JP2019183938A - 車両の油圧制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】専用のアキュームレータを省略することで部品点数の増加や重量・コストの増加を回避でき、かつ専用検査工程を不要としながらも、アイドリングストップ状態からの復帰応答性を確保することができる車両の油圧制御装置を提供する。【解決手段】エンジンの駆動力で回転する機械式のオイルポンプ(2)と、オイルポンプ(2)から吐出されたオイルを調圧するための調圧バルブ(10)と、オイルポンプ(2)と調圧バルブ(10)との間の油路(L1)に設けた所定の閾値油圧(P1)以上で開く構成の開閉弁(20)と、油路(L1)におけるオイルポンプ(2)と開閉弁(20)との間から分岐して車両の発進時に係合させる発進係合要素(41)に連通する分岐油路(L12)と、を備え、閾値油圧(P1)は、エンジンの始動時のオイルポンプ(2)の回転による油路(L1)の圧力よりも高い圧力に設定されている。【選択図】図2

Description

本発明は、車両に搭載された変速機構が備えるクラッチやブレーキ等の摩擦係合要素を要求係合力で係合させるための油圧を制御する車両の油圧制御装置に関する。
車両には、複数の摩擦係合要素(クラッチあるいはブレーキ)を選択的に係合させることで入力軸側から出力軸側へ所定の変速比で駆動力を伝達する変速機構を備えた自動変速機と、上記の摩擦係合要素を係合させるための油圧を制御する油圧制御装置とが設けられている。そして、このような自動変速機の油圧制御装置は、各摩擦係合要素の締結・解放の組み合わせによって複数の変速段を実現するために、油圧供給源から供給される作動油の油圧から摩擦係合要素を係合させるための基圧となるライン圧を調圧するレギュレータバルブ(調圧バルブ)と、レギュレータバルブでライン圧に調圧されたオイルを複数の摩擦係合要素のいずれかをその要求係合力で係合させるための油圧(要求油圧)に調圧するリニアソレノイドバルブとを有する油圧回路を備えている。
ところで、特許文献1に示す構成の油圧制御装置は、アキュームレータ(蓄圧手段)を備えており、エンジンが停止するアイドリングストップ時に、エンジンの駆動で回転する機械式のオイルポンプが油圧を発生しなくなった後でも、アキュームレータに予め蓄圧した油圧で発進用のクラッチやブレーキ等の発進係合要素に油圧を供給することが可能である。これにより、エンジンのクランキング中のオイルポンプの吐出量及び吐出圧が低い状態でも発進係合要素に必要な油圧を供給できる。したがって、アイドリングストップ状態からの復帰応答性を確保することができる。
しかしながら、上記特許文献1に示す従来構成の油圧制御装置では、専用の油圧アキュームレータが必要であることで、更なる部品点数の削減やコスト・重量の低減を図るには改良の余地がある。また、アキュームレータの蓄圧品質を確保するための専用検査工程が必要であった。そのため、専用のアキュームレータを備えずに、アイドリングストップ状態からの復帰応答性を確保することができる構成の油圧制御装置が求められている。
特開2017−166636号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、専用のアキュームレータを省略することで部品点数の増加や重量・コストの増加を回避でき、かつ専用検査工程を不要としながらも、アイドリングストップ状態からの復帰応答性を確保することができる車両の油圧制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明にかかる車両の油圧制御装置は、エンジンの駆動力で回転する機械式のオイルポンプ(2)と、前記オイルポンプ(2)から吐出されたオイルを調圧するための調圧バルブ(10)と、前記オイルポンプ(2)と前記調圧バルブ(10)との間の油路(L1)に設けた所定の閾値油圧(P1)以上で開く構成の開閉弁(20)と、前記油路(L1)における前記オイルポンプ(2)と前記開閉弁(20)との間から分岐して車両の発進時に係合させる発進係合要素(41)に連通する分岐油路(L12)と、を備え、前記閾値油圧(P1)は、前記エンジンの始動時の前記オイルポンプ(2)の回転による前記油路(L1)の圧力よりも高い圧力に設定されていることを特徴とする。
本発明にかかる車両の油圧制御装置によれば、オイルポンプと調圧バルブとの間の油路に設けた開閉弁と、当該油路におけるオイルポンプと開閉弁との間から分岐して発進係合要素に連通する分岐油路とを備え、開閉弁が開く閾値油圧をエンジンの始動時のオイルポンプの回転による油圧よりも高い圧力に設定したことで、アイドリングストップ状態からの復帰の際、エンジンの始動時のオイルポンプの回転による油圧では開閉弁が開かないようにできる。そのため、オイルポンプから吐出されたオイルは分岐油路を通って発進係合要素に導かれる。このように、アイドリングストップ状態からの復帰の際、エンジンのクランキング中にオイルポンプから吐出されたオイルを発進係合要素に優先して供給可能な構成としたことで、アイドリングストップ状態からの復帰の際に必要な車両の発進応答性を確保することができる。
また、上記の本発明の車両の油圧制御装置は、車両のパーキング機構を作動するためのパーキングバルブ(30)と、前記パーキングバルブ(30)に設けられて該パーキングバルブ(30)をパーキング解除側へ駆動するためのパーキング解除ポート(30B)と、を備え、前記開閉弁(20)の下流側の油路(L3,L7)は、前記パーキング解除ポート(30B)に連通していてよい。
この構成によれば、開閉弁の下流側の油路がパーキング解除ポートに連通しているが、開閉弁が開く閾値油圧は、エンジンの始動時のオイルポンプの回転による油圧よりも高い圧力に設定されている。そのため、アイドリングストップ状態からの復帰の際、エンジンの始動時のオイルポンプの回転による油圧では開閉弁が開かないので、パーキングバルブのパーキング解除ポートにもオイルが供給されることがない。したがって、開閉弁をエンジン始動時のパーキングバルブの誤作動防止対策としての油圧カットバルブとして機能させることができる。
すなわちこの構成によれば、アイドリングストップ状態からの復帰の際、エンジンのクランキング中(低ライン圧時)にオイルポンプから吐出されたオイルを発進係合要素に優先的に供給するための開閉バルブを、従来の油圧回路にあったパーキングバルブの誤作動防止対策としての油圧カットバルブと兼用することができる。これにより、油圧制御装置の部品点数を増加させることなく、アイドリングストップ状態からの復帰の際に必要な車両の発進応答性の確保が可能となる。
なお、上記の括弧内に記載した符号は、後述する本発明の実施形態における図面参照符号であり、これらは本願の構成要素の例示のために参考として付したものである。
本発明にかかる変速機の油圧制御装置によれば、部品点数の増加や重量・コストの増加を回避でき、かつ専用検査工程を不要としながらも、アイドリングストップ状態からの復帰の際に必要な車両の発進応答性の確保が可能となる。
本発明にかかる車両の油圧制御装置が備える油圧回路を示す図である。 従来構成の車両の油圧制御装置が備える油圧回路を示す図である。 本発明にかかる油圧回路におけるオイルの流れを示す図である。 従来構成の油圧回路におけるオイルの流れを示す図である。 本発明にかかる油圧回路におけるオイルの流れを示す図である。 従来構成の油圧回路におけるオイルの流れを示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明にかかる車両の油圧制御装置が備える油圧回路を示す図である。同図に示す油圧回路1は、車両に搭載された変速機構が備える油圧式のクラッチやブレーキなどの摩擦係合機構や、トルクコンバータ及びロックアップクラッチ等の装置に供給する油圧の制御を行うための回路である。本実施形態の車両は、駆動源としてのエンジン(内燃機関)を備える車両である。なお、当該車両は、エンジンのみを駆動源とする車両のほか、エンジンと電動機(モータ)を駆動源とするハイブリッド車両であってもよい。
油圧回路1にはオイルポンプ(送油ポンプ)2が設けられる。オイルポンプ2はギヤポンプからなり、図示しないエンジン(駆動源)によって駆動され、リザーバ3に貯留された作動油をストレーナ4を経由して汲み上げることで、メインレギュレータバルブ(調圧バルブ)10に圧送する。
メインレギュレータバルブ10の出力(ライン圧、高圧制御油圧)は、油路L5でブレーキカットバルブ43に送られ、ブレーキカットバルブ43から油路L6,L7を介して複数のリニアソレノイドバルブ21,22,23に送られる。複数のリニアソレノイドバルブ21,22,23は、変速機構が備える変速用のクラッチやブレーキ等の摩擦係合装置にオイルを供給するバルブである。
また、メインレギュレータバルブ10の出力は、油路L8を介して図示しないトルクコンバータの内圧を調整するTCレギュレータバルブ15に送られ、TCレギュレータバルブ15の出力は、いずれも図示しないLCコントロールバルブを介してLCシフトバルブに接続される。また、メインレギュレータバルブ10から供給されるライン圧は図示しないオン/オフ型のソレノイドバルブを介してパーキングバルブ30の第1ロック用油室29Aに供給されると共に、図示しない他のオン/オフ型のソレノイドバルブを介してパーキングバルブ30の第2ロック用油室29Bに供給される。なお、パーキングバルブ30は、車両に搭載された図示しないパーキングロック機構の動作(パーキングロックのオンオフ)を制御するためのバルブである。
また、油圧回路1は、オン/オフ型のソレノイドバルブ32Cと、オン/オフ型のソレノイドバルブ32Dとを備える。ソレノイドバルブ32C及びソレノイドバルブ32Dはいずれもノーマルクローズ型のバルブである。
ソレノイドバルブ32Cは、その開弁によりパーキングインヒビットバルブ35のスプール35aをスプリング35bの付勢力に抗して移動させることでパーキングバルブ30の第1アンロック用油室30Aにライン圧を供給する。一方、ソレノイドバルブ32Cの閉弁によりパーキングインヒビットバルブ35のスプール35aがスプリング35bに付勢されて移動することにより、パーキングバルブ30の第1アンロック用油室30Aのライン圧をドレンする。
また、油路L10には、パーキングインヒビットバルブ35の上流側に位置させて、油圧カットバルブ212が介設されている。油圧カットバルブ212は、ライン圧がスプリング212bの付勢力に抗してスプール212aを移動させることができる所定油圧まで高まると、スプール212aを介して入力ポート212cと出力ポート212dとが連通して、油圧カットバルブ212が開弁される。これにより、パーキングインヒビットバルブ35を介してパーキングバルブ30の第1アンロック用油室30Aにライン圧が供給される。一方、ライン圧が所定油圧未満であるときは、油圧カットバルブ212の出力ポート212dと排出ポート212eとが連通し、パーキングバルブ30の第1アンロック用油室30Aからパーキングインヒビットバルブ35及び油圧カットバルブ212の排出ポート212eを介して油圧が解放される。
また、油路L11は変速用の油圧係合装置の一つである油圧ブレーキ41に接続されており、油路L11の上流側にはブレーキカットバルブ43およびリニアソレノイドバルブ42が配置される。ブレーキカットバルブ43は、ソレノイドバルブ32Dにより開閉駆動される。リニアソレノイドバルブ42はインポート42a、アウトポート42bおよびドレンポート42cを備え、インポート42aから入力された油圧を調圧してアウトポート42bから出力したり、アウトポート42bからドレンポート42cを介して油圧を解放させたりすることができる。油圧ブレーキ41は、車両を発進させる際に係合させることが必要な発進係合要素である。したがって、車両の発進に際しては油圧ブレーキ41にその係合に必要な流量及び圧力のオイルを供給しなければならない。特に、後述するように、エンジンが停止しているアイドリングストップ状態からの復帰の際には、油圧ブレーキ41に対して迅速に適切な流量及び圧力のオイルを供給する必要がある。
そして、本実施形態の油圧回路1では、オイルポンプ2とメインレギュレータバルブ10との間の油路L1にワンウェイバルブ(開閉弁)20を設置している。ワンウェイバルブ20は、オイルポンプ2から吐出されて油路L1を流れるオイルの油圧が閾値油圧(P)以上のときにのみ開かれる構成のバルブである。ワンウェイバルブ20の下流側の油路L2は分岐部B2で分岐して、その一方の油路L3がリニアソレノイドバルブ23に連通し、他方の油路L4がメインレギュレータバルブ10を介してブレーキカットバルブ43、TCレギュレータバルブ15に連通している。一方、ワンウェイバルブ20の上流側(手前側)の油路L1は、分岐部B1で分岐しており、分岐部B1から分岐した油路L12がソレノイドバルブ32Dに連通していると共に、リニアソレノイドバルブ42を介して油圧ブレーキ41に連通している。
したがって、オイルポンプ2から吐出されたオイルの圧力が上記の閾値油圧(P)未満のときには、ワンウェイバルブ20が閉じていることで、油路L1から分岐した油路L12のオイルがソレノイドバルブ32Dに導かれると共に、リニアソレノイドバルブ42を介して油圧ブレーキ41へ導かれる。その一方で、オイルポンプ2から吐出されたオイルの圧力が上記の閾値油圧(P)以上のときには、ワンウェイバルブ20が開くことで、上記の油路L12からソレノイドバルブ32Dや油圧ブレーキ41へ導かれることに加えて、油路L4のオイルがメインレギュレータバルブ10へ導かれると共に、油路L3のオイルがリニアソレノイドバルブ23や、ブレーキカットバルブ43、油圧カットバルブ212へ導かれる。
次に、図2を用いて従来構成の油圧回路について説明する。図2に示す従来構成の油圧回路100は、特許文献1に示すアキュームレータを備えた油圧回路の構成から、単純にアキュームレータのみを廃止した場合の油圧回路である。図2に示す油圧回路100においては、図1に示す油圧回路1と同一又は共通する構成要素には共通の符号を付し、当該構成要素の詳細な説明は省略する。
図2の油圧回路100が図1の油圧回路1と異なる点は、図2の油圧回路100は、図1に示す油圧回路1でオイルポンプ2とメインレギュレータバルブ10との間の油路L1に設けているワンウェイバルブ20を備えておらず、その代わりに、パーキングバルブ30の近傍に設けた油圧カットバルブ112を備えている。
油圧カットバルブ112は、油圧カットバルブ212と同様に構成されていて、油路L13のライン圧がスプリングの付勢力に抗してスプールを移動させることができる所定油圧まで高まると、スプールを介して入力ポートと出力ポートとが連通して、油圧カットバルブ112が開弁される。これにより、パーキングバルブ30の第2アンロック用油室30Bにライン圧が供給される。一方、油路L13のライン圧が所定油圧未満であるときは、出力ポートと排出ポートとが連通し、パーキングバルブ30の第2アンロック用油室30Bから排出ポートを介して油圧が解放される。
また、図2に示す従来構成の油圧回路100においては、メインレギュレータバルブ10とリニアソレノイドバルブ42との間にシフトバルブ25及びソレノイドバルブ32Eを設けている。シフトバルブ25はソレノイドバルブ32Eの油圧で油路が切り替わるように構成されている。
次に、本発明の油圧回路1と従来の油圧回路100におけるオイルの流れについて説明する。図3及び図4はそれぞれ、図1に示す本発明の油圧回路1と図2に示す従来構成の油圧回路100において、エンジンが停止しているアイドリングストップ状態からの復帰の際に、エンジンの始動(クランキングによる始動)に伴いオイルポンプ2が回転を開始した直後のオイルの流れを示している。
この場合、本発明の油圧回路1では、オイルポンプ2から吐出されて油路L1を流れるオイルの圧力が上記の閾値油圧(P)未満であることで、ワンウェイバルブ20が閉じている。これにより、図3に示すように、ワンウェイバルブ20の手前で油路L1から分岐した油路L12のオイルがソレノイドバルブ32Dに導かれると共に、リニアソレノイドバルブ42を介して油圧ブレーキ41へ導かれる。このように、ワンウェイバルブ20が閉じていることで、オイルポンプ2を出たオイルがリニアソレノイドバルブ42を介して油圧ブレーキ41へ直接的に導かれる。
これに対して、従来構成の油圧回路100では、図4に示すように、オイルポンプ2を出たオイルが、メインレギュレータバルブ10、リニアソレノイドバルブ23、シフトバルブ25それぞれに供給されると共に、ブレーキカットバルブ43を介してリニアソレノイドバルブ21,22へ供給される。さらに、油圧カットバルブ212やソレノイドバルブ32Cに供給されると共に、リニアソレノイドバルブ42を介して油圧ブレーキ41にも供給される。ここで、図3と図4を比較すると明らかなように、本発明の油圧回路1では、従来構成の油圧回路100と比較して、ワンウェイバルブ20を設けたことで、アイドリングストップ状態からの復帰に際してエンジンのクランキング時にライン圧油路に充填するオイルの体積が大幅に少なくて済む。したがって、エンジンのクランキング時に油圧ブレーキ41に対して必要な流量及び圧力のオイルを迅速に供給することが可能となる。これにより、アイドリングストップ状態からの復帰の際に必要な車両の発進応答性の確保が可能となる。
図5及び図6はそれぞれ、図1に示す本発明の油圧回路1と図2に示す従来構成の油圧回路100において、パーキングバルブ30の誤作動を防止するために、パーキングバルブ30の第2アンロック用油室30Bに供給されるオイルがカットされる状態を説明するための図である。従来構成の油圧回路100においては、油圧カットバルブ112は、油路L13の油圧が所定圧以上のときにのみ開くように設定されている。それ以外のときには、図6に示すように、油圧カットバルブ112が閉じており、第2アンロック用油室30Bへのオイルの供給が遮断されるようになっている。
これにより、油圧回路100の始動時に、パーキングバルブ30のピストン27の誤作動、具体的には、ピストン27がパーキングロック位置に移動する指示を出しているにもかかわらず、ピストン27がパーキングロック解除位置に移動することを防止できる。すなわち、従来構成の油圧回路100では、エンジン始動時のパーキングバルブ30の誤作動防止対策として、油圧カットバルブ112を設けていた。
一方、本発明の油圧回路1では、図5に示すように、ワンウェイバルブ20が閉じている状態では、油路L3,L7を介してパーキングバルブ30の第2アンロック用油室30Bに供給されるオイルを遮断することができる。このように、本発明の油圧回路1では、従来構成の油圧回路100が備えていた油圧カットバルブ112の役割をワンウェイバルブ20が担うようにしたことで、従来構成の油圧回路100と同様にパーキングバルブ30の誤作動を防止することができる。
すなわち、本発明の油圧回路1では、従来構成の油圧回路100が備えていた油圧カットバルブ112と新たに追加したワンウェイバルブ20とを機能統合し、ワンウェイバルブ20が、アイドリングストップ状態からの復帰時に油圧ブレーキ41に対して迅速に油圧を供給する機能とパーキングバルブ30の誤作動を防止する機能との両方を兼ね備えるようにした。これにより、従来構成の油圧回路100と比較して、バルブの数を増加させることなく、アイドリングストップ状態からの復帰の応答性を向上させている。
以上説明したように、本実施形態の油圧回路1では、オイルポンプ2とメインレギュレータバルブ10との間の油路L1に設けたワンウェイバルブ20と、当該油路L1におけるオイルポンプ2とワンウェイバルブ20との間から分岐して発進係合要素である油圧ブレーキ41に連通する分岐油路L12,L11とを備え、ワンウェイバルブ20が開く閾値油圧(P)をエンジンの始動時のオイルポンプ2の回転による油圧よりも高い圧力に設定したことで、アイドリングストップ状態からの復帰の際、エンジンの始動時のオイルポンプ2の回転による油圧ではワンウェイバルブ20が開かないようにできる。そのため、オイルポンプ2から吐出されたオイルは分岐油路L12,L11を通って油圧ブレーキ41に導かれる。このように、アイドリングストップ状態からの復帰の際、エンジンのクランキング中にオイルポンプ2から吐出されたオイルを発進係合要素である油圧ブレーキ41に優先して供給可能な回路構成としたことで、アイドリングストップ状態からの復帰の際に必要な車両の発進応答性を確保することができる。
また、本発明の油圧回路1によれば、ワンウェイバルブ20の下流側の油路L3がパーキングバルブ30のパーキング解除ポート30Bに連通しているが、ワンウェイバルブ20が開く閾値油圧(P)は、エンジンの始動時のオイルポンプ2の回転による油圧よりも高い圧力に設定されている。そのため、アイドリングストップ状態からの復帰の際、エンジンの始動時のオイルポンプ2の回転による油圧ではワンウェイバルブ20が開かないので、パーキングバルブ30のパーキング解除ポート30Bにもオイルが供給されることがない。したがって、ワンウェイバルブ20をエンジン始動時のパーキングバルブ30の誤作動防止対策としての油圧カットバルブとして機能させることができる。
すなわち、本発明の油圧回路1によれば、アイドリングストップ状態からの復帰の際、エンジンのクランキング中(低ライン圧時)にオイルポンプ2から吐出されたオイルを油圧ブレーキ41に優先的に供給するためのワンウェイバルブ20を、従来構成の油圧回路100が備えるパーキングバルブ30の誤作動防止対策としての油圧カットバルブ112と兼用している。これにより、油圧回路1(油圧制御装置)の部品点数を増加させることなく、アイドリングストップ状態からの復帰の際に必要な車両の発進応答性の確保が可能となる。
本発明は、以上説明した実施の形態に適用が限定されるものではなく、特許請求の範囲および明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内で種々の変形が可能である。
1 (本発明の)油圧回路
2 オイルポンプ
3 リザーバ
4 ストレーナ
10 メインレギュレータバルブ(調圧バルブ)
15 TCレギュレータバルブ
20 ワンウェイバルブ(開閉弁)
21,22,23 リニアソレノイドバルブ
25 シフトバルブ
27 ピストン
29A 第1ロック用油室
29B 第2ロック用油室
30 パーキングバルブ
30A 第1アンロック用油室
30B 第2アンロック用油室(パーキング解除ポート)
32C,32D,32E ソレノイドバルブ
35 パーキングインヒビットバルブ
41 油圧ブレーキ(発進係合要素)
42 リニアソレノイドバルブ
43 ブレーキカットバルブ
100 従来構成の油圧回路
112 油圧カットバルブ
212 油圧カットバルブ
L1〜L13 油路

Claims (2)

  1. エンジンの駆動力で回転する機械式のオイルポンプと、
    前記オイルポンプから吐出されたオイルを調圧するための調圧バルブと、
    前記オイルポンプと調圧バルブとの間の油路に設けた所定の閾値油圧以上で開く構成の開閉弁と、
    前記油路における前記オイルポンプと前記開閉弁との間から分岐して車両の発進時に係合させる発進係合要素に連通する分岐油路と、を備え、
    前記閾値油圧は、前記エンジンの始動時の前記オイルポンプの回転による前記油路の圧力よりも高い圧力に設定されている
    ことを特徴とする変速機の油圧制御装置。
  2. 車両のパーキング機構を作動するためのパーキングバルブと、前記パーキングバルブに設けられて該パーキングバルブをパーキング解除側へ駆動するためのパーキング解除ポートと、を備え、
    前記開閉弁の下流側の油路は、前記パーキング解除ポートに連通している
    ことを特徴とする請求項1に記載の変速機の油圧制御装置。
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