JP2019186434A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ゲート絶縁膜のダングリングボンドに終端元素を結合させることができるとともに、効率的に半導体装置を製造することが可能な技術を提供する。【解決手段】 半導体基板と、半導体基板に接するゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜によって半導体基板から絶縁されているゲート電極、を備える半導体装置の製造方法であって、半導体基板のゲート絶縁膜に隣接する領域に対してp型不純物と水素またはハロゲン元素との化合物イオンを注入する工程と、ゲート絶縁膜を通過する経路で半導体基板に対してヘリウムイオンを注入する工程と、化合物イオンとヘリウムイオンの注入後に半導体基板をアニールすることによって半導体基板のゲート絶縁膜に隣接する領域にp型領域を形成する工程、を有する。【選択図】図4

Description

本明細書に開示の技術は、半導体装置の製造方法に関する。
特許文献1には、ゲート絶縁膜近傍の半導体領域に対して水素、塩素またはフッ素等の終端元素イオンを注入する工程と、終端元素イオンを注入した後に半導体領域を熱処理する工程と、を有する半導体装置の製造方法が開示されている。半導体領域を熱処理すると、ゲート絶縁膜のダングリングボンドに終端元素が結合し、半導体装置の特性が安定化する。
特開平11−284193号公報
本明細書では、ゲート絶縁膜のダングリングボンドに終端元素を結合させることができるとともに、特許文献1よりも効率的に半導体装置を製造することが可能な技術を提供する。
本明細書は、半導体装置の製造方法を開示する。前記半導体装置が、半導体基板と、前記半導体基板に接するゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜によって前記半導体基板から絶縁されているゲート電極、を備える。前記製造方法が、前記半導体基板の前記ゲート絶縁膜に隣接する領域に対してp型不純物と水素またはハロゲン元素との化合物イオンを注入する工程と、前記ゲート絶縁膜を通過する経路で前記半導体基板に対してヘリウムイオンを注入する工程と、前記化合物イオンと前記ヘリウムイオンの注入後に前記半導体基板をアニールすることによって前記半導体基板の前記ゲート絶縁膜に隣接する前記領域にp型領域を形成する工程、を有する。
なお、化合物イオンを注入する工程とヘリウムイオンを注入する工程は、何れを先に行ってもよい。
上記の製造方法では、ゲート絶縁膜を通過する経路で半導体基板に対してヘリウムイオンを注入する。ヘリウムイオンを注入することで、半導体基板の内部に結晶欠陥を生成することができ、半導体基板中におけるキャリアライフタイムを短縮化することができる。ヘリウムイオンがゲート絶縁膜を通過するときに、ゲート絶縁膜にダングリングボンドが生成される。上記の製造方法では、半導体基板のゲート絶縁膜に隣接する領域に対して、p型不純物と水素またはハロゲン元素との化合物イオンを注入する。また、化合物イオンとヘリウムイオンの注入後に、半導体基板をアニールする。半導体基板をアニールすると、半導体基板に注入された化合物からp型不純物が分離するとともに、分離したp型不純物が活性化する。その結果、ゲート絶縁膜に隣接する領域にp型領域が形成される。また、半導体基板をアニールすると、半導体基板に注入された化合物から水素またはハロゲン元素(すなわち、終端元素)が分離し、水素またはハロゲン元素がダングリングボンドと結合する。このため、ゲート絶縁膜の特性が安定化する。このように、この製造方法では、一度のイオン注入で、半導体基板に、p型不純物と終端元素を注入することができる。したがって、この製造方法では、効率的に半導体装置を製造することができる。
半導体装置10の断面図。 半導体装置10の製造工程を示す断面図。 半導体装置10の製造工程を示す断面図。 半導体装置10の製造工程を示す断面図。 半導体装置10の製造工程を示す断面図。
本明細書が開示する半導体装置の製造方法の一実施例について、図面を参照して説明する。まず、本実施例に係る製造方法によって製造される半導体装置10について説明する。図1に示すように、半導体装置10は、半導体基板12と、半導体基板12の表面12a及び裏面12bに形成された電極、絶縁体等によって構成されている。半導体基板12は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)が形成されているIGBT領域16と、ダイオードが形成されているダイオード領域18を備えている。すなわち、半導体装置10は、いわゆるRC−IGBT(Reverse Conducting-IGBT)である。
半導体基板12は、例えば、シリコンにより形成されている。半導体基板12の表面12aには、複数のトレンチ40が形成されている。各トレンチ40は、図1の紙面に対して垂直方向に互いに平行に伸びている。
IGBT領域16内の各トレンチ40の内面は、ゲート絶縁膜42に覆われている。IGBT領域16内の各トレンチ40の内部には、ゲート電極44が配置されている。ゲート電極44は、ゲート絶縁膜42によって半導体基板12から絶縁されている。ゲート電極44の表面は、層間絶縁膜46に覆われている。
ダイオード領域18内の各トレンチ40の内面は、絶縁膜52に覆われている。ダイオード領域18内の各トレンチ40の内部には、制御電極54が配置されている。制御電極54は、絶縁膜52によって半導体基板12から絶縁されている。制御電極54の表面は、層間絶縁膜56に覆われている。制御電極54の電位は、ゲート電極44の電位から独立して制御される。
半導体基板12の表面12aには、上部電極60が形成されている。上部電極60は、層間絶縁膜46によってゲート電極44から絶縁されており、層間絶縁膜56によって制御電極54から絶縁されている。半導体基板12の裏面12bには、下部電極62が形成されている。
IGBT領域16の内部には、エミッタ領域20、ボディ領域22、ドリフト領域26及びコレクタ領域32が形成されている。
エミッタ領域20は、n型領域であり、半導体基板12の表面12aに露出している。エミッタ領域20は、上部電極60にオーミック接触している。
ボディ領域22は、ボディコンタクト領域22aと低濃度ボディ領域22bを有している。ボディコンタクト領域22aは、高濃度のp型不純物を含有するp型領域である。ボディコンタクト領域22aは、半導体基板12の表面12aに露出している。ボディコンタクト領域22aは、エミッタ領域20に隣接している。ボディコンタクト領域22aは、上部電極60にオーミック接触している。低濃度ボディ領域22bは、ボディコンタクト領域22aよりもp型不純物濃度が低いp型領域である。低濃度ボディ領域22bは、エミッタ領域20とボディコンタクト領域22aの下側に形成されている。低濃度ボディ領域22bは、エミッタ領域20の下側でゲート絶縁膜42に接している。
ドリフト領域26は、低濃度ドリフト領域28とバッファ領域30を有している。低濃度ドリフト領域28は、エミッタ領域20及びバッファ領域30よりも低濃度のn型不純物を含有するn型領域である。低濃度ドリフト領域28は、低濃度ボディ領域22bの下側に形成されている。低濃度ドリフト領域28は、低濃度ボディ領域22bによってエミッタ領域20から分離されている。低濃度ドリフト領域28は、低濃度ボディ領域22bの下側において、トレンチ40の下端部近傍のゲート絶縁膜42と接している。バッファ領域30は、低濃度ドリフト領域28よりも高濃度のn型不純物を含有するn型領域である。バッファ領域30は、低濃度ドリフト領域28の下側に形成されている。
コレクタ領域32は、高濃度のp型不純物を含有するp型領域である。コレクタ領域32は、バッファ領域30の下側に形成されている。コレクタ領域32は、半導体基板12の裏面12bに露出している。コレクタ領域32は、下部電極62にオーミック接触している。
IGBT領域16内には、エミッタ領域20、ボディ領域22、ドリフト領域26、コレクタ領域32及びゲート電極44等によって、上部電極60と下部電極62との間に接続されたIGBTが形成されている。半導体装置10がIGBTとして動作する場合には、上部電極60がエミッタ電極であり、下部電極62がコレクタ電極である。
ダイオード領域18の内部には、アノード領域34とドリフト領域36が形成されている。
アノード領域34は、アノードコンタクト領域34aと低濃度アノード領域34bを有している。アノードコンタクト領域34aは、高濃度のp型不純物を含有するp型領域である。アノードコンタクト領域34aは、半導体基板12の表面12aに露出している。アノードコンタクト領域34aは、上部電極60にオーミック接触している。低濃度アノード領域34bは、アノードコンタクト領域34aよりもp型不純物濃度が低いp型領域である。低濃度アノード領域34bは、アノードコンタクト領域34aの周囲に形成されている。低濃度アノード領域34bは、絶縁膜52に接している。
ドリフト領域36は、低濃度ドリフト領域37と、バッファ領域38と、カソード領域39を有している。低濃度ドリフト領域37は、n型領域であり、IGBT領域16内の低濃度ドリフト領域28と繋がっている。低濃度ドリフト領域37は、低濃度アノード領域34bの下側に形成されている。低濃度ドリフト領域37は、低濃度アノード領域34bの下側において、トレンチ40の下端部近傍の絶縁膜52と接している。バッファ領域38は、低濃度ドリフト領域37よりも高濃度のn型不純物を含有するn型領域である。バッファ領域38は、IGBT領域16内のバッファ領域30と繋がっている。バッファ領域38は、低濃度ドリフト領域37の下側に形成されている。カソード領域39は、バッファ領域38よりも高濃度のn型不純物を含流するn型領域である。カソード領域39は、バッファ領域38の下側に形成されている。カソード領域39は、コレクタ領域32に隣接している。カソード領域39は、半導体基板12の裏面12bに露出している。カソード領域39は、下部電極62にオーミック接触している。
ダイオード領域18内には、アノード領域34とドリフト領域36等によって、上部電極60と下部電極62との間に接続されたダイオードが形成されている。半導体装置10がダイオードとして動作する場合には、上部電極60がアノード電極であり、下部電極62がカソード電極である。すなわち、ダイオードは、IGBTに対して逆並列に接続されている。
低濃度ドリフト領域28、37内には、ライフタイム制御領域70が形成されている。ライフタイム制御領域70は、その上部及び下部に隣接する半導体領域に比べて結晶欠陥密度が高い半導体領域である。ライフタイム制御領域70は、半導体基板12の面方向(すなわち、半導体基板12の厚み方向に直交する2方向)に沿って、層状に分布している。ライフタイム制御領域70は、IGBT領域16からダイオード領域18に跨って延びている。半導体基板12を平面視したとき、ライフタイム制御領域70は、IGBT領域16とダイオード領域18の全域に形成されている。ライフタイム制御領域70は、トレンチ40の下端よりも下側に形成されている。なお、低濃度ドリフト領域28、37内におけるライフタイム制御領域70の上記厚み方向の位置は特に限定されない。
次に、IGBT領域16内のIGBTの動作について説明する。ゲート電極44に閾値以上の電位(すなわち、ゲート−エミッタ間電圧)を印加すると、ゲート絶縁膜42に隣接する範囲の低濃度ボディ領域22bにチャネルが形成される。下部電極62が上部電極60よりも高電位となる電位が印加されている状態では、チャネルが形成されると、電子が、上部電極60から、エミッタ領域20、低濃度ボディ領域22bのチャネル、ドリフト領域26及びコレクタ領域32を経由して下部電極62へ流れる。また、ホールが、下部電極62から、コレクタ領域32、ドリフト領域26、低濃度ボディ領域22b及びボディコンタクト領域22aを経由して上部電極60へ流れる。すなわち、IGBTがオンする。
その後、ゲート電極44の電位を低下させると、チャネルが消失し、IGBTがオフする。すると、IGBTがオンしているときにドリフト領域26内に存在していたホールが、ボディコンタクト領域22aを介して上部電極60へ排出される。このようなホールに起因する電流が流れることにより、IGBTがターンオフするときに損失が生じる。しかしながら、この半導体装置10では、IGBT領域16内の低濃度ドリフト領域28に結晶欠陥密度が高いライフタイム制御領域70が形成されている。結晶欠陥は、キャリア(ホール)の再結合中心として機能する。このため、IGBTがターンオフするときに、ドリフト領域26内のホールの多くが、ライフタイム制御領域70において再結合によって消滅する。すなわち、ドリフト領域26内に存在するホールのライフタイムが短縮化される。これにより、IGBTのターンオフ時にホールに起因する電流が抑制され、ターンオフ損失が低減される。
次に、ダイオード領域18内のダイオードの動作について説明する。ダイオードに印加する順方向電圧(すなわち、上部電極60が下部電極62に対してプラスとなる電圧)を徐々に上昇させていくと、上部電極60から、アノードコンタクト領域34a、低濃度アノード領域34b、低濃度ドリフト領域37、バッファ領域38及びカソード領域39を経由して、下部電極62へ電流が流れる。その後、ダイオードに印加する電圧を順方向電圧から逆方向電圧に切り換えると、ダイオードがリカバリ動作を開始する。すなわち、ドリフト領域36内のホールが低濃度アノード領域34b及びアノードコンタクト領域34aを介して上部電極60へ排出され、ダイオードにリカバリ電流が流れ、損失が生じる。しかしながら、この半導体装置10では、ダイオード領域18内の低濃度ドリフト領域37に結晶欠陥密度が高いライフタイム制御領域70が形成されている。ダイオードがリカバリ動作をするときに、ドリフト領域36内のホールの多くが、ライフタイム制御領域70において再結合によって消滅する。すなわち、ドリフト領域36内のホールのライフタイムが短縮化される。これにより、ダイオードのリカバリ動作時におけるホールの流れ(すなわち、逆回復電流)が抑制され、損失が低減される。
続いて、半導体装置10の製造方法について説明する。以下では、本実施例の特徴である工程のみを説明する。したがって、実際の製造方法には、必要に応じて以下の説明に含まれない1又は複数の工程が含まれ得る。半導体装置10は、図2に示す加工前の半導体基板12から製造される。加工前の半導体基板12の全体は、低濃度ドリフト領域28、37と略同じn型不純物濃度を有している。
まず、図3に示すように、従来公知の方法により、各トレンチ40、ゲート絶縁膜42、絶縁膜52、ゲート電極44及び制御電極54を形成する。
次に、図4に示すように、半導体基板12の表面12a側から低濃度ボディ領域22b及び低濃度アノード領域34b(図1参照)に対応する深さに、p型不純物(例えば、B(ホウ素))と水素(すなわち、終端元素)との化合物イオン(例えば、BHイオン)を注入する。すなわち、注入した化合物イオンが低濃度ボディ領域22b及び低濃度アノード領域34bに対応する深さ範囲内で停止するように、加速電圧を調整して注入する。化合物イオンは、ゲート絶縁膜42、絶縁膜52に隣接する範囲に注入される。
次に、半導体基板12の表面12a側からボディコンタクト領域22a及びアノードコンタクト領域34a(図1参照)に対応する深さにp型不純物を選択的に注入する。ここでは、低濃度ボディ領域22b及び低濃度アノード領域34bに対して注入した化合物イオンの濃度よりも高い濃度でp型不純物を注入する。
次に、半導体基板12の表面12a側からエミッタ領域20(図1参照)に対応する深さにn型不純物(例えば、P(リン))を選択的に注入する。
次に、図5に示すように、半導体基板12の表面12a側からヘリウムイオンを注入する。ヘリウムイオンは、IGBT領域16及びダイオード領域18の略全域に注入する。ここでは、注入したヘリウムイオンが、ライフタイム制御領域70(図1参照)に対応する深さで停止するように、加速電圧を調整する。ヘリウムイオンが半導体基板12中で停止する時に、その停止位置近傍に多数の結晶欠陥が形成される。したがって、図5に示すように、ヘリウムイオンの停止位置近傍に、結晶欠陥密度が高いライフタイム制御領域70が形成される。また、ヘリウムイオンは、ゲート絶縁膜42、及び、絶縁膜52を通過する。ヘリウムイオンがゲート絶縁膜42と絶縁膜52を通過するときに、ゲート絶縁膜42と絶縁膜52にダングリングボンドが形成される。すなわち、ヘリウムイオンが通過することで、ゲート絶縁膜42と絶縁膜52のダングリングボンドが増加する。
次に、半導体基板12をアニールする。これにより、半導体基板12に注入されたp型不純物及びn型不純物が拡散して活性化する。その結果、ボディコンタクト領域22a、アノードコンタクト領域34a、及び、エミッタ領域20が形成される。また、半導体基板12をアニールすることによって、ライフタイム制御領域70の結晶欠陥が安定化される。
また、半導体基板12をアニールすると、半導体基板12に注入された化合物(BHイオン等)からp型不純物が分離するとともに、分離したp型不純物が活性化する。その結果、低濃度ボディ領域22b及び低濃度アノード領域34bが形成される。
また、半導体基板12をアニールすると、半導体基板12に注入された化合物(BHイオン等)から水素が分離する。水素は、半導体基板12中を拡散し、ゲート絶縁膜42、絶縁膜52に到達する。すると、水素がダングリングボンドと結合する。これによって、ゲート絶縁膜42、絶縁膜52のダングリングボンドが減少する。このため、ゲート絶縁膜42、絶縁膜52が安定化する。
その後、半導体基板12の裏面12b側の各半導体領域30、32、38、39を形成し、層間絶縁膜46、56、上部電極60及び下部電極62等を形成することによって、図1に示す半導体装置10が完成する。
本実施例の製造方法では、半導体基板12に対してヘリウムイオンを注入することで、半導体基板12の内部に結晶欠陥を生成することができ、半導体基板12中に存在するキャリアのライフタイムを短縮化することができる。一方で、ヘリウムイオンを注入する工程では、ヘリウムイオンが半導体基板12中を移動するときに、ヘリウムイオンの通過経路(ゲート絶縁膜42、絶縁膜52等)にダングリングボンド(結晶欠陥)が生成される。しかしながら、本実施例の製造方法では、p型不純物と終端元素との化合物イオンを注入する工程を有している。そして、化合物イオンとヘリウムイオンの注入後に、半導体基板12をアニールする。すると、半導体基板12に注入された化合物からp型不純物が分離するとともに、活性化する。その結果、低濃度ボディ領域22b及び低濃度アノード領域34bが形成される。また、半導体基板12をアニールすると、注入された化合物から終端元素が分離する。化合物イオンは、ゲート絶縁膜42及び絶縁膜52に隣接する領域にも注入されるため、分離した終端元素が拡散し、特にゲート絶縁膜42及び絶縁膜52に生成されたダングリングボンドに供給され、当該ダングリングボンドに結合する。これにより、ゲート絶縁膜42及び絶縁膜52に生成されたダングリングボンドが終端され、製造される半導体装置10の特性を安定化させることができる。
以上に説明したように、本実施例の製造方法では、p型不純物を注入する工程と終端元素を注入する工程とを、一度のイオン注入により行うことができる。したがって、この製造方法では、効率的に半導体装置10を製造することができる。
低濃度ボディ領域22b及び低濃度アノード領域34bが、p型領域の一例である。
なお、上述した実施例では、化合物イオンとして、p型不純物と水素との化合物イオンを用いた。しかしながら、p型不純物とハロゲン元素(例えば、F(フッ素)、Cl(塩素)等)との化合物イオン(例えば、BFイオン、BClイオン等)を用いてもよい。また、p型不純物に結合する終端元素の原素数を変更(例えば、BHイオンからBHイオンへ変更)することによって、注入するp型不純物濃度を変更することなく、注入する終端元素の量を調節することができる。
また、上述した実施例では、RC−IGBTについて説明した。しかしながら、本明細書に開示の技術は、単体のIGBTやダイオード、また、MOSFET等のトランジスタに適用してもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:半導体装置、12:半導体基板、16:IGBT領域、18:ダイオード領域、20:エミッタ領域、22:ボディ領域、22a:ボディコンタクト領域、22b:低濃度ボディ領域、26:ドリフト領域、28:低濃度ドリフト領域、30:バッファ領域、32:コレクタ領域、34:アノード領域、34a:アノードコンタクト領域、34b:低濃度アノード領域、36:ドリフト領域、37:低濃度ドリフト領域、38:バッファ領域、39:カソード領域、40:トレンチ、42:ゲート絶縁膜、44:ゲート電極、46:層間絶縁膜、52:絶縁膜、54:制御電極、56:層間絶縁膜、60:上部電極、62:下部電極、70:ライフタイム制御領域

Claims (1)

  1. 半導体装置の製造方法であって、
    前記半導体装置が、
    半導体基板と、
    前記半導体基板に接するゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜によって前記半導体基板から絶縁されているゲート電極、
    を備えており、
    前記製造方法が、
    前記半導体基板の前記ゲート絶縁膜に隣接する領域に対して、p型不純物と水素またはハロゲン元素との化合物イオンを注入する工程と、
    前記ゲート絶縁膜を通過する経路で前記半導体基板に対して、ヘリウムイオンを注入する工程と、
    前記化合物イオンと前記ヘリウムイオンの注入後に、前記半導体基板をアニールすることによって、前記半導体基板の前記ゲート絶縁膜に隣接する前記領域にp型領域を形成する工程、
    を有する、製造方法。


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