JP2019187101A - マルチレベル電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】マルチレベル電力変換装置において、装置の停止時、起動時の出力電圧のレベルスキップを抑制する。【解決手段】装置停止時に、停止指令受信時の電圧出力指令に応じて相モジュール2の第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10bのスイッチングパターンを選択し、スイッチングパターンを遷移させて、全ての第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10bをオフする。その後、直流モジュール1の全ての第1〜第8半導体スイッチSa〜Shをオフする。【選択図】図1
Description
本発明は、マルチレベル電力変換装置の起動時・停止時のゲート信号に関する 。
図1に、従来の一相分のマルチレベル電力変換装置を示す。図1に示すように、マルチレベル電力変換装置は、直流モジュール1と相モジュール2を備える、
直流モジュール1は、2つの第1,第2直流キャパシタDCP,DCNと、2つの第1,第2フライングキャパシタFCP,FCNと、8つの第1〜第8半導体スイッチSa,Sb,Sc,Sd,Se,Sf,Sg,Shと、を備える。
直流モジュール1は、2つの第1,第2直流キャパシタDCP,DCNと、2つの第1,第2フライングキャパシタFCP,FCNと、8つの第1〜第8半導体スイッチSa,Sb,Sc,Sd,Se,Sf,Sg,Shと、を備える。
また、相モジュール2は14個の第1〜第10スイッチングデバイスS1,S2,S3,S4a,S4b,S5a,S5b,S6,S7,S8,S9a,S9b,S10a,S10bを備える。図1において、第1〜第8半導体スイッチSa〜Shおよび第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10bは、一例として、IGBTとIGBTに逆並列接続されたダイオードとで構成されたものを示している。
直流モジュール1は第1,第2直流キャパシタDCP,DCNの電圧を2E[V],第1,第2フライングキャパシタFCP,FCNの電圧をE[V]に保つ。相モジュール2は直流モジュール1の電位を選択することで5つの電位(+2E,+E,0,−E,−2E)を出力する。また、出力端子Oに流れる電流をIとする。上記の第1〜第8半導体スイッチSa〜Sh,第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10bは、ゲート信号によってオンオフ動作を行う。なおこのオンオフ動作は、ゲート信号を入力する図示していないドライブ回路を介して行われる。
相モジュール2はマルチレベル電力変換装置の相数だけ(1相以上)ある。各相モジュール2の入力端子a〜eを、直流モジュール1の出力端子A〜Eに並列接続する。3相の場合は、3台の相モジュール2が、直流モジュール1の出力端子A〜Eに接続されることになる。
また、直流モジュール1は、第1,第2直流キャパシタDCP,DCNの電圧を2E[V],第1,第2フライングキャパシタFCP,FCNの電圧をE[V]に保つ。これにより、直流モジ ュール1の出力端子A〜Eの電位(図1のC点基準)は、以下の表1となる。
図1において、5レベルの電圧を出力する各半導体スイッチ、各スイッチングデバイスのスイッチングパターンを表2に示す。表2に示すように、これらのゲート信号の組合せにより、5つの電位が出力に可能になる。ここで相モジュール2の電圧出力指令を[+2E],[+E],[NP],[−E],[−2E]とし、直流モジュール1の電圧出力指令を[DD]、[CD]、[DC]、[CC]とする。
電圧出力指令[+2E]は、中性点端子Cに対しての出力端子Oの電圧出力指令が+2Eであることを意味する。[+E]、[−E]、[−2E]も同様である。電圧出力指令[NP]は、中性点端子Cに対しての出力端子Oの電圧出力指令が0であることを意味する。
また、直流モジュール1の電圧出力指令の[D]は電流Iが正のときの放電指令、[C]は充電指令を意味する。電圧出力指令の1つ目は第1フライングキャパシタFCPの指令、2つ目は第2フライングキャパシタFCNの指令である。例えば、電圧出力指令[CD]の場合、第1フライングキャパシタFCPは充電指令、第2フライングキャパシタFCNは放電指令を意味する。
表2の電圧出力指令[OFF]は直流モジュール1,相モジュール2ともに全ての半導体スイッチ,スイッチングデバイスがゲートオフとなる。
ここで、表2中の1はゲートオン(ゲート信号がオン状態)、0はゲートオフ(ゲート信号がオフ状態)を意味する。各半導体スイッチ,各スイッチングデバイスは、ゲートオン時にオン状態、ゲートオフ時にオフ状態となる。
一般的に、半導体スイッチ,スイッチングデバイスやドライブ回路の特性差によってオフ状態→オン状態またはオン状態→オフ状態の遷移のタイミングがばらつく恐れがある。そこで電力変換装置の電圧出力指令の遷移時に短絡を防止するため短絡防止時間(デッドタイム)Tdを挿入する。
特開2014−176281号公報
図1に示すような5レベル電力変換装置において、すべての半導体スイッチ、スイッチングデバイスのゲート信号を同時にオフにして電力変換装置の運転を停止する場合を例に挙げる。ある条件(O=+2E、I<0)の場合、出力電圧は+2Eから−2Eに変化する。
これを具体的に説明する。図5に電圧出力指令を[+2E]から[OFF]に遷移した場合を示す。[+2E]では図5(a)に示すように電流の向きによらず出力電圧は+2Eとなる。この状態から停止処理によりゲート信号を全て遮断(オフ)すると、[OFF]へ直接選移する。
ここでは、電流Iが正の場合、電流経路は図5(b)の下側の点線に示すように第5,第6,第8スイッチングS5a、S5b、S6、S8の還流ダイオードを通るために出力電圧は−2Eになる。電流Iが負の場合、電流経路は図5(b)の上側の点線に示すように第1,第3,第4スイッチングデバイスS1、S3、S4a、S4bの還流ダイオードを通るため出力電圧は+2Eとなる。電流Iの向きが正の場合、出力電圧は+2Eから−2Eに遷移するため、4Eの電圧変化となる。
出力電圧の変化が大きい場合、部品の電圧責務や対地電圧変動を増加させるため、出力電圧の変化量は最少であることが望ましい。5レベル電力変換装置において、最少の出力電圧変化はEである。停止処理においてゲート信号を全て同時に遮断 する際は、前述のように出力電圧の変化量を最小のEにできない場合がある。
また、各半導体スイッチ,各スイッチングデバイスの特性ばらつきによって、各半導体スイッチ,各スイッチングデバイスがオフとなる順序がばらつく恐れがある。これにより、出力電圧のレベルスキップ(±2E以上の電位変動)が発生して、モータ等の負荷に対して過度なサージ電圧が印加される可能性がある。このサージ電圧は負荷の寿命劣化をもたらす。
各半導体スイッチ、各スイッチングデバイスにかかる電圧は条件によって異なるため、予めスイッチング順序を考慮する必要がある。
電力変換装置の起動時も同様に、直流モジュール1の第1〜第8半導体スイッチSa〜Shも加えて、第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10bのゲートオンの順序を考慮する必要がある。
以上示したようなことから、マルチレベル電力変換装置において、装置の停止時、起動時の出力電圧のレベルスキップを抑制することが課題となる。
本発明は、前記従来の問題に鑑み、案出されたもので、その一態様は、各相共通の直流モジュールと、1相以上の相モジュールと、を備え、直流−交流変換、または、交流−直流変換を行うマルチレベル電力変換装置であって、前記直流モジュールは、2個直列接続された第1,第2直流キャパシタと、前記第1直流キャパシタの正極端に一端が接続された第1半導体スイッチと、前記第1直流キャパシタの負極端に一端が接続された第4半導体スイッチと、前記第1半導体スイッチの他端と前記第4半導体スイッチの他端との間に接続された第1フライングキャパシタと、前記第1半導体スイッチと前記第1フライングキャパシタの共通接続点と前記第4半導体スイッチと前記第1フライングキャパシタの共通接続点との間に直列接続された第2,第3半導体スイッチと、前記第2直流キャパシタの正極端に一端が接続された第5半導体スイッチと、前記第2直流キャパシタの負極端に一端が接続された第8半導体スイッチと、前記第5半導体スイッチの他端と前記第8半導体スイッチの他端との間に接続された第2フライングキャパシタと、前記第5半導体スイッチと前記第2フライングキャパシタの共通接続点と前記第8半導体スイッチと前記第2フライングキャパシタの共通接続点との間に直列接続された第6,第7半導体スイッチと、を有し、前記相モジュールは、前記第1半導体スイッチの一端と前記第2,第3半導体スイッチの共通接続点との間に直列接続された第1,第2スイッチングデバイスと、前記第6,第7半導体スイッチの共通接続点と前記第8半導体スイッチの一端との間に直列接続された第7,第8スイッチングデバイスと、前記第1,第2スイッチングデバイスの共通接続点と、前記第7,第8スイッチングデバイスの共通接続点との間に直列接続された第3,第4,第5,第6スイッチングデバイスと、前記第3,第4スイッチングデバイスの共通接続点と前記第5,第6スイッチングデバイスの共通接続点との間に直列接続された第9,第10スイッチングデバイスと、を有し、前記第4,第5半導体スイッチの共通接続点と前記第9,第10スイッチングデバイスの共通接続点とを接続し、前記第4,第5スイッチングデバイスの共通接続点を出力端子とし、装置停止時に、停止指令受信時の電圧出力指令が[+2E]であれば表3,[+E]であれば表4,[NP]であれば表5,[−E]であれば表6,[−2E]であれば表7を選択し、各表の最上段から最下段に向けて1段ずつ上から下に、前記相モジュールの前記第1〜第10スイッチングデバイスのスイッチングパターンを遷移させて、全ての前記第1〜第10スイッチングデバイスをオフし、その後、前記直流モジュールの全ての前記第1〜第8半導体スイッチをオフすることを特徴とする。
[2E],[E],[NP],[−E],[−2E]:電圧出力指令
+2E,+E,NP,−E,−2E:出力電圧
I:出力電流
S1〜S10b:第1〜第10スイッチングデバイス
1:ゲート信号オン
0:ゲート信号オフ。
+2E,+E,NP,−E,−2E:出力電圧
I:出力電流
S1〜S10b:第1〜第10スイッチングデバイス
1:ゲート信号オン
0:ゲート信号オフ。
また、他の態様として、各相共通の直流モジュールと、1相以上の相モジュールと、を備え、直流−交流変換、または、交流−直流変換を行うマルチレベル電力変換装置であって、前記直流モジュールは、2個直列接続された第1,第2直流キャパシタと、前記第1直流キャパシタの正極端に一端が接続された第1半導体スイッチと、前記第1直流キャパシタの負極端に一端が接続された第4半導体スイッチと、前記第1半導体スイッチの他端と前記第4半導体スイッチの他端との間に接続された第1フライングキャパシタと、前記第1半導体スイッチと前記第1フライングキャパシタの共通接続点と前記第4半導体スイッチと前記第1フライングキャパシタの共通接続点との間に直列接続された第2,第3半導体スイッチと、前記第2直流キャパシタの正極端に一端が接続された第5半導体スイッチと、前記第2直流キャパシタの負極端に一端が接続された第8半導体スイッチと、前記第5半導体スイッチの他端と前記第8半導体スイッチの他端との間に接続された第2フライングキャパシタと、前記第5半導体スイッチと前記第2フライングキャパシタの共通接続点と前記第8半導体スイッチと前記第2フライングキャパシタの共通接続点との間に直列接続された第6,第7半導体スイッチと、を有し、前記相モジュールは、前記第1半導体スイッチの一端と前記第2,第3半導体スイッチの共通接続点との間に直列接続された第1,第2スイッチングデバイスと、前記第6,第7半導体スイッチの共通接続点と前記第8半導体スイッチの一端との間に直列接続された第7,第8スイッチングデバイスと、前記第1,第2スイッチングデバイスの共通接続点と、前記第7,第8スイッチングデバイスの共通接続点との間に直列接続された第3,第4,第5,第6スイッチングデバイスと、前記第3,第4スイッチングデバイスの共通接続点と前記第5,第6スイッチングデバイスの共通接続点との間に直列接続された第9,第10スイッチングデバイスと、を有し、前記第4,第5半導体スイッチの共通接続点と前記第9,第10スイッチングデバイスの共通接続点とを接続し、前記第4,第5スイッチングデバイスの共通接続点を出力端子とし、装置起動時に、前記直流モジュールの所定の半導体スイッチをオンさせ、その後、起動指令受信時の電圧出力指令が[+2E]であれば表3、[+E]であれば表4、[NP]であれば表5、[−E]であれば表6、[−2E]であれば表7を選択し、各表の最下段から最上段に向けて1段ずつ下から上に、前記相モジュールの前記第1〜第10スイッチングデバイスのスイッチングパターンを遷移させることを特徴とする。
[2E],[E],[NP],[−E],[−2E]:電圧出力指令
+2E,+E,NP,−E,−2E:出力電圧
I:出力電流
S1〜S10b:第1〜第10スイッチングデバイス
1:ゲート信号オン
0:ゲート信号オフ。
+2E,+E,NP,−E,−2E:出力電圧
I:出力電流
S1〜S10b:第1〜第10スイッチングデバイス
1:ゲート信号オン
0:ゲート信号オフ。
また、他の態様として、各相共通の直流モジュールと、1相以上の相モジュールと、を備え、直流−交流変換、または、交流−直流変換を行うマルチレベル電力変換装置であって、前記直流モジュールは、2個直列接続された第1,第2直流キャパシタと、前記第1直流キャパシタの正極端に一端が接続された第1半導体スイッチと、前記第1直流キャパシタの負極端に一端が接続された第4半導体スイッチと、前記第1半導体スイッチの他端と前記第4半導体スイッチの他端との間に接続された第1フライングキャパシタと、前記第1半導体スイッチと前記第1フライングキャパシタの共通接続点と前記第4半導体スイッチと前記第1フライングキャパシタの共通接続点との間に直列接続された第2,第3半導体スイッチと、前記第2直流キャパシタの正極端に一端が接続された第5半導体スイッチと、前記第2直流キャパシタの負極端に一端が接続された第8半導体スイッチと、前記第5半導体スイッチの他端と前記第8半導体スイッチの他端との間に接続された第2フライングキャパシタと、前記第5半導体スイッチと前記第2フライングキャパシタの共通接続点と前記第8半導体スイッチと前記第2フライングキャパシタの共通接続点との間に直列接続された第6,第7半導体スイッチと、を有し、前記相モジュールは、前記第1半導体スイッチの一端と前記第2,第3半導体スイッチの共通接続点との間に直列接続された第1,第2スイッチングデバイスと、前記第6,第7半導体スイッチの共通接続点と前記第8半導体スイッチの一端との間に直列接続された第7,第8スイッチングデバイスと、前記第1,第2スイッチングデバイスの共通接続点と、前記第7,第8スイッチングデバイスの共通接続点との間に直列接続された第3,第4,第5,第6スイッチングデバイスと、前記第3,第4スイッチングデバイスの共通接続点と前記第5,第6スイッチングデバイスの共通接続点との間に直列接続された第9,第10スイッチングデバイスと、を有し、前記第4,第5半導体スイッチの共通接続点と前記第9,第10スイッチングデバイスの共通接続点とを接続し、前記第4,第5スイッチングデバイスの共通接続点を出力端子とし、前記第1,第8スイッチングデバイスに装置停止時用の待機時間を設定し、前記第3,第6スイッチングデバイスに前記第1,第8スイッチングデバイスの待機時間よりも長い装置停止時用の待機時間を設定し、前記第4,第5スイッチングデバイスに前記第3,第6スイッチングデバイスの待機時間よりも長い装置停止時用の待機時間を設定し、前記第9,第10スイッチングデバイスに前記第4,第5スイッチングデバイスの待機時間よりも長い装置停止時用の待機時間を設定し、前記第2,第7スイッチングデバイスに前記第9,第10スイッチングデバイスの待機時間よりも長い装置停止時用の待機時間を設定し、前記第1〜第8半導体スイッチに前記第2,第7スイッチングデバイスの待機時間より長い装置停止時用の待機時間を設定し、装置停止時は、停止指令を受信してからそれぞれの待機時間経過後に前記第1〜第10スイッチングデバイスおよび前記第1〜第8半導体スイッチをOFFすることを特徴とする。
また、他の態様として、各相共通の直流モジュールと、1相以上の相モジュールと、を備え、直流−交流変換、または、交流−直流変換を行うマルチレベル電力変換装置であって、前記直流モジュールは、2個直列接続された第1,第2直流キャパシタと、前記第1直流キャパシタの正極端に一端が接続された第1半導体スイッチと、前記第1直流キャパシタの負極端に一端が接続された第4半導体スイッチと、前記第1半導体スイッチの他端と前記第4半導体スイッチの他端との間に接続された第1フライングキャパシタと、前記第1半導体スイッチと前記第1フライングキャパシタの共通接続点と前記第4半導体スイッチと前記第1フライングキャパシタの共通接続点との間に直列接続された第2,第3半導体スイッチと、前記第2直流キャパシタの正極端に一端が接続された第5半導体スイッチと、前記第2直流キャパシタの負極端に一端が接続された第8半導体スイッチと、前記第5半導体スイッチの他端と前記第8半導体スイッチの他端との間に接続された第2フライングキャパシタと、前記第5半導体スイッチと前記第2フライングキャパシタの共通接続点と前記第8半導体スイッチと前記第2フライングキャパシタの共通接続点との間に直列接続された第6,第7半導体スイッチと、を有し、前記相モジュールは、前記第1半導体スイッチの一端と前記第2,第3半導体スイッチの共通接続点との間に直列接続された第1,第2スイッチングデバイスと、前記第6,第7半導体スイッチの共通接続点と前記第8半導体スイッチの一端との間に直列接続された第7,第8スイッチングデバイスと、前記第1,第2スイッチングデバイスの共通接続点と、前記第7,第8スイッチングデバイスの共通接続点との間に直列接続された第3,第4,第5,第6スイッチングデバイスと、前記第3,第4スイッチングデバイスの共通接続点と前記第5,第6スイッチングデバイスの共通接続点との間に直列接続された第9,第10スイッチングデバイスと、を有し、前記第4,第5半導体スイッチの共通接続点と前記第9,第10スイッチングデバイスの共通接続点とを接続し、前記第4,第5スイッチングデバイスの共通接続点を出力端子とし、前記第1〜第8半導体スイッチに装置起動時用の待機時間を設定し、前記第2,第7スイッチングデバイスに前記第1〜第8半導体スイッチの待機時間よりも長い装置起動時用の待機時間を設定し、前記第9,第10スイッチングデバイスに前記第2,第7スイッチングデバイスの待機時間よりも長い装置起動時用の待機時間を設定し、前記第4,第5スイッチングデバイスに前記第9,第10スイッチングデバイスの待機時間よりも長い装置起動時用の待機時間を設定し、前記第3,第6スイッチングデバイスに前記第4,第5スイッチングデバイスの待機時間よりも長い装置起動時用の待機時間を設定し、前記第1,第8スイッチングデバイスに前記第3,第6スイッチングデバイスの待機時間よりも長い装置起動時用の待機時間を設定し、装置起動時は、起動指令を受信してからそれぞれの待機時間経過後に前記第1〜第10スイッチングデバイスおよび前記第1〜第8半導体スイッチをONすることを特徴とする。
本発明によれば、マルチレベル電力変換装置において、装置の停止時、起動時の出力電圧のレベルスキップを抑制することが可能となる。
以下、本願発明におけるマルチレベル電力変換装置の実施形態1,2を図1〜図4に基づいて詳述する。
[実施形態1]
本実施形態1は、マルチレベル電力変換装置の起動時・停止時におけるゲート信号動作順序のパターンの生成を行い、相電圧の急変を抑制するものである。
本実施形態1は、マルチレベル電力変換装置の起動時・停止時におけるゲート信号動作順序のパターンの生成を行い、相電圧の急変を抑制するものである。
本実施形態1の制御方法は、例えば、図1に示す回路構成のマルチレベル電力変換装置に用いられる。まず、図1に示すマルチレベル電力変換装置の回路構成を説明する。図1に示すように、実施形態1のマルチレベル電力変換装置は、各相共通の直流モジュール1と、各相(1相以上)の相モジュール2と、を備え、交流−直流変換、または直流−交流変換を行う。
直流モジュール1は、2個直列接続された第1,第2直流キャパシタDCP,DCNを備える。第1直流キャパシタDCPの正極端に第1半導体スイッチSaの一端が接続される。第1直流キャパシタDCPの負極端に第4半導体スイッチSdの一端が接続される。
第1半導体スイッチSaの他端と第4半導体スイッチSdの他端との間に第1フライングキャパシタFCPが接続される。第1半導体スイッチSaと第1フライングキャパシタFCPの共通接続点と第4半導体スイッチSdと第1フライングキャパシタFCPの共通接続点との間に第2,第3半導体スイッチSb,Scが直列接続される。
第2直流キャパシタDCNの正極端に第5半導体スイッチSeの一端が接続される。第2直流キャパシタDCNの負極端に第8半導体スイッチShの一端が接続される。
第5半導体スイッチSeの他端と第8半導体スイッチShの他端との間に第2フライングキャパシタFCNが接続される。第5半導体スイッチSeと第2フライングキャパシタFCNの共通接続点と第8半導体スイッチShと第2フライングキャパシタFCNの共通接続点との間に第6,第7半導体スイッチSf,Sgが直列接続される。
前記相モジュール2は、第1半導体スイッチSaの一端と第2,第3半導体スイッチSb,Scの共通接続点との間に第1,第2スイッチングデバイスS1,S2が直列接続される。第6,第7半導体スイッチSf,Sgの共通接続点と第8半導体スイッチShの一端との間に第7,第8スイッチングデバイスS7,S8が直列接続される。
第1,第2スイッチングデバイスS1,S2の共通接続点と、第7,第8スイッチングデバイスS7,S8の共通接続点との間に第3,第4,第5,第6スイッチングデバイスS3,S4a,S4b,S5a,S5b,S6が直列接続される。第3,第4スイッチングデバイスS3,S4aの共通接続点と第5,第6スイッチングデバイスS5b,S6の共通接続点との間に第9,第10スイッチングデバイスS9a,S9b,S10a,S10bが直列接続される。
第4,第5半導体スイッチSd,Seの共通接続点と第9,第10スイッチングデバイスS9b,S10aの共通接続点とが接続される。第4,第5スイッチングデバイスS4b,S5aの共通接続点を出力端子Oとする。
なお、本実施形態1では、図1に示すように、スイッチングデバイスの耐電圧の関係で、2つの第4スイッチングデバイスS4a,S4bを直列接続している。第5スイッチングデバイスS5a,S5b,第9スイッチングデバイスS9a,S9b,第10スイッチングデバイスS10a,S10bについても同様である。耐電圧の高いスイッチングデバイスを用いれば、これらの直列接続されたスイッチングデバイスは1つにまとめても良い。
次に、本実施形態1におけるマルチレベル電力変換装置の起動時・停止時の制御方法を説明する。本実施形態1では、起動時・停止時のゲート信号動作順序のパターンに以下の(1)〜(4)の規則を設ける。
(1)起動時、停止時の出力電圧変化は±2E以上とならないようにする。
(2)マルチレベル電力変換装置の停止動作時は、相モジュール2の第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10bのスイッチングパターンを遷移させ、第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10bのゲート信号をすべてオフした後に、直流モジュール1の第1〜第8半導体スイッチSa〜Shのゲート信号をすべてオフする。
(3)マルチレベル電力変換装置の起動動作時は、直流モジュール1の所定の半導体スイッチのゲート信号をオンした後に、相モジュール2の第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10bのスイッチングパターンを遷移させる。
図1に示すマルチレベル電力変換装置において、直流モジュール1は相モジュール2の電圧源として動作する。直流電圧源が不定であると、相モジュール2内の電位も不定になり、意図しない電圧が各半導体スイッチ,各スイッチングデバイスに印加させるおそれがある。これを防ぐため、直流モジュール1を電圧源として動作させている。
(4)各半導体スイッチ,各スイッチングデバイスの動作は、停止時はオン→オフ動作のみ、起動時はオフ→オン動作のみとする。
ゲート信号動作順序パターン中にターンオンとターンオフが混在すると短絡期間防止用のデッドタイムを設ける必要があり、冗長なスイッチングパターンとなる。このように、冗長なスイッチングパターンを抑制するため、停止時はオン→オフ動作のみ、起動時はオフ→オン動作のみとしている。
表3,表4,表5,表6,表7に本実施形態1におけるマルチレベル電力変換装置の停止時、起動時のゲート動作順序を示す。ここで、表3〜表7中の1はゲートオン(ゲート信号がオン状態)、0はゲートオフ(ゲート信号がオフ状態)を意味する。表3〜表7に示すように、ゲート信号を前述した(1)〜(4)の規則に基づいて制御する。表3〜表7の出力電圧の欄には停止、起動中の出力電圧を示している。表3〜表7の[OFF]は第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10bの全てがオフしている状態を示す。
停止時・起動時は、マルチレベル電力変換装置が停止指令または起動指令を受信したときに選択していた電圧出力指令([+2E]、[+E]、[NP]、[−E]、[−2E])に基づいて表3〜表7のいずれかを選択する。停止指令,起動指令を受信した時の電圧出力指令が[+2E]であれば表3、[+E]であれば表4、[NP]であれば表5、[−E]であれば表6、[−2E]であれば表7を選択する。各表に基づいて第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10bのスイッチングパターン(ゲート信号)を遷移させる。停止時は、各表において最上段から最下段に向けて一段ずつ上から下へスイッチングパターンを遷移させる。起動時は、各表において最下段から最上段に向けて一段ずつ下から上へスイッチングパターンを遷移させる。
表3〜表7に示す通り、電流の極性に関わらず、出力電圧(図1の出力端子O〜端子C間電圧)の2レベルスキップ(±2Eの電圧変化)を抑制することが可能となる。
停止時は、表3〜表7に従って、相モジュール2の第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10bのスイッチングパターンの遷移が完了し、第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10bを全てオフしてから、直流モジュール1の第1〜第8半導体スイッチSa〜Shを全てオフする。一方、起動時は、直流モジュール1の所定の半導体スイッチをオンして直流モジュール1の出力電圧を確立した後に、表3〜表7に従って相モジュール2の第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10bのスイッチングパターンの遷移を行う。
以上示したように、本実施形態1によれば、装置の起動時および停止時において、出力電圧に意図しない電位変動(レベルスキップ)が発生することを抑制する。
意図しない電位変動がないため、モータ等の負荷に過度なサージ電圧が印加されない。これによって負荷の劣化が抑制され、負荷の寿命が向上する。
[実施形態2]
実施形態1では電圧出力指令に応じて停止時、起動時における動作順序のスイッチングパターンを用意する必要があった。また、電圧出力指令ごとにスイッチングパターンの遷移数が異なる。三相インバータなど複数の相モジュール2が電力変換装置に存在する場合、各半導体スイッチ,各スイッチングデバイスやドライブ回路の特性差によって遷移がばらつく恐れがある。
実施形態1では電圧出力指令に応じて停止時、起動時における動作順序のスイッチングパターンを用意する必要があった。また、電圧出力指令ごとにスイッチングパターンの遷移数が異なる。三相インバータなど複数の相モジュール2が電力変換装置に存在する場合、各半導体スイッチ,各スイッチングデバイスやドライブ回路の特性差によって遷移がばらつく恐れがある。
そこで、電力変換装置の停止時に、相モジュール2の第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10bおよび直流モジュール1の第1〜第8半導体スイッチSa〜Shをゲートオフする時間にそれぞれ待機時間を設定し、それぞれの待機時間経過後に第1〜第8半導体スイッチSa〜Sh,第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10bをゲートオフする手法をとる。ゲート信号は補正前ゲート指令とゲートイネーブル信号の論理積で出力される場合、ゲートイネーブル信号に待機時間を付加すれば実現可能になる。これを図2に示す。
図2のS1−S10bは、相モジュール2の第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10bのゲート信号である。図2のSa−Shは、直流モジュール1の第1〜第8半導体スイッチSa〜Shのゲート信号である。
図2において、相モジュール2の補正前ゲート指令をO_AC、直流モジュール1の補正前ゲート指令をO_DC、待機時間設定前のゲートイネーブルをGate Enableと表記した。(実施形態1では図2の論理積回路がないため、補正前ゲート指令O_AC、O_DCと第1〜第8半導体スイッチSa〜Sh,第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10bのゲート信号が一致する。)
図2の待機時間付加部Delayで第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10b,第1〜第8半導体スイッチSa〜ShそれぞれのゲートイネーブルGate Enableに待機時間を設定する。なお、装置停止時は、第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10bの待機時間よりも第1〜第8半導体スイッチSa〜Shの待機時間の方が長くなるように設定する。装置起動時は第1〜第8半導体スイッチSa〜Shの待機時間よりも第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10bの待機時間の方が長くなるように設定する。
図2の待機時間付加部Delayで第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10b,第1〜第8半導体スイッチSa〜ShそれぞれのゲートイネーブルGate Enableに待機時間を設定する。なお、装置停止時は、第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10bの待機時間よりも第1〜第8半導体スイッチSa〜Shの待機時間の方が長くなるように設定する。装置起動時は第1〜第8半導体スイッチSa〜Shの待機時間よりも第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10bの待機時間の方が長くなるように設定する。
図2に示す論理積部3aは、第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10b毎に、相モジュール2の補正前ゲート指令O_ACと待機時間付加後のゲートイネーブルGate_Enableを入力し、両方1の場合1を出力する。論理積部3aの出力が第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10bのゲート信号となる。
同様に、論理積部3bは、第1〜第8半導体スイッチSa〜Sh毎に、直流モジュール1の補正前ゲート指令O_DCと待機時間付加後のゲートイネーブルGate_Enableを入力し、両方1の場合1を出力する。論理積部3bの出力が第1〜第8半導体スイッチSa〜Shのゲート信号となる。
実施形態1と比較して、電圧出力指令に関わらない遷移状態となるので、構成が単純化できる。
図3に、装置停止時の第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10b,第1〜第8半導体スイッチSa〜Shの待機時間付加後のゲートイネーブルGate Enableのタイムチャートを示す。図3に示すように、第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10b,第1〜第8半導体スイッチSa〜ShのゲートイネーブルGate Enableは、電力変換装置の停止指令を受信した時刻t0での状態(表2のいずれかの状態)を待機時間中(第3,第6スイッチングデバイスS3,S6ではt0〜t1の期間)保持する。なお、第1,第8スイッチングデバイスS1,S8においては、待機時間=0となる。
さらに、図3に示すように、第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10b,第1〜第8半導体スイッチSa〜ShのゲートイネーブルGate Enableは、停止指令を受信してからそれぞれの待機時間経過後オフする。その結果、時刻t0、t1、t2、t3、t4、t5以外の時間で、第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10b,第1〜第8半導体スイッチSa〜Shのオン→オフ動作はない。
時刻t0では、第1,第8スイッチングデバイスS1,S8はオン→オフ動作するが、第1,第8スイッチングデバイスS1、S8以外のスイッチングデバイス、半導体スイッチはオン→オフ動作しない。
時刻t1では、第3,第6スイッチングデバイスS3、S6はオン→オフ動作するが、第3,第6スイッチングデバイスS3、S6以外のスイッチングデバイス、半導体スイッチはオン→オフ動作しない。時刻t2、t3、t4、t5についても、同様に図3に示されたスイッチングデバイス,半導体スイッチだけオン→オフ動作を行い、その他のスイッチングデバイス、半導体スイッチはオン→オフ動作しない。
よって、電力変換装置の停止動作時に出力電圧のレベルスキップは発生しない。最後に補正前ゲート指令O_AC、O_DCは時刻t5以降に[OFF]に遷移すればよい。
装置の起動時も同様の動作を行う。起動時の動作を図4に基づいて説明する。図4は装置起動時の第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10b,第1〜第8半導体スイッチSa〜Shの待機時間付加後のゲートイネーブルGate Enableのタイムチャートを示す。
まず、補正前ゲート指令O_AC,O_DCは時刻t0以前に[OFF]から各指令値に遷移する。次に、第1〜第10スイッチングデバイスS1〜S10b,第1〜第8半導体スイッチSa〜ShのゲートイネーブルGate Enableは、時刻t0での状態(表2のいずれかの状態)を待機時間中(S3、S6ではt0〜t4の期間)に保持する。図4に示す通りに待機時間経過後のゲートイネーブルをオンすると、停止時と同様に、レベルスキップは発生しない起動が実現できる。なお、第1〜第8半導体スイッチSa〜Shにおいては、待機時間=0となる。
それぞれの待機時間は、図3、図4に示すように短絡防止時間(デッドタイム)Tdの整数倍の値を設定すれば、各スイッチングデバイス,各半導体スイッチの特性にばらつきがあっても確実にレベルスキップを防止できる。
以上、本発明において、記載された具体例に対してのみ詳細に説明したが、本発明の技術思想の範囲で多彩な変形および修正が可能であることは、当業者にとって明白なことであり、このような変形および修正が特許請求の範囲に属することは当然のことである。
1…直流モジュール
2…相モジュール
3…論理積部
DCP,DCN…第1,第2直流キャパシタ
FCP,FCN…第1,第2フライングキャパシタ
Sa〜Sh…第1〜第8半導体スイッチ
S1〜S10b…第1〜第10スイッチングデバイス
2…相モジュール
3…論理積部
DCP,DCN…第1,第2直流キャパシタ
FCP,FCN…第1,第2フライングキャパシタ
Sa〜Sh…第1〜第8半導体スイッチ
S1〜S10b…第1〜第10スイッチングデバイス
Claims (4)
- 各相共通の直流モジュールと、1相以上の相モジュールと、を備え、直流−交流変換、または、交流−直流変換を行うマルチレベル電力変換装置であって、
前記直流モジュールは、
2個直列接続された第1,第2直流キャパシタと、
前記第1直流キャパシタの正極端に一端が接続された第1半導体スイッチと、
前記第1直流キャパシタの負極端に一端が接続された第4半導体スイッチと、
前記第1半導体スイッチの他端と前記第4半導体スイッチの他端との間に接続された第1フライングキャパシタと、
前記第1半導体スイッチと前記第1フライングキャパシタの共通接続点と前記第4半導体スイッチと前記第1フライングキャパシタの共通接続点との間に直列接続された第2,第3半導体スイッチと、
前記第2直流キャパシタの正極端に一端が接続された第5半導体スイッチと、
前記第2直流キャパシタの負極端に一端が接続された第8半導体スイッチと、
前記第5半導体スイッチの他端と前記第8半導体スイッチの他端との間に接続された第2フライングキャパシタと、
前記第5半導体スイッチと前記第2フライングキャパシタの共通接続点と前記第8半導体スイッチと前記第2フライングキャパシタの共通接続点との間に直列接続された第6,第7半導体スイッチと、を有し、
前記相モジュールは、
前記第1半導体スイッチの一端と前記第2,第3半導体スイッチの共通接続点との間に直列接続された第1,第2スイッチングデバイスと、
前記第6,第7半導体スイッチの共通接続点と前記第8半導体スイッチの一端との間に直列接続された第7,第8スイッチングデバイスと、
前記第1,第2スイッチングデバイスの共通接続点と、前記第7,第8スイッチングデバイスの共通接続点との間に直列接続された第3,第4,第5,第6スイッチングデバイスと、
前記第3,第4スイッチングデバイスの共通接続点と前記第5,第6スイッチングデバイスの共通接続点との間に直列接続された第9,第10スイッチングデバイスと、を有し、
前記第4,第5半導体スイッチの共通接続点と前記第9,第10スイッチングデバイスの共通接続点とを接続し、前記第4,第5スイッチングデバイスの共通接続点を出力端子とし、
装置停止時に、停止指令受信時の電圧出力指令が[+2E]であれば表3,[+E]であれば表4,[NP]であれば表5,[−E]であれば表6,[−2E]であれば表7を選択し、各表の最上段から最下段に向けて1段ずつ上から下に、前記相モジュールの前記第1〜第10スイッチングデバイスのスイッチングパターンを遷移させて、全ての前記第1〜第10スイッチングデバイスをオフし、
その後、前記直流モジュールの全ての前記第1〜第8半導体スイッチをオフすることを特徴とするマルチレベル電力変換装置。
+2E,+E,NP,−E,−2E:出力電圧
I:出力電流
S1〜S10b:第1〜第10スイッチングデバイス
1:ゲート信号オン
0:ゲート信号オフ - 各相共通の直流モジュールと、1相以上の相モジュールと、を備え、直流−交流変換、または、交流−直流変換を行うマルチレベル電力変換装置であって、
前記直流モジュールは、
2個直列接続された第1,第2直流キャパシタと、
前記第1直流キャパシタの正極端に一端が接続された第1半導体スイッチと、
前記第1直流キャパシタの負極端に一端が接続された第4半導体スイッチと、
前記第1半導体スイッチの他端と前記第4半導体スイッチの他端との間に接続された第1フライングキャパシタと、
前記第1半導体スイッチと前記第1フライングキャパシタの共通接続点と前記第4半導体スイッチと前記第1フライングキャパシタの共通接続点との間に直列接続された第2,第3半導体スイッチと、
前記第2直流キャパシタの正極端に一端が接続された第5半導体スイッチと、
前記第2直流キャパシタの負極端に一端が接続された第8半導体スイッチと、
前記第5半導体スイッチの他端と前記第8半導体スイッチの他端との間に接続された第2フライングキャパシタと、
前記第5半導体スイッチと前記第2フライングキャパシタの共通接続点と前記第8半導体スイッチと前記第2フライングキャパシタの共通接続点との間に直列接続された第6,第7半導体スイッチと、を有し、
前記相モジュールは、
前記第1半導体スイッチの一端と前記第2,第3半導体スイッチの共通接続点との間に直列接続された第1,第2スイッチングデバイスと、
前記第6,第7半導体スイッチの共通接続点と前記第8半導体スイッチの一端との間に直列接続された第7,第8スイッチングデバイスと、
前記第1,第2スイッチングデバイスの共通接続点と、前記第7,第8スイッチングデバイスの共通接続点との間に直列接続された第3,第4,第5,第6スイッチングデバイスと、
前記第3,第4スイッチングデバイスの共通接続点と前記第5,第6スイッチングデバイスの共通接続点との間に直列接続された第9,第10スイッチングデバイスと、を有し、
前記第4,第5半導体スイッチの共通接続点と前記第9,第10スイッチングデバイスの共通接続点とを接続し、前記第4,第5スイッチングデバイスの共通接続点を出力端子とし、
装置起動時に、前記直流モジュールの所定の半導体スイッチをオンさせ、
その後、起動指令受信時の電圧出力指令が[+2E]であれば表3、[+E]であれば表4、[NP]であれば表5、[−E]であれば表6、[−2E]であれば表7を選択し、各表の最下段から最上段に向けて1段ずつ下から上に、前記相モジュールの前記第1〜第10スイッチングデバイスのスイッチングパターンを遷移させることを特徴とするマルチレベル電力変換装置。
+2E,+E,NP,−E,−2E:出力電圧
I:出力電流
S1〜S10b:第1〜第10スイッチングデバイス
1:ゲート信号オン
0:ゲート信号オフ - 各相共通の直流モジュールと、1相以上の相モジュールと、を備え、直流−交流変換、または、交流−直流変換を行うマルチレベル電力変換装置であって、
前記直流モジュールは、
2個直列接続された第1,第2直流キャパシタと、
前記第1直流キャパシタの正極端に一端が接続された第1半導体スイッチと、
前記第1直流キャパシタの負極端に一端が接続された第4半導体スイッチと、
前記第1半導体スイッチの他端と前記第4半導体スイッチの他端との間に接続された第1フライングキャパシタと、
前記第1半導体スイッチと前記第1フライングキャパシタの共通接続点と前記第4半導体スイッチと前記第1フライングキャパシタの共通接続点との間に直列接続された第2,第3半導体スイッチと、
前記第2直流キャパシタの正極端に一端が接続された第5半導体スイッチと、
前記第2直流キャパシタの負極端に一端が接続された第8半導体スイッチと、
前記第5半導体スイッチの他端と前記第8半導体スイッチの他端との間に接続された第2フライングキャパシタと、
前記第5半導体スイッチと前記第2フライングキャパシタの共通接続点と前記第8半導体スイッチと前記第2フライングキャパシタの共通接続点との間に直列接続された第6,第7半導体スイッチと、を有し、
前記相モジュールは、
前記第1半導体スイッチの一端と前記第2,第3半導体スイッチの共通接続点との間に直列接続された第1,第2スイッチングデバイスと、
前記第6,第7半導体スイッチの共通接続点と前記第8半導体スイッチの一端との間に直列接続された第7,第8スイッチングデバイスと、
前記第1,第2スイッチングデバイスの共通接続点と、前記第7,第8スイッチングデバイスの共通接続点との間に直列接続された第3,第4,第5,第6スイッチングデバイスと、
前記第3,第4スイッチングデバイスの共通接続点と前記第5,第6スイッチングデバイスの共通接続点との間に直列接続された第9,第10スイッチングデバイスと、を有し、
前記第4,第5半導体スイッチの共通接続点と前記第9,第10スイッチングデバイスの共通接続点とを接続し、前記第4,第5スイッチングデバイスの共通接続点を出力端子とし、
前記第1,第8スイッチングデバイスに装置停止時用の待機時間を設定し、前記第3,第6スイッチングデバイスに前記第1,第8スイッチングデバイスの待機時間よりも長い装置停止時用の待機時間を設定し、前記第4,第5スイッチングデバイスに前記第3,第6スイッチングデバイスの待機時間よりも長い装置停止時用の待機時間を設定し、前記第9,第10スイッチングデバイスに前記第4,第5スイッチングデバイスの待機時間よりも長い装置停止時用の待機時間を設定し、前記第2,第7スイッチングデバイスに前記第9,第10スイッチングデバイスの待機時間よりも長い装置停止時用の待機時間を設定し、前記第1〜第8半導体スイッチに前記第2,第7スイッチングデバイスの待機時間より長い装置停止時用の待機時間を設定し、装置停止時は、停止指令を受信してからそれぞれの待機時間経過後に前記第1〜第10スイッチングデバイスおよび前記第1〜第8半導体スイッチをOFFすることを特徴とするマルチレベル電力変換装置。 - 各相共通の直流モジュールと、1相以上の相モジュールと、を備え、直流−交流変換、または、交流−直流変換を行うマルチレベル電力変換装置であって、
前記直流モジュールは、
2個直列接続された第1,第2直流キャパシタと、
前記第1直流キャパシタの正極端に一端が接続された第1半導体スイッチと、
前記第1直流キャパシタの負極端に一端が接続された第4半導体スイッチと、
前記第1半導体スイッチの他端と前記第4半導体スイッチの他端との間に接続された第1フライングキャパシタと、
前記第1半導体スイッチと前記第1フライングキャパシタの共通接続点と前記第4半導体スイッチと前記第1フライングキャパシタの共通接続点との間に直列接続された第2,第3半導体スイッチと、
前記第2直流キャパシタの正極端に一端が接続された第5半導体スイッチと、
前記第2直流キャパシタの負極端に一端が接続された第8半導体スイッチと、
前記第5半導体スイッチの他端と前記第8半導体スイッチの他端との間に接続された第2フライングキャパシタと、
前記第5半導体スイッチと前記第2フライングキャパシタの共通接続点と前記第8半導体スイッチと前記第2フライングキャパシタの共通接続点との間に直列接続された第6,第7半導体スイッチと、を有し、
前記相モジュールは、
前記第1半導体スイッチの一端と前記第2,第3半導体スイッチの共通接続点との間に直列接続された第1,第2スイッチングデバイスと、
前記第6,第7半導体スイッチの共通接続点と前記第8半導体スイッチの一端との間に直列接続された第7,第8スイッチングデバイスと、
前記第1,第2スイッチングデバイスの共通接続点と、前記第7,第8スイッチングデバイスの共通接続点との間に直列接続された第3,第4,第5,第6スイッチングデバイスと、
前記第3,第4スイッチングデバイスの共通接続点と前記第5,第6スイッチングデバイスの共通接続点との間に直列接続された第9,第10スイッチングデバイスと、を有し、
前記第4,第5半導体スイッチの共通接続点と前記第9,第10スイッチングデバイスの共通接続点とを接続し、前記第4,第5スイッチングデバイスの共通接続点を出力端子とし、
前記第1〜第8半導体スイッチに装置起動時用の待機時間を設定し、前記第2,第7スイッチングデバイスに前記第1〜第8半導体スイッチの待機時間よりも長い装置起動時用の待機時間を設定し、前記第9,第10スイッチングデバイスに前記第2,第7スイッチングデバイスの待機時間よりも長い装置起動時用の待機時間を設定し、前記第4,第5スイッチングデバイスに前記第9,第10スイッチングデバイスの待機時間よりも長い装置起動時用の待機時間を設定し、前記第3,第6スイッチングデバイスに前記第4,第5スイッチングデバイスの待機時間よりも長い装置起動時用の待機時間を設定し、前記第1,第8スイッチングデバイスに前記第3,第6スイッチングデバイスの待機時間よりも長い装置起動時用の待機時間を設定し、装置起動時は、起動指令を受信してからそれぞれの待機時間経過後に前記第1〜第10スイッチングデバイスおよび前記第1〜第8半導体スイッチをONすることを特徴とするマルチレベル電力変換装置。
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