JP2019189111A - ホイール付タイヤ、及び、ホイール付タイヤの製造方法 - Google Patents

ホイール付タイヤ、及び、ホイール付タイヤの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ホイール付タイヤのガス漏れを短時間で検査できると共に、ホイール付タイヤを取り付けた車両の操縦安定性を向上できるようにする。【解決手段】タイヤ2と、タイヤ2に組み付けられたホイール3と、を備え、タイヤ2とホイール3との間の空間11には、充填ガスが充填され、充填ガスが、空気中における窒素ガスの濃度以上の濃度の窒素ガスと、濃度0.5%以上のヘリウムガス又は水素ガスと、を含み、充填ガスにおける酸素ガスの濃度が、空気中における酸素ガスの濃度未満であるホイール付タイヤ1を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、ホイール付タイヤ、及び、ホイール付タイヤの製造方法に関する。
従来、ホイール付タイヤを製造する際には、タイヤにホイールを取り付けた後に、タイヤとホイールとの間の空間に、空気(窒素約80%、酸素約20%)を充填することが多い。また、タイヤとホイールとの間の空間の圧力低下を抑制したり、ホイールの酸化を抑えてホイールの強度を維持したりするために、タイヤとホイールとの間の空間に窒素ガスを充填することもある。ホイール付タイヤ内の圧力低下の抑制や、ホイールの強度維持は、ホイール付タイヤを取り付けた車両の操縦安定性の向上に寄与する。
製造されたホイール付タイヤに対しては、上記した空間からのガス漏れを検査する必要がある。特許文献1には、バイクに取り付けられたホイール付タイヤの空気漏れ(ガス漏れ)を検査するために、タイヤの一部を容器に満たされた液体に浸漬する方法が開示されている。また、ホイール付タイヤのガス漏れ検査方法には、タイヤとホイールとの間の空間の圧力降下を観察する方法もある。
特開2016−049818号公報
しかしながら、上記従来のガス漏れ検査方法では、ガス漏れの検査に要する時間が長い、という問題がある。例えば、特許文献1の方法では、タイヤを濡らしたり、乾燥させたりする必要があるため、ガス漏れの検査時間が長くなる。また、ホイール付タイヤ内の圧力降下を観察する方法では、ガス漏れを正しく検査するために、長い時間をかけて観察する必要がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、ホイール付タイヤのガス漏れを短時間で検査でき、かつ、車両の操縦安定性を向上できるホイール付タイヤ及びホイール付タイヤの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、タイヤと、前記タイヤに組み付けられたホイールと、を備え、前記タイヤと前記ホイールとの間の空間には、充填ガスが充填され、前記充填ガスが、空気中における窒素ガスの濃度以上の濃度の窒素ガスと、濃度0.5%以上のヘリウムガス又は水素ガスと、を含み、前記充填ガスにおける酸素ガスの濃度が、空気中における酸素ガスの濃度未満であるホイール付タイヤである。
また、本発明の一態様は、タイヤにホイールを組み付ける組付ステップと、前記タイヤと前記ホイールとの間の空間に、窒素ガス、及び、水素ガス又はヘリウムガスを含む混合ガスを充填する充填ステップと、を備えるホイール付タイヤの製造方法である。
また、本発明の一態様は、タイヤにホイールを組み付ける組付ステップと、前記タイヤと前記ホイールとの間の空間に、空気又は窒素ガスを充填する充填ステップと、前記タイヤと前記ホイールとの間の空間に、水素ガス又はヘリウムガスを注入する注入ステップと、を備えるホイール付タイヤの製造方法である。
本発明によれば、ホイール付タイヤのガス漏れを短時間で検査できると共に、ホイール付タイヤを取り付けた車両の操縦安定性を向上させることができる。
本発明の第一実施形態に係るホイール付タイヤを示す断面図である。 図1のタイヤ付きホールのガス漏れ検査を行うタイヤ検査装置の一例を示す図である。 本発明の第一実施形態に係るホイール付タイヤの製造方法を示すフローチャートである。 本発明の第二実施形態に係るホイール付タイヤの製造方法を示すフローチャートである。
〔第一実施形態〕
以下、図1−3を参照して、本発明の第一実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るホイール付タイヤ1は、車両等に使用されるものである。ホイール付タイヤ1は、タイヤ2と、ホイール3と、を備える。
タイヤ2は、ゴム等の弾性素材によって円環状に形成されている。タイヤ2の内部には、円環状の空洞11がある。タイヤ2の径方向の内側には、タイヤ2の空洞11を外側の空間につなぐ開口12が形成されている。タイヤ2の開口12は、タイヤ2の周方向全体に延びている。ホイール3は、タイヤ2に組み付けられる。具体的に、ホイール3は、タイヤ2の径方向の内側に配され、タイヤ2の開口12を塞ぐ。
ホイール3がタイヤ2に組み付けられた状態において、タイヤ2の空洞11(タイヤ2とホイール3との間の空間)には、充填ガスFGが充填されている。
タイヤ2の空洞11に充填された充填ガスFGは、窒素ガスと、反応ガスと、を含む。
充填ガスFGにおける窒素ガスの濃度は、空気(窒素78%、酸素21%)中における窒素ガスの濃度(78%)以上である。窒素ガスの濃度は、例えば85%以上であってもよい。
反応ガスは、ガスセンサ101(図2参照)に反応するガスである。反応ガスは、水素ガス又はヘリウムガスである。充填ガスFGにおける反応ガスの濃度は、0.5%以上であればよい。反応ガスの濃度は、例えば3%以上であってよい。また、反応ガスがヘリウムガスである場合、ヘリウムガスの濃度は、例えば10%以上であってもよい。
充填ガスFGは、例えば窒素ガス及び反応ガスのみ含んでよい。充填ガスFGは、例えば酸素ガスなどの他のガスをさらに含んでもよい。ただし、充填ガスFGにおける酸素ガスの濃度は、空気中における酸素ガスの濃度(21%)未満である。酸素ガスの濃度は、例えば7%未満であってよい。
充填ガスFGを充填したタイヤ2の空洞11の圧力(気圧)は、空洞11の外側における空気の圧力(例えば大気圧;100kPa)よりも大きい。タイヤ2の空洞11の圧力は、例えばホイール付タイヤ1を取り付けた車両の走行に適した圧力(例えば350kPa程度)である。
次に、本実施形態に係るホイール付タイヤ1を製造する方法について説明する。
本実施形態のホイール付タイヤ1の製造方法は、図3に示すように、組付ステップS11と、充填ステップS12と、を備える。
組付ステップS11では、ホイール3をタイヤ2に組み付ける。具体的には、ホイール3をタイヤ2の径方向の内側に配することで、ホイール3によってタイヤ2の径方向内側の開口12を塞ぐ。組付ステップS11後の状態において、タイヤ2の空洞11(タイヤ2とホイール3との間の空間)には、空洞11の外側と同等の圧力(例えば大気圧)の空気が入っている。
充填ステップS12では、タイヤ2の空洞11に混合ガスを充填する。充填ステップS12は、組付ステップS11の後に実施される。これにより、ホイール付タイヤ1の製造が完了する。
充填ステップS12では、例えば、タイヤ2の空洞11に入っている空気の一部又は全部を抜いた後に、タイヤ2の空洞11に混合ガスを充填してよい。本実施形態の充填ステップS12では、タイヤ2の空洞11に空気が入っている状態で、タイヤ2の空洞11に混合ガスを充填する。すなわち、充填ステップS12後の状態では、混合ガスと空気とがタイヤ2の空洞11において混合する。混合ガスと空気とが混合したガスは、製造後のホイール付タイヤ1における充填ガスFGに相当する。
充填ステップS12では、タイヤ2の空洞11の圧力(気圧)が空洞11の外側の圧力(気圧)よりも高くなるように、混合ガスをタイヤ2の空洞11に充填する。充填ステップS12では、例えばタイヤ2の空洞11の圧力がホイール付タイヤ1を取り付けた車両の走行に適した圧力(例えば350kPa)となるように、混合ガスをタイヤ2の空洞11に充填する。
混合ガスは、窒素ガス及び反応ガスを含む。
混合ガスにおける窒素ガスの濃度は、空気中における窒素ガスの濃度(78%)以上である。
反応ガスは、ガスセンサ101(図2参照)に反応するガスであり、水素ガス又はヘリウムガスである。混合ガスにおける反応ガスの濃度は、混合ガスをタイヤ2の空洞11に充填した後の状態で、充填ガスFGに含まれる反応ガスの濃度が0.5%以上となるように設定される。本実施形態の充填ステップS12では、前述したようにタイヤ2の空洞11に空気が入っている状態で混合ガスをタイヤ2の空洞11に充填する。このため、混合ガスにおける反応ガスの濃度は、充填ガスFGにおける反応ガスの濃度よりも高い。
混合ガスは、例えば窒素ガス及び反応ガスのみ含んでよい。また、反応ガスが水素ガスである場合には、例えば、水素ガスの濃度が5%であり、かつ、窒素ガスの濃度が95%であるガスを混合ガスとして用いてよい。水素5%窒素95%の混合ガスは、市販されているため、入手しやすい。反応ガスの濃度が高いほど、ガスセンサ101による反応ガスの検出が容易になる。ただし、水素ガスは可燃性ガスであるため、反応ガスが水素ガスである場合には、規格で定められた上限値未満の濃度とする。
混合ガスは、例えば酸素ガスなどの他のガスをさらに含んでもよい。混合ガスが酸素ガスも含む場合、混合ガスにおける酸素ガスの濃度は、空気中における酸素ガスの濃度(21%)未満である。
混合ガスにおける反応ガスの濃度は、目的とする充填ガスFGにおける反応ガスの濃度に基づいて、以下の式(1)によって求めることができる。
混合ガスにおける窒素ガスの濃度は、目的とする充填ガスFGにおける窒素ガスの濃度に基づいて、以下の式(2)によって求めることができる。
混合ガスにおける酸素ガスの濃度は、目的とする充填ガスFGにおける酸素ガスの濃度に基づいて、以下の式(3)によって求めることができる。
Figure 2019189111
Figure 2019189111
Figure 2019189111
上記の式(1)〜(3)において、P0は、充填ステップS12の実施前におけるタイヤ2の空洞11の圧力(タイヤ2の空洞11の外側における空気の圧力)を示している。ΔPは、充填ステップS12の実施によって増加するタイヤ2の空洞11の圧力(充填圧)を示している。ΔPは、充填ステップS12においてタイヤ2の空洞11に充填される混合ガスの充填量に相当する。P0+ΔPは、製造後のホイール付タイヤ1におけるタイヤ2の空洞11の圧力を示している。
式(1)において、Aは、製造後のホイール付タイヤ1の充填ガスFGにおける反応ガスの濃度を示している。また、aは、混合ガスにおける反応ガスの濃度を示している。
式(2)において、Bは、充填ガスFGにおける窒素ガスの濃度を示している。また、bは、混合ガスにおける窒素ガスの濃度を示している。
式(3)において、Cは、充填ガスFGにおける酸素ガスの濃度を示している。また、cは、混合ガスにおける窒素ガスの濃度を示している。
混合ガスにおける反応ガスの濃度は、例えば0.7%以上であってよい。この場合、充填ガスFGにおける反応ガスの濃度を0.5%以上とすることができる。例えば、上記の式(1)において、P0=100kPa、ΔP=250kPa、a=0.7%とした場合には、充填ガスFGに含まれる反応ガスの濃度Aを、0.5%とすることができる。
混合ガスにおける反応ガスの濃度は、22%以下とする。この場合、混合ガスにおける窒素ガスの濃度を78%以上とすることができる。これにより、充填ガスFGに含まれる窒素ガスの濃度を、空気中における窒素ガスの濃度(78%)以上とすることができる。
混合ガスが酸素ガスを含む場合、混合ガスにおける酸素ガスの濃度は、21%未満とする。この場合、充填ガスFGにおける酸素ガスの濃度を、空気中における酸素ガスの濃度(21%)未満とすることができる。
以上のように製造された本実施形態のホイール付タイヤ1のガス漏れの検査は、例えば図2に示すタイヤ検査装置100を用いて行うことができる。
タイヤ検査装置100は、ガスセンサ101を備える。ガスセンサ101は、タイヤ2の空洞11に充填された充填ガスFGに含まれる反応ガスをホイール付タイヤ1の外側において検出する。すなわち、ガスセンサ101は、タイヤ2の空洞11から外側に漏れ出した充填ガスFGに含まれる反応ガスを検出する。具体的に、ガスセンサ101は反応ガスの濃度を検出する。
ガスセンサ101は、例えばホイール付タイヤ1の外面に沿って移動するように設けられてよい。また、ガスセンサ101は、例えばホイール付タイヤ1の外面に沿って複数配列されてよい。この場合、タイヤ2やホイール3の外面全体について、ホイール付タイヤ1のガス漏れを効率よく検査することができる。本実施形態では、最小検知感度0.5ppmの2つのガスセンサ101を、タイヤ2の上面と下面に1つずつ配置して、ガス漏れ検査を行うものとする。
タイヤ検査装置100は、ガス測定部102を備える。ガス測定部102は、ガスセンサ101に接続されている。ガス測定部102は、ガスセンサ101において検出された反応ガスの濃度に基づいて、ホイール付タイヤ1にガス漏れが生じているか否かを判定する。ガス測定部102は、ガスセンサ101において検出された反応ガスの濃度が所定の閾値以下である場合に、「ホイール付タイヤ1にガス漏れが生じていない(ホイール付タイヤ1に孔等の欠陥が無い)」と判定する。また、ガス測定部102は、ガスセンサ101において検出された反応ガスの濃度が所定の閾値以上である場合に、「ホイール付タイヤ1にガス漏れが生じている(ホイール付タイヤ1に孔等の欠陥がある)」と判定する。本実施形態では、所定の閾値を4ppmとして判定を行うものとする。閾値は、空気中に存在する反応ガス濃度の10倍程度に設定することが望ましく、反応ガスの種類に応じて適切な値に設定してよい。ガス測定部102は、例えば、ガスセンサ101において検出された反応ガスの濃度や、ガス漏れの判定結果などを表示する表示画面を有してよい。
以上説明したように、本実施形態に係るホイール付タイヤ1では、タイヤ2の空洞11(タイヤ2とホイール3との間の空間)に充填された充填ガスFGにおける反応ガス(水素ガス又はヘリウムガス)の濃度が、0.5%以上であり、空気中に存在する水素ガスの濃度(0.5ppm)やヘリウムガスの濃度(5ppm)よりも高い。このため、反応ガスに反応するガスセンサ101をホイール付タイヤ1の外側に配するだけで、ホイール付タイヤ1のガス漏れを短時間で検査することができる。例えば、充填ガスFGにおける反応ガスの濃度が0.5%である場合には、タイヤ検査装置100を用いてホイール付タイヤ1のガス漏れを検査することで、ホイール付タイヤ1において1日に10kPa程度の圧力降下が生じるガス漏れを、4分程度で検出することが可能となる。
また、本実施形態に係るホイール付タイヤ1において、充填ガスFGにおける反応ガス(水素ガス又はヘリウムガス)の濃度が3%以上である場合には、空気中に存在する水素ガスやヘリウムガスの濃度との差が大きくなる。このため、ガスセンサ101を用いたホイール付タイヤ1のガス漏れ検査をより短時間で検査することができる。例えば、反応ガスの濃度が3%である場合には、タイヤ検査装置100を用いてホイール付タイヤ1のガス漏れを検査することで、ホイール付タイヤ1において1日に10kPa程度の圧力降下が生じるガス漏れを、40秒程度で検出することが可能となる。
また、本実施形態に係るホイール付タイヤ1において、充填ガスFGにおける反応ガスの濃度が10%以上である場合には、空気中に存在する水素ガスやヘリウムガスの濃度との差がさらに大きくなる。このため、ガスセンサ101を用いたホイール付タイヤ1のガス漏れ検査をさらに短時間で検査することができる。例えば、反応ガスの濃度が10%である場合には、タイヤ検査装置100を用いてホイール付タイヤ1のガス漏れを検査することで、ホイール付タイヤ1において1日に10kPa程度の圧力降下が生じるガス漏れを、6〜8秒程度で検出することが可能となる。なお、水素ガスは可燃性ガスであるため、安全上、10%以上の濃度の水素ガスの使用は推奨されない。したがって、充填ガスFGにおける反応ガスの濃度が10%以上である場合とは、反応ガスとしてヘリウムガスを使用する場合の好適例となる。
また、本実施形態に係るホイール付タイヤ1では、タイヤ2とホイール3との間の空間に充填された充填ガスFGにおける窒素ガスの濃度が、空気中における窒素ガスの濃度(78%)以上である。このため、ホイール付タイヤ1内に空気を充填した場合と比較して、充填ガスFGがタイヤ2を透過することによるホイール付タイヤ1内の圧力低下を抑制することができる。
また、本実施形態に係るホイール付タイヤ1では、充填ガスFGにおける酸素ガスの濃度が、空気中における酸素ガスの濃度(21%)未満である。このため、ホイール付タイヤ1内に空気を充填した場合と比較して、酸素ガスによるホイール3の酸化を抑制して、ホイール3の強度を維持できる。
以上により、ホイール付タイヤ1を取り付けた車両の操縦安定性を向上できる。
また、本実施形態に係るホイール付タイヤ1において、充填ガスFGにおける窒素ガスの濃度が85%以上である場合には、ホイール付タイヤ1内の圧力低下をさらに抑制できる。したがって、ホイール付タイヤ1を取り付けた車両の操縦安定性をさらに向上できる。式(2)において、P0=100kPa、ΔP=250kPa、b=90%とした場合には、充填ガスFGにおける窒素ガスの濃度が86.6%となる。このため、約90%又は90%以上の窒素ガスを含む混合ガスを使用することで、85%以上の窒素ガス濃度を実現できる。
また、本実施形態に係るホイール付タイヤ1において、充填ガスFGにおける酸素ガスの濃度が7%未満である場合には、酸素ガスによるホイール3の酸化をさらに抑制して、ホイール3の強度をさらに維持できる。したがって、ホイール付タイヤ1を取り付けた車両の操縦安定性をさらに向上できる。式(3)において、P0=100kPa、ΔP=250kPa、c=0%とした場合には、充填ガスFGにおける酸素ガスの濃度が6%となる。このため、酸素ガスを含まない混合ガス、又は、ごく微量の酸素ガスを含む混合ガスを使用することで、7%未満の酸素ガス濃度を実現できる。
本実施形態に係るホイール付タイヤ1の製造方法によれば、タイヤ2の空洞11に充填された充填ガスFGが、空気中における濃度(78%)以上の窒素ガス、及び、濃度0.5%以上の反応ガス(水素ガス又はヘリウムガス)を含むホイール付タイヤ1を製造することができる。
また、本実施形態に係るホイール付タイヤ1の製造方法によれば、充填ステップS12において窒素ガス及び反応ガスを含む混合ガスをタイヤ2の空洞11に充填する。このため、窒素ガスと反応ガスとを互いに別のステップでタイヤ2の空洞11に入れる場合と比較して、ホイール付タイヤ1を効率よく製造することができる。また、タイヤ2の空洞11におけるガス(窒素ガス、反応ガス)の比率を一定に保つことができる。
〔第二実施形態〕
次に、図4を参照して本発明の第二実施形態について説明する。本実施形態では、ホイール付タイヤの製造方法のみ異なり、ホイール付タイヤなどの構成は第一実施形態と同様である。本実施形態では、第一実施形態と同様の構成要素について同一符号を付す等して、その説明を省略する。
本実施形態に係るホイール付タイヤ1の製造方法は、図4に示すように、組付ステップS21と、充填ステップS22と、注入ステップS23と、を備える。組付ステップS21は、第一実施形態の組付ステップS11(図3参照)と同様である。
充填ステップS22では、タイヤ2の空洞11に空気(窒素78%、酸素21%)、又は、窒素ガス(濃度100%)を充填する。充填ステップS22は、組付ステップS21の後に実施される。充填ステップS22では、例えば、タイヤ2の空洞11に入っている空気の一部又は全部を抜いた後に、タイヤ2の空洞11に窒素ガスを充填してよい。本実施形態の充填ステップS22では、タイヤ2の空洞11に空気が入っている状態で、タイヤ2の空洞11に空気又は窒素ガスを充填する。
充填ステップS22では、タイヤ2の空洞11の圧力(気圧)が空洞11の外側の圧力(気圧)よりも高くなるように、空気又は窒素ガスをタイヤ2の空洞11に充填する。充填ステップS22では、例えばタイヤ2の空洞11の圧力がホイール付タイヤ1を取り付けた車両の走行に適した圧力(例えば350kPa)となるように、空気又は窒素ガスをタイヤ2の空洞11に充填する。
注入ステップS23では、タイヤ2の空洞11に反応ガス(濃度100%)を注入する。反応ガスは、水素ガス又はヘリウムガスである。注入ステップS23は、充填ステップS22の後に実施される。これにより、ホイール付タイヤ1の製造が完了する。
注入ステップS23では、製造後のホイール付タイヤ1の充填ガスFGに含まれる反応ガスの濃度が0.5%以上となるように、タイヤ2の空洞11に反応ガスを注入するとよい。また、注入ステップS23では、タイヤ2の空洞11の圧力が、ホイール付タイヤ1を取り付けた車両の走行に適した圧力の範囲内(例えば350kPa±10kPa程度)となるように、タイヤ2の空洞11に反応ガスを注入するとよい。
注入ステップS23においてタイヤ2の空洞11に注入する反応ガスの注入量は、以下の式(4)によって求めることができる。
Figure 2019189111
上記の式(4)において、P0は、充填ステップS22及び注入ステップS23の実施前におけるタイヤ2の空洞11の圧力(タイヤ2の空洞11の外側における空気の圧力)を示している。ΔP1は、充填ステップS22の実施によって増加するタイヤ2の空洞11の圧力(充填圧)を示している。ΔP1は、充填ステップS22においてタイヤ2の空洞11に充填される空気又は窒素ガスの充填量に相当する。ΔP2は、注入ステップS23の実施によって増加するタイヤ2の空洞11の圧力(充填圧)を示している。ΔP2は、注入ステップS23においてタイヤ2の空洞11に注入される反応ガスの注入量に相当する。P0+ΔP1+ΔP2は、製造後のホイール付タイヤ1におけるタイヤ2の空洞11の圧力を示している。Dは、製造後のホイール付タイヤ1の充填ガスFGにおける反応ガスの濃度を示している。
注入ステップS23においてタイヤ2の空洞11に注入する反応ガスの注入量(充填圧)は、例えば1.7kPa以上であってよい。この場合、充填ガスFGにおける反応ガスの濃度を0.5%以上とすることができる。例えば、上記の式(4)において、P0=100kPa、ΔP1=250kPa、ΔP2=1.7kPaとした場合には、充填ガスFGに含まれる反応ガスの濃度Dを、0.5%とすることができる。
本実施形態の製造方法では、上記の充填ステップS22及び注入ステップS23を実施することで、製造後のホイール付タイヤ1の充填ガスFGに含まれる窒素ガスの濃度を、空気中における窒素ガスの濃度(78%)以上とすることができる。また、充填ガスFGに含まれる酸素ガスの濃度を、空気中における酸素ガスの濃度(21%)未満とすることができる。
本実施形態に係るホイール付タイヤ1の製造方法によれば、第一実施形態と同様の効果を奏する。
また、本実施形態に係るホイール付タイヤ1の製造方法によれば、タイヤ2の空洞11の圧力が車両の走行に適した圧力となっているホイール付タイヤ1、すなわち、使用中又は使用直前のホイール付タイヤ1に対して、反応ガス(水素ガス又はヘリウムガス)を注入するだけで、ホイール付タイヤ1のガス漏れ検査を実施することができる。また、ガス漏れ検査を必要とするホイール付タイヤ1にのみ反応ガスを注入することもできる。
第二実施形態の製造方法において、注入ステップS23は、例えば組付ステップS21の後、かつ、充填ステップS22の前に実施されてもよい。この場合、注入ステップS23では、例えば、タイヤ2の空洞11に空気が入っている状態で、タイヤ2の空洞11に反応ガス(水素ガス又はヘリウムガス)を充填してよい。また、注入ステップS23では、例えば、タイヤ2の空洞11に入っている空気の一部又は全部を抜いた後に、タイヤ2の空洞11に反応ガスを注入してもよい。
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
1…ホイール付タイヤ、2…タイヤ、3…ホイール、11…空洞(タイヤ2とホイール3との間の空間)、12…開口、100…タイヤ検査装置、101…ガスセンサ、102…ガス測定部、FG…充填ガス、S11…組付ステップ、S12…充填ステップ、S21…組付ステップ、S22…充填ステップ、S23…注入ステップ

Claims (9)

  1. タイヤと、前記タイヤに組み付けられたホイールと、を備え、
    前記タイヤと前記ホイールとの間の空間には、充填ガスが充填され、
    前記充填ガスが、空気中における窒素ガスの濃度以上の濃度の窒素ガスと、濃度0.5%以上のヘリウムガス又は水素ガスと、を含み、
    前記充填ガスにおける酸素ガスの濃度が、空気中における酸素ガスの濃度未満であるホイール付タイヤ。
  2. 前記充填ガスにおける前記ヘリウムガス又は前記水素ガスの濃度が3%以上である請求項1に記載のホイール付タイヤ。
  3. 前記充填ガスにおける前記窒素ガスの濃度が85%以上である請求項1又は請求項2に記載のホイール付タイヤ。
  4. 前記充填ガスにおける前記ヘリウムガスの濃度が10%以上である請求項1に記載のホイール付タイヤ。
  5. 前記充填ガスにおける前記酸素ガスの濃度が、7%未満である請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のホイール付タイヤ。
  6. タイヤにホイールを組み付ける組付ステップと、
    前記タイヤと前記ホイールとの間の空間に、窒素ガス、及び、水素ガス又はヘリウムガスを含む混合ガスを充填する充填ステップと、を備えるホイール付タイヤの製造方法。
  7. タイヤにホイールを組み付ける組付ステップと、
    前記タイヤと前記ホイールとの間の空間に、空気又は窒素ガスを充填する充填ステップと、
    前記タイヤと前記ホイールとの間の空間に、水素ガス又はヘリウムガスを注入する注入ステップと、を備えるホイール付タイヤの製造方法。
  8. 前記混合ガスにおける前記水素ガスの濃度が5%であり、かつ、前記窒素ガスの濃度が95%である請求項6に記載のホイール付タイヤの製造方法。
  9. 請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の製造方法によって製造されるホイール付タイヤであって、
    前記水素ガス又は前記ヘリウムガスの濃度が、0.5%以上であるホイール付タイヤ。
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