JP2019187214A - 筒型リニアモータ - Google Patents

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Abstract

【課題】機器等への搭載性に優れる筒型リニアモータの提供を目的としている。【解決手段】上記の目的を達成するため、本発明の筒型リニアモータ1は、筒状のコア3とコア3の外周に設けられたスロット3cに装着される巻線5とを備えた電機子2と、軸方向にN極とS極とが交互に配置される筒状の界磁6を有するとともに内周側に電機子2が軸方向に移動可能に挿入される筒状の固定子Sと、固定子Sに保持されるとともに電機子2の巻線5の引出線5aに接続されるとともに電機子2の固定子Sに対するストロークを許容する長さを有する電力供給線Cと、引出線5aと電力供給線Cとの接続部を保持するとともに電機子2に取付けられる中継部材20とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、筒型リニアモータに関する。
筒型リニアモータは、たとえば、外筒の内周に軸方向にS極とN極とが交互に並ぶように収容される複数の永久磁石を有する界磁と、界磁の内周に移動自在に挿入される筒状のロッドとロッドの外周に装着される巻線とを有する電機子とを備えるものがある。
このように構成された筒型リニアモータでは、ロッド内に巻線に接続される配線を収容しており、ロッドの先端から配線を外部へ引き出して外部電源に接続される(たとえば、特許文献1参照)。
特開2013−29159号公報
前記筒型リニアモータでは、界磁を固定子として電機子を可動子として使用する場合、駆動される可動子から巻線へ通電する配線が外部へ引き出される構造となるので、可動子の駆動によって外部配線が動いてしまう。そのため、従来の筒型リニアモータでは、外部配線の取り回しが悪く機器等への搭載性に乏しいという問題がある。
そこで、本発明は、機器等への搭載性に優れる筒型リニアモータの提供を目的としている。
上記の目的を達成するため、本発明の筒型リニアモータは、筒状のコア3とコアの外周に設けられたスロットに装着される巻線とを備えた電機子と、軸方向にN極とS極とが交互に配置される筒状の界磁を有するとともに内周側に電機子が軸方向に移動可能に挿入される筒状の固定子と、固定子に保持されるとともに電機子の巻線の引出線に接続されるとともに電機子の固定子に対するストローク以上の長さを有する電力供給線と、引出線と電力供給線との接続部を保持するとともに電機子に取付けられる中継部材とを備えている。
このように筒型リニアモータが構成されると、中継部材によって接続部が保持されるので電機子の駆動によって筒型リニアモータ外の配線が振り回される心配がない。また、電力供給線と巻線の引出線の接続部が中継部材に保持されるので、細い引出線を保護して断線を防止できる。
また、筒型リニアモータにおける電力供給線をカールコードとしてもよい。このように構成される筒型リニアモータによれば、電機子のストロークが電力供給線によって阻害されないので、電機子は円滑にストロークできる。
また、筒型リニアモータにおける中継部材が固定子に対する電機子の位置をセンシングするセンサと、電力供給線と引出線とを接続する配線パターンとを有する基板を有していてもよい。このように構成された筒型リニアモータによれば、センサの設置が容易となるだけでなく、電力供給線にセンサ用の電源と信号線を収容すればセンサへ給電と信号の外部の制御装置への取り出しも容易となる。
本発明の筒型リニアモータによれば、機器等への搭載性を向上できる。
一実施の形態における筒型リニアモータの縦断面図である。 一実施の形態の筒型リニアモータのティース部分の縦断面図である。 一実施の形態の筒型リニアモータの中継部材におけるコネクタの斜視図である。 一実施の形態の第一変形例における筒型リニアモータの中継部材の側面図である。 主磁極の永久磁石の軸方向長さL1で副磁極の永久磁石の軸方向長さL2を割った値と筒型リニアモータの推力との関係を示した図である。
以下、図に示した実施の形態に基づき、本発明を説明する。一実施の形態における筒型リニアモータ1は、図1に示すように、筒状のコア3とコア3の外周に設けられたスロット3cに装着される巻線5とを有する電機子2と、筒状であって内方に電機子2が軸方向へ移動自在に挿入されて軸方向にN極とS極とが交互に配置される界磁6を有する筒状の固定子Sとを備えて構成されている。
以下、筒型リニアモータ1の各部について詳細に説明する。電機子2は、コア3と巻線5とを備えて構成されている。コア3は、円筒状のヨーク3aと、環状であってヨーク3aの外周に軸方向に間隔を空けて設けられる複数のティース3bと、ティース3b,3b間に設けたスロット3cとを備えて構成されて可動子とされている。
ヨーク3aは、前述の通り円筒状であって、その横断面積は、コア3の軸線J(図2参照)を中心として円筒でティース3bの内周から外周までのどこを切っても、ティース3bを前記円筒で切断した際にできる断面の面積以上となるように肉厚が確保されている。
本実施の形態では、図1および図2に示すように、ヨーク3aの外周に10個のティース3bが、軸方向に等間隔に並べて設けられており、ティース3b,3b間に巻線5が装着される環状溝でなるスロット3cが形成されている。また、各ティース3bは、環状であって、コア3の両端に配置されたティース3bを除いて、軸方向において内周端の幅より外周端の幅が狭い等脚台形状とされており、軸方向で両側の側面が外周端に対して等角度で傾斜するテーパ面とされている。なお、末端のティース3bを除いた他のティース3bをコア3の軸線Jを含む面で切断した断面において、ティース3bの側面とコア3の軸線Jに直交する直交面Oとでなす内角θは、6度から12度の範囲となる角度に設定されている。なお、末端のティース3bは、図2に示すように、末端のティース3b以外の他のティース3bをコア3の軸線Jに直交する面で半分に切り落とした断面形状とされている。このように、各ティース3bの断面形状は、内周端の幅より外周端の幅が狭い台形状とされている。
また、本実施の形態では、図1中で隣り合うティース3b,3b同士の間には、環状溝でなるスロット3cが合計で9個設けられている。スロット3cは、コア3の周方向に沿って複数設けられており、コア3の外周に軸方向に等ピッチで並べて設けられている。また、スロット3cの断面形状は、底に向かうほど先細りとなる台形となっている。そして、このスロット3cには、巻線5が巻き回されて装着されている。巻線5は、U相、V相およびW相の三相巻線とされている。9個のスロット3cには、図1中左側から順に、W相とU相、U相、U相、U相とV相、V相、V相、V相とW相、W相、W相の巻線5が装着されている。
各スロット3cの断面形状が台形となっているので、断面矩形のスロットに比して効率よく巻線5をスロット3cへ装着でき線占積率を向上でき、筒型リニアモータ1の推力も向上できる。
そして、このように構成された電機子2は、出力軸である非磁性体で形成されたロッド11の外周に装着されている。具体的には、電機子2は、その図1中で左端と右端とがロッド11に固定される環状のスライダ12,13によって保持されて、ロッド11に固定されている。
また、U相、V相およびW相の各巻線5の一端は、巻線5から延びてコア3の図1中右端側へ引き出される渡り線5bを介して結線されており、各相の巻線5の他端の引出線5aは、コア3の図1中左端側へ導出されている。そして、各相の巻線5における引出線5aは、ロッド11の先端に取付けられる中継部材20に設けられたコネクタ21に接続されている。
中継部材20は、ロッド11の先端にナット23で固定されるL字のステー22と、ステー22に設けられたコネクタ21とを備えて構成されている。ステー22は、前述の通り、L字状とされており、ロッド11の先端に設けた螺子部11aの挿通を許容する孔(図示せず)を備えており、螺子部11aに螺着されるナット23によってロッド11に固定される。
コネクタ21は、図3に示すように、各相の巻線5の引出線5aがそれぞれ接続される三つのバスバー21aと、バスバー21aを収容する筐体21bと、各バスバー21aの両端に設けた孔に挿入されるとともに筐体21bにバスバー21aを固定する螺子21cとを備えている。そして、U相、V相およびW相の各巻線5の三つの引出線5aの端部に設けた図示しない丸型端子或いはクワ型端子を螺子21cで固定して、各引出線5aはそれぞれ対応するバスバー21aに接続される。
他方、固定子Sは、本実施の形態では、円筒状の非磁性体で形成されるアウターチューブ7と、アウターチューブ7内に挿入される円筒状の軟磁性体で形成されるバックヨーク8と、バックヨーク8内に挿入されてバックヨーク8との間に環状隙間を形成する円筒状の非磁性体のインナーチューブ9と、バックヨーク8とインナーチューブ9との間の環状隙間に軸方向に交互に積層されて挿入される環状の主磁極の永久磁石10aと環状の副磁極の永久磁石10bとを備えて構成されている。本実施の形態では、界磁6は、前述のバックヨーク8と永久磁石10a,10bとで構成されている。なお、図1中で主磁極の永久磁石10aと副磁極の永久磁石10bに記載されている三角の印は、着磁方向を示しており、主磁極の永久磁石10aの着磁方向は径方向となっており、副磁極の永久磁石10bの着磁方向は軸方向となっている。主磁極の永久磁石10aと副磁極の永久磁石10bは、ハルバッハ配列で配置されており、界磁6の内周側では、軸方向にS極とN極が交互に現れるように配置されている。
また、主磁極の永久磁石10aの軸方向長さL1は、副磁極の永久磁石10bの軸方向長さL2よりも長くなっており、本実施の形態では、0.2≦L2/L1≦0.5を満たすように、主磁極の永久磁石10aの軸方向長さL1と副磁極の永久磁石10bの軸方向長さL2が設定されている。主磁極の永久磁石10aの軸方向長さL1を長くすればコア3との間の主磁極の永久磁石10aとの間の磁気抵抗を小さくできコア3へ作用させる磁界を大きくできるので筒型リニアモータ1の推力を向上できる。
また、本発明の筒型リニアモータ1では、永久磁石10a,10bの外周にバックヨーク8を設けている。バックヨーク8を設けない場合、副磁極の永久磁石10bの軸方向長さL2が短くなると主磁極の永久磁石10aの軸方向中央部分における磁石外部の磁気抵抗が増大し、界磁磁束が小さくなるため、主磁極の永久磁石10aの軸方向長さL1を長くする際の筒型リニアモータ1の推力向上度合が小さくなる。これに対して、永久磁石10a,10bの外周にバックヨーク8を設けると、磁気抵抗の低い磁路を確保できるので副磁極の永久磁石10bの軸方向長さL2の短縮に起因する磁気抵抗の増大が抑制される。よって、主磁極の永久磁石10aの軸方向長さL1を副磁極の永久磁石10bの軸方向長さL2よりも長くするとともに永久磁石10a,10bの外周に筒状のバックヨーク8を設けると筒型リニアモータ1の推力を大きく向上させ得る。バックヨーク8の肉厚は、主磁極の永久磁石10aの外部磁気抵抗の増大を抑制に適する肉厚に設定されればよい。
なお、副磁極の永久磁石10bは、主磁極の永久磁石10aより高い保磁力を有する永久磁石とされている。永久磁石における残留磁束密度と保磁力は、互いに密接に関係しており、一般的に残留磁束密度を高めると保磁力は低くなり、保磁力を高めると残留磁束密度が低くなるという、互いに背反する関係にある。ハルバッハ配列では、副磁極の永久磁石10bには減磁方向に大きな磁界が印加されるため、副磁極の永久磁石10bの保磁力を高くして減磁を抑制し、大きな磁界をコア3に作用させ得るようにしている。対して、コア3に対して作用する磁界の強さは、主磁極の永久磁石10aの磁力線数に左右される。そのため、主磁極の永久磁石10aに高い残留磁束密度の永久磁石を使用して大きな磁界をコア3に作用させるようにしている。本実施の形態では、副磁極の永久磁石10bを主磁極の永久磁石10aよりも保磁力を高くするのに際して、副磁極の永久磁石10bの材料を主磁極の永久磁石10aの材料よりも保磁力が高い材料としている。よって、材料の選定によって、主磁極の永久磁石10aと副磁極の永久磁石10bの組合せを簡単に実現できる。なお、本実施の形態では、主磁極の永久磁石10aは、ネオジム、鉄、ボロンを主成分とする残留磁束密度が高い材料で構成され、副磁極の永久磁石10bは、前記材料にジスプロシウムやテリビウム等の重希土類元素の添加量を増やした減磁しにくい磁石で構成されている。
また、固定子Sの内周側には、コア3が挿入されており、界磁6は、コア3に磁界を作用させている。なお、界磁6は、コア3の可動範囲に対して磁界を作用させればよいので、コア3の可動範囲に応じて永久磁石10a,10bの設置範囲を決定すればよい。したがって、アウターチューブ7とインナーチューブ9との環状隙間のうち、コア3に対向し得ない範囲には、永久磁石10a,10bを設置しなくともよい。なお、バックヨーク8の長さは、永久磁石10a,10bを積層した長さと等しい長さとされており、永久磁石10a,10bがコア3のストローク範囲外に磁界を作用させて推力低下を招かないように配慮されている。
また、アウターチューブ7、バックヨーク8およびインナーチューブ9の図1中左端はキャップ14によって閉塞されており、アウターチューブ7、バックヨーク8およびインナーチューブ9の図1中右端は環状のヘッドキャップ15によって閉塞されている。また、インナーチューブ9の内周には、スライダ12,13が摺接しており、スライダ12,13によって電機子2はロッド11とともに界磁6に対して偏心せずに軸方向へスムーズに移動できる。
このように電機子2が固定子S内に挿入されると各コア3が界磁6における8つ磁極に対向するので、筒型リニアモータ1は、8極9スロットのリニアモータとされている。よって、本実施の形態では、界磁6における磁極ピッチを9で割り切れる値とすれば、コア3における巻線ピッチの値において小数点以下が循環小数とならないので設計が容易となる。巻線ピッチが循環小数を持つ値とならないためには、コア3が対向する磁極数とコア3のスロット数によって決定され、磁極ピッチが磁極数とスロット数の最大公約数でスロット数を割った値の倍数となっていればよい。
戻って、インナーチューブ9は、コア3の外周と各永久磁石10a,10bの内周との間のギャップを形成するとともに、スライダ12,13と協働してコア3の軸方向移動を案内する役割を果たしている。なお、インナーチューブ9は、非磁性体で形成されればよいが、合成樹脂で形成されると筒型リニアモータ1の推力密度向上効果が高くなる。インナーチューブ9を非磁性体の金属で製造すると、電機子2が軸方向へ移動する際にインナーチューブ9の内部に渦電流が生じて、電機子2の移動を妨げる力が発生してしまう。これに対して、インナーチューブ9を合成樹脂とすれば渦電流が生じないので筒型リニアモータ1の推力をより効果的に向上できるとともに、筒型リニアモータ1の質量を低減できる。なお、インナーチューブ9を合成樹脂とする場合、フッ素樹脂で製造すればスライダ12,13との間の摩擦および摩耗を低減できる。また、インナーチューブ9を他の合成樹脂で形成してもよく、また、摩擦および摩耗を低減するべく他の合成樹脂で形成されたインナーチューブ9の内周をフッ素樹脂でコーティングしてもよい。
なお、アウターチューブ7、バックヨーク8およびインナーチューブ9の軸方向長さは、コア3の軸方向長さよりも長く、コア3は、界磁6内の軸方向長さの範囲で図1中左右へストロークできる。
また、キャップ14には、巻線5に接続されるカールコードでなる電力供給線Cを外部の図示しない電源に接続するカプラ14aを備えており、外部電源から巻線5へ通電できるようになっている。具体的には、電力供給線Cは、三相の巻線5にそれぞれ通電可能なように、三つのコードを収容しており、各コードの終端に設けた図示しない丸型端子或いはクワ型端子が一つずつ中継部材20における螺子21cで対応するバスバー21aにそれぞれ固定されつつ接続される。よって、電力供給線Cは、外部電源を各相の巻線5へ接続して、巻線5への電力供給を可能としている。また、電力供給線Cの全長は、電機子2が固定子Sに対するストロークを許容する長さとなっている。つまり、電力供給線Cの全長は、電機子2が固定子Sに対してストロークしても伸び切って電機子2のストロークを阻害しない長さに設定されている。また、電力供給線Cは、螺旋状のカールコードとされており、本実施の形態では、外径がインナーチューブ9の内径よりも若干小さくなっている。そして、電力供給線Cは、電機子2がキャップ14側にストロークするとコード間のピッチを小さくし、電機子2がヘッドキャップ15側にストロークするとコード間のピッチを大きくして、軸方向の長さを柔軟に変化させる。よって、電力供給線Cは、電機子2のストロークに対して柔軟に追従して電機子2の固定子に対するストロークを阻害しない。
そして、電力供給線Cと巻線5の引出線5aの接続部は、中継部材20におけるコネクタ21となっており、ロッド11を介して電機子2に取付けられている。このように、中継部材20によって前記接続部が保持されるので、電力供給線Cを固定子S内に収容でき、固定子Sに固定的に設けられたカプラ14aを外部電源に接続できる。よって、従来の筒型リニアモータのように外部配線の取り回しが悪くなるといった問題が解消され、筒型リニアモータ1の機器等への搭載性が向上する。
また、電力供給線Cと巻線5の引出線5aの接続部は、中継部材20に保持されるから、電機子2が駆動する際に変位する電力供給線Cによって引出線5aが振り回されず、電力供給線Cから引出線5aに引っ張りや圧縮といった負荷が作用しないので、細い引出線5aが保護され断線が防止される。
中継部材20は、引出線5aと電力供給線Cとの接続部を保持していればよく、保持の構造は任意であり、電機子2やロッド11に固定したステー22に結束バンドを利用して接続部を固定するのも可能である。ただし、コネクタ21を用いると、電力供給線Cの交換が容易となり、筒型リニアモータ1のメンテナンス作業が軽減される。
なお、電力供給線Cは、カールコード以外のコード、フレキシブルケーブル等とされてもよいが、カールコードとする場合には電機子2のストロークを阻害しないとともに伸縮に対する耐久性が高く断線に強いという利点がある。なお、電力供給線Cをカールコードとする場合の径についても適宜電機子2のストロークに適するよう変更できる。
また、中継部材20は、ロッド11を介さずに電機子2に直接取付けられてもよいし、コネクタ21のみを備えて筐体21bをロッド11や電機子2に固定するようにしてもよい。
さらに、中継部材20は、図4に示すように、固定子Sに対する電機子2の位置をセンシングするセンサ31と、電力供給線Cと引出線5aとを接続する配線パターン32とを有する基板30をコネクタ21の代わりに有していてもよい。このようにすると、基板30が電力供給線Cと引出線5aとの接続部として機能するとともに、センサ31も保持できるようになり、センサ31の設置が容易となるだけでなく、電力供給線Cにセンサ31用の電源と信号線を収容すればセンサ31へ給電と信号の外部の制御装置への取り出しも容易となる。なお、センサ31は、たとえば、ホールセンサとされればよい。
そして、たとえば、電機子2の界磁6に対する位置をセンサ31でセンシングし、前記電気角に基づいて通電位相切換を行うとともにPWM制御により、各巻線5の電流量を制御すれば、筒型リニアモータ1における推力と電機子2の移動方向とを制御できる。なお、電機子2の固定子Sに対する位置のセンシングには、センサ31の代わりに、固定子Sに取付けられて電機子2との相対変位をセンシングする変位センサや線形可変差動変圧器を用いてもよい。
なお、前述の制御方法は、一例でありこれに限られない。このように、本実施の形態の筒型リニアモータ1では、電機子2が可動子であり、固定子Sは界磁6を備えている。また、電機子2と固定子Sとを軸方向に相対変位させる外力が作用する場合、巻線5への通電、あるいは、巻線5に発生する誘導起電力によって、前記相対変位を抑制する推力を発生させて筒型リニアモータ1に前記外力による機器の振動や運動をダンピングさせ得るし、外力から電力を生むエネルギ回生も可能である。
以上のように、本発明の筒型リニアモータ1は、筒状のコア3とコア3の外周に設けられたスロット3cに装着される巻線5とを備えた電機子2と、軸方向にN極とS極とが交互に配置される筒状の界磁6を有するとともに内周側に電機子2が軸方向に移動可能に挿入される筒状の固定子Sと、固定子Sに保持されるとともに電機子2の巻線5の引出線5aに接続されるとともに電機子2の固定子Sに対するストロークを許容する長さを有する電力供給線Cと、引出線5aと電力供給線Cとの接続部(コネクタ)21を保持するとともに電機子2に取付けられる中継部材20とを備えている。
このように筒型リニアモータ1が構成されると、中継部材20によって接続部が保持されるので電力供給線Cを固定子S内に収容できるので、電機子2の駆動によって筒型リニアモータ1外の配線が振り回される心配がない。よって、従来の筒型リニアモータのように外部配線の取り回しが悪くなるといった問題が解消され、筒型リニアモータ1の機器等への搭載性が向上する。また、電力供給線Cと巻線5の引出線5aの接続部が中継部材20に保持されるので、細い引出線5aを保護して断線を防止できる。
なお、筒型リニアモータ1における電力供給線Cをカールコードとしてもよい。このように構成される筒型リニアモータ1によれば、電機子2のストロークが電力供給線Cによって阻害されないので、電機子2は円滑にストロークできる。
さらに、筒型リニアモータ1における中継部材20がコネクタ21を備えており、コネクタ21を接続部としてもよい。このように構成される筒型リニアモータ1によれば、電力供給線Cの交換が容易となり、筒型リニアモータ1のメンテナンス作業が軽減される。
また、筒型リニアモータ1における中継部材20が固定子Sに対する電機子2の位置をセンシングするセンサ31と、電力供給線Cと引出線5aとを接続する配線パターン32とを有する基板30を有していてもよい。このように構成された筒型リニアモータ1によれば、センサ31の設置が容易となるだけでなく、電力供給線Cにセンサ31用の電源と信号線を収容すればセンサ31へ給電と信号の外部の制御装置への取り出しも容易となる。
なお、本実施の形態の筒型リニアモータ1では、界磁6がハルバッハ配列にて軸方向に交互に並べられる径方向に着磁された主磁極の永久磁石10aと軸方向に着磁された副磁極の永久磁石10bと、永久磁石10a,10bの外周に配置される筒状のバックヨーク8とを有し、主磁極の永久磁石10aの軸方向長さL1は副磁極の永久磁石10bの軸方向長さL2よりも長い。
このように筒型リニアモータ1が構成されると、主磁極の永久磁石10aの軸方向長さL1を長くして、主磁極の永久磁石10aとコア3との間の磁気抵抗を小さくできるとともに、副磁極の永久磁石10bの軸方向長さL2を短くしてもバックヨーク8を設けているので磁気抵抗の増大を抑制でき、コア3へ作用させる磁界を大きくできる。
よって、本実施の形態の筒型リニアモータ1によれば、副磁極の永久磁石10bの減磁を抑制しつつも主磁極の永久磁石10aとコア3との間の磁気抵抗を小さくでき効果的に推力を向上できる。
なお、副磁極の永久磁石10bが主磁極の永久磁石10aよりも高い保磁力を有していれば、大きな磁界が印加される副磁極の永久磁石10bの減磁を抑制しつつも主磁極の永久磁石10aに高い残留磁束密度の永久磁石を利用できる。
また、主磁極の永久磁石10aの軸方向長さL1を副磁極の永久磁石10bの軸方向長さL2よりも長くすれば、界磁6はコア3に大きな磁界を作用させ得るが、主磁極の永久磁石10aの軸方向長さL1と副磁極の永久磁石10bの軸方向長さL2に最適な関係がある。図5に主磁極の永久磁石10aの軸方向長さL1で副磁極の永久磁石10bの軸方向長さL2を割った値と筒型リニアモータ1の推力との関係を示す。発明者らは、鋭意研究した結果、図5に示すように、主磁極の永久磁石10aの軸方向長さL1と副磁極の永久磁石10bの軸方向長さL2が0.15≦L2/L1≦0.6を満たすように設定されれば、L2/L1の値を理想的な値に設定した際の推力に対して95%以上の推力を確保できることを知見した。
よって、筒型リニアモータ1における主磁極の永久磁石10aの軸方向長さL1と副磁極の永久磁石10bの軸方向長さL2を0.15≦L2/L1≦0.6を満たすように設定すれば、推力を一層向上できる。さらに、図5から理解できるように、主磁極の永久磁石10aの軸方向長さL1と副磁極の永久磁石10bの軸方向長さL2が0.2≦L2/L1≦0.5を満たすように設定されれば、L2/L1の値を理想的な値に設定した際の推力に対して98%以上の推力を確保できるので筒型リニアモータ1の推力をより効果的に向上できる。
さらに、本実施の形態の筒型リニアモータ1にあっては、ティース3bの断面形状は、内周端の幅より外周端の幅が狭い台形状とされているので、ティース3bの断面形状を矩形とする場合に比較して、内周端における磁路断面積が広くなる。よって、このように構成された筒型リニアモータ1では、大きな磁路断面積を確保しやすくなり、巻線5を通電した際の磁気飽和を抑制でき、より大きな磁場を発生できるからより大きな推力を発生できる。なお、推力の向上のためには、ティース3bの断面形状を台形とするとよいが、断面形状を矩形としてもよいし、他の形状としてもよい。
なお、発明者らの研究によって、ティース3bの断面における側面と直交面Oとでなす内角θが6度から12度の範囲にあると、良好な質量推力密度が得られることが分かった。ここで、質量推力密度とは、前述の構成の筒型リニアモータ1の最大推力を質量で割った数値であり、質量推力密度が良化すれば、筒型リニアモータ1の質量当たりの推力が大きくなる。よって、ティース3bの断面における側面と直交面Oとでなす内角θが6度から12度の範囲にある筒型リニアモータ1では、大きな質量推力密度が得られる。
以上、本発明の好ましい実施の形態を詳細に説明したが、特許請求の範囲から逸脱しない限り、改造、変形、および変更が可能である。
1・・・筒型リニアモータ、2・・・電機子、3・・・コア、3c・・・スロット、5・・・巻線、5a・・・引出線、6・・・界磁、20・・・中継部材、21・・・コネクタ(接続部)、30・・・基板、31…センサ、32・・・配線パターン、C・・・電力供給線、S・・・固定子

Claims (3)

  1. 筒状のコアと前記コアの外周に設けられたスロットに装着される巻線とを備えた電機子と、
    軸方向にN極とS極とが交互に配置される筒状の界磁を有するとともに内周側に前記電機子が軸方向に移動可能に挿入される筒状の固定子と、
    前記固定子に保持されるとともに前記電機子の巻線の引出線に接続され、前記電機子の前記固定子に対するストローク以上の長さを有する電力供給線と、
    前記引出線と前記電力供給線との接続部を保持するとともに前記電機子に取付けられる中継部材とを備えた
    ことを特徴とする筒型リニアモータ。
  2. 前記電力供給線は、カールコードである
    ことを特徴とする請求項1に記載の筒型リニアモータ。
  3. 前記中継部材は、前記固定子に対する前記電機子の位置をセンシングするセンサと、前記電力供給線と前記引出線とを接続する配線パターンを備えた基板を有する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の筒型リニアモータ。
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