JP2019188423A - 縦型突合せ溶接装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】幅方向を垂直にして搬送される帯状金属薄板の突合せ溶接を行える溶接装置を提供する。【解決手段】先行の帯状金属薄板W1の背面及び後行の帯状金属薄板W2の背面に面接触状態で当接し得る垂直姿勢の作業テーブル2と、先行の帯状金属薄板W1の後端部及び後行の帯状金属薄板W2の先端部をそれぞれ幅方向に沿って切断する切断装置3と、先行の帯状金属薄板W1の後端部及び後行の帯状金属薄板W2の先端部を支持すると共にその背面に対向するバックバー35を有する背面治具ユニット5と、背面治具ユニット5の前方位置に上下動自在に設けられ、両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部近傍を背面治具ユニット5のバックバー35とで前後方向から挟持固定する左右の前部クランプと、両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部に沿って上下動し突合せ部を溶接するTIG溶接用トーチ48を有する溶接装置7と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、ステンレス、鉄、銅、アルミ等の帯状金属薄板の表面処理や熱処理、圧延処理等を連続的に行うライン、特に、帯状金属薄板をその幅方向を垂直にして搬送するメッキラインに設置されるものであり、メッキライン上を流れている垂直姿勢の先行の帯状金属薄板の後端に同じく垂直姿勢の後行の帯状金属薄板の先端を突合せ溶接により接合できるようにした縦型突合せ溶接装置に関するものである。
一般に、ステンレス、鉄、銅、アルミ等の帯状金属薄板を連続的に供給しながら帯状金属薄板にメッキ処理を行うメッキラインにおいては、生産性の向上等を図るためにメッキライン上に通されている先行の帯状金属薄板の後端に後行の帯状金属薄板の先端を突合せ溶接により接合し、帯状金属薄板を連続して加工処理することが行われている。
従来、先行の帯状金属薄板と後行の帯状金属薄板を突合せ溶接する溶接装置としては、本件発明者が先に開発した特許第3974464号公報(特許文献1)、特許第4733578号公報(特許文献2)、特許第4927782号公報(特許文献3)、特許第5180898号公報(特許文献4)、特許第5199920号公報(特許文献5)及び特許第5809378号公報(特許文献6)等に開示されたものが知られている。
即ち、前記帯状金属薄板の突合せ溶接装置は、図示していないが、先行の帯状金属薄板の後端部及び後行の帯状金属薄板の先端部を支持載置する水平な作業テーブルを備えたキャビネット本体と、先行の帯状金属薄板の後端部及び後行の帯状金属薄板の先端部を幅方向に沿って切断する切断装置と、先行の帯状金属薄板及び後行の帯状金属薄板の切断端同士を突き合せた状態でその突合せ部近傍を上方から押圧する左右の上部クランプと、両帯状金属薄板の突合せ部を突合せ溶接するTIG溶接用トーチを備えた溶接装置等を備えており、帯状金属薄板の突合せ溶接を高能率且つ高精度で行うことができる等の利点を有する。
ところで、帯状金属薄板を連続的にメッキ処理するメッキ設備においては、コイル状に巻き取られた帯状金属薄板をアンコイラーから連続的に繰り出し、リコイラーで巻き取る間に、脱脂や酸洗等の前処理と、メッキ、水洗、乾燥、防錆等の後処理が連続的に行われており、前記帯状金属薄板は、通常その幅方向を水平にして搬送され、メッキ処理が施されている。
このように、帯状金属薄板をメッキ処理する際に、帯状金属薄板がその幅方向を水平にして横方向に搬送されていると、帯状金属薄板に弛みが生じて帯状金属薄板の正確な位置決めが困難になったり、メッキ処理液槽内のメッキ液が揺れたり、或いは、水平な帯状金属薄板の下面に化学変化等により生じた気泡等の逃げ道がなくなり、その結果、メッキに斑が生じて高品位なメッキ処理を行えなくなると言う問題があった。
そこで、帯状金属薄板を連続的にメッキ処理するメッキ設備においては、帯状金属薄板をその幅方向を垂直にして搬送し、メッキ処理を施すようにしたメッキ設備がある。
しかしながら、上述した従来の帯状金属薄板の突合せ溶接装置は、何れも水平姿勢の帯状金属薄板を突合せ溶接するものであり、垂直姿勢で横方向に搬送される帯状金属薄板には、対応しておらず、幅方向を垂直にして搬送される帯状金属薄板の突合せ溶接を行えないと言う問題があった。
また、幅方向を垂直にして搬送される帯状金属薄板の突合せ溶接を行えるようにした溶接装置は、未だ開発されていないのが実情であり、垂直姿勢の帯状金属薄板の突合せ溶接を行える溶接装置の開発が望まれている。
特許第3974464号公報 特許第4733578号公報 特許第4927782号公報 特許第5180898号公報 特許第5199920号公報 特許第5809378号公報
本発明は、このような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的は、幅方向を垂直にして搬送される帯状金属薄板の突合せ溶接を行えるようにした縦型突合せ溶接装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の縦型突合せ溶接装置は、幅方向を垂直にしてそれぞれ搬送される先行の帯状金属薄板の後端と後行の帯状金属薄板の先端とを突合せ溶接して接合する縦型突合せ溶接装置であって、キャビネット本体と、キャビネット本体に上下動自在に設けられ、先行の帯状金属薄板の背面及び後行の帯状金属薄板の背面に面接触状態で当接し得る垂直姿勢の作業テーブルと、作業テーブルに設けられ、先行の帯状金属薄板の後端部及び後行の帯状金属薄板の先端部をそれぞれ幅方向に沿って切断する切断装置と、作業テーブルに設けられ、先行の帯状金属薄板の後端部及び後行の帯状金属薄板の先端部を支持して両帯状金属薄板の突合せ部の背面に対向するバックバーを有する背面治具ユニットと、背面治具ユニットの前方位置に上下動自在に設けられ、先行の帯状金属薄板の後端と後行の帯状金属薄板の先端とを突き合せた状態で両帯状金属薄板の突合せ部近傍を背面治具ユニットのバックバーとで前後方向から挟持固定する左右の前部クランプと、両帯状金属薄板の突合せ部に沿って上下動し、両帯状金属薄板の突合せ部を突合せ溶接するTIG溶接用トーチを有する溶接装置と、を備えていることに特徴がある。
本発明の請求項2に記載の縦型突合せ溶接装置は、請求項1に記載の縦型突合せ溶接装置において、前記切断装置は、作業テーブルに前後方向へ移動可能に設けられており、作業テーブルに埋設された状態となる待機位置と、作業テーブルの前面から前方へ突出して先行の帯状金属薄板の後端部及び後行の帯状金属薄板の先端部をそれぞれ幅方向に沿って切断する切断作業位置とを取り得るようになっていることに特徴がある。
本発明の請求項3に記載の縦型突合せ溶接装置は、請求項1又は請求項2に記載の縦型突合せ溶接装置において、前記作業テーブルの切断装置の近傍位置に、先行の帯状金属薄板の後端部及び後行の帯状金属薄板の先端部を背面側から真空吸着により作業テーブルの前面へ吸引保持する切断用真空吸引機構を設けたことに特徴がある。
本発明の請求項4に記載の縦型突合せ溶接装置は、請求項1に記載の縦型突合せ溶接装置において、前記背面治具ユニットは、作業テーブルに形成した開口周縁部に作業テーブルの背面側へ突出する状態で固定さたれ背面治具ベースと、背面治具ベースに前後方向に移動可能に設けられ、先行の帯状金属薄板の後端部及び後行の帯状金属薄板の先端部を背面側から支持する背面治具本体と、背面治具本体に両帯状金属薄板の幅方向に沿う姿勢で設けられ、両帯状金属薄板の突合せ部の背面を支持するバックバーと、バックバーにバックバーの前面から前方へ突出可能に挿通され、先行の帯状金属薄板の後端及び後行の帯状金属薄板の先端の位置決めを行うセンタープレートと、背面治具本体に配設され、先行の帯状金属薄板の後端部と後行の帯状金属薄板の先端部とをそれぞれ背面治具本体の前面へ密着状態で保持固定する左右のクランプと、を備えていることに特徴がある。
本発明の請求項5に記載の縦型突合せ溶接装置は、請求項4に記載の縦型突合せ溶接装置において、前記背面治具ユニットは、背面治具本体のバックバーの両側に位置する部分に配設され、先行の帯状金属薄板の後端部及び後行の帯状金属薄板の先端部を背面側から真空吸着により背面治具本体の前面へ吸引保持する溶接用真空吸引機構を更に備えていることに特徴がある。
本発明の請求項6に記載の縦型突合せ溶接装置は、請求項1に記載の縦型突合せ溶接装置において、前記作業テーブルは、作業テーブルの前面に面接触状態で当接した先行の帯状金属薄板及び後行の帯状金属薄板の下辺を支持して両帯状金属薄板の幅方向の位置決めを行う位置決めストッパーを更に備えていることに特徴がある。
本発明の請求項7に記載の縦型突合せ溶接装置は、請求項1に記載の縦型突合せ溶接装置において、前記TIG溶接用トーチは、シールドガスを外側と内側に分流し且つ内側のシールドガスを外側のシールドガスより高速で噴出させるようにシールドノズルの内側に狭窄ノズルを備えていることに特徴がある。
本発明の縦型突合せ溶接装置は、幅方向を垂直にして搬送される先行の帯状金属薄板の後端部及び後行の帯状金属薄板の先端部を支持する垂直姿勢の作業テーブルと、先行の帯状金属薄板の後端部及び後行の帯状金属薄板の先端部をそれぞれ幅方向に沿って切断する切断装置と、先行の帯状金属薄板の後端部及び後行の帯状金属薄板の先端部を支持する背面治具ユニットと、先行の帯状金属薄板の後端と後行の帯状金属薄板の先端とを突き合せた状態で両帯状金属薄板の突合せ部近傍を背面治具ユニットとで前後方向から挟持固定する左右の前部クランプと、両帯状金属薄板の突合せ部に沿って上下動し、両帯状金属薄板の突合せ部を突合せ溶接するTIG溶接用トーチを有する溶接装置と、を備えているため、幅方向を垂直にして搬送される帯状金属薄板の突合せ溶接を確実且つ良好に行うことができる。
また、本発明の縦型突合せ溶接装置は、作業テーブルを上下動自在としているため、例えば、メッキライン上を搬送されている帯状金属薄板の幅やメッキ設備の構造等によって帯状金属薄板の搬送ラインの高さが変わっても、帯状金属薄板の突合せ溶接を確実且つ良好に行うことができる。
更に、本発明の縦型突合せ溶接装置は、切断装置が、作業テーブルに前後方向へ移動可能に設けられており、作業テーブルに埋設された状態となる待機位置と、作業テーブルの前面から前方へ突出して先行の帯状金属薄板の後端部及び後行の帯状金属薄板の先端部をそれぞれ幅方向に沿って切断する切断作業位置とを取り得るため、切断装置を待機位置にしておくと、帯状金属薄板の搬送時や突合せ溶接時に切断装置が邪魔になると言うことがない。
更に、本発明の縦型突合せ溶接装置は、作業テーブルの切断装置の近傍位置に、先行の帯状金属薄板の後端部及び後行の帯状金属薄板の先端部を背面側から真空吸着により作業テーブルの前面へ吸引保持する切断用真空吸引機構を設けているため、前記切断用真空吸引機構を用いることによって、垂直姿勢の両帯状金属薄板であっても、作業テーブルの前面に確実且つ良好に吸引保持することができ、切断装置による帯状金属薄板の切断処理を高精度で行うことができる。
更に、本発明の縦型突合せ溶接装置は、背面治具ユニットが、先行の帯状金属薄板の後端部及び後行の帯状金属薄板の先端部を背面側から真空吸着により背面治具ユニットへ吸引保持する溶接用真空吸引機構を備えているため、前記溶接用真空吸引機構を用いることによって、垂直姿勢の両帯状金属薄板であっても、背面治具ユニットの前面に確実且つ良好に吸引保持することができ、突合せ溶接を高精度で行うことができる。
更に、本発明の縦型突合せ溶接装置は、作業テーブルが、作業テーブルの前面に面接触状態で当接した先行の帯状金属薄板及び後行の帯状金属薄板の下辺を支持して両帯状金属薄板の幅方向の位置決めを行う位置決めストッパーを備えているため、両帯状金属薄板を幅方向へズレることなく正確に突き合せすることができる。
更に、本発明の縦型突合せ溶接装置は、TIG溶接用トーチが、シールドガスを外側と内側に分流し且つ内側のシールドガスを外側のシールドガスより高速で噴出させるようにシールドノズルの内側に狭窄ノズルを備えているため、溶接欠陥のない高品質の安定した溶接を行える。
本発明の一実施形態に係る縦型突合せ溶接装置を示し、(A)は縦型突合せ溶接装置の正面図、(B)は縦型突合せ溶接装置の右側面図、(C)は縦型突合せ溶接装置の背面図である。 キャビネット本体に設けた上下移動台を示し、(A)は上下移動台の概略正面図、(B)は上下移動台の右側面図である。 切断装置の概略正面図である。 切断装置の一部切欠き側面図である。 背面治具ユニットの正面図である。 背面治具ユニットの左側面図である。 背面治具ユニットの底面図である。 背面治具ユニットの要部の横断面図である。 左右の前部クランプ及び溶接装置の正面図である。 左右の前部クランプ及び溶接装置の平面図である。 左右の前部クランプ及び溶接装置の側面図である。 TIG溶接用トーチの縦断面図である。 突き合せた先行の帯状金属薄板と後行の帯状金属薄板を左右の前部クランプと背面治具ユニットとで挟持固定した状態の一部切欠き平面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る帯状金属薄板W1,W2の縦型突合せ溶接装置を示し、当該縦型突合せ溶接装置は、主に、ステンレス、鉄、銅、アルミ等の帯状金属薄板W1,W2を連続的に供給しながら帯状金属薄板W1,W2にメッキ処理を行うメッキラインに設置されるものであり、メッキライン上を流れている垂直姿勢の先行の帯状金属薄板W1の後端に同じく垂直姿勢の後行の帯状金属薄板W2の先端を突合せ溶接により接合し、新しい後行の帯状金属薄板W2を先行の帯状金属薄板W1に引き続いてメッキライン上へ供給できるようにしたものである。
即ち、前記縦型突合せ溶接装置は、図1に示す如く、キャビネット本体1と、キャビネット本体1に上下動自在に設けられ、先行の帯状金属薄板W1の背面及び後行の帯状金属薄板W2の背面に面接触状態で当接し得る垂直姿勢の作業テーブル2と、作業テーブル2に設けられ、先行の帯状金属薄板W1の後端部及び後行の帯状金属薄板W2の先端部をそれぞれ幅方向に沿って切断する切断装置3と、作業テーブル2に設けられ、切断装置3により両帯状金属薄板W1,W2を幅方向に沿って切断する際に両帯状金属薄板W1,W2を背面側から真空吸着により作業テーブル2の前面へ吸引保持する切断用真空吸引機構4と、作業テーブル2に設けられ、先行の帯状金属薄板W1の後端部及び後行の帯状金属薄板W2の先端部を支持して両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部の背面に対向するバックバー35を有する背面治具ユニット5と、背面治具ユニット5の前方位置に上下動自在に設けられ、先行の帯状金属薄板W1の後端と後行の帯状金属薄板W2の先端とを突き合せた状態で両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部近傍を背面治具ユニット5のバックバー35とで前後方向から挟持固定する左右の前部クランプ6と、両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部に沿って上下動し、両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部を突合せ溶接するTIG溶接用トーチ48を有する溶接装置7と、を備えており、板厚が0.1mm〜0.5mmで且つ幅が最大で400mmの帯状金属薄板W1,W2を突合せ溶接できるようになっている。
前記キャビネット本体1は、フレーム材及び金属板により縦長の直方体状に形成されており、キャビネット本体1の内部には、溶接用ガスボンベ8、溶接用電源装置(図示省略)、油圧ユニット(図示省略)、切断装置3及び溶接装置7等の制御装置(図示省略)等がそれぞれ格納されていると共に、キャビネット本体1の底面には、キャスター9及びフットロック10が設けられている。
また、キャビネット本体1の前面には、垂直姿勢の板状の上下移動台11と、上下移動台11に設けられ、背面が開放された開閉可能なボックス状の下部正面カバー12と、下部正面カバー12に固定され、切断装置3や溶接装置7等を作動させる各種スイッチ13aを備えた正面操作盤13と、作業灯14aを備えた上部正面カバー14とが設けられている。
前記上下移動台11は、図2に示す如く、キャビネット本体1の前面に垂直姿勢で配設した案内レール15a及び案内レール15a上を摺動するスライダー15bから成るリニアガイド15を介してキャビネット本体1の前面に上下動自在に支持されており、モータ16a、ピニオン16b及びラック16cから成る移動台駆動装置16によりキャビネット本体1の前面に沿って上下動するようになっている。この上下移動台11の上下動に伴って下部正面カバー12及び正面操作盤13も上下動動するようになっている。
更に、キャビネット本体1の背面には、溶接条件等を設定して溶接電流や溶接速度等を表示するタッチパネル17a及び設定用の各種スイッチ17bを備えた主操作盤17が設けられている。
前記作業テーブル2は、厚肉の金属板により矩形状に形成されており、上下移動台11の前面に、テーブル面が前方を向く姿勢で且つ垂直姿勢で固定されている。この作業テーブル2の左側部分には、切断装置3が挿通される縦長の細長い開口2aが形成されていると共に、作業テーブル2の幅方向中間位置には、背面治具ユニット5が収容される縦長の長方形状の開口2bが形成されている。
また、作業テーブル2の前面位置には、図5に示す如く、背面治具ユニット5を挟むようにして長尺ブロック状の位置決めストッパー18が水平姿勢で設けられている。この位置決めストッパー18は、作業テーブル2の前面に面接触状態で当接した先行の帯状金属薄板W1及び後行の帯状金属薄板W2の下辺を支持して両帯状金属薄板W1,W2の幅方向の位置決めを行うものである。
前記切断装置3は、図3及び図4に示す如く、帯状金属薄板W1,W2を挿通可能な板状の固定側部材19と、固定側部材19に帯状金属薄板W1,W2の幅方向に沿う姿勢で固定された固定刃20と、固定側部材19にリニアレール21を介してスライド自在に取り付けられ、帯状金属薄板W1,W2を挿通可能な板状の可動側部材22と、可動側部材22に固定刃20に沿う姿勢で固定され、固定刃20との協働作用により帯状金属薄板W1,W2を幅方向に沿って切断する可動刃23と、固定側部材19と可動側部材22との間に介設され、可動刃23が固定刃20から離間するように可動側部材22を付勢する複数の圧縮コイルスプリング24と、固定側部材19と可動側部材22との間に介設され、可動刃23を固定刃20側へ移動させる切断用流体圧シリンダ25と、可動側部材22に支持ピン26を介して移動自在に支持され、帯状金属薄板W1,W2の前面に面接触状態で当接し得るクッション材27を貼り付けた押え板28と、可動側部材22と押え板28との間に介設され、押え板28を帯状金属薄板W1,W2側へ付勢する複数の圧縮コイルスプリング29と、を備えており、可動刃23が切断用流体圧シリンダ25により固定刃20側へ近づくときに、可動刃23よりも先に押え板28がクッション材27を介して先行の帯状金属薄板W1の前面又は後行の帯状金属薄板W2の前面へ弾性的に当接し、各帯状金属薄板W1,W2を固定刃20と押え板28とでそれぞれ挟持固定するようになっている。
そして、前記切断装置3は、作業テーブル2に前後方向へ移動可能に設けられており、切断装置3の前端面が作業テーブル2の前面と面一になって作業テーブル2に埋設された状態となる待機位置(図3参照)と、作業テーブル2の前面から前方へ突出して固定刃20及び可動刃23により先行の帯状金属薄板W1の後端部及び後行の帯状金属薄板W2の先端部をそれぞれ幅方向に沿って切断し得る切断作業位置(図4参照)とを取り得るようになっている。
即ち、前記切断装置3は、作業テーブル2の細長い開口2aの内周縁部に作業テーブル2の背面側へ突出する状態で取り付けた切断装置用取付板30にリニアガイド31を介して作業テーブル2の前後方向(図4の上下方向)へ移動自在に支持されており、切断装置用取付板30と切断装置3との間に介設した前後移動用流体圧シリンダ32を伸縮動作させることによって、待機位置と切断作業位置とを取り得るようになっている。
前記切断用真空吸引機構4は、図1(A)に示す如く、前記作業テーブル2の切断装置3の近傍位置に設けられており、先行の帯状金属薄板W1の後端部及び後行の帯状金属薄板W2の先端部を切断装置3により切断する際に、先行の帯状金属薄板W1の後端部及び後行の帯状金属薄板W2の先端部を背面側から真空吸着により作業テーブル2の前面へ吸引保持するものである。
即ち、切断用真空吸引機構4は、作業テーブル2の切断装置3の片側位置に埋設状態で設けられ、帯状金属薄板W1,W2の幅方向(図1の上下方向)に一定の間隔を空けて直列状に配置されると共に、真空吸引により帯状金属薄板W1,W2の背面を吸引する複数の真空吸着盤4aと、各真空吸着盤4aにマニホールド(図示省略)、配管(図示省略)及び電磁弁(図示省略)等を介して接続された真空ポンプ(図示省略)とを備えており、帯状金属薄板W1,W2の幅に応じて適宜の真空吸着盤4a(帯状金属薄板W1,W2に対向する真空吸着盤4aのみ)が作動するように構成されている。
前記背面治具ユニット5は、図5〜図7に示す如く、作業テーブル2に形成した開口2b内に埋設状態で配設されており、少なくとも背面治具ベース33と、背面治具本体34と、バックバー35と、センタープレート36と、左右のクランプ37と、溶接用真空吸引機構38と、を備えている。
具体的には、前記背面治具ベース33は、図7に示す如く、金属材により横断面形状が凹状に形成されており、作業テーブル2の開口2b周縁部の背面側に複数本のボルト39により固定されている。
前記背面治具本体34は、背面治具ベース33に前後方向へ移動可能に設けられており、先行の帯状金属薄板W1の後端部及び後行の帯状金属薄板W2の先端部を背面側から支持するものである。
この背面治具本体34は、金属材により作業テーブル2の開口2bよりも若干小さい矩形の厚肉板状に形成されており、背面治具ベース33にガイドブッシュ40及びガイド軸41を介して前後方向(図6の左右方向及び図7の上下方向)へ移動可能に支持され、作業テーブル2の開口2b内及び背面治具ベース33内に位置するようになっている。
また、背面治具本体34は、背面治具ベース33の背面に設けた二つの背面治具本体用流体圧シリンダ42により作業テーブル2の前面と面一になる待機位置(図6及び図7参照)と、作業テーブル2の前面から前方へ突出して前部クランプ6とで両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部近傍を挟持する突出位置(図13参照)とに亘って前後移動するようになっている。
前記バックバー35は、図13に示す如く、両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部を突合せ溶接する際に、両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部を背面側から支持するものであり、余分な熱を吸収してビードの溶け落ちや穴あき等を防止すると共に、両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部の裏面側にアルゴンガス等のシールドガスを流して溶接部の酸化を防止するようになっている。
このバックバー35は、銅材により厚肉の長尺板状に形成されており、幅方向中心部には、図8に示す如く、シールドガスが流れると共に、センタープレート36が前後方向へ移動可能に挿通されるスリット状溝35aが形成されている。
また、バックバー35は、背面治具本体34の前面に形成した溝状の凹部に、帯状金属薄板W1,W2の幅方向に沿う姿勢で且つ背面治具本体34の前面と面一になるように嵌め込み固定されている。
前記センタープレート36は、先行の帯状金属薄板W1の後端及び後行の帯状金属薄板W2の先端の位置決めを行うものであり、図8に示す如く、バックバー35にバックバー35の前面から前方へ突出可能に挿通されている。
このセンタープレート36は、薄板の鋼板により長尺板状に形成されており、バックバー35に形成したスリット状溝35a内に前後方向へ移動可能に挿通されている。
また、センタープレート36は、背面治具本体34の背面に取り付けたセンタープレート用流体圧シリンダ43により先端がバックバー35のスリット状溝35a内に収納される収納位置(図8の実線位置)と、センタープレート36の先端部がバックバー35の前面から前方へ数ミリ程度突出する突出位置(図8の一点鎖線位置)とに亘って前後方向へ移動するようになっている。
前記左右のクランプ37は、先行の帯状金属薄板W1の後端部と後行の帯状金属薄板W2の先端部とをそれぞれ背面治具本体34の前面へ密着状態で保持固定するものであり、背面治具本体34に配設されている。
この左右のクランプ37は、図5〜図7に示す如く、背面治具本体34の下端部の左右位置に前後方向へ移動可能に配設されており、背面治具本体34の背面に固定されたクランプ用流体圧シリンダ37aと、クランプ用流体圧シリンダ37aのロッドに連結され、背面治具本体34に支持された帯状金属薄板W1,W2の前面に当接し得るクランプ板37bと、クランプ板37bの背面に貼り付けたウレタン部材等のクッション材37cとを備えている。
この左右のクランプ37によれば、クランプ用流体圧シリンダ37aの伸長時には、クランプ板37bと背面治具本体34の前面との間に帯状金属薄板W1,W2の下辺を挿入できる間隙が形成され、また、クランプ用流体圧シリンダ37aの短縮時には、クランプ板37bが後方へ移動してクランプ板37bの下面に貼り付けたクッション材37cにより帯状金属薄板W1,W2を背面治具本体34の前面へ保持固定するようになっている。
前記溶接用真空吸引機構38は、図5に示す如く、背面治具本体34のバックバー35の両側に位置する部分に配設されており、先行の帯状金属薄板W1の後端部及び後行の帯状金属薄板W2の先端部を背面側から真空吸着により背面治具本体34の前面へ吸引保持するものである。
この溶接用真空吸引機構38は、背面治具本体34のバックバー35の両側位置に埋設状態で設けられ、帯状金属薄板W1,W2の幅方向に一定の間隔を空けて直列状に配置されると共に、真空吸引により帯状金属薄板W1,W2の背面を吸引する複数の真空吸着盤38aと、各真空吸着盤38aにマニホールド38b、配管(図示省略)及び電磁弁(図示省略)等を介して接続された真空ポンプ(図示省略)とを備えており、帯状金属薄板W1,W2の幅に応じて適宜の真空吸着盤38a(帯状金属薄板W1,W2に対向する真空吸着盤38aのみ)が作動するように構成されている。
前記左右の前部クランプ6は、ボックス状の下部正面カバー12内に収納されて上下移動台11の前方位置で上下方向(帯状金属薄板W1,W2の幅方向)へ移動する溶接装置7のフレーム46の背面に、両帯状金属薄板W1,W2の幅方向に沿う姿勢で且つ所定の間隙を空けて対向状に配設されており、鋭角状に形成した先端部が両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部近傍の前面へそれぞれ当接するようになっている(図13参照)。この左右の前部クランプ6は、両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部を溶接する際に、主にアークの拡がりを遮断して両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部にアークエネルギーを集中的に与えるものである。
この左右の前部クランプ6は、銅材により両帯状金属薄板W1,W2の幅よりも長めの長尺板状に形成されており、左右の前部クランプ6のうち、一方の前部クランプ6(図9の右側の前部クランプ6)を帯状金属薄板W1,W2の長手方向へ移動調整可能として左右の前部クランプ6の間隔を微調整できるようにし、また、他方の前部クランプ6(図9の左側の前部クランプ6)を前後方向へ揺動可能とし、前部クランプ6の先端部を複数の加圧バネ(図示省略)により一方の帯状金属薄板W2の上面へ弾性的に当接させるようにしている。
而して、前記左右の前部クランプ6によれば、左右の前部クランプ6のうち、一方の前部クランプ6を帯状金属薄板W1,W2の長手方向へ移動調整可能として左右の前部クランプ6の間隔を調整できるようにし、また、他方の前部クランプ6を上下方向へ揺動可能とし、前部クランプ6の先端部を加圧バネにより一方の帯状金属薄板W1の上面へ弾性的に当接させるようにしているため、左右の前部クランプ6とバックバー35とで帯状金属薄板W1,W2の突合せ部近傍を前後方向から挟持するときに、一方の前部クランプ6の先端部背面を基準にして他方の背面クランプ6が加圧バネの作用により均一に帯状金属薄板W1,W2を押えることができる。
前記溶接装置7は、上下移動台11(又は作業テーブル2)の前面に上下方向へ往復移動自在に配設されており、下部正面カバー12内に位置する待機位置(図1(A)参照)と、下部正面カバー12の天板に形成した開口から上方へ突出して背面治具ユニット5の前方に位置する溶接作業位置とを取り得るようになっている。この溶接装置7は、両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部を突合せ溶接する際に、上方へ引き出されてTIG溶接用トーチ48が所定の速度で両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部に沿って直線移動するようになっている。
即ち、溶接装置7は、図9〜図11に示す如く、上下移動台11(又は作業テーブル2)の前面に垂直姿勢で配設したレール台44上にリニアガイド45(案内レール及び案内レール上を摺動するスライダーから成る)を介して上下方向へ往復移動自在に支持された略枠状のフレーム46と、フレーム46を待機位置と溶接作業位置とに亘って往復移動させるロッドレスシリンダ47と、フレーム46に両帯状金属薄板W1,W2の幅方向に沿って往復移動自在に支持され、シールドガスGを外側と内側に分流し且つ内側のシールドガスGを外側のシールドガスGより高速で噴出させるようにシールドノズルの内側に狭窄ノズル48aを備えたTIG溶接用トーチ48と、TIG溶接用トーチ48を両帯状金属薄板W1,W2の幅方向に沿って往復移動させるモータ49a、ラック49b及びピニオンギア(図示省略)等から成るトーチ走行用駆動装置49等から構成されている。
また、狭窄ノズル48aを備えたTIG溶接用トーチ48は、図12に示す如く、シールドノズル48bと、シールドノズル48bの内側に設けられ、タングステン電極棒48cが同芯状に挿入される狭窄ノズル48aと、シールドガスGを層流化するガスレンズ48dと、タングステン電極棒48cを把持するコレットチャック48eと、コレットチャック48eの締め付け部材48fと、シールドガスG供給口48gとを備えており、シールドガスG供給口48gから供給されたシールドガスGが、ガスレンズ48dを通って狭窄ノズル48aとシールドノズル48bの間を流れるシールドガスGと、ガスレンズ48dを通らずに狭窄ノズル48aの内側を流れるシールドガスGとに分流され、狭窄ノズル48aの内側を流れるシールドガスGが狭窄ノズル48aとシールドノズル48bの間を流れるシールドガスGより高速となって吐出されるようになっている。
尚、上述した縦型突合せ溶接装置は、上部正面カバー14に設けられ、上下移動台11が上下動するときに上部正面カバー14と上下移動台11の上端部との間に形成される開口を引き出し可能なスクリーン50aにより覆うロールカーテン50と、作業テーブル2に設けられ、両帯状金属薄板W1,W2の溶接部を圧延加工して溶接部の厚みや組織を均一化する手動式の圧延装置(図示省略)と、を備えている。
次に、上述した縦型突合せ接合装置を用いて先行の帯状金属薄板W1と後行の帯状金属薄板W2を突合せ溶接により接合する場合について説明する。
先ず、待機位置にある切断装置3を切断作業位置に前進させ、切断装置3により先行の帯状金属薄板W1の後端部と後行の帯状金属薄板W2の先端部とをそれぞれ幅方向に沿って順次切断する。切断装置3は、両帯状金属薄板W1,W2を切断した後、切断作業位置から待機位置へ後退させる。
尚、切断装置3により両帯状金属薄板W1,W2をそれぞれ切断する際には、作業テーブル2に設けた切断用真空吸引機構4を作動させ、先行の帯状金属薄板W1の後端部と後行の帯状金属薄板W2の先端部を作業テーブル2の前面にそれぞれ吸引保持する。その結果、垂直姿勢の両帯状金属薄板W1,W2であっても、作業テーブル2の前面に確実且つ良好に吸引保持することができ、切断装置3による帯状金属薄板の切断処理を高精度で行うことができる。
次に、センタープレート36をセンタープレート用流体圧シリンダ43により前進させ、センタープレート36の先端部をバックバー35の前面よりも前方へ突出させる。
センタープレート36の先端をバックバー35の前面よりも前方へ突出させたら、先行の帯状金属薄板W1の下辺を右側のクランプ37のクランプ板37aこの背面側へ挿入すると共に、作業テーブル2に設けた右側の位置決めストッパー18に当接させて先行の帯状金属薄板W1の幅方向の位置決めをした後、先行の帯状金属薄板W1の切断した後端をセンタープレート36の一方の側面に押し当て、この状態で右側のクランプ37を作動させて先行の帯状金属薄板W1の後端部下辺を右側のクランプ37により背面治具本体34の前面及び作業テーブル2の前面へ密着状に保持固定する。また、背面治具ユニット5に設けた右側の溶接用真空吸引機構38を作動させ、先行の帯状金属薄板W1の後端部を背面治具本体34の前面に吸引保持する。
その後、センタープレート36をセンタープレート用流体圧シリンダ43により後退させてバックバー35内に収納し、後行の帯状金属薄板W2の下辺を左側のクランプ37のクランプ板37この背面側へ挿入すると共に、作業テーブル2に設けた左側の位置決めストッパー18に当接させて後行の帯状金属薄板W2の幅方向の位置決めをした後、後行の帯状金属薄板W2の切断した先端を目視によって先に背面治具本体34の前面及び作業テーブル2の前面に保持固定した先行の帯状金属薄板W1の後端に突き合せ、この状態で左側のクランプ37を作動させて後行の帯状金属薄板W2の先端部を左側のクランプ37により背面治具本体34の前面及び作業テーブル2の前面へ密着状に保持固定する。また、背面治具ユニット5に設けた左側の溶接用真空吸引機構38を作動させ、後行の帯状金属薄板W2の先端部を背面治具本体34の前面に吸引保持する。
先行の帯状金属薄板W1の後端と後行の帯状金属薄板W2の先端との突き合せ作業は、溶接用真空吸引機構38を用いているため、垂直姿勢の両帯状金属薄板W1,W2であっても、背面治具ユニット5の前面に確実且つ良好に吸引保持することができ、突合せ溶接を高精度で行うことができる。
そして、先行の帯状金属薄板W1の後端と後行の帯状金属薄板W2の先端とがバックバー35の前面で突き合せ固定されたら、溶接装置7を待機位置から溶接作業位置へ上昇させ、左右の前部クランプ6を両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部の前方位置へ移動させる。この状態で背面治具本体34を背面治具本体用流体圧シリンダ42により突出位置へ前進させ、背面治具本体34の前面の位置を固定状態になっている一方の前部クランプ6の背面側先端の位置と略同じ位置にする。これにより、両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部近傍が左右の前部クランプ6と下部治具本体に設けたバックバー35とにより前後方向から挾持固定されることになる。
両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部近傍が左右の前部クランプ6と背面治具本体34に設けたバックバー35とにより前後方向から挾持固定されたら、溶接装置7のTIG溶接用トーチ48の位置を調整した後、TIG溶接用トーチ48を帯状金属薄板W1,W2の幅方向に沿って移動させ、両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部を突合せ溶接する。
このとき、TIG溶接用トーチ48は、狭窄ノズル48aを備えているため、アークに作用する電磁力及び磁界を強化してアークのエネルギー密度、アークの指向性及び硬直性を高めて安定したアークが得られることになり、その結果、溶接速度を高めることができるうえ、ビード幅が裏表とも均一で且つビードの波形の間隔が等間隔に形成されることになり、垂直姿勢の帯状金属薄板W1,W2を突合せ溶接しても、溶融プールが垂れ下がることがなく、高品質の安定した溶接を行える。
両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部の突合せ溶接が終了したら、アーク及びシールドガスGが停止され、背面治具本体34が後退すると共に、溶接装置7が溶接作業位置から待機位置へ後退する。また、左右のクランプ37及び溶接用真空吸引機構38による両帯状金属薄板W1,W2の保持固定状態を解除する。これにより、突合せ溶接された両帯状金属薄板W1,W2は、フリーの状態となる。
このように、上述した縦型突合せ溶接装置は、垂直姿勢の作業テーブル2、垂直姿勢の背面治具ユニット5、上下移動するTIG溶接用トーチ48を有する溶接装置7等を備えているため、メッキ設備のように幅方向を垂直にして搬送される帯状金属薄板W1,W2であっても、帯状金属薄板W1,W2の突合せ溶接を高精度で行うことができる。
尚、上記の実施形態においては、縦型突合せ溶接装置をメッキラインに設置したが、縦型突合せ溶接装置の設置場所は、メッキラインに限定されるものではなく、帯状金属薄板W1,W2をその幅方向を垂直にして搬送するラインであれば、如何なるライン(例えば、プレイライン、焼鈍ライン、造管ライン等)であっても良い。
また、上記の実施形態においては、先行の帯状金属薄板W1及び後行の帯状金属薄板W2の両方を切断した後、両方の帯状金属薄板W1,W2を背面治具ユニット5にセットするようにしたが、他の実施形態においては、一方の帯状金属薄板W1,W2を切断し、背面治具ユニット5にセットした後、他方の帯状金属薄板W1,W2を切断し、背面治具ユニット5にセットするようにしても良い。
更に、上記実施形態においては、背面治具ユニット5にセットされた両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部を溶接装置7により下方から上方へ向って突合せ溶接するようにしたが、他の実施形態においては、両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部を溶接装置7により上方から下方へ向って突合せ溶接するようにしても良い。
1はキャビネット本体
2は作業テーブル
3は切断装置
4は切断用真空吸引機構
5は背面治具ユニット
6は左右の前部クランプ
33は背面治具ベース
34は背面治具本体
35はバックバー
36はセンタープレート
37は左右のクランプ
38は溶接用真空吸引機構
48はTIG溶接用トーチ
48aは狭窄ノズル

Claims (7)

  1. 幅方向を垂直にしてそれぞれ搬送される先行の帯状金属薄板(W1)の後端と後行の帯状金属薄板(W2)の先端とを突合せ溶接して接合する縦型突合せ溶接装置であって、キャビネット本体(1)と、キャビネット本体(1)に上下動自在に設けられ、先行の帯状金属薄板(W1)の背面及び後行の帯状金属薄板(W2)の背面に面接触状態で当接し得る垂直姿勢の作業テーブル(2)と、作業テーブル(2)に設けられ、先行の帯状金属薄板(W1)の後端部及び後行の帯状金属薄板(W2)の先端部をそれぞれ幅方向に沿って切断する切断装置(3)と、作業テーブル(2)に設けられ、先行の帯状金属薄板(W1)の後端部及び後行の帯状金属薄板(W2)の先端部を支持すると共に、両帯状金属薄板(W1),(W2)の突合せ部の背面に対向するバックバー(35)を有する背面治具ユニット(5)と、背面治具ユニット(5)の前方位置に上下動自在に設けられ、先行の帯状金属薄板(W1)の後端と後行の帯状金属薄板(W2)の先端とを突き合せた状態で両帯状金属薄板(W1),(W2)の突合せ部近傍を背面治具ユニット(5)のバックバー(35)とで前後方向から挟持固定する左右の前部クランプ(6)と、両帯状金属薄板(W1),(W2)の突合せ部に沿って上下動し、両帯状金属薄板(W1),(W2)の突合せ部を突合せ溶接するTIG溶接用トーチ(48)を有する溶接装置7と、を備えていることを特徴とする縦型突合せ溶接装置。
  2. 前記切断装置(3)は、作業テーブル(2)に前後方向へ移動可能に設けられており、作業テーブル(2)に埋設された状態となる待機位置と、作業テーブル(2)の前面から前方へ突出して先行の帯状金属薄板(W1)の後端部及び後行の帯状金属薄板(W2)の先端部をそれぞれ幅方向に沿って切断する切断作業位置とを取り得るようになっていることを特徴とする請求項1に記載の縦型突合せ溶接装置。
  3. 前記作業テーブル(2)の切断装置(3)の近傍位置に、先行の帯状金属薄板(W1)の後端部及び後行の帯状金属薄板(W2)の先端部を背面側から真空吸着により作業テーブル(2)の前面へ吸引保持する切断用真空吸引機構(4)を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の縦型突合せ溶接装置。
  4. 前記背面治具ユニット(5)は、作業テーブル(2)に形成した開口(2b)周縁部に作業テーブル(2)の背面側へ突出する状態で固定さたれ背面治具ベース(33)と、背面治具ベース(33)に前後方向に移動可能に設けられ、先行の帯状金属薄板(W1)の後端部及び後行の帯状金属薄板(W2)の先端部を背面側から支持する背面治具本体(34)と、背面治具本体(34)に両帯状金属薄板(W1),(W2)の幅方向に沿う姿勢で設けられ、両帯状金属薄板(W1),(W2)の突合せ部の背面を支持するバックバー(35)と、バックバー(35)にバックバー(35)の前面から前方へ突出可能に挿通され、先行の帯状金属薄板(W1)の後端及び後行の帯状金属薄板(W2)の先端の位置決めを行うセンタープレート(36)と、背面治具本体(34)に配設され、先行の帯状金属薄板(W1)の後端部と後行の帯状金属薄板(W2)の先端部とをそれぞれ背面治具本体(34)の前面へ密着状態で保持固定する左右のクランプ(37)と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載の縦型突合せ溶接装置。
  5. 前記背面治具ユニット(5)は、背面治具本体(34)のバックバー(35)の両側に位置する部分に配設され、先行の帯状金属薄板(W1)の後端部及び後行の帯状金属薄板(W2)の先端部を背面側から真空吸着により背面治具本体(34)の前面へ吸引保持する溶接用真空吸引機構(38)を更に備えていることを特徴とする請求項4に記載の縦型突合せ溶接装置。
  6. 前記作業テーブル(2)は、作業テーブル(2)の前面に面接触状態で当接した先行の帯状金属薄板(W1)及び後行の帯状金属薄板(W2)の下辺を支持して両帯状金属薄板(W1),(W2)の幅方向の位置決めを行う位置決めストッパー(18)を更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の縦型突合せ溶接装置。
  7. 前記TIG溶接用トーチ(48)は、シールドガス(G)を外側と内側に分流し且つ内側のシールドガス(G)を外側のシールドガス(G)より高速で噴出させるようにシールドノズルの内側に狭窄ノズル(48a)を備えていることを特徴とする請求項1に記載の縦型突合せ溶接装置。
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