アルキルオキシアルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルスルホニル、アルケニルスルホニル、アルキニルスルホニル、アルキルカルボニルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルイミノ、アルケニルイミノ、アルキニルイミノ、アルキルカルボニルイミノ、アルケニルカルボニルイミノ、アルキニルカルボニルイミノ、アルキルオキシイミノ、アルケニルオキシイミノ、アルキニルオキシイミノ、アルキルカルボニルオキシ、アルケニルカルボニルオキシ、アルキニルカルボニルオキシ、アルキルオキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、アルキニルオキシカルボニル、アルキルスルファニル、アルケニルスルファニル、アルキニルスルファニル、アルキルスルフィニル、アルケニルスルフィニル、アルキニルスルフィニル、アルキルカルバモイル、アルケニルカルバモイル、アルキニルカルバモイル、アルキルスルファモイル、アルケニルスルファモイル、アルキニルスルファモイル、芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、非芳香族複素環式基、芳香族炭素環オキシ、非芳香族炭素環オキシ、芳香族複素環オキシ、非芳香族複素環オキシ、芳香族炭素環カルボニル、非芳香族炭素環カルボニル、芳香族複素環カルボニル、非芳香族複素環カルボニル、芳香族炭素環カルボニルオキシ、非芳香族炭素環カルボニルオキシ、芳香族複素環カルボニルオキシ、非芳香族複素環カルボニルオキシ、芳香族炭素環オキシカルボニル、非芳香族炭素環オキシカルボニル、芳香族複素環オキシカルボニル、非芳香族複素環オキシカルボニル、芳香族炭素環アルキル、非芳香族炭素環アルキル、芳香族複素環アルキル、非芳香族複素環アルキル、芳香族炭素環アルキルオキシ、非芳香族炭素環アルキルオキシ、芳香族複素環アルキルオキシ、非芳香族複素環アルキルオキシ、芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル、非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル、芳香族複素環アルキルオキシカルボニル、非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル、芳香族炭素環アルキルオキシアルキル、非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル、芳香族複素環アルキルオキシアルキル、非芳香族複素環アルキルオキシアルキル、芳香族炭素環アルキルアミノ、非芳香族炭素環アルキルアミノ、芳香族複素環アルキルアミノ、非芳香族複素環アルキルアミノ、芳香族炭素環スルファニル、非芳香族炭素環スルファニル、芳香族複素環スルファニル、非芳香族複素環スルファニル、非芳香族炭素環スルホニル、芳香族炭素環スルホニル、芳香族複素環スルホニル、および非芳香族複素環スルホニル。
また、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基」および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基」は「オキソ」で置換されていてもよい。この場合、以下のように炭素原子上の2個の水素原子が置換されている基を意味する。
Figure 2019189573
上記、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルボニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニルオキシ」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルボニルオキシ」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環スルファニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環スルファニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環スルホニル」の非芳香族炭素環、および非芳香族複素環部分も上記と同様に「オキソ」で置換されていてもよい。
における「置換若しくは非置換のアルキル」の置換基としては、例えば、アルキルオキシ;ハロアルキルオキシ;シアノ;またはハロゲンが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
A’における「置換若しくは非置換のアルキル」の置換基としては、例えば、アルキルオキシ;ハロアルキルオキシ;シアノ;またはハロゲンが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
環Dにおける「置換若しくは非置換のベンゼン環」の置換基としては、ハロゲン;アルキル;ヒドロキシ;ハロアルキル;ヒドロキシアルキル;またはアルキルオキシが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
環Dにおける「置換若しくは非置換の6員芳香族複素環」の置換基としては、ハロゲン;アルキル;ヒドロキシ;ハロアルキル;ヒドロキシアルキル;またはアルキルオキシが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
における「置換若しくは非置換のフェニル」の置換基としては、ハロゲン;アルキル;ヒドロキシ;ハロアルキル;ヒドロキシアルキル;またはアルキルオキシが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
における「置換若しくは非置換の6員芳香族複素環式基」の置換基としては、ハロゲン;アルキル;ヒドロキシ;ハロアルキル;ヒドロキシアルキル;またはアルキルオキシが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
における「置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基」の置換基としては、ハロゲン;アルキル;ヒドロキシ;ハロアルキル;ヒドロキシアルキル;またはアルキルオキシが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
における「置換若しくは非置換の芳香族複素環式基」の置換基としては、ハロゲン;アルキル;ヒドロキシ;ハロアルキル;ヒドロキシアルキル;またはアルキルオキシが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
における「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基」の置換基としては、ハロゲン;アルキル;ヒドロキシ;ハロアルキル;ヒドロキシアルキル;またはアルキルオキシが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
における「置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基」の置換基としては、ハロゲン;アルキル;ヒドロキシ;ハロアルキル;ヒドロキシアルキル;またはアルキルオキシが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
環Cにおける「置換若しくは非置換の芳香族複素環」の置換基としては、例えば、
置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基;
置換若しくは非置換の芳香族複素環式基;
置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基;
置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基;
置換若しくは非置換のアルキル;または
置換若しくは非置換のアルキルオキシが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
13における「置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基」の置換基としては、例えば、ハロゲンまたはアルキルが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
13における「置換若しくは非置換の芳香族複素環式基」の置換基としては、例えば、ハロゲンまたはアルキルが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
15における「置換若しくは非置換のアルキル」の置換基としては、例えば、ハロゲンまたはヒドロキシが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
14における「置換若しくは非置換の芳香族複素環式基」の置換基としては、例えば、アルキル;ハロアルキル;アルキルオキシ;アルキルカルバモイル;置換(置換基としてはアルキル)若しくは非置換の非芳香族複素環で置換されたカルバモイル;ヒドロキシアルキル;置換(置換基としてはアルキル)若しくは非置換の非芳香族複素環式基またはアルキルスルフィニルイミンが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
14における「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基」の置換基としては、例えば、アルキルまたはオキソが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
14における「置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ」の置換基としては、例えば、置換(置換基としては非芳香族複素環式基)若しくは非置換のアルキルオキシカルボニルが挙げられる。
14における「置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基」の置換基としては、例えば、アルキルオキシカルボニル;カルボキシまたは置換(置換基としては、アルキル)若しくは非置換の非芳香族複素環で置換されたカルバモイルが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
14における「置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基」の置換基としては、例えば、オキソまたはアルキルが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
14における「置換若しくは非置換のアルキルオキシ」の置換基としては、例えば、ハロゲン;アルキルアミノ;置換(置換基としてはアルキル)若しくは非置換の非芳香族複素環式基;アルキルオキシ;アルキルオキシアルキルオキシ;ハロアルキルオキシ;ヒドロキシ;アミノ;アルキルスルホニルまたはアルキルスルフィニルイミンが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
14における「置換若しくは非置換のアルキル」の置換基としては、例えば、ヒドロキシ;ハロゲンまたは置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基が挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
14における「置換若しくは非置換のカルバモイル」の置換基としては、例えば、置換(置換基としてはアルキル)若しくは非置換の非芳香族複素環式基が挙げられる。
本発明の具体的実施形態を、以下に例示する。
一般式(IA):
Figure 2019189573

(式中、各記号は上記と同義である)
で示される化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
以下に環Aおよび環Cの具体例を示す。式(IA)で示される化合物としては、これら具体例の全ての組み合わせが例示される。
環Aとしては、
Figure 2019189573

(ここで、R、R、R、RA’、W、U、tおよび環Dは上記と同義)が挙げられる。(以下、A−1とする)
環Aとしては、
Figure 2019189573

(ここで、R、RA’、W、Uおよびtは上記と同義であり、RおよびRは水素原子であり、環Dが置換若しくは非置換のベンゼン環または置換若しくは非置換のピリジン環)が挙げられる。(以下、A−2とする)
環Aとしては、
Figure 2019189573

(ここで、R、RA’、W、Uおよびtは上記と同義であり、Rはそれぞれ独立して、ハロゲン、置換若しくは非置換のアルキルまたは置換若しくは非置換のアルキルオキシであり、nは0〜4の整数であり、ベンゼン環の環構成原子に結合するn個の水素原子が、Rによって置き換わることができる。)が挙げられる。(以下、A−3とする)
環Aとしては、
Figure 2019189573

(ここで、R、U、t、Rおよびnは上記と同義)が挙げられる。(以下、A−4とする)
環Aとしては、
Figure 2019189573

(ここで、RA’、U、t、Rおよびnは上記と同義)が挙げられる。(以下、A−5とする)
Uとしては、−O−または−CR−(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、または置換若しくは非置換のアルキル)が挙げられる。(以下、B−1とする)
Uとしては、−CR−(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、または置換若しくは非置換のアルキル)が挙げられる。(以下、B−2とする)
Uとしては、−CR−(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはハロゲン)が挙げられる。(以下、B−3とする)
Uとしては、−CR−(ここで、RおよびRは、水素原子)が挙げられる。(以下、B−4とする)
tとしては、1〜3の整数が挙げられる。(以下、C−1とする)
tとしては、1または2の整数が挙げられる。(以下、C−2とする)
tとしては、2または3の整数が挙げられる。(以下、C−3とする)
tとしては、1が挙げられる。(以下、C−4とする)
tとしては、2が挙げられる。(以下、C−5とする)
tとしては、3が挙げられる。(以下、C−6とする)
およびRA’としては、置換若しくは非置換のアルキルが挙げられる。(以下、D−1とする)
およびRA’としては、置換若しくは非置換のアルキルオキシで置換されたアルキルが挙げられる。(以下、D−2とする)
およびRA’としては、アルキルオキシで置換されたアルキルが挙げられる。(以下、D−3とする)
およびRA’としては、置換若しくは非置換のC1−C3アルキルオキシで置換されたC2−C6アルキルが挙げられる。(以下、D−4とする)
およびRA’としては、C1−C3アルキルオキシで置換されたC2−C6アルキルが挙げられる。(以下、D−5とする)
としては、置換若しくは非置換のアルキルが挙げられる。(以下、D−6とする)
としては、置換若しくは非置換のアルキルオキシで置換されたアルキルが挙げられる。(以下、D−7とする)
としては、アルキルオキシで置換されたアルキルが挙げられる。(以下、D−8とする)
としては、置換若しくは非置換のC1−C3アルキルオキシで置換されたC2−C6アルキルが挙げられる。(以下、D−9とする)
としては、C1−C3アルキルオキシで置換されたC2−C6アルキルが挙げられる。(以下、D−10とする)
A’としては、置換若しくは非置換のアルキルが挙げられる。(以下、D−11とする)
A’としては、置換若しくは非置換のアルキルオキシで置換されたアルキルが挙げられる。(以下、D−12とする)
A’としては、アルキルオキシで置換されたアルキルが挙げられる。(以下、D−13とする)
A’としては、置換若しくは非置換のC1−C3アルキルオキシで置換されたC2−C6アルキルが挙げられる。(以下、D−14とする)
A’としては、C1−C3アルキルオキシで置換されたC2−C6アルキルが挙げられる。(以下、D−15とする)
としては、ハロゲンが挙げられる。(以下、F−1とする)
nとしては、0〜3の整数が挙げられる。(以下、G−1とする)
nとしては、0〜2の整数が挙げられる。(以下、G−2とする)
nとしては、0が挙げられる。(以下、G−3とする)
nとしては、1が挙げられる。(以下、G−4とする)
nとしては、2が挙げられる。(以下、G−5とする)
環Cとしては、置換若しくは非置換の芳香族複素環または置換若しくは非置換の非芳香族複素環が挙げられる。(以下、E−1とする)
環Cとしては、置換若しくは非置換の芳香族複素環が挙げられる。(以下、E−2とする)
環Cとしては、置換若しくは非置換のピラゾールが挙げられる。(以下、E−3とする)
環Cとしては、置換若しくは非置換のフェニルで置換されたピラゾールが挙げられる。(以下、E−4とする)
環Cとしては、置換若しくは非置換のアルキルで置換されたピラゾールが挙げられる。(以下、E−5とする)
環Cとしては、置換若しくは非置換のピラゾリルで置換されたピラゾールが挙げられる。(以下、E−6とする)
環Cとしては、
Figure 2019189573

(ここで、R13は置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換のアルキルまたは置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基であり、R14は置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基であり、R15は水素原子、置換若しくは非置換のアルキルまたはハロゲンである。)が挙げられる。(以下、E−7とする)
環Cとしては、
Figure 2019189573

(ここで、R13は置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基であり、R14は置換若しくは非置換の芳香族複素環式基または置換若しくは非置換のアルキルオキシであり、R15は置換若しくは非置換のアルキルである。)が挙げられる。(以下、E−8とする)
環Cとしては、
Figure 2019189573

(ここで、R13は置換若しくは非置換のフェニルであり、R14は置換若しくは非置換のピラゾリルであり、R15は置換若しくは非置換のアルキルである。)が挙げられる。(以下、E−9とする)
環Cとしては、
Figure 2019189573

(ここで、R13は置換若しくは非置換のフェニルであり、R14はC1−C3アルキルまたはC1−C3ハロアルキルで置換されたピラゾリル若しくは非置換のピラゾリルであり、R15は置換若しくは非置換のアルキルである。)が挙げられる。(以下、E−10とする)
環Cとしては、
Figure 2019189573

(ここで、R13は非置換のフェニルであり、R14はC1−C3アルキルで置換されたピラゾリルであり、R15は非置換のC1−C3アルキルである。)が挙げられる。(以下、E−11とする)
環Cとしては、
Figure 2019189573

(ここで、R13は置換若しくは非置換のフェニルであり、R14は置換若しくは非置換のピリミジルであり、R15は置換若しくは非置換のアルキルである。)が挙げられる。(以下、E−12とする)
環Cとしては、
Figure 2019189573

(ここで、R13は置換若しくは非置換のフェニルであり、R14はアルキルオキシ、アルキルまたはヒドロキシアルキルで置換されたピリミジル若しくは非置換のピリミジルであり、R15は置換若しくは非置換のアルキルである。)が挙げられる。(以下、E−13とする)
環Cとしては、
Figure 2019189573

(ここで、R13は非置換のフェニルであり、R14はメチルオキシ、エチルオキシ、メチルまたはヒドロキシメチルで置換されたピリミジルであり、R15は非置換のC1−C3アルキルである。)が挙げられる。(以下、E−14とする)
環Cとしては、
Figure 2019189573

(ここで、R13は置換若しくは非置換のフェニルであり、R14は置換若しくは非置換のアルキルオキシであり、R15は置換若しくは非置換のアルキルである。)が挙げられる。(以下、E−15とする)
環Cとしては、
Figure 2019189573

(ここで、R13は置換若しくは非置換のフェニルであり、R14はメチルピペリジルで置換されたC1−C3アルキルオキシであり、R15は置換若しくは非置換のC1−C3アルキルである。)が挙げられる。(以下、E−16とする)
式(I)または式(IA)で示される化合物は、特定の異性体に限定するものではなく、全ての可能な異性体(例えば、ケト−エノール異性体、イミン−エナミン異性体、ジアステレオ異性体、光学異性体、回転異性体等)、ラセミ体またはそれらの混合物を含む。
式(I)または式(IA)で示される化合物の一つ以上の水素、炭素および/または他の原子は、それぞれ水素、炭素および/または他の原子の同位体で置換され得る。そのような同位体の例としては、それぞれH、H、11C、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、123Iおよび36Clのように、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、ヨウ素および塩素が包含される。式(I)または式(IA)で示される化合物は、そのような同位体で置換された化合物も包含する。該同位体で置換された化合物は、医薬品としても有用であり、式(I)または式(IA)で示される化合物のすべての放射性標識体を包含する。また該「放射性標識体」を製造するための「放射性標識化方法」も本発明に包含され、該「放射性標識体」は、代謝薬物動態研究、結合アッセイにおける研究および/または診断のツールとして有用である。
式(I)または式(IA)で示される化合物の放射性標識体は、当該技術分野で周知の方法で調製できる。例えば、式(I)または式(IA)で示されるトリチウム標識化合物は、トリチウムを用いた触媒的脱ハロゲン化反応によって、式(I)または式(IA)で示される特定の化合物にトリチウムを導入することで調製できる。この方法は、適切な触媒、例えばPd/Cの存在下、塩基の存在下または非存在下で、式(I)または式(IA)で示される化合物が適切にハロゲン置換された前駆体とトリチウムガスとを反応させることを包含する。トリチウム標識化合物を調製するための他の適切な方法は、“Isotopes in the Physical and Biomedical Sciences,Vol.1,Labeled Compounds (Part A),Chapter 6 (1987年)”を参照することができる。14C−標識化合物は、14C炭素を有する原料を用いることによって調製できる。
式(I)または式(IA)で示される化合物の製薬上許容される塩としては、例えば、式(I)または式(IA)で示される化合物と、アルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、バリウム等)、マグネシウム、遷移金属(例えば、亜鉛、鉄等)、アンモニア、有機塩基(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メグルミン、エチレンジアミン、ピリジン、ピコリン、キノリン等)およびアミノ酸との塩、または無機酸(例えば、塩酸、硫酸、硝酸、炭酸、臭化水素酸、リン酸、ヨウ化水素酸等)、および有機酸(例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、マンデル酸、グルタル酸、リンゴ酸、安息香酸、フタル酸、アスコルビン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等)との塩が挙げられる。特に塩酸、硫酸、リン酸、酒石酸、メタンスルホン酸との塩等が挙げられる。これらの塩は、通常行われる方法によって形成させることができる。
式(I)または式(IA)で示される化合物またはその製薬上許容される塩は、溶媒和物(例えば、水和物等)、共結晶および/または結晶多形を形成する場合があり、本発明はそのような各種の溶媒和物、共結晶および結晶多形も包含する。「溶媒和物」は、式(I)または式(IA)で示される化合物に対し、任意の数の溶媒分子(例えば、水分子等)と配位していてもよい。式(I)または式(IA)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を、大気中に放置することにより、水分を吸収し、吸着水が付着する場合や、水和物を形成する場合がある。また、式(I)または式(IA)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を、再結晶することで結晶多形を形成する場合がある。「共結晶」は、式(I)または式(IA)で示される化合物または塩とカウンター分子が同一結晶格子内に存在することを意味し、任意の数のカウンター分子と形成していてもよい。
式(I)または式(IA)で示される化合物またはその製薬上許容される塩は、プロドラッグを形成する場合があり、本発明はそのような各種のプロドラッグを含有する医薬組成物も包含する。プロドラッグは、化学的又は代謝的に分解できる基を有する、本発明に係る化合物の誘導体であり、加溶媒分解により又は生理学的条件下でインビボにおいて薬学的に活性な本発明に係る化合物となる化合物である。プロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素的に酸化、還元、加水分解等を受けて式(I)または式(IA)で示される化合物に変換される化合物、胃酸等により加水分解されて式(I)または式(IA)で示される化合物に変換される化合物等を包含する。適当なプロドラッグ誘導体を選択する方法および製造する方法は、例えば “Design of Prodrugs, Elsevier, Amsterdam, 1985”に記載されている。プロドラッグは、それ自身が活性を有する場合がある。
式(I)または式(IA)で示される化合物またはその製薬上許容される塩がヒドロキシル基を有する場合は、例えば、ヒドロキシル基を有する化合物と適当なアシルハライド、適当な酸無水物、適当なスルホニルクロライド、適当なスルホニルアンハイドライド及びミックスドアンハイドライドとを反応させることにより或いは縮合剤を用いて反応させることにより製造されるアシルオキシ誘導体やスルホニルオキシ誘導体のようなプロドラッグが例示される。例えば、CHCOO−、CCOO−、tert−BuCOO−、C1531COO−、PhCOO−、(m−NaOOCPh)COO−、NaOOCCHCHCOO−、CHCH(NH)COO−、CHN(CHCOO−、CHSO−、CHCHSO−、CFSO−、CHFSO−、CFCHSO−、p−CHO−PhSO−、PhSO−、p−CHPhSO−が挙げられる。
本発明に係る化合物の一般的合成方法を以下に示す。これら合成に用いる出発物質および反応試薬はいずれも、商業的に入手可能であるか、または商業的に入手可能な化合物を用いて当分野で周知の方法にしたがって製造することができる。また、抽出、精製等は、有機化学の実験で行う通常の処理を行えばよい。
下記の工程において、反応の障害となる置換基(例えば、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、ホルミル、カルボニル、カルボキシル等)を有する場合には、Protective Groups in Organic Synthesis, Theodora W Greene(John Wiley & Sons(以下、文献Aとする)等に記載の方法で予め保護し、望ましい段階でその保護基を除去してもよい。また、下記すべての工程について、実施する工程の順序を適宜変更することができ、各中間体を単離して次の工程に用いてもよい。反応時間、反応温度、溶媒、試薬、保護基等は全て単なる例示であり、反応に支障が無い限り、特に限定されない。
本発明の一般式(I)で表される化合物は、例えば、以下に示す合成ルートによって製造することができる。
Figure 2019189573

(式中、各記号は上記と同義であり、R’はC1−C4アルキルであり、Leaは脱離基(ハロゲン、トシラート、メシラート等)である。)
(A法)
(工程1)
ピロリジン存在下、化合物(A−1)を化合物(A−2)と反応させることにより、化合物(A−3)を得ることができる。
化合物(A−1)は、市販または既知の方法で合成することができる。
化合物(A−2)は、市販または既知の方法で合成することができる。(A−1)に対して、1−3モル等量用いることができる。
ピロリジンは、化合物(A−1)に対して、1〜1.5モル当量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜50℃である。
反応時間は、8〜96時間、好ましくは10〜48時間である。
反応溶媒としては、メタノール、トルエン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。

(工程2)
酸および還元剤存在下、化合物(A−3)を化合物(A−4)と反応させることにより、化合物(A−5)を得ることができる。
化合物(A−4)は、市販または既知の方法で合成することができる。(A−3)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
酸としては、酢酸等が挙げられ、(A−3)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
反応温度は、0℃〜50℃、好ましくは10℃〜室温である。
反応時間は、0.5〜24時間、好ましくは6〜12時間である。
反応溶媒としては、メタノール、THF、ジクロロメタン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。

(工程3)
塩基存在下、化合物(A−5)を化合物(A−6)と反応させることにより、化合物(A−7)を得ることができる。
化合物(A−6)は、市販または既知の方法で合成することができる。(A−5)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
塩基としては、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド等が挙げられ、(A−5)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
反応温度は、−78℃〜−45℃、好ましくは−78℃〜−65℃である。
反応時間は、0.5〜24時間、好ましくは0.5〜6時間である。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン等が挙げられる。

(工程4)
上記工程3で得られた化合物(A−7)のカルボン酸保護基を脱保護することにより、化合物(A−8)を得ることができる。例えば、上記文献A等に記載の方法を用いることができる。

(工程5)
ベンジルアルコール存在下、化合物(A−8)をCurtius転位により化合物(A−9)へと変換する事ができる。
Curtius転位に用いる試薬としては、DPPA等が挙げられ、(A−8)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
ベンジルアルコールは(A−8)に対して、1〜10モル当量用いることができる。
反応温度は、室温〜溶媒の還流温度、好ましくは50〜100℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、トルエン、キシレン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。

(工程6)
化合物(A−9)を還元剤と反応させることにより、化合物(A−10)を得ることができる。
還元剤としては、ボラン−THF錯体、水素化アルミニウムリチウム等が挙げられ、(A−9)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
反応温度は、室温〜溶媒の還流温度、好ましくは50℃〜溶媒の還流温度である。
反応時間は、0.5〜24時間、好ましくは0.5〜6時間である。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン等が挙げられる。

(工程7)
上記工程6で得られた化合物(A−10)のアミン保護基を脱保護することにより、化合物(A−11)を得ることができる。例えば、上記文献A等に記載の方法を用いることができる。

(工程8)
塩基存在下、化合物(A−11)と化合物(A−12)を反応させることで、化合物(I−A)を得ることができる。
化合物(A−12)は、WO2012/158413に記載の方法により合成することができる。化合物(A−11)に対して、1〜1.5モル当量用いることができる。
塩基としては、ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン等が挙げられ、化合物(A−11)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
反応温度は、0℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜50℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、THF、トルエン、DMF、DMSO、ジオキサン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
Figure 2019189573

(式中、各記号は上記と同義であり、Leaは脱離基(ハロゲン、トシラート、メシラート等)である。)
(B法)
(工程1)
脱水剤存在下で、化合物(B−1)を2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドと反応させることにより、化合物(B−2)を得ることができる。
化合物(B−1)は、市販または既知の方法で合成することができる。
2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドは、化合物(B−1)に対して、1〜1.5モル等量用いることができる。
脱水剤としては、硫酸マグネシウム、硫酸銅などが挙げられ、(B−1)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜50℃である。
反応時間は、12〜96時間、好ましくは24〜48時間である。
反応溶媒としては、クロロホルム、ジクロロメタン、トルエン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。

(工程2)
塩基存在下、化合物(B−2)をエチニルトリメチルシランと反応させることにより、化合物(B−3)を得ることができる。
エチニルトリメチルシランは、(B−2)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
塩基としては、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、リチウムジイソプロピルアミドなどが挙げられ、(B−2)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
反応温度は、−78℃〜40℃、好ましくは−78℃〜室温である。
反応時間は、0.5〜24時間、好ましくは0.5〜6時間である。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、ヘキサン、トルエン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。

(工程3)
化合物(B−3)をTBAFと反応させることにより、化合物(B−4)を得ることができる。
TBAFは、(B−3)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜50℃である。
反応時間は、0.5〜24時間、好ましくは0.5〜6時間である。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン等が挙げられる。

(工程4)
キノリンおよびリンドラー触媒存在下、化合物(B−4)を接触水素化反応に付すことにより、化合物(B−5)を得ることができる。
キノリンは、(B−4)に対して、0.01〜0.1モル当量用いることができる。
リンドラー触媒は、(B−4)に対して、0.01〜0.1モル当量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜50℃である。
反応時間は、0.5〜72時間、好ましくは0.5〜24時間である。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、メタノール、酢酸エチル等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。

(工程5)
化合物(B−5)を酸と反応させることにより、化合物(B−6)を得ることができる。
酸としては、塩酸(ジオキサン溶液)、トリフルオロ酢酸等が挙げられ、(B−5)に対して、3〜20モル当量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜50℃である。
反応時間は、0.5〜72時間、好ましくは0.5〜6時間である。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、メタノール、酢酸エチル等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。

(工程6)
塩基存在下、化合物(B−6)を二炭酸ジ−tert−ブチルと反応させることにより、化合物(B−7)を得ることができる。
二炭酸ジ−tert−ブチルは、(B−6)に対して、1〜2モル当量用いることができる。
塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどが挙げられ、(B−6)に対して、1〜10モル当量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜50℃である。
反応時間は、0.5〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、メタノール、水等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。

(工程7)
化合物(B−7)を9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナンと反応させた後に、水酸化ナトリウムおよび過酸化水素水で処理することにより、化合物(B−8)を得ることができる。
9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナンは、(B−7)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
水酸化ナトリウムは(B−7)に対して、5〜10モル当量用いることができる。
過酸化水素水は(B−7)に対して、5〜150モル当量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜溶媒の還流温度、好ましくは−20℃〜室温である。
反応時間は、0.5〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、水等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。

(工程8)
イミダゾール存在下、化合物(B−8)をトリフェニルホスフィンおよびヨウ素と反応させることにより、化合物(B−9)を得ることができる。
トリフェニルホスフィンは、(B−8)に対して、1〜2モル当量用いることができる。
ヨウ素は、(B−8)に対して、1〜2モル当量用いることができる。
イミダゾールは(B−8)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜溶媒の還流温度、好ましくは−20℃〜室温である。
反応時間は、0.5〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、トルエン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。

(工程9)
化合物(B−9)を亜硝酸ナトリウムと反応させることにより、化合物(B−10)を得ることができる。
亜硝酸ナトリウムは、(B−9)に対して、1〜10モル当量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜溶媒の還流温度、好ましくは−20℃〜室温である。
反応時間は、0.5〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、DMF、NMP等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。

(工程10)
上記工程9で得られた化合物(B−10)のアミン保護基を脱保護することにより、化合物(B−11)を得ることができる。例えば、上記文献A等に記載の方法を用いることができる。

(工程11)
脱水剤および塩基存在下、化合物(B−11)を化合物(B−12)と反応させることにより、化合物(B−13)を得ることができる。
化合物(B−12)は、市販または既知の方法で合成することができ、(B−11)に対して、1〜2モル等量用いることができる。
脱水剤としては、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム等が挙げられ、(B−11)に対して、1〜3モル等量用いることができる。
塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等が挙げられ、(B−11)に対して、0.1〜3モル等量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜溶媒の還流温度である。
反応時間は、0.5〜96時間、好ましくは0.5〜24時間である。
反応溶媒としては、ジクロロメタン、トルエン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。

(工程12)
塩基存在下、化合物(B−13)を化合物(B−14)と反応させることにより、化合物(B−15)を得ることができる。
化合物(B−14)は、市販または既知の方法で合成することができ、(B−13)に対して、1〜5モル等量用いることができる。
塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンが挙げられ、(B−13)に対して、1〜10モル等量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜溶媒の還流温度、好ましくは0℃〜溶媒の還流温度である。
反応時間は、0.5〜24時間、好ましくは0.5〜5時間である。
反応溶媒としては、トルエン、ジクロロメタン、アセトニトリル等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。

(工程13)
化合物(B−15)を第2世代Grubbs触媒と反応させることにより、化合物(B−16)を得ることができる。
第2世代Grubbs触媒は、(B−16)に対して、0.01−0.1モル等量用いることができる。
反応温度は、50℃〜溶媒の還流温度、好ましくは80℃〜溶媒の還流温度である。
反応時間は、0.5〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、トルエン、キシレン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。

(工程14)
塩化アンモニウム存在下、化合物(B−16)を亜鉛と反応させることにより、化合物(B−17)を得ることができる。
亜鉛は、(B−16)に対して、5〜20モル等量用いることができる。
塩化アンモニウムは、(B−16)に対して、10〜100モル等量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜溶媒の還流温度である。
反応時間は、0.5〜24時間、好ましくは0.5〜6時間である。
反応溶媒としては、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。

(工程15)
水素雰囲気下、化合物(B−17)を触媒存在下で撹拌することにより、化合物(B−18)を得ることができる。
触媒としては、パラジウム−炭素、酸化白金、水酸化パラジウム等が挙げられ、(B−18)に対して、0.01〜0.1モル等量用いることができる。
反応温度は、室温〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜50℃である。
反応時間は、0.5〜96時間、好ましくは0.5〜18時間である。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。

(工程16)
上記工程15で得られた化合物(B−18)から、上記A法の工程8に従い、化合物(I−B)を得ることができる。
Figure 2019189573

(式中、各記号は上記と同義であり、Leaは脱離基(ハロゲン、トシラート、メシラート等)である。)
(C法)
(工程1)
市販または既知の方法で合成することができる化合物(C−1)のヒドロキシル基をTHP基で保護することにより、化合物(C−2)を得ることができる。例えば、上記文献A等に記載の方法を用いることができる。

(工程2)
化合物(C−2)をマグネシウムおよびヨウ素で処理した後、化合物(C−3)と反応させることにより、化合物(C−4)を得ることができる。
マグネシウムは、(C−2)に対して、1〜2モル当量用いることができる。
ヨウ素は、化合物(C−2)に対して、0.001〜0.01モル当量用いることができる。
化合物(C−3)は、市販または既知の方法で合成することができる。化合物(C−2)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜溶媒の還流温度、好ましくは0℃〜60℃である。
反応時間は、0.5〜24時間、好ましくは0.5〜2時間である。
反応溶媒としては、THF等が挙げられる。

(工程3)
塩基存在下、化合物(C−4)を塩化パラトルエンスルホニルと反応させることにより、化合物(C−5)を得ることができる。
塩化パラトルエンスルホニルは、(C−4)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン等が挙げられ、(C−4)に対して、1〜3モル当量用いることができる。DMAPを0.01〜0.1モル等量添加する事もできる。
反応温度は、−20℃〜室温、好ましくは−10℃〜10℃である。
反応時間は、0.5〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、ジクロロメタン、ジクロロエタン等が挙げられる。

(工程4)
上記工程3で得られた化合物(C−5)のTHP基を脱保護することにより、化合物(C−6)を得ることができる。例えば、上記文献A等に記載の方法を用いることができる。

(工程5)
化合物(C−6)を二酸化マンガンで処理することにより、化合物(C−7)を得る事ができる。
二酸化マンガンは(C−6)に対して、5〜30モル当量用いることができる。
反応温度は、室温〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜50℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、ジクロロメタン等が挙げられる。

(工程6)
上記工程5で得られた化合物(C−7)および上記B法の工程10で得られる化合物(B−11)から、上記B法の工程11に従い、化合物(C−8)を得ることができる。

(工程7)
上記工程6で得られた化合物(C−8)から、上記B法の工程14に従い、化合物(C−9)を得ることができる。

(工程8)
上記工程7で得られた化合物(C−9)から、上記A法の工程8に従い、化合物(I−C)を得ることができる。
Figure 2019189573

(式中、各記号は上記と同義であり、R’はC1−C4アルキルまたは置換スルホニルである。)
(D法)
(工程1)
パラジウム触媒および塩基存在下、化合物(D−1)をアクリル酸エステルと反応させることにより、化合物(D−2)を得ることができる。リガンドを添加することもできる。
化合物(D−1)は、市販または既知の方法で合成することができる。
パラジウム触媒としては、酢酸パラジウム、ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム等が挙げられ、化合物(D−1)に対して、0.01〜0.1モル当量用いることができる。
リガンドとしては、トリフェニルホスフィン、トリ(o-トリル)ホスフィン等が挙げられ、化合物(D−1)に対して、0.02〜0.2モル当量用いることができる。
塩基としては、トリエチルアミン、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム等が挙げられ、化合物(D−1)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
反応温度は、室温〜溶媒の還流温度、好ましくは80℃〜溶媒の還流温度である。
反応時間は、1〜96時間、好ましくは3〜12時間である。
反応溶媒としては、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。

(工程2)
ロジウム触媒および塩基存在下、化合物(D−2)を化合物(D−3)と反応させることにより、化合物(D−4)を得ることができる。
化合物(D−3)は、市販または既知の方法で合成することができる。(D−2)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
ロジウム触媒としては、クロロ(1、5−シクロオクタジエン)ロジウムダイマー等が挙げられ、(D−2)に対して、0.01〜0.1モル当量用いることができる。
反応温度は、室温〜120℃、好ましくは40〜80℃である。
反応時間は、0.5〜24時間、好ましくは1〜5時間である。
反応溶媒としては、メタノール、エタノール等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。

(工程3)
化合物(D−4)を塩基で処理することにより、化合物(D−5)を得ることができる。
塩基としては、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド等が挙げられ、(D−4)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
反応温度は、−78℃〜室温、好ましくは−20〜0℃である。
反応時間は、0.5〜24時間、好ましくは0.5〜6時間である。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン等が挙げられる。

(工程4)
上記工程3で得られた化合物(D−5)のカルボン酸保護基を脱保護することにより、化合物(D−6)を得ることができる。例えば、上記文献A等に記載の方法を用いることができる。

(工程5)
上記工程4で得られた化合物(D−6)のカルボキシル基をCurtius転位により、アミノ基へ変換する工程である。
Curtius転位に用いる試薬としては、DPPA等が挙げられ、(D−6)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
反応温度は、室温〜溶媒の還流温度、好ましくは50〜100℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、2−(トリメチルシリル)エタノール、t−BuOH、ベンジルアルコール等を用いることができる。
反応溶媒としてトルエン、ベンゼン等を用いることもできる。この場合イソシアネートを合成した後に、上記アルコールを加えることでカルバメートを得ることができる。
上記アルコールは、(D−6)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
得られたカルバメート体は、上記文献A等に記載の方法に従って脱保護を行い、化合物(D−7)を得ることができる。

(工程6)
上記工程5で得られた化合物(D−7)から、上記A法の工程8に従い、化合物(I−D)を得ることができる。
Figure 2019189573

(式中、各記号は上記と同義であり、Rは置換もしくは非置換のアルキル、Leaは脱離基(ハロゲン、トシラート、メシラート等)である。)
(E法)
(工程1)
触媒存在下、化合物(E−1)を化合物(E−2)と反応させることにより、化合物(E−3)を得ることができる。
化合物(E−1)は、市販または既知の方法で合成することができる。
化合物(E−2)は、市販または既知の方法で合成することができ、(E−1)に対して、1〜3モル等量用いることができる。
触媒としては、3,5−ジ−tert−ブチル−N((S−((1S,2S,4S,5R)−5−メチルキヌクリジン−2−イル)(6−メチルキノリン−4−イル)メチル)ベンズアミドなどが挙げられ、(E−1)に対して、0.05〜0.15モル当量用いることができる。
反応温度は、0℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜50℃である。
反応時間は、12〜96時間、好ましくは24〜48時間である。
反応溶媒としては、トルエン等が挙げられる。

(工程2)
化合物(E−3)をラネーニッケルと反応させることにより、化合物(E−4)を得ることができる。
ラネーニッケルは、(E−3)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜溶媒の還流温度である。
反応時間は、0.5〜24時間、好ましくは0.5〜6時間である。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。

(工程3)
塩基存在下、化合物(E−4)を二炭酸ジ−tert−ブチルと反応させることにより、化合物(E−5)を得ることができる。
二炭酸ジ−tert−ブチルは、(E−4)に対して、1〜2モル当量用いることができる。
塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどが挙げられ、(E−4)に対して、1〜10モル当量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜50℃である。
反応時間は、0.5〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メタノール、水等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。

(工程4)
化合物(E−5)を還元剤と反応させることにより、化合物(E−6)を得ることができる。
還元剤としては、水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素リチウム等が挙げられ、(E−5)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜溶媒の還流温度、好ましくは0℃〜50℃である。
反応時間は、0.5〜72時間、好ましくは0.5〜24時間である。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン等が挙げられる。

(工程5)
化合物(E−6)をセレノシアン酸2−ニトロフェニルおよびトリブチルホスフィンと反応させることにより、化合物(E−7)を得ることができる。
セレノシアン酸2−ニトロフェニルは、(E−6)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
トリブチルホスフィンは、(E−6)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜50℃、好ましくは0℃〜室温である。
反応時間は、0.5〜72時間、好ましくは0.5〜18時間である。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン等が挙げられる。

(工程6)
化合物(E−7)を過酸化物と反応させることにより、化合物(E−8)を得ることができる。
過酸化物としては、過酸化水素水およびメタクロロ過安息香酸等が挙げられ、(E−7)に対して、5〜30モル当量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜50℃、好ましくは0℃〜室温である。
反応時間は、0.5〜72時間、好ましくは0.5〜18時間である。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン等が挙げられる。

(工程7)
上記工程6で得られた化合物(E−8)のアミン保護基を脱保護することにより、化合物(E−9)を得ることができる。例えば、上記文献A等に記載の方法を用いることができる。

(工程8)
上記工程7で得られた化合物(E−9)から、上記A法の工程8に従い、化合物(E−10)を得ることができる。

(工程9)
再酸化剤存在下、化合物(E−10)を、オスミウム(VI)酸カリウム二水和物と反応させることにより、化合物(E−11)を得ることができる。
オスミウム(VI)酸カリウム二水和物は、(E−10)に対して、0.01〜0.1モル当量用いることができる。
再酸化剤としてはNMO等が挙げられ、(E−10)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜50℃、好ましくは0℃〜室温である。
反応時間は、0.5〜72時間、好ましくは0.5〜18時間である。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、アセトン、t−ブタノール、水等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。

(工程10)
塩基存在下、化合物(E−11)を、塩化メタンスルホニルと反応させることにより、化合物(E−12)を得ることができる。
塩化メタンスルホニルは、(E−11)に対して、1〜2モル当量用いることができる。
塩基としてはトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等が挙げられ、(E−11)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜50℃、好ましくは0℃〜室温である。
反応時間は、0.5〜72時間、好ましくは0.5〜3時間である。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。

(工程11)
化合物(E−12)を、化合物(E−13)と反応させることにより、化合物(E−14)を得ることができる。
化合物(E−13)は、市販または既知の方法で合成することができ、(E−12)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜溶媒の還流温度、好ましくは0℃〜室温である。
反応時間は、0.5〜72時間、好ましくは0.5〜3時間である。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、DMF等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。

(工程12)
超音波照射下で、化合物(E−14)を、マグネシウムと反応させることにより、化合物(E−15)を得ることができる。
マグネシウムは、(E−14)に対して、5〜20モル当量用いることができる。
反応温度は、0℃〜溶媒の還流温度、好ましくは0℃〜室温である。
反応時間は、0.5〜72時間、好ましくは0.5〜3時間である。
反応溶媒としては、メタノール等が挙げられる。

(工程13)
酸および還元剤存在下、化合物(E−15)を化合物(E−16)と反応させることにより、化合物(E−17)を得ることができる。
化合物(E−16)は、市販または既知の方法で合成することができ、(E−15)に対して、1〜3モル等量用いることができる。
還元剤としては、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウムが挙げられ、(E−15)に対して、1〜10モル等量用いることができる。
酸としては、酢酸等が挙げられ、(E−15)に対して、0.1〜1モル等量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜50℃、好ましくは0℃〜室温である。
反応時間は、0.5〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メタノール等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。

(工程14)
化合物(E−17)をヨウ化ナトリウムと反応させることにより、化合物(I−E)を得ることができる。
ヨウ化ナトリウムは、(E−17)に対して、1−30モル等量用いることができる。
反応温度は、室温〜溶媒の還流温度、好ましくは50℃〜100℃である。
反応時間は、0.5〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、DMF、NMP等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
Figure 2019189573

(式中、各記号は上記と同義であり、R’は置換もしくは非置換のアルキルであり、Leaは脱離基(ハロゲン、トシラート、メシラート等)である。)
(F法)
(工程1)
塩基存在下、化合物(F−1)を化合物(F−2)と反応させることにより、化合物(F−3)を得ることができる。
化合物(F−1)は、市販または既知の方法で合成することができる。
化合物(F−2)は、市販または既知の方法で合成することができ、(F−1)に対して、1〜3モル等量用いることができる。
塩基としては、水素化ナトリウム、ナトリウムメトキシドなどが挙げられ、(F−1)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
反応温度は、0℃〜溶媒の還流温度、好ましくは40℃〜70℃である。
反応時間は、1〜24時間、好ましくは2〜8時間である。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、DMF等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。

(工程2)
化合物(F−3)をヨウ化サマリウムと反応させることにより、化合物(F−4)を得ることができる。
ヨウ化サマリウムは、(F−3)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜溶媒の還流温度、好ましくは0℃〜室温である。
反応時間は、0.5〜24時間、好ましくは0.5〜6時間である。
反応溶媒としては、テトラヒドロフランが挙げられる。

(工程3)
化合物(F−4)をトリメチルオキソニウムテトラフルオロボラートと反応させ,次いで還元剤と反応させることにより、化合物(F−5)を得ることができる。
トリメチルオキソニウムテトラフルオロボラートは、(F−4)に対して、1〜2モル当量用いることができる。
還元剤としては、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、ジボランなどが挙げられ、(F−4)に対して、1〜10モル当量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜50℃である。
反応時間は、0.5〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、メタノール等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。

(工程4)
塩基存在下、化合物(F−5)を化合物(F−6)と反応させることにより、化合物(F−7)を得ることができる。
化合物(F−6)は、市販または既知の方法で合成することができ、(F−5)に対して、1〜2モル当量用いることができる。
塩基としては、ジイソプロピルエチルアミン、炭酸カリウムなどが挙げられ、(F−5)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜80℃である。
反応時間は、0.5〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、DMF等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。

(工程5)
上記工程4で得られた化合物(F−7)のカルボン酸保護基を脱保護することにより、化合物(F−8)を得ることができる。例えば、上記文献A等に記載の方法を用いることができる。

(工程6)
ベンジルアルコール存在下、化合物(F−8)をCurtius転位により化合物(F−9)へと変換する事ができる。
Curtius転位に用いる試薬としては、DPPA等が挙げられ、(F−8)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
ベンジルアルコールは(F−8)に対して、1〜10モル当量用いることができる。
反応温度は、室温〜溶媒の還流温度、好ましくは50〜100℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、トルエン、キシレン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。

(工程7)
上記工程6で得られた化合物(F−9)から、上記A法の工程7、8に従い、化合物(I−F)を得ることができる。
上記一般合成法により、得られた式(I)または式(IA)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)によって単離精製することができる。
本発明に係る化合物は、TrkA阻害作用を有するため、変形性関節炎、関節リウマチ、骨折、間質性膀胱炎、慢性膵炎、および前立腺炎に伴う痛み;また、慢性腰痛、糖尿病性末梢神経障害痛、術後痛、骨盤痛、癌性疼痛などに代表される侵害受容性疼痛、神経障害性疼痛、急性痛および慢性疼痛;並びに、がん、炎症性疾患、アレルギー性疾患および皮膚疾患などの治療剤及び/又は予防剤として有用である。
本発明に係る化合物は、TrkA阻害作用のみならず、医薬としての有用性を備えており、下記いずれか、あるいは全ての優れた特徴を有している。
a)CYP酵素(例えば、CYP1A2、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP3A4等)に対する阻害作用が弱い。
b)高いバイオアベイラビリティー、適度なクリアランス等良好な薬物動態を示す。
c)代謝安定性が高い。
d)CYP酵素(例えば、CYP3A4)に対し、本明細書に記載する測定条件の濃度範囲内で不可逆的阻害作用を示さない。
e)変異原性を有さない。
f)心血管系のリスクが低い。
g)高い溶解性を示す。
h)高いTrkA受容体選択性を有している。
本発明の医薬組成物は、経口的、非経口的のいずれの方法でも投与することができる。非経口投与の方法としては、経皮、皮下、静脈内、動脈内、筋肉内、腹腔内、経粘膜、吸入、経鼻、点眼、点耳、膣内投与等が挙げられる。
本発明の医薬組成物を経口投与する場合は、常法に従って、内用固形製剤(例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、フィルム剤等)、内用液剤(例えば、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤、シロップ剤、リモナーデ剤、酒精剤、芳香水剤、エキス剤、煎剤、チンキ剤等)等の通常用いられるいずれの剤型に調製して投与すればよい。錠剤は、糖衣錠、フィルムコーティング錠、腸溶性コーティング錠、徐放錠、トローチ錠、舌下錠、バッカル錠、チュアブル錠または口腔内崩壊錠であってもよく、散剤および顆粒剤はドライシロップであってもよく、カプセル剤は、ソフトカプセル剤、マイクロカプセル剤または徐放性カプセル剤であってもよい。
本発明の医薬組成物を非経口投与する場合は、注射剤、点滴剤、外用剤(例えば、点眼剤、点鼻剤、点耳剤、エアゾール剤、吸入剤、ローション剤、注入剤、塗布剤、含嗽剤、浣腸剤、軟膏剤、硬膏剤、ゼリー剤、クリーム剤、貼付剤、パップ剤、外用散剤、坐剤等)等の通常用いられるいずれの剤型でも好適に投与することができる。注射剤は、O/W、W/O、O/W/O、W/O/W型等のエマルジョンであってもよい。
本発明に係る化合物の有効量にその剤型に適した賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤等の各種医薬用添加剤を必要に応じて混合し、医薬組成物とすることができる。さらに、該医薬組成物は、本発明に係る化合物の有効量、剤型および/または各種医薬用添加剤を適宜変更することにより、小児用、高齢者用、重症患者用または手術用の医薬組成物とすることもできる。小児用医薬組成物は、12歳または15歳未満の患者に投与するのが好ましい。また、小児用医薬組成物は、出生後27日未満、出生後28日〜23か月、2歳〜11歳または12歳〜17歳若しくは18歳の患者に投与されうる。高齢者用医薬組成物は、65歳以上の患者に投与するのが好ましい。
本発明に係る化合物の投与量は、患者の年齢、体重、疾病の種類や程度、投与経路等を考慮した上で設定することが望ましいが、経口投与する場合、通常0.05〜100mg/kg/日であり、好ましくは0.1〜10mg/kg/日の範囲内である。非経口投与の場合には投与経路により大きく異なるが、通常0.005〜10mg/kg/日であり、好ましくは0.01〜1mg/kg/日の範囲内である。これを1日1回〜数回に分けて投与すれば良い。
本発明に係る化合物は、該化合物の作用の増強または該化合物の投与量の低減等を目的として、疼痛治療剤、抗炎症剤、抗がん剤等(以下、併用薬剤と称する)と組み合わせて用いることができる。この際、本発明に係る化合物と併用薬剤の投与時期は限定されず、これらを投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。さらに、本発明に係る化合物と併用薬剤とは、それぞれの活性成分を含む2種類の製剤として投与されてもよいし、両方の活性成分を含む単一の製剤として投与されてもよい。
併用薬剤の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明に係る化合物と併用薬剤の配合比は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状、組み合わせ等により適宜選択することができる。例えば、投与対象がヒトである場合、本発明に係る化合物1重量部に対し、併用薬剤を0.01〜100重量部用いればよい。
疼痛治療剤としては、例えば、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(例、ケトプロフェン、セレコキシブ)、神経障害治療剤(例、プレガバリン)、抗うつ剤(例、デュロキセチン、アミトリプチリン)、オピオイド受容体作動剤(例、モルヒネ、トラマドール)、局所麻酔剤(例、リドカイン)、ケタミン、アセタミノフェン等が挙げられる。
抗炎症剤としては、例えば、ステロイド剤(例、プレドニゾロン)、抗ヒスタミン剤(例、ロラタジン)等が挙げられる。
抗がん剤としては、例えば、分子標的剤(例、ラパチニブ、リツキシマブ)、アルキル化剤(例、シクロホスファミド)、代謝拮抗剤(例、メトトレキサート)、アルカロイド剤(例、パクリタキセル)、プラチナ剤(例、オキサリプラチン)、ホルモン剤(例、タモキシフェン、リュープロレリン)等が挙げられる。
以下に実施例および参考例、ならびに試験例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
また、本明細書中で用いる略語は以下の意味を表す。
9−BBN:9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン
Boc:tert−ブトキシカルボニル
CDCl:重クロロホルム
CHCl:ジクロロメタン
DABCO:1、4−ジアザビシクロ[2、2、2]オクタン
DMAP:N,N−ジメチル−4−アミノピリジン
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
DPPA:ジフェニルリン酸アジド
Et:エチル
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
LHMDS:リチウムビス(トリメチルシリル)アミド
Me:メチル
MeOH:メタノール
Ms:メタンスルホニル
NaCO:炭酸ナトリウム
NHCl:塩化アンモニウム
NMO:N−メチルモルホリン N−オキシド
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
NO:ニトロ
Ph:フェニル
TBAF:フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム
TFA:トリフルオロ酢酸
THF:テトラヒドロフラン
THP:テトラヒドロピラニル
TLC:薄層クロマトグラフィー
TMS:トリメチルシリル
Ts:パラトルエンスルホニル
各実施例で得られたNMR分析は400MHzで行い、DMSO−d、CDClを用いて測定した。また、NMRデータを示す場合は、測定した全てのピークを記載していない場合が存在する。
明細書中にRTとあるのは、LC/MS:液体クロマトグラフィー/質量分析でのリテンションタイムを表し、以下の条件で測定した。
(メソッド1)
カラム:Shim−pack XR−ODS (2.2μm、i.d.50x3.0mm) (Shimadzu)
流速:1.6mL/分
UV検出波長:254nm
移動相:[A]は0.1%ギ酸含有水溶液、[B]は0.1%ギ酸含有アセトニトリル溶液
グラジエント:3分間で10%−100%溶媒[B]のリニアグラジエントを行い、0.5分間、100%溶媒[B]を維持した。
(メソッド2)
カラム:ACQUITY UPLC(登録商標)BEH C18 (1.7μm i.d.2.1x50mm) (Waters)
流速:0.8mL/分
UV検出波長:254nm
移動相:[A]は0.1%ギ酸含有水溶液、[B]は0.1%ギ酸含有アセトニトリル溶液
グラジエント:3.5分間で5%−100%溶媒[B]のリニアグラジエントを行った後、0.5分間、100%溶媒[B]を維持した。
なお、明細書中、MS(m/z)との記載は、質量分析で観測された値を示す。
(メソッド3)
カラム:ACQUITY UPLC(登録商標)BEH C18 (1.7μm i.d.2.1x50mm) (Waters)
流速:0.8mL/分
UV検出波長:254nm
移動相:[A]は10mM炭酸アンモニウム含有水溶液、[B]はアセトニトリル
グラジエント:3.5分間で5%−100%溶媒[B]のリニアグラジエントを行った後、0.5分間、100%溶媒[B]を維持した。
なお、明細書中、MS(m/z)との記載は、質量分析で観測された値を示す。
(参考例1) 化合物Zの合成
Figure 2019189573

工程1 化合物2の合成
窒素雰囲気下、化合物1(5g,56.7mmol)をジクロロメタン(125mL)に溶解し、(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(6.88g,56.7mmol)、無水硫酸銅(19.9g、125mmol)を加え、室温で2日間撹拌した。
混合物をセライトで濾過し、ろ液を濃縮して、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物2(10.9g、収率92%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.20 (s, 9H), 2.78 (q, J = 5.5 Hz, 2H), 3.35 (s, 3H), 3.69 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 8.07-8.11 (br m, 1H).
LC/MS(メソッド1) RT=1.21、MS(m/z)=192.00

工程2 化合物3の合成
LHMDS (1mol/L、THF溶液、52.3mL、52.3mmol)を無水ヘキサン(250mL)の混合溶液とし、その混合液に対してエチニルトリメチルシラン(5.13g,52.3mmol)を−78度で滴下した。滴下終了後、室温まで反応液温度を上昇させさらに10分間撹拌後、再び、反応温度を−78度まで低下させた。その反応液に、化合物2(5g,26.1mmol)のヘキサン(50mL)/THF(10mL)溶液(温度0度)を滴下した。滴下終了後、室温まで昇温させさらに終夜で撹拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム溶液で希釈後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル−10%トリエチルアミン含)により精製し、化合物3(5.67g、収率75%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.00 (s, 9H), 1.04 (s, 9H), 1.77-1.82 (m, 2H), 3.17 (s, 3H), 3.35 (dt, J = 10.9, 4.9 Hz, 1H), 3.45 (dt, J = 11.4, 4.9 Hz, 1H), 3.50 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 4.07 (q, J = 6.5 Hz, 1H).
LC/MS(メソッド1) RT=2.07、MS(m/z)=289.90

工程3 化合物4の合成
化合物3(5.67g、19.6mmol)のTHF(28mL)溶液にTBAF(1mol/L,19.6mL)を加えて、室温で3時間撹拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム溶液で希釈後、酢酸エチルで抽出した。有機層をさらに、飽和塩化アンモニウム溶液次いで飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し化合物4(4.26g、収率100%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.21 (s, 9H), 1.90-2.05 (m, 2H), 2.44 (br s, 1H), 3.34 (s, 3H), 3.50-3.58 (m, 1H), 3.61-3.69 (m, 1H), 3.78 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.23 (q, J = 6.8 Hz, 1H).

工程4 化合物5の合成
化合物4(4.26g、19.60mmol)のTHF(80mL)溶液に対してキノリン(0.116mL,0.980mmol)とリンドラー触媒(2.09g,0.980mmol)を加えて、接触水素添加反応をした。反応終了後、反応液をセライト濾過し、その炉液を濃縮して化合物5(4.12g、収率96%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.14 (s, 9H), 1.68 (br s, 1H), 1.79 (q, J = 6.2 Hz, 2H), 3.25 (s, 3H), 3.34-3.46 (m, 2H), 3.82-3.89 (m, 1H), 5.12 (d, J = 10.3 Hz,1H), 5.23 (d, J = 17.1 Hz, 1H), 5.78-5.87 (m, 1H).

工程5 化合物6の合成
化合物5(801mg,3.65mmol)のジクロロメタン(2mL)溶液に塩酸5mL(4mol/L,1,4−ジオキサン溶液)を加えて室温で撹拌した。反応液を濃縮して化合物6(421mg、収率100%)を得た。

工程6 化合物7の合成
化合物6(5.11g,33.7mmol)と炭酸ナトリウム(17.86g,169mmol)をTHF(20mL)および水(20mL)に溶解し、その溶液に氷冷下二炭酸ジ−tert−ブチル(8.61mL,37.1mmol)を加えた。混合物を室温で終夜撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物7(6.51g、収率90%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.46 (br s, 10H), 1.63-1.76 (m, 1H), 1.83-1.95 (m, 1H), 3.32 (s, 3H), 3.41-3.51 (m, 2H), 4.25 (br s, 1H), 4.96 (br s, 1H), 5.12 (d, J = 10.3 Hz, 1H), 5.18 (d, J = 17.3 Hz, 1H), 5.71-5.84 (m, 1H).

工程7 化合物8の合成
化合物7(6.5g,30.2mmol)のTHF(65mL)溶液に氷冷下9−BBN(169mL,85mmol)を滴下後、室温で4時間半撹拌した。反応液に、氷冷下2mol/L水酸化ナトリウム(106mL,211mmol)、次いで30%過酸化水素水(100mL,3263mmol)を加え、さらに1.5時間撹拌した。反応液に飽和チオ硫酸ナトリウム溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和チオ硫酸ナトリウム溶液、次いで飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物8(5.92g、収率84%)を得た。
LC/MS(メソッド1) RT=1.18、MS(m/z)=178.25(M−55)

工程8 化合物9の合成
イミダゾール(244mg,3.58mmol)、トリフェニルホスフィン(841mg,3.21mmol)、ヨウ素(862mg,3.39mmol)のジクロロメタン溶液に、氷冷下、化合物8(440mg,1.886mmol)のジクロロメタン溶液(4mL)を加えた。5時間撹拌後、反応液にチオ硫酸ナトリウム溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物9(390mg、収率60%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.44 (s, 9H), 1.60-1.70 (m, 1H), 1.76-1.87 (m, 1H), 2.00-2.10 (m, 2H), 3.13-3.24 (m, 2H), 3.33 (s, 3H), 3.40-3.52 (m, 2H), 3.70-3.80 (m, 1H), 4.65-4.80 (br m, 1H).

工程9 化合物10の合成
化合物9(385mg,1.12mmol)のDMF(0.5mL)溶液に亜硝酸ナトリウム(619mg,8.97mmol)を加え、遮光下室温で一時間撹拌した。反応液に水を加えジクロロメタンで抽出した。
有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物10(197mg、収率67%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.44 (s, 9H), 1.62-1.76 (m, 1H), 1.81-1.90 (m, 1H), 2.08-2.20 (m, 1H), 2.19-2.30 (m, 1H), 3.33 (s, 3H), 3.40-3.55 (m, 2H), 3.76-3.88 (m, 1H), 4.38-4.57 (m, 2H), 4.75-4.92 (m, 1H).

工程10 化合物Zの合成
化合物10(2.15g,8.20mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液に塩酸20mL(4mol/L,1,4−ジオキサン溶液)を加えて室温で撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え、析出した白色固形物をろ取し、乾燥して化合物Z(421mg、収率100%)を得た。
LC/MS(メソッド1) RT=0.38、MS(m/z)=162.60
(参考例2) 化合物Z’の合成
Figure 2019189573

工程1 化合物Z’の合成
化合物Zをインジェクトカラム(アミノ)に通し(MeOHで溶出)脱塩することにより、化合物Z’を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.11-1.38 (br m, 2H), 1.50-1.62 (m, 1H), 1.68-1.79 (m, 1H), 1.84-1.97 (m, 1H), 2.13-2.26 (m, 1H), 2.90-3.04 (m, 1H), 3.33 (s, 3H), 3.42-3.56 (m, 2H), 4.48-4.63 (m, 2H).
(参考例3) 化合物Wの合成
Figure 2019189573

工程1 化合物12の合成
化合物11(6.0g、32mmol)をCHCl(40mL)に溶解し、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(4.05g、48mmol)を加えた。この溶液に、パラトルエンスルホン酸ピリジニウム(PPTS、0.806g、3.21mmol)を加え、室温で終夜撹拌した。飽和炭酸ナトリウム水溶液(約40mL)を加え、30分撹拌した。ジクロロメタン層を分離し、有機層を飽和炭酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル;10:1)により精製して化合物12(8.3g、収率95%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.57-1.93 (m, 6H), 3.56-3.59 (m, 1H), 3.91-3.95 (m, 1H), 4.58 (d, J=13.3 Hz, 1H), 4,73 (brs, 1H), 4.83 (d, J=13.3 Hz, 1H), 7.13-7.16 (m, 1H) , 7.30-7.34 (m, 1H), 7.51-7.55 (m, 2H).

工程2 化合物13の合成
窒素気流下、粒状マグネシウム(0.401g、16.5mmol)とヨウ素(19mg、0.075mmol)を混合し、化合物12(4.07g、15mmol)の無水THF溶液(20mL)を約5mL滴下した。反応液を55℃に加温し、反応の開始を確認した後、残りの化合物12のTHF溶液を滴下した。滴下終了後、反応液を55℃に保ち、2時間撹拌した。0℃に冷却し、エチレンオキサイド(1.1mol/L THF溶液、54.5mL、60mmol)を滴下した。滴下終了後、再び55℃で30分間撹拌した。室温に冷却後、飽和NHCl溶液(40mL)を加えた。分離した水層を、酢酸エチルで抽出した。全有機層を、水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル;3:1)により精製して化合物13(3.54g、収率44%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.50-1.90 (m, 6H), 2.38 (brs, 1H), 2.95-2.98 (m, 2H), 3.55-3.60 (m, 1H), 3.85-3.95 (m, 3H), 4.52 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 4.74-4.76 (m, 1H), 4.84 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 7.20-7.37 (m, 4H).
LC/MS(メソッド2) RT=1.57、MS(m/z)=237.00

工程3 化合物14の合成
化合物13(1.55g、6.6mmol)のジクロロメタン(20mL)溶液を氷冷下撹拌した。ここに、トリエチルアミン(1.8mL、13.1mmol)、塩化パラトルエンスルホニル(1.38g、7.2mmol)、DMAP(8mg、0.06mmol)を順次加えた。このまま2時間撹拌し、さらに終夜で5℃で静置した。反応終了後、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和NHCl水溶液、水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、乾固した。得られた残差をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル;3:1〜1:1)により精製して化合物14(2.16g、収率84%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.42-1.82 (m, 8H), 2.47 (s, 3H), 3.06 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 3.51-3.56 (m, 1H), 3.83-3.88 (m, 1H), 4.23 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 4.41 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 4.62 (m, 1H), 4.72 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 7.12-7.33 (m, 6H), 7.69-7.71 (m, 2H).
LC/MS(メソッド2) RT=2.68、MS(m/z)=391.00

工程4 化合物Wの合成
化合物14(2.29g、5.9mmol)のメタノール(70mL)溶液に、マクロ多孔質のポリスチレンスルホン酸(Biotage、 2.3g、 4.30mmol/g)を加え、緩やかに撹拌した。4時間後反応液をセライトでろ過し、溶媒を減圧留去し化合物15を粗生成物として得た。得られた残差を、ジクロロメタン(100mL)に溶解し、二酸化マンガン(10g)を加え、室温で撹拌した。2時間半後、反応液をセライトでろ過しジクロロメタンで洗浄し、溶媒を減圧留去し化合物Wを粗生成物として得た。得られた化合物Wは、速やかに次の反応に用いた。
LC/MS(メソッド2) RT=2.21、MS(m/z) =305.00
化合物(I−9)の合成
Figure 2019189573

工程1 化合物17の合成
化合物W(1.77g、5.82mmol)を無水メタノール(30mL)に溶解し、モレキュラーシーブス3A(3g)を加えた。反応液に氷冷下、化合物Z’(0.943g、5.82mmol)とトリエチルアミン(1.29mL、9.3mmol)を加え、5℃で終夜静置した後、室温で3時間静置した。反応液をセライトでろ過しメタノールで洗浄した。溶媒を減圧留去し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル;1:1)により精製し、粗精製物質として化合物16を得た。得られた化合物16を、メタノール(55mL)、THF(90mL)に溶解し、NHCl(9.34g、175mmol)、亜鉛粉末(11.42g、175mmol)を順次加え、室温で終夜撹拌した。反応液をセライトでろ過しメタノールで洗浄し、溶媒を減圧留去した。得られた残差に、ジクロロメタン(100mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(150mL)を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧留去し、粗製性物質として化合物17を得た。
LC/MS(メソッド3) RT=1.10、MS(m/z) =247.00

工程2 化合物(I−9)の合成
化合物17(158mg、0.64mmоl)をジクロロメタン(5mL)に溶解し、トリエチルアミン(266μL、1.92mmol)、既知の方法(WO2012158413)で合成できる化合物Y(478mg、1.28mmоl)を加えた。終夜で撹拌後、反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残差を、逆相HPLC(水−アセトニトリル)で精製し、化合物(I−9)(33mg、収率9.8%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.46-1.60 (m, 2H), 2.01-2.17 (m, 1H), 2.19 (s, 3H), 2.28-2.35 (m, 1H), 2.48-2.54 (m, 1H), 2.81-2.86 (m, 1H), 2.95-2.97 (m, 1H), 3.03-3.15 (m, 1H), 3.26-3.45 (m, 7H), 3.95 (s, 3H), 4.31-4.39 (m, 1H), 4.89-4.91 (m, 1H), 6.31 (s, 1H), 7.01-7.15 (m, 4H), 7.32 (m, 1H), 7.42-7.46 (m, 2H), 7.56-7.59 (m, 2H), 7.75 (s, 1H), 7.87 (s, 1H).
LC/MS(メソッド1) RT=1.23、MS(m/z) =526.00
化合物(I−29)の合成
Figure 2019189573

工程1 化合物18の合成
既知の方法(Organometallics、2004、23、3622−3626)で合成できる化合物X(69.9mg、0.529mmоl)をジクロロメタン(1mL)に溶解し、化合物Z(100mg、0.503mmоl)、無水硫酸マグネシウム(63.3mg、0.529mmоl)およびトリエチルアミン(0.084mL、0.604mmol)を加え、室温で4時間撹拌した。塩化アクリロイル(0.049mL、0.604mmol)およびトリエチルアミン(0.084mL、0.604mmol)を加え、20分間撹拌した。塩化アクリロイル(0.016mL、0.201mmol)およびトリエチルアミン(0.028mL、0.201mmol)を加え、40分間撹拌した。反応液に0.2mol/L塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で順に洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物18(86.3mg、収率52%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.74-1.88 (m, 1H), 2.00-2.15 (m, 1H), 2.82-3.03 (m, 2H), 3.35 (s, 3H), 3.47-3.69 (m, 2H), 4.31-4.46 (m, 1H), 4.73-5.01 (m, 1H), 5.50 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 5.54-5.64 (m, 1H), 5.67-5.82 (m, 1H), 5.85-6.05 (m, 2H), 6.29-6.43 (m, 1H), 6.98-7.11 (m, 1H), 7.29-7.44 (m, 3H), 7.47-7.63 (m, 1H).

工程2 化合物19の合成
化合物18(1.94g、5.87mmоl)をトルエン(77.6mL)に溶解し、第2世代Grubbs触媒(249mg、0.294mmоl)を加えた。窒素雰囲気下、加熱還流下、5時間撹拌した。反応液をオイルバスから外し、第2世代Grubbs触媒(100mg、0.117mmоl)を加え、窒素雰囲気下、加熱還流下、4.5時間撹拌した。反応液を室温に戻し、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物19(918mg、収率52%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.62-1.74 (m, 1H), 2.06-2.16 (m, 1H), 2.70-2.80 (m, 1H), 2.94-3.04 (m, 1H), 3.06-3.15 (m, 1H), 3.08 (s, 3H), 3.21-3.28 (m, 1H), 4.44-4.53 (m, 1H), 5.18-5.22 (m, 1H), 5.73-5.80 (m, 1H), 6.42 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 7.19 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 7.25 (s, 1H), 7.41-7.50 (m, 3H).

工程3 化合物20の合成
化合物19(59.7mg、0.197mmоl)をTHF(1.2mL)およびメタノール(0.6mL)に溶解し、亜鉛(194mg、2.96mmоl)および塩化ナトリウム(158mg、2.96mL)を加え、室温にて、9.5時間撹拌した後、終夜静置した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および酢酸エチルを加え、不溶物を濾別し、固体を酢酸エチルおよび水で洗浄した。ろ液を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。水層を減圧下で濃縮し、析出した固体を酢酸エチルに懸濁し、濾別した。ろ液を減圧下で濃縮し、残渣にクロロホルムを加え、不溶物を濾別した。ろ液を減圧下で濃縮して化合物20(30.8mg、57.3%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.59-1.66 (m, 1H), 1.93-2.10 (m, 2H), 2.27-2.35 (m, 1H), 3.16-3.36 (m, 2H), 3.18 (s, 3H), 4.19 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 4.35-4.49 (m, 2H), 6.35 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 7.10 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 7.35-7.47 (m, 4H).

工程4 化合物21の合成
化合物20(30mg、0.110mmоl)をエタノール(2mL)に溶解し、10%パラジウム炭素(50%含水品、24.8mg、0.005mmоl)を加え、水素雰囲気下、室温にて、5.5時間撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え、不溶物を濾別した。ろ液を減圧下で濃縮して化合物21(23.9mg、79.1%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.47-1.58 (m, 1H), 1.97-2.07 (m, 1H), 2.28-2.50 (m, 3H), 2.83-2.93 (m, 1H), 3.04-3.32 (m, 6H), 3.14 (s, 3H), 4.40-4.57 (m, 2H), 5.45 (s, 1H), 7.19-7.26 (m, 4H).

工程5 化合物22の合成
化合物21(23mg、0.084mmоl)をTHF(2mL)に溶解し、窒素雰囲気下、水素化アルミニウムリチウム(4.77mg、0.126mmоl)を加え、加熱還流下、1.5時間撹拌した。水素化アルミニウムリチウム(4.77mg、0.126mmоl)を加え、窒素雰囲気下、加熱還流下、3.5時間撹拌した。反応液を室温に戻し、硫酸ナトリウム10水和物(540mg、1.68mmol)、酢酸エチルを加え、90分間撹拌した。不溶物を濾別した後、ろ液を減圧下で濃縮して化合物22(19.5mg、89%)を得た。
LC/MS(メソッド2) RT=0.37、MS(m/z) =261

工程6 化合物(I−29)の合成
化合物16(18.7mg、0.072mmоl)をN、N−ジメチルアセトアミド(1mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.012mL、0.086mmоl)、既知の方法(WO2012158413)で合成できる化合物Y(32.2mg、0.086mmоl)を加え、窒素雰囲気下、室温で20分間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で順に洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を逆相HPLC(水−アセトニトリル、添加物としてギ酸を含む)により精製して化合物(I−29)(6.2mg、収率15%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 1.38-1.51 (m, 2H), 1.51-1.63 (m, 1H), 1.73-1.94 (m, 3H), 1.96 (s, 3H), 2.69-2.89 (m, 4H), 3.11-3.21 (m, 1H), 3.18 (s, 3H), 3.24-3.32 (m, 1H), 3.73 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 4.63-4.74 (m, 1H), 6.91 (s, 1H), 7.09-7.19 (m, 3H), 7.26-7.40 (m, 4H), 7.48 (d, J = 7.5 Hz, 2H), 7.74 (s, 1H), 8.04 (s, 1H), 8.08 (br s, 1H), 8.36 (s, 2H).
化合物(I−27)の合成
Figure 2019189573

工程1 化合物24の合成
化合物23(5.60g、38.3mmоl)をメタノール(38mL)に溶解し、ピロリジン(3.48mL、42.1mmоl)を加えた。窒素雰囲気下、一晩撹拌した。反応液を濃縮し、トルエンを加えて再度濃縮した。得られた残渣をメタノール(55mL)に溶解した。ブロモ酢酸メチル(7.06mL、77mmоl)を加え、80℃で1時間撹拌した。水(20mL)を加え、80℃で2時間撹拌した。
反応液を室温に戻し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物24(7.19g、収率86%)を得た。
LC/MS(メソッド1) RT=1.63、MS(m/z) =219.20

工程2 化合物25の合成
化合物24(7.19g、32.9mmоl)をメタノール(33mL)に溶解した。2−メトキシエチルアミン(5.73mL、65.9mmоl)、酢酸(3.77mL、65.9mmоl)、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(3.11g、49.4mmоl)を加え、室温で一晩撹拌した。
反応液を濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物25(3.50g、収率43%)を得た。
LC/MS(メソッド1) RT=1.52、MS(m/z) =246.20

工程3 化合物26の合成
ジイソプロピルアミン(3.15mL、22.1mmоl)をTHF(18mL)に溶解し、窒素雰囲気下、−78℃に冷却した。1.64mоl/L n−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(11.9mL、19.4mmоl)を加え、15分かけて0℃まで昇温した。再び−78℃に冷却し、化合物25(2.17g、8.84mmоl)をTHF(4mL)に溶かして加えた。−78℃で1時間撹拌し、クロロギ酸メチル(0.753mL、9.72mmоl)を加えた。−78℃で1時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物26(1.30g、収率49%)を得た。
LC/MS(メソッド1) RT=1.66、MS(m/z) =304.15

工程4 化合物27の合成
化合物26(1.30g、4.30mmоl)をTHF(3mL)とメタノール(3mL)の混合溶媒に溶解した。1mоl/L 水酸化ナトリウム水溶液(5.16mL、5.16mmоl)を加え、室温で4時間撹拌した。
2mоl/L 塩酸(2.58mL、5.16mmоl)を加え、クロロホルムで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して化合物27(1.13g、収率91%)を得た。
LC/MS(メソッド1) RT=1.40、MS(m/z) =290.20

工程5 化合物28の合成
化合物27(1.13g、3.90mmоl)をトルエン(7.8mL)に溶解した。トリエチルアミン(0.812mL、5.86mmоl)とDPPA(1.01mL、4.68mmоl)を加え、室温で30分撹拌した。80℃に昇温して30分撹拌した後、ベンジルアルコール(2.03mL、19.5mmоl)を加え、80℃で一晩撹拌した。
反応液を室温に戻し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物28(823mg、収率54%)を得た。
LC/MS(メソッド1) RT=1.90、MS(m/z) =395.30

工程6 化合物29の合成
化合物28(823mg、2.09mmоl)をTHF(14mL)に溶解した。0.92mоl/L ボラン−THF錯体−THF溶液(6.81mL、6.26mmоl)を加え、60℃で2時間撹拌した。エタノール(9mL)、トリエチルアミン(3mL)、水(3mL)を加え、70℃で2時間撹拌した。
反応液を室温に戻して濃縮した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物29(445mg、収率56%)を得た。
LC/MS(メソッド1) RT=1.38、MS(m/z) =381.30

工程7 化合物(I−27)の合成
化合物29(242mg、0.636mmol)をTHF(3mL)とメタノール(3mL)の混合溶媒に溶解した。10%パラジウム−炭素(60mg)を加え、水素雰囲気下2時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮した。
得られた残渣をジクロロメタン(3.2mL)に溶解した。トリエチルアミン(0.176mL、1.27mmоl)と既知の方法(WO2012158413)で合成できる化合物Y(237mg、0.636mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。反応液をそのままシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して化合物(I−27)(racemate、290mg、収率87%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.65-1.78 (br s, 1H), 2.20 (s, 3H), 2.15-2.33 (br s, 1H), 2.44-2.61 (m, 2H), 2.75-2.92 (m, 2H), 2.98 (br s, 1H), 3.00-3.10 (m, 1H), 3.25-3.29 (m, 1H), 3.29 (s, 3H), 3.45 (m, 2H), 3.98 (s, 3H), 3.96-4.05 (m, 1H), 5.01 (br s, 1H), 6.95 (br s, 1H), 7.01-7.11 (m, 3H), 7.35 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.45 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 7.58 (d, J = 7.7 Hz, 2H), 7.79 (s, 1H), 7.90 (s, 1H).
化合物(I−2)の合成
Figure 2019189573

工程1 化合物31の合成
化合物30(1.16g、3.77mmоl)をTHF(7.5mL)に溶解した。1.0mоl/L ナトリウムメトキシド−メタノール溶液(4.52mL、4.52mmоl)を加え、室温で一晩撹拌した。
飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物31(715mg、収率73%)を得た。
LC/MS(メソッド1) RT=1.80、MS(m/z) =258.95

工程2 化合物32の合成
化合物31(715mg、2.76mmоl)をNMP(5.5mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.765mL、5.52mmоl)とアクリル酸tert−ブチル(0.607mL、4.14mmоl)を加えた。窒素雰囲気下、ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(28.2mg、0.055mmоl)を加え、100℃で4時間撹拌した。
反応液を室温に戻し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で順に洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物32(737mg、収率87%)を得た。
LC/MS(メソッド1) RT=2.30、MS(m/z) =251.20(M−55)

工程3 化合物33の合成
化合物32(289mg、0.943mmоl)をメタノール(4.7mL)に溶解した。フェニルボロン酸(230mg、1.89mmоl)、トリエチルアミン(0.785mL、5.66mmоl)、クロロ(1,5−シクロオクタジエン)ロジウムダイマー(11.6mg、0.024mmоl)を加え、60℃で2時間撹拌した。
反応液を室温に戻し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物33(338mg、収率93%)を得た。
LC/MS(メソッド1) RT=2.51、MS(m/z) =385.20

工程4 化合物34の合成
化合物33(162mg、0.421mmоl)をTHF(4.2mL)に溶解した。氷冷下、1.1mоl/L ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド−THF溶液(0.766mL、0.843mmоl)を加え、0℃で1時間撹拌した。
飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物34(130mg、収率88%)を得た。
LC/MS(メソッド1) RT=2.59、MS(m/z) =353.25

工程5 化合物35の合成
化合物34(130mg、0.369mmоl)をTFA(3.7mL)に溶解した。トリエチルシラン(0.590mL、3.69mmоl)を加え、室温で一晩撹拌した。
反応液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物35(104mg、収率100%)を得た。
LC/MS(メソッド1) RT=1.92、MS(m/z) =305.15(M+23)

工程6 化合物36の合成
化合物35(104mg、0.369mmоl)をトルエン(1.8mL)に溶解した。トリエチルアミン(0.102mL、0.738mmоl)とDPPA(0.095mL、0.443mmоl)を加え、室温で1時間撹拌した。80℃に昇温して30分撹拌した後、2−トリメチルシリルエタノール(0.158mL、1.11mmоl)を加え、80℃で一晩撹拌した。
反応液を室温に戻し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物36(109mg、収率74%)を得た。
LC/MS(メソッド1) RT=2.75、MS(m/z) =398.30

工程7 化合物(I−2)の合成
化合物36(19.5mg、0.049mmol)をジクロロメタン(1mL)に溶解し、TFA(0.5mL)を加えて一晩撹拌した。反応液を濃縮後、得られた残渣をTHF(1mL)に溶解した。トリエチルアミン(0.034mL、0.245mmоl)と既知の方法(WO2012158413)で合成できる化合物Y(18.3mg、0.049mmol)を加えて3時間撹拌した。
反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物(I−2)(racemate、16.2mg、収率62%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.02 (s, 3H), 2.69 (dd, J = 15.7, 7.8 Hz, 1H), 3.39 (s, 3H), 3.46 (dd, J = 15.7, 7.3 Hz, 1H), 3.97 (s, 3H), 4.06 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.36-4.57 (m, 3H), 4.99 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 5.81 (s, 1H), 6.82 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.07-7.45 (m, 12H), 7.75 (s, 1H), 7.85 (s, 1H).
化合物(I−1)の合成
Figure 2019189573

Figure 2019189573

工程1 化合物38の合成
窒素雰囲気下、4−メチルベンゼンスルホンアミド(13.3g、77mmol)、化合物37(7.74mL、70.4mmol)をテトラエチルオルトシリケート(17.3mL、77mmol)に加え、160℃で12時間撹拌した。放冷後、反応溶液にヘキサン、酢酸エチルを加え放置すると、結晶が析出した。結晶を炉別後に乾燥して化合物38(20.3g、収率97%)を得た。
LC/MS(メソッド1)RT=2.15、MS(m/z)=295.95

工程2 化合物39の合成
化合物38(13.9 g, 47.1mmol)、(E)−エチル−5−ニトロペンタ−2−エノエート(8.15 g, 47.1mmol)をトルエン(100ml)に溶解し、氷冷下、3,5−ジ−tert−ブチル−N((S−((1S, 2S, 4S, 5R)−5−メチルキヌクリジン−2−イル)(6−メチルキノリン−4−イル)メチル)ベンズアミド(2.04 g, 3.77mmol)を加え、室温で4日間撹拌した。反応液を濃縮後、水を加え、酢酸エチルで抽出した後、有機層を水洗し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製することにより、化合物39(1.9g、70.2%)を得た。
1H-NMR(CDCl3) δ:1.31(t, J = 7.2 Hz, 3H), 2.05-2.14(m, 1H), 2.47(s, 3H), 2.70(dd, J = 16.4, 9.3 Hz, 1H), 2.75-2.85(m, 1H), 3.49(dd, J = 16.3, 3.9 Hz, 1H), 4.14-4.31(m, 1H), 4.20(dd, J = 7.2, 5.1 Hz, 2H), 4.68-4.74(m, 1H), 5.36(s, 1H), 7.17-7.22(m, 2H), 7.27-7.34(m, 1H), 7.36(d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.69(d, J = 8.3 Hz, 2H).
LC/MS(メソッド1) RT=2.38、MS(m/z)=469.05

工程3 化合物40の合成
化合物39(7.00 g, 14.9mmol)をTHF(20mL)およびMeOH(140ml)に溶解しラネーニッケル触媒(0.877 g, 14.9mmol)を加えて、接触水素添加反応をした。反応終了後、反応液をセライト濾過し、その炉液を濃縮して化合物40(6.45g、収率98%)を得た。
LC/MS(メソッド1)RT=1.47、MS(m/z)=439.15

工程4 化合物41の合成
化合物40(8.39 g, 19.1mmol)のジクロロメタン(168ml)溶液にトリエチルアミン(5.30ml, 38.3mmol)を加えた。溶液に氷冷下、二炭酸ジ−tert−ブチル(13.92ml, 19.13mmol)を加え、室温で終夜撹拌した。水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物41(6.47 g、収率63%)を得た。
LC/MS(メソッド1)RT=2.35、MS(m/z)=483.15(M−55)

工程5 化合物42の合成
化合物41(3.53g, 6.55mmol)のTHF(30ml)溶液に氷冷下、水素化アルミニウムリチウム(0.373 g, 9.83mmol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌した。水酸化ナトリウム溶液(1mol/L)加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、白色固体、化合物42(3.0 g、収率92%)を得た。
LC/MS(メソッド1)RT=2.17、MS(m/z)=441.10(M−55)

工程6 化合物43の合成
化合物42(1.00g, 2.01mmol)のTHF(10ml)溶液に氷冷下セレノシアン酸2−ニトロフェニル(0.53 g, 2.32mmol)、トリブチルホスフィン(0.57ml, 2.32mmol)を加えた。混合物を室温で12時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して中間粗生成物(1.06 g、収率107%)を得た。その粗精製物をTHF(10ml)に溶解し、氷冷下30%過酸化水素水溶液(3.2ml)を加え3日間撹拌した。析出した個体を炉別し、さらに炉液に飽和炭酸水素ナトリウム溶液(1mol/L)加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し得た白色個体に先の個体を合わせて、化合物43(0.85 g、収率88%)を得た。
1H-NMR(CDCl3) δ:1.42(s, 9H), 1.73-1.85(m, 1H), 1.90-2.00(m, 1H), 2.45(s, 3H), 3.92(br s, 1H), 4.14-4.28(m, 2H), 4.83(br s, 1H), 5.22-5.35(m, 2H), 6.04(ddd, J = 34.4, 17.2, 8.6 Hz, 17.11(dd, J = 18.0, 8.3 Hz, 1H), 7.19-7.29(m, 1H), 7.32(d, J = 20.6 Hz, 6H), 7.69(d, J = 7.8 Hz, 2H).LC/MS(メソッド1)RT=2.55、MS(m/z)=423.05(M−55)

工程7 化合物44の合成
化合物43(440mg, 0.919mmol)のジクロロメタン(1ml)溶液に氷冷下TFA(0.071ml, 0.919mmol)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、化合物44(348mg、収率100%)を得た。
LC/MS(メソッド1)RT=1.33、MS(m/z)=379.35

工程8 化合物45の合成
窒素雰囲気下、化合物44(348mg, 0.920mmol)および、既知の方法(WO2012158413)で合成できる化合物Y(343mg, 0.920mmol)をジクロロメタン(10ml)に溶解し、氷冷下、トリエチルアミン(1.28ml, 9.20mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−MeOH)により精製して化合物45(581mg、収率96%)を得た。
LC/MS(メソッド1)RT=2.13、MS(m/z)= 658.25

工程9 化合物46の合成
化合物45(371mg, 0.564mmol)のTHF(1ml)および水(0.5ml)溶液に、NMO(132mg, 1.13mmol)、DABCO(127mg, 1.13mmol)、オスミウム(VI)酸カリウム二水和物(10.4mg, 0.028mmol)を加え、室温で12時間撹拌した。飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、化合物46粗精製物(437mg、収率112%)を得た。
LC/MS(メソッド1)RT=1.77、MS(m/z)= 692.70

工程10 化合物47の合成
化合物46(390mg, 0.564mmol)のジクロロメタン(8ml)およびTHF(1ml)溶液に、トリエチルアミン(0.117ml, 0.846mmol)、メタンスルホニルクロライド(0.046ml, 0.592mmol)を加え、室温で10分間撹拌した。水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、化合物47粗精製物(420mg、収率97%)を得た。
LC/MS(メソッド1)RT=1.88、MS(m/z)= 770.20

工程11 化合物48の合成
化合物47(420mg, 0.546mmol)のDMF(2.100ml)溶液に、ナトリウムメトキシド(211mg, 1.09mmol)を加え、室温で20分間撹拌した。さらにナトリウムメトキシド(211mg, 1.09mmol)を加え2時間の撹拌後、飽和塩化アンモニウム水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−MeOH)により精製して化合物48(220mg、収率57%)を得た。
LC/MS(メソッド1)RT=1.95、MS(m/z)= 706.25

工程12 化合物49の合成
化合物48(60mg, 0.085mmol)、マグネシウム粉末(31.0mg, 1.28mmol)、MeOH(2.4ml)を入れた試験管(5ml)に対し、室温で1時間超音波をかけた。飽和塩化アンモニウム水を加えクロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−MeOH)により精製して化合物49(20mg、収率43%)を得た。
LC/MS(メソッド1)RT=1.08、MS(m/z)=552.20

工程13 化合物50の合成
化合物49(33mg, 0.060mmol)のMeOH(2ml)溶液に、クロロアセトアルデヒド(5 μL, 0.060mmol)酢酸(4 μL, 0.060mmol)、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(11.28mg, 0.179mmol)を加え、室温で3日間撹拌した。水を加えクロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、化合物50粗精製物(31mg、収率97%)を得た。
LC/MS(メソッド1)RT=1.83、MS(m/z)= 614.25

工程14 化合物(I−1)の合成
化合物50(31mg, 0.050mmol)のDMF(2ml)溶液に、ヨウ化ナトリウム(151mg, 1.010mmol)を加えた。混合物を83度で12時間撹拌した。水を加えクロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−MeOH)により精製して化合物(I−1)(6mg、収率20%)を得た。
LC/MS(メソッド1)RT=1.61、MS(m/z)= 578.30
化合物(I−40)の合成
Figure 2019189573

工程1 化合物52の合成
水素化ナトリウム(401mg、10.0mmоl)をTHF(10mL)に懸濁させた。氷冷下、マロン酸ジエチル(1.53mL、10.0mmоl)を加え、室温にて10分間撹拌した。化合物51(1.50g、5.01mmоl)を加え、60℃にて3時間撹拌した。
反応液を室温に戻し、塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物52(1.67g、収率81%)を得た。
LC/MS(メソッド1) RT=2.61、MS(m/z)=414.20

工程2 化合物53の合成
化合物52(787mg、1.90mmоl)をTHF(10mL)に溶解し、反応容器を窒素ガスで置換した。氷冷下、0.1mоl/Lヨウ化サマリウム−THF溶液(57.1mL、5.71mmоl)を加え、20分間撹拌した。室温に昇温し、さらに40分間撹拌した。
1mоl/L塩酸を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物53(310mg、収率63%)を得た。
LC/MS(メソッド1) RT=1.63、MS(m/z)=260.15

工程3 化合物54の合成
化合物53(310mg、1.19mmоl)をジクロロメタン(6mL)に溶解した。トリメチルオキソニウムテトラフルオロボラート(212mg、1.43mmоl)を加え、室温にて一晩撹拌した。反応溶液を濃縮後、メタノール(4mL)に溶解し、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(225mg、3.58mmоl)を加えた。pH指示薬としてブロモクレゾールグリーンを加えておき、反応溶液が酸性に保てるように2mоl/L塩化水素−メタノール溶液を適宜追加しながら2時間撹拌した。
炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して化合物54(261mg、収率89%)を得た。
LC/MS(メソッド1) RT=1.06、MS(m/z)=246.20

工程4 化合物55の合成
化合物54(261mg、1.07mmоl)をアセトニトリル(5.3mL)に溶解した。ジイソプロピルエチルアミン(0.558mL、3.20mmоl)と1−ブロモ−2−メトキシエタン(0.112mL、1.17mmоl)を加え、60℃にて一晩撹拌した。
反応液を室温に戻し、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物55(230mg、収率71%)を得た。
LC/MS(メソッド1) RT=1.12、MS(m/z)=304.25

工程5 化合物56の合成
化合物55(230mg、0.757mmоl)をTHF(2mL)とメタノール(2mL)の混合溶媒に溶解した。1mоl/L水酸化ナトリウム水溶液(0.908mL、0.908mmоl)を加え、室温で一晩撹拌した。2mоl/L塩酸(0.454mL、0.908mmоl)を加え、反応溶液を濃縮した。
得られた残渣をトルエン(2.5mL)に溶解した。トリエチルアミン(0.157mL、1.14mmоl)とDPPA(0.195mL、0.908mmоl)を加え、室温で30分撹拌した。80℃に昇温して30分撹拌した後、ベンジルアルコール(0.787mL、7.57mmоl)を加え、80℃で一晩撹拌した。
反応液を室温に戻し、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物56(227mg、収率79%)を得た。
LC/MS(メソッド1) RT=1.42、MS(m/z)=381.30

工程6 化合物(I−40)の合成
化合物56(58mg、0.152mmol)をTHF(1mL)とメタノール(1mL)の混合溶媒に溶解した。10%パラジウム−炭素(20mg)を加え、水素雰囲気下2時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮した。
得られた残渣をジクロロメタン(1mL)に溶解した。トリエチルアミン(0.042mL、0.152mmоl)と既知の方法(WO2012158413)で合成できる化合物Y(56.8mg、0.152mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。反応液をそのままシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して化合物(I−40)(racemate、46.7mg、収率58%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.16 (s, 3H), 2.13-2.26 (m, 3H), 2.65-2.96 (m, 3H), 2.96-3.17 (m, 3H), 3.33 (s, 3H), 3.38-3.54 (m, 2H), 3.96 (s, 3H), 4.57 (s, 1H), 5.23 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.96 (br s, 1H), 7.05-7.20 (m, 4H), 7.31 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.40 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 7.53 (d, J = 7.7 Hz, 2H), 7.74 (s, 1H), 7.84 (s, 1H).
(参考例4) 化合物60の合成
Figure 2019189573

工程1 化合物58の合成
化合物57(合成法はWO2012/125746に記載)(4.32g、15.8mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(8.03g、31.6mmоl)、酢酸カリウム(4.66g、47.4mmol)および[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体(0.646g、0.791mmol)をDMF(40mL)に溶解し、90℃で4時間撹拌した。
反応溶液に酢酸エチル(100mL)と水(100mL)を加え不溶物をセライトろ過した後、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を水で2回洗浄し、溶媒を減圧留去することで化合物58を粗生成物として得た。

工程2 化合物59の合成
上記工程1で得られた残渣を1,4−ジオキサン(50mL)に溶解し、化合物V(合成法はWO2012/158413に記載)(5.08g、15.8mmol)、リン酸三カリウム(6.71g、31.6mmol)、XPhosアミノビフェニルパラジウムジクロリド前触媒(0.622g、0.790mmol)および水(25mL)を加え、90℃で4時間撹拌した。
反応溶液に飽和食塩水を加え、酢酸エチルで2回抽出した後、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物59を得た。
LC/MS(メソッド1) RT=1.99、MS(m/z) =366
1H-NMR(CDCl3)δ:1.30 (s, 9H),2.15 (s, 3H), 3.72 (s, 2H), 5.35 (s, 2H), 7.40 (t, J = 7.6Hz, 1H), 7.52 (t, J = 8.4Hz, 2H), 7.62 (dd, J = 8.4 and 1.2Hz, 2H), 9.05 (s, 2H).

工程3 化合物60の合成
化合物59(1.60g、4.38mmol)をジクロロメタン(4.4mL)に溶解した。ピリジン(0.637mL、7.89mmol)とクロロギ酸フェニル(0.688mL、5.48mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。
反応溶液をそのままシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物60(1.58g、収率75%)を得た。
LC/MS(メソッド1) RT=2.33、MS(m/z) =486.30
化合物(I−51)の合成
Figure 2019189573

工程1 化合物(I−51)の合成
化合物29(290mg、0.761mmol)をTHF(3mL)とメタノール(3mL)の混合溶媒に溶解した。10%パラジウム−炭素(60mg)を加え、水素雰囲気下1時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮した。
得られた残渣をジクロロメタン(3mL)に溶解した。トリエチルアミン(0.211mL、1.52mmоl)と化合物60(369mg、0.761mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。反応液をそのままシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して化合物(I−157)(370mg、収率76%)を得た。
LC/MS(メソッド1) RT=1.93、MS(m/z) =638.40

工程2 化合物(I−51)の合成
化合物(I−157)(370mg、0.580mmol)をテトラヒドロフラン(2mL)とメタノール(2mL)の混合溶媒に溶解した。1mоl/L 水酸化ナトリウム水溶液(1.74mL、1.74mmоl)を加え、室温で一晩撹拌した。
飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製してI−51(racemate、287mg、収率89%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.27 (s, 3H), 2.40-2.58 (m, 2H), 2.65 (br s, 1H), 2.72-2.89 (m, 2H), 2.98-3.34 (m, 6H), 3.34-3.52 (m, 2H), 3.68 (br s, 1H), 3.94 (br s, 1H), 4.91 (s, 2H), 5.14 (br s, 1H), 6.99-7.16 (m, 4H), 7.40 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 7.49 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 7.61 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 9.15 (s, 2H).
一般的製造法および実施例に記載の方法に準じて以下の化合物を得た。構造および物性(LC/MSデータ)を以下の表に示す。
「LCMS method No.」はLC/MSの測定条件を意味する。
以下の表において、化学構造式に隣接して「HCOOH」を意味する化学式が記載されている場合は、該化合物が「HCOOH塩」を形成していることを意味する。
なお、構造式中、「くさび形」および「破線」は立体配置を示す。特に、立体配置が記載された化合物において、「立体」の項目に「racemate」と記載されている化合物は相対立体配置が特定されたラセミ体化合物であり、「single isomer」と記載されている化合物は、単一の立体異性体である。
さらに、化合物I−100およびI−101は、互いにジアステレオマーの関係にあり、化合物I−137およびI−138、並びに、化合物I−143およびI−144は、互いにエナンチオマーの関係にある。
Figure 2019189573
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試験例1 細胞増殖阻害活性(TF−1アッセイ)
ヒト赤白血病細胞株であるTF−1細胞(ATCC Number:CRL−2003)にレトロウイルスベクターを用いて各神経栄養因子に対するヒト受容体遺伝子(TrkA、TrkB、TrkC、p75)を導入し、それらの受容体を安定的に高発現する細胞を作製する。なお、NGFへの阻害活性評価にはTrkAおよびp75を導入したTF−1細胞、BDNFへの阻害活性評価にはTrkBおよびp75を導入したTF−1細胞、NT−3に対する評価にはTrkCおよびp75を導入したTF−1細胞を使用する。白色の384ウェル平底プレートに200nLDMSOに調製した被験物質(最終濃度20μmol/L〜0.05nmol/L)を添加する。各TF−1細胞と各リガンドを10%の胎児ウシ血清を含むRPMI−1640培地に、1ウェルあたりTrkAおよびp75発現細胞およびTrkCおよびp75発現細胞は400個、TrkBおよびp75発現細胞は800個となるように、また、それぞれのリガンドとしてヒトNGFは最終濃度4ng/mL、ヒトBDNFおよびヒトNT−3は最終濃度8ng/mLとなるように調整し、40μLを各ウェルに添加する。3日後にCellTiter−Glo Luminescent Cell Viability Assay(Promega社製)のCellTiter−Glo試薬を各ウェルに20μL添加後、マイクロプレートリーダーにより化学発光を測定し、各神経栄養因子刺激によるTF−1細胞の増殖を評価する。各神経栄養因子のみの添加で細胞を3日間培養して得られた1ウェルあたりの発光量を阻害活性0%発光量、神経栄養因子無添加で3日間培養して得られた1ウェルあたりの発光量を阻害活性100%発光量として、化合物の抑制率を次式にて算出する。
抑制率(%)=(1−(被験物質添加時の発光量−阻害活性100%発光量)/(阻害活性0%発光量−阻害活性100%発光量))×100
化合物濃度20μmol/Lから3倍希釈系列1nmol/Lまでの10点、または1μmol/Lから3倍希釈系列0.05nmol/Lまでの10点について抑制率を求め、ロジスティック近似法によりIC50値(nmol/L)を算出する。
試験例1−1
Brennan術後痛モデルによる薬効評価
モデル作製
ラットをイソフルラン麻酔下で後肢底の皮膚および筋膜を切開後、屈筋を垂直に二分し、皮膚を縫合した。左後肢踵より約0.5cmの部位から足先に向かって約1cmにわたってメスを用いて皮膚を切開し、足底筋を持ち上げてメスを用いて縦に切開後、5-0ナイロン糸で皮膚を2箇所縫合した。
評価(1)
Randall-Selitto試験
analgesiometerにより機械痛覚過敏に対する作用を評価した。手術後、analgesiometerにより1秒当り16gずつ刺激圧が増加するようにラッ卜後肢を圧迫し、ラッ卜が逃避行動を示した際の圧を疼痛閾値とした。左右の後肢について疼痛閾値を評価し、処置前疼痛閾値とした。手術側の疼痛閾値が80g以下、かつ手術前の疼痛閾値が100〜160gの動物を採用した。なお、動物の訓練のため、処置前疼痛閾値測定前に同様の操作を実施した。採用した動物に本発明に係る化合物を投与した。本発明に係る化合物は懸濁液、または溶液を調製し、静脈投与あるいは皮下投与した。投与後、左右後肢の疼痛閾値を評価し、処置後疼痛閾値とした。下記の方法により%reversal値を計算し、化合物の鎮痛作用を比較した。
%reversal =100×(処置後疼痛閾値一処置前疼痛閾値)/ (手術前疼痛閾値-処置前疼痛閾値)

(結果)
化合物I−15:31%reversal(4mg/kg)
化合物I−63:33%reversal(6mg/kg)

評価(2)
電動von Frey試験
手術後、電動von Frey装置を用いて機械痛覚過敏に対する作用を評価する。手術後、金網上に載せたプラスチック製ケージにラッ卜を入れ、馴化させる。金網側からラッ卜足裏にbluntなフィラメントを押し当て、ラッ卜が逃避行動を示す圧値を疼痛閾値とする。左右の後肢について疼痛閾値を評価し、処置前疼痛閾値とした。手術側の疼痛閾値が0.6〜10gの動物を採用する。なお、動物の訓練のため、処置前疼痛閾値測定前に同様の操作を実施する。採用した動物に本発明に係る化合物を投与する。本発明に係る化合物は懸濁液、または溶液を調製し、静脈投与あるいは皮下投与する。投与後、左右後肢の疼痛閾値を評価し、処置後疼痛閾値とする。投与後、左右後肢の疼痛閾値を評価し、処置後疼痛閾値とする。下記の方法により%reversal値を計算し、化合物の鎮痛作用を比較する。
%reversal =100×(処置後疼痛閾値一処置前疼痛閾値)/ (手術前疼痛閾値-処置前疼痛閾値)
本発明に係る式(I)または式(IA)で示される化合物は、TrkA受容体阻害作用を有し、ヒトTrkA受容体を阻害するものであればよい。
具体的には、以下に記載する評価方法において、IC50は5000nM以下が好ましく、より好ましくは、1000nM以下、さらにより好ましくは100nM以下である。
試験例2 ヒ卜TrkA阻害活性の測定
384ウェルプレー卜に、0.4μLのDMSOに溶解した被験物質(最終濃度200μM〜1pM)を添加した。そこにアッセイバッファー[100 mmol/L 4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピぺラジンエタンスルホン酸(HEPES)、10 mmol/L塩化マグネシウム、0.003 vol% Brij−35、0.004 vol% Tween20および1 mmol/L ジチオスレイ卜ール]にて希釈したTrkA (TrkA、PV3144、ライフテクノロジーズ社、最終濃度1nM)7.5μLを添加し、室温で15分間前処理した。そこにアッセイバッファーに調製した蛍光標識基質(FL−Peptide 27、760424、パーキンエルマー社、最終濃度1.5μM)、ATP(最終濃度500μM)を添加して、全量15 μLにて、37度で120分間反応させた。次に、このプレー卜にターミネーションバッファー[100 mmol/L HEPES、40 mmol/Lエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、10 mmol/L塩化マグネシウム、0.003 vol% Brij−35、0.004 vol% Tween20、1 mmol/L ジチオスレイ卜ール、および0.16 vol % Coating Reagent 3]を15 μL添加して酵素反応を停止させた。次に、モビリティーシフ卜アッセイ装置(LabChip EZ Reader II、Caliper Life Sciences社)を用いて、蛍光標識基質およびリン酸化された蛍光標識基質の蛍光強度を測定し、以下の式1に基づき、変換率を算出した。次に、溶媒であるDMSOを添加したウェルを陰性対照とし、TrkA未添加のウェルを陽性対照として、以下の式2により被検物質のリン酸化阻害率を求めた。
(式1) 変換率(%)=(リン酸化基質蛍光強度/(リン酸化基質蛍光強度+未リン酸化基質蛍光強度))x100
(式2) リン酸化阻害率(%)=(1−(被検物質添加時の変換率−陽性対照の変換率)/(陰性対照の変換率−陽性対象の変換率))x100
被検物質濃度20nmol/Lから3倍希釈系列1pmol/Lまでの10点、または2μmol/Lから3倍希釈系列0.1nmol/Lまでの10点、または200μmol/Lから3倍希釈系列10nmol/Lまでの10点、または200μmol/Lから3倍希釈系列0.04nmol/Lまでの15点について抑制率を求め、ロジスティック近似法によりIC50値( nmol/L ) を算出した。
(結果)
本発明に係る化合物のTrkA阻害活性に関する評価結果を以下に示す。なお、IC50値は、0nM以上100nM未満を「A」、100nM以上1000nM未満を「B」、1000nM以上を「C」とする。
Figure 2019189573
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試験例3 hERG試験
本発明に係る化合物の心電図QT間隔延長リスク評価を目的として、human ether−a−go−go related gene (hERG)チャネルを発現させたチャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)細胞を用いて、心室再分極過程に重要な役割を果たす遅延整流K電流(IKr)への本発明に係る化合物の作用を検討する。
全自動パッチクランプシステム(QPatch;Sophion Bioscience A/S)を用い、ホールセルパッチクランプ法により、細胞を−80mVの膜電位に保持し、−50mVのリーク電位を与えた後、+20mVの脱分極刺激を2秒間、さらに−50mVの再分極刺激を2秒間与えた際に誘発されるIKrを記録する。ジメチルスルホキシドを最終濃度として0.1%から0.3%の範囲内に調整した細胞外液(NaCl:145 mmol/L、KCl:4 mmol/L、CaCl2:2 mmol/L、MgCl2:1 mmol/L、グルコース:10 mmol/L、HEPES(4−(2−hydroxyethyl)−1−piperazineethanesulfonic acid、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸):10 mmol/L、pH=7.4)を媒体とし、媒体及び本発明に係る化合物を目的の濃度で溶解させた細胞外液をそれぞれ室温条件下で、7分以上細胞に適用させる。得られたIKrから、解析ソフト(QPatch Assay software;Sophion Bioscience A/S)を使用して、保持膜電位における電流値を基準に最大テール電流の絶対値を計測する。さらに、媒体適用後の最大テール電流に対する本発明に係る化合物適用後の最大テール電流を阻害率として算出し、本発明に係る化合物のIKrへの影響を評価する。
試験例4 CYP阻害試験
市販のプールドヒト肝ミクロソームを用いて、ヒト主要CYP5分子種(CYP1A2、2C9、2C19、2D6、3A4)の典型的基質代謝反応として7−エトキシレゾルフィンのO−脱エチル化(CYP1A2)、トルブタミドのメチル−水酸化(CYP2C9)、メフェニトインの4’−水酸化(CYP2C19)、デキストロメトルファンのO脱メチル化(CYP2D6)、テルフェナジンの水酸化(CYP3A4)を指標とし、それぞれの代謝物生成量が本発明に係る化合物によって阻害される程度を評価する。
反応条件は以下のとおり:基質、0.5μmol/L エトキシレゾルフィン(CYP1A2)、100μmol/L トルブタミド(CYP2C9)、50μmol/L S−メフェニトイン(CYP2C19)、5μmol/L デキストロメトルファン(CYP2D6)、1μmol/L テルフェナジン(CYP3A4);反応時間、15分;反応温度、37℃;酵素、プールドヒト肝ミクロソーム0.2mg タンパク質/mL;本発明に係る化合物濃度、1、5、10、20μmol/L(4点)。
96穴プレートに反応溶液として、50mmol/L Hepes緩衝液中に各5種の基質、ヒト肝ミクロソーム、本発明に係る化合物を上記組成で加え、補酵素であるNADPHを添加して、指標とする代謝反応を開始する。37℃、15分間反応した後、メタノール/アセトニトリル=1/1(V/V)溶液を添加することで反応を停止する。3000rpm、15分間の遠心後、遠心上清中のレゾルフィン(CYP1A2代謝物)を蛍光マルチラベルカウンタあるいはLC/MS/MSで定量し、トルブタミド水酸化体(CYP2C9代謝物)、メフェニトイン4’水酸化体(CYP2C19代謝物)、デキストロルファン(CYP2D6代謝物)、テルフェナジンアルコール体(CYP3A4代謝物)をLC/MS/MSで定量する。
薬物を溶解した溶媒であるDMSOのみを反応系に添加したものをコントロール(100%)とし、残存活性(%)を算出し、濃度と抑制率を用いて、ロジスティックモデルによる逆推定によりIC50を算出する。
試験例5 CYP3A4(MDZ)MBI試験
本発明に係る化合物のCYP3A4阻害に関して代謝反応による増強からMechanism based inhibition(MBI)能を評価する試験である。プールドヒト肝ミクロソームを用いてミダゾラム(MDZ)の1−水酸化反応を指標としてCYP3A4阻害を評価した。
反応条件は以下のとおり:基質、10μmol/L MDZ;プレ反応時間、0または30分;反応時間、2分;反応温度、37℃;プールドヒト肝ミクロソーム、プレ反応時0.5mg/mL、反応時0.05mg/mL(10倍希釈時);本発明に係る化合物プレ反応時の濃度、1、5、10、20μmol/L(4点)。
96穴プレートにプレ反応液としてK−Pi緩衝液(pH7.4)中にプールドヒト肝ミクロソーム、本発明に係る化合物溶液を上記のプレ反応の組成で加え、別の96穴プレートに基質とK−Pi緩衝液で1/10希釈されるようにその一部を移行し、補酵素であるNADPHを添加して指標とする反応を開始し(プレ反応無)、所定の時間反応後、メタノール/アセトニトリル=1/1(V/V)溶液を加えることによって反応を停止した。また残りのプレ反応液にもNADPHを添加しプレ反応を開始し(プレ反応有)、所定時間プレ反応後、別のプレートに基質とK−Pi緩衝液で1/10希釈されるように一部を移行し指標とする反応を開始した。所定の時間反応後、メタノール/アセトニトリル=1/1(V/V)溶液を加えることによって反応を停止した。それぞれの指標反応を行ったプレートを3000rpm、15分間の遠心後、遠心上清中の1−水酸化ミダゾラム をLC/MS/MSで定量した。
本発明に係る化合物を溶解した溶媒であるDMSOのみを反応系に添加したものをコントロール(100%)とし、本発明に係る化合物をそれぞれの濃度添加したときの残存活性(%)を算出し、濃度と阻害率を用いて、ロジスティックモデルによる逆推定によりICを算出した。Preincubataion 0minのIC/Preincubataion 30minのICをShifted IC値とし,Shifted ICが1.5以上であればPositive、Shifted ICが1.0以下であればNegativeとした。
(結果)
化合物I−15:Negative
化合物I−17:Negative
化合物I−30:Negative
化合物I−32:Negative
化合物I−34:Negative
化合物I−63:Negative
化合物I−72:Negative
化合物I−76:Negative
化合物I−138:Negative
試験例6 BA試験
経口吸収性の検討実験材料と方法
(1)使用動物:SDラットを使用する。
(2)飼育条件:SDラットは、固形飼料および滅菌水道水を自由摂取させる。
(3)投与量、群分けの設定:経口投与、静脈内投与を所定の投与量により投与する。以下のように群を設定する。
経口投与 2μmol/kg(n=2)
静脈内投与 1μmol/kg(n=2)
(4)投与液の調製:経口投与はジメチルスルホキシド/0.5%メチルセルロース溶液=1/4溶液を用いて溶液として投与する。静脈内投与はジメチルスルホキシド/プロピレングリコール=1/1溶媒を用いて可溶化して投与する。
(5)投与方法:経口投与は、経口ゾンデにより強制的に胃内に投与する。静脈内投与は、注射針を付けたシリンジにより尾静脈から投与する。
(6)評価項目:経時的に採血し、血漿中本発明に係る化合物濃度をLC/MS/MSを用いて測定する。
(7)統計解析:血漿中本発明に係る化合物濃度推移について、モーメント解析法により血漿中濃度‐時間曲線下面積(AUC)を算出し、経口投与群と静脈内投与群のAUCから本発明に係る化合物のバイオアベイラビリティ(BA)を算出する。
試験例7 クリアランス評価試験
実験材料と方法
(1)使用動物:SDラットを使用した。
(2)飼育条件:SDラットは、固形飼料および滅菌水道水を自由摂取させた。
(3)投与量、群分けの設定:静脈内投与を所定の投与量により投与した。以下のように群を設定した。
静脈内投与 1μmol/kg(n=2)
(4)投与液の調製:ジメチルスルホキシド/プロピレングリコール=1/1溶媒を用いて可溶化して投与した。
(5)投与方法:注射針を付けたシリンジにより尾静脈から投与した。
(6)評価項目:経時的に採血し、血漿中本発明に係る化合物濃度をLC/MS/MSを用いて測定した。
(7)統計解析:血漿中本発明に係る化合物濃度推移について、モーメント解析法により全身クリアランス(CLtot)を算出した。
(結果)
化合物I−12:9.99mL/min/kg
化合物I−30:18.2mL/min/kg
化合物I−57:12.5mL/min/kg
化合物I−115:16.4mL/min/kg
化合物I−119:14.0mL/min/kg
試験例8 Fluctuation Ames Test
本発明に係る化合物の変異原性を評価する。
凍結保存しているネズミチフス菌(Salmonella typhimurium TA98株、TA100株)20μLを10mL液体栄養培地(2.5% Oxoid nutrient broth No.2)に接種し37℃にて10時間、振盪前培養する。TA98株は7.7〜8.0mLの範囲内で調整した菌液を遠心(2000×g、10分間)して培養液を除去する。遠心に用いた菌液と同容量のMicro F緩衝液(KHPO:3.5g/L、KHPO:1g/L、(NHSO:1g/L、クエン酸三ナトリウム二水和物:0.25g/L、MgSO・7H0:0.1g/L)に菌を懸濁し、120mLのExposure培地(ビオチン:8μg/mL、ヒスチジン:0.2μg/mL、グルコース:8mg/mLを含むMicroF緩衝液)に添加する。TA100株は3.1〜3.42mLの範囲内で調整した菌液を120〜130mLの範囲内で調整したExposure培地130mLに添加し試験菌液を調製する。本発明に係る化合物DMSO溶液(最高用量50mg/mLから2〜3倍公比で数段階希釈)、陰性対照としてDMSO、陽性対照として非代謝活性化条件ではTA98株に対しては50μg/mLの4−ニトロキノリン−1−オキシドDMSO溶液、TA100株に対しては0.25μg/mLの2−(2−フリル)−3−(5−ニトロ−2−フリル)アクリルアミドDMSO溶液、代謝活性化条件ではTA98株に対して40μg/mLの2−アミノアントラセンDMSO溶液、TA100株に対しては20μg/mLの2−アミノアントラセンDMSO溶液それぞれ12μLと試験菌液588μL(代謝活性化条件では試験菌液498μLとS9 mix 90μLの混合液)を混和し、37℃にて90分間、振盪培養する。本発明に係る化合物を暴露した菌液230μLを、Indicator培地(ビオチン:8μg/mL、ヒスチジン:0.2μg/mL、グルコース:8mg/mL、ブロモクレゾールパープル:37.5μg/mLを含むMicroF緩衝液)1150μLに混和し、50μLずつマイクロプレート48ウェル/用量に分注し、37℃にて3日間、静置培養する。アミノ酸(ヒスチジン)合成酵素遺伝子の突然変異によって増殖能を獲得した菌を含むウェルは、pH変化により紫色から黄色に変色するため、1用量あたり48ウェル中の黄色に変色した菌増殖ウェルを計数し、陰性対照群と比較して評価する。変異原性が陰性のものを(−)、陽性のものを(+)として示す。
試験例9 代謝安定性試験
市販のプールドヒト肝ミクロソームと本発明に係る化合物を一定時間反応させ、反応サンプルと未反応サンプルの比較により残存率を算出し、本発明に係る化合物が肝で代謝される程度を評価した。
ヒト肝ミクロソーム0.5mgタンパク質/mLを含む0.2mLの緩衝液(50mmol/L Tris−HCl pH7.4、150mmol/L 塩化カリウム、10mmol/L 塩化マグネシウム)中で、1mmol/L NADPH存在下で37℃、0分あるいは30分間反応した(酸化的反応)。反応後、メタノール/アセトニトリル=1/1(v/v)溶液の100μLに反応液50μLを添加、混合し、3000rpmで15分間遠心した。その遠心上清中の本発明に係る化合物をLC/MS/MSまたは固相抽出(SPE)/MSにて定量し、反応後の本発明に係る化合物の残存量を0分反応時の化合物量を100%として計算した。
(結果)
化合物I−15:49%
化合物I−97:103%
試験例10 粉末溶解度試験
適当な容器に本発明に係る化合物を適量入れ、各容器にpH4クエン酸緩衝液(100mmol/Lクエン酸・一水和物水溶液と100mmol/Lクエン酸三ナトリウム・二水和物水溶液を適量混合し、pH4に調整)、JP−2液(リン酸二水素カリウム3.40gおよび無水リン酸水素二ナトリウム3.55gを水に溶かし1000mLとしたもの1容量に水1容量を加える)を200μLずつ添加する。試験液添加後に全量溶解した場合には、適宜、本発明に係る化合物を追加する。密閉して25℃または37℃で1時間振とう後に濾過し、各濾液100μLにメタノール100μLを添加して2倍希釈を行う。希釈倍率は、必要に応じて変更する。気泡および析出物がないかを確認し、密閉して振とうする。絶対検量線法によりHPLCを用いて本発明に係る化合物を定量する。
試験例11 溶解性試験
本発明に係る化合物の溶解度は、1%DMSO添加条件下で決定する。DMSOにて10mmol/L化合物溶液を調製し、本発明に係る化合物溶液2 μLをJP−2液(下記参照)198μLに添加する。室温で1時間振盪させた後、混液を吸引濾過する。濾液をメタノール/水=1/1(V/V)またはアセトニトリル/メタノール/水=1/1/2(V/V/V)にて10または100倍希釈し、絶対検量線法によりLC/MSまたは固相抽出(SPE)/MSを用いて濾液中濃度(C)を測定する。
JP−2液組成:
A:リン酸二水素カリウム3.40gおよび無水リン酸水素二ナトリウム3.55gを水に溶かし1000mLとする。
B:リン酸二水素カリウム3.40gおよび無水リン酸水素二ナトリウム3.55gを水に溶かし1000mLとしたもの1容量に水1容量を加える。
製剤例
以下に示す製剤例は例示にすぎないものであり、発明の範囲を何ら限定することを意図するものではない。
製剤例1: 錠剤
本発明に係る化合物、乳糖およびステアリン酸カルシウムを混合し、破砕造粒して乾燥し、適当な大きさの顆粒剤とする。次にステアリン酸カルシウムを添加して圧縮成形して錠剤とする。
製剤例2: カプセル剤
本発明に係る化合物、乳糖およびステアリン酸カルシウムを均一に混合して粉末または細粒状として散剤をつくる。それをカプセル容器に充填してカプセル剤とする。
製剤例3: 顆粒剤
本発明に係る化合物、乳糖およびステアリン酸カルシウムを均一に混合し、圧縮成型した後、粉砕、整粒し、篩別して適当な大きさの顆粒剤とする。
製剤例4: 口腔内崩壊錠
本発明に係る化合物および結晶セルロースを混合し、造粒後打錠して口腔内崩壊錠とする。
製剤例5: ドライシロップ
本発明に係る化合物および乳糖を混合し、粉砕、整粒、篩別して適当な大きさのドライシロップとする。
製剤例6: 注射剤
本発明に係る化合物およびリン酸緩衝液を混合し、注射剤とする。
製剤例7: 点滴剤
本発明に係る化合物およびリン酸緩衝液を混合し、点滴剤とする。
製剤例8: 吸入剤
本発明に係る化合物および乳糖を混合し細かく粉砕することにより、吸入剤とする。
製剤例9: 軟膏剤
本発明に係る化合物およびワセリンを混合し、軟膏剤とする。
製剤例10: 貼付剤
本発明に係る化合物および粘着プラスターなどの基剤を混合し、貼付剤とする。
本発明に係る医薬組成物は、TrkA阻害活性を有し、TrkAに起因する疾患、例えば、変形性関節炎、関節リウマチ、骨折、間質性膀胱炎、慢性膵炎および前立腺炎に伴う痛み;また、慢性腰痛、糖尿病性末梢神経障害痛、術後痛、骨盤痛、癌性疼痛などに代表される侵害受容性疼痛、神経障害性疼痛、急性痛および慢性疼痛;並びに、がん、炎症性疾患、アレルギー性疾患および皮膚疾患などに対して有用である。

Claims (24)

  1. 一般式(I):
    Figure 2019189573

    (式中、式:
    Figure 2019189573

    で示される基は、式:
    Figure 2019189573

    (式中、Wは、窒素原子またはCRであり;
    は、水素原子、ハロゲンまたは置換若しくは非置換のアルキルであり;
    は、置換若しくは非置換のアルキル、ハロゲン、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基または置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
    A’は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基または置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
    およびRは、それぞれ独立して、水素原子、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のカルバモイル、またはRおよびRは一緒になって、オキソを形成してもよく;
    環Dは、置換若しくは非置換のベンゼン環または置換若しくは非置換の6員芳香族複素環であり;
    およびUは、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NR−または−CR−であり;
    Uは、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NR−または−CR−であり;
    tは、1〜4の整数であり;
    は、それぞれ独立して、水素原子、置換若しくは非置換のアルキルまたは置換若しくは非置換のアルキルオキシであり;
    は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルキルオキシであり;
    は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルキルオキシであり;またはRおよびRは一緒になって、オキソ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環または置換若しくは非置換の非芳香族複素環を形成してもよく;
    は、置換若しくは非置換のフェニルまたは置換若しくは非置換の6員芳香族複素環式基であり;
    は、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
    は、水素原子、シアノ、カルボキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニルまたは置換若しくは非置換のカルバモイル)で示される基であり;
    −Z−は、−NR−、−O−または−CR−であり;
    −L−は、−C(=X)−または−SO−であり;
    =Xは、=O、=S、=NR10または=CR1112であり;
    −Z−は、−NR5A−または−CR6A7A−であり;
    およびR5Aは、それぞれ独立して、水素原子または置換若しくは非置換のアルキルであり;
    、R6A、RおよびR7Aは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、ヒドロキシ、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシまたは置換若しくは非置換のアミノであり;
    10は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアシル、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のアルキルスルホニル、ニトロ、置換若しくは非置換のアルキルオキシまたはヒドロキシであり;
    11は、水素原子、シアノ、置換若しくは非置換のアシル、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のカルバモイル、置換若しくは非置換のアルキルスルホニルまたはニトロであり;
    12は、水素原子またはシアノであり;
    環Cは、置換若しくは非置換の芳香族複素環、置換若しくは非置換の非芳香族複素環、置換若しくは非置換の芳香族炭素環または置換若しくは非置換の非芳香族炭素環である)で示される化合物(ただし、以下に示される化合物:
    Figure 2019189573

    を除く)またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  2. −Z−が−NR−であり、−L−が−C(=O)−であり、−Z−が−NR5A−である、請求項1記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  3. およびR5Aが水素原子である、請求項1または2記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  4. 環Cが置換若しくは非置換の芳香族複素環または置換若しくは非置換の非芳香族複素環である、請求項1〜3のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  5. 環Cが、式:
    Figure 2019189573

    (式中、R13は、水素原子、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
    14は、水素原子、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシ、置換若しくは非置換のカルバモイル、置換若しくは非置換のアルキルスルホニル、置換若しくは非置換のアルケニルスルホニル、置換若しくは非置換のアルキニルスルホニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換若しくは非置換の芳香族複素環スルホニル、置換若しくは非置換の非芳香族複素環スルホニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環カルボニルオキシ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニルオキシ、置換若しくは非置換の芳香族複素環カルボニルオキシ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルボニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
    15は、水素原子、ハロゲン、シアノ、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のアルキルスルファニル、置換若しくは非置換のアルケニルスルファニル、置換若しくは非置換のアルキニルスルファニル、置換若しくは非置換のアミノ、置換若しくは非置換のカルバモイル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
    14およびR15は一緒になって隣接する炭素原子と共に、置換若しくは非置換の芳香族炭素環、置換若しくは非置換の芳香族複素環、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環または置換若しくは非置換の非芳香族複素環を形成していてもよい)で示される環である、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  6. 13が置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換のアルキルまたは置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基であり、R14が置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基であり、R15が水素原子または置換若しくは非置換のアルキルである、請求項5記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  7. 式:
    Figure 2019189573

    で示される基が、式:
    Figure 2019189573

    (式中、R、R、R、W、U、tおよび環Dは、請求項1と同義)で示される基である、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  8. Wが窒素原子である、請求項7記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  9. が置換若しくは非置換のアルキルである、請求項7または8記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  10. 式:
    Figure 2019189573

    で示される基が、式:
    Figure 2019189573

    (式中、R、R、RA’、U、tおよび環Dは、請求項1と同義)で示される基である、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  11. A’が置換若しくは非置換のアルキルである、請求項10記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  12. Uが−CR−であり、tが1〜3の整数である、請求項7〜11のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  13. がそれぞれ独立して、水素原子またはハロゲンであり、Rがそれぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである、請求項12記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  14. 環Dが置換若しくは非置換のベンゼン環または置換若しくは非置換のピリジン環である、請求項7〜13のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  15. およびRがそれぞれ水素原子である、請求項7〜14のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  16. 式:
    Figure 2019189573

    で示される基が、式:
    Figure 2019189573

    (式中、R、R、R、Bおよび環Dは、請求項1と同義)で示される基である、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  17. が置換若しくは非置換のフェニルであり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、環Dが置換若しくは非置換のベンゼン環または置換若しくは非置換のピリジン環である、請求項16記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  18. 式:
    Figure 2019189573

    で示される基が、式:
    Figure 2019189573

    (式中、R、R、R、B、W、U、U、Uおよびtは、請求項1と同義)で示される基である、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  19. Wが窒素原子であり、UおよびUが、それぞれ−CR−であり、tが2であり、Bが置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子である、請求項18に記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  20. が−CRH−であり、Rが置換若しくは非置換のアルキルであり、Uが−CH−である、請求項18または19に記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  21. −U−(U)t−U−が−CRH−O−CH−CH−であり、Rが置換若しくは非置換のアルキルである、請求項18または19記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  22. 化合物I−12、I−15、I−17、I−23、I−30、I−32、I−34、I−38、I−43、I−57、I−63、I−65、I−66、I−76、I−78、I−115、I−119、I−138およびI−148からなる群から選択される、請求項1記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  23. TrkA阻害剤である、請求項1〜22のいずれかに記載の医薬組成物。
  24. 疼痛治療用および/または予防用の、請求項1〜23のいずれかに記載の医薬組成物。
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