JP2019187172A - スイッチの駆動回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】上下アーム短絡が発生したことを判定できるスイッチの駆動回路を提供する。【解決手段】駆動回路は、オン指令がなされてから判定時間Cth経過するタイミングおいて、検出したセンス電圧Vserが0よりも大きいセンス判定値Vsesc以上になるとともに、検出したスイッチの端子間電圧Vcerが短絡判定値Vcesc以上になっていると判定した場合、上下アーム短絡が発生していると判定する。短絡判定値Vcescは、上下アームのうち一方のアームのスイッチのみがオン状態とされている場合においてオン状態とされているスイッチの端子間電圧として想定される値の最大値よりも大きくて、かつ、上下アーム短絡が発生してから判定時間Cth経過するタイミングにおいてスイッチの端子間電圧として想定される値に設定されている。【選択図】 図3

Description

本発明は、直列接続された上下アームのスイッチを駆動するスイッチの駆動回路に関する。
この種の駆動回路としては、特許文献1に見られるように、センス抵抗体が接続されたセンス端子を有するスイッチ(例えばIGBT)を駆動するものが知られている。スイッチは、上下アームそれぞれに対応して設けられ、上下アームのスイッチは直列接続されている。上下アームのスイッチの直列接続体には、直流電源が並列接続されている。
駆動回路は、スイッチのゲート電圧が第1の短絡検知レベルを超えて、かつ、センス抵抗体の両端の電位差であるセンス電圧が第2の短絡検知レベルを超えたと判定した場合、上下アームのスイッチの双方がオン状態になる上下アーム短絡が発生していると判定する。
特開2011−29818号公報
上下アーム短絡を判定するために用いられるパラメータとして、スイッチのゲート電圧がふさわしくないこともある。この場合、上述した上下アーム短絡の判定方法とは別の判定方法の採用が望まれる。
本発明は、上下アーム短絡が発生したことを判定できるスイッチの駆動回路を提供することを主たる目的とする。
第1の発明は、直列接続された上下アームのスイッチを駆動するスイッチの駆動回路において、前記スイッチは、自身に流れる電流と相関を有する微小電流が流れるセンス端子を有し、前記センス端子に接続されたセンス抵抗体の両端の電位差であるセンス電圧を検出するセンス電圧検出部と、前記スイッチの端子間電圧を検出する端子間電圧検出部と、前記スイッチをオン状態に切り替える指令であるオン指令がなされてから判定時間経過するタイミングおいて、検出された前記センス電圧が0よりも大きいセンス判定値以上になるとともに、検出された前記端子間電圧が短絡判定値以上になっていると判定した場合、上下アームの前記スイッチの双方がオン状態になる上下アーム短絡が発生していると判定する判定部と、を備え、前記短絡判定値は、上下アームのうち一方のアームの前記スイッチのみがオン状態とされている場合においてオン状態とされている前記スイッチの端子間電圧として想定される値の最大値よりも大きくて、かつ、前記上下アーム短絡が発生してから前記判定時間経過するタイミングにおいて前記スイッチの端子間電圧として想定される値に設定されている。
スイッチがオフ状態からオン状態に切り替えられると、スイッチの端子間電圧は、スイッチに流れる電流に応じた電圧まで低下する。ここで、上下アーム短絡が発生する場合にスイッチに流れる短絡電流は、上下アームのうち一方のアームのスイッチのみがオン状態とされている場合においてオン状態とされているスイッチに流れる電流よりも大きい。このため、上下アーム短絡が発生する場合におけるスイッチの端子間電圧は、上下アームのうち一方のアームのスイッチのみがオン状態とされている場合においてオン状態とされているスイッチの端子間電圧よりも高くなる。
この点に鑑み、第1の発明の判定部は、オン指令がなされてから判定時間経過するタイミングおいて、検出されたセンス電圧が0よりも大きいセンス判定値以上になるとともに、検出された端子間電圧が短絡判定値以上になっていると判定した場合、上下アーム短絡が発生していると判定する。検出されたセンス電圧がセンス判定値以上になっているとの条件は、スイッチがオン状態となって電流が流れていることを判定するための条件である。短絡判定値は、上下アームのうち一方のアームのスイッチのみがオン状態とされている場合においてオン状態とされているスイッチの端子間電圧として想定される値の最大値よりも大きくて、かつ、上下アーム短絡が発生してから判定時間経過するタイミングにおいてスイッチの端子間電圧として想定される値に設定されている。この設定によれば、上下アーム短絡が発生していない場合、オン指令がなされてから判定時間が経過するタイミングにおいて、検出された端子間電圧が短絡判定値を下回る。一方、上下アーム短絡が発生している場合、オン指令がなされてから判定時間が経過するタイミングにおいて、検出された端子間電圧が短絡判定値以上となる。以上説明した第1の発明によれば、上下アーム短絡が発生していることを判定することができる。
第2の発明では、前記短絡判定値は、前記上下アーム短絡が発生してから前記判定時間経過するタイミングにおいて前記スイッチの端子間電圧として想定される値の最小値に設定されている。
上下アーム短絡が発生してから判定時間経過するタイミングにおいてスイッチの端子間電圧として想定される値は、例えばスイッチの個体差等に起因して変化し得る。このため、短絡判定値が、上下アーム短絡が発生してから判定時間経過するタイミングにおいてスイッチの端子間電圧として想定される値の最小値よりも大きい値に設定されると、上下アーム短絡が実際に発生しているにもかかわらず、判定時間が経過するタイミングにおいて端子間電圧が短絡判定値を下回る。その結果、上下アーム短絡が発生していないと誤判定される懸念がある。この点、第2の発明のように短絡判定値が設定されることにより、上下アーム短絡が実際に発生しているにもかかわらず、発生していないと誤判定されることを抑制できる。
第3の発明では、上下アームのうち一方のアームの前記スイッチのみがオン状態とされている場合においてオン状態とされている前記スイッチの端子間電圧として想定される値の最大値よりも大きくて、かつ、前記短絡判定値よりも小さい値を過電流判定値とする場合、前記判定部は、前記オン指令がなされてから前記判定時間経過するタイミングおいて、検出された前記端子間電圧が、前記過電流判定値以上となってかつ前記短絡判定値未満になっていると判定した場合、前記スイッチに過電流が流れていると判定する。
第3の発明によれば、スイッチに過電流が流れていることを判定することができる。
第4の発明では、前記スイッチのゲート電圧のオーダーが、上下アームの前記スイッチの直列接続体に並列接続される直流電源の電圧のオーダーよりも小さい。
スイッチのゲート電圧の検出値にノイズが重畳し得る。このため、上記特許文献1に記載の駆動回路では、上下アーム短絡が実際には発生していないにもかかわらず発生したと誤判定されることを抑制するために、ゲート電圧に重畳するノイズ分を上乗せした第1の短絡検知レベルが設定される必要がある。この場合、上下アーム短絡が実際に発生してから、ゲート電圧が第1の短絡検知レベルを超えるまでの時間が長くなり、上下アーム短絡の発生を迅速に判定できないおそれがある。
ここで、スイッチのゲート電圧のオーダーが、上下アームのスイッチの直列接続体に並列接続される直流電源の電圧のオーダーよりも小さい構成において、上下アーム短絡が発生する場合に検出されるスイッチの端子間電圧のオーダー(例えば数百V)は、スイッチのゲート電圧のオーダー(例えば数V〜数十V)よりも大きい。このため、ゲート電圧に重畳するノイズ分を上乗せした短絡判定値が設定されたとしても、その設定が、検出された端子間電圧と短絡判定値との大小比較に及ぼす影響は小さい。このため、第4の発明によれば、上下アーム短絡が発生したとの判定が遅延することを抑制できる。
第1実施形態に係る回転電機の制御システムの全体構成図。 駆動回路を示す図。 異常判定処理の手順を示すフローチャート。 短絡が発生した場合の各波形の推移を示すタイムチャート。 短絡が発生していない場合の各波形の推移を示すタイムチャート。 第1実施形態に係る駆動回路を示す図。 第3実施形態に係る駆動回路を示す図。
<第1実施形態>
以下、本発明に係るスイッチの駆動回路を具体化した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態に係る駆動回路は、回転電機の制御システムを構成する。
図1に示すように、制御システムは、直流電源10、電力変換器としてのインバータ20、回転電機30及び制御装置40を備えている。回転電機30の巻線31は、インバータ20を介して直流電源10に接続されている。本実施形態では、直流電源10の出力電圧として、蓄電池の出力電圧を昇圧する昇圧コンバータの出力電圧を想定している。昇圧コンバータの出力電圧は、可変設定される。なお、直流電源10及びインバータ20の間には、平滑コンデンサ11が設けられている。また、回転電機30としては、例えば永久磁石界磁型の同期機が用いられればよい。
インバータ20は、3相分の上,下アームスイッチSWを備えている。各相の上,下アームスイッチSWの接続点には、回転電機30の巻線31の第1端が接続されている。各相の巻線31の第2端は、中性点で接続されている。本実施形態では、インバータ20のスイッチSWとして、電圧制御形の半導体スイッチング素子が用いられ、より具体的にはIGBTが用いられている。各スイッチSWには、フリーホイールダイオードFWDが逆並列に接続されている。
制御装置40は、周知のマイクロコンピュータを主体として構成されている。制御装置40は、回転電機30の制御量をその指令値に制御すべく、各相において、上アームのスイッチSWと下アームのスイッチSWとを交互にオン状態とする。制御量は、例えばトルクである。制御装置40は、スイッチSWの駆動信号INとして、オン状態を指示するオン指令又はオフ状態を指示するオフ指令をインバータ20の駆動回路Drに対して出力する。本実施形態では、便宜上、オン指令が論理Lの信号で表され、オフ指令が論理Hの信号で表されている。駆動回路Drは、各スイッチSWに対応して個別に設けられている。駆動回路Drは、制御装置40からの駆動信号INを取得し、取得した駆動信号INに基づいて、スイッチSWを駆動する。
続いて図2を用いて、スイッチSWの駆動回路Drについて説明する。
駆動回路Drは、ドライブIC50を備えている。ドライブIC50は、ゲート駆動部51、センス電圧検出部52及びコレクタ電圧検出部53(端子間電圧検出部に相当)を備えている。ゲート駆動部51には、ドライブIC50の第1端子T1を介して充電用抵抗体60の第1端が接続されている。充電用抵抗体60の第2端には、スイッチSWのゲートが接続されている。スイッチSWのゲートには、放電用抵抗体61を介してドライブIC50の第2端子T2が接続されている。第2端子T2には、ゲート駆動部51が接続されている。
スイッチSWは、自身に流れるコレクタ電流と相関を有する微少電流が流れるセンス端子Stを備えている。センス端子Stには、センス抵抗体62の第1端が接続され、センス抵抗体62の第2端には、スイッチSWのエミッタが接続されている。センス抵抗体62の第1端には、ドライブIC50の第3端子T3を介してセンス電圧検出部52が接続されている。センス端子Stに流れる微少電流により、センス抵抗体62に電圧降下が生じる。本実施形態では、スイッチSWのエミッタ電位に対するセンス抵抗体62の第1端側の電位をセンス電圧Vserと称すこととする。スイッチSWのエミッタには、ドライブIC50の第4端子T4が接続されている。センス電圧検出部52は、第4端子T4の電位を基準として、センス電圧Vserを検出する。本実施形態では、スイッチSWのエミッタ電位を0とし、センス抵抗体62の第1端側の電位がエミッタ電位よりも高い場合のセンス電圧Vserが正と定義されている。
コレクタ電圧検出部53には、ドライブIC50の第5端子T5を介してスイッチSWのコレクタが接続されている。コレクタ電圧検出部53は、第4端子T4の電位を基準として、スイッチSWのコレクタ及びエミッタ間電圧(以下「コレクタ電圧」と称す)Vcerを検出する。
ゲート駆動部51は、制御装置40から出力された駆動信号INを、ドライブIC50の第6端子T6を介して取得する。ゲート駆動部51は、取得した駆動信号INがオン指令であると判定した場合、充電処理により、スイッチSWをオン状態に切り替える。充電処理は、充電用抵抗体60を介してスイッチSWのゲートに充電電流を供給する処理である。充電処理によれば、スイッチSWのゲート電圧が閾値電圧Vth以上となる。その結果、スイッチSWがオフ状態からオン状態に切り替えられる。ゲート駆動部51は、駆動信号INがオフ指令であると判定した場合、放電処理により、スイッチSWをオフ状態に切り替える。放電処理は、放電用抵抗体61を介してスイッチSWのゲートから放電電流を放出させる処理である。放電処理によれば、スイッチSWのゲート電圧が閾値電圧Vth未満となる。その結果、スイッチSWがオン状態からオフ状態に切り替えられる。
ドライブIC50は、異常判定部54を備えている。異常判定部54には、センス電圧検出部52により検出されたセンス電圧Vserと、コレクタ電圧検出部53により検出されたコレクタ電圧Vcerとが入力される。異常判定部54は、上下アーム短絡の発生又はスイッチSWに過電流が流れていることを判定する異常判定処理を行う。
図4に、異常判定処理の手順を示す。この処理は、例えば所定の制御周期毎に繰り返し実行される。
ステップS10では、フラグFが0であるか否かを判定する。本実施形態において、フラグFの初期値は0とされている。
ステップS11では、駆動信号INを取得し、取得した駆動信号INの論理がH(オフ指令)からL(オン指令)に切り替わったか否かを判定する。
ステップS11において切り替わったと判定した場合には、ステップS12に進み、フラグFを1にする。また、ステップS11において肯定判定されてからの経過時間CNTの経時を開始する。
ステップS12の処理が完了した場合、又はステップS10においてフラグFが1であると判定した場合には、ステップS13に進み、経過時間CNTが判定時間Cth以上になったか否かを判定する。
ステップS14において肯定判定した場合には、ステップS14に進み、検出されたセンス電圧Vserが第1センス判定値Vsesc以上になって、かつ、検出されたコレクタ電圧Vcerが短絡判定値Vcesc以上になっているか否かを判定する。
本実施形態において、第1センス判定値Vsescは、スイッチSWに流れるコレクタ電流が0の状態で上下アーム短絡が発生し、コレクタ電流が0から上昇し始めてから判定時間Cth経過するタイミングにおいて、センス電圧として想定される値の最小値に設定されている。
また、短絡判定値Vcescは、上下アーム短絡が発生してから判定時間Cth経過するタイミングにおいてコレクタ電圧として想定される値の最小値に設定されている。この設定は、上下アーム短絡が発生してコレクタ電流が0から上昇し始めてから判定時間Cth経過したタイミングにおいてコレクタ電圧として想定される値が、直流電源10の出力電圧、スイッチSWの温度及び量産されるスイッチSWの個体差等に起因して変化し得ることに鑑みた設定である。また、判定時間Cthは、例えば、スイッチSWの1スイッチング周期においてオン指令がなされる期間の最小値よりも短い時間に設定されている。1スイッチング周期のうちオン指令がなされる期間は、回転電機30の制御量を制御するために変化し得る。
ステップS14において肯定判定した場合には、ステップS15に進み、上下アーム短絡が発生していると判定する。また、ゲート駆動部51に対して放電処理の実行を指示する。これにより、スイッチSWがオフ状態に切り替えられる。
ステップS14において否定判定した場合には、ステップS16に進み、検出されたセンス電圧Vserが第2センス判定値Vseoc以上になっているとの条件、及び検出されたコレクタ電圧Vcerが過電流判定値Vceoc以上になってかつ短絡判定値Vcesc未満になっているとの条件のうち、少なくとも一方の条件が成立しているか否かを判定する。本実施形態において、第2センス判定値Vseocは、上下アームのうち一方のアームのスイッチSWのみがオン状態とされてかつオン状態とされているスイッチSWに過電流が流れている場合において、オン状態とされているスイッチSWのセンス電圧として想定される値の最小値に設定されている。
ステップS16において肯定判定した場合には、ステップS17に進み、スイッチSWに過電流が流れていると判定する。過電流は、スイッチSWの定格電流を超える電流である。また、ゲート駆動部51に対して放電処理の実行を指示する。これにより、スイッチSWがオフ状態に切り替えられる。なお、ステップS16において否定判定した場合には、経過時間CNT及びフラグFを0にする。
図4のタイムチャートを用いて、異常判定処理について説明する。図4(a)は駆動信号INの推移を示し、図4(b)はコレクタ電圧Vcerの推移を示し、図4(c)はスイッチSWのゲート電圧Vgeの推移を示す。図4(d)はコレクタ電流Icの推移を示し、図4(e)はセンス電圧Vserの推移を示す。
図4に示す例は、直列接続された上下アームのスイッチSWのうち、一方である対向アームスイッチがショート故障している場合において、他方である自アームスイッチがオン状態に切り替えられる場合についての例である。
時刻t1よりも前においては、自アームスイッチがオフ状態とされている。この場合のコレクタ電圧VcerをVce2として示す。Vce2は、直流電源10の出力電圧又はその近傍の値となる。
時刻t1において駆動信号INがオフ指令からオン指令に切り替えられる。このため、自アームスイッチのゲートにゲート駆動部51から充電電流が供給され、自アームスイッチのゲート電圧Vgeが上昇し始める。時刻t2において自アームスイッチがオン状態に切り替えられ、コレクタ電圧Vcerが低下する。また、コレクタ電流Icが上昇し始めるため、センス電圧Vserも上昇し始める。その後、コレクタ電流Icは、スイッチSWの飽和電流Isatまで上昇する。コレクタ電圧Vcerは、Vce2よりも小さいVce1まで低下する。
時刻t1から判定時間Cthが経過する時刻t3において、センス電圧Vserが第1センス判定値Vsesc以上になって、かつ、コレクタ電圧Vcerが短絡判定値Vcesc以上になっていると異常判定部54により判定される。このため、上下アーム短絡が発生していると判定され、スイッチSWがオフ状態に切り替えられる。
なお、時刻t3〜t4においてコレクタ電圧VcerがVce2よりも高いVce3となっているのは、スイッチSWがオフ状態に切り替えられる場合にサージ電圧が発生するためである。また、時刻t4〜t5におけるコレクタ電流Icは、テール電流である。
図5に、上下アーム短絡が発生せず、かつ、スイッチSWに過電流も流れない通常時における各波形の推移を示す。図5(a)〜図5(e)は、先の図4(a)〜図4(e)に対応している。
時刻t1において駆動信号INがオフ指令からオン指令に切り替えられ、時刻t2において自アームスイッチがオン状態に切り替えられる。その後、時刻t3において、コレクタ電圧Vcerが短絡判定値Vcesc及び過電流判定値Vceocよりも小さい値まで低下する。
時刻t1から判定時間Cthが経過するタイミングにおいて、センス電圧Vserが第1センス判定値Vsesc未満になって、かつ、コレクタ電圧Vcerが短絡判定値Vcesc未満になっていると判定される。また、センス電圧Vserが第2センス判定値Vseoc未満になって、かつ、コレクタ電圧Vcerが過電流判定値Vceoc未満になっていると判定される。すなわち、ステップS14、S16において否定判定される。その結果、スイッチSWの駆動が継続される。そして時刻t4において、駆動信号INがオフ指令に切り替えられることにより、その後スイッチSWがオフ状態に切り替えられる。なお、図5において、時刻t1〜t4の期間が、スイッチSWの1スイッチング周期においてオン指令がなされる期間である。
以上説明した本実施形態によれば、センス電圧Vser及びコレクタ電圧Vcerに基づいて、上下アーム短絡が発生していることを判定できる。
また、短絡判定値Vcescが、上下アーム短絡が発生してから判定時間Cth経過するタイミングにおいてコレクタ電圧として想定される値の最小値に設定されている。これにより、上下アーム短絡が実際に発生しているにもかかわらず、発生していないと誤判定されることを抑制できる。
スイッチSWのゲート電圧Vge及びセンス電圧Vserのオーダーが、直流電源10の数十分の一のオーダー又は数百分の一のオーダーとされている。具体的には例えば、スイッチSWのゲート電圧Vge及びセンス電圧Vserのオーダーが、直流電源10の取り得る範囲の最大値の数十分の一のオーダー又は数百分の一のオーダーとされている。この場合、ゲート電圧の検出値に重畳するノイズ分を上乗せした短絡判定値Vcescが設定されたとしても、その設定が、ステップS14におけるコレクタ電圧Vcerと短絡判定値Vcescとの大小比較に及ぼす影響は小さい。このため本実施形態によれば、上下アーム短絡が発生したとの判定の遅延を抑制できる。
<第2実施形態>
以下、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図6に示すように、インバータ20の上下アームそれぞれが複数のスイッチの並列接続体で構成されている。具体的には、上下アームそれぞれが第1,第2スイッチSW1,SW2の並列接続体で構成されている。第1,第2スイッチSW1,SW2は、IGBTである。第1,第2スイッチSW1,SW2には、第1,第2フリーホイールダイオードFWD1,FWD2が逆並列に接続されている。図6において、先の図2に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。なお、図6では、先の図2に示したセンス電圧検出部52、センス抵抗体62、センス端子St、第3端子T3をそれぞれ、第1センス電圧検出部52A、第1センス抵抗体62A、第1センス端子St1、第3A端子T3Aと称すこととする。また、第1センス電圧検出部52Aにより検出されるセンス電圧Vserを第1センス電圧Vser1と称すこととする。
充電用抵抗体60の第2端には、第2スイッチSW2のゲートが接続されている。第2スイッチSW2のゲートには、放電用抵抗体61の第1端が接続されている。このため、ゲート駆動部51により、第1,第2スイッチSW1,SW2は同期してオンオフされる。
第2スイッチSW2は、自身に流れるコレクタ電流と相関を有する微少電流が流れる第2センス端子St2を備えている。第2センス端子St2には、第2センス抵抗体62Bの第1端が接続され、第2センス抵抗体62Bの第2端には、第2スイッチSWのエミッタが接続されている。本実施形態では、第2スイッチSW2のエミッタ電位に対する第2センス抵抗体62Bの第1端側の電位を第2センス電圧Vser2と称すこととする。第2センス電圧Vser2は、ドライブIC50の第3B端子T3Bを介して、ドライブIC50の第2センス電圧検出部52Bにより検出される。検出された第2センス電圧Vser2は、異常判定部54に入力される。
続いて、異常判定処理について、図4に示した異常判定処理との相違点を中心に説明する。
ステップS14の処理を、検出された第1センス電圧Vser1及び第2センス電圧Vser2の双方が第1センス判定値Vsesc以上になって、かつ、検出されたコレクタ電圧Vcerが短絡判定値Vcesc以上になっているか否かを判定する処理に置き換える。第1センス判定値Vsescは、上下アーム短絡が発生してコレクタ電流が0から上昇し始めてから判定時間Cth経過するタイミングにおいて、第1,第2センス電圧として想定される値の最小値に設定されていればよい。
また、ステップS16の処理を、第1センス電圧Vser1が第2センス判定値Vseoc以上になっているとの条件、第2センス電圧Vser2が第2センス判定値Vseoc以上になっているとの条件、及び検出されたコレクタ電圧Vcerが過電流判定値Vceoc以上になってかつ短絡判定値Vcesc未満になっているとの条件のうち、少なくとも1つの条件が成立しているか否かを判定する処理に置き換える。
以上説明した本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
<第3実施形態>
以下、第3実施形態について、第2実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図7に示すように、ドライブIC50の構成が変更されている。図7において、先の図6に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。本実施形態では、ゲート駆動部51、充電用抵抗体60、放電用抵抗体61、第1端子T1、第2端子T2をそれぞれ、第1ゲート駆動部51A、第1充電用抵抗体60A、第1放電用抵抗体61A、第1A端子T1A、第2A端子T2Aと称すこととする。
ドライブIC50は、第2ゲート駆動部51Bを備えている。第2ゲート駆動部51Bには、ドライブIC50の第1B端子T1Bを介して第2充電用抵抗体60Bの第1端が接続されている。第2充電用抵抗体60Bの第2端には、第2スイッチSW2のゲートが接続されている。第2スイッチSW2のゲートには、第2放電用抵抗体61Bを介してドライブIC50の第2B端子T2Bが接続されている。第2B端子T2Bには、第2ゲート駆動部51Bが接続されている。本実施形態では、第1,第2スイッチSW1,SW2のオンオフを同期させるようにしている。このため、本実施形態では、第1ゲート駆動部51A及び第2ゲート駆動部51Bには、制御装置40により生成された共通の駆動信号が入力されることとする。
本実施形態における異常判定処理は、第2実施形態の異常判定処理と同様である。ちなみに、ステップS16において肯定判定された場合、今回の制御周期において第1,第2スイッチSW1,SW2のうち過電流が流れていないと判定された方のスイッチを、次回の制御周期においてオン状態とすることを許可してもよい。この場合、コレクタ電流がスイッチの定格電流以下であることを条件として、オン状態とすることを許可すればよい。
以上説明した本実施形態によれば、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、第1,第2スイッチSW1,SW2のオンオフは同期させなくてもよい。この場合、例えば、第1ゲート駆動部51A及び第2ゲート駆動部51Bに各別の駆動信号が入力されればよい。
<その他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・第1センス判定値Vsescが、図3のステップS14で説明した値よりも小さくて、かつ、0よりも大きい値に設定されていてもよい。この場合、第1センス判定値Vsescが第2センス判定値Vseocよりも小さい値又は同じ値となる。
・短絡判定値Vcescが、上下アーム短絡が発生してから判定時間Cth経過するタイミングにおいてコレクタ電圧として想定される値の最小値よりも大きくてかつ最大値以下の値に設定されていてもよい。
・制御システムは、直流電源10の出力電圧を電源電圧として検出する電源電圧検出部を備える。異常判定部54は、検出された電源電圧に基づいて、短絡判定値Vcescを可変設定してもよい。具体的には、異常判定部54は、検出された電源電圧が高いほど、短絡判定値Vcescを高く設定すればよい。
・図1に示す構成において、インバータ20のスイッチとしては、IGBTに限らず、例えばNチャネルMOSFETであってもよい。この場合、ドライブIC50が備える端子間電圧検出部は、MOSFETのドレイン及びソース間電圧を検出する。
・図6又は図7に示す構成において、並列接続されたスイッチとしては、IGBT同士の並列接続体に限らず、例えば、IGBT及びNチャネルMOSFETの並列接続体であってもよい。
・電力変換器としては、直流電力及び交流電力のうち一方から他方に変換するインバータに限らない。上下アームのスイッチの直列接続体を備え、直列接続体が直流電源に並列接続される構成であれば、他の電力変換器であってもよい。
10…蓄電池、52…センス電圧検出部、53…コレクタ電圧検出部、54…異常判定部、SW…スイッチ、Dr…駆動回路。

Claims (4)

  1. 直列接続された上下アームのスイッチ(SW,SW1,SW2)を駆動するスイッチの駆動回路(Dr)において、
    前記スイッチは、自身に流れる電流と相関を有する微小電流が流れるセンス端子(St,St1,St2)を有し、
    前記センス端子に接続されたセンス抵抗体(62,62A,62B)の両端の電位差であるセンス電圧を検出するセンス電圧検出部(52,52A,52B)と、
    前記スイッチの端子間電圧を検出する端子間電圧検出部(53)と、
    前記スイッチをオン状態に切り替える指令であるオン指令がなされてから判定時間経過するタイミングおいて、検出された前記センス電圧が0よりも大きいセンス判定値以上になるとともに、検出された前記端子間電圧が短絡判定値以上になっていると判定した場合、上下アームの前記スイッチの双方がオン状態になる上下アーム短絡が発生していると判定する判定部と、を備え、
    前記短絡判定値は、上下アームのうち一方のアームの前記スイッチのみがオン状態とされている場合においてオン状態とされている前記スイッチの端子間電圧として想定される値の最大値よりも大きくて、かつ、前記上下アーム短絡が発生してから前記判定時間経過するタイミングにおいて前記スイッチの端子間電圧として想定される値に設定されているスイッチの駆動回路。
  2. 前記短絡判定値は、前記上下アーム短絡が発生してから前記判定時間経過するタイミングにおいて前記スイッチの端子間電圧として想定される値の最小値に設定されている請求項1に記載のスイッチの駆動回路。
  3. 上下アームのうち一方のアームの前記スイッチのみがオン状態とされている場合においてオン状態とされている前記スイッチの端子間電圧として想定される値の最大値よりも大きくて、かつ、前記短絡判定値よりも小さい値を過電流判定値とする場合、前記判定部は、前記オン指令がなされてから前記判定時間経過するタイミングおいて、検出された前記端子間電圧が、前記過電流判定値以上となってかつ前記短絡判定値未満になっていると判定した場合、前記スイッチに過電流が流れていると判定する請求項1又は2に記載のスイッチの駆動回路。
  4. 前記スイッチのゲート電圧のオーダーが、上下アームの前記スイッチの直列接続体に並列接続される直流電源(10)の電圧のオーダーよりも小さい請求項1〜3のいずれか1項に記載のスイッチの駆動回路。
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