JP2019185962A - 荷電粒子線装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本開示は、ビームの開き角の適正な評価や設定を可能とする荷電粒子線装置の提案を目的とする。【解決手段】上記目的を達成するための一態様として、複数のレンズと、試料上の所定の高さで焦点を合わせると共に、ビームの開き角の調整を行うように前記複数のレンズを制御する荷電粒子線装置であって、試料上に形成されたパターンの底部である第1の高さに焦点を合わせた状態で前記ビームを走査することによって得られる検出信号に基づいて第1の信号波形を生成(S102)し、当該第1の信号波形から前記パターンの底部エッジの信号波形の特徴量を算出(S104)し、当該特徴量の算出に基づいて、前記ビームの開き角を算出(S106)する荷電粒子線装置を提案する。【選択図】図2
Description
本開示は、荷電粒子線装置に係り、特にビームの開き角の実測を可能とする荷電粒子線装置に関する。
走査電子顕微鏡等の荷電粒子線装置は、試料上にビームを細く絞って照射する装置である。このときビームの開き角は走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)の画像の分解能に影響するため、適切に設定することが望ましい。特許文献1には、開き角が適正になるように、レンズ条件を調整する電子ビーム装置が開示されている。
特許文献1では、最大ビーム電流時に得られる総合レンズ倍率が電子光学特性から規定される理想的なレンズ倍率にほぼ一致するように中間レンズの位置を調整することが説明されているが、実際に測定等の際にビームの開き角が適切に設定されているかを確認することが望ましい。
以下に、ビームの開き角の適正な評価や設定を目的とする荷電粒子線装置を提案する。
上記目的を達成するための一態様として、荷電粒子線装置であって、複数のレンズと、試料上の所定の高さで焦点を合わせると共に、ビームの開き角の調整を行うように前記複数のレンズを制御する制御装置と、試料に対する荷電粒子ビームの照射に起因する粒子を検出する検出器と、当該検出器の出力信号を処理するプロセッサを備え、当該プロセッサは、試料上に形成されたパターンの底部である第1の高さに焦点を合わせた状態で前記ビームを走査することによって得られる検出信号に基づいて第1の信号波形を生成し、当該第1の信号波形から前記パターンの底部エッジの信号波形の特徴量を算出し、当該底部エッジの信号波形の特徴量の算出に基づいて、前記ビームの開き角の算出、及び前記複数のレンズ条件の設定の少なくとも1つを実行する荷電粒子線装置を提案する。
更に、上記目的を達成するための他の一態様として、荷電粒子線装置であって、複数のレンズと、試料上の所定の高さで焦点を合わせると共に、ビームの開き角の調整を行うように前記複数のレンズを制御する制御装置と、試料に対するビームの照射に起因する粒子を検出する検出器と、当該検出器の出力信号を処理するプロセッサを備え、当該プロセッサは、前記試料上に形成されたパターンに対するビーム走査によって得られる検出信号に基づいて信号波形を生成し、当該信号波形に複数の閾値を設定し、当該設定に基づいて前記パターンに関する複数の特徴量を計測し、当該複数の特徴量の変化を示す傾きを求め、前記制御装置は、当該傾きが所定の傾きとなるように、前記複数のレンズの条件を調整する荷電粒子線装置を提案する。
上記構成によれば、ビームの開き角を適正に評価、或いは設定することが可能となる。
例えば、微細化が進む半導体回路の製造では、そのパターン寸法を計測することで製造歩留まりを管理している。半導体測長装置では集束させた電子線(ビーム)を計測対象上で走査することによって得られる電子の検出に基づいて信号波形を生成し、当該信号波形を用いて測定箇所の寸法を計算する。
このとき、ビームの開き角はSEM像の分解能に大きく影響するため、最適なビームの開き角になるように装置を制御することが望ましい。特に、装置使用時のビーム開き角の適切な評価に基づいて、装置条件設定を行うことが望ましい。
一方、近年の最先端の半導体デバイス構造は高アスペクト化が進んでおり、深溝、深穴構造を高精度で測長することが望ましい。ここで高アスペクト比の深溝構造を有する試料の底部にビームを集束させ、SEMで観察する場合を考える。ビームの開き角が概試料のテーパー角を超える場合、ビームの一部は概試料の立体構造に阻まれ概試料の底部に到達することが出来ない。ビームの開き角とテーパー角がほぼ等しい場合、僅かにビーム開き角が変化するだけでも該構造の底部に到達するビームの量が大きく変化するため、得られる測長値も大きく変化する。このため、深溝、深穴構造をSEMで高精度に観察する場合、装置間の測長機差を低減させるためには、ビームの高さ方向、すなわち、ビームの開き角のバラつきを低減させることが望ましい。
以下に説明する実施例では、実際のビーム開き角を定量的に把握すべく、計測によってビームの開き角を評価する荷電粒子線装置を説明する。計測によってビームの開き角を評価できれば、複数の装置間の機差低減や装置性能管理を行うことが可能となる。
以下に説明する実施例では、例えば異なるテーパー角を持つパターンに対するビーム走査によって得られた複数の信号波形を用いて、開き角の評価を行う評価法について説明する。一例として、異なるテーパー角を持つパターンが設けられた試料へのビーム走査に基づいて画像を取得し、画像解析によってプロファイルを生成する。プロファイルから特徴量を抽出し、前記特徴量とテーパー角の関係に基づいて開き角を求める。
更に異なるビームチルト角のビーム走査によって得られた複数の信号波形を用いて開き角の評価を行う評価法についても説明する。具体的には、ビームのチルト角を変えて複数の画像を取得し、画像解析によってプロファイルを生成する。そして、プロファイルから特徴量を抽出し、前記特徴量とビームチルト角の関係に基づいて開き角を決定する。
得られた計測結果を装置のレンズ制御にフィードバックし、開き角を調整することによって、装置の開き角の機差を低減することが可能となる。
ビームの開き角を装置ごとに計測し、装置の開き角のバラつきが所定の値に収まるように装置状態を管理することで、高精度で計測が可能な検査装置を提供する。
以下に説明する実施例では、主にビーム照射に基づいて得られる信号を用いて、ビームの開き角を評価する荷電粒子線装置について説明する。以下に説明する実施例によれば、電子顕微鏡等の荷電粒子線装置のビームの開き角のモニタや絶対値の測定ができ、結果として高精度で装置機差を管理することが可能となる。なお、以下の説明ではビーム走査に基づいて信号プロファイルを生成し、当該信号プロファイルからパターンの寸法値を求めるCD−SEM(Critical Dimension−SEM)を例にとって説明するが、これに限定されるものではなく、欠陥検査のための電子顕微鏡や分析用の電子顕微鏡、或いは集束イオンビームの照射に基づいて画像を生成する集束イオンビーム装置等への適用も可能である。
図1は、走査電子顕微鏡の概要を説明する図である。走査電子顕微鏡は真空容器1の中に、荷電粒子源2、集束レンズ3、偏向器4、対物レンズ5、ステージ6、検出器8、加速電極10を備えている。ステージ6は試料へのリターディング電圧(電子ビームに対する減速電界を生成する電圧)Vrを印加できる仕組みとなっている。ビームの偏向方式は二段偏向でも一段偏向であってもよい。また、偏向器は静電偏向器や電磁偏向器を用いることができる。
電子銃2で発生したビーム25は集束レンズ3、対物レンズ5で集束されると共に、加速電極10によって加速される。加速電極10を通過したビーム25は、ステージ6或いは試料7に印加されたリターディング電圧によって形成される減速電界によって減速され、試料7に照射される。
後述する開き角計測、調整等で用いる試料7は半導体ウエハを用いてもいいし、校正用試料としてステージ6上に固定しても良い。
試料7表面から放出された二次電子(Secondary Electron:SE)や後方散乱電子(Backscattered Electron:BSE)等の信号電子9、或いは当該信号電子が他部材に衝突することによって発生する更なる二次電子は、検出器8で検出され、電気信号に変換され、画像処理部13でSEM像に変換される。
生成されたSEM像は演算部14に受け渡されビームの開き角等が計算される。さらに、開き角を補正するときは、計算された開き角から、基準の開き角になるように制御部12(制御装置)にフィードバックがかかる。なお、制御部以降は別の解析装置を用いて運用することも可能であり、この形態に拘るものではない。
図10は、開き角調整を可能とする複数段のレンズを備えた光学系の一例を示す図である。図10は、3段のレンズを備えた光学系を例示している。電子源1001から放出され、図示しない加速電極にて加速された電子ビーム1002は、第1収束レンズ1003で収束され、絞り板1004によって不要な領域を除去された後、第2収束レンズ1005、及び対物レンズ1006によって収束され、試料1008に照射される。図10に例示する光学系の場合、第1収束レンズ1003と第2収束レンズ1005の収束条件と、絞り板1004に設けられた孔の孔径によって、ビームの開き角αが決定される。また、ビームの焦点調整は、主に対物レンズ1006の収束条件の制御によって行われる。
制御部12は、所望の開き角となるよう各レンズに供給する励磁電流等の信号を適切に制御する。制御部12内には図示しない電源が内蔵されており、第2集束レンズ1005の収束点を、ビーム光軸上に任意の位置に設定することができる。例えば第2収束レンズ1005の像点をP1、P2のように異なる位置に設定することができる。このとき、制御部12は、第2収束レンズ1005の収束条件の変化によらず、試料表面、或いはパターンの特定の高さに焦点が合うように、対物レンズ1006に供給する励磁電流等の信号を制御する。
本明細書で説明する方法のすべては、方法の実施形態の1つまたは複数のステップの結果を非一時的なコンピュータ可読記憶媒体に格納することを含むことができる。また、本明細書の説明は、ウエハの測定や検査のための方法を実行するためのウエハ測定、検査ツールのコンピュータシステム上で実行可能なプログラム命令を格納する非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体についての説明でもある。コンピュータシステムは、パーソナルコンピュータシステム、画像コンピュータ、メインフレームコンピュータシステム、ワークステーション、ネットワーク機器、インターネット機器、または他の機器を含む様々な形態を取ることができ、記憶媒体から命令を実行する1つまたは複数のプロセッサを有する任意のデバイスとして定義されてもよい。
図2は、ビームの開き角を計測する工程を示すフローチャートである。まず、制御部12はステージ6上に試料7が載せられた状態でステージ6を移動させ、ビームの照射位置に試料7を移動する(ステップ100)。図3(a)に例示するように、試料7には深溝20が形成されている。本実施例では、深溝20のテーパー角23の角度が既知のものを用いる。なお、既知のテーパー角(側壁角)を持つパターンは、深溝だけでなく深孔や階段状にエッチングされたパターンであっても良い。ここでは、複数のパターンが形成された試料を採用する例について説明する。複数のパターンはそれぞれ異なる既知のテーパー角を持つパターンであり、後述するようにビーム開き角の評価に用いられる。なお、このような試料を予めステージ6に標準試料として搭載しておくようにしても良いし、必要に応じて外部から導入してテーパー角評価を行うようにしても良い。
次に、深溝20の底部21にビーム25をフォーカスする(ステップ101)。底部21にビームをフォーカスさせるために、例えば底部21の焦点評価値を選択的に評価してオートフォーカス処理を実行する。また、深溝20の深さが既知である場合は、当該既知の深さに対応する焦点調整量(例えば励磁電流変化量)を予め所定の記憶媒体に記憶させておいた上で、試料上部22にフォーカスを合わせた後、上記焦点調整量分、焦点を変化させることによって底部21にフォーカスを合わせるようにしても良い。このように底部21にフォーカスが合った状態で得られた信号電子に基づいて、ビームの照射位置(座標)と信号量との関係を示す信号プロファイル(第1の信号波形)を生成する(ステップ102)。このとき取得する信号電子はSEあるいはBSEのいずれでもよい。
次に、ビーム25を試料の異なる高さにフォーカスする(ステップ103)。例えば、試料上部22あるいは試料上部22と試料底部21の中間位置にフォーカスする。ここでもステップ102と同様にSEM像を取得し、SEM像のプロファイル(第2の信号波形)を得る。
ここで、異なる複数の高さに焦点を合わせることによって得られた少なくとも2つの信号プロファイルについて、深溝20の側壁(テーパー部)と底部の境界(ボトムエッジ24)に対応する位置の波形に注目する。
図4(a)は或る開き角のビーム走査によって得られたプロファイルから、ボトムエッジに対応する部分の波形の例を示す図である。ステップ104では、例えば第1収束レンズ1003と第2収束レンズ1005の収束条件を調整することによってビームの開き角を所定の条件に設定した状態にて、対物レンズ1006を調整し、深溝20の底部21にフォーカスを合わせてビーム走査を行うことによってボトムプロファイル50を取得すると共に、試料上部22にフォーカスを合わせてビーム走査を行うことによってボトムプロファイル51を取得する。ステップ104では更に2つのボトムプロファイル50、51の違い(プロファイル信号差)を演算する。プロファイル信号差は、図4(a)の斜線部52の面積に相当する。
同様の処理を、図3(b)に例示するような図3(a)に例示するパターンとは異なるテーパー角33を有するパターン30に対して行う(ステップ105)。本実施例では、テーパー角22よりテーパー角23が大きい例を示している。
異なるテーパー角を持つ複数のパターンについて、プロファイルの信号差を計算した後、ビーム開き角を計算する(ステップ106)。
ここで、ボトムエッジ24のプロファイルはビーム25の加速電圧および試料の深溝構造の深さによっても大きく変化するため、ビームの開き角計測においては、異なるテーパー角かつ同じ深さの深溝構造をもつパターンを用いる。
図3(a)に例示するように、パターンのテーパー角に対してビームの開き角が小さいとき、底部21にフォーカスを合わせても、ビーム25は該試料のテーパー構造に衝突することなくボトムエッジ24に到達する。このとき、ボトムエッジ24付近では図4(a)に示すプロファイル50(実線)が得られる。また試料上部22にビームをフォーカスさせたとき、図4(a)に示すプロファイル51(点線)が得られる。当該2つのプロファイルは、フォーカス条件は異なるものの同じ個所をビーム走査することによって得られるため、両者に大きな違いはない。
一方、図3(b)に例示するように、パターンのテーパー角に対してビーム25の開き角が大きいとき、底部31にビームをフォーカスさせボトムエッジ34をスキャンする(ビーム25がボトムエッジ34に照射されたとき)と、ビームの一部が試料上部32に衝突し、エッジ効果により二次電子が発生する。
発生した二次電子はボトムエッジをスキャンしているときの信号としてカウントされるため、図4(b)の実線のプロファイル53に示すように、ボトムエッジにおける信号強度が大きくなる。
また試料上部32にビームをフォーカスせたとき、ボトムエッジにクロスオーバーしたビームの大部分はパターン側壁に衝突する。このとき発生する二次電子はほとんど検出器に到達しないため、ボトムエッジの信号強度は小さくなり、図4(b)の点線で示すようなボトムエッジのプロファイル54が得られる。ゆえに、底部31にフォーカスを合わせたビームの走査によって得られるボトムエッジのプロファイルと、試料上部32にフォーカスを合わせたビームの走査によって得られるボトムエッジのプロファイルとの間には大きな信号差が発生する。本実施例では2つのプロファイルの信号差を定量評価するため、2つの波形間の面積を例えば積分等を用いて求める。
次に、縦軸をボトムエッジのプロファイルの信号差、横軸をパターンのテーパー角とするグラフを作成すると図4(c)のような関係が得られる。パターンのテーパー角を大きくしていくと、ボトムエッジの信号差が減少し、あるテーパー角以上ではテーパー角の変化に寄らない一定の値に漸近する。この関係を用い、開き角を例えば以下のように計算する。まずテーパー角が十分大きい領域の点を数点用い、直線56を近似で求める。次に、テーパー角の小さい領域の点を数点用い、直線57を直線近似で求める。得られた二つの直線の交点のテーパー角58を、開き角と定義することができる。
ここで、開き角を計測するための特徴量は、二つのボトムプロファイルに囲まれた面積に拘るのもではなく、基準の信号強度からの差であってもよい。例えば、試料上部にフォーカスを合わせて得られたボトムエッジのプロファイルのうち、信号強度が極小となる座標の信号強度と、試料の底部にフォーカスを合わせて得られたボトムエッジのプロファイルのうち、該座標における信号強度との差を計算しても良い。この場合、縦軸を特徴量、横軸をテーパー角にとると図4(c)と同様のグラフが描ける。いずれの特徴量の定義においても、テーパー角の変化に対し、特徴量がある一定の値に漸近する性質を用いて開き角を計算する。
上記の手法以外にも、フォーカス条件の異なるビームの走査によって得られる複数の特徴量を比較する他の手法を適用することも可能である。異なるフォーカス条件におけるボトムエッジのビーム走査時の信号量差を顕在化できれば良い。他にもボトムエッジについて、パターン底部に焦点を合わせたときに得られる信号波形(第1の信号波形)の形状を評価できる他の特徴量を適用することも可能である。
なお、現実の試料ではテーパー上部のラフネス、ラウンディング等の影響により、信号差52、55が相対的に増減することが考えられるため、その増減分を見込んで、交点のテーパー角度からオフセットを与え、開き角と決定してもよい。この場合、例えば予めラフネス評価値等とオフセット量の関係を示すテーブル等を作成しておき、SEM画像取得に基づいてラフネス評価値を求めた上で、当該テーブルを参照することによって、オフセット量を求めるようにしても良い。
上述のように開き角を計測した後、開き角の調整を行う。ここではSEM像による測長値に基づき、ビームの開き角を調整する方法を提案する。図5は開き角の調整工程を示すフローチャートである。制御部12はステージ6を移動させ、ビームの照射位置に試料7を移動する(ステップ200)。試料7は、例えば半導体試料であり、その上にはラインパターンやホールパターンが形成されている。
目的とするパターンにビームの照射位置(視野)を位置づけた後、ビームをパターンの底部にフォーカスさせ(ステップ201)、ビーム走査を行う。次に、ビーム走査によって得られる二次電子等の信号を検出し、当該信号に基づいて、プロファイル(ラインプロファイル)を生成する(ステップ202)。生成されたラインプロファイルは、例えば深溝状のパターンの場合、一方の側壁と他方の側壁のそれぞれに対応する位置にピークを持つ信号波形となる。このような信号波形のピークの信号強度を100%、ベースラインの信号強度を0%と定義し、例えば10%単位で複数の閾値を設定し、閾値法によって、深溝の幅(測長値)を測定する(ステップ203)。
ビームの開き角が変わると立体構造に対するビームの見込み角(パターン側壁とビームとの間の相対角)が変わるため、エッジ部におけるラインプロファイルが変化する。開き角が大きいほど、立体障壁の影響を受けやすくなり、プロファイルがだれ、測長値は変化する。プロファイルがだれると、閾値をトップ側に設定した場合はライン幅の測長値は小さくなり、ボトム側に設定した場合は大きくなる。
この閾値の変化に対する測長値の変化を利用して、装置間の開き角を比較し、両者を一致させるような調整を行う。例えば、測長値に基づいて開き角を比較し、装置間の機差を抑制するように、開き角を調節する。図6(a)に例示するように、ある装置Aで基準試料のパターンを測長して、閾値と測長値の関係60を得る。次に、別の装置Bで同じパターンを測長して、同様に閾値と測長値の関係61を得る。
閾値に対する測長値の変化の傾きより、開き角の機差を判断する(ステップ204)。装置Aに対して装置Bの開き角を揃える場合、図6(a)のように装置Bのグラフの傾きが装置Aの傾きよりも小さければ、開き角は小さいと判断できる。
そのため、装置Bの開き角を大きくするように装置を調整すればよい(ステップ205)。なお、ここでは二つの装置について比較する方法を述べたがこの限りではなく、複数台の装置についても比較することが可能である。その場合、任意の装置を基準機として他の装置を合わせこむか、あるいは複数台の装置の平均値を基準として各装置を調整する方法がある。演算部14に内蔵されているプロセッサは、図示しない記憶媒体に記憶されたプログラムを実行することによって、複数の装置について、閾値の変化に応じて変化する測長値を直線近似し、当該近似曲線の傾きを求めることによって、それぞれの傾きを求める。複数の装置間の傾きを一致させるように、ビームの開き角を調整すると良い。なお、装置Aの開き角に装置Bの開き角を一致させる場合、装置Aで評価した試料、或いは同じと見做せる試料を装置Bに導入し、装置Bにて、装置Bの開き角を装置Aの開き角に近づけるようレンズ条件を調整する。この場合、開き角調整と傾き評価を繰り返して徐々に装置Bの開き角を装置Aの開き角に近づけていくようにしても良いし、予め傾きの差分とレンズ調整量との関係を示すテーブルを用意しておき、傾きの差分を当該テーブルに参照して、レンズ条件を読み出し、開き角調整を行うようにしても良い。また、2以上の開き角で傾きを求め、傾きを説明変数、レンズ条件を目的変数とする回帰分析を行うことによって、傾きが装置Aと一致する装置Bのレンズ条件を求めるようにしても良い。
また、荷電粒子線装置の開き角は、ビームを制御する複数のレンズの強度を変えることによって調整できる。SEMでは試料表面にフォーカスを合わせる必要があるが、このとき図1に例示するように中間のクロスオーバー高さ11については変更することが可能である。クロスオーバー高さ11を変更して試料表面にフォーカスを合わせると、試料直上におけるビームの開き角が変化する。このとき、クロスオーバー高さ11は集束レンズ3の励磁電流の調整によって制御可能である。そのため、例えば励磁電流と測長値の相関を取得して記録しておけば、図6(b)のような検量線62を作成することが可能である。あらかじめ閾値ごとに検量線を作成し、測長値のずれ量と検量線から調整に必要な励磁電流量を算出することができる。
また、予め検量線62を作成しておき、当該検量線を参照することによって開き角を調整するようにしても良い。例えば測長値に規定の範囲63を設けておき、対応する開き角範囲64を設定しておくことができる。
上記のような前提で、各々の装置について、得られた測長値が規定の測長値の範囲に収まっている場合、開き角も仕様の範囲内に収まっていると判断する。さもなければ、集束レンズの励磁強度を変化させ、開き角を調整し、測長値が所定の範囲に収まれば開き角調整が完了したものと判断する。
開き角を調節する手段は上記手法に限らず、たとえば試料7に印加する電圧、あるいは、加速レンズ10に印加する電圧を変更しても良い。また対物レンズ10と試料7の間の距離を機械的に変更してもよい。
なお、開き角が大きい程、像分解能は高くなるので、高分解能化の観点から見れば、開き角を極力大きく設定することが望ましい。一方、パターンのテーパー角以上の開き角とすると、上述のようにボトムエッジの走査時にビームとパターンが干渉し、プロファイルにだれが発生する。すなわち、高分解能化と適正なプロファイル波形形成の両立を実現するためには、ボトムエッジ走査時にビームがパターンに干渉しない開き角範囲の中で最も大きな開き角を選択することが望ましい。
そこで、図11に例示するフローチャートに従って適切な開き角を設定する。図11は、複数の開き角の設定によって得られたプロファイル波形から、対象となるパターンの測定に適した開き角を設定する工程を示すフローチャートである。図11に例示するように、SEM内に深溝等のパターンが形成された試料を導入し、ステージ6や視野移動用の偏向器を制御することによって、測定対象となるパターンを視野内に含むように視野移動を行う(ステップ1101)。次に、所定の開き角で深溝の底部に焦点が合うように、レンズ条件を調整する(ステップ1102)。ステップ1102で調整されたレンズ条件を維持した状態で、深溝を含む領域にビーム走査することによって、ボトムエッジを含む第1のプロファイル波形を生成する(ステップ1103)。
次に、試料表面に焦点が合うように、レンズ条件を調整し(ステップ1104)、このレンズ条件のもと、ボトムエッジを含む領域にビーム走査することによって、第2のプロファイル波形を生成する(ステップ1104)。第1のプロファイル波形と第2のプロファイル波形を取得後、ボトムエッジに対応する波形について、例えば図4(a)(b)に例示した手法を用いて、特徴量の算出を行う(ステップ1105)。ステップ1102〜1106の処理を、異なるレンズ条件(開き角)の設定のもと、複数回繰り返すと共に、図12に例示するようなレンズ条件とボトムエッジの信号差との関係を示すグラフにプロットする。
「ビーム開き角<パターンの側壁のテーパー角」の状態で、ボトムエッジにビームを照射すると、ボトムエッジから放出された電子量に応じた輝度信号となる。一方、「ビーム開き角>パターンの側壁のテーパー角」の状態で、ボトムエッジにビームを照射すると、ビームの一部が試料表面や深溝の側壁に干渉することになるため、試料から放出される電子の量は干渉分、増加する。一方、試料表面に焦点を合わせてボトムエッジ部にビーム照射すると、開き角に応じて若干信号量が変化するものの、底部に焦点を合わせてビーム照射を行ったときと比較して、異なる開き角間の信号量の変化は少ない。
以上のような前提のもと、異なる複数のレンズ条件(開き角)の差分演算結果を、図12のようなグラフにプロットすると、「ビーム開き角<パターンの側壁のテーパー角」の領域では、開き角を変化させても、差分演算結果に大きな変化はないが、「ビーム開き角>パターンの側壁のテーパー角」の領域では、「ビーム開き角<パターンの側壁のテーパー角」の領域と比べて、差分演算結果が大きく、且つ開き角の変化に伴って大きく変化する。よって図12に例示するように、2つの領域をそれぞれ直線近似し、近似直線1201(「ビーム開き角<パターンの側壁のテーパー角」)と近似直線1202(「ビーム開き角>パターンの側壁のテーパー角」)を生成すると共に、その交点に対応するレンズ条件1203を求めることによって、「ビーム開き角≒パターンの側壁のテーパー角」となるレンズ条件を見出すことができる(ステップ1107)。
このレンズ条件を設定する(ステップ1108)ことによって、プロファイル波形のピークのだれを抑制しつつ、分解能の高い画像を生成することが可能となる。なお、ビームと側壁との干渉を避けるべく、上述のようにして求められたレンズ条件より開き角が狭くなるようなレンズ条件(例えば、クロスオーバー高さ11を所定量下げるために集束レンズ3の励磁電流を所定量弱める)を設定するようにしても良い。
図11に例示するような動作プログラムによって動作する荷電粒子線装置によれば、実際の測定対象となるパターンにとって、最適な開き角となるレンズ条件を設定することが可能となる。また、測定に要するビームの開き角が決まっているような場合は、例えば、そのビーム開き角と同じテーパー角を持つ開き角校正用の試料を予め用意しておき、測定前にその校正試料を用いて開き角を調整するようにしても良い。
図7は、ビームを傾斜させることによって、ビームの開き角を計測する工程を示すフローチャートである。制御部12はステージ6を移動させ、ビームの照射位置(視野)に試料7を移動する(ステップ300)。
試料7には図8(a)の斜線部で示されるような、テーパー角が0度、あるいは既知の形状を持つパターン70が形成されている。次に、鏡体内の偏向器あるいはビーム調整用のアライメント機器を用い、ビームの理想光軸に対するビームの入射角を設定する(ステップ301)。ここでは図8(a)に例示するようにビームチルト角を0度(ビームの理想光軸と同じ角度)に設定した例について説明する。
まず、パターン70の底部71にビーム25をフォーカスし(ステップ302)、SEM像を取得し、画像を解析してプロファイルを得る(ステップ303)。
次に、得られたプロファイルから特徴量を抽出する(ステップ304)。ここでパターン70の底部71と側壁の境目(以降、ボトムエッジ72)のプロファイルに注目する。
ビームの開き角74がパターン70のテーパー角より大きい場合、ボトムエッジ72をビーム25が通過する時(ビーム25の焦点とボトムエッジ72の位置が一致したとき)、ビームの一部は試料の構造の上部73に衝突する。このときエッジ効果で発生する二次電子は、ボトムエッジの信号に加算される。この状況でビームをスキャンすると、ボトムエッジのプロファイルは図9(a)のグラフの実線(ビームプロファイル80)で示すように、裾を引くように立ち上がる。裾の引き方の違いを判別することによって、開き角を推定することが可能である。
ボトムエッジのプロファイルのうち、信号が立ち上がる前の平坦部の信号を直線近似し、傾きが平坦な直線81を求める。次に、ボトムプロファイルが急峻に立ち上がる信号のうち、例えば最も信号の増加率の大きい信号を数点用いて直線近似し、直線82を得る。得られた二本の直線とボトムプロファイル80に囲まれた斜線部の面積83を、裾の面積(特徴量)と定義する。
次に、図8(b)に例示するようにビーム25のチルト角を変更 (ステップ305)する。ビーム傾斜を行うために、例えば2段の偏向器からなるチルト用偏向器を用いることができる。ビームチルトのために、まず上段の偏向器を用いて、ビームを理想光軸から離軸させ、離軸したビームを理想光軸に向かって振り戻すように下段の偏向器を用いたビーム偏向を行うことによって、所望の方向にビームを傾斜させる。チルトビームでも同様に、底部71にビーム25をフォーカスし、SEM像を取得し、プロファイルを得る。得られたプロファイルから、裾の面積を計算する。
図8(b)に例示するように、ビームのチルト角t1が「ビームの開き角α1−パターン側壁のテーパー角」(図8(b)の例ではパターン側壁のテーパー角が0度であるため、「t1=α1」)となれば、ボトムエッジ72にビーム25が走査されているとき、ビーム25はパターンの側壁に衝突することがない。
よって、t1(≧α1)のチルト角のビームで、ボトムエッジを走査したときに得られるプロファイル(ボトムプロファイル)は、図9(b)のグラフの実線84で示すように、裾を引かず急峻に立ち上がる。このため、ボトムプロファイルのうち平坦部の信号を直線近似して得られた直線85と、ボトムプロファイルが急峻に立ち上がる信号を直線近似して求めた直線86と、ボトムプロファイル84に囲まれる裾の面積87は小さくなる。
指定されたビームのチルト角でボトムプロファイルの裾の面積を計算した後、以下の方法で開き角を計算する(ステップ306)。チルト角を横軸、裾の面積を縦軸にとりグラフを描くと、図9(c)のような関係が得られる。チルト角を大きくすると、裾の面積が減少し、あるチルト角以上ではチルト角に寄らない値に漸近する。この関係を用い、開き角を例えば以下のように計算する。まずチルト角が大きい領域の点を数点用い、点線88のように直線近似する。次に、テーパー角の小さい領域の点を数点用い、点線89のように直線近似する。得られた二つの直線の交点90のチルト角を、開き角として求める。現実の試料ではテーパー上部のラフネス、ビームチルトによりビームのボケ等の影響により、信号差83、87が相対的に増減することが考えられるため、開き角は交点のチルト角度からオフセットを与えて決定してもよい。チルト角は、予め所定の記憶媒体に偏向器に供給する励磁電流、印加電圧、或いはDAC値等の偏向信号と関連付けて記憶されており、プロセッサは記憶媒体に記憶されたチルト角をもとに、ビームの開き角を計算する。開き角を計測した後、(実施例1)と同様に開き角を調整する。
1…真空容器、2…荷電粒子源、3…集束レンズ、4…偏向器、5…対物レンズ、6…ステージ、7…試料、8…検出器、9…信号電子、10…加速電極、11…クロスオーバー高さ、12…制御部、13…画像処理部、14…演算部、20…深溝、21…試料底部、22…試料上部、23…テーパー角、24…ボトムエッジ、25…ビーム、30…パターン、31…試料底部、32…試料上部、33…テーパー角、34…ボトムエッジ、50…ボトムプロファイル、51…ボトムプロファイル、52…二つのプロファイルの信号差、53…ビームプロファイル、54…ビームプロファイル、55…二つのプロファイルの信号差、56…近似直線、57…近似直線、58…直線の交点、60…近似直線、61…近似直線、62…近似直線、63…測長値範囲、64…開き角範囲、70…パターン、71…試料底部、72…ボトムエッジ、73…トップエッジ、74…ビームの開き角、80…ビームプロファイル、81…近似直線、82…近似直線、83…裾の面積、84…ビームプロファイル、85…近似直線、86…近似直線、87…近似直線、88…近似直線、89…近似直線、90…直線の交点
Claims (12)
- 荷電粒子源から放出されるビームを収束する複数のレンズと、試料上の所定の高さで焦点を合わせると共に、ビームの開き角の調整を行うように前記複数のレンズを制御する制御装置と、試料に対する荷電粒子ビームの照射に起因する粒子を検出する検出器と、当該検出器の出力信号を処理するプロセッサを備えた荷電粒子線装置であって、
前記プロセッサは、試料上に形成されたパターンの底部である第1の高さに焦点を合わせた状態で前記ビームを走査することによって得られる検出信号に基づいて第1の信号波形を生成し、当該第1の信号波形から前記パターンの底部エッジの信号波形の特徴量を算出し、当該底部エッジの信号波形の特徴量の算出に基づいて、前記ビームの開き角の算出、及び前記複数のレンズの条件の設定少なくとも1つを実行することを特徴とする荷電粒子線装置。 - 請求項1において、
前記プロセッサは、前記第1の信号波形と、前記第1の高さとは異なる高さに焦点を合わせた状態でビームを走査することによって得られる検出信号に基づいて生成される第2の信号波形との違いに基づいて、前記特徴量を算出することを特徴とする荷電粒子線装置。 - 請求項1において、
前記プロセッサは、複数の側壁角が異なるパターンへのビーム走査に基づいて、それぞれの前記特徴量を算出することを特徴とする荷電粒子線装置。 - 請求項3において、
前記プロセッサは、前記複数の側壁角の変化に対する前記複数の特徴量の変化を複数の直線で近似し、複数の直線の交点に対応する前記側壁角の特定に基づいて、前記開き角を算出することを特徴とする荷電粒子線装置。 - 請求項1において、
前記制御装置は、複数の開き角で前記ビームが試料に照射されるように、前記複数のレンズを制御し、前記プロセッサは複数のレンズ条件のそれぞれについて前記特徴量を算出することを特徴とする荷電粒子線装置。 - 請求項5において、
前記プロセッサは、前記レンズ条件の変化に対する前記複数の特徴量の変化を複数の直線で近似し、複数の直線の交点に対応する前記レンズ条件の特定に基づいて、前記レンズ条件を設定することを特徴とする荷電粒子線装置。 - 請求項1において、
前記ビームを傾斜する偏向器を備え、前記制御装置は、複数のビーム傾斜角で前記ビームが試料に照射されるように、前記偏向器を制御し、前記プロセッサは複数のビーム傾斜角のそれぞれで、前記特徴量を算出することを特徴とする荷電粒子線装置。 - 請求項7において、
前記プロセッサは、前記ビームの傾斜角の変化に対する前記複数の特徴量の変化を複数の直線で近似し、複数の直線の交点に対応する前記ビームの傾斜角の特定に基づいて、前記開き角を算出することを特徴とする荷電粒子線装置。 - 荷電粒子源から放出されるビームを収束する複数のレンズと、試料上の所定の高さで焦点を合わせると共に、ビームの開き角の調整を行うように前記複数のレンズを制御する制御装置と、試料に対する荷電粒子ビームの照射に起因する粒子を検出する検出器と、当該検出器の出力信号を処理するプロセッサを備えた荷電粒子線装置であって、
前記プロセッサは、前記試料上に形成されたパターンに対するビーム走査によって得られる検出信号に基づいて信号波形を生成し、当該信号波形に複数の閾値を設定し、当該設定に基づいて前記パターンに関する複数の特徴量を計測し、当該複数の特徴量の変化を示す傾きを求め、前記制御装置は、当該傾きが所定の傾きとなるように、前記複数のレンズの条件を調整することを特徴とする荷電粒子線装置。 - 請求項9において、
前記制御装置は、前記パターンの底部である第1の高さに焦点を合わせた状態で前記ビームを走査し、前記プロセッサは当該ビームの走査によって得られる検出信号に基づいて前記信号波形を生成することを特徴とする荷電粒子線装置。 - 荷電粒子線装置のビーム開き角を調整するビーム開き角調整方法であって、
1の荷電粒子線装置を用いてパターンの寸法を測定し、第1の寸法値を出力するステップと、当該パターンが形成された試料を他の荷電粒子線装置に導入するステップと、当該他の荷電粒子線装置を用いて前記パターンの寸法を測定し、第2の寸法値を出力するステップと、当該第2の寸法値が前記第1の寸法値と同じ、或いは第1の寸法値を基準とした所定範囲内に含まれるように、前記他の荷電粒子線装置が有するレンズを調整するステップを備えたことを特徴とするビーム開き角の調整方法。 - 荷電粒子源から放出されるビームを収束する複数のレンズと、試料上の所定の高さで焦点を合わせると共に、ビームの開き角の調整を行うように前記複数のレンズを制御する制御装置と、試料に対する荷電粒子ビームの照射に起因する粒子を検出する検出器と、当該検出器の出力信号を処理するプロセッサを備えた荷電粒子線装置であって、
前記プロセッサは、前記試料上に形成されたパターンに対するビーム走査によって得られる検出信号に基づいて、試料上に形成されたパターンの寸法を測定し、前記制御装置は、当該寸法値が所定値となるように前記複数のレンズを調整して、前記ビームの開き角を制御することを特徴とする荷電粒子線装置。
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